JP2014180853A - 多層フィルムおよび包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形加工性を損なうことなく、優れたガスバリア性を有する多層フィルムおよび包装体を提供する。
【解決手段】多層フィルム100は、ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)1と、ポリプロピレン系樹脂と異なる樹脂を含む樹脂層(B)2と、で構成される繰り返し部を有する多層フィルムであって、前記多層フィルムの繰り返し部をフィルム断面方向からの広角X線回折法によって得られる樹脂層(A)の配向度は、0.5以上、1.0以下であることを特徴とする。樹脂層(A)の平均な厚さが30nm〜2000nmで、積層数が15〜1100であり、樹脂層(A)の厚さの合計がフィルム全体の厚さの45%〜95%であり、樹脂層(A)の厚さと樹脂層(B)の厚さの比率が0.25〜1.0であり、フィルム全体の厚さが、20μm〜300μmであることを特徴とする多層フィルム。
【選択図】図1

Description

本発明は、多層フィルムおよび包装体に関する。
食品や医薬品などを包装する包装袋および包装容器において、要求される様々な性能を満足させるために、複合化された多層フィルムが多く用いられる。包装袋としては、例えば、折り曲げたり重ねたりした多層フィルムの側面をヒートシールした袋状のものなどが挙げられる。また、包装容器としては、例えば、多層フィルムを真空成形、または圧空成形、またはプラグ成形により内容物に適した形に成形した底材と、未成形フィルムである蓋材とをヒートシールした容器状のものなどが挙げられる。
包装袋や包装容器である包装体に用いられる多層フィルムには、耐衝撃性やガスバリア性が要求される。特に内容物の長期保管の観点から酸素や水蒸気といったガスバリア性に優れた包装材料が要求されている。これらガスバリア性を向上させる手段として、ガスバリア機能を有する機能性高分子材料を積層した多層フィルムが検討されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、包装体において、ガスバリア機能を有する金属や無機物を蒸着によって積層させることで、高いガスバリア性を有するフィルムが検討されている(例えば、特許文献2参照。)。
さらに、近年では環境負荷の低減のため、包装体に用いられる多層フィルムの厚さを従来の多層フィルムの厚さよりも薄くすることが望まれている。そのため、多層フィルムの構成を変更することで、従来の多層フィルムよりも厚さを薄くする試みが検討されている(例えば、特許文献3参照。)。
しかしながら、特許文献1および3ではガスバリア性が不足しており、特許文献2では成形加工性が不足していた。成形加工性を損なうことなく、優れたガスバリア性を実現するには限界があった。
特開2001―239629号公報 特開平8―197675号公報 特開2008−80509号公報
本発明の目的は、成形加工性を損なうことなく、優れたガスバリア性を有する多層フィルムおよび包装体を提供することである。
このような目的は、下記(1)〜(8)に記載の本発明により達成される。
(1)ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)と、前記ポリプロピレン系樹脂と異なる樹脂を含む樹脂層(B)と、を含む繰り返し部を有する多層フィルムであって、前記多層フィルムの繰り返し部をフィルム断面方向からの広角X線回折法によって得られる樹脂層(A)の配向度は、0.5以上1、.0以下であることを特徴とする多層フィルム。
(2)前記樹脂層(A)の平均厚さは、30nm以上、2000nm以下である(1)記載の多層フィルム。
(3)前記樹脂層(A)の積層数は、15以上、1100以下である(1)または(2)に記載の多層フィルム。
(4)前記樹脂層(A)の厚さの合計は、前記多層フィルムの厚さに対する割合が45%以上、95%以下である(1)ないし(3)のいずれか1項に記載の多層フィルム。
(5)前記樹脂層(B)は、結晶性樹脂である(1)に記載の多層フィルム。
(6)前記樹脂層(A)の厚さに対する前記樹脂層(B)の厚さの比率T(B)/T(A)は、0.25以上、1.0以下である(1)ないし(5)のいずれか1項に記載の多層フィルム。
(7)前記多層フィルムの厚さが、20μm以上、300μm以下である(1)ないし(6)のいずれか1項に記載の多層フィルム。
(8)(1)ないし(7)のいずれか1項に記載の多層フィルムで構成されることを特徴とする包装体。
本発明によれば、成形加工性を損なうことなく、優れたガスバリア性を有する多層フィルムおよび包装体を提供することができる。
本発明の実施形態の一例に係る多層フィルムの断面図である。 本発明の多層フィルムを備える包装体の断面図である。 実施例1で得られた多層フィルム断面方向からのX線回折結果を示す図である。 図3のX線回折の一次元化の模式図を示す図である。 実施例2で得られた多層フィルム断面方向からのX線回折結果を示す図である。 図5のX線回折の一次元化の模式図を示す図である。 実施例1で得られたポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)の結晶面に由来する方位角方向の強度プロファイル 実施例2で得られたポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)の結晶面に由来する方位角方向の強度プロファイル
