JP2014173066A - 消色性水性インキ組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラス、樹脂、紙や布等を対象にして、これらに印刷・筆記した場合においても十分な隠蔽性を備えて、確実に視認が可能であり、かつ、色残り無く消去することが可能な消色性水性インキ組成物を提供する。
【解決手段】微小樹脂球を呈色性物質により着色してなる着色剤、及び該着色剤よりも粒子径が大きい熱溶融性粒子を含有する消色性水性インキ組成物であり、微小樹脂球が、アクリロニトリル、スチレン、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチルから選ばれた少なくとも1種の単量体を構成単位として含むポリマー、又はポリオレフィンからなる消色性水性インキ組成物。呈色性物質がロイコ染料あり、顕色剤がフェノール水酸基またはリン酸基を有する化合物である消色性水性インキ組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は加熱されることによって消色するインキ組成物に関する。
着色微粒子を含有するインクジェット記録用インク組成物は特許文献1に記載されているように公知であるが、そのようなインク組成物は用途からみて積極的に消色を行うものではない。
また、微小樹脂球を呈色性物質で着色してなる着色剤及び水溶性アミノ酸若しくはそれらの塩及びそれらの誘導体から選択される少なくとも一種を含有する加熱により消色可能な水性インキ組成物も特許文献2に記載されているように公知である。
さらに、樹脂製球状微粒子を呈色性物質で着色してなる着色剤を含有し、加熱により消色する水性インキは特許文献3に、一種又は二種以上のビニル系単量体を原料とする乳化重合体であって、呈色性化合物と顕色剤とを含有することにより発色していることを特徴とする乳化重合体は特許文献4に記載されているように公知である。
これらのインキ等の組成物や樹脂粒子によれば、確かに加熱等により消色させることが可能であり、さらに呈色性化合物や消色剤を選択することにより、低温下にて消色させることも可能である。
しかしながら、例えば消色前の印刷や筆跡については隠蔽性が不十分であり、印刷や筆記対象物の色や明度によって、その表面が透けて見える等の支障が生じていた。そのため、印字や筆跡を明確に視認することが困難な場合があった。
特開2003−73598号公報 特開2003−246944号公報 特開2002−294104号公報 特開2003−221405号公報
本発明が解決しようとする課題は、ガラス、樹脂、紙や布等を対象にして、これらに印刷・筆記した場合においても十分な隠蔽性を備えて、確実に視認が可能であり、かつ、色残り無く消去することが可能な消色性水性インキ組成物を提供することである。
本発明は上記の課題を解決するため以下の構成を有する発明である。
1.微小樹脂球を呈色性物質により着色してなる着色剤、及び該着色剤よりも粒子径が大きい熱溶融性粒子を含有する消色性水性インキ組成物。
2.微小樹脂球が、アクリロニトリル、スチレン、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチルから選ばれた少なくとも1種の単量体を構成単位として含むポリマー、又はポリオレフィンからなる1に記載された消色性水性インキ組成物。
3.呈色性物質がロイコ染料である1又は2に記載の消色性水性インキ組成物。
4.熱溶融性粒子がポリエチレンワックス粒子である1〜3のいずれかに記載の消色性水性インキ組成物。
5.ロイコ染料と顕色剤を反応させて発色させた状態で微小樹脂球が着色されている1〜4のいずれかに記載の消色性水性インキ組成物。
6.ロイコ染料を発色させる顕色剤が、フェノール性水酸基を有する化合物又はリン酸基を有する化合物である1〜5のいずれかに記載の消色性水性インキ組成物。
7.該着色剤の平均粒子径が1μm以下で、熱溶融性粒子の平均粒子径が1μm以上である1〜6のいずれかに記載の消色性水性インキ組成物。
8.筆記具用である1〜7のいずれかに記載の消色性水性インキ組成物。
9.印刷用である1〜7のいずれかに記載の消色性水性インキ組成物。
本発明によれば、消色性水性インキ組成物に着色剤よりも粒子径が大きい熱溶融性粒子を含有させておくことにより、紙や布等に印刷・筆記した場合においても十分な隠蔽性を備えて、確実に視認が可能であり、また、色残り無く消去することが可能な消色性水性インキ組成物を得ることができる。
本発明の消色性水性インキ組成物が含有する各成分について以下に説明する。
(着色剤)
本発明において使用される着色剤は微小樹脂球を呈色性物質により着色してなるものである。
