JP5716004B2 - 無段階角度調整金具 - Google Patents

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Description

本発明は、無段階角度調整金具に係り、特に、座椅子の背部の角度を無段階に調整する
ための角度調整金具に関する。
従来から、図1の斜視図に示すような背部15と座部16を有する座椅子に於て、背部15の
傾斜角度を調整するために角度調整金具A,Aを介して、背部15と座部16を、連結してい
る。
本発明者は、このような用途に使用可能な、十分に多段階に背部15の傾斜角度を調整す
る角度調整金具に関する発明を提案してきた(例えば、特許文献1参照)。
即ち、上記金具Aとして、ケース部を有する第1アームと、この第1アームと揺動可能に枢結されるギア部を有する第2アームとを、具備し、かつ、第1アームにはくさび面を形成して、このくさび面に当接自在な浮動くさび部材を、くさび面と上記ギア部の間に形成したくさび形空間内に、浮動自在に装入した多段ギア式角度調整金具を、多数提案してきた。
ところが、さらに進んで「無段階」にて角度調整可能な金具について要望もある。
従来から、この「無段階」に角度を調整できる装置(金具)も知られている(例えば、
特許文献2参照)。しかしながら、従来の無段階角度調整装置(金具)は、比較的大型で
、部品点数も多く、機構が複雑であり、静止した軸心廻りに回転・揺動する部材に対して
、摩擦部材を圧接する構造のものであった。従って、大幅にコンパクト化を図る必要のあ
る(図1に例示の)座椅子用角度調整金具Aとしては、全く利用できなかった。
しかも、前記特許文献2に開示されたような従来のものは、別途、ロック解除用レバー
(操作レバー)を必要としていたため、座椅子としては使い難いという欠点、外部へ突出
する部品(レバー)を有し、家庭用としては危険性が高まるという欠点もあった。
特許第4418382号公報 特開2000−300371号公報
解決しようとする課題は、操作レバー無しで、かつ、コンパクトで、機構も簡易な角度
調整金具では、使用状態下で座椅子の背部が後方へ倒れる大きな回転トルクに、耐えられ
ない点である。即ち、人が急激に背部へもたれた時に、大きな回転トルクが角度調整金具
に作用して、ズルズルと滑り回転してしまう点である。
別の表現をすれば、座椅子用に好適な(コンパクトで操作レバーが省略され、簡易な機
構の)無段階角度調整金具を実現することは至難であったという点にある。
本発明に係る無段階角度調整金具は、座椅子の座部側に取着される第1アームと、座椅子の背部側に取着される第2アームとを、備え;上記第2アーム側には、被制動用円形外周面部を有し;上記第1アーム側には、上記外周面部に巻込状に外嵌されて弾発的縮径力をもって上記外周面部に弾発的に圧接する巻込部と、該巻込部の開口端部から突設された弾性変形自在な長脚・短脚と、該長脚・短脚の先端を第1アームに取着する第1軸・第2軸と、を有し;上記第1軸の第1軸心点よりも、上記第2軸の第2軸心点及び上記円形外周面部の円形中心点を、後方位置に配設して;上記第1軸心点と上記円形中心点とを結んだ第1直線が水平線に対して成す傾斜角度θを、上記背部の使用状態傾動角度範囲αの略半分となるように設定し;上記巻込部と上記外周面部との嵌合によって第2アームが第1アームに対して揺動可能に枢支され、上記第2アーム側の上記背部に作用するベクトルが、上記外周面部と上記巻込部との嵌合部位を介して、さらに、上記長脚と短脚を介して、上記第1アーム側へ 100%伝達されるように構成され、上記ベクトルによって、上記第1直線が後下方へ傾動するように、上記長脚・短脚・巻込部から成る制動用バネ材が弾性変形しつつ該巻込部が上記外周面部に追加圧接力を付与するように構成し;さらに、上記制動用バネ材の上記巻込部は、ラジアル方向の幅寸法が、アキシャル方向の厚さ寸法よりも大きな形状である。
