JP2014194251A - 変速操作指示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】適切なタイミングで変速指示を行って好適な走行性を確保することができる変速操作指示装置を提供する。
【解決手段】TCU21は、エンジン回転数Ne(γ)が第1の下限回転数Nth_L1以下のとき低速側の変速段(γ−1)への変速操作を指示し、第1の上限回転数NTh_H1以上のとき変速段(γ+1)への変速操作を指示する。さらに、TCU21は、実燃料消費率BSFC(γ)、アップシフト時燃料消費率BSFC(γ+1)、及び、ダウンシフト時燃料消費率(γ−1)の比較に基づいて変速操作の判定を行う一方、変速後のエンジン回転数Ne(γ+1)が第2の下限回転数Nth_L2以下、或いは、変速後のエンジン回転数Ne(γ−1)が第2の上限回転数Nth_H2以上のとき変速操作の指示をキャンセルする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ドライバによる手動操作によって変速段を切替可能な変速操作指示装置に関する。
従来、車両用の自動変速機においては、予め設定された変速特性に従って変速制御を行うDレンジ等の自動変速モードの他に、ドライバの手動操作に連動させて変速段を切り替える手動変速モードを備えたものが実用化されている。この種の自動変速機を搭載した車両において、燃料消費率の良い走行を実現するためには、手動変速モードの選択時に、ドライバによる変速が、適切なタイミングで行われることが不可欠となる。また、手動変速機を備えた車両においても、同様に、ドライバによる変速が、最適なタイミングで行われることが燃料消費率の向上には不可欠となる。
これに対し、例えば、特許文献1には、エンジンの回転数を検出する回転センサと、エンジンスロットルの開度を検出するスロットル開度センサと、手動変速機のシフト位置を検出するシフト位置センサと、回転センサとスロットル開度センサからの検出データに基づいて現車両走行状態での燃料消費率(燃費率)を算出し、このときの変速機のシフト位置に隣接したシフト位置での現車両走行状態と同一の駆動馬力を得るための想定燃費率を算出し、燃費率と想定燃費率を比較することによって、より良好な燃費率で走行し得るシフト位置を選択し、当該シフト位置へのシフト操作を指示する指示信号を出力する演算処理装置が開示されている。
特開昭58−160818号公報
ところで、この種の変速操作指示装置においては、燃料消費率の良否のみならず、良好な走行性を確保する上で必要な他の各種要件(例えば、車体の振動対策やエンジンの保護等に必要な要件)についても十分に考慮した上で、変速操作指示が行われることが望ましい。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、適切なタイミングで変速指示を行って好適な走行性を確保することができる変速操作指示装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様による変速操作指示装置は、予め設定された複数の変速段のうちの何れかの変速段をドライバの変速操作に応じて選択可能な変速機の変速操作指示装置であって、エンジン回転数が予め設定された第1の下限回転数以下となったとき現在選択中の変速段よりも1段低速側の変速段への変速操作を指示し、エンジン回転数が予め設定された第1の上限回転数以上となったとき現在選択中の変速段よりも1段高速側の変速段への変速操作を指示する第1の変速指示手段と、現在選択中の変速段における実燃料消費率を演算する実燃料消費率演算手段と、変速段を現在選択中の変速段よりも1段高速側にアップシフトしたときの変速段におけるアップシフト時燃料消費率を推定するアップシフト時燃料消費率推定手段と、変速段を現在選択中の変速段よりも1段低速側にダウンシフトしたときの変速段におけるダウンシフト時燃料消費率を推定するダウンシフト時燃料消費率推定手段と、前記各燃料消費率のうち前記アップシフト時燃料消費率が最も小さいとき現在選択中の変速段よりも1段高速側の変速段への変速操作を指示し、前記各燃料消費率のうち前記ダウンシフト時燃料消費率が最も小さいとき現在選択中の変速段よりも1段低速側の変速段への変速操作を指示する第2の変速指示手段と、前記第2の変速指示手段において前記アップシフト時燃料消費率が最も小さいと判定した場合であってもアップシフト後に想定されるエンジン回転数が予め設定された第2の下限回転数以下であるとき前記変速操作の指示をキャンセルし、前記第2の変速指示手段において前記ダウンシフト時燃料消費率が最も小さいと判定した場合であってもダウンシフト後に想定されるエンジン回転数が予め設定された第2の上限回転数以上であるとき前記変速操作の指示をキャンセルするキャンセル手段と、を備えたものである。
本発明の変速操作指示装置によれば、適切なタイミングで変速指示を行って好適な走行性を確保することができる。
