JP2009048109A - 光学機能フィルム製造用ライナー、光学機能フィルムの製造方法、および、光学機能フィルム。 - Google Patents

光学機能フィルム製造用ライナー、光学機能フィルムの製造方法、および、光学機能フィルム。 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、透明基材上に光配向材料を含む配向層と、液晶材料を含む光学機能層とがこの順で積層された構成を有し、平面性に優れた光学機能フィルムを製造できる光学機能フィルム製造用ライナーを提供することを主目的とするものである。
【解決手段】本発明は、透明基材上に、光配向材料を含む配向層と、液晶材料を含む光学機能層とがこの順で積層された光学機能フィルムの製造に用いられる光学機能フィルム製造用ライナーであって、算術平均粗さ(Ra)が0.05μm〜1μmの範囲内であることを特徴とする光学機能フィルム製造用ライナーを提供することにより上記課題を達成するものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、液晶表示装置等に用いられる光学機能フィルムの製造に用いられる光学機能フィルム形成用ライナーに関するものであり、より詳しくは、透明基材上に配向層と光学機能層とがこの順で積層された構成を有する光学機能フィルムの製造に用いられる光学機能フィルム製造用ライナーに関するものである。
液晶表示装置は、その省電力、軽量、薄型等といった特徴を有することから、従来のCRTディスプレイに替わり、近年急速に普及している。一般的な液晶表示装置としては、図8に示すように、入射側の偏光板102Aと、出射側の偏光板102Bと、液晶セル104とを有するものを挙げることができる。偏光板102Aおよび102Bは、所定の振動方向の振動面を有する直線偏光(図中、矢印で模式的に図示)のみを選択的に透過させるように構成されたものであり、それぞれの振動方向が相互に直角の関係になるようにクロスニコル状態で対向して配置されている。また、液晶セル104は画素に対応する多数のセルを含むものであり、偏光板102Aと102Bとの間に配置されている。
液晶表示装置には特有の欠点として視野角特性の問題がある。視野角特性の問題とは、液晶表示装置を正面から見た場合と、斜め方向から見た場合とでコントラストや色味等が変化する問題である。これは液晶表示装置に用いられる液晶セルが複屈折性を示すことや、クロスニコルに配置された2枚の偏光板を有することに起因するものである。
上記視野角特性の問題を改善するため、現在までに様々な技術が開発されており、その代表的な方法として位相差フィルムを用いる方法がある。この位相差フィルムを用いる方法は、液晶表示装置において、液晶セルと、偏光板との間に所定の複屈折率を示す位相差フィルムを配置することによって視野角特性を改善する方法である。
このような位相差フィルムを用いて視野角依存性の問題を改善する方法は、液晶表示装置に用いられる液晶セルの種類に応じて、位相差フィルムの複屈折率を変更することにより、様々な光学特性を有する液晶セルを用いた液晶表示装置の視野角依存性の問題を改善できる点において有用である。具体的な位相差フィルムの例としては、例えば、特許文献1、特許文献2に開示されている。
上記特許文献1または特許文献2等に開示されているように上記位相差フィルムは液晶材料を配列させてなる液晶層を有するものが一般的である。液晶層において液晶材料を配列させるには、液晶材料に対して配向規制力を有する配向層上に液晶層を形成する必要があるため、液晶層を有する位相差フィルムにおいては、配向層を必須の構成要素とする。このような配向層としては、ラビング処理により配向規制力を発現させるラビング膜が広く用いられてきたが、近年では光配向処理により配向規制力を発現させる光配向層が着目されている(例えば、特許文献3)。このような、光配向層は非接触な光配向処理によって配向規制力を発現できるため配向処理に伴う異物の発生が無く、また、長尺の位相差フィルムを製造する際においても配向規制力の発現方向に制約が無いという利点を有する。
ところで、上記位相差フィルムの製造方法としては、通常、長尺で帯状の透明基材上に配向層や位相差層を順次塗設する方法が用いられる。このような方法の代表的な例としては、例えば、図9に示すように、ロール状に巻き取られた長尺で帯状の透明基材201を巻き出し、透明基材201上に配向層形成用塗工液を塗布することにより、透明基材201上に配向層202が形成された積層体を形成した後、ロール状に巻き取る(図9(a))。そして、次の工程において、上記積層体203を巻き出し、位相差層形成工程により上記配向層202上に位相差層204を形成した後、ロール状に巻き取る方法が用いられる(図9(b))。
このような方法は連続プロセスにより位相差フィルムを形成できるという利点を有するが、ロール状に巻き取られた際に上記積層体同士の表裏が密着(ブロッキングとも云う)してしまい、次の工程においてロールから積層体を巻き出した際に、面状が損なわれるという問題点があった。
このような問題を回避する方法の一つとしてライナーを用いる方法がある。このようなライナーを用いる方法として代表的なものは、図10に示すように、通常、各工程において製造される積層体をロール状に巻き取る際に、ライナー206と共に巻き取る方法を挙げることができる。
このような方法によれば、積層体と共に積層体をロール状に巻き取った際に、積層体同士が密着することを防止できるため上記の問題点を解消できるという利点がある。
しかしながら、一般的にこのような用途に用いられているライナーは、ライナー表面の微細な凹凸形状が積層体の表面に転写されたり、または、ライナーから離型剤等の構成材料が積層体の表面にブリードアウトしたりして、次の工程において塗工液が撥液されて平面性に優れた層を形成できないという問題があった。このような問題は、特に配向層として厚みの薄い光配向層を用いた場合や、配向層上に液晶材料を含む液晶層を塗設する場合に顕著になっていた。
特開平3−67219号公報 特開平4−322223号公報 特開2002−90532号公報
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、透明基材上に光配向材料を含む配向層と、液晶材料を含む光学機能層とがこの順で積層された構成を有し、平面性に優れた光学機能フィルムを製造できる光学機能フィルム製造用ライナーを提供することを主目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、透明基材上に、光配向材料を含む配向層と、液晶材料を含む光学機能層とがこの順で積層された光学機能フィルムの製造に用いられる光学機能フィルム製造用ライナーであって、少なくとも片面の算術平均粗さ(Ra)が0.05μm〜1μmの範囲内であることを特徴とする、光学機能フィルム製造用ライナーを提供する。
本発明の光学機能フィルム製造用ライナー(以下、単に「本発明のライナー」と称する場合がある。)は、算術平均粗さ(Ra)が上記範囲内であることにより、本発明のライナーを用いて光学機能フィルムを製造した場合に、上記配向層や上記光学機能層の表面にライナーと塗膜との密着(ブロッキング)により、表面の微凹凸の転写等による変形、或いはライナー剥離時の塗膜表面の破壊や剥離が生じることを防止できる。したがって、本発明のライナーを用いることにより平面性に優れた光学機能フィルムを製造することができる。
また、本発明の光学機能フィルム製造用ライナーは、最大表面粗さ(Rt)が0.3μm〜10μmの範囲内であることが好ましい。最大表面粗さ(Rt)が上記範囲内であることにより、例えば、本発明のライナーが機械強度の低い応力緩和層と接触した場合であっても、本発明のライナーと応力緩和層とが密着することを防止できるため、応力緩和層のような比較的硬度の低い層を有する光学機能フィルムを製造する場合であったとしても、平面性に優れた光学機能フィルムを製造することができるからである。
また、本発明の光学機能フィルム製造用ライナーはフッ素転写量が0%〜3%の範囲内
であることが好ましい。フッ素転写量が上記範囲内であることにより、配向層上に液晶材料を含む光学機能層を塗設する場合においても、フッ素のブリードアウトに起因する塗工時の撥液等による光学機能層の塗工欠陥の少ない光学機能フィルムを製造することができるからである。
本発明は、長尺で帯状の透明基材上に、応力緩和層形成用塗工液を塗布することにより応力緩和層を形成した後、上記透明基材上に応力緩和層が形成された積層体をロール状に巻き取る応力緩和層形成工程と、上記応力緩和層形成工程により加工されたロールを巻き出して、形成された応力緩和層上に、光配向材料を含む配向層形成用塗工液を塗布することにより配向層を形成した後、上記配向層上に液晶材料を含む光学機能層形成用塗工液を塗布することにより光学機能層を形成し、透明基材上に、応力緩和層と、配向層と、光学機能層とがこの順で形成された積層体をロール状に巻き取る配向層・光学機能層形成工程と、により、長尺の透明基材上に、応力緩和層と、配向層と、光学機能層とがこの順で積層された長尺の光学機能フィルムを製造する光学機能フィルムの製造方法であって、上記応力緩和層形成工程および上記配向層・光学機能層形成工程の少なくとも一方の工程において、当該工程で形成される積層体が上記本発明の長尺の光学機能フィルム製造用ライナーと共にロール状に巻き取られることを特徴とする、光学機能フィルムの製造方法を提供する。
本発明によれば上記応力緩和層形成工程および上記配向層・光学機能層形成工程の少なくとも一方の工程において、当該工程で形成される積層体が上記本発明のライナーと共にロール状に巻き取られることにより、ロール状に巻き取られた積層体が互いに密着することを防止できるため、次の工程において積層体の平面性を損なうことなく巻き出すことができる。また、ライナーとして表面粗さが一定の範囲内である本発明のライナーを用いることにより、ライナーの表面形状が積層体の表面に転写して、積層体の平面性が損なわれることを防止できる。したがって、本発明の光学機能フィルムの製造方法によれば、平面性に優れた光学機能フィルムを製造することができる。
本発明の光学機能フィルムの製造方法は、上記配向層・光学機能層形成工程が、光配向材料を含む配向層形成用塗工液を塗布することにより上記応力緩和層上に配向層を形成した後、透明基材上に応力緩和層と配向層とがこの順で形成された積層体をロール状に巻き取る配向層形成工程と、上記配向層形成工程で加工されたロールを巻き出して、光学機能層形成用塗工液を塗布することにより上記配向層上に液晶材料を含む光学機能層を形成した後、透明基材上に応力緩和層と、配向層と、光学機能層とがこの順で形成された積層体をロール状に巻き取る光学機能層形成工程とからなり、かつ、上記応力緩和層形成工程、上記配向層形成工程、および、上記光学機能層形成工程の少なくとも一つの工程において、当該工程で形成される積層体が上記本発明の光学機能フィルム製造用ライナーと共にロール状に巻き取られる方法であってもよい。配向層・光学機能層形成工程が、上記配向層形成工程と光学機能層形成工程とに分かれていることにより、配向層および光学機能層を同一の工程で形成することが困難である場合であっても、配向層および光学機能層の平面性を損なうことなく光学機能フィルムを製造することができるからである。
