JP2014166717A - カートリッジ、液体噴射装置、および、液体噴射システム - Google Patents

カートリッジ、液体噴射装置、および、液体噴射システム Download PDF

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Abstract

【課題】液体噴射装置の接触部材とカートリッジの端子との接触の信頼性を高める技術を提供する。
【解決手段】第1の係合部と、第1の係合部に隣接して配置された、弾性力を有する導電性接触部材と、を備える液体噴射装置に着脱可能に装着可能なカートリッジは、導電性接触部材に接触可能に配置された端子と、第1の係合部と係合可能な第1のフックと、を備える。
【選択図】図9

Description

本発明は、液体を収容するためのカートリッジに関連する技術に関する。
従来、液体噴射装置の一例であるプリンターにインクを供給する技術として、インクを収容するインクカートリッジ(単に「カートリッジ」ともいう。)を利用する技術が知られている。カートリッジは、液体としてのインクを収容するための液体収容部と、液体収容部のインクをプリンターに供給するための液体供給部と、を備える。
また、プリンターとの間で情報をやり取りするための回路基板を備えるカートリッジが知られている(例えば、特許文献1)。回路基板は、カートリッジの製造年月日や収容する色情報などのカートリッジに関する情報を記憶している。カートリッジがプリンターのカートリッジ装着部に装着された装着状態では、回路基板の端子と、カートリッジ装着部に配置された導電性の接触部材とが接触する。これにより、回路基板とプリンターとが電気的に接続されて、回路基板とプリンターとの間で各種情報のやり取りが可能となる。
特開2008−074100号公報
カートリッジの装着状態においては、カートリッジは様々な外力を受ける。例えば、外力の一例としては、導電性の接触部材がカートリッジに加える力(付勢力)がある。また、例えば、外力の一例としては、プリンターの印刷動作等によってカートリッジに加わる力がある。また、例えば、ヘッドが設けられたキャリッジ上にカートリッジ装着部が搭載されているタイプ(「オンキャリッジタイプ」)の場合は、外力の一例として、キャリッジの主走査方向に沿ってカートリッジが移動することでカートリッジに加わる力(慣性力)がある。
カートリッジが様々な外力を受けると、接触部材と、端子との接触状態が不安定となり、カートリッジとプリンターとの電気的接続が良好に維持できない場合がある。
特許文献1の技術では、導電性の接触部材によってカートリッジに加えられる力による位置ズレを抑制するために、カートリッジの底面に位置決め部が設けられている。カートリッジの位置決め部は突起状であり、インクタンク装着部に設けられた位置決め部と係合することで、接触部材によって加えられる力によるカートリッジの位置ズレを抑制している。
しかしながら、上記特許文献1の技術では、カートリッジに加えられる外力に対して、カートリッジが備える端子における接触部材に対する位置ズレを抑制することが困難な場合があった。例えば、端子と位置決め部とが離れた位置に配置されることで、接触部材と端子との接触の信頼性が低下する場合があった。このように、端子を備えたカートリッジを用いる技術において、カートリッジが備える端子とプリンターが備える接触部材との接触の信頼性を高める技術が望まれている。また、端子を備えたカートリッジや、液体噴射装置や、カートリッジと液体噴射装置とを備えたシステムにおいて、小型化、低コスト化、省資源化、製造の容易化、使い勝手の向上、長寿命化、使用の際の安全性の向上等が望まれている。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、第1の係合部と、前記第1の係合部に隣接して配置された、弾性力を有する導電性接触部材と、を備える液体噴射装置に着脱可能に装着可能なカートリッジが提供される。このカートリッジは、前記導電性接触部材に接触可能に配置された端子と、前記第1の係合部と係合可能な第1のフックと、を備える。
この形態のカートリッジによれば、導電性接触部材の弾性力と第1のフックによる係合に発生する力を利用して導電性接触部材と端子との接触の信頼性を高めることができる。
(2)上記形態のカートリッジであって、さらに、前記第1のフックは、前記第1の係合部と係合した状態で、前記導電性接触部材の弾性力に抗して前記導電性接触部材から前記端子が離れる動きを規制するように構成されていても良い。
この形態のカートリッジによれば、導電性接触部材の弾性力と第1のフックによる規制力によって導電性接触部材と端子との接触の信頼性を高めることができる。
(3)上記形態のカートリッジであって、さらに、前記第1のフックが、前記端子に対し、前記端子の前記導電性接触部材に接触可能な面の延長方向に位置していても良い。
この形態のカートリッジによれば、第1のフックを端子と同一平面を配置できるため、第1のフックを端子に近接した位置に配置できる。これにより、導電性接触部材と端子との接触の信頼性を高めることができる。
(4)上記形態のカートリッジであって、前記第1のフックは、前記液体噴射装置に前記カートリッジを装着する装着過程において、前記第1の係合部のうち鉛直上方向側に位置する第1の端部と対向する第1の対向部を有しても良い。
この形態のカートリッジによれば、カートリッジを装着する際に、第1の端部が第1の対向部と衝突するため、導電性接触部材が端子を擦る距離を適正な範囲内に収めることができる。これにより、導電性接触部材と端子との接触の信頼性を高めることができる。例えば、導電性接触部材の摩擦領域が端子を通り越して端子の配置されていない部分にまで到達することを防止できる。
(5)本発明の他の形態によれば、第1の係合部と、前記第1の係合部に隣接して配置された、弾性力を有する導電性接触部材と、を備える液体噴射装置に着脱可能に装着可能なカートリッジが提供される。このカートリッジは、前記導電性接触部材に接触可能に配置された端子と、前記第1の係合部と係合可能な第1の被係合部と、を備え、前記第1の被係合部は、前記第1の係合部と係合した状態で、前記導電性接触部材の弾性力に抗して前記導電性接触部材から前記端子が離れる動きを規制するように構成されている。
この形態のカートリッジによれば、導電性接触部材の弾性力と第1の被係合部材による規制力とにより、導電性接触部材と端子との接触の信頼性を高めることができる。
(6)上記形態のカートリッジであって、前記第1の被係合部が、前記端子に対し、前記端子の前記導電性接触部材に接触可能な面の延長方向に位置していても良い。
この形態のカートリッジによれば、第1の被係合部を端子と同一平面に配置できるため、第1の被係合部を端子に近接した位置に配置できる。これにより、導電性接触部材と端子との接触の信頼性を高めることができる。
(7)本発明の他の形態によれば、第1の係合部と、前記第1の係合部に隣接して配置された、弾性力を有する導電性接触部材と、を備える液体噴射装置に着脱可能に装着可能なカートリッジが提供される。このカートリッジは、前記導電性接触部材に接触可能に配置された端子と、前記第1の係合部と係合可能な第1の被係合部と、を備え、前記第1の被係合部が、前記端子に対し、前記端子の前記導電性接触部材に接触可能な面の延長方向に位置している。
この形態のカートリッジによれば、第1の被係合部を端子と同一平面に配置できるため、第1の被係合部を端子に近接した位置に配置できる。これにより、導電性接触部材と端子との接触の信頼性を高めることができる。
(8)上記形態のカートリッジであって、前記第1の被係合部は、前記液体噴射装置に前記カートリッジを装着する装着過程において、前記第1の係合部のうち鉛直上方向側に位置する第1の端部と対向する第1の対向部を有しても良い。
この形態のカートリッジによれば、カートリッジを装着する際に、カートリッジを液体噴射装置における設計された位置よりも過度にずれた場合でも、第1の端部が第1の対向部と衝突する。これにより、導電性接触部材が端子を擦る距離を適正な範囲内に収めることができるため、導電性接触部材と端子との接触の信頼性を高めることができる。例えば、導電性接触部材の摩擦領域が端子を通り越して端子の配置されていない部分にまで到達することを防止できる。
(9)本発明の他の一形態によれば、第1の係合部と、前記第1の係合部に隣接して配置された、弾性力を有する導電性接触部材と、液体導入部とを備える液体噴射装置に着脱可能に装着可能なカートリッジが提供される。このカートリッジは、前記液体導入部と接続可能な液体供給部が形成された第1の面と、前記導電性接触部材に接触可能に配置された端子を備えた第2の面と、を備え、前記第2の面は、前記第1の係合部に係合可能な第1の被係合部を備え、前記第1の被係合部は、前記第1の係合部と係合した状態で、前記導電性接触部材の弾性力に抗して前記導電性接触部材から前記端子が離れる動きを規制するように構成されている。
この形態のカートリッジによれば、第1の被係合部を端子と同一平面に配置できるため、第1の被係合部を端子に近接した位置に配置できる。これにより、導電性接触部材と端子との接触の信頼性を高めることができる。
(10)上記形態のカートリッジであって、さらに、前記導電性接触部材と前記端子とが接触する部分と前記液体供給部の中心との距離より、前記第1の係合部と前記第1の被係合部とが接触する部分と前記液体供給部の中心との距離のほうが大きくても良い。
この形態のカートリッジによれば、導電性接触部材と端子との接触部分より第1の係合部と第1の被係合部との接触部分をカートリッジの外壁から外側に突出した位置に配置できる。これにより、導電性接触部材と端子とが接触する領域と干渉することなく、第1の係合部と第1の被係合部とが接触する領域を確保できる。よって、第1の被係合部を端子の近傍に配置することができるため、導電性接触部材と端子との接触の信頼性を高めることができる。
(11)本発明の他の一形態によれば、第1の係合部と、前記第1の係合部に隣接して配置された、弾性力を有する導電性接触部材と、液体導入部とを備える液体噴射装置に着脱可能に装着可能なカートリッジが提供される。このカートリッジは、前記液体導入部と接続可能な液体供給部と、前記導電性接触部材に接触可能に配置された端子と、前記第1の係合部と係合可能な第1の被係合部と、を備え、前記導電性接触部材と前記端子とが接触する部分と前記液体供給部の中心との距離より、前記第1の係合部と前記第1の被係合部とが接触する部分と前記液体供給部の中心との距離のほうが大きい。
この形態のカートリッジによれば、導電性接触部材と端子との接触部分より第1の係合部と第1の被係合部との接触部分をカートリッジの外壁から外側に突出した位置になるように形成できる。これにより、第1の被係合部の配置位置に自由度を持たせることができるため、導電性接触部材と端子との接触の信頼性を高めることができる。
(12)上記形態のカートリッジであって、さらに、前記第1の被係合部は、前記第1の係合部と係合した状態で、前記導電性接触部材の弾性力に抗して前記導電性接触部材から前記端子が離れる動きを規制するように構成されていても良い。
この形態のカートリッジによれば、電性接触部材の弾性力と第1の被係合部による規制力によって導電性接触部材と端子との接触の信頼性を高めることができる。
(13)上記形態のカートリッジであって、さらに、前記第1の被係合部が、前記端子に対し、前記端子の前記導電性接触部材に接触可能な面の延長方向に位置していても良い。
この形態のカートリッジによれば、第1の被係合部を端子と同一平面に配置できるため、第1の被係合部を端子に近接した位置に配置できる。これにより、導電性接触部材と端子との接触の信頼性を高めることができる。
(14)本発明の他の一形態によれば、第1の係合部と、第2の係合部と、前記第1の係合部と前記第2の係合部との間に配置された、弾性力を有する導電性接触部材と、液体導入部とを備える液体噴射装置に着脱可能に装着可能なカートリッジが提供される。このカートリッジは、前記導電性接触部材に接触可能に配置された端子と、前記第1の係合部と係合可能な第1の被係合部と、前記第2の係合部と係合可能な第2の被係合部と、を備え、前記端子は、前記第1の被係合部と前記第2の被係合部との間に配置されている。
この形態のカートリッジによれば、導電性接触部材の弾性力、第1の被係合部による係合、および、第2の被係合部による係合によって発生する力を利用して導電性接触部材と端子との接触の信頼性を高めることができる。特に、端子が第1の被係合部と第2の被係合部との間に位置することで、端子の両側から端子の動きを第1と第2の被係合部によって規制できるため、導電性接触部材と端子との接触の信頼性をさらに高めることができる。
(15)上記形態のカートリッジであって、さらに、前記液体導入部と接続可能な液体供給部を備え、前記導電性接触部材と前記端子とが接触する部分と前記液体供給部の中心との距離より、前記第1の係合部と前記第1の被係合部とが接触する部分と前記液体供給部の中心との距離のほうが大きく、前記導電性接触部材と前記端子とが接触部分と前記液体供給の中心との距離より、前記第2の係合部と前記第2の被係合部とが接触する部分と前記液体供給部の中心との距離のほうが大きくても良い。
この形態のカートリッジによれば、第1の係合部と第1の被係合部との接触部分及び第2の係合部と第2の被係合部との接触部分を、導電性接触部材と端子との接触部分よりカートリッジの外壁から外側に突出した位置になるように形成できる。これにより、第1の被係合部及び第2の被係合部の配置位置に自由度を持たせることができるため、導電性接触部材と端子との接触の信頼性を高めることができる。
(16)上記形態のカートリッジであって、さらに、前記第1の被係合部は、前記第1の係合部と係合した状態で、前記導電性接触部材の弾性力に抗して前記導電性接触部材から前記端子が離れる動きを規制するように構成され、前記第2の被係合部は、前記第2の係合部と係合した状態で、前記導電性接触部材の弾性力に抗して前記導電性接触部材から前記端子が離れる動きを規制するように構成されていても良い。
この形態のカートリッジによれば、導電性接触部材の弾性力と第1の被係合部による規制力と第2の被係合部による規制力とによって導電性接触部材と端子との接触の信頼性を高めることができる。
(17)上記形態のカートリッジであって、前記第1の被係合部と前記第2の被係合部とが、前記導電性接触部材に対し、前記端子の前記導電性接触部材に接触可能な面の延長方向に位置していても良い。
この形態のカートリッジによれば、第1の被係合部と第2の被係合部とを端子と同一平面に配置できるため、第1の被係合部と第2の被係合部とを端子に近接した位置に配置できる。これにより、導電性接触部材と端子との接触の信頼性を高めることができる。
(18)上記形態のカートリッジであって、前記第1の被係合部が第1のフックであり、前記第2の被係合部が第2のフックであっても良い。
この形態のカートリッジによれば、第1の被係合部と第2の被係合部がフックであるため、単純な構成によって第1と第2の被係合部とを形成できる。
(19)上記形態のカートリッジであって、前記第1の被係合部のうち前記第1の係合部と接触する部分と、前記第2の被係合部のうち前記第2の係合部と接触する部分と、前記端子のうち前記導電性接触部材と接触する部分とが、同一直線上に配置されていても良い。
この形態のカートリッジによれば、各部分が同一直線上に配置されることで端子の両側に位置する第1と第2の被係合部によって、端子のうち導電性接触部材と接触する部分(接触部分)の位置ズレを抑制できる。これにより、接触部分の位置をより安定させることができ、導電性接触部材と端子との接触の信頼性を高めることができる。
(20)上記形態のカートリッジであって、前記第1の被係合部は、前記液体噴射装置に前記カートリッジを装着する装着過程において、前記第1の係合部のうち鉛直上方向側に位置する第1の端部と対向する第1の対向部を有し、前記第2の被係合部は、前記液体噴射装置に前記カートリッジを装着する装着過程において、前記第2の係合部のうち鉛直上方向側に位置する第2の端部と対向する第2の対向部を有していても良い。
この形態のカートリッジによれば、カートリッジを装着する際に、カートリッジを液体噴射装置における設計された位置よりも過度にずれた場合でも、第1の端部が第1の対向部と衝突し、第2の端部が第2の対向部と衝突する。これにより、導電性接触部材が端子を擦る距離を適正な範囲内に収めることができるため、導電性接触部材と端子との接触の信頼性を高めることができる。例えば、導電性接触部材の摩擦領域が端子を通り越して端子の配置されていない部分にまで到達することを防止できる。特に、第1の被係合部と第2の被係合部の間に端子が配置されていることで、第1の対向部に第1の端部が衝突し、第2の対向部に第2の端部が衝突した場合において、端子の傾きを抑制できる。
(21)本発明の他の一形態によれば、液体噴射装置が提供される。この液体噴射装置は、第1の係合部と、第2の係合部と、前記第1の係合部と前記第2の係合部との間に配置された、弾性力を有する導電性接触部材と、液体導入部と、前記液体導入部と接続可能な液体供給部と、前記導電性接触部材に接触可能に配置された端子と、前記第1の係合部と係合可能な第1の被係合部と、前記第2の係合部と係合可能な第2の被係合部と、を有するカートリッジを、着脱可能に装着可能なカートリッジ装着部と、を備える。
この形態の液体噴射装置によれば、導電性接触部材の弾性力と、第1の係合部による係合、および、第2の係合部による係合によって発生する力とを利用して導電性接触部材と端子との接触の信頼性を高めることができる。特に、導電性接触部材が第1の係合部と第2の係合部との間に位置することで、端子に対する導電性接触部材の相対的な動きを、導電性接触部材の両側から第1と第2の係合部によって規制できる。これにより、導電性接触部材と端子との接触の信頼性をさらに高めることができる。
(22)上記形態の液体噴射装置であって、前記導電性接触部材と前記端子とが接触する部分と前記液体導入部の中心との距離より、前記第1の係合部と前記第1の被係合部とが接触する部分と前記液体導入部の中心との距離のほうが大きく、前記導電性接触部材と前記端子とが接触する部分と前記液体導入部の中心との距離より、前記第2の係合部と前記第2の被係合部とが接触する部分と前記液体導入部の中心との距離のほうが大きくても良い。
この形態の液体噴射装置によれば、第1の係合部と第1の被係合部との接触部分及び第2の係合部と第2の被係合部との接触部分を、導電性接触部材と端子との接触部分と異なる位置に形成できる。これにより、第1の係合部及び第2の係合部の配置位置に自由度を持たせることができるため、導電性接触部材と端子との接触の信頼性を高めることができる。
(23)上記形態の液体噴射装置であって、前記第1の係合部のうち前記第1の被係合部と接触する部分と、前記第2の係合部のうち前記第2の被係合部と接触する部分と、前記導電性接触部材のうち前記端子と接触する部分とが、同一直線上に配置されていても良い。
この形態の液体噴射装置によれば、各部分が同一直線上に配置されることで導電性接触部材の両側に位置する第1と第2の係合部によって、導電性接触部材のうち端子と接触する部分(接触部分)の位置ズレを抑制できる。これにより、接触部分の位置をより安定させることができ、導電性接触部材と端子との接触の信頼性を高めることができる。
(24)本発明の他の一形態によれば、カートリッジと液体噴射装置とを備える液体噴射システムが提供される。この液体噴射システムは、前記液体噴射装置が、第1の係合部と、第2の係合部と、前記第1の係合部と前記第2の係合部との間に配置された、弾性力を有する導電性接触部材と、液体導入部と、を含み、前記カートリッジが、前記液体導入部と接続可能な液体供給部と、前記導電性接触部材に接触可能に配置された端子と、前記第1の係合部と係合可能な第1の被係合部と、前記第2の係合部と係合可能な第2の被係合部と、を含む。
この形態の液体噴射システムによれば、導電性接触部材の弾性力、第1の係合部と第1の被係合部との係合によって発生する力、および、第2の係合部と第2の被係合部との係合によって発生する力を利用して導電性接触部材と端子との接触の信頼性を高めることができる。特に、端子が第1の被係合部と第2の被係合部との間に位置することで、端子の両側から端子の動きを第1と第2の被係合部によって規制できるため、導電性接触部材と端子との接触の信頼性をさらに高めることができる。
(25)上記形態の液体噴射システムであって、前記導電性接触部材と前記端子とが接触する部分と前記液体導入部の中心との距離より、前記第1の係合部と前記第1の被係合部とが接触する部分と前記液体導入部の中心との距離のほうが大きく、前記導電性接触部材と前記端子とが接触する部分と前記液体導入部の中心との距離より、前記第2の係合部と前記第2の被係合部とが接触する部分と前記液体導入部の中心との距離のほうが大きくても良い。
