JP2014197622A - 誘導性負荷制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】誘導性負荷の電流制御のための処理負荷を低減する。
【解決手段】リニアソレノイドの通電経路上のスイッチング手段を駆動するPWM信号のデューティ比を制御する装置では、ソレノイド電流に応じた電圧信号をA/D変換するA/D変換器を、PWM信号の1周期時間Tpよりも短い一定時間Ts毎に起動すると共に、その一定時間Ts毎のA/D変換値を、少なくとも、最新のものから1周期時間Tp分の数(この例では0番目〜9番目の10個)だけメモリに更新して記憶する。そして、1周期時間Tp毎に実行するFB演算処理では、メモリに記憶されている0番目〜9番目のA/D変換値のうちから、PWM信号がローからハイになる直前のA/D変換値と、PWM信号がハイからローになる直前のA/D変換値とを選択し、その選択した各A/D変換値を用いて算出するソレノイド電流が目標値となるように、デューティ比を制御する。
【選択図】図5

Description

本発明は、誘導性負荷に流れる電流を制御する装置に関する。
リニアソレノイド等の誘導性負荷に流れる電流をフィードバック制御する従来の装置が、例えば特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載されている従来の装置では、リニアソレノイドに電流を流すための通電経路において、リニアソレノイドに対し直列に、PWM(パルス幅変調)信号で駆動される電流制御用のスイッチング素子を設けている。そして、上記通電経路に設けた電流検出抵抗により、リニアソレノイドに流れる電流に応じた電圧の電流検出信号を発生させ、その電流検出信号を、PWM信号の1周期時間よりも短い一定時間毎に、A/D変換器によりA/D変換(アナログ/デジタル変換)している。更に、電流検出信号のA/D変換が完了する毎に、CPUが、PWM信号1周期分のA/D変換値を平均化する処理を行って、その処理で得た平均値を、実際の電流の算出(実電流値)としている。そして、CPUは、その電流の算出値が目標値となるように、スイッチング素子の駆動信号であるPWM信号のデューティ比を制御する。
特開2000−114038号公報
上記従来の装置では、電流検出信号のA/D変換を実施する毎に、A/D変換器からA/D変換値を取得する処理に加えて、PWM信号1周期分のA/D変換値を平均化する処理を行うため、処理負荷が大きくなってしまう。
そこで本発明は、誘導性負荷制御装置において、誘導性負荷の電流制御のための処理負荷を低減することを目的としている。
第1発明の誘導性負荷制御装置は、誘導性負荷に電流を流すための通電経路において前記誘導性負荷に対し直列に接続され、前記誘導性負荷に流れる電流を制御するためにPWM信号で駆動されるスイッチング手段と、前記誘導性負荷に流れる電流に応じた電圧信号を出力する電流検出手段と、前記電流検出手段からの前記電圧信号をA/D変換するA/D変換手段と、前記A/D変換手段を前記PWM信号の1周期時間よりも短い一定時間毎に起動する起動手段と、前記A/D変換手段による前記一定時間毎のA/D変換値を、少なくとも、最新のものから前記PWM信号の1周期時間分の数だけメモリに更新して記憶する保存手段と、電流算出手段及び制御手段とを備える。
電流算出手段は、前記一定時間よりも長い所定時間毎に動作して、前記メモリに記憶されたA/D変換値のうちから、前記PWM信号が前記スイッチング手段をオフさせる方の非アクティブレベルから前記スイッチング手段をオンさせる方のアクティブレベルへ変化するオン切り替わりタイミングの直前のA/D変換値であるオン直前A/D変換値と、前記PWM信号が前記アクティブレベルから前記非アクティブレベルへ変化するオフ切り替わりタイミングの直前のA/D変換値であるオフ直前A/D変換値とを選択する。更に、電流算出手段は、その選択した前記オン直前A/D変換値及び前記オフ直前A/D変換値を用いて、前記誘導性負荷に流れる電流(以下、負荷電流ともいう)を算出する。そして、制御手段は、前記電流算出手段による前記電流の算出値が目標値となるように前記PWM信号のデューティ比を制御する。
つまり、この装置では、A/D変換の実施間隔よりも長い所定時間毎に、メモリに記憶されている複数のA/D変換値のうちから、オン直前A/D変換値とオフ直前A/D変換値とを選択し、その選択したA/D変換値を用いて、PWM信号のデューティ比を決めるための負荷電流を算出している。
このため、A/D変換を実施する毎に、PWM信号1周期分のA/D変換値を平均化する処理を行う必要がなく、誘導性負荷を制御するための処理負荷を低減することができる。また、メモリに記憶された一定時間毎のA/D変換値のうち、オン直前A/D変換値は、負荷電流の極小値を表すと考えられ、オフ直前A/D変換値は、負荷電流の極大値を表すと考えられる。よって、オン直前A/D変換値とオフ直前A/D変換値とから、負荷電流を精度良く算出することができ、誘導性負荷の電流制御精度も確保することができる。
第1実施形態の電子制御装置(ECU)の構成を表す構成図である。 第1実施形態の初期化処理を表すフローチャートである。 第1実施形態のタイマ割り込み処理を表すフローチャートである。 第1実施形態のFB演算処理を表すフローチャートである。 第1実施形態の電子制御装置の作用を表すタイムチャートである。 第2実施形態のFB演算処理を表すフローチャートである。 第3実施形態のFB演算処理を表すフローチャートである。