微小樹脂球としては、懸濁重合や乳化重合により得られた樹脂粒子分散液、又は別に公知の手段により重合して得られた樹脂粒子を分散させてなる分散液と、呈色性物質である顔料や染料を分散させてなるドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ、POEアルキルエーテル硫酸ソーダ、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ソーダ等のアニオン活性剤水溶液とを混合し、さらに必要に応じてアニオン活性剤や非イオン活性剤を追加し、さらに撹拌後、室温まで冷却し濾過すれば着色された該微小樹脂球のエマルジョンとして得られるものである。
ここで微小樹脂球を構成する樹脂としては、特に限定されないが、不飽和結合を有する単量体を重合してなる樹脂が好ましい。
このような樹脂を構成する単量体としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、アクリロニトリル、スチレン等の公知の付加重合性単量体であり、好ましくはアクリロニトリル、スチレン、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチルから選ばれた少なくとも1種の単量体である。
本発明において着色剤の平均粒子径としては、1.0μm以下が好ましく、さらに好ましくは0.8μm以下である。1.0μmを超えると、着色剤よりも粒子径が大きい熱溶融性粒子により十分に消色されない可能性がある。
消色性水性インキ組成物中の微小樹脂球の含有量は、固形分濃度で1.0〜30重量%、好ましくは2〜20重量%である。1.0重量%未満では十分に発色させることができず、また30重量%を超えても着色濃度の点において更なる効果を望めない。
(呈色性物質)
前記乳化重合体を着色する染料および顔料である呈色性物質としては、一般的なものが使用でき、具体的にカラーインデックスナンバー(C.I.)で示すと、BASIC YELLOW 1,2,11,28,35,36,40,50,BASIC ORANGE 2,14,15,21,22,30,32,33,34,BASIC RED 1,2,9,12,13,14,15,17,18,22,23,24,27,29,32,34,35,36,37,38,39,40,BASIC VIOLET 1,3,7,10,14,15,16,21,25,26,27,28,BASIC BLUE 1,3,5,7,9,19,21,22,24,25,26,28,29,40,41,44,45,47,54,58,59,60,64,65,66,67,68,93,BASIC GREEN 1,4,6、BASIC BROWN 1,11,12,BASIC BLACK 2,8,ACID YELLOW 3,7,ACID RED 52,77,87,92,ACID BLUE 9,DISPERSE YELLOW 5,12,64,82,DISPERSE ORANGE 11,13,29,73,DISPERSE RED 54,58,60,88,92,127,DISPERSE BLUE 7,56,60,73,81,91,DIRECT YELLOW 12,44,85,142,DIRECT ORANGE 8,26,79,83,89,DIRECT RED 4,9,23,31,81,DIRECT BLUE 22,71,78,86,89,90,DIRECT GREEN 6,59,80,FLUORESCENT BRIGHTENING AGENT 55,FLUORESCENT BRIGHTENING WHITEX WS 52,FLUORESCENT 112,162,SOLVENT YELLOW 25,33,44,93,116,SOLVENT RED 49,82,83,84,111,146,SOLVENT BLUE 5,35,83,SOLVENT GREEN 3,7,PIGMENT YELLOW 1,147,PIGMENT RED 53,57,249,250,251,PIGMENT GREEN 7,PIGMENT BLUE 15,等が挙げられる。しかし、これらの染料、顔料に限定されるものではない。該染料および/又は顔料の使用量は前記乳化重合体の重合体固形分100重量部に対し0.01〜20重量%使用可能であり、0.1〜15重量%が好適である。20重量%を超えるときは乳化重合体と未結合の染料および/又は顔料が多くなりインキ組成物の耐水性が低下し、0.01重量%未満のときは着色が薄くなる。
中でもロイコ染料が好ましく、そのロイコ染料(発色剤)としては、電子受容性化合物(顕色剤)と反応して呈色するものであれば限定されず、公知又は市販のものを使用することができる。例えば、下記の化合物が好適であり、これらは1種又は2種以上で用いることができる。