また、上記略半分とは、上記θとαとをもって示した不等式(α/2−10°)≦θ≦(
α/2+10°)を充足していることが望ましい。
座椅子に座った人が背部にもたれて、大きな力を背部へ与えた際、背部の使用状態の傾
動角度範囲の全範囲にわたって安定してそのときの背部の姿勢を保つ。即ち、使用状態下
で座った人が、背部を後方へ倒れる方向に、力を与えたとしても、背部は、水平状0°か
ら約80°〜90°の起立状にわたる全範囲で、ズルズルと後下方へ傾動することなく、背部
の姿勢を保持可能である。
特に、無段階に背部の傾斜角度を調整自在でありながらも、背部を水平状に寝かせたと
きも、鉛直状に近く起立したときも、両者の中間の傾斜角度としたときにも、座った人か
ら付与される背部への急激な回転トルクにも対応して、そのときの傾斜角度を維持できる

さらに、手動の操作レバーも不要であって、コンパクトで、機構も簡易である。
本発明の無段階角度調整金具を有する座椅子の斜視図であって、かつ、従来技術の説明にも兼用している斜視図である。 本発明の実施の一形態を示す斜視図である。 分解斜視図である。 最大展開状態(β=0°)の断面図である。 最大展開状態(β=0°)の断面図である。 中間傾斜角度状態の断面図である。 中間傾斜角度状態の断面図である。 最大折り畳み状態の断面図である。 最大折り畳み状態の断面図である。 角度保持解除状態の断面図である。 角度保持解除状態の断面図である。 展開方向へ戻す状態を示す断面図である。 展開方向へ戻す状態を示す断面図である。 最大展開状態(β=0°)を示した一部破断斜視図である。 本発明の無段階角度調整金具を用いた座椅子の作用説明のための側面図である。 背部の傾斜角度βに対応して制動力Fがいかに変化するかを示すグラフ図である。
以下、図示の実施の形態に基づき本発明を詳説する。
本発明は、図1に示した背部15と座部16との間に配設される無段階角度調整金具Zであ
り、例えば、座椅子に適用されるが、場合によっては、ソファー,ヘッドレスト,フット
レスト等にも使用可能である。図1、及び、図2の斜視図と、図3の分解斜視図に示すよ
うに、この無段階調整金具Zは、座椅子の座部16側に取着(固着)される第1アーム1と
、背部15側に取着(固着)される第2アーム2を、備えている。
第1アーム1はケース部3を一体に有し、ケース部3は、図2〜図14に示すように、丸
味のある三角状左右側壁部3A,3Aと、底壁部3Bと、傾斜壁部3Cとを有しており、
ケース部3の前方端に短い丸パイプ部4が一体に連設されている。この丸パイプ部4は、
図1のように座部16の枠体の左右パイプ部の後端に、挿入して、溶接やボルトや、リベッ
ト等にて、固着される。
そして、第2アーム2は、丸パイプ部5と、被制動用円筒突部6,6を有する板片部7
,7とを、溶接等にて一体に構成されている。例えば、円筒突部6は、大き目の貫孔8を
有する円環側壁9と、円筒部10とから成る。しかも、2枚の板片部7,7を、対称形に製
作して、平坦面を背中合わせとして、溶接等で一体化し、左右両方向に、円筒突部6,6
を突出状に形成する。
上述した円筒突部6の円筒部10の外周面部Sが、無段階角度調整において重要な被制動
部の機能を発揮する。従って、符号Sは、被制動用円形外周面部と呼ぶこととする。
このようにして、第2アーム2側には、被制動用円形外周面部Sを有し、図4,図5,
図14の最大展開状態に於て、水平状丸パイプ部5よりも上方位置に、被制動用円形外周面
