JP2014173355A - セグメント連結方法、及び、セグメント連結継手、及び、セグメント - Google Patents
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Abstract
【解決手段】拡径状態と縮径状態とに変更自在な係合凸部21bを備えた雄型継手部材20を、連結対象の一方のセグメント1に設けておき、挿入される雄型継手部材20の係合凸部21bが拡径することで係合自在な被係合凹部11bを備えた雌型継手部材10を、連結対象の他方のセグメント1に設けておき、雄型継手部材20を雌型継手部材10に挿入して係合凸部21bと被係合凹部11bとを係合させることで抜け止め状態に両セグメント1どうしを連結するセグメント連結方法であって、雌型継手部材10への雄型継手部材20の挿入は、係合凸部21bを、予め、縮径させておき、その縮径状態を維持したまま行う。
【選択図】図2
Description
このようなセグメント連結継手どうしの連結方法は、雌型継手部材の挿入口に雄型継手部材を挿入することで実施され、挿入が深まるに伴って、係止片部の先端にある各係合凸部がテーパー面から縮径方向の押圧力を受ける。その結果、係止片部は、その先端側が縮径方向に変位する状態に弾性変形しながら被係合凹部側に進入する。更に、挿入が深まり、係合凸部が雌型継手部材の小径穴部を越え、奧の大径部分まで挿入されると、弾性復元力によって拡径方向に拡がり、被係合凹部と係合させることができる。
従って、大きな挿入力を作用させないと、係合凸部と被係合凹部との係合位置まで挿入できない虞があり、確実にセグメントどうしの連結を行えないことがあるといった問題点がある。
また、挿入力を増大させる場合には、セグメント組立装置の大型化が余儀なくされ、コストアップにつながる問題点がある。
従って、大きな挿入力を作用させなくても、確実にセグメントどうしの連結を行えるようになる。
その結果、セグメント連結装置の大型化を図る必要もなくなり、コストアップの防止を叶えることができる。
更には、両継手部材どうしの係合操作を実施すると、縮径解除手段によって縮径手段の姿勢保持力が解除されるから、係合凸部を、自らの弾性復元力で拡径状態に復元させることができ、被係合凹部に対して係合凸部を確実に係合させることができる。
従って、大きな挿入力をかけなくても、より確実にセグメントどうしの連結を行えるようになり、セグメント連結装置の大型化を図る必要もなくなり、コストアップの防止を叶えることができる。
また、縮径解除手段は、雌型継手部材への係合凸部の挿入過程で、縮径手段の進入のみを当接阻止する阻止部で構成してあるから、前記縮径手段を取り付けた状態の雄型継手部材を、雌型継手部材に挿入するだけで、その挿入過程の所定位置において阻止部が縮径手段の進入のみを阻止することができる。よって、それ以後の挿入過程では、係合凸部が縮径手段から先端側に抜け出して縮径状態が解除された状態となり、それに伴って、係合凸部の弾性復元力で拡径状態に復元しようとする力が雌型継手部材に対して作用する。
従って、雄型継手部材を雌型継手部材に挿入するだけの一連の過程で、係合凸部は縮径状態から拡径状態へと自動的に切り替わり、簡単な連結操作でより確実な連結状態を作りだすことができる。
また、係合凸部の縮径保持状態の最大外径寸法が細くなり過ぎないから、最大限の部材断面積を確保して、継手部材どうしの連結強度の増強を図ることができる。更には、係合凸部に対する縮径変位量を最小限にできるから、縮径変位を部材の弾性変形域内に納めて、被係合凹部との係合時に、所定の係合状態に弾性復元させることができ、より確実に係合できるようになる。
従って、係合凸部と被係合凹部との係合による両セグメントどうしの連結強度に加えて、縮径手段によるせん断強度をも期待することができ、セグメント連結強度の増強を図ることができる。
また、係合凸部の縮径姿勢を保持している状態では、係合凸部の弾性復元力を、筒部材の周方向に沿った引張応力として効率よく負担することができる。
従って、大きな挿入力を作用させなくても、確実にセグメントどうしの連結を行えるようになると共に、セグメント連結装置の大型化を図る必要もなくなり、コストアップの防止を叶えることができる。
尚、開口縁部11aは、内周縁部の角を斜めに面取りしてあり、雄型継手部材20が進入する際に、引っ掛かりを防止すると共に、面取部分によって雌型継手部材10の軸芯に雄型継手部材20の軸芯が沿うように誘導することができる。
雄型継手部材20は、図5に示すように、胴部21が筒状に形成してあり、その胴部21には、長手方向での中間部から先端にかけて、先端側挿入軸芯方向(長手方向)に沿って複数のスリットsが設けられている。スリットsは、胴部21の周方向に一定の間隔で設けられている。
また、係止片部21aの先端部には、雌型継手部材10に係合される係合部(係合凸部に相当)21bが、筒外周側に爪状に突出させて設けられている。
尚、係合部21bの前端外周側の角は、斜めに面取りしてあり、雌型継手部材10に進入する際に引っ掛かり難くしてある。
また、胴部21の先端部の筒内空部には、ウレタンゴム製で円柱形状に形成されたゴム栓24が内嵌させてある。
引き続き、雄型継手部材20を挿入すると、係止片部21aが縮径状態のまま筒部材23の中を前方にスライドしながら穴部11内に進入する。