本発明の光学機能フィルムの製造方法においては、上記光学機能フィルム製造用ライナーが、各工程における塗工液の塗布工程よりも前に透明基材の裏面に配置されていてもよい。光学機能フィルム製造用ライナーが、各工程における塗工液の塗布工程よりも前に透明基材の裏面に配置されていていることにより、上記透明基材と、上記光学機能フィルム製造用ライナーとが積層された状態で塗布工程に用いられることになるため、塗布工程において透明基材が切断することを防止できる等の利点を有するからである。
また本発明の光学機能フィルムの製造方法においては、上記光学機能フィルム製造用ライナーが、各工程における塗工液の塗布工程よりも後に、上記塗布工程において形成された塗膜上に配置されるものであってもよい。当該光学機能フィルム製造用ライナーが、各工程における塗工液の塗布工程よりも後に、上記塗布工程において形成された塗膜上に配置されることにより、塗膜の表面を上記光学機能フィルム製造用ライナーにより保護することができるため、例えば、塗膜の機械強度が低かったり、塗膜が溶剤を含むウェットな状態であったとしても、巻き取り時に塗膜表面の平面性が損なわれることを防止できるからである。
本発明は、上記本発明の光学機能フィルムの製造方法によって製造された光学機能フィルムを用いた液晶表示装置を提供する。
本発明の液晶表示装置は、上記本発明の光学機能フィルムの製造方法によって製造された光学機能フィルムを用いていることから、光学機能フィルムの表面凹凸等が視認されることのない、表示品質の高い液晶表示装置を得ることができる。
本発明は、透明基材上に光配向材料を含む配向層と、液晶材料を有する光学機能層とがこの順に形成された構成を有し、平面性に優れた光学機能フィルムを製造できる光学機能フィルム製造用ライナーを得ることができるといった効果を奏する。
以下、本発明の光学機能フィルム製造用ライナー、光学機能フィルムの製造方法、および、液晶表示装置について詳細に説明する。
A.光学機能フィルム製造用ライナー
まず、本発明の光学機能フィルム製造用ライナーについて説明する。本発明の光学機能フィルム製造用ライナーは、透明基材上に、光配向材料を含む配向層と、液晶材料を含む光学機能層とがこの順で積層された光学機能フィルムの製造に用いられるものであって、少なくとも片面の算術平均粗さ(Ra)が0.05μm〜1μmの範囲内であることを特徴とするものである。
本発明の光学機能フィルム製造用ライナーは、透明基材上に、配向層と、光学機能層とがこの順で積層された構成を有する光学機能フィルムの製造に用いられるものである。上記光学機能フィルムを製造する際に、本発明の光学機能フィルム製造用ライナーが用いられる態様について図を参照しながら説明する
図1は、透明基材上に、配向層と、光学機能層とがこの順で積層された光学機能フィルムを製造する一般的な製造方法の一例を示す概略図である。図1に示すように、上記構成を有する光学機能フィルムは、通常、ロール状に巻かれた長尺で帯状の透明基材1を巻き出し、配向層形成用塗工液を塗布することによって上記透明基材1上に配向層3を形成した後、透明基材1上に配向層3が形成された積層体をロール状に巻き取る配向層形成工程(図1(a))と、
上記配向層形成工程においてロール状に巻き取られた積層体11を巻き出し、光学機能層形成用塗工液を塗布することによって、上記積層体の配向層3上に光学機能層4を形成した後、透明基材1上に配向層3と、光学機能層4とがこの順で形成された積層体をロール状に巻き取る光学機能層形成工程(図1(b))とによって製造される。
このような光学機能フィルムの製造方法において、本発明のライナー10は、上記配向層形成工程において上記透明基材1上に配向層3が積層された積層体をロール状に巻き取る際(図1(a))、あるいは、上記光学機能層形成工程において上記透明基材1上に配向層3と、光学機能層4とがこの順で積層された積層体をロール状に巻き取る際(図1(b))に、これらの積層体と共にロール状に巻き取られる態様で用いられる。
図1に示すような一般的な光学機能フィルムの製造方法においては、上記配向層形成工程や、光学機能層形成工程において、それぞれの工程で形成される積層体をロール状に巻き取る際に積層体同士が表裏で密着するため、次の工程において当該積層体を巻き出す際に、上述したような積層体表面の平面性が損なわれるという問題点があった。このようにロール状に巻き取られた積層体を巻き出す際に表面の平面性が損なわれると、その工程で積層される層の平面性が損なわれてしまい、結果として平面性に優れた光学機能フィルムを製造することが出来ないという問題点があった。
このような問題点を解消するために上記のような態様でライナーを用いることが一般的に行われているが、従来用いられてきたライナーでは光配向層を有する光学機能フィルムを製造する際に、ライナーの表面形状(微小凹凸等)が光配向層に転写(賦形)されてしまったり、または、光配向層とライナーとの密着力が高くなることによって剥離時に光配向層表面が破断しライナー側に転移したりして、光配向層の平面性が損なわれることが多く、平面性に優れた光学機能フィルムを製造することが困難であった。
しかしながら、本発明の光学機能フィルム製造用ライナーは、少なくとも片面の算術平均粗さ(Ra)が所定の範囲内であることにより、光学機能フィルムの構成を問わず、平面性に優れた光学機能フィルムを製造することができる。
以下、本発明の光学機能フィルム製造用ライナーについて詳細に説明する。
本発明のライナーは、少なくとも片面の算術平均粗さ(Ra)(以下、単にRaと称する場合がある)が0.05μm〜1μmの範囲内であることを特徴とするものである。本発明においてRaを上記のように規定する理由は次の通りである。すなわち、Raが上記範囲よりも大きいと、本発明のライナーを用いて光学機能フィルムを製造した際に、ライナー表面の凹凸形状が光学機能フィルムに転写され、光学機能フィルム表面の平滑性が損なわれるからである。また、Raが上記範囲よりも小さいと、本発明のライナーと接触する層との密着性が大きくなるため、平面性に優れた光学機能フィルムを製造することができなくなるからである。さらに、Raが上記範囲内であることにより、本発明のライナーの使用態様によっては、配向層や光学機能層を精度よく塗工することが容易になるからである。
なお、本発明のライナーは少なくとも片面のRaが上記範囲内であればよく、他方の面のRaの範囲は特に限定されるものではない。本発明のライナーは両面のRaが上記範囲内であってもよい。
本発明のライナーの表面粗さRaは上記範囲内であれば特に限定されるものではなく、具体的なRaの値はライナーを構成する材料や、本発明のライナーを用いて製造する光学機能フィルムの種類に応じて任意に決定すればよい。なかでも本発明においては、少なくとも片面のRaが0.05μm〜0.8μmの範囲内が好ましく、なかでも0.05μm〜0.5μmの範囲内が好ましく、特に0.05μm〜0.3μmの範囲内が好ましい。ここで、上記Raは、JIS B0601に準じて測定した値を用いるものとする。
本発明のライナーの表面粗さはRaが上記範囲内であることに加えて、最大表面粗さ(Rt)(以下、単にRtと称する場合がある)が0.3μm〜10μmの範囲内であることが好ましく、特に0.5μm〜8μmの範囲内であることが好ましく、なかでも0.6μm〜5μmの範囲内であることが好ましい。最大表面粗さ(Rt)が上記範囲内であることにより、例えば、機械強度の低い応力緩和層が本発明のライナーと接触した場合であっても、本発明のライナーと応力緩和層とが密着することをより効果的に防止できるため、応力緩和層のような比較的硬度の低い層を有する光学機能フィルムを製造する場合であったとしても、平面性に優れた光学機能フィルムを製造することができるからである。ここで、本発明におけるRtはJIS B0601に準じて測定した値を用いるものとする。
本発明のライナーの表面粗さ(Ra,Rt)の制御方法としては、例えば、表面粗さを所望の範囲内に調整するために本発明のライナー中に添加剤を含有させる方法や、本発明のライナーを表面処理する方法を挙げることができる。
上記添加剤としては、例えば、アルミナ、ジルコニア、シリカ、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、カオリナイト、アクリル樹脂、尿素樹脂等の粒子等を挙げることができる。
また上記表面処理としては、例えば、サンドブラスト、粒子コーティング、ケミカル処理、鏡面平滑(上記程度のRa、Rtの値を有する)ロールによるプレス加工等を挙げることができる。
また、本発明のライナーは伸び率が、80%〜150%の範囲内であることが好ましく、なかでも90%〜140%の範囲内であることが好ましく、特に95%〜120%の範囲内であることが好ましい。伸び率が上記範囲よりも大きいと、例えば本発明のライナーを付与したまま塗工する際に、ライナーが安定して透明基材に追従しない場合があるからである。
ここで、本発明における伸び率とは、ライナーを任意の速さで引っ張ったときの引っ張り前後の伸び度合いを示すものであり、例えば、JIS K7161規定の引張破壊歪(降伏を伴わず破壊する場合)、或いは引張破壊呼び歪(降伏を伴って破壊する場合)に準拠して、引張速度100mm/minにて測定することにより求めることができる。
本発明のライナーの耐熱温度は、本発明のライナーを用いて製造する光学機能フィルムに用いられた透明基材の耐熱温度よりも高ければ特に限定されないが、なかでも本発明のライナーはTgが80℃〜200℃の範囲内であることが好ましく、なかでも100℃〜180℃の範囲内であることが好ましく、特に120℃〜180℃の範囲内であることが好ましい。
本発明の光学機能フィルム製造用ライナーを構成する材料は、表面粗さを上記範囲内にできる材料であれば特に限定されるものではないが、フッ素転写量が少ないものが好ましい。フッ素転写量が多いと、例えば、本発明のライナーと透明基材とが接触する際に、本発明のライナー中の離型剤等の成分に使用されるフッ素が透明基材の表面にブリードアウトし、塗工欠陥の原因となる場合があるからである。なかでも本発明のライナーは、フッ素転写量が0%〜3%の範囲内であることが好ましく、なかでも0%〜1%の範囲内であることが好ましい。
ここで、上記フッ素転写量とは本発明のライナーが後述する透明基材と接触した際に、透明基材の表面へ転写されるフッ素成分の量を指すものである。本発明における上記フッ素転写量は、次のような方法で測定することができる。すなわち、後述する透明基材上に本発明のライナーを配置し、3kg/cmの荷重を負荷して60℃、24hrで接触させた後、本発明のライナーを上記透明基材から剥離し、次いで本発明のライナーと接触した上記透明基材の表面をXPS(ESCA)によって分析し、検出された全元素中のフッ素元素の存在量%を算出することによって求めることができる。なお、上記透明基材としては、本発明のライナーを用いて製造する光学機能フィルムに用いられる透明基材を用いるものとする。
また、本発明の光学機能フィルム製造用ライナーは、シリコン転写量が0%〜20%の範囲内であることが好ましく、なかでも0%〜10%の範囲内であることが好ましく、特に0%〜5%の範囲内であることが好ましい。シリコン転写量が上記範囲内であることにより、例えば、本発明のライナーが、後述する透明基材と接触した場合においても、離型剤等の成分として使用されるシリコンがブリードアウトすることによって、塗工不良が生じることを抑制することができるからである。
