JP6077358B2 - 熱変色性ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン - Google Patents

熱変色性ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン Download PDF

Info

Publication number
JP6077358B2
JP6077358B2 JP2013067743A JP2013067743A JP6077358B2 JP 6077358 B2 JP6077358 B2 JP 6077358B2 JP 2013067743 A JP2013067743 A JP 2013067743A JP 2013067743 A JP2013067743 A JP 2013067743A JP 6077358 B2 JP6077358 B2 JP 6077358B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermochromic
ballpoint pen
ink
acid
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013067743A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014189686A (ja
Inventor
朝見 秀明
秀明 朝見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pilot Corp KK
Original Assignee
Pilot Corp KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pilot Corp KK filed Critical Pilot Corp KK
Priority to JP2013067743A priority Critical patent/JP6077358B2/ja
Publication of JP2014189686A publication Critical patent/JP2014189686A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6077358B2 publication Critical patent/JP6077358B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pens And Brushes (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Description

本発明は熱変色性ボールペン用水性インキ組成物とそれを内蔵したボールペンに関する。更には、マイクロカプセル顔料の凝集や沈降を生じることのない熱変色性ボールペン用水性インキ組成物とそれを内蔵したボールペンに関する。
従来、キサンタンガムやウェランガム等の剪断減粘性付与剤を含む水性ボールペン用インキ組成物が広く用いられている。
この種のインキは、剪断応力が加わらない静置時には高粘度であり、機構内において安定的に保持されており、筆記時にあっては高速回転するボールによる高剪断力によってボール近傍のインキが低粘度化し、その結果、インキはボールとボール収容部の間隙から吐出して紙面に転写されるものである。前記紙面に転写されたインキは剪断力から解放されるため再び高粘度状態となり、従来の水性インキ組成物の欠点である筆跡の滲みを発生させない利点を有するものである。
しかしながら、前記剪断減粘性付与剤を用いたインキは長期間の経時によってインキの粘度が低下することがあるため、特に着色剤として顔料を適用した場合には、顔料がインキ中で凝集や沈降を生じて筆跡濃度の低下やインキ分離等の不具合が発生することがある。また、沈降を抑制するべく多量に添加した際には、線割れやカスレ等の筆記不良を生じるものであった。
そこで、ノニオン性合成樹脂や非架橋型ポリアクリル酸を添加して、前記顔料の分散安定性を向上させる提案がなされている(例えば、特許文献1、2参照)。
前記樹脂等を添加することで、一般顔料においては凝集や沈降が抑制されるため、分散安定性を維持できるものの、カプセル内に色材となる熱変色性組成物を内包した熱変色性マイクロカプセル顔料を用いた場合、粒子径や比重が大きいために十分な分散安定性が得られず、インキ粘度を上げて分散性を向上させるために多量に添加した際には、筆跡に線割れやカスレ等の筆記不良を生じるものであった。また、前記マイクロカプセル顔料は、汎用の一般顔料に較べて色材としての成分割合が低く、一般顔料よりも多くの添加が必要となるため、インキ中の固形分比率が高くなる。そのため、インキ粘度を上げるとペン先が乾燥(ドライアップ)し易くなってしまい、筆記できなくなる虞がある。
特開2007−211052号公報 特開2004−59877号公報
本発明は、着色剤として熱変色性マイクロカプセル顔料を適用する剪断減粘性付与剤を用いた水性インキであっても、マイクロカプセル顔料の分散安定性に優れ、筆記不良を生じることなく良好な筆跡を長期的に形成できる熱変色性ボールペン用水性インキ組成物とそれを内蔵したボールペンを提供するものである。
本発明は、熱変色性組成物をマイクロカプセルに内包させたマイクロカプセル顔料と、水と、剪断減粘性付与剤と、発酵セルロースを含有し、回転粘度計による1rpm時の粘度が300〜1200mPa・s(20℃)の範囲にある熱変色性ボールペン用水性インキ組成物を要件とする。
更に、前記熱変色性組成物が、(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、(ハ)前記(イ)、(ロ)の呈色反応をコントロールする反応媒体とからなる可逆熱変色性組成物であること、前記剪断減粘性付与剤と、発酵セルロースの配合比率が1:1〜4:1であること、前記剪断減粘性付与剤がキサンタンガム、サクシノグリカン、アルカシーガム、ゼータシーガム、ダイユウタンガム、ウェランガムから選ばれるいずれか一種以上であることを要件とする。
更には、前記いずれかに記載の熱変色性ボールペン用水性インキ組成物を内蔵したボールペンを要件とし、該ボールペンが摩擦部材を備えてなることを要件とする。
本発明は、着色剤として熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料を適用するとともに剪断減粘性付与剤を用いた水性インキであっても、インキ粘度を上げることなくマイクロカプセル顔料の分散性を長期に亘って維持できるため、インキ安定性に優れた熱変色性ボールペン用水性インキ組成物となる。そのため、前記インキをボールペンに用いた際には、ペン先のドライアップや筆跡カスレ等の筆記不良を生じることなく、良好な筆跡を長期的に安定して形成できる熱変色性水性ボールペンを提供できる。
可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料の変色挙動を示す説明図である。 色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料の変色挙動を示す説明図である。
本発明の水性インキ組成物は、水媒体中に熱変色性マイクロカプセル顔料と剪断減粘性付与剤を含むと共に、発酵セルロースを含むものである。
前記発酵セルロースは、酢酸菌の亜種を適正な培地で通気撹拌培養し、菌体外産出されたセルロース繊維を分離・回収したものであり、水媒体中で非常に細かい三次元網目構造を形成する繊維性物質である。そのため、水性インキに添加した際には、インキ粘度を上昇させることなく三次元網目構造を形成する。本発明では、剪断減粘性付与剤とともに発酵セルロースを併用することで、発酵セルロースの網目を用いてマイクロカプセル顔料の分散性を付与するとともに、該分散状態の材料を剪断減粘性付与剤による適度な粘性でインキ中全体に均等分散保持するものである。そのため、インキ組成中の固形分(着色剤成分)が多くなるマイクロカプセル顔料を用いた水性インキ組成物であっても、高粘度化に伴うペン先のドライアップや筆跡カスレ等の筆記不良を生じることなく、良好な筆記が長期に亘って可能なものとなる。
前記発酵セルロースは、インキ組成物全量に対し、0.01〜5.0質量%、好ましくは0.1〜2.0質量%の範囲で添加される。前記範囲を下まわると、マイクロカプセル顔料の分散保持性が十分ではなく、この範囲を超えても更なる性能の向上は得られない。
更に、前記発酵セルロースと併用してセルロース誘導体を添加することで、発酵セルロースの網目構造をより細かくするとともに、各発酵セルロースの網目構造間を複合的に結ぶことができる。そのため、マイクロカプセル顔料がより分散安定性に優れた状態を確保できる。
前記セルロース誘導体としては、カルボキシメチルセルロース又はその塩、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、酢酸セルロース等の発酵セルロースとは異なる構造のものが挙げられる。特に、発酵セルロースと絡みやすく、長期間安定して複合状態を維持できることから、カルボキシメチルセルロース又はその塩を用いることが好ましい。
これらは、単独又は二種以上混合して使用してもよい。
前記セルロース誘導体は、インキ組成物全量に対し、0.005〜3.0質量%、好ましくは0.01〜1.0質量%の範囲で添加される。この範囲を下まわると、分散効果の向上には不十分であり、この範囲を超えても更なる性能の向上は得られない。
