JP2014175203A - 高分子ゲル電解質および高分子ゲル電解質の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高分子ゲル電解質および高分子ゲル電解質の製造方法を提供する。
【解決手段】前記高分子ゲル電解質は、スルホニルイミドリチウム塩で構成された電解塩(A)、非水系溶媒(B)、ポリビニルアセタール(C)および架橋剤(D)を含む高分子電解質組成物が、架橋によりゲル化した高分子ゲル電解質であって、ポリビニルアセタール(C)の割合は、電解質全体に対して2wt%から40wt%の範囲であり、かつ架橋剤(D)の割合は、ポリビニルアセタール(C)に対して0.3質量%以上であり、0℃〜80℃にかけて、電解塩(A)と非水系溶媒(B)からなる電解液がポリマーマトリックスから離液せず、ゲル形状を保持する。
【選択図】なし
【解決手段】前記高分子ゲル電解質は、スルホニルイミドリチウム塩で構成された電解塩(A)、非水系溶媒(B)、ポリビニルアセタール(C)および架橋剤(D)を含む高分子電解質組成物が、架橋によりゲル化した高分子ゲル電解質であって、ポリビニルアセタール(C)の割合は、電解質全体に対して2wt%から40wt%の範囲であり、かつ架橋剤(D)の割合は、ポリビニルアセタール(C)に対して0.3質量%以上であり、0℃〜80℃にかけて、電解塩(A)と非水系溶媒(B)からなる電解液がポリマーマトリックスから離液せず、ゲル形状を保持する。
【選択図】なし
Description
本発明は、高分子ゲル電解質および高分子ゲル電解質の製造方法に関し、より詳細には、電池用電解質の漏液性を抑制しつつ高いイオン伝導性、化学的安定性および形状安定性を有する高分子ゲル電解質および高分子ゲル電解質の製造方法を提供する。
近年、携帯電話、携帯用コンピューター等のポータブル電子機器が多く登場し、その小型軽量化が図られている。それに伴い、電子機器のポータブル電源として、電池、特に二次電池の開発が活発に進められている。中でも、リチウムイオン二次電池は、高いエネルギー密度を実現できるものとして注目されており、薄型で折り曲げ可能な形状の自由度が高いものについても多く研究されている。
リチウムイオン二次電池としては、正極、負極および正負極間に介在するセパレータを含んで構成され、当該セパレータに電解質と非水系溶媒を含む液体電解質組成物が含浸したものが知られている。このようなリチウムイオン二次電池は、液体電解質組成物が液状であるため、イオン伝導性すなわち電池性能が高いが、液漏れや短絡事故による火災防止のために、液体電解質組成物を封入したり衝撃による事故を防いだりするための強固なケーシングが必須となり、電池の形状が制限され、薄型化や軽量化が困難であった。
これに対し、高分子に電解質塩を溶解させた全固体状の高分子電解質(以後「全固体型高分子電解質」と称す)を用いるリチウムイオン二次電池が知られている。全固体型高分子電解質を用いるリチウムイオン二次電池は、漏液防止のための特別な構造を必要としない。また、全固体型高分子電解質と電極、セパレータ等とを接着することができるので、電池の強度や形状保持性を高めることができる。したがって、電池を薄型化し、電池の形状自由度を高める上で有効である。しかし、全固体型高分子電解質のイオン伝導性は液体状電解質のイオン伝導性に比較してかなり小さいという問題を有している。
上記の問題を解決するものとして、高分子ポリマーに電解液を保持させ低流動性または流動性のない高分子ゲル電解質を用いることが提案され、これまでにもリチウムイオン二次電池やリチウム金属二次電池などで、高分子ゲル電解質を用いたいわゆるポリマー電池として商品化されている。高分子ゲル電解質を用いるリチウムイオン二次電池は、高分子ゲル電解質において高分子が電解液を保持しているために全固体型高分子電解質を用いるリチウムイオン二次電池に比べて活物質との接触性およびイオン伝導性に優れており、また、セパレータに液体電解質が含浸されたタイプのリチウムイオン二次電池に比べても漏液が起こりにくいという特徴を有することから注目されている。一般に高分子ゲル電解質中の電解液の割合が大きければ大きいほど、すなわち電解液の保液性が大きければ大きいほど、より優れたイオン伝導度を示す。
また、従来、高分子ゲル電解質を得るにあたり、電解液をゲル化するための高分子成分としては、ポリエーテル系の高分子をはじめとして、メタクリル酸メチル系重合体、アクリロニトリル系重合体、ポリフッ化ビニリデンまたはフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体等の様々な物質が研究されている。また、ラジカル開始剤を用いて加熱することによりポリマー化するモノマーや紫外線照射によりポリマー化するモノマーなどについても研究されている。
しかしながら、ポリエチレンオキサイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリルニトリル、ポリメチルメタアクリレートなどのポリマーを使用した場合は電解液への溶解にあたって加熱が必要となり、そのためLiPF6やLiCF3SO3などの電解質塩では、分解反応によるイオン伝導性能低下や、高粘度であるため作業性が悪いという問題があった。
また、ポリフッ化ビニリデンやポリエチレンオキサイト、およびこれらの変性物は物理架橋によりマトリックスポリマー構造を形成し、電解塩を含む有機電解液を捕液しているため、60℃以上でのゲル形状安定性を持たず、高温での耐久性および形状保持性に不安があるだけでなく、電解液漏液の危険性があった。
一方、ラジカル開始剤を用いてモノマーを重合する場合は、酸素によりラジカルが失活するため、空気中で反応することができないという問題があった。
例えば、特許文献1〜3には、ポリビニルアセタールと電解液とを含む高分子電解質ゲルが記載されている。また、特許文献4では、ポリビニルアセタールに含まれる水酸基を化学修飾してその量を調整することにより、電解液の量を増やすことが検討されている。さらに、特許文献5では、架橋促進剤を用いてポリビニルアセタールを架橋させ、充放電特性、漏液性に優れる高分子電解質ゲルを製造する方法が記載されている。
しかしながら、特許文献1〜5に記載したようなポリビニルアセタールを用いた高分子ゲル電解質では、ポリビニルアセタールが含有する水酸基および持込み水が要因となり特定の電解塩と加水分解反応を起こし、フッ化水素を含む発煙を伴う場合がある。例えば、キシダ化学株式会社の電池研究用カタログに六フッ化リン酸リチウムと水による分解挙動が報告されている。
そのため、ポリビニルアセタールを用いる場合、ポリビニルアセタールの水酸基および持込み水を制限する必要があり、別途、ポリビニルアセタールの水酸基および持込み水を減少させる工程もしくは、ポリビニルアセタールの水酸基および持込み水を除く工程が必要であった。