まず、本発明の多層フィルムについて、以下に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。本発明の多層フィルムは、ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)と、前記ポリプロピレン系樹脂と異なる樹脂を含む樹脂層(B)と、を含む繰り返し部を有する多層フィルムであって、前記多層フィルムの繰り返し部をフィルム断面方向からの広角X線回折法によって得られる樹脂層(A)の配向度は、0.5以上、1.0以下であることを特徴とするものである。
本発明は、ガスバリア性を向上させるために、樹脂層(B)の配向性を高め、さらに樹脂層(B)の比率を挙げることで効果が見られたことを基にして、フィルム層を薄膜化し、さらにその積層数を増やすことでガスバリア性の向上を実現した。
(実施形態)
図1は、実施形態の多層フィルム100の一例を示す断面図である。
図1に示されるように、実施形態に係る多層フィルム100は少なくとも、ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)1と、前記ポリプロピレン系樹脂と異なる樹脂を含む樹脂層(B)2と、を含む複数の繰り返し部10を有し、シール層3と、基材層4と、がこの順
で積層されている。
以下、多層フィルム100の各構成について、それぞれ詳しく説明する。
<ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)1>
ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)1の素材は、ポリプロピレン系樹脂を含むものである。前記ポリプロピレン系樹脂は、プロピレン由来の構造を含む樹脂であり、少なくともプロピレンをモノマーとして用いて、ラジカル重合法、カチオン重合法またはアニオン重合法などの各種重合法によって作製することができる。
ポリプロピレン系樹脂としては、例えば、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体、エチレンおよびα−オレフィンの少なくとも一方とプロピレンとのブロック共重合体などを用いることができる。上記のα−オレフィンとして、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン等の炭素数4〜10のα−オレフィンを用いることができる。なお、これらα−オレフィンは、複数のα−オレフィンを用いてもよく、任意の比率で共重合してもよい。
また、ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)1は、プロピレン系樹脂以外の樹脂を含んでいても良い。前記プロピレン系樹脂以外の樹脂は、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂およびエチレン−ビニルアルコール共重合樹脂などが挙げられる。食品、飲料または工業用部品などの内容物を包装した後の包装体に加熱滅菌処理を行う場合、熱水および高温の蒸気に曝される。そのため、融点の高いポリエステル系樹脂、または耐熱性の高いポリアミド系樹脂を用いることが好ましく、例えば、ポリヘキサメチレンテレフタレート樹脂などを用いることがさらに好ましい。
ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)1がプロピレン系樹脂以外の樹脂を含む場合は、そのプロピレン系樹脂以外の樹脂の配合量は、プロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)1に対して重量比率で5%以上、50%未満であることが好ましい。プロピレン系樹脂以外の樹脂の配合の重量比率が前記範囲の場合、ポリプロピレン系樹脂が有する耐熱性を損なうことなく、成形加工性を付与することができる。
前記プロピレン系樹脂以外の樹脂としてのポリエステル系樹脂は、例えば酸成分としてテレフタル酸などの2価の酸、またはエステル形成能を持つそれらの誘導体を用い、グリコール成分として炭素数2〜10のグリコール、その他の2価のアルコールまたはエステル形成能を有するそれらの誘導体などを用いて得られる飽和ポリエステル樹脂などが使用される。具体的に、この飽和ポリエステル系樹脂として、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂、ポリテトラメチレンテレフタレート樹脂、ポリヘキサメチレンテレフタレート樹脂などのポリアルキレンテレフタレート樹脂などが用いられる。これらポリエステル系樹脂を用いることにより、包装体の見栄えおよび質感の少なくとも一方を向上させることができる。
