JP2014209903A - ポリオレフィン系農業用フィルムおよび農園芸用施設 - Google Patents

ポリオレフィン系農業用フィルムおよび農園芸用施設 Download PDF

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Abstract

【課題】日射の強い夏には、光散乱性が高く、日射の弱い冬には光散乱性が低いポリオレフィン系農業用フィルムを提供すること。
【解決手段】二つのポリオレフィン系樹脂層の間に中間層を有するポリオレフィン系農業用フィルムであって、前記中間層は、酢酸ビニルに基づく単量体単位の含有量が15〜30重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(但し、エチレン−酢酸ビニル共重合体の重量を100重量%とする)と、平均粒径が3〜15μmであるメタクリル酸メチル−スチレン共重合体粒子とを含有する層であるポリオレフィン系農業用フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリオレフィン系農業用フィルムに関するものである。
太陽光線の直射による葉焼け現象を防止する農業用フィルムとして、散光性フィルムがある。代表的なものとして、カレンダー法やTダイ法で製造され、エンボスロールにより表面が梨地状に形成された農業用塩化ビニル樹脂フィルムや、相溶性の低い2種類以上の異なるポリオレフィン系樹脂からなる組成物より形成される梨地状農業用ポリオレフィン系フィルムが挙げられる(特許文献1)。
また、25℃では光散乱が少なく透明であり、50℃では高い光散乱性を示す調光性シートとして、エチレン−酢酸ビニル共重合体と架橋アクリル粒子からなる組成物より形成されるシートが特許文献2に記載されている。
日本国公開特許公報:特開2011−109991号公報 日本国公開特許公報:特開2009−275133号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたような散光性フィルムが展張された農園芸用施設では、日射の弱い冬には、作物に届く太陽光の量が少ないという課題がある。また、特許文献2に記載された調光性シートは、農業用フィルムに適した調光性能を示さないという問題があった。
本発明の目的は、日射の強い夏には、光散乱性が高く、日射の弱い冬には光散乱性が低いポリオレフィン系農業用フィルムを提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、本発明が上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、二つのポリオレフィン系樹脂層の間に中間層を有するポリオレフィン系農業用フィルムであって、前記中間層は、酢酸ビニルに基づく単量体単位の含有量が15〜30重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(但し、エチレン−酢酸ビニル共重合体の重量を100重量%とする)と、平均粒径が3〜15μmであるメタクリル酸メチル−スチレン共重合体粒子とを含有する層であるポリオレフィン系農業用フィルムに係るものである。
本発明のポリオレフィン系農業用フィルムは、日射の強い夏には光散乱性が高く、日射の弱い冬には光散乱性が低いポリオレフィン系農業用フィルムである。
本発明に係るポリオレフィン系農業用フィルムの一実施形態の10℃における光散乱性を示す図。 本発明に係るポリオレフィン系農業用フィルムの一実施形態の35℃における光散乱性を示す図。
[ポリオレフィン系樹脂層]
本発明に係るポリオレフィン系樹脂層を構成する組成物は、ポリオレフィン系樹脂を含有する。ポリオレフィン系樹脂としては、高圧法低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン不飽和エステル共重合体などのポリエチレン系樹脂が挙げられる。
高圧法低密度ポリエチレンとしては、例えば、密度が910〜930kg/mの高圧法低密度ポリエチレンが挙げられる。また、高密度ポリエチレンとしては、例えば、密度が941〜970kg/mの高密度ポリエチレンが挙げられる。密度は、JIS K6760-1981に規定された方法に従い測定される値である。
高圧法低密度ポリエチレンのメルトフローレート(MFR)は、好ましくは、0.1〜10g/10分であり、より好ましくは、0.5〜5g/10分であり、更に、好ましくは、1〜3g/10分である。該MFRは、JIS K7210−1995に規定された方法に従い、温度190℃、荷重21.18Nの条件で、A法により測定される値である。
エチレン−α−オレフィン共重合体とは、エチレンに基づく単量体単位と炭素原子数3〜20のα−オレフィンに基づく単量体単位とを有するエチレン−α−オレフィン共重合体である。
炭素原子数3〜20のα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセンが挙げられる。より好ましくは、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセンが挙げられる。前記の炭素原子数3〜20のα−オレフィンは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。α−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセンが好ましい。前記α−オレフィンを2種以上併用する場合は、例えば、1−ブテンと4−メチル−1−ペンテンとの組み合わせ、1−ブテンと1−ヘキセンとの組み合わせ、1−ブテンと1−オクテンとの組み合わせ、1−ブテンと1−デセンとの組み合わせなどが挙げられる。より好ましくは、1−ブテンと4−メチル−1−ペンテンとの組み合わせ、1−ブテンと1−ヘキセンとの組み合わせが挙げられる。
エチレン−α−オレフィン共重合体の流動の活性化エネルギー(以下、「Ea」と記載することがある。)は、40kJ/mol以上であることが好ましい。
流動の活性化エネルギー(Ea)は、温度−時間重ね合わせ原理に基づいて、190℃での溶融複素粘度(単位はPa・秒である。)の角周波数(単位:rad/秒)依存性を示すマスターカーブを作成する際のシフトファクター(aT)からアレニウス型方程式により算出される数値であって、以下に示す方法で求められる値である。すなわち、130℃、150℃、170℃および190℃夫々の温度(T、単位:℃)におけるエチレン−α−オレフィン共重合体の溶融複素粘度−角周波数曲線(溶融複素粘度の単位はPa・秒、角周波数の単位はrad/秒である。)を、温度−時間重ね合わせ原理に基づいて、各温度(T)での溶融複素粘度−角周波数曲線毎に、190℃でのエチレン−α−オレフィン共重合体の溶融複素粘度−角周波数曲線に重ね合わせた際に得られる各温度(T)でのシフトファクター(aT)を求め、夫々の温度(T)と、各温度(T)でのシフトファクター(aT)とから、最小自乗法により[ln(aT)]と[1/(T+273.16)]との一次近似式(下記(II)式)を算出する。次に、該一次近似式の傾きmと下記式(III)とからEaを求める。