部Sの円形中心点Os を配設する。
そして、第1アーム1側には、前述の外周面部Sに、 270°以上にわたり(望ましくは
約 360°近くまでにわたって)巻込状として外嵌する巻込部21と、この巻込部21の開口端
部22,22から突設された弾性変形自在な長脚23・短脚24と、この長脚23・短脚24の先端を
第1アーム1のケース部3の側壁部3Aに取着するための第1軸11・第2軸12と、を有し
ている。
上記巻込部21と長脚23と短脚24は、例えば、板素材を打抜き加工(プレス加工)にて打
抜形成するのが好ましい。即ち、図3からも明らかなように、2個の(板バネ状の)制動
用バネ材20,20を、第1アーム1側に設ける。
さらに説明すれば、この制動用バネ材20,20の巻込部21,21は、自由状態における内径
寸法を、外周面部Sの外径寸法よりも、小さく設定する。これによって、巻込部21,21を
外周面部Sに外嵌した状態で、巻込部21,21は弾発的縮径力をもって、外周面部Sに弾発
的に圧接して、制動力(ブレーキ力)を作用させる。
なお、長脚23・短脚24の先端(下端)には、取付孔25・取付孔26が貫設され、かつ、ケ
ース部3の側壁部3A,3Aには取付孔27,27(図3参照)が貫設され、串挿状に、(リ
ベット等から成る)第1軸11・第2軸12が挿通されて、リベット端部(塑性)加工等にて
、ケース部3内に、制動用バネ材20,20を収納すると共に、円筒突部6,6及び板片部7
の大半部を収納する。
なお、第3軸13は、側壁部3Aの別の孔28に挿通するが、円筒突部6の貫孔8よりも十
分に小径であって、十分な円環状間隙Eを形成する。
従って、この第3軸13は、第1アーム1と第2アーム2とを、枢支するものではない。
そして、第1アーム1と第2アーム2とを枢支するのは、制動用バネ材20の巻込部21の内
周面部21Aと、円筒突部6の外周面部Sとの、嵌合部位である。(後に詳しく説明するが
、)図1に示した(座った人からの)背部15に与えられる大きなベクトル(外力)F0
、図7に示した如く、上記嵌合部位に於て、ベクトルF0 及び回転モーメントMとして作
用すると、力学上、考えることができる。
そして、第1軸11の第1軸心点L1 よりも、第2軸12の第2軸心点L2 及び円形外周面
部Sの円形中心点Os を、後方位置に配設する。かつ、円形中心点Os は第2軸心点L2
よりも後方位置とする。なお、ここで、「後方」とは、図1の座椅子に於て、背部15の存
在する座椅子の後方を言う。
図7に示した側面視に於て、第1軸心点L1 と円形中心点Os とを結んだ第1直線N1
が、水平線Hに対して成す傾斜角度θは、図15に示した座椅子の使用状態の側面図に於て
、背部15の使用状態傾動角度範囲αの略半分に設定されている点が、本発明の大きな特徴
である。
上記使用状態傾動角度範囲αとは、通常、図15の背部の(水平線に対する)傾斜角度β
は、0°から80°乃至90°の間で変化させる必要があるため、80°≦α≦90°であると言
える。なお、図15に於て、背部の(水平線に対する)傾斜角度の一例として、0°,40°
,80°, 108°の場合を、β0 ,β40,β80,β108 と表示したが、結局、図15の具体例
では、α=80°の場合を一例として図示したものである。そして、β80からβ108 の範囲
は、最大折り畳み状態(80°)からさらに折り畳んで角度保持を解除させるために背部15
を揺動させる角度範囲であって、図8,図9から図10,図11のように、第2アーム2を反
時計方向に揺動させて、外周面部Sに対して、制動用バネ材20の巻込部21の弾発的締付力
を解除して、角度保持を解除させる角度範囲である。
