JP2014088476A - ポリエチレン系フィルム、積層体及び容器 - Google Patents

ポリエチレン系フィルム、積層体及び容器 Download PDF

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Abstract

【課題】乾熱および湿熱履歴による互着抑制及び滑り性に優れると共に、容器等を構成した時に内容物への異物混入の恐れがなく、フィルム外観にも優れたポリエチレン系フィルムを提供する。
【解決手段】上記課題は、3種の高密度ポリエチレンの密度がすべて950kg/m以上であり、該3種の高密度ポリエチレンのメルトフローレートを、それぞれ、MFR、MFR、MFRとするとき、MFRの比が、
MFR/MFRが300〜500
且つ、MFR/MFRが、2〜5
であり、
質量比でMFR成分が60〜70%、MFR成分が3〜5%、MFR成分が25〜37%の割合で含有することを特徴とするポリエチレン系フィルムによって解決される。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリエチレン系フィルム、該フィルムを用いた積層体、及び容器に係り、特に、滑剤やアンチブロッキング剤を実質的に含まずとも抗互着性に優れ、容器等を構成した時に内容物への異物混入の恐れがなく、フィルム外観にも優れたポリエチレン系フィルム、該フィルムを用いた積層体及び容器に関する。
ポリエチレン系フィルムは、食品や薬剤等を充填する容器、あるいは食品や薬剤等を充填した各種プラスチックや金属からなる容器を包装する包装体等として好適に用いられている。後者の容器包装用包装体の使用目的は種々あるが、例えば、容器の傷等の機械的損傷を防止したり、酸素や紫外線の透過を防止して容器内容物の変質を防止するなど、容器や容器内容物の保護や、容器内容物、あるいは容器内容物や容器の取り扱い法等を明示する印刷を施すこと等を目的として用いられている。
容器や容器包装用包装体は、エチレン系重合体やその組成物を成形してポリエチレン系フィルムを得、該フィルムを熱融着法等にて所望の形状(例えば、袋状等)に作り上げるのが一般的である。
従来、容器や容器包装用包装体に用いられるポリエチレン系フィルムにおいては、フィルム同士が互着してしまうことがあった。
例えば、ロール状に巻かれたフィルムを倉庫等で保管する間に、フィルム同士が互着してブロッキングが発生することがあった。ブロッキングが発生すると、袋状等に加工する工程において、良好な形状に加工することが困難となる上、フィルムの滑りが悪化するため生産性が低下する恐れがある。また、袋状等に加工した後、内容物を充填するまでの保管中に、容器あるいは包装体の内面同士が互着して開口性が悪化し、内容物の充填が困難となることもあった。
安全衛生面から、容器内に収容した食品や包装体内に収容した医療用物品を乾熱滅菌や高圧蒸気滅菌することも増えてきており、その生産性を向上させるために、滅菌温度をより高くして滅菌時間を短縮化する傾向にある。高温に曝される程、フィルムの内面どうしの互着は発生しやすいことは言うまでもない。
かかる背景下、ポリエチレン系フィルムの抗互着性や滑り性を改善する手段として、(a)シリカ、タルク、球状の架橋性ポリメタクリル酸メチル等の無機あるいは有機系充填材からなるアンチブロッキング剤や、ステアリン酸カルシウム等の金属石けん系滑剤、エルカ酸アマイド等のフィルムの滑剤として広く使用されている脂肪酸アマイド系滑剤等を添加する(例えば、特許文献1)、(b)フィルム面にニッカリ粉等の粉体を付着させる、(c)シボ加工法等によりフィルム面を物理的に荒らして、接触面積を減らす等が提案されている(例えば、特許文献2)、また、(d)極端に粘度(分子量あるいはメルトフローレート)差のある全エチレン系重合体の混合組成物を製膜し、その不十分な混合性を利用して粗表面を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献3)などがとられていた。
特許第3207500号公報 特開平10−95466号公報 特開2005−163021号公報
しかしながら、上記先行技術には以下のような問題があった。