以下に、本発明が適用された実施形態の、誘導性負荷制御装置としての電子制御装置について説明する。
尚、本実施形態の電子制御装置(以下、ECUという)は、例えば、自動車のエンジンと変速機を制御するものであり、変速機の制御として、変速機の変速状態を切り替えるリニアソレノイドの制御を行う。そして、ここでは、主にリニアソレノイドの制御に関する部分について説明する。
〔第1実施形態〕
図1に示すように、本実施形態のECU1は、自動車のエンジンと変速機を制御するための処理を行うマイコン5を備えている。
そして、マイコン5は、CPU7と、CPU7が実行するプログラムや固定の制御データ等が記憶されたROM9と、CPU7による演算結果や演算対象データ等が記憶されるRAM11と、割り込みコントローラ12と、A/D変換器(ADC)13と、A/D変換器13がA/D変換を完了する毎に、そのA/D変換器13によるA/D変換値がソフトウェアを介さずに格納されると共に、CPU7からアクセス可能なレジスタ(A/D変換値用のレジスタ)15と、変速機の変速状態を切り替えるリニアソレノイド3をデューティ制御するための、PWM信号を生成して当該マイコン5の外部へ出力するPWM信号出力回路17と、PWM信号出力回路17がPWM信号を生成するのに用いるPWMデータが、CPU7によって書き込まれるレジスタ(PWMデータ用のレジスタ)19と、当該マイコン5における所定周波数の内部クロックでカウントアップされるフリーランタイマ(FRT)20とを備えている。
A/D変換器13は、複数の入力チャンネルを有しており、その入力チャンネル毎に、当該A/D変換器13の起動モードがCPU7によって設定可能となっている。その起動モードとしては、例えば、CPU7からの起動指令によってその都度起動する第1モードと、CPU7によって設定された一定時間毎に自動的に起動する第2モードとがある。そして、レジスタ15も、A/D変換器13の入力チャンネル毎にそれぞれ設けられている。
また、CPU7がレジスタ19に書き込むPWMデータは、PWM信号の1周期時間(以下単に、周期ともいう)Tpを表す周期データと、PWM信号のデューティ比を表すデューティ比データとからなる。そして、デューティ比データは、PWM信号の1周期において該PWM信号をアクティブレベル(即ち、後述するスイッチング手段をオンして電源電圧からリニアソレノイド3に通電する方のレベルであり、本実施形態では例えばハイレベル)にする時間も間接的に示す。つまり、デューティ比データが示すデューティ比を、周期データが示す1周期時間Tpに乗じた値が、PWM信号のハイレベル時間(以下、オン時間という)になる。また、1周期時間Tpから、そのオン時間を引いた時間が、PWM信号のローレベル時間(以下、オフ時間という)になる。
そして、PWM信号出力回路17は、レジスタ19に書き込まれたPWMデータが示す周期及びデューティ比のPWM信号を生成して当該マイコン5の外部へ出力する。具体的には、PWM信号出力回路17は、出力するPWM信号の周期を、周期データが示す周期に設定すると共に、そのPWM信号の1周期において、該1周期の開始時からデューティ比データが示すオン時間は、PWM信号の出力レベルをアクティブレベル(ハイレベル)にし、残りのオフ時間は、PWM信号の出力レベルを非アクティブレベル(ローレベル)にする。尚、PWM信号出力回路17は、例えばフリーランタイマ20を用いて、PWM信号の周期、オン時間及びオフ時間の計測をする。
また、ECU1は、電源電圧(本実施形態では、自動車のバッテリ電圧)VBからリニアソレノイド3に電流を流すための通電経路を断続させるスイッチング手段として、例えばPチャンネル形のMOSFET(以下単にFETという)21を備えている。FET21は、上記通電経路において、リニアソレノイド3に対し直列に且つリニアソレノイド3よりも上流側に、所謂ハイサイドスイッチとして設けられている。
そして、ECU1は、FET21をオン/オフさせる(駆動する)ためのトランジスタとして、コレクタがFET21のゲートに接続され、エミッタがグランドラインに接続されたNPNトランジスタ23を備えている。そのNPNトランジスタ23のベースには、PWM信号出力回路17によってマイコン5から出力されるPWM信号が、駆動信号として入力される。
更に、ECU1は、FET21のリニアソレノイド3側の端子(この例ではドレイン)にカソードが接続され、アノードがグランドラインに接続された電流環流用のダイオード25と、リニアソレノイド3の下流側とグランドラインとの間に接続された電流検出用の抵抗27と、抵抗27の両端の電圧差を増幅して出力する増幅回路29と、を備えている。
このようなハードウェア構成を有したECU1では、マイコン5からのPWM信号がハイレベルであるときに、NPNトランジスタ23がオンして、FET21がオンすることにより、電源電圧VBからリニアソレノイド3への通電経路が導通して、リニアソレノイド3に電流が流れる。また、PWM信号がハイレベルからローレベルに切り替わると、NPNトランジスタ23がオフして、FET21がオフすることにより、電源電圧VBからリニアソレノイド3への通電経路が遮断される。すると、リニアソレノイド3には、該リニアソレノイド3に蓄積されたフライバックエネルギー(逆起電力)により、グランドライン側からダイオード25を経由して電流が流れる。
