JP2014189165A - 車両用スライドドア装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スライドドアの支持剛性を高めて質感の向上を図ることのできる車両用スライドドア装置を提供すること。
【解決手段】スライドドア4は、当該スライドドア4が全開位置にある場合に、車体2の側面2aに形成されたドア開口部3の後縁部3bに対向する対向部4fを有する。そして、スライドドア装置は、これらスライドドア4側の対向部4fと車体2側の対向部2f(ドア開口部3の後縁部3b)とを連結して車幅方向における両者の相対移動を規制することによりスライドドア4の車幅方向変位を抑制可能な車幅方向変位抑制機構33を備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両用スライドドア装置に関するものである。
一般に、車両用のスライドドア装置は、車両前後方向に延びるガイドレールと、このガイドレールが形成する軌道上を転動可能なガイドローラーを有した連結部材と、を備えている。そして、これらのガイドレール及び連結部材を介して車体にスライドドアを支持することにより、そのガイドレールに沿ったスライドドアの前後移動に基づいて、車体の側面に形成された車両のドア開口部を開閉することが可能となっている。
また、従来、このようなスライドドア装置には、車体の側面に設けられた車体側ガイドレールと、スライドドアの内側面に設けられたドア側ガイドレールと、を備えたものがある。
例えば、特許文献1に記載のスライドドア装置は、スライドドアが形成する車両の窓部よりも下方となる位置、及びドア開口部の下縁に対応する位置に設けられた第1及び第2の車体側ガイドレールを備えている。そして、このスライドドア装置は、更に、これら第1及び第2の車体側ガイドレールに対応する位置に設けられた第1及び第2のドア側ガイドレールを備えている。
即ち、通常、ガイドレールは車体側に設けられる(特許文献1参照、第11図)。しかしながら、スライドドアの内側面にもガイドレールを設けることで、そのガイドレール(及び連結部材)の配置自由度を高めることができる。そして、上記の従来例では、これにより、その窓部を構成するウィンドガラスの窓枠を廃止することが可能となっている。
特開2003−335136号公報
しかしながら、上記従来技術によってもなお、そのガイドレールの配置変更によりスライドドアの支持剛性が低下する可能性を完全には払拭できていないのが実情である。そして、これがスライドドアの揺動として顕在化することによって、質感の低下を招くおそれがあることから、この点において、なお改善の余地を残すものとなっていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、スライドドアの支持剛性を高めて質感の向上を図ることのできる車両用スライドドア装置を提供することにある。
上記課題を解決する車両用スライドドア装置は、車体の側面に設けられた車体側ガイドレールと、スライドドアに設けられたドア側ガイドレールと、これらの各ガイドレールが形成する軌道上を転動可能なガイドローラーを有して前記各ガイドレールに連結される連結部材と、を備え、前記各ガイドレール及び各連結部材を介して前記車体に前記スライドドアを支持することにより、前記各ガイドレールに沿った前記スライドドアの前後移動に基づいて、前記車体の側面に形成されたドア開口部を開閉可能に構成されるとともに、前記スライドドア及び前記車体には、前記スライドドアが全開位置にある場合において互いに対向する対向部が形成されるものであって、前記スライドドア側の対向部と前記車体側の対向部とを連結して車幅方向における相対移動を規制することにより、前記スライドドアの車幅方向変位を抑制可能な車幅方向変位抑制機構を備えることが好ましい。
即ち、スライドドアと車体との連結点を増やすことで、そのスライドドアの支持剛性を高めることができる。また、スライドドア側にもガイドレールが設けられた構成では、その支持剛性の不足によって、スライドドアが車幅方向に変位しやすい傾向がある。そして、スライドドアが停止した状態となる全開位置においては、これにより生ずるスライドドアの揺動が目立ちやすくなる。しかしながら、上記構成によれば、そのようなスライドドアの車幅方向変位を抑制することができる。そして、これにより、スライドドアの揺動を抑えて質感の向上を図ることができる。
上記課題を解決する車両用スライドドア装置は、前記ドア開口部の後方に設けられた第1の車体側ガイドレールと、前記ドア開口部の下縁に設けられた第2の車体側ガイドレールと、前記第2の車体側ガイドレールの下方に配置されるドア側ガイドレールと、を備えて前記スライドドアを支持するとともに、前記スライドドアが全開位置にある場合に、前記第1及び第2の車体側ガイドレールに連結された各連結部材が形成する二つの連結点間を結ぶ直線よりも上方において、前記スライドドア側の対向部と前記車体側の対向部とを連結する前記車幅方向変位抑制機構を備えることが好ましい。
上記構成によれば、第1の車体側ガイドレールとその連結部材(第1のドア側連結部材)との連結点、第2の車体側ガイドレールとその連結部材(第2のドア側連結部材)との連結点、及びドア側ガイドレールとその連結部材(車体側連結部材)との連結点の3つの連結点によってスライドドアが支持される。
ところが、これら3つの連結点が形成する三角形は、スライドドアが開動作することにより縮小する。即ち、スライドドアの後方移動により下方に位置する二つの連結点が接近する。その結果、スライドドアが、その第1及び第2の車体側ガイドレールに連結された各連結部材が形成する二つの連結点間を結ぶ直線周りに揺動しやすくなる。そして、この傾向は、スライドドアが全開位置にある場合に、より顕著なものとなる。
しかしながら、上記構成によれば、そのスライドドアの揺動軸となる二つの連結点を結ぶ直線を挟んで、残るもう一つ連結点とは反対側に、車幅方向変位抑制機構による新たな連結点が形成される。そして、これにより、効果的に、そのスライドドアの揺動を抑えることができる。
