JP2014171756A - 無段階角度調整金具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1部材1と、円弧状凸面4を有する第2部材2とを、揺動可能に枢結し、一面側が円弧状凸面4に圧接可能な円弧状凹面7とされ他面側が第1部材1側に形成されたくさび面8に当接する当接面9とされた浮動くさび部材6を備え、第1部材1と第2部材2を相対的に折畳み方向Aに揺動させて最終折畳位置とすることにより、浮動くさび部材6を移動させて凸面4から離間させ凸面4と凹面7の圧接を解除した退避状態下で、第1部材1と第2部材2が相対的に展開方向Bへ揺動可能となるように構成され、第1部材1と第2部材2を最終折畳位置から相対的に展開方向Bへ揺動させる展開動作M1の途中に於て、所定の小角度θの引返し動作M2によって、浮動くさび部材6を退避状態から凸面4との圧接状態に復帰させる。
【選択図】図13
Description
本発明者は、このような用途に使用可能な、複数段階に背部32の傾斜角度を調整する角度調整金具に関する発明を提案してきた(例えば、特許文献1参照)。
即ち、上記金具50として、ケース部を有する第1アームと、この第1アームと揺動可能に枢結されるギア部を有する第2アームとを、具備し、かつ、第1アームにはくさび面を形成して、このくさび面に当接自在な浮動くさび部材を、くさび面と上記ギア部の間に形成したくさび形空間内に、浮動自在に装入した多段ギア式角度調整金具を、多数提案してきた。
従来から、この「無段階」に角度を調整できる装置(金具)も知られている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、従来の無段階角度調整装置(金具)は、比較的大型で、部品点数も多く、機構が複雑であり、静止した軸心廻りに回転・揺動する部材に対して、摩擦部材を圧接する構造のものであった。従って、大幅にコンパクト化を図る必要のある(図1に例示の)座椅子用角度調整金具50としては、全く利用できなかった。
しかも、前記特許文献2に開示されたような従来のものは、別途、ロック解除用レバー(操作レバー)を必要としていたため、座椅子としては使い難いという欠点、外部へ突出する部品(レバー)を有し、家庭用としては危険性が高まるという欠点もあった。
別の表現をすれば、座椅子用に好適な(コンパクトで操作レバーが省略され、簡易な機構の)無段階角度調整金具を実現することは至難であったという点にある。
また、第1部材と、円弧状凸面を有する第2部材とを、揺動可能に枢結し、一面側が上記円弧状凸面に圧接分離自在として対応する円弧状凹面とされ他面側が上記第1部材側に形成されたくさび面に当接する当接面とされた浮動くさび部材を備え、上記当接面が上記くさび面に当接すると共に上記凹面と上記凸面が相互に圧接した圧接状態では、上記第1部材と上記第2部材が相対的に展開方向へ揺動するのを抑制し、かつ、上記第1部材と上記第2部材を相対的に折畳み方向に揺動させて最終折畳位置とすることにより、上記浮動くさび部材を移動させて上記凸面から離間させ該凸面と上記凹面の圧接を解除した退避状態とし、該退避状態下で、上記第1部材と上記第2部材が相対的に展開方向へ揺動可能となるように構成された無段階角度調整金具であって、上記円弧状凹面と円弧状凸面とが圧接分離自在として対応しつつ相互に圧接した上記圧接状態における揺動阻止トルクを増大させるために、上記凹面と凸面を、粗面に形成したものである。
さらには、上記第1部材と上記第2部材を最終折畳位置から相対的に展開方向へ揺動させる展開動作の途中に於て、折畳み方向への所定の小角度の引返し動作によって、上記巻込部の上記開口端部の間隔を増加させる浮動カムピンを移動させて、上記巻込部の上記外周面部への上記巻込部の圧接状態に復帰させる復帰手段を具備している。
しかも、コンパクト化を実現でき、かつ、安価製作が可能であって、機構・構造の簡易化を図り得る。
本発明の角度調整金具は、例えば、図42の斜視図に示すように、座部31と背部32を有する座椅子に於て、背部32の傾斜角度を調整できるよう座部31と背部32との連結部33に配設されるものであって、座部31と背部32を連結する関節金具(連結金具)として無段階角度調整機構を有するものである。この無段階角度調整金具30は、座椅子以外にも、ソファ又はベッド、リクライニングチェア等に於て背部や足置部等の可動部を枢支するのに用いることもでき、あるいは、ヘッドレストやフットレスト等の関節金具としても使用可能である。
