JP2014184895A - シェードのガイド保持装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両の窓部に平行に延在するように配置される一対のガイドレールに沿って移動するガーニッシュを前記一対のガイドレールに保持するガイド保持装置であって、前記ガーニッシュは、前記一対のガイドレールに対向する端部に保持孔を備え、前記ガイド保持装置は、ベース部と、そのベース部の両面に取り付けられる一対の押圧部を有し、その押圧部の外形面の3点での接触によりガーニッシュを保持するガイド保持装置により解決する。
【選択図】 図4
Description
このようなシェード装置では、たとえば、窓に沿って、一対のガイドレール20が平行に延在するように配置される。ガイドレール20の一端側近傍には、その一対のガイドレール20のそれぞれに対して、垂直に延在するようにシェード巻取り装置24が配置される。遮光するシェード部材23の一端はシェード巻取り装置24に取り付けられ、その他端はガイドレール20のそれぞれに垂直に延在するガーニッシュ21の保持部21aに取り付けられる。ガーニッシュ21は、ガイドレール20に対して垂直の状態を保持しながら、ガイドレール20に沿って摺動可能である。
車両の室内への遮光の際に、シェード装置を使用するユーザは、ガーニッシュ21を図1の矢印方向に引き上げる、または引き下げることで、窓22からの遮光量を調整することができる。
しかし一方、ガーニッシュ21はある程度延性をもつように設計され、これにより車両の振動を吸収する構造とすることが一般的である。
そのため、ユーザが車両室内を遮光する際に、ガーニッシュ21の引き上げまたは引き下げを行なうと、そのガーニッシュ21の移動方向に撓みが生じる。このようなガーニッシュ21の撓みは、以下の不都合を生じる。
図1に示すように、シェード装置は、一対のガイドレール20と、ガーニッシュ21と、シェード23と、シェード巻取り装置24とを有する。そして、一対のガイドレール20は、窓22に沿って延在するように配置される。たとえば、一対のガイドレール20のそれぞれは、代表的には平行に配置されるが、必ずしも平行である必要はない。
ガーニッシュ21は、一対のガイドレール20のそれぞれに対して、ガイドレール20が延在する方向と異なる方向に延在するように配置される。ガーニッシュ21は、代表的には、ガイドレール20の延在する方向と垂直な方向に延在するように配置される。すなわち、一対のガイドレール20は窓22に沿って平行に配置されその間にガーニッシュ21がガイドレール20のそれぞれと垂直に延在するように配置されることが代表的であるが、必ずしもこの関係である必要はない。一対のガイドレール20が延在し、その間にガーニッシュ21が一対のガイドレール20のそれぞれの延在する方向と垂直な方向に配置されればよい。シェード23は、遮光性能を有する生地部材であって、その一端はガーニッシュ21の長手方向に延在する保持部21aに固定される。すなわち、ガーニッシュ21は、シェード部材の幅方向に延在する。一対のガイドレール20の一端部には、シェード23を収納するためのシェード巻取り装置24が配置される。シェード23の他端部は、シェード巻取り装置24に取り付けられ、シェード23の巻き取りを行なう。
また、この保持孔の内面には、第一の内面と角度をなすように、互いに対向する一対の他の内面(以下、第二の内面)を有する。代表的には、第二の内面は、第一の内面に垂直に延在する平行な面とすることができる。この場合には、第一の内面と第二の内面とが構成する保持孔の断面形状は、長方形または正方形を構成する。ただし、第二の内面は、第一の内面に垂直に延在する平行な面でなくとも、第一の内面と角度をなすように、互いに対向する一対の他の内面として設定することができる。この場合には、第一の内面と第二の内面とが構成する保持孔の断面形状は、平行四辺形または台形などの四角形を構成する。第二の内面の面間距離は、所定の幅(第二の幅)を有する。
