JP6127447B2 - 光学積層体、並びにこれを用いた表示素子の前面板、表示装置、抵抗膜式タッチパネル及び静電容量式タッチパネル - Google Patents
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Description
このようなプラスチック板からなる表面保護板は、プラスチック原板をレーザーで切削加工することにより、所望の大きさに切断して使用されている(特許文献1)。
また、本発明の表示素子の前面板は、本発明の光学積層体からなるものである。
また、本発明の表示装置は、表示素子の前面に、本発明の光学積層体を有するものである。
また、本発明の抵抗膜式タッチパネルは、抵抗膜式タッチパネルの上部電極用の透明基板及び/又は下部電極用の透明基板として、本発明の光学積層体を用いるものである。
また、本発明の静電容量式タッチパネルは、静電容量式タッチパネルの透明基板として、本発明の光学積層体を用いるものである。
本発明の光学積層体は、リタデーション値3000〜30000nmのプラスチックフィルム又は1/4波長位相差のプラスチックフィルムの一方の面に、電離放射線硬化型樹脂組成物から形成されてなる硬化層Aを有し、他方の面に、電離放射線硬化型樹脂組成物から形成されてなる硬化層Bを有してなり、前記硬化層A及びBの厚みがそれぞれ30μm以上であり、総厚みが64〜350μmであるものである。以下、本発明の実施形態を説明する。
光学異方性フィルムは、直線偏光を乱す光学異方性を有するものである。当該機能を有する透明プラスチックフィルムは、光学積層体の基材となる役割を果たしつつ、偏光サングラスを通しての視認性を良好にし得るものである。なお、偏光サングラスを通しての視認性が良好とは、液晶表示素子の前面に光学積層体を配置した際に、表示画面に色の異なるムラ(以下、「ニジムラ」ともいう)が観察されないことをいう。ニジムラは表示画面を斜めから観察したときに特に目立つものであるが、光学異方性フィルムを有する光学積層体を用いることにより、ニジムラを防止することができる。このニジムラは、透過光(表示画像)のムラのことを指すものであり、後述する反射光を原因とする干渉ムラとは区別されるものである。
また、光学異方性フィルムを用いることにより、直線偏光と偏光サングラスの角度によって表示画面が視認できなくなることを防止することもできる。
高リタデーションフィルムのリタデーション値は、6000〜30000nmであることが好ましい。
なお、上述したリタデーション値は、波長589.3nm前後の波長に対して満たしていることが好ましい。
リタデーション値(Re)=(nx−ny)×d
また、上記リタデーション値は、例えば、王子計測機器社製KOBRA−WRによって測定(測定角0°、測定波長589.3nm)することができる。
あるいは、上記リタデーション値は、二枚の偏光膜を用いて、基材の配向軸方向(主軸の方向)を求め、配向軸方向に対して直交する二つの軸の屈折率(nx、ny)を、アッベ屈折率差計(アタゴ社製、NAR−AT)によって求め、大きい屈折率を示す軸を遅相軸と定義する。このようにして求めた屈折率差(nx−ny)に、電気マイクロメータ(アンリツ社製)を用いて測定した厚みを掛けて、リタデーション値が得られる。
なお、本発明では、上記nx−ny(以下、「Δn」という場合もある)は、ニジムラ抑制及び膜厚抑制の観点から0.05以上が好ましく、0.07以上がより好ましい。
なお、正1/4波長位相差フィルムは、公知技術の範囲で延伸倍率や延伸温度、膜厚を適宜調整することにより得ることができる。正1/4波長位相差フィルムとしては、JSR社製のアートン、日本ゼオン社製のゼオノア、帝人社製のピュアエースWR等が挙げら れる。
