JP2016199299A - 包装シートの製造方法及び包装材 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロールに対する包装シートの密着や、巻き取られた包装シートの繰り出し時におけるブロッキングを抑制することを可能とする、包装シートの製造方法を提供する。【解決手段】包装シートの製造方法は、医療用または食用の内容物を包装する包装材を形成するために用いられる包装シート30を製造する方法である。この製造方法は、複数層または単層からなる包装シート30をTダイ40を用いて形成する工程と、包装シート30と最上流にて係合するロールである冷却ロール50により包装シート30を冷却する工程と、を有する。包装シート30の一方の面を含む層を構成する材料は、実質的に添加剤を含んでいない。冷却ロール50の表面には凹凸が形成されている。包装シート30を冷却する工程では、包装シート30の一方の面を含む層に対し、冷却ロール50により凹凸加工を施す。【選択図】図1

Description

本発明は、包装シートの製造方法及び包装材に関する。
医療用または食用の内容物を包装する包装材を形成するために用いられる包装シートは、包装材の内面側となる層を構成する樹脂材料が、アンチブロッキング剤および滑剤などの添加剤を含まないことが多い。しかしながら、これらの添加剤を含まない樹脂材料は、他の物に対して密着し易い(くっつき易い)(特許文献1の段落0006参照)。
特開2006−75399号公報
本発明者の検討によれば、上述した用途の包装シートの製造時に、包装シートがロールに対して密着することにより、樹脂材料がロールに取られてしまったり、或いは、巻き取られた包装シートを繰り出す際にブロッキングが生じて繰り出しをスムーズに行うことができなかったりすることがある。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、ロールに対する包装シートの密着や、巻き取られた包装シートの繰り出し時におけるブロッキングを抑制することを可能とする、包装シートの製造方法、及び、その製造方法により製造された包装シートにより形成された包装材を提供する。
本発明は、
医療用または食用の内容物を包装する包装材を形成するために用いられる包装シートを製造する方法であって、
複数層または単層からなる前記包装シートをTダイを用いて形成する工程と、
前記包装シートと最上流にて係合するロールである冷却ロールにより前記包装シートを冷却する工程と、
を有し、
前記包装シートの一方の面を含む層を構成する材料が、実質的に添加剤を含んでおらず、
前記冷却ロールの表面には凹凸が形成されており、
前記包装シートを冷却する工程では、前記包装シートの一方の面を含む層に対し、前記冷却ロールにより凹凸加工を施す包装シートの製造方法を提供する。
また、本発明は、
本発明の包装シートの製造方法により製造された包装シートにより形成された包装材を提供する。
本発明によれば、ロールに対する包装シートの密着や、巻き取られた包装シートの繰り出し時におけるブロッキングを抑制することができる。
実施形態に係る包装シートの製造方法を説明するための図である。 包装シートの層構造を示す模式的な断面図である。 実施形態に係る包装材を有する輸液バッグを示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
本実施形態に係る包装シートの製造方法は、医療用または食用の内容物20を包装する包装材11(図3)を形成するために用いられる包装シート30(図2)を製造する方法である。
図1に示すように、この製造方法は、複数層または単層からなる包装シート30をTダイ40を用いて形成する工程と、包装シート30と最上流にて係合(接触)するロールである冷却ロール50により包装シート30を冷却する工程と、を有する。
包装シート30の一方の面30aを含む層(内層31)を構成する材料は、実質的に添加剤を含んでいない。
冷却ロール50の表面には凹凸が形成されている。
包装シート30を冷却する工程では、包装シート30の一方の面30aを含む層(内層31)に対し、冷却ロール50により凹凸加工(エンボス加工)を施す。
包装シート30の一方の面30aを含む層(内層31)に凹凸加工を施すことにより、当該層の表面の滑り性を良好にすることができる。
包装シート30は、医療用の内容物20を包装する包装材を形成するために用いられる医療用包装シート、又は、食用の内容物20を包装する包装材を形成するために用いられる食品包装シートである。
なお、包装材は、内容物20に対して直接接する状態で内容物20を包装する。
図2に示すように、包装シート30は、例えば、内層31と、外層32と、からなる二層構造とすることができる。