また、前記ポリエステル系樹脂には、他の成分を共重合させてもよい。共重合させる成分として、公知の酸成分、アルコール成分、フェノール成分、またはエステル形成能を持つこれらの誘導体、ポリアルキレングリコール成分などが用いられる。
共重合させる酸成分として、例えば、2価以上の炭素数8〜22の芳香族カルボン酸、2価以上の炭素数4〜12の脂肪族カルボン酸、2価以上の炭素数8〜15の脂環式カルボン酸、およびエステル形成能を有するこれらの誘導体などが用いられる。具体的に、共重合させる酸成分として、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ビス(p−カルボジフェニル)メタンアントラセンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボン酸、5−ナ
トリウムスルホイソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸、マレイン酸、トリメシン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸およびエステル形成能を有するこれらの誘導体などが用いられる。これらの酸成分は、単独でまたは2種以上を併用して用いることができる。
共重合させるアルコール成分およびフェノール成分として、例えば、2価以上の炭素数2〜15の脂肪族アルコール、2価以上の炭素数6〜20の脂環式アルコール、炭素数6〜40の2価以上の芳香族アルコール、2価以上のフェノール、またはエステル形成能を有するこれらの誘導体などが用いられる。具体的に、共重合させるアルコール成分およびフェノール成分として、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、デカンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオール、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、ハイドロキノン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の化合物、およびエステル形成能を有するこれらの誘導体などが用いられる。
共重合させるポリアルキレングリコール成分として、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、これらのランダムまたはブロック共重合体、ビスフェノール化合物のアルキレングリコール(ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、これらのランダムまたはブロック共重合体など)付加物などの変性ポリオキシアルキレングリコール等が用いられる。
前記プロピレン系樹脂以外の樹脂としてのポリアミド系樹脂としては、例えば、ポリカプラミド(ナイロン−6)、ポリ−ω−アミノヘプタン酸(ナイロン−7)、ポリ−ω−アミノノナン酸(ナイロン−9)、ポリウンデカンアミド(ナイロン−11)、ポリラウリルラクタム(ナイロン−12)、ポリエチレンジアミンアジパミド(ナイロン−2,6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン−4,6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン−6,6)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン−6,10)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン−6,12)、ポリオクタメチレンアジパミド(ナイロン−8,6)、ポリデカメチレンアジパミド(ナイロン−10,8)、共重合樹脂であるカプロラクタム/ラウリルラクタム共重合体(ナイロン−6/12)、カプロラクタム/ω−アミノノナン酸共重合体(ナイロン−6/9)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体(ナイロン−6/6,6)、ラウリルラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体(ナイロン−12/6,6)、エチレンジアミンアジパミド/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体(ナイロン−2,6/6,6)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート共重合体(ナイロン−6/6,6/6,12)、エチレンアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート共重合体(ナイロン−6/6,6/6,10)等といった結晶性ポリアミド、その主骨格がテレフタル酸およびイソフタル酸のうちの少なくとも一方とヘキサメチレンジアミンとが重合したもの、具体的には、ヘキサメチレンジアミン−イソフタル酸の重合体、ヘキサメチレンジアミン−テレフタル酸の重合体、ヘキサメチレンジアミン−テレフタル酸−ヘキサメチレンジアミン−イソフタル酸の共重合体などといった非晶性のポリアミド系樹脂が用いられる。これらの樹脂は、単独でまたは2種以上を併用して用いることができる。