(a)アンチブロッキング剤や滑剤等の添加剤を添加すると、フィルムを裁断する際に断面から粉状物が落下して製品を汚染したり、表面にブリードアウトした添加剤が内容物中に混入したりするなどの衛生上の問題があった。(b)ニッカリ粉等の粉体を付着させる場合も同様に、粉体が内容物中に混入してしまうという衛生上の問題は避けられない。特に、容器と包装体とを密着させて高圧蒸気滅菌等の操作を行うと、容器の材質によっては、包装体に含まれる添加剤が容器壁を透過して内容物に混入したり、内容物を変質させたりする恐れがあった。(c)フィルム面を機械的に荒らす技術では、フィルム表面だけではなく、深さ方向にも凹凸が形成され、外観が悪化する等の問題があった。(d)極端な粘度差を有する混合組成物は、粘度差が大きいほど粗表面の形成には有効であるが、局所的に不均一な混合部分が発生しやすく、フィルムの厚薄差が大きくなったり、表面にフィッシュアイとよばれる異物や欠陥が生じやすい問題があった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、耐熱性、抗互着性及び滑り性に優れると共に、容器等を構成した時に内容物への異物混入の恐れがなく、フィルム外観にも優れたポリエチレン系フィルム、かかる特性を備えたポリエチレン系フィルムを用いた積層体、容器等の物品を提供することを目的とする。
本発明者らは、特定の3種類の高密度ポリエチレンを組み合わせることで、滑剤及びアンチブロッキング剤等の添加剤を実質的に添加することなく、均一で良好な抗互着性や滑り性を有する粗面層を形成できることを見出し、本発明を完成した。なお、本発明により抗互着性を向上できる理由は必ずしも明らかではないが、特定の3種類の高密度ポリエチレンの樹脂組成物を用いることで、均一に粗面化されたフィルムが得られ、フィルムどうしの接触面積が減少するため互着性が低下するものと推定される。
すなわち、本発明は、
(1)3種の高密度ポリエチレンの密度が950kg/m3以上であり、該3種の高密度ポリエチレンのメルトフローレートを、それぞれ、MFR、MFR、MFRとするとき、MFRの比が、
MFR/MFRが300〜500
且つ、MFR/MFRが、2〜5
であり、
質量比でMFR成分が60〜70%、MFR成分が3〜5%、MFR成分が25〜37%の割合で含有することを特徴とするポリエチレン系フィルム、(2)3種すべての高密度ポリエチレンの融解ピーク温度が128℃以上であることを特徴とする(1)に記載のポリエチレン系フィルムを提供するものである。
なお、本明細書における「メルトフローレート」の定義やその測定方法については後記する。
また、本発明は、(3)、(1)または(2)に記載のポリエチレン系フィルムからなる層と、少なくとも一層の支持層とを共押出製膜して得られることを特徴とする積層体をも提供するものである。
また、本発明は、(4)、(1)もしくは(2)のいずれかに記載のポリエチレン系フィルム、または(3)に記載の積層体からなることを特徴とする容器を提供するものである。
また、本発明は、(5)、(4)に記載の容器に食品または医療用物品を収容したことを特徴とする内容物入り容器を提供するものである。
本発明は、特定の3種類の高密度ポリエチレンの樹脂組成物を用いることで、滑剤及びアンチブロッキング剤等の添加剤を実質的に添加することなく、しかもフィルム面を機械的に荒らす等の物理的処理を施さずとも、抗互着性や滑り性を著しく向上することができる。
従って、本発明によれば、抗互着性及び滑り性に優れると共に、容器等を構成した時に内容物への異物混入の恐れがなく安全衛生性に優れ、さらにはフィルム外観にも優れたエチレン系重合体組成物、ポリエチレン系フィルム、及び積層体を提供することができる。また、本発明のポリエチレン系フィルムや積層体を用いることにより、抗互着性及び滑り性に優れると共に、内容物への異物混入の恐れがなく安全衛生性に優れ、外観にも優れた容器を提供することができる。
本発明のポリエチレン系フィルムは、安価なポリオレフィンからなりコストも安く、その工業的価値は極めて高い。
本発明の積層体の一例の部分断面図である。 本発明の積層体を用いた容器の一例である袋の斜視図である。 図2の袋に医療用物品であるフィルムバックを収容した状態を示す平面図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のポリエチレン系フィルムは、特定の範囲の高密度ポリエチレンを3種混合した組成物からなるフィルムであり、フィルム表面が単一組成の高密度ポリエチレンフィルムと比較して凹凸のある粗面を形成する。
高密度ポリエチレン
本発明のポリエチレン系フィルムに用いる高密度ポリエチレンの密度は、いずれも945kg/m以上であり、好適には、950kg/m以上であり、さらに好ましくは955kg/m以上である。945kg/m未満では、滅菌過程での耐熱性が不足するとともに、本発明の主旨である互着抑制や低摩擦性が低下するため好ましくない。
一方、密度の上限は特に制限されないが、通常968kg/mまでである。