このため、リニアソレノイド3に流れる電流(以下、ソレノイド電流という)は、図5に示すように、PWM信号がハイレベルになると増加し、PWM信号がローレベルになると減少する。よって、ソレノイド電流は、PWM信号のローレベルからハイレベルへの変化タイミング(1周期時間Tpの開始タイミングでもあり、以下単に、オン切り替わりタイミングという)において、極小値となり、PWM信号のハイレベルからローレベルへの変化タイミング(以下単に、オフ切り替わりタイミングという)において、極大値となる。そして、PWM信号のデューティ比が大きいほど、ソレノイド電流の平均値は大きくなる。尚、FET21は、PWM信号によってオン/オフするため、PWM信号は、NPNトランジスタ23の駆動信号であると共に、FET21の駆動信号でもある。
また、PWM信号がハイレベルとローレベルとの何れの場合でも、ソレノイド電流は、抵抗27にも流れるため、その抵抗27の両端には、ソレノイド電流に比例した電圧(=ソレノイド電流×抵抗27の抵抗値)が生じる。
このため、増幅回路29からは、ソレノイド電流に比例した電圧信号が、ソレノイド電流を表す電流検出信号として出力される。そして、ECU1では、その増幅回路29から出力される電流検出信号が、マイコン5に入力されて、A/D変換器13によりA/D変換される。
また、マイコン5には、エンジンと変速機の制御に用いられる情報を表す他の複数の信号も入力され、それらの信号のうち、アナログ信号は、電流検出信号と同様に、A/D変換器13によりA/D変換される。尚、電流検出信号と他のアナログ信号は、A/D変換器13の異なる入力チャンネルにそれぞれ入力される。そして、A/D変換器13は、電流検出信号については前述の第1モードで起動されてA/D変換し、他のアナログ信号については、第1モード又は第2モードで起動されてA/D変換する。
このようなECU1において、マイコン5は、ソレノイド電流を目標値となるようにフィードバック制御する。具体的には、マイコン5は、FET21をオン/オフさせるPWM信号の1周期時間Tpよりも短い一定時間Ts毎に、タイマ割り込みを発生させ、そのタイマ割り込みの処理により、A/D変換器13に増幅回路29からの電流検出信号をA/D変換させる。そして、マイコン5は、その電流検出信号のA/D変換値に基づいて、実際のソレノイド電流が目標値となるように、PWM信号のデューティ比を制御する。
そこで次に、マイコン5がリニアソレノイド3を制御するために行う処理について、フローチャートを用い説明する。尚、マイコン5が行う処理は、実際には、CPU7がROM9内のプログラムを実行することで行う処理である。
まず、マイコン5は、ECU1に電源電圧が供給されて起動すると、図2の初期化処理を行う。
そして、図2に示すように、マイコン5は、初期化処理を開始すると、まずS110にて、タイマ割り込みの初回の発生タイミングを設定する。
具体的に説明すると、マイコン5において、割り込みコントローラ12は、フリーランタイマ20の値(以下、フリーランタイマ値という)と比較されるコンペアレジスタ31を備えている。そして、割り込みコントローラ12は、フリーランタイマ値がコンペアレジスタ31の値と一致すると、当該マイコン5内でタイマ割り込みを発生させる。具体的なアクションとしては、タイマ割り込みの要求信号を出力する。すると、CPU7は、そのタイマ割り込みに対してROM9に用意されたプログラムの処理であるタイマ割り込みの処理(以下、タイマ割り込み処理という)を実行する。
このため、マイコン5は、S110にて、コンペアレジスタ31に、タイマ割り込みを発生させるタイミングに該当する値(詳しくは、現在からタイマ割り込みを発生させるタイミングまでの時間を上記内部クロックの周期で割った値を、現在のフリーランタイマ値に加えた値)を書き込み、割り込みを許可する。
また、このS110では、図5における時刻t1であって、最初のオン切り替わりタイミングである時刻t2よりも微小な所定時間Tb(本実施形態では、例えば100μs)だけ前の時刻t1に、タイマ割り込みを発生させる値を、コンペアレジスタ31に書き込む。
尚、時刻t2は、プログラムの設計上、既知である。また、本実施形態では、マイコン5が起動してから最初のPWM信号のデューティ比を、0に設定するようになっている。図5において、PWM信号が時刻t2のオン切り替わりタイミングでハイになっていないのは、このためである。また、図5の1段目(「タイマ」の段)は、タイマ割り込みが発生する毎にフリーランタイマ値が0に戻ると仮定して、フリーランタイマ値の変化状態を表している。
そして、マイコン5は、次のS120にて、後述する図3のタイマ割り込み処理で参照されるカウンタCNTの値を0に設定する。カウンタCNTは、PWM信号の1周期時間Tpにおけるタイマ割り込み回数を数えるためのカウンタである。