図3は、医療用包装シートである包装シート30を用いて製造された包装材11に、内容物20としての医療用の液体(生理食塩水、ブドウ糖液、リンゲル液等の医療現場において点滴として使用する輸液製剤、医療現場において輸血する際に使用する血液成分等の液体など)を収容してなる輸液バッグ10を示している。
包装材11は、内層31が内側となり、外層32が外側となるように、ヒートシールによって内層31どうしを部分的に接着してシール部11aを形成することにより、内容物20を収容する収容部12を有する形態に加工されている。
包装材11には、必要に応じて、収容部12から内容物20を吐出するための導管14や、導管14の先端を開閉するための栓15が設けられている。
また、シール部11aには、必要に応じて、包装材11、ひいては輸液バッグ10を吊り下げるための吊り下げ穴13が形成されている。
図1に示される製造装置100は、Tダイ40と、冷却ロール50と、原反ロール90を巻き取る巻取ロール110と、冷却ロール50と巻取ロール110との間で包装シート30に係合する複数のロール60、70、80と、を有している。
Tダイ40には、外層32を構成する材料が導入される第1導入口41aと、内層31を構成する材料が導入される第2導入口41bと、が形成されている。
なお、製造装置100は、外層32を構成する材料を溶融及び混練して押し出す第1押出機(図示略)と、内層31を構成する材料を溶融及び混練して押し出す第2押出機(図示略)と、を有している。第1押出機から押し出された材料が、第1導入口41aに導入され、第2押出機から押し出された材料が、第2導入口41bに導入される。
Tダイ40には、更に、第1導入口41aに連通している第1流路42aと、第2導入口41bに連通している第2流路42bと、が形成されている。
第1流路42aは、外層32を構成する材料をシート状(フィルム状)に広げつつ下流側に流動させる。第2流路42bは、内層31を構成する材料をシート状(フィルム状)に広げつつ下流側に流動させる。
更に、Tダイ40には、合流流路43が形成されている。合流流路43の上流側端には、第1流路42aの下流側端と第2流路42bの下流側端とが接続されている。
第1流路42aと第2流路42bとが1つの合流流路43に合流することにより、第1流路42aにより広げられた外層32を構成する材料と、第2流路42bにより広げられた内層31を構成する材料と、が相互に積層される。
合流流路43は、第1流路42aにより広げられた外層32を構成する材料と、第2流路42bにより広げられた内層31を構成する材料と、を相互に積層した状態で、下流側に流動させる。
合流流路43の下流側端は、包装シート30をダイ40の外部に吐出する吐出口44となっている。
吐出口44からは、外層32と内層31とが相互に積層されてなる包装シート30が吐出される。
なお、本図は、1例として2層のマルチマニホールドダイスを図示したものであるが、2層以上に積層させるダイスを使用し、複数台の押出機から同一の樹脂を流して2層にしてもよい。また、異なる3種以上の樹脂を用いて3層以上にしてもよい。さらに、フィードブロックを用いて多層シートにする手法を用いてもよい。
冷却ロール50は、Tダイ40から吐出された包装シート30に対して、最上流にて係合し(最初に係合し)、該包装シート30を冷却するロールである。
この冷却ロール50には、内層31の表面が係合する。
冷却ロール50の表面には、凹凸が形成されている。よって、冷却ロール50によって包装シート30を冷却する際に、冷却ロール50の表面の凹凸が内層31の表面に転写されることにより、内層31の表面に凹凸が形成される。
冷却ロール50によって冷却されるとともに表面に凹凸が形成された包装シート30は、その後、複数のロール60、70、80に順次係合した後、巻取ロール110に巻き取られる。
包装シート30が巻取ロール110に巻き取られることにより、包装シートの原反をロール状に巻回してなる原反ロール90が得られる。
ここで、冷却ロール50の温度は、例えば、内層31(包装シート30の一方の面30aを含む層)を構成する材料の溶融温度よりも150℃以上低い温度(当該溶融温度−150℃以下)、より好ましくは当該溶融温度よりも180℃以上低い温度(当該溶融温度−180℃以下)に設定することが好ましい。
このようにすることにより、包装シート30の十分な冷却と、所望の形状の凹凸の形成と、を行うことができ、且つ、冷却ロール50およびその後段の各ロール60、70,80に対する包装シート30の密着を抑制することができる。しかも、巻き取られた包装シート30の繰り出し時におけるブロッキングも抑制することができる。