ここで、上記シリコン転写量とは本発明のライナーが後述する透明基材と接触した際に、透明基材の表面へ転写されるシリコン成分の量を指すものである。本発明における上記シリコン転写量は、上述したフッ素転写量の測定方法と同様の方法によりXPS(ESCA)分析によって検出された全元素中のシリコン(珪素)元素の存在量%を算出することにより求めることができる。
本発明の光学機能フィルム製造用ライナーの材料の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン(ポリアミド)等の樹脂を挙げることができる。本発明においてはこのような材料を1種類のみ用いてもよく、または、2種類以上を混合して用いてもよい。なかでも本発明においてはこのようは材料としてポリエステル、ポリプロピレンを用いることが好ましい。
なお、本発明の光学機能フィルム製造用ライナーには、通常、光学機能フィルム或いはその製造途中のフィルムと一緒に巻き取り、再度巻き出して該フィルムから剥離する際の離型性(剥離性)を確保する為に、シリコン(珪素)樹脂、或いはフッ素樹脂から成る離型剤を使用する。離型剤の使用形態としては、ライナー中に混合(練込み)するか、或いはライナー表面に塗工する。但し、上述したように、フッ素転写量及びシリコン転写量を所定の範囲内に抑える樣に添加量、材料、使用形態等を選択する。又、通常は、塗膜からの良好な離型性を確保する為、離型性を付与した面が配向層等の塗膜側に接する様にする。
本発明の光学機能フィルム製造用ライナーの厚みは、本発明の光学機能フィルム製造用ライナーを用いる光学機能フィルムの製造方法等に応じて、所望の自己支持性が得られる範囲内であれば特に限定されないが、通常、10μm〜100μmの範囲内であることが好ましく、なかでも10μm〜80μmの範囲内であることが好ましく、特に25μm〜50μmの範囲内であることが好ましい。
また、本発明の光学機能フィルム製造用ライナーの構成は単一の層からなる構成であってもよく、または、複数の層が積層された構成を有するものであってもよい。
本発明の光学機能フィルム製造用ライナーを製造する方法としては、算術平均粗さ(Ra)を上記範囲内に出来る方法であれば特に限定されず、一般的に長尺の高分子フィルムを製膜する方法を用いることができる。このような方法としては例えば、上記材料を融解したライナー形成用塗工液を支持体上にキャスティングすることにより製膜する溶液製膜方法や、上記材料を任意の溶媒に溶解したライナー形成用溶液を支持体上にキャスティングすることにより製膜する溶液製膜方法等を挙げることができる。
本発明のライナーは、透明基材上に光配向材料を含む配向層と、液晶材料を含む光学機能層とがこの順で形成された光学機能フィルムの製造に用いられるものであるが、具体的な使用態様としては、例えば、後述する「B.光学機能フィルムの製造方法」の項において記載する使用態様を挙げることができる。
B.光学機能フィルムの製造方法
次に、本発明の光学機能フィルムの製造方法について説明する。本発明の光学機能フィルムの製造方法は、長尺で帯状(以下、単に「長尺」と称する場合がある。)の透明基材上に、応力緩和層形成用塗工液を塗布することにより応力緩和層を形成した後、上記透明基材上に応力緩和層が形成された積層体をロール状に巻き取る応力緩和層形成工程と、上記応力緩和層形成工程により形成された応力緩和層上に、光配向材料を含む配向層形成用塗工液を塗布することにより配向層を形成した後、上記配向層上に液晶材料を含む光学機能層形成用塗工液を塗布することにより光学機能層を形成し、透明基材上に、応力緩和層と、配向層と、光学機能層とがこの順で形成された積層体をロール状に巻き取る配向層・光学機能層形成工程と、により、長尺の透明基材上に、応力緩和層と、配向層と、光学機能層とがこの順で積層された長尺の光学機能フィルムを製造する方法であって、上記応力緩和層形成工程および上記配向層・光学機能層形成工程の少なくとも一方の工程において、当該工程で形成される積層体が上記本発明のライナーと共にロール状に巻き取られることを特徴とするものである。
次に、本発明の光学機能フィルムの製造方法について図を参照しながら説明する。図2は本発明の光学機能フィルムの製造方法の一例を説明する概略図である。図2に例示するように、本発明の光学機能フィルムの製造方法は、長尺の透明基材1上に応力緩和層形成用塗工液を塗布することにより応力緩和層2を形成し、上記透明基材1上に応力緩和層2が形成された積層体20を、上記本発明のライナー10と共にロール状に巻き取る応力緩和層形成工程(図2(a))と、
上記ロール状に巻き取られた積層体20を、上記本発明のライナー10と剥離しながら巻き出した後、応力緩和層2上に、配向層形成用塗工液および光学機能層形成用塗工液を順次塗布することにより、上記応力緩和層2上に配向層3と光学機能層4とをこの順で形成し、透明基材1上に応力緩和層2と、配向層3と、光学機能層4とがこの順で積層された積層体21をロール状に巻き取ることにより(図2(b))、長尺の光学機能フィルムを製造する方法である。
本発明によれば上記応力緩和層形成工程および上記配向層・光学機能層形成工程の少なくとも一方の工程において、当該工程で形成される積層体が上記本発明のライナーと共にロール状に巻き取られることにより、ロール状に巻き取られた積層体が互いに密着することを防止できるため、次の工程において積層体の平面性を損なうことなく巻き出すことができる。また、ライナーとして表面粗さが一定の範囲内である本発明のライナーを用いることにより、ライナーの表面形状が積層体の表面に転写して、積層体の平面性が損なわれることを防止できる。したがって、本発明の光学機能フィルムの製造方法によれば、平面性に優れた光学機能フィルムを製造することができる。
また、図2(a)においては、上記積層体20が本発明のライナー10とロール状に巻き取られる際に、本発明のライナーが上記透明基材1側に配置される態様で巻き取られているが、本発明においては、図2(c)に示すように、上記本発明のライナー10が上記応力緩和層2と接するように巻き取られてもよい。上記本発明のライナー10が、応力緩和層2上に配置されることにより、応力緩和層2の表面を上記本発明のライナー10により保護することができるため、例えば、応力緩和層2の機械強度が低かったり、応力緩和層2が溶剤を含むウェットな状態であったとしても、巻き取り時に応力緩和層2の表面の平面性が損なわれることを防止できるからである。
図3は、本発明の光学機能フィルムの製造方法の他の例を示す概略図である。図3に例示するように本発明の光学機能フィルムの製造方法は、長尺の透明基材1上に応力緩和層形成用塗工液を塗布することによって応力緩和層2を形成し、上記透明基材1上に応力緩和層2が形成された積層体20を、上記本発明のライナー10と共にロール状に巻き取る応力緩和層形成工程(図3(a))と、
上記応力緩和層形成工程においてロール状に巻き取られた積層体20を、上記本発明のライナー10を剥離しながら巻き出した後、応力緩和層2上に配向層形成用塗工液を塗布することにより配向層3を形成し、上記透明基材1上に応力緩和層2と配向層3とがこの順で形成された積層体22を本発明のライナー10と共にロール状に巻き取る配向層形成工程(図3(b))と、
上記配向層形成工程においてロール状に巻き取られた積層体22を、上記本発明のライナー10と剥離しながら巻き出した後、配向層3上に光学機能層形成用塗工液を塗布することにより光学機能層4を形成し、上記透明基材1上に応力緩和層2と配向層3と光学機能層4とがこの順で形成された積層体23をロール状に巻き取る光学機能層形成工程(図3(c))とにより長尺の光学機能フィルムを製造する方法であってもよい。
図3に例示するように、本発明の光学機能フィルムの製造方法において、上記配向層・光学機能層形成工程が上記配向層形成工程と上記光学機能層形成工程とに分かれていることにより、配向層および光学機能層を同一の工程で形成することが困難である場合であっても、配向層および光学機能層の平面性を損なうことなく光学機能フィルムを製造することができるという利点を有する。
図4は、本発明の光学機能フィルムの製造方法のさらに他の例を示す概略図である。図4に例示するように、本発明の光学機能フィルムの製造方法は、長尺の透明基材1上に応力緩和層形成用塗工液を塗布することにより応力緩和層2を形成し、上記透明基材1上に応力緩和層2が形成された積層体20を、上記本発明のライナー10と共にロール状に巻き取る応力緩和層形成工程(図4(a))と、
上記ロール状に巻き取られた積層体20を、上記本発明のライナー10と剥離せずに巻き出した後、応力緩和層2上に、配向層形成用塗工液および光学機能層形成用塗工液を順次塗布することにより、上記応力緩和層2上に配向層3と光学機能層4とをこの順で形成し、透明基材1上に応力緩和層2と、配向層3と、光学機能層4とがこの順で積層された積層体24を、本発明のライナー10と共にロール状に巻き取ることにより(図4(b))、長尺の光学機能フィルムを製造する方法であってもよい。
図4に例示するように、本発明のライナーが、配向層形成用塗工液および光学機能層形成用塗工液の塗布工程よりも前に透明基材の裏面に配置されていていることにより、上記透明基材と、上記光学機能フィルム製造用ライナーとが積層された状態で塗布工程に用いられることになるため、塗布工程において透明基材が切断することを防止できる等の利点を有するからである。このような本発明のライナーの使用態様は、特にシクロオレフィン系ポリマー等の強度が低い透明基材や、延伸倍率が高い透明基材等を用いる場合に有効である。また、このような使用態様においては本発明のライナーの厚みが塗布工程で形成される塗膜の厚みに影響するため、用いられるライナーには高い厚み精度が求められる。具体的には厚み精度が1μm以下であることが望ましい。また、同様の理由によりライナーの伸び率も±5%以内であることが好ましい。
本発明の光学機能フィルムの製造方法は、応力緩和層形成工程と、配向層・光学機能層形成工程とを有し、上記本発明の光学機能フィルム製造用ライナーを用いるものである。以下、本発明の光学機能フィルムの製造方法について詳細に説明する。
なお、本発明の光学機能フィルムの製造方法に用いられる上記本発明の光学機能フィルム製造用ライナーについては、上記「A.光学機能フィルム製造用ライナー」の項に説明した内容と同様であるためここでの説明は省略する。
1.応力緩和層形成工程
まず、本発明の光学機能フィルムの製造方法における応力緩和層形成工程について説明する。本発明における応力緩和層形成工程は、長尺の透明基材上に応力緩和層形成用塗工液を塗布することにより、上記長尺の透明基材上に応力緩和層が形成された積層体を形成し、ロール状に巻き取る工程である。
(1)透明基材
本工程に用いられる透明基材について説明する。本工程に用いられる透明基材は、本発明により製造される光学機能フィルムにおいて、配向層および光学機能層等を支持する機能を有するものである。また、本工程に用いられる透明基材は長尺に形成されたものである。