着色剤として用いられるマイクロカプセル顔料は、熱変色性組成物をマイクロカプセルに内包させたものであれば、可逆、不可逆を問わず汎用のものが適用でき、筆跡の加温や冷却によって、筆跡の色相を変化させることや、消色、着色させることができる。前記筆跡の変化は、熱変色性組成物をマイクロカプセルに内包させることで、組成変化を生じることなく長期間安定して発現できるものとなる。
特に、前記マイクロカプセル顔料に内包される熱変色性組成物としては、繰り返しの使用性、温度変化の正確性等の点から、(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、(ハ)前記両者の呈色反応の生起温度を決める反応媒体からなる可逆熱変色性組成物が好適である。
具体的に、前記可逆熱変色性組成物を内包させたマイクロカプセル顔料としては、特公昭51−44706号公報、特公昭51−44707号公報、特公平1−29398号公報等に記載された、所定の温度(変色点)を境としてその前後で変色し、高温側変色点以上の温度域で消色状態、低温側変色点以下の温度域で発色状態を呈し、前記両状態のうち常温域では特定の一方の状態しか存在せず、もう一方の状態は、その状態が発現するのに要した熱又は冷熱が適用されている間は維持されるが、前記熱又は冷熱の適用がなくなれば常温域で呈する状態に戻る、ヒステリシス幅が比較的小さい特性(ΔH=1〜7℃)を有する加熱消色型の可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料を適用できる(図1参照)。
また、特開2006−137886号公報、特開2006−188660号公報、特開2008−45062号公報、特開2008−280523号公報等に記載されている大きなヒステリシス特性を示す、即ち、温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲線の形状が、温度を変色温度域より低温側から上昇させていく場合と逆に変色温度域より高温側から下降させていく場合とで大きく異なる経路を辿って変色し、完全発色温度(t)以下の低温域での発色状態、又は完全消色温度(t)以上の高温域での消色状態が、特定温度域〔t〜tの間の温度域(実質的二相保持温度域)〕で色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物を内包させたマイクロカプセル顔料を用いることもできる(図2参照)。
前記色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物を内包させたマイクロカプセル顔料の色濃度−温度曲線におけるヒステリシス特性について説明する。
図1において、縦軸に色濃度、横軸に温度が表されている。温度変化による色濃度の変化は矢印に沿って進行する。ここで、Aは完全消色状態に達する温度t(以下、完全消色温度と称す)における濃度を示す点であり、Bは消色を開始する温度t(以下、消色開始温度と称す)における濃度を示す点であり、Cは発色を開始する温度t(以下、発色開始温度と称す)における濃度を示す点であり、Dは完全発色状態に達する温度t(以下、完全発色温度と称す)における濃度を示す点である。
変色温度域は前記tとt間の温度域であり、着色状態と消色状態の両状態が共存でき、色濃度の差の大きい領域であるtとtの間の温度域が実質変色温度域である。
また、線分EFの長さが変色のコントラストを示す尺度であり、線分EFの中点を通る線分HGの長さがヒステリシスの程度を示す温度幅(以下、ヒステリシス幅ΔHと記す)であり、このΔH値が小さいと変色前後の両状態のうち常温域では特定の一方の状態しか存在しえない。また、前記ΔH値が大きいと変色前後の各状態の保持が容易となる。
前記完全消色温度tは、摩擦部材と被筆記面との擦過によって生じる摩擦熱より消色する温度、即ち、50℃〜90℃、好ましくは55〜85℃、より好ましくは60〜80℃の範囲にあり、前記完全発色温度tは冷凍室、寒冷地等でしか得られない温度、即ち0℃以下、好ましくは−50〜−5℃、より好ましくは−50〜−10℃の範囲にあることが好適である。
以下に前記(イ)、(ロ)、(ハ)の各成分について化合物を例示する。
本発明の(イ)成分、即ち電子供与性呈色性有機化合物としては、ジフェニルメタンフタリド類、フェニルインドリルフタリド類、インドリルフタリド類、ジフェニルメタンアザフタリド類、フェニルインドリルアザフタリド類、フルオラン類、スチリノキノリン類、ジアザローダミンラクトン類等を挙げることができ、以下にこれらの化合物を例示する。
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−〔2−エトキシ−4−(N−エチルアニリノ)フェニル〕−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3,6−ジフェニルアミノフルオラン、3,6−ジメトキシフルオラン、3,6−ジ−n−ブトキシフルオラン、2−メチル−6−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)フルオラン、3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−メチル−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−(2−クロロアニリノ)−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−(3−トリフルオロメチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(N−メチルアニリノ)−6−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)フルオラン、1,3−ジメチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−クロロ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−キシリジノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラン、1,2−ベンツ−6−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)フルオラン、1,2−ベンツ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、2−(3−メトキシ−4−ドデコキシスチリル)キノリン、スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−d)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3′−オン、2−(ジエチルアミノ)−8−(ジエチルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3−オン、2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(ジ−n−ブチルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3−オン、
2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(ジエチルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3−オン、2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(N−エチル−N−i−アミルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3−オン、3−(2−メトキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−ペンチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3´,6´−ビス〔フェニル(2−メチルフェニル)アミノ〕−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9´−〔9H〕キサンテン]−3−オン、3´,6´−ビス〔フェニル(3−メチルフェニル)アミノ〕−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9´−〔9H〕キサンテン]−3−オン、3´,6´−ビス〔フェニル(3−エチルフェニル)アミノ〕−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9´−〔9H〕キサンテン]−3−オン等を挙げることができる。
更には、蛍光性の黄色乃至赤色の発色を発現させるのに有効な、ピリジン系、キナゾリン系、ビスキナゾリン系化合物等を挙げることができる。
(ロ)成分の電子受容性化合物としては、活性プロトンを有する化合物群、偽酸性化合物群〔酸ではないが、組成物中で酸として作用して成分(イ)を発色させる化合物群〕、電子空孔を有する化合物群等がある。
活性プロトンを有する化合物を例示すると、フェノール性水酸基を有する化合物としては、モノフェノール類からポリフェノール類があり、さらにその置換基としてアルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシ基及びそのエステル又はアミド基、ハロゲン基等を有するもの、及びビス型、トリス型フェノール等、フェノール−アルデヒド縮合樹脂等を挙げることができる。又、前記フェノール性水酸基を有する化合物の金属塩であってもよい。