また、このように冷却ロール50の温度を十分低く設定することにより、包装シート30に凹凸加工(エンボス加工)を行っても、包装シート30の透明性を担保することができる。
ここで、好ましくは、包装シート30において冷却ロール50に係合している部分は、冷却ロール50とともに包装シート30を挟持するロールではなく、エアナイフにより冷却ロール50に対して付勢する。このように、エアーにより包装シート30を冷却ロール50に対して付勢することにより、包装シート30の表面粗さが大きくなりすぎてしまうことを抑制し、包装シート30の透明性を良好にすることができ、なおかつ必要な表面粗さの凹凸加工を包装シート30に施すことができる。
なお、冷却ロール50の温度は、15℃以上であることが好ましく、20℃以上であることが更に好ましい。このようにすることにより、製膜時に包装シート30を冷却ロール50に対して密着状態で安定的に接触させることができ、安定して包装シート30を製膜できるため、包装シート30の厚みのバラつきを抑制することができる。
ここで、内層31の表面、すなわち包装シート30の一方の面30aのRz(十点平均粗さ)(JIS1994に準拠)は、例えば、0.6以上2.5以下とすることができる。
また、外層32の表面、すなわち包装シート30の他方の面30bのRz(十点平均粗さ)は、例えば、0.2以上0.6以下とすることができる。
また、内層31の表面、すなわち包装シート30の一方の面30aのRy(最大高さ)は、例えば、1.0以上3.0以下とすることができる。
また、外層32の表面、すなわち包装シート30の他方の面30bのRy(最大高さ)は、例えば、0.3以上1.0以下とすることができる。
また、内層31の表面、すなわち包装シート30の一方の面30aに形成される複数の凹凸の大きさ(凸部の円相当径)は、5μm以上40μm以下とすることができる。
凹凸の密度(単位面積あたりの凸部の個数)は、150個/mm以上1000個/mm以下とすることができる。
この凹凸形状は、矩形状、ダイヤ形状、三角形状、波状、楕円形状、円形状、台形状等の断面構造となる形状であっても、ピラミッド状、錐体状等の各種幾何学的形状であっても、皮紋、梨地、布目、合成皮革様思慕模様、縞模様等の各種絵模様であってもよい。
なお、冷却ロール50に形成された凹凸が転写されることにより、内層31の表面に凹凸が形成されるため、冷却ロール50には、内層31の表面の凹凸と対応する形状の凹凸が形成されている。
以下、包装シート30を形成する材料成分(内層31及び外層32の材料成分)について説明する。
内層31を形成する材料は、包装シート30を用いて形成した包装材11の低溶出性を高める観点から、実質的に添加剤を含んでいない。
ここで言う添加剤は、たとえば、エルカ酸アミド、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル等の滑剤、シリカ、珪藻土、炭酸カルシウム、タルク等の抗ブロッキング剤(アンチブロッキング剤)、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、炭素数8〜22の脂肪酸のグリセリンエステル、ソルビタン酸エステル、ポリエチレングリコールエステル等の帯電防止剤、染料、着色剤等である。
ただし、必要に応じて、添加剤を含有する際はプラスチック製医薬品容器試験法の溶出物試験および灰化試験に適合する範囲であれば、添加剤を含んでいても構わない。
内層31を形成する材料は、少なくとも、アンチブロッキング剤及び滑剤を含んでいないことが好ましい。
また、内層31を構成する材料と、外層32を構成する材料は、いずれも、少なくとも樹脂材料を含んでいる。
内層31を構成する樹脂材料と、外層32を構成する樹脂材料は、いずれも、少なくとも直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を含むことが好ましい。
内層31は、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、メタロセン触媒を使用して重合したエチレン−αオレフィン重合体、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテンポリマー、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂等のポリオレフィン系樹脂等を含む材料により形成されていることが好ましい。