次に、マイコン5は、S130にて、A/D変換機能の初期設定を行う。具体的には、A/D変換器13の各入力チャンネルについて、起動モードを設定すると共に、起動モードを前述の第2モードに設定した入力チャンネルについては、A/D変換器13を自動的に起動する時間間隔も設定する。そして、電流検出信号の入力チャンネルについては第1モードに設定し、後述する図3のタイマ割り込み処理により、A/D変換器13を起動して、その電流検出信号のA/D変換が実施されるようにする。
尚、以下の説明において、「A/D変換器13を起動する」ということは、電流検出信号の入力チャンネルについてA/D変換器13を起動するということであり、複数のアナログ信号のうちの電流検出信号をA/D変換させるためにA/D変換器13を起動するということである。そして、以下の説明におけるレジスタ15は、電流検出信号の入力チャンネルに対応するレジスタ15であって、電流検出信号のA/D変換値が格納されるレジスタ15のことである。更に、A/D変換値とは、電流検出信号のA/D変換値である。
次に、マイコン5は、S140にて、PWM出力機能の初期設定を行う。具体的には、PWMデータの初期値(即ち、PWM信号の周期とデューティ比との初期値)をレジスタ19に書き込むと共に、前述の時刻t2(図5参照)でPWM信号出力回路17が動作を開始するように内部設定を行う。尚、PWMデータのうち、デューティ比データの初期値としては、0を書き込む。また、周期データの初期値としては、例えば300ヘルツに相当する3.33msに該当する値を書き込む。また、本実施形態において、PWM信号の1周期時間Tpは、このS140で設定される初期値(この例では3.33ms)から変更されることはないが、マイコン5の動作中にPWM信号の1周期時間Tpを変更することも可能である。
そして、マイコン5は、上記S140の処理を行った後、当該初期化処理を終了し、その後は、割り込みコントローラ12によってタイマ割り込みが発生される毎に、図3のタイマ割り込み処理を行う。尚、この例では、タイマ割り込みの発生間隔である一定時間Tsを、PWM信号の1周期時間Tpの1/10にしている。このため、1周期時間Tpあたりにタイマ割り込み処理が実行される回数(電流検出信号をA/D変換する回数でもある)は10回であるが、その回数は10回に限らず、他の整数回でも良い。
図3に示すように、マイコン5は、タイマ割り込み処理を開始すると、まずS210にて、A/D変換器13を起動して該A/D変換器13に電流検出信号をA/D変換させる。
次に、マイコン5は、S220にて、カウンタCNTの値が0であるか否かを判定し、カウンタCNTの値が0であれば、今回のS210によるA/D変換が、0番目から9番目までのA/D変換のうち、0番目のAD変換であると判定して、S230に進む。
マイコン5は、S230では、レジスタ19内のPWMデータを更新する。
具体的には、マイコン5は、図5において☆印で示しているように、PWM信号のデューティ比を算出するFB演算処理(FBはフィードバックの略)を、一定時間Tsよりも長い所定時間毎(本実施形態では、1周期時間Tp毎)に実行するようになっている。尚、FB演算処理については後で図4を用い説明する。そして、マイコン5は、S230では、レジスタ19内のPWMデータのうち、デューティ比データを、FB演算処理で算出した最新のデューティ比を表すデータに書き換える。但し、マイコン5が起動してから最初のタイマ割り込み処理は、図5における時刻t1で実行され、その時刻t1では、未だFB演算処理が一度も実行されていないこととなる。このため、マイコン5が起動してから最初のタイマ割り込み処理におけるS230では、図2のS140と同様に、レジスタ19内のデューティ比データを0に設定する。
次に、マイコン5は、S250にて、レジスタ15から今回のA/D変換値を読み出して、そのA/D変換値を、RAM11におけるA/D変換値用の記憶領域のうち、AD[CNT]という領域に記憶する。尚、AD[CNT]の[ ]内は、カウンタCNTの値を示す。また、AD[CNT]としては、AD[0]〜AD[9]が用意されており、つまりは、A/D変換値を、少なくとも最新のものからPWM信号の1周期時間Tp分の数(この例では10個)だけ更新して記憶できるようになっている。
次に、マイコン5は、S260にて、カウンタCNTをインクリメント(+1)した後、S270に進む。
マイコン5は、S270では、タイマ割り込みの次回の発生タイミングを、今回のタイマ割り込みの発生タイミングから一定時間Ts後となるように設定する。具体的には、今回のタイマ割り込みが発生したタイミングでのフリーランタイマ値に、タイマ割り込みの発生間隔である一定時間Tsに相当する値(詳しくは、一定時間Tsを上記内部クロックの周期で割った値)を加算した値を、コンペアレジスタ31に書き込む。そして、その後、マイコン5は、当該タイマ割り込み処理を終了する。
また、マイコン5は、上記S220にて、カウンタCNTの値が0ではないと判定した場合には、S240に移行して、カウンタCNTの値が9であるか否かを判定する。そして、カウンタCNTの値が9でなければ(即ち、1〜8の何れかであれば)、上記S250〜S270の処理を行った後、当該タイマ割り込み処理を終了する。
また、マイコン5は、上記S240にて、カウンタCNTの値が9であると判定した場合には、S280に進み、レジスタ15から今回のA/D変換値を読み出して、そのA/D変換値をAD[9]に記憶し、次のS290にて、カウンタCNTの値を0にする。そして、上記S270の処理を行った後、当該タイマ割り込み処理を終了する。