以下に具体例を挙げる。
フェノール、o−クレゾール、ターシャリーブチルカテコール、ノニルフェノール、n−オクチルフェノール、n−ドデシルフェノール、n−ステアリルフェノール、p−クロロフェノール、p−ブロモフェノール、o−フェニルフェノール、p−ヒドロキシ安息香酸n−ブチル、p−ヒドロキシ安息香酸n−オクチル、レゾルシン、没食子酸ドデシル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4−ジヒドロキシジフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、1−フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ヘプタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−オクタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ノナン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−デカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ドデカン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチルプロピオネート、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ヘプタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ノナン等がある。
前記フェノール性水酸基を有する化合物が最も有効な熱変色特性を発現させることができるが、芳香族カルボン酸及び炭素数2〜5の脂肪族カルボン酸、カルボン酸金属塩、酸性リン酸エステル及びそれらの金属塩、1、2、3−トリアゾール及びその誘導体から選ばれる化合物等であってもよい。
前記(イ)、(ロ)成分による電子授受反応を特定温度域において可逆的に生起させる反応媒体の(ハ)成分について説明する。
前記(ハ)成分としては下記一般式(1)で示される化合物を用いることができる。
Figure 0006077358
〔式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、mは0〜2の整数を示し、X、Xのいずれか一方は−(CHOCOR又は−(CHCOOR、他方は水素原子を示し、nは0〜2の整数を示し、Rは炭素数4以上のアルキル基又はアルケニル基を示し、Y及びYは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、メトキシ基、又は、ハロゲンを示し、r及びpは1〜3の整数を示す。〕
前記式(1)で示される化合物のうち、Rが水素原子の場合、より広いヒステリシス幅を有する可逆熱変色性組成物が得られるため好適であり、更にRが水素原子であり、且つ、mが0の場合がより好適である。
尚、式(1)で示される化合物のうち、より好ましくは下記一般式(2)で示される化合物が用いられる。
Figure 0006077358
式中のRは炭素数8以上のアルキル基又はアルケニル基を示すが、好ましくは炭素数10〜24のアルキル基、更に好ましくは炭素数12〜22のアルキル基である。
前記化合物として具体的には、オクタン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ノナン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、デカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ウンデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ドデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、トリデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、テトラデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ペンタデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ヘキサデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ヘプタデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、オクタデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチルを例示できる。
更に、前記(ハ)成分として、下記一般式(3)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 0006077358
(式中、Rは炭素数8以上のアルキル基又はアルケニル基を示し、m及びnはそれぞれ1〜3の整数を示し、X及びYはそれぞれ水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ハロゲンを示す。)
前記化合物として具体的には、オクタン酸1,1−ジフェニルメチル、ノナン酸1,1−ジフェニルメチル、デカン酸1,1−ジフェニルメチル、ウンデカン酸1,1−ジフェニルメチル、ドデカン酸1,1−ジフェニルメチル、トリデカン酸1,1−ジフェニルメチル、テトラデカン酸1,1−ジフェニルメチル、ペンタデカン酸1,1−ジフェニルメチル、ヘキサデカン酸1,1−ジフェニルメチル、ヘプタデカン酸1,1−ジフェニルメチル、オクタデカン酸1,1−ジフェニルメチルを例示できる。
更に、前記(ハ)成分として下記一般式(4)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 0006077358
(式中、Xは水素原子、炭素数1乃至4のアルキル基、メトキシ基、ハロゲン原子のいずれかを示し、mは1乃至3の整数を示し、nは1乃至20の整数を示す。)
前記化合物としては、マロン酸と2−〔4−(4−クロロベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、こはく酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、こはく酸と2−〔4−(3−メチルベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、グルタル酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、グルタル酸と2−〔4−(4−クロロベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、アジピン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、ピメリン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、スベリン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、スベリン酸と2−〔4−(3−メチルベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、スベリン酸と2−〔4−(4−クロロベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、スベリン酸と2−〔4−(2,4−ジクロロベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、アゼライン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、セバシン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、1,10−デカンジカルボン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、1,18−オクタデカンジカルボン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、1,18−オクタデカンジカルボン酸と2−〔4−(2−メチルベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステルを例示できる。
更に、前記(ハ)成分として下記一般式(5)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 0006077358
(式中、Rは炭素数1乃至21のアルキル基又はアルケニル基を示し、nは1乃至3の整数を示す。)