よって、開口縁部11aによって、筒部材23から係合部21bに作用していた縮径姿勢保持力を解除することができる。開口縁部11aは、縮径解除手段に相当する。
以下に他の実施の形態を説明する。
また、縮径手段23が、セグメント間のせん断力を負担する機能を備える第2筒部材23Bに相当する部材を欠いて構成してあってもよい。
例えば、縮径手段23が第2筒部材23Bに相当する部材を欠いて構成してある例を示すと、図6、図7に示すとおりである。
この実施形態によると、縮径手段23そのものは、先の実施形態で説明した第1筒部材23Aのみによって構成してある。従って、雌型継手部材10に対する雄型継手部材20の挿入時に、係合部21bの縮径状態を維持する作用も同様に発揮することができる。また、この実施形態の場合、胴部21における係止片部21aの基端部に、セグメント1の連結面1a,1bに沿って作用するせん断力を負担するせん断抵抗筒部材Tを別途外嵌させてある。
このせん断抵抗筒部材Tを胴部21に設けてあることで、図7に示すように、両セグメント1の連結状態で、せん断抵抗筒部材Tがセグメント1の連結面1a,1bにわたって位置するから、胴部21とせん断抵抗筒部材Tとの協働作用によってせん断力の増強を図ることができる。
また、異なる実施形態としては、図10、11に示すように、係止片部21aの内周部に、挿入後端側に開口した周溝25を形成しておくと共に、係止片部21aの内空部にお椀状の係止部材26を位置させておき、係止片部21aを縮径方向に弾性変形させた状態で、周溝25に、係止部材26のお椀周部を嵌合させることで縮径手段として機能させるものであってもよい。この場合、縮径解除手段としては、拡径穴部11bの底部分に設けた突起27で構成することができる。よって、穴内に係止片部21aと共に進入してきた係止部材26は、突起27によって進入が阻止されることで周溝25から外れ、係合凸部21bの縮径状態が解除される。
また、雌型継手部材10が、セグメント1の連結面1aよりも奥側に入り込んだ実施形態に限るものではなく、例えば、雌型継手部材10が、セグメント1の連結面1a、又は、その近傍まで延設された構成であってもよい。従って、雌型継手部材10によって導入孔2の一部、又は、全てを形成するようにしてあってもよい。
雄型継手部材20、及び、雌型継手部材10は、通常、金属材料により形成されるが、強度的、及び、機能的に許容できれば、その一部又は全部を合成樹脂やセラミックスなどの他の材料で形成してあってもよい。
先の実施形態では、導入孔2の内周面2a、及び、筒部材23の外周面が、調芯作用を促進する為にともに傾斜しているものを説明したが、少なくとも一方が傾斜面を備えてなくてもよく、また、一部のみが傾斜面となっていてもよい。
1a 連結面(突合せ面に相当)
1b 連結面(突合せ面に相当)
10 雌型継手部材
11 穴部(挿入口に相当)
11a 開口縁部(縮径解除手段に相当)
11b 拡径穴部(被係合凹部に相当)
20 雄型継手部材
21b 係合部(係合凸部に相当)
23 筒部材(縮径手段に相当)
N 挿入側端面(阻止部に相当)
Claims (7)
- 拡径状態と縮径状態とに変更自在な係合凸部を備えた雄型継手部材を、連結対象の一方のセグメントに設けておき、挿入される前記雄型継手部材の前記係合凸部が拡径することで係合自在な被係合凹部を備えた雌型継手部材を、連結対象の他方のセグメントに設けておき、前記雄型継手部材を前記雌型継手部材に挿入して前記係合凸部と前記被係合凹部とを係合させることで抜け止め状態に両セグメントどうしを連結するセグメント連結方法であって、
前記雌型継手部材への前記雄型継手部材の挿入は、前記係合凸部を、予め、縮径させておき、その縮径状態を維持したまま行うセグメント連結方法。 - 請求項1に記載のセグメント連結方法に使用するセグメント連結継手であって、
前記雄型継手部材の前記係合凸部は、弾性的に縮径自在に構成してあり、前記係合凸部を弾性復元力に抗して縮径状態に姿勢保持する縮径手段を、前記雄型継手部材に設けてあり、前記両継手部材の係合操作に伴って前記縮径手段の姿勢保持力を解除する縮径解除手段を設けてあるセグメント連結継手。 - 前記縮径手段は、前記雄型継手部材の挿入方向に沿って前記雄型継手部材に対して移動自在な状態で前記係合凸部の外周部に配置してあり、
前記縮径解除手段は、前記雌型継手部材への前記係合凸部の挿入過程で、前記縮径手段の進入のみを当接阻止する阻止部で構成してある請求項2に記載のセグメント連結継手。 - 前記縮径手段は、前記係合凸部の縮径保持状態の最大外径寸法が、前記雌型継手部材の挿入口の最小内径寸法と同一又は略同一となるように形成してある請求項2又は3に記載のセグメント連結継手。
- 前記縮径手段は、前記両セグメントどうしの連結状態において前記両セグメントにわたって位置し、前記両セグメントの突合せ面に沿うせん断力を負担自在に形成してある請求項2〜4の何れか一項に記載のセグメント連結継手。
- 前記縮径手段は、筒部材で構成してある請求項2〜5の何れか一項に記載のセグメント連結継手。
- 請求項2〜6の何れか一項に記載のセグメント連結継手を備えているセグメント。
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