(a)フルオラン類…2’−[(2−クロロフェニル)アミノ]−6’−(ジブチルアミノ)−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9’−(9H)キサンテン]−3−オン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジメチルアミノベンゾ(a)−フルオラン、3−アミノ−5−メチルフルオラン、2−メチル−3−アミノ−6,7−ジメチルフルオラン、2−ブロモ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、6’−(エチル(4−メチルフェニル)アミノ−2’−(N−メチルフェニルアミノ)−スピロ(イソベンゾフラン1(3H),9’−(9H)キサンテン)−3−オン、3,6−ジフェニルアミノフルオラン等;
(b)フルオレン類…3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−4’−アザフタリド、3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−4’,7’−ジアザフタリド等;
(c)ジフェニルメタンフタリド類…3,3−ビス−(p−エトキシ−4−ジメチルアミノフェニル)フタリド等;
(d)ジフェニルメタンアザフタリド類…3,3−ビス−(1−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド等;
(f)インドリルフタリド類…3,3−ビス(n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド等;
(g)フェニルインドリルフタリド類…3−(1−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド等;
(h)フェニルインドリルアザフタリド類…3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3−[2−エトキシ−4−(N−エチルアニリノ)フェニル]−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド等;
(i)スチリルキノリン類…2−(3−メトキシ−4−ドデコキシスチリル)キノリン等;
(j)ピリジン類…2,6−ジフェニル−4−(6−ジメチルアミノフェニル)ピリジン、2,6−ジエトキシ−4−(4−ジエチルアミノフェニル)ピリジン等;
(k)キナゾリン類…2−(4−N−メチルアニリノフェニル)−1−フェノキシキナゾリン、2−(4−ジメチルアミノフェニル)−4−(1−メトキシフェニルオキシ)キナゾリン等;
(l)ビスキナゾリン類…4,4’−(エチレンジオキシ)−ビス[2−(1−ジエチルアミノフェニル)キナゾリン]、4,4’−(エチレンジオキシ)−ビス[2−(1−ジ−n−ブチルアミノフェニル)キナゾリン]等;
(m)エチレノフタリド類…3,3−ビス[1,1−ビス−(p−ジメチルアミノフェニル)エチレノ−3]フタリド等;
(n)エチレノアザフタリド類…3,3−ビス[1,1−ビス−(p−ジメチルアミノフェニル)エチレノ−2]−4−アザフタリド、3,3−ビス[1,1−ビス−(p−ジメチルアミノフェニル)エチレノ−2]−4,7−ジアザフタリド等;
(o)トリフェニルメタンフタリド類…クリスタルバイオレットラクトン、マラカイトグリーンラクトン等;
(p)ポリアリールカルビノール類…ミヒラーヒドロール、クリスタルバイオレットカルビノール、マラカイトグリーンカルビノール等;
(q)ロイコオーラミン類…N−(2,3−ジクロロフェニル)ロイコオーラミン、N−ベンゾイルオーラミン、N−アセチルオーラミン等;
(r)ローダミンラクタム類…ローダミンβラクタム等;
(s)インドリン類…2−(フェニルイミノエチリデン)−3,3−ジメチルインドリン等;
(t)スピロピラン類…N−3,3−トリメチルインドリノベンゾスピロピラン、8−メトキシ−N−3,3−トリメチルインドリノベンゾスピロピラン等;
また、本発明では、これらのほか、ジアザローダミンラクトン類、キサンテン類等も使用することができる。
ロイコ染料の含有量は、その化合物の種類等に応じて適宜設定できるが、一般的には本発明中の消色性水性インキ組成物中0.005〜5.0重量%程度、特に0.01〜3.0重量%程度とすることが望ましい。前記含有量が0.005重量%未満の場合は発色濃度が低くなるおそれがある。また、上記含有量が5.0重量%を超える場合は地発色が大きくなるおそれがある。
(顕色剤)
顕色剤としては、限定的でなく、公知又は市販のものを適宜使用することができる。例えば、下記の化合物を好適に用いることができる。これらは1種又は2種以上で用いることができる。
(a)フェノール類…ビスフェノールA又はその誘導体、ビスフェノールS又はその誘導体、p−フェニルフェノール、ドデシルフェノール、o−ブロモフェノール、p−オキシ安息香酸エチル、没食子酸メチル、フェノール樹脂等;
(b)フェノール類の金属塩…フェノール類のNa、K、Li、Ca、Zn、Al、Mg、Ni、Co、Sn、Cu、Fe、Ti、Pb、Mo等の金属塩等;
(c)芳香族カルボン酸及び炭素数2〜5の脂肪族カルボン酸類…フタル酸、安息香酸、酢酸、プロピオン酸等;