前記プロピレン系樹脂以外の樹脂としてのエチレン−ビニルアルコール共重合樹脂のエチレン共重合比率は、特に限定されないが、24モル%以上、44モル%以下であること
が好ましい。エチレン共重合比率が前記範囲の場合、成形加工性と外観に優れた多層フィルム100を得ることができる。
ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)1は、フィルム断面方向からの広角X線回折法によって得られるポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)1の配向度が、0.5以上、1.0以下である。
ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)1の配向度の測定方法について説明する。
前記配向度の測定は、X線回折装置を用いて測定することができる。前記X線回折装置は、特に限定されるものではないが、例えば、NANO Viewer(株式会社リガク)やSPring−8(財団法人 高輝度光科学研究センター) BL03XUなどが挙げられる。
X線回折装置がNANO Viewerの場合、その測定条件は、波長が1.54Å、カメラ長が85.8mmであることが好ましい。また、二次元検出器は、フラットパネルディスプレイ、イメージングプレート、IICCD、PILATUSを用いることができる。
X線回折装置がSPring−8の場合、その測定条件は、波長が1Åおよび1.24Å、カメラ長が63.6mmであることが好ましい。また、ゼロ次元検出器は、シンチレーションカウンターを用いることができ、二次元検出器は、フラットパネルディスプレイ、イメージングプレート、IICCD、PILATUSなどを用いることができる。
前記配向度の測定方法で得られる回折像において、ポリプロピレン結晶由来の回折像が円状を描いている場合、ポリプロピレン結晶が無配向状態であることを示している。一方、ポリプロピレン結晶由来の回折像が円弧状を描いている場合、ポリプロピレン結晶が配向状態であることを示している。
前記複合体樹脂組成物フィルムにおいて、ポリプロピレン(110)、(040)、(130)面の回折が全て同じ方向に現れた場合、ポリプロピレンの分子鎖軸が現れた方向と平行に並んでいることを示唆している。一方、ポリプロピレン(110)、(040)面の回折が異なる方向に現れた場合、ポリプロピレンの分子鎖軸は複合体樹脂 組成物フィルム表面と平行に並んでいることを示唆している。
前記測定方法において得られた測定結果を、以下の(数式1)を用いて計算することで、配向度を算出することができる。
π=(180−H)/180 (数式1)
ここで、πは配向度、Hはポリプロピレン(040)面の円周方向での半価幅である。配向度πが1の場合は完全配向、0の場合は無配向状態をそれぞれ示している。
ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)1の配向度が、0.5以上、1.0以下である場合、多層フィルム100は優れたガスバリア性を有する。バリア性の向上のメカニズムははっきりしていないが、ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)1のポリプロピレン系樹脂の配向度が低下することは、ポリプロピレン系樹脂の結晶の規則性が低いと考えられる。
従来のように、面内方向において、結晶部と非晶部の繰り返しの規則性が高い場合は、ガスが規則的に並んだ結晶部の間にある非晶部を透過するため、樹脂層を透過する距離が短く、ガスバリア性が低いと考えられる。
一方で、本発明のように、結晶の規則性が低い場合は、ガスが樹脂層の中を透過ときの距離が長くなり、ガスバリア性が高くなると推定される。
ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)1の厚さは、特に限定されるものではないが
、200nm以上、3000nm以下が好ましく、200nm以上、1300nm以下がより好ましく、30nm以上、2000nm以下がさらに好ましい。ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)1の厚さが、前記範囲内の場合、ガスバリア性に優れた多層フィルム100を得ることができる。前記の範囲内の場合、ガスバリア性が向上するメカニズムははっきりしていないが、ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)1の厚さが薄い場合、ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)1の結晶が、後述するポリプロピレン系樹脂と異なる樹脂を含む樹脂層2の界面からも成長することにより、結晶と非晶の繰り返し部の面内方向での規則性が低くなり、その結果ガスバリア性がさらに向上するものと推定される。
ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)1の積層数は、15以上、1100以下が好ましく、120以上、500以下がより好ましい。ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)1の積層数が前述の範囲の場合、積層数が多いため、ガスバリア性に優れた積層フィルムが得られる。前記積層層が前記下限値未満の場合、外観が損なわれるおそれがあり、前記上限値を上回る場合、多層フィルム100の生産効率が低下するおそれがある。
ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)1の厚さの合計は、多層フィルム100の厚さに対する割合は、60%以上、95%以下が好ましく、45%以上、95%以下がより好ましい。ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)1の厚さの合計が前述の範囲の場合、ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)1の厚さが薄いため、ガスバリア性に優れた積層フィルムが得られる。
<ポリプロピレン系樹脂と異なる樹脂を含む樹脂層(B)2>
ポリプロピレン系樹脂と異なる樹脂を含む樹脂層(B)2は、前記ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)1に対して、化学構造が異なる樹脂、組成が異なる樹脂、または化学構造と組成との両方が異なる樹脂を含む樹脂層のことである。
前記化学構造が異なる樹脂は、例えば、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアルキレングリコール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエチレンオキシド樹脂、ポリエチレンイミン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、アクリル樹脂、エチレン単独重合体、エチレン−炭素数4〜10のオレフィンランダム共重合体、エチレン−炭素数4〜10のオレフィンブロック共重合体、炭素数4〜10のオレフィンランダム共重合体、炭素数4〜10のオレフィンブロック共重合体、などが挙げられる。上記の炭素数4〜10のオレフィンとして、炭素数4〜10α−オレフィンが好ましく、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン等の炭素数4〜10のα−オレフィンをさらに好ましく用いることができる。なお、これら炭素数4〜10のオレフィンは、複数の炭素数4〜10のオレフィンを用いてもよく、任意の比率で共重合してもよい。これらの中で、エチレン単独重合体およびエチレン−炭素数4〜10のオレフィンランダム共重合体が好ましく、エチレン単独重合体がより好ましく、高密度エチレン単独重合体がさらに好ましい。
なお、前記化学構造が異なる樹脂は、単独で用いても、複数を組み合わせて用いることもできる。さらに、前記化学構造が異なる樹脂と、ポリプロピレン系樹脂と、の混合物を用いることもできる。
さらに、前記化学構造が異なる樹脂は、結晶性を有する樹脂であることが好ましい。当該結晶性を有する化学構造が異なる樹脂としては、例えば、結晶性ポリアミド樹脂、結晶性ポリエステル樹脂、結晶性ポリアルキレングリコール樹脂、結晶性ポリビニルアルコール樹脂、結晶性ポリエチレンオキシド樹脂、結晶性ポリエチレンイミン樹脂、結晶性ポリスチレン樹脂、結晶性ポリカーボネート樹脂、結晶性ポリアリレート樹脂、結晶性アクリル樹脂、結晶性エチレン単独重合体、結晶性エチレン−炭素数4〜10のオレフィンランダム共重合体、結晶性エチレン−炭素数4〜10のオレフィンブロック共重合体、結晶性
炭素数4〜10のオレフィンランダム共重合体、結晶性炭素数4〜10のオレフィンブロック共重合体、などが挙げられる。上記の炭素数4〜10のオレフィンとして、炭素数4〜10α−オレフィンが好ましく、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン等の炭素数4〜10のα−オレフィンがさらに好ましく用いることができる。なお、これら炭素数4〜10のオレフィンは、複数の炭素数4〜10のオレフィンを用いてもよく、任意の比率で共重合してもよい。これらの中で、結晶性エチレン単独重合体および結晶性エチレン−炭素数4〜10のオレフィンランダム共重合体が好ましく、結晶性エチレン単独重合体がより好ましく、結晶性高密度エチレン単独重合体がさらに好ましい。
なお、前記結晶性を有する化学構造が異なる樹脂は、単独で用いても、複数を組み合わせて用いることもできる。さらに、前記結晶性を有する化学構造が異なる樹脂と、ポリプロピレン系樹脂と、の混合物を用いることもできる。
前記結晶性を有する化学構造が異なる樹脂を用いる場合、ガスバリア性に優れた多層フィルムを得ることができる。
ポリプロピレン系樹脂と異なる樹脂を含む樹脂層(B)2の厚さは、特に限定されるものではないが、10nm以上、700nm以下が好ましい。ポリプロピレン系樹脂と異なる樹脂を含む樹脂層(B)2の厚さが前記範囲内の場合、成形加工性に優れた多層フィルム100を得ることができる。
