JP2015025969A - パターン位相差フィルムの製造方法 - Google Patents

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雅俊 西村
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Abstract

【課題】クリア系反射防止層を備えるパターン位相差フィルムにおいて、クリア系反射防止層に含有されるフッ素系又はシリコーン系レベリング剤の裏移りによる配向不良を低減する。【解決手段】透明基材の一方の面上に、JISK7105によるヘイズ値が0.5%以下であって、フッ素系又はシリコーン系のレベリング剤を含有するクリア系反射防止層を形成する反射防止層形成工程と、前記透明基材の他方の面上に配向膜を形成する配向膜形成工程と、前記配向膜上に位相差層を形成する位相差層形成工程と、を含み、少なくとも前記反射防止層形成工程後の積層体を長尺フィルムの巻取体として巻き取る工程を有しており、前記巻取体から前記長尺フィルムを引き出して、前記透明基材の他方の面上にコロナ処理又はプラズマ処理を行った後に、前記配向膜形成工程を行うパターン位相差フィルムの製造方法である。【選択図】図2

Description

本発明は、パッシブ方式による3次元画像表示に適用するパターン位相差フィルムの製造方法に関するものである。
近年、3次元表示可能なフラットパネルディスプレイが提供されている。ここでフラットパネルディスプレイにおいて3次元表示をするには、通常、何らかの方式で右目用の画像と、左目用の画像とを、それぞれ選択的に視聴者の右目及び左目に提供することが必要である。右目用の画像と左目用の画像とを選択的に提供する方法としては、例えば、パッシブ方式が知られている。このパッシブ方式の3次元表示方式について図を参照しながら説明する。図3は、液晶表示パネルを使用したパッシブ方式の3次元表示の一例を示す概略図である。この図3の例では、液晶表示パネルの垂直方向に連続する画素を、順次交互に、右目用の画像を表示する右目用画素、左目用の画像を表示する左目用画素に振り分け、それぞれ右目用及び左目用の画像データで駆動し、これにより右目用の画像と左目用の画像とを同時に表示する。なおこれにより液晶表示パネルの画面は、例えば短辺が垂直方向で長辺が水平方向である帯状の領域により、右目用の画像を表示する領域と左目用の画像を表示する領域とに交互に区分される。
さらにパッシブ方式では、液晶表示パネルのパネル面にパターン位相差フィルムを配置し、右目用及び左目用の画素からの直線偏光による出射光を、右目用及び左目用で回転方向の異なる円偏光に変換する。このためパターン位相差フィルムは、液晶表示パネルにおける領域の設定に対応して、遅相軸方向(屈折率が最大となる方向)が直交する2種類の帯状領域が順次交互に形成される。これによりパッシブ方式では、対応する偏光フィルタを備えてなる眼鏡を装着して、右目用の画像と左目用の画像とをそれぞれ選択的に視聴者の右目及び左目に提供する。なおここでこの隣接する帯状領域の遅相軸方向は、通常、水平方向に対して、+45度と−45度、又は0度と+90度の組み合わせが採用される。なおこの図3の例では、通常の画像表示装置における呼称に習って画面の長辺方向を水平方向として示す。
このパッシブ方式は、応答速度の遅い液晶表示装置でも適用することができ、さらにパターン位相差フィルムと円偏光メガネとを用いた簡易な構成で3次元表示することができる。
このパッシブ方式に係るパターン位相差フィルムは、画素の割り当てに対応して透過光に位相差を与えるパターン状の位相差層が必要である。このパターン位相差フィルムに関して、特許文献1には、配向規制力を制御した光配向層をガラス基板上に形成し、この光配向層により液晶の配列をパターニングして位相差層を作成する方法が開示されている。また特許文献2には、全面を露光処理した後、マスクを使用して露光処理することにより光配向層を作製し、この光配向層の配向規制力により液晶層を配向させて硬化させることにより、パターン位相差フィルムを作製する方法が開示されている。