そのため、ポリビニルアセタールを用いる場合、ポリビニルアセタールの水酸基および持込み水を制限する必要があり、別途、ポリビニルアセタールの水酸基および持込み水を減少させる工程もしくは、ポリビニルアセタールの水酸基および持込み水を除く工程が必要であった。
したがって、本発明の目的は、電解質の形状安定性および安全性に優れるだけでなく、イオン伝導性にも優れ、かつ、高温下での電解質の形状安定性および安全性に優れるポリビニルアセタールを添加した高分子ゲル電解質を提供することにある。
本発明の別の目的は、このような高分子ゲル電解質を、生産性、工程通過性に優れた方法で製造することにある。
本発明の別の目的は、このような高分子ゲル電解質を、生産性、工程通過性に優れた方法で製造することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、(i)特定のリチウム塩と非水系溶媒とポリビニルアセタールとを組み合わせるとともに、ポリビニルアセタールを特定の値で用い、(ii)さらにその組成物中のポリビニルアセタールに対して架橋剤を特定の割合で用いて架橋せしめることにより、固定化されたポリビニルアセタールのネットワーク構造を有したマトリックスを形成し、電解塩と非水系溶媒とで構成された電解液がマトリックス構造中に捕液された電解質を形成できること、この電解質は、イオン伝導性に優れるだけでなく、高温下での形状安定性を有していることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の第1の実施形態は、スルホニルイミドリチウム塩で構成された電解塩(A)、非水系溶媒(B)、ポリビニルアセタール(C)および架橋剤(D)を含む高分子電解質組成物が、架橋によりゲル化した高分子ゲル電解質であって、
前述の電解塩(A)は、下記構造式(1)〜(3):
LiN(SO2ClF2l+1)2 (1)
LiN(SO2ClF2l+1)(SO2CmF2m+1) (2)
LiN(SO2CnF2n)2CF2 (3)
(式中、l、m、nは、それぞれ独立に0〜5の整数である。)
からなる群から選択された少なくとも一種であり、
ポリビニルアセタール(C)の割合は、電解質全体に対して2wt%から40wt%の範囲であり、かつ
架橋剤(D)の割合は、ポリビニルアセタール(C)に対して0.3質量%以上であり、
0℃〜80℃にかけて、電解液がポリマーマトリックスから離液せず、ゲル形状を保持する高分子ゲル電解質である。
前述の電解塩(A)は、下記構造式(1)〜(3):
LiN(SO2ClF2l+1)2 (1)
LiN(SO2ClF2l+1)(SO2CmF2m+1) (2)
LiN(SO2CnF2n)2CF2 (3)
(式中、l、m、nは、それぞれ独立に0〜5の整数である。)
からなる群から選択された少なくとも一種であり、
ポリビニルアセタール(C)の割合は、電解質全体に対して2wt%から40wt%の範囲であり、かつ
架橋剤(D)の割合は、ポリビニルアセタール(C)に対して0.3質量%以上であり、
0℃〜80℃にかけて、電解液がポリマーマトリックスから離液せず、ゲル形状を保持する高分子ゲル電解質である。
前記高分子ゲル電解質において、電解塩(A)が非水系溶媒(B)1リットル中に0.5molから2molの濃度で溶解していてもよく、非水系溶媒(B)は鎖状化合物の単独溶媒、または鎖状化合物と環状化合物との混合溶媒からなり、鎖状化合物と環状化合物との割合は、鎖状化合物:環状化合物の質量比で10:0から2:8の範囲であってもよい。
また、ポリビニルアセタール(C)は、下記構造式(4)で表され、構成ユニットであるyが10mol%〜40mol%の範囲であってもよい。
(式中、Qaは、水素原子、ハロゲン原子、または1個以上の炭素原子を有する置換基であり、2x+y+z=100である。)
架橋剤(D)は、下記構造式(5)または(6)で表される化合物の少なくとも1種であるのが好ましい。
M(−R1、R2、R3、R4) ・・・(5)
(式中、Mは、ケイ素(Si)、ホウ素(B)、チタン(Ti)またはジルコニウム(Zr)であり、R1、R2、R3、R4は、同一または異なって、アルコキシ基で表される置換基である。)
M(−R1、R2、R3、R4) ・・・(5)
(式中、Mは、ケイ素(Si)、ホウ素(B)、チタン(Ti)またはジルコニウム(Zr)であり、R1、R2、R3、R4は、同一または異なって、アルコキシ基で表される置換基である。)
(式中、環Zはホウ素原子および酸素原子とともに5員環または6員環を形成し、環Zは、アルキル基を置換基として有していてもよい。)
前記高分子ゲル電解質において、ポリビニルアセタール(C)が、ポリビニルブチラール及びポリビニルアセトアセタールから選択された群からなる少なくとも1種であり、
前記ポリビニルアセタール(C)のアセタール化度が55mol%以上であり、および/またはそのけん化度が80mol%以上であってもよい。
前記ポリビニルアセタール(C)のアセタール化度が55mol%以上であり、および/またはそのけん化度が80mol%以上であってもよい。
また、前記高分子ゲル電解質は、例えば、80℃の加温下において、サンプル管を90°傾けた際、このサンプル管中の高分子ゲル電解質表面の角度が、0°〜60°であってもよい。
また、本発明の第2の実施形態は、非水系溶媒(B)に対して、電解塩(A)とポリビニルアセタール(C)とを溶解し溶解液を得る溶解工程と、
前記混合溶液に対して、架橋剤(D)を添加することにより、ポリビニルアセタールと架橋剤の反応を進めてゾル状液を得るゾル化工程と、
前記ゾル状液の反応を更に進めてゲル化させる、ゲル化工程と
を少なくとも備える高分子ゲル電解質の製造方法である。
前記混合溶液に対して、架橋剤(D)を添加することにより、ポリビニルアセタールと架橋剤の反応を進めてゾル状液を得るゾル化工程と、
前記ゾル状液の反応を更に進めてゲル化させる、ゲル化工程と
を少なくとも備える高分子ゲル電解質の製造方法である。
前記製造方法において、ゲル化工程で、ポリビニルアセタール(C)と架橋剤(D)との加水分解反応が進行しゾル状溶液を経て、架橋構造を有したポリビニルアセタールのゲル化物成形体を得てもよい。
なお、本発明において、高分子電解質組成物は、非水系溶媒(B)に電解塩(A)と高分子ポリマーが溶解および分散した状態や、架橋により高分子がゲル化する前の流動性を有する状態を意味しており、高分子ゲル電解質は、架橋によるゲル化が進行し、一定以上の流動性を有さず、固定化したポリマーネットワーク構造を有するマトリックスが、電解塩(A)と非水系溶媒(B)からなる電解液を離液することなくマトリックス内部に捕液している状態を意味している。
本発明による高分子ゲル電解質は、特定の電解質塩(A)と非水系溶媒(B)とで構成された電解液を捕液するためのマトリックスポリマー(C)を架橋剤(D)により構造固定することにより、上述の課題である形状安定性、安全性に優れた高分子ゲル電解質を得ることができる。