この形態の液体噴射システムによれば、第1の係合部と第1の被係合部との接触部分及び第2の係合部と第2の被係合部との接触部分を、導電性接触部材と端子との接触部分よりカートリッジの外壁から外側に突出した位置になるように形成できる。これにより、第1の被係合部及び第2の被係合部の配置位置に自由度を持たせることができるため、導電性接触部材と端子との接触の信頼性を高めることができる。
(26)上記形態の液体噴射システムであって、前記第1の係合部のうち前記第1の被係合部と接触する部分と、前記第2の係合部のうち前記第2の被係合部と接触する部分と、前記導電性接触部材のうち前記端子と接触する部分とが、同一直線上に配置されていても良い。
この形態の液体噴射システムによれば、各部分が同一直線上に配置されることで導電性接触部材の両側に位置する第1と第2の係合部によって、導電性接触部材のうち端子と接触する部分(接触部分)の位置ズレをさらに抑制できる。すなわち、接触部分の位置をより安定させることができ、導電性接触部材と端子との接触の信頼性を高めることができる。
上述した本発明の各形態の有する複数の構成要素はすべてが必須のものではなく、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部の構成要素について、その変更、削除、新たな他の構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、上述した本発明の一形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部を上述した本発明の他の形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部と組み合わせて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。
例えば、本発明の一形態は、端子と第1のフックの複数の要素の内の1つ以上の要素を備えた装置としても実現可能である。すなわち、この装置は、端子を有していても良く、有していなくても良い。また、この装置は、第1のフックを有していても良く、有していなくても良い。こうした装置は、例えば、カートリッジとして実現できるが、カートリッジ以外の他の装置としても実現可能である。このような形態によれば、装置の小型化、低コスト化、省資源化、製造の容易化、使い勝手の向上等の種々の課題の少なくとも1つを解決することができる。前述したカートリッジ、液体噴射装置、液体噴射システムの各形態の技術的特徴の一部又は全部は、いずれもこの装置に適用することが可能である。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、カートリッジ、液体噴射装置、液体噴射システム、カートリッジの製造方法、液体噴射装置の製造方法、カートリッジと、カートリッジを着脱自在に装着できるカートリッジ装着部と、を備えたユニット、カートリッジと液体を収容する外部タンクとを備えたユニット等の態様で実現することができる。
液体噴射システムの概略構成を示す斜視図である。 液体噴射システムの内部構成を示す斜視図である。 カートリッジ装着部の外観斜視図である。 図3Aに示すカートリッジの断面図である。 図3Aに示すカートリッジの断面図である。 図3Aに示すカートリッジの断面図である。 カートリッジ装着部の第1の外観斜視図である。 F4A−F4A断面図である。 カートリッジ装着部の第2の外観斜視図である。 カートリッジ装着部の上面図である。 第2のスロットに設けられたコネクター付近の拡大図である。 図6の部分拡大図である。 第1と第2の係合部と接触部との位置関係を示す模式図である。 F6−F6部分断面図である。 第1のカートリッジの外観斜視図である。 第1のカートリッジの外観斜視図である。 第1の被係合部を説明するための図である。 第2の被係合部について説明するための図である。 第1のカートリッジの外観斜視図である。 第1のカートリッジの正面図である。 第1のカートリッジの背面図である。 第1のカートリッジの底面図である。 第1のカートリッジの上面図である。 第1のカートリッジの第1の側面図である。 第1のカートリッジの第2の側面図である。 第1と第2の被係合部と接触部との位置関係を模式的に示す図である。 第1のカートリッジの分解斜視図である。 容器本体の外観斜視図である。 図15のF15−F15断面図である。 第2のカートリッジの外観斜視図である。 第2のカートリッジの外観斜視図である。 第2のカートリッジの外観斜視図である。 第2のカートリッジの正面図である。 第2のカートリッジの背面図である。 第2のカートリッジの底面図である。 第2のカートリッジの上面図である。 第2のカートリッジの右側面図である。 第2のカートリッジの左側面図である。 第1の被係合部を説明するための図である。 第2の被係合部を説明するための図である。 第2のカートリッジの分解斜視図である。 容器本体の外観斜視図である。 装着態様を説明するための第1の図である。 装着態様を説明するための第2の図である。 装着態様を説明するための第3の図である。 装着態様を説明するための第4の図である。 装着態様を説明するための第5の図である。 装着態様を説明するための第6の図である。 図35のF35A−F35A断面図である。 図35のF35B−F35B断面図である。 第2の実施形態のカートリッジ装着部を説明するための図である。 第2実施形態の第2のカートリッジを説明するための図である。 第2実施形態の第2のカートリッジを説明するための図である。 第3実施形態の第2のカートリッジについて説明するための図である。 第3実施形態の第2のカートリッジの破断図である。 第2のカートリッジの断面図である。 第1変形例のカートリッジの形状を示す概念図である。 第2変形例のカートリッジの形状を示す概念図である。 第3変形例のカートリッジの形状を示す概念図である。 第4変形例のカートリッジの形状を示す概念図である。 第1変形例の回路基板の配置構成を示す概念図である。 第2変形例の回路基板の配置構成を示す概念図である。 第3変形例の回路基板の配置構成を示す概念図である。 アダプターを使用したカートリッジの構成を示す斜視図である。 アダプターを使用したカートリッジの構成を示す斜視図である。 アダプターを使用した他のカートリッジの構成を示す斜視図である。 アダプターを使用した他のカートリッジの構成を示す斜視図である。 カートリッジを説明するための模式図である。 アダプターを使用した他のカートリッジの構成を示す斜視図である。 アダプターを使用した他のカートリッジを説明するための図である。 被係合部の第1の変形例を説明するための図である。 被係合部の第1の変形例を説明するための図である。 当接部材の変形例を説明するための図である。
次に、本発明の実施の形態を以下の順序で説明する。
A〜C.各種実施形態:
D.各種変形例:
A.第1実施形態:
A−1:液体噴射システム1の構成:
図1は、液体噴射システム1の概略構成を示す斜視図である。図2は、液体噴射システム1の内部構成を示す斜視図である。図1及び図2には、互いに直交するXYZ軸が描かれている。これ以降に示す図についても必要に応じてXYZ軸を付している。図1及び図2のXYZ軸は他の図のXYZ軸にも対応している。液体噴射システム1は、液体噴射装置としてのプリンター10と、2種類のカートリッジ4,5と、を備える。図2に示すように、本実施形態の液体噴射システム1では、プリンター10のカートリッジ装着部7にカートリッジ4,5が着脱可能に装着される。カートリッジ装着部7は、インクを吐出するためのヘッドを備えるキャリッジ上に設けられている。ここで、カートリッジ4を「第1のカートリッジ4」とも呼び、カートリッジ5を「第2のカートリッジ5」とも呼ぶ。
第1のカートリッジ4は、ブラックインクを収容する。第2のカートリッジ4は、内部に3つの液体収容部が区画形成されている。これにより、第2のカートリッジ4は、イエロー、マゼンタ、シアンの3色のインクを収容する。
ここで、カートリッジ装着部7に装着されるカートリッジの数や種類は、本実施形態に限定されるものではない。例えば、4つの第1のカートリッジ4をカートリッジ装着部7に装着しても良い。この場合、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローのインクに対応して4つの第1のカートリッジ4をカートリッジ装着部7に装着しても良い。また、他の色(例えば、ライトアゼンタやライトシアン)のインクを収容するカートリッジをカートリッジ装着部7に装着しても良い。
プリンター10は、インクジェットプリンターである。図1に示すように、プリンター10は、ハウジング14と、用紙供給部カバー16と、記録部保護カバー18と、排出部カバー20と、操作部22とを備える。また、図2に示すように、プリンター10は、装置本体12を備える。
図1に示すように、ハウジング14は、装置本体12の周囲を覆って、プリンター10の外観を構成している。また、プリンター10の上面には、用紙供給部カバー16が設けられている。用紙供給部カバー16は、ハウジング14の上面に回動可能に取り付けられている。用紙供給部カバー16は、ハウジング14に対して開いた状態(図1)と、閉じた状態(図示せず)とを取り得る。用紙供給部カバー16はハウジング14に対して閉じた状態にある場合、ハウジング14の上面とともにプリンター10の上面を構成する。
また、用紙供給部カバー16はハウジング14に対して開いた状態にある場合、プリンター10の背面側(−Y方向側)に傾斜した状態となる。この状態において、用紙供給部カバー16の裏面は、用紙の載置面16aとして機能する。
また、用紙供給部カバー16がハウジング14に対して開いた状態にある場合、装置本体12の後述する用紙供給部24の用紙開口部26は、プリンター10の上方に対して開いた状態となる。このため、用紙供給部24は、載置面16aに載置された用紙を給送経路に給送可能となる。給送経路とは、印刷を行う際の用紙の移動経路である。また、用紙開口部26には、一対の用紙ガイド28が設けられている。一対の用紙ガイド28は、プリンター10の幅方向(X軸方向)における間隔を調節可能に構成されている。一対の用紙ガイド28は、用紙の幅方向における両端を拘束し、幅方向における用紙の位置を規定する。
また、用紙供給部カバー16がハウジング14に対して開いた状態にある場合、プリンター10の上面において記録部保護カバー18及び操作部22が露出した状態となる。記録部保護カバー18は、ハウジング14に対して開いた状態(図示せず)と閉じた状態(図1)とを取り得る。記録部保護カバー18がハウジング14に対して開いた状態にある場合、ユーザーは装置本体12に設けられた記録部6にアクセス可能となる。
また、操作部22は、プリンター10を操作するための電源ボタンや印刷設定ボタン等を備えている。用紙供給部カバー16がハウジング14に対して開いた状態にある場合、ユーザーが操作部22に対してアクセス可能となり、プリンター10の操作をすることができる。
さらに、ハウジング14の前面には、排出部カバー20が設けられている。排出部カバー20は、ハウジング14の前面に回動可能に取り付けられている。排出部カバー20は、ハウジング14に対して開いた状態(図1)と、閉じた状態(図示せず)とを取り得る。排出部カバー20がハウジング14に対して開いた状態にある場合、排出部カバー20は、装置本体12の排出部9から記録が実行された用紙Pをプリンター10の前方に排出する。
図2に示すように、装置本体12は、用紙供給部24と、記録部6と、排出部9と、制御部60とを備えている。
制御部60は、用紙供給部24、記録部6及び排出部9に電気的に接続され、操作部22から入力された指示に基づいて各部の動作を制御する。また、制御部60は、駆動モーター(図示せず)を介してキャリッジ(図示せず)の移動及び搬送ローラー軸50の回転を制御している。キャリッジは、カートリッジ装着部7の底面に取り付けられている。また、制御部60は、カートリッジ4,5が備える回路基板との間で信号のやり取りを行う。
記録部6は、さらに、キャリッジガイド軸62と、図示しないキャリッジ駆動手段と、を備えている。ガイド軸62は、X軸方向すなわち装置本体の幅方向に延びる。設けられている。キャリッジガイド軸62は、キャリッジの背面側に設けられた軸受け部(図示せず)に通されている。キャリッジガイド軸62は、キャリッジを支持している。また、キャリッジガイド軸62は中空軸として構成されている。
キャリッジは、図示しないキャリッジ駆動手段により装置本体12の幅方向(X軸方向、搬送方向)に搬送可能に構成されている。キャリッジが装置本体12の幅方向に搬送されることで、カートリッジ装着部7は装置本体12の幅方向に移動する。すなわち、カートリッジ4,5は、プリンター10によって搬送方向(X軸方向)に搬送される。本実施形態のように、ヘッドを移動させるキャリッジ上に設けられたカートリッジ装着部7にカートリッジ4,5が装着されるプリンター10のタイプは、「オンキャリッジタイプ」とも呼ばれる。他の実施形態では、キャリッジとは異なる部位に、不動のカートリッジ装着部7を構成し、カートリッジ装着部7に装着されたカートリッジ4,5からのインクを、フレキシブルチューブを介してキャリッジのヘッドに供給しても良い。このようなプリンターのタイプは、「オフキャリッジタイプ」とも呼ばれる。このときのカートリッジ4,5は着脱可能なカートリッジに限られず、固定されたインクタンクであっても良い。このインクタンクには外部からインクが注入可能なインク注入口があるものであっても良い。
液体噴射システム1の使用状態において、キャリッジを往復移動させる主走査方向(左右方向)に沿った軸をX軸とし、用紙を搬送する副走査方向(前後方向)に沿った軸をY軸とし、鉛直方向(上下方向)に沿った軸をZ軸とする。また、鉛直上方向が+Z軸方向であり、鉛直下方向が−Z軸方向である。なお、液体噴射システム1の使用状態とは、水平な面に設置された液体噴射システム1の状態であり、本実施形態では、水平な面はX軸およびY軸に平行な面(XY平面)である。
A−2.カートリッジの装着状態:
図3Aは、カートリッジ装着部7の外観斜視図である。図3Aでは、第1と第2のカートリッジ4,5を装着した状態におけるカートリッジ装着部7を示している。図3Aに示すように、カートリッジ4,5のカートリッジ装着部7に装着された装着状態では、第1と第2のカートリッジ4,5は搬送方向(X軸方向)に並んで配置されている。装着状態では、第1と第2のカートリッジがそれぞれ備える着脱機構部としてのレバー421,421Aがカートリッジ装着部7に係合している。利用者は、レバー421,421Aの操作部426,426Aに外力を加えることで、レバー421,421Aを変位させてカートリッジ装着部7が備える着脱部722との係合を解除する。カートリッジ装着部7とカートリッジ4,5との係合が解除されることで、利用者はカートリッジ4,5をカートリッジ装着部7から取り外すことができる。
図3Bは、図3Aに示すカートリッジ4が位置する部分をY軸方向とZ軸方向に平行な平面(YZ平面)で切断したときの断面図である。図3Cは、図3Aに示すカートリッジ4が位置する部分を図3Aと異なるYZ平面で切断したときの断面図である。図3Dは、図3Aに示すカートリッジ4が位置する部分を図3B及び図3Cとは異なるYZ平面で切断したときの断面図である。図3B〜Dを用いてカートリッジ4の装着状態について説明する。なお、図3B〜Dに示す力の関係は、カートリッジ5の装着状態においても同様であるため、カートリッジ5の装着状態については説明を省略する。
図3Bに示すように、カートリッジ4の装着状態では、カートリッジ装着部7が備える導電性の接触部材800(詳細には一端部分821)とカートリッジ4が備える回路基板90(詳細には、端子930)とが接触する。これにより、カートリッジ4は、接触部材800から力Ftが加えられる。力Ftは、第1の方向である−Y軸方向成分と、第2の方向である+Z軸方向成分を含む力である。すなわち、力Ftは、−Y軸方向の力FtYと、+Z軸方向の力FtZに分解できる。
また、図3Bに示すように、カートリッジ4の装着状態では、カートリッジ装着部7が備える係合部733と、カートリッジ4が備える被係合部432とが係合する。これにより、係合部733によってカートリッジ4には−Z軸方向(鉛直下方向)の力Fqが加えられる。力Fqによって、カートリッジ4のうち−Y軸方向側部分の+Z軸方向(鉛直上方向)への動きが規制される。
また、図3Cに示すように、カートリッジ4の装着状態では、カートリッジ装着部7が備える液体導入部703が、カートリッジ4が備える液体供給部447に挿入されることで、両部材703,447が接続される。これにより、液体供給部447に接する第1の液体保持部材104と液体導入部703とが当接する。両部材104,703が当接することで、液体導入部703によってカートリッジ4には+Z軸方向(鉛直上方向)の力Ffが加えられる。なお、第1の液体保持部材104は、液体供給部447の一部とみなすこともできる。
また、図3Cに示すように、カートリッジ4の装着状態では、カートリッジ装着部7が備える第1の係合部84と、カートリッジ4が備える第1の被係合部36(「第1のフック36」とも呼ぶ。)とが係合する。これにより、第1の係合部84によってカートリッジ4には+Y軸方向の力Fpが加えられる。力Fpが加えられることで、接触部材800の弾性力Ftに抗して、接触部材800からカートリッジ4が離れる動きを規制できる。接触部材800から離れる動きは、−Y軸方向成分を含む。なお、カートリッジ装着部7が備える第2の係合部85と、カートリッジ4が備える第2の被係合部37(「第2のフック37」とも呼ぶ。)も同様の関係である。第1の被係合部36は、第2の被係合部37よりも+X軸方向側に位置する。図3Cでは、第2の被係合部37と第2の係合部85の断面が示されている。
図3Dに示すように、カートリッジ4の装着状態では、カートリッジ装着部7が備える着脱部722と、カートリッジ4が備えるレバー421とが係合する。これにより、着脱部722によってカートリッジ4に−Z軸方向(鉛直下方向)の力Fyが加えられる。また、着脱部722によってカートリッジ4に−Y軸方向の力Fsが加えられる。力Fyが加えられることで、カートリッジ4のうち+Y軸方向側部分の+Z軸方向への動きが規制される。
A−3.カートリッジ装着部7の詳細説明:
図4Aは、カートリッジ装着部7の第1の外観斜視図である。図4Bは、F4A−F4A断面図である。図5は、カートリッジ装着部7の第2の外観斜視図である。図6は、カートリッジ装着部7の上面図である。図7Aは、第2のスロット70bに設けられたコネクター80付近の拡大図である。カートリッジ装着部7に設けられたコネクター80を拡大した図である。図7Bは、図6の部分拡大図である。図7Cは、第1と第2の係合部84,85と接触部82cpとの位置関係を示す模式図である。図8では、第1のカートリッジ4が装着された装着状態における位置関係を示している。図4A〜図8を用いてカートリッジ装着部7の詳細構成について説明する。
図4Aに示すように、カートリッジ装着部7は、5つの壁72,73,74,76,77を備える。5つの壁72,73,74,76,77は合成樹脂によって形成されている。5つの壁72,73,74,76,77によってカートリッジ装着部7が区画形成されている。カートリッジ装着部7は凹形状であり、内側にはカートリッジ4,5を装着するためのスロット70(装着空間70)を有する。スロット70は、第1のカートリッジ4を装着するため第1のスロット70aと、第2のカートリッジ5を装着するための第2のスロット70bとを備える。第1と第2のスロット70a,70bは、仕切壁741によって区画されている。仕切壁741の高さは、液体導入部703の高さよりも高い。すなわち、仕切壁741の+Z軸方向側に位置する端部は、液体導入部703の+Z軸方向側に位置する端部よりも高い位置に配置されている。これにより、カートリッジ4,5の装着過程において、液体導入部703にカートリッジ4,5の外殻が衝突する可能性を低減できる。よって、液体導入部703が破損する可能性を低減できる。
第1と第2のスロット70a,70bの形状はそれぞれ、略直方体形状である。カートリッジ装着部7のうち、X軸方向を幅方向とし、Y軸方向を長さ方向とし、Z軸方向を高さ方向とする。第2のスロット70bは、第1のスロット70aよりも幅が大きい。
壁74は、カートリッジ装着部7の底面を規定する。壁72,73,76,77は、それぞれカートリッジ装着部7の側面を規定する。カートリッジ装着部7の側面は、カートリッジ装着部の底面と交わる。壁74を「装置側底壁74」とも呼ぶ。壁72を「第1の装置側側壁72」とも呼ぶ。壁73を「第2の装置側側壁73」とも呼ぶ。壁76を「第3の装置側側壁76」とも呼ぶ。壁77を「第4の装置側側壁77」とも呼ぶ。装置側底壁74と対向する側には、カートリッジ4,5を着脱する際にカートリッジ4,5が通過する開口が形成されている。なお、本明細書では、2つの面(要素)が「交わる」とは、2つの面(要素)が相互に交差し実際に交わる状態と、一方の面(要素)の延長面(延長部)が他方の面(要素)に交わる状態と、相互の延長面(延長部)が交わる状態と、のいずれかの状態であることを意味する。