このようなタイマ割り込み処理は、図2の初期化処理におけるS110のタイミング設定により、図5における時刻t1で最初に実行され、その後は、当該タイマ割り込み処理におけるS270のタイミング設定により、一定時間Ts毎に実行される。
そして、タイマ割り込み処理が実行される毎に、A/D変換器13が起動されて(S210)、電流検出信号がA/D変換されると共に、各回のA/D変換値が、RAM11におけるAD[0]〜AD[9]の各々に記憶されることとなる(S250,S280)。
また、カウンタCNTの値がn(nは0〜9の何れか)である場合に実行が開始されるタイマ割り込み処理を、n番目のタイマ割り込み処理と称することにすると、0番目のタイマ割り込み処理の実行タイミングから、オン切り替わりタイミングまでの時間は、図5に示すように、前述の所定時間Tbである。尚、図5においては、カウンタCNTの値としての0〜9が付された一定時間Ts毎の各タイミングが、タイマ割り込み処理の実行タイミングを示しており、それらのうち、0が付されたタイミングが、0番目のタイマ割り込み処理の実行タイミングである。
そして、この例において、一定時間Tsは、333μs(=Tp/10=3.33ms/10)であり、所定時間Tb(=100μs)よりも長い。
よって、0番目から9番目のタイマ割り込み処理のうちでは、0番目のタイマ割り込み処理が、オン切り替わりタイミングの直前に実行されるタイマ割り込み処理となる。また、1番目のタイマ割り込み処理が、オン切り替わりタイミングの直後に実行されるタイマ割り込み処理となる。
このため、AD[0]〜AD[9]に記憶されるA/D変換値のうち、AD[0]に記憶されるA/D変換値は、オン切り替わりタイミングの直前のA/D変換値(以下、オン直前A/D変換値という)となる。そして、AD[1]に記憶されるA/D変換値は、オン切り替わりタイミングの直後のA/D変換値(以下、オン直後A/D変換値という)となる。AD[0]〜AD[9]に記憶されるA/D変換値は、既知の一定時間Ts毎に且つ[ ]内の値の順番でA/D変換された値であるため、PWM信号の1周期におけるどのタイミングでのA/D変換値であるかが特定可能である。このため、以下の説明では、AD[n]に記憶されるA/D変換値のことを、n番目のA/D変換値ともいう。
以上のことを踏まえて、図4のFB演算処理について説明する。
本実施形態では、図5において☆印で示しているように、FB演算処理は、PWM信号の1周期時間Tpと同じ時間毎に、且つ、例えば9番目のタイマ割り込み処理と0番目のタイマ割り込み処理との間のタイミングで実行される。
そして、マイコン5は、FB演算処理を開始すると、S320にて、レジスタ19に現在設定しているPWMデータ(1周期時間Tp及びデューティ比)に基づいて、0番目〜9番目のA/D変換値のうちから、オン直前A/D変換値と、オフ切り替わりタイミングの直前のA/D変換値(以下、オフ直前A/D変換値という)とを選択して取得する。
具体的に説明すると、オン直前A/D変換値としては、前述の理由により、AD[0]内のA/D変換値(0番目のA/D変換値)を選択して、AD[0]から取得する。
また、オフ直前A/D変換値については、まず、PWM信号の1周期時間Tp及びデューティ比からPWM信号のオン時間Tonを求め、「Ts×m<Tb+Ton」の関係を満たす最大のm(mは0〜9の何れか)を求める。そして、オフ直前A/D変換値としては、その求めたm番目のA/D変換値を選択して、AD[m]から取得する。例えば、図5における☆印のうち、右側の☆印のタイミングで実行されるFB演算処理では、AD[5]内のA/D変換値(5番目のA/D変換値)を、オフ直前A/D変換値として選択することとなる。
尚、他の例として、0番目〜9番目のA/D変換値のうち、オフ直前A/D変換値がどれであるかを、オン時間Tonに応じて選択するためのテーブルを用意しておき、そのテーブルを用いて目的のA/D変換値を選択する(特定する)ようになっていても良い。
また、当該FB演算処理の実行時において、PWM信号がハイレベルである場合(つまり、今回のオフ切り替わりタイミングが未だ到来していない場合)には、S320では、オフ直前A/D変換値として、前回のS320で選択したA/D変換値をRAM11から取得し直す。また、当該FB演算処理の実行時において、PWM信号のデュー比ティが0に設定されている場合には、オフ直前A/D変換値として、例えば、予め定められた所定番目のA/D変換値(例えば0番目又は1番目のA/D変換値)を選択する。
次に、マイコン5は、S330にて、上記S320で取得した各A/D変換値を用いて、ソレノイド電流を算出する。例えば、S320で取得した各A/D変換値の平均値を、ソレノイド電流の検出値として算出する。また他の例として、例えば、取得した各A/D変換値に異なる定数を乗じた値を加算し、その加算値を所定数で割った値を、ソレノイド電流の検出値として算出しても良い。
そして、マイコン5は、次のS340にて、S330で求めたソレノイド電流の算出値を目標値にするためのFB演算により、PWM信号のデューティ比を算出する。そのFB演算では、目標値からソレノイド電流の算出値を引いた偏差に応じて、偏差が正であればデューティ比を大きくし、偏差が負であればデューティ比を小さくする。そして、その後、マイコン5は、当該FB演算処理を終了する。