上記課題を解決する車両用スライドドア装置は、前記第1の車体側ガイドレールに連結される第1のドア側連結部材は、前記スライドドアが形成する窓部の下縁に対応する位置に設けられることが好ましい。
即ち、このような構成を採用することで、その窓枠を構成する部分にかかる荷重を低減することができる。そして、これにより、その廃止も含め、窓枠部分の設計自由度を大幅に高めることができる。しかしながら、スライドドアを安定的に支持するためには不利なレイアウトであるのも事実である。従って、このような支持構造を有するスライドドア装置に上記各構成を適用することで、より顕著な効果を得ることができる。
上記課題を解決する車両用スライドドア装置は、前記車幅方向変位抑制機構は、第1の前記対向部に設けられた係合部材と、第2の前記対向部に形成された係合部と、前記係合部材を駆動して前記係合部に係合させる係合部材駆動装置と、を備えてなることが好ましい。
上記構成によれば、その第1の対向部に設けられた係合部材と第2の対向部に形成された係合部との係合関係に基づいて、確実に、スライドドア側の対向部と車体側の対向部とを連結することができる。そして、これにより、そのスライドドア側の対向部と車体側の対向部との間の車幅方向における相対移動を規制して、スライドドアの車幅方向変位を抑制することができる。
上記課題を解決する車両用スライドドア装置は、前記係合部材駆動装置は、前記スライドドアの開動作に基づき相対移動する前記連結部材に当接して押圧される受圧部と、前記受圧部が押圧される力に基づいて前記係合部材を駆動する駆動部と、を備えてなることが好ましい。
上記構成によれば、センサやアクチュエータ等の電気的な構成を設けることなく、適切且つ確実に、スライドドア側の対向部と車体側の対向部とを連結し、及びその連結を解除することができる。そして、これにより、高い信頼性を確保することができる。
上記課題を解決する車両用スライドドア装置は、前記係合部材は、前記係合部材駆動装置に駆動されることにより、第1の前記対向部から出没可能に設けられることが好ましい。
上記構成によれば、スライドドアが全開位置にない場合に、その係合部材がスライドドア上の障害物となることを回避することができる。また、併せて、その意匠性の向上を図ることができる。
本発明によれば、スライドドアの支持剛性を高めて質感の向上を図ることができる。
車両用スライドドア装置の概略構成図。 第1の車体側ガイドレール及び第1のドア側連結部材の構成を示す断面図(図1におけるII−II断面)。 第2の車体側ガイドレール及び第2のドア側連結部材、並びにドア側ガイドレール及び車体側連結部材の構成を示す断面図(図1におけるIII−III断面)。 (a)は、第2の車体側ガイドレール及び第2のドア側連結部材、並びにドア側ガイドレール及び車体側連結部材の構成を示す断面図(図1におけるIVa−IVa断面)、(b)は、第1の車体側ガイドレール及び第1のドア側連結部材の構成を示す断面図(図1におけるIVb−IVb断面)。 車幅方向変位抑制機構の概略構成図。 係合部材駆動装置の駆動部を構成する駆動レバーの側面図。 係合部材駆動装置の受圧部を構成する受圧レバーの平面図。 係合部材駆動装置を構成する変換機構の側面図。 係合部材駆動装置を構成する変換機構の構成を示す断面図(図8におけるIX−IX断面図)。 スライドドアの開動作に基づき支持アームが回動した位置において当該支持アームに生ずる微小回動の態様を示す説明図。 別例の車幅方向変位抑制機構の概略構成図。 別例の車幅方向変位抑制機構における受圧レバーの平面図。 別例の係合部材駆動装置の概略構成図。 別例の係合部材及び係合部の構成を示す説明図。
以下、車両用のスライドドア装置に関する一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、車両1は、車両前後方向に移動することにより車体2の側面2aに形成されたドア開口部3を開閉可能なスライドドア4を備えている。
詳述すると、この車両1には、車両前後方向に延びる複数のガイドレール5と、その延設方向に沿って相対移動可能に各ガイドレール5に連結される連結部材7と、を備えたスライドドア装置10が設けられている。そして、スライドドア4は、これらのガイドレール5(5A〜5C)及び連結部材7(7A〜7C)を介して車体2に支持されることにより、上記のように車両前後方向に移動して、その車体2の側面2aに形成されたドア開口部3を開閉することが可能となっている。
具体的には、本実施形態のスライドドア装置10は、車体2の側面2aに設けられた第1及び第2の車体側ガイドレール5A,5Bと、スライドドア4(の内側面4a)に設けられたドア側ガイドレール5Cと、を備えている。また、第1及び第2の車体側ガイドレール5A,5Bには、それぞれ、スライドドア4に設けられた第1及び第2のドア側連結部材7A,7Bが連結されている。そして、ドア側ガイドレール5Cには、車体2の側面2aに設けられた車体側連結部材7Cが連結されている。
本実施形態では、第1の車体側ガイドレール5Aは、ドア開口部3の後方、上下方向において略中央部分に設けられている(センターレール)。また、第2の車体側ガイドレール5Bは、その第1の車体側ガイドレール5Aの下方、ドア開口部3の下縁3aに設けられている(車体側ロアレール)。そして、ドア側ガイドレール5Cは、その第2の車体側ガイドレール5Bの下方に配置されるように、スライドドア4の下端部に設けられている(ドア側ロアレール)。
一方、第1の車体側ガイドレール5Aに連結される第1のドア側連結部材7Aは、スライドドア4の後端部における当該スライドドア4が形成する窓部11の下縁11aに対応する位置に設けられている。また、第2の車体側ガイドレール5Bに連結される第2のドア側連結部材7Bは、スライドドア4における前方側の下端部に設けられている。そして、ドア側ガイドレール5Cに連結される車体側連結部材7Cは、ドア開口部3の下方における当該ドア開口部3の後縁部3bに対応する位置に設けられている。