第1〜第4の装置側側壁72,73,76,77は、装置側底壁74に対して立設している。第1〜第4の装置側側壁72,73,76,77は、装置側底壁74から略垂直に延びる。第1の装置側側壁72と第2の装置側側壁73とは、スロット70を挟んで互いに対向する。第3の装置側側壁76と第4の装置側側壁77とは、スロット70を挟んで互いに対向する。ここで、装置側底壁74は、スロット70に対して−Z軸方向側に位置する。第1の装置側側壁72は、スロット70に対して+Y軸方向側に位置する。第2の装置側側壁73は、スロット70に対して−Y軸方向側に位置する。第3の装置側側壁76は、スロット70に対して+X軸方向側に位置する。第4の装置側側壁77は、スロット70に対して−X軸方向側に位置する。
図4Aに示すように、装置側底壁74には段差708が形成されている。これにより、スロット70は、深さの異なる装着室71a,71bを備える。装着室71bは、装着室71aよりも深い。すなわち、装着室71bの底面は、装着室71aの底面よりも低い位置に配置されている。
図4A及び図6に示すように、装置側底壁74は、液体導入部703と、底壁係合部704と、当接部707とを備える。液体導入部703は、4つ設けられている。底壁係合部704は、2つ設けられている。当接部707は、3つ設けられている。
液体導入部703は、管状である。液体導入部703は、装置側底壁74から+Z軸方向に沿って延びる。カートリッジ4,5が装着された装着状態では、液体導入部703には、カートリッジ4,5の液体供給部447が接続される。液体導入部703の一端部に形成された開口705(図4B)を介してカートリッジ4,5に収容されているインクが液体導入部703内の流路701(図4B)に導入する。液体導入部703に導入したインクは、ヘッドに流通する。図4A及び図4Bに示すように、液体導入部703の周囲には、シール部材706が設けられている。カートリッジ4,5の装着状態において、シール部材706は、カートリッジ4,5のうち液体供給部447の周囲と接触することで、液体導入部703の外側にインクが漏れ出すことを抑制する。図4Bに示すように、液体導入部703は、Z軸方向に沿って延びる中心軸7CXを備える。
図4Aに示すように、4つの液体導入部703の各々を総称する場合、または、各々の任意の1つについて言及する場合には符号「703」を使用し、各々を区別して用いる場合には、符号「703a」,「703b」,「703c」,「703d」を使用する。液体導入部703aは第1のスロット70aに配置され、液体導入部703b,703c,703dは第2のスロット70bに配置されている。図6に示すように、液体導入部703a〜703dは、X軸方向に沿って配置されている。液体導入部703a〜703dは略一定間隔を開けて配置されている。
図4A及び図6に示すように、底壁係合部704は、装置側底壁74に形成された窪みである。なお、底壁係合部704は、貫通孔であっても良い。図6に示すように、底壁係合部704は、第1のスロット70aと第2のスロット70bにそれぞれ1つずつ形成されている。底壁係合部704は、カートリッジ4,5の一部分が差し込まれる。これにより、カートリッジ4,5のカートリッジ装着部7に対する位置決めが行われる。2つの底壁係合部704の各々を総称する場合、又は、各々の任意の1つについて言及する場合には符号「704」を使用し、各々を区別して用いる場合は、符号「704a」,「704b」を使用する。底壁係合部704aは第1のスロット70aに配置され、底壁係合部704bは第2のスロット70bに配置されている。
図4Aに示すように、当接部707は、装置側底壁74に形成された突起である。当接部707は、液体導入部703に近接した位置に配置されている。当接部707は、カートリッジ4,5をカートリッジ装着部7に装着する際の装着過程において、カートリッジ4,5の一部と当接する。当接部707とカートリッジ4,5の一部とが当接することで、カートリッジ4,5がカートリッジ装着部7に対して過度に押し込まれることを抑制できる。これにより、液体導入部703とカートリッジ4,5の液体供給部との接触の程度を適切に図ることができる。よって、カートリッジ4,5から液体導入部703に対して導入されるインク量を適正な範囲に維持できる。
3つの当接部707の各々を総称する場合、又は、各々の任意の1つについて言及する場合には符号「707」を使用し、各々を区別して用いる場合は、符号「707a」,「707b」,「707c」を使用する。図6に示すように、当接部707aは第1のスロット70aに配置され、当接部707b,707cは第2のスロット70bに配置されている。当接部707b、707cは、第2のカートリッジ5の傾きを抑制して安定して当接するために、X軸方向に離れて配置されている。X軸方向について、当接部707bは3つ並んだ液体導入部703b〜703dのうちの最も−X軸方向側に位置する液体導入部703bと重なる位置に配置されている。また、X軸方向について、当接部707cは、3つ並んだ液体導入部703b〜703dのうちの最も+X軸方向側に位置する液体導入部703dと重なる位置に配置されている。
図5に示すように、第1の装置側側壁72は、コネクター80と着脱部722とを備える。コネクター80は、2つ設けられている。2つのコネクターの各々を総称する場合、又は、各々の任意の1つについて言及する場合には符号「80」を使用し、各々を区別して用いる場合には符号「80a」,「80b」を使用する。コネクター80aは第1のスロット70aに配置され、コネクター80bは第2のスロット70bに配置される。すなわち、コネクター80aは第1のカートリッジ4と接触し、コネクター80bは第2のカートリッジ5と接触する。
図7Aに示すように、コネクター80は、コネクター本体855と、第1の係合部84と、第2の係合部85と、接触部材群82と、を備える。接触部材群82は、9つの導電性の接触部材801〜809からなる。ここで、9つの接触部材801〜809の各々を総称する場合、又は、各々の任意の1つについて言及する場合には、符号「800」を使用する。コネクター本体855は、導電性の接触部材800を固定するための部材である。コネクター本体855の表面84aは、+Z軸方向成分と−Y軸方向成分を含む方向を向いて傾斜している。すなわち、平面である表面84aの法線が、+Z軸方向成分と−Y軸方向成分を含む方向に沿って延びる。
図7Aに示すように、第1の係合部84と第2の係合部85とはそれぞれ、コネクター本体855に固定されている。第1の係合部84と第2の係合部85とはそれぞれ、コネクター本体855から鉛直上方向に向かって延びる柱状部材である。第1の係合部84と第2の係合部85とはそれぞれ同じ形状である。第1の係合部84と第2の係合部85とはそれぞれ、装着状態においてカートリッジ4,5が備える対応する被係合部(フック)36,37と係合する(図3C)。
図7Aに示すように。第1の係合部84は、接触部材800に隣接して配置されている。第2の係合部85は、接触部材800に隣接して配置されている。本実施形態では、第1の係合部84は、接触部材800とX軸方向に隣り合って配置されている。第2の係合部85は、接触部材800とX軸方向に隣り合って配置されている。
図7A及び図7Bに示すように、第1の係合部84は、第1の当接部84faと、第1の端部84fbとを備える。第1の当接部84faと第1の端部84fbとはそれぞれ、第1の係合部84の外表面を構成する。第1の当接部84faは、+Y軸方向側に位置する面である。第1の端部84fbは、第1の係合部84のうち鉛直上方向側に位置する面である。第1の当接部84faは、第1の端部84fbと交わる。第2の係合部85は、第2の当接部85faと、第2の端部85fbとを備える。第2の当接部85faと第2の端部85fbとはそれぞれ、第2の係合部85の外表面を構成する。第2の当接部85faは、+Y軸方向側に位置する面である。第2の端部85fbは、第2の係合部85のうち鉛直上方向側に位置する面である。第1と第2の当接部84fa,85faは、垂直に延びる面である。第1と第2の端部84fb,84fbは、液体噴射システム1の使用状態において、水平な面である。
第1の当接部84faは、カートリッジ4,5の装着状態において、カートリッジ4,5の一部分である被係合部36と接触することで係合する。第2の当接部85faは、カートリッジ4,5の装着状態において、カートリッジ4,5の一部分である被係合部37と接触することで係合する。第1の端部84fbは、カートリッジ4,5をカートリッジ装着部7に装着する装着過程において、カートリッジ4,5の一部分である被係合部36と対向する。第2の端部85fbは、装着過程において、カートリッジ4,5の一部分である被係合部37と対向する。
図7Aに示すように、導電性の接触部材800は、コネクター本体855によって保持されている。接触部材800は、弾性力を有する。接触部材800の一部分は、コネクター本体855の表面84aから突出している。図7A及び図7bに示すように、接触部材800のうち、表面84aから突出して部分を「一端部分821」とも呼ぶ。一端部分821は、側面形状が三角形であり、頂部がカートリッジ4,5の端子930と接触する接触部82cpを形成する。
図8に示すように、接触部材800の他の一部分は、カートリッジ装着部7に設けられた基板89と接触している。基板89はプリンター10の制御部60と電気的に接続されている。接触部材800は、板状のバネ部材である。接触部材800は弾性力を有する。接触部材800は、支点811を中心に一端部分821が矢印R8方向に変位できる。矢印R8方向は、Y軸方向とZ軸方向に平行な平面(YZ平面)に沿った方向である
図7Aに示すように、接触部材800は、第1の係合部84と第2の係合部85とによって挟まれた位置でコネクター本体855に固定されている。接触部材800は、X軸方向について第1の係合部84と第2の係合部85との間に位置する。
ここで、接触部材801を「第1の接触部材801」とも呼び、接触部材802を「第2の接触部材802」とも呼び、接触部材803を「第3の接触部材803」とも呼び、接触部材804を「第4の接触部材804」とも呼び、接触部材805を「第5の接触部材805」とも呼び、接触部材806を「第6の接触部材806」とも呼び、接触部材807を「第7の接触部材807」とも呼び、接触部材808を「第8の接触部材808」とも呼び、接触部材809を「第9の接触部材809」とも呼ぶ。
図7Bに示すように、第1〜4の接触部材801〜804の各接触部82cpは、X軸方向に沿った列82R2を形成するように配置されている。また、第5〜第9の接触部材805〜809の各接触部82cpは、X軸方向に沿った列82R1を形成するように配置されている。各列82R1,R2は、異なる高さに位置する。
図8に示すように、装着状態では、接触部材800は、カートリッジ4(詳細には回路基板90)に対して力Ftを加える。力Ftは、第1の方向である−Y軸方向成分と、第2の方向である+Z軸方向成分を含む力である。すなわち、力Ftは、−Y軸方向の力FtYと、+Z軸方向の力FtZに分解できる。なお、図8では、カートリッジ4について説明したが、カートリッジ5についても同様の力Ftと同一の方向を向いた力がコネクター80によって加えられる。
図7Bに示すように、接触部材800のうち列82R1を形成する接触部材805〜809と、カートリッジ4,5の端子とが接触する部分82cpと、液体導入部703の中心軸(中心)7CXとの距離は距離Ddである。また、接触部材800のうち列R2を形成する接触部材801〜804と、カートリッジ4,5の端子とが接触する部分82cpと、液体導入部703の中心軸(中心)7CXとの距離は距離Dcである。また、第1の係合部84のうちカートリッジ4,5の被係合部36と接触する部分CT1と、液体導入部703の中心軸(中心)7CXとの距離は距離Daである。また、第2の係合部85のうちカートリッジ4,5の被係合部37と接触する部分CT2と、液体導入部703の中心軸(中心)7CXとの距離は距離Dbである。各距離Da〜Ddは、Y軸方向についての寸法である。ここで、本実施形態では、距離Daと距離Dbは同じ大きさである。プリンター10は、以下の関係を有する。すなわち、距離Dc,Ddのそれぞれよりも、距離Daのほうが大きい。また、距離Dc,Ddのそれぞれよりも、距離Dbのほうが大きい。上記関係は、カートリッジ4,5の装着前の状態、及び、装着状態において満たす。
図7Cに示すように、部分CT1と、列82R2を形成する接触部材800とカートリッジ4,5の端子とが接触する部分82cpとは、同一の平面PN上に位置する。また、部分CT2と、列82R2を形成する接触部材800とカートリッジ4,5の端子とが接触する部分cpとは同一の平面PN上に位置する。図7Cに示す関係は、カートリッジ4,5の装着前の状態、及び、装着状態において満たす。なお、理解の容易のために、第1の当接部84faのうち部分CT1の領域にはシングルハッチングを付している。また、第2の当接部85faのうち部分CT2の領域にはシングルハッチングを付している。
図4Aに示す着脱部722は、カートリッジ4,5が備えるレバー421,421Aと係合する。着脱部722は、第1の装置側側壁72の上端部に設けられた板状部材である。
図4Aに示すように、第2の装置側側壁73は、係合部733を備える。係合部733は、貫通孔である。係合部733は4つ設けられている。ここで、4つの係合部733の各々を総称する場合、又は、各々の任意の1つについて言及する場合には符号「733」を使用し、各々を区別して用いる場合には、符号「733a」,「733b」,「733c」,「733d」を使用する。係合部733a,733bは、第1のスロット70aに配置され、係合部733c,733dは第2のスロット70bに配置されている。
A−4.第1のカートリッジ4の外観説明:
図9〜図17を用いて、主に第1のカートリッジ4の外観の構成について説明する。図9は、第1のカートリッジ4の外観斜視図である。図10Aは、第1のカートリッジ4の外観斜視図である。図10Bは、第1の被係合部36を説明するための図である。図10Cは、第2の被係合部37について説明するための図である。図11は、第1のカートリッジ4の外観斜視図である。図12は、第1のカートリッジ4の正面図である。図13は、第1のカートリッジ4の背面図である。図14は、第1のカートリッジ4の底面図である。図15は、第1のカートリッジ4の上面図である。図16は、第1のカートリッジ4の第1の側面図である。図17は、第1のカートリッジ4の第2の側面図である。ここで、図10Aは、第1のカートリッジ4から回路基板90を取り外した状態の図である。
図9、図16〜図17に示すように、第1のカートリッジ4は角柱形状である。図9及び図12に示すように、第1のカートリッジ4は、外殻41と、シート部材456(図11)と、回路基板90とを備える。外殻41は、内部にインクを収容するための空間(液体収容部480)を区画形成する。外殻41は、第1のカートリッジ4の外表面の少なくとも一部を形成する。外殻41は、ポリエチレンやポリプロピレン等の合成樹脂によって形成されている。なお、外殻41の一部が、樹脂製のシート部材によって形成されていても良い。
図13及び図17に示すように、第1のカートリッジ4の寸法は長さEbが最も大きく、長さBb(Y軸方向の寸法)、幅Ba(X軸方向の寸法)、高さBc(X軸方向の寸法)の順に大きい。なお、第1のカートリッジ4の各寸法の大小関係は任意に変更可能である。
図9および図13に示すように、第1のカートリッジ4は、第1の壁44と、第2の壁42と、第3の壁43と、第4の壁45と、第5の壁46と、第6の壁47と、を備える。これらの壁42〜47は、第1のカートリッジ4の内部空間を規定する。なお、以下の説明では、符号42〜47は、第1のカートリッジ4の外殻を構成する壁のうち特に外表面を意味するものとして利用する。よって、第1〜第6の壁42〜47は、第1〜第6の面42〜47とも呼ぶことができる。第2〜第6の面42,43,45,46,47は、概ね平坦である。第1の面44は、複数の概ね平坦な面によって形成されている。概ね平坦とは、面全域が完全に平坦である場合と、面の一部に凹凸を有する場合を含む。つまり、面の一部に多少の凹凸があっても、第1のカートリッジ4の外殻を構成する面や壁が把握できるような場合を含む。また、面や壁は、異なる平面に位置する複数の要素の組み合わせによって構成されている場合も含む。第2〜第6面42,43,45,46,47の外形は、いずれも略長方形である。
ここで、第1の面44を底面44とも呼び、第2の面42を正面42とも呼び、第3の面43を背面43とも呼び、第4の面45を上面45とも呼び、第5の面46を右側面46とも呼び、第6の面47を左側面47とも呼ぶ。
図17に示すように、第1の面44と第4の面45とは、Z軸方向において対向する。第2の面42と第3の面43とはY軸方向において対向する。図13に示すように、第5の面46と第6の面47とはX軸方向において対向する。第1の面44は、外殻41の内部空間に対して−Z軸方向側に位置する。第4の面45は、外殻41の内部空間に対して+Z軸方向側に位置する。第2の面42は、外殻41の内部空間に対して+Y軸方向側に位置する。第3の面43は、外殻41の内部空間に対して−Y軸方向側に位置する。第5の面46は、外殻41の内部空間に対して+X軸方向側に位置する。第6の面47は、外殻41の内部空間に対して−X軸方向側に位置する。
図9及び図16に示すように、第1の面44は、第1の区画面441と、第2の区画面442と、第3の区画面443とを有する。第1〜第3の区画面441〜443は、いずれも概ね平坦である。また、第1〜第3の区画面441〜443の外形は、いずれも略長方形である。第1の区画面441と第3の区画面443は、装着状態において水平な面である。第3の区画面443は、第1の区画面441よりも−Z軸方向側(鉛直下方向側)に位置する。第2の区画面442は、垂直な面である。第2の区画面442は、第1の区画面441と第3の区画面とを接続して段差を形成する。これにより、図17に示すように、第1のカートリッジ4の内部空間は、第1の部分480Lと第1の部分480Lよりも高さが大きい第2の部分480Hを備える。すなわち、液体収容部480は、高さの異なる第1の部分480Lと第2の部分480Hとを備える。
図9及び図14に示すように、第1の面44のうち第1の区画面441には、液体供給部447が形成されている。図14に示すように、液体供給部447は、円形の開口である。液体供給部447は、中心4CXを有する。液体供給部447は、液体収容部480と外部とを連通させる。液体供給部447には、プリンター10の液体導入部703が接続(挿入)される。液体導入部703が液体供給部447に接続されると、液体収容部480に収容されているインクが液体導入部703に導入可能となる。
図16に示すように、第1のカートリッジ4をカートリッジ装着部7に装着する際の装着方向SDは、−Z軸方向(本実施形態では、鉛直下向き方向)である。ここで、実際に第1のカートリッジ4をカートリッジ装着部7に挿入する際に、第1のカートリッジ4の状態は、常に一定であるとは限らない。第1のカートリッジ4をカートリッジ装着部7に装着しようとする途中の段階では、第1のカートリッジ4の状態をZ軸に対して傾ける場合もある。しかしながら、装着される直前及び装着された状態では、液体供給部447(図14)がZ軸方向に沿った中心軸7CXを持つ液体導入部703を受け入れる。よって、第1のカートリッジ4はカートリッジ装着部7に対して−Z軸方向に装着されるということができる。
図9に示すように、第1の面44の第1の区画面441は、さらに、被係合部445と、当接部449とを備える。被係合部445は、突起である。被係合部445は、第1の面44のうち第6の面47と第3の面43とが交わる部分に近接して配置されている。被係合部445は、液体供給部447のカートリッジ装着部7に対する位置決めを行うための部材である。被係合部445の外周は、カートリッジ装着部7の底壁係合部704a(図6)の内周よりも若干小さく形成されている。装着状態において、被係合部445はカートリッジ装着部7の底壁係合部704a(図6)に挿入される。これにより、液体供給部447の液体導入部703aに対するX軸方向とY軸方向の位置決めを行うことができる。
図9に示すように、当接部449は突起である。当接部449は、第1のカートリッジ4の装着状態において、液体導入部703が液体供給部447内に対し過度に挿入されることを抑制するための部材である。当接部449は、液体供給部447に近接した位置に配置されている。装着過程において、当接部449は、カートリッジ装着部7の当接部707a(図6)と当接する。これにより、両部材449,707aが当接した状態よりも、さらに第1のカートリッジ4が鉛直下方向に押し込まれることを抑制できる。ここで、当接部707,449の少なくとも一方が突起であることで以下の効果を奏する。すなわち、突起が形成された部分全体の精度に代えて突起の精度を確保することによって、第1のカートリッジ4が過度に押し込まれることを抑制できる。