手動変速モードを備えた無段変速装置の概略構成図 セレクト操作部の斜視図 無段変速機の変速特性図 コンビネーションメータに配設された変速指示部の一例を示す説明図 変速操作指示制御ルーチンを示すフローチャート(その1) 変速操作指示制御ルーチンを示すフローチャート(その2) エンジン回転数及び正味トルクと燃料消費率との関係を示す図表 各変速段の段間比を示す図表
以下、図面を参照して本発明の形態を説明する。図面は本発明の一実施形態に係わり、図1は手動変速モードを備えた無段変速装置の概略構成図、図2はセレクト操作部の斜視図、図3は無段変速機の変速特性図、図4はコンビネーションメータに配設された変速指示部の一例を示す説明図、図5,6は変速操作指示制御ルーチンを示すフローチャート、図7はエンジン回転数及び正味トルクと燃料消費率との関係を示す図表、図8は各変速段の段間比を示す図表である。
図1において符号1はエンジンを示し、このエンジン1の出力軸は、電磁クラッチ或いはトルクコンバータ等の発進クラッチ2を介して、無段変速機3に連設されている。無段変速機3は、発進クラッチ2に連設する前後進切換装置4を有し、この前後進切換装置4から延出するプーリ入力軸5bにはプライマリプーリ5aが軸支されている。また、無段変速機3は、プーリ入力軸5bに平行なプーリ出力軸5cを有し、このプーリ出力軸5cにはセカンダリプーリ5dが軸支されている。そして、これらプライマリプーリ5aとセカンダリプーリ5dとの間には、駆動ベルト5eが巻装されている。さらに、プーリ出力軸5cには、終減速装置6の減速歯車群6aを介して、ディファレンシャル装置6bが連設され、このディファレンシャル装置6bに前輪或いは後輪の駆動輪7aを軸着する駆動軸7が連設されている。
また、この無段変速機3のプライマリプーリ5aにはプライマリ油圧室5fが併設され、このプライマリ油圧室5fに供給される制御油圧(プライマリ油圧)により、プライマリプーリ5aのプーリ溝幅が調整される。一方、セカンダリプーリ5dにはセカンダリ油圧室5gが併設され、このセカンダリ油圧室5gに供給される制御油圧(セカンダリ油圧)により、トルク伝達に必要な張力が駆動ベルト5eに付与される。これらプライマリ圧及びセカンダリ圧は後述するトランスミッション制御装置(TCU)21によりエンジン1の運転状態等に基づいて制御され、これにより、無段変速機3は所望の変速比を実現する。
TCU21は、CPU、ROM、RAM等を備えた周知のマイクロコンピュータを主体に構成され、ROMに格納された制御プログラムに従って無段変速機3の変速比を制御する。
このTCU21の入力側には、エンジン回転数Neを検出するエンジン回転数センサ31、スロットル弁(図示せず)の開度(スロットル開度)θを検出するスロットル開度センサ32、エンジン1の吸入空気量Qを検出する吸入空気量センサ33、無段変速機3のプライマリプーリ5aの回転数(プライマリ回転数)Npを検出するプライマリプーリ回転数センサ34、セカンダリプーリ5dの回転数(セカンダリ回転数)Nsを検出するセカンダリプーリ回転数センサ35等が接続されている。さらに、TCU21の入力側には、例えば、車室内のセンタコンソール上のセレクト操作部41に設けられたインヒビタスイッチ36、アップシフトスイッチ37a、ダウンシフトスイッチ37b、マニュアルモードスイッチ38、ブレーキペダルの踏み込み時にONするブレーキスイッチ39、及び、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ40等の各種スイッチ類が接続されている。
ここで、図2に示すように、セレクト操作部41のレンジエスカッション42には、セレクトゲート44が開口され、このセレクトゲート44からはセレクトレバー43が突出されている。セレクトゲート44は、例えば、互いに平行に形成されたメインゲート44a及びサブゲート44bと、これらを連通するスルーゲート44cとを有する。
メインゲート44aには、例えば、パーキング(P)レンジ、リバース(R)レンジ、ニュートラル(N)レンジ、ドライブ(D)レンジを選択するためのシフトポジションが順に設定されている。このメインゲート44aには上述のインヒビタスイッチ36が配設され、ドライバがセレクトレバー43をメインゲート44a内で移動させると、セットされたレンジに応じたレンジ信号がTCU21に出力される。
サブゲート44bの中央部には、メインゲート44aの後端に設定されたDレンジが、スルーゲート44cを介して連通されている。このサブゲート44bの中央部には、メインゲート44a側から導入されたセレクトレバー43を弾性的に保持する中立位置が設定されている。また、中立位置を中心とするサブゲート44b上の前後端部は、アップシフト(+)位置及びダウンシフト(−)位置として設定され、これら各位置には上述のアップシフトスイッチ37a及びダウンシフトスイッチ37bが配設されている。これら両シフトスイッチ37a,37bは、常開スイッチで構成され、ドライバが外部操作によりセレクトレバー43を介して押圧したときにのみON信号が出力される。
