JPH11308107A - 信号入力装置,制御装置及び誘導性負荷の電流制御装置 - Google Patents

信号入力装置,制御装置及び誘導性負荷の電流制御装置

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JPH11308107A
JPH11308107A JP11095798A JP11095798A JPH11308107A JP H11308107 A JPH11308107 A JP H11308107A JP 11095798 A JP11095798 A JP 11095798A JP 11095798 A JP11095798 A JP 11095798A JP H11308107 A JPH11308107 A JP H11308107A
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隆通 神谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誘導性負荷への通電電流をフィードバック制
御する装置において、制御系で生じる信号の応答遅れに
よって制御の応答性が低下するのを防止する。 【解決手段】 リニアソレノイドL0の電流検出信号
を、A/D変換器34を用いて、PWM信号の周期より
も短い周期で繰り返しA/D変換し、得られた検出電流
値をA/Dデータ受渡用RAM36に格納する。制御C
PU20は、RAM36から、PWM信号m周期分(m
は整数)の検出電流値を取り込み、その平均電流値を算
出し、平均電流値と目標電流値とからPWMデータを求
める。この結果、A/D変換前の電流検出信号を積分回
路等で平滑化する装置に比べ制御の応答性を向上でき
る。また、PWM信号出力回路26は、PWM信号1周
期時間の2分の1の時間を繰り返し計時し、その計時時
間とPWMデータに対応したオン・オフ時間とからPW
M信号の反転タイミングを交互に設定する。この結果、
PWMデータの更新後のPWM信号の遅れを防止し、制
御の応答性を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導性負荷に流れ
る電流をデューティ制御するのに好適な信号入力装置,
制御装置及び誘導性負荷の電流制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電磁弁や電磁式のアクチュエ
ータには、その動力源としてリニアソレノイドが設けら
れており、電磁弁の開度やアクチュエータによる駆動対
象物の変位量を調整する際には、リニアソレノイドへの
通電電流量を制御するようにしている。
【0003】また、こうしたリニアソレノイド等の誘導
性負荷に流れる電流量を制御する際には、通常、誘導性
負荷をトランジスタ等のスイッチング素子を介して直流
電源に接続し、このスイッチング素子を、デューティ比
を制御したパルス幅変調信号(以下、PWM信号とい
う)にてオン・オフさせることにより、誘導性負荷に流
れる電流を制御するようにしており、更に、電磁弁の開
度や駆動対象物の変位量を高精度に制御する必要がある
場合には、誘導性負荷に流れた電流を検出し、その検出
電流値が、制御目標である目標電流値となるように、ス
イッチング素子を駆動するPWM信号のデューティ比を
増・減する、所謂電流フィードバックを行うようにして
いる。
【0004】ところで、こうした電流フィードバックを
行う際には、誘導性負荷に流れた電流を検出する必要が
あるが、誘導性負荷には、PWM信号により周期的にオ
ン・オフされるスイッチング素子を介して電流が流れる
ことから、誘導性負荷に流れる電流は脈動しており、例
えば、誘導性負荷の通電経路に設けた電流検出用抵抗の
両端電圧から誘導性負荷に流れた電流を検出するように
しただけでは、検出電流値が変動するので、安定した制
御を実行できない。
【0005】そこで、従来、誘導性負荷に流れる電流を
フィードバック制御する際には、例えば、特開昭60−
68401号公報に記載のように、誘導性負荷の通電経
路に設けた抵抗を用いて検出した電流値を、コンデンサ
と抵抗とからなる積分回路を用いて平滑化し、その平滑
化した検出電流値と目標電流値との偏差に応じて、PW
M信号のデューティ比を増減するようにしている。
【0006】例えば、図11は、自動車の内燃機関や自
動変速機等に組み込まれた各種電磁弁の開度を制御する
ために、制御対象となる電磁弁に組み込まれたリニアソ
レノイドLに流す電流を制御する自動車用リニアソレノ
イド制御装置の一般的な構成を表す。この図に示すよう
に、従来の自動車用リニアソレノイド制御装置50にお
いては、内燃機関や自動変速機等を制御するホストCP
U52が、リニアソレノイドLの電流制御を行うリニア
ソレノイド制御IC54に対して、リニアソレノイドL
に流すべき目標電流値を指令し、リニアソレノイド制御
IC54内では、ホストCPU52からの目標電流値を
サブCPU54が受けて、目標電流値とリニアソレノイ
ドLに実際に流れた実電流値(検出電流値)との偏差に
基づき、リニアソレノイドLをデューティ駆動するため
のデューティ比を求め、それを指令値としてPWM信号
出力回路56に出力し、PWM信号出力回路56が、そ
の指令値(デューティ比)に対応したPWM信号を生成
して、直流電源であるバッテリ(電源電圧Vb)からリ
ニアソレノイドLに至る通電経路に設けられたスイッチ
ング素子(図ではFET)58に出力することで、この
スイッチング素子58を、サブCPU54が求めたデュ
ーティ比にてデューティ駆動する。また、リニアソレノ
イドLの通電経路には、電流検出用の抵抗R10が設けら
れ、この抵抗R10の両端電圧を差動増幅器60にて差動
増幅することで、リニアソレノイドLに実際に流れた電
流を電圧信号に変換し、更に、この差動増幅器60から
の出力を、抵抗R11とコンデンサC11とからなる積分回
路62にて平滑化した後、A/D変換器64にてA/D
変換することにより、平滑化後の電圧信号を、リニアソ
レノイドLに流れた電流を表す検出電流値として、サブ
CPU54に入力するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
誘導性負荷の電流制御装置では、誘導性負荷に流れる電
流をフィードバック制御する際には、積分回路等を用い
て電流の検出信号を平滑化し、その平滑化後の検出電流
値と目標電流値とから、PWM信号のデューティ比を設
定し、更にその設定されたデューティ比に従いPWM信
号を生成するようにされていることから、このフィード
バック系での遅れ、特に、電流の検出信号を平滑化する
積分回路の時定数による遅れによって、誘導性負荷に流
れる電流が目標電流値に達して安定するまでに時間がか
かるといった問題があった。
【0008】例えば、図12(a)に示すように、誘導
性負荷に流れる電流値が目標電流値に制御されている状
態で、目標電流値が変化すると(時点t0 )、検出電流
値と目標電流値との偏差が大きくなって、検出電流値を
目標電流値に制御すべく、PWM信号のデューティ比も
その偏差に応じて更新されるが、積分回路の時定数(C
R時定数)が大きい場合には、検出電流値は、誘導性負
荷に実際に流れる制御電流の変化に対して応答遅れを生
じることから、制御電流が目標電流値に達しても検出電
流値と目標電流値との偏差は零にならず、PWM信号は
更新され続け、制御電流は目標電流値に対してオーバシ
ュート・アンダシュートを繰り返し、制御電流が目標電
流値に安定するのに時間がかかるのである。
【0009】このため、例えば、自動車において自動変
速機の変速段を切り換えるのに使用される電磁弁等、目
標電流更新時の応答性や制御精度が要求される誘導性負
荷の電流制御装置には、上記従来装置を利用できない。
尚、応答性を高めるには、積分回路を削除したり、或い
はその時定数(CR時定数)を小さくすることも考えら
れるが、このようにした場合には、図12(a)に示す
ように、制御電流が目標電流値付近で安定するまでの時
間は短くなるものの、検出電流値は、スイッチング素子
のデューティ駆動によって生じる電流の脈動に応じて変
化するため、PWM信号のデューティ比も変動すること
になり、目標電流値は一定であるにもかかわらず、制御
電流を一定に保つことができなくなってしまう。
【0010】また、例えば、図11に示した従来装置に
おいて、PWM信号出力回路56によるPWM信号の発
生周期と、平滑化後の電流検出信号をA/D変換してP
WM信号のデューティ比を演算するサブCPU54の演
算周期とを一致させると、サブCPU54を高速に動作
させる必要があり、サブCPU54の処理の負担が大き
くなるため、サブCPU54とPWM信号出力回路56
とは非同期に動作させ、サブCPU54の演算周期を、
PWM信号出力回路56のPWM信号発生周期よりも長
くすることが望ましいが、このようにすると、例えば、
図12(b)に示すように、目標電流が一定で、制御電
流が目標電流にほぼ安定している場合であっても、実際
には、サブCPU54の動作に応じたA/D変換タイミ
ングtADで取り込まれる検出電流値は、平滑化後の電流
検出信号の脈動によって変動してしまい、目標電流値に
対応して、PWM信号のデューティ比を最適値に設定す
ることができないという問題もある。
【0011】一方、例えば、特開平5−222993号
公報には、上記従来のように積分回路を用いて電流検出
信号を平滑化するのではなく、PWM信号によりオン・
オフされるスイッチング素子のオン直後とオフ直前との
2回のタイミングで、電流検出信号を取り込み、これら
2つの電流値から制御に用いる検出電流値(平均電流
値)を演算により求めることが開示されている。そし
て、この提案の装置によれば、積分回路を用いて電流検
出信号を平滑化する従来装置のように、積分回路の時定
数の影響を受けることなく、制御に用いる検出電流値を
求めることができ、フィードバック系の遅れを低減でき
る。
【0012】しかし、この提案の装置においては、制御
によって変化するPWM信号の立上がりタイミングと立
下がりタイミングとを正確に検出して、電流検出信号を
A/D変換しなければならない。従って、A/D変換を
行うタイミングを、PWM信号の立上がり及び立下がり
に応じて制御するためのタイミング回路が必要になり、
装置構成が複雑になるという問題がある。
【0013】また次に、上記従来の誘導性負荷の電流制
御装置において、電流の制御遅れは、誘導性負荷に流れ
る電流を検出するフィードバック系の遅れだけでなく、
電流偏差に応じて算出されたデューティ比に応じてPW
M信号を生成する駆動系(つまりPWM信号出力回路5
6)の動作遅れによっても生じる。
【0014】つまり、従来のPWM信号出力回路は、通
常、PWM信号の1周期を繰り返し計時する計時用のカ
ウンタと、PWM信号1周期中にスイッチング素子をオ
ン又はオフすべき時間(つまり、上記電流偏差に応じて
演算されたデューティ比に応じたスイッチング素子のオ
ン時間又はオフ時間)を表すデータを記憶するレジスタ
とを備えており、カウンタの値に基づき検出されるPW
M信号の1周期の開始時点で、PWM信号をHighレベル
(又はLow レベル)とし、その後、カウンタの値がレジ
スタに記憶されたデータ値に達した時点で、PWM信号
を反転する、といった手順で、デューティ比に応じて信
号レベルが周期的に反転するPWM信号を生成するよう
に構成されている。
【0015】このため、従来の誘導性負荷の電流制御装
置において、検出電流値と目標電流値との偏差に応じて