図13及び図16に示すように、第3の面43は、被係合部432と、突出部436とを備える。被係合部432は、突起である。被係合部432は、X軸方向に並んで2つ設けられている。2つの被係合部432の各々を総称する場合、又は、各々の任意の1つについて言及する場合には符号「432」を使用し、区別して用いる場合は符号「432a」,「432b」を使用する。装着状態において、被係合部432aが係合部733a(図4A)に係合し、被係合部432bが係合部733b(図4A)と係合する。両部材432,733が係合することで、装着状態における第1のカートリッジ4のうち第3の面43側の鉛直上方向への動きが規制される。突出部436は、第3の面43のうち、第4の面45側の上辺部分に設けられている。装着状態において、突出部436は、第2の装置側側壁73よりも鉛直上方向側に位置する(図3A,図4)
図9に示すように、第2の面42は、レバー421と、端子930を含む接点機構30とを備える。図12に示すように、レバー421と、接点機構30とは、X軸方向に並んで配置されている。
レバー421は、第1のカートリッジ4をカートリッジ装着部7から着脱する際に用いられる。また、レバー421は、カートリッジ装着部7の着脱部722(図4A)と係合することで第1のカートリッジ4のうち+Y軸方向側の+Z軸方向(鉛直上方向)への動きを規制する。図9に示すように、レバー421は、支点427と、当接部424と、操作部426とを備える。支点424が最も−Z軸方向側に位置し、支点427、当接部424、操作部426の順で+Z軸方向側に位置する。レバー421は、支点427を中心に回動するように弾性変形できる。当接部424は、装着状態において、着脱部722と係合する。操作部426は、利用者によって外力が加えられる部分である。操作部426に対して利用者が−Y軸方向側(第2の面42に近づく側)に外力を加えることで、着脱部722と当接部424との係合が解除される。
図9及び図12に示すように、接点機構30は、第1の被係合部36と、第2の被係合部37と、配置部39と、回路基板90とを備える。配置部39と回路基板90とはそれぞれ、第1の被係合部36と第2の被係合部37との間に配置されている。
図10Aに示すように配置部39は、略三角柱形状である。配置部39の表面39aは、液体供給部447が形成された第1の区画面441に対して傾斜している。詳細には、表面39aは、第1の面44から第4の面45に近づくに従って、第2の面42から離れるように傾斜している。言い換えれば、表面39aは、鉛直下方向(−Z軸方向)成分と+Y軸方向成分とを含む方向を向いて傾斜している。すなわち、表面39aに沿った平面の法線が、−Z軸方向成分と+Y軸方向成分とを含む方向を向いて傾斜している。
図16に示すように、配置部39の+X軸方向側に位置する第1の側面33は、第1の被係合部36から露出している。また、図10Aに示すように、配置部39の−X軸方向側に位置する第2の側面31は、第2の被係合部37から露出している。
図9に示すように、回路基板90は、配置部39の表面39aに設けられている。図12に示すように回路基板90の表面90aには、端子群900が配置されている。表面90aは平面である。図12に示すように、端子群900は、9つの端子931〜939からなる。回路基板90の裏面には記憶装置99(図18B)が配置されている。記憶装置99は、第1のカートリッジ4のインクに関する情報(例えば、インク残量や収容するインク色)等を格納している。端子群900が、プリンターの接触部材群82(図7A)と接触することで、回路基板90の記憶装置99とプリンター10の制御部60との間でデータ信号のやり取りが行われる。9つの端子931〜939の各々を総称する場合、又は、各々の任意の1つについて言及する場合は、符号「930」を使用する。
ここで、端子931を「第1の端子931」とも呼び、端子932を「第2の端子932」とも呼び、端子933を「第3の端子933」とも呼び、端子934を「第4の端子934」とも呼び、端子935を「第5の端子935」とも呼び、端子936を「第6の端子936」とも呼び、端子937を「第7の端子937」とも呼び、端子938を「第8の端子938」とも呼び、端子939を「第9の端子939」とも呼ぶ。
図12に示すように、端子930は、第1と第2の被係合部36,37の間に位置する。詳細には、X軸方向(幅方向)について、端子930は、第1と第2の被係合部36,37に挟まれる位置に配置されている。9つの端子931〜939はそれぞれ略矩形状に形成されている。9つの端子931〜939は、2つの列9R1,9R2を形成するように配置されている。2つの列9R1,9R2は、異なる高さに位置する。2つの列9R1,9R2はそれぞれ、第1のカートリッジ4の幅方向(X軸方向)に沿って延びる。2つの列9R1,9R2のうち、−Z軸方向側の列を第1の端子列9R1とも呼び、+Z軸方向側の列を第2の端子列9R2とも呼ぶ。第1の端子列9R1は、5つの端子935〜939からなる。第2の端子列9R2は、4つの端子931〜934からなる。各端子931〜939のそれぞれの中央部には、接触部材800と接触する接触部cpが存在する。第1と第2の端子列9R1,9R2はそれぞれ、複数の接触部cpによって形成される列であるとも考えることもできる。
第1の端子列9R1を形成する端子935〜939の各接触部cpと、第2の端子列9R2を形成する端子931〜934の各接触部cpとは、互い違いに配置されている。賞には、各接触部cpはいわゆる千鳥状に配置されている。接触部cpは、端子930の端面に形成されている。端面は平面である。
図16に示すように、端子930のうち接触部cpが形成される端面930aを含む平面95は、液体供給部447が形成された第1の区画面441に対して傾斜している。平面95は、各接触部cpによって規定される平面であるとも言える。平面95は、配置部39の表面39aと同じように傾斜している。すなわち、平面95は、鉛直下方向(−Z軸方向)成分と+Y軸方向成分とを含む方向を向いて傾斜している。例えば、平面95は、水平面(第1の区画面441)に対して25度〜45度の範囲の所定角度で傾斜している。
図10A及び図16に示すように、第1の被係合部36は、フック形状である。すなわち、図10Bに示すように、第1の被係合部36は鉛直下方向側(第1の面44側)が開口した凹状部34を有する。凹状部34は、第1の被係合部36のうち鉛直下方向側の端部の途中部分を切り欠いた形状である。第1の被係合部36は、第1の係合部84(図7A)と係合した状態で、接触部材800の弾性力Ftに抗して接触部材800から端子930が離れる動きを規制するように構成されている。
図10Bに示すように、凹状部34は、第1の当接部341と、第1の対向部342と、第1の側面部343とを備える。これらの要素341,342,343によって凹状部34が区画形成されている。第1のカートリッジ4の装着状態において、第1の当接部341は、第1の係合部84の第1の当接部84faと係合する。第1の対向部342は、凹状部の底部である。第1の対向部342は、装着過程において、第1の係合部84の第1の端部84fb(図7A)と対向する。第1の被係合部36を「第1のフック36」とも呼ぶ。凹状部34を「第1の凹状部34」とも呼ぶ。
図10Aに示すように、第2の被係合部37は、フック形状である。すなわち、図10Cに示すように、第2の被係合部37は鉛直下方向側(第1の面44側)が開口した凹状部32を有する。凹状部32は、第2の被係合部37のうち鉛直下方向側の端部の途中部分を切り欠いた形状である。第2の被係合部37は、第2の係合部85(図7A)と係合した状態で、接触部材800の弾性力Ftに抗して接触部材800から端子930が離れる動きを規制するように構成されている。
凹状部32は、第2の当接部321と、第2の対向部322と、第2の側面部323とを備える。これらの要素321,322,323によって凹状部34が区画形成されている。第1のカートリッジ4の装着状態において、第2の当接部321は、第2の係合部85の第2の当接部85faと係合する(図7A)。第2の対向部322は、凹状部の底部である。第2の対向部322は、装着過程において、第2の係合部85の第2の端部85fb(図7A)と対向する。第2の被係合部37を「第2のフック37」とも呼ぶ。凹状部32を「第2の凹状部32」とも呼ぶ。
図9に示すように、第1と第2の凹状部34,32は、同じ形状である。また、第1と第2の凹状部は同じ高さに形成されている。
図11に示すように、第4の面45は、大気開放流路450を備える。大気開放流路450は、外部と第1のカートリッジ4の液体収容部480とを連通させる。大気開放流路450は、液体収容部480の液体の消費に伴って、大気を液体収容部480内に導入する。図11及び図15に示すように、大気開放流路450は、第4の面45に形成された溝455と第4の面45に貼り付けられるシート部材456とによって形成される。シート部材456は、液体を透過しない部材によって形成されている。大気開放流路450の一端451は外部と連通し、他端452は液体収容部480に連通している。大気開放流路450は蛇行路である。これにより、限られた範囲において流路長を長くできる。これにより、液体収容部480内のインクが大気開放流路450から外部に蒸発することを抑制できる。
図16に示すように、第5の面46は、陥没部461を備える。陥没部461は、第5の面46のうち、カートリッジ装着部7のうち仕切壁741(図4A)に対応する位置に設けられている。陥没部461は、仕切壁741を受け入れ可能に構成されている。これにより、カートリッジ装着部7のスロット70を効率的に使用して第1のカートリッジ4を装着できることから、カートリッジ装着部7を小型化できる。
A−5.第1のカートリッジ4の各要素(各部材)の位置関係:
次に、図9〜図18Aを用いて第1のカートリッジ4が備える複数の要素の位置関係について説明する。図18Aは、第1と第2の被係合部36,37と接触部cpとの位置関係を模式的に示す図である。
図12に示すように、第1と第2の被係合部36,37は、第1のカートリッジ4の幅方向に間隔を開けて配置されている。第1のカートリッジ4の幅方向(X軸方向)について、第1と第2の被係合部36,37の中央を通り、かつ、Y軸方向とZ軸方向に平行な面を平面CTとする。このとき、第7の端子937の接触部cpは、平面CTを通る。第7の端子937の接触部cpは、第1の端子列9R1を形成する複数の接触部cpの中央に位置する。また、第7の端子937の接触部cpは、回路基板90の幅中央に位置する。図12に示すように、各端子931〜939は、第1のカートリッジ4の幅方向について第1と第2の被係合部36,37の間に位置する。第7の端子937の接触部cpが平面CTを通ることで、複数の端子931〜939の接触部材800に対する位置ズレを抑制できる。
図18Aに示すように、第1の被係合部36のうち第1の係合部84(図7A)と接触する部分341(第1の当接部341)と、第2の端子列9R2を形成する端子931〜934のうち接触部材801〜804(図7A)と接触する部分cp(接触部cp)とが同一の平面PN上に配置されている。また、第2の被係合部37のうち第2の係合部85(図7A)と接触する部分321(第2の当接部321)と、第2の端子列9R2を形成する端子931〜934のうち接触部材801〜804(図7A)と接触する部分cp(接触部cp)とが同一の平面PN上に配置されている。すなわち、第1のカートリッジ4を所定の位置から見た場合に、部分321と部分341と部分cpとが同一直線上に配置されている。よって、平面PNは、図18Aに示すように直線PNとも呼べる。所定の位置とは、本実施形態では、平面PNが位置する高さ位置である。なお、理解の容易のために、接触する部分341,321にはシングルハッチングを付している。
図14に示すように、接触部材800(図7A)と端子930とが接触する部分cpと、液体供給部447の中心4CXとの距離は距離La1および距離La2である。距離La1は、第1の端子列9R1(図12)を形成する接触部cpと中心4CXとの距離である。距離La2は、第2の端子列9R2(図12)を形成する接触部cpと中心4CXとの距離である。また、第1の係合部84(図7A)と第1の被係合部36とが接触する部分341と、中心4CXとの距離は距離Lbである。また、第2の係合部85(図7A)と第2の被係合部37とが接触する部分321と、中心4CXとの距離は距離Lbである。各距離La1〜Lbは、Y軸方向についての距離である。第1のカートリッジ4は、以下の関係を有する。すなわち、距離La1,La2のそれぞれよりも、距離Lbのほうが大きい。
図14に示すように、被係合部445と第1の被係合部36とは第1の位置関係を有する。第1の位置関係とは、第1の面44を−Z軸方向側から見た時に、第1の面44の対角を形成する一方のコーナー部近傍に被係合部445が位置、他方のコーナー部近傍に第1の被係合部36が位置する関係である。言い換えれば、第1の位置関係とは、被係合部445と第1の被係合部36とが、第1のカートリッジ4の長さBbにおける中心を通るXZ平面C3を挟み、かつ、第1のカートリッジ4の幅Baにおける中心を通るYZ平面C2を挟む位置に配置された関係である。また、第1の位置関係とは、第1の面44を−Z軸方向側から見た時に、被係合部445と第1の被係合部36とが、中心4CXを挟んで反対の側に位置する関係である。これにより、被係合部445と第1の被係合部36(詳細には、第1の当接部341)とを離れた位置に配置できる。XZ平面C3は、X軸方向とZ軸方向に平行な面である。YZ平面C2は、Y軸方向とZ軸方向に平行な面である。
また、被係合部445と第2の被係合部37とは第2の位置関係を有する。第2の位置関係とは、被係合部445と第2の被係合部37とが、XZ平面C3を挟み、かつ、所定のYZ平面C2aを挟む位置に配置された関係である。また、第2の位置関係とは、第1の面44を−Z軸方向側から見た時に、被係合部445と第2の被係合部37とが、中心4CXを挟んで反対の側に位置する関係である。これにより、被係合部445と第2の被係合部37とを離れた位置に配置位置に配置できる。YZ平面C2aは、Y軸方向とZ軸方向に平行な面である。
図16に示すように、第1の被係合部36(詳細には凹状部34)は、平面95を通る位置に配置されている。すなわち、第1の被係合部36(詳細には凹状部34)は、端子930に対し、端子930のうち接触部材800に接触可能な面930a(接触部cpを含む面930a)の延長方向に位置している。また、図17に示すように、第2の被係合部37(詳細には凹状部)は、平面95を通る位置に配置されている。すなわち、第2の被係合部37(詳細には凹状部32)は、端子930に対し、端子930の接触部材800に接触可能な面930a(接触部cpを含む面930a)の延長方向に位置している。
A−6.第1のカートリッジ4の内部構成:
次に、図18B〜図19を用いて第1のカートリッジ4の内部構成について説明する。図18Bは、第1のカートリッジ4の分解斜視図である。図18Cは、容器本体414の外観斜視図である。図19は図15のF15−F15断面図である。
図18Bに示すように、第1のカートリッジ4の外殻41は、容器本体414と、蓋部材412とを備える。容器本体414は、凹形状である。容器本体414には、保持部材102が収容される。蓋部材412は、容器本体414の+Z軸方向側に形成された開口を塞ぐように容器本体414の+Z軸方向側端面に緻密に取り付けられている。これにより、容器本体414の内側に液体収容部480が区画形成される。
図18Bに示すように、液体収容部480は、インクを保持するための保持部材102を有する。保持部材102は、第1の液体保持部材104と、第2の液体保持部材106と、第3の液体保持部材108と、第4の液体保持部材110とを有する。
第1〜第4の液体保持部材106〜110はそれぞれ、内部にインクが流通できる流路を形成している。また、第1〜第4の液体保持部材106〜110はそれぞれ、毛管力によってインクを保持できる。第1〜第4の液体保持部材106〜110の素材、不織布によって形成されている。第1〜第4の液体保持部材106〜110はそれぞれ、合成樹脂によって形成されている。本実施形態では、第1〜第4の液体保持部材106〜110はそれぞれ、ポリプロピレンとポリエチレンの複合材料によって形成されている。なお、第1〜第4の液体保持部材は、インクを流通可能であって、インクを毛管力によって保持可能な部材であれば、不織布に限定されるものではなく、ポリウレタンなどの多孔質部材を用いても良い。
図19に示すように、第1の液体保持部材104は、液体供給部447と接している。また、第1の液体保持部材104は、開口である液体供給部447を覆うように配置されている。第1の液体保持部材104は、プリンター10の液体導入部703(図5)の開口端面と接触するための部材である。これにより、第1の液体保持部材104に保持されているインクが液体導入部703に導入される。
第3の液体保持部材108は、第1の液体保持部材104よりも上側の位置で、第1の液体保持部材104と接している。第2の液体保持部材106は、液体収容部480のうち第2の部分480Hに収容されている。第2の液体保持部材106は、第3の液体保持部材108と接している。第4の液体保持部材110は、液体収容部480のうち第1の部分480Lに収容されている。第4の液体保持部材110は、第3の液体保持部材108と接している。第2と第4の液体保持部材106,110は、第3の液体保持部材108をY軸方向に挟む位置に配置されている。上記のように、隣り合う液体保持部材104〜110が接して配置されていることで、第1〜第4の液体保持部材104〜110はインクを流通可能に構成される。
図18B及び図18Cに示すように、液体収容部480の内面には、複数の突起483が形成されている。複数の突起483は、液体収容部480のうち液体供給部447が形成された面に形成されている、複数の突起483は、Y軸方向に液体供給部447を挟むように配置されている。複数の突起483は、第1の液体保持部材104の動きを規制することで、液体供給部447に対する第1の液体保持部材104の位置ズレを抑制する。
第1〜第4の液体保持部材104〜110はそれぞれ、液体を保持するための特性が異なる。第1の液体保持部材104の密度は、第3の液体保持部材108の密度よりも大きい。第3の液体保持部材108の密度は、第2の液体保持部材106の密度よりも大きい。また、第3の液体保持部材108の密度は、第4の液体保持部材110の密度よりも大きい。第2の液体保持部材106の密度と、第4の液体保持部材の密度は略等しい。
上記の密度の大小関係より、第1〜第4の液体保持部材104〜110は、毛管力について以下に述べる大小関係を有する。すなわち、第1の液体保持部材104の毛管力は、第3の液体保持部材108の毛管力よりも大きい。第3の液体保持部材108の毛管力は、第2の液体保持部材106の毛管力よりも大きい。また、第3の液体保持部材108の毛管力は、第4の液体保持部材110の毛管力よりも大きい。第2の液体保持部材106の毛管力と、第4の液体保持部材110の毛管力は略等しい。
第1〜第4の液体保持部材104〜110が毛管力について上記の大小関係を有することで、液体収容部480のインクは以下に述べる順で流通する。すなわち、毛管力の小さい部材から毛管力の大きい部材へとインクが流れる。図19に示すように、第1の液体保持部材104のインクが消費されると、第3の液体保持部材108のインクが第1の液体保持部材104に移動する。第3の液体保持部材108から第1の液体保持部材104へのインク移動の駆動力は、主に第1の液体保持部材104の毛管力である。
第3の液体保持部材108のインクが第1の液体保持部材104に移動することで、第3の液体保持部材108のインクが消費されると、第2と第4の液体保持部材106,110のインクが第3の液体保持部材108に移動する。第2と第4の液体保持部材106,110から第3の液体保持部材108へのインク移動の駆動力は、主に第3の液体保持部材108の毛管力である。
上記のように、液体収容部480に特性の異なる複数種の液体保持部材104〜110が収容されると共に、液体供給部447に近い順に毛管力の大きい液体保持部材が配置されることで、液体収容部480に収容されているインクを効率良く消費できる。すなわち、液体収容部480内のインク残量を低減できる。
なお、第1〜第4の液体保持部材104〜110の毛管力が、液体供給部447から離れるに従って小さくなる構成であれば、第1〜第4の液体保持部材104〜110の密度の大小関係は本実施形態に限定されるものではない。例えば、第1〜第4の液体保持部材104〜110の密度が等しい場合でも、第1〜第4の液体保持部材104〜110に撥水処理や浸水処理を行うことで上記毛管力の大小関係を有する保持部材102が形成できる。