外層32は、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、メタロセン触媒を使用して重合したエチレン−αオレフィン重合体、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテンポリマー、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂等のポリオレフィン系樹脂等を含む材料により形成されていることが好ましい。
内層31と外層32とは、配合組成が互いに同一の材料を用いて形成されていてもよいが、内層31どうしのヒートシール性を良好にするために、少なくとも配合が互いに異なる材料により形成されたものであることが望ましい。
内層31を構成する樹脂材料と、外層32を構成する樹脂材料とが、いずれも直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を含む場合、その配合比率を互いに異ならせることが好ましい。
また、外層32は、巻き取られた状態で内層31と接するため、内層31よりも滑り性に優れていることが好ましい。外層32は、内容物20に直接接するわけではないため、上記の添加剤を含んでいても良い。
また、包装シート30の厚さは、例えば、100μm以上350μm以下とすることができ、より好ましくは、150μm以上300μm以下とすることができる。
以上のような実施形態に係る包装シートの製造方法によれば、複数層または単層からなる包装シート30をTダイ40を用いて形成する工程と、包装シート30と最上流にて係合するロールである冷却ロール50により包装シート30を冷却する工程とを有する。包装シート30の一方の面(面30a)を含む層(内層31)を構成する材料は、実質的に添加剤を含んでいない。また、冷却ロール50の表面には凹凸が形成されている。そして、包装シート30を冷却する工程では、包装シート30の一方の面(面30a)を含む層(内層31)に対し、冷却ロール50により凹凸加工を施す。
ここで、包装シート30の一方の面(面30a)を含む層(内層31)を構成する材料が添加剤を含んでいない場合、包装シート30の一方の面(面30a)が、製造の際にロールに対して密着しやすい。
このような事情に対し、本実施形態のように、包装シート30の一方の面(面30a)を含む層(内層31)に、冷却ロール50により凹凸加工を施すことによって、包装シート30の一方の面30aを含む層(内層31)の滑り性を良好にすることができる。
よって、各ロールに対する包装シート30の密着を抑制することができる。
また、包装シート30の一方の面(面30a)を含む層(内層31)を構成する材料が実質的に添加剤を含んでいない場合、包装シート30が巻き取られた状態から該包装シート30を繰り出す際に、ブロッキングが生じやすい。しかし、本実施形態のように、包装シート30の一方の面(面30a)を含む層(内層31)に対し、冷却ロール50により凹凸加工を施すことによって、包装シート30の一方の面30aを含む層(内層31)の滑り性を良好にすることができるので、巻き取られた包装シート30の繰り出し時におけるブロッキングを抑制することが可能となる。
ここで、包装材を介した内容物の良好な視認性を確保するため、内容物を直接包装する包装材には凹凸加工を施さないことが一般的である。
なお、本発明とは分野が異なるが、特許文献1の特許請求の範囲及び段落0014等には、輸液バッグを収納する輸液バッグ保存用外装袋を形成するために用いられる包装シートを製造する技術が記載されている。そして、特許文献1の段落0014には、Tダイ法で包装シートにエンボス加工を施す場合に、ロールに熱をかけることが記載されている。
一方、本実施形態では、輸液バッグ保存用外装袋ではなく、医療用または食用の内容物20を包装する包装材11を形成するために用いられる包装シート30を製造する。
本実施形態では、包装シート30の一方の面(面30a)を含む層(内層31)に凹凸を形成するが、形成される凹凸の程度を適宜設定することにより、凹凸での光の散乱を抑制し、内容物20の視認性を良好にすることができる。特に、内容物20が液体の場合に、凹凸の程度を適宜設定することにより、内層31の表面に形成された凹凸内にも液体が入り込むことにより、凹凸が見えにくくなる。よって、内層31の表面に凹凸が形成されていても、内容物20の視認性を良好にすることができる。
特に、包装シート30の一方の面(面30a)を含む層(内層31)を構成する材料が、少なくとも、添加剤としてのアンチブロッキング剤及び滑剤を含んでいない場合、包装シート30の一方の面(面30a)が、製造の際にロールに対して密着しやすいとともに、包装シート30が巻き取られた状態から該包装シート30を繰り出す際にブロッキングが生じやすい。