さらに詳述すると、図2に示すように、第1の車体側ガイドレール5Aは、車体2の側面2aに形成された車両前後方向(図2中、紙面に直交する方向)に延びる溝状の凹部12内に配置されている。また、第1の車体側ガイドレール5Aに連結される第1のドア側連結部材7Aは、スライドドア4に固定されるブラケット13と、上下方向に延びる支軸L1を有して回動自在にブラケット13に支持された支持アーム14と、を備えている。そして、この支持アーム14の先端14aには、第1の車体側ガイドレール5Aが形成する軌道T上を転動可能なガイドローラー16(16A)が設けられている。
具体的には、第1の車体側ガイドレール5Aは、車幅方向(図2中、左右方向)に対向する一対の側壁部17a,17bを有している。また、ガイドローラー16Aは、上下方向に延びる支軸L2によって回転自在に支持されている。そして、第1の車体側ガイドレール5Aには、そのレール内に上記支持アーム14の先端14aを挿入可能な開口部17cが形成されている。
即ち、第1のドア側連結部材7Aは、そのガイドローラー16Aが上記両側壁部17a,17b間に挟み込まれる態様で、第1の車体側ガイドレール5Aに連結されている。また、そのガイドローラー16Aが各側壁部17a,17bの何れかに当接することにより、その側壁部17a,17b上に軌道Tが形成される。そして、第1のドア側連結部材7Aは、その軌道T上をガイドローラー16Aが転動することにより、第1の車体側ガイドレール5Aの延伸方向に沿って移動することが可能となっている。
また、図3に示すように、ドア開口部3の下縁3aには、車両前後方向(図3中、紙面に直交する方向)に延びる溝状の凹部18が形成されている。そして、第2の車体側ガイドレール5Bは、この凹部18内に配置されている。
具体的には、第2の車体側ガイドレール5Bは、車幅方向(図3中、左右方向)に対向する一対の側壁部20a,20bを備えて下向きに開口する略コ字状の端面形状(断面形状)を有している。また、この第2の車体側ガイドレール5Bに連結される第2のドア側連結部材7Bは、スライドドア4に対する固定部21aと車幅方向内側(図3中、右側)に向かって延びるアーム部21bとを備えている。更に、そのアーム部21bの先端には、上下方向に延びる支軸L3を有して回動自在に連結されたローラー保持部21cが設けられている。そして、このローラー保持部21cには、上下方向に延びる支軸L4を有して第2の車体側ガイドレール5Bが形成する軌道T上を転動可能なガイドローラー16(16B)が設けられている。
即ち、第2のドア側連結部材7Bもまた、そのローラー保持部21cに設けられたガイドローラー16Bが上記両側壁部20a,20b間に挟み込まれる態様で、第2の車体側ガイドレール5Bに連結されている。そして、その各側壁部20a,20b上に形成される軌道T上をガイドローラー16Bが転動することにより、第2の車体側ガイドレール5Bの延伸方向に沿って移動することが可能となっている。
一方、ドア側ガイドレール5Cもまた、上記第2の車体側ガイドレール5Bと同様、車幅方向に対向する一対の側壁部25a,25bを備えて下向きに開口する略コ字状の端面形状(断面形状)を有している。そして、ドア側ガイドレール5Cは、略L字型の断面形状を有したブラケット23に支持されることによりスライドドア4の内側面4aに固定されている。
また、ドア側ガイドレール5Cに連結される車体側連結部材7Cは、上下方向に延びる支軸L5を有して回動自在に車体2に支持された支持アーム26を備えている。尚、本実施形態では、車体2の側面2aには、上記第2の車体側ガイドレール5Bが配置された凹部18の下方となる位置に、その支持アーム26の回動を許容する凹部27が形成されている。そして、この支持アーム26の先端26aには、上下方向に延びる支軸L6を有して上記ドア側ガイドレール5Cが形成する軌道T上を転動可能なガイドローラー16(16C)が設けられている。
即ち、車体側連結部材7Cもまた、上記第2のドア側連結部材7Bと同様に、その支持アーム26の先端26aに設けられたガイドローラー16Cが上記両側壁部25a,25b間に挟み込まれる態様で、ドア側ガイドレール5Cに連結されている。そして、その各側壁部25a,25b上に形成される軌道T上をガイドローラー16Cが転動することにより、見かけ上、そのドア側ガイドレール5Cの延伸方向に沿って相対移動することが可能となっている。
尚、図4(a)(b)に示すように、本実施形態では、各連結部材7には、それぞれ、二つのガイドローラー16が設けられている。また、図2に示すように、本実施形態では、第1のドア側連結部材7Aを構成する支持アーム14の先端14aには、第1の車体側ガイドレール5Aの下壁部17d上を転動するロードローラー28が設けられている。更に、図3に示すように、第2のドア側連結部材7Bを構成するローラー保持部21cにも、同様のロードローラー28が設けられている。そして、本実施形態では、これらのロードローラー28によって、そのスライドドア4の荷重が支えられるようになっている。
本実施形態のスライドドア4は、このように各ガイドレール5(5A〜5C)及び連結部材7(7A〜7C)を介して車体2に支持されている。そして、本実施形態のスライドドア装置10は、各ガイドローラー16の転動を伴いつつ、各ガイドレール5(5A〜5C)と各連結部材7(7A〜7C)とが相対移動することによって、その支持するスライドドア4を車両前後方向に移動させることが可能となっている。
また、図4(a)に示すように、ドア開口部3の下縁3a(図1参照)に設けられた第2の車体側ガイドレール5Bは、その車両前方側(同図中、左側)が車幅方向内側(同図中、上側)に向かって緩やかに湾曲した形状を有している。