A−7.第2のカートリッジ5の外観説明:
次に、図20〜図28Cを用いて、主に第2のカートリッジ5の外観の構成について説明する。図20は、第2のカートリッジ5の外観斜視図である。図21は、カートリッジ5の外観斜視図である。図22は、第2のカートリッジ5の外観斜視図である。図23は、第2のカートリッジ5の正面図である。図24は、第2のカートリッジ5の背面図である。図25は、第2のカートリッジ5の底面図である。図26は、第2のカートリッジ5の上面図である。図27は、第2のカートリッジ5の右側面図である。図28Aは、第2のカートリッジ5の左側面図である。図28Bは、第1の被係合部36Aを説明するための図である。図28Cは、第2の被係合部37Aを説明するための図である。
第2のカートリッジ5の説明では、第1のカートリッジ4の構成と同一または対応する構成については、第2のカートリッジ5の構成を示す符号に「A」を付した符号を使用すると共に、主な説明を省略する。第1のカートリッジ4と第2のカートリッジ5との主に異なる構成は、X軸方向の長さと、液体収容部480Aの数と、液体供給部447Aの数と、当接部449の数である。理解の容易のために、第2のカートリッジ5の主な構成について以下に説明する。
図20に示すように、第2のカートリッジ5は、角柱形状である。また、第2のカートリッジ5は、内部にインクを収容するための空間(3つの液体収容部480A1〜A3)を区画形成する。図23および図25に示すように、第2のカートリッジ5の寸法は長さPbが最も大きく、長さPb(Y軸方向の寸法)、幅Pa(X軸方向の寸法)、高さPc(Z軸方向の寸法)の順に大きい。本実施形態では、第2のカートリッジ5の長さPbは、第1のカートリッジ4の長さBbと等しい。また、第2のカートリッジ5の高さPcは、第1のカートリッジの高さBcと等しい。また、第2のカートリッジ5の幅Paは、第1のカートリッジ4の幅Baよりも大きい。第2のカートリッジ5の長さ、幅、高さの大小関係は任意に変更可能である。ここで、液体収容部480Aの各々を総称する場合、又は、各々の任意の1つについて言及する場合には符号「480A」を使用し、各々を区別して用いる場合には、符号「480A1」,「480A2」,「480A3」を使用する。液体収容部480A1にはシアンインクが収容され、液体収容部480A2にはマゼンタインクが収容され、液体収容部480A3にはイエローインクが収容される。
図20、図23、及び、図24に示すように、第2のカートリッジ5は、第1の壁44Aと、第2の壁42Aと、第3の壁43Aと、第4の壁45Aと、第5の壁46Aと、第6の壁47Aと、を備える。第1〜第6の壁44A〜47Aは、第1のカートリッジ4と同様に、第1〜第6の面42A〜47Aとも呼ぶことができる。第2〜第6の面42A,43A,45A,46A,47Aはそれぞれ、概ね平坦である。第1の面44Aは、複数の概ね平坦な面によって形成されている。ここで、第1の面44Aを底面44Aとも呼び、第2の面42Aを正面42Aとも呼び、第3の面43Aを背面43Aとも呼び、第4の面45Aを上面45Aとも呼び、第5の面46Aを右側面46Aとも呼び、第6の面47Aを左側面47Aとも呼ぶ。
第1の面44A〜第6の面47Aの位置関係は、第1のカートリッジ4の対応する第1の面44〜第6の面47と同様である。例えば、第1の面44Aと第4の面45Aとは、Z軸方向において対向する。第2の面42Aと第3の面43AとはY軸方向において対向する。第5の面46Aと第6の面47AとはX軸方向において対向する。
第1の面44Aは、第1のカートリッジ4の第1の面44と同様に、第1の区画面441Aと、第2の区画面442Aと、第3の区画面443Aとを有する。第1の面44Aのうち第1の区画面441Aには液体供給部447Aが形成されている。液体供給部447Aは3つ形成されている。3つの液体供給部447を総称する場合、又は、各々の任意の1つについて言及する場合には符号「447」を使用し、各々を区別して用いる場合には、符号「447A1」,「447A2」,「447A3」を使用する。3つの液体供給部447A1〜A3は、第2のカートリッジ5の幅方向(X軸方向)に沿って配置されている。液体供給部447A1は、カートリッジ装着部7の液体導入部703b(図6)に接続される。液体供給部447A2は、液体導入部703cに接続される。液体供給部447A3は、液体導入部703dに接続される。液体供給部447A1〜A3はそれぞれ、対応する液体収容部480A1〜A3に収容されているインクを、対応する液体導入部703b〜dに導入する。
図25に示すように、液体供給部447Aは略楕円形の開口である。詳細には、液体供給部447Aは、第1の面44Aを−Z軸方向側から見た時に、平行な2つの直線417,416と、中心5CXを同一とする2つの円弧418,419とによって形成されている。液体供給部447Aの中心5CXは、2つの円弧418,419の中心5CXである。
図25に示すように、第1の面44Aの第1の区画面441Aは、当接部449Aと、被係合部445Aとを備える。当接部449Aは2つ形成されている。2つの当接部449Aの各々を総称する場合、又は、各々の任意の1つについて言及する場合は符号「449A」を使用し、各々を区別して用いる場合には、符号「449A1」、符号「449A2」を使用する。被係合部445Aは、第1の面44Aのうち第3の面43Aと第6の面47Aとが交わる部分に近接して配置されている。
2つの当接部449A1,449A2は、第2のカートリッジ5の幅Paにおける中心を通るYZ平面C2Aを挟む位置に配置されている。また、2つの当接部449A1,449A2は、X軸方向について、3つの液体供給部447A1〜A3のうちの真ん中に位置する液体供給部447A2を挟む位置に配置されている。また、2つの当接部449A1,449A2は、3つの液体供給部447A1〜A3に近接した位置に配置されている。
図24及び図27に示すように、第3の面43Aは、被係合部432Aと、突出部436Aとを備える。各要素432A,436Aの構成は、第1のカートリッジ4の各要素432,436(図13)と同様である。
図23に示すように、第2の面42Aは、レバー421Aと、端子930Aを含む接点機構30Aとを備える。レバー421Aと、接点機構30Aとは、X軸方向に並んで配置されている。レバー421Aの各部426A,424A、427Aは、一定の幅を有する。その他のレバー421Aの構成は、第1のカートリッジ4の構成と同様である。
図23に示すように、接点機構30Aは、第1の被係合部36Aと、第2の被係合部37Aと、配置部39Aと、回路基板90Aとを備える。これらの要素30A,36A,37A、39A、90Aは、第1のカートリッジ4の対応する要素30,36,37,39,90の構成と同様である。以下に、各要素30A,36A,37A,39A,90Aのうち、主な構成について以下に再び説明する。
図23に示すように、配置部39Aと回路基板90Aとはそれぞれ、第1の被係合部36Aと第2の被係合部37Aとの間に配置されている。図21に示すように、配置部39Aは、第1の側面33Aと第2の側面31Aとを備える。回路基板90Aが備える4つの端子931A〜934Aは、第2の端子列9R2を形成し、5つの端子935A〜939Aは、第1の端子列9R1を形成する(図23)。図28Aに示すように、端子930のうち接触部cpが形成される端面930aを含む平面95Aは、水平な面である第1の区画面441Aに対して傾斜している。図21,図27,図28Aに示すように、第1の被係合部36Aと第2の被係合部37Aはそれぞれ、フック形状である。
図28Bに示すように、第1の被係合部36Aは、凹状部34Aを有する。図28Cに示すように、第2の被係合部37Aは、凹状部32Aを有する。凹状部34Aの構成は、第1のカートリッジ4の凹状部34(図10B)の構成と同じである。すなわち、図29Bに示すように、凹状部34Aは、第1の当接部341Aと、第1の対向部342Aと、第1の側面部343Aとを備える。また、図29Cに示すように、凹状部32Aは、第2の当接部321Aと、第2の対向部322Aと、第2の側面部323Aとを備える。
図22に示すように、第4の面45Aは、大気開放流路450Aは、第4の面45に形成された溝455Aと、第4の面45Aに形成された溝455Aと、第4の面45Aに貼り付けられるシート部材456A(図26参照)とによって形成される。大気開放流路450Aは、3つ形成されている。3つの大気開放流路450Aの各々を総称する場合、又は、各々の任意の1つについて言及する場合には符号「450A」を使用し、各々を区別して用いる場合には、符号「450A1」,「450A2」,「450A3」を使用する。3つの大気開放流路450A1〜A3は、外部と、対応する液体収容部480A1〜A3とを連通させる。
図20及び図28Aに示すように、第6の面47Aは、陥没部461Aを備える。この陥没部461Aは、第1のカートリッジ4の第5の面46が備える陥没部461(図16)と同様の構成である。陥没部461Aは、第6の面47Aのうち、カートリッジ装着部7のうち仕切壁741(図4A)に対応する位置に設けられている。陥没部461Aは、仕切壁741を受け入れ可能に構成されている。このように、カートリッジ装着部7に装着される複数のカートリッジ4,5の隣り合う面46,47Aが、それぞれ陥没部461,461Aを備え、陥没部461,461Aが仕切壁741を受け入れ可能に構成されている。これにより、カートリッジ装着部7のスロット70を仕切壁741によって区画しつつ、スロット70を効率的に使用して複数のカートリッジ4,5を装着できる。すなわち、カートリッジ装着部7を小型化できる。
A−8.第2のカートリッジ5の各要素(各部材)の位置関係:
上述した第1のカートリッジ4が備える複数の要素の位置関係は、第2のカートリッジ5が備える複数の要素も満たす。理解の容易のために、第2のカートリッジ5の複数の位置関係のうち、主な関係について再び説明する。
図23に示すように、第2のカートリッジ5の幅方向(X軸方向)について、第1と第2の被係合部36A,37Aの中央を通り、かつ、Y軸方向とZ軸方向に平行な平面を平面CTAとする。このとき、第7の端子937Aの接触部cpは、平面CTAを通る。また、各端子931A〜939Aは、第2のカートリッジ5の幅方向について第1と第2の被係合部36A,37Aの間に位置する。
図27に示すように、第1の被係合部36Aのうち第1の係合部84(図7A)と接触する部分341A(第1の当接部341A)と、端子931A〜934Aのうち接触部材801〜804(図7A)と接触する部分cp(接触部cp)とが同一の平面PNA上に配置されている。また、図28Aに示すように第2の被係合部37Aのうち第2の係合部85(図7A)と接触する部分321A(第2の当接部321A)と、端子931A〜934Aのうち接触部材801〜804(図7A)と接触する部分cp(接触部cp)とが同一の平面PNA上に配置されている。すなわち、第2のカートリッジ5を所定の位置から見た場合に、部分321Aと部分341Aと部分cpとが同一直線上に配置されている。所定の位置とは、本実施形態では、平面PNAが位置する高さ位置である。
図25に示すように、接触部材800(図7A)と端子930Aとが接触する部分cpと、液体供給部447Aの中心5CXとの距離は距離Ea1およびEa2である。また、第1の係合部84(図7A)と第1の被係合部36Aとが接触する部分341Aと、中心5CXとの距離、及び、第2の係合部85(図7A)と第2の被係合部37Aとが接触する部分321Aと、中心4CXとの距離は、それぞれ距離Ebである。ここで、Eb>Ea2>Ea1の関係を満たす。なお、距離Ea1は、距離La1(図14)と等しく、距離Ea2は、距離La2(図14)に等しく、距離Ebは、距離Lb(図14)に等しい。
また、被係合部445Aと接点機構30Aとは、以下の位置関係を有する。すなわち、図25に示すように、第1の面44Aを−Z軸方向側から見た時に、第1の面44Aの対角を形成する一方のコーナー部近傍に被係合部445Aが配置され、他方のコーナー部近傍に接点機構30Aが配置されている。すなわち、被係合部445Aと接点機構30Aとが、XZ平面C3A(図14のXZ平面C3に相当)を挟み、かつ、YZ平面C2A(図14の平面C2に相当)を挟む位置関係を有する。これにより、被係合部445Aと接点機構30Aとを離れた位置に配置できる。
また、図27及び図28Aに示すように、第1と第2の被係合部36A,37Aは、平面95Aを通る位置に配置されている。すなわち、第1と第2の被係合部36A,37A(詳細には、凹状部34A,32A)は、端子930Aに対し、端子930Aのうち接触部材800に接触可能な面930a(接触部cpを含む面930a)の延長方向に位置している。
A−9.第2のカートリッジ5の内部構成:
図29Aは、第2のカートリッジ5の分解斜視図である。図29Bは、容器本体414Aの外観斜視図である。図29A及び図29Bに示すように、容器本体414の内部には、3つの液体収容部480A1〜A3を区画するための2つの区画壁485A,Bが設けられている。2つの区画壁485A,Bを総称して使用する場合、又は、各々の任意の1つについて言及する場合は、符号「485」を用いる。蓋部材412Aが、容器本体414Aの開口を形成する端面、及び、区画壁485A,Bの端面に緻密に取り付けられることで、3つの液体収容部480A1〜A3が区画形成される。図29Bに示すように、区画壁485Aは、液体収容部480A2と液体収容部480A3とを区画する。区画壁485Bは、液体収容部480A1と液体収容部480A2とを区画する。
図29Aに示すように、3つの液体収容部480A1〜A3はそれぞれ、保持部材102Aを有する。保持部材102Aは、第1のカートリッジ4が備える保持部材102と同じ構成および特徴である。すなわち、保持部材102Aは、第1〜第4の保持部材104A〜110Aを有する。図29Bに示すように、各液体収容部480A1〜A3の内面には、複数の突起483Aが配置されている。
A−10.カートリッジ4,5の装着過程および装着状態について:
A−10−a.装着過程:
図30〜図37を用いてカートリッジ4,5のカートリッジ装着部7に装着する際の様子について説明する。第1のカートリッジ4と第2のカートリッジ5は同様の装着態様であるため、以下では第1のカートリッジ4を用いて説明する。図30は、装着態様を説明するための第1の図である。図31は、装着態様を説明するための第2の図である。図32は、装着態様を説明するための第3の図である。図33は、装着態様を説明するための第4の図である。図34は、装着態様を説明するための第5の図である。図35は、装着態様を説明するための第6の図である。図36は、図35のF35A−F35A断面図である。図37は、図35のF35B−F35B断面図である。図30〜図35は、装着状態における第1のカートリッジ4のYZ平面で切断した断面図である。図30及び図31は、着脱部722を通るYX平面で切断した断面図である。図32〜図34は、接触部材800を通るYZ平面で切断した断面図である。図35は、第2の係合部85を通るYZ平面で切断した断面図である。
図30に示すように、第1のカートリッジ4をカートリッジ装着部7に装着する際には、第3の面43側を第2の面42側よりも鉛直下方向側になるように第1のカートリッジ4を傾ける。この状態で被係合部432が係合部733に挿入される。次に図31に示すように、被係合部432を回転支点として第2の面42側を鉛直下方向に回転移動させる。これにより、第2の面42側がスロット70に収容されて、レバー421の当接部424がカートリッジ装着部7の着脱部722と係合する。これにより、第1のカートリッジ4がカートリッジ装着部7に装着される。装着状態では、レバー421が無荷重状態よりも第2の面42側に近付くように弾性変形している。このため、装着状態では、着脱部722によって第1のカートリッジ4を第2の装置側側壁73側に押し付ける力Fsが第1のカートリッジ4に対して加えられる。また、装着状態では、被係合部445が底壁係合部704(図6)に差し込まれている。
また、装着状態では、液体導入部703が第1の液体保持部材104と当接することで、鉛直上方向の力Ffが第1のカートリッジ4に対して加えられる。ここで、装着状態において、第1のカートリッジ4の当接部449とカートリッジ装着部7の当接部707とが当接することで、液体導入部703が過度に液体供給部447内に挿入されることを抑制できる。特に、当接部449を液体供給部447の近傍に設けることで、液体導入部703に対する鉛直方向における液体供給部447の相対的な位置が、設計された位置からズレる可能性を低減できる。例えば、第1のカートリッジ4は、Y軸方向の寸法が、他の軸方向の寸法よりも大きい。このため、第1のカートリッジ4は、Y軸方向の中央付近で鉛直下方向に撓みやすい形状を有する。第1のカートリッジ4のうちY軸方向の中央付近には液体供給部447が位置する。よって、鉛直方向について、液体供給部447近傍は、カートリッジ装着部7に対する位置ズレが生じやすい。当接部449を液体供給部447の近傍に設けることで、第1のカートリッジ4のうち、Y軸方向の中央付近の撓みの発生を抑制でき、液体供給部44のカートリッジ装着部7に対する鉛直方向の位置ズレの発生を抑制できる。これにより、プリンター10が良好に印刷を行える範囲のインク量を液体収容部480から液体導入部703に導入できる。また、液体供給部447が形成された第3の区画面443に被係合部445が形成されていることで、液体供給部447の液体導入部703に対するXY平面における位置決めを精度良く行うことができる。
図32は、図30と同じ状態であり、被係合部432が係合部733に挿入されている状態である。図32に示す状態よりも、第1のカートリッジ4の第2の面42側が鉛直下方向に押し進められることで、第1のカートリッジ4のカートリッジ装着部7への装着が進む。図32に示す状態は、接触部材800の一端部分821と端子930との接触が開始された状態である。
装着過程では、図32の状態よりも、さらに第1のカートリッジ4の第2の面42側が鉛直下方向に押し進められる。これにより、図33及び図34に示すように、両部材800,930の接触が開始された時点から第1のカートリッジ4の装着が完了するまでの間、接触部材800が端子930表面を擦りながら移動する。この移動は、ワイピングとも呼ばれる。端子930表面を接触部材800が擦ることで、端子930表面のゴミや酸化被膜などの不純物を除去できる。これにより、端子930と接触部材800との電気的な接続を良好にできる。
図35に示すように、第1のカートリッジ4の装着状態に至るまでの装着過程において、第1の被係合部36の第1の対向部342は、第1の係合部84のうち鉛直上方向側に位置する第1の端部84fbと対向する。また、第1のカートリッジ4の装着状態に至るまでの装着過程において、第2の被係合部37の第2の対向部322は、第2の係合部85のうち鉛直上方向側に位置する第2の端部85fbと対向する。少なくとも、第1のカートリッジ4の装着状態では、第1の対向部342が第1の端部84fbと対向し、第2の対向部322が第2の端部85fbと対向する。第1のカートリッジ4の装着過程では、第3の面43側が装着状態よりも僅かに鉛直下方向に押し進められる。そして、利用者による第1のカートリッジ4への装着操作が完了した後に、第1のカートリッジ4は、力Ff,FtZによって、鉛直上方向に移動する。この鉛直上方向への移動は、レバー421が着脱部722と係合するまで行われる。
両部材342,84fb,322,85fbの鉛直方向における距離は、以下の所定の状態を満たすように設計されることが好ましい。すなわち、所定の状態とは、装着状態から第2の面42側を鉛直下方向に押し進めることで両部材342,84fb,322,85fbを接触させたときに、接触部材800と端子930とが接触を維持している状態である。
A−10−b.装着状態:
図35に示すように、装着状態では、第1の被係合部36の第1の当接部341が、第1の係合部84の第1の当接部84faと係合する(「第1の係合」とも呼ぶ)。また、装着状態では、第2の被係合部37の第2の当接部321が、第2の係合部85の第2の当接部85faと係合する(「第2の係合」とも呼ぶ)。第1の係合と第2の係合とのそれぞれは、+Y軸方向成分を含む力Ftに抗して第1のカートリッジ4が接触部材800から離れる方向(+Y軸方向)への動きを規制する。すなわち、力Fpがカートリッジ装着部7から第1のカートリッジ4に対して加えられる。
また、図36に示すように、装着状態では、X軸方向について、配置部39が第1の係合部84と第2の係合部85との間に位置している。すなわち、装着状態では、第1の係合部84が配置部39の第1の側面33と対向し、第2の係合部85が配置部39の第2の側面31と対向する。