演算されたデューティ比が、スイッチング素子の駆動に
実際に反映されるまでには、最大でPWM信号1周期分
の時間を要してしまい、制御の応答性を向上させるには
限度があるのである。
【0016】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
のであり、誘導性負荷に流れる電流をパルス幅変調信号
にてデューティ制御する誘導性負荷の電流制御装置等に
おいて、検出信号のフィードバック系或いは駆動系で生
じる信号の応答遅れによって、制御の応答性が低下する
のを防止することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた請求項1記載の信号入力装置においては、
まず、A/D変換手段が、一定周期で変化するアナログ
入力信号を、この入力信号が変化する周期時間よりも短
いA/D変換周期でデジタル値に変換する。そして、こ
のA/D変換手段にて変換されたデジタル値は、記憶手
段に順次記憶され、平均値演算手段が、記憶手段に記憶
されたデジタル値を、入力信号のm周期時間分取り込
み、その取り込んだデジタル値を算術平均し、この演算
結果が、入力信号をA/D変換したデジタル値として制
御手段に出力される。
【0018】つまり、請求項1記載の信号入力装置にお
いては、一定周期で変化するアナログ入力信号を外部の
制御手段に入力するに当たって、前述した従来の電流制
御装置のように、入力信号を積分回路等を用いて平滑化
し、その平滑化後の入力信号をA/D変換するのではな
く、A/D変換手段にて入力信号を直接A/D変換し、
そのA/D変換後の入力信号m周期時間分のデジタル値
を算術平均する。
【0019】このため、本発明によれば、一定周期で変
化する入力信号の平均レベルを、入力信号のA/D変換
値として制御手段に入力するに当たって、積分回路の時
定数の影響を受けることなく、制御手段に必要なA/D
変換値を入力することが可能になる。よって、本発明
を、前述した誘導性負荷の電流制御装置における検出信
号の入力装置として利用すれば、この信号入力の遅れを
低減して、制御の応答性を向上でき、上記目的を達成で
きる。
【0020】尚、本発明の信号入力装置は、一定周期で
変化する入力信号の平均レベルをデジタル値として外部
の制御手段に入力するシステムであれば、誘導性負荷の
電流制御装置に限らず、どのような制御システムにも適
用できる。つまり、従来より、入力信号をA/D変換し
て制御手段に入力するシステムとしては、前述した誘導
性負荷の電流制御装置のように、制御対象の動作状態を
検出して、その検出結果が目標状態となるように制御対
象をフィードバック制御するフィードバック制御システ
ム以外にも、例えば、検査対象となる装置の動作状態を
検出して、その検出結果を表示又は記録する検査システ
ム、或いは、制御対象となる装置の動作状態を検出し
て、その動作状態が異常或いは適正範囲からずれた場合
に、制御対象の動作を停止させたり、制御対象の動作を
安全側に切り替えるといったオープンループ制御システ
ム等が知られているが、こうしたシステムにおいても本
発明は適用できる。そして、このようなシステムに本発
明を適用すれば、一定周期で変化する入力信号の平均レ
ベルをデジタル値として制御手段に入力する際の信号入
力系での遅れを低減できるため、制御対象の制御や検査
対象の検査の応答性を向上できる。
【0021】次に、請求項2に記載の発明は、制御対象
の所定の動作状態を検出する検出手段が、制御対象の動
作状態に対応して一定周期で変化する検出信号を発生
し、A/D変換手段が、予め設定されたA/D変換周期
毎に、前記検出手段からの検出信号を取り込み、この検
出信号をデジタル値に変換し、制御手段が、このA/D
変換手段にて得られたデジタル値に基づき制御対象を制
御するように構成された制御装置に、請求項1記載の信
号入力装置を適用したものである。
【0022】即ち、請求項2記載の制御装置において
は、検出手段から一定周期で変化する検出信号が出力さ
れるので、この検出信号の平均レベルを制御手段に入力
するために、A/D変換手段が、検出手段からの検出信
号を、この信号が変化する周期時間よりも短いA/D変
換周期でデジタル値に変換し、そのデジタル値を記憶手
段に順次記憶するように構成される。また、制御手段
は、平均値演算手段にて、記憶手段から、デジタル値
を、検出信号のm周期時間(mは整数)分取り込み、そ
の取り込んだデジタル値を算術平均し、この平均値演算
手段による演算結果を、検出信号をA/D変換したデジ
タル値として、制御対象の制御に用いるように構成され
る。
【0023】従って、請求項2記載の制御装置において
は、制御対象を制御するに当たって、制御手段が制御に
用いる、制御対象の動作状態を表すデジタル値が、前述
の従来装置のように、検出信号の入力系に設けられた積
分回路等の影響を受けて遅れを生じることはなく、制御
の応答性を向上できる。
【0024】また次に、請求項3に記載の発明は、請求
項2記載の制御装置を、電気負荷に流れた一定周期で変
換する電流を検出して、この電気負荷を含む制御対象の
動作状態を制御する装置に適用したものである。そし
て、この制御装置では、検出手段が、電気負荷に流れた
一定周期で変化する電流を検出し、A/D変換手段が、
検出手段からの検出信号を、電気負荷に流れる電流が変
化する周期時間よりも短いA/D変換周期でデジタル値
に変換して、記憶手段に順次記憶し、平均値演算手段
が、その記憶手段から、デジタル値を、電流のm周期時
間分取り込み、その取り込んだデジタル値を算術平均す
ることにより、電気負荷に流れた平均電流値を算出す
る。
【0025】そして、請求項3記載の制御装置によれ
ば、一定周期で変化する電流を取り込む際に、従来のよ
うに積分回路等を用いて平滑化しないので、制御手段
は、制御に用いる平均電流値(デジタル値)を、応答遅
れなく取り込むことができ、制御対象の制御の応答性を
向上できる。
【0026】尚、請求項2,3に記載の制御装置におい
て、制御手段は、平均値演算手段にて算出された検出信
号の平均レベルを表すデジタル値(平均電流値)を用い
て、制御対象を制御するが、この制御手段による制御
は、取り込んだデジタル値(平均電流値)が目標値(目
標電流値)となるように制御対象(負荷電流)を制御す
るフィードバック制御であってもよく、また、取り込ん
だデジタル値(平均電流値)から制御対象(電気負荷)
の異常動作を判定して、制御対象の動作(電気負荷の通
電)を停止或いは切り替えるだけのオープンループ制御
であってもよい。
【0027】次に、請求項4に記載の発明は、請求項1
〜請求項3記載の発明を、検出手段が、一定周期で生成
されたパルス幅変調信号にて通電制御される誘導性負荷
に実際に流れた電流を検出し、A/D変換手段が、予め
設定されたA/D変換周期毎に、検出手段からの検出信
号をデジタル値に変換し、制御手段が、A/D変換手段
にてデジタル値に変換された検出電流値が目標電流値と
なるようにパルス幅変調信号のデューティ比をフィード
バック制御するように構成された誘導性負荷の電流制御
装置に具現化したものである。
【0028】そして、本発明の誘導性負荷の電流制御装
置においては、A/D変換手段が、検出手段からの検出
信号を、誘導性負荷の通電制御に用いられるパルス幅変
調信号の周期よりも短いA/D変換周期でデジタル値に
変換すると共に、その変換した検出電流値を電流値記憶
手段に順次記憶する。また、制御手段においては、平均
電流演算手段が、電流値記憶手段から、検出電流値を、
パルス幅変調信号のm周期時間(mは整数)分取り込
み、その取り込んだ検出電流値を算術平均することによ
り、m周期時間内の平均電流値を算出し、制御手段は、
この平均電流演算手段が算出した平均電流値と前記目標
電流値とに基づき、パルス幅変調信号のデューティ比を
制御する。
【0029】即ち、本発明の誘導性負荷の電流制御装置
においては、従来装置のように、検出手段からの検出信
号を積分回路等を用いて平滑化し、制御手段が、その平
滑化後の検出信号をA/D変換手段を介して取り込むこ
とにより、フィードバック制御のための検出電流値を取
り込むのではなく、A/D変換手段にて、検出手段から
の検出信号を所定のA/D変換周期で繰り返しA/D変
換し、制御手段が誘導性負荷通電制御用のパルス幅変調
信号(PWM信号)のデューティ比を制御する際には、
平均電流算出手段により、A/D変換手段にてA/D変
換されたPWM信号m周期時間分の検出電流値を算術平
均することで、デューティ比の制御に用いる検出電流値
(つまり平均電流値)を算出する。
【0030】このため、積分回路を用いて電流の検出信
号を平滑化する従来装置のように、積分回路の時定数の
影響を受けることなく、制御に用いる検出電流値を求め
ることができ、フィードバック系の遅れを低減できる。
また、前述の特開平5−222993号公報に記載の装
置のように、平均電流値の算出のために、PWM信号の
立上がりタイミングと立下がりタイミングとを検出し
て、A/D変換を行うタイミングを制御する必要はな
く、A/D変換手段は、一定のA/D変換周期で動作さ
せればよいことから、A/D変換タイミングの制御のた
めに装置構成が複雑になることもない。
【0031】よって、本発明によれば、装置構成を複雑
にすることなく、誘導性負荷の電流フィードバック制御
の応答性を向上することが可能になる。ここで、本発明
においては、制御手段がPWM信号のデューティ比を制
御するのに用いる平均電流値を、平均電流演算手段にて
算出するようにしているため、積分回路を用いて電流検
出信号を平滑化する従来装置に比べ、制御手段における
演算処理が複雑になるが、平均電流演算手段を、請求項
5に記載のように構成すれば、平均電流の演算を比較的
簡単な演算処理にて行うことができる。
【0032】つまり、請求項5に記載の誘導性負荷の電
流制御装置では、平均電流演算手段が、PWM信号のm
周期時間分の検出電流値として、2n 個の検出電流値を
取り込み、その検出電流値の総和を算出し、この総和か
ら平均電流値を算出することから、平均電流値を算出す
る際には、検出電流値の総和であるデジタル値をnビッ
ト分だけ下位方向にシフトさせて、シフト後のデジタル
値の下位nビット分を、除去若しくは小数点以下のデー
タとすればよく、平均電流演算手段において、複雑な演
算処理を実行することなく、平均電流値を求めることが
可能になる。
【0033】このため、請求項5に記載の装置によれ
ば、制御手段側で平均電流値を演算するにもかかわら
ず、この制御手段に、除算処理等の複雑な演算処理を高
速に行う高価な演算回路(CPU等)を用いることな
く、本発明を実現することができるようになる。
【0034】また、本発明では、電流フィードバック系
での応答遅れを防止するために、検出手段からの検出信
号を平滑化することなくそのままA/D変換手段にてA
/D変換するようにしているため、A/D変換手段に入
力される検出信号にノイズが重畳されていても、A/D
変換手段は、そのノイズを含む検出信号をそのままA/
D変換することになり、平均電流演算手段にて得られる
平均電流値に、誤差が生じることがある。
【0035】そこで、平均電流演算手段には、請求項6
に記載のように、電流値記憶手段から取り込んだPWM
信号m周期時間分の検出電流値の中に異常な電流値があ
るか否かを判定する異常判定手段を設け、この異常判定
手段にて異常電流値があると判断された場合には、その
異常電流値を平均電流値の算出に用いないように構成す
ることが望ましい。
【0036】つまり、平均電流演算手段をこのようにす