本工程に用いられる透明基材の透明度は、本発明により製造される光学機能フィルムに求める透明性等に応じて任意に決定すればよいが、通常、可視光領域における透過率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。透過率が低いと、本発明により製造される光学機能フィルムのヘイズが所望の値よりも大きくなってしまう場合があるからである。
ここで、透明基材の透過率は、JIS K7361−1(プラスチックー透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
本工程に用いられる透明基材は、ロール状に巻き取ることができる可撓性を有するフレキシブル材であれば特に限定されない。このようなフレキシブル材としては、セルロース誘導体、ノルボルネン系ポリマー、シクロオレフィン系ポリマー、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、アモルファスポリオレフィン、変性アクリル系ポリマー、ポリスチレン、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル類などを例示することができる。なかでも本工程においてはセルロース誘導体を用いることが好ましい。セルロース誘導体は特に光学的等方性に優れるため、光学的特性に優れた光学機能フィルムを製造することができるからである。
本工程においては、上記セルロース誘導体のなかでも、セルロースエステルを用いることが好ましく、さらに、セルロースエステル類のなかでも、セルロースアシレート類を用いることが好ましい。セルロースアシレート類は工業的に広く用いられていることから、入手容易性の点において有利だからである。
上記セルロースアシレート類としては、炭素数2〜4の低級脂肪酸エステルが好ましい。低級脂肪酸エステルとしては、例えばセルロースアセテートのように、単一の低級脂肪酸エステルのみを含むものでもよく、また、例えばセルロースアセテートブチレートやセルロースアセテートプロピオネートのような複数の脂肪酸エステルを含むものであってもよい。
本工程においては、上記低級脂肪酸エステルの中でもセルロースアセテートを特に好適に用いることができる。セルロースアセテートとしては、平均酢化度が57.5%〜62.5%(置換度:2.6〜3.0)のトリアセチルセルロースを用いることが最も好ましい。ここで、酢化度とは、セルロース単位質量当りの結合酢酸量を意味する。酢化度は、ASTM:D−817−91(セルロースアセテート等の試験方法)におけるアセチル化度の測定および計算により求めることができる。なお、トリアセチルセルロースフィルムを構成するトリアセチルセルロースの酢化度は、フィルム中に含まれる可塑剤等の不純物を除去した後、上記の方法により求めることができる。
本工程に用いられる透明基材の厚みは、本発明により製造される光学機能フィルムの用途等に応じて、当該光学機能フィルムに必要な自己支持性を付与できる範囲内であれば特に限定されないが、通常、25μm〜1000μmの範囲内が好ましく、なかでも25μm〜100μmの範囲内が好ましく、特に25μm〜80μmの範囲内であることが好ましい。透明基材の厚みが上記の範囲よりも薄いと、本発明により製造される光学機能フィルムに必要な自己支持性を付与できない場合があるからである。また、厚みが上記の範囲よりも厚いと、例えば、本発明により製造される光学機能フィルムを裁断加工する際に、加工屑が増加したり、裁断刃の磨耗が早くなってしまう場合があるからである。
本工程に用いられる透明基材の構成は、単一の層からなる構成に限られるものではなく、複数の層が積層された構成を有してもよい。複数の層が積層された構成を有する場合は、同一組成の層が積層されてもよく、また、異なった組成を有する複数の層が積層されてもよい。
本工程に用いられる透明基材は長尺に形成されたものであるが、具体的な長さは本発明のライナーを用いる製造方法等に応じて任意に決定すればよい。
(2)応力緩和層の形成方法
次に本工程において上記透明基材上に応力緩和層形成用塗工液を塗布することにより、応力緩和層を形成する方法について説明する。
i.応力緩和層形成用塗工液
本工程に用いられる上記応力緩和層形成用塗工液について説明する。本工程に用いられる上記応力緩和層形成用塗工液は、応力緩和層を構成する樹脂材料と、これを溶解する溶媒とからなり、必要に応じて他の化合物を含むものである。
(樹脂材料)
上記応力緩和層形成用塗工液に用いられる樹脂材料について説明する。本工程に用いられる上記樹脂材料としては、本工程により形成される応力緩和層に所望の弾性率および硬度等を付与できるものであれば特に限定されるものではない。なかでも本工程においては、活性エネルギー線によって三次元的架橋が生じる活性エネルギー線硬化性樹脂を用いることが好ましい。
また、上記活性エネルギー線硬化性樹脂としては、紫外線によって三次元的架橋が生じる紫外線硬化性樹脂および電子線によって三次元的架橋が生じる電子線硬化性樹脂を挙げることができるが、本工程においては紫外線硬化性樹脂を用いることが好ましい。
さらに上記紫外線硬化性樹脂としては、三次元的架橋が生じる紫外線の波長が、波長100nm〜450nmの範囲であることが好ましく、さらには、250nm〜400nmの範囲であることが好ましい。この波長範囲の紫外線は、一般的な光源により容易に得ることができるからである。
本工程に用いられる上記紫外線硬化性樹脂の具体例としては、反応性エチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン等の単官能モノマー並びに多官能モノマー、ポリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリエチレン(ポリプロピレン)グリコール(メタ)ジアクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ビスフェノールフルオレン誘導体、ビスフェノキシエタノールフルオレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールフルオレンジエポキキ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。尚、ここで(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する表記である。
本工程においてはこれらの紫外線硬化性樹脂を1種類のみ用いてもよく、または、2種類以上を混合して用いてもよい。
なかでも本工程においては、上記紫外線硬化性樹脂として、トリエチレン(ポリプロピレン)グリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレート、ビスフェノールフルオレン誘導体を用いることが好ましい。
上記応力緩和層形成用塗工液の固形分中における上記樹脂材料の含有量は、10質量%〜90質量%の範囲内が好ましい。
(溶媒)
上記応力緩和層形成用塗工液に用いられる溶媒としては、上記樹脂材料等を所望の濃度に溶解できるものであれば特に限定されない。本工程に用いられる溶媒としては、例えば、ベンゼン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化アルキル系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒、およびジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、シクロヘキサン等のアノン系溶媒、メタノール、エタノール、およびプロパノール等のアルコール系溶媒を例示することができるが、これらに限られるものではない。また、本工程に用いられる溶媒は、1種類でもよく、2種類以上の溶媒の混合溶媒でもよい。
(他の化合物)
次に、上記応力緩和層形成用塗工液に含むことができる他の化合物について説明する。本工程における上記他の化合物としては、本工程により形成される応力緩和層の応力緩和機能を損なわないものであれば特に限定されない。なかでも本工程においては、上記樹脂材料として紫外線硬化性樹脂を用いる場合には、光重合開始剤、重合禁止剤および光増感剤を含むことが好ましい。
上記重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4−ビス(ジメチルアミン)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミン)ベンゾフェノン、α−アミノ・アセトフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−tert−ブチルジクロロアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、ベンジルメトキシエチルアセタール、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、アントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン、β−クロルアントラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジベンズスベロン、メチレンアントロン、4−アジドベンジルアセトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)シクロヘキサン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、2−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニル−プロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシ−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、ミヒラーケトン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、ナフタレンスルホニルクロライド、キノリンスルホニルクロライド、n−フェニルチオアクリドン、4,4−アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルジスルフィド、ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホスフィン、カンファーキノン、アデカ社製N1717、四臭化炭素、トリブロモフェニルスルホン、過酸化ベンゾイン、エオシン、メチレンブルー等の光還元性色素とアスコルビン酸やトリエタノールアミンのような還元剤との組み合わせ等を例示できる。本工程では、これらの光重合開始剤を1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
さらに、上記光重合開始剤を用いる場合には、光重合開始助剤を併用することができる。このような光重合開始助剤としては、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン等の3級アミン類や、2−ジメチルアミノエチル安息香酸、4−ジメチルアミド安息香酸エチル等の安息香酸誘導体を例示することができるが、これらに限られるものではない。