すなわち、第1のカートリッジ4は、第2の面42に突出して設けられた配置部39と、配置部39の表面39aに設けられた回路基板90であって、端子930を含む回路基板90と、配置部39の一方の側面に設けられた第1の被係合部36と、配置部39の他方の側面に設けられた第2の被係合部37とを備える。第1の被係合部36は、カートリッジ装着部7の突起状の第1の係合部84を受け入れ可能な第1の凹状部34を有し、第2の被係合部37は、カートリッジ装着部7の突起状の第2の係合部85を受け入れ可能な第2の凹状部32を有し、配置部39の一方の側面33及び回路基板90の一方の側面は、第1の凹状部32と対向し、配置部39の他方の側面31及び回路基板90の他方の側面は、第2の凹状部34と対向する。言い換えれば、配置部39の一方の側面33及び回路基板90の一方の側面は、第1の凹状部32を介して外部から見える位置に配置され、配置部39の他方の側面31及び回路基板90の他方の側面は、第2の凹状部34を介して外部から見える位置に配置されている。
また、図37に示すように、装着状態では、X軸方向について、コネクター80が、第1の被係合部36と第2の被係合部37との間に位置している。すなわち、装着状態では、第1の被係合部36がコネクター本体855の第1の側面85tと対向し、第2の被係合部37がコネクター本体855の第2の側面85sと対向する。
A−11.効果:
説明の便宜上、第1のカートリッジ4の構成と、第1のカートリッジ4が装着される第1のスロット70aの構成を用いて、本実施形態の効果を説明する。しかしながら、第2のカートリッジ5のうち第1のカートリッジ4に対応する構成と、第2のカートリッジ5が装着される第2のスロット70bのうち第1のスロット70aと対応する構成についても同様の効果を奏する。
A−11−a.第1群の効果:
本実施形態では、第1のカートリッジ4は、接触部材800に接触可能に配置された端子930と、第1の係合部84に係合可能な第1の被係合部36とを備える(図9.図12)。また、第1の係合部84は、プリンター10に設けられている。これにより、接触部材800の弾性力Ftと、両部材84,36の係合によって生じる力Fp(規制力Fp)とを利用して接触部材800と端子930との接触の信頼性を高めることができる(図3C)。すなわち、第1の被係合部36は、第1の係合部84と係合した状態で、接触部材800の弾性力Ftに抗して、接触部材800から端子930が離れる動きを規制するように構成されている。以上のように、本実施形態では、両部材800,930の接触を良好に維持できる。特に本実施形態では、プリンター10の接触部材800と第1の係合部85とが隣接して配置されている(図7A)。すなわち、接触部材800に対応する第1のカートリッジ4の端子930と、第1の係合部84に対応する第1のカートリッジ4の第1の被係合部36とは隣接する位置に配置されている。これにより、端子930のより近い位置で、端子930の動きが規制されるため、接触部材800と端子930との接触の信頼性を高めることができる。
また、上記実施形態では、第1のカートリッジ4が、液体供給部447が形成された第1の面44と、端子930と第1の被係合部36とを有する第2の面42とを備える(図9)。第1の被係合部36は、第1の係合部84と係合した状態で、接触部材800の弾性力Ftに抗して接触部材800から端子930が離れる動きを規制するように構成されている(図9)。これにより、両部材800,930の接触を良好に維持できる。また、端子930が設けられた第2の面42に第1の被係合部36が設けられている。第2の面42は、液体供給部447が設けられた第1の面44とは異なる面である。この構成により、第1のカートリッジ4の装着過程において、第1の被係合部36がカートリッジ装着部7に衝突する可能性を低減できる。よって、カートリッジ装着部7や第1のカートリッジ4が損傷する可能性を低減できる。
また、上記実施形態では、接触部材800と端子930とが接触する部分cpと液体供給部447の中心4CXとの距離La1,La2より、第1の係合部84と第1の被係合部36とが接触する部分341と、中心4CXとの距離Lbのほうが大きい(図14)。また、上記実施形態では、距離La1,La2より、第2の係合部85と第2の被係合部37とが接触する部分321と、中心4CXとの距離Lbのほうが大きい(図14)。これにより、接触する部分cpよりも接触する部分341,321を第1のカートリッジ4の外壁42から外側に突出した位置に形成できる。第1のカートリッジ4の外壁42よりも外側は他の構成部材が密に配置されていない。これにより、第1の被係合部36や第2の被係合部37の配置位置や形状に自由度を持たせることができるため、接触部材800と端子930との接触の信頼性を高めることができる。例えば、レバー421と隣接して第1の被係合部36を配置できる。また、形状としては、第1と第2の被係合部36,37をフック形状に形成できる。
また、上記実施形態では、端子930は、第1の被係合部36と第2の被係合部37との間に配置されている。また、接触部材800は、第1の係合部84と第2の係合部85との間に配置されている。これにより、第1と第2の被係合部36,37が対応する第1と第2の係合部84,85と係合することによって、端子930の両側から規制力Fpをそれぞれ生じさせることができる(図35)。これにより、接触部材800と端子930との接触の信頼性をさらに高めることができる。
また、本実施形態では、第1の被係合部36が、端子930に対し、端子930の接触部材800に接触可能な面を含む平面95を通る位置に配置されている(図16)。すなわち、第1の被係合部36が、端子930に対し、端子930の接触部材800に接触可能な面930aの延長方向に位置している(図16)。これにより、平面95を通る位置に第1の被係合部36を配置できるため、第1の被係合部36を端子930に近接した位置に配置できる。詳細には、第1の係合部84を受け入れて係合する第1の凹状部34を端子930に近接した位置に配置できる。装着状態において、第1の係合部84と係合して端子930の動きを規制する第1の被係合部36(詳細には、第1の凹状部34)を端子930に近接した位置に配置することで、接触部材800と端子930との接触の信頼性をさらに高めることができる。これにより、装着状態において、第1のカートリッジ4に対して弾性力Ftが加わった場合でも、両部材800,930の接触の信頼性をさらに高めることができる。
また、第2の被係合部37も第1の被係合部36と同様に、端子930に対し、平面95を通る位置に配置されている(図17)。すなわち、第2の被係合部37が、端子930に対し、端子930の接触部材800に接触可能な面930aの延長方向に位置している。これにより、第2の被係合部37も第1の被係合部36と同様に端子930に近接した位置に配置できる。これにより、接触部材800と端子930との接触の信頼性をより一層高めることができる。
また、本実施形態では、第1の被係合部36は、第1のカートリッジ4の装着過程において、第1の係合部84のうち鉛直上方向側に位置する第1の端部84fbと対向する第1の対向部342を有する(図35)。これにより、第1のカートリッジ4をカートリッジ装着部7に装着する際に、第1の端部84fbが第1の対向部342と衝突するため、接触部材800が端子930を擦る距離を適正な範囲内に収めることができる。これにより、接触部材800と端子930との接触の信頼性を高めることができる。特に本実施形態では、端子930を挟んで第1の被係合部36と対向する第2の被係合部37についても、装着過程においてプリンター10の第2の端部85fbと対向する第2の対向部322を有する(図35)。これにより、第1の端部84fbと第1の対向部342との衝突と、第2の端部85fbと第2の対向部322との衝突とによって、第1のカートリッジ4が第5の面46側、又は、第6の面47側に傾くことを抑制できる。すなわち、装着過程において、端子930が第5の面46側、又は、第6の面47側に傾くことを抑制できる。また、第1の対向部342と、第2の対向部322とによって、接触部材800と端子930との接触の信頼性をさらに高めることができる。例えば、接触部材800の摩擦領域が端子930を通り越して端子930の配置されていない部分にまで到達することを防止できる(部材制限効果)。以下に、部材制限効果の詳細についてさらに記載する。
図33に示すように、第1のカートリッジ4の装着過程では、被係合部432を回転支点として、被係合部432が設けられた第3の面43と対向する第2の面42側が回転移動することで、鉛直下方向に移動する。装着過程では、図35に示す装着状態よりも第2の面42側がさらに鉛直下方向に押し進められる場合がある。第1のカートリッジ4がカートリッジ装着部7に対して、過度に鉛直下方向側に押し進められた場合、接触部材800が回路基板90の表面を擦る距離が大きくなる。これにより、接触部材800が端子930以外の部分を擦る場合が生じ得る。接触部材800が端子930以外の部分を擦ることで、例えば、端子930が配置された部材(回路基板90)のうち端子930が形成されていない部分が削り取られ、削りカスが発生する場合がある。第1のカートリッジ4が過度に鉛直下方向側に押し進められようとした際に、第1の対向部342や第2の対向部322が、カートリッジ装着部7の第1の端部84fbや第2の端部85fbに衝突する。両部材342,322,84fb,85fbが衝突することで、第1のカートリッジ4が過度に鉛直下方向側に押し進められることを抑制できる。これにより、接触部材800が端子930を擦る距離を適正な範囲に収めることができる。
また、本実施形態では、第1の被係合部36と第2の被係合部37とはそれぞれフックである。すなわち、第1の被係合部36と第2の被係合部37はそれぞれ板状部材であり、鉛直下方向に開口する凹状部34,32を有する(図10B,C)。第1の凹状部34は、第1の係合部84を受け入れ可能に構成され、第2の凹状部32は、第2の係合部85を受け入れ可能に構成されている。これにより、単純な構成によって第1と第2の被係合部36,37を形成できる。
A−11−b.第2群の効果:
また、図18Aに示すように、上記実施形態では、部分321と部分341と部分cpとが同一直線上に配置されている。これにより、各部分321,341、cpが異なる直線上に位置する場合に比べ、端子のうち導電性接触部材と接触する部分(接触部cp)の位置ズレを抑制できる。すなわち、各部分321,341,cpが同一線上に配置されることで、部分cpと部分321との距離と、部分cpと部分341との距離とを短くできる。よって、部分cpにより近い位置で、部分321,341によって部分cpの動きを規制できる。
本実施形態では、端子930の接触部材800に対する、直交する3方向(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向)における動きを抑制できる。すなわち、本実施形態では、端子930が接触部材800から離れようとする動きを規制できる。この理由を以下に詳述する。
・X軸方向の動きの規制について:
X軸方向に端子930が動くように第1のカートリッジ4に外力が加わった場合でも、図36に示すように、配置部39の側面31,33や回路基板90の側面が第1と第2の係合部84,85に衝突する。これにより、X軸方向における端子930の動きを規制できる。
・Y軸方向の動きの規制について:
−Y軸方向に端子930が動くように第1のカートリッジ4に外力(例えば、外力Ft)が加わった場合でも、図35に示すように、第1の被係合部36が第1の係合部84と係合していることで、−Y軸方向の端子930の動きを規制できる。また同様に、第2の被係合部37が第2の係合部85と係合することで、−Y軸方向への端子930の動きを規制できる。
・Z軸方向の動きの規制について:
−Z軸方向に端子930が動くように第1のカートリッジ4に外力が加わった場合でも、図35に示すように、第1の被係合部36が第1の係合部84と衝突することで、−Z軸方向の端子930の動きを規制できる。また同様に、第2の被係合部37が第2の係合部85と衝突することで、−Z軸方向の端子930の動きを規制できる。
+Z軸方向に端子930が動くように第1のカートリッジ4に外力(例えば、図34に示す外力FtZ)が加わった場合でも、図31に示すように、レバー421が着脱部722と係合していることで、+Z軸方向の端子930の動きを規制できる。
また、装着状態における3方向の端子930の動きを規制する部材36,37,90,46,47,421を、端子930が設けられた第2の面42に設けることで、動きを規制する部材を端子930に近接して配置できる。これにより、各部材36,37,90,46,47,421によって、端子930の動きをより精度良く規制できる。
A−11−c.その他の効果:
上記実施形態では、図14に示すように、被係合部445と第1の被係合部36とは第1の位置関係を有する。これにより、被係合部445と第1の被係合部36とをより離れた位置に配置できる。ここで、図14に示すように、装着状態において、第1の被係合部36を支点として第1のカートリッジ4の第3の面43側が矢印ST方向に回転移動するような外力が第1のカートリッジ4に加わる場合がある。矢印ST方向は、XY平面に沿った方向である。この場合において、被係合部445が、第1の被係合部36から離れた位置に配置されることで、第1のカートリッジ4の第3の面43側の矢印ST方向への動きを抑制できる。
また、上記実施形態では、図16に示すように、第1のカートリッジ4の外表面における液体供給部447から端子930に至る経路の間に段差442が形成されている。これにより、液体供給部447からインクが漏れ出した場合でも、段差442によって漏れ出したインクが端子930に到達する可能性を低減できる。これにより、端子930と接触部材800の接触をさらに良好に維持できる。
B.第2実施形態:
図38は、第2の実施形態のカートリッジ装着部7aを説明するための図である。カートリッジ装着部7aと第1実施形態のカートリッジ装着部7(図4A)との異なる点は、カートリッジ装着部7aが仕切壁743,745を備える点である。その他の構成についてはカートリッジ装着部7と同様であるため、同様の構成については同一符号を付すと共に説明を省略する。また、カートリッジ装着部7a以外のプリンター10の構成も第1実施形態と同様である。
仕切壁743,745は、装置側底壁74から鉛直上方向に延びる。液体導入部703cと液体導入部703dとの間に位置する。仕切壁745は、液体導入部703bと液体導入部703cとの間に位置する。
図39は、第2実施形態の第2のカートリッジ5aを説明するための図である。図40は、第2実施形態の第2のカートリッジ5aを説明するための図である。第2のカートリッジ5aと第1の実施形態の第2のカートリッジ5(図21)との異なる点は、第1の面44Aの第1の区画面441Aに溝部444,448が形成されている点である。その他の構成については第2のカートリッジ5と同様の構成であるため、同様の構成については同一符号を付すと共に説明を省略する。
図39に示すように、溝部448は、液体供給部447A2と液体供給部447A3との間に形成されている。溝部444は、液体供給部447A1と液体供給部447A2との間に形成されている。溝部444は、仕切壁745を受け入れ可能に構成されている。溝部448は、仕切壁743を受け入れ可能に構成されている。
図40に示すように、仕切壁485Aaと仕切壁485Baとは、液体収容部480A1〜A3を区画する。仕切壁485Aa,485Baはそれぞれ、+Z軸方向側端部に溝を形成している。
本実施形態では、装着状態では、第2のカートリッジ5aの溝部444、448が対応する仕切壁743,745を受け入れる。これにより、装着状態における第2のカートリッジ5aのX軸方向における動きを規制できる。よって、装着状態において、液体導入部703b〜dと液体供給部447A1〜A3との位置ズレを抑制でき、第2のカートリッジ5aから液体導入部703a〜dにインクを導入できる。
C.第3実施形態:
C−1.第2のカートリッジ5bの構成および効果:
図41は、第3実施形態の第2のカートリッジ5bについて説明するための図である。図42は、第3実施形態の第2のカートリッジ5bの破断図である。図43は、第2のカートリッジ5bの断面図である。第2のカートリッジ5bと第2実施形態の第2のカートリッジ5a(図40)との異なる点は、第2のカートリッジ5bが内部開放流路910を有する点である(図19)。その他の構成については第2のカートリッジ5a(図40)と同様の構成であるため、同様の構成については同一符号を付すと共に説明を省略する。また、第2のカートリッジ5bが装着されるプリンターの構成は第2実施形態のプリンターと同様の構成である。
図41及び図42に示すように、液体収容部480A1の内面のうち、第1の面44Aには、液体供給部480A1から第3の面43Aまで延びる2つの溝481A,481Bが形成されている。また、液体収容部480A1の内面のうち、第3の面43には凸部739が形成されている。凸部739は、容器本体414Aのうち、第1の面44A(底面44A)から開口を形成する端面732まで延びる。ここで、2つの溝481A,481Bの各々を総称して用いる場合には、符号「481」を使用する。
図43に示すように、第2のカートリッジ5bは、液体収容部480A1に液体供給部447A1と外部とを連通させるための内部開放流路910を有する。内部開放流路910の一端は液体供給部447A1に接続され、他端は大気開放流路450の他端に接続されている。内部開放流路910は、一端から他端に向かう順に、第1の流路481と、第2の流路482と、第3の流路489とを有する。
第1の流路481は、溝481と保持部材102Aとの隙間によって規定されている。第2の流路482は、凸部739によって形成された第3の面43Aと保持部材102Aとの隙間によって規定されている。第3の流路489は、保持部材102Aと蓋部材412Aとの隙間によって規定されている。
ここで、第2のカートリッジ5bをカートリッジ装着部7aに装着する装着過程において、液体供給部447A1を介して液体収容部480A1内に空気が流入する場合がある。本実施形態では、第2のカートリッジ5bは、液体供給部447A1と外部とを連通させるための内部開放流路910を有する。これにより、液体供給部447A1を介して液体収容部480A1内に空気が流入した場合でも、内部開放流路910によって流入した空気を外部に逃がすことができる。よって、流入した空気が液体供給部447A1近傍で滞留する可能性を低減でき、液体導入部703に空気が導入される可能性を低減できる。液体導入部703への空気の導入を低減することによって、いわゆるプリンター10の空打ち等の不具合の発生を低減できる。
C−2.第3実施形態の変形例:
C−2−1.第1の変形例:
第3実施形態では、内部開放流路910が液体収容部480A1に形成されていたが、他の液体収容部に形成しても良い。例えば、第2のカートリッジ5bの全ての液体収容部480A1〜A3に内部開放流路910を形成しても良いし、第1のカートリッジ4に内部開放流路910を形成しても良い。また、第1実施形態のカートリッジ4,5または第2実施形態のカートリッジ5aに内部開放流路910が形成されていても良い。
C−2−2.第2の変形例:
上記第3実施形態では、第1の流路481は溝481を設けることによって形成されていたが、溝481に代えて凸部を設けることによって第1の流路481を形成しても良い。また、第2の流路482は凸部739を設けることによって形成されていたが、凸部739に代えて第3の面43Aに溝を設けることによって第2の流路482を形成しても良い。また、第3の流路489は、保持部材102Aと蓋部材412Aとの隙間によって形成されていたが、蓋部材412Aの内面に溝を設けることによって第3の流路489を形成しても良い。
D.カートリッジの構成に関する変形例:
D−1.カートリッジの外形に関する変形例:
図44〜図47に、カートリッジの外形に関する変形例を示す。以下の変形例は、上記実施形態で説明した第1のカートリッジ4と第2のカートリッジ5,5a,5bについて適用できる。以下では、第1のカートリッジ4を例に説明を行う。図44は、第1変形例のカートリッジの形状を示す概念図である。図45は、第2変形例のカートリッジの形状を示す概念図である。図46は、第3変形例のカートリッジの形状を示す概念図である。図47は、第4変形例のカートリッジの形状を示す概念図である。
図44に示すカートリッジ4eの外殻41eは、曲面形状の側面を有する。このような、外殻41eの形状としては、例えば、図44に示す曲面形状と平面形状とを組み合わせた形状と、楕円形状のような形状とが挙げられる。カートリッジ4eは、第3の面43側に被係合部432を有する。また、カートリッジ4eは、第1の面44側に液体供給部447を有する。また、カートリッジ4eは、第2の面42側に接点機構30とレバー421とを有する。カートリッジ4eは一定の幅を有する。上記のように、カートリッジ4eは、プリンター10の各部材に対応するように、被係合部432と、液体供給部447と、接点機構30と、レバー421とが設けられている。カートリッジ4eは、カートリッジ4との互換性を有する。すなわち、プリンター10のカートリッジ装着部7は、カートリッジ4eを着脱可能に装着できる。