言い換えると、背部15が座った人Pのもたれ掛る力(ベクトルF0 )を受け止めて、支
持するのは、図15の具体例では、β0 からβ80の使用状態傾動角度範囲αが80°の場合を
例示しており、前記傾斜角度θは、その使用状態傾動角度範囲αの略半分である。
一般式をもって示せば、本発明に於て、上記「略半分」が、θとαとをもって示した下
記数式を充足することが好ましい。
(α/2−10°)≦θ≦(α/2+10°)
故に、例えば、α=80°の場合は、30°≦θ≦50°に設定し、α=90°の場合は、35°
≦θ≦55°に設定することとなる。
さらに望ましくは、「略半分」として、次の数式を充足するように、θを設定する。
(α/2−5°)≦θ≦(α/2+5°)
故に、例えば、α=80°の場合は、35°≦θ≦45°に設定し、α=90°の場合には、40
°≦θ≦50°に設定することとなる。
次に、長脚23と短脚24と巻込部21から成る制動用バネ材(弾性バンド部材)20が、(図
15の)座った人Pが背部15に与える外力(ベクトル)F0 を受け持つこと、即ち、制動用
バネ材(弾性バンド部材)20を介して、座った人Pが背部15に与える外力(ベクトル)F
0 を 100%、第1アーム1側へ伝達すること、に関して、以下説明する。
左右一対の巻込部21と、左右一対の円筒部10の外周面部Sとの嵌合によってのみ、第2
アーム2が第1アーム1に対して揺動可能に枢支されている構造であることは、第3軸13
が(円環状間隙Eを介して)貫孔8に遊嵌されている点から、明らかである。
図1,図7,図15に示すように、第2アーム2側の背部15に作用するベクトルF0 が、
外周面部Sと巻込部21との嵌合部位を介して、さらに、長脚23と短脚24を介して(かつ、
第1軸11と第2軸12を介して)、第2アーム2側から第1アーム1側へ 100%伝達される
ように構成されている。
図7に示すように、大きな外力(ベクトル)F0 は、全て外周面部Sと巻込部21の嵌合
部位を介して伝達され、このベクトルF0 によって、第1直線N1 が後下方(図6の矢印
R参照)へ傾動するように、長脚23・短脚24・巻込部21から成る制動用バネ材20が弾性変
形しつつ、巻込部21が外周面部Sに追加圧接力を付与する。
既述の如く、自由状態下で巻込部21の内径寸法は外周面部Sの外径寸法よりも、小さく
設定されており、常時弾発的に圧接力(基本的圧接力)を発生しているが、(図1と図15
のように、)座った人PからのベクトルF0 が背部15に付与されると、図7の矢印Mにて
示す回転モーメントにて巻込部21が嵌合部位の摩擦力にて巻込状に締付けると同時に、ベ
クトルF0 によって、第1軸11と第2軸12にて固着された長脚23・短脚24の先端(下端)
を(静止した)ベースとして、巻込部21(円筒突部6)が、図6の矢印Rの方向に微小移
動するように、制動用バネ材20が曲げ弾性変形及び部分的圧縮変形を発生し、いわば巻込
部21の外周面部Sに対する締付力が強力に発生し、もって強力な制動力(ブレーキ力)を
生じ、外周面部Sとの相対的滑りを強力に阻止できる構造である。
また、弾性バンド部材としての制動用バネ材20の巻込部21(の全体又は大部分)は、図
14に示すように、ラジアル方向の幅寸法Wが、アキシャル方向の厚さ寸法Tよりも大きく
、いわゆる縦添え巻きとする。このように、W>Tとすることにより、(図6と図7等を
もって述べた)外力(ベクトル)F0 と回転モーメントMに対応して、矢印R方向へ適度
の抵抗を示しつつ、外周面部Sに対する強力な締付力(制動力)を発生できる。(即ち、
W≦Tの場合には、矢印R方向に過大に弾性変形してしまって、締付力を十分に発生でき
ない。)