ln(aT) = m(1/(T+273.16))+n (II)
Ea = |0.008314×m| (III)
T :シフトファクター
Ea:流動の活性化エネルギー(単位:kJ/mol)
T :温度(単位:℃)
上記計算は、市販の計算ソフトウェアを用いてもよく、該計算ソフトウェアとしては、Rheometrics社製 Rhios V.4.4.4などがあげられる。
なお、シフトファクター(aT)は、夫々の温度(T)における溶融複素粘度−角周波数の両対数曲線を、log(Y)=−log(X)軸方向に移動させて(但し、Y軸を溶融複素粘度、X軸を角周波数とする。)、190℃での溶融複素粘度−角周波数曲線に重ね合わせた際の移動量であり、該重ね合わせでは、夫々の温度(T)における溶融複素粘度−角周波数の両対数曲線は、曲線毎に、角周波数をaT倍に、溶融複素粘度を1/aT倍に移動させる。また、130℃、150℃、170℃および190℃の4点の値から(II)式を最小自乗法で求めるときの相関係数は、通常、0.99以上である。
溶融複素粘度−角周波数曲線の測定は、粘弾性測定装置(例えば、Rheometrics社製Rheometrics Mechanical Spectrometer RMS−800など。)を用い、通常、ジオメトリー:パラレルプレート、プレート直径:25mm、プレート間隔:1.5〜2mm、ストレイン:5%、角周波数:0.1〜100rad/秒の条件で行われる。なお、測定は窒素雰囲気下で行われ、また、測定試料には予め酸化防止剤を適量(例えば1000ppm。)を配合することが好ましい。
Eaが40kJ/mol以上のエチレン−α―オレフィン共重合体のメルトフローレート(MFR)は、好ましくは、0.1〜10g/10分であり、より好ましくは、0.1〜5g/10分であり、更に、好ましくは、0.1〜3g/10分である。該MFRは、JIS K7210−1995に規定された方法に従い、温度190℃、荷重21.18Nの条件で、A法により測定される値である。
Eaが40kJ/mol以上のエチレン−α―オレフィン共重合体の密度は、好ましくは、890〜950kg/mであり、より好ましくは、900〜930kg/mであり、更に、好ましくは、905〜925kg/mである。該密度は、JIS K6760-1981に規定された方法に従い測定される値である。
本発明のオレフィン系樹脂層を構成する組成物は、Eaが40kJ/mol未満のエチレン−α―オレフィン共重合体を含有することができる。
Eaが40kJ/mol未満のエチレン−α―オレフィン共重合体のメルトフローレート(MFR)は、好ましくは、0.1〜10g/10分であり、より好ましくは、0.5〜5g/10分であり、更に、好ましくは、1〜3g/10分である。該MFRは、JIS K7210−1995に規定された方法に従い、温度190℃、荷重21.18Nの条件で、A法により測定される値である。
Eaが40kJ/mol未満のエチレン−α―オレフィン共重合体の密度は、好ましくは、890〜950kg/mであり、より好ましくは、900〜930kg/mであり、更に、好ましくは、905〜925kg/mである。該密度は、JIS K6760-1981に規定された方法に従い測定される値である。
エチレン−不飽和エステル共重合体は、エチレンに基づく単量体単位と不飽和エステルに基づく単量体単位とを有するエチレン−不飽和エステル共重合体である。前記不飽和エステルとしては、酢酸ビニル、メチルメタクリレートなどが挙げられる。なかでも、エチレンに基づく単量体単位と酢酸ビニルに基づく単量体単位とを含むエチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましい。
エチレン−酢酸ビニル共重合体のメルトフローレート(MFR)は、好ましくは、0.1〜10g/10分であり、より好ましくは、0.5〜5g/10分であり、更に、好ましくは、1〜3g/10分である。該MFRは、JIS K7210−1995に規定された方法に従い、温度190℃、荷重21.18Nの条件で、A法により測定される値である。
エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニルに基づく単量体単位の含有量は、好ましくは、1〜20重量%であり、より好ましくは、3〜18重量%であり、更に、好ましくは、5〜15重量%である(但し、エチレン−酢酸ビニル共重合体の重量を100重量%とする)。
ポリオレフィン系樹脂は、単独で使用してもよく、2種類以上のものを併用してもよい。
本発明のポリオレフィン系樹脂層を構成する組成物の溶融張力は、好ましくは、7〜15cN、より好ましくは8〜10cNである。
ポリオレフィン系樹脂層を構成する組成物の溶融張力は、東洋精機製作所等から販売されているメルトテンションテスターを用いて、160℃、押出速度5.5mm/分のピストンで、直径2.09mmΦ、長さ8mmのオリフィスから溶融樹脂ストランドを押し出し、前記ストランドを直径50mmのローラーを用いて毎分40rpmずつ回転速度を上昇させながら巻き取ったときに、前記ストランドが切れる直前の張力値である。
本発明のオレフィン系樹脂層を構成する組成物は、Eaが40kJ/mol以上であるエチレン−α―オレフィン共重合体とEaが40kJ/mol未満のエチレン−α―オレフィン共重合体の組み合わせ、高圧法低密度ポリエチレンとEaが40kJ/mol未満のエチレン−α―オレフィン共重合体の組み合わせ、エチレン−酢酸ビニル共重合体とEaが40kJ/mol未満のエチレン−α―オレフィン共重合体の組み合わせ、Eaが40kJ/mol以上であるエチレン−α―オレフィン共重合体と高圧法低密度ポリエチレンの組み合わせ、Eaが40kJ/mol以上であるエチレン−α―オレフィン共重合体とエチレン−酢酸ビニル共重合体の組み合わせが好ましい。
本発明のオレフィン系樹脂層を構成する組成物は、Eaが40kJ/mol以上であるエチレン−α―オレフィン共重合体とEaが40kJ/mol未満のエチレン−α―オレフィン共重合体の組み合わせ、高圧法低密度ポリエチレンとEaが40kJ/mol未満のエチレン−α―オレフィン共重合体の組み合わせ、エチレン−酢酸ビニル共重合体とEaが40kJ/mol未満のエチレン−α―オレフィン共重合体の組み合わせがより好ましい。
[中間層]
本発明に係る中間層は、酢酸ビニルに基づく単量体単位の含有量が15〜30重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(但し、エチレン−酢酸ビニル共重合体の重量を100重量%とする)と、平均粒径が3〜15μmであるメタクリル酸メチル−スチレン共重合体粒子とを含有する層である。
エチレン−酢酸ビニル共重合体とは、エチレンに基づく単量体単位と、酢酸ビニルに基づく単量体単位とを含むエチレン−酢酸ビニル共重合体である。