れば、平均電流演算手段が取り込んだPWM信号m周期
時間分の検出電流値の中に、ノイズ成分を含んだ異常な
電流値があっても、それを除いた検出電流値だけで平均
電流値を求めることができるようになり、平均電流値の
演算精度を確保して、電流の制御精度を向上することが
可能になる。
【0037】また、平均電流演算手段をこのように構成
する場合、PWM信号m周期時間分の検出電流値の中か
ら異常電流値を除いた検出電流値にて平均電流値を算出
するようにしてもよいが、より好ましくは、請求項7に
記載のように、平均電流演算手段を、異常判定手段にて
異常電流値があると判断された場合には、A/D変換手
段にて異常電流値の前・後にA/D変換された検出電流
値から、異常電流値のA/D変換タイミングでの正常電
流値を推定し、平均電流値の算出には、異常電流値に代
えてその推定した電流値を用いるようにするとよい。
【0038】つまり、このようにすれば、異常電流値を
除いて平均電流値を算出するようにした場合に比べて、
得られる平均電流値の精度を高め、負荷電流の制御精度
をより向上することができるようになる。また、この場
合、平均電流値の算出に用いるPWM信号m周期時間分
の検出電流値の個数は、常に一定になるため、請求項5
に記載のように、平均電流値の算出に用いる検出電流値
の個数を2n 個にすることも、簡単に行うことができ
る。
【0039】一方、このようにA/D変換手段により得
られる検出電流値に誤差が生じるのは、検出手段からA
/D変換手段に入力される検出信号にA/D変換周期よ
りも短い高周波ノイズが重畳されるためであるため、請
求項8に記載のように、検出手段からA/D変換手段へ
の検出信号の入力経路に、高周波ノイズ除去用のフィル
タを設け、このフィルタを用いて、検出信号に重畳され
た高周波ノイズを除去するようにしてもよい。
【0040】また本発明では、A/D変換手段が、A/
D変換した検出電流値を、電流値記憶手段に順次格納す
るので、制御手段側で、A/D変換手段がA/D変換し
た検出電流値を順次取り込む処理を実行する必要はな
く、これによっても制御手段側での処理の負担を軽減で
きるが、検出電流値を記憶しておくための電流値記憶手
段の記憶容量を大きくすると、コストアップにつながる
ので、電流値記憶手段の記憶容量はできるだけ小さくす
ることが望ましい。
【0041】そして、このためには、請求項9に記載の
ように、電流値記憶手段を、平均電流演算手段が平均電
流値を算出するのに必要なPWM信号m周期時間分の検
出電流値のみを記憶できるように構成し、A/D変換手
段を、検出手段からの検出信号をデジタル値に変換した
最新の検出電流値を電流値記憶手段に順次格納すること
により、電流値記憶手段に記憶された各検出電流値をA
/D変換周期で順次更新するように構成すればよい。
【0042】つまり、このようにすれば、電流値記憶手
段の記憶容量を必要最小限に抑えて、電流値記憶手段を
設けることによるコストアップを最小限に抑えることが
できる。またこの場合、平均電流演算手段は、電流値記
憶手段の中からPWM信号m周期時間分の検出電流値を
検索して、検出電流値を読み込む必要はなく、電流値記
憶手段に記憶された検出電流値を全て読み込めばよいた
め、制御手段側で平均電流値を算出する際の演算処理が
簡単になる。また、平均電流演算手段にて算出される平
均電流値は、A/D変換周期で更新される最新の検出電
流値に対応した平均電流値となり、平均電流の演算によ
って生じる制御の応答遅れをA/D変換周期以下に抑え
ることができることから、制御の応答性を向上すること
もできる。
【0043】尚、上記請求項5〜請求項9に記載の発明
は、請求項4に記載の誘導性負荷の電流制御装置に適用
されるものであるが、請求項5〜請求項9に記載の技術
は、検出手段からの入力信号(検出信号)を取り込んで
その平均値を演算する信号入力系の構成を簡素化したり
平均値の演算精度を向上するための技術であることか
ら、請求項1に記載の信号入力装置にも、また、請求項
2及び請求項3に記載の制御装置にも、同様に適用でき
る。
【0044】つまり、請求項1に記載の信号入力装置で
は、平均値演算手段を、請求項5,請求項6,又は請求
項7に記載の平均電流演算手段と同様に構成すれば、上
記と同様の効果を得ることができ、また請求項8に記載
のように、A/D変換手段へのアナログ入力信号の信号
入力経路に高周波除去用のフィルタを設ければ、請求項
8と同様の効果を得ることができ、記憶手段及びA/D
変換手段を、請求項9に記載のものと同様に構成すれ
ば、請求項9と同様の効果を得ることができる。また、
請求項2,3に記載の制御装置においても、平均値演算
手段を、請求項5,請求項6,又は請求項7に記載の平
均電流演算手段と同様に構成すれば、上記と同様の効果
を得ることができ、また、請求項8に記載のように、A
/D変換手段への検出信号の入力経路に高周波除去用の
フィルタを設ければ、請求項8と同様の効果を得ること
ができ、記憶手段及びA/D変換手段を、請求項9に記
載のものと同様に構成すれば、請求項9と同様の効果を
得ることができる。
【0045】また次に、請求項4〜請求項9に記載の誘
導性負荷の電流制御装置において、制御手段は、平均電
流値演算手段にて算出した平均電流値が目標電流値にな
るように、誘導性負荷の通電制御に用いられるPWM信
号のデューティ比をフィードバック制御できればよい
が、このためには、請求項10に記載のように、制御手
段を、平均電流演算手段としての機能を有し、且つ、平
均電流値と目標電流値とに基づきPWM信号のデューテ
ィ比を算出する演算手段と、この演算手段にて算出され
たデューティ比に応じて、PWM信号を繰り返し生成す
るパルス幅変調信号生成手段とから構成するとよい。
【0046】つまりこのように構成すれば、制御のため
の演算とPWM信号の制御とを演算手段及びパルス幅変
調信号生成手段にて個々に実現でき、制御手段としての
機能を、例えば、CPU等からなる一つの機能実現手段
にて実現する場合に比べて、各手段(演算手段及びパル
ス幅変調信号生成手段)での処理の負担を軽減でき、結
果として、制御手段を安価に実現できるようになる。
【0047】また次に、制御手段を請求項10に記載の
ように構成した場合、A/D変換手段が検出手段からの
検出信号をA/D変換するA/D変換周期時間を、演算
手段がデューティ比を算出する演算周期時間よりも長く
すると、演算手段がデューティ比を算出する際に、A/
D変換手段にてA/D変換されたPWM信号m周期時間
分の検出電流値として、同じ検出電流値を用いてデュー
ティ比を算出することがあり、演算手段における平均電
流値及びデューティ比の演算処理が不必要に実行される
ことになる。このため、請求項11に記載のように、A
/D変換手段がA/D変換を行うA/D変換周期時間
は、演算手段が平均電流値及びデューティ比の演算を行
う演算周期時間以下に設定することが望ましい。つまり
このようにすれば、デューティ制御に伴う電流変動を抑
えるためにPWM信号の周期を短くしても、演算手段に
おける演算処理を不必要に高速に行う必要がなく、演算
手段を比較的安価に実現できる。
【0048】また、本発明では、A/D変換手段が、A
/D変換した検出電流値を電流値記憶手段に順次格納
し、演算手段側では、電流値記憶手段に記憶されたPW
M信号m周期時間分の電流値から、平均電流値を算出す
ることから、請求項10又は請求項11に記載の装置で
は、請求項12に記載のように、演算手段とA/D変換
手段とを非同期に動作させることができる。そして、こ
のように、演算手段とA/D変換手段とを非同期に動作
させるようにした場合には、演算手段とA/D変換手段
とを別々に設計することができるため、電流制御装置設
計時の作業性を向上することができる。但し、パルス変
調信号生成手段とA/D変換手段とが、非同期に動作す
ると、演算手段側では、A/D変換手段にてA/D変換
した検出電流値から、PWM信号m周期時間分の検出電
流値を正確に取り込むことができず、平均電流値の計算
精度が低下することが考えられるので、パルス幅変調信
号生成手段とA/D変換手段とは、請求項13に記載の
ように、同一クロック源からのクロック信号により、互
いに同期して動作するよう構成することが望ましい。
【0049】一方、請求項14に記載の誘導性負荷の電
流制御装置においては、演算手段が、予め設定された演
算周期毎に、誘導性負荷に所定電流を流すためのPWM
信号のデューティ比を算出し、パルス幅変調信号生成手
段が、この演算手段にて算出されたデューティ比に応じ
て信号レベルが変化するPWM信号を一定周期で繰り返
し生成し、この生成されたPWM信号を誘導性負荷の通
電手段に出力する。
【0050】そして、演算手段側では、駆動データ格納
手段が、上記算出したデューティ比から、PWM信号の
1周期当たりにPWM信号を第1レベル又は第2レベル
に保持すべき時間を算出し、この時間を駆動データとし
て駆動データ記憶手段に格納する駆動データ格納手段す
る。
【0051】また、パルス幅変調信号生成手段側では、
計時手段が、演算手段の演算周期とは同期せずにPWM
信号1周期時間の2分の1の時間を繰り返し計時し、反
転時間演算手段が、その計時手段による計時動作に同期
して駆動データ記憶手段から駆動データを読み出し、そ
の読み出した駆動データに基づき、PWM信号1周期当
たりにこの信号を第1レベルに保持すべき時間の2分の
1の時間(第1時間)と、同じくPWM信号1周期時間
当たりに該信号を第2レベルに保持すべき時間の2分の
1の時間(第2時間)とを、夫々算出する。
【0052】そして、計時時間判定手段が、計時手段が
PWM信号1周期時間の2分の1時間を計時する計時期
間毎に、交互に、計時手段による計時時間が反転時間演
算手段にて算出された最新の第1時間に達したか、或い
は、計時手段による計時時間が反転時間演算手段にて算
出された最新の第2時間に達したかを判定し、信号レベ
ル設定手段が、計時時間判定手段にて計時手段による計
時時間が第1時間に達したと判定されると、PWM信号
の信号レベルを第2レベルに設定し、計時時間判定手段
にて計時手段による計時時間が第2時間に達したと判断
されると、PWM信号の信号レベルを第1レベルに設定
する。
【0053】このため、本発明(請求項14)の誘導性
負荷の電流制御装置によれば、パルス幅変調信号生成手
段にて生成されるPWM信号は、演算手段によってデュ
ーティ比が更新された後、PWM信号がそのデューティ
比に対応するまでの遅れ時間が、最大でもPWM信号の
2分の1の周期時間となり、その遅れ時間の最大がPW
M信号の1周期時間となる従来の誘導性負荷の電流制御
装置に比べて、制御の応答性を向上することができる。
【0054】つまり、本発明では、前述した従来装置の
ように、PWM信号の1周期時間を計時することによ
り、その1周期時間が経過したタイミングを、PWM信
号の立ち上げ或いは立ち下げタイミングとして設定する
のではなく、PWM信号の周期の2分の1の周期時間を
繰り返し計時する計時手段を設けることによって、PW
M信号の立ち上げ及び立ち下げタイミングを設定する区
間を、PWM信号の周期の2分の1の時間毎に交互に設
定し、各区間毎に、PWM信号を第1レベルに保持すべ
き時間の2分の1の時間が経過した際には、PWM信号
を第2レベルに切り換え、PWM信号を第2レベルに保
持すべき時間の2分の1の時間が経過した際には、PW
M信号を第2レベルに切り換えるようにしているため、
演算手段にてデューティ比が更新された際に、PWM信
