JP2014170072A - 光学フィルムの製造方法、光学フィルム、光学フィルム用原反及び画像表示装置 - Google Patents

光学フィルムの製造方法、光学フィルム、光学フィルム用原反及び画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】パターン位相差フィルム等の光学フィルムに関して、クリア系反射防止表面材を適用して反射防止を図る場合にあっても、生産工程におけるブロッキングの発生を有効に回避することができるようにする。
【解決手段】長尺フィルムによる透明基材をロールより引き出し、表面材の塗布により、前記透明基材の一方の面側に反射防止層を作成する反射防止層作成工程SP2−1と、前記反射防止層の上に保護フィルムを配置する保護フィルム配置工程SP2−2と、前記保護フィルム配置工程SP2−2により前記保護フィルムを配置した前記透明基材の他方の面側に、配向層を作成する配向層作成工程SP3と、前記配向層の上に、位相差層を作成する位相差層作成工程SP4とを備えることにより、前記保護フィルム、前記反射防止層、前記透明基材、前記配向層、前記位相差層の積層体により光学フィルムを作成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、パッシブ方式による3次元画像表示に適用するパターン位相差フィルム等に関するものである。
近年、3次元表示可能なフラットパネルディスプレイが提供されている。ここでフラットパネルディスプレイにおいて3次元表示をするには、通常、何らかの方式で右目用の画像と、左目用の画像とを、それぞれ選択的に視聴者の右目及び左目に提供することが必要である。右目用の画像と左目用の画像とを選択的に提供する方法としては、例えば、パッシブ方式が知られている。このパッシブ方式の3次元表示方式について図を参照しながら説明する。図5は、液晶表示パネルを使用したパッシブ方式の3次元表示の一例を示す概略図である。この図5の例では、液晶表示パネルの垂直方向に連続する画素を、順次交互に、右目用の画像を表示する右目用画素、左目用の画像を表示する左目用画素に振り分け、それぞれ右目用及び左目用の画像データで駆動し、これにより右目用の画像と左目用の画像とを同時に表示する。なおこれにより液晶表示パネルの画面は、例えば短辺が垂直方向で長辺が水平方向である帯状の領域により、右目用の画像を表示する領域と左目用の画像を表示する領域とに交互に区分される。
さらにパッシブ方式では、液晶表示パネルのパネル面にパターン位相差フィルムを配置し、右目用及び左目用の画素からの直線偏光による出射光を、右目用及び左目用で回転方向の異なる円偏光に変換する。このためパターン位相差フィルムは、液晶表示パネルにおける領域の設定に対応して、遅相軸方向(屈折率が最大となる方向)が直交する2種類の帯状領域が順次交互に形成される。これによりパッシブ方式では、対応する偏光フィルタを備えてなる眼鏡を装着して、右目用の画像と左目用の画像とをそれぞれ選択的に視聴者の右目及び左目に提供する。なおここでこの隣接する帯状領域の遅相軸方向は、通常、水平方向に対して、+45度と−45度、又は0度と+90度の組み合わせが採用される。なおこの図5の例では、通常の画像表示装置における呼称に習って画面の長辺方向を水平方向として示す。
このパッシブ方式は、応答速度の遅い液晶表示装置でも適用することができ、さらにパターン位相差フィルムと円偏光メガネとを用いた簡易な構成で3次元表示することができる。
このパッシブ方式に係るパターン位相差フィルムは、画素の割り当てに対応して透過光に位相差を与えるパターン状の位相差層が必要である。このパターン位相差フィルムに関して、特許文献1には、配向規制力を制御した光配向層をガラス基板上に形成し、この光配向層により液晶の配列をパターニングして位相差層を作成する方法が開示されている。また特許文献2には、全面を露光処理した後、マスクを使用して露光処理することにより光配向層を作製し、この光配向層の配向規制力により液晶層を配向させて硬化させることにより、パターン位相差フィルムを作製する方法が開示されている。