略1/4波長位相差フィルムは、正1/4波長位相差フィルムの製造の応用により得ることができる。例えば、延伸倍率を上げたり、縦延伸と横延伸との倍率差を大きくすること等により、550nmの位相差が大きくなる方向に動き、延伸倍率を下げたり、縦延伸と横延伸との倍率差を小さくすること等により、550nmの位相差が小さくなる方向に動く。
紫外線吸収剤の含有量は、光学異方性フィルム中の3〜15質量%程度である。
厚みを4μm以上とすることにより、後述する硬化層との相互作用により光学積層体のコシを良好にすることができ、厚みを200μm以下とすることにより、型抜き加工や切削加工等の加工適性を良好にしやすくできる。
なお、光学異方性フィルムが高リタデーションフィルムである場合、ニジムラ防止、コシ及び加工適性のバランスの観点から、厚みは60〜200μmが好ましく、65〜170μmがより好ましく、70〜135μmがさらに好ましく、75〜100μmが特に好ましい。
また、光学異方性フィルムが1/4波長位相差フィルムである場合、正1/4波長位相差フィルムであるか、略1/4波長位相差フィルムであるかによって、好適な厚みは異なる。具体的には、正1/4波長位相差フィルムの厚みは、ニジムラ防止、コシ及び加工適性のバランスの観点から、20〜50μmが好ましく、25〜40μmがより好ましい。また、略1/4波長位相差フィルムの厚みは、ニジムラ防止、コシ及び加工適性のバランスの観点から、4〜15μmが好ましく、4〜12μmがより好ましい。
なお、以下、硬化層A及びBの両方の硬化層を指す場合、単に「硬化層」という場合がある。
光重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α−アシルオキシムエステル、チオキサンソン類等があげられる。
また、光重合促進剤は、硬化時の空気による重合障害を軽減させ硬化速度を速めることができるものであり、例えば、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルなどがあげられる。
また、電離放射線硬化方樹脂組成物中には、硬化後の硬度を向上させるために無機粒子を含有していてもよい。
硬化層A及びBの厚みは、それぞれ35μm以上であることが好ましく、40μm以上であることがより好ましい。また、硬化層A及びBの厚みは、加工適性及びカール防止の観点からは、それぞれ75μm以下であることが好ましく、70μm以下であることがより好ましく、60μm以下であることがさらに好ましく、50μm以下であることが特に好ましい。
硬化層A及びB表面の鉛筆硬度は、硬化層の厚みや、電離放射線硬化型樹脂組成物中の光重合性プレポリマーや光重合性モノマーの官能基数等により調整できる。
なお、硬化層を電離放射線の照射により硬化させる際、電離放射線の照射を2回以上に分けて行ってもよい。2回以上に分けて電離放射線を照射することにより、カールの発生を防止しやすくできる。また、電離放射線の照射を2回以上に分けることにより、最後の照射までは硬化層を半硬化の状態にしておくことができる。硬化層が半硬化の状態であると、硬化層表面に別の部材に接着させやすくできる点で好適である。例えば、液晶素子の前面板として本発明の光学積層体を用いる場合、偏光膜等の他の部材との接着を良好にすることができる。また、硬化層が半硬化の状態であると、後述する型抜き加工しやすい点で好適である。
また、高硬度ハードコート層表面のJIS K5600−5−4(1999)の鉛筆硬度は、硬化層A表面の鉛筆硬度よりも大きな値を示すことが好ましい。また、高硬度ハードコート層表面の鉛筆硬度は、5H以上であることが好ましく、6H以上であることがより好ましい。鉛筆硬度を5H以上とすることにより、ガラス基板なみに傷つき防止性を良好にすることができる。なお、加工時等に塗膜が割れやすくなることを防止するために、鉛筆硬度は8H以下であることが好ましい。
高硬度ハードコート層の電離放射線硬化型樹脂組成物としては上述したものが挙げられるが、十分な表面硬度を得るため、電離放射線硬化型樹脂組成物中の光重合性プレポリマーや光重合性モノマーの官能基数が3以上のものを用いることが好適である。