号がその更新されたデューティ比に対応するまでの遅れ
時間を、最大でも、PWM信号の周期の2分の1の周期
時間に抑えることが可能になり、従来装置に比べて、誘
導性負荷の駆動系での応答遅れを抑制することができ、
延いては、制御の応答性を向上することが可能になる。
【0055】尚、請求項14に記載の誘導性負荷の通電
制御装置は、誘導性負荷への通電電流量を制御するに当
たって、PWM信号のデューティ比を誘導性負荷に流す
べき電流量に応じて制御する装置(つまり、単なるオー
プンループ制御を行う装置)にも適用できるが、上記請
求項4〜請求項13に記載の装置のように、誘導性負荷
に流れる電流をフィードバック制御する場合には、請求
項15に記載のように構成すればよい。
【0056】つまり、請求項15に記載のように、上記
請求項14に記載の誘導性負荷の通電制御装置に、誘導
性負荷に実際に流れた電流を検出する検出手段と、この
検出手段からの検出信号を、予め設定されたA/D変換
周期毎にデジタル値に変換するA/D変換手段とを設
け、演算手段において、A/D変換手段にてデジタル値
に変換された検出電流値と目標電流値とに基づき、検出
電流値を目標電流値に制御するのに必要なPWM信号の
デューティ比を算出するように構成すれば、誘導性負荷
への通電電流を目標電流にフィードバック制御すること
が可能になる。
【0057】そして、この請求項15に記載の装置と請
求項4〜請求項13に記載の装置とを組合せれば、誘導
性負荷に流れた電流を検出して制御手段(演算手段)に
フィードバックする際のフィードバック系の遅れと、P
WM信号を生成する駆動系の遅れとの両方を抑制できる
ことになり、誘導性負荷の制御の応答性をより確実に向
上することが可能になる。
【0058】また次に、請求項14に記載の電流制御装
置では、反転時間演算手段は、計時手段による計時動作
に同期して駆動データ記憶手段から駆動データを読み出
し、その読み出した駆動データに基づき、第1時間及び
第2時間を夫々算出するように構成されるが、請求項1
6に記載の如く、パルス幅変調信号生成手段に、計時手
段がPWM信号1周期時間の2分の1時間の計時を開始
してから、次の2分の1時間の計時を開始するまでの間
に、駆動データ記憶手段に記憶された駆動データが演算
手段側の動作によって更新されたかどうかを監視する監
視手段と、この監視手段により駆動データの更新が検出
されると、反転時間演算手段を計時手段の計時動作とは
非同期に動作させて、計時時間判定手段が計時時間の判
定に用いる第1時間及び第2時間を、駆動データ記憶手
段内の最新の駆動データに対応した時間に更新させる反
転時間更新手段と、を設けるようにすれば、PWM信号
が、演算手段にて更新された最新のデューティ比に対応
するまでの遅れ時間をより短くすることができる。
【0059】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施例を図面
と共に説明する。図1は、本発明が適用された自動車用
リニアソレノイド制御装置10の構成を表すブロック図
である。
【0060】本実施例のリニアソレノイド制御装置10
は、自動車に搭載された内燃機関を目標状態に制御する
ために、内燃機関に設けられた複数(本実施例では4
個)のリニアソレノイドL0〜L3(図ではL0のみを
示す)を個々に通電制御するためのものであり、エンジ
ンコントロール用のホストCPU12にて演算された各
リニアソレノイドL0〜L3に流すべき電流を表すデー
タ(以下、目標電流値という)に従い、各リニアソレノ
イドL0〜L3に流れる電流をフィードバック制御する
リニアソレノイド制御IC14を備える。
【0061】リニアソレノイド制御IC14は、各リニ
アソレノイドL0〜L3をPWM信号にてデューティ駆
動するためのデューティ比を演算し、その演算結果を、
PWMデータ(駆動データ)としてPWMデータ受渡用
のRAM(請求項14に記載の駆動データ記憶手段に相
当する)22に格納する、演算手段としての制御CPU
20と、ホストCPU12に内蔵されたRAMから各リ
ニアソレノイドL0〜L3の目標電流値を読み込み、制
御CPU20に入力する、ダイレクト・メモリ・アクセ
ス回路(DMA)24と、PWMデータ受渡用RAM2
2から各リニアソレノイドL0〜L3に対するPWMデ
ータを夫々読み込み、各リニアソレノイドL0〜L3を
デューティ駆動するためのPWM信号PWM0,PWM1,PWM
2,PWM3を夫々生成する、パルス幅変調信号生成手段と
してのPWM信号出力回路26を備える。
【0062】一方、電流制御の対象となるリニアソレノ
イドL0は、バッテリの正極側に接続された電源ライン
(電源電圧Vb)からバッテリの負極側に接続されたグ
ランドラインに至る通電経路上に配置されており、その
通電経路のリニアソレノイドL0よりも電源ライン側に
は、所謂ハイサイドスイッチとしてFET28が設けら
れ、更に、このFET28のゲートには、エミッタがグ
ランドラインに設置されたNPNトランジスタ29のコ
レクタが接続されている。
【0063】NPNトランジスタ29は、FET28の
ゲートをグランドラインに接地することにより、FET
28をオンさせるためのものであり、そのベースには、
PWM信号出力回路26からリニアソレノイドL0通電
用のPWM信号PWM0が入力される。この結果、NPNト
ランジスタ29及びFET28は、PWM信号PWM0がHi
ghレベルであるときにオン状態となって、バッテリから
リニアソレノイドL0への通電経路を導通させ、逆に、
PWM信号PWM0がLow レベルであれば、オフ状態となっ
て、リニアソレノイドL0の通電経路を遮断する。
【0064】尚、図示しない他のリニアソレノイドL1
〜L3にも、リニアソレノイドL0と同様のスイッチン
グ素子(具体的にはNPNトランジスタ29及びFET
28)が設けられており、PWM信号出力回路26から
出力されるPWM信号PW1〜PWM3に従い、各スイ
ッチング素子がオン・オフして、各リニアソレノイドL
1〜L3に流れる電流をデューティ制御できるようにさ
れている。
【0065】また、各リニアソレノイドL0〜L3のグ
ランドライン側の通電経路には、電流検出用の抵抗(本
発明の検出手段に相当する)R0が設けられており、そ
の両端電圧から、各リニアソレノイドL0〜L3に流れ
た電流を検出できるようにされている。そして、この抵
抗R0の両端電圧は、抵抗R1,R2を介して、差動増
幅器30に入力され、差動増幅器30にて差動増幅され
た後、信号選択用のマルチプレクサ(MPX)32を介
して、A/D変換手段としてのA/D変換器34に選択
的に入力される。
【0066】そして、A/D変換器34は、MPX32
を介して、各リニアソレノイドL0〜L3に流れた電流
を表す電流検出信号(電圧)を一定のA/D変換周期で
順に取り込み、デジタル値に変換し、そのデジタル値
(検出電流値)を、A/Dデータ受渡用のRAM(請求
項1〜3に記載の記憶手段,請求項4に記載の電流値記
憶手段に相当)36に格納する。
【0067】また、A/Dデータ受渡用のRAM36
は、制御CPU20からもアクセスできるようにされて
おり、制御CPU20側では、RAM36に格納された
各リニアソレノイドL0〜L3毎の検出電流値の和を、
例えば、デジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)等
を用いて高速に演算し、その演算結果から各リニアソレ
ノイドL0〜L3に流れた平均電流値を求め、この平均
電流値が、夫々、DMA24を介して入力される各リニ
アソレノイドL0〜L3の目標電流値となるように、P
WM信号PWM0〜PWM3のデューティ比を算出し、その算出
したデューティ比に基づき、各リニアソレノイドL0〜
L3通電用のPWMデータを設定し、これをPWMデー
タ受渡用RAM22に格納する。
【0068】尚、制御CPU20には、演算処理実行用
のプログラムや各種データが格納されたROM38、及
び、演算処理実行時に制御用のデータを一時格納するた
めのRAM39が接続されている。そして、制御CPU
20は専用の発振子20aにて生成されたクロック信号
を受けて動作し、PWM信号出力回路26及びA/D変
換器34は、この発振子20aとは異なるPWM信号生
成用の発振子26aにて生成されたクロック信号を受け
て動作する。つまり、PWM信号出力回路26及びA/
D変換器34は、同一発振子26aからのクロック信号
により同期して動作し、制御CPU20は、PWM信号
出力回路26及びA/D変換器34とは異なる発振子2
0aからのクロック信号により、これら各回路とは非同
期に動作する。
【0069】次に、PWMデータ受渡用RAM22及び
A/Dデータ受渡用RAM36の構成及びこれら各部に
格納されるデータ構造について説明する。まず、PWM
データ受渡用RAM22は、図2(a)に示すように、
4個のリニアソレノイドL0〜L3を夫々デューティ駆
動するためのPWMデータとして、各PWM信号PWM0〜
PWM3毎に、各PWM信号PWM0〜PWM3の周期CYCL(0)〜CYC
L(3)を表すデータ(周期データ)と、各PWM信号PWM0
〜PWM3の1周期内に、PWM信号PWM0〜PWM3をHighレベ
ルにして、各リニアソレノイドL0〜L3の通電経路に
設けられたスイッチング素子をオンするためのオン時間
TON(0)〜TON(3)を表すデータと、このデータが制御C
PU20にて更新された直後であるか、或いは、データ
更新後に既にPWM信号の生成に使用されたかを表す更
新フラグOVW(0)〜OVW(3)と、からなる3種類のデータを
各々格納できるように構成されている。
【0070】そして、このPWMデータ受渡用RAM2
2内のPWMデータは、制御CPU20が各リニアソレ
ノイドL0〜L3をデューティ駆動するためのデューテ
ィ比を演算する度に更新され、更新フラグOVW(0)〜OVW
(3)は、その更新の度にセット(OVW ←High)される。
また、PWM信号出力回路26は、このPWMデータ受
渡用RAM22からPWMデータを読み出すことによ
り、各リニアソレノイドL0〜L3をデューティ駆動す
るためのPWM信号を生成するが、PWMデータを読み
出した際に、対応する更新フラグOVW(0)〜OVW(3)がセッ
トされていれば、これをリセット(OVW ←Low )するこ
とにより、そのPWMデータは更新直後の値ではないこ
とを記憶する。
【0071】一方、A/Dデータ受渡用RAM36は、
図2(b)に示すように、制御対象となる4個のリニア
ソレノイドL0〜L3に対応したデータ値を、夫々、チ
ャンネル0(ch0) 〜チャンネル3(ch3) のデータ値
(検出変換値)として、各チャンネルch0〜ch3毎に、過
去16個分記憶できるようにされている。そして、A/
D変換器34は、例えば、リニアソレノイドL0の検出
電流値については、チャンネル0(ch0) のデータ記憶
領域に、dat[0,0]、dat[0,1]、… dat[0,15]と記憶して
ゆき、その後は、データ番号順に、検出電流値を順に更
新してゆくことで、各チャンネルch0〜ch3毎に、夫々、
最新の検出電流値を、過去16個分記憶させる。
【0072】尚、A/D変換器34には、図2(c)に
示す如く、A/Dデータ受渡用RAM36に各チャンネ
ルch0〜ch3の検出電流値dat[*,*]を格納する前に、各チ
ャンネルch0〜ch3に対応する電流のA/D変換値ad[0]
〜ad[3]を一時的に記憶しておくためのRAM34aが
内蔵されている。
【0073】次に、上記のように構成された本実施例の