上記重合禁止剤としては、例えば、ジフェニルピクリルヒドラジド、トリ−p−ニトロフェニルメチル,p−ベンゾキノン、p−tert−ブチルカテコール、ピクリン酸、塩化銅、メチルハイドロキノン、メトキノン、tert−ブチルハイドロキノン等の反応の重合禁止剤を用いることができるが、なかでも保存安定性の点からハイドロキノン系重合禁止剤が好ましく、メチルハイドロキノンを用いるのが特に好ましい。
また上記光増感剤としては、例えば、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、ポリ−n−ブチルホソフィン等を挙げることができる。
ii.応力緩和層の成膜方法
本工程において、上記透明基材上に応力緩和層形成用塗工液を基材上に塗工する塗布方式としては、所望の平面性を達成できる方法であれば特に限定されるものではない。具体的には、グラビアコート法、リバースコート法、ナイフコート法、ディップコート法、スプレーコート法、エアーナイフコート法、スピンコート法、ロールコート法、プリント法、浸漬引き上げ法、カーテンコート法、ダイコート法、キャスティング法、バーコート法、エクストルージョンコート法、E型塗布方法などを例示することができるが、これに限られるものではない。
上記応力緩和層形成用塗工液の塗膜の厚みについても、所望の平面性を達成できる範囲内であれば特に限定されるものではないが、通常、0.1μm〜50μmの範囲内が好ましく、特に0.5μm〜30μmの範囲内が好ましく、中でも0.5μm〜10μmの範囲内が好ましい。
上記応力緩和層形成用塗工液の塗膜の乾燥方法は、加熱乾燥方法、減圧乾燥方法、ギャップ乾燥方法等、一般的に用いられる乾燥方法を用いることができる。また、本発明における乾燥方法は、単一の方法に限られず、例えば残留する溶媒量に応じて順次乾燥方式を変化させる等の態様により、複数の乾燥方式を採用してもよい。
さらに、上記応力緩和層形成用塗工液の塗膜の乾燥方法としては、一定の温度に調整された乾燥風を、上記塗膜に当てる方法を用いることもできるが、このようは乾燥方法を用いる場合は、上記塗膜に当てる乾燥風の風速が3m/秒以下であることが好ましく、特に30m/分以下であることが好ましい。
このようにして形成された応力緩和層形成用塗工液の塗膜は、塗膜中の樹脂材料を重合することによって応力緩和層となるが、上記樹脂材料を重合する方法としては、上記樹脂材料の種類に応じて任意に決定すればよい。なかでも本発明においては、紫外光または可視光を照射して重合する方法が好ましい。また、このような紫外光または可視光を照射する際には、比較的低照度で照射することが好ましい。
上記照射光としては、波長が150nm〜500nm、好ましくは250nm〜450nm、さらに好ましくは300nm〜400nmの照射光が用いられ、このような照射光の光源としては、低圧水銀ランプ(殺菌ランプ、蛍光ケミカルランプ、ブラックライト)、高圧放電ランプ(高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ)、ショートアーク放電ランプ(超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、水銀キセノンランプ)など用いられる。
iii.応力緩和層
本工程により形成される応力緩和層について説明する。本工程により形成される応力緩和層の硬度および弾性率は、本発明により製造された光学機能フィルムに外部からの応力が加わった際に、光学機能層等が損傷することを防止できる範囲内であれば特に限定されず、当該光学機能フィルムの用途等に応じて適宜決定すればよい。なかでも本工程に形成される応力緩和層は、ユニバーサル硬度で200N/mm〜800N/mmの範囲の硬度を有することが好ましい。
ここで、上記ユニバーサル硬度とは、応力緩和層に対し、試験加重F(0.4mN〜1N)にて圧子を押し込み、圧子の押し込み深さ変位量を測定し、応力緩和層のユニバーサル硬さ値(HU)をHU=F/(26.3×h)の式により求めたものである。なお、ユニバーサル硬さ値(HU)は試験加重Fと圧子の押し込み表面積から求められ、その表面積は押し込み深さ(h)から求めることができる。
また、本工程により形成される応力緩和層の弾性率は、弾性変形量/総変形量の値で定義される弾性率が0.2〜0.6の範囲内であることが好ましい。
本工程により形成される応力緩和層の厚みは、0.5μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。応力緩和層の厚みが上記範囲よりも薄いと上述した応力緩和機能が十分でない場合があるからである。また、上記範囲よりも厚いと、本発明により製造される光学機能フィルムの全体が厚くなってしまい、かつコスト的に不利となる可能性があるからである。
(3)巻き取り方法
次に、本工程において、透明基材上に応力緩和層が形成された積層体をロール状に巻き取る方法について説明する。本工程において、透明基材上に応力緩和層が形成された積層体をロール状に巻き取る方法としては、上記積層体の所望の長さを巻きずれることなく巻き取れる方法であれば特に限定されない。
また、本発明の光学機能フィルムの製造方法は、本工程および後述する配向層・光学機能層形成工程の少なくとも一方において、当該工程で形成される積層体が上記本発明のライナーと共にロール状に巻き取られることを特徴とするため、本工程において上記積層体をロール状に巻き取る際に、上記本発明のライナーと共に巻き取ってもよく、または、上記積層体単独で巻き取ってもよい。
本工程において上記本発明のライナーと共に上記積層体をロール状に巻き取る際には、上記積層体の少なくとも片面に上記本発明のライナーが配置されていればよい。したがって、図5(a)に示すように上記本発明のライナー10が、透明基材1側に配置された状態でロール状に巻き取られてもよく、または、図5(b)に示すように上記本発明のライナー10が、本工程により形成された応力緩和層2側に配置された状態でロール状に巻き取られてもよく、さらには、図5(c)に示すように上記本発明のライナー10が、透明基材1側および応力緩和層2側に配置された状態でロール状に巻き取られてもよい。
また、本工程において上記積層体を上記本発明のライナーが、透明基材側に配置された状態でロール状に巻き取られる場合、上記本発明のライナーを透明基材側に配置するタイミングとしては、上記透明基材上に応力緩和層形成用塗工液を塗布する塗布工程の前でもよく、または、上記塗布工程の後でもよい。
さらに、上記本発明のライナーを上記塗布工程前に透明基材側に配置する方法としては、透明基材を巻き出した後、上記塗布工程前に配置する方法であってもよく、または、予め透明基材と上記本発明のライナーとがロール状に巻き取られたものを巻き出して使用する方法であってもよい。
2.配向層・光学機能層形成工程
次に、本発明の光学機能フィルムの製造方法における配向層・光学機能層形成工程について説明する。本発明における配向層・光学機能層形成工程は、上記応力緩和層形成工程により形成された応力緩和層上に、光配向材料を含む配向層形成用塗工液を塗布することにより配向層を形成した後、上記配向層上に液晶材料を含む光学機能層形成用塗工液を塗布することにより光学機能層を形成し、透明基材上に、応力緩和層と、配向層と、光学機能層とがこの順で形成された積層体をロール状に巻き取る工程である。
本発明における配向層・光学機能層形成工程は、光配向材料を含む配向層形成用塗工液を塗布することにより上記応力緩和層上に配向層を形成した後、透明基材上に応力緩和層と配向層とがこの順で形成された積層体をロール状に巻き取る配向層形成工程と、光学機能層形成用塗工液を塗布することにより上記配向層上に液晶材料を含む光学機能層を形成した後、透明基材上に応力緩和層と、配向層と、光学機能層とがこの順で形成された積層体をロール状に巻き取る光学機能層形成工程とからなるものであってもよい。このような方法によれば、配向層および光学機能層を同一のラインで形成することが困難である場合であっても、配向層および光学機能層の平面性を損なうことなく、光学機能フィルムを製造することができるからである。
(1)配向層の形成方法
まず、本工程において配向層形成用塗工液を塗布することにより、上記応力緩和層上に配向層を形成する方法について説明する。
i.配向層形成用塗工液
本工程に用いられる配向層形成用塗工液について説明する、本工程に用いられる配向層形成用塗工液は、光配向材料と、これを溶解する溶媒とからなり、必要に応じて他の化合物が含まれるものである。
(光配向材料)
上記配向層形成用塗工液に用いられる光配向材料について説明する。本工程に用いられる光配向材料は、光配向法により配向規制力を発現できる材料をさすものである。上記「光配向法」とは、任意の偏光状態を有する光(偏光)を配向層に照射することにより配向層の配向規制力(異方性)を発現させる方法である。したがって、上記配向層形成用塗工液に用いられる光配向材料は、偏光を照射することにより配向規制力を発現できる材料ということができる。また、上記「配向規制力」とは、後述する光学機能層形成工程において用いられる液晶材料を配列させる相互作用を意味するものとする。
上記配向層形成用塗工液に用いられる光配向材料は、偏光を照射することにより上記配向規制力を発現するものであれば特に限定されるものではない。このような光配向材料はシスートランス変化によって分子形状のみを変化させて配向規制力を可逆的に変化させる光異性化材料と、偏光を照射することにより分子そのものを変化させる光反応材料とに大別することができる。本工程においては上記光異性化材料、および、上記光反応材料のいずれであっても好適に用いることができるが、光反応材料を用いることがより好ましい。上述したように光反応材料は、偏光が照射されることによって分子が反応して配向規制力を発現するものであるため、不可逆的に配向規制力を発現することが可能になる。したがって、光反応材料の方が配向規制力の経時安定性において優れるからである。
上記光反応材料は、偏光照射によって生じる反応の種類によってさらに分別することができる。具体的には、光二量化反応を生じることによって配向規制力を発現する光二量化型材料、光分解反応を生じることによって配向規制力を発現する光分解型材料、光結合反応を生じることによって配向規制力を発現する光結合型材料、および、光分解反応と光結合反応とを生じることによって配向規制力を発現する光分解−結合型材料等に分けることができる。本工程においては上記光反応材料のいずれであっても好適に用いることができるが、なかでも、安定性および反応性(感度)等の観点から光二量化型材料を用いることがより好ましい。
本工程に用いられる光二量化型材料は、光二量化反応を生じることにより配向規制力を発現できる材料であれば特に限定されない。なかでも本工程においては光二量化反応を生じる光の波長が280nm以上であることが好ましく、特に280nm〜400nmの範囲内であることが好ましく、さらには300nm〜380nmの範囲内であることが好ましい。
このような光二量化型材料としては、シンナメート、クマリン、ベンジリデンフタルイミジン、ベンジリデンアセトフェノン、ジフェニルアセチレン、スチルバゾール、ウラシル、キノリノン、マレインイミド、または、シンナミリデン酢酸誘導体を有するポリマーを例示することができる。なかでも工程においてはシンナメート、または、クマリンの少なくとも一方を有するポリマー、シンナメートおよびクマリンを有するポリマーが好ましく用いられる。このような光二量化型材料の具体例としては、例えば特開平9−118717号公報、特表10−506420号公報、および、特表2003−505561号公報に記載された化合物を挙げることができる。