また、カール防止及び加工適性の観点から、高硬度ハードコート層と硬化層Aの合計厚みは、75μm以下であることが好ましく、70μm以下であることがより好ましく、65μm以下であることがさらに好ましい。
また、表面硬度とカール防止の観点から、[高硬度ハードコート層の厚み]/[硬化層Aの厚み]が0.05〜0.50であることが好ましく、0.06〜0.30であることがより好ましい。
なお、偏光膜と貼り合わせる場合、上述した光学積層体の硬化層Bに、接着層を介することなく偏光膜を貼り合わせてなる構成とすることが、薄型化や透明性の観点から好適である。接着層を介することなく偏光膜と硬化層Bとを貼り合わせるには、PVA系偏光膜の水のり作用を利用すればよい。
本発明の表示素子の前面板は、上述した本発明の光学積層体からなるものである。
表示素子としては、液晶表示素子、プラズマ表示素子、EL表示素子等があげられる。本発明の表示素子の前面板1は、これら表示素子2の表面保護目的の部材として用いられる(図2)。
なお、光学積層体が高硬度ハードコート層を有する場合、光学積層体は、高硬度ハードコート層とは反対側の面を表示素子に向けるようにして用いることが好ましい。
液晶表示素子としては、TN型、STN型、TSTN型、マルチドメイン型、VA型、IPS型、OCB型等が挙げられ、また、これらの何れかの型にタッチパネル機能を組み込んだインセルタッチパネル液晶素子も挙げられる。
インセルタッチパネル液晶素子は、2枚のガラス基板に液晶を挟んでなる液晶素子の内部に、抵抗膜式、静電容量式、光学式等のタッチパネル機能を組み込んだものである。インセルタッチパネル液晶素子は、例えば、特開2011−76602号公報、特開2011−222009号公報に記載されている。
本発明の表示素子の前面板は、ガラスのように割れることがなく、加工適性も良好であり、かつニジムラを発生しない点で優れている。
本発明の表示装置は、表示素子の前面に、本発明の光学積層体を有するものである。
表示素子としては、上記例示したもの等が挙げられる。以下、液晶表示素子を用いた液晶表示装置を例として説明する。
液晶表示装置7は、少なくとも、液晶セル(液晶表示素子)2、および液晶セルの両面に設置される偏光膜3からなる。本発明の光学積層体1は、表示面側の偏光膜上に設置され、液晶表示素子2の表面保護板としての役割を果たす。
図2は液晶表示装置7の実施の形態を示す断面図である。この液晶表示装置7は、液晶セル(液晶表示素子)2、偏光膜3、位相差板4、バックライト5、筐体6からなり、さらに表示部表面に、本発明の光学積層体1が設置された構成からなっている。また、当該構成において、光学積層体、偏光膜及び位相差板を貼り合わせて一体化し、これを光学積層体として用いてもよい。
なお、光学積層体が高硬度ハードコート層を有する場合、光学積層体は、高硬度ハードコート層とは反対側の面を表示素子に向けるようにして用いることが好ましい。
また、液晶表示装置中では、偏光膜保護基材等のさらに別の部材を有していても構わない。液晶表示装置を構成する光学積層体(前面板)以外の部材は、従来公知のものを使用することができる。
本発明の抵抗膜式タッチパネルは、抵抗膜式タッチパネルの上部電極用の透明基板及び/又は下部電極用の透明基板として、本発明の光学積層体を用いてなるものである。
抵抗膜式タッチパネルは、導電性膜を有する上下一対の透明基板の導電性膜同士が対向するようにスペーサーを介して配置されてなる構成を有する基本構成からなるものである。
なお、光学積層体が高硬度ハードコート層を有する場合、上部電極用の透明基板として光学積層体を用い、かつ高硬度ハードコート層とは反対側の面を下部電極側に向けるようにして用いることが好ましい。
本発明の静電容量式タッチパネルは、静電容量式タッチパネルの透明基板として本発明の光学積層体を用いてなるものである。