リニアソレノイド制御装置において、リニアソレノイド
の通電制御のために、A/D変換器34,制御CPU2
0,及びPWM信号出力回路26で夫々実行される制御
処理についてフローチャート及びタイムチャートを用い
て順に説明する。
【0074】まず、図3は、A/D変換器34におい
て、例えば13μsec.毎に繰り返し実行されるA/D変
換処理を表すフローチャートであり、図4は、その動作
を説明するタイムチャートである。尚、A/D変換器3
4には、下記の処理手順でA/D変換を繰り返し実行す
るために、単にMPX32からの入力信号をA/D変換
するA/D変換部とは別に、A/D変換値のRAM34
aへの書き込み並びにRAM34aからA/Dデータ受
渡用RAM36へのA/D変換値の転送を行うために、
ロジック回路又はCPUからなる制御部が設けられてい
る。
【0075】A/D変換器34は、このA/D変換処理
を実行する度に、MPX32を介して取り込む電流検出
信号を、リニアソレノイドL0からL3へと順に切り換
えるようにされており、まず、S110(Sはステップ
を表す)にて、MPX32を介して取り込んだ電流検出
信号をA/D変換して読み込む。そして、続くS120
では、その読み込んだA/D変換値を、このA/D変換
値に対応するRAM34aの特定チャンネル領域に記憶
されたA/D変換値ad[nch] に加算することにより、R
AM34a内のA/D変換値ad[nch] を更新し、S13
0に移行する。尚、nchはチャンネル番号を表し、当該
処理を実行する度に0〜3のいずれかに順に更新される
後述のカウンタnch の値によって特定される。
【0076】即ち、A/D変換器34は、A/D変換処
理を実行する度に、各リニアソレノイドL0〜L3に設
けられた差動増幅器30からの電流検出信号を、ch0 〜
ch3のA/D変換値として、順にA/D変換し、そのA
/D変換値を、RAM34aに既に記憶された対応する
チャンネルのA/D変換値ad[nch] に加算することによ
り、RAM34a内の各チャンネルのA/D変換値ad
[0]〜ad[3]を、順に更新するのである。
【0077】そして、続くS130では、RAM34a
の各チャンネルch0〜ch3用の記憶領域に格納したA/D
変換値ad[nch] の加算回数をカウントするカウンタncnt
の値が、予め設定された加算回数SN1 (本実施例では
4)に達しているか否かを判断し、カウンタncntの値が
加算回数SN1 に達していれば(換言すれば、S120で
更新した特定チャンネル(nch)のA/D変換値ad[nch]
が、そのチャンネルの過去4回分のA/D変換結果を
加算した値であれば)、S140に移行して、そのチャ
ンネル(nch) の記憶領域に記憶されたA/D変換値ad
[nch] を、検出電流値を表す検出電流値dat[nch,cntm]
として、A/Dデータ受渡用RAM36の対応するアド
レス[nch,cntm] に転送することにより、そのアドレス
の検出電流値dat[nch,cntm]を書き換え、続くS150
にて、RAM34aに記憶された検出電流値ad[nch]を
初期値「0」に更新する。
【0078】また、続くS160では、今回A/Dデー
タ受渡用RAM36内の検出電流値dat[nch,cntm]を更
新したA/D変換値ad[nch] のチャンネル番号(nch)
は、制御対象となるリニアソレノイドL0〜L3のチャ
ンネル数SNCH(本実施例では4)から値「1」を減じた
値に一致するか否か、換言すれば、A/Dデータ受渡用
RAM36の各チャンネルch0〜ch3の「cntm」番目の検
出電流値dat[0,cntm]〜dat[3,cntm]の更新が全て完了
したか否かを判断する。
【0079】そして、S160にて肯定判断されると、
今度は、その後の処理で、A/Dデータ受渡用RAM3
6の各チャンネルch0〜ch3の「cntm+1」番目の検出電
流値dat[0,cntm+1]〜dat[3,cntm+1]を更新できるよう
にするために、S170にて、次に更新すべきA/Dデ
ータ受渡用RAM36のアドレスを特定するためのカウ
ンタcntmをインクリメントする。
【0080】また、こうしてカウンタcntmの値を更新す
ると、今度は、その更新により、カウンタcntmの値が、
A/Dデータ受渡用RAM36に各チャンネル毎に検出
電流値を記憶可能な最大アドレス値SN2 (本実施例では
15)を越えたか否かを判断する。そして、カウンタcn
tmの値が最大アドレス値SN2 を越えていれば、カウンタ
cntmの値を、A/Dデータ受渡用RAM36に各チャン
ネル毎に検出電流値を記憶可能な最小のアドレス値であ
る値「0」に設定し、続くS200に移行して、次にA
/D変換してデータを更新すべきチャンネルを表すカウ
ンタnch の値をインクリメントする。尚、このS200
の処理は、S130,S160,S180にて否定判断
された場合にも実行される。
【0081】そして、S200にて、カウンタnchの値
がインクリメントされると、今度は、S210に移行し
て、この更新されたカウンタnchの値は、制御対象とな
るリニアソレノイドL0〜L3のチャンネル数SNCH(本
実施例では4)に達したか否か、換言すれば、カウンタ
nchの値が、チャンネル番号としてとりうる「0〜3」
の値を越えたか否かを判断する。
【0082】そして、S210にて、カウンタnch の値
がチャンネル数SNCHに達したと判断されると、続くS2
20にて、カウンタnch の値を初期値「0」に設定し、
更に続くS230にて、カウンタncntの値をインクリメ
ントすることにより、RAM34aでのA/D変換値ad
[nch] の加算回数を表すカウンタncntの値を更新し、続
くS240にて、その更新後のカウンタncntの値が、予
め設定された加算回数SN1 を越えたか否かを判断し、カ
ウンタncntの値が加算回数SN1 を越えていれば、S25
0にて、カウンタncntの値を初期値「1」に設定した
後、当該処理を終了する。
【0083】また、逆に、S240にて、カウンタncnt
の値が加算回数SN1 を越えていないと判断されるか、或
いは、S210にて、カウンタnch の値が制御対象とな
るリニアソレノイドL0〜L3のチャンネル数SNCH(本
実施例では4)に達していないと判断された場合には、
そのまま当該処理を終了する。
【0084】このように、A/D変換処理を行うA/D
変換器34では、図4に示す如く、発振子26aからの
クロック信号の発生周期にて設定されるA/D変換周期
(13μsec.)で、各リニアソレノイドL0〜L3の電
流検出信号を順にA/D変換し、これにより得られたA
/D変換値を、そのA/D変換値に対応するチャンネル
ch0〜ch3のRAM34aの記憶領域に順に格納し、更
に、その記憶領域に既にA/D変換値ad[0]〜ad[3]が格
納されている場合には、その記憶されたA/D変換値ad
[0]〜ad[3]に、新たなA/D変換値を足し込むことによ
り、RAM34a内のA/D変換値ad[0]〜ad[3]を更新
する。
【0085】そして、その更新を4回行い、RAM34
a内のA/D変換値ad[0]〜ad[3]がA/D変換4回分の
A/D変換値の和になると、RAM34a内のA/D変
換値ad[0]〜ad[3]を、夫々、検出電流値を表す一つのデ
ータdat[0,*]〜[3,*]として、A/Dデータ受渡用RA
M36の対応するアドレス領域に格納し、RAM34a
内のA/D変換値ad[0]〜ad[3]を値「0」に初期化す
る。また、A/Dデータ受渡用RAM36に、検出電流
値を書き込む際には、各チャンネルch0〜ch3毎に、カウ
ンタcntmの値で決定される「0」から「15」のアドレ
ス毎に順に記憶し、検出電流値を書き込んだ各チャンネ
ルch0〜ch3のアドレスが「15」に達すると、再度アド
レス「0」の記憶領域から順に検出電流値を書き換え
る。
【0086】このため、各リニアソレノイドL0〜L3
に流れた電流のA/D変換は、52μsec.毎に実行さ
れ、A/Dデータ受渡用RAM36には、各リニアソレ
ノイドL0〜L3に流れた電流の検出値(検出電流値)
として、A/D変換4回分のA/D変換値の和が、20
8μsec.毎に、順に記憶される。このため、A/Dデー
タ受渡用RAM36には、各チャンネルch0〜ch3(つま
り各リニアソレノイドL0〜L3)毎に、3328μse
c.(=208μsec.×16)の間に52μsec.毎にA/
D変換した最新のA/D変換結果が蓄積されることにな
り、そのA/D変換結果の更新遅れは、最大でも208
μsec.となる。
【0087】尚、A/Dデータ受渡用RAM36には、
3328μsec.の間にA/D変換器34を介して得られ
た16個の検出電流値が格納されるが、この時間(33
28μsec.)は、PWM信号出力回路26が生成するP
WM信号の1周期に対応する。
【0088】次に、図5は、制御CPU20において、
例えば2msec.毎に繰り返し実行される制御量演算処理
を表すフローチャートであり、図6は、その動作を説明
するタイムチャートである。図5に示す如く、この制御
量演算処理では、まずS310にて、A/Dデータ受渡
用RAM36に各チャンネルch0〜ch3毎に記憶された電
流値の和を表す演算データ(以下電流積算値という)SU
M を値「0」に初期化し、続くS320にて、カウンタ
mmに、A/Dデータ受渡用RAM36の最大アドレス値
SN2 を設定する。そして、続くS330では、A/Dデ
ータ受渡用RAM36に記憶されたチャンネルchm の検
出電流値の中から、上記カウンタmmの値に対応したアド
レスの検出電流値dat[chm,mm]を読み出し、この検出電
流値dat[chm,mm]を電流積算値SUM に加えることによ
り、電流積算値SUM を更新する。そして更に、続くS3
40では、カウンタmmの値をデクリメント(−1)し、
続くS350にて、カウンタmmの値が負になったか否か
を判断し、カウンタmmの値が負でなければ、再度S33
0に移行する。
【0089】つまり、上記S310〜S350の処理で
は、A/Dデータ受渡用RAM36に記憶されたチャン
ネルchm の16個の検出電流値[chm,0]〜[chm,15]
を、アドレスが最も大きい検出電流値[chm,15] から順
に読み出し、電流積算値SUM に加算することにより、こ
れら16個の検出電流値[chm,0]〜[chm,15] の和を算
出するのである。尚、S330で読み出す検出電流値の
チャンネルchm は、当該処理を実行する度に、0〜3の
いずれかに順に更新されるカウンタchm の値によって特
定される。
【0090】次に、S350にて、カウンタmmの値が負
になったと判断されると(換言すれば、チャンネルchm
の検出電流値の和を表す電流積算値SUM が求められる
と)、S360に移行して、この電流積算値SUM をn回
(本実施例では6回)右にシフトすることにより平均電
流値VIO を算出する。
【0091】つまり、積算値SUM を構成するA/D変換
1回当たりのA/D変換値の個数は、64個(=4×1
6)であり、26 個となる。そして、デジタルデータを
nで除算するには、デジタルデータを除算すべき値の
指数n分右へシフトさせ、デジタルデータの下位nビッ
ト分を除去若しくは小数点以下のデータとした上位のビ
ットデータをとればよい。そこで、S350では、電流
積算値SUM からA/D変換1回当たりのA/D変換値
(=SUM /26 )を求めるために、デジタルデータであ
る電流積算値SUM を、除算すべき値2n の指数n(=