図4に示すように、この浮動くさび部材6の当接面9がくさび面8に当接すると共に、円弧状凹面7の粗面Z7と円弧状凸面4の粗面Z4とが相互に圧接した圧接状態では、第1部材1と第2部材2が相対的に展開方向Bへ揺動するのを抑制(阻止)する。言い換えると、図1〜図42に示した本発明の実施の各形態では、浮動くさび部材6の円弧状凹面7と、該凹面7が圧接分離自在として対応する円弧状凸面4とが相互に圧接した圧接状態における揺動阻止トルクを増大させるために、上記凹面7と凸面4を、粗面Z7,Z4に形成した構成である。なお、粗面Z4,Z7等については、図45の多くの具体例を挙げつつ、後述する。そして、図10に示すように第1部材1と第2部材2を相対的に折畳み方向Aに揺動させて最終折畳位置P0とすることにより、浮動くさび部材6を移動させて凸面4から離間させ凸面4と凹面7の当接を解除(分離)した退避状態とし、この退避状態下で、第1部材1と第2部材2が相対的に展開方向Bへフリーで揺動可能となるように構成されている。
第2部材2は、相互に平行な2枚の平行状板部45,45と、円筒状の取付部19とを、有している。円弧状凸面4は、第1軸心C1を中心とする平行状板部45,45の円弧状外周縁部に、例えば、中心角が 100°〜 120°を成す範囲にわたって形成されている。浮動くさび部材6と円弧状凸面4は、左右幅方向の2箇所で当接し、かつ、円弧状凹面7の全体が円弧状凸面4に当接する。円弧状凸面4の始端部・終端部には、突起部14,14が配設されている。平行状板部45,45には、枢結軸24を挿通するための軸受孔22が形成されている。
また、第1部材1には、浮動くさび部材6に当接して円弧状凸面4に押し付ける方向に弾発付勢するばね部材16が設けられている。
図10〜図12に示す退避状態下で、第1部材1と第2部材2の展開方向Bへの展開動作M1中は、(梃子部材3の他端3bが浮動くさび部材6を押圧しない非押圧位置V1で保持されて)浮動くさび部材6は退避状態を維持する。図13に示すように、折畳み方向Aへの引返し動作M2により、圧接摩擦板13が第2部材2との摩擦力によって所定の小角度θだけ回動すると共に梃子部材3が(他端3bにて浮動くさび部材6を押圧する押圧位置V2に移行して)浮動くさび部材6を(上方へ)押圧して移動させ円弧状凸面4と円弧状凹面7の当接(摩擦による固定保持)状態とするように構成されている。
圧接摩擦板13は、中央に枢結軸24を挿通するための枢着孔25が形成され、外周縁部の一部から突出する突片43に長孔29が貫設されている。また、圧接摩擦板13は、左右両側面に突出する一対の摺接凸部26,26と、左右方向に交互に折曲げられて弯曲する複数の摺接片部27,27,27を有している。
組立使用状態では、圧接摩擦板13は、第2部材2の平行状板部45,45の内面に圧接状として挿入され、平行状板部45,45を第1部材1の対面壁部17,17(ケース部23)に装入して挟んだ状態とし、ケース部23に枢結軸24を挿通して、第1部材1と第2部材2、及び、圧接摩擦板13が枢結されている。圧接摩擦板13の長孔29には、第1部材1に固着されるストッパピン部材28が挿通され、圧接摩擦板13は、第1軸心C1を中心として所定の小角度θの範囲で回動できるように取着されている。
カバー部材20は、第1部材1と第2部材2の下面を覆う底壁部20Aと、左右の側面を覆う側壁部20Bと、浮動くさび部材6等の部品の上方を覆う天井壁部20Cとを一体に有し、挿通孔39,39を有する金属製の係止具35によって第1部材1に固着されている。天井壁部20Cの一部には、第2部材2が折畳み方向Aに揺動した際に進入可能なスリット状開口部36が形成されており、この開口部36の両側端縁には、第2部材2に摺接して拡幅可能な薄肉片状のリップ37が設けられている。側壁部20Bは、浮動くさび部材6の側端面に当接乃至近接して脱落を防止しており、貫通孔21に対応する位置に孔部38を有している。係止具35は、第1部材1のケース部23に包囲状にカバー部材20が被せられた状態で、側壁部20Bに弾発力をもって挟み込むように取着され、さらに、枢結軸24を、挿通孔39,39及び孔部38及び軸受孔22、枢着孔25、軸受孔22に串刺状として挿通して、第1部材1と第2部材2、及び、カバー部材20と係止具35が枢結されている。なお、底壁部20Aは、側壁部20Bと分離して上下揺動可能な可撓舌片40を有するも良い。
図4に示す圧接状態では、浮動くさび部材6の凹面7が凸面4に圧接し、かつ、当接面9がくさび面8に当接し、(第2部材2に展開方向Bへ外力が付与されても、)浮動くさび部材6のくさび作用により粗面Z7,Z4の相互が強く圧接して、摩擦に伴う回転阻止トルクが増加し、第1部材1と第2部材2が相対的に展開方向Bへ揺動する揺動阻止トルクが著しく増大されて、その揺動を阻止する。
次に、図5に示すように、第1部材1と第2部材2を相対的に折畳み方向Aに揺動させる折畳み動作M0を開始すると、浮動くさび部材6はくさび形窓部5内で下方へ小さく移動し、当接面9がくさび面8から離れて僅かな隙間dを生じる。この際、圧接摩擦板13は、第2部材2との摩擦力によって矢印N方向(図の反時計回り方向)に回動する。ストッパピン部材28が長孔29の一端に当たることにより、圧接摩擦板13は回動を停止する。