スルーゲート44cには、上述したマニュアルモードスイッチ38が配設されている。このマニュアルモードスイッチ38は、例えば、シーソースイッチ或いはスライドスイッチ等で構成され、セレクトレバー43がメインゲート44a側からサブゲート44b側へ移動するとON信号が継続的に出力され、サブゲート44b側からメインゲート44a側へ移動するとOFF信号が継続的に出力される。
TCU21の出力側には、無段変速機3のプライマリ油圧室5f及びセカンダリ油圧室5gに制御油圧(プライマリ油圧及びセカンダリ油圧)を供給するための油圧回路15が接続されている。
TCU21は、マニュアルモードスイッチ38からOFF信号が入力されているときは、油圧回路お15の制御を通じて、インヒビタスイッチ36で検出されるシフトポジションに応じた無段変速機3の制御を行い、特に、走行レンジであるDレンジの選択時には自動変速モードを実行する。自動変速モードが実行されると、TCU21は、例えば、車両の走行状態に応じてプライマリ回転数Npと車速V(例えば、セカンダリ回転数Nsより算出)との関係が,図3中に2点鎖線で示す変速領域内において、スロットル開度センサ32で検出したスロットル開度θで定まる最適値となるよう変速比ε(ε=Np/Ns)を設定する。
一方、TCU21は、マニュアルモードスイッチ38からのON信号が入力されているときは、油圧回路15の制御を通じて、手動変速モードを実行する。この手動変速モードが実行されると、TCU21は、プライマリ回転数Npと車速Vとが、例えば、図3中に実線で示す1〜7速の変速段線に沿って変化するよう、予め設定された固定変速比を選択的に用いて、変速比εを制御する。すなわち、TCU21には、各変速段に対応する固定変速比が予め設定されている。そして、TCU21は、アップシフトスイッチ37aからのON信号が検出されたとき、現在の変速段γよりも1段高速側の変速段(γ+1)を新たな変速段として選択し、当該変速段(γ+1)の固定変速比を用いて変速比εを制御する。一方、TCU21は、ダウンシフトスイッチ37bからのON信号が検出されたとき、現在の変速段γよりも1段低速側の変速段(γ−1)を新たな変速段として選択し、当該変速段(γ−1)の固定変速比を用いて変速比εを制御する。
また、手動変速モードの実行時において、TCU21は、ドライバに対し、燃料消費率が最適な変速段への変速を促すための変速操作指示を適宜行う。すなわち、TCU21は、現在選択中の変速段γにおける燃料消費率(実燃料消費率)BSFC(γ)を演算するとともに、変速段を現在選択中の変速段γよりも1段高速側にアップシフトしたと仮定したときの変速段(γ+1)における燃料消費率(アップシフト時燃料消費率)BSFC(γ+1)を推定し、さらに、変速段を現在選択中の変速段γよりも1段低速側にダウンシフトしたと仮定したときの変速段(γ−1)における燃料消費率(ダウンシフト時燃料消費率)BSFC(γ−1)を推定する。そして、TCU21は、アップシフト時燃料消費率BSFC(γ+1)が実燃料消費率BSFC(γ)を下回ったときアップシフト操作を指示し、ダウンシフト時燃料消費量BSFC(γ−1)が実燃料消費率BSFC(γ)を下回ったときダウンシフト操作を指示する。より具体的には、TCU21は、例えば、アップシフト時燃料消費率BSFC(γ+1)がダウンシフト時燃料消費率BSFC(γ−1)よりも小さく、且つ、アップシフト時燃料消費率BSFC(γ+1)が実燃料消費率BSFC(γ)を下回ったとき(すなわち、アップシフト時燃料消費率BSFC(γ+1)が最も小さいと判定したとき)アップシフト操作を指示し、ダウンシフト時燃料消費率BSFC(γ−1)がアップシフト時燃料消費率BSFC(γ+1)以上であり、且つ、ダウンシフト時燃料消費量BSFC(γ−1)が実燃料消費率BSFC(γ)を下回ったとき(すなわち、ダウンシフト時燃料消費率BSFC(γ−1)が最も小さいと判定したとき)ダウンシフト操作を指示する。
なお、アップシフト操作及びダウンシフト操作の指示が頻繁に繰り返されることを防止するため、TCU21は、アップシフト時燃料消費率BSFC(γ+1)、或いは、ダウンシフト時燃料消費率BSFC(γ−1)の少なくとも何れか一方を補正し、各指示のタイミングにヒステリシスを持たせる。これらの補正は、アップシフト時燃料消費率BSFC(γ+1)、或いは、ダウンシフト時燃料消費率BSFC(γ−1)の少なくとも何れか一方に対し、予め設定された所定の係数を乗算することによって行われる。本実施形態において、具体的には、TCU21は、アップシフト時燃料消費率BSFC(γ+1)に対して係数k1(例えば、k1<1)を乗算し、ダウンシフト時燃料消費率BSFC(γ−1)に対して係数k2(例えば、k2>1)を乗算する。
ここで、TCU21は、アップシフト後のエンジン回転数の低下に伴い車体に振動等が発生することを防止するため、アップシフト時燃料消費率BSFC(γ+1)が最も小さいと判定した場合であっても、アップシフト後に想定されるエンジン回転数Ne(γ+1)が予め設定された下限回転数(第2の下限回転数Nth_L2)以下である場合には、変速操作の指示をキャンセルする。