図16は、横軸に、座椅子の背部15の傾斜角度βを採り、縦軸に制動力M0 を採った実測
図であり、図15に例示したように傾動角度範囲αを80°とすると共に、図7に示した傾斜
角度θを40°に設定した本発明実施例を実線をもって示し、他方、点線はθを0°に設定
した場合の比較例を示す。
この比較例では、背部15が最大展開状態近傍(βが0°近くの範囲)では強大な制動力
0 を発生する。しかしながら、座った人Pから受ける外力(ベクトル)F0 に伴って発
生する最大予測回転モーメント(必要制動力)を示す直線Mx に対して、背部15が起立し
て(折り畳まれて)、最大折り畳み状態に近づくと、その直線Mx 未満まで低下してしま
うことが判る。即ち、比較例では、最大予測回転モーメント(必要制動力)の値未満にな
ってしまう領域(傾斜角度β)が存在し、座った人Pが急激に背部15へもたれ掛った際は
、背部15が後方へ倒れて、危険である。
これに対し、本願発明の実施例では、背部15の傾斜角度範囲αの半分の傾斜角度40°に
て最大の制動力M0 を発生し、傾斜角度βが0°から80°の全傾斜角度βにて、常に前記
直線Mx を越えた大きな制動力M0 を発生でき、図15に示した背部15が、最大展開状態か
ら中間傾斜状態を経て最大折り畳み状態にわたる傾動角度範囲αの全域にて、安定して、
各傾斜角度βを維持できて、安全性に優れていることを示す。
ところで、本発明は、制動力解除手段を備え、この解除手段は、極めて簡易かつ簡素な
構造をもって構成される。即ち、図3〜図14に於て、巻込部21の開口端部22,22の対向面
の一方(長脚23側)には、深凹窪部31と浅凹窪部32を近接して並設し、対向面の他方(短
脚24)にはラジアル方向平滑面33とラジアル外端小突部34を形成する。浅凹窪部32をラジ
アル外方側に配設する。浮動カムピン30を、上記平滑面33と、深凹窪部31と浅凹窪部32と
の間隙部に、介装して、このカムピン30が深凹窪部31に存在するときは、巻込部21は、そ
の弾発付勢力をもって、外周面部Sを圧接自在であり、かつ、図7に示したように、外力
(ベクトル)F0 が背部15に作用した際に一層強力に巻込部21が外周面部Sを締付ける(
圧接する)ことも、可能な状態―――制動可能状態―――にある(図4,図5,図6,図
7,図8,図9,図14参照)。
そして、カムピン30が浅凹窪部32に存在するときは、巻込部21は、外周面部Sを圧接し
ない状態となり、(制動力が作用しない)フリー状態として、第2アーム2は、自由に揺
動できる(図10,図11,図12,図13参照)。但し、図15のβ108 の状態下では、図10に示
すように、第1アーム1のケース部3の一部3Dと、第2アーム2の一部2Aが当接し、
それ以上は折り畳まれないで停止させている。
このように、制動力作動状態と制動力解除状態とに切換るように、平滑面33と、深凹窪
部31・浅凹窪部32の間隙寸法、及び、カムピン30の外径寸法を、設定する。
なお、図示省略するが、長脚23・短脚24の対向面に、深凹窪部31・浅凹窪部32を配設す
るも、自由である。
次に、図10・図11から図12・図13の状態へ揺動する際(即ち、展開方向へ戻す際)には
、カムピン30は、浅凹窪部32に存在し、巻込部21の内周面は外周面部Sから少し遊離して
おり、自由に第2アーム2が図の時計廻りに揺動できる。ところが、図12に示すように、
第2アーム2の板片部7には、制動可能状態への切換用小突部35が設けられており、図12
・図13の状態から第2アーム2を(図の時計方向に)さらに(展開)揺動させると、この
小突部35によって、カムピン30がラジアル内方向へ押圧されて、浅凹窪部32から深凹窪部