高密度ポリエチレンの融解ピーク温度は、組成物の状態で熱滅菌条件下において融解しないことが前提であり、125℃以上、好適には128℃以上、さらに好ましくは130℃以上である。特に、3種すべての高密度ポリエチレンの密度が950kg/m3以上であり、且つ融解ピーク温度が128℃以上であることが、耐熱性にすぐれるため好ましい。なお融解ピーク温度は、JIS K 7121に準拠し、示差走査型熱量測定(DSC)により測定した際に、昇温過程で検出される最大強度の吸熱ピークの温度である。
高密度ポリエチレンは、どのような触媒によって製造されたものでも構わない。具体的には、チグラーナッタ触媒またはメタロセン触媒等を使用して製造されたものがいずれも好適に用いられる。高密度ポリエチレンはバルク法、溶液法、スラリー法、気相法等各種の製造プロセスで製造できるが、スラリー法または溶液法で製造されたものが、成型上、ブロッキングしにくいため好ましい。
本発明のポリエチレン系フィルムに用いる3種の高密度ポリエチレンの含有量とメルトフローレートについて説明する。
(1)HDPE:(メルトフローレートをMFRとする。)
3種の高密度ポリエチレンの中で最もメルトフローレートが高い成分であり、MFRが6〜500g/10分程度、好ましくは、6〜150g/10分程度である。ポリエチレン系フィルムを形成する樹脂組成物中で60〜70質量%で含有されていることが好ましい。60%未満では、粗面性の指標となる摩擦係数が高くなり好ましくない。一方、70%を越えると樹脂組成物の粘度が著しく低下するため、安定した連続製膜性が得られず好ましくない。
(2)HDPE:(メルトフローレートをMFRとする。)
3種の高密度ポリエチレンの中で中間的なメルトフローレートの成分であり、MFRが0.04〜5g/10分程度、好ましくは、0.1〜15g/10分程度である。HDPEは粘度の異なる高密度ポリエチレン混合組成物の分散性を均一にするために助剤的に配合する成分である。HDPEは、ポリエチレン系フィルムを形成する樹脂組成物中で2〜5質量%で含有されていることが好ましい。2%未満では、均一混合助剤としての効果が低く、一方、5%を越えると粗面性の指標となる摩擦係数が高くなり好ましくない。
(3)HDPE:(メルトフローレートをMFRとする。)
3種の高密度ポリエチレンの中で最もメルトフローレートが低い成分であり、MFRが0.02〜1g/10分程度、好ましくは、0.05〜0.3g/10分程度である。
ポリエチレン系フィルムを形成する樹脂組成物中で25〜37質量%で含有されていることが好ましい。25%未満では樹脂組成物の粘度が著しく低下するため、安定した製膜性が得られず好ましくない。一方、37%を越えると粗面性の指標となる摩擦係数が高くなり好ましくない。
MFRのMFRが0.02未満ではポリエチレン系フィルムを形成する樹脂組成物の粘度が増加して安定した製膜が困難となる傾向がある。一方、1.0を越えるとMFRのMFRが300〜500となり、溶融製膜時にドローダウンやネックイン(Tダイ製膜の場合)が問題となったり、溶融バブルの吹き上げ(インフレーション製膜の場合)が困難となったりする傾向がある。
次に本発明のポリエチレン系フィルムに用いる3種の高密度ポリエチレンのメルトフローレートの比について説明する。
この比は、
(1)MFR/MFRが300〜500、さらに好ましくは350〜450であり、且つ、
(2)MFR/MFRが、2〜5、さらに好ましくは2〜3である。
本発明者は、3種の高密度ポリエチレンのメルトフローレート比をかかる(1)且つ(2)の範囲内とすることで、フィルム面を均一安定的に粗面化することができ、良好な互着抑制が得られることを見出している。なお、MFR比がこれらの範囲内である時に良好な抗互着性が発現する理由は必ずしも明確ではないが、MFR比が上記範囲内の時に、3種の高密度ポリエチレンが不十分な混合状態となり、フィルム面が粗面化しやすいと推定される。
比(1)が300未満では、混合均一性が増し粗面が平滑化するため互着抑制や低摩擦性が不十分となり好ましくない。一方、比(1)が500を超えると、成形性が悪化して、ゲルやフィッシュアイが発生するなどフィルム外観が悪化する傾向にあると共に、良好な粗面が形成されにくくなり、好ましくない。
比(2)が2未満では、混合の均一性はあまり向上せずフィルムの表面外観が好ましくない。一方、比(2)が5を超えると、混合均一性が良くなりすぎて、粗面が平滑化するため互着抑制や低摩擦性が不十分となり好ましくない。
本明細書における「メルトフローレート」とは、JIS K 7210に準拠し、温度190℃、荷重21.18Nの条件で測定したものである。