即ち、スライドドア4は、その第2の車体側ガイドレール5Bの湾曲形状(湾曲形状部5Ba)に従って、車両前方側に移動した全閉位置(同図中、二点鎖線に示される位置)においては、その外側面4bが車体2の側面2aと略面一となるように配置される。そして、その開動作により車両後方側に移動した場合(同図中、実線に示される位置は全開位置)には、車体2の側面2aに干渉しないように、車幅方向外側(同図中、下側)に配置されるようになっている(図1参照)。
しかしながら、図4(b)に示すように、ドア開口部3の後方に配置された第1の車体側ガイドレール5Aについては、その寸法上の制約から、上記第2の車体側ガイドレール5Bと同程度に緩やかな湾曲形状を設定することが困難である(湾曲形状部5Aa)。
また、図4(a)に示すように、スライドドア4の内側面4aに設けられたドア側ガイドレール5Cについても、本来、その車両後方側(同図中、右側)を上記第2の車体側ガイドレール5Bの湾曲形状と同様に、車幅方向外側(同図中、下側)に向かって湾曲させることが望まれる。しかしながら、こちら(湾曲形状部5Ca)についてもまた、寸法上の制約から、そのような湾曲形状を設定することが困難になっている。
この点を踏まえ、本実施形態では、上記のように、第1の車体側ガイドレール5Aに連結される第1のドア側連結部材7Aには、上下方向に延びる支軸L1によって回動自在に軸支された支持アーム14が設けられている。同様に、車体側連結部材7Cについてもまた、上下方向に延びる支軸L5によって回動自在に軸支された支持アーム26が設けられている。そして、本実施形態では、スライドドア4の開閉動作時、そのスライドドア4の移動位置に応じて、これらの支持アーム14,26が回動することにより、その第2の車体側ガイドレール5Bに設定された湾曲形状に基づくスライドドア4の車幅方向変位を許容する構成になっている。
(スライドドアの車幅方向変位抑制機構)
次に、本実施形態のスライドドア装置に設けられたスライドドアの車幅方向変位抑制機構について説明する。
図5に示すように、本実施形態のスライドドア4は、当該スライドドア4が全開位置にある場合に、車両前後方向(同図中、左右方向)においてドア開口部3の後縁部3bに対向する対向部4fを有している。また、この対向部4fには、車両前後方向に延びる軸状の係合部材30と、この係合部材30を軸線に沿って往復動させることが可能な係合部材駆動装置31とが設けられている。更に、ドア開口部3の後縁部3bには、その係合部材30(の先端部30b)と対向する位置に、車両前方側(同図中、左側)に開口部32aを有して車両前後方向に延びる筒状部材32が埋設されている。そして、本実施形態の係合部材駆動装置31は、スライドドア4が全開位置にある場合に、そのスライドドア4側の対向部4fに設けられた係合部材30を駆動して、ドア開口部3の後縁部3bに設けられた筒状部材32内に挿入するように構成されている。
即ち、本実施形態では、その係合部材30及び筒状部材32の係合関係に基づいてスライドドア4側の対向部4fと車体2側の対向部2f(ドア開口部3の後縁部3b)とを連結する。そして、その車幅方向(図5中、上下方向)におけるスライドドア4側の対向部4fと車体2側の対向部2fとの間の相対移動を規制することによりスライドドア4の車幅方向変位を抑制可能な車幅方向変位抑制機構33が形成されている。
詳述すると、図6に示すように、本実施形態では、スライドドア4の内部には、そのスライドドア4側の対向部4fを構成するパネル部材34の車両前方側(図6中、左側)に、車幅方向(同図中、紙面に直交する方向)に延びる支軸36によって回動可能に軸支された駆動レバー35が設けられている。
この駆動レバー35は、その支軸36を基端として略L字型に配置された第1レバー部35a及び第2レバー部35bを有している。また、駆動レバー35は、その第1レバー部35aが支軸36の上方に配置された状態で当該支軸36に軸支されている。更に、その第1レバー部35aに略直交して車両後方側に延びる第2レバー部35bの先端には、伝達部材を構成するワイヤーケーブル37の第1端部37aが接続されている。そして、第1レバー部35aの先端には、上記係合部材30の基端部30aが連結されている。
また、スライドドア4内には、車両前後方向に延びる筒状の案内部材38が設けられており、係合部材30の先端部30bは、この案内部材38の筒内に挿通されている。そして、パネル部材34には、この案内部材38に対応する位置に、係合部材30を挿通可能な挿通孔39が形成されている。
即ち、本実施形態の係合部材30は、案内部材38に案内される態様で車両前後方向に往復動することにより、その先端部30bがスライドドア4側の対向部4f、詳しくはパネル部材34に形成された挿通孔39から出没するようになっている。また、本実施形態の駆動レバー35は、第2レバー部35bに接続されたワイヤーケーブル37の引張力に基づいて回動する(図6中、時計回り方向)。そして、本実施形態では、これにより、その第1レバー部35aに連結された係合部材30が車両後方側に移動することで、当該係合部材30の先端部30bが、スライドドア4側の対向部4fから車両後方側に突出するようになっている。
また、図7に示すように、スライドドア4の内側面4aに設けられたドア側ガイドレール5Cには(図4参照)、スライドドア4の開動作に伴って、そのドア側ガイドレール5Cに連結された車体側連結部材7Cに押圧される受圧レバー40が設けられている。
更に、図8及び図9に示すように、ドア側ガイドレール5Cには、この受圧レバー40と共通の回動軸42を有して一体に回動する第1変換レバー43と、その回動軸42に略直交する支軸44を有して回動可能に設けられた第2変換レバー45と、が設けられている。そして、本実施形態では、これらの第1変換レバー43及び第2変換レバー45によって、そのスライドドア4の開動作に伴って相対移動する車体側連結部材7Cが受圧レバー40を押圧する力を、上記駆動レバー35に接続されたワイヤーケーブル37の引張力に変換する変換機構41が形成されている。