(d)カルボン酸類の金属塩…オレイン酸ナトリウム、サリチル酸亜鉛、安息香酸ニッケル等;
(e)酸性リン酸エステル類…ブチルアシッドフォスフェート、2−エチルヘキシル−アシッドフォスフェート、ドデシルアシッドフォスファイト等;
(f)酸性リン酸エステル類の金属塩又はアンモニウム塩…酸性リン酸エステル類のNa、K、Li、Ca、Zn、Al、Mg、Ni、Co、Sn、Fe、Ti、Pb、Mo等の金属塩等;
(g)トリアゾール化合物…1,2,3−トリアゾール、1,2,3−ベンゾトリアゾール等;
(h)チオ尿素及びその誘導体…ジフェニルチオ尿素、ジ−o−トルイル尿素等;
(i)ハロヒドリン類…2,2,2−トリクロロエタノール、1,1,1−トリブロモ−2−メチル−2−プロパノール、N−3−ピリジル−N’−(1−ヒドロキシ−2,2,2−トリクロロエチル)尿素等;
(j)ベンゾチアゾール類…2−メルカプトベンゼンチアゾール、2−(4’−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、2−メルカプトベンゾチアゾールのZn塩等;
本発明では、これら電子受容性化合物のうちフェノール性水酸基を有する化合物であるフェノール類及びその金属塩の少なくとも1種を好適に用いることができる。特に、1(ビスフェノールA及びその誘導体、ならびに2)ビスフェノールS、及びその誘導体から選ばれる少なくとも1種がより好ましく、最も好ましくは2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン及び1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタンの少なくとも1種が挙げられる。
また、酸性リン酸エステル類、及びその金属塩又はアンモニウム塩も好適であり、例えば下記一般式に示すポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸エステル、例えば、アルカノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン塩等を採用することができる。

〔Rは炭素数8乃至30のアルキル基又はアルキルアリール基を示し、R’はH又はR(CHCHO)n を示し、nは1乃至30の数を示す〕
前記酸性リン酸エステル類はリン酸エステル系界面活性剤でもよく、かかるリン酸エステル系界面活性剤としては、例えば、リン酸モノオクチルエステル、リン酸モノラウリルエステル、リン酸モノステアリルエステル等の飽和アルキルエステル、リン酸モノオレイルエステル、リン酸モノリノレイルエステル等の不飽和アルキルエステル、リン酸モノアクリロキシブチルエステル、リン酸モノメタアクリロキシプロピルエステル等の共役不飽和エステル基を有するリン酸モノアルキルエステル、或いはリン酸モノメルカプトヘキシルエステル、リン酸モノメルカプトドデシルエステル等のメルカプトアルキルエステル、更には、クロロヘキシルやヒドロキシヘキシルのリン酸モノエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルリン酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩等が挙げられる。
また、上記酸性リン酸エステル類としては、例えば、メチルアシドホスフェート、ジメチルアシドホスフェート、エチルアシドホスフェート、ジエルアシドホスフェート、メチルエチルアシドホスフェート、正−又はイソ−プロピルアシドホスフェート、正−又はイソ−ジプロピルアシドホスフェート、メチル・プロピル・アシドホスフェート、エチル・プロピル・アシドホスフェート、正−又はイソ−ブチルアシドホスフェート、正−又はイソ−ジブチルアシドホスフェート、メチル・ブチル・アシドホスフェート、エチル・ブチル・アシドホスフェート、プロピル・ブチル・アシドホスフェート、正−又はイソ−ベンチルアシドホスフェート、正−又はイソ−ジベンチルアシドホスフェート、正−又はイソ−ヘキシルアシドホスフェート、正−又はイソ−ジヘキシルアシドホスフェート、正−又はイソ−オクチルアシドホスフェート、正−又はイソ−ジオクチルアシドホスフェート、正−デシルアシドホスフェート、正−ジデシルアシドホスフェート、正−ラウリルアシドホスフェート、正−ジラウリルアシドホスフェート、正−又はイソ−セシルアシドホスフェート、正−又はイソ−ジセシルアシドホスフェート、正−又はイソ−ステアリルアシドホスフェート、正−又はイソ−ジステアリルアシドホスフェート、エチレングリコールアシドホスフェート、グリセリンアシドホスフェート、アリルアシドホスフェート、ジアリルアシドホスフェート、プロパギルアシドホスフェート、ジプロパギルアシドホスフェート、フェノールアシドホスフェート、ベンジルアシドホスフェート、ジベンジルアシドホスフェート、クレジルアシドホスフェート等でもよい。