本発明のポリエチレン系フィルムの表面は、実質的に滑剤及びアンチブロッキング剤を含まず、樹脂温度180〜260℃で成形して得られるフィルムの表面であり、同一面どうしの動摩擦係数が0.4以下、好ましくは0.35以下、特に好ましくは0.3以下であることを充足するものである。動摩擦係数の下限は、前述した特定の3種の高密度ポリエチレンの組成物からなるフィルムである限り、特に限定されるものではないが、0.1程度が好ましい。動摩擦係数が低くなりすぎると、フィルムをロール巻きする際にフィルムが滑りすぎ、ロール端面が平坦にならなかったり、ラミネートや製袋等の二次加工に際して、ロールから繰り出されるフィルムが繰り出しロール上で滑って蛇行したりするなどの弊害が生じる恐れがある。
本明細書における「動摩擦係数」とは、ポリエチレン系フィルムの粗面の程度を示す指標となるものである。動摩擦係数は、ポリエチレン系フィルム2枚を重ね合わせ、JIS
K 7125に準じて、滑り速度を100mm/分、荷重を200g、接触領域を面積4000mmの正方形状、滑り方向をフィルム成形時の製膜方向として測定されるものである。
本明細書における「片面外部ヘイズ値」とは、ポリエチレン系フィルムの両面に流動パラフィンを均一に塗布して測定したヘイズ値Hi(内部ヘイズ値)と、一方の面にのみ流動パラフィンを均一に塗布して測定したヘイズ値Hs(片面ヘイズ値)とから、下記式(1)に基づいて算出される値であり、粗面化の程度と相関する曇度の指標となる数値である。本明細書では、JIS
K 7105に準拠してこれら内部ヘイズ値及び片面ヘイズ値を測定する。
片面外部ヘイズ値=Hs−Hi・・・(1)
本発明で得られるポリエチレン系フィルムやこれを備えた積層体を用いて容器や容器包装用包装体を構成する場合、5%以上の片面外部ヘイズ値を有するポリエチレン系フィルムまたはポリエチレン系フィルムと同様の組成を有する粗面層を積層体のシーラント面(すなわち内面)とすることが好ましい。これによって、良好な抗互着性及び開口性が発現する。片面外部ヘイズ値の上限は特に制限されないが、通常5〜15%が好ましい。5%未満では本発明の求める粗面が十分に形成されず好ましくない。一方、15%を越えると透明性を求められる用途の場合に、収容物がない部分の透視性が低くなり好ましくない。
また、本発明の効果を著しく損なわない範囲において、強度改善、減容化、燃焼廃棄時の低カロリー化等を目的として、有機又は無機充填材を配合したり、その他通常用いられる公知の添加剤、例えば帯電防止剤、酸化防止剤、防曇剤、有機あるいは無機系の顔料、紫外線吸収剤、分散剤などを適宜必要に応じて配合したりすることができる。但し本発明の主旨から、滑剤及びアンチブロッキング剤は実質的に含まないことが必要である。
実質的に含まない滑剤としては具体的には、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等の金属石けん系滑剤、炭素数4〜22個の高級脂肪酸と炭素数2,4,5個の直鎖脂肪族1価アルコールのエステル、アセチルクエン酸トリブチル、アジピン酸−ジ−2−エチルヘキシル、エタンジオールモンタン酸エステル、ポリ(1,3−ブタンジオールアジピン酸)エステル、アセチルリシノール酸メチル、ポリ(プロピレングリコール・アジピン酸,ラウリル酸)エステル、ポリ(1,3−ブチレングリコール,1,4−ブチレングリコール,アジピン酸オクチルアルコール)エステル、ぬかろう及びアジピン酸ジイソデシル等の1価,多価アルコールの脂肪酸エステル系滑剤、オレイン酸アマイド、エルカ酸アマイド、ベヘン酸アマイド、エチレンビスオレイン酸アマイド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アマイド及びエチレンビスエルカ酸アマイド等の酸アマイド系滑剤などが挙げられる。
実質的に含まないアンチブロッキング剤としては具体的には、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン及びポリアミド等の架橋物からなる有機微粒子、シリカ、ゼオライト、珪藻土、タルク、カオリナイト及び非晶性アルミノシリケート等の無機微粒子が挙げられる。
なお、「滑剤及びアンチブロッキング剤を実質的に含まない」とは、ポリエチレン系フィルム面にブリードしない程度には含んでも構わないことを意味する。具体的には、滑剤の許容含有量は組成物中0.3質量%未満、好ましくは0.2質量%未満、より好ましくは0.1質量%未満である。またアンチブロッキング剤の許容含有量は組成物中0.05質量%未満、好ましくは0.03質量%未満、より好ましくは0.01質量%未満である。