図45に示すカートリッジ4fの外殻41fは、側面が曲面形状によって形成されている。図45に示すカートリッジ4fは、カートリッジ4と互換性を有しているためカートリッジ装着部7に着脱可能に装着できる。
図46に示すカートリッジ4gの外殻41gの形状は、直方体形状である。カートリッジ4gの高さ寸法は、カートリッジ装着部7のうち深さの浅い装着室71aの高さ寸法に対応している。すなわち、カートリッジ4gの第1の面44と装置側底壁74との間には一部において隙間が発生する。図46に示すカートリッジ4gは、カートリッジ4と互換性を有しているためカートリッジ装着部7に着脱可能に装着できる。
図47に示すカートリッジ4hは、第2の面42が傾斜している。第2の面42は、端子930の接触部cpを含む平面95と平行になるように傾斜している。カートリッジ4hは、配置部39(図10A)の機能を第2の面42自体が有している。図47に示すカートリッジ4gは、カートリッジ4と互換性を有しているためカートリッジ装着部7に着脱可能に装着できる。
図44〜図47に示した各種の例から理解できるように、カートリッジの外形の形状には、様々な変形例が考えられる。カートリッジの外形の形状が本実施形態と異なる形状を有している場合にも、例えば図44〜図47に点線または実線で示したように、カートリッジ4e〜4hは、本実施形態のカートリッジ4に対応する6つの面を仮想的に有するとも言える。すなわち、図10A,図16に示した第1の面44(底面44)、第2の面42(正面42)、第3の面43(背面43)、第4の面45(上面45)、第5の面46(右側面46)、及び、第6の面47(左側面47)を仮想的に考えることが可能である。本明細書において、「面」(プレーン)という用語は、このような仮想的な面(仮想面、非実在面とも呼ぶ)と、図10Aや図16に記載したような実在面と、の両方を包含した意味で使用することができる。また、「面」という用語は、平面と曲面の両方を包含した意味で使用される。
また、インクをプリンター10に導入するカートリッジにおいて、回路基板90の端子930とプリンター10の接触部材800との接触の信頼性を高める観点で考えれば、カートリッジ4は、少なくとも接点機構30と、当接部424とを備えていれば良い。当接部424は、接点機構30が設けられた側(第2の面42側)と同じ側に位置することが好ましい。被係合部432は省略可能である。
D−2.回路基板90の配置構成に関する変形例:
図48〜図50に、回路基板90の配置構成に関する変形例を示す。以下の変形例は、上記実施形態で説明した第1のカートリッジ4と第2のカートリッジ5,5a,5bについて適用できる。以下では、第1のカートリッジ4を例に説明を行う。図48は、第1変形例の回路基板90の配置構成を示す概念図である。図49は、第2変形例の回路基板90の配置構成を示す概念図である。図50は、第3変形例の回路基板90の配置構成を示す概念図である。
図48に示すカートリッジ4iは、回路基板90が、バネ980を介して配置部39に取り付けられている。装着状態では、回路基板90は、接触部材800(図7A)の弾性力Ftによって配置部39に配置部39上に位置する。カートリッジ4iのその他の構成は、第1実施形態のカートリッジ4と同様の構成である。例えば、図示は省略しているが、カートリッジ4iは第1の被係合部36と第2の被係合部37(図11)とを備える。
図49に示すカートリッジ4jは、回路基板90が、回転支点98を有する。これにより、回路基板90は、回転支点98を支点として回転可能に構成されている。装着過程において、接触部材700(図7A)と回路基板90とが接触することで、回路基板90に外力が加えられる。これにより、回路基板90は点線で示す位置から実線で示す位置へと回転する。装着状態では、回路基板90は実線の位置に配置される。装着状態では、回路基板90の端子930と、接触部材800とが接触する。カートリッジ4jの配置部39を除くその他の構成は、第1実施形態のカートリッジ4と同様の構成である。例えば、図示は省略しているが、カートリッジ4jは第1の被係合部36と第2の被係合部37(図11)とを備える。カートリッジ4jは配置部39を備えていない。なお、カートリッジ4jが配置部39を備えていても良い。
図50に示すカートリッジ4kは、カートリッジ4jと同様に、回路基板90が回転支点98を有する。カートリッジ4jと異なる点は、カートリッジ4kが回路基板90の回転を規制する規制部94を備える点である。規制部94は、第2の面42から突出している。装着状態では、回路基板90は実線で示す位置に配置される。すなわち、装着状態では、回路基板90の上端部が規制部94に当接することで、回路基板90の状態(姿勢)が安定する。
上記のカートリッジ4i〜4kは、カートリッジ4と互換性を有しているためカートリッジ装着部7に着脱可能に装着できる。
なお、本明細書の実施形態および変形例において、端子930は回路基板90の表面に設けられていたが、回路基板90を省略して、カートリッジ4の容器本体414の表面上に直接に設けても良い。例えば、配置部39の表面39a(図10A)に直接に設けても良い。
D−3.アダプターを使用したカートリッジ:
図51は、アダプターを使用したカートリッジ4mの構成を示す斜視図である。図52は、アダプターを使用したカートリッジ4の構成を示す斜視図である。カートリッジ4mは、液体収容部480を有する収容部材191と、アダプター193とに分解できる。利用者は、収容部材191内のインクが無くなった場合、収容部材191を新しいものに交換するか、収容部材191にインクを補充する。アダプター193は再利用できる。カートリッジ4mは、第1実施形態のカートリッジ4(図9)と互換性を有する。
図51に示すように、カートリッジ4mの外殻41は、収容部材191の外殻と、アダプター193の外殻との組み合わせによって構成される。収容部材191は、カートリッジ4mの外殻41のうち、第4の面45を構成する。収容部材191は、インクを収容する液体収容部480と、プリンター10の液体導入部703が接続される液体供給部447とを有する。収容部材191の内部には、第1の液体保持部材104を含む保持部材が収容されている。図52に示すように、収容部材191は、大気開放流路450が形成された蓋部材412を有する。蓋部材412は収容部材本体194に着脱可能に取り付けられていても良いし、溶着などにより着脱できないように取り付けられていても良い。
アダプター193は、カートリッジ4mの外殻41のうち、第1の面44と、第2の面42と、第3の面43と、第5の面46と、第6の面47とを構成する。アダプター193のうち第2の面に相当する面は、開口197aが形成されている。図52に示すように、アダプター193の内部には、収容部材191を受け入れる空間である受入部197が形成されている。また、第1の面44のうち液体供給部447と対応する位置には開口199が形成されている、収容部材191をアダプター193の受入部197に収容した場合、開口199を介して液体供給部447が液体導入部703に接続可能な状態となる。アダプター193には、接点機構30とレバー421などのカートリッジ装着部7に各部材に対応する部材が設けられている。上記のように、収容部材191とアダプター193とによってカートリッジ4mを構成しても良い。
図53は、アダプターを使用した他のカートリッジ4nの構成を示す斜視図である。カートリッジ4nは、液体収容部480を有する収容部材191と、アダプター193nとに分離できる。利用者は、液体収容部480内のインクが無くなったら、収容部材191を新しいものに交換するか、インクを液体収容部480内に補充する。アダプター193nは再利用できる。このカートリッジ4nは、第1実施形態のカートリッジ4(図9)と互換性を有する。
図51および図52に示すカートリッジ4mと、図53に示すカートリッジ4nとの異なる点は、アダプター193nの構成である。収容部材191等のその他の構成はカートリッジ4mと同様の構成であるため、同様の構成については同一符号を付すと共に説明を省略する。
カートリッジ4nの外殻41は、収容部材191の外殻と、アダプター193nの外殻との組み合わせによって構成される。収容部材191は、カートリッジ4mの外殻41のうち、第4の面45と、第5の面46とを構成する。
アダプター193nは、カートリッジ4nの外殻41のうち、第1の面44と、第2の面42と、第3の面43と、第6の面47とを備える。アダプター193nは、カートリッジ4nの外殻41のうち、第4の面45と、第5の面46に相当する面は、開口を形成している。
アダプター193nは、収容部材191を受け入れる空間である受入部197nを有する。また、第1の面44のうち液体供給部447と対応する位置には、液体供給部447を液体導入部703に対して露出させるための開口199nが形成されている、収容部材191をアダプター193nの受入部197nに収容した場合、開口199nを介して液体供給部447が液体導入部703に接続可能な状態となる。アダプター193nには、接点機構30とレバー421などのカートリッジ装着部7に各部材に対応する部材が設けられている。上記のように、収容部材191とアダプター193nとによってカートリッジ4nを構成しても良い。
図54は、アダプターを使用した他のカートリッジ4pの構成を示す斜視図である。図55は、カートリッジ4pを説明するための模式図である。図54に示すように、カートリッジ4pは、アダプター150と、外部タンク151と、チューブ153と、補助アダプター155(図55)とを備える。アダプター150は、保持部材102の構成および第4の面45の構成を除いて第1実施形態のカートリッジ4と同様の構成である。
外部タンク151には、インクが収容される。外部タンク151は、図1に示すプリンター10の外部に置かれる。図55に示すように、液体収容部480内には、第1の液体保持部材104が配置されている。補助アダプター155は、液体収容部480の内部において、第1の液体保持部材104を覆うように取り付けられる。これにより、液体収容部480内には、補助アダプター155によって区画形成された内部収容部480pが形成される。内部収容部480pは、第1の液体保持部材104が配置されている。チューブ153の一部分は、第4の面45に形成された開口を介して液体収容部480内に挿入される。チューブ153は、外部タンク151と内部収容部480pとを連通させる。利用者は、外部タンク151のインクが無くなった場合、外部タンク151を新しいものに交換するか、外部タンク151にインクを補充する。アダプター150は再利用できる。このカートリッジ4pは、第1実施形態のカートリッジ4(図9)と互換性を有する。すなわち、アダプター150は、カートリッジ装着部7に装着可能に構成されている。なお、アダプター150は第4の面45を備えていなくても良い。また、内部収容部480p内には第1の液体保持部材104が収容されている必要はない。例えば、内部収容部480p内には、収容部材191と接して配置されたインクを保持可能な部材が収容されていれば良い。インクを保持可能な部材としては、スポンジなどの多孔質部材や、本実施形態の不織布を用いることができる。
図56は、アダプターを使用した他のカートリッジ4qの構成を示す斜視図である。カートリッジ4qは、アダプター150aと、外部タンク151と、チューブ153と、補助アダプター156とを備える。アダプター150aは、図53を用いて説明したアダプター193nと同様の構成である。外部タンク151には、インクが収容される。外部タンク151は、図1に示すプリンター10の外部に配置される。
補助アダプター156は、液体供給部447を備える。また、補助アダプターは筺体である。補助アダプター156内には第1の液体保持部材104が収容されている。補助アダプター156は、液体供給部447を備える。第1の液体保持部材104は、液体供給部447と接して配置されている。なお、内部収容部480p内には第1の液体保持部材104が収容されている必要はない。例えば、内部収容部480p内には、収容部材191と接して配置されたインクを保持可能な部材が収容されていれば良い。インクを保持可能な部材としては、スポンジなどの多孔質部材や、本実施形態の不織布を用いることができる。
チューブ153は、補助アダプター156と外部タンク151とを連通させる。チューブ153は、外部タンク151のインクを補助アダプター156へ流通させる。外部タンク151とチューブ153と補助アダプター156とは、インクを収容する収容部材191qとして機能する。収容部材191qとアダプター150aとは分離できる。利用者は、外部タンク151のインクが無くなった場合、外部タンク151を新しいものに交換するか、インクを外部タンク151に補充する。アダプター150aは再利用できる。このカートリッジ4qは、第1実施形態のカートリッジ4(図9)と互換性を有する。
図57は、アダプターを使用した他のカートリッジ4rを説明するための図である。カートリッジ4rは、アダプター150rと、外部タンク151と、チューブ153と、流通針167とを備える。アダプター150rは、第1実施形態のカートリッジ4と同様の構成である。外部タンク151には、インクが収容される。外部タンク151は、図1に示すプリンター10の外部に配置される。
流通針167は、液体収容部480に差し込まれている。流通針167とチューブ153とによって、外部タンク151と液体収容部480とが連通する。外部タンク151とチューブ153と、流通針167とは、インクを収容する収容部材191rとして機能する。収容部材191rとアダプター150rとは分離できる。利用者は、外部タンク151のインクが無くなった場合、外部タンク151を新しいものに交換するか、インクを外部タンク151に補充する。アダプター150rは再利用できる。このカートリッジ4rは、第1実施形態のカートリッジ4(図9)と互換性を有する。
上記に説明したアダプターを有するカートリッジ4m〜4rは、本明細書の他のカートリッジにも適用できる。例えば、第2のカートリッジ5にも同様の構成を適用できる。
D−4.被係合部36,37についての変形例:
被係合部36,37の構成は、上記実施形態において説明した構成に限定されるものではない。被係合部36,37は、被係合部36,37と係合可能に構成されていれば良い。以下に被係合部36,37の変形例について説明する。
図58は、被係合部の第1の変形例を説明するための図である。第1の被係合部36aは、第2の面42に設けられた部材である。第1の被係合部36aは、+Y軸方向に延びる本体部344と、本体部344から−X軸方向に延びる第1の当接部341aとを備える。第2の被係合部37aは、第2の面42に設けられた部材である。第2の被係合部37aは、Y軸方向に延びる本体部377と、本体部377から+X軸方向に延びる第2の当接部321aとを備える。
装着状態において、第1の当接部341aのうち第2の面42と対向する部分は、第1の係合部84(図7A)と係合する。これにより、接触部材800の弾性力Ftに抗して、接触部材800からカートリッジが離れる動きを規制できる。また、装着状態において、第2の当接部321aのうち第2の面42と対向する部分は、第2の係合部85(図7A)と係合する。これにより、接触部材800の弾性力Ftに抗して、接触部材800からカートリッジが離れる動きを規制できる。
図59は、被係合部の第1の変形例を説明するための図である。第1の被係合部36bは、第2の面42に設けられた部材である。第1の被係合部36bは、第1の係合部84(図7A)を受け入れるための第1の当接部341bを有する。第1の当接部341bは、−Z軸方向(カートリッジの装着方向)側が開口した凹部である。第2の被係合部37bは、第2の係合部85(図7A)を受け入れるための第2の当接部321bを有する。第2の当接部321bは、−Z軸方向側が開口した凹部である。装着状態では、第1の当接部341b内に第1の係合部84が挿入されることで、第1の当接部341bの内面と第1の係合部84とが係合する。これにより、接触部材800の弾性力Ftに抗して、接触部材800からカートリッジが離れる動きを規制できる。また、装着状態では、第2の当接部321b内に第2の係合部85が挿入されることで、第2の当接部321bの内面と第2の係合部85とが係合する。これにより、接触部材800の弾性力Ftに抗して、接触部材800からカートリッジが離れる動きを規制できる。
なお、上記被係合部についての変形例は、本明細書の他のカートリッジにも適用できる。例えば、第2のカートリッジ5にも同様の構成を適用できる。
D−5.その他の変形例:
D−5−1.第1変形例:
上記実施形態および変形例では、カートリッジはレバー421を備えていたが省略可能である。カートリッジは、装着状態において、第2の面42側の鉛直上方向の動きを規制できる構成を備えていれば良い。例えば、レバー421に代えて当接部424の機能を実現する部材(当接部材)を備えていれば良い。以下にこの具体例を説明する。
図60は、当接部材の変形例を説明するための図である。図60に示すカートリッジ4tは、レバー421に代えて当接部材499を備える。その他の構成については、第1実施形態のカートリッジ4と同様の構成であるため、同様の構成については同一符号を付すと共に説明を省略する。カートリッジ装着部7cは、第1の装置側側壁72にレバー170を備える。レバー170は、カートリッジ4tを着脱する際に利用される。当接部材499は、第2の面42に設けられた突起である。図60に示すように、レバー170は、装着状態において当接部材499と係合する。レバー170と当接部材499との係合によって、カートリッジ4tのうち第2の面42側の鉛直上方向への動きが規制される。レバー170は回転軸172を有する。回転軸177を中心に係合部分175が矢印QR方向に移動できる。利用者は、レバー170の操作部171に−Y軸方向の外力を加えることで、係合部分175が係合を解除する方向(+Y軸方向)に移動する。これにより、当接部材499とレバー170との係合が解除される。上記の変形例は、本実施形態や他の変形例のカートリッジおよびカートリッジ装着部にも適用できる。
D−5−2.第2変形例:
上記実施形態では、カートリッジ4,5は第1と第2の被係合部36,36A,37,37Aを備えていたが、少なくとも一方の被係合部36,36A,37,37Aを備えていれば良い。このようにしても、実際に設けられた被係合部36,36A,37,37Aと、被係合部36,36A、37,37Aとが係合することで、接触部材800と端子930との接触の信頼性を高めることができる。
D−5−3.第3変形例:
本発明は、インクジェットプリンター及びそのインクカートリッジに限らず、インク以外の他の液体を噴射する任意の液体噴射装置及びその液体を収容するためのカートリッジ(液体収容容器)にも適用することができる。例えば、以下のような各種の液体噴射装置及びその液体収容容器に適用可能である。
(1)ファクシミリ装置等の画像記録装置
(2)液晶ディスプレイ等の画像表示装置用のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射装置
(3)有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイや、面発光ディスプレイ (Field Emission Display、FED)等の電極形成に用いられる電極材噴射装置
(4)バイオチップ製造に用いられる生体有機物を含む液体を噴射する液体噴射装置
(5)精密ピペットとしての試料噴射装置
(6)潤滑油の噴射装置
(7)樹脂液の噴射装置
(8)時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置
(9)光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂液等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置
(10)基板などをエッチングするために酸性又はアルカリ性のエッチング液を噴射する液体噴射装置
(11)他の任意の微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッドを備える液体噴射装置
なお、「液滴」とは、液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう「液体」とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であれば良い。例えば、「液体」は、物質が液相であるときの状態の材料であれば良く、粘性の高い又は低い液状態の材料、及び、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような液状態の材料も「液体」に含まれる。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなども「液体」に含まれる。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種の液体状組成物を包含するものとする。