本発明の高分子ゲル電解質は、特別な水分管理を目的とした装置や操作を必要としないことで、容易、且つ、低コストで製造できる。また、ゾル−ゲル反応を制御して架橋したポリビニルアセタールの3次元マトリックス構造は、電解液の捕液性に優れ、且つ、高分子電解質と電極との密着性に優れることで、高いイオン伝導性を与える。また、柔軟性を有していることで、耐衝撃性に優れ、且つ、形状自由度が高く、形状安定性を備える。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明の第1の実施形態は、スルホニルイミドリチウム塩で構成された電解塩(A)、非水系溶媒(B)、ポリビニルアセタール(C)および架橋剤(D)を含む高分子電解質組成物が、架橋によりゲル化した高分子ゲル電解質である。
本発明の第1の実施形態は、スルホニルイミドリチウム塩で構成された電解塩(A)、非水系溶媒(B)、ポリビニルアセタール(C)および架橋剤(D)を含む高分子電解質組成物が、架橋によりゲル化した高分子ゲル電解質である。
[電解塩(A)]
スルホニルイミドリチウム塩で構成された電解塩(A)は、以下の構造式(1)〜(3)のいずれかで表されるスルホニルイミドリチウム塩を含んでいる。これらの電解塩は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合してもよい。
スルホニルイミドリチウム塩で構成された電解塩(A)は、以下の構造式(1)〜(3)のいずれかで表されるスルホニルイミドリチウム塩を含んでいる。これらの電解塩は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合してもよい。
LiN(SO2ClF2l+1)2 (1)
LiN(SO2ClF2l+1)(SO2CmF2m+1) (2)
LiN(SO2CnF2n)2CF2 (3)
(式中、l、m、nは、それぞれ独立に0〜5の整数である)
LiN(SO2ClF2l+1)(SO2CmF2m+1) (2)
LiN(SO2CnF2n)2CF2 (3)
(式中、l、m、nは、それぞれ独立に0〜5の整数である)
より詳細には、スルホニルイミドリチウム塩としては、例えば、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム:LiN(SO2CF3)2、ビス(ペンタフルオロエタンスルニル)イミドリチウム:LiN(SO2C2F5)2、ビス(ノナフルオロブタンスルホニル)イミドリチウム:LiN(SO2C4F9)2などのビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミドリチウム:LiN[SO2(CF2)nCF3]2、シクロヘキサフルオロプロパン−1,3−ビス[スルホニル]イミドリチウム:CF2(CF2SO2)2NLiなどが挙げられる。
中でも、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(LiTFSI)、ビス(ペンタフルオロエタンスルニル)イミドリチウム(LiBETI)は、非水系溶媒への溶解度が高く、また、イオン伝導度も高く、且つ、高温安定性に優れているので好ましい。
イオン伝導性を高める観点から、電解塩は、非水系溶媒(B)1リットル中に対して、例えば、0.5molから2molの濃度範囲であってもよく、0.8molから1.5molの濃度範囲が好ましい。
[非水系溶媒(B)]
本発明において使用される非水系溶媒(B)としては、例えば、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン等のラクトン;炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ブチレン、炭酸ビニレン、炭酸ジメチル、炭酸エチルメチル、炭酸ジエチル等の炭酸エステル;1,2−ジメトキシエタン、1−エトキシ−2−メトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等のエーテル;アセトニトリル等のニトリル;スルホラン系化合物;リン酸類;リン酸エステル;ピロリドン類などが挙げられる。これらの非水系溶媒は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
本発明において使用される非水系溶媒(B)としては、例えば、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン等のラクトン;炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ブチレン、炭酸ビニレン、炭酸ジメチル、炭酸エチルメチル、炭酸ジエチル等の炭酸エステル;1,2−ジメトキシエタン、1−エトキシ−2−メトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等のエーテル;アセトニトリル等のニトリル;スルホラン系化合物;リン酸類;リン酸エステル;ピロリドン類などが挙げられる。これらの非水系溶媒は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
非水系溶媒は、鎖状化合物の単独溶媒、または鎖状化合物と環状化合物との混合溶媒として用いることが好ましい。鎖状化合物と環状化合物との割合は、鎖状化合物:環状化合物の質量比で、例えば10:0から2:8の範囲であってもよく、好ましくは8:2〜3:7であってもよい。
[ポリビニルアセタール(C)]
本発明において使用されるポリビニルアセタール(C)としては、ビニルアルコール単位(−CH2−CH(OH)−)と、2つのビニルアルコール単位が有する2つの水酸基がアセタール化された構造に相当するアセタール単位とを繰り返し単位として少なくとも有する重合体を使用することができる。
本発明において使用されるポリビニルアセタール(C)としては、ビニルアルコール単位(−CH2−CH(OH)−)と、2つのビニルアルコール単位が有する2つの水酸基がアセタール化された構造に相当するアセタール単位とを繰り返し単位として少なくとも有する重合体を使用することができる。
ポリビニルアセタール(C)は、ビニルエステル単位を繰り返し単位としてさらに有していてもよい。またポリビニルアセタールは、ビニルエーテル単位等の、上記したビニルアルコール単位、アセタール単位およびビニルエステル単位以外の他の単位を繰り返し単位としてさらに有していてもよい。上記アセタール単位、ビニルエステル単位および他の単位のそれぞれは、ビニルアセタール系重合体において、1種のみ含まれていてもよいし、2種以上含まれていてもよい。また、ビニルアセタール系重合体において、各繰り返し単位の配列順序は特に限定されず、ランダムに配列されていてもよいし、ブロック状に配列されていてもよい。