滑剤のうち金属石けん系滑剤は、原料樹脂を良好にペレット化するためや、重合体製造時に触媒として使用された塩素化合物などの酸性化合物を中和して捕捉するため等に、樹脂原料にすでに含まれている場合があるため、最小限の含有はやむを得ない場合がある。
したがって、少なくともフィルム用の滑剤として広く用いられている酸アマイド系滑剤及び脂肪酸エステル系滑剤は含まないことが好ましい。さらには滑剤及びアンチブロッキング剤を全く含まないことが、ブリードアウトの恐れが全く無いため、当然ながら最も好ましい。
本発明のポリエチレン系フィルムに用いる組成物の調製方法は特に限定されないが、3種の高密度ポリエチレンをミキシングロール、バンバリミキサー、ヘンシェル、タンブラー、リボンブレンダー等の混合機にて混合する方法等が挙げられる。
本発明のポリエチレン系フィルムは、特定の3種の高密度ポリエチレンの組成物を押出機などを用いて造粒化したものを用いた各種製膜法にて得られる。好ましい製膜法として多層水冷式または多層空冷式インフレーション法、または多層Tダイ法等が挙げられる。本発明では、Tダイ製膜機やインフレーション製膜機などのフィルム成形機で成形したままの無延伸フィルムを本発明のポリエチレン系フィルムとすることができる。なお、必要に応じて延伸処理を施すことも差し支えないが、シーラントフィルムとして使用する場合には、フィルム成形機で成形したままの無延伸フィルム、すなわち積極的な延伸処理を施さない無延伸フィルムの状態で使用することが好ましい。
本発明のポリエチレン系フィルムを製造する時の樹脂温度は特に限定されないが、フィルム成形時にダイス出口から吐出された直後の位置で測定して180〜260℃が好ましく、190〜250℃がより好ましく、200〜250℃が特に好ましい。樹脂温度が260℃を超えると、3種の高密度ポリエチレンどうしの混合の均一化が進行し、内表面層に粗面が形成されにくくなる恐れがある。また、180℃未満になると、エチレン系重合体同士の混合が不十分となり、外観不良が発生する恐れがある。
本発明のフィルムの厚みは特に限定されないが、経済的観点及び容器等への加工性の観点から、5〜1000μmが好ましく、10〜400μmがより好ましく、30〜200μmが特に好ましい。
本発明のポリエチレン系フィルムは、特定の3種の高密度ポリエチレンの組成物を用いて得られたものであるので、滑剤及びアンチブロッキング剤を実質的に含むことなく、しかもフィルム面を機械的に荒らす、セミマットロール、マットロール、ダブルマットロール、エンボスロール、その他特殊加工したロール等でフィルム面に凹凸を付与する等の物理的処理を施さずとも、優れた抗互着性や滑り性を呈するものである。但し、本発明のポリエチレン系フィルムに対して、かかる物理的処理を施すことは勿論差し支えない。
本発明のポリエチレン系フィルムは優れた抗互着性や滑り性を呈するため、これをロール状に巻いて保管する間に、フィルム同士が互着することがない。さらに、容器に加工する際にはフィルムがブロッキングせず良好に滑るため、容器等の生産性を向上することができる。また、フィルムが帯電しにくいため、塵や異物を巻きこみにくく、高品質の容器等を安定して生産できる。本発明のポリエチレン系フィルムを用いることにより、抗互着性に優れ、収容物の充填や取り出しが良好な容器を提供することができる。
積層体
本発明のポリエチレン系フィルムは単層でシーラントフィルムなどに利用することができるが、これと他の層とを含む積層体の形態で利用することもできる。
シーラントフィルムとして好適な本発明の積層体の態様としては、例えば、前記3種の高密度ポリエチレンの組成物からなる層を粗面層をシーラント層とし、これに隣接して少なくとも一層の支持層を共押出製膜により備えたことを特徴とする積層体が挙げられる。図1に本発明の積層体であるフィルムの断面図の例を示す。積層体10は、シーラント層1と支持層2とからなっている。
隣接する支持層は、125℃までの耐熱性を有するPE層であれば、特に限定はない。
好ましい支持層の例として、密度950kg/m以上の高密度ポリエチレン20〜40質量%と密度900kg/m以上の線状低密度ポリエチレン60〜80質量%の混合物が挙げられる。該支持層は125℃の耐熱性、透明性、衝撃耐性を兼備するために配層するものである。
積層体全体の厚みは特に限定されないが、シーラントフィルムとして利用する場合、シール性を考慮すれば20〜250μmが好ましく、30〜150μmが特に好ましい。また支持層と粗面層であるポリエチレン系フィルムの厚み比(支持層/粗面層)は特に限定されないが、シール性を考慮すれば50〜95/50〜5が好ましい。