また、TCU21は、アップシフト後のエンジン回転数の上昇に伴う過回転等を防止するため、ダウンシフト時燃料消費率BSFC(γ−1)が最も小さいと判定した場合であっても、ダウンシフト後に想定されるエンジン回転数Ne(γ−1)が予め設定された上限回転数(第2の上限回転数Nth_H2)以上である場合には、変速操作の指示をキャンセルする。
加えて、TCU21は、ドライバが車速を抑えて燃料カットやエンジンブレーキ機能を利用している場合等に対応するため、ドライバによるブレーキペダルの踏み込みを検出した場合、及び、ドライバによるアクセルペダルの解放を検出した場合には、上述の燃料消費率BSFCに基づく変速操作の指示をキャンセルする。なお、これらドライバによるブレーキペダルの踏み込み、及び、アクセルペダルの解放等に係る条件は、適宜省略することも可能である。
ところで、現在選択中の変速段γにおける燃料消費率BSFC(γ)が最も小さい場合であっても、例えば、エンジン回転数Neの低下に依る車体の振動やエンジン回転数Neの上昇による過回転等が発生し、走行性が損なわれる場合がある。そこで、TCU21は、上述した燃料消費率BSFCに基づく変速指示に加え、エンジン回転数Ne(γ)が予め設定された下限回転数(第1の下限回転数Nth_L1)以下となったとき現変速段γよりも1段低速側の変速段(γ−1)への変速操作を指示し、また、エンジン回転数Ne(γ)が予め設定された上限回転数(第1の上限回転数Nth_H1)以上となったとき現変速段γよりも1段高速側の変速段(γ+1)への変速操作を指示する。なお、このような現変速段でのエンジン回転数Ne(γ)に基づく変速操作の指示は、上述の燃料消費率BSFCに基づく変速操作の指示よりも優先的に行われることが望ましい。
このように、本実施形態において、TCU21は、第1の変速指示手段、実燃料消費率演算手段、アップシフト時燃料消費率推定手段、ダウンシフト時燃料消費率推定手段、燃料消費率補正手段、第2の変速指示手段、及び、キャンセル手段としての各機能を実現する。
なお、ドライバに対するアップシフト指示及びダウンシフト指示を表示するため、TCU21には、変速表示部17を備えたコンビネーションメータ16が接続されている。ここで、例えば、図4に示すように、コンビネーションメータ16は、中央寄りの左右に、エンジン回転数を示すタコメータ16aと、車速を表示するスピードメータ16bとが各々配設されている。更に、タコメータ16aの左側に冷却水温を表示する水温計16cが配設され、スピードメータ16bの右側に燃料残量を表示する燃料計16dが配設されている。
変速表示部17は、例えば、タコメータ16aとスピードメータ16bとの間に配置されるものであり、複数のセグメントの集合体からなる主表示部17aと、主表示部17aの上下にそれぞれ配設されたアップシフト表示部17b及びダウンシフト表示部17cとを有して構成されている。そして、TCU21は、主表示部17aに対し、例えば、自動変速モードの実行時においては現在選択中のレンジ(P、R、N、或いは、Dのうちの何れかのレンジ)を表示させ、手動変速モードの実行時においては現在選択中の変速段(1〜7速のうちの何れかの変速段)を表示させることが可能となっている。また、手動変速モードの実行中において、TCU21は、例えば、アップシフト表示部17bの点灯を通じてアップシフト指示を行い、ダウンシフト表示部17cの点灯を通じてダウンシフト指示を行うことが可能となっている。
次に、TCU21において実行される変速操作指示制御について、図5,6に示す変速操作指示制御ルーチンのフローチャートに従って説明する。このルーチンは、手動変速モードの実行中において、所定時間毎に繰り返し実行されるものであり、ルーチンがスタートすると、TCU21は、先ず、ステップS101において、各閾値の設定を行う。
すなわち、本実施形態において、閾値である第1の下限回転数Nth_L1、第1の上限回転数Nth_H1、第2の下限回転数Nth_L1、及び、第2の上限回転数Nth_H2は、現在選択中の変速段γに応じて可変設定されるようになっており、TCU21は、例えば、予め設定されたマップ等を参照して各閾値の設定を行う。
例えば、TCU21には各変速段γと第1の下限回転数Nth_L1との関係が予め設定されて格納されており、TCU21は、第1の下限回転数Nth_L1について、変速段γが高速側になるほど大きくなるよう設定する。本実施形態において、具体的には、第1の下限回転数Nth_L1は、800[rpm]〜1300[rpm]の範囲内で設定可能であり、例えば、現変速段γ=2速であるとき第1の下限回転数Nth_L1=800[rpm]、…、現変速段γ=7速であるとき第1の下限回転数Nth_L1=1300[rpm]に設定される。
また、例えば、TCU21には各変速段γと第1の上限回転数Nth_H1との関係が予め設定されて格納されており、TCU21は、第1の上限回転数Nth_H1について、変速段γが高速側になるほど大きくなるよう設定する。本実施形態において、具体的には、第1の上限回転数Nth_H1は、4000〜5800[rpm]の範囲内で設定可能であり、例えば、現変速段γ=1速であるとき第1の上限回転数Nth_H1=4000[rpm]、…、現変速段γ=6速であるとき第1の下限回転数Nth_H1=5800[rpm]に設定される。