詳述すると、本実施形態では、下向きに開口する略コ字状の断面形状を有したドア側ガイドレール5Cの上壁部25c上には、略L字状の端面形状(断面形状)を有した支持ブラケット46が固定されている。そして、上記受圧レバー40及び第1変換レバー43の回動軸42、並びに第2変換レバー45の支軸44は、この支持ブラケット46に設けられている。
具体的には、図8に示すように、支持ブラケット46は、ドア側ガイドレール5Cの前端部5feに設けられている。また、図9に示すように、受圧レバー40及び第1変換レバー43の回動軸42は、ドア側ガイドレール5Cの側方、車幅方向外側(図9中、右側)に延びる支持ブラケット46の張出し部46aを上下方向に貫通する態様で設けられている。そして、第2変換レバー45の支軸44は、ドア側ガイドレール5Cの上方に延びる支持ブラケット46の立設部46bに設けられている。
図8及び図9に示すように、本実施形態の受圧レバー40は、回動軸42の下端部に固定されることにより、その先端40aが、車体側連結部材7Cを構成する支持アーム26の先端26aに設けられたガイドローラー16(16C)に当接可能な位置に配置されている。尚、本実施形態では、ドア側ガイドレール5Cを構成する車幅方向外側の側壁部25bには、その前端部分に切欠き49が設けられている。そして、受圧レバー40の先端40aは、この切欠き49を介してドア側ガイドレール5C内に挿入されるようになっている。
一方、第1変換レバー43は、回動軸42の上端部に固定されることにより、支持ブラケット46の上方に配置されている。そして、第1変換レバー43の先端には、上方に向かって折り曲げられた折曲部47が形成されている。
また、第2変換レバー45は、その支軸44を基端として略L字型に配置された第1レバー部45a及び第2レバー部45bを有している。本実施形態では、第2変換レバー45は、その第1レバー部45aの先端が支軸44の下方側に配置される態様で、支軸44に軸支されている。そして、第1レバー部45aの先端には、支持ブラケット46の立設部46bに交差する方向に折り曲げられた折曲部48が形成されている。
更に、これらの第1変換レバー43及び第2変換レバー45は、図示しない弾性部材(捩りコイルバネ)の弾性力に基づいて、それぞれ、互いの折曲部47,48が当接する方向に付勢されている。そして、本実施形態では、これにより、これらの第1変換レバー43及び第2変換レバー45が連動して回動するようになっている。
また、第2変換レバー45の第2レバー部45bは、上記第1レバー部45aと略直交する方向に延設されている。そして、本実施形態では、この第2レバー部45bの先端に対して、上記駆動レバー35の第1レバー部35aに接続されたワイヤーケーブル37の第2端部37bが接続されている。
即ち、ドア側ガイドレール5Cに連結された車体側連結部材7Cは、スライドドア4の開動作に基づいて、見かけ上、そのドア側ガイドレール5C上を移動する。そして、受圧部としての受圧レバー40は、その相対移動する車体側連結部材7C、詳しくは、そのガイドローラー16(16C)に当接して押圧されることにより回動する。
また、第1変換レバー43は、受圧レバー40と一体に回動することにより、第2変換レバー45を回動させる。更に、第2変換レバー45は、その回動によって、第2レバー部45bに接続されたワイヤーケーブル37の第2端部37bを引き下げる。そして、本実施形態の変換機構41は、これにより、上記車体側連結部材7Cに受圧レバー40が押圧される力を、ワイヤーケーブル37の引張力に変換して、駆動レバー35に伝達することが可能となっている。
ここで、本実施形態では、上記受圧レバー40、並びに変換機構41を構成する第1変換レバー43及び第2変換レバー45は、ドア側ガイドレール5Cの前端部5feに設けられている。即ち、受圧レバー40が車体側連結部材7Cのガイドローラー16(16C)に押圧されるとき、スライドドア4は、全開位置に移動した状態になっている。そして、本実施形態では、そのワイヤーケーブル37の引張力に基づいて、上記駆動レバー35が係合部材30を駆動することにより、当該係合部材30の先端部30bが、車体2側の対向部2f、つまりドア開口部3の後縁部3bに設けられた筒状部材32に挿入されるようになっている。
このように、本実施形態では、駆動部としての駆動レバー35と受圧部としての受圧レバー40との間を、上記変換機構41及び伝達手段としてのワイヤーケーブル37を介して連結することにより、係合部材30を駆動する係合部材駆動装置31が形成されている。また、本実施形態では、スライドドア4側の対向部4fが第1の対向部F1を構成し、車体2側の対向部2fが第2の対向部F2を構成する。そして、本実施形態の車幅方向変位抑制機構33は、その第1の対向部F1に設けられた係合部材30と第2の対向部F2に設けられた係合部としての筒状部材32との係合関係に基づいて、スライドドア4側の対向部4fと車体2側の対向部2fとを連結することにより、その車幅方向における両者の相対移動を規制することが可能となっている。
さらに詳述すると、図1に示すように、本実施形態のスライドドア装置10において、 スライドドア4は、第1の車体側ガイドレール5Aと第1のドア側連結部材7Aとの連結点Pa、第2の車体側ガイドレール5Bと第2のドア側連結部材7Bとの連結点Pb、及びドア側ガイドレール5Cと車体側連結部材7Cとの連結点Pcにより支持される。そして、上記車幅方向変位抑制機構33がスライドドア4側の対向部4fと車体2側の対向部2fとを連結する部位(連結点α)は、スライドドア4が全開位置にある場合に、その第1及び第2の車体側ガイドレール5A,5Bに連結された各連結部材(7A,7B)が形成する二つの連結点Pa´,Pb´間を結ぶ直線N´の上方に設定されている。
次に、上記のように構成された車幅方向変位抑制機構33の作用について説明する。