また各種ディスプレイの表面に使用されるいわゆる偏光板用表面材では、種々の光反射防止方法が採用されており、その反射防止方法の1つに、低屈折率の材料(アクリル系などのいわゆるクリア系反射防止表面材である)を透明基材の一方の面に形成することにより、0.5%以下の低ヘイズ(曇り度)のクリア系反射防止層を形成し、透明感を確保して反射率を低減する方法が採用されている。このクリア系反射防止表面材による反射防止に関しては、特許文献3等に種々の工夫が提案されている。このクリア系の表面材料による反射防止は、低屈折率の材料による表面膜を反射防止対象の表面に作製することにより、この表面層の表側面で反射する反射光と、この表面層の下層側面で反射する反射光との干渉により反射光の光量を低減して反射防止を図るものである。
ところでパターン位相差フィルム等の光学フィルムにおいても、透明基材上の一方の側の面へのクリア系反射防止層の形成により反射防止を図るようにすれば、画像表示パネルに配置して高品位の画像を表示できると考えられる。しかしながら、パターン位相差フィルム等の光学フィルムにクリア系反射防止層を適用して反射防止を図る場合、反射防止層中には耐擦傷性のためにフッ素系又はシリコーン系のレベリング剤を含有しており、このフッ素系又はシリコーン系のレベリング剤が次工程において巻き取られる際に配向膜上に裏移りすることで、配向膜の配向性に悪影響を与え、結果として位相差層の性能が低下するという問題があった。
特開2005−049865号公報 特開2012−042530号公報 特開2007−272132号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、パターン位相差フィルム等の光学フィルムに関して、クリア系反射防止層を形成して反射防止を図る場合にあっても、クリア系反射防止層中に含有されるフッ素系又はシリコーン系のレベリング剤の配向膜への裏移りを防止して位相差層の配向性を維持することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ね、クリア系反射防止層を形成後、配向膜を形成する前に、クリア系反射防止層の表面にコロナ処理又はプラズマ処理を行うことで、フッ素系又はシリコーン系のレベリング剤の配向膜上への裏移りを抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明では、以下のようなものを提供する。
(1) 透明基材の一方の面上に、JISK7105によるヘイズ値が0.5%以下であって、フッ素系又はシリコーン系のレベリング剤を含有するクリア系反射防止層を形成する反射防止層形成工程と、
前記透明基材の他方の面上に、配向膜を形成する配向膜形成工程と、
前記配向膜上に、位相差層を形成する位相差層形成工程と、を含むパターン位相差フィルムの製造方法であって、
少なくとも前記反射防止層形成工程後の積層体を長尺フィルムの巻取体として巻き取る工程を有しており、
前記巻取体から前記長尺フィルムを引き出して、前記透明基材の他方の面上にコロナ処理又はプラズマ処理を行った後に、前記配向膜形成工程を行うことを特徴とするパターン位相差フィルムの製造方法である。
(1)によれば、配向層形成面となる透明基材の他方の面上にコロナ処理又はプラズマ処理を行うことで、レベリング剤を透明基材の他方の面上に化学的に固定することができ、その結果、配向膜へのレベリング剤の移行を抑えることができる。これにより、配向膜の配向性や位相差層の膜厚ムラ抑制を図ることができる。
(2) (1)において、
40W・min/cm以上100W・min/cm以下の強度で前記コロナ処理を行うパターン位相差フィルムの製造方法である。
(2)によれば、透明基材へのダメージを少なくして配向膜へのレベリング剤の移行を効果的に抑えることができる。
(3) (1)又は(2)において、
前記透明基材がトリアセチルセルロースであるパターン位相差フィルムの製造方法である。
(3)によれば、透明基材がトリアセチルセルロースの場合に特にレベリング剤の移行が問題となりやすいので本発明が効果的に使用される。
(4) 透明基材の一方の面上に、フッ素系又はシリコーン系のレベリング剤を含有するクリア系反射防止層が形成されており、
前記透明基材の他方の面は、水の接触角が55度以下であり、
JISK7105によるヘイズ値が0.5%以下であるパターン位相差フィルム用の表面材フィルム。
(4)の表面材フィルムを用いることで、配向膜の配向性や位相差層の膜厚ムラ抑制に優れるパターン位相差フィルムを提供できる。