上記S340で算出されるデューティ比は、0番目のタイマ割り込み処理におけるS230にて、レジスタ19にデューティ比データとして書き込まれ、その書き込み後のPWM信号1周期におけるデューティ比として反映される。
また、マイコン5が起動してから当該FB演算処理が1回目に実行された場合(図5における☆印のうち、左側の☆印のタイミングで当該FB演算処理が実行された場合)には、有効なA/D変換値が無いため、S340では、デューティ比の算出値を、例えば予め定められた通電開始用のデューティ比(例えば50%)にする。
以上のようなECU1において、マイコン5は、PWM信号の1周期時間Tpよりも短い一定時間Ts(=Tp/10)毎のタイマ割り込み処理により、A/D変換器13を起動して電流検出信号のA/D変換を実施すると共に、各回のA/D変換値を、RAM11におけるAD[0]〜AD[9]の各々に記憶する。このため、RAM11のAD[0]〜AD[9]には、一定時間Ts毎のA/D変換値が、最新のものから1周期時間Tp分の数だけ更新して記憶される。
そして、マイコン5は、1周期時間Tpと同じ時間毎のFB演算処理では、PWM信号の1周期時間Tp及びデューティ比の現在設定値に基づいて、AD[0]〜AD[9]内のA/D変換値のうちから、オン直前A/D変換値と、オフ直前A/D変換値とを選択する(S320)。その選択される2つのA/D変換値のうち、オン直前A/D変換値は、ソレノイド電流の極小値を表すと考えられ、オフ直前A/D変換値は、ソレノイド電流の極大値を表すと考えられる。このため、マイコン5は、FB演算処理では、例えば、選択した2つのA/D変換値の平均値をソレノイド電流の検出値として算出し(S330)、その算出値を目標値にするためのデューティ比を算出する(S340)。
そして、FB演算処理で算出されたデューティ比は、0番目〜9番目のタイマ割り込み処理のうち、オン切り替わりタイミングの直前に実行される0番目のタイマ割り込み処理にて、レジスタ19にデューティ比データとして書き込まれる(S230)。よって、FB演算処理で算出されたデューティ比は、そのFB演算処理の実行後に最初に到来するオン切り替わりタイミングからのPWM信号のデューティ比として反映される。
図5を用いて具体例を説明する。マイコン5は、図5における☆印のうち、例えば右側の☆印のタイミングでFB演算処理を実行した場合には、時刻t3でのA/D変換値であるAD[0]内のA/D変換値を、オン直前A/D変換値として選択し、時刻t4でのA/D変換値であるAD[5]内のA/D変換値を、オフ直前A/D変換値として選択することとなる。更に、マイコン5は、その選択した2つのA/D変換値から、ソレノイド電流を目標値にするためのデューティ比を算出することとなる。そして、その回のFB演算処理で算出されたデューティ比は、時刻t5でのタイマ割り込みによってレジスタ19に設定されるため、時刻t5の次のオン切り替わりタイミングである時刻t6から1周期が始まるPWM信号のデューティ比となる。
このようなECU1では、RAM11に記憶した一定時間Ts毎の複数のA/D変換値のうちから、オン直前A/D変換値とオフ直前A/D変換値とを選択し、その選択したA/D変換値を用いて、PWM信号のデューティ比を決めるためのソレノイド電流を算出している。
このため、A/D変換を実施する毎に、PWM信号1周期分のA/D変換値を平均化する処理を行う必要がなく、誘導性負荷としてのリニアソレノイド3を制御するための処理負荷を低減することができる。また、選択されるオン直前A/D変換値とオフ直前A/D変換値との各々は、リニアソレノイドの極小値と極大値とを表すこととなり、その各A/D変換値からソレノイド電流を精度良く算出することができる。よって、リニアソレノイド3の電流制御精度も確保することができる。
尚、FB演算処理の実行間隔は、A/D変換を実施する一定時間Tsよりも長い時間であれば良いが、上記例のようにPWM信号の1周期時間Tpと同じ時間であれば、無駄も無いし制御精度も良いため、最も効率が良い。
また、FB演算処理の実行タイミングは、図5に示したタイミング(☆印)以外でも良い。但し、FB演算処理の実行タイミングは、図5のように、PWM信号の1周期におけるA/D変換タイミングのうち、オン切り替わりタイミングの2つ前のA/D変換タイミング(図5の例では9番目のA/D変換のタイミング)と、オン切り替わりタイミングの1つ前のA/D変換タイミング(図5の例では0番目のA/D変換のタイミング)との間に設定するのが好ましい。PWM信号のデューティ比が大きくなっても、その回の周期におけるソレノイド電流を、次の周期のデューティ比に反映させ易くなるからである。
また、RAM11に記憶するA/D変換値の数は、PWM信号の1周期時間Tp分の数より多くても良いが、上記例のように1周期時間Tp分の数にすれば、使用するメモリ資源を最小に抑えることができる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態のECUについて説明するが、ECUの符号としては、第1実施形態と同じ“1”を用いる。また、第1実施形態と同様の構成要素や処理についても、第1実施形態と同じ符号を用いる。そして、このことは、後述する他の実施形態についても同様である。