上記のアセタール単位としては、例えば、式(I)に示したものを挙げることができる。
[式中、Qaは、水素原子、ハロゲン原子、または1個以上の炭素原子を有する置換基である。]
上記式(I)においてQaが表す1個以上の炭素原子を有する置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、1−エチルペンチル基等の炭素数1〜20のアルキル基;フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜18のアリール基;ベンジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基等の炭素数7〜20のアラルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜20のシクロアルキル基などが挙げられる。
上記式(I)におけるQaとしては、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基が好ましく、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基がより好ましく、水素原子、メチル基、n−プロピル基、フェニル基がさらに好ましく、n−プロピル基が特に好ましい。
上記のビニルエステル単位としては、例えば、式(II)に示したものを挙げることができる。
[式中、Qbは、水素原子、ハロゲン原子、または1個以上の炭素原子を有する置換基である。]
上記式(II)においてQbが表す1個以上の炭素原子を有する置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、1−エチルペンチル基等の炭素数1〜20のアルキル基;フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜18のアリール基;ベンジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基等の炭素数7〜20のアラルキル基などが挙げられる。
上記式(II)におけるQbとしては、炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基がより好ましく、メチル基がさらに好ましい。
上記のポリビニルアセタールは、例えば、ビニルアルコール系重合体をアセタール化することにより製造することができる。
上記のポリビニルアセタールは、酢酸ビニルに代表されるビニルエステルおよび必要に応じてさらにビニルエステルと共重合可能な他の単量体を重合して得られるビニルエステル系重合体をけん化することにより得られるものを使用することができ、酢酸ビニルの単独重合体をけん化して得られるポリビニルアルコールを好ましく使用することができる。ビニルエステル系重合体を製造するための重合条件に特に制限はなく、公知の方法を採用することができる。また、ビニルエステル系重合体をけん化してポリビニルアルコールを製造するためのけん化条件にも特に制限はなく、例えば、通常のビニルエステル系重合体をアルカリ、酸等によりけん化する場合の条件を採用することができる。
上記のポリビニルアルコールの重合度は、JISK6726−1994に規定されるポリビニルアルコール試験方法に準じて測定される平均重合度として、200〜2500の範囲内であることが好ましい。
また、上記のポリビニルアルコールのけん化度は、例えば80mol%以上であることが好ましい。
ビニルアルコール系重合体のアセタール化に用いられる化合物としては、例えば、各種アルデヒド、各種アルデヒドの完全アセタール化物、各種アルデヒドのヘミアセタール化物、各種ビニルエステル、各種ビニルエーテルなどが挙げられ、Qa−CHO、Qa−CH(OR)2、Qa−CH(OH)(OR)を好ましく用いることができ、Qa−CHOをより好ましく用いることができる。ここで、Qaは、上記式(I)におけるQaと同義であり、Rは1個以上の炭素原子を有する置換基である。
当該Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基等の炭素数1〜20のアルキル基;フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜18のアリール基;ベンジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基等の炭素数7〜20のアラルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜20のシクロアルキル基などが挙げられる。なお分子中にRを複数有する場合にはRは互いに同一であっても異なっていてもよい。
アセタール化する際の条件としては、例えば、ビニルアルコール系重合体の水溶液と上記のアセタール化に用いられる化合物(各種アルデヒド等)とを、酸触媒の存在下にアセタール化反応させて重合体の粒子を析出させる水媒法;ビニルアルコール系重合体を有機溶媒中に分散させ、酸触媒の存在下に上記のアセタール化に用いられる化合物(各種アルデヒド等)とアセタール化反応させ、この反応液から、得られるビニルアセタール系重合体に対する貧溶媒(水等)により重合体を析出させる溶媒法などが挙げられる。これら方法のうちで水媒法が好ましい。また、酸触媒としては、塩酸、硝酸、硫酸、炭酸等の無機酸;酢酸、プロピオン酸等の有機酸などを用いることができる。このうち特に塩酸、硝酸が好ましく用いられる。
本発明においては、1種のポリビニルアセタールを単独で使用しても、2種以上のポリビニルアセタールを併用してもよい。
本発明で用いられるポリビニルアセタール(C)は、例えば、下記構造式(4)で表されてもよい。
(式中、Qaは、上記式(I)におけるQaと同義であり、2x+y+z=100である。)
高分子ゲル電解質に含まれるポリビニルアセタールのアセタール化度は、55mol%以上あることが好ましい。
なお本明細書において「アセタール化度」とは、上記式(4)において、アセタール単位を構成する構成単位のモル数(x)、ビニルアルコール単位のモル数(y)およびビニルエステル単位のモル数(z)に関して、2x+y+z=100とした場合の、アセタール単位を構成する構成単位(2x)の割合を意味する。
なお本明細書において「アセタール化度」とは、上記式(4)において、アセタール単位を構成する構成単位のモル数(x)、ビニルアルコール単位のモル数(y)およびビニルエステル単位のモル数(z)に関して、2x+y+z=100とした場合の、アセタール単位を構成する構成単位(2x)の割合を意味する。
すなわち、1つのアセタール単位は2つの構成単位から形成されると考えられることから、アセタール単位を構成する構成単位のモル数は、通常、アセタール単位のモル数の2倍になる。具体的には、ポリビニルアセタールが、上記式(I)に示したアセタール単位:xモル、ビニルアルコール単位:yモル、および上記式(II)に示したビニルエステル単位:zモルから形成される場合には、アセタール化度は下記式(III)により求めることができる。