本発明によれば、クリア系反射防止層を形成して反射防止を図る場合にあっても、クリア系反射防止層中に含有されるシリコーン系のレベリング剤が、透明基材の他方の面を介して配向層側へ裏移りするのを防止し、配向膜の配向性や位相差層の膜厚ムラ抑制を図ることができる。
本発明の第1実施形態に係るパターン位相差フィルムを示す斜視図である。 図1のパターン位相差フィルムの製造工程を示す図である。 パターン位相差フィルムの説明に供する図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像表示装置に適用されるパターン位相差フィルムを示す図である。この第1実施形態に係る画像表示装置は、垂直方向(図1においては左右方向が対応する方向である)に連続する液晶表示パネルの画素が、順次交互に、右目用の画像を表示する右目用画素、左目用の画像を表示する左目用画素に振り分けられて、それぞれ右目用及び左目用の画像データで駆動される。これにより画像表示装置は、右目用の画像を表示する帯状の領域と、左目用の画像を表示する帯状の領域とに表示画面が交互に区分され、右目用の画像と左目用の画像とを同時に表示する。この画像表示装置は、この液晶表示パネルのパネル面(視聴者側面)に、パターン位相差フィルム1が配置され、このパターン位相差フィルム1により右目用及び左目用の画素からの出射光にそれぞれ対応する位相差を与える。これによりこの画像表示装置は、パッシブ方式により所望の立体画像を表示する。
ここでパターン位相差フィルム1は、TAC(トリアセチルセルロース)、アクリル、シクロオレフィンポリマー等の透明フィルムからなる透明基材2の一方の面上に、配向層3、位相差層4が順次設けられる。図示しないが、必要に応じてさらに感圧接着剤層、セパレータフィルムが積層されていてもよい。この場合、パターン位相差フィルム1は、セパレータフィルムを引き剥がして感圧接着剤層が露出され、感圧接着剤層により画像表示パネルのパネル面に貼り付けられて保持される。
透明基材2として、本発明においては、TACが好ましく用いられる基材フィルムの厚さは、好ましくは120μm以下、より好ましくは100μm以下、特に好ましくは80μm以下である。
パターン位相差フィルム1は、屈折率異方性を保持した状態で固化(硬化)された液晶材料により位相差層4が形成され、この液晶材料の配向を配向層3の配向規制力によりパターニングする。なおこの液晶分子の配向を図1では細長い楕円により誇張して示す。このパターニングにより、パターン位相差フィルム1は、液晶表示パネルにおける画素の割り当てに対応して、一定の幅により、右目用の領域(第1の領域)Aと左目用の領域(第2の領域)Bとが順次交互に帯状に形成され、右目用及び左目用の画素からの出射光にそれぞれ対応する位相差を与える。
パターン位相差フィルム1は、たとえば、光配向材料により光配向材料層が作製された後、いわゆる光配向の手法によりこの光配向材料層に直線偏光による紫外線を照射し、これにより光配向の手法を適用して配向層3が形成される。ここでこの光配向材料層に照射する紫外線は、その偏光の方向が右目用の領域Aと左目用の領域Bとで90度異なるように設定され、これにより位相差層4に設けられる液晶材料に関して、右目用の領域A及び左目用の領域Bとで対応する向きに液晶分子を配向させ、透過光に対応する位相差を与える。なお光配向材料は、光配向の手法を適用可能な各種の材料を適用することができるものの、この実施形態では、一旦配向した後には、紫外線の照射によって配向が変化しない、例えば光2量化型の材料を使用する。なおこの光2量化型の材料については、「M.Schadt, K.Schmitt, V. Kozinkov and V. Chigrinov : Jpn. J. Appl.Phys., 31, 2155 (1992)」、「M. Schadt, H. Seiberle and A. Schuster : Nature, 381, 212 (1996)」等に開示されており、例えば「ROP-103」(Rolic technologies Ltd.社製)の商品名により既に市販されている。
位相差層4を構成する材料としては、光重合性ネマチック液晶などの重合性液晶材料が使用でき特に限定されない。