6)分だけ右へシフトさせることにより、A/D変換値
の平均値(平均電流値)VI0 を算出するのである。尚、
S360の処理は、請求項1〜請求項3に記載の平均値
演算手段,請求項4,5に記載の平均電流演算手段に相
当する。
【0092】こうして、平均電流値VIO が算出される
と、今度は、この平均電流値VIO とDMA24を介して
ホストCPU12から取り込んだ目標電流値VR(chm) と
の偏差EV(chm) に基づき、チャンネルchm のリニアソレ
ノイドをデューティ駆動するためのデューティ比D0(ch
m) を求め、このデューティ比に基づきPWMデータ受
渡用RAM22に書き込むPWMデータを算出するフィ
ードバック計算を行う(S370〜S410)。
【0093】このフィードバック計算では、まず、前回
求めたチャンネルchm の電流偏差EV(chm) をEVOLD とし
て設定(S370)した後、S360で今回求めたチャ
ンネルchm の平均電流値VIO と目標電流値VR(chm) との
偏差EV(chm) を算出し(S380)、この偏差EV(chm)
と、前回求めた偏差EVOLD と、予め設定された制御ゲイ
ンKP,KI(KP;比例ゲイン,KI;積分ゲイン)とをパラ
メータとする次式に基づき、デューティ比D0(chm) の補
正値DD0(chm)を求める(S390)。
【0094】 DD0=KP×[{EV(chm)−EVOLD}+KI×EV(chm)] そして、現在設定されているチャンネルchmのデューテ
ィ比D0(chm) に補正値DD0(chm)を加えることにより、
デューティ比D0(chm)を更新し(S400)、更に、
この更新したデューティ比D0(chm) と、チャンネルch
m のリニアソレノイドL(chm) に対して予め設定された
PWM信号の周期CYCL(chm) とから、PWM信号1周期
当たりのスイッチング素子(NPNトランジスタ29,
FET28)のオン時間TON(chm) を、次式の如く算出
する(S410)。
【0095】 TON(chm) =(D0(chm)/100)×CYCL(chm) 尚、上式において、デューティ比D0(chm) を「100」
で割っているのは、デューティ比D0(chm)の単位がパ
ーセント(%)であるためである。次に、このようにチ
ャンネルchm のPWMデータとして、スイッチング素子
のオン時間TON(chm) が算出されると、今度は、S42
0にて、このオン時間TON(chm) と、PWM信号の周期
CYCL(chm) とを、夫々、PWMデータ受渡用RAM22
の対応するチャンネルのアドレス領域に格納し、続くS
430にて、PWMデータ受渡用RAM22内のチャン
ネルchm の更新フラグOVW(chm)をセットすることによ
り、PWMデータ受渡用RAM22内のチャンネルchm
のリニアソレノイドL(chm) に対するPWMデータを書
き換える。
【0096】そして、続くS450では、平均電流値及
びPWMデータの対象となるリニアソレノイドL(chm)
のチャンネルを特定するカウンタchm の値をインクリメ
ント(+1)し、続くS450にて、このカウンタchm
の値が、リニアソレノイドL0〜L3のチャンネル数SN
CH(本実施例では4)以上になったか否かを判断する。
そして、カウンタchm の値がチャンネル数SNCH以上であ
れば、S460にて、カウンタchm の値を初期値「0」
に設定した後、当該処理を終了し、逆にカウンタchm の
値がチャンネル数SNCH未満であれば、そのまま当該処理
を終了する。
【0097】以上のように、制御CPU20において
は、所定の演算周期(2msec.)毎に、カウンタchm の
値で特定されるリニアソレノイドL(chm) に流れた平均
電流値VIO を求め、この平均電流値VIO と目標電流値VR
とからリニアソレノイドL(chm) をデューティ駆動する
ためのデューティ比を算出し、このデューティ比に応じ
てPWMデータ受渡用RAM22内のチャンネルchm の
PWMデータを書き換える。そしてカウンタchm は、P
WMデータの書き換えが完了する度に、上記S440〜
S460の処理によって0〜3のいずれかの値に順に更
新されることから、PWMデータ受渡用RAM22内の
各チャンネルch0〜ch3のPWMデータは、制御量演算処
理が4回実行される度(換言すれば、8msec.毎)に書
き換えられることになる(図6参照)。
【0098】そして、平均電流値には、各チャンネル毎
に、A/Dデータ受渡用RAM36内の16個の検出電
流値を全て加算し、その値(電流積算値)SUM を、A/
D変換器34側でのA/D変換回数64(4×16)で
除算した値が設定されることから、平均電流値は、PW
M信号1周期分の時間である3328μsec.の間にリニ
アソレノイドに流れた平均電流値となり、制御に用いら
れる平均電流値の実際値からの遅れは、最大でも208
μsec.となる。
【0099】次に、図7は、PWM信号出力回路26に
おいて、4個のリニアソレノイドL0〜L3に対して各
々実行されるPWM信号出力処理を表すフローチャート
であり、図8は、その動作を説明するタイムチャートで
ある。尚、以下に説明するPWM信号出力処理は、実際
には各リニアソレノイドL0〜L3毎に設けられた論理
回路によって実現されるものであり、ここでは、説明の
便宜上、PWM信号出力回路26の動作をフローチャー
トに沿って説明する。
【0100】図7に示す如く、PWM信号出力処理で
は、まずS510にて、PWMデータ受渡用RAM22
から、制御対象となるリニアソレノイドL(chm) に対応
したPWM信号の周期CYCL(chm) 及びオン時間TON(ch
m) を読み込み、その読み込んだ周期CYCL(chm) の2分
の1の時間を周期時間T1、オン時間TON(chm) の2分
の1の時間をPWM信号反転用のオン時間(請求項14
に記載の第1時間に相当)T2、周期時間T1からオン
時間T2を減じた時間をPWM信号反転用のオフ時間
(請求項14に記載の第2時間に相当)T3として設定
する。そして、続くS520では、計時用カウンタCN
Tに周期時間T1を設定し、S530にて、PWM信号
の出力反転許可フラグPFLG2 をセット(PFLG2 ←High)
する。
【0101】次に、S540では、PWMデータ受渡用
RAM22から、制御対象となるリニアソレノイドL(c
hm) に対応した更新フラグOVW(chm)を読み込み、この更
新フラグOVW(chm)が「High」にセットされているか否か
を判断する。そして、更新フラグOVW(chm)がセットされ
ていなければS570に移行し、更新フラグOVW(chm)が
セットされていれば、S550にて、上記S510と同
様の手順で、オン時間T2及びオフ時間T3を設定し、
S560にて、PWMデータ受渡用RAM22内の更新
フラグOVW(chm)を「Low 」にリセットした後、S570
に移行する。
【0102】S570では、出力反転許可フラグPFLG2
が「High」にセットされているか否かを判断する。そし
て、出力反転許可フラグPFLG2 がセットされていれば、
S580にて、現在PWM信号をLow レベルからHighレ
ベルに反転させるべき判定期間(オン判定期間)である
か、或いはPWM信号をHighレベルからLow レベルに反
転させるべき判定期間(オフ判定期間)であるかを表す
判定期間識別フラグPFLG1 が、「High」にセットされて
いるか否かを判断する。
【0103】そして、S580にて、判定期間識別フラ
グPFLG1 がセットされていると判断されると、現在はオ
ン判定期間であるとして、S590に移行し、計時用カ
ウンタCNTの値がオン時間T2以下であるか否かを判
断する。そして、計時用カウンタCNTの値がオン時間
T2以下であれば、S600にて、PWM信号の出力レ
ベルを「High」に設定し、S610にて、出力反転許可
フラグPFLG2 を「Low」にリセットした後、S620に
移行する。
【0104】一方、S580で判定期間識別フラグPFLG
1 がセットされていないと判断された場合には、現在は
オフ判定期間であるとして、S630に移行し、計時用
カウンタCNTの値がオフ時間T3以下であるか否かを
判断する。そして、計時用カウンタCNTの値がオフ時
間T3以下であれば、S640にて、PWM信号の出力
レベルを「Low 」に設定し、S610にて、出力反転許
可フラグPFLG2 を「Low 」にリセットした後、S620
に移行する。
【0105】尚、S570にて、出力反転許可フラグPF
LG2 がセットされていないと判断されるか、或いは、S
590にて、計時用カウンタCNTの値がオン時間T2
以下ではないと判断された場合には、そのままS620
に移行する。そして、S620では、計時用カウンタC
NTをデクリメント(−1)し、更に、続くS650で
は、この計時用カウンタCNTが「0」になったか否か
を判断して、計時用カウンタCNTが「0」になってい
なければ、再度S540に移行し、逆に、計時用カウン
タCNTが「0」になっていれば、S660にて、判定
期間識別フラグPFLG1 のセット・リセット状態を反転
し、再度S510に移行する。
【0106】即ち、このPWM信号出力処理では、制御
対象となるリニアソレノイドL(chm) に流れる電流を
制御するためのスイッチング素子に出力すべきPWM信
号の周期CYCL(chm)の2分の1の時間を、周期時間T1
として、計時用カウンタCNTに書き込み(S52
0)、そのカウント値を一定周期でデクリメントする
(S620)ことにより、周期時間T1をダウンカウン
トさせ、更に、そのカウント値が「0」になると、再度
周期時間T1を計時用カウンタCNTに書き込む(S5
20)ことにより、計時用カウンタCNTを用いて、出
力すべきPWM信号の周期の2分の1の時間を繰り返し
計時する。そして、この計時用カウンタCNTによる周
期時間T1の計時が完了する度に、判定期間識別フラグ
PFLG1 を反転する(S660)ことにより、PWM信号
の1周期の半分を、PWM信号をLow レベルからHighレ
ベルに反転してスイッチング素子をオンさせるオン判定
期間、残りの半分を、PWM信号をHighレベルからLow
レベルに反転してスイッチング素子をオフさせるオフ判
定期間として設定する。 そして、図8に示す如く、オ
ン判定期間(S580;YES)では、計時用カウンタ
CNTの値(周期時間T1の残り時間)が、PWM信号
の1周期当たりにスイッチング素子をオンさせるべきオ
ン時間TON(chm) の2分の1の時間(オン時間T2)に
なった時点tONで、PWM信号をLow レベルからHighレ
ベルに反転させ(S600)、逆に、オフ判定期間(S
580;NO)では、計時用カウンタCNTの値(周期
時間T1の残り時間)が、PWM信号の1周期当たりに
スイッチング素子をオフさせるべきオフ時間(CYCL(ch
m)−TON(chm))の2分の1の時間(オフ時間T3)に
なった時点tOFF で、PWM信号をHighレベルからLow
レベルに反転させる(S640)。
【0107】また、周期時間T1,オン時間T2,オフ
時間T3は、計時用カウンタCNTによるPWM信号の
周期の2分の1の時間(つまり周期時間T1)の計時が
完了する度に、PWMデータ受渡用RAM22内のPW
Mデータを読み出して更新し(S510)、更に、計時
用カウンタCNTによる周期時間T1の計時の途中であ
っても、PWMデータ受渡用RAM22内の更新フラグ
OVW(chm)がセットされたか否か(換言すれば、制御CP