本発明に係る中間層に含有されるエチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニルに基づく単量体単位の含有量は、15〜30重量%であり(但し、エチレン−酢酸ビニル共重合体の重量を100重量%とする)、好ましくは16〜25重量%、より好ましくは17〜24重量%である。
エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニルに基づく単量体単位の含有量は、JIS K7192に従い測定される値である。
中間層が複数種のエチレン−酢酸ビニル共重合体を含有する場合には、酢酸ビニルに基づく単量体単位の含有量は、下記式(1)により算出される。
酢酸ビニルに基づく単量体単位の含有量(重量%)=
(VA1×EVA1の含有量+VA2×EVA2の含有量+・・・)/(EVA1の含有量+EVA2の含有量+・・・) (1)
EVA1の含有量(重量%):中間層に含有されるエチレン−酢酸ビニル共重合体1の含有量(但し、中間層の重量を100重量%とする)。
EVA2の含有量(重量%):中間層に含有されるエチレン−酢酸ビニル共重合体2の含有量(但し、中間層の重量を100重量%とする)。
VA1(重量%):エチレン−酢酸ビニル共重合体1に含有される酢酸ビニルに基づく単量体単位の含有量(但し、エチレン−酢酸ビニル共重合体1の重量を100重量%とする)。
VA2(重量%):エチレン−酢酸ビニル共重合体2に含有される酢酸ビニルに基づく単量体単位の含有量(但し、エチレン−酢酸ビニル共重合体1の重量を100重量%とする)。
前記エチレン−酢酸ビニル共重合体のメルトフローレート(MFR)は、0.1〜10g/10分であることが好ましい。なお、該MFRは、JIS K7210−1995に従い、温度190℃および荷重21.18Nの条件でA法により測定される。
本発明におけるメタクリル酸メチル−スチレン共重合体粒子は、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体よりなる粒子である。メタクリル酸メチル−スチレン共重合体中のメタクリル酸メチルに基づく単量体単位の含有量は、好ましくは99〜50重量%であり、より好ましくは、95〜80重量%である。スチレンに基づく単量体単位の含有量は、好ましくは、1〜50重量%であり、より好ましくは、5〜20重量%である(但し、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体に含有されるメタクリル酸メチルに基づく単量体単位の含有量とスチレンに基づく単量体単位の含有量の合計を100重量%とする)。
本発明におけるメタクリル酸メチル−スチレン共重合体粒子の平均粒径は、3〜15μmである。
なお、平均粒径は、精密粒度分布測定装置(コールターMultisizer)を用いてコールター法により測定される値である。
平均粒径は、好ましくは4〜12μm、より好ましくは5〜10μmである。
本発明のポリオレフィン系農業用フィルムの中間層に含有される平均粒径が3〜15μmであるメタクリル酸メチル−スチレン共重合体粒子の具体例としては、テクポリマーSSX1055QXE(積水化成品工業株式会社製、平均粒径=5.5μm)、テクポリマーSSX−105NXE(積水化成品工業株式会社製、平均粒径=5μm)、テクポリマーSSX106EXE(積水化成品工業株式会社製、平均粒径=6μm)、ガンツパールGSM−1050S(アイカ工業株式会社製、平均粒径=10μm)などが挙げられる。
本発明において、中間層に含有されるエチレン−酢酸ビニル共重合体の含有量は、好ましくは90〜50重量%であり、より好ましくは80〜60重量%である(但し、中間層に含有されるエチレン−酢酸ビニル共重合体の含有量とメタクリル酸メチル−スチレン共重合体の含有量の合計を100重量%とする)。中間層に含有されるメタクリル酸メチル−スチレン共重合体粒子の含有量は、好ましくは10〜50重量%であり、より好ましくは20〜40重量%である。
本発明において、中間層に、必要に応じて、エチレン−酢酸ビニル共重合体以外のポリオレフィン系樹脂を含むことができる。
本発明においては、ポリオレフィン系樹脂層に、必要に応じて、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体粒子を含有することができる。ポリオレフィン系樹脂層に含有されるメタクリル酸メチル−スチレン共重合体粒子としては、例えば、上記中間層に含有されるメタクリル酸メチル−スチレン共重合体粒子と同種のものが挙げられる。
本発明の農業用フィルムは、保温性を向上させる目的で、赤外線吸収剤を含有させることが好ましい。
赤外線吸収剤としては、ハイドロタルサイト類化合物、リチウムアルミニウム複合水酸化物が挙げられる。ハイドロタルサイト類化合物の具体例としては、天然ハイドロタルサイトや商品名:DHT−4A(協和化学工業株式会社製)、マグクリア(戸田工業株式会社製)、マグセラー(協和化学工業株式会社製)、スタビエースHT−P(堺化学工業株式会社製)などが挙げられる。
リチウムアルミニウム複合水酸化物の具体例としては、OPTIMA−SS(戸田工業株式会社製)、ミズカラック(水澤化学工業株式会社製)などが挙げられる。
本発明においては、ハイドロタルサイト類化合物を単独で用いてもよいし、リチウムアルミニウム複合水酸化物を単独で用いてもよい。あるいは、両者を併用しても良い。
本発明の農業用フィルムは、耐候性を向上させる目的で、光安定剤、紫外線吸収剤を含有させることが好ましい。
光安定剤としては、例えば、日本国公開特許公報:特開平8−73667号公報に記載の構造を有するヒンダードアミン化合物を挙げられる。具体的には、商品名:チヌビン622、キマソーブ944、キマソーブ119(以上BASF製)、ホスタビンN30、VP Sanduvor PR−31(以上クラリアント社製)、サイヤソーブUV3529、サイヤソーブUV3346(以上サイテック社製)などが挙げられる。
さらには、日本国公開特許公報:特開平11−315067号公報、日本国公開特許公報:特開2001−139821号公報、国際公開公報:WO2005/082852、日本国公表特許公報:特表2009−530428号公報に記載の構造を有するヒンダードアミン化合物が挙げられる。具体的には、商品名:NOR371(BASF製)、アデカスタブLA−900(株式会社ADEKA製)、アデカスタブLA−81(株式会社ADEKA製)、ホスタビンNOW(クラリアント株式会社製)が挙げられる。
また、光安定剤として、エチレンに基づく単量体単位と環状アミノビニル化合物に基づく単量体単位とを有するエチレン−環状アミノビニル化合物共重合体も挙げることができる。かかるエチレン−環状アミノビニル化合物共重合体としては、日本国公開特許公報:特開2002−265693号公報に記載の構造を有するものが挙げられる。
本発明に係る農業用フィルムの各層に含まれる光安定剤の含有量は、光安定剤を含有している層の重量を100重量%としたときに、0.01〜3重量%が好ましく、0.05〜2重量%がより好ましく、特に0.1〜1重量%が好ましい。
紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシベンゾフェノン類、2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類、ベンゾエート類、置換オキザニリド類、シアノアクリレート類、トリアジン類などが挙げられる。
2−ヒドロキシベンゾフェノン類としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、5,5’−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)などが挙げられる。
2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’―ジ第三ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ第三ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−第三ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−第三オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ第三ペンチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’-メチレンビス(4−第三オクチル−6−ベンゾトリアゾリル)フェノール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−第三ブチル−5−カルボキシフェニル)ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
ベンゾエート類としては、フェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ第三ブチルフェニル−3’,5’−ジ第三ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ第三アミルフェニルー3’,5’−ジ第三ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートなどが挙げられる。
置換オキザニリド類としては、2−エチル−2’−エトキシオキザニリド、2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリドなどが挙げられる。
シアノアクリレート類としては、エチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレートなどが挙げられる。
トリアジン類としては、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−〔(ヘキシル)オキシ〕−フェノール、2−〔4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル〕−5−(オクチロキシ)フェノール、2−(2−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−プロポキシ−5−メチルフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)−s−トリアジンなどが挙げられる。
好ましくは、2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類であり、より好ましくは、2−(2’−ヒドロキシ−3’−第三ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ第三ペンチルフェニル)ベンゾトリアゾールが挙げられる。
紫外線吸収剤は、単独でまたは二種以上で用いられる。
本発明に係る農業用フィルムに含まれる紫外線吸収剤の含有量は、0.001〜3重量%が好ましく、0.005〜1重量%がより好ましい(ただし、農業用フィルムの重量を100重量%とする)。
紫外線吸収剤は、いずれか一層のみに含有させてもよく、複数の層に含有させてもよく、全ての層に含有させても良い。本発明のポリオレフィン系農業用フィルムを農園芸施設フレームに展張した場合、施設外側の表層となるポリオレフィン系樹脂層が紫外線吸収剤を含有することが好ましい。
本発明のポリオレフィン系農業用フィルムは、防曇性を付与する目的で、防曇剤を含有することができる。防曇剤としては、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノモンタネート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンジオレエート等のソルビタン脂肪酸エステルおよびそのアルキレンオキサイド付加物等のソルビタン系界面活性剤、グリセリンモノパルミテート、グリセリンモノステアレート、ジグリセリンジステアレート、トリグリセリンモノステアレート、テトラグリセリンジモンタネート、グリセリンモノオレエート、ジグリセリンモノオレエート、ジグリセリンセスキオレエート、テトラグリセリンモノオレエート、ヘキサグリセリンモノオレエート、ヘキサグリセリントリオレエート、テトラグリセリントリオレエート、テトラグリセリンモノラウレート、ヘキサグリセリンモノラウレート等のグリセリン脂肪酸エステルおよびそのアルキレンオキサイド付加物等のグリセリン系界面活性剤、ポリエチレングリコールモノパルミテート、ポリエチレングリコールモノステアレート等のポリエチレングリコール系界面活性剤、アルキルフェノールのアルキレンオキシド付加物、ソルビタン/グリセリン縮合物と有機酸とのエステル、ポリオキシエチレン(2モル)ステアリルアミン、ポリオキシエチレン(4モル)ステアリルアミン、ポリオキシエチレン(2モル)ステアリルアミンモノステアレート、ポリオキシエチレン(4モル)ラウリルアミンモノステアレート等のポリオキシエチレンアルキルアミンおよびその脂肪酸エステル等の非イオン性界面活性剤が挙げられる。これらは、単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。上記防曇剤は、農業用フィルムのいずれか一層のみに含有させてもよく、複数の層に含有させてもよい。ポリオレフィン系樹脂層に含まれてもよく、中間層に含まれてもよい。
本発明のポリオレフィン系農業用フィルムは、ヒンダードアミン化合物等の光安定剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、防曇剤とは異なる添加剤を必要に応じて含んでもよい。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、防霧剤、滑剤、抗ブロッキング剤、帯電防止剤、顔料等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジアルキルフェノール誘導体や2−アルキルフェノール誘導体などのいわゆるヒンダードフェノール系化合物、フォスファイト系化合物やフォスフォナイト系化合物などの3価のリン原子を含むリン系エステル化合物が挙げられる。これら酸化防止剤は、単独で用いても2種類以上を併用してもよい。特に色相安定化の観点から、ヒンダードフェノール系化合物とリン系エステル化合物を併用して用いることが好ましい。また酸化防止剤は、酸化防止剤を含有している層の重量を100重量%としたときに、0.01〜1重量%含まれることが好ましく、0.03〜0.5重量%含有されることがより好ましい。