さらにこの実施形態において、パターン位相差フィルム1は、基材2の他方の面に、反射防止層5が順次設けられる。なお、図示しないが、必要に応じて、反射防止層5上に保護フィルムが形成されていてもよい。保護フィルムは、生産過程において、この反射防止層5の他の部位への張り付きを防止し、さらには生産過程、搬送過程において、パターン位相差フィルム1の傷つきを防止するために配置される。保護フィルムは、その後の工程である光学特性(欠陥)の検査の妨げにならないように、透明であって、かつ配向性の小さなフィルムが適用される。より具体的に、ポリエチレンフィルム、PET(Polyethylene terephthalate)フィルム等を適用することができる。
本発明における反射防止層5は、JISK7105によるヘイズ値が0.5%以下のクリア系反射防止層である。反射率(Y値)としては2%以下であることが好ましい。なお、ハードコート層などが更に積層されていてもよい。クリア系反射防止層とは、上記のように、反射防止層の他の例である防眩層(アンチグレア:AGともいう。一般にヘイズが1%以上)とは異なり、クリア系反射防止層は低ヘイズである。なお、本発明におけるヘイズ値は、透明基材上に反射防止層を積層した状態(表面材フィルムの状態)で測定した値であり、ここで、一般に透明基材自体のヘイズは0.5%以下程度である。
クリア系反射防止層としては、上記の特許文献3や4に記載されているものでヘイズ値が0.5%以下であるものを選択すればよく特に限定されない。市販品としては、TAC基材ベースのクリアLR CV−LC(富士フイルム社製)や、ReaLook(日油社製)などが使用できる。
本発明においては、このクリア系反射防止層中にシリコーン系のレベリング剤を含有している。フッ素系又はシリコーン系のレベリング剤としては、特開2013−137559号公報や特開2005−283611号公報に記載されているような公知の一般的なレベリング剤が使用できる。レベリング剤を添加した反射防止層は、塗布又は乾燥時に塗膜表面に対して塗工安定性、滑り性、防汚染性、及び耐擦傷性を付与することができる。反射防止層のレベリング剤の添加量としては、組成物の全固形分に対して10重量%以下が好ましく、0〜9重量%がより好ましく、0.01〜8重量%がさらに好ましい。
レベリング剤としては、電離放射線硬化基を有しても、有さなくてもよい。レベリング剤として市販のものを使用することもできる。本発明において使用することができる市販のレベリング剤としては、例えば以下のものが挙げられる。
電離放射線硬化基を有しない市販のレベリング剤としては、DIC(株)製のメガファックシリーズ(MCF350−5、F472、F476、F445、F444、F443、F178、F470、F475、F479、F477、F482、F486、TF1025、F478、F178K等);信越化学工業(株)製のX22−3710、X22−162C、X22−3701E、X22160AS、X22170DX、X224015、X22176DX、X22−176F、X224272、KF8001、X22−2000等;チッソ(株)製のFM4421、FM0425、FMDA26、FS1265等;東レ・ダウコーニング(株)製のBY16−750、BY16880、BY16848、SF8427、SF8421、SH3746、SH8400、SF3771、SH3749、SH3748、SH8410等;モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製のTSFシリーズ(TSF4460、TSF4440、TSF4445、TSF4450、TSF4446、TSF4453、TSF4452、TSF4730、TSF4770等)、FGF502、SILWETシリーズ(SILWETL77、SILWETL2780、SILWETL7608、SILWETL7001、SILWETL7002、SILWETL7087、SILWETL7200、SILWETL7210、SILWETL7220、SILWETL7230、SILWETL7500、SILWETL7510、SILWETL7600、SILWETL7602、SILWETL7604、SILWETL7604、SILWETL7605、SILWETL7607、SILWETL7622、SILWETL7644、SILWETL7650、SILWETL7657、SILWETL8500、SILWETL8600、SILWETL8610、SILWETL8620、SILWETL720)等を挙げることができる。また(株)ネオス製のフタ―ジェントシリーズ(FTX218、250、245M、209F、222F、245F、208G、218G、240G、206D、240D等)やKBシリーズ等、ビックケミー・ジャパン(株)製のBYK333、300等、共栄社化学(株)製のKL600等も挙げられる。