即ち、スライドドア4側の対向部4f(第1の対向部F1)に設けられた係合部材30が車体2側の対向部2f(第2の対向部F2)に設けられた筒状部材32に挿入されることにより、これらスライドドア4側の対向部4f及び車体2側の対向部2fは、その車両前後方向に延びる軸状の係合部材30によって貫通される態様で連結される。そして、これにより、その係合部材30の軸線に交差する方向におけるスライドドア4側の対向部4fと車体2側の対向部2fとの相対移動が規制されることで、そのスライドドア4の車幅方向変位を抑制することが可能となっている。
以上、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)スライドドア4は、当該スライドドア4が全開位置にある場合に、車体2の側面2aに形成されたドア開口部3の後縁部3bに対向する対向部4fを有する。そして、スライドドア装置10は、これらスライドドア4側の対向部4fと車体2側の対向部2f(ドア開口部3の後縁部3b)とを連結して車幅方向における両者の相対移動を規制することによりスライドドア4の車幅方向変位を抑制可能な車幅方向変位抑制機構33を備える。
即ち、スライドドア4と車体2との連結点を増やすことで、そのスライドドア4の支持剛性を高めることができる。また、スライドドア4側にもガイドレール5(5C)が設けられた構成では、その支持剛性の不足によって、スライドドア4が車幅方向に変位しやすい傾向がある。そして、スライドドア4が停止した状態となる全開位置においては、これにより生ずるスライドドア4の揺動が目立ちやすくなる。しかしながら、上記構成によれば、そのようなスライドドア4の車幅方向変位を抑制することができる。そして、これにより、スライドドア4の揺動を抑えて質感の向上を図ることができる。
(2)スライドドア装置10は、ドア開口部3の後方に設けられた第1の車体側ガイドレール5Aと、ドア開口部3の下縁3aに設けられた第2の車体側ガイドレール5Bと、第2の車体側ガイドレール5Bの下方に配置されるドア側ガイドレール5Cと、を備えてスライドドア4を車体2に支持する。そして、車幅方向変位抑制機構33によるスライドドア4側の対向部4fと車体2側の対向部2fとの連結点αは、スライドドア4が全開位置にある場合に、その第1及び第2の車体側ガイドレール5A,5Bに連結された各連結部材(7A,7B)が形成する二つの連結点Pa´,Pb´間を結ぶ直線N´の上方に設定されている。
上記構成によれば、第1の車体側ガイドレール5Aと第1のドア側連結部材7Aとの連結点Pa、第2の車体側ガイドレール5Bと第2のドア側連結部材7Bとの連結点Pb、及びドア側ガイドレール5Cと車体側連結部材7Cとの連結点Pcの3つの連結点によってスライドドア4が支持される。
ところが、これら3つの連結点Pa〜Pc(Pa´〜Pc´)が形成する三角形は、スライドドア4が開動作することにより縮小する。即ち、スライドドア4が後方に移動することで、その下方に位置する二つの連結点Pb,Pc(Pb´,Pc´)が接近する。その結果、スライドドア4は、第1及び第2の車体側ガイドレール5A,5Bに連結された第1及び第2のドア側連結部材7A,7Bが形成する二つの連結点Pa,Pb(Pa´,Pb´)間を結ぶ直線N(N´)周りに揺動しやすくなる。そして、この傾向は、スライドドア4が全開位置にある場合に、より顕著なものとなる。
しかしながら、上記構成によれば、そのスライドドア4の揺動軸となる二つの連結点Pa´,Pb´を結ぶ直線N´を挟んで、残るもう一つ連結点Pcとは反対側に、車幅方向変位抑制機構33による新たな連結点αが形成される。そして、これにより、効果的に、そのスライドドア4の揺動を抑えることができる。
(3)第1の車体側ガイドレール5Aに連結される第1のドア側連結部材7Aは、スライドドア4が形成する窓部11の下縁11aに対応する位置に設けられる。即ち、このような構成を採用することで、その窓枠を構成する部分にかかる荷重を低減することができる。そして、これにより、その廃止も含め、窓枠部分の設計自由度を大幅に高めることができる。しかしながら、スライドドア4を安定的に支持するためには不利なレイアウトであるのも事実である。従って、このような支持構造を有するスライドドア装置10に上記(1)(2)の構成を適用することで、より顕著な効果を得ることができる。
(4)車幅方向変位抑制機構33は、第1の対向部F1を構成するスライドドア4側の対向部4fに設けられた車両前後方向に延びる軸状の係合部材30と、第2の対向部F2を構成する車体2側の対向部2fに設けられた係合部としての筒状部材32と、係合部材30を駆動して筒状部材32内に挿入する係合部材駆動装置31と、を備える。
上記構成によれば、その係合部材30と筒状部材32との係合関係に基づいて、確実に、スライドドア4側の対向部4fと車体2側の対向部2fとを連結することができる。そして、これにより、その係合部材30の軸線に交差する方向におけるスライドドア4側の対向部4fと車体2側の対向部2fとの相対移動が規制されることで、そのスライドドア4の車幅方向変位を抑制することができる。
(5)係合部材駆動装置31は、係合部材30に連結された駆動レバー35と、スライドドア4の開動作に基づき相対移動する車体側連結部材7Cに当接して押圧される受圧レバー40と、を備える。また、係合部材駆動装置31は、車体側連結部材7Cの押圧力に基づく受圧レバー40の回動をワイヤーケーブル37の引張力に変換する変換機構41を備える。そして、その受圧レバー40が押圧される力をワイヤーケーブル37を介して駆動レバー35に伝達することにより、係合部材30を駆動して筒状部材32に係合させる。
上記構成によれば、センサやアクチュエータ等の電気的な構成を設けることなく、適切且つ確実に、スライドドア4側の対向部4fと車体2側の対向部2fとを連結し、及びその連結を解除することができる。そして、これにより、高い信頼性を確保することができる。
(6)係合部材30は、係合部材駆動装置31に駆動されることにより、その先端部30bがスライドドア4側の対向部4f、詳しくはパネル部材34に形成された挿通孔39から出没する。このような構成とすることで、スライドドア4が全開位置にない場合に、その係合部材30がスライドドア4上の障害物となることを回避することができる。また、併せて、その意匠性の向上を図ることができる。