アセタール化度(モル%)=100×[2x]/[2x+y+z](III)
また本明細書においては、アセタール化度のうち、アセトアルデヒドのアセタール単位に基づくものを「アセトアセタール化度」、ブチルアルデヒドのアセタールに相当するアセタール単位に基づくものを「ブチラール化度」と称することとする。
本発明の高分子ゲル電解質に含まれるポリビニルアセタールのビニルアルコール単位の含有率は、10〜40mol%の範囲内であることが好ましい。
なお、本明細書において、ビニルアルコール単位の含有率(y)はポリビニルアセタールを構成する全構成単位(但し、2つの構成単位から構成される1つのアセタール単位は2つの構成単位と考えるものとする)のモル数に占めるビニルアルコール単位のモル数の割合を意味する。
本発明の高分子ゲル電解質に含まれるポリビニルアセタールのビニルエステル単位の含有率(z)は、0.1〜10モル%の範囲内であることが好ましい。なお、本明細書において、ビニルエステル単位の含有率はポリビニルアセタールを構成する全構成単位(但し、2つの構成単位から構成される1つのアセタール単位は2つの構成単位と考えるものとする)のモル数に占めるビニルエステル単位のモル数の割合を意味する。また、ビニルエステル単位の含有率のうち、酢酸ビニル単位に基づくものを「酢酸ビニル単位の含有率」と特に称することとする。
また、ポリビニルアセタール(C)のけん化度は、例えば80mol%以上であってもよく、好ましくは90mol%以上、より好ましくは95mol%以上であってもよい。
なお、化学式(4)で記載されたポリビニルアセタールの場合、けん化度は、下記式(IV)で表される。
けん化度(モル%)=100×[2x+y]/[2x+y+z](IV)
なお、化学式(4)で記載されたポリビニルアセタールの場合、けん化度は、下記式(IV)で表される。
けん化度(モル%)=100×[2x+y]/[2x+y+z](IV)
本発明の高分子ゲル電解質におけるポリビニルアセタール(C)の含有率は、あまりに高いとイオン伝導性が損なわれる傾向があり、逆にあまりに低いと液漏れが生じて安全性が損なわれる傾向があるため、イオン伝導性および電解液保持性の両立の観点から、電解液とポリビニルアセタールの割合(質量比)は、電解液:ポリビニルアセタール=98:2〜60:40の範囲内であることが好ましく、97.5:2.5〜80:20質量%の範囲内であることがより好ましく、97:3〜90:10の範囲であることがさらに好ましい。
[架橋剤(D)]
架橋剤(D)は、ポリビニルアセタール(C)に対して架橋剤として働く限り、特に制限されないが、下記構造式(5)または(6)で表される化合物の少なくとも1種であるのが好ましい。
架橋剤(D)は、ポリビニルアセタール(C)に対して架橋剤として働く限り、特に制限されないが、下記構造式(5)または(6)で表される化合物の少なくとも1種であるのが好ましい。
M(−R1、R2、R3、R4) ・・・(5)
[式中、Mは、ケイ素(Si)、ホウ素(B)、チタン(Ti)またはジルコニウム(Zr)であり、R1、R2、R3、R4は、同一または異なって、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等のC1〜4アルキル基)で表される置換基である。]
[式中、Mは、ケイ素(Si)、ホウ素(B)、チタン(Ti)またはジルコニウム(Zr)であり、R1、R2、R3、R4は、同一または異なって、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等のC1〜4アルキル基)で表される置換基である。]
[式中、環Zはホウ素原子および酸素原子とともに5員環または6員環を形成し、環Zは、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、2−エチルヘキシル基等のC1〜6アルキル基)を置換基として有していてもよい。]
具体的には、架橋剤(D)は、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン、4,4,6−トリメチル−1,3,2−ジオキサボリナン、4,4,6,6−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボリナン、5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナン、1,3,2−ジオキサボリナン等を用いることができる。得られるボロン酸エステル化合物の化学的な安定性および取り扱い易さを考慮すると、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランが好ましい。
形状安定性およびイオン伝導性の双方を両立するために、高分子電解質組成物において用いられる架橋剤は、ポリビニルアセタールの添加量に対し0.3質量%以上(例えば、0.3〜30質量%)であり、好ましくは0.5質量%(例えば、0.5〜20質量%)であることが好ましい。
[高分子ゲル電解質の製造方法]
本発明の高分子ゲル電解質は、
非水系溶媒(B)に対して、電解塩(A)とポリビニルアセタール(C)とを溶解し溶解液を得る溶解工程と、
前記混合溶液に対して、架橋剤(D)を添加することにより、ポリビニルアセタールと架橋剤の反応を進めてゾル状液を得るゾル化工程と、
前記ゾル状液の反応を更に進めてゲル化させる、ゲル化工程と
を少なくとも備える高分子ゲル電解質の製造方法によって得ることができる。
本発明の高分子ゲル電解質は、
非水系溶媒(B)に対して、電解塩(A)とポリビニルアセタール(C)とを溶解し溶解液を得る溶解工程と、
前記混合溶液に対して、架橋剤(D)を添加することにより、ポリビニルアセタールと架橋剤の反応を進めてゾル状液を得るゾル化工程と、
前記ゾル状液の反応を更に進めてゲル化させる、ゲル化工程と
を少なくとも備える高分子ゲル電解質の製造方法によって得ることができる。
なお、本発明の高分子電解質組成物は、上記した電解塩、非水系溶媒、ポリビニルアセタール、および、架橋剤のみから構成されていてもよいが、これら以外の他の成分をさらに含んでいてもよい。このような他の成分としては、例えば、充填材、架橋促進剤やその反応生成物などが挙げられる。本発明の高分子電解質組成物に占める、電解塩、非水系溶媒、ポリビニルアセタールおよび架橋剤の合計の質量割合は、95質量%以上であることが好ましい。
[高分子ゲル電解質]