電離放射線硬化基を有するものとして、信越化学工業(株)製のX22−163A、X22−173DX、X22−163C、KF101、X22164A、X24−8201、X22174DX、X22164C、X222426、X222445、X222457、X222459、X22245、X221602、X221603、X22164E、X22164B、X22164C、X22164D、TM0701等;チッソ(株)製のサイラプレーンシリーズ(FM0725、FM0721、FM7725、FM7721、FM7726、FM7727等);東レ・ダウコーニング(株)製のSF8411、SF8413、BY16−152D、BY16−152、BY16−152C、8388A等;新中村化学工業(株)製のSUA1900L10、SUA1900L6等;ダイセル・サイテック(株)製のEbecryl1360、Ebecryl350、KRM7039、KRM7734等;エボニック デグサ ジャパン(株)製のTEGO Rad2100、2200N、2500、2600,2700等;出光興産(株)製のAF100;三菱化学(株)製のH512X、H513X、H514X等;ダイキン工業(株)製のオプツールDAC;日本合成社製のUT3971、UT4315、UT4313;DIC(株)製のデイフェンサシリーズ(TF3001、TF3000、TF3004、TF3028、TF3027、TF3026、TF3025等)、RSシリーズ(RS71、RS101、RS102、RS103、RS104、RS105等);ビックケミー・ジャパン(株)製のBYK3500;共栄社化学(株)製のライトプロコートAFC3000;信越シリコーン社製のKNS5300;モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製のUVHC1105、UVHC8550;日本ペイント(株)製のACS−1122、リペルコートシリーズ等を挙げることができる。
<パターン位相差フィルムの製造方法>
次に、本発明のパターン位相差フィルムの製造方法について説明する。図2は、このパターン位相差フィルム1の製造工程を示すフローチャートである。パターン位相差フィルム1の製造工程は、ロールに巻き取った長尺フィルムにより基材2が提供され、この基材2をロールより引き出して順次クリア系反射防止処理することによりクリア系反射防止層5が作製される(SP1−SP2)。続いてこの製造工程は、一旦、基材2をロールに巻き取って光配向層の成層工程に基材2を搬送し、又は直接に基材2を光配向層(配向膜)の成層工程に搬送し、光配向材料層が順次作製される(SP3)。ここで光配向材料層は、各種の製造方法を適用することができるものの、この実施の形態では、光配向材料をベンゼン等の溶媒に分散させた塗工液をダイ等により塗工した後、乾燥して作製される。
続いてこの製造工程は、露光工程により紫外線を照射して光配向層が作製される(SP4)。ここで露光工程では、マスクを使用した直線偏光による紫外線の照射により、右目用領域又は左目用領域に対応する領域を選択的に露光処理した後、偏光方向が直交する直線偏光による紫外線を全面に照射することにより、実行される。
続いてこの製造工程は、位相差層作製工程において、ダイ等により液晶材料の塗工液を塗工した後、紫外線の照射によりこの液晶材料を硬化させ、位相差層4が作製される(SP5)。続いて巻き取り工程(SP6)において、クリア系反射防止層5、配向層3、位相差層4を作製してなる基材2をロールに巻き取る。これにより光学フィルムであるパターン位相差フィルムの中間製品が完成する。
この製造工程は、この中間製品であるロールを切断工程に搬送し、所望の大きさに切り出してパターン位相差フィルム1が作製される(SP7)。なおパターン位相差フィルム1は、液晶表示パネルの出射面側に配置される直線偏光板と一体化して液晶表示パネルの製造工程に供給される場合もあり、この場合は、ロールから引き出された基材2に直線偏光板に係る光学機能層が設けられた後、切断工程により所望の大きさに切断される。また液晶表示パネルのパネル面への配置に係る粘着層等を設ける場合もあり、この場合もロールから引き出された基材2に粘着層、セパレータフィルムが設けられた後、切断工程により所望の大きさに切断される。この製造工程は、このようにして生産したパターン位相差フィルム1が、製品検査工程により検査されて出荷される(ステップSP8−SP9)。