図8のように、折畳み動作M0の途中で、第1部材1に対し第2部材2を展開方向Bへ揺動させようとしても、浮動くさび部材6のくさび作用により展開方向Bへの揺動は規制され、第1部材1と第2部材2の傾斜角度は維持(固定保持)される。
そして、図9に於て、折畳み動作M0を続け、円弧状凹面7が円弧状凸面4の相対的回動によって、円弧状凸面4が終わり、突起部14が浮動くさび部材6の上端に当接する。
この退避状態下では、浮動くさび部材6が退避空間15に収納されて、円弧状凸面4と円弧状凹面7の圧接が解除されている。従って、展開方向Bへのロック(規制)が解除され、第1部材1と第2部材2は相対的展開方向Bへの揺動が可能(フリー状態)となる。
図13に於て、第2部材2を最終折畳位置P0から水平展開状まで展開方向Bに揺動させる(展開動作M1)途中で、折畳み方向Aへの所定の小角度θの引返し動作M2を行うと、圧接摩擦板13が、第2部材2との摩擦力によって矢印N方向(図の反時計回り方向)に回動する。梃子部材3は、圧接摩擦板13に一端3aが押し下げられて、他端3bにて浮動くさび部材6の下端を押圧する(押し上げる)。このように、梃子部材3は、圧接摩擦板13の回動に伴って、非押圧位置V1から押圧位置V2に移行する。梃子部材3は、浮動くさび部材6を退避空間15から押し出して上方へ移動させる。退避空間15から押し出された浮動くさび部材6は、円弧状凹面7(粗面Z7)が円弧状凸面4(粗面Z4)と圧接した圧接状態となる(復帰する)。
図15〜図28に於て、復帰手段10は、第2部材2に摺動可能かつ小さな摩擦力をもって圧接すると共に第1部材1に対して所定の小角度θの範囲で回動可能に規制される圧接摩擦板13と、その一端11aが圧接摩擦板13に(小角度揺動可能に枢結等されて)連結され、中間部を支点42として所定の角度範囲で揺動自在であると共に他端11bが退避状態の浮動くさび部材6に弾発的に当接するように配設された弾性揺動部材11とを、具備している。
図23〜図25に示す退避状態下で、第1部材1と第2部材2の展開方向Bへの展開動作M1中は、弾性揺動部材11の他端11bが浮動くさび部材6に非押圧状態で当接すると共に浮動くさび部材6は退避状態を維持する。図26に示すように、折畳み方向Aへの引返し動作M2により、弾性揺動部材11が弾発力をもって浮動くさび部材6を(上方へ)押圧して移動させ円弧状凸面4と円弧状凹面7を圧接状態(粗面Z4と粗面Z7の圧接摩擦固定状態)とするように構成されている。
圧接摩擦板13は、中央に枢結軸24を挿通するための枢着孔25が形成され、外周縁部の一部から突出する突片43に長孔29が貫設されている。また、圧接摩擦板13は、左右両側面に突出する一対の摺接凸部26,26と、左右方向に交互に折曲げられて弯曲する複数の摺接片部27,27,27を有している。
組立使用状態では、圧接摩擦板13は、第2部材2の平行状板部45,45の内面に圧接状として挿入され、平行状板部45,45を第1部材1の対面壁部17,17(ケース部23)に装入して挟んだ状態とし、ケース部23に枢結軸24を挿通して、第1部材1と第2部材2、及び、圧接摩擦板13が枢結されている。圧接摩擦板13の長孔29には、第1部材1に固着されるストッパピン部材28が挿通され、圧接摩擦板13は、第1軸心C1を中心として所定の小角度θの範囲で回動できるように取着されている。
カバー部材20は、第1部材1と第2部材2の下面を覆う底壁部20Aと、左右の側面を覆う側壁部20Bと、浮動くさび部材6等の部品の上方を覆う天井壁部20Cとを一体に有し、挿通孔39,39を有する金属製の係止具35によって第1部材1に固着されている。天井壁部20Cの一部には、第2部材2が折畳み方向Aに揺動した際に進入可能なスリット状開口部36が形成されており、この開口部36の両側端縁には、第2部材2に摺接して拡幅可能な薄肉片状のリップ37が設けられている。側壁部20Bは、浮動くさび部材6の側端面に当接乃至近接して脱落を防止しており、貫通孔21に対応する位置に孔部38を有している。係止具35は、第1部材1のケース部23に包囲状にカバー部材20が被せられた状態で、側壁部20Bに弾発力をもって挟み込むように取着され、さらに、枢結軸24を、挿通孔39,39及び孔部38及び軸受孔22、枢着孔25、軸受孔22に串刺状として挿通して、第1部材1と第2部材2、及び、カバー部材20と係止具35が枢結されている。なお、底壁部20Aは、側壁部20Bと分離して上下揺動可能な可撓舌片40を有するも良い。
図17に示す圧接状態では、浮動くさび部材6の円弧状凹面7が円弧状凸面4に圧接し、かつ、当接面9がくさび面8に当接し、(第2部材2に展開方向Bへ外力が付与されても、)浮動くさび部材6のくさび作用により第1部材1と第2部材2が相対的に展開方向Bへ揺動することを規制(阻止)する。