本発明の高分子ゲル電解質は、高温下での形状安定性に優れている。例えば、高分子ゲル電解質は、その形状安定性の指標として、80℃の加温下において、サンプル管を90°傾けた際、このサンプル管中の高分子ゲル電解質表面の角度が、鉛直方向に対して0°〜60°(好ましくは0°〜50°、より好ましくは0°〜40°)である。ここで、高分子ゲル電解質表面の角度は、後述する実施例に記載された方法により測定された値を示す。
本発明の高分子ゲル電解質は、高温下での形状安定性に優れている。例えば、高分子ゲル電解質は、その形状安定性の指標として、80℃の加温下において、サンプル管を90°傾けた際、このサンプル管中の高分子ゲル電解質表面の角度が、鉛直方向に対して0°〜60°(好ましくは0°〜50°、より好ましくは0°〜40°)である。ここで、高分子ゲル電解質表面の角度は、後述する実施例に記載された方法により測定された値を示す。
本発明の高分子ゲル電解質は、イオン伝導性に優れている。例えば、高分子ゲル電解質は、イオン伝導度として、1×10−3S/cm以上を有していてもよく、好ましくは4×10−3S/cm以上であってもよい。上限は、特に限定されないが、例えば、30×10−3S/cm程度であってもよい。
ここで、イオン伝導度とは、後述する実施例に記載された方法により測定された値を示す。
ここで、イオン伝導度とは、後述する実施例に記載された方法により測定された値を示す。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。
[イオン伝導度]
イオン伝導度による評価方法を以下に示す。イオン伝導度測定セルには、外装に2032型コインセルを用い、正極ケース内側にガスケットを置き、「テフロン(登録商標)」製のリング状スペーサー(内径14mm、厚み1mm)を置き、液状の電解質組成物をその中にいれ、さらにステンレス製電極板(φ16mm、厚み0.5mm)をかぶせて、金属製ワッシャをのせ、負極ケースをかぶせ、かしめ機でかしめてイオン伝導度測定セルを作製した。
イオン伝導度による評価方法を以下に示す。イオン伝導度測定セルには、外装に2032型コインセルを用い、正極ケース内側にガスケットを置き、「テフロン(登録商標)」製のリング状スペーサー(内径14mm、厚み1mm)を置き、液状の電解質組成物をその中にいれ、さらにステンレス製電極板(φ16mm、厚み0.5mm)をかぶせて、金属製ワッシャをのせ、負極ケースをかぶせ、かしめ機でかしめてイオン伝導度測定セルを作製した。
この測定セルを1時間室温静置することで、液状電解質組成物の架橋が進み、ゲル状電解質を得た。測定セル内部のリング状スペーサー内がゲル状電解質で満たされている測定セルの正極側と負極側に正極、負極の各リード線で周波数応答アナライザー(Solartron社製1250型)につなぎ、交流インピーダンス法により、交流50mV、1〜65kHzの範囲で、インピーダンスを測定した。測定セル内部のゲル状電解質の面積S[cm2]、厚みd[cm]、得られたインピーダンスR[Ω]から、イオン伝導度σ[S/cm]を算出した。
[電解質液面角度]
流動性の評価方法を以下に示す。評価容器として、硝子製9ccスクリュー管瓶(口内径×胴径×全長(mm)=φ10×φ21×45)を用い、実施例、比較例にそれぞれ示す高分子ゲル電解質の全量が4ccとなるように、スクリュー管へ高分子電解質組成物を注ぎいれた。その後、80℃に加熱した温風乾燥機内(ヤマト社製、DKN−602)にスクリュー管瓶を1時間静置した。そして、図1に示すように、このスクリュー管瓶を、鉛直方向に対して90°の角度で倒し、倒した後の高分子ゲル電解質表面Aの角度(θ)を、倒す前の電解質表面Bの角度(すなわち、鉛直方向)を0°として、矢印に示す方向で測定した。
この角度を高温時(80℃)の流動性の指標値として比較に用いた。
流動性の評価方法を以下に示す。評価容器として、硝子製9ccスクリュー管瓶(口内径×胴径×全長(mm)=φ10×φ21×45)を用い、実施例、比較例にそれぞれ示す高分子ゲル電解質の全量が4ccとなるように、スクリュー管へ高分子電解質組成物を注ぎいれた。その後、80℃に加熱した温風乾燥機内(ヤマト社製、DKN−602)にスクリュー管瓶を1時間静置した。そして、図1に示すように、このスクリュー管瓶を、鉛直方向に対して90°の角度で倒し、倒した後の高分子ゲル電解質表面Aの角度(θ)を、倒す前の電解質表面Bの角度(すなわち、鉛直方向)を0°として、矢印に示す方向で測定した。
この角度を高温時(80℃)の流動性の指標値として比較に用いた。
[電解質形状]
形状評価の方法を以下に示す。JIS K7117−1に規定される粘度測定方法に準じて評価を行い、BII型粘度計のロータ部を、実施例および比較例で製造した電解質へ漬けようとした際に、ロータが電解質の上に乗り、ロータが沈まない形状であった系を『ゲル状』と表した。また、ポリビニルアセタールを非水系溶媒に溶解した後の粘度と比較して、実施例および比較例で製造した電解質の粘度が増粘していた系を『ゾル状』と表し、粘度変化の無い系を『液状』と表した。
形状評価の方法を以下に示す。JIS K7117−1に規定される粘度測定方法に準じて評価を行い、BII型粘度計のロータ部を、実施例および比較例で製造した電解質へ漬けようとした際に、ロータが電解質の上に乗り、ロータが沈まない形状であった系を『ゲル状』と表した。また、ポリビニルアセタールを非水系溶媒に溶解した後の粘度と比較して、実施例および比較例で製造した電解質の粘度が増粘していた系を『ゾル状』と表し、粘度変化の無い系を『液状』と表した。
[電解質形状安定性]
電解質形状安定性の表記例を以下に示す。
( ○ )・・・電解質が流動しない
( △ )・・・電解質は軟らかいが、流動しない
( × )・・・電解質が流動する
電解質形状安定性の表記例を以下に示す。
( ○ )・・・電解質が流動しない
( △ )・・・電解質は軟らかいが、流動しない
( × )・・・電解質が流動する
環状化合物である炭酸エチレンと鎖状化合物である炭酸ジメチルを質量比で炭酸エチレン:炭酸ジメチル=5:5で混合した非水系溶媒に、電解塩であるリチウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドを1.0mol/lの濃度に溶解し調整した電解液を用い、ポリビニルブチラールとしてブチラール基(xモル)と水酸基(yモル)とアセチル基(zモル)のモル比がブチラール基(2x):(y):(z)=63.4:34.6:2.0のポリマーを用い、電解液:ポリビニルブチラールの質量比を98:2としてサンプル瓶へ仕込み、50℃の温度でポリビニルブチラールをスターラー撹拌にて溶解した。その後、4.4.5.5テトラメチル−1.3.2.−ジオキサボロランをポリビニルブチラールに対して0.5質量%添加し、引き続き50℃でスターラー撹拌を10分間継続し、電解質組成物を得た。その後撹拌を止め、一部をイオン伝導度測定セルに移し、1時間静置した後、ゲル状の高分子ゲル電解質を得た。この高分子ゲル電解質について、0℃から80℃にかけて温度を変化させたところ、ポリマーマトリックスから電解液が離液せず、ゲル形状を保持することが目視により確認できた。