防霧剤としては、例えば、パーフルオロアルキル基、ω−ヒドロフルオロアルキル基等を有するフッ素化合物(特にフッ素系界面活性剤)、またアルキルシロキサン基を有するシリコーン系化合物(特にシリコーン系界面活性剤)等が挙げられる。フッ素系界面活性剤の具体例としては、ダイキン工業株式会社製のユニダインDSN−403N、DS−403、DS−406、DS−401(商品名)、AGCセイミケミカル株式会社製のサーフロンKC−40、AF−1000、AF−2000(商品名)等が挙げられ、シリコーン系界面活性剤としては、東レダウコーニング株式会社製のSH−3746(商品名)が挙げられる。これらは、単独で用いても2種類以上を併用してもよい。防霧剤の含有量は、0.01〜3重量%が好ましく、0.02〜2重量%がより好ましく、0.05〜1重量%が特に好ましい(ただし、農業用フィルムの重量を100重量%とする)。
本発明におけるポリオレフィン系農業用フィルムは、二つのポリオレフィン系樹脂層の間に中間層を有するフィルムであって、前記中間層は、酢酸ビニルに基づく単量体単位の含有量が15〜30重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(但し、エチレン−酢酸ビニル共重合体の重量を100重量%とする)と、平均粒径が3〜15μmであるメタクリル酸メチル−スチレン共重合体粒子とを含有する層である。二つのポリオレフィン系樹脂層は、同じであってもよく、異なっていてもよい。
本発明におけるポリオレフィン系農業用フィルムは、少なくとも3層を有する多層フィルムである。例えば、2種3層、3種3層、3種4層、4種4層、4種5層、5種5層等が例示できる。
ポリオレフィン系農業用フィルムが4種以上の多層フィルムである場合、ポリオレフィン系樹脂層および中間層のどちらとも異なる層を有していてもよく、ポリオレフィン系樹脂層を3層以上有していてもよく、中間層を2層以上有していてもよい。
例えば、ポリオレフィン系農業用フィルムが5層フィルムである場合、ポリオレフィン系樹脂層をA、中間層をB、A、Bと異なる層をCとした時、C/A/B/A/C、A/B/A/C/C、A/A/B/A/A、A/A/B/B/A、A/B/A/B/A等のいずれであっても良い。
本発明のポリオレフィン系農業用フィルムが3層フィルムの場合には、各層の厚みの比は、ポリオレフィン系樹脂層/中間層/ポリオレフィン系樹脂層が、1/2/1〜1/4/1であることが好ましい。
本発明に係るポリオレフィン系農業用フィルムの厚みは、フィルム強度の観点から、0.01mm以上であることが好ましい。一方、展張作業をしやすいという観点から、前記農業用フィルムの厚みは0.3mm以下が好ましい。0.05〜0.25mmの範囲がより好ましく、0.10〜0.15mmが特に好ましい。
本発明のポリオレフィン系農業用フィルムの各層を形成するための材料として、樹脂や添加剤を含む樹脂組成物を用いる場合には、樹脂と所望の添加剤とを、混合機を用いて混合して樹脂組成物を製造し、該樹脂組成物を用いて公知のフィルム成形方法にて製造することができる。混合機としては、例えば、リボンブレンダー、スーパーミキサー、バンバリーミキサー、単軸押出機、および2軸押出機などのポリオレフィン系樹脂の加工に通常使用されている装置を使用することができる。また、本発明のポリオレフィン系農業用フィルムの製造には、共押出インフレーション成形法を用いることが好ましい。
[防曇層]
本発明のポリオレフィン系農業用フィルムの好ましい実施形態の例は、ニつのポリオレフィン系樹脂層の間に、前記中間層を有し、さらに少なくとも一方の表層として防曇層を有するポリオレフィン系農業用フィルムである。かかる防曇層としては、無機コロイドからなる防曇層、無機コロイドとバインダー樹脂とを含有する防曇層が挙げられる。
無機コロイドは、疎水性のポリオレフィン系樹脂フィルム表面に親水性を付与するものであり、通常、水などの液体分散媒中に、無機コロイドが分散されたゾルの形態で使用される。具体的には、シリカゾル、アルミナゾルが挙げられ、シリカゾルが好ましい。
バインダー樹脂としては、例えば、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリル変性ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂などが挙げられる。
前記バインダー樹脂は、通常、水や水とアルコールなどの水性溶剤との混合溶剤に該樹脂が分散されている水系エマルジョンとして用いられる。
防曇層は、シリカとバインダー樹脂とを含有する防曇層が好ましい。更に、バインダー樹脂としては、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリル変性ポリウレタン系樹脂が好ましい。
好ましいシリカとして、平均粒子径が5〜100nmの球状のものが挙げられる。
防曇層に含まれるシリカおよびバインダー樹脂の合計を100重量%とするとき、シリカの含有量が30〜70重量%であり、バインダー樹脂の含有量が30〜70重量%であることが好ましく、シリカの含有量が50〜65重量%であり、バインダー樹脂の含有量が35〜50重量%であることがより好ましい。
シリカとバインダー樹脂とを含有する防曇層は、例えば、以下に示すようにして形成することができる。バインダー樹脂を含有する水系エマルジョン、シリカを含有する水性シリカゾル、および分散媒である水を混合し、攪拌して塗工液を得る。次に、この塗工液を、公知の手段を用いて塗布し、乾燥することにより、防曇層を形成することができる。
塗布手段としては、具体的には、バーコーティング、グラビアコーティング、リバースコーティング、刷毛コーティング、スプレーコーティング、キッスコーティング、ダイコーティング、ディッピングなどが挙げられる。乾燥手段としては、例えば熱風乾燥が挙げられる。
シリカとバインダー樹脂からなるコーティング膜の厚みは、0.3〜1.5μmが好ましく、0.5〜1.2μmがより好ましい。
前記塗工液には、塗工性を向上させるために、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤を含有させることができる。シリコーン系界面活性剤としては、例えばポリエーテル変性シリコーンオイルが挙げられる。
また、前記塗工液には、必要に応じて、架橋剤、光安定剤、紫外線吸収剤を添加してもよい。
防曇層は、ポリオレフィン系農業用フィルムの一方の表層として形成されていてもよいし、両方の表層として形成されていてもよい。また、防曇層は単層膜でも2層以上の多層膜でもよい。