また各種のフィルム材では、種々の反射防止方法が採用されており、その反射防止方法の1つに、低屈折率の材料(いわゆるクリア系反射防止表面材である)を塗布することにより、透明感を確保して反射率を低減する方法が採用されている。このクリア系反射防止表面材による反射防止に関しては、特許文献3、4等に種々の工夫が提案されている。このクリア系の表面材料による反射防止は、低屈折率の材料による表面膜を反射防止対象の表面に作成することにより、この表面層の表側面で反射する反射光と、この表面層の下層側面で反射する反射光との干渉により反射光の光量を低減して反射防止を図るものである。
ところでパターン位相差フィルム等の光学フィルムにおいても、クリア系反射防止表面材の塗布により反射防止を図るようにすれば、画像表示パネルに配置して高品位の画像を表示できると考えられる。しかしながらパターン位相差フィルム等の光学フィルムにクリア系反射防止表面材を適用して反射防止を図る場合には、生産過程において、ロールにより巻き取った場合において、位相差層に係る液晶層に反射防止面が貼り付いてブロッキングが生じ、これにより実際上、この種の光学フィルムには適用できない問題があった。
特開2005−49865号公報 特開2012−042530号公報 特開2007−264421号公報 特開2007−272132号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、パターン位相差フィルム等の光学フィルムに関して、クリア系反射防止表面材を適用して反射防止を図る場合にあっても、生産工程におけるブロッキングの発生を有効に回避することができるようにすることを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ね、基材の1方の側の面に反射防止処理を施した後、保護フィルムを配置し、その後、他方の面に位相差層を作成するとの知見を得、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明では、以下のようなものを提供する。
(1) 長尺フィルムによる透明基材をロールより引き出し、表面材の塗布により、前記透明基材の一方の面側に反射防止層を作成する反射防止層作成工程と、
前記反射防止層の上に保護フィルムを配置する保護フィルム配置工程と、
前記保護フィルム配置工程により前記保護フィルムを配置した前記透明基材の他方の面側に、配向層を作成する配向層作成工程と、
前記配向層の上に、位相差層を作成する位相差層作成工程とを備えることにより、
前記保護フィルム、前記反射防止層、前記透明基材、前記配向層、前記位相差層の積層体により光学フィルムを作成する。
(1)によれば、反射防止層を保護フィルムにより覆った状態で、配向層作成工程、位相差層作成工程等の後工程を実行できることにより、クリア系反射防止表面材を適用して反射防止を図る場合にあっても、生産工程におけるブロッキングの発生を有効に回避することができる。
(2) (1)において、
前記保護フィルムが、リタデーション値Reが3000nm以下であり、かつ遅相軸が位相差層の遅相軸に対して45度±15度の透明フィルムであり、
前記位相差層作成工程の後に、前記光学フィルムの透過光により前記光学フィルムを検査する検査工程を備える。
(2)によれば、透過光による走行検査を実行できることにより、一段と生産性を向上することができる。
(3) 光学フィルムの生産に使用される光学フィルム用原反であって、
前記光学フィルムは、
長尺フィルムによる透明基材の一方の側の面に、配向層、位相差層が順次積層され、前記位相差層により透過光に所望の位相差を付与し、
前記光学フィルム用原反は、
透明基材の他方の側の面に、表面材の塗布による反射防止層、保護フィルムが順次積層され、ロールに巻き取られた。
(3)によれば、反射防止層を保護フィルムにより覆った状態で、配向層、位相差層を順次作成できることにより、クリア系反射防止表面材を適用して反射防止を図る場合にあっても、生産工程におけるブロッキングの発生を有効に回避することができる。
(4) (3)において、
前記保護フィルムが、リタデーション値Reが3000nm以下であり、かつ遅相軸が位相差層の遅相軸に対して45度±15度の透明フィルムである。
(4)によれば、透過光による走行検査を実行できることにより、一段と生産性を向上することができる。
(5) (3)又は(4)に記載の光学フィルム用原反に、前記配向層、前記位相差層を作成して作成された。
(5)によれば、クリア系反射防止表面材を適用して反射防止を図る場合にあって、生産工程におけるブロッキングの発生を有効に回避して光学フィルムを提供することができる。