本発明の積層体の他の態様としては、本発明のポリエチレン系フィルムに、遮光層、ガスバリア層、印刷層、及び保護層から選ばれた少なくとも1種の層を備えた構成のものが挙げられる。
遮光層、ガスバリア層、印刷層、及び保護層の構成成分としては特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体けん化物、アルミニウム箔、2軸延伸又は無延伸ポリアミド、2軸延伸又は無延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)もしくはポリエチレンナフタレート(PEN)、酸化アルミニウム蒸着PET、シリカ蒸着PET等が挙げられる。
本発明の積層体の他の態様としては、本発明のポリエチレン系フィルムをシーラント層とし、これを支持する少なくとも一層の支持層を積層させた先の積層体に対して、さらに、遮光層、ガスバリア層、印刷層、及び保護層から選ばれた少なくとも1種の層を積層したものが挙げられる。
本発明の積層体の製造方法は特に限定されないが、水冷式又は空冷式(共)押出(多層)インフレーション法、(共)押出(多層)Tダイ法の如く溶融成形により複数の層を同時に積層させながら成形する方法、ドライラミネート法の如く各層のフィルムあるいはシートを成形しておいてこれらを必要に応じて接着剤等を用いて積層する方法、押出ラミネート法の如く一方のフィルムやシートを予め成形しておいて他の層をその上に溶融積層する方法などが挙げられる。これらの中でも、多種多様な層を容易に積層できることから、ドライラミネート法や押出ラミネート法が特に好ましい。
本発明の積層体は、微細な凹凸形状を有する粗面を内表面層として備えたものであるので、本発明のポリエチレン系フィルムと同様、抗互着性を呈するものとなる。
容器
本発明の容器は、上記の本発明のポリエチレン系フィルム又は本発明の積層体からなることを特徴とする。
本発明の容器の態様としては、本発明のポリエチレン系フィルムを最内層とした柔軟な袋等の容器が挙げられる。図2に本発明の積層体からなる柔軟な袋の容器を示す。この袋20は本発明の積層体である矩形のフィルム2枚の周縁部3方をヒートシールしたヒートシール部21を有する3方袋である。この態様では、本発明のポリエチレン系フィルムの粗面を最内面とすることが好ましい。かかる容器は容器内面同士の抗互着性に優れ、開口が容易であるので、内容物を充填する際等に開口不良を起こす恐れがない。
本発明の容器の他の態様としては、本発明のポリエチレン系フィルムを最外層とした袋、トレー等の容器が挙げられる。この態様では、本発明のポリエチレン系フィルムの粗面を最外面とすることが好ましい。袋状の容器は、本発明のポリエチレン系フィルム又は積層体を、熱、高周波、超音波等により溶着させ、袋状等に加工することで得られる。本発明のポリエチレン系フィルムを最外層とした容器は、集積包装したり、積み重ねて保管したりする場合の容器間の互着が抑制されたものとなる。また、容器を更に真空密着包装等により外包装した場合の取出し性にも極めて優れたものとなる。
特に、本発明のポリエチレン系フィルム単独からなる容器や、本発明の積層体からなり、かつ最内層と最外層の双方が本発明のポリエチレン系フィルムからなる容器では、これら双方の効果を兼ね備えたものとなり、好適である。さらに、最内層と最外層の双方が本発明のポリエチレン系フィルムからなる容器では、本発明のポリエチレン系フィルムの粗面を最内面及び最外面とすることが好ましい。
本発明の容器は、耐熱性にすぐれるため高温下で、乾熱滅菌や高圧蒸気滅菌される容器として好ましく用いられる。
このような容器としては特に制限はないが、成形性と経済性の観点から、合成樹脂からなる単層又は多層構造のシートやフィルムからなる袋状の容器等が挙げられる。高圧蒸気滅菌は、レトルト分野、医療分野等で通常用いられている水没式、スプレー式等の方法にて実施できる。
高圧蒸気滅菌温度は特に限定されないが、近年、生産性の向上、食品等の風味保持、滅菌性の向上などの観点から、従来100〜118℃程度であったのが徐々に高くなる傾向にあり、最近では125℃以下の高温で実施されるようになってきている。さらには容器内を減圧にして収容物と容器とを密着させて、高圧蒸気滅菌を実施することが多くなっている。また医療行為に用いられるチューブ、コネクタなどを併せて収納し、容器内を減圧にして容器と収容物を密着させて、高圧蒸気滅菌を実施することも増えてきている。この場合、容器の内面どうしは125℃以下の乾熱滅菌の熱履歴を受ける。