前記化合物としては、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとカプリン酸とのジエステル、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとウンデカン酸とのジエステル、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとラウリン酸とのジエステル、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとミリスチン酸とのジエステル、1,4−ビス(ヒドロキシメトキシ)ベンゼンと酪酸とのジエステル、1,4−ビス(ヒドロキシメトキシ)ベンゼンとイソ吉草酸とのジエステル、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンと酢酸とのジエステル、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとプロピオン酸とのジエステル、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンと吉草酸とのジエステル、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとカプロン酸とのジエステル、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとカプリル酸とのジエステル、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとカプリン酸とのジエステル、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとラウリン酸とのジエステル、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとミリスチン酸とのジエステルを例示できる。
前記(イ)、(ロ)、(ハ)成分の配合割合は、濃度、変色温度、変色形態や各成分の種類に左右されるが、一般的に所望の変色特性が得られる成分比は、(イ)成分1に対して、(ロ)成分0.1〜50、好ましくは0.5〜20、(ハ)成分1〜800、好ましくは5〜200の範囲である(前記割合はいずれも質量部である)。
前記熱変色性組成物のマイクロカプセル化は、界面重合法、界面重縮合法、in Situ重合法、液中硬化被覆法、水溶液からの相分離法、有機溶媒からの相分離法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、スプレードライング法等があり、用途に応じて適宜選択される。更にマイクロカプセル顔料の表面には、目的に応じて更に二次的な樹脂皮膜を設けて耐久性を付与したり、表面特性を改質させて実用に供することもできる。
前記マイクロカプセル顔料は、平均粒子径が0.01〜5.0μm、好ましくは0.1〜4.0μm、より好ましくは0.5〜3.0μmの範囲のものが実用性を満たす。
平均粒子径が5.0μmを越えると、ボールペンに収容して実用に供する際、ボールとボール抱持部の空隙をマイクロカプセル顔料が塞いで目詰まりを生じ、インキ吐出性を損ない易くなる。一方、0.01μm未満の系では、高濃度の発色性を示し難い。
尚、粒子径の測定はレーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置〔(株)堀場製作所製;LA−300〕を用いて測定し、その数値を基に平均粒子径(メジアン径)を算出する。
前記マイクロカプセル顔料の形態は円形断面の形態の他、非円形断面の形態であってもよい。ここで、可逆熱変色性組成物:壁膜=7:1〜1:1(質量比)、好ましくは6:1〜1:1の範囲を満たすことが好ましい。
熱変色性組成物の壁膜に対する比率が前記範囲より大になると、壁膜の厚みが肉薄となり過ぎ、圧力や熱に対する耐性の低下を生じ易く、壁膜の可逆熱変色性組成物に対する比率が前記範囲より大になると発色時の色濃度及び鮮明性の低下を生じ易くなる。
前記マイクロカプセル顔料は一種又は二種以上を適宜混合して使用することができ、インキ組成中10乃至50質量%、好ましくは15乃至45質量%、より好ましくは20乃至45質量%の範囲で用いられる。
前記マイクロカプセル顔料の比重としては0.8〜1.8の範囲のものが好適であるが、特に、本発明の構成においては、マイクロカプセル顔料の浮遊や沈降に伴う凝集を生じ易い、ビヒクル成分(インキ成分からマイクロカプセル顔料と剪断減粘性付与剤と発酵セルロースを除いた組成物)との比重差が±0.08より大きいものであっても高い分散安定性を長期間維持できる。
前記マイクロカプセル顔料の比重は、内包する可逆熱変色性組成物の各成分の分子量やカプセル壁膜の膜厚や材質等に応じて変化するものであり、特に、先に説明したヒステリシス幅ΔHを設定する(ハ)成分や、色を決める(イ)成分の種類によって大きく変化する。
更に、筆跡に熱変色を伴わない所望の色相を付与するために、水性媒体に溶解もしくは分散可能な着色剤(染料及び一般顔料)を使用することが可能である。例えば、染料としては、酸性染料、塩基性染料、直接染料等を使用することができ、一般顔料としては、カーボンブラック、群青などの無機顔料や銅フタロシアニンブルー、ベンジジンイエロー等の有機顔料の他、予め界面活性剤等を用いて微細に安定的に水媒体中に分散された水分散顔料製品等が用いられる。更に、金属粉やパール顔料等の金属光沢顔料、蛍光顔料、蓄光性顔料、二酸化チタン等の白色顔料も適用できる。尚、これらはマイクロカプセル顔料中に内包させることもできる。
前記剪断減粘性付与剤としては、水に可溶乃至分散性の物質が効果的であり、キサンタンガム、ウェランガム、構成単糖がグルコースとガラクトースの有機酸修飾ヘテロ多糖体であるサクシノグリカン(平均分子量約100〜800万)、グアーガム、ローカストビーンガム及びその誘導体、ヒドロキシエチルセルロース、ダイユータンガム等の増粘多糖類や、アルギン酸アルキルエステル類、メタクリル酸のアルキルエステルを主成分とする分子量10万〜15万の重合体、グルコマンナン、寒天やカラゲニン等の海藻より抽出されるゲル化能を有する炭水化物、ベンジリデンソルビトール及びベンジリデンキシリトール又はこれらの誘導体、ポリN−ビニルカルボン酸アミド、無機質微粒子、HLB値が8〜12のノニオン系界面活性剤、ジアルキルスルホコハク酸の金属塩やアミン塩等を例示でき、更には、インキ組成物中にN−アルキル−2−ピロリドンとアニオン系界面活性剤を併用して添加しても安定した剪断減粘性を付与できる。これらは、単独又は二種以上混合して使用してもよい。
中でも、インキの経時安定性が高い点から増粘多糖類が好適に用いられ、特に、キサンタンガム、サクシノグリカン、アルカシーガム、ゼータシーガム、ダイユウタンガム、ウェランガムは、水性媒体中で自身が三次元網目構造となるため、発酵セルロースの三次元網目構造との複合作用によって、少量の添加であってもより複雑な網目構造を形成できるため、マイクロカプセル顔料の分散性をより高いレベルで発現できる点から最も好適である。
前記剪断減粘性付与剤は、筆跡の滲みを抑制することができるとともに、発酵セルロースと併用することにより、粒子径及び比重の大きいマイクロカプセル顔料を用いることでインキ中の固形分比率が多くなる場合であっても、インキ粘度を大きく上げることなく効果的にマイクロカプセル顔料の分散状態を保持できるため、顔料の凝集や沈降と、ペン先のドライアップを長期的に抑制することが可能となる。
前記剪断減粘性付与剤はインキ組成物全量中0.05〜0.5質量%含有され、該剪断減粘性付与剤の添加量に応じて発酵セルロースの配合量が調整される。具体的には、剪断減粘性付与剤と発酵セルロースの質量比率が1:1〜4:1で添加されることが好ましい。前記範囲とすることで、インキ粘度を上げ過ぎることなくマイクロカプセル顔料の凝集、沈降をより効果的に抑制できる。そのため、経時後も良好な筆記性能を示すボールペンを得ることができる。
前記剪断減粘性付与剤としてキサンタンガムやサクシノグリカン等の自身がインキ中で網目構造となる多糖類を単独で用いた際には、特に加温時にマイクロカプセル顔料の沈降を生じ易くなるため、沈降を抑制するには多量の添加が必要となる。この場合、インキが高粘度化して筆跡の濃度低下や線割れやインキ追従性の低下といった副作用をもたらすこととなる。そのため、前記比率で発酵セルロースを添加することで必要以上に粘度を上げることなく、ボールペン用インキとして特に適した粘度で凝集や沈降が抑制できるものとなる。
前記剪断減粘性付与剤がインキ組成物全量中0.05質量%未満では、インキ粘度が低すぎてマイクロカプセル顔料の凝集、沈降を抑制する効果に乏しく、一方、剪断減粘性付与剤がインキ組成物全量中0.5質量%を越えると、インキ粘度が高すぎて筆跡がかすれ易くなる。
更に、前記発酵セルロースの質量に対し剪断減粘性付与剤の質量比率が1を下回ると、発酵セルロースと剪断減粘性付与剤との相乗効果が乏しく、前記多糖類を単独で用いた場合と同程度の効果が得られるのみである。一方、発酵セルロースの質量に対して剪断減粘性付与剤の質量比率が4を超えると、粘度が高くなりすぎて筆跡かすれやインキの追従不良を生じ易くなる。
尚、前記剪断減粘性付与剤はインキ組成物全量中0.1〜0.3質量%含有されることがより好ましく、且つ、剪断減粘性付与剤と発酵セルロースの質量比率は、1:1〜4:1であることがより好ましい。
また、必要により紙面への固着性や粘性付与のためにアルキッド樹脂、アクリル樹脂、スチレンマレイン酸共重合物、セルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等を添加することもできる。
更に、必要により各種添加剤を加えることができる。
前記添加剤として、オレイン酸等の高級脂肪酸、長鎖アルキル基を有するノニオン性界面活性剤、ポリエーテル変性シリコーンオイル、チオ亜燐酸トリ(アルコキシカルボニルメチルエステル)やチオ亜燐酸トリ(アルコキシカルボニルエチルエステル)等のチオ亜燐酸トリエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸モノエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸ジエステル、或いは、それらの金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、アルカノールアミン塩等の潤滑剤を添加してボール受け座の摩耗を防止することが好ましい。