<コロナ処理又はプラズマ処理>
ここで、本発明においては、クリア系反射防止処理することによりクリア系反射防止層5を形成する工程(SP2)と、光配向材料層(配向膜)を形成する工程(SP3)との間に、クリア系反射防止層の表面にコロナ処理又はプラズマ処理工程(SP10)を行うことを特徴としている。
具体的には、クリア系反射防止層5を形成する工程(SP2)の後、一旦、クリア系反射防止層5が積層された基材2をロールに巻き取る。このとき、クリア系反射防止層5に含有されるフッ素系又はシリコーン系のレベリング剤は、巻き取り時に、基材2のクリア系反射防止層5とは反対側の面(本発明における透明基材の他方の面である)に裏移りする。そして、次工程では巻取体から長尺フィルムを再度引き出して、配向膜3や位相差層4を形成する。この際に、レベリング剤は配向膜3又は位相差層4に移行し、これにより配向膜3の配向性や位相差層4の膜厚を乱す。
このため、本発明においては、フッ素系又はシリコーン系のレベリング剤が配向膜3又は位相差層4上に移行する前、すなわち配向膜形成工程前に、基材2のクリア系反射防止層5とは反対側の面(透明基材の他方の面)に対して、コロナ処理又はプラズマ処理工程(SP10)を行うことで、フッ素系又はシリコーン系のレベリング剤を基材2上にグラフトなどによって化学的に固定する。これによりレベリング剤が配向膜3又は位相差層4上に移行するのを抑制するものである。コロナ処理又はプラズマ処理は従来公知の処理装置が適宜使用でき特に限定されない。
処理強度は固定化が行われて遊離を抑制できればよく、かつ、基材のダメージが少ない強度であることが好ましい。具体的には、40W・min/cm以上100W・min/cm以下の強度でコロナ処理を行うことが好ましい。40W・min/cm未満であると固定化が不十分であるので好ましくなく、100W・min/cmを超えると透明基材へのダメージが大きくなり、かえって外観不良となるので好ましくない。また、処理後の表面における水の接触角は55度以下であることが好ましく、好ましくは10度以上50度以下である。
なお、このコロナ処理又はプラズマ処理工程が行われた段階における表面材フィルム、すなわち、透明基材の一方の面上にフッ素系又はシリコーン系のレベリング剤を含有するクリア系反射防止層が形成されており、前記透明基材の他方の面は、水の接触角が55度以下であり、JISK7105によるヘイズ値が0.5%以下であるパターン位相差フィルム用の表面材フィルムも本発明の一つである。
〔他の実施形態〕
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態の構成を種々に変更することができる。
すなわち上述の実施形態では、垂直方向に順次右目用及び左目用の画素を設定して第1及び第2の領域を帯状に作製する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、右目用及び左目用の画素の割り当てを垂直方向及び水平方向に実行して、画素単位の市松模様の配置により第1及び第2の領域を設定する場合にも広く適用することができる。
また上述の実施形態では、光配向の手法により配向層を作製する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、賦型処理により微細な凹凸形状を作製して配向層を作製する場合にも広く適用することができる。
また上述の実施形態では液晶表示パネルによる画像表示パネルに配置する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、有機EL素子による画像表示パネル、プラズマディスプレイによる画像表示パネルに配置する場合等にも広く適用することができる。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に何ら制限を受けるものではない。
<実施例1>
図2の製造方法によって図1の構成のパターン位相差フィルムを作成した。まず、基材2上に反射防止層5が形成されたフィルムとして、TACフィルム80μm(TD80UL:フジフィルム社製)上に、10μmのクリアーハードコート層(クリア系反射防止層)が形成されている表面材フィルムを巻取体として用意した(ヘイズ0.3%)。なお、当該フィルムの反射防止層中にはシリコーンのレベリング剤(X22−162C:信越化学社製)が約4質量%(固形分比)含有されている。