また、ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)1の厚さに対するポリプロピレン系樹脂と異なる樹脂を含む樹脂層(B)2の厚さの比率T(B)/T(A)は、0.05以上、0.7以下であることがより好ましく、0.25以上、1.0以下がさらに好ましい。前記比率T(B)/T(A)が前記範囲内の場合、成形加工性と外観に優れた多層フィルム100を得ることができる。
<繰り返し部10>
本発明の繰り返し部10は、ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)1と、ポリプロピレン系樹脂と異なる樹脂を含む樹脂層(B)2と、を含む繰り返し部のことである。
<シール層3>
シール層3は、繰り返し部10と隣接している。シール層3は、耐内容物性と、シールする相手材とのシール適性と、の機能を有する。耐内容物性とは、内容物が薬品や油分を多く含む食品などの場合、この薬品や油分によってシール層3が相手材とのシール適性に係る機能を失わない性質のことを指す。
シール層3の材料としては、例えば、低密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−メチルメタアクリレート共重合樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−メチルアクリレート共重合体樹脂、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合樹脂、エチレン−アクリル酸共重合樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合樹脂、アイオノマー樹脂などの樹脂が用いられる。これら樹脂は、単独でまたは2種以上を併用して用いることができる。特に、シール層3の材料として、透明性およびシール強度などに優れる点で、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、およびエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂が好ましい。
シール層の厚さは、特に限定されないが、10nm以上、100μm以下であることが好ましい。シール層3の厚さが前記範囲内である場合、外観に優れた多層フィルム100を比較的安価に得ることができる。
なお、前記実施形態において、シール層3を含む場合について説明したが、必要が無い
場合、用いなくてもかまわない。
<基材層4>
基材層4は、シール層3と隣接している。基材層4は、例えば、作業性やシール層3の保護の機能を付与するものである。作業性とは、例えば、シール層3や繰り返し部10が柔らかい場合においても、形状を比較的安定させ、取り扱いを容易にする機能などが挙げられる。シール層3の保護とは、例えば、シール層3が揮発性成分を含む場合、揮発を抑える機能などが挙げられる。基材層4は、例えば、シール層3を介してシールする場合、シール層3と基材層4との間で剥離して使用してもよい。
基材層4の材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂およびポリカーボネート樹脂などが挙げられる。
なお、前記実施形態において、基材層4を含む場合について説明したが、必要が無い場合、用いなくてもかまわない。
また、本発明の多層フィルム100は、必要に応じて、その他の樹脂層や接着層などを含んでいても良い。
前記その他の樹脂層を含む場合は、当該その他の樹脂層は、ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)1およびポリプロピレン系樹脂と異なる樹脂を含む樹脂層(B)2以外の樹脂層のことである。例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂およびエチレン−ビニルアルコール共重合樹脂などが挙げられる。食品、飲料または工業用部品などの内容物を包装した後の包装体に加熱滅菌処理を行う場合、熱水および高温の蒸気に曝される。そのため、融点の高いポリエステル系樹脂、または耐熱性の高いポリアミド系樹脂を用いることが好ましく、例えば、ポリヘキサメチレンテレフタレート樹脂などを用いることがさらに好ましい。
前記接着層を含む場合は、当該接着層は、ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)1と、ポリプロピレン系樹脂と異なる樹脂を含む樹脂層(B)2と、その他の樹脂層と、を接着する機能を有する。
前記接着層の材料としては、例えば、エチレンと不飽和結合含有モノマーとの共重合体、
プロピレンと不飽和結合含有モノマーとの共重合体、1−ブテンと不飽和結合含有モノマーとの共重合体、2−ブテンと不飽和結合含有モノマーとの共重合体等が挙げられる。これらの中でもエチレンと不飽和結合含有モノマーとの共重合体が好ましい。共重合体の種類としては、特に限定されるものではないが、例えば、ランダム共重合体、グラフト共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体などが挙げられ、特にランダム共重合体が好ましい。これにより、外観に優れた多層フィルム100を得ることができる。