また、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、酢酸ソーダ等の無機塩類、水溶性のアミン化合物等の有機塩基性化合物等のpH調整剤、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、サポニン等の防錆剤、石炭酸、1、2−ベンズチアゾリン3−オンのナトリウム塩、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸プロピル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジン等の防腐剤或いは防黴剤、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、天然又は合成ポリフェノール類、N−ビニルピロリドンオリゴマー、コウジ酸、ヒドロキシルアミン類、オキシム誘導体、α−グルコシルルチン、ホスホン酸塩、ホスフィン酸塩、亜硫酸塩、スルホキシル酸塩、亜ジチオン酸塩、チオ硫酸塩、二酸化チオ尿素、ホルムアミジンスルフィン酸、グルタチオン、n−ブチルアルデヒドとアニリンの反応物等の酸素吸収剤、消泡剤、分散剤等を添加してもよい。
更に必要に応じて、水に相溶性のある従来汎用の水溶性有機溶剤を用いることができる。具体的には、エタノール、プロパノール、ブタノール、グリセリン、ソルビトール、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、チオジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、スルフォラン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
尚、前記水溶性有機溶剤は一種又は二種以上を併用して用いることができ、2〜60質量%、好ましくは5〜35質量%の範囲で用いられる。
前記組成からなる水性インキの粘度としては、E型粘度計による20℃、1rpmでの測定値が、300〜1200mPa・s、好ましくは500〜1000mPa・sの範囲である、比較的低粘度のものが好適である。
前記粘度が1200mPa・sを超えると、顔料沈降抑制の点からは有効であるが、筆感が重くなるとともに、筆記時のインキ追従性やペン先のドライアップ性が悪化して筆跡カスレを生じ易くなる。また、300mPa・sより低いと顔料の分散安定性及び筆跡の乾燥性が低下する。
前記した粘度範囲を満たすことにより、インキ安定性を満足させる他、筆記性能、即ち、筆記感、初期書き出し、筆跡の乾燥性や良好な筆跡の形成を満足させることができる。
また、インキの粘性特性として、剪断減粘指数〔粘度計による剪断応力値(T)及び剪断速度(j)値の流動学的測定により導かれる、実験式(T=Kjn:但し、Kは計算された定数である)を適用して計算されるn値〕が、0.4〜0.9の範囲、好ましくは0.5〜0.8の範囲のインキにおいて、前記発酵セルロースを含むインキ組成物はより有効に作用する。
前記熱変色性水性インキ組成物は、ボールペンチップを筆記先端部に装着したボールペンに充填される。
ボールペン自体の構造、形状は特に限定されるものではなく、従来から汎用のものが適用でき、例えば、軸筒内にインキ組成物を充填したインキ収容管を有し、該インキ収容管はボールを先端部に装着したチップに連通しており、更にインキの端面には逆流防止用のインキ逆流防止体が密接しているボールペンが例示できる。
前記ボールペンチップは、金属製のパイプの先端近傍を外面より内方に押圧変形させて形成したボール抱持部にボールを抱持したチップ、金属材料のドリル等による切削加工して形成したボール抱持部にボールを抱持したチップ、金属又はプラスチック成形体内部に樹脂製のボール受け座を設け、ボールを抱持したチップ等が挙げられる。
また、前記チップはバネ体によりボールを前方に付勢させる構成であってもよい。
前記ボールは、超硬合金、ステンレス鋼、ルビー、セラミック、樹脂、ゴム等の0.1〜2.0mm径程度のものが適用できるが、好ましくは0.15〜1.0mmのものが適用できる。特に、顔料凝集時の筆記に不利なインキ吐出部が狭い0.15〜0.5mmのものを用いた場合、吐出性を妨げることなく長期的に筆記できるため、本発明のインキの効果がより明瞭なものとなる。
インキ組成物を収容するインキ収容管は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等の熱可塑性樹脂からなる成形体が用いられる。
前記ボールペンチップとインキ収容管は、直接又は接続部材を介して嵌合され、インキ組成物と、必要によりインキ逆流防止体組成物を充填してボールペンレフィルや直詰式ボールペンを形成する。
前記インキ逆流防止体組成物は不揮発性液体又は難揮発性液体からなる。
具体的には、ワセリン、スピンドル油、ヒマシ油、オリーブ油、精製鉱油、流動パラフィン、ポリブテン、α−オレフィン、α−オレフィンのオリゴマーまたはコオリゴマー、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、脂肪酸変性シリコーンオイル等があげられ、一種又は二種以上を併用することもできる。
前記不揮発性液体及び/又は難揮発性液体には、ゲル化剤を添加して好適な粘度まで増粘させることが好ましく、表面を疎水処理したシリカ、表面をメチル化処理した微粒子シリカ、珪酸アルミニウム、膨潤性雲母、疎水処理を施したベントナイトやモンモリロナイトなどの粘土系増粘剤、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属石鹸、トリベンジリデンソルビトール、脂肪酸アマイド、アマイド変性ポリエチレンワックス、水添ひまし油、脂肪酸デキストリン等のデキストリン系化合物、セルロース系化合物を例示できる。
更に、前記液状のインキ逆流防止体組成物と、固体の逆流防止体を併用することもできる。
前記ボールペンは、キャップ式、出没式のいずれの形態であってもよく、キャップ式ボールペンとしては、前述のボールペンレフィルを軸筒内に収容してキャップを嵌着したものや、キャップを嵌着した直詰式ボールペンが適用できる。
出没式ボールペンとしては、ボールペンレフィルに設けられた筆記先端部が外気に晒された状態で軸筒(外軸)内に収納されており、出没機構の作動によって軸筒開口部から筆記先端部が突出する構造であれば全て用いることができる。
出没機構の操作方法としては、ノック式、回転式、スライド式等が挙げられる。
前記ノック式は、軸筒後端部や軸筒側面にノック部を有し、該ノック部の押圧により、ボールペンレフィルの筆記先端部を軸筒前端開口部から出没させる構成、或いは、軸筒に設けたクリップ部を押圧することにより、ボールペンレフィルの筆記先端部を軸筒前端開口部から出没させる構成を例示できる。
前記回転式は、軸筒後部に回転部を有し、該回転部を回すことによりボールペンレフィルの筆記先端部を軸筒前端開口部から出没させる構成を例示できる。
前記スライド式は、軸筒側面にスライド部を有し、該スライドを操作することによりボールペンレフィルの筆記先端部を軸筒前端開口部から出没させる構成、或いは、軸筒に設けたクリップ部をスライドさせることにより、ボールペンレフィルの筆記先端部を軸筒前端開口部から出没させる構成を例示できる。
前記出没式ボールペンは軸筒内に複数のボールペンレフィルを収容してなる複合タイプの出没式ボールペン(レフィル交換式)であってもよい。
更に、前記ボールペンとともに、摩擦熱によって筆跡を変色又は消色させるための摩擦部材を用いることができる。
前記摩擦部材としては、弾性感に富み、摩擦時に適度な摩擦を生じて摩擦熱を発生させることのできるエラストマー、プラスチック発泡体等の弾性体が好適である。尚、消しゴムを使用して筆跡を摩擦することもできるが、摩擦時に消しカスが発生するため、前述の摩擦部材が好適に用いられる。
前記摩擦部材の材質としては、シリコーン樹脂やSEBS樹脂(スチレンエチレンブタジエンスチレンブロック共重合体)、SBS樹脂(スチレンブチレンスチレン共重合体)、ポリエステル系樹脂等が用いられる。
前記摩擦部材はボールペンと別体の任意形状の部材(摩擦体)とを組み合わせてボールペンセットを得ることもできるが、ボールペンに摩擦部材を固着させることにより、携帯性に優れる。
キャップ式ボールペンの場合、摩擦部材を設ける箇所は特に限定されるものではないが、例えば、キャップ自体を摩擦部材により形成したり、軸筒自体を摩擦部材により形成したり、クリップを設ける場合はクリップ自体を摩擦部材により形成したり、キャップ先端部(頂部)或いは軸筒後端部(筆記先端部を設けていない部分)に摩擦部材を設けることができる。
出没式ボールペンの場合、摩擦部材を設ける箇所は特に限定されるものではないが、例えば、軸筒自体を摩擦部材により形成したり、クリップを設ける場合はクリップ自体を摩擦部材により形成したり、軸筒開口部近傍、軸筒後端部(筆記先端部を設けていない部分)或いはノック部に摩擦部材を設けることができる。
以下に実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、数値は質量部を表わす。尚、粒子径はレーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置〔(株)堀場製作所製;LA−300〕を用いて測定してその数値を基に平均粒子径(メジアン径)を算出した値である。
マイクロカプセル顔料Aの調製