静電容量式タッチパネルは、表面型、投影型等が挙げられる。投影型の静電容量式タッチパネルは、X軸電極と、該X電極と直交するY軸電極とを絶縁体を介して配置した基本構成からなるものである。X電極及びY電極は、1枚の透明基板上の別々の面に形成される態様、1枚の透明基板上にX電極、絶縁体層、Y電極をこの順で形成する態様、1枚の透明基板上にX電極を形成し、別の透明基板上にY電極を形成する態様(この態様では、2枚の透明基板を貼り合わせた構成が上記基本構成となる)等が挙げられる。
実施例で用いる接着層としては、アクリル系接着剤(東洋インキ製造社製、オリバインBPS1109)を100部、硬化剤(東洋インキ製造社製、オリバインBHS8515)を2.5部及び希釈溶剤からなる接着層塗布液を、塗布、乾燥することにより形成したものを用いた。
市販の液晶表示装置(ソニーエリクソン社製、エクスペリアP)に組み込まれているインセルタッチパネル液晶素子を準備した。
位相差フィルムとして、JSR社製の延伸環状オレフィンフィルム(アートン、膜厚28μm、リタデーション値100nm)を準備した。
厚み80μmのポリビニルアルコールフィルムを、速度比の異なるロール間において、30℃、0.3%濃度のヨウ素溶液中で1分間染色しながら、3倍まで延伸した。その後、60℃、4%濃度のホウ酸、10%濃度のヨウ化カリウムを含む水溶液中に0.5分間浸漬しながら総合延伸倍率が6倍まで延伸した。次いで、30℃、1.5%濃度のヨウ化カリウムを含む水溶液中に10秒間浸漬することで洗浄した後、50℃で4分間乾燥を行い、厚み20μmの偏光膜を得た。
ポリエチレンテレフタレート材料を290℃で溶融して、フィルム形成ダイを通して、シート状に押出し、水冷冷却した回転急冷ドラム上に密着させて冷却し、未延伸フィルムを作製した。この未延伸フィルムを二軸延伸試験装置(東洋精機製)にて、120℃にて1分間予熱した後、120℃にて、延伸倍率4.5倍に延伸した後、その延伸方向とは90度の方向に延伸倍率1.5倍にて延伸を行い、nx=1.70、ny=1.60、膜厚80μm、波長550nmにおけるリタデーション値が8000nmの高リタデーションフィルムaを得た。
ポリエチレンテレフタレート材料を290℃で溶融して、フィルム形成ダイを通して、シート状に押出し、水冷冷却した回転急冷ドラム上に密着させて冷却し、未延伸フィルムを作製した。この未延伸フィルムを二軸延伸試験装置(東洋精機社製)にて、120℃にて1分間予熱した後、120℃にて、延伸倍率4.5倍に延伸した後、その延伸方向とは90度の方向に延伸倍率1.5倍にて延伸を行い、膜厚100μm、Δn=0.099、リタデーション値9900nmの高リタデーションフィルムbを得た。
以下のように、実施例及び比較例の光学積層体の物性測定及び評価を行った。結果を表1に示す。
[ニジムラ]
インセルタッチパネル液晶素子上に、実施例及び比較例の光学積層体を載置し、画面を白表示もしくは略白表示にして、市販の偏光サングラス越しに、もしくは偏光膜越しに様々な角度から目視でニジムラ(虹模様)が視認できるかどうかを評価した。
○:ニジ模様は視認出来ない
×:ニジ模様が視認される
[加工適性]
各光学積層体について、型抜き機(手動プレス機、型式:トルクパックプレスTPシリーズ、アマダ社製)による型抜きを行い、その際に割れが生じなかったものを「○」、割れが生じたものを「×」とした。
各光学積層体最表面を、温度25℃、相対湿度60%の条件で2時間調湿した後、JIS S−6006に規定する試験用鉛筆(硬度4H)を用いて、JIS K5600−5−4(1999)に規定する鉛筆硬度評価方法に従い、4.9Nの荷重にて、硬化層Aあるいは高硬度ハードコート層が形成された表面の鉛筆硬度を測定した。
◎:5H以上
○:4H
×:4H未満
[コシ]