前記リン酸エステルは上記一般式に示されるように、モノエステル或いはジエステルであり、更にはその混合物であってもよい。具体例としては、プライサーフA212C、同A210G、同A207H、同AL、同A212C、同A208B、同A208S、同A208F、同M208B、同M208F、同A212E、同A219B、同A206K、同A217E〔第一工業製薬(株)〕製、フォスファノールRE−210、同RE−410、同RE−710、同RS−410、同RB−410、同RM−410、同RM−510、同RL−210、同RD−510Y、同GB−520〔東邦化学工業(株)〕製等が挙げられる。
尚、上記の界面活性剤は塩としても有効である。塩としてはアルカリ金属(ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)、アンモニウム及びアミン(アルカノ−ルアミン、例えば、モノ、ジ又はトリエタノ−ルアミン、ジメチルエタノ−ルアミン、モノ又はジイソプロパノ−ルアミン、低級アルキルアミン、例えば、メチルアミン、エチルアミン等)及びこれらの二種以上の塩が挙げられる。好ましくはアミン塩、アルカリ土類金属の塩である。アルキレンオキシド(以下AOと略記)としてはC2 −4のAO、例えば、エチレンオキシド(以下EOと略記)及び/又はプロピレンオキシド(以下POと略記)が挙げられる。
なかでも、長鎖アルキルリン酸エステル塩(炭素数が通常6〜20、好ましくは12〜18)飽和又は不飽和高級アルコ−ル(セチルアルコ−ル、ステアリルアルコ−ル、オレイルアルコ−ル等)のリン酸モノ又は/及びジエステル塩、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル若しくはポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテルリン酸エステル塩[前記飽和又は不飽和アルコ−ルのAO付加物(付加モル数は通常1〜8)若しくは炭素数8〜12のアルキル基を少なくとも1個好ましくは1〜2個有するアルキルフェノール又はアルキルナフト−ル(ノニルフェノール、ドデシルフェノール、ジノニルフェノ−ル等)のAO付加物(付加モル数は通常1〜8)のリン酸モノ又はジエステル塩、例えば、ステアリルアルコールEO(5)リン酸ジエステルモノカリウム塩(ステアリルアルコ−ルのEO5モル付加物のリン酸ジエステルモノカリウム塩を示す。)、長鎖アルキルホスホン酸塩[長鎖アルキル基(炭素数が通常6〜24、好ましくは12〜20のアルキル基(アルケニル基を含む)、例えば、セチル基、オレイル基等)を有するホスホン酸塩若しくはモノエステル塩等)等が挙げられ、含リン陰イオン界面活性剤のうち好ましいものは長鎖アルキルリン酸エステル塩及びポリオキシアルキレン長鎖アルキルリン酸エステル塩である。
顕色剤の含有量は、その化合物の種類等に応じて適宜設定できるが、一般的には本発明の消色性水性インキ組成物中0.05〜98重量%程度、特に0.5〜77重量%とすることが望ましい。前記含有量が0.05重量%未満の場合は発色濃度が低くなるおそれがある。また、上記含有量が98重量%を超える場合は地発色が大きくなるおそれがある。
また、本発明では、ロイコ染料との関係では、ロイコ染料1重量部に対して顕色剤0.1〜50重量部、特に0.5〜20重量部とすることが好ましい。
(熱溶融性粒子)
本発明における溶融性粒子は、溶媒に分散された状態において造膜性がなく、且つ、粒子形状による反射光の散乱を発生させ、消色性水性インキ組成物による筆跡や印字が不透明となる。それにより本発明の消色性水性インキ組成物による筆跡なども同様に造膜性がなく不透明な性質を備える。また、該溶融性粒子は、上記着色剤の消色剤として機能するものでもある。
そして、筆跡などを溶融性粒子の融点を超えて融解すると、溶融性粒子が流動性を発揮して筆跡部表面に造膜し、粒子による乱反射が解消して透明となる。
このようにして、本発明による消色性水性インキ組成物による加熱前の筆跡は、溶融性粒子の存在により隠蔽性を有するので、着色剤による着色が十分になされているが、そのような筆跡を加熱して造膜した場合には、粒子が溶融して造膜するので隠蔽性が喪失される。また、加熱温度が、溶融温度と同程度の温度か、呈色性物質の消色する温度以上である場合には、その加熱温度によって着色剤が消色する。そのため、加熱後の筆跡は無色透明となり、目視において、何ら筆記していない状態と同様の状態となる。
たとえば、水に分散したポリエチレン等の熱溶融性粒子は常温で造膜性がなく不透明であるが、加熱すると透明な被膜が得られる性質を持つ。即ち、熱溶融性粒子は、常温では一般に造膜性がなく、その存在は視認できるが、ガラス転移点あるいは融点、流動温度が95〜120℃であるため、アイロン等の熱をかけることによって溶解流動し、透明な被膜となる。