本発明のポリオレフィン系農業用フィルムが農園芸用施設フレームに展張された農園芸用施設、または透明資材に貼合した本発明のポリオレフィン系農業用フィルムが、農園芸用施設フレームに展張された農園芸用施設は、日射の強い夏には、特に夏の農園芸用施設内の作物周囲の温度である35℃程度で光散乱性が高く、日射の弱い冬には光散乱性が低く、一年を通じて使用できるため、好適に用いられる。上記透明資材としては、ガラス、アクリル板、ポリカーボネート板等が挙げられる。上記農園芸用施設としては、植物栽培用の温室やトンネルなどが挙げられる。
本発明の農園芸用施設は、ホウレン草、葱、胡瓜、トマト、苺の栽培に好適に用いられる。
以下、本発明の実施例を示す。なお実施例および比較例中の試験方法は次の通りである。
<ペレットの試験方法>
<1>メルトフローレート(MFR、単位:g/10分)
JIS K7210-1995に規定された方法に従い、温度190℃、荷重21.18Nの条件で、A法により測定を行った。
<2>密度
JIS K6760-1981に規定された方法に従い、測定を行った。
<3>酢酸ビニルに基づく単量体単位の含有量
エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニルに基づく単量体単位の含有量をJIS K7192に従い、測定を行った。
<4>溶融張力(MT、単位:cN)
東洋精機製作所製メルトテンションテスターを用いて、温度160℃、押出速度5.5mm/分のピストンで、直径2.09mmΦ、長さ8mmのオリフィスから溶融樹脂ストランドを押し出し、前記ストランドを直径50mmのローラーを用いて毎分40rpmずつ回転速度を上昇させながら巻き取った時に、前記ストランドが切れる直前の張力値を測定した。溶融張力は、複数種のポリオレフィン系樹脂を、各実施例および比較例における内層および外層をなす組成と同一の比率で混合し、溶融して得た樹脂組成物のペレットについて測定した。例えば、実施例1の場合、PE−1のペレットとPE−2のペレットとを50重量%ずつ混合したものを、東洋精機製ラボプラストミルを用いて溶融し、得られた樹脂組成物を裁断してペレットを得、該ペレットを上記メルトテンションテスターに仕込んで測定した。
<5>流動の活性化エネルギー(Ea、単位:kJ/mol)
粘弾性測定装置(Rheometrics社製Rheometrics Mechanical Spectrometer RMS−800)を用いて、下記測定条件で130℃、150℃、170℃および190℃での溶融複素粘度−角周波数曲線を測定し、次に、得られた溶融複素粘度−角周波数曲線から、Rheometrics社製計算ソフトウェア Rhios V.4.4.4を用いて、活性化エネルギー(Ea)を求めた。
<測定条件>
ジオメトリー:パラレルプレート
プレート直径:25mm
プレート間隔:1.5〜2mm
ストレイン :5%
角周波数 :0.1〜100rad/秒
測定雰囲気 :窒素下
<フィルムの光散乱性>
所定の温度(冬季相当:10℃、夏季相当:35℃)に状態調整した恒温槽にフィルムを入れ、30分間保持した。恒温槽を開けた直後に、光散乱性の大小を目視(フィルムの向こう側に置いた紙の文字のみえやすさ)により評価した。
<マスターバッチペレットの作製>
以下に使用した材料を示す。
EVA−1:酢酸ビニルに基づく単量体単位の含有量が15重量%(但し、EVA−1の重量を100重量%とする)、メルトフローレートが1.5g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(エバテートH2020、住友化学株式会社製)。
EVA−2:酢酸ビニルに基づく単量体単位の含有量が28重量%(但し、EVA−2の重量を100重量%とする)、メルトフローレートが7g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(スミテートKA−30、住友化学株式会社製)。
粒子−1:平均粒径が5μmのメタクリル酸メチル−スチレン共重合体粒子(テクポリマーSSX105NXE、積水化成品工業株式会社製)
粒子−2:平均粒径が5μmのメタクリル酸メチル重合体粒子(テクポリマーSSX105、積水化成品工業株式会社製)
粒子―3:平均粒径が2μmのメタクリル酸メチル重合体粒子(エポスターMA1002、株式会社日本触媒製)
EVA−1を50重量%と、粒子−1を50重量%と(但し、EVA−1と粒子−1の合計を100重量%とする)を混練した後、造粒機により造粒して、マスターバッチペレットMB−1を作製した。
EVA−1を20重量%と、EVA−2を50重量%と、粒子−2を30重量%と(但し、EVA−1とEVA−2と粒子−1の合計を100重量%とする)を混練した後、造粒機により造粒して、マスターバッチペレットMB−2を作製した。
EVA−1を50重量%と、粒子−3を50重量%と(但し、EVA−1と粒子−3の合計を100重量%とする)を混練した後、造粒機により造粒して、マスターバッチペレットMB−3を作製した。
<ポリエチレンペレットの作製>
以下に示す方法で、PE−1、PE−2のポリエチレンペレットを作製した。
(1)助触媒担体の調製
窒素置換した撹拌機を備えた反応器に、窒素流通下で300℃において加熱処理したシリカ(デビソン社製 Sylopol948;50%体積平均粒子径=55μm;細孔容量=1.67ml/g;比表面積=325m2/g)2.8kgとトルエン24kgとを入れて、撹拌した。その後、5℃に冷却した後、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン0.9kgとトルエン1.4kgとの混合溶液を反応器の温度を5℃に保ちながら30分間で滴下した。滴下終了後、5℃で1時間撹拌し、次に95℃に昇温し、95℃で3時間撹拌し、ろ過した。得られた固体生成物をトルエン20.8kgで6回、洗浄を行った。その後、トルエン7.1kgを加えスラリーとし、一晩静置した。
前記で得られたスラリーに、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(ジエチル亜鉛濃度:50重量%)3.46kgとヘキサン2.05kgとを投入し、撹拌した。その後、5℃に冷却した後、3,4,5−トリフルオロフェノール1.55kgとトルエン2.88kgとの混合溶液を、反応器の温度を5℃に保ちながら60分間で滴下した。滴下終了後、5℃で1時間撹拌し、次に40℃に昇温し、40℃で1時間撹拌した。その後、5℃に冷却し、H2O0.221kgを反応器の温度を5℃に保ちながら1.5時間で滴下した。滴下終了後、5℃で1.5時間撹拌し、次に40℃に昇温し、40℃で2時間撹拌し、更に80℃に昇温し、80℃で2時間撹拌した。撹拌後、室温にて、残量16Lまで上澄み液を抜き出し、トルエン11.6kgを投入し、次に、95℃に昇温し、4時間撹拌した。撹拌後、室温にて、上澄み液を抜き出し、固体生成物を得た。得られた固体生成物をトルエン20.8kgで4回、ヘキサン24リットルで3回、洗浄を行った。その後、乾燥することにより、固体成分(以下、助触媒担体(a)と称する。)を得た。
(2)予備重合触媒成分(1)の調製