(7)車体側連結部材7Cは、車体2に対して回動可能に連結された支持アーム26の先端26aに、ドア側ガイドレール5Cが形成する軌道T上を転動可能なガイドローラー16Cを設けることにより形成される。
即ち、ガイドレール5が形成する軌道T上をガイドローラー16が円滑に転動するためには、そのガイドレール5とガイドローラー16との間に隙間を設定する必要がある。ところが、図10に示すように、このような隙間を設定することで、スライドドア4の開動作時、当該スライドドア4の車幅方向変位に基づいて支持アーム26が回動した後においても、その支持アーム26に微小な回動が生ずる可能性がある。そして、スライドドア4側にもガイドレール5(5C)が設けられた構成では、その車体側連結部材7Cの支持アーム26に生じた微小な回動が、スライドドア4の揺動として顕在化しやすい傾向がある。従って、このような支持構造を有するスライドドア装置10に上記(1)〜(6)の構成を適用することで、より顕著な効果を得ることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、スライドドア装置10は、ドア開口部3の後方に設けられた第1の車体側ガイドレール5Aと、ドア開口部3の下縁3aに設けられた第2の車体側ガイドレール5Bと、第2の車体側ガイドレール5Bの下方に配置されるドア側ガイドレール5Cと、を備えてスライドドア4を支持することとした。しかし、これに限らず、ガイドレール5及び連結部材7の数及びその配置は任意に変更してもよい。
・上記実施形態では、スライドドア4側の対向部4fには、車両前後方向に延びる軸状の係合部材30と、この係合部材30を軸線に沿って往復動させることが可能な係合部材駆動装置31とが設けられる。そして、車体2側の対向部2f(ドア開口部3の後縁部3b)には、当該対向部2fに係合部材30の係合部を形成する筒状部材32が設けられることとした。即ち、スライドドア4側の対向部4fを第1の対向部F1とし、車体2側の対向部2fを第2の対向部F2とすることした。
しかし、これに限らず、図11に示すように、車体2側の対向部2fに係合部材30及び係合部材駆動装置31を設けて第1の対向部F1とし、スライドドア4側の対向部4fに筒状部材32を設けて第2の対向部F2とする構成であってもよい。このような構成としても上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
この場合、図12に示すように、受圧レバー40(及び変換機構41)は、第2の車体側ガイドレール5Bの後端部5re(同図中、右側の端部)に設けるとよい。そして、その第2の車体側ガイドレール5B上を移動する第2のドア側連結部材7B、若しくはそのガイドローラー16(16B)やローラー保持部21cに当接して押圧される構成とすればよい。尚、その他のガイドレール5に受圧レバー40を設ける構成についても、これを排除しない。
・また、係合部材駆動装置31は、受圧レバー40が押圧される力をワイヤーケーブル37の引張力に変換して駆動レバー35に伝達することにより、係合部材30を駆動することとした。しかし、これに限らず、例えば、リンクやロッド等、ワイヤーケーブル37以外の伝達部材を用いる構成であってもよい。そして、駆動レバー35、受圧レバー40、及び変換機構41の各構成についてもまた、任意に変更してもよい。
・更に、図13に示すように、駆動源を有して駆動レバー35を駆動する係合部材駆動装置51を備える構成であってもよい。具体的には、この係合部材駆動装置51は、駆動源となるソレノイド52と、このソレノイド52の作動を制御する制御装置53と、全開位置に移動したスライドドア4を検知する位置センサ54と、を備える。尚、駆動源には、モータを用いてもよい。そして、その位置センサ54による検知結果に基づいて、駆動レバー35の動作が制御される構成としてもよい。このような構成としても上記実施形態と同様の効果を得ることができる。加えて、構成の簡素化を図ることができる。
・上記実施形態では、係合部を構成する筒状部材32内に軸状の係合部材30を挿入する構成とした。しかし、これに限らず、係合部材30及びその係合部の形状は任意に変更してもよい。例えば、突起状の係合部と係合凹部を有した係合部材とが係合する構成であってもよい。また、突部同士が係合する構成であってもよい。そして、ドアロック等に用いられるラッチとストライカとの係合により連結力を発生する周知のラッチ機構のようなものを用いる構成であってもよい。
・また、上記実施形態では、スライドドア4側の対向部4fと車体2側の対向部2fとが車両前後方向において対向することとした。しかし、これに限らず、車幅方向において対向するスライドドア4側及び車体2側の対向部4f,2fを有する構成であってもよい。
・更に、上記実施形態では、係合部材30は、軸線に沿って往復動することとした。しかし、これに限らず、その係合部材30の動作形態についてもまた、任意に変更してもよい。
例えば、図14に示すように、係合部材60が設けられる第1の対向部F1及び係合部が形成される第2の対向部F2は、車幅方向(同図中、上下方向)に対向して配置される。また、係合部材60は、回動自在に支持されることにより、先端に設けられた円弧状のフック部60aが第1の対向部F1から出没するように構成される。更に、係合部材60のフック部60aは、その突出状態において、車幅方向に対して交差する方向(同図中、左右方向)に配置される。そして、第2の対向部F2には、その係合部として、この第1の対向部F1から突出したフック部60aが挿入される孔部62aを有する連結部材62が設けられる等とすればよい。
このような構成としても、その係合部材60と連結部材62との係合関係に基づいて、これら第1及び第2の対向部F1,F2間、即ちスライドドア4側及び車体2側の対向部4f,2f間を連結して車幅方向の相対移動を規制することができる。そして、これにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