本発明の容器は耐熱性に優れ、125℃以下の高圧蒸気滅菌後や乾熱滅菌後の抗互着性にも極めて優れる。本発明の容器包装体ではさらに、包装体内が減圧にされ、容器と包装体が強力に密着した状態で高圧蒸気滅菌処理される過酷な条件下においても互着が起こらない。
本発明は、医療用物品や食品を収納する直接および間接容器として好ましく適用できる。特に、高カロリー輸液、腹膜透析用輸液(CAPD)などの内容物が充填された、フィルムバッグ、ブローバッグ、ブローボトルなどの医療用物品が収容された容器、あるいは粘稠液状の流動食、経腸栄養剤の容器、等に好ましく適用できる。図3には、図2の本発明の袋に医療用物品であるフィルムバッグを内容物として収容した内容物入り容器を示す。この容器は、本発明では、滑剤及びアンチブロッキング剤等の添加剤を実質的に使用しないため、これらがブリードアウト等して容器内容物を汚染する恐れがなく、極めて衛生的である。
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
(実施例1〜2、比較例1〜8)
<粗面層を有するポリエチレン系フィルムの製膜>
高密度ポリエチレンを表1に示す組成で配合し、これをヘンシェルミキサーにて混合した樹脂組成物を得た。次いで、表面温度を40℃に制御した冷却用第1ロールを備えたTダイ製膜機にて樹脂温度230℃で製膜し、厚さ70μmのポリエチレン系フィルムを得た。なお、表中、配合量の単位は質量%を示す。
<容器>
得られたフィルムを200mm×200mm角に裁断したものを2枚用意し、冷却用第1ロールに接しなかった面同士を重ねて三方の端部同士を熱溶着し、袋状の容器を得た。熱溶着の条件は、シール幅1cm、ヒートシールバーの上部温度180℃、下部温度60℃、圧力0.2MPa、溶着時間1秒とした。
<乾熱滅菌>
得られた袋状容器の内面どうしが密着するように脱気した後、未溶着の端部辺を熱溶着して密閉した。この容器を温度125℃、湿度0%RHの恒温恒湿槽内に30分間、静置した後に常温雰囲気下に取り出した。
<高圧蒸気滅菌>
得られた袋状容器の内部に留水を1L充填し、未溶着の端部同士を熱融着して、密閉した。この容器をスプレー式高圧蒸気滅菌機にて125℃で20分の滅菌処理を施した。
用いた高密度ポリエチレン(HD)及び直鎖状低密度ポリエチレン(LLD)を以下に示す。MFRはJIS K 7210に準拠し、温度190℃、荷重21.18Nで測定し、密度はJIS K 6922−2に準拠し、密度勾配管にて測定したものである。
表には、MFR比についても合わせて記載してある。
(高密度ポリエチレン及び直鎖状低密度ポリエチレン)
・HD1:MFR20g/10分、密度965kg/m、融解ピーク温度133℃
・HD2:MFR12g/10分、密度970kg/m、融解ピーク温度134℃
・HD3:MFR0.05g/10分、密度952kg/m、融解ピーク温度132℃
・HD4:MFR0.25g/10分、密度957kg/m、融解ピーク温度134℃
・HD5:MFR20g/10分、密度946kg/m、融解ピーク温度128℃
・HD6:MFR0.05g/10分、密度950kg/m、融解ピーク温度132℃
・HD7:MFR3.5g/10分、密度955kg/m、融解ピーク温度133℃
・HD8:MFR0.1g/10分、密度957kg/m、融解ピーク温度133℃
・LLD:MFR0.9g/10分、密度905kg/m、融解ピーク温度123℃
(評価項目及び評価方法)
<動摩擦係数>
ポリエチレン系フィルムの動摩擦係数をJIS K 7125に準じ、第1ロールに接しなかった面同士を重ね合わせ、滑り速度を100mm/分、荷重を200g、接触領域を面積4000mmの正方形状、滑り方向をフィルム成形時のM方向として測定した。
<片面外部ヘイズ値>
ポリエチレン系フィルムの片面外部ヘイズ値をJIS K 7105に準拠して測定した。すなわち、片面ヘイズ値(Hs)として、ポリエチレン系フィルムの動摩擦係数測定面の反対面に流動パラフィンを塗布してヘイズ値を測定した。次に、内部ヘイズ値(Hi)として、もう一方の面に流動パラフィンを塗布してヘイズ値を測定した。これらの値から上記式(1)に基づいて片面外部ヘイズ値を算出した。
<フィルム外観>
乾熱および高圧蒸気による滅菌後の容器の平面部を、10mm×10mmの格子を1単位として、縦10単位、横10単位の合計100単位領域に区画し、表面を目視にて観察し、均一なスリガラス状で良好な外観を呈する区画数と、表面に不均一な「荒れ」や「ゆらぎ」が観測されていて外観が不良である区画数を数え、下記基準に基づいて評価した。