シュー部材1は、ガーニッシュ21のこの保持孔の中に挿入される部材であって、樹脂により一体的に成型される部材である。シュー部材1は、押圧部2,3,4,5と、摺動部6と、ベース部7と、リブ構造9a,9bとを具備する。ベース部7は、矩形の平板形状の部材であって、その短辺側である一端に摺動部6が配置される。本実施の形態では、摺動部6はベース部7と一体として構成する形態で説明しているが、ベース部7と別部材として形成させてもよい、摺動部6の形状は、たとえば、ベース部7の短辺側方向に、ベース部7の短辺の長さを超えて、短辺方向に沿って延在するように、細長い形状とできる。そして、摺動部6の断面は、短辺方向に沿って延在する面は、ベース部7の長手方向に対して垂直であることが好ましい。代表的な断面形状は、正方形または長方形とすることができるが、この形状には限られない。
図2では、最も好ましい配置の例として、ベース部7に全部で8個の押圧部2,3,4,5が配置される例を示しているが、その配置位置および個数は、ここに示した例に限らない。均一な押圧力を形成するように、ベース部7の長手方向に沿って対称であり、または一対の押圧部2および4のように、ベース部7の上下面で対称に形成することが好ましい。また、押圧部2,3,4,5の形状を異なるようにすることも可能であるが、ベース部7に対して上側と下側で対称となる押圧部2,4、ベース部7の長手方向に沿って対称となる押圧部は、それぞれ同じ形状とすることが好ましい。
押圧部2,3,4,5の外面は、それぞれ、弾力性をもったアーチ形状を有するように、ベース部7と一体として樹脂により成型されている。押圧部2,3,4,5のアーチ形状としては、様々な形態を選択することができる。一の曲率を有する曲面のみとして形成してもよいし、また複数の曲面が連続するような組み合わせとして選択して形成してよい。また、必ずしも曲面のみから形成されるアーチ形状でなくてもよい。曲面と直線の組み合せ、または複数の直線の集合から選択される近似的なアーチ形状としてもよい。本明細書では、押圧部2,3,4,5のなすアーチ形状につき、この直線の集合から選択される近似的なアーチ形状をも含むものとして使用する。
シュー部材1がガーニッシュ21に挿入されると、弾力性をもった押圧部2と押圧部4は、ガーニッシュ21の内部の保持孔の第一の内面に挟持され、ベース部7に近づくように最頂部2aと4aとが押し下げられる。さらに、シュー部材1がガーニッシュ21に挿嵌されると、最頂部2aと4aとの距離は縮まり、押圧部2と押圧部4の最頂部2aと4aとがガーニッシュ21の内部の保持孔の第一の内面に接すると共に、肩部2bと2cがガーニッシュ21の内部の保持孔の第一の内面に接する。すなわち、シュー部材1がガーニッシュ21に完全に挿嵌された状態では、最頂部2aと肩部2bと肩部2cとの3点が第一の内面に接する。このとき、最頂部2aと肩部2bとの間、最頂部2aと肩部2bとの間には、僅かに隙間が生じるようなアーチ形状とすることで、シュー部材1がガーニッシュ21に完全に挿嵌された状態において、押圧部2の外面が3点でガーニッシュ21の内面を押圧する。シュー部材1がガーニッシュ21に完全に挿嵌された状態において、押圧部2が3点でガーニッシュ21の内面を押圧する限り、単なるアーチ形状とした場合の1点押圧時よりも、押圧の点数を増やして押圧面積を増加させることができる。押圧点数が増加したことにより、シュー部材1とガーニッシュ21の内面との間の摩擦力が大きくなり、樹脂成型により製造された簡易な構造のシュー部材1であっても、従前のシュー部材40より、シュー部材1の引き抜き力に対抗できる大きな摩擦力を得ることができる効果を有する。
シュー部材1がガーニッシュ21に完全に挿嵌された状態では、肩部2bがガーニッシュ21の第一の内面に接して押圧する押圧力は、ベース部7から肩部2bまでの部分の撓み量により決まる。この部分の弾性係数をkaとして、シュー部材1がガーニッシュ21に完全に挿嵌された状態で、肩部2bがd1だけ押し下げられるとすると、肩部2bがガーニッシュ21の第一の内面に接して押圧する押圧力P1は、P1=ka・d1となる。肩部2cについても同様である。