次に、図18に示すように、第1部材1と第2部材2を相対的に折畳み方向Aに揺動させる折畳み動作M0を開始すると、浮動くさび部材6はくさび形窓部5内で下方へ小さく移動し、当接面9がくさび面8から離れて僅かな隙間dを生じる。この際、圧接摩擦板13は、第2部材2との摩擦力によって矢印N方向(図の反時計回り方向)に回動する。ストッパピン部材28が長孔29の一端に当たることにより、圧接摩擦板13は回動を停止する。
図21のように、折畳み動作M0の途中で、第1部材1に対し第2部材2を展開方向Bへ揺動させようとしても、浮動くさび部材6のくさび作用により展開方向Bへの揺動は規制され、第1部材1と第2部材2の傾斜角度は維持(固定保持)される。
そして、図22に於て、折畳み動作M0を続け、円弧状凹面7が円弧状凸面4を繰り返し乗り越えていくと、円弧状凸面4が終わり、突起部14が浮動くさび部材6の上端に当接する。
この退避状態下では、浮動くさび部材6が退避空間15に収納されて、円弧状凸面4と円弧状凹面7の圧接が解除されている。従って、展開方向Bへのロック(規制)が解除され、第1部材1と第2部材2は相対的展開方向Bへの揺動が可能(フリー状態)となる。
図26に於て、第2部材2を最終折畳位置P0から水平展開状まで展開方向Bに揺動させる(展開動作M1)途中で、折畳み方向Aへの所定の小角度θの引返し動作M2を行うと、圧接摩擦板13が、第2部材2との摩擦力によって矢印N方向(図の反時計回り方向)に回動する。これと同時に、弾性揺動部材11は、他端11bを浮動くさび部材6の下端に弾発力をもって押圧し、浮動くさび部材6を退避空間15から押し出して上方へ移動させる。退避空間15から押し出された浮動くさび部材6は、円弧状凹面7(粗面Z7)が円弧状凸面4(粗面Z4)と圧接した圧接状態となる(復帰する)。
図28に示すように、弾性揺動部材11は、図18〜図22では押圧力が作用しない自由状態で保持される(実線)。図23に於て、一端11aはそのままの位置に支持されつつ他端11bが下方へ押し下げられる。次に、図24では、他端11bに押圧力が掛かったまま一端11aが上方へ持ち上げられて弾発力を奪われる(2点鎖線)。そして、図26に於て、一端11aを押し下げることによって、他端11bを上方へ蹴り上げるようにし、浮動くさび部材6を(退避空間15から)上方へ移動させる。
図29〜図41に於て、復帰手段10は、第2部材2に摺動可能に小さな摩擦力をもって圧接すると共に第1部材1に対して所定の小角度θの範囲で回動可能に規制される圧接摩擦板13と、浮動くさび部材6に当接して円弧状凸面4に押し付ける方向に弾発付勢するばね部材16と、その一端12aが圧接摩擦板13に連結され中間部を支点として所定の角度範囲で揺動自在であると共に他端12bがばね部材16に連結される揺動腕12とを、具備している。なお、34は、揺動腕12の中間部の支点となる軸ピンを示す。
その他の構成は、上述の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
なお、ばね部材16は、矩形状の金属板から成る板ばねであっても良い(図示省略)。圧接摩擦板13は、中央に枢結軸24を挿通するための枢着孔25が形成され、突片43に長孔29が貫設されている。また、圧接摩擦板13は、左右両側面に突出状として一対の摺接凸部26,26と、左右方向に交互に折曲げられて弯曲する複数の摺接片部27,27を有している(既述の図1〜図14の実施形態とほぼ同様である)。
組立使用状態では、圧接摩擦板13は、第2部材2の平行状板部45,45の内面に圧接状として挿入され、平行状板部45,45を第1部材1の対面壁部17,17(ケース部23)に装入して挟んだ状態とし、ケース部23に枢結軸24を挿通して、第1部材1と第2部材2、及び、圧接摩擦板13が枢結されている。圧接摩擦板13の長孔29には、第1部材1に固着されるストッパピン部材28が挿通され、第1軸心C1を中心として所定の小角度θの範囲で回動できるように取着されている。
図31に示す圧接状態では、浮動くさび部材6の円弧状凹面7(粗面Z7)が円弧状凸面4(粗面Z4)に圧接し、かつ、当接面9がくさび面8に当接し、(第2部材2に展開方向Bへ外力が付与されても、)浮動くさび部材6のくさび作用により第1部材1と第2部材2が相対的に展開方向Bへ揺動することを規制(阻止)する。
次に、図32に示すように、第1部材1と第2部材2を相対的に折畳み方向Aに揺動させる折畳み動作M0を開始すると、浮動くさび部材6はくさび形窓部5内で下方へ小さく移動し、当接面9がくさび面8から離れて僅かな隙間dを生じる。この際、圧接摩擦板13は、第2部材2との摩擦力によって矢印N方向(図の反時計回り方向)に回動する。ストッパピン部材28が長孔29の一端に当たることにより、圧接摩擦板13は回動を停止する。