(イ)成分として4,5,6,7−テトラクロロ−3−[4−(ジエチルアミノ)−2−メチルフェニル]−3−(1−エチル−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−1(3H)−イソベンゾフラノン、(ロ)成分として4,4′−(2−エチルヘキサン−1、1−ジイル)ジフェノール、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、(ハ)成分としてカプリン酸4−ベンジルオキシフェニルエチルからなる色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料懸濁液を得た。その後、前記懸濁液を遠心分離してマイクロカプセル顔料Aを単離した。
前記マイクロカプセル顔料の平均粒子径は1.0μm、完全消色温度は55℃、完全発色温度は−20℃であり、温度変化により青色から無色に変色する。
前記マイクロカプセル顔料(予め−20℃以下に冷却してマイクロカプセル顔料を青色に発色させたもの)を着色剤として用いた。
マイクロカプセル顔料Bの調製
(イ)成分として2−(ジブチルアミノ)−8−(ジペンチルアミノ)−4−メチル−スピロ[5H−[1]ベンゾピラノ[2,3−g]ピリミジン−5,1′(3′H)−イソベンゾフラン]−3−オン、(ロ)成分として4,4′−(2−エチルヘキサン−1、1−ジイル)ジフェノール、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、(ハ)成分としてカプリン酸4−ベンジルオキシフェニルエチルからなる色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料懸濁液を得た。その後、前記懸濁液を遠心分離してマイクロカプセル顔料Bを単離した。
前記マイクロカプセル顔料の平均粒子径は1.8μm、完全消色温度は58℃であり、完全発色温度は−20℃であり、温度変化によりピンク色から無色に変色する。
前記マイクロカプセル顔料(予め−20℃以下に冷却してマイクロカプセル顔料をピンク色に発色させたもの)を着色剤として用いた。
マイクロカプセル顔料Cの調製
(イ)成分として2−(2−クロロアミノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、(ロ)成分として4,4′−(2−エチルヘキサン−1、1−ジイル)ジフェノール、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、(ハ)成分としてカプリン酸4−ベンジルオキシフェニルエチルからなる色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料懸濁液を得た。その後、前記懸濁液を遠心分離して可逆熱変色性マイクロカプセル顔料Cを単離した。
前記マイクロカプセル顔料の平均粒子径は2.2μm、完全消色温度は56℃であり、完全発色温度は−20℃であり、温度変化により黒色から無色に変色する。
前記マイクロカプセル顔料(予め−20℃以下に冷却してマイクロカプセル顔料を黒色に発色させたもの)を着色剤として用いた。
マイクロカプセル顔料Dの調製
(イ)成分として1,3−ジメチル−6−ジエチルアミノフルオラン、(ロ)成分として2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,1−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)n−デカン、(ハ)成分としてカプリン酸4−ベンジルオキシフェニルエチルからなる色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料懸濁液を得た。その後、前記懸濁液を遠心分離して可逆熱変色性マイクロカプセル顔料Dを単離した。
前記マイクロカプセル顔料の平均粒子径は0.5μm、完全消色温度は64℃であり、完全発色温度は−30℃であり、温度変化により橙色から無色に変色する。
前記マイクロカプセル顔料(予め−30℃以下に冷却してマイクロカプセル顔料を橙色に発色させたもの)を着色剤として用いた。
マイクロカプセル顔料Eの調製
(イ)成分として4,5,6,7−テトラクロロ−3−[4−(ジエチルアミノ)−2−メチルフェニル]−3−(1−エチル−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−1(3H)−イソベンゾフラノン、(ロ)成分として1、1−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)プロパン、(ハ)成分としてカプリン酸セチルからなる可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料懸濁液を得た。その後、前記懸濁液を遠心分離してマイクロカプセル顔料Eを単離した。
前記マイクロカプセル顔料の平均粒子径は2.2μm、完全消色温度は38℃、完全発色温度は28℃であり、温度変化により青色から無色に変色する。
前記マイクロカプセル顔料(予め28℃以下に冷却してマイクロカプセル顔料を青色に発色させたもの)を着色剤として用いた。
ボールペン用水性インキ組成物の調製
以下の表にインキ組成を示す。表中の組成の数値は質量部を表す。尚、各実施例、比較例のインキ粘度は、20℃で回転粘度計〔Paar physica社製 レオメーターDSR4000(コーンプレートMK−2S)ギャップ50μm〕により、1rpm及び100rpmを測定した値である。
Figure 0006077358
表中の原料の内容を注番号に従って以下に説明する。
(1)商品名:ケルザン、三晶(株)製
(2)商品名:レオザン、三晶(株)製
(3)商品名:ゼータシーガム、伯東(株)製
(4)商品名:ビストップD−2029、三栄源(株)製
(5)商品名:ジュリマーAC−10P、日本純薬(株)製
(6)商品名:プライサーフAL、第一工業製薬(株)製、リン酸エステル系界面活性剤
(7)商品名:プロキセルXL−2、アーチケミカルズジャパン社製
インキの調製
発酵セルロースを少量の水に添加し、ディスパーにて20℃で1時間攪拌して分散液を作製した。次に、残りのイオン交換水中に剪断減粘性付与剤以外の成分を添加し、先に作製した分散液を更に加えて攪拌した後、剪断減粘性付与剤を添加してディスパーにて均一となるように混合攪拌することで水性インキ組成物を調製した。
ボールペンレフィルAの作製
前記各インキ組成物をポリプロピレン樹脂からなるインキ収容管に吸引充填し、樹脂製接続部材(ホルダー)を介して金属製のパイプの先端近傍を外面より内方に押圧変形させて形成したボール抱持部に直径0.4mmの超硬合金ボールを抱持したボールペンチップと連結させた。
次いで、前記ポリプロピレン製パイプの後端よりインキ逆流防止体(液栓)を充填し、更に尾栓をパイプの後部に嵌合させてボールペンレフィルを得た。
ボールペンレフィルBの作製
前記各インキ組成物をポリプロピレン樹脂からなるインキ収容管に吸引充填し、樹脂製接続部材(ホルダー)を介して金属材料を切削加工して形成したボール抱持部に直径0.7mmのステンレス鋼ボールを抱持したボールペンチップと連結させた。
次いで、前記ポリプロピレン製パイプの後端よりインキ逆流防止体(液栓)を充填し、更に尾栓をパイプの後部に嵌合させてボールペンレフィルを得た。
ボールペンの作製
前記ボールペンレフィルA,Bを、それぞれ軸筒内に組み込み、出没式ボールペンを得た。
前記出没式ボールペンは、ボールペンレフィルに設けられた筆記先端部が外気に晒された状態で軸筒内に収納されており、軸筒側面に設けられたクリップ形状の出没機構(スライド機構)の作動によって軸筒前端開口部から筆記先端部が突出する構造である。尚、前記筆跡は、軸筒後端部に設けたSEBS樹脂製の摩擦部材を用いて摩擦することにより消色させることができる。
出没機構の作動により軸筒前端開口部からボールペンチップを出没させた状態で筆記して得られる初期の筆跡はいずれも着色状態を呈していた。
前記ボールペンレフィルとボールペンを用いて、以下の試験を行なった。
インキ安定性試験
前記ボールペンレフィルをチップ下向き状態で静置し、50℃の環境下に60日間放置した。その後、室温にてレフィル内のインキの状態を目視により確認した。更に層分離していないものについては用紙に螺旋状の丸を筆記した。
筆記試験
筆記可能であることを確認した各試料ボールペンを、室温にて旧JIS P3201筆記用紙Aに手書きで1行に12個の螺旋状の丸を3行連続筆記した。その際の筆跡状態を目視により確認した。
前記試験の結果を以下の表に示す。
Figure 0006077358
尚、試験結果の評価は以下の通りである。
インキ安定性試験
○:マイクロカプセル顔料の凝集や沈降はみられず、初期と同様の状態を示し、良好な筆記ができた。
△:初期と比較すると若干の顔料凝集が認められるものの、筆記時には実用レベルにある。
×:インキが層分離する。
筆記試験
○:良好な筆跡を示した。
△:筆跡に若干の線割れやウスが見られた。
×:筆跡に複数のカスレが見られた。又は追従不良や筆記不能となった。
可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の完全発色温度
可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の発色開始温度
可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の消色開始温度
可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の完全消色温度