環状化合物である炭酸エチレンと鎖状化合物である炭酸ジメチルを質量比で炭酸エチレン:炭酸ジメチル=5:5で混合した非水系溶媒に、電解塩であるリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを1.0mol/lの濃度に溶解し調整した電解液を用い、ポリビニルブチラールとしてブチラール基(xモル)と水酸基(yモル)とアセチル基(zモル)のモル比がブチラール基(2x):(y):(z)=63.4:34.6:2.0のポリマーを用い、電解液:ポリビニルブチラールの質量比を95:5としてサンプル瓶へ仕込み、50℃の温度でポリビニルブチラールをスターラー撹拌にて溶解した。その後、テトラメトキシシランをポリビニルブチラールに対して5質量%添加し、引き続き50℃でスターラー撹拌を10分間継続し、電解質組成物を得た。その後撹拌を止め、一部をイオン伝導度測定セルに移し、1時間静置した後、ゲル状の高分子ゲル電解質を得た。この高分子ゲル電解質について、0℃から80℃にかけて温度を変化させたところ、ポリマーマトリックスから電解液が離液せず、ゲル形状を保持することが目視により確認できた。
環状化合物である炭酸エチレンと鎖状化合物である炭酸ジメチルを質量比で炭酸エチレン:炭酸ジメチル=3:7で混合した非水系溶媒に、電解塩であるリチウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドを1.0mol/lの濃度に溶解し調整した電解液を用い、ポリビニルブチラールとしてブチラール基(xモル)と水酸基(yモル)とアセチル基(zモル)のモル比がブチラール基(2x):(y):(z)=79.8:17.8:2.4のポリマーを用い、電解液:ポリビニルブチラールの質量比を90:10としてサンプル瓶へ仕込み、50℃の温度でポリビニルブチラールをスターラー撹拌にて溶解した。その後、テトラメトキシシランをポリビニルブチラールに対して5質量%添加し、引き続き50℃でスターラー撹拌を10分間継続し、電解質組成物を得た。その後撹拌を止め、一部をイオン伝導度測定セルに移し、1時間静置した後、ゲル状の高分子ゲル電解質を得た。この高分子ゲル電解質について、0℃から80℃にかけて温度を変化させたところ、ポリマーマトリックスから電解液が離液せず、ゲル形状を保持することが目視により確認できた。
環状化合物である炭酸エチレンと鎖状化合物である炭酸ジメチルを質量比炭酸エチレン:炭酸ジメチル=2:8で混合した非水系溶媒に、電解塩であるリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを1.0mol/lの濃度に溶解し調整した電解液を用い、ポリビニルブチラールとしてブチラール基(xモル)と水酸基(yモル)とアセチル基(zモル)のモル比がブチラール基(2x):(y):(z)=81.8:14.7:3.5のポリマーを用い、電解液:ポリビニルブチラールの質量比を80:20としてサンプル瓶へ仕込み、50℃の温度でポリビニルブチラールをスターラー撹拌にて溶解した。その後、テトラメトキシシランをポリビニルブチラールに対して5質量%添加し、引き続き50℃でスターラー撹拌を10分間継続し、電解質組成物を得た。その後撹拌を止め、一部をイオン伝導度測定セルに移し、1時間静置した後、ゲル状の高分子ゲル電解質を得た。この高分子ゲル電解質について、0℃から80℃にかけて温度を変化させたところ、ポリマーマトリックスから電解液が離液せず、ゲル形状を保持することが目視により確認できた。
環状化合物である炭酸エチレンと鎖状化合物である炭酸ジメチルを質量比炭酸エチレン:炭酸ジメチル=3:7で混合した非水系溶媒に、電解塩であるリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを1.0mol/lの濃度に溶解し調整した電解液を用い、ポリビニルブチラールとしてブチラール基(xモル)と水酸基(yモル)とアセチル基(zモル)のモル比がブチラール基(2x):(y):(z)=63.4:34.6:2.0のポリマーを用い、電解液:ポリビニルブチラールの質量比を60:40としてサンプル瓶へ仕込み、50℃の温度でポリビニルブチラールをスターラー撹拌にて溶解した。その後、テトラメトキシシランをポリビニルブチラールに対して5質量%添加し、引き続き50℃でスターラー撹拌を10分間継続し、電解質組成物を得た。その後撹拌を止め、一部をイオン伝導度測定セルに移し、1時間静置した後、ゲル状の高分子ゲル電解質を得た。この高分子ゲル電解質について、0℃から80℃にかけて温度を変化させたところ、ポリマーマトリックスから電解液が離液せず、ゲル形状を保持することが目視により確認できた。
環状化合物である炭酸エチレンと鎖状化合物である炭酸ジメチルを質量比炭酸エチレン:炭酸ジメチル=8:2で混合した非水系溶媒に、電解塩であるリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを1.0mol/lの濃度に溶解し調整した電解液を用い、ポリビニルブチラールとしてブチラール基(xモル)と水酸基(yモル)とアセチル基(zモル)のモル比がブチラール基(2x):(y):(z)=58.1:40.2:1.7のポリマーを用い、電解液:ポリビニルブチラールの質量比を95:5としてサンプル瓶へ仕込み、50℃の温度でポリビニルブチラールをスターラー撹拌にて溶解した。その後、テトラメトキシシランをポリビニルブチラールに対して10質量%添加し、引き続き50℃でスターラー撹拌を10分間継続し、電解質組成物を得た。その後撹拌を止め、一部をイオン伝導度測定セルに移し、1時間静置した後、ゲル状の高分子ゲル電解質を得た。この高分子ゲル電解質について、0℃から80℃にかけて温度を変化させたところ、ポリマーマトリックスから電解液が離液せず、ゲル形状を保持することが目視により確認できた。
環状化合物である炭酸エチレンと鎖状化合物である炭酸ジメチルを質量比炭酸エチレン:炭酸ジメチル=0:10で混合した非水系溶媒に、電解塩であるリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを1.0mol/lの濃度に溶解し調整した電解液を用い、ポリビニルブチラールとしてブチラール基(xモル)と水酸基(yモル)とアセチル基(zモル)のモル比がブチラール基(2x):(y):(z)=86.8:9.8:3.4のポリマーを用い、電解液:ポリビニルブチラールの質量比を95:5としてサンプル瓶へ仕込み、50℃の温度でポリビニルブチラールをスターラー撹拌にて溶解した。その後、テトラエトキシシランをポリビニルブチラールに対して10質量%添加し、引き続き50℃でスターラー撹拌を10分間継続し、電解質組成物を得た。その後撹拌を止め、一部をイオン伝導度測定セルに移し、1時間静置した後、ゲル状の高分子ゲル電解質を得た。この高分子ゲル電解質について、0℃から80℃にかけて温度を変化させたところ、ポリマーマトリックスから電解液が離液せず、ゲル形状を保持することが目視により確認できた。