前記共重合体に用いられる不飽和結合含有モノマーとしては、特に限定されるものではないが、例えば、無水マレイン酸、酢酸ビニル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等が挙げられるが、酢酸ビニルが好ましい。
前記接着層の厚さは、特に限定されないが、10nm以上、10μm以下であることが好ましく、10nm以上、1μm以下であることがさらに好ましい。接着層の厚さが前記範囲内である場合、外観に優れた多層フィルム100を得ることができる。
<多層フィルム100>
多層フィルム100を構成する各層は、本発明の主旨を損ねない範囲において、酸化防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、樹脂改質剤、染料および顔料等着色剤、安定剤などの添加剤、フッ素樹脂、シリコンゴム等の耐衝撃性付与剤、酸化チタン、炭酸カルシウム、タルク等の無機充填剤を含有しても良い。
このように、多層フィルム100について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
<多層フィルムの製造方法>
上述の多層フィルムの製造方法の一例について説明する。
前記多層フィルムは、例えば、ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)と、ポリプロピレン系樹脂と異なる樹脂を含む樹脂層(B)と、をそれぞれ押出機にて溶融状態とし、フィードブロック及びダイを用いて共押出しすることで、多層フィルムを作製することができる。
<包装体>
次に、包装体について説明する。
図2は、本発明の包装体の一例を示す断面図である。
図2に示される包装体200は、蓋材201と、底材202と、で構成される。上述の
多層フィルム100は、包装体200の底材202に用いることができる。底材202は、多層フィルム100に凹部(ポケット)203が成形されることにより得ることができる。凹部203には、食品、飲料または工業用部品などの内容物が収容される。凹部203に内容物が収容された後、蓋材201が底材202にシールされ、底材202の凹部203が密封される。
蓋材201の材料として、例えば、2軸延伸したポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)、金属酸化物を蒸着した2軸延伸したポリエチレンテレフタレートフィルム(VM−PETフィルム)およびポリエチレン樹脂を積層したフィルム等が用いられる。
また、包装体200の底材202には、上述の多層フィルム100を用いるため、包装体200は、優れたガスバリア性を有し、従来の多層フィルムよりも厚みを薄くすることができる。これにより、この包装体200は、使用時においては、優れたガスバリア性を有し、使用後においては、廃棄物となる多層フィルムの量を削減することができる。さらに、この包装体200は、優れたガスバリア性を有するため、透過したガスによる内容物の劣化を抑制し、廃棄のおそれを低減することができる。
本実施形態では、包装体200の底材202に多層フィルム100を用いたが、これに限定されず、蓋材に用いても、蓋材および底材の両方に多層フィルム100を用いても良い。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)としてポリプロピレン樹脂(商品名:J106G、プライムポリマー株式会社製)を、ポリプロピレン系樹脂と異なる樹脂を含む樹脂層(B)として結晶性を有する高密度ポリエチレン樹脂(商品名:2100J、プライムポリマー株式会社製)を、それぞれ押出機にて240℃の溶融状態とし、フィードブロック及びダイを用いて共押出しして、ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)の積層数が
513層の多層フィルムを作製した。ここで、前記ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)の厚さと、前記ポリプロピレン系樹脂と異なる樹脂を含む樹脂層(B)の厚さと、の樹脂層厚さの比(以降A:Bとも記載する。)が、A:B=1:1になるように吐出量を調整した。多層フィルムの厚みは75μmであった。さらに、得られたフィルムを145℃で熱処理を行い、前記ポリプロピレン系樹脂と異なる樹脂を含む樹脂層(B)を融解させた後、再結晶化させて、多層フィルムを作製した。この際の成形性について、バリや外観の異常が無いものを○、有るものを×として、表1に記載した。
<配向度の測定>
X線回折装置(SPring8 BL03XU)を用いて、多層フィルム断面方向から