(6) (5)に記載の光学フィルムを画像表示パネルのパネル面に配置した画像表示装置。
(6)によれば、クリア系反射防止表面材を適用して反射防止を図る構成において、生産工程におけるブロッキングの発生を有効に回避してなる光学フィルムを配置した画像表示装置を提供することができる。
本発明によれば、パターン位相差フィルム等の光学フィルムに関して、クリア系の表面材を適用して反射防止を図る場合にあっても、生産工程におけるブロッキングの発生を有効に回避することができるようにすることができる。
本発明の第1実施形態に係るパターン位相差フィルムを示す図である。 図1のパターン位相差フィルムにおける保護フィルムの配置の説明に供する図である。 図1のパターン位相差フィルムの製造工程を示す図である。 実験結果を示す図である。 パターン位相差フィルムの説明に供する図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像表示装置に適用されるパターン位相差フィルムを示す図である。この第1実施形態に係る画像表示装置は、垂直方向(図1においては左右方向が対応する方向である)に連続する液晶表示パネルの画素が、順次交互に、右目用の画像を表示する右目用画素、左目用の画像を表示する左目用画素に振り分けられて、それぞれ右目用及び左目用の画像データで駆動される。これにより画像表示装置は、右目用の画像を表示する帯状の領域と、左目用の画像を表示する帯状の領域とに表示画面が交互に区分され、右目用の画像と左目用の画像とを同時に表示する。この画像表示装置は、この液晶表示パネルのパネル面(視聴者側面)に、パターン位相差フィルム1が配置され、このパターン位相差フィルム1により右目用及び左目用の画素からの出射光にそれぞれ対応する位相差を与える。これによりこの画像表示装置は、パッシブ方式により所望の立体画像を表示する。
ここでパターン位相差フィルム1は、TAC(トリアセチルセルロース)、アクリル、シクロオレフィンポリマー等の透明フィルムからなる基材2の一方の面上に、配向層3、位相差層4、感圧接着剤層5、セパレータフィルム6が順次設けられる。パターン位相差フィルム1は、セパレータフィルム6を引き剥がして感圧接着剤層5が露出され、この感圧接着剤層5により画像表示パネルのパネル面に貼り付けられて保持される。
パターン位相差フィルム1は、屈折率異方性を保持した状態で固化(硬化)された液晶材料により位相差層4が形成され、この液晶材料の配向を配向層3の配向規制力によりパターニングする。なおこの液晶分子の配向を図1では細長い楕円により誇張して示す。このパターニングにより、パターン位相差フィルム1は、液晶表示パネルにおける画素の割り当てに対応して、一定の幅により、右目用の領域(第1の領域)Aと左目用の領域(第2の領域)Bとが順次交互に帯状に形成され、右目用及び左目用の画素からの出射光にそれぞれ対応する位相差を与える。
パターン位相差フィルム1は、光配向材料により光配向材料層が作製された後、いわゆる光配向の手法によりこの光配向材料層に直線偏光による紫外線を照射し、これにより光配向の手法を適用して配向層3が形成される。ここでこの光配向材料層に照射する紫外線は、その偏光の方向が右目用の領域Aと左目用の領域Bとで90度異なるように設定され、これにより位相差層4に設けられる液晶材料に関して、右目用の領域A及び左目用の領域Bとで対応する向きに液晶分子を配向させ、透過光に対応する位相差を与える。なお光配向材料は、光配向の手法を適用可能な各種の材料を適用することができるものの、この実施形態では、一旦配向した後には、紫外線の照射によって配向が変化しない、例えば光2量化型の材料を使用する。なおこの光2量化型の材料については、「M.Schadt, K.Schmitt, V. Kozinkov and V. Chigrinov : Jpn. J. Appl.Phys., 31, 2155 (1992)」、「M. Schadt, H. Seiberle and A. Schuster : Nature, 381, 212 (1996)」等に開示されており、例えば「ROP-103」(Rolic technologies Ltd.社製)の商品名により既に市販されている。
さらにこの実施形態において、パターン位相差フィルム1は、基材2の他方の面に、反射防止層7、保護フィルム8が順次設けられる。ここで反射防止層7は、外光の写り込みによる視認性の劣化を防止するための防眩性ハードコート層と、いわゆるクリア系反射防止表面材の塗布により白っぽさを低減してコントラストを向上させる低反射層との積層により構成され、これによりこの実施形態では透明感を確保して反射率を低減し、高品位の画像を表示する。