本発明の消色性水性インキ組成物をチャコペンとして使用する際には、インキ組成物は造膜温度が室温より高い熱溶融性粒子を含有するため、筆記時は着色剤により着色されている。そして、筆記後筆跡を乾燥しても着色剤による発色を示し、かつ着色剤よりも粒子径が大きい熱溶融性粒子の祖残により生地表面を隠蔽するので、生地表面の筆跡には固形のチャコとほぼ同等の白さ、あるいは着色された色が現出する。
また、アイロンがけなどで加熱しても不快な臭いがでることもない。また、アイロンがけなどで加熱すると造膜し透明膜となり、且つ呈色性物質が消色することにより見た目は消去したことになり、何度でも修正してマーキングすることができる。また、これらは水性のインキ組成物であるから、水に良く分散するため水洗いで良く落ちる。
本発明におけるそのような熱溶融性粒子としては特に限定されるものではないが、ポリエチレンワックスが好適に使用できる。また、融点が85℃〜130℃で水に安定分散しているものが好ましい。
着色剤よりも粒子径が大きい熱溶融性粒子の平均粒径は、特に限定されるものではないが、1.0μm以上であり中でも1.0〜10μmが好ましい。その粒径が1.0μm未満であると、十分に隠蔽力を発揮することができず、筆跡などを十分に確認することが困難になり、また、加熱により溶融して生地表面に造膜させる場合においても、確実に造膜させることが困難になる。
ポリエチレン粒子は水性エマルジョン又は水性ディスパージョンとして配合することが望ましい。
なお、この場合、市販の水性エマルジョン又は水性ディスパージョンをそのまま使用することも可能であるが、例えば、微粉末のポリエチレン粒子を、分散剤の入った水溶液に攪拌しながら投入し、次にそれを分散機にかけ水性分散液とし、これを使用することもできる。
ポリエチレン粒子の水性エマルジョン又は水性ディスパージョンを用いる場合は、アライド・ケミカル社製の商品名「ACポリエチレン629」及び「ACポリエチレン655」を例示することができる。また、興洋化学社製の商品名「ポリエチレンワックスCJ−137」及び「ポリエチレンワックスCJ−71」を例示することができる。中でも、アライド・ケミカル社製の商品名「ACポリエチレン655」及び興洋化学社製の商品名「ポリエチレンワックスCJ−137」が好適である。
溶融性粒子の使用量は、特に限定されるものではないが、消色性水性インキ組成物中固形量で5〜35重量%、好ましくは固形量で10〜25重量%であれば十分実施可能である。溶融性粒子の使用量が、固形量で5重量%より少ない場合は筆跡の白さがなくなる。一方、固形量で35重量%を越えると、増粘して生地へのインキの流出が悪くなり、筆記性が低下し、ボールペンとしては必ずしも好適なものではない。
なお、アライド・ケミカル社製の商品名「ACポリエチレン」等のポリエチレン粒子の微粉末を使用する場合は、既述の通り、分散剤を用いることが好ましい。分散剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリプロピレングリコールポリエチレングリコールブロックコポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、アルキルベンゼンスルフォン酸ソーダを例示できる。
(水性溶剤)
本発明の消色性水性インキ組成物に使用される水性溶剤としては、水、又は水と水溶性有機溶媒の混合溶媒を使用することができる。また、上記のアクリルシリコーン系樹脂エマルジョンに由来する水性溶媒もインキ組成物に配合される。
本発明における水溶性有機溶媒としては公知のもので良く、水溶性有機溶剤は、インキの乾燥防止剤又は湿潤剤として用いることができる。水溶性有機溶剤としては、特に限定されるものではないが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール類、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル類、ジエチレングリコールモノメチルエーテルなどのカルビトール類、グリセリン、トリメチロールプロパンなどが挙げられる。水溶性有機溶剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。このような水性有機溶媒を使用することにより、筆記具とした場合のペン先の乾燥を防止することができる。
本発明のインキ組成物における、上記微小樹脂球の製造に由来する溶媒を含む水性溶媒全体の使用量としては、インキ組成物全体に対して1〜90重量%であり、好ましくは5〜85重量%である。
本発明において、水性溶媒の配合量が90重量%を超えると、インキ組成物の粘度が低くなりすぎるので、筆記具としたときに流出するインキ組成物の制御が困難となり、また筆跡が薄くなりすぎて耐擦過性が悪化したり発色が薄くなる。また、必要があるにも関わらず、水性溶媒を十分に配合しなかった場合には、インキ組成物の粘度が高くなりすぎて筆記具とした場合のインキの流出性が悪化する。