のX線回折画像を得た。測定条件は、検出器がFPD、波長が1.0Å、カメラ長が82.1mmとした。得られたX線回折画像を図3に示した。図3から前記ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)の結晶面(040)に由来するX線回折を、図4のようにして円周方向に一次元化した。一次元化した結果を図7に示した。図7の半価幅を数式1に代入することにより前記で得られた多層フィルムに含まれる前記ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)配向度を算出した。配向度は0.76であった。結果を表1に示した。
<ガスバリア性の測定>
前記で得られた多層フィルムのガスバリア性は、(PERMATRAN‐W3/33、MOCON社製)を用いて、水蒸気のガスバリア性を測定した。100μm厚さに換算した水蒸気ガスバリア性は、0.15(g(m・day)−1‐100μm)であった。水蒸気ガスバリア性は、その数値が小さいほどガスバリア性が高いことを示し、前記水蒸気ガスバリア性の数値は、1.3以下がガスバリア性の観点から好ましい。結果を表1に示した。
(実施例2)
多層フィルムのポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)の積層数を257層に変更した以外は、実施例1と同様に実施した。得られたX線回折画像を図5に示した。図5から前記ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)の結晶面(040)に由来するX線回折を円周方向に一次元化した結果を図8に示した。得られた結果を表1に示した。
(比較例1)
多層フィルムのポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)の積層数を1層に変更した以外は、実施例1と同様に実施した。得られたX線回折画像は、円周方向の強度分布の無いリング状であり、前記ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)の結晶面(040)に由来するX線回折を円周方向に一次元化したところ、図7において、横軸と平行なプロファイルを示すものであった。得られた多層フィルムに含まれるポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)由来の配向度は、低いものであった。また、100μm厚さに換算した水蒸気ガスバリア性は、十分なものではなかった。得られた結果を表1に示した。

本発明に係る多層フィルムは、ガスバリア性が要求される食品、医薬品、工業用部品および電子材料の包装用途などに用いることができる。また、この多層フィルムは、例えば、液体のような流動性の高いものが充填されることの多いバックインボックスの内袋用の包装フィルム、または加工食肉、水産加工品および電子材料の包装として用いられるピロー包装、真空成形包装などの包装フィルムに適用することができる。特に、この多層フィルムは、硬い角を持つコンデンサのような電子部品の包装用フィルム、または骨付き肉、香辛料を多く含む食品および貝殻などの不定形で硬い部分を持つ食品の包装用フィルムとして、好適に用いることができる。
1 ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)
2 ポリプロピレン系樹脂と異なる樹脂を含む樹脂層(B)
3 シール層
4 基材層
10 繰り返し部
100 多層フィルム
200 包装体
201 蓋材
202 底材
203 凹部(ポケット)
300 X線による回折環

Claims (8)

  1. ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(A)と、前記ポリプロピレン系樹脂と異なる樹脂を含む樹脂層(B)と、を含む繰り返し部を有する多層フィルムであって、
    前記多層フィルムの繰り返し部をフィルム断面方向からの広角X線回折法によって得られる樹脂層(A)の配向度は、0.5以上、1.0以下であることを特徴とする多層フィルム。
  2. 前記樹脂層(A)の平均厚さは、30nm以上、2000nm以下である請求項1記載の多層フィルム。
  3. 前記樹脂層(A)の積層数は、15以上、1100以下である請求項1または2に記載の多層フィルム。
  4. 前記樹脂層(A)の厚さの合計は、前記多層フィルムの厚さに対する割合が45%以上、95%以下である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の多層フィルム。
  5. 前記樹脂層(B)は、結晶性樹脂である請求項1に記載の多層フィルム。
  6. 前記樹脂層(A)の厚さに対する前記樹脂層(B)の厚さの比率T(B)/T(A)は、0.25以上、1.0以下である請求項1ないし5のいずれか1項に記載の多層フィルム。
  7. 前記多層フィルムの厚さが、20μm以上、300μm以下である請求項1ないし6のいずれか1項に記載の多層フィルム。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の多層フィルムで構成されることを特徴とする包装体。
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