・係合部材30は、係合部材駆動装置31に駆動されることにより、第1の対向部F1から出没可能に構成されることとしたが、必ずしも、その出没を伴うものでなくともよい。
次に、以上の実施形態から把握することのできる技術的思想を効果とともに記載する。
(イ)前記係合部材駆動装置は、第1の前記対向部に設けられた軸状の前記係合部材を前記車幅方向に交差する方向に往復動させることにより、第2の前記対向部に設けられた筒状部材に対して前記係合部材を抜脱可能に構成されること、を特徴とする車両用スライドドア装置。
上記構成によれば、その係合部材と筒状部材との係合関係に基づいて、確実に、スライドドア側及び車体2側の両対向部間を連結することができる。そして、これにより、その係合部材の軸線に交差する方向におけるスライドドア側の対向部と車体側の対向部との相対移動が規制されることで、そのスライドドアの車幅方向変位を抑制することができる。
(ロ)前記係合部駆動装置は、前記全開位置に移動した前記スライドドアを検知する位置センサと、前記位置センサの検知結果に基づいて、前記係合部材を駆動する駆動部と、を備えてなること、を特徴とする車両用スライドドア装置。これにより、その構成の簡素化を図ることができる。
(ハ)前記ドア側ガイドレールに連結される前記連結部材は、前記車体に対して回動可能に連結された支持アームに前記ガイドローラーを設けてなること、を特徴とする車両用スライドドア装置。
1…車両、2…車体、2a…側面、2f…対向部、3…ドア開口部、3a…下縁、3b…後縁部、4…スライドドア、4f…対向部、5…ガイドレール、5fe…前端部、5re…後端部、5A…第1の車体側ガイドレール、5B…第2の車体側ガイドレール、5C…ドア側ガイドレール、T…軌道、7…連結部材、7A…第1のドア側連結部材、Pa,Pa´…連結点、7B…第2のドア側連結部材、21c…ローラー保持部、Pb,Pb´…連結点、7C…車体側連結部材、Pc,Pc´…連結点、10…スライドドア装置、11…窓部、11a…下縁、16(16A〜16C)…ガイドローラー、26…支持アーム、26a…先端、30…係合部材、31…係合部材駆動装置、32…筒状部材(係合部)、33…車幅方向変位抑制機構、35…駆動レバー(駆動部)、37…ワイヤーケーブル(伝達部材)、40…受圧レバー(受圧部)、41…変換機構、43…第1変換レバー、45…第2変換レバー、51…係合部材駆動装置、52…ソレノイド(駆動源)、54…位置センサ、60…係合部材、62…連結部材、F1…第1の対向部、F2…第2の対向部、N…直線、α…連結点。

Claims (6)

  1. 車体の側面に設けられた車体側ガイドレールと、
    スライドドアに設けられたドア側ガイドレールと、
    これらの各ガイドレールが形成する軌道上を転動可能なガイドローラーを有して前記各ガイドレールに連結される連結部材と、を備え、
    前記各ガイドレール及び各連結部材を介して前記車体に前記スライドドアを支持することにより、前記各ガイドレールに沿った前記スライドドアの前後移動に基づいて、前記車体の側面に形成されたドア開口部を開閉可能に構成されるとともに、
    前記スライドドア及び前記車体には、前記スライドドアが全開位置にある場合において互いに対向する対向部が形成されるものであって、
    前記スライドドア側の対向部と前記車体側の対向部とを連結して車幅方向における相対移動を規制することにより、前記スライドドアの車幅方向変位を抑制可能な車幅方向変位抑制機構を備えた車両用スライドドア装置。
  2. 請求項1に記載の車両用スライドドア装置において、
    前記ドア開口部の後方に設けられた第1の車体側ガイドレールと、
    前記ドア開口部の下縁に設けられた第2の車体側ガイドレールと、
    前記第2の車体側ガイドレールの下方に配置されるドア側ガイドレールと、
    を備えて前記スライドドアを支持するとともに、
    前記スライドドアが全開位置にある場合に、前記第1及び第2の車体側ガイドレールに連結された各連結部材が形成する二つの連結点間を結ぶ直線よりも上方において、前記スライドドア側の対向部と前記車体側の対向部とを連結する前記車幅方向変位抑制機構を備えること、を特徴とする車両用スライドドア装置。
  3. 請求項2に記載の車両用スライドドア装置において、
    前記第1の車体側ガイドレールに連結される第1のドア側連結部材は、前記スライドドアが形成する窓部の下縁に対応する位置に設けられること、
    を特徴とする車両用スライドドア装置。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の車両用スライドドア装置において、
    前記車幅方向変位抑制機構は、
    第1の前記対向部に設けられた係合部材と、
    第2の前記対向部に形成された係合部と、
    前記係合部材を駆動して前記係合部に係合させる係合部材駆動装置と、
    を備えてなること、を特徴とする車両用スライドドア装置。
  5. 請求項4に記載の車両用スライドドア装置において、
    前記係合部材駆動装置は、
    前記スライドドアの開動作に基づき相対移動する前記連結部材に当接して押圧される受圧部と、
    前記受圧部が押圧される力に基づいて前記係合部材を駆動する駆動部と、
    を備えてなること、を特徴とする車両用スライドドア装置。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の車両用スライドドア装置において、
    前記係合部材は、前記係合部材駆動装置に駆動されることにより、第1の前記対向部から出没可能に設けられること、を特徴とする車両用スライドドア装置。
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