U20がPWMデータを書き換えたか否か)を判断して
(S540)、更新フラグOVW(chm)がセットされていれ
ば、更新直後の新たなPWMデータに従い、オン時間T
2及びオフ時間T3を更新する(S550)。
【0108】このため、PWM信号出力回路26から出
力されるPWM信号は、従来装置のように、その立上が
り或いは立下がりの一方のタイミングが固定されること
はなく、PWMデータ(換言すれば出力すべきPWM信
号のデューティ比)が更新された直後の立上がり及び立
下がりタイミングのいずれかで、PWM信号を、新たな
PWMデータに対応した信号に変化させることができ
る。つまり、PWM信号の立上がり又は立下がりタイミ
ングの一方を固定し、他方のタイミングを制御すること
により、PWM信号を生成していた従来装置では、PW
M信号のデューティ比を変化させることができるのは、
PWM信号の1周期に1回であり、PWMデータ更新
後、PWM信号がその更新後のデューティ比に対応する
までの遅れ時間が、最大、PWM信号の1周期時間とな
るが、本実施例では、PWM信号の立上がりと立下がり
の両方のタイミングで、PWM信号のデューティ比を制
御できることから、PWMデータ更新後に、PWM信号
が更新後のデューティ比に対応するまでの遅れ時間が、
最大、PWM信号の周期の2分の1の時間となり、制御
の応答性が向上する。
【0109】また、特に本実施例では、PWMデータの
更新フラグOVW(chm)から、PWMデータの更新状態を監
視し、PWMデータが更新された場合には、判定期間の
切換に同期させることなく、オン時間T2及びオフ時間
T3を再計算することから、再計算時の判定期間内で、
PWM信号が未だ反転していなければ(換言すれば出力
反転許可フラグPFLG2 がセット状態であれば)、再計算
後のオン時間T2又はオフ時間T3に基づき、PWM信
号が反転されることになり、制御の応答性をより向上す
ることができる。
【0110】尚、本実施例においては、計時用カウンタ
CNTに周期時間T1をセットして、これをダウンカウ
ントすることにより、PWM信号の周期の2分の1の時
間を計時する、S520及びS620の処理が、請求項
14に記載の計時手段に相当し、PWM信号反転用のオ
ン時間T2、及びオフ時間T3を算出するS510の処
理が、請求項14に記載の反転時間演算手段に相当し、
オン時間T2又はオフ時間T3と計時用カウンタCNT
の値とを比較するS590及びS630の処理が、請求
項14に記載の計時時間判定手段に相当し、その比較結
果に基づきPWM信号の出力レベルを反転させるS60
0及びS640の処理が、請求項14に記載の信号レベ
ル設定手段に相当する。また、更新フラグOVW(chm)がセ
ットされたか否かによって、PWMデータの更新を監視
するS540の処理が、請求項16に記載の監視手段に
相当し、S540にてPWMデータが更新されたことが
検出された直後に、PWM信号反転用のオン時間T2及
びオフ時間T3を再計算するS550の処理が、請求項
16に記載の反転時間更新手段に相当する。
【0111】以上説明したように、本実施例の自動車用
リニアソレノイド制御装置においては、A/D変換器3
4側で、制御対象となる各リニアソレノイドL0〜L3
毎に、リニアソレノイドに流れた電流を表す電流検出信
号を、一定のA/D変換周期(52μsec.)でA/D変
換し、その4回分のA/D変換値の和を検出電流値とし
て、A/Dデータ受渡用RAM36に格納する。そし
て、制御CPU20側で、そのA/Dデータ受渡用RA
M36に格納された過去16回分の検出電流値から、そ
の期間中(本実施例では、PWM信号1周期時間)にリ
ニアソレノイドに流れた平均電流値を求め、この平均電
流値と目標電流値とからPWMデータを生成し、PWM
データ受渡用RAM22に書き込む。
【0112】このため、制御CPU20で算出される平
均電流値の、リニアソレノイドに実際に流れた電流値か
らの遅れは、最大でも208μsec.となり、積分回路等
を用いて電流検出信号を平滑化する従来装置に比べて、
電流フィードバック系での応答遅れを抑制することがで
き、図9(a)に示す如く、目標電流値が変化してから
(時点t0 )、リニアソレノイドに実際に流れる制御電
流が安定するまでの時間を短くし、制御の応答性を向上
できる。
【0113】また、平均電流値は、PWM信号1周期当
たりの時間内にA/D変換器34でA/D変換された検
出電流値の総和から求めるようにしているので、図9
(b)に示す如く、平均電流値を求める制御CPU20
の演算タイミングtE と、PWM信号とが同期していな
くても、得られる平均電流値は常に安定し、PWM信号
のデューティ比が一定で、リニアソレノイドに流れる電
流が一定であれば、得られる平均電流値も一定となる。
このため、本実施例によれば、制御の応答性を向上でき
るだけでなく、制御の安定性をも向上することが可能に
なる。
【0114】また、既述したように、PWM信号出力回
路26側でPWM信号を生成する際に、PWMデータの
更新直後から、PWM信号をその更新後のPWMデータ
に対応させることができるので、PWM信号出力回路2
6側で生じる遅れも低減でき、制御の応答性をより向上
することが可能になる。
【0115】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、
種々の態様を採ることができる。例えば、上記実施例に
おいては、図8からわかるように、制御CPU側での演
算周期(オンTONの周期)が、PWM信号1周期の時間
よりも長くなるようにしているが、制御CPU側での演
算周期を、PWM信号1周期の時間よりも短くなるよう
に設定してもよい。
【0116】また例えば、上記実施例では、制御CPU
20において実行される制御量演算処理では、電流積算
値SUM を算出する際、電流積算値SUM に、A/Dデータ
受渡用RAM36から読み出した検出電流値dat[chm,m
m] を加算してゆくものとして説明したが、本実施例で
は、A/D変換器34には、MPX32を介して、電流
検出用抵抗R0の両端電圧を差動増幅する差動増幅器3
0からの出力(電流検出信号)がそのまま入力されるこ
とから、A/D変換器34によるA/D変換結果(換言
すれば、A/Dデータ受渡用RAMに書き込まれる検出
電流値)は、電流検出信号に重畳されたノイズの影響を
受けて、異常電流値になる虞がある。
【0117】そこで、図5のS330にて実行される電
流積算値SUM の演算処理では、例えば図10(a)に示
す如く、A/Dデータ受渡用RAM36から読み出した
検出電流値dat[chm,mm] が正常であるか否かをチェッ
クし(S710)、チェックの結果、検出電流値dat[ch
m,mm]が正常値であれば(S720;YES)、読み出
した検出電流値dat[chm,mm]をそのまま電流積算値SUM
に加算する(S730)ことにより、電流積算値SUM を
更新し、検出電流値dat[chm,mm]が異常値であれば(S
720;NO)、今回読み出した検出電流値dat[chm,m
m]の前後のアドレス(mm-1,mm+1;但し、mm=0であれ
ばmm-1は最大アドレス15とし、mm=15であればmm+1
は最小アドレス0とする)に格納された検出電流値dat
[chm,mm-1]とdat[chm,mm+1]との平均値「{dat[chm,
mm-1]+dat[chm,mm+1]}/2」を算出し、その平均値
を電流積算値SUM に加算する(S740)ことにより、
電流積算値SUM を更新するようにするとよい。
【0118】つまり、検出電流値dat[chm,mm] が異常
値である場合には、その前後の検出電流値dat[chm,mm-
1]、dat[chm,mm+1]の平均値から、検出電流値dat[ch
m,mm]の正常値を推定し、その値を電流積算値SUM に加
算することにより、電流積算値SUM がノイズの影響を受
けた異常な検出電流値にて更新されるのを防止するので
ある。
【0119】そして、このようにすれば、電流積算値SU
M 、延いては、平均電流値VIO を、ノイズの影響を受け
ることなく高精度に求めることができ、制御精度を向上
できる。尚、検出電流値dat[chm,mm] が正常であるか
否かをチェックするS710のチェック処理(この処理
は請求項6に記載の異常判定手段に相当する)は、例え
ば、図10(b)に示す如く、検出電流値dat[chm,mm]
が通常とり得る値の最大値K(この値Kは予め設定し
ておけばよい)を越えているか否かを判断し(S81
0)、検出電流値dat[chm,mm] が最大値Kを越えてい
なければ、検出電流値dat[chm,mm] は正常値であると
判断し(S820)、検出電流値dat[chm,mm] が最大
値Kを越えていれば、検出電流値dat[chm,mm] は異常
値であると判断する(S830)ようにすればよい。
【0120】また、このように平均電流値VIO をノイズ
の影響を受けることなく高精度に求めるようにするに
は、例えば、図10(c)に示す如く、差動増幅器30
からMPX32に至る電流検出信号の入力経路に、コン
デンサCと抵抗Rとからなるノイズ除去用のフィルタを
設け、A/D変換器34に入力される電流検出信号から
直接ノイズを除去するようにしてもよい。
【0121】尚、上記実施例では、制御CPU20と、
PWM信号出力回路26及びA/D変換器34とは、夫
々、異なる発振子20a,26aからのクロック信号を
受けて非同期に動作するものとして説明したが、これら
各部を動作させるためのクロック信号を一つの発振子で
生成するようにしてもよい。そして、この場合には、1
個の発振子で実現できるため、装置構成をより簡単にで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の自動車用リニアソレノイド制御装置
の構成を表す概略構成図である。
【図2】 PWMデータ受渡用RAM,A/Dデータ受
渡用RAM,及びA/D変換器内のRAMに夫々格納さ
れるデータ構造を表す説明図である。
【図3】 A/D変換器にて実行されるA/D変換処理
を表すフローチャートである。
【図4】 A/D変換器の動作を表すタイムチャートで
ある。
【図5】 制御CPUにて実行される制御量演算処理を
表すフローチャートである。
【図6】 制御CPUの動作を表すタイムチャートであ
る。
【図7】 PWM信号出力回路にて実行されるPWM信
号出力処理を表すフローチャートである。
【図8】 PWM信号出力回路の動作を表すタイムチャ
ートである。
【図9】 実施例の効果を説明する説明図である。
【図10】 実施例の自動車用リニアソレノイド制御装
置の他の構成例を説明する説明図である。
【図11】 従来のリニアソレノイド制御装置の構成を
表す概略構成図である。
【図12】 従来の問題点を説明する説明図である。
【符号の説明】
L0…リニアソレノイド、R0…電流検出用抵抗、10
…自動車用リニアソレノイド制御装置、12…ホストC
PU、14…リニアソレノイド制御IC、20a,26
a…発振子、22…PWMデータ受渡用RAM、26…
PWM信号出力回路、28…FET(スイッチング素
子)、29…NPNトランジスタ、30…差動増幅器、
34…A/D変換器、36…A/Dデータ受渡用RA
M。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定周期で変化するアナログ入力信号を
    デジタル値に変換して所定の制御手段に入力する信号入
    力装置であって、 前記入力信号を、該入力信号が変化する周期時間よりも