保護フィルム8は、生産過程において、この反射防止層7の他の部位への張り付きを防止し、さらには生産過程、搬送過程において、パターン位相差フィルム1の傷つきを防止するために配置される。保護フィルム8は、この実施形態では、後述するように反射防止層7を作成した直後に配置されることにより、その後の工程である光学特性(欠陥)の検査の妨げにならないように、透明であって、かつ配向性の小さなフィルムが適用される。より具体的に、ポリエチレンフィルム、PET(Polyethylene terephthalate)フィルム等を適用することができる。また配向性にあっては、リタデーション値Reが3000nm以下であり、かつ遅相軸が位相差層の遅相軸に対して45度±15度であれば、生産工程に設けた検査装置により十分に欠陥を検出することができるものの、より好ましくは2600nm以下であり、かつ遅相軸が位相差層の遅相軸に対して45度±10度であることが望ましい。また図2に示すように、パターン位相差フィルム1の位相差層4における右目用領域A、左目用領域Bの延長方向(基材2の搬送方向MDである)が、進相軸方向又は遅相軸方向となるように配置される。なおこの図2においては、各領域の進相軸方向又は遅相軸方向を矢印により示す。
図3は、このパターン位相差フィルム1の製造工程を示すフローチャートである。パターン位相差フィルム1の製造工程は、ロールに巻き取った長尺フィルムにより基材2が原反作成工程(SP2)に提供され、この原反作成工程において、基材2をロールより引き出して処理することにより、配向層3、位相差層4の作成に供する原反が作成される。
すなわちこの原反作成工程では、反射防止層作成工程(SP2−1)において、基材2に防眩性ハードコート層、低反射層が順次作成されて反射防止層7が作成される。なお低反射層にあっては、防眩性ハードコート層、低反射層に係る各種の構成を広く適用することができる。原反作成工程は、続く保護フィルム配置工程SP2−2において、保護フィルム8が配置される。また続く巻取工程(SP2−3)において、反射防止層7、保護フィルム8が設けられた基材2がロール状に巻き取られる。この原反作成工程では、これら一連の処理がロールTOロールにより実行され、これにより高い生産効率により原反が作成される。
しかしてこの原反は、続く配向層作成工程、位相差層作成工程等の工程を順次経てパターン位相差フィルムに加工されるものの、この実施形態では、反射防止層7の表側面に保護フィルム8を事前に配置したことにより、後工程において巻き取り、積層等の処理が行われる場合であっても、反射防止層7の他の部位への貼り付きを防止することができ、その結果ブロッキングを防止して高い生産性を確保することができる。
また上述した進相軸方向又は遅相軸方向により保護フィルム8を配置することにより、生産工程において、基材2を搬送した状態での検査であるいわゆる走行検査により製品検査することができ、これにより高い生産性を確保することができる。
またこのように保護フィルム8を配置してロール状に巻き取ることにより、カールし易い基材を使用する場合にあって、このカールを抑制することができ、その分、高品質によりパターン位相差フィルムを生産することができる。
しかしてこのようにしてロールに巻き取られた原反は、配向層作成工程(SP3)に搬送され、ここでロールより引き出されて配向層3が作成される。すなわち配向層作成工程では、光配向材料層が作製される。ここで光配向材料層の作成は、各種の製造方法を適用することができるものの、この実施形態では、光配向材料をベンゼンやケトン系溶剤及びエステル系溶剤等の溶媒に分散させた塗工液をダイ等により塗工した後、乾燥して作製される。
続いてこの配向層作成工程は、露光工程により紫外線を照射して光配向層が作製される。ここで露光工程では、マスクを使用した直線偏光による紫外線の照射により、右目用領域又は左目用領域に対応する領域を選択的に露光処理した後、偏光方向が直交する直線偏光による紫外線を全面に照射することにより、実行される。
