JP2014174011A - コールタール類中の溶剤不溶分の測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】キノリン不溶分:0.01質量%未満という微量の溶剤不溶分に対しても正確な測定を簡便に実現する方法を提供する。
【解決手段】コールタール類に溶剤を混合した溶液をろ過器に供給してろ過を行ったのち、該ろ過器のフィルターにおける明度Lを測定し、該明度Lと予め溶剤不溶分量が判明しているコールタール類との関係を示す検量線に基づいて、前記明度Lの測定値に対応する溶剤不溶分量を求め、コールタール類中の溶剤不溶分を定量するコールタール類中の溶剤不溶分の定量を行う。
【選択図】図1

Description

例えば、コークス炉から発生するコールタールには、コークス粉、石炭滓および有機物や、これらが重合したもの等の微小固形物、いわゆる溶剤不溶分が含まれている。この溶剤不溶分は、コールタールや、該コールタールを蒸留して得られるコールタールピッチ(以下、コールタールピッチを含めて「コールタール類」と総称する)を原料として製造される、ニードルコークスやピッチコークスなどのコークスにおいて、そのコークスの性状、例えば、熱膨張係数(CTE)やハードグローブ粉砕性指数(HGI)等に影響を与えるため、その定量化を行うことは重要である。
溶剤不溶分の定量は、通常コールタールにキノリンを添加して、キノリン不溶分QI(Quinoline Insoluble)の量を測定して行われるのが一般的である。ここに、QIの測定方法は、JIS K2425(2006年)で規定されている。
すなわち、以下の手順(a)〜(d)に従ってQIを算出する。
(a)まず、試料(粒度250μm以下)約1gをビーカー50mlに0.1mgまではかり取り、キノリン20mlを加え、ガラス棒でときどきかき混ぜながら約75℃の水浴中に30分間浸す。この間ビーカー底部に塊ができやすいから、これを砕く。
(b)次に、質量の分かっているろ過器に、あらかじめ110℃で乾燥したろ過助剤1gをはかり取り、その約半分を試料の入っているビーカーに入れ、かき混ぜた後、前記ろ過器(あらかじめキノリン約3mlを入れ、静かにゆすって表面を平らにしておく。)を用いて吸引ろ過する。
(c)ビーカー内のろ過ケーキは、キノリン10mlずつで5回洗浄し、その都度ビーカー内のろ過ケーキをろ過器中に移し入れる。このとき、ろ過器内の液が完全になくならないうちに、次の液を入れる。次に、アセトン10mlずつで同様の操作を5回行う。
(d)ろ過器底部は、アセトンで湿し、清浄な布でぬぐい、110℃以上に保持した乾燥器中で恒量となるまで約110℃で60分間乾燥する。デシケーター中で放冷した後、質量をはかり、次の式によってキノリン不溶分QIを算出する。
QI=(M−M)/S×100
ここに、QI:キノリン不溶分(質量%)(質量分率)
:(ろ過器+ろ過助剤+ろ過ケーキ)の質量(g)
:(ろ過器+ろ過助剤)の質量(g)
S:試料の質量(g)
かように、QI量を算出するには、ろ過器を乾燥してろ過器の質量を計測してろ過ケーキの質量を算出する必要があり、溶剤不溶分(ろ過ケーキ)の質量を算出するまでに時間を要する。しかし、コールタール製品およびコールタールピッチ製品の製造工程において、キノリン不溶分(QI)測定値の結果によっては操業条件の変更を瞬時に行わなくてはならない。そのため、迅速で簡易的に測定できる方法が求められている。
また、JIS法(JIS K2425)では質量を測定してキノリン不溶分(QI)の量を求めているため、秤量する天秤の性能限界からキノリン不溶分(QI)の濃度は0.01質量%が下限値になり、これより低い濃度域に対応することができない。
この点、特許文献1には、コールタールと溶剤との混合液の濁度を測定し、この測定濁度に基づいて上記のQIを算出することが提案されている。また、特許文献1には、煩雑な操作や機器を必要とせずに、QI:0.1〜30質量%の広い範囲にわたる測定が可能であることが記載されている。
特開2012−251998号公報
上記の特許文献1に記載の技術は、煩雑な操作や機器を必要としない簡便な手法ではあるが、同文献に記載のとおり、測定範囲の下限はQI:0.1質量%程度であり、コールタール製品およびコールタールピッチ製品の製造において希求される、QI:0.1質量%未満さらには0.01質量%未満の低濃度域の測定には対応していない。例えば、炭素材料の焼成品では、その密度向上のために含浸ピッチを焼成品の空隙に浸透させている。その際、含浸ピッチ中のQI成分が含浸ピッチの浸透を妨げるため、QI量を極力下げる必要がある。そこで、0.01質量%未満の低濃度域までQI量を測定できれば、含浸ピッチのさらなる改良につなげることができる。
そこで、本発明は、特にQI:0.01質量%未満という微量の溶剤不溶分に対しても正確な測定を簡便に実現する、方途について提案することを目的とするものである。