第2実施形態のECU1は、第1実施形態のECU1と比較すると、マイコン5が、図4のFB演算処理に代えて、図6のFB演算処理を実行する点が異なる。
マイコン5は、図6のFB演算処理では、S321にて、図4のS320と同様に、レジスタ19に現在設定しているPWMデータ(1周期時間Tp及びデューティ比)に基づいて、0番目〜9番目のA/D変換値のうちから、オン直前A/D変換値と、オフ直前A/D変換値と、を選択して取得する。そして更に、S321では、オン直後A/D変換値と、オフ切り替わりタイミングの直後のA/D変換値(以下、オフ直後A/D変換値という)との各々も、選択して取得する。
具体的に説明すると、オン直後A/D変換値としては、オン直前A/D変換値の次のA/D変換値(即ち、1番目のA/D変換値)を選択する。同様に、オフ直後A/D変換値としては、オフ直前A/D変換値の次のA/D変換値を選択する。例えば、図5における☆印のうち、右側の☆印のタイミングで実行されるFB演算処理では、AD[6]内のA/D変換値(6番目のA/D変換値)を、オフ直後A/D変換値として選択することとなる。
尚、当該FB演算処理の実行時において、PWM信号がハイレベルである場合には、S321では、オフ直前A/D変換値及びオフ直後A/D変換値の各々として、前回のS321で選択したA/D変換値をRAM11から取得し直す。また、当該FB演算処理の実行時において、PWM信号のデュー比ティが0に設定されている場合には、オフ直前A/D変換値及びオフ直後A/D変換値の各々として、例えば、予め定められた所定番目のA/D変換値(例えば2番目と3番目のA/D変換値)を選択する。
そして、マイコン5は、次のS323にて、S321で取得したオン直前A/D変換値とオン直後A/D変換値のうち、小さい方を選択し、続くS325にて、S321で取得したオフ直前A/D変換値とオフ直後A/D変換値のうち、大きい方を選択する。
次に、マイコン5は、S333にて、S323で選択したA/D変換値とS325で選択したA/D変換値とを用いて、図4のS330と同様の処理により、ソレノイド電流を算出する。例えば、S323とS325とで選択した各A/D変換値の平均値を、ソレノイド電流の検出値として算出する。そして、マイコン5は、S340では、上記S333で求めたソレノイド電流の算出値を目標値にするためのFB演算により、PWM信号のデューティ比を算出し、その後、当該FB演算処理を終了する。
このような第2実施形態のECU1では、オン切り替わりタイミングからFET21が実際にオンするまでの遅れ時間が大きくなって、オン直前A/D変換値よりもオン直後A/D変換値の方が小さくなった場合に、そのオン直後A/D変換値が、ソレノイド電流の極小値を表すA/D変換値として選択される。同様に、オフ切り替わりタイミングからFET21が実際にオフするまでの遅れ時間が大きくなって、オフ直前A/D変換値よりもオフ直後A/D変換値の方が大きくなった場合に、そのオフ直後A/D変換値が、ソレノイド電流の極大値を表すA/D変換値として選択される。
このため、第1実施形態のECU1と比較すると、ソレノイド電流の算出精度を向上させることができ、延いては、リニアソレノイド3の制御精度を向上させることができる。
〔第3実施形態〕
第3実施形態のECU1は、第2実施形態のECU1と比較すると、マイコン5が、図6のFB演算処理に代えて、図7のFB演算処理を実行する点が異なる。
そして、図7のFB演算処理は、図6のFB演算処理と比較すると、S323,S325,S333の各々に代えて、S327,S329,S335の処理が行われる点が異なる。
図7に示すように、マイコン5は、S327では、S321で取得したオン直前A/D変換値とオン直後A/D変換値の平均値を算出し、S329では、S321で取得したオフ直前A/D変換値とオフ直後A/D変換値の平均値を算出する。そして、マイコン5は、S335では、S327で算出した平均値とS329で算出した平均値とを用いて、図4のS330と同様の処理により、ソレノイド電流を算出する。例えば、S327とS329とで算出した各平均値の平均値を、ソレノイド電流の検出値として算出する。尚、マイコン5は、S340では、S335で求めたソレノイド電流の算出値を用いて、デューティ比を算出する。
このような第3実施形態のECU1では、オン直前A/D変換値とオン直後A/D変換値とのうち、ソレノイド電流の極小値を表す方よりも、他方がノイズによって小さくなったとしても、それらの平均値がソレノイド電流を算出するために用いられる。同様に、オフ直前A/D変換値とオフ直後A/D変換値とのうち、ソレノイド電流の極大値を表す方よりも、他方がノイズによって大きくなったとしても、それらの平均値がソレノイド電流を算出するために用いられる。
このため、第2実施形態のECU1と比較すると、ソレノイド電流の算出精度において、ノイズの影響を抑制することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲において、種々の態様で実施することができ、前述した実施形態の構成や処理のうちの、何れかの組み合わせを変える変形や、一部を削除する変形等を行うことも可能である。また、前述した数値も一例である。