次に、巻取体から長尺フィルムを引き出すと共に、表面材フィルムにおける基材2のクリア系反射防止層5とは反対側の面(透明基材の他方の面)に対して、40W・min/cmの強度でコロナ処理を行い、その後に、この処理面上に、配向層3としてWO2010/150748記載の(A)光二量化部位及び熱架橋化部位を有するアクリル共重合体と(B)架橋剤とを含む塗工液をダイコーティングにより塗布乾燥した後、20mJ/cmの光量による直線偏光による紫外線をパターン照射して厚さ0.1μm程度の配向層3を作成して巻き取り体を得た。このときの直線偏光光は、搬送方向MDに対して±45度の角度を持った光とした。
次に、位相差層4として、光重合性ネマチック液晶(重合液晶単独の屈折率1.60)の液晶層組成物(溶剤としてMIBK使用)を、ダイコーティングにより配向膜3上に塗布して乾燥させ、その後UV照射により重合させて厚さ1μmの位相差層を形成してパターン位相差フィルムを得た。
<実施例2>
実施例1において、コロナ処理の強度を60W・min/cmとした以外は実施例1と同様にしてパターン位相差フィルムを得た。
<実施例3>
実施例1において、コロナ処理の強度を80W・min/cmとした以外は実施例1と同様にしてパターン位相差フィルムを得た。
<比較例1>
実施例1において、コロナ処理を行わなかった以外は実施例1と同様にしてパターン位相差フィルムを得た。
<比較例2>
実施例1において、コロナ処理の強度を10W・min/cmとした以外は実施例1と同様にしてパターン位相差フィルムを得た。
<比較例3>
実施例1において、コロナ処理の強度を200W・min/cmとした以外は実施例1と同様にしてパターン位相差フィルムを得た。
<外観>
実施例及び比較例のパターン位相差フィルムについて、クロスニコル下にて外観(配向性)を評価した。
<接触角>
コロナ処理実施後、水の接触角を接触角計(DM−301:協和界面科学社製)で配向膜を塗布する前の塗工面を測定した。
<表面の元素割合>
コロナ処理実施後、配向膜まで塗布した状態でXPS(AXIS Nova :KRATOS社製)測定し、配向膜表面までブリードしたSiの元素割合(%)を定量した。
それぞれの結果を表1に示す。
Figure 2015025969
表1の結果から、コロナ処理を行った実施例においては、クロスニコル評価における配向性が良好であり、適度なコロナ処理によってレベリング剤の裏移りによる外観不良が抑制されていることが理解できる。
1 パターン位相差フィルム
2 透明基材
3 配向膜
4 位相差層
5 反射防止層
SP10 コロナ処理又はプラズマ処理

Claims (4)

  1. 透明基材の一方の面上に、JISK7105によるヘイズ値が0.5%以下であって、フッ素系又はシリコーン系のレベリング剤を含有するクリア系反射防止層を形成する反射防止層形成工程と、
    前記透明基材の他方の面上に、配向膜を形成する配向膜形成工程と、
    前記配向膜上に、位相差層を形成する位相差層形成工程と、を含むパターン位相差フィルムの製造方法であって、
    少なくとも前記反射防止層形成工程後の積層体を長尺フィルムの巻取体として巻き取る工程を有しており、
    前記巻取体から前記長尺フィルムを引き出して、前記透明基材の他方の面上にコロナ処理又はプラズマ処理を行った後に、前記配向膜形成工程を行うことを特徴とするパターン位相差フィルムの製造方法。
  2. 40W・min/cm以上100W・min/cm以下の強度で前記コロナ処理を行う、請求項1に記載のパターン位相差フィルムの製造方法。
  3. 前記透明基材がトリアセチルセルロースである請求項1又は2に記載のパターン位相差フィルムの製造方法。
  4. 透明基材の一方の面上に、フッ素系又はシリコーン系のレベリング剤を含有するクリア系反射防止層が形成されており、
    前記透明基材の他方の面は、水の接触角が55度以下であり、
    JISK7105によるヘイズ値が0.5%以下であるパターン位相差フィルム用の表面材フィルム。
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