位相差フィルム、偏光膜、並びに実施例及び比較例で作製した光学積層体を、偏光膜に水を噴きつけながら、偏光膜の一方の面に位相差フィルム、他方の面に光学積層体を貼り合わせ、多層積層体を得た。次いで、インセルタッチパネル液晶素子上に、上記多層積層体を、厚み20μmの接着層を介して貼り合わせた。多層積層体の表面に指で触れた際に、押し込んでも液晶の表示が滲まないものを「○」、触れた際に滲むものを「×」とした。
(1)光学積層体の作製
[表面側用硬化層(硬化層A)塗布液の調整]
ペンタエリスリトールトリアクリレート(日本化薬社製、PET−30)と、ポリマー含有アクリレート樹脂(荒川化学社製、ビームセットDK−1)と、シリカ微粒子分散液(JSR社製、KZ6406)とを、前記3成分の固形分が順に50部、25部、25部となるようにメチルイソブチルケトン中に添加して攪拌し、溶液aを得た。
次いで、溶液aの固形分100部に対して、光重合開始剤(BASFジャパン社製、イルガキュア184)7質量部、光重合開始剤(BASFジャパン社製、ルシリンTPO)1.5質量部を添加して攪拌し溶解させて、最終固形分が40質量%の溶液bを調製した。
次いで、溶液bの固形分100部に対し、レベリング剤(製品名メガファックRS71、DIC社製)を固形分比で0.4部添加して撹拌し、最表面用硬化層用組成物を調製した。
[裏面側用硬化層(硬化層B)塗布液の調整]
ペンタエリスリトールトリアクリレート(日本化薬社製、PET−30)と、ポリマー含有アクリレート樹脂(荒川化学社製、ビームセットDK−1)と、シリカ微粒子分散液(JSR社製、KZ6406)とを、前記3成分の固形分が順に50部、25部、25部となるようにメチルイソブチルケトン中に添加して攪拌し、溶液cを得た。
次いで、溶液cの固形分100部に対して、光重合開始剤(BASFジャパン社製、イルガキュア184)4質量部を添加して攪拌し溶解させて、最終固形分が40質量%の溶液dを調製した。
次いで、レベリング剤(DIC社製、メガファックMCF350−5)及びブロッキング防止剤(CIKナノテック社製、SIRMIBK15WT%−E65)を、溶液dの固形分100部に対して、前記2成分の固形分が順に0.1部、1.5部となるように添加して撹拌し、裏面用硬化層用組成物を調製した。
[硬化層A及びBの形成]
厚み5.7μmの二軸延伸ポリエステルフィルム(東レ社製、ルミラー5N88、波長589.3nmの位相差が134.0nmである略1/4波長位相差フィルム)上にまず最表面用硬化層用組成物をスリットリバースコートにより、乾燥後の膜厚が50μmとなるよう塗布し塗膜を形成した。得られた塗膜を70℃で1分間乾燥させた後、紫外線照射量240mJ/cm2で紫外線を照射して塗膜を硬化させ硬化層Aを形成した。次いで、逆面に裏面用硬化層用組成物をスリットリバースコートにより、乾燥後の膜厚50μmとなるよう塗布し塗膜を形成した。得られた塗膜を70℃で1分間乾燥させた後、紫外線照射量240mJ/cm2で紫外線を照射して塗膜を硬化させ硬化層Bを形成し、光学積層体を得た。
参考例1のポリエステルフィルムを、高リタデーションフィルムb(厚み100μm、波長589.3nmでのリタデーション値9900nm)に変更し、硬化層A及びBの厚みをそれぞれ30μmに変更した以外は、参考例1と同様にして光学積層体を得た。
参考例1のポリエステルフィルムを、高リタデーションフィルムa(厚み80μm、波長589.3nmでのリタデーション値8000nm)に変更した以外は、参考例1と同様にして光学積層体を作製した。
参考例1のポリエステルフィルムを、高リタデーションフィルムb(厚み100μm、波長589.3nmでのリタデーション値9900nm)に変更し、硬化層A及びBの厚みをそれぞれ75μmに変更した以外は、参考例1と同様にして光学積層体を得た。