続いてこの製造工程は、位相差層作製工程(SP4)において、ダイ等により液晶材料の塗工液を塗工した後、紫外線の照射によりこの液晶材料を硬化させ、位相差層4が作製される。製造工程は、続く検査工程(SP5)において、いわゆる走行検査により欠陥が検査される。なおここで走行検査は、生産工程等において、検査対象を搬送しながら実行する検査である。検査工程では、クロスニコル配置による直線偏光板が、製造ラインで搬送される基材2の上下に配置されて、この基材2の搬送方向に対して直線偏光板の透過軸が45度の角度を成すように保持される。これによりこの製造工程は、基材2に形成された位相差層4が消光位となるようにクロスニコル配置により直線偏光板を配置する。この製造工程では、このクロスニコル配置の直線偏光板の1方の側を透過させて照明光を照射し、他方の側の直線偏光板の透過光を撮像装置により監視し、これにより基材2を搬送しながら欠点を監視する。なお欠点の検出結果は、工程管理、製品管理に利用される。
この製造工程は、このようにしていわゆる走行検査により製品検査すると、巻き取り工程(SP6)において、AG層5、配向層3、位相差層4を作成してなる基材2をロールに巻き取る。これにより光学フィルムであるパターン位相差フィルムの中間製品が完成する。しかしてこのようにロールにより巻き取る場合にあって、保護フィルム8を設けていない場合には、反射防止層7が位相差層4に貼り付いてブロッキングが生じるものの、この実施形態では保護フィルム8が設けられていることにより、貼り付きを防止することができる。またこのように巻き取ったことによるカールの発生も低減することができる。
続いてこの製造工程は、中間製品であるロールを接着層作成工程(SP7)に搬送し、ここで感圧接着剤層5、セパレータフィルム6を順次配置する。また続く切断工程(SP8)において、所望の大きさに切り出してパターン位相差フィルム1が作製される。なおパターン位相差フィルム1は、液晶表示パネルの出射面側に配置される直線偏光板と一体化して液晶表示パネルの製造工程に供給される場合もあり、この場合は、ロールから引き出された基材2に直線偏光板に係る光学機能層が設けられた後、切断工程により所望の大きさに切断される。
図4は、貼り付き等の実験結果を示す図である。この試験において、基材2は、TACフィルム(TD60UL−P:フジフィルム社製)であり、配向層3(ROP-103:Rolic technologies Ltd.社製)の塗工液をダイコーティングにより塗布乾燥した後、20mJ/cmの光量による直線偏光による紫外線を照射して配向層3を作成した。このときの直線偏光光は、搬送方向MDに対して±45度の角度を持った光であった。その後、位相差層4には、光重合性ネマチック液晶を適用し、層厚1μmになるように作成した。
この図4において、表面材は、基材2の裏面側(位相差層側面とは逆側面)への反射防止層7等の配置を示し、クリアLRは、この実施形態に係る反射防止層7を配置した場合を示す。なおこの図4の例において反射防止層7には、防眩性ハードコート層にクリアーハードコート層を適用し、低反射層に低屈折率層を適用したものである。クリアHCは、防眩性ハードコート層にクリアーハードコート層を適用したものである。TAC(表面材なし)は、反射防止層7を設けない場合である。
保護フィルムにおいて、配向PETやポリエチレンフィルムは、リタデーション値が3000nm以下かつ遅相軸が位相差層の遅相軸に対して45度±15度のPETフィルムであり、非配向PETは、リタデーション値が3000nm以下かつ遅相軸が位相差層の遅相軸に対して45度±35度以下のPETフィルムである。
この図4において、貼り付きは、ロールに巻き取った後、ロールより引き出して蛍光灯下にて目視により確認した。一部でも貼り付きが発生した場合を「×」により示し、何ら貼り付きが発生しない場合を「○」により示す。また走行検査にあっては、欠陥を検出できるか否かを目視により確認し、検出できる場合を「○」により示し、検出できない場合を「×」により示す。カールについては、100mm×100mmにより矩形形状のサンプルについて、四隅の頂点の高さの平均値を測定した。また位相差値・光軸はAxostep(アクソメトリクス社製)により測定した値を用いた。光軸(遅相軸)は、MD方向を0度とする。
この図4の計測結果によれは、実施例1〜3と比較例1、3、4との対比により、保護フィルムを配置しない場合、貼り付きが発生するものの、保護フィルムの配置により貼り付きを防止できることが判る。また実施例3と、比較例3との対比により、さらには実施例1,2と比較例1との対比により、保護フィルムの配置によりカールが低減されることが判る。また実施例1、2と比較例2との対比により、保護フィルムのリタデーション値と遅相軸の組み合わせにより走行検査が可能になることがわかる。