図35のように、折畳み動作M0の途中で、第1部材1に対し第2部材2を展開方向Bへ揺動させようとしても、浮動くさび部材6のくさび作用により展開方向Bへの揺動は規制され、第1部材1と第2部材2の傾斜角度は維持される。
そして、図36に於て、折畳み動作M0を続け、円弧状凹面7と円弧状凸面4の相対的移動が行われてゆくと、円弧状凸面4が終わり、突起部14が浮動くさび部材6の上端に当接する。
この退避状態下では、浮動くさび部材6が退避空間15に収納されて、円弧状凸面4と円弧状凹面7の圧接が解除されている。従って、展開方向Bへのロック(規制)が解除され、第1部材1と第2部材2は相対的展開方向Bへの揺動が可能(フリー状態)となる。
図40に於て、第2部材2を最終折畳位置P0から水平展開状まで展開方向Bに揺動させる(展開動作M1)途中で、折畳み方向Aへの所定の小角度θの引返し動作M2を行うと、圧接摩擦板13が、第2部材2との摩擦力によって矢印N方向(図の反時計回り方向)に回動する。この圧接摩擦板13の回動に伴って、揺動腕12は、他端12bの上昇をもってばね部材16を押圧し、ばね部材16を第1位置S1から第2位置S2に移動させる。ばね部材16は、浮動くさび部材6に摺接しつつ摩擦力をもって浮動くさび部材6を退避空間15から押し出して(連れ出して)上方へ移動させる。退避空間15から押し出され(連れ出され)た浮動くさび部材6は、円弧状凹面7(粗面Z7)が円弧状凸面4(粗面Z4)と圧接した圧接状態となる(復帰する)。
ソファやベッドに用いる場合、人の体重がヘッドレストやフットレスト等に集中して過大な外力がフレーム部材に掛かるケースが多々あり、ヘッドレストやフットレスト等のフレーム部材が塑性変形を生じて傾倒方向に曲がってしまうことが少なくない。従来の角度調整金具では、フレーム部材に塑性変形が生じることにより、ヘッドレストやフットレスト等を水平展開姿勢以上に傾動させなければ、傾倒方向へのロック(傾動阻止)を復元できなくなるという問題があった。
特に、図1〜図14にて述べた梃子部材3、あるいは、図15〜図28の弾性揺動部材11としては、図12から図13へ(図25から図26へ)圧接摩擦板13が小角度θだけ(反時計方向へ)回動するのに伴って、浮動くさび部材6を逆方向(時計方向)へ移動させて退避状態から押し出す(連れ出す又は引き出す)作用を成すための連動部材であれば、種々、設計変更が自由である。
また、図29〜図41にて述べた、揺動腕12とばね部材16の代りに、図39から図40へ圧接摩擦板13が小角度θだけ(反時計方向へ)回動するのに伴って、浮動くさび部材6を逆方向(時計方向)へ移動させて退避状態から押し出す(連れ出す又は引き出す)作用を成すための連動部材であれば、十分であって、コイルばねや渦巻ばねを揺動腕12に組合わせたり、あるいは、一対のギアの噛合やワイヤ等をもって揺動腕12に置き換える等も自由である。
つまり、図43と図44に示す実施の形態では、第1部材1と、円弧状凸面4を有する第2部材2とを、揺動可能に枢結し、一面側が上記円弧状凸面4に圧接分離自在として対応する円弧状凹面7とされ他面側が上記第1部材1側に形成されたくさび面8に当接する当接面9とされた浮動くさび部材6を備え、上記当接面9が上記くさび面8に当接すると共に上記凹面7と上記凸面4が相互に圧接した圧接状態では、上記第1部材1と上記第2部材2が相対的に展開方向Bへ揺動するのを抑制し、かつ、上記第1部材1と上記第2部材2を相対的に折畳み方向Aに揺動させて最終折畳位置P0とすることにより、上記浮動くさび部材6を移動させて上記凸面4から離間させ該凸面4と上記凹面7の圧接を解除した退避状態とし、該退避状態下で、上記第1部材1と上記第2部材2が相対的に展開方向Bへ揺動可能となるように構成された無段階角度調整金具であって、上記円弧状凹面7と円弧状凸面4とが圧接分離自在として対応しつつ相互に圧接した上記圧接状態における揺動阻止トルクを増大させるために、上記凹面7と凸面4を、粗面Z7,Z4に形成した構成である。
ここで、本発明における主要な構成の一つであるところの粗面Z(Z4,Z7)とは、表面粗さRmax が、10μm〜 400μmの範囲を言う。その粗面Z(Z4,Z7)は、ショットピーニング加工、サンドブラスト加工、ローレット加工、プレス加工、ダイキャスト加工、鍛造加工、鋳造等にて形成する。
なお、図45の(A1)(A2)、(B1)(B2)、(C1)(C2)では、文字通りの無段階となり望ましい。
しかし、図45(D1)〜(D5)に於て、超多段(例えば座椅子用としては70段以上)とすれば、一般の使用者は無段階として体感し、段数を計数することは困難であり、加工の容易性と摩擦抵抗等の品質の安定性の面から、好ましく、実質的に無段階であると言える。