予め窒素置換した内容積210リットルの撹拌機付きオートクレーブに、ブタン80リットルを投入した後、ラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジフェノキシド91.8mmolを投入し、オートクレーブを50℃まで昇温して撹拌を2時間行った。次に上記助触媒担体(a)0.7kgを投入し、オートクレーブを31℃まで降温して系内が安定した後、エチレンを0.1kg、水素を0.1リットル(常温常圧体積)仕込み、続いてトリイソブチルアルミニウム267mmolを投入して重合を開始した。エチレンと水素をそれぞれ0.6kg/時間と0.5リットル(常温常圧体積)で連続供給しながら30分経過した後、50℃へ昇温するとともに、エチレンと水素をそれぞれ3.6kg/時間と10.9リットル(常温常圧体積)/時間で連続供給することによって合計6時間の予備重合を実施した。重合終了後、エチレン、ブタン、水素などをパージして残った固体を室温にて真空乾燥し、助触媒担体(a)1g当り37gのポリエチレンを含有する予備重合触媒成分(1)を得た。
(3)エチレン−1−ヘキセン共重合体(PE−1)の製造
前記の予備重合触媒成分(1)を用い、連続式流動床気相重合装置でエチレンと1−ヘキセンとの共重合を実施した。重合条件は、温度85℃、全圧2MPa、エチレンに対する水素のモル比は1.22%、エチレンに対する1−ヘキセンのモル比は1.31%で、重合中はガス組成を一定に維持するためにエチレン、1−ヘキセン、水素を連続的に供給した。さらに、流動床の総パウダー重量を80kgに維持し、平均重合時間4時間となるように、前記予備重合触媒成分と、トリイソブチルアルミニウムとを一定の割合で連続的に供給した。重合により、20.5kg/時間の重合効率でエチレン−1−ヘキセン共重合体(以下、PE−1と称する。)のパウダーを得た。
(4)エチレン−1−ヘキセン共重合体パウダー(PE−1)の造粒
前記で得たPE−1のパウダーを、押出機(神戸製鋼所社製 LCM50)により、フィード速度50kg/時間、スクリュー回転数450rpm、ゲート開度4.2mm、サクション圧力0.2MPa、樹脂温度200〜230℃条件で造粒することにより、PE−1のペレットを得た。PE−1のペレットのMFRは0.5g/10分、密度は921kg/m、Eaは73kJ/molであった。
(5)エチレン−1−ヘキセン共重合体(PE−2)の製造
上記の予備重合触媒成分(1)を用い、連続式流動床気相重合装置でエチレンと1−ヘキセンとの共重合を実施した。重合条件は、温度80℃、全圧2MPa、エチレンに対する水素のモル比は1.48%、エチレンに対する1−ヘキセンのモル比は1.70%で、重合中はガス組成を一定に維持するためにエチレン、1−ヘキセン、水素を連続的に供給した。さらに、流動床の総パウダー重量を80kgに維持し、平均重合時間4時間となるように、上記予備重合触媒成分と、トリイソブチルアルミニウムとを一定の割合で連続的に供給した。重合により、20.3kg/時間の重合効率でエチレン−1−ヘキセン共重合体(以下、PE−2と称する。)のパウダーを得た。
(6)エチレン−1−ヘキセン共重合体パウダー(PE−2)の造粒
上記で得たPE−2のパウダーを、押出機(神戸製鋼所社製 LCM50)により、フィード速度50kg/時間、スクリュー回転数450rpm、ゲート開度4.2mm、サクション圧力0.2MPa、樹脂温度200〜230℃条件で造粒することにより、PE−2のペレットを得た。PE−2のペレットのMFRは0.4g/10分、密度は913kg/m、Eaは79kJ/molであった。
PE−1、PE−2以外に、PE−3、PE−4、PE−5を使用した。
PE−3:スミカセンE FV203
(住友化学株式会社製、エチレン−1−ヘキセン共重合体、
MFRは2g/10分、密度は913kg/m、Eaは30kJ/mol。)
PE―4:スミカセン F200−0
(住友化学株式会社製、高圧法低密度ポリエチレン、
MFRは2g/10分、密度は924kg/m
PE―5:スミカセン F102−0
(住友化学株式会社製、高圧法低密度ポリエチレン、
MFRは0.4g/10分、密度は922kg/m
[実施例1]
<フィルムの作製>
内層用押出機(40mm押出機)と、中間層用押出機(40mm押出機)と、外層用押出機(40mm押出機)と、100mmΦダイス(リップ間隙 1.2mm)とを備えた3層インフレーション成形機を用い、三層のチューブ状フィルムを成形した。
具体的には、PE−1 50重量%とPE−2 50重量%とを混合した後、外層用押出機に投入し、EVA−1を12.7重量%とEVA−2を37.3重量%とMB−1を50重量%とを混合した後、中間層用押出機に投入し、PE−1 50重量%とPE−2 50重量%を混合した後、内層用押出機に投入し、各押出機にて溶融混練した後、100mmΦダイスから、内層が30μm、中間層が90μm、外層が30μmとなるように吐出量を調整して、溶融した各層の樹脂組成物を押出し、冷却して三層のチューブ状フィルムを成形し、切り開いて三層の多層フィルムを得た。この時、内層、外層の押出機は160℃、中間層の押出機、ダイスは150℃の設定とした。各層の配合、式(1)により算出される中間層のエチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニルに基づく単量体単位の含有量を表1に示した。内層、外層を構成する組成物の溶融張力、得られたフィルムの評価結果を表4に示した。10℃における光散乱性を評価したときの様子を図1に示し、35℃における光散乱性を評価したときの様子を図2に示した。10℃では、フィルムの向こう側に置いた紙の文字がはっきりと見えたため、フィルムの光散乱性は小さく、35℃では、フィルムの向こう側に置いた紙の文字が見えづらかったため、フィルムの光散乱性は大きかった。
[実施例2]
EVA−2を50重量%とMB−1を50重量%とを混合した後、中間層用押出機に投入した以外は、実施例1と同様にして多層フィルムを得た。各層の配合、式(1)により算出される中間層のエチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニルに基づく単量体単位の含有量を表1に示した。内層、外層を構成する組成物の溶融張力、得られたフィルムの性能評価結果を表4に示した。
[実施例3]
EVA―1を31.2重量%とEVA−2を18.8重量%とMB−1を50重量%とを混合した後、中間層用押出機に投入した以外は、実施例1と同様にして多層フィルムを得た。各層の配合、式(1)により算出される中間層のエチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニルに基づく単量体単位の含有量を表1に示した。内層、外層を構成する組成物の溶融張力、得られたフィルムの性能評価結果を表4に示した。
[実施例4]
内層用押出機(40mm押出機)と、中間層用押出機(40mm押出機)と、外層用押出機(40mm押出機)と、100mmΦダイス(リップ間隙 1.2mm)とを備えた3層インフレーション成形機を用い、三層のチューブ状フィルムを成形した。