31へ(強制的に)移されて、図14と図4・図5に示す制動可能状態に切換る。
長脚23と短脚24を有する制動用バネ材20の長脚23と短脚24を前と後ろに配設し、かつ、
既説の構成としたので、第2アーム2を図の反時計方向へ揺動して、図6・図7を経て図
8・図9の状態まで折り畳むことは、背部15を少しの手の力をもって起こしてやれば、容
易である。即ち、外力F0 が図1,図7に示す方向に作用するときには、本発明に係る制
動用バネ材20は外周面部Sを強力に締付けて(圧接して)、制動作用をなすのであるが、
背部15を起立方向(折畳方向)に人力にて揺動させる際は、軽い摩擦力が作用するのみで
あって、容易に起こすことができる。
図8・図9の状態から、さらに、図の反時計方向へ揺動させると、図10・図11に示すよ
うに、カムピン30が、浅凹窪部32に押込まれるが、この押込みのための押込用勾配段付部
(非制動への切換用勾配段付部)36が、第2アーム2の板片部7に形成されている。
以上述べたように、制動力解除手段は、深凹窪部31と浅凹窪部32、及び、浮動カムピン
30と、押込用勾配段付部36等の簡易かつ簡素な構造にて構成され、誤動作なく確実に切換
作動する。
また、本発明は制動力復元手段を具備し、その構成は、深凹窪部31と浅凹窪部32、及び
、浮動カムピン30と、制動への切換用小突部35等から成り、簡易かつ簡素な構造であって
、誤動作なく、確実な切換作動を行う。
ところで、外周面部Sに、ブレーキシューの材質を用いたり、ショットピーニング又は
プレス等で粗面として、摩擦係数を高めて制動用バネ材20によって、一層確実に、滑りを
防止して、座椅子の背部15が不意に後方へ倒れる危険を防止することも好ましい。
本発明は、以上述べたように、座椅子の座部16側に取着される第1アーム1と、背部15
側に取着される第2アーム2とを、備え;上記第2アーム2側には、被制動用円形外周面
部Sを有し;上記第1アーム1側には、上記外周面部Sに巻込状に外嵌されて弾発的縮径
力をもって上記外周面部Sに弾発的に圧接する巻込部21と、該巻込部21の開口端部22,22
から突設された弾性変形自在な長脚23・短脚24と、該長脚23・短脚24の先端を第1アーム
1に取着する第1軸11・第2軸12と、を有し;上記第1軸11の第1軸心点L1 よりも、上
記第2軸12の第2軸心点L2 及び上記円形外周面部Sの円形中心点Os を、後方位置に配
設して;上記第1軸心点L1 と上記円形中心点Os とを結んだ第1直線N1 が水平線Hに
対して成す傾斜角度θを、上記背部15の使用状態傾動角度範囲αの略半分となるように設
定した構成であるので、部品点数も少なく、小型であり、手動操作レバーを省略できた簡
素な構成であって、座椅子として特に好適である。しかも、背部15を無段階で所望の角度
βまで起立してゆけば、直ちに、その所望角度で強力に、(後方への)倒れが阻止され、
座った人Pが急激に背部15へもたれて、大きな外力Fが作用しても、不意に、ズルズルと
滑り揺動する危険性がない。
特に、座椅子として使用される(80°〜90°の)傾動角度範囲αの背部のいずれの傾斜
角度βに於ても、略均等な制動力を発揮させることができる。
また、上記巻込部21と上記外周面部Sとの嵌合によって第2アーム2が第1アーム1に
対して揺動可能に枢支され、上記第2アーム2側の上記背部15に作用するベクトルF0
、上記外周面部Sと上記巻込部21との嵌合部位を介して、さらに、上記長脚23と短脚24を
介して、上記第1アーム1側へ 100%伝達されるように構成され、上記ベクトルF0 によ
って、上記第1直線N1 が後下方Rへ傾動するように、上記長脚23・短脚24・巻込部21か