この無段階角度調整金具30は、例えば、図61に示した座椅子の座部31と背部32の関節部に配設され、これ以外の家具(ソファ又はベッド、リクライニングチェア、あるいは、フットレストやヘッドレスト付の家具)に使用可能である点は、既述した実施の形態と同様である。
第1部材1は、ケース部46を一体に有し、ケース部46は、丸味のある三角状左右側壁部46A,46Aと、底壁部46Bと、傾斜壁部46Cとを有しており、ケース部46の前方端に短い丸パイプ状取付部18が一体に連設されている。この取付部18は、図61のように座部31の枠体の左右パイプ部に挿入して、固着される。
そして、第2部材2は、丸パイプ状取付部19と、被制動用円形外周面部47を有する円筒突部48,48を備えた板片部49,49とを、溶接等にて一体に構成されている。例えば、円筒突部48は、大き目の貫孔51を有する円環側壁52と、円筒部53と、から成る。しかも、2枚の板片部49,49を、対称形に製作して、平坦面を背中合わせとして、溶接等で一体化し、左右両方向に、円筒突部48,48を突出状に形成する。
上述した円筒突部48の外周面部47が、無段階角度調整において重要な被制動部の機能を発揮し、この被制動用円形外周面部47を、(既述の図1〜図44の実施の形態と同様に、)粗面Z47とする。
そして、第1部材1側には、前述の外周面部47に、 270°以上にわたり(望ましくは約 360°近くまでにわたって)巻込状として外嵌する巻込部61と、この巻込部61の開口端部62,62から突設された弾性変形自在な長脚63・短脚64と、この長脚63・短脚64の先端を第1部材1のケース部46の側壁部46Aに取着するための第1軸67・第2軸68と、を有している。
上記巻込部61と長脚63と短脚64は、例えば、板素材を打抜き加工(プレス加工)にて打抜形成するのが好ましい。即ち、図47からも明らかなように、2個の(板バネ状の)制動用バネ材60,60を、第1部材1側に設ける。
なお、長脚63・短脚64の先端(下端)には、取付孔65・取付孔66が貫設され、かつ、ケース部46の側壁部46A,46Aには取付孔77,77(図47参照)が貫設され、串挿状に、(リベット等から成る)第1軸67・第2軸68が挿通されて、リベット端部(塑性)加工等にて、ケース部46内に、制動用バネ材60,60を収納すると共に、円筒突部48,48及び板片部49の大半部を収納する。
従って、この第3軸77は、第1部材1と第2部材2とを、枢支するものではない。そして、第1部材1と第2部材2とを枢支するのは、制動用バネ材60の巻込部61の内周面部61Aと、円筒突部48の外周面部47との、嵌合部位である。そして、この嵌合部位を形成する上記(圧接用)内周面部61Aを、(既述の図45のような)粗面Z61とする。(後に詳しく説明するが、)図61に示した(座った人からの)背部32に与えられる大きなベクトル(外力)F0 は、図51に示した如く、上記嵌合部位に於て、ベクトルF0 及び回転モーメントMfとして作用すると、力学上、考えることができる。
図51に示した側面視に於て、第1軸心点L1 と円形中心点Os とを結んだ第1直線N1 が、水平線Hに対して成す傾斜角度θ0は、図59に示した座椅子の使用状態の側面図に於て、背部32の使用状態傾動角度範囲αの略半分に設定されている点が、本発明の一つの特徴である。
言い換えると、背部32が座った人Pのもたれ掛る力(ベクトルF0 )を受け止めて、支持するのは、図59の具体例では、β0からβ80の使用状態傾動角度範囲αが80°の場合を例示しており、図51に示した前記傾斜角度θ0は、その使用状態傾動角度範囲αの略半分である。
(α/2−10°)≦θ0≦(α/2+10°)
故に、例えば、α=80°の場合は、30°≦θ0≦50°に設定し、α=90°の場合は、35°≦θ≦55°に設定することとなる。
さらに望ましくは、「略半分」として、次の数式を充足するように、θ0を設定する。
(α/2−5°)≦θ0≦(α/2+5°)
故に、例えば、α=80°の場合は、35°≦θ0≦45°に設定し、α=90°の場合には、40°≦θ0≦50°に設定することとなる。
図61,図51,図59に示すように、第2部材2側の背部32に作用するベクトルF0 が、外周面部47と巻込部61との嵌合部位(粗面Z47と粗面Z61の圧接部位)を介して、さらに、長脚63と短脚64を介して(かつ、第1軸67と第2軸68を介して)、第2部材2側から第1部材1側へ 100%伝達されるように構成されている。
図51に示すように、大きな外力(ベクトル)F0は、全て外周面部47と巻込部61の嵌合部位(粗面Z47と粗面Z61の圧接部位)を介して伝達され、このベクトルF0によって、第1直線N1が後下方(図50の矢印R2参照)へ傾動するように、長脚63・短脚64・巻込部61から成る制動用バネ材60が弾性変形しつつ、巻込部61の粗面Z61が外周面部47の粗面Z47に追加圧接力を付与する。