また、例えば、TCU21には変速後の各変速段(γ+1)と第2の下限回転数Nth_L2との関係が予め設定されて格納されており、TCU21は、第2の下限回転数Nth_L2について、変速段(γ+1)が高速側になるほど大きくなるよう設定する。本実施形態において、具体的には、第2の下限回転数Nth_L2は、1200[rpm]〜1500[rpm]の範囲内で設定可能であり、例えば、変速段(γ+1)=2速であるとき第2の下限回転数Nth_L2=1200[rpm]、…、変速段(γ+1)=7速であるとき第2の下限回転数Nth_L2=1500[rpm]に設定される。
また、例えば、TCU21には変速後の各変速段(γ−1)と第2の上限回転数Nth_H2との関係が予め設定されて格納されており、TCU21は、第2の上限回転数Nth_H2について、変速段(γ−1)が高速側になるほど大きくなるよう設定する。本実施形態において、具体的には、第2の上限回転数Nth_H2は、4400〜6000[rpm]の範囲内で設定可能であり、例えば、変速段(γ−1)=1速であるとき第2の上限回転数Nth_H2=4400[rpm]、…、変速段(γ−1)=6速であるとき第2の上限回転数Nth_H2=6000[rpm]に設定される。
このように、第1,第2の下限回転数Nth_L1,NTh_L2について、高速段になるほど下限回転数Nth_L1,Nth_L2が大きくなるよう設定することにより、高速走行中のエンジン回転数Neが車速Vに対して相対的に小さくなることにより発生する車体の振動を好適に抑制することが可能となる。また、上述のように、同一の変速段に関して第1,第2の下限回転数Nth_L1,Nth_L2間に差を設けることにより(第1の下限回転数Nth_L1を第2の下限回転数Nth_L2よりも相対的に小さく設定することにより)、後述する変速操作指示についての制御ハンチング等を防止することが可能となる。
また、第1,第2の上限回転数Nth_H1,Nth_H2について、高速段になるほど上限回転数Nth_H1,Nth_H2が大きくなるよう設定することにより、比較的大きなエンジン回転数Neの変動が予想される低速段においてもエンジン1の過回転を的確に抑制することが可能となる。また、上述のように、同一の変速段に関して第1,第2の上限回転数Nth_H1,Nth_H2間に差を設けることにより(第1の上限回転数Nth_H1を第2の上限回転数Nth_H2よりも相対的に小さく設定することにより)、後述する変速操作指示についての制御ハンチング等を防止することが可能となる。
ステップS101からステップS102に進むと、TCU21は、現変速段γにおけるエンジン回転数Ne(γ)が第1の下限回転数Nth_L1以下となっているか否かを調べる。
そして、ステップS102において、エンジン回転数Ne(γ)が第1の下限回転数Nth_L1以下であると判定した場合、TCU21は、ステップS103に進み、コンビネーションメータ16上のダウンシフト表示部17cの点灯を通じて、ドライバに現変速段γからのダウンシフトを指示した後、ルーチンを抜ける。
一方、ステップS102において、エンジン回転数Ne(γ)が第1の下限回転数Nth_L1よりも大きいと判定した場合、TCU21は、ステップS104に進み、現変速段γにおけるエンジン回転数Ne(γ)が第1の上限回転数Nth_H1以上となっているか否かを調べる。
そして、ステップS104において、エンジン回転数Ne(γ)が第1の上限回転数Nth_H1以上であると判定した場合、TCU21は、ステップS105に進み、コンビネーションメータ16上のアップシフト表示部17bの点灯を通じて、ドライバに現変速段γからのアップシフトを指示した後、ルーチンを抜ける。
一方、ステップS104において、エンジン回転数Ne(γ)が第1の上限回転数Nth_H1よりも小さいと判定した場合、TCU21は、ステップS106に進み、現在の変速段γにおける実燃料消費率BSFC(γ)を演算する。
すなわち、TCU21は、例えば、現在のエンジン回転数Ne及び吸入空気量Q等に基づいて正味トルクT(γ)[Nm]を算出し、この正味トルクT(γ)[Nm]とエンジン回転数Ne[rpm]とに基づいて予め設定されたマップ(図7)を参照して実燃料消費率BSBSFC(γ)[g/KWh]を算出する。さらに、TCU21は、正味トルクT(γ)とエンジン回転数Ne(γ)とに基づいてエンジン馬力Pを、例えば、以下の(1)式によって算出する。
P=Ne×T/716.2 …(1)
ステップS106からステップS107に進むと、TCU21は、現在の変速段γよりも1段高速側の変速段(γ+1)におけるアップシフト時燃料消費率BSFC(γ+1)を推定する。