○:良好な外観を呈する区画数が70以上〜100以下
△:良好な外観を呈する区画数が40以上〜70未満
×:良好な外観を呈する区画数が0以上〜40未満
<高圧蒸気滅菌後の抗互着性>
高圧蒸気による滅菌後の容器の一辺を切断開口し、蒸留水を排出するときの内面どうしが互着しているか否かを下記基準に基づいて評価した。
○:容器の開口が容易であり、内面どうしの互着部分がほとんどない。あるいは剪断方向に軽くずらすと容易に分離する。
×:容器包装体の開口が難しく、開口できても内面どうしが強く互着していて取り出しが難しい。
<乾熱滅菌後の抗互着性>
乾熱滅菌後の容器の一辺を切断開口し、内面どうしが互着しているか否かを下記基準に基づいて評価した。
○:容器の開口が容易であり、内面どうしの互着部分がほとんどない。あるいは剪断方向に軽くずらすと容易に分離する。
×:容器包装体の開口が難しく、開口できても内面どうしが強く互着していて取り出しが難しい。
(結果)
各例における評価結果を表1に合わせて示す。
表1に示すように、特定の高密度ポリエチレンを用いた実施例1及び実施例2では、いずれも得られたポリエチレン系フィルムの外観は良好であるとともに、動摩擦係数が0.40以下、片面外部ヘイズ値が5%以上であり、これを用いた容器では、滑剤やアンチブロッキング剤を含まないにもかかわらず、125℃以下の高圧蒸気および乾熱滅菌という過酷な処理を施しても、内面どうしが互着しなかった。
これに対して、比較例1乃至比較例8では、いずれも得られたポリエチレン系フィルムの外観が不良であったり、動摩擦係数が0.40以上、片面外部ヘイズ値が5%以下であったり、これを用いた容器が125℃以下の高圧蒸気および乾熱滅菌という過酷な処理を施すことで、内面どうしが互着してしまったりした。
Figure 2014088476
(実施例3〜4)
<積層体の製膜>
高密度ポリエチレンを表2に示す組成で配合し、これをヘンシェルミキサーにて混合し、シーラント層用の樹脂組成物を得た。同様にして高密度ポリエチレンと線状低密度ポリエチレンを混合して支持層用の樹脂組成物を得た。次いで、表面温度を40℃に制御した冷却用第1ロールを備えた多層Tダイ製膜機にて樹脂温度230℃で製膜し、シーラント層20μm、支持層70μmの積層フィルム(積層体)を得た。なお、表中、配合量の単位は質量%を示す。また支持層の樹脂組成物の融解ピーク温度は、126℃であった。
上述の実施例及び比較例と同様にして、容器を作成し、乾熱滅菌及び高圧蒸気滅菌を行い抗互着性を評価した。評価結果を表2に示す。
Figure 2014088476
本発明の粗面層を有するポリエチレン系フィルム、積層体は、抗互着性及び滑り性に優れると共に、容器等を構成した時に内容物への異物混入の恐れがなく、フィルム外観にも優れたものであるので、液状の医薬品あるいは粘稠液状の流動食、経腸栄養剤の直接容器や、高カロリー輸液、腹膜透析用輸液(CAPD)などの内容物が充填されたフィルムバッグ、ブローバッグ、ブローボトルなどの医療用直接容器が包装された間接容器等に好ましく適用できる。本発明では、滑剤及びアンチブロッキング剤等の添加剤を実質的に使用しないため、これらがブリードアウト等して容器内容物を汚染する恐れがないのでそれが問題となる容器に好適に利用できる。
1 シーラント層
2 支持層
10 積層体
20 袋
21 ヒートシール部

Claims (5)

  1. 3種の高密度ポリエチレンの密度がすべて950kg/m以上であり、該3種の高密度ポリエチレンのメルトフローレートを、それぞれ、MFR、MFR、MFRとするとき、MFRの比が、
    MFR/MFRが300〜500
    且つ、MFR/MFRが、2〜5
    であり、
    質量比でMFR成分が60〜70%、MFR成分が3〜5%、MFR成分が25〜37%の割合で含有することを特徴とするポリエチレン系フィルム。
  2. 3種すべての高密度ポリエチレンの融解ピーク温度が128℃以上であることを特徴とする請求項1に記載のポリエチレン系フィルム。
  3. 請求項1または請求項2に記載のポリエチレン系フィルムからなる層と、少なくとも一層の支持層とを共押出製膜して得られることを特徴とする積層体。
  4. 請求項1もしくは2のいずれかに記載のポリエチレン系フィルム、または請求項3に記載の積層体からなることを特徴とする容器。
  5. 請求項4に記載の容器に食品または医療用物品を収容したことを特徴とする内容物入り容器。
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