例えば、前述の例では、タイマ割り込み処理によってA/D変換器13を起動したが、A/D変換器13は、ソフトウェアによらない前述の第2モードで一定時間毎に起動されるようにしても良い。その場合、マイコン5は、例えば、図3のタイマ割り込み処理からS210,S270の処理を除いた処理を、A/D変換が完了する毎に起床されるA/D変換完了割り込みの処理として実行すれば良い。更に、A/D変換が完了する毎に、ソフトウェアによらずカウントアップされるカウンタを、カウンタCNTとして用いれば、S260のインクリメント処理を省略することができる。
また、A/D変換器13により抵抗27の両端の各電圧(上流側電圧と下流側電圧)を、ソレノイド電流に応じた電圧信号としてA/D変換し、その両A/D変換値の差を、ソレノイド電流を表すA/D変換値して処理する構成を採っても良い。
また、スイッチング手段としては、例えば、Nチャンネル形のMOSFETでも良く、バイポーラトランジスタやIGBT等の他の種類のスイッチング素子でも良い。
また、制御対象の誘導性負荷は、変速機の変速状態を切り替えるリニアソレノイド3に限らず、流れる電流を制御すべき他の誘導性負荷であっても良い。
また、上記実施形態では、起動手段、保存手段、電流算出手段及び制御手段の各々を、マイコン5によって実現したが、それら手段の1つ以上は、例えば、ソフトウェアを利用しない専用のハードウェア回路で実現しても良い。また、メモリとしては、RAM11以外の書き換え可能なメモリやレジスタでも良い。
3…リニアソレノイド、5…マイコン、11…RAM、13…A/D変換器、21…FET、27…抵抗、29…増幅回路

Claims (5)

  1. 誘導性負荷(3)に電流を流すための通電経路において前記誘導性負荷に対し直列に接続され、前記誘導性負荷に流れる電流を制御するためにPWM信号で駆動されるスイッチング手段(21)と、
    前記誘導性負荷に流れる電流に応じた電圧信号を出力する電流検出手段(27,29)と、
    前記電流検出手段からの前記電圧信号をA/D変換するA/D変換手段(13)と、
    前記A/D変換手段を前記PWM信号の1周期時間よりも短い一定時間毎に起動する起動手段(5,S210)と、
    前記A/D変換手段による前記一定時間毎のA/D変換値を、少なくとも、最新のものから前記PWM信号の1周期時間分の数だけメモリ(11)に更新して記憶する保存手段(5,S250,S280)と、
    前記一定時間よりも長い所定時間毎に動作して、前記メモリに記憶されたA/D変換値のうちから、前記PWM信号が前記スイッチング手段をオフさせる方の非アクティブレベルから前記スイッチング手段をオンさせる方のアクティブレベルへ変化するオン切り替わりタイミングの直前のA/D変換値であるオン直前A/D変換値と、前記PWM信号が前記アクティブレベルから前記非アクティブレベルへ変化するオフ切り替わりタイミングの直前のA/D変換値であるオフ直前A/D変換値とを選択すると共に、その選択した前記オン直前A/D変換値及び前記オフ直前A/D変換値を用いて、前記誘導性負荷に流れる電流を算出する電流算出手段(5,S320〜S329,S330〜S335)と、
    前記電流算出手段による前記電流の算出値が目標値となるように前記PWM信号のデューティ比を制御する制御手段(5,S340,S230)と、
    を備えることを特徴とする誘導性負荷制御装置。
  2. 請求項1に記載の誘導性負荷制御装置において、
    前記電流算出手段は、前記PWM信号の1周期時間毎に動作すること、
    を特徴とする誘導性負荷制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の誘導性負荷制御装置において、
    前記電流算出手段(5,S321〜S329,S333,S335)は、前記メモリに記憶されたA/D変換値のうちから、前記オン切り替わりタイミングの直後のA/D変換値であるオン直後A/D変換値と、前記オフ切り替わりタイミングの直後のA/D変換値であるオフ直後A/D変換値も選択し、その選択した前記オン直後A/D変換値及び前記オフ直後A/D変換値も用いて、前記電流を算出すること、
    を特徴とする誘導性負荷制御装置。
  4. 請求項3に記載の誘導性負荷制御装置において、
    前記電流算出手段(5,S321〜S325,S333)は、前記オン直前A/D変換値と前記オン直後A/D変換値のうち、小さい方を選択すると共に、前記オフ直前A/D変換値と前記オフ直後A/D変換値のうち、大きい方を選択し、その選択した2つのA/D変換値から前記電流を算出すること、
    を特徴とする誘導性負荷制御装置。
  5. 請求項3に記載の誘導性負荷制御装置において、
    前記電流算出手段(5,S321,S327,S329,S335)は、前記オン直前A/D変換値と前記オン直後A/D変換値の平均値を算出すると共に、前記オフ直前A/D変換値と前記オフ直後A/D変換値の平均値を算出し、その算出した2つの平均値から前記電流を算出すること、
    を特徴とする誘導性負荷制御装置。
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