    短いA/D変換周期でデジタル値に変換するA/D変換
    手段と、 該A/D変換手段にて得られたデジタル値を順次記憶す
    る記憶手段と、 該記憶手段から、前記デジタル値を、前記入力信号のm
    周期時間(mは整数)分取り込み、該取り込んだデジタ
    ル値を算術平均する平均値演算手段と、 を備え、該平均値演算手段による演算結果を、前記入力
    信号をA/D変換したデジタル値として前記制御手段に
    入力することを特徴とする信号入力装置。
  2. 【請求項2】 制御対象の所定の動作状態を検出し、該
    動作状態に対応して一定周期で変化する検出信号を発生
    する検出手段と、 予め設定されたA/D変換周期毎に、前記検出手段から
    の検出信号を取り込み、該検出信号をデジタル値に変換
    するA/D変換手段と、 前記A/D変換手段にて得られたデジタル値に基づき、
    前記制御対象を制御する制御手段と、 を備えた制御装置において、 前記A/D変換手段にて得られたデジタル値を記憶する
    記憶手段を備え、 前記A/D変換手段は、前記検出手段からの検出信号
    を、該検出信号が変化する周期時間よりも短いA/D変
    換周期でデジタル値に変換すると共に、該デジタル値を
    前記記憶手段に順次記憶し、 前記制御手段は、前記記憶手段から、前記デジタル値
    を、前記検出信号のm周期時間(mは整数)分取り込
    み、該取り込んだデジタル値を算術平均する平均値演算
    手段を備え、該平均値演算手段による演算結果を、前記
    検出信号をA/D変換したデジタル値として、前記制御
    対象の制御に用いることを特徴とする制御装置。
  3. 【請求項3】 前記検出手段は、電気負荷に流れた一定
    周期で変化する電流を検出し、 前記A/D変換手段は、前記検出手段からの検出信号
    を、前記電流が変化する周期時間よりも短いA/D変換
    周期でデジタル値に変換し、 前記平均値演算手段は、前記記憶手段から、前記デジタ
    ル値を、前記電流のm周期時間分取り込み、該取り込ん
    だデジタル値を算術平均することにより、前記電気負荷
    に流れた平均電流値を算出し、 前記制御手段は、該平均値演算手段にて算出された前記
    電気負荷の平均電流値に基づき、前記電気負荷を含む制
    御対象の所定の動作状態を制御することを特徴とする請
    求項2に記載の制御装置。
  4. 【請求項4】 一定周期で生成されたパルス幅変調信号
    にて通電制御される誘導性負荷に実際に流れた電流を検
    出する検出手段と、 予め設定されたA/D変換周期毎に、前記検出手段から
    の検出信号をデジタル値に変換するA/D変換手段と、 該A/D変換手段にてデジタル値に変換された検出電流
    値が目標電流値となるように前記パルス幅変調信号のデ
    ューティ比を制御する制御手段と、 を備えた誘導性負荷の電流制御装置において、 前記A/D変換手段にてデジタル値に変換された検出電
    流値を記憶するための電流値記憶手段を備え、 前記A/D変換手段は、前記検出手段からの検出信号
    を、前記パルス幅変調信号の周期よりも短いA/D変換
    周期でデジタル値に変換すると共に、該変換した検出電
    流値を、前記電流値記憶手段に順次記憶し、 前記制御手段は、前記電流値記憶手段から、前記検出電
    流値を、前記パルス幅変調信号のm周期時間(mは整
    数)分取り込み、該取り込んだ検出電流値を算術平均す
    ることにより、該m周期時間内の平均電流値を算出する
    平均電流演算手段を備え、該平均電流演算手段が算出し
    た平均電流値と前記目標電流値とに基づき前記パルス幅
    変調信号のデューティ比を制御することを特徴とする誘
    導性負荷の電流制御装置。
  5. 【請求項5】 前記平均電流演算手段は、前記パルス幅
    変調信号のm周期時間分の検出電流値として、2n 個の
    検出電流値を取り込み、該検出電流値の総和を算出し、
    該総和から前記平均電流値を算出することを特徴とする
    請求項4記載の誘導性負荷の電流制御装置。
  6. 【請求項6】 前記平均電流演算手段は、前記電流値記
    憶手段から取り込んだパルス幅変調信号m周期時間分の
    検出電流値の中に異常な電流値があるか否かを判定する
    異常判定手段を備え、該異常判定手段にて異常電流値が
    あると判断された場合には、該異常電流値を前記平均電
    流値の算出に用いないことを特徴とする請求項4又は請
    求項5記載の誘導性負荷の電流制御装置。
  7. 【請求項7】 前記平均電流演算手段は、前記異常判定
    手段にて異常電流値があると判断された場合には、前記
    A/D変換手段にて該異常電流値の前・後にA/D変換
    された検出電流値から、異常電流値のA/D変換タイミ
    ングでの正常電流値を推定し、前記平均電流値の算出に
    は、前記異常電流値に代えて該推定した電流値を用いる
    ことを特徴とする請求項6記載の誘導性負荷の電流制御
    装置。
  8. 【請求項8】 前記検出手段から前記A/D変換手段へ
    の信号入力経路に、高周波ノイズ除去用のフィルタを設
    けたことを特徴とする請求項4〜請求項7いずれか記載
    の誘導性負荷の電流制御装置。
  9. 【請求項9】 前記電流値記憶手段は、前記平均電流演
    算手段が前記平均電流値を算出するのに必要な前記パル
    ス幅変調信号m周期時間分の検出電流値のみを記憶可能
    に構成され、 前記A/D変換手段は、前記検出手段からの検出信号を
    デジタル値に変換した最新の検出電流値を前記電流値記
    憶手段に順次格納することにより、前記電流値記憶手段
    に記憶された各検出電流値を前記A/D変換周期で順次
    更新することを特徴とする請求項4〜請求項8いずれか
    記載の誘導性負荷の電流制御装置。
  10. 【請求項10】 前記制御手段は、 予め設定された演算周期で動作し、前記平均電流演算手
    段として前記平均電流値を算出すると共に、該平均電流
    値と前記目標電流値とに基づき、前記パルス幅変調信号
    のデューティ比を算出する演算手段と、 該演算手段にて算出されたデューティ比に応じて、前記
    パルス幅変調信号を繰り返し生成するパルス幅変調信号
    生成手段と、 を備えたことを特徴とする請求項4〜請求項9いずれか
    記載の誘導性負荷の電流制御装置。
  11. 【請求項11】 前記A/D変換手段が前記検出信号を
    デジタル値に変換するA/D変換周期時間は、前記演算
    手段が前記デューティ比を算出する演算周期時間以下で
    あることを特徴とする請求項10記載の誘導性負荷の電
    流制御装置。
  12. 【請求項12】 前記演算手段は、前記A/D変換手段
    とは非同期に動作し、前記平均電流演算手段として、前
    記電流値記憶手段に記憶された各検出電流値を使用して
    前記平均電流値を算出することを特徴とする請求項10
    又は請求項11記載の誘導性負荷の電流制御装置。
  13. 【請求項13】 前記パルス幅変調信号生成手段と前記
    A/D変換手段とは、同一クロック源からのクロック信
    号により、互いに同期して動作することを特徴とする請
    求項10〜請求項12いずれか記載の誘導性負荷の電流
    制御装置。
  14. 【請求項14】 予め設定された演算周期毎に、誘導性
    負荷に所定電流を流すためのパルス幅変調信号のデュー
    ティ比を算出する演算手段と、 該演算手段にて算出されたデューティ比に応じて信号レ
    ベルが変化するパルス幅変調信号を一定周期で繰り返し
    生成し、該パルス幅変調信号を前記誘導性負荷の通電手
    段に出力するパルス幅変調信号生成手段と、 を備えた誘導性負荷の電流制御装置において、 前記演算手段は、前記算出したデューティ比から、前記
    パルス幅変調信号の1周期当たりに該パルス幅変調信号
    を第1レベル又は第2レベルに保持すべき時間を算出
    し、該時間を駆動データとして駆動データ記憶手段に格
    納する駆動データ格納手段を備え、 前記パルス幅変調信号生成手段は、 前記演算手段の演算周期とは同期せずに前記パルス幅変
    調信号1周期時間の2分の1の時間を繰り返し計時する
    計時手段と、 該計時手段による計時動作に同期して前記駆動データ記
    憶手段から前記駆動データを読み出し、該読み出した駆
    動データに基づき、前記パルス幅変調信号1周期当たり
    に該信号を第1レベルに保持すべき時間の2分の1の時
    間を第1時間、同じく前記パルス幅変調信号1周期時間
    当たりに該信号を第2レベルに保持すべき時間の2分の
    1の時間を第2時間として、夫々算出する反転時間演算
    手段と、 前記計時手段が前記パルス幅変調信号1周期時間の2分
    の1時間を計時する計時期間毎に、交互に、前記計時手
    段による計時時間が前記反転時間演算手段にて算出され
    た最新の第1時間に達したか、或いは、前記計時手段に
    よる計時時間が前記反転時間演算手段にて算出された最
    新の第2時間に達したかを判定する計時時間判定手段
    と、 該計時時間判定手段にて前記計時手段による計時時間が
    前記第1時間に達したと判定されると、前記パルス幅変
    調信号の信号レベルを第2レベルに設定し、前記計時時
    間判定手段にて前記計時手段による計時時間が前記第2
    時間に達したと判断されると、前記パルス幅変調信号の
    信号レベルを第1レベルに設定する信号レベル設定手段
    と、 を備え、該信号レベル設定手段により信号レベルが設定
    されたパルス幅変調信号を出力することを特徴とする誘
    導性負荷の電流制御装置。
  15. 【請求項15】 前記誘導性負荷に実際に流れた電流を
    検出する検出手段と、 該検出手段からの検出信号を、予め設定されたA/D変
    換周期毎にデジタル値に変換するA/D変換手段と、 を備え、前記演算手段は、該A/D変換手段にてデジタ
    ル値に変換された検出電流値と目標電流値とに基づき、
    該検出電流値を目標電流値に制御するのに必要な前記パ
    ルス幅変調信号のデューティ比を算出することを特徴と
    する請求項14記載の誘導性負荷の電流制御装置。
  16. 【請求項16】 前記パルス幅変調信号生成手段は、 前記計時手段が前記パルス幅変調信号1周期時間の2分
    の1時間の計時を開始してから、次の2分の1時間の計
    時を開始するまでの間に、前記駆動データ記憶手段に記
    憶された駆動データが前記演算手段側の動作によって更
    新されたかどうかを監視する監視手段と、 該監視手段により前記駆動データの更新が検出される
    と、前記反転時間演算手段を前記計時手段の計時動作と
    は非同期に動作させて、前記計時時間判定手段が計時時
    間の判定に用いる第1時間及び第2時間を、前記駆動デ
    ータ記憶手段内の最新の駆動データに対応した時間に更
    新させる反転時間更新手段と、 を備えたことを特徴とする請求項14又は請求項15記
    載の誘導性負荷の電流制御装置。
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