上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、コールタール類を溶剤に溶解させた溶液における溶剤不溶分、ここではキノリン不溶分と、コールタール類にキノリンを添加した溶液のろ過を行った、ろ過器のフィルターにおける白色度との間に相関があることを見出した。すなわち、上述のJIS K2425に規定の「タールピッチのキノリン不溶分定量方法」に従う定量処理において、コールタール類にキノリンを添加した溶液のろ過を行うと、ろ過器のフィルターには、上記した微小固形物である不溶分が付着し、それが堆積することによって着色がなされてゆく。そして、この着色の度合いを明度L値として表した際に、このL値がキノリン不溶分量と良い相関を示すことを新たに見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨構成は、次のとおりである。
(1)コールタール類に溶剤を混合した溶液をろ過器に供給してろ過を行ったのち、該ろ過器のフィルターにおける明度Lを測定し、該明度Lと予め溶剤不溶分量が判明しているコールタール類との関係を示す検量線に基づいて、前記明度Lの測定値に対応する溶剤不溶分量を求め、コールタール類中の溶剤不溶分を定量するコールタール類中の溶剤不溶分の定量方法。
(2)前記溶剤がキノリンである前記(1)に記載のコールタール類中の溶剤不溶分の定量方法。
(3)前記コールタール類は溶剤不溶分濃度が0.01質量%未満である前記(1)または(2)に記載のコールタール類中の溶剤不溶分の定量方法。
本発明によれば、特にQI:0.01質量%未満という微量の溶剤不溶分に対しても正確な測定を簡便に実現する。かように、本発明の方法では、従来の例えばJIS法(JIS K2425)より迅速に溶剤不溶分の定量化が可能であるから、例えば、コールタール製品およびピッチ製品の製造工程において、当該不溶分であるQI値の結果により操業変更を瞬時に行うことができる。
また、従前の溶剤不溶分の測定範囲の下限値が0.01質量%程度であったのに対して、本発明の溶剤不溶分の定量方法では0.01質量%未満の低濃度域までの定量を可能にしている。
コールタール類のQI量をL値にて定量するための検量線を示すグラフである。
本発明の溶剤不溶分の測定方法について、詳しく説明する。
まず、コールタール類から採取した試料に、溶剤としてキノリンを添加そして混合した後、それをろ過する。この工程は、JIS K2425に規定の「タールピッチのキノリン不溶分定量方法」に従って、上述した手順(a)〜(c)で行えばよい。
次いで、上記(c)の工程を経たろ過器からフィルターを取り出して、例えばハンター式測色色差計を用いてフィルター表面のL値を測定する。このL値と、予め作成しておいた検量線とを照らし合わせ、当該L値に対応するQI値を求める。
ここで、検量線の作成は、QI量が判明しているコールタールに対して、上記したJIS K2425に規定の手順(a)〜(c)を踏んでろ過を終了したフィルターのL値を測定する。このL値の測定を、QI量が判明している複数のコールタールに対して行って、QI量とL値との関係を示す検量線を作成する。
この検量線の作成にあたって、JIS K2425でQI量を測定した試料(例えば、QI量が1.0質量%)を芳香族系溶媒で希釈して、QI量が0.020〜0.009質量%の試料(希釈試料)を準備した。次に、これらの希釈試料を用いて、JIS K2425の上記した手順(a)〜(c)の工程を経た、ろ過器からフィルターを取り出して、例えばハンター式測色色差計を用いてフィルター表面のL値を測定した。なお、希釈に用いた芳香族系の溶媒のみについても同様にL値を測定したが、この値はフィルターのL値と同じ値であった。
かくして作成した検量線について、QI量が0.0075質量%でのL値を1とする指数にてL値を相対値として表示したものを図1に示す。
コークス炉ガスから発生したコールタールを沈降分離処理し、QI量が0.02質量%程度になるように精製した(試料1)。この試料1を更に、沈降分離や遠心分離などの処理の回数を変化させて、QI量が異なる試料2〜4を作製した。なお、試料2、3、4の順で分離処理回数を増やした。したがって、試料1、2、3、4の順でQI量が減少していると考えられる。
上述した手順(a)〜(c)に従って、試料1〜4にキノリンを添加そして混合した後、それをろ過した。次いで、上記(c)の工程を経たろ過器からフィルターを取り出して、ハンター式測色色差計を用いてフィルター表面のL値を、試料各々について測定した。このL値を図1に示した検量線におけるL値(相対値)と同様の相対値にして、同検量線にて対応をみた結果、表1に示すQI量が得られた。
また、試料1〜4にについて、JIS K2425に規定の手法にてQI量を実測した。その結果を、表1に併記するように、本発明に従って、溶剤不溶分濃度が0.01質量%未満の領域においても、溶剤不溶分の定量を正確かつ簡便に行うことができた。
Figure 2014174011

Claims (3)

  1. コールタール類に溶剤を混合した溶液をろ過器に供給してろ過を行ったのち、該ろ過器のフィルターにおける明度Lを測定し、該明度Lと予め溶剤不溶分量が判明しているコールタール類との関係を示す検量線に基づいて、前記明度Lの測定値に対応する溶剤不溶分量を求め、コールタール類中の溶剤不溶分を定量するコールタール類中の溶剤不溶分の定量方法。
  2. 前記溶剤がキノリンである請求項1に記載のコールタール類中の溶剤不溶分の定量方法。
  3. 前記コールタール類は溶剤不溶分濃度が0.01質量%未満である請求項1または2に記載のコールタール類中の溶剤不溶分の定量方法。




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