すなわち、TCU21は、例えば、図8に示すマップを参照して現変速段γ及びアップシフト変速段(γ+1)における車速V1000(エンジン回転数=1000[rpm]あたりの車速[Km/h])に基づいて固定変速比の段間比を求め、この段間比に基づいて、変速段γを1段アップシフトしたときのエンジン回転数Ne(γ+1)[rpm]を推定する。また、TCU21は、上述のステップS106で算出したエンジン馬力Pと、推定したエンジン回転数Ne(γ+1)とに基づいて、変速段(γ+1)における正味トルクT(γ+1)を以下の(2)式によって算出する。
T(γ+1)=P×716.2/Ne(γ+1) …(2)
そして、TCU21は、エンジン回転数Ne(γ+1)と正味トルクT(γ+1)とに基づいて予め設定されたマップ(図7)を参照してアップシフト時燃料消費率BSFC(γ+1)[g/KWh]を算出する。
ステップS107からステップS108に進むと、TCU21は、現在の変速段γよりも1段低速側の変速段(γ−1)におけるダウンシフト時燃料消費率BSFC(γ−1)を推定する。
すなわち、TCU21は、例えば、図8に示すマップを参照して現変速段γ及びダウンシフト変速段(γ−1)における車速V1000(エンジン回転数=1000[rpm]あたりの車速[Km/h])に基づいて固定変速比の段間比を求め、この段間比に基づいて、変速段γを1段ダウンシフトしたときのエンジン回転数Ne(γ−1)[rpm]を推定する。また、TCU21は、上述のステップS106で算出したエンジン馬力Pと、推定したエンジン回転数Ne(γ−1)とに基づいて、変速段(γ−1)における正味トルクT(γ−1)を以下の(3)式によって算出する。
T(γ−1)=P×716.2/Ne(γ−1) …(3)
そして、TCU21は、エンジン回転数Ne(γ−1)と正味トルクT(γ−1)とに基づいて予め設定されたマップ(図7)を参照してダウンシフト時燃料消費率BSFC(γ−1)[g/KWh]を算出する。
ステップS108からステップS109に進むと、TCU21は、ステップS107及びステップS108において推定した各燃料消費率BSFC(γ+1)、BSFC(γ−1)にそれぞれ係数k1、k2を乗算してこれらを補正する。
具体的に説明すると、ステップS109において、TCU21は、アップシフト時燃料消費率BSFC(γ+1)に係数k1(例えば、k1=0.95)を乗算することにより、アップシフト時燃料消費率BSFC(γ+1)を減少側に補正する(すなわち、実際に推定した値よりもアップシフト時燃料消費率BSFC(γ+1)を改善させる側に補正する)。一方、TCU21は、ダウンシフト時燃料消費率BSFC(γ−1)に係数k2(例えば、k2=1.05)を乗算することにより、ダウンシフト時燃料消費率BSFC(γ−1)を増加側に補正する(すなわち、実際に推定した値よりもダウンシフト時燃料消費率BSFC(γ−1)を悪化させる側に補正する)。
ステップS109からステップS110に進むと、TCU21は、補正後のアップシフト時燃料消費率BSFC(γ+1)が補正後のダウンシフト時燃料消費率(γ−1)よりも小さいか否かを調べる。
そして、TCU21は、ステップS110において、補正後のアップシフト時燃料消費率BSFC(γ+1)が補正後のダウンシフト時燃料消費率BSFC(γ−1)よりも小さいと判定した場合にはステップS111に進み、補正後のアップシフト時燃料消費率BSFC(γ+1)が補正後のダウンシフト時燃料消費率BSFC(γ−1)以上であると判定した場合にはステップS116に進む。
ステップS110からステップS111に進むと、TCU21は、補正後のアップシフト時燃料消費率BSFC(γ+1)が実燃料消費率BSFC(γ)よりも小さいか否かを調べ、補正後のアップシフト時燃料消費率BSFC(γ+1)が実燃料消費率BSFC(γ)以上であると判定した場合には、そのままルーチンを抜ける。
一方、ステップS111において、補正後のアップシフト時燃料消費率BSFC(γ+1)が実燃料消費率BSFC(γ)よりも小さいと判定した場合、TCU21は、ステップS112に進み、変速段γを1段アップシフトさせたときのエンジン回転数Ne(γ+1)[rpm]が第2の下限回転数Nth_L2よりも小さいか否かを調べる。
そして、ステップS112において、エンジン回転数Ne(γ+1)が第2の下限回転数Nth_L2よりも小さいと判定した場合、TCU21は、そのままルーチンを抜ける。
一方、ステップS112において、エンジン回転数Ne(γ+1)が第2の下限回転数Nth_L2以上であると判定した場合、TCU21はステップS113に進み、ブレーキスイッチ39からの信号に基づき、現在、ドライバによるブレーキペダルの踏込操作がなされているか否かを調べる。
そして、ステップS113において、ブレーキペダルの踏込操作がなされていると判定した場合、TCU21は、そのままルーチンを抜ける。
一方、ステップS113において、ブレーキペダルの踏込操作がなされていないと判定した場合、TCU21は、ステップS114に進み、アクセル開度センサ40からの信号に基づき、現在、ドライバによりアクセルペダルが解放されているか否かを調べる。
そして、ステップS114において、アクセルペダルが解放されていると判定した場合、TCU21は、そのままルーチンを抜ける。