本工程における上記シンナメート、および、クマリンとしては、下記式Ia、Ibで表されるものが好適に用いられる。
Figure 2009048109
上記式中、Aは、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、2,5−チオフェニレン、2,5−フラニレン、1,4−もしくは2,6−ナフチレンを表すか、非置換であるか、フッ素、塩素または炭素原子1〜18個の環式、直鎖状もしくは分岐鎖状アルキル残基(非置換であるか、フッ素、塩素によって一または多置換されており、1個以上の隣接しない−CH−基が独立して基Cによって置換されていてもよい)によって一または多置換されているフェニレンを表す。
上記式中、Bは、水素原子を表すか、第二の物質、たとえばポリマー、オリゴマー、モノマー、光活性ポリマー、光活性オリゴマーおよび/または光活性モノマーもしくは表面と反応または相互作用することができる基を表す。
上記式中、Cは、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−、−NR−CO−O−、−O−CO−NR−、−NR−CO−NR−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−および−Si(CH−O−Si(CH−(Rは水素原子または低級アルキルを表す)から選択される基を表す。
上記式中、Dは、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−、−NR−CO−O−、−O−CO−NR−、−NR−CO−NR−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−および−Si(CH−O−Si(CH−(Rは水素原子または低級アルキルを表す)から選択される基、芳香族基または脂環式基を表す。
上記式中、SおよびSは、互いに独立して、単結合またはスペーサー単位、たとえば炭素原子1〜40個の直鎖状もしくは分岐鎖状アルキレン基(非置換であるか、フッ素、塩素によって一または多置換されており、1個以上の隣接しない−CH−基が独立して基Dによって置換されていてもよいが、酸素原子が互いに直接的には結合していない)を表す。
上記式中、Qは、酸素原子または−NR1−(R1は水素原子または低級アルキルを表す)を表す。
上記式中、XおよびYは、互いに独立して、水素、フッ素、塩素、シアノ、炭素原子1〜12個のアルキル(場合によってはフッ素によって置換されており、場合によっては1個以上の隣接しないアルキル−CH−基が−O−、−CO−O−、−O−CO−および/または−CH=CH−によって置換されている)を表す。
本工程においては、上記式で表されるシンナメート、および、クマリンの中でも、特表2004−536185号公報に記載のものを用いることが好ましい。
なお、本工程に用いられる光配向材料は、1種類のみであってもよく、または、2種類以上を用いてもよい。
本工程に用いられる配向層形成用塗工液中の、上記光配向材料の濃度としては、本工程において、透明基材上に配向層形成用塗工液を塗工する塗布方式等に応じて、上記配向層形成用塗工液を所望の粘度にできる範囲内であれば特に限定されるものではない。なかでも本工程においては、配向層形成用塗工液の固形分中の上記光配向材料の含有量が、10質量%〜90質量%の範囲内であることが好ましい。光配向材料の含有量が上記範囲よりも多いと、透明基材上に配向層形成用塗工液を塗工する塗布方式によっては、平面性に優れた配向層を形成することが困難となる場合があり、また、上記範囲よりも薄いと、溶媒の乾燥負荷が増加するため、塗布速度を所望の範囲にできない可能性があるからである。
(溶媒)
次に、上記配向層形成用塗工液に用いられる溶媒について説明する。上記配向層形成用塗工液に用いられる溶媒は、上記光配向材料等を所望の濃度に溶解できるものであれば特に限定されるものでない。本工程に用いられる溶媒としては、上記「1.応力緩和層形成工程」の項に記載したものと同様であるためここでの説明は省略する。
(他の化合物)
次に、上記配向層形成用塗工液に用いることができる他の化合物について説明する。上記配向層形成用塗工液に用いられる他の化合物としては、本工程により形成される配向層の配向規制力を損なわないものであれば特に限定されない。本工程においては、このような他の化合物として、一つ以上の官能基を持つモノマー又はオリゴマーが好適に用いられる。このようなモノマー又はオリゴマーが上記配向層形成用塗工液に含まれることにより、本工程により形成される配向層を、後述する方法により形成される光学機能層との密着性に優れたものにできるからである。
本工程に用いられる上記モノマー又はオリゴマーとしては、例えば、アクリレート系の官能基を有する単官能モノマー(例えば、反応性エチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン)及び多官能モノマー(例えば、ポリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリエチレン(ポリプロピレン)グリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸ポリ(メタ)アクリレート(例えば、イソシアヌル酸EOジアクリレート等))や、ビスフェノールフルオレン誘導体(例えば、ビスフェノキシエタノールフルオレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールフルオレンジエポキシ(メタ)アクリレート)等を単体もしくは混合したものとして用いることができる。
上記モノマー又はオリゴマーは重合性液晶材料であることが好ましい。また、後述する光学機能層形成用塗工液として、重合性液晶材料を含む光学機能層形成用塗工液が用いられる場合、上記重合性液晶材料は上記光学機能層形成用塗工液に含まれる重合性液晶材料と同一種類のものを含むことが好ましい。
さらに、上記モノマー又はオリゴマーは、常温(20〜25℃)において固体であるものを用いることが好ましい。これにより、本工程により透明基材上に配向層が積層された時点でロール巻きされる場合でも、透明基材の裏面に配向層が貼り付くことに起因するブロッキングが生じることを防止できるからである。
配向層形成用塗工液に上記モノマー又はオリゴマーが含まれる場合、その含有量は、上記光配向材料の質量に対して0.01倍〜3倍の範囲内が好ましく、特に0.05倍〜1.5倍の範囲内であることが好ましい。
ii.配向層の成膜方法
上記配向層形成用塗工液を透明基材上に塗工することにより、配向層を形成する方法について説明する。上記配向層形成用塗工液を透明基材上に塗工する塗布方式としては、所望の平面性を達成できる方法であれば、特に限定されるものではない。具体的な塗布方式としては、上記「1.応力緩和層形成工程」の項に記載したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
また、上記配向層形成用塗工液の塗膜の厚み、および、塗膜の乾燥方法についても、上記「1.応力緩和層形成工程」の項に記載したものと同様であるためここでの説明は省略する。
このようにして形成された配向層形成用塗工液の塗膜は、塗膜の吸収波長をカットしながら、上記モノマーもしくはオリゴマーを硬化させ、その後、任意の偏光状態を持つ紫外線を照射して配向規制力を発現させることにより配向層とすることができる。ここで、上記偏光の照射方向を任意に変更することにより、本発明の製造方法において遅相軸が任意の方向に形成された光学機能フィルムを製造することができる。
iii.配向層
本工程により形成される配向層の厚みは、後述する液晶材料に対して所望の配向規制力を発現できる範囲内であれば特に限定されるものではないが、通常、0.01μm〜0.5μmの範囲内が好ましく、なかでも0.02μm〜0.1μmの範囲内であることが好ましく、特に0.03μm〜0.05μmの範囲内であることが好ましい。
(2)光学機能層の形成方法
次に、本工程において光学機能層形成用塗工液を塗布することにより、上記配向層上に光学機能層を形成する方法について説明する。
i.光学機能層形成用塗工液
本工程に用いられる光学機能層形成用塗工液について説明する、本工程に用いられる光学機能層形成用塗工液は、液晶材料と、これを溶解する溶媒とからなり、必要に応じて他の化合物が含まれるものである。
(液晶材料)
上記光学機能層形成用塗工液に用いられる液晶材料について説明する。上記光学機能層形成用塗工液に用いられる液晶材料は、本工程により形成される光学機能層に所望の光学機能性を付与できる材料であれば特に限定されるものではない。なかでも、本工程においては、ネマチック相を示す液晶材料が好適に用いられる。ネマチック液晶は、他の液晶相を示す液晶材料と比較して規則的に配列させることが容易だからである。
また、本工程に用いられる液晶材料としては、重合性官能基を有する重合性液晶材料を用いることが好ましい。重合性液晶材料は重合性官能基を介して互いに重合することができるため、本工程により形成される光学機能層の機械強度を向上することができるからである。
上記重合性官能基としては、紫外線、電子線等の電離放射線、或いは熱の作用によって重合する各種重合性官能基が用いられる。これら重合性官能基の代表例としては、ラジカル重合性官能基、或いはカチオン重合性官能基等が挙げられる。さらにラジカル重合性官能基の代表例としては、少なくとも一つの付加重合可能なエチレン性不飽和二重結合を持つ官能基が挙げられ、具体例としては、置換基を有するもしくは有さないビニル基、アクリレート基(アクリロイル基、メタクリロイル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基を包含する総称)等が挙げられる。又、カチオン重合性官能基の具体例としては、エポキシ基等が挙げられる。その他、重合性官能基としては、例えば、イソシアネート基、不飽和3重結合等が挙げられる。これらの中でもプロセス上の点から、エチレン性不飽和二重結合を持つ官能基が好適に用いられる。
本工程に用いられる重合性液晶材料は、上記重合性官能基を複数有するものであってもよく、または、1つのみを有するものであってもよい。また、重合性官能基を複数有するものと、1つのみを有するものとを混合して用いてもよい。
本工程に用いられる重合性液晶材料の具体例としては、例えば、特開平7−258638号公報や特表平10−508882号公報、特開2003−287623号公報に記載されているような化合物を挙げることができる。なかでも本工程においては、上記重合性液晶材料として、以下の化学式(1)〜(10)で表される化合物を用いることが好ましい。
Figure 2009048109
本工程に用いられる液晶材料は1種類でもよく、または、2種類以上を混合して用いてもよい。本工程において2種類以上の液晶材料を混合して用いる場合は、重合性液晶材料と、重合性官能基を有さない液晶材料とを混合して用いてもよい。