(消色性水性インキ組成物の製造方法)
本発明の消色性水性インキ組成物の具体的な製造方法としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ、POEアルキルエーテル硫酸ソーダ、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ソーダ等のアニオン活性剤水溶液に前記染料及び/又は顔料、更に必要であれば変色温度を調整するための減感剤を分散させ、そこへ上記の微小樹脂球の分散体と、必要に応じてアニオン活性剤や非イオン活性剤を追加し、さらに80℃まで昇温して1時間撹拌後、室温まで冷却し濾過して該着色剤のエマルジョンを得る方法を採用できる。
この着色剤を採用して本願発明の消色性水性インキ組成物を得る方法としては、上記の着色体のエマルジョンの1種又は2種以上を、該着色剤よりも粒子径が大きい熱溶融性粒子を含有する分散液、イオン交換水、防腐剤等、さらに場合によりアルコールやグリコール等水溶性有機溶媒を含有する溶媒と混合させ、これを1時間程度撹拌すれば目的とする消色性水性インキ組成物が得られる。
該着色剤の使用量は全消色性水性インキ組成物中2〜40重量%(固形分として)使用でき、好ましくは3〜28重量%使用できる。40重量%を超えるときは粘度が高くなって、筆記性が低下し、2重量%未満のときは色薄になる。
該水溶性有機溶媒を使用する場合、その使用量は全インキ組成物中10〜60重量%とするように使用でき、好ましくは20〜50重量%使用できる。60重量%を超えると、筆跡の乾燥が遅くなり滲みがひどくなり、20重量%未満のときはペン先の乾燥が速くなる。なお、樹脂粒子が分散されていた乳化重合体エマルジョン、着色体エマルジョンおよびインキ組成物には成分の分散等に必要な適量の水分が当然含まれる。
本発明の消色性水性インキ組成物は、必要に応じて、上記以外の成分を含んでよい。具体的には、潤滑剤、湿潤剤、防錆剤、防腐剤、防カビ剤、消泡剤、レベリング剤、凝集防止剤、pH調整剤、水溶性有機溶剤および界面活性剤等を添加してよい。
(着色剤)
本発明において、消色性水性インキ組成物に、更に上記の染料とは別に顔料や染料を含有させることができる。
例えば、有機顔料及び染料としては、フタロシアニン系、アゾ系、キナクドリン系、アンスラキノン系、ジオキサン系、インジゴ系、チオインジゴ系、ペリノン系、ペリレン系、インドレノン系、アゾ−アゾメチン系等の公知の有機顔料や染料を採用することができる。
また無機顔料としては、二酸化チタン、カーボンブラック、アルミナのシリカ、タルク、アルミニウム粉およびブロンズ粉等の金属粉顔料;蛍光顔料;パール顔料;ならびに光輝性顔料等を使用することができる。
本発明の消色性水性インキ組成物中のこれらの顔料や染料の含有量としては、0.5〜35重量%であり、1.0〜30重量%が好ましい。35重量%を超えるとインキ組成物の粘度が高くなりすぎて、筆記具とした場合にはインキ流出性が悪化し、0.5重量%未満であると、インキ組成物が十分に着色されず、発色性及び隠蔽性が悪化する。
(分散剤)
本発明において、含有する顔料の分散を安定化させることを目的として、水への溶解性に優れた分散剤をインキ組成物に配合する。
そのような分散剤としては公知の分散剤を使用することができ、例えば、スチレンアクリル系樹脂、スチレン系樹脂及びアクリル系樹脂等の1種以上である。このような分散剤として例えばジョンクリルJ−62、ジョンクリルHPD−96、ジョンクリル70(BASFジャパン)等を使用することができる。
本発明の消色性水性インキ組成物の分散剤の含有量としては、インキ組成物全体に対して0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜15重量%であり、インキ組成物中の顔料の量に応じて含有量を決めることもできる。
分散剤の含有量が20重量%を超えると筆記具にした場合におけるインキ流出性が悪化し、0.1重量%未満であると、着色剤の分散性が低下して筆跡の基材に対する耐擦過性に劣ることになる。
(その他の添加剤)
本発明の消色性水性インキ組成物には、必要に応じて、その他の添加剤を添加してもよい。その他の添加剤としては、特に限定されるものではないが、慣用の添加剤として、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトレートなどの防錆剤、ベンゾイソチアゾリン系防腐防黴剤、ペンタクロロフェノール系防腐防黴剤、クレゾール系防腐防黴剤、プロピレングリコール系防腐防黴剤、ヨウ素系防腐防黴剤等の防腐防黴剤、アルキルスルホコハク酸系等の界面活性剤、湿潤剤、消泡剤、レベリング剤、凝集防止剤、pH調整剤、などが挙げられる。
(インキ組成物の用途)