ら成る制動用バネ材20が弾性変形しつつ該巻込部21が上記外周面部Sに追加圧接力を付与
するように構成したので、(従来のように、回転力のみを制動する無段階角度調整金具に
比べて)力学上、極めて合理的に、制動用バネ材20の弾性的曲げ変形及び弾性的バンド絞
り変形等による、外周面部Sへの圧接力を、活用した発明であるといえる。
また、上記制動用バネ材20の上記巻込部21は、ラジアル方向の幅寸法Wが、アキシャル
方向の厚さ寸法Tよりも大きな形状であるので、全体が小型の制動用バネ材20をもって、
強大かつ安定した制動力を発生可能となる。
また、上記略半分とは、上記θとαとをもって示した不等式(α/2−10°)≦θ≦(
α/2+10°)を充足させているので、座椅子に使用した場合に、図16に示したように、
背部の傾斜角度βの現実の使用範囲に於て、必要制動力(最大予想回転モーメント)Mx
よりも、十分に大きくすることが、可能となった。
1 第1アーム
2 第2アーム
11 第1軸
12 第2軸
15 背部
16 座部
20 制動用バネ材
21 巻込部
22 開口端部
23 長脚
24 短脚
0 ベクトル
H 水平線
1 第1軸心点
2 第2軸心点
1 第1直線
Os 円形中心点
R 後下方
S 外周面部
T 厚さ寸法
W 幅寸法
α 傾動角度範囲
β 背部の傾斜角度
θ 傾斜角度

Claims (2)

  1. 座椅子の座部(16)側に取着される第1アーム(1)と、座椅子の背部(15)側に取着される第
    2アーム(2)とを、備え、
    上記第2アーム(2)側には、被制動用円形外周面部(S)を有し、
    上記第1アーム(1)側には、上記外周面部(S)に巻込状に外嵌されて弾発的縮径力をもって上記外周面部(S)に弾発的に圧接する巻込部(21)と、該巻込部(21)の開口端部(22)(22)から突設された弾性変形自在な長脚(23)・短脚(24)と、該長脚(23)・短脚(24)の先端を第1アーム(1)に取着する第1軸(11)・第2軸(12)と、を有し、
    上記第1軸(11)の第1軸心点(L1 )よりも、上記第2軸(12)の第2軸心点(L2 )及び上記円形外周面部(S)の円形中心点(Os )を、後方位置に配設して、
    上記第1軸心点(L1 )と上記円形中心点(Os )とを結んだ第1直線(N1 )が水平線(H)に対して成す傾斜角度(θ)を、上記背部(15)の使用状態傾動角度範囲(α)の略半分となるように設定し
    上記巻込部(21)と上記外周面部(S)との嵌合によって第2アーム(2)が第1アーム(1)に対して揺動可能に枢支され、上記第2アーム(2)側の上記背部(15)に作用するベクトル(F 0 )が、上記外周面部(S)と上記巻込部(21)との嵌合部位を介して、さらに、上記長脚(23)と短脚(24)を介して、上記第1アーム(1)側へ 100%伝達されるように構成され、上記ベクトル(F 0 )によって、上記第1直線(N 1 )が後下方(R)へ傾動するように、上記長脚(23)・短脚(24)・巻込部(21)から成る制動用バネ材(20)が弾性変形しつつ該巻込部(21)が上記外周面部(S)に追加圧接力を付与するように構成し、
    さらに、上記制動用バネ材(20)の上記巻込部(21)は、ラジアル方向の幅寸法(W)が、アキシャル方向の厚さ寸法(T)よりも大きな形状であることを特徴とする無段階角度調整金具。
  2. 上記略半分とは、上記(θ)と(α)とをもって示した不等式(α/2−10°)≦θ≦
    (α/2+10°)を充足している請求項1記載の無段階角度調整金具。
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