他方、図60中の2点鎖線は、θ0を40°に保ちつつ、実施例1に於ける粗面Z47,Z61を無くして、平滑面(Rmax ≦5μm)とした比較例1である。
また、図60中の別の実線は、θ0を0°に設定し、かつ、Rmax =50μmの粗面Z47,Z61に、サンドブラスト加工にて、図45の(A1)(A2)の如く形成した実施例2を示す。
そして、図60中の破線は、傾斜角度θ0を0°に設定し、かつ、粗面Z47,Z61を無くして、平滑面(Rmax ≦5μm)とした比較例2を示す。
(i) 全体の形状が同じ(図46〜図58参照)であっても、実施例1と比較例1とを比較すると、実施例1のように粗面Z47,Z61を具備するか、比較例1のように平滑面を備えるかによって、制動力(制動回転モーメント)に大きな差異を示し(前者が著しく大きい)、しかも、背部の傾斜角度βの全範囲にわたって、平均的な(安定した)制動力を示している。
(ii) 実施例2は、実施例1と比較すると、背部32が最大展開状態近傍(βが0°近くの範囲)では強大な制動力Mxを発生する。しかし、背部32を起立してゆくに従って、その制動力が減少する。しかしながら、背部32の最大展開状態近傍(βが約80°)に於ても、その制動力の値が、座った人Pから受ける外力(ベクトル)F0に伴って発生する最大予測回転モーメントよりも大きいならば、実用上何ら問題なく、使用できる。つまり、本発明に於て、粗面Z47,Z61とする構成が重要であって、傾斜角度θ0は、0°〜60°の範囲で用途とコンパクト化の容易性等によって、選定可能である。
(iii) 実施例2は、比較例2に比較すると、制動力が多きい。即ち、粗面Z47,Z61の作用・効果が著大であることが判明した。比較例2は、βが80°に近づくと、座った人Pが急激に背部32へもたれ掛ると後方へ不意に倒れて、危険が高いと言える。
(iv) 図60から明らかに、実施例1が最も優れた特性を示し、粗面Z47,Z61にて安定して全体に大きな制動力を発揮し、しかも、背部32の傾斜角度範囲αの半分の傾斜角度40°にて最大の制動力Mxを発生し、傾斜角度βが0°から80°の全傾斜角度βにて、大きな制動力Mxを発生でき、図59に示した背部32が、最大展開状態から中間傾斜状態を経て最大折り畳み状態にわたる傾動角度範囲αの全域にて、安定して強力に各傾斜角度βを維持できて、安全性に優れていることを示す。
このように、制動力作動状態と制動力解除状態とに切換るように、平滑面73と、深凹窪部71・浅凹窪部72の間隙寸法、及び、カムピン70の外径寸法を、設定する。
なお、図示省略するが、長脚63・短脚64の対向面に、深凹窪部71・浅凹窪部72を配設するも、自由である。
図52・図53の状態から、さらに、図の反時計方向へ揺動させると、図54・図55に示すように、カムピン70が、浅凹窪部72に押込まれるが、この押込みのための押込用勾配段付部(非制動への切換用勾配段付部)76が、第2部材2の板片部49に形成されている。
また、本発明は制動力復元手段を具備し、その構成は、深凹窪部71と浅凹窪部72、及び、浮動カムピン70と、制動への切換用小突部75等から成り、簡易かつ簡素な構造であって、誤動作なく、確実な切換作動を行う。
特に、座椅子として使用される(80°〜90°の)傾動角度範囲αの背部32のいずれの傾斜角度βに於ても、略均等な制動力を発揮させることができる。
また、上記制動用バネ材60の上記巻込部61は、ラジアル方向の幅寸法Wが、アキシャル方向の厚さ寸法Tよりも大きな形状であるので、全体が小型の制動用バネ材60をもって、強大かつ安定した制動力を発生可能となる。
即ち、図1〜図42に於て説明した復帰手段10と同様の作用(機能)を、図46〜図58、又は、θ0を0°乃至小さい角度とした実施の形態に付設しても良く、座椅子等の家具として、図42と同じ作動を行い、図1〜図42の場合と、同様の効果を奏する。
2 第2部材
3 梃子部材
3a 一端
3b 他端
4 円弧状凸面
6 浮動くさび部材
7 円弧状凹面
8 くさび面
9 当接面
10 復帰手段
11 弾性揺動部材
12 揺動腕
13 圧接摩擦板
30 無段階角度調整金具
31 座部
32 背部
47 (被制動用円形)外周面部
60 制動用バネ材
61 巻込部
61A 内周面部
62 開口端部
63 長脚
64 短脚
67 第1軸
68 第2軸
70 浮動カムピン
A 折畳み方向(起立方向)
B 展開方向(傾倒方向)
H 水平線
N1 第1直線
M1 展開動作
M2 引返し動作
P0 最終折畳位置
Z4,Z7,Z47,Z61 粗面
θ 小角度
θ0 傾斜角度
Claims (5)
- 浮動くさび部材(6)の円弧状凹面(7)と、該凹面(7)が圧接分離自在として対応する円弧状凸面(4)とが相互に圧接した圧接状態における揺動阻止トルクを増大させるために、上記凹面(7)と凸面(4)を、粗面(Z7)(Z4)に形成したことを特徴とする無段階角度調整金具。