本発明のインキ組成物は水性ボールペン型のチャコとして好適に用いられるが、本発明のインキ組成物はかかる用途に限定されず、例えばT−シャツ、ノート、画用紙、書籍などに対して、消去可能なペンとして用いることもでき、広範囲の用途の筆記具にも適用できる。例えば、マーカー、ペンなどのインク貯留部に充填し、この先芯を介してガラスや陶器、樹脂等の表面に筆記することができる。さらにシルク印刷等で紙や布、ガラス、樹脂等に印刷することもできる。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はその実施例に限定されるものではない。
(実施例)




アクリル微小樹脂球エマルジョン:
ドデシルベンゼンスルホン酸4部と過硫酸カリウム0.2重量部を水65.8重量部に溶解し、これにアクリロニトリル6重量部、アクリル酸4重量部、メチルアクリレート12重量部、エチルメタクリレート8重量部を滴下して80℃に昇温して乳化重合を行った。その後室温まで冷却して微小樹脂球のエマルジョンを得た。
次いで別に用意したドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.5重量部とPOEアルキルテーテル硫酸ナトリウム3重量部を水34.4重量部に溶解してなる水溶液に、ローダミンβを分散させた。これに上記の工程により得た微小樹脂球のエマルジョンとPOEノニルフェニルエーテルを添加し、さらに80℃に昇温して1時間撹拌後、室温にまで冷却し、濾過することによりアクリル微小樹脂球のエマルジョンを得た。固形分30重量%、pH4.0、平均粒子径は0.12μmであった。
Red 500:山田化学工業製ロイコ染料
Red 520:山田化学工業製ロイコ染料
Red DCF:保土谷化学工業製ロイコ染料
Pink DCF:保土谷化学工業製ロイコ染料
Vermillion DCF:保土谷化学工業製ロイコ染料
Red 40:山本化学工業製ロイコ染料
Red I−6B:BASF製ロイコ染料
フォスファノールRM710:東邦化学工業製リン酸系界面活性剤
ニューコール565−PS:第一工業製薬製リン酸系界面活性剤
ベレックスNBL:花王製縮合ナフタレン系界面活性剤
ミクロフラットCJ137:興洋化学製ポリエチレン40重量%分散液(平均粒子径3.4μm)
PVP K30:ISPジャパン製10%水溶液
試験方法
隠蔽性:ボールペンにインキ組成物を充填して黒画用紙上に筆記し、視認性を目視で3段階評価した。
○:はっきり視認可能
△:薄いが視認可能
×:視認できない
アイロン消去性ボールペンにインキ組成物を充填して白画用紙上に筆記し、視認性を目視で3段階評価。
○:視認できない
△:薄いが視認可能
×:はっきり視認可能
実施例1〜14によれば、着色剤よりも粒子径が大きい熱溶融性粒子を併用することにより、消色性水性インキ組成物を用いて筆記した際の筆跡は下地の黒画用紙の色を十分に隠蔽していた。
加えて加熱して着色剤を消色した後には、その筆跡は視認することができず、下地の黒色を確認できるのみであった。
他方、比較例1〜6によれば、着色剤よりも粒子径が大きい熱溶融性粒子を併用していないので、消色性水性インキ組成物を用いて筆記した際の筆跡は下地の黒画用紙の色を隠蔽できず、筆跡を確認できなかった。さらに加熱して着色剤を消色した後には、筆跡を薄いが確認できたり、はっきりと視認可能であったりと十分に消色できないことがわかる。これは、本発明において、粒子径が大きい熱溶融性粒子が消色剤として機能したことを示している。

Claims (9)

  1. 微小樹脂球を呈色性物質により着色してなる着色剤、及び該着色剤よりも粒子径が大きい熱溶融性粒子を含有する消色性水性インキ組成物。
  2. 微小樹脂球が、アクリロニトリル、スチレン、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチルから選ばれた少なくとも1種の単量体を構成単位として含むポリマー、又はポリオレフィンからなる請求項1に記載された消色性水性インキ組成物。
  3. 呈色性物質がロイコ染料である請求項1又は2に記載の消色性水性インキ組成物。
  4. 熱溶融性粒子がポリエチレンワックス粒子である請求項1〜3のいずれかに記載の消色性水性インキ組成物。
  5. ロイコ染料と顕色剤を反応させて発色させた状態で微小樹脂球が着色されている請求項1〜4のいずれかに記載の消色性水性インキ組成物。
  6. ロイコ染料を発色させる顕色剤が、フェノール性水酸基を有する化合物又はリン酸基を有する化合物である請求項1〜5のいずれかに記載の消色性水性インキ組成物。
  7. 該着色剤の平均粒子径が1μm以下で、熱溶融性粒子の平均粒子径が1μm以上である請求項1〜6のいずれかに記載の消色性水性インキ組成物。
  8. 筆記具用である請求項1〜7のいずれかに記載の消色性水性インキ組成物。
  9. 印刷用である請求項1〜7のいずれかに記載の消色性水性インキ組成物。
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