このような事情に対し、本実施形態のように、包装シート30の一方の面(面30a)を含む層(内層31)に、冷却ロール50により凹凸加工を施すことによって、各ロールに対する包装シート30の密着を抑制することができるとともに、巻き取られた包装シート30の繰り出し時におけるブロッキングを抑制することができる。
また、包装シート30の一方の面(面30a)を含む層(内層31)を構成する材料が、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を含む。この場合、包装シート30の一方の面(面30a)が、製造の際にロールに対して密着しやすいとともに、包装シート30が巻き取られた状態から該包装シート30を繰り出す際にブロッキングが生じやすい。
このような事情に対し、本実施形態のように、包装シート30の一方の面(面30a)を含む層(内層31)に、冷却ロール50により凹凸加工を施すことによって、各ロールに対する包装シート30の密着を抑制することができるとともに、巻き取られた包装シート30の繰り出し時におけるブロッキングを抑制することができる。
また、冷却ロール50の温度を、包装シート30の一方の面(面30a)を含む層(内層31)を構成する材料の溶融温度よりも150℃以上低い温度に設定することにより、包装シート30の十分な冷却と、所望の形状の凹凸の形成と、を行うことができ、且つ、冷却ロール50およびその後段の各ロール60、70,80に対する包装シート30の密着を抑制することができる。しかも、巻き取られた包装シート30の繰り出し時におけるブロッキングも抑制することができる。
なお、上記においては、包装材11の内容物20が医療用の液体である例を説明したが、内容物20は食用の液体であっても良い。
また、内容物20は、液体に限らず、注射器、メス、ゴム栓等の医療器具等であっても良い。
また、上記においては、外層32の表面(包装シート30の他方の面30b)には、凹凸加工を施さない例を説明したが、外層32の表面にも凹凸加工を施しても良い。
また、上記においては、包装シート30が2層である例を説明したが、包装シート30は3層以上の積層構造をなしていても良い。この場合、製造装置が有する押出機の数、Tダイ40の導入口の数、及び、Tダイ40の流路(合流流路43を除く部分)の数は、包装シート30の層数と対応する数となる。
また、包装シート30は単層からなっていても良い。この場合、包装シート30が有する1つの層の一方の面に凹凸が形成される。また、この場合、製造装置が有する押出機の数、Tダイ40の導入口の数、及び、Tダイ40の流路の数は、1つずつとなる。
10 輸液バッグ
11 包装材
11a シール部
12 収容部
13 吊り下げ穴
14 導管
15 栓
20 内容液(内容物)
30 包装シート
30a 面
31 内層
32 外層
40 Tダイ
41a 第1導入口
41b 第2導入口
42a 第1流路
42b 第2流路
43 合流流路
44 吐出口
50 冷却ロール
60 ロール
70 ロール
80 ロール
90 原反ロール
100 製造装置

Claims (6)

  1. 医療用または食用の内容物を包装する包装材を形成するために用いられる包装シートを製造する方法であって、
    複数層または単層からなる前記包装シートをTダイを用いて形成する工程と、
    前記包装シートと最上流にて係合するロールである冷却ロールにより前記包装シートを冷却する工程と、
    を有し、
    前記包装シートの一方の面を含む層を構成する材料が、実質的に添加剤を含んでおらず、
    前記冷却ロールの表面には凹凸が形成されており、
    前記包装シートを冷却する工程では、前記包装シートの一方の面を含む層に対し、前記冷却ロールにより凹凸加工を施す包装シートの製造方法。
  2. 前記包装シートの一方の面を含む層を構成する前記材料は、少なくとも前記添加剤としてのアンチブロッキング剤及び滑剤を含んでいない請求項1に記載の包装シートの製造方法。
  3. 前記包装シートの一方の面を含む層を構成する前記材料が、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を含む請求項1又は2に記載の包装シートの製造方法。
  4. 前記冷却ロールの温度を、前記包装シートの一方の面を含む層を構成する前記材料の溶融温度よりも150℃以上低い温度に設定する請求項1乃至3の何れか一項に記載の包装シートの製造方法。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項に記載の包装シートの製造方法により製造された包装シートにより形成された包装材。
  6. 前記内容物が液体である、請求項5に記載の包装材。
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