一方、シュー部材1がガーニッシュ21に完全に挿嵌された状態で、最頂部2aの押し下げによる弾性力のほとんどを、押圧部2の肩部2bと肩部2cとの間の区間で補うとして、この弾性係数をkbとする。ここで、肩部2bがd1だけ押し下げられたd1分を差し引いて、最頂部2aが押し下げられる量をd2とすると、最頂部2aがガーニッシュ21の第一の内面に接して押圧する押圧力P2は、P2=kb・d2となる。
したがって、肩部2bと肩部2cのそれぞれの箇所における押圧力P1と、最頂部2aにおける押圧力P2との比が所望の比となるように、弾性係数ka,kbおよび押し下げ量d1,d2を決定する。また、最頂部2aと肩部2bと肩部2cとの3点における押圧量をほぼ等しくすることが好ましい場合には、P2=2×P1として、これらの比から決定する。弾性係数ka,kbおよび押し下げ量d1,d2は、押圧部の肉厚と、アーチ形状とによって定まる。一般に、樹脂を一様にする限り、押圧量の比は、樹脂材料には依存しないので、樹脂材料は成型性のよいものを選択して、アーチ形状による押し下げ量を調整することで、押圧値を調整する方法をとることができる。
これらもって、最頂部2aと肩部2bと肩部2cとの3点がガーニッシュ21の第一の内面に接して押圧する押圧力を決定すればよい。一般的には、ガーニッシュ21の第一の内面の面間距離は大きくないため、肩部2bと肩部2cとのそれぞれの押し下げ量は、最頂部2aの押し下げ量よりも少なくなる。したがって、ベース部7から肩部2bまで、ベース部7から肩部2cまでの押圧部2の肉厚を、押圧部2の肩部2bから肩部2cまでの間の区間の肉厚よりも厚めにするとよい。
さらに、ベース部7には、摺動部6と反対側に端部8を配置する。端部8のガーニッシュ21の第一の内面に対して幅を、端部8のガーニッシュ21の第一の内面に接するように設定する。ここでも、樹脂成型で達成可能な公差範囲で設定すればよく、端部8のガーニッシュ21の第一の内面にきつく挿嵌される程度の大きさとしてもよい。これにより、リブ構造9a,9bに併せて、ガーニッシュ21の第一の内面との間で、摩擦力を大きくとることができる。
2,3,4,5 押圧部
2a,3a,4a,5a 最頂部
2a,2b,3a,3b,4a,4b,5a,5b 肩部
6 摺動部
7 ベース部
8 端部
9 リブ構造
20 ガイドレール
21 ガーニッシュ
22 窓部
23 シェード部材
24 シェード巻き取り装置
Claims (9)
- シェード部材の一端が取り付けられ、車両の窓部に延在するように配置される一対のガイドレールに沿って移動するガーニッシュを前記一対のガイドレールに保持するガイド保持装置であって、
前記ガーニッシュは、前記一対のガイドレールに対向する端部に、前記ガーニッシュの長手方向に延在する保持孔であって、前記一対のガイドレールが延在する方向と異なる方向に第一の幅をもって対向する一対の第一の内面を有する保持孔を備え、
前記ガイド保持装置は、
前記一対のガイドレールのそれぞれにおいて、摺動面に沿って摺動するように前記ガイドレール内に収容される摺動部を一端に有するベース部であって、その一端から反対側の他端に向かって延在し、前記保持孔の前記一対の第一の内面と対向するようにその他端から前記保持孔に挿入可能なベース部と、
前記保持孔の前記一対の第一の内面と対向する前記ベース部の両面のそれぞれに取り付けられる弾性力を有する一対の押圧部であって、その一対の押圧部のそれぞれは前記ベース部の前記両面からの高さが最も高い最頂部から高さが徐々に低くなるように前記ベース部の前記一端と前記他端とのそれぞれの方向に向かって延在する外形面を有する前記一対の押圧部とを備え、
前記一対の押圧部のそれぞれの最頂部間の幅は前記保持孔の前記第一の幅より大きく、