具体的には、PE−3を60重量%とPE−4を40重量%とを混合した後、外層用押出機に投入し、EVA−1を31.2重量%とEVA−2を18.8重量%とMB−1を50重量%とを混合した後、中間層用押出機に投入し、PE−3を60重量%とPE−4を40重量%とを混合した後、内層用押出機に投入し、各押出機にて溶融混練した後、100mmΦダイスから、内層が30μm、中間層が90μm、外層が30μmとなるように吐出量を調整して、溶融した各層の樹脂組成物を押出し、冷却して三層のチューブ状フィルムを成形し、切り開いて三層の多層フィルムを得た。この時、内層、外層の押出機は170℃、中間層の押出機、ダイスは170℃の設定とした。各層の配合、式(1)により算出される中間層のエチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニルに基づく単量体単位の含有量を表2に示した。内層、外層を構成する組成物の溶融張力、得られたフィルムの評価結果を表4に示した。
[実施例5]
PE―3を80重量%とPE−5を20重量%とを混合した後、外層用押出機に投入し、PE―3を80重量%とPE―5を20重量%とを混合した後、内層用押出機に投入した以外は、実施例4と同様にして多層フィルムを得た。各層の配合、式(1)により算出される中間層のエチレン-酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニルに基づく単量体単位の含有量を表2に示した。内層、外層を構成する組成物の溶融張力、得られたフィルムの評価結果を表4に示した。
[実施例6]
内層用押出機(40mm押出機)と、中間層用押出機(40mm押出機)と、外層用押出機(40mm押出機)と、100mmΦダイス(リップ間隙 1.2mm)とを備えた3層インフレーション成形機を用い、三層のチューブ状フィルムを成形した。
具体的には、PE―3を80重量%とPE−5を20重量%とを混合した後、外層用押出機に投入し、EVA−1を12.7重量%とEVA−2を37.3重量%とMB−1を50重量%とを混合した後、中間層用押出機に投入し、PE―3を80重量%とPE―5を20重量%とを混合した後、内層用押出機に投入し、各押出機にて溶融混練した後、100mmΦダイスから、内層が30μm、中間層が90μm、外層が30μmとなるように吐出量を調整して、溶融した各層の樹脂組成物を押出し、冷却して三層のチューブ状フィルムを成形し、切り開いて三層の多層フィルムを得た。この時、内層、外層の押出機は170℃、中間層の押出機、ダイスは170℃の設定とした。各層の配合、式(1)により算出される中間層のエチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニルに基づく単量体単位の含有量を表2に示した。内層、外層を構成する組成物の溶融張力、得られたフィルムの評価結果を表4に示した。
[比較例1]
EVA−2を6重量%とMB−2を94重量%とを混合した後、中間層用押出機に投入した以外は、実施例1と同様にして多層フィルムを得た。各層の配合、式(1)により算出さえる中間層のエチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニルに基づく単量体単位の含有量を表3に示した。内層、外層を構成する組成物の溶融張力、得られたフィルムの性能評価結果を表5に示した。
[比較例2]
EVA−1を7.6重量%とEVA−2を25.7重量%とMB−2を66.7重量%とを混合した後、中間層用押出機に投入した以外は、実施例1と同様にして多層フィルムを得た。各層の配合、式(1)により算出される中間層のエチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニルに基づく単量体単位の含有量を表3に示した。内層、外層を構成する組成物の溶融張力、得られたフィルムの評価結果を表5に示した。
[比較例3]
EVA−1を0.9%、EVA−2を59.1重量%とMB−3を40重量%とを混合した後、中間層用押出機に投入した以外は、実施例1と同様にして多層フィルムを得た。各層の配合、式(1)により算出される中間層のエチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニルに基づく単量体単位の含有量を表3に示した。内層、外層を構成する組成物の溶融張力、得られたフィルムの性能評価結果を表5に示した。
[実施例7]
<塗工液の作製>
用いた塗工液の原料は、以下の通りである。
(1)シリカゾル
スノーテックスST−YL:平均粒径=50〜80nm、固形分濃度=40重量%
(日産化学工業株式会社製。平均粒径は、BET法による値である。)
(2)アクリル変性ポリウレタンエマルジョン
アデカボンタイターHUX−401;固形分濃度=37重量%(株式会社ADEKA製)(3)ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤FZ−77(東レ・ダウコーニング株式会社製)
ST−YLを21.3重量比、HUX401を13.0重量比、水を65.8重量比、FZ−77を0.13重量比で混合し、塗工液を得た。
<塗布フィルムの作製>
実施例1で得たフィルムの外層にコロナ処理を施し、上記塗工液を塗布し、塗膜を形成した。塗布には、wet塗布量=13μmのバーを用いた。その後、塗膜を形成したフィルムを60℃で、1分間、熱風で乾燥し、塗布フィルムを得た。塗布フィルムの光散乱性の試験結果を表6に示す。
[実施例8]
実施例3で得たフィルムを用いた以外は、実施例7と同様にして塗布フィルムを得た。
塗布フィルムの光散乱性の試験結果を表6に示す。
[比較例4]
比較例1で得たフィルムを用いた以外は、実施例7と同様にして塗布フィルムを得た。
塗布フィルムの光散乱性の試験結果を表6に示す。
本発明に係るポリオレフィン系農業用フィルムは、植物栽培用の温室やトンネルなどの農園芸用施設の被覆フィルムとして利用することができる。

Claims (4)

  1. 二つのポリオレフィン系樹脂層の間に中間層を有するポリオレフィン系農業用フィルムであって、前記中間層は、酢酸ビニルに基づく単量体単位の含有量が15〜30重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(但し、エチレン−酢酸ビニル共重合体の重量を100重量%とする)と、平均粒径が3〜15μmであるメタクリル酸メチル−スチレン共重合体粒子とを含有する層であるポリオレフィン系農業用フィルム。
  2. 少なくとも一方の表層として防曇層を有する請求項1に記載のポリオレフィン系農業用フィルム。
  3. 請求項1または2に記載のポリオレフィン系農業用フィルムが農園芸用施設フレームに展張された農園芸用施設。
  4. 透明資材を貼合した請求項1または2に記載のポリオレフィン系農業用フィルムが、農園芸用施設フレームに展張された農園芸用施設。
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