[比較例1]
電解液:ポリビニルブチラールの質量比を99:1としたことを除き実施例3と同様の方法により組成物を得た。
電解液:ポリビニルブチラールの質量比を99:1としたことを除き実施例3と同様の方法により組成物を得た。
[比較例2]
テトラメトキシシランをポリビニルブチラールに対し0.1質量%添加したことを除き、実施例2と同様の方法により組成物を得た。
テトラメトキシシランをポリビニルブチラールに対し0.1質量%添加したことを除き、実施例2と同様の方法により組成物を得た。
[比較例3]
電解塩をリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドから六フッ化リン酸リチウムに替えたことおよび架橋剤を添加しなかったことを除き、実施例2と同様の方法により組成物を得た。
電解塩をリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドから六フッ化リン酸リチウムに替えたことおよび架橋剤を添加しなかったことを除き、実施例2と同様の方法により組成物を得た。
[比較例4]
電解質:ポリビニルブチラールの比を55:45としたことを除き、実施例5と同様の方法でポリビニルアセタールの溶解を実施したが、均一な溶解物を得ることができなかった。
電解質:ポリビニルブチラールの比を55:45としたことを除き、実施例5と同様の方法でポリビニルアセタールの溶解を実施したが、均一な溶解物を得ることができなかった。
本発明の高分子ゲル電解質では、表1の結果からも明らかなように、実施例1〜7の組成範囲内において、ゾル−ゲル反応を制御して架橋したポリビニルアセタールの3次元マトリックス構造により、電解液の捕液性に優れ、且つ、高分子電解質と電極との密着性に優れることで、高いイオン伝導性を与えつつ、高分子ゲル電解質の流動性が抑制され、優れた形状安定性を有した組成物が得られた。また、ゲル形状は低温域から高温域にかけて保持することが可能であった。
比較例1では、ポリビニルアセタールが規定範囲より少ないと、電解質がゲル状にならず、流動性を抑制できない。このことは、ポリビニルアセタールを架橋することにより得られる組成物において、電解液を捕液しうるだけの十分なポリマーのネットワーク構造が造れなかったためと考える。一方で、比較例4に示すように、ポリビニルアセタールが規定範囲より多いと、ポリビニルアセタールの電解液への溶解性が低下し、不均一な溶解となり、高分子ゲル電解質は得られなかった。
また、比較例2に示すように、架橋剤が規定範囲より少ないと、電解質がゲル状にならず、流動性を抑制できない。このことは、ポリビニルアセタールを架橋することにより得られる組成物において、電解液を捕液しうるだけの、ポリビニルアセタールを十分な架橋剤で架橋することにより得られるポリマーのネットワーク構造が造れなかったためと考える。
電解塩にLiPF6を用いた比較例3においては、ポリビニルアセタールが保持している水分により、加水分解反応が起こり、分解、変色が起こり、高分子ゲル電解質は得られなかった。
以上、本発明を若干の実施例によって説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、形態および、用途もその限りではない。
用途例として、一次電池および二次電池やキャパシタの電解質に用いることができる。使用例として、例えば、本発明の組成物は、リチウムイオン二次電池に用いることができ、正極および負極を巻回した電極、もしくは、一対の正極と負極とを積層した積層型の電極をフィルム状外装部材内に収めた後、本発明の高分子電解質組成物をフィルム状外装部内へ注入、シールした後に、ゲル化反応を進め、高分子ゲル電解質とすることにより、フィルムラミネート型の電池が得られる。
また、本発明で用いられる高分子電解質組成物をキャストやコートなどの方法により平膜状に成形し、高分子ゲル電解質とした後、正極と負極で挟むように積層し、フィルム状外装部材内へ収めシールすることでもフィルムラミネート型の電池が得られる。その他、外装部材に缶を用いた、円筒型、角型、コイン型、ボタン型、外装部材にプラスチックを用いたリチウムイオン二次電池などの電解質として適用することができる。
Claims (7)
- スルホニルイミドリチウム塩で構成された電解塩(A)、非水系溶媒(B)、ポリビニルアセタール(C)および架橋剤(D)を含む高分子電解質組成物が、架橋によりゲル化した高分子ゲル電解質であって、
前述の電解塩(A)は、下記構造式(1)〜(3):
LiN(SO2ClF2l+1)2 (1)
LiN(SO2ClF2l+1)(SO2CmF2m+1) (2)
LiN(SO2CnF2n)2CF2 (3)
(式中、l、m、nは、それぞれ独立に0〜5の整数である。)
からなる群から選択された少なくとも一種であり、
ポリビニルアセタール(C)の割合は、電解質全体に対して2wt%から40wt%の範囲であり、かつ
架橋剤(D)の割合は、ポリビニルアセタール(C)に対して0.3質量%以上であり、
0℃〜80℃にかけて、電解塩(A)と非水系溶媒(B)からなる電解液がポリマーマトリックスから離液せず、ゲル形状を保持する高分子ゲル電解質。 - 請求項1の高分子ゲル電解質において、電解塩(A)が非水系溶媒(B)1リットル中に0.5molから2molの濃度で溶解しており、
非水系溶媒(B)は鎖状化合物の単独溶媒、または鎖状化合物と環状化合物との混合溶媒からなり、鎖状化合物と環状化合物との割合は、鎖状化合物:環状化合物の質量比で10:0から2:8の範囲である高分子ゲル電解質。 - 請求項1〜4のいずれか一項の高分子ゲル電解質において、ポリビニルアセタール(C)が、ポリビニルブチラール及びポリビニルアセトアセタールから選択された群からなる少なくとも1種であり、
前記ポリビニルアセタール(C)のアセタール化度が55mol%以上であり、そのけん化度が80mol%以上である高分子ゲル電解質。 - 請求項1〜5のいずれか一項の高分子ゲル電解質において、80℃の加温下において、サンプル管を90°傾けた際、このサンプル管中の高分子ゲル電解質表面の角度が、鉛直方向に対して0°〜60°である高分子ゲル電解質。
- 非水系溶媒(B)に対して、電解塩(A)とポリビニルアセタール(C)とを溶解し溶解液を得る溶解工程と、
前記混合溶液に対して、架橋剤(D)を添加することにより、ポリビニルアセタールと架橋剤の反応を進めてゾル状液を得るゾル化工程と、
前記ゾル状液の反応を更に進めてゲル化させる、ゲル化工程と
を少なくとも備える高分子ゲル電解質の製造方法。
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