上記光学機能層形成用塗工液中における上記液晶材料の含有量としては、本工程により形成される光学機能層に所望の光学機能性を付与できる範囲内であれば特に限定されない。なかでも本工程においては、上記光学機能層形成用塗工液の固形分中における上記液晶材料の含有量が、10質量%〜90質量%の範囲内であることが好ましい。
(溶媒)
次に、上記光学機能層形成用塗工液に用いられる溶媒について説明する。本工程に用いられる溶媒としては、上記液晶材料等を所望の濃度に溶解できるものであれば特に限定されない。本工程に用いられる溶媒としては、上記「1.応力緩和層形成工程」の項に記載した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
(他の化合物)
次に、上記光学機能層形成用塗工液に含むことができる他の化合物について説明する。本工程における上記他の化合物としては、本工程により形成される光学機能層において、液晶材料の配列秩序を害するものでなければ特に限定されるものではない。本工程に用いられる上記他の化合物としては、例えば、カイラル剤、重合開始剤、重合禁止剤、可塑剤、界面活性剤、および、シランカップリング剤等を挙げることができる。
本工程においては、上記液晶材料として上記重合性液晶材料を用いる場合は、上記他の化合物として重合開始剤または重合禁止剤を用いることが好ましい。本工程に用いられる重合開始剤および重合禁止剤については、上記「1.応力緩和層形成工程」の項に記載さしたものと同様であるためここでの説明は省略する。
また、上記光学機能層形成用塗工液には、下記に示すような他の化合物を添加することができる。添加できる他の化合物としては、例えば、多価アルコールと1塩基酸または多塩基酸を縮合して得られるポリエステルプレポリマーに、(メタ)アクリル酸を反応させて得られるポリエステル(メタ)アクリレート;ポリオール基と2個のイソシアネート基を持つ化合物を互いに反応させた後、その反応生成物に(メタ)アクリル酸を反応させて得られるポリウレタン(メタ)アクリレート;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリカルボン酸ポリグリシジルエステル、ポリオールポリグリシジルエーテル、脂肪族または脂環式エポキシ樹脂、アミノ基エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジヒドロキシベンゼン型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂と、(メタ)アクリル酸を反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート等の光重合性化合物;アクリル基やメタクリル基を有する光重合性の液晶性化合物等が挙げられる。
ii.光学機能層の成膜方法
次に、上記光学機能層形成用塗工液を配向層上に塗工することにより光学機能層を形成する方法について説明する。本工程において、上記光学機能層形成用塗工液を配向層上に塗工する塗布方式は、平面性に優れた光学機能層を形成できる方式であれば特に限定されない。本工程において、配向層上に光学機能層形成用塗工液の塗布する塗布方式、光学機能層形成用塗工液の塗膜の厚み、および、光学機能層形成用塗工液の塗膜の乾燥方法としては、上記「1.応力緩和層形成工程」の項に記載したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
本工程においては、配向層上に光学機能層形成用塗工液の塗膜を形成した後、当該塗膜に含まれる液晶材料を配列させることにより光学機能層を形成する。本工程において液晶材料を配列させる方法としては、上記液晶材料を所望の態様に配列できる方法であれば特に限定されるものではないが、通常、上記塗膜を液晶材料の液晶相形成温度以上に加温する方法が用いられる。
上記液晶材料として重合性液晶材料を用いる場合、上記重合性液晶材料を重合する方法は、上記重合性液晶材料が有する重合性官能基の種類に応じて任意に決定すればよい。なかでも本工程においては、活性放射線の照射により硬化させる方法が好ましい。活性放射線としては、重合性液晶材料を重合することが可能な放射線であれば特に限定されるものではないが、通常は装置の容易性等の観点から紫外光または可視光を使用することが好ましく、中でも、波長が150nm〜500nm、好ましくは250nm〜450nm、さらに好ましくは300nm〜400nmの照射光を用いることが好ましい。
この照射光の光源としては、低圧水銀ランプ(殺菌ランプ、蛍光ケミカルランプ、ブラックライト)、高圧放電ランプ(高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ)、ショートアーク放電ランプ(超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、水銀キセノンランプ)などが例示できる。中でも、メタルハライドランプ、キセノンランプ、高圧水銀ランプ灯等の使用が推奨される。
iii.光学機能層
本工程により形成される光学機能層について説明する。本工程により形成される光学機能層中での上記液晶材料の配列状態としては、本発明により製造される光学機能フィルムに所望の光学特性を付与できる配列状態であれば特に限定されるものではない。上記配列状態としては、例えば、透明基材に対して液晶材料が平行に配向した状態や、透明基材に対して液晶材料が垂直に配向した状態を挙げることができる。前者の液晶構造はホモジニアス構造(平行配向構造)と称され、このような構造を有することにより、本発明により製造される光学機能フィルムに光学的にAプレートとしての性質を付与することができる。また、後者の液晶構造はホメオトロピック構造(垂直配向構造)と称され、このような構造を有することにより、本発明により製造される光学機能フィルムに光学的に正のCプレートとしての性質を付与することができる。
また、上記液晶材料の配列状態としては、液晶材料が規則的な螺旋構造を示すコレステリック配列状態であってもよい。このような配列状態を有することにより、本発明により製造される光学機能フィルムに光学的に負のCプレートとしての性質を付与することができる。
上記液晶材料の配列状態をコレステリック配列状態とする場合は、通常、上記光学機能層用塗工液に螺旋構造を誘起させるカイラル剤が添加される。このようなカイラル剤としては、分子内に軸不斉を有する低分子化合物が好ましく用いられる。本工程に用いられるカイラル剤としては、例えば、下記式(11)、(12)又は(13)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2009048109
Figure 2009048109
Figure 2009048109
上記一般式(11)又は(12)において、Rは水素又はメチル基を示す。Yは上記に示す式(i)〜(xxiv)の任意の一つであるが、なかでも、式(i)、(ii)、(iii)、(v)及び(vii)のいずれか一つであることが好ましい。また、アルキレン基の鎖長を示すc及びdは、それぞれ個別に2〜12の範囲で任意の整数をとり得るが、4〜10の範囲であることが好ましく、6〜9の範囲であることがさらに好ましい。
本工程により形成される光学機能層の厚みは特に限定されるものではなく、上記液晶材料の種類等に応じて、本発明により製造される光学機能フィルムに所望の光学特性を付与できる範囲内で適宜調整して用いればよい。
(3)巻き取り方法
次に、本工程おいて、透明基材上に応力緩和層と、配向層と、光学機能層とがこの順で形成された積層体をロール状に巻き取る方法について説明する。本工程において、上記積層体をロール状に巻き取る方法としては、上記積層体の所望の長さを巻きずれることなく巻き取れる方法であれば特に限定されない。
また、本発明の製造方法は、本工程および前述した応力緩和層形成工程のいずれか一方において、上記本発明のライナーと共にロール状に巻き取られることを特徴とするため、本工程において上記積層体をロール状に巻き取る際に、上記本発明のライナーと共に巻き取ってもよく、または、上記積層体単独で巻き取ってもよい。
さらに、本工程において上記積層体を上記本発明のライナーと共にロール状に巻き取る場合において、本工程が上記配向層層形成工程と上記光学機能層形成工程とからなる場合は、上記配向層形成工程と上記光学機能層形成工程との両方において本発明のライナーと共にロール状に巻き取られてもよく、または、いずれか一方において本発明のライナーと共にロール状に巻き取られてもよい。
本工程において上記本発明のライナーと共に上記積層体をロール状に巻き取る際には、上記積層体の少なくとも片面に上記本発明のライナーが配置されていればよい。上記積層体の少なくとも片面に上記本発明のライナーが配置されている態様については、上記「1.応力緩和層形成工程」の項に記載した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
また、本工程において上記積層体を上記本発明のライナーが、透明基材側に配置された状態でロール状に巻き取られる場合、上記本発明のライナーを透明基材側に配置するタイミングとしては、上記応力緩和層上に配向層形成用塗工液を塗布する塗布工程の前でもよく、または、上記塗布工程の後でもよい。また、本工程が上記配向層形成工程と、光学機能層形成工程とからなる場合は、各塗布工程の前と後のいずれの組み合わせであってもよい。
さらに、上記本発明のライナーを上記塗布工程前に透明基材側に配置する方法としては、本工程において配向層および光学機能層が積層される積層体を巻き出した後、上記塗布工程前に配置する方法であってもよく、または、予め透明基材側と上記本発明のライナーとが配置された状態でロール状に巻き取られたものを巻き出して使用する方法であってもよい。
3.その他
本発明の光学機能フィルムの製造方法は、上記応力緩和層形成工程および上記配向層・光学機能層形成工程のいずれか一方において、当該工程で形成される積層体が上記本発明のライナーと共にロール状に巻き取られることを特徴とするものであるが、本発明においては上記応力緩和層形成工程と、上記配向層・光学機能層形成工程との両工程において形成される積層体が上記本発明のライナーと共にロール状に巻き取られることが好ましい。
本発明の製造方法は、上記以外の他の工程を有していてもよい。本発明に用いることができる他の工程としては、例えば、透明基材中に含まれる可塑剤等の低分子化合物が配向層および光学機能層へ移動することを防止するバリア層を形成するバリア層形成工程を挙げることができる。
本発明の製造方法において、長尺の光学機能フィルムを製造する場合、当該光学機能フィルムの遅相軸の向きは、光学機能フィルムに付与する光学的性質等に応じて任意の角度にすればよい。
このような遅相軸の向きについて、図を参照しながら説明する。図6は、光学機能フィルムフィルムの遅相軸の向きを説明する概略図である。図6中、Lは光学機能フィルム10の遅相軸の向きを表し、Dは光学機能フィルム10の長手方向の軸である。図6に示すように、本発明によって長尺に形成された光学機能フィルムを製造する場合、その遅相軸の向きLは、長手方向の方向軸Dと交差していてもよい。
なお、上記遅相軸とは、光学機能フィルムの面内において最も屈折率が大きい方向を意味するものであり、上記長手方向の軸は、光学機能フィルムの長手方向に対して平行な方向を意味するものである。