Claims (6)

  1. 熱変色性組成物をマイクロカプセルに内包させたマイクロカプセル顔料と、水と、剪断減粘性付与剤と、発酵セルロースを含有し、回転粘度計による1rpm時の粘度が300〜1200mPa・s(20℃)の範囲にある熱変色性ボールペン用水性インキ組成物。
  2. 前記熱変色性組成物が、(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、(ハ)前記(イ)、(ロ)の呈色反応をコントロールする反応媒体とからなる可逆熱変色性組成物である請求項1記載の熱変色性ボールペン用水性インキ組成物。
  3. 前記剪断減粘性付与剤と、発酵セルロースの配合比率が1:1〜4:1である請求項1又は2記載の熱変色性ボールペン用水性インキ組成物。
  4. 前記剪断減粘性付与剤がキサンタンガム、サクシノグリカン、アルカシーガム、ゼータシーガム、ダイユウタンガム、ウェランガムから選ばれるいずれか一種以上である請求項1乃至3のいずれかに記載の熱変色性ボールペン用水性インキ組成物。
  5. 前記請求項1乃至4のいずれかに記載の熱変色性ボールペン用水性インキ組成物を内蔵したボールペン。
  6. 摩擦部材を備えてなる請求項5記載のボールペン。
JP2013067743A 2013-03-28 2013-03-28 熱変色性ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン Active JP6077358B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013067743A JP6077358B2 (ja) 2013-03-28 2013-03-28 熱変色性ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013067743A JP6077358B2 (ja) 2013-03-28 2013-03-28 熱変色性ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014189686A JP2014189686A (ja) 2014-10-06
JP6077358B2 true JP6077358B2 (ja) 2017-02-08