一方、ステップS114において、アクセルペダルが解放されていないと判定した場合、TCU21は、ステップS115に進み、コンビネーションメータ16上のアップシフト表示部17bの点灯を通じて、ドライバに現変速段γからのアップシフトを指示した後、ルーチンを抜ける。
また、ステップS110からステップS116に進むと、TCU21は、補正後のダウンシフト時燃料消費率BSFC(γ−1)が実燃料消費率BSFC(γ)よりも小さいか否かを調べ、補正後のダウンシフト時燃料消費率BSFC(γ−1)が実燃料消費率BSFC(γ)以上であると判定した場合には、そのままルーチンを抜ける。
一方、ステップS116において、補正後のダウンシフト時燃料消費率BSFC(γ−1)が現燃焼消費胃率BSFC(γ)よりも小さいと判定した場合、TCU21は、ステップS117に進み、変速段γを1段ダウンシフトさせたときのエンジン回転数Ne(γ−1)が[rpm]が第2の上限回転数Nth_H2よりも大きいか否かを調べる。
そして、ステップS117において、エンジン回転数Ne(γ−1)が第2の上限回転数Nth_H2よりも大きいと判定した場合、TCU21は、そのままルーチンを抜ける。
一方、ステップS117において、エンジン回転数Ne(γ−1)が第2の上限回転数Nth_H2以下であると判定した場合、TCU21は、ステップS118に進み、ブレーキスイッチ39からの信号に基づき、現在、ドライバによるブレーキペダルの踏込操作がなされているか否かを調べる。
そして、ステップS118において、ブレーキペダルの踏込操作がなされていると判定した場合、TCU21は、そのままルーチンを抜ける。
一方、ステップS118において、ブレーキペダルの踏込操作がなされていないと判定した場合、TCU21は、ステップS119に進み、アクセル開度センサ40からの信号に基づき、現在、ドライバによりアクセルペダルが解放されているか否かを調べる。
そして、ステップS119において、アクセルペダルが解放されていると判定した場合、TCU21は、そのままルーチンを抜ける。
一方、ステップS114において、アクセルペダルが解放されていないと判定した場合、TCU21は、ステップS115に進み、コンビネーションメータ16上のダウンシフト表示部17cの点灯を通じて、ドライバに現変速段γからのダウンシフトを指示した後、ルーチンを抜ける。
このような実施形態によれば、現在のエンジン回転数Ne(γ)が予め設定された第1の下限回転数Nth_L1以下となったとき現在の変速段γよりも1段低速側の変速段(γ−1)への変速操作を指示し、エンジン回転数Ne(γ)が予め設定された第1の上限回転数NTh_H1以上となったとき現在の変速段γよりも1段高速側の変速段(γ+1)への変速操作を指示することにより、車体振動の発生やエンジン1の過回転の発生等を抑制するための的確なタイミングで変速指示を行って好適な走行性を確保することができる。加えて、現在選択中の変速段γにおける実燃料消費率BSFC(γ)を演算するとともに、変速段を現在選択中の変速段γよりも1段高速側にアップシフトしたときの変速段(γ+1)におけるアップシフト時燃料消費率BSFC(γ+1)、及び、1段低速側にダウンシフトしたときの変速段(γ−1)におけるダウンシフト時燃料消費率(γ−1)を推定し、これらのうちアップシフト時燃料消費率BSFC(γ+1)が最も小さいとき現在の変速段γよりも1段高速側の変速段(γ+1)への変速操作を指示し、ダウンシフト時燃料消費率BSFC(γ−1)が最も小さいとき現在の変速段γよりも1段低速側の変速段(γ−1)への変速操作を指示することにより、燃料消費率BSFCが最も良い変速段への変速指示を的確に行うことができる。さらに、燃料消費率BSFCに基づく変速操作の指示に際し、アップシフト時燃料消費率BSFC(γ+1)が最も小さいと判定した場合であってもアップシフト後に想定されるエンジン回転数Ne(γ+1)が予め設定された第2の下限回転数Nth_L2以下であるとき変速段(γ+1)への変速操作の指示をキャンセルし、ダウンシフト時燃料消費率BSFC(γ−1)が最も小さいと判定した場合であってもダウンシフト後に想定されるエンジン回転数Ne(γ−1)が予め設定された第2の上限回転数Nth_H2以上であるとき変速段(γ−1)への変速操作の指示をキャンセルすることにより、燃料消費率BSFCの向上を前提とした変速操作の指示を前提としつつ、車体振動の発生やエンジン1の過回転の発生等を的確に抑制することができる。
さらに、アップシフト時燃料消費率BSFC(γ+1)が最も小さいと判定した場合、或いは、ダウンシフト時燃料消費率BSFC(γ−1)が最も小さいと判定した場合であっても、ドライバによるブレーキペダルの踏み込みを検出したとき、或いは、ドライバによるアクセルペダルの解放を検出したときには変速操作の指示をキャンセルすることにより、ドライバがエンジン1の燃料カットやエンジンブレーキ等の利用を意識した運転をしている場合にも的確に対応することができる。