〔他の実施形態〕
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態の構成を種々に変更することができる。
すなわち上述の実施形態では、垂直方向に順次右目用及び左目用の画素を設定して第1及び第2の領域を帯状に作製する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、右目用及び左目用の画素の割り当てを垂直方向及び水平方向に実行して、画素単位の市松模様の配置により第1及び第2の領域を設定する場合にも広く適用することができる。
また上述の実施形態では、光配向の手法により配向層を作製する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、賦型処理により微細な凹凸形状を作製して配向層を作製する場合にも広く適用することができる。
また上述の実施形態では液晶表示パネルによる画像表示パネルに配置する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、有機EL素子による画像表示パネル、プラズマディスプレイによる画像表示パネルに配置する場合等にも広く適用することができる。
また上述の実施形態では、パッシブ方式による画像表示装置に適用するパターン位相差フィルムに関して、本発明を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要は透過光に与える位相差が異なる第1及び第2の領域を密接して配置してなる光学フィルムの検査に広く適用することができる。またさらにこのように全面で位相差が均一な各種の光学フィルムに広く適用することができる。
1 パターン位相差フィルム
2 基材
3 配向層
4 位相差層
5 感圧接着剤層
6 セパレータフィルム
7 反射防止層
8 保護フィルム

Claims (6)

  1. 長尺フィルムによる透明基材をロールより引き出し、表面材の塗布により、前記透明基材の一方の面側に反射防止層を作成する反射防止層作成工程と、
    前記反射防止層の上に保護フィルムを配置する保護フィルム配置工程と、
    前記保護フィルム配置工程により前記保護フィルムを配置した前記透明基材の他方の面側に、配向層を作成する配向層作成工程と、
    前記配向層の上に、位相差層を作成する位相差層作成工程とを備えることにより、
    前記保護フィルム、前記反射防止層、前記透明基材、前記配向層、前記位相差層の積層体により光学フィルムを作成する
    ことを特徴とする光学フィルムの製造方法。
  2. 前記保護フィルムが、リタデーション値Reが3000nm以下であり、かつ遅相軸が位相差層の遅相軸に対して45度±15度の透明フィルムであり、
    前記位相差層作成工程の後に、前記光学フィルムの透過光により前記光学フィルムを検査する検査工程を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。
  3. 光学フィルムの生産に使用される光学フィルム用原反であって、
    前記光学フィルムは、
    長尺フィルムによる透明基材の一方の側の面に、配向層、位相差層が順次積層され、前記位相差層により透過光に所望の位相差を付与し、
    前記光学フィルム用原反は、
    透明基材の他方の側の面に、表面材の塗布による反射防止層、保護フィルムが順次積層され、ロールに巻き取られた
    ことを特徴とする光学フィルム用原反。
  4. 前記保護フィルムが、リタデーション値Reが3000nm以下であり、かつ遅相軸が位相差層の遅相軸に対して45度±15度の透明フィルムである
    ことを特徴とする請求項3に記載の光学フィルム用原反。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の光学フィルム用原反に、前記配向層、前記位相差層を作成して作成された
    ことを特徴とする光学フィルム。
  6. 請求項5に記載の光学フィルムを画像表示パネルのパネル面に配置した
    ことを特徴とする画像表示装置。
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