Family

ID=51836287

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013067743A Active JP6077358B2 (ja) 2013-03-28 2013-03-28 熱変色性ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6077358B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6322567B2 (ja) * 2014-12-26 2018-05-09 三菱鉛筆株式会社 ボールペン用水性インク組成物
JP2016124952A (ja) * 2014-12-26 2016-07-11 三菱鉛筆株式会社 ボールペン用水性インク組成物
JP2016124953A (ja) * 2014-12-26 2016-07-11 三菱鉛筆株式会社 ボールペン用水性インク組成物
US10358570B2 (en) 2015-08-03 2019-07-23 The Pilot Ink Co., Ltd. Thermochromic color-memory composition and thermochromic color-memory microcapsule pigment encapsulating same
JP6843573B2 (ja) * 2016-09-30 2021-03-17 株式会社パイロットコーポレーション 筆記具用水性インキ組成物及びそれを用いた筆記具
JP6840536B2 (ja) * 2016-12-28 2021-03-10 株式会社パイロットコーポレーション 筆記具用水性インキ組成物およびそれを用いた筆記具
JP7101332B2 (ja) * 2017-12-26 2022-07-15 株式会社パイロットコーポレーション 固形筆記体

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3718752B2 (ja) * 1995-11-02 2005-11-24 パイロットインキ株式会社 熱変色性水性ボールペンインキ及びそれを用いたボールペン
JP5148994B2 (ja) * 2007-12-28 2013-02-20 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 ボールペン用水性インクの品質向上方法
JP2012097168A (ja) * 2010-11-01 2012-05-24 Pilot Ink Co Ltd 可逆熱変色性ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014189686A (ja) 2014-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6077358B2 (ja) 熱変色性ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン
JP2014156605A (ja) 可逆熱変色性筆記具用インキ組成物及びそれを収容した筆記具
JP2009126999A (ja) 可逆熱変色性筆記具用インキ組成物及びそれを収容した可逆熱変色性筆記具
JP5807813B2 (ja) 可逆熱変色性ボールペン用水性インキ組成物、並びにそれを用いたボールペンレフィル及びボールペン
JP6763746B2 (ja) 熱変色性筆記具インキ組成物及びそれを内蔵した筆記具
JP2011174030A (ja) ボールペン用水性インキ組成物及びそれを用いたボールペンレフィル、ボールペン
JP5926420B2 (ja) 複合式筆記具
JP4294534B2 (ja) 筆記具
JP4093968B2 (ja) 感温変色性色彩記憶性筆記具用インキ組成物
JP2011016918A (ja) 可逆熱変色性ボールペン用水性インキ組成物及びそれを収容したボールペン
JP5586352B2 (ja) 可逆熱変色性ボールペン用水性インキ組成物及びそれを用いたボールペンレフィル、ボールペン
JP5604138B2 (ja) ボールペン用水性インキ組成物及びそれを用いたボールペンレフィル、ボールペン
JP2012097168A (ja) 可逆熱変色性ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン
JP2012183690A (ja) ボールペンレフィル及びそれを用いたボールペン
JP2010196035A (ja) 筆記具用水性インキ組成物及びそれを収容した筆記具、筆記具セット
JP2010115781A (ja) 複合式ボールペン用レフィル及びそれを収容した複合式ボールペン
JP2010116425A (ja) 複合式ボールペン用レフィル及びそれを収容した複合式ボールペン
JP2008290259A (ja) 多色ボールペン
JP2010188636A (ja) 熱変色性ボールペン、熱変色性ボールペンセット
JP5745261B2 (ja) 複合式筆記具
JP2008061697A (ja) パズルセット
JP2011213958A (ja) ボールペン用水性インキ組成物及びそれを用いたボールペンレフィル、ボールペン
JP3155207U (ja) 塗り絵セット
JP2013091750A (ja) 筆記具用水性インキ組成物及びそれを内蔵した筆記具
JP3190359U (ja) マニュアル印刷物セット

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160212

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160912

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161011

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161205

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170110

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170112

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6077358

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151