前記一対の押圧部が前記一対の第一の内面と対向するように前記他端から前記ガーニッシュの前記保持孔に挿嵌された状態において、前記一対の押圧部のそれぞれの外形面は、3点での接触で、前記一対の第一の内面のうち対向する面を押圧して前記ガーニッシュを保持するガイド保持装置。 - 請求項1に記載のガイド保持装置であって、
前記外形面は、前記最頂部から離れて前記ベース部の前記一端側に配置される第一の肩部と、前記最頂部から離れて前記ベース部の前記他端側に配置される第二の肩部とを有し、
前記3点での接触は、前記一対の押圧部のそれぞれにおいて、前記最頂部と前記第一の肩部との間および前記最頂部と前記第二の肩部との間に隙間をもって、前記最頂部と前記第一の肩部と前記第二の肩部とが前記一対の第一の内面のうち対向する面に接触するものであるガイド保持装置。 - 請求項1または2に記載のガイド保持装置であって、
前記ガイド保持装置が前記ガーニッシュの前記保持孔に挿嵌される前の状態では、前記一対の押圧部の前記第一の肩部間の幅と前記第二の肩部間の幅とは、それぞれ、前記第一の幅より大きいガイド保持装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載のガイド保持装置であって、
前記一対の押圧部のそれぞれは、前記ベース部から前記第一の肩部まで区間の肉厚および前記ベース部から前記第二の肩部までの区間の肉厚は、それぞれ、前記第一の肩部から前記第二の肩部までの区間の肉厚より厚いガイド保持装置。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載のガイド保持装置であって、
前記一対の押圧部は、前記ガイド保持装置が前記ガーニッシュの前記保持孔に挿嵌された状態において、前記第一の肩部と前記第二の肩部とが前記一対の第一の内面のうち対向する面に接触するそれぞれ箇所において、
前記最頂部側の面が前記一対の第一の内面のうち対向する面となす傾斜角度は、前記最頂部と反対側の面が前記一対の第一の内面のうち対向する面となす傾斜角度よりも大きいガイド保持装置。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載のガイド保持装置であって、
前記ベース部は矩形の平板形状であって、
前記一対の押圧部は、前記ベース部の2つの長辺側の長手方向に沿って、それぞれ2個ずつ並んで配置されるガイド保持装置。 - 請求項1から6のいずれか一項に記載のガイド保持装置であって、
前記ガーニッシュの長手方向に延在する保持孔は、前記第一の内面と角度をなし第二の幅をもって互いに対向する一対の第二の内面を備え、
前記ベース部は、前記一対の第二の内面のそれぞれの面と対向して前記ベース部の長手方向に沿って延在する一対のリブ構造を有し、
その一対のリブ構造同士の最外幅は、前記第二の幅であるガイド保持装置。 - 車両の窓部でシェード部材により遮光量を調節するシェード装置であって、
車両の窓部に延在する一対のガイドレールと、
前記シェード部材の一端が取り付けられ、前記一対のガイドレールに沿って移動するガーニッシュであって、前記ガーニッシュは前記一対のガイドレールに対向する端部に前記ガーニッシュの長手方向に延在する保持孔であって、前記一対のガイドレールが延在する方向と異なる方向に第一の幅をもって対向する一対の第一の内面を有する保持孔を有する前記ガーニッシュと、
請求項1から6のいずれか一項に記載のガイド保持装置とを備えるシェード装置。 - 請求項8に記載のシェード装置であって、
前記ガーニッシュの長手方向に延在する保持孔は、前記第一の内面と角度をなし第二の幅をもって互いに対向する一対の第二の内面を備え、
前記ガイド保持装置は、前記一対の第二の内面のそれぞれの面と対向して前記ベース部の長手方向に沿って延在する一対のリブ構造を前記ベース部に有し、その一対のリブ構造同士の最外幅は前記第二の幅であるシェード装置。
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