参考例4の硬化層A及びBの厚みをそれぞれ60μmに変更し、硬化層A上に、下記の高硬度ハードコート組成物xを乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布、乾燥、紫外線照射して、高硬度ハードコート層を形成した以外は、参考例4と同様にして光学積層体を得た。
<高硬度ハードコート組成物x>
ペンタエリスリトールトリアクリレートと、シリカ微粒子分散液(日揮触媒化成社製、V8803)とを、前記2成分の固形分が順に40部、60部となるようにメチルイソブチルケトン(MIBK)中に添加して攪拌し、溶液eを得た。
次いで、溶液eの固形分100部に対して、光重合開始剤(BASFジャパン社製、イルガキュア184)4質量部を添加して攪拌し溶解させて、最終固形分が40質量%の溶液fを調製した。
次いで、レベリング剤(DIC社製、メガファックMCF350−5)及びブロッキング防止剤(CIKナノテック社製、SIRMIBK15WT%−E65)を、溶液fの固形分100部に対して、前記2成分の固形分が順に0.1部、1.5部となるように添加して撹拌し、高硬度ハードコート組成物xを調製した。
実施例5の高硬度ハードコート層の厚みを10μmに変更した以外は、実施例5と同様にして光学積層体を得た。
参考例2の硬化層A及びBの厚みをそれぞれ25μmに変更した以外は、参考例1と同様にして光学積層体を得た。
参考例1の厚み5.7μmのポリエステルフィルムを、厚み23μmの非光学異方性ポリエステルフィルム(三菱樹脂社製、T600E25N)に変更した以外は、参考例1と同様にして、光学積層体を作製した。
参考例1の厚み5.7μmのポリエステルフィルムを、厚み250μmの非光学異方性透明プラスチックフィルム(東レ社製、ルミラーT60)に変更し、硬化層A及びBの厚みをそれぞれ75μmに変更した以外は、参考例1と同様にして光学積層体を得た。
11:光学異方性フィルム
12a:硬化層A
12b:硬化層B
13:高硬度ハードコート層
2:液晶表示素子
3:偏光膜
4:位相差板
5:バックライト
6:筐体
7:液晶表示装置
Claims (10)
- リタデーション値3000〜30000nmのプラスチックフィルム又は1/4波長位相差のプラスチックフィルムの一方の面に、電離放射線硬化型樹脂組成物から形成されてなる硬化層Aを有し、他方の面に、電離放射線硬化型樹脂組成物から形成されてなる硬化層Bを有してなり、前記硬化層A及びBの厚みがそれぞれ30〜75μmであり、前記硬化層A上に高硬度ハードコート層を有し、該高硬度ハードコート層表面のJIS K5600−5−4(1999)の鉛筆硬度が、前記硬化層A表面の鉛筆硬度より高く、[高硬度ハードコート層の厚み]/[硬化層Aの厚み]が0.06〜0.30であり、総厚みが80〜250μmである、光学積層体。
- 前記プラスチックフィルムの厚みが4〜170μmである、請求項1記載の光学積層体。
- 前記硬化層A及びBの表面のJIS K5600−5−4(1999)の鉛筆硬度が4H〜5Hである、請求項1又は2に記載の光学積層体。
- 前記硬化層A及びBの厚みがそれぞれ70μm以下である、請求項1〜3の何れかに記載の光学積層体。
- 前記硬化層Aと高硬度ハードコート層との合計厚みが75μm以下である、請求項4に記載の光学積層体。
- 前記硬化層Bに、接着層を介することなく偏光膜を貼り合わせてなる、請求項1〜5の何れかに記載の光学積層体。
- 請求項1〜6の何れかに記載の光学積層体からなる、表示素子の前面板。
- 表示素子の前面に、請求項1〜6の何れかに記載の光学積層体を有する、表示装置。
- 抵抗膜式タッチパネルの上部電極用の透明基板及び/又は下部電極用の透明基板として、請求項1〜6の何れかに記載の光学積層体を用いる、抵抗膜式タッチパネル。
- 静電容量式タッチパネルの透明基板として、請求項1〜6の何れかに記載の光学積層体を用いる、静電容量式タッチパネル。
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