なお、本発明は、以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲内である。例えば、上述の実施形態においては、手動変速モードを備えた無段変速機に対して本発明を適用した一例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、多段式の自動変速機、或いは、手動変速機等に対して本発明を適用しても良いことは勿論である。
1 … エンジン
2 … 発進クラッチ
3 … 無段変速機(変速機)
16 … コンビネーションメータ
17 … 変速表示部
17a … 主表示部
17b … アップシフト表示部
17c … ダウンシフト表示部
21 … トランスミッション制御装置(第1の変速指示手段、実燃料消費率演算手段、アップシフト時燃料消費率推定手段、ダウンシフト時燃料消費率推定手段、燃料消費率補正手段、第2の変速指示手段、キャンセル手段)
31 … エンジン回転数センサ
32 … スロットル開度センサ
33 … 吸入空気量センサ
34 … プライマリプーリ回転数センサ
35 … セカンダリプーリ回転数センサ
36 … インヒビタスイッチ
37a … アップシフトスイッチ
37b … ダウンシフトスイッチ
38 … マニュアルモードスイッチ
39 … ブレーキスイッチ
40 … アクセル開度センサ
41 … セレクト操作部
42 … レンジエスカッション
43 … セレクトレバー
44 … セレクトゲート
44a … メインゲート
44b … サブゲート
44c … スルーゲート

Claims (6)

  1. 予め設定された複数の変速段のうちの何れかの変速段をドライバの変速操作に応じて選択可能な変速機の変速操作指示装置であって、
    エンジン回転数が予め設定された第1の下限回転数以下となったとき現在選択中の変速段よりも1段低速側の変速段への変速操作を指示し、エンジン回転数が予め設定された第1の上限回転数以上となったとき現在選択中の変速段よりも1段高速側の変速段への変速操作を指示する第1の変速指示手段と、
    現在選択中の変速段における実燃料消費率を演算する実燃料消費率演算手段と、
    変速段を現在選択中の変速段よりも1段高速側にアップシフトしたときの変速段におけるアップシフト時燃料消費率を推定するアップシフト時燃料消費率推定手段と、
    変速段を現在選択中の変速段よりも1段低速側にダウンシフトしたときの変速段におけるダウンシフト時燃料消費率を推定するダウンシフト時燃料消費率推定手段と、
    前記各燃料消費率のうち前記アップシフト時燃料消費率が最も小さいとき現在選択中の変速段よりも1段高速側の変速段への変速操作を指示し、前記各燃料消費率のうち前記ダウンシフト時燃料消費率が最も小さいとき現在選択中の変速段よりも1段低速側の変速段への変速操作を指示する第2の変速指示手段と、
    前記第2の変速指示手段において前記アップシフト時燃料消費率が最も小さいと判定した場合であってもアップシフト後に想定されるエンジン回転数が予め設定された第2の下限回転数以下であるとき前記変速操作の指示をキャンセルし、前記第2の変速指示手段において前記ダウンシフト時燃料消費率が最も小さいと判定した場合であってもダウンシフト後に想定されるエンジン回転数が予め設定された第2の上限回転数以上であるとき前記変速操作の指示をキャンセルするキャンセル手段と、を備えたことを特徴とする変速操作指示装置。
  2. 前記キャンセル手段は、ドライバによるブレーキペダルの踏み込みを検出したとき、前記変速操作の指示をキャンセルすることを特徴とする請求項1に記載の変速操作指示装置。
  3. 前記キャンセル手段は、ドライバによるアクセルペダルの解放を検出したとき、前記変速操作の指示をキャンセルすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の変速指示装置。
  4. 前記第2の下限回転数は、アップシフト後の変速段が高速側の変速段であるほど大きい値が設定され、
    前記第2の上限回転数は、ダウンシフト後の変速段が高速側の変速段であるほど大きい値が設定されることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の変速操作指示装置。
  5. 前記第1の下限回転数は、選択中の変速段が高速側の変速段であるほど大きい値が設定され、
    前記第1の上限回転数は、選択中の変速段が高速側の変速段であるほど大きい値が設定されることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の変速操作指示装置。
  6. 同一の変速段に対して設定される前記第1の下限回転数は前記第2の下限回転数よりも相対的に小さく設定され、且つ、
    同一の変速段に対して設定される前記第2の上限回転数は前記第2の上限回転数よりも相対的に小さく設定されることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の変速操作指示装置。
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