本発明により製造される光学機能フィルムの面内レターデーション(Re)は、当該光学機能フィルムの用途等に応じて任意に決定すればよい。
また、本発明により製造される光学機能フィルムのReの波長分散は、波長が短くなるほどRe値が小さくなる逆分散型であってもよく、波長が短くなるほどRe値が大きくなる正分散型であってもよく、または、Re値に波長依存性を有さないフラット型であってもよい。
本発明により製造される光学機能フィルムの用途としては、例えば、液晶表示装置に用いられる光学補償板(例えば、視角補償板)、楕円偏光板、輝度向上板等を挙げることができる。なかでも液晶表示装置の視野角依存性改善のための光学補償板として好適に用いることができる。
C.液晶表示装置
次に、本発明の液晶表示装置について説明する。本発明の液晶表示装置は、上記本発明の光学機能フィルムの製造方法によって製造された光学機能フィルムが用いられたものである。
本発明の液晶表示装置は、上記本発明の光学機能フィルムの製造方法によって製造された光学機能フィルムを用いていることから、光学機能フィルムの表面凹凸等が視認されることのない、表示品質の高い液晶表示装置を得ることができる。
本発明の液晶表示装置において、上記本発明の光学機能フィルムの製造方法によって製造された光学機能フィルムが用いられる態様としては、上記本発明の光学機能フィルムの製造方法によって製造された光学機能フィルムが有する光学的性質等に応じて適宜決定すればよいが、なかでも、液晶表示装置を構成する液晶セルと、偏光板との間に配置して用いることが好ましい。
本発明の液晶表示装置の好ましい態様について図を参照しながら説明する。図7は、本発明の液晶表示装置の一部を構成する液晶表示素子の一例を示す概略断面図である。図7に示すように、本発明の液晶表示装置は、液晶セル30を2枚の偏光板40で挟持した構成を有し、上記偏光板40の少なくとも一方と、上記液晶セル30との間に、本発明の光学機能フィルムの製造方法により製造された光学機能フィルム50が配置された構成を有する液晶表示素子60が用いられていることが好ましい。
また、本発明の液晶表示装置は、本発明の光学機能フィルムの製造方法により製造された光学機能フィルムを用いること以外は、一般的な液晶表示装置に用いられる構成をそのまま用いることができる。また、本発明の液晶表示装置の製造方法としても、従来の液晶表示装置の製造方法を採用することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
次に、実施例を示すことにより本発明についてさらに具体的に説明する。
(実施例1)
厚み80μmで930mm幅の長尺で帯状のトリアセチルセルロース系フィルム上に、UV硬化型のポリエチレングリコールジアクリレートを構造にもつ材料をメチルエチルケトン(MEK)に溶解させ、固形分を40%とした液体から成る応力緩和層を5μmの厚みにグラビアロールコーターにて塗工し、高圧水銀燈を用いて紫外線を120mJ/cm照射することで硬化させて応力緩和層を形成した。次いで、巻き取り時に算術平均粗さ(Ra)が0.2μm、(Rt)が2.6μmで厚み50μm、930mm幅のポリプロピレン製の長尺帯状ライナーを塗工面に触れるように一緒に巻き取った。巻き取ってから24時間後に巻き出したところ、ブロッキングによる基材変形や貼り付き、及び応力緩和層への表面美凹凸の転写(賦形)は認められなかった。
(実施例2)
予め厚み38μmで(Ra)が0.07μm、(Rt)が0.4μm、930mm幅の長尺帯状のポリエステル製ライナーが片面に配置されている厚さ60μm、930mm幅の長尺帯状のノルボルネン系フィルムを上記ライナーが保持されたまま巻き出し、実施例1と同様にして、UV硬化型の応力緩和層を5μmの厚みとなるように塗工した。その結果、フィルムは応力緩和層塗工時や乾燥時に破断することなく巻き取ることが可能であった。
(実施例3)
実施例1において作製した応力緩和層上に、上記ライナーを剥離しながら基材を巻き出し、シンナモイル基を持つポリマー(1.0重量部)と、重合性ネマチック液晶化合物モノマー(1.0重量部)とを含有する配向層用組成物にシクロヘキサノン(98重量部)を加えて溶解させた配向層用組成物溶液をグラビアロールコーターにより塗工した後、80℃の温風で2分間乾燥し、厚さ100nmの塗膜を得た。この塗膜に偏光紫外線を10mJ/cmで照射し、表面に配向規制力が発現された配向層を形成した。
次に、算術平均粗さ(Ra)が0.2μm、最大表面粗さ(Rt)が4μmの長尺帯状のポリプロピレン製ライナーが塗工面に触れるように一緒に巻き取った。巻き取ってから24時間後に巻き出し、重合性ネマチック液晶化合物モノマーをトルエンに20質量%の比率で溶解させ、さらに、重合開始剤(イルガキュアー907(商品名)、チバスペシャルティケミカルズ社製)を添加して成るUV硬化型液晶組成物を該配向層上にグラビアロールコータで塗工、而かる後高圧水銀燈を用いて窒素雰囲気下で100mJの紫外線を照射して、該塗膜を硬化することにより液晶分子の配向状態を固定て、光学機能層を形成し、光学機能フィルムを作製した。液晶性組成物溶液を得た。そして、この溶液を、前記工程で作製された塗工し、乾燥させて、厚さ1μmの塗膜を得た。次いで、この塗膜を85℃で2分間加熱し、配向層の表面に発現された配向規制力により塗膜中の液晶分子を配向させた。その後、作製した光学機能フィルムを偏光顕微鏡で観察したところ、光り抜けが認められなかった。
(比較例1)
厚み80μmの長尺帯状トリアセチルセルロース系フィルム上に、実施例1と同様にしてUV硬化型の応力緩和層を5μmの厚みに塗工形成し、巻き取り時に算術平均粗さ(Ra)が0.01μm、(Rt)が0.2μmの長尺帯状のポリプロピレン製ライナーを塗工面に触れるように一緒に巻き取った。巻き取ってから24時間後に巻き出したところ、ブロッキングによる微小な海島状(海の中に多数の群島が散在する様な概観)の基材変形が認められた。
(比較例2)
実施例1において作製した応力緩和層上に、上記ライナーを剥離しながら基材を巻き出し、実施例3と同様にして、光配向材料からなる配向層を厚み100nmとなるように塗工した。次いで、算術平均粗さ(Ra)が1.5μm、最大表面粗さ(Rt)が20μmのポリプロピレン製ライナーが塗工面に触れるように一緒に巻き取った。巻き取ってから24時間後に巻き出し、実施例3と同様にしてUVを照射してUV硬化型液晶を塗工、硬化することにより光学機能層を形成し、光学機能フィルムを作製した。作製した光学機能フィルムを偏光顕微鏡で観察したところ、光り抜けが多く認められた。
光学機能フィルムの製造方法の一例を示す概略図である。 本発明の光学機能フィルムの製造方法の一例を示す概略図である。 本発明の光学機能フィルムの製造方法の他の例を示す概略図である。 本発明の光学機能フィルムの製造方法の他の例を示す概略図である。 本発明の光学機能フィルムの製造方法における積層体の巻き取り方法の例を説明する概略図である。 光学機能フィルムの遅相軸の向きを説明する概略図である。 本発明の液晶表示装置に用いられる液晶表示素子の一例を示す概略図である。 一般的な液晶表示装置の一部を模式的に示す概略図である。 一般的な位相差フィルムの製造方法の一例を示す概略図である。 位相差フィルムの製造方法におけるライナーの使用態様の一例を示す概略図である。
符号の説明
1 … 透明基材
2 … 応力緩和層
3 … 配向層
4 … 光学機能層
10… 光学機能フィルム製造用ライナー
11,12,20,21,22,23、24 … 積層体
30 … 液晶セル
40 … 偏光板
41 … 偏光板保護フィルム
42 … 偏光子
50 … 光学機能フィルム
60 … 液晶表示素子

Claims (8)

  1. 透明基材上に、光配向材料を含む配向層と、液晶材料を含む光学機能層とがこの順で積層された光学機能フィルムの製造に用いられる光学機能フィルム製造用ライナーであって、
    少なくとも片面の算術平均粗さ(Ra)が0.05μm〜1μmの範囲内であることを特徴とする、光学機能フィルム製造用ライナー。
  2. 最大表面粗さ(Rt)が0.3μm〜10μmの範囲内であることを特徴とする、請求項1に記載の光学機能フィルム製造用ライナー。
  3. フッ素転写量が0%〜3%の範囲内であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の光学機能フィルム製造用ライナー。
  4. 長尺で帯状の透明基材上に、応力緩和層形成用塗工液を塗布することにより応力緩和層を形成した後、前記透明基材上に応力緩和層が形成された積層体をロール状に巻き取る応力緩和層形成工程と、
    前記応力緩和層形成工程により加工されたロールを巻き出して、形成された応力緩和層上に、光配向材料を含む配向層形成用塗工液を塗布することにより配向層を形成した後、前記配向層上に液晶材料を含む光学機能層形成用塗工液を塗布することにより光学機能層を形成し、透明基材上に、応力緩和層と、配向層と、光学機能層とがこの順で形成された積層体をロール状に巻き取る配向層・光学機能層形成工程と、により、前記透明基材上に、応力緩和層と、配向層と、光学機能層とがこの順で積層された長尺の光学機能フィルムを製造する光学機能フィルムの製造方法であって、
    前記応力緩和層形成工程および前記配向層・光学機能層形成工程の少なくとも一方の工程において、当該工程で形成される積層体が請求項1から請求項3までいずれかの請求項に記載の光学機能フィルム製造用ライナーと共にロール状に巻き取られることを特徴とする、光学機能フィルムの製造方法。
  5. 前記配向層・光学機能層形成工程が、光配向材料を含む配向層形成用塗工液を塗布することにより前記応力緩和層上に配向層を形成した後、透明基材上に応力緩和層と配向層とがこの順で形成された積層体をロール状に巻き取る配向層形成工程と、
    前記配向層形成工程で加工されたロールを巻き出して、光学機能層形成用塗工液を塗布することにより前記配向層上に液晶材料を含む光学機能層を形成した後、透明基材上に応力緩和層と、配向層と、光学機能層とがこの順で形成された積層体をロール状に巻き取る光学機能層形成工程とからなり、かつ、前記応力緩和層形成工程、前記配向層形成工程、および、前記光学機能層形成工程の少なくとも一つの工程において、当該工程で形成される積層体が請求項1から請求項3までいずれかの請求項に記載の光学機能フィルム製造用ライナーと共にロール状に巻き取られることを特徴とする、請求項4に記載の光学機能フィルムの製造方法。
  6. 前記光学機能フィルム製造用ライナーが、各工程における塗工液の塗布工程よりも前に透明基材の裏面に配置されていることを特徴とする、請求項4または請求項5に記載の光学機能フィルムの製造方法。
  7. 前記光学機能フィルム製造用ライナーが、各工程における塗工液の塗布工程よりも後に、前記塗布工程において形成された塗膜上に配置されることを特徴とする、請求項4から請求項6までのいずれかの請求項に記載の光学機能フィルムの製造方法。
  8. 請求項4から請求項7までのいずれかの請求項に記載の光学機能フィルムの製造方法によって製造された光学機能フィルムを用いた液晶表示装置。
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