- 第1部材(1)と、円弧状凸面(4)を有する第2部材(2)とを、揺動可能に枢結し、一面側が上記円弧状凸面(4)に圧接分離自在として対応する円弧状凹面(7)とされ他面側が上記第1部材(1)側に形成されたくさび面(8)に当接する当接面(9)とされた浮動くさび部材(6)を備え、上記当接面(9)が上記くさび面(8)に当接すると共に上記凹面(7)と上記凸面(4)が相互に圧接した圧接状態では、上記第1部材(1)と上記第2部材(2)が相対的に展開方向(B)へ揺動するのを抑制し、かつ、上記第1部材(1)と上記第2部材(2)を相対的に折畳み方向(A)に揺動させて最終折畳位置(P0)とすることにより、上記浮動くさび部材(6)を移動させて上記凸面(4)から離間させ該凸面(4)と上記凹面(7)の圧接を解除した退避状態とし、該退避状態下で、上記第1部材(1)と上記第2部材(2)が相対的に展開方向(B)へ揺動可能となるように構成された無段階角度調整金具であって、
上記円弧状凹面(7)と円弧状凸面(4)とが圧接分離自在として対応しつつ相互に圧接した上記圧接状態における揺動阻止トルクを増大させるために、上記凹面(7)と凸面(4)を、粗面(Z7)(Z4)に形成したことを特徴とする無段階角度調整金具。 - 第1部材(1)と、円弧状凸面(4)を有する第2部材(2)とを、揺動可能に枢結し、一面側が上記円弧状凸面(4)に圧接分離自在として対応する円弧状凹面(7)とされ他面側が上記第1部材(1)側に形成されたくさび面(8)に当接する当接面(9)とされた浮動くさび部材(6)を備え、上記当接面(9)が上記くさび面(8)に当接すると共に上記凹面(7)と上記凸面(4)が相互に圧接した圧接状態では、上記第1部材(1)と上記第2部材(2)が相対的に展開方向(B)へ揺動するのを抑制し、かつ、上記第1部材(1)と上記第2部材(2)を相対的に折畳み方向(A)に揺動させて最終折畳位置(P0)とすることにより、上記浮動くさび部材(6)を移動させて上記凸面(4)から離間させ該凸面(4)と上記凹面(7)の圧接を解除した退避状態とし、該退避状態下で、上記第1部材(1)と上記第2部材(2)が相対的に展開方向(B)へ揺動可能となるように構成され、かつ、上記第1部材(1)と上記第2部材(2)を上記最終折畳位置(P0)から相対的に展開方向(B)へ揺動させる展開動作(M1)の途中に於て、折畳み方向(A)への所定の小角度(θ)の引返し動作(M2)によって、上記浮動くさび部材(6)を上記退避状態から上記凸面(4)との圧接状態に復帰させる復帰手段(10)を具備した無段階角度調整金具であって、
上記円弧状凹面(7)と円弧状凸面(4)とが圧接分離自在として対応しつつ相互に圧接した上記圧接状態における揺動阻止トルクを増大させるために、上記凹面(7)と凸面(4)を、粗面(Z7)(Z4)に形成したことを特徴とする無段階角度調整金具。 - 第1部材(1)と、被制動用円形外周面部(47)を有する第2部材(2)とを、備え、上記第1部材(1)側には、上記外周面部(47)に巻込状に外嵌されて弾発的縮径力をもって上記外周面部(47)に弾発的に圧接する巻込部(61)と、該巻込部(61)の開口端部(62)(62) から突設された弾性変形自在な長脚(63)・短脚(64)と、該長脚(63)・短脚(64)の先端を第1部材(1)に取着する第1軸(67)・第2軸(68)と、を有する無段階角度調整金具であって、
上記外周面部(47)と、上記巻込部(61)の圧接用内周面部(61A)を、粗面(Z47)(Z61)に形成したことを特徴とする無段階角度調整金具。 - 第1部材(1)と、被制動用円形外周面部(47)を有する第2部材(2)とを、備え、上記第1部材(1)側には、上記外周面部(47)に巻込状に外嵌されて弾発的縮径力をもって上記外周面部(47)に弾発的に圧接する巻込部(61)と、該巻込部(61)の開口端部(62)(62) から突設された弾性変形自在な長脚(63)・短脚(64)と、該長脚(63)・短脚(64)の先端を第1部材(1)に取着する第1軸(67)・第2軸(68)と、を有する無段階角度調整金具であって、
上記外周面部(47)と、上記巻込部(61)の圧接用内周面部(61A)を、粗面(Z47)(Z61)に形成し、
さらに、上記第1部材(1)と上記第2部材(2)を最終折畳位置(P0)から相対的に展開方向(B)へ揺動させる展開動作(M1)の途中に於て、折畳み方向(A)への所定の小角度(θ)の引返し動作(M2)によって、上記巻込部(61)の上記開口端部 (62)(62) の間隔を増加させる浮動カムピン(70)を移動させて、上記巻込部(61)の上記外周面部(47)への上記巻込部(61)の圧接状態に復帰させる復帰手段(10)を具備していることを特徴とする無段階角度調整金具。
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