D−5−4.第4変形例:
また、本発明は以下の態様としても実施できる。以下の態様において、上記実施形態、又は、変形例と同様の構成を備える部分は、同様の効果を奏する。
(態様1)
接触部材と、第1の係合部と、液体を導入可能な液体導入部と、を備える液体噴射装置に装着可能なカートリッジであって、
前記液体を収容するための液体収容部と、
前記液体を前記液体収容部から前記液体導入部に供給するための液体供給部と、
前記第1の係合部と係合するための第1の被係合部と、
前記接触部材に接触するための端子と、を備え、
前記接触部材によって第1の方向成分を含む付勢力を前記端子が受けることで、前記第1の被係合部が前記第1の係合部と係合可能である、カートリッジ。
(態様2)
態様1に記載のカートリッジであって、さらに、
前記液体噴射装置が備える第2の係合部と係合するための第2の被係合部と、を有し、
前記第2の被係合部は、前記付勢力を前記端子が受けることで、前記第2の被係合部が前記第2の係合部と係合可能である、カートリッジ。
(態様3)
態様2に記載のカートリッジであって、
前記端子は、前記第1の被係合部と前記第2の被係合部とによって挟まれる位置に配置されている、カートリッジ。
(態様4)
態様2または態様3に記載のカートリッジであって、
前記第1の被係合部のうち前記第1の係合部と当接することで係合する第1の部分と、前記第2の被係合部のうち前記第2の係合部と当接することで係合する第2の部分と、前記端子のうち前記接触部材と接触する第3の部分(接触部cp)とが、同一直線上に配置されている、カートリッジ。
(態様5)
態様2から態様4までのいずれか一つに記載のカートリッジであって、さらに、
前記端子を含む回路基板と、
前記回路基板を配置するための配置部と、を有し、
前記カートリッジを前記液体噴射装置に装着した装着状態において、前記配置部は、前記第1の方向と直交する鉛直方向に対して傾斜する配置面を有し、
前記回路基板は、前記配置面に配置されている、カートリッジ。
(態様6)
態様5に記載のカートリッジであって、
前記第1の被係合部は、前記液体噴射装置に前記カートリッジを装着する装着過程において、前記第1の係合部のうち鉛直上方向側に位置する第1の端部と対向する第1の対向部を有する、カートリッジ。
(態様7)
態様6に記載のカートリッジであって、
前記第2の被係合部は、前記装着過程において、前記第2の係合部のうち鉛直上方向側に位置する第2の端部と対向する第2の対向部を有し、
前記装着状態において、前記配置部は、前記第1の係合部と前記第2の係合部とによって挟まれる位置に配置されている、カートリッジ。
(態様8)
態様5から態様7までのいずれか一つに記載のカートリッジであって、
前記配置部は、前記第1の被係合部と前記第2の被係合部とによって挟まれる位置に配置されている、カートリッジ。
(態様9)
態様2から態様8までのいずれか一つに記載のカートリッジであって、
前記端子と前記第1の被係合部とは、前記液体収容部に対して同じ側に配置されている、カートリッジ。
(態様10)
態様9に記載のカートリッジであって、
前記端子と前記第1の被係合部とは、前記液体収容部に対して前記液体供給部が位置する側とは異なる側に配置されている、カートリッジ。
(態様11)
態様2から態様10までのいずれか一つに記載のカートリッジであって、
前記端子と前記第2の被係合部とは、前記液体収容部に対して同じ側に配置されている、カートリッジ。
(態様12)
態様11に記載のカートリッジであって、
前記端子と前記第2の被係合部とは、前記液体収容部に対して前記液体供給部が位置する側とは異なる側に配置されている、カートリッジ。
(態様13)
カートリッジを装着するためのカートリッジ装着部と、
前記カートリッジ装着部の底面を形成する装置側底壁に配置され、前記液体を導入するための液体導入部と、
前記装置側底壁と交わる第1の装置側側壁に配置されたコネクターであって、
コネクター本体と、
前記コネクター本体に固定された第1の係合部と、
前記コネクター本体に固定された第2の係合部と、
前記第1の係合部と前記第2の係合部とによって挟まれた位置で前記コネクター本体に固定された接触部材と、を有するコネクターと、を備える液体噴射装置の前記カートリッジ装着部に装着可能なカートリッジであって、
前記液体を収容するための液体収容部と、
前記液体を前記液体収容部から前記液体導入部に供給するための液体供給部と、
前記第1の係合部と係合するための第1の被係合部と、
前記第2の係合部と係合するための第2の被係合部と、
前記接触部材に接触するための端子であって、前記第1の被係合部と前記第2の被係合部とによって挟まれる位置に配置された端子と、を備え、
前記接触部材によって第1の方向成分を含む付勢力を前記端子が受けることで、前記1の被係合部が前記第1の係合部と係合可能であり、前記第2の被係合部が前記第2の係合部と係合可能である、カートリッジ。
(態様14)
態様13に記載のカートリッジであって、
前記カートリッジを前記液体噴射装置に装着した装着状態において、前記カートリッジは前記液体噴射装置によって搬送方向に沿って搬送され、
前記装着状態において、前記第1の被係合部と前記第2の被係合部とは、前記コネクター本体を挟む位置に配置される、カートリッジ。
(態様15)
態様13または態様14に記載のカートリッジであって、さらに、
前記端子を含む回路基板と、
前記回路基板を配置するための配置部と、を有し、
前記カートリッジを前記液体噴射装置に装着した装着状態において、前記カートリッジは前記液体噴射装置によって搬送方向に沿って搬送され、
前記装着状態において、前記第1の被係合部と前記第2の被係合部とは、前記配置部を挟む位置に配置される、カートリッジ。
(態様16)
態様15に記載のカートリッジであって、
前記装着状態において、前記配置部は、前記第1の方向と直交する鉛直方向に対して傾斜する配置面を有し、
前記回路基板は、前記配置面に配置されている、カートリッジ。
(態様17)
態様16に記載のカートリッジであって、
前記第1の被係合部は、前記液体噴射装置に前記カートリッジを装着する装着過程において、前記第1の係合部のうち鉛直上方向側に位置する第1の端部と対向する第1の対向部を有し、
前記第2の被係合部は、前記装着過程において、前記第2の係合部のうち鉛直上方向側に位置する第2の端部と対向する第2の対向部を有し、
前記装着状態において、前記配置部は、前記第1の係合部と前記第2の係合部とによって挟まれる位置に配置されている、カートリッジ。
(態様18)
態様15から態様17までのいずれか一つに記載のカートリッジであって、
前記配置部は、前記第1の被係合部と前記第2の被係合部とによって挟まれる位置に配置されている、カートリッジ。
(態様19)
態様13から態様18までのいずれか一つに記載のカートリッジであって、
前記第1の被係合部のうち前記第1の係合部と接触する第1の部分と、前記第2の被係合部のうち前記第2の係合部と接触する第2の部分と、前記端子のうち前記接触部材と接触する第3の部分とが、同一直線上に配置されている、カートリッジ。
(態様20)
態様13から態様19までのいずれか一つに記載のカートリッジであって、
前記端子と、前記第1の被係合部と、前記第2の被係合部とは、前記液体収容部に対して同じ側に配置されている、カートリッジ。
(態様21)
態様13から態様20までのいずれか一つに記載のカートリッジであって、
前記カートリッジを前記液体噴射装置に装着した装着状態において、前記端子と、前記第1の被係合部と、前記第2の被係合部とは、前記カートリッジの外殻のうち前記第1の側面と対向する部分に配置されている、カートリッジ。
(態様22)
態様1から態様21までのいずれか一つに記載のカートリッジであって、
前記付勢力は、前記第1の方向成分と、前記第1の方向成分と直交する第2の方向成分とを含み、前記第2の方向成分は、前記カートリッジを前記液体噴射装置に装着した装着状態において、鉛直上方向成分であり、
さらに、
前記液体噴射装置の規制部(着脱部722)に係合するための被規制部(当接部424)であって、前記接触部材によって前記第2の方向成分の力を前記端子が受けることで、前記規制部と係合する被規制部を有する、カートリッジ。
(態様23)
態様22に記載のカートリッジであって、
前記被規制部は、前記第1の被係合部と隣接して配置されている、カートリッジ。
(態様24)
態様22または態様23に記載のカートリッジであって、
前記被規制部と前記第1の被係合部とは、前記液体収容部に対して同じ側に配置されている、カートリッジ。
(態様25)
接触部材と、第1の係合部と、液体を導入可能な液体導入部と、を備える液体噴射装置に装着可能なカートリッジであって、
前記液体を収容するための液体収容部と、
前記液体を前記液体収容部から前記液体導入部に供給するための液体供給部と、
前記液体供給部が形成された第1の面と、
前記第1の面と対向する第4の面と、
それぞれが前記第1の面および前記第4の面と交わり、互いに対向する第2の面および第3の面と、
前記第1の面、前記第2の面、前記第3の面、および、前記第4の面と交わる第5の面と、
前記第5の面と対向する第6の面と、
前記第1の係合部と係合するための第1の被係合部であって、前記液体収容部に対して前記第2の面側に設けられた第1の被係合部と、
前記接触部材に接触するための端子であって、前記液体収容部に対して前記第3の面側に設けられた端子と、を備え、
前記接触部材によって、前記第2の面と前記第3の面とが対向する方向であって前記第2の面から前記第3の面に向かう第1の方向成分を含む付勢力を前記端子が受けることで、前記第1の被係合部が前記第1の係合部と係合可能である、カートリッジ。
(態様26)
態様25に記載のカートリッジであって、さらに、
前記液体噴射装置が備える第2の係合部と係合するための第2の被係合部であって、前記液体供給部に対して前記第2の面側に設けられた第2の被係合部と、を有し、
前記付勢力を前記端子が受けることで、前記第2の被係合部が前記第2の係合部と係合可能である、カートリッジ。
(態様27)
態様26に記載のカートリッジであって、
前記第1の被係合部と前記第2の被係合部とは、前記第5の面と前記第6の面とが対向する方向に間隔を開けて配置され、
前記端子は、前記第1の被係合部と前記第2の被係合部とによって挟まれる位置に配置されている、カートリッジ。
(態様28)
態様26または態様27に記載のカートリッジであって、
前記第1の被係合部のうち前記第1の係合部と接触する第1の部分と、前記第2の被係合部のうち前記第2の係合部と接触する第2の部分と、前記端子のうち前記接触部材と接触する第3の部分とが、同一直線上に配置されている、カートリッジ。
(態様29)
態様26ないし態様28のいずれか一つに記載のカートリッジであって、
さらに、
前記端子を含む回路基板と、
前記第2の面に設けられた配置部であって、前記回路基板を配置する配置面を有する配置部と、を有し、
前記配置面は、前記第1の面側から前記第4の面側に向かうに従って、前記第3の面側から前記第2の面側に向かう方向に位置するように前記第1の面に対して傾斜する、カートリッジ。
(態様30)
態様29に記載のカートリッジであって、
前記第1の被係合部は、前記液体噴射装置に前記カートリッジを装着する装着過程において、前記第1の係合部の一部である第1の端部であって前記第1の方向と直交し、かつ、前記第1の面から前記第4の面へ向かう方向側の端部に位置する第1の端部と対向する第1の対向部を有する、カートリッジ。
(態様31)
態様29または態様30に記載のカートリッジであって、
前記第2の被係合部は、前記液体噴射装置に前記カートリッジを装着する装着過程において、前記第2の係合部の一部である第1の端部であって前記第1の方向と直交し、かつ、前記第1の面から前記第4の面へ向かう方向側の端部に位置する第2の端部と対向する第2の対向部を有し、
前記装着状態において、前記配置部は、前記第1の係合部と前記第2の係合部とによって挟まれる位置に配置されている、カートリッジ。
(態様32)
態様29から態様31までのいずれか一つに記載のカートリッジであって、
前記配置部は、前記第1の被係合部と前記第2の被係合部とによって挟まれる位置に配置されている、カートリッジ。
(態様33)
態様25から態様32までのいずれか一つに記載のカートリッジであって、
前記付勢力は、前記第1の方向成分と、前記第1の方向成分と直交する第2の方向成分とを含み、前記第2の方向成分は、前記第1の面と前記第4の面とが対向する方向であって前記第1の面から前記第4の面に向かう方向であり、
さらに、
前記液体噴射装置の規制部(着脱部722)に係合するための被規制部(当接部424)であって、前記接触部材によって前記第2の方向成分の力を前記端子が受けることで、前記規制部と係合する被規制部を有し、
前記被規制部は、前記液体収容部に対して前記第2の面側に設けられている、カートリッジ。
(態様34)
態様33に記載のカートリッジであって、
前記被規制部は、前記第1の被係合部と隣接して配置されている、カートリッジ。
(態様35)
液体噴射装置であって、
カートリッジを装着可能なカートリッジ装着部であって、前記カートリッジ装着部を区画形成する装置側底壁および前記装置側底壁と交わる第1の装置側側壁と、を有するカートリッジ装着部と、
前記装置側底壁に配置され、前記カートリッジに収容された液体を導入可能な液体導入部と、
前記第1の装置側側壁に配置され、前記カートリッジの端子と電気的に接続可能なコネクターと、を備え、
前記コネクターは、
コネクター本体と、
前記コネクター本体に固定され、前記カートリッジと係合するための第1の係合部と、
前記コネクター本体に固定され、前記端子の接触するための接触部材と、を有し、
前記カートリッジ装着部に前記カートリッジを装着した装着状態において、前記接触部材が前記端子と接触し、前記端子に対し第1の方向成分を含む方向に付勢力を加えることによって、前記第1の係合部が前記カートリッジの第1の被係合部と係合する、液体噴射装置。
(態様36)
態様35に記載の液体噴射装置であって、
前記コネクターは、さらに、前記コネクター本体に固定され、前記カートリッジと係合するための第2の係合部を有し、
前記接触部材は、前記第1の係合部と前記第2の係合部とによって挟まれる位置に配置され、
前記装着状態において、前記接触部材が前記端子と接触し、前記端子に対し前記付勢力を加えることによって、第2の係合部が前記カートリッジの第2の被係合部と係合する、液体噴射装置。
(態様37)
液体噴射システムであって、
態様1から態様34までのいずれ一つに記載のカートリッジと、
前記カートリッジから液体が供給されることで、液体を外部に向けて吐出する液体噴射装置と、を備え、
前記液体噴射装置は。
カートリッジを装着可能なカートリッジ装着部であって、前記カートリッジ装着部を区画形成する底面および前記底面と交わる側面と、を有するカートリッジ装着部と、
前記底面に配置され、前記カートリッジに収容された液体を導入可能な液体導入部と、
前記側面に配置され、前記カートリッジの端子と電気的に接続可能なコネクターと、を備える、液体噴射システム。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
1…液体噴射システム
4,4e〜4t…第1のカートリッジ
4CX…中心
5,5a〜5b…カートリッジ
5CX…中心
6…記録部
7,7a,7c…カートリッジ装着部
7CX…中心軸
9…排出部
9R1…第1の端子列
9R1…第2の端子列
10…プリンター
12…装置本体
14…ハウジング
16…用紙供給部カバー
16a…載置面
18…記録部保護カバー
20…排出部カバー
22…操作部
24…用紙供給部
26…用紙開口部
28…用紙ガイド
30,30A…接点機構
31,31A…第2の側面
32,32A…凹状部
33,33A…第1の側面
34、34A…凹状部
36,36A,36a,36b…第1の被係合部(第1のフック)
37,37A,37a,37b…第2の被係合部(第2のフック)
39,39A…配置部
39a…表面
41,41e,41f,41g…外殻
42,42A…第2の壁(第2の面、正面)
43,43A…第3の壁(第3の面、背面)
44,44A…第1の壁(第1の面、底面)
45,45A…第4の壁(第4の面、上面)
46,46A…第5の壁(第5の面、右側面)
47,47A…第6の壁(第6の面、左側面)
50…搬送ローラー軸
54…記録ヘッド
56…プラテン
57…駆動モーター
60…制御部
62…キャリッジガイド軸
70…スロット(装着空間)
70a…第1のスロット
70b…第2のスロット
71a,71b…装着室
72…第1の装置側側壁
73…第2の装置側側壁
74…装置側底壁
76…第3の装置側側壁
77…第4の装置側側壁
80,80a,80b…コネクター
82…接触部材群
82R1…列
82R2…列
82cp…接触部
84…第1の係合部
84a…表面
84fa…第1の当接部
84fb…第1の端部
85…第2の係合部
85s…第2の側面
85t…第1の側面
85fa…第2の当接部
85fb…第2の端部
89…基板
90,90A…回路基板
90a…表面
94…規制部
95,95A…平面
98…回転支点
99…記憶装置
102、102A…保持部材
104…第1の液体保持部材
106…第2の液体保持部材
108…第3の液体保持部材
110…第4の液体保持部材
150,150a,150r…アダプター
151…外部タンク
153…チューブ
155…補助アダプター
156…補助アダプター
167…流通針
170…レバー
171…操作部
172…回転軸
175…係合部分
177…回転軸
191、191q、191r…収容部材
193,193n…アダプター
194…収容部材本体
197,197n…受入部
197a…開口
199…開口
199n…開口
321,321A,321a,321b…第2の当接部
322,322A…第2の対向部
323,323A…第2の側面部
341,341A,341a,341b…第1の当接部
342…第1の対向部
343…第1の側面部
344…本体部
377…本体部
412,412A…蓋部材
414,414A…容器本体
417…直線
418…円弧
421,421A…レバー
424…当接部
426…操作部
427…支点
432,432A,432a,432b…被係合部
436,436A…突出部
441,441A…第1の区画面
442,442A…第2の区画面(段差)
443,443A…第3の区画面
444…溝部
445,445A…被係合部
447,447A,447A1〜A3…液体供給部
448…溝部
449,449A…当接部
450,450A,450A1…大気開放流路
451…一端
452…他端
455,455A…溝
456,456A…シート部材
461,461A…陥没部
480,480A,480A1〜A3…液体収容部
480H…第2の部分
480L…第1の部分
480p…内部収容部
481…第1の流路(溝)
481A…溝
482…第2の流路
483,483A…突起
485A…区画壁
485B…区画壁
485Aa…仕切壁
485Ba…仕切壁
489…第3の流路
499…当接部材
700…接触部材
701…流路
703,703a〜d…液体導入部
704,704a,704b…底壁係合部
705…開口
706…シール部材
707,707a〜c…当接部
708…段差
722…着脱部
732…端面
733、733a〜c…係合部
739…凸部
741…仕切壁
743…仕切壁
745…仕切壁
800〜809…接触部材
811…支点
821…一端部分
855…コネクター本体
900…端子群
910…内部開放流路
930,930A…端子
930a…端面
931〜939…端子
980…バネ
P…用紙
C2…平面
SD…装着方向
PN…平面
CT…平面
Da,Db,LB,Eb,Dc,Dd…距離
Ba,Ea…幅
Ff,Fp,Fs,Ft,Fy,Fq…力
cp…接触部
CT1…部分
CT2…部分
PNA…平面
La1,Ea1,La2,Ea2…距離
CTA…平面
FtY、FtZ…力

Claims (26)

  1. 第1の係合部と、前記第1の係合部に隣接して配置された、弾性力を有する導電性接触部材と、を備える液体噴射装置に着脱可能に装着可能なカートリッジであって、
    前記導電性接触部材に接触可能に配置された端子と、
    前記第1の係合部と係合可能な第1のフックと、を備えた、カートリッジ。
  2. 請求項1に記載のカートリッジであって、さらに、
    前記第1のフックは、前記第1の係合部と係合した状態で、前記導電性接触部材の弾性力に抗して前記導電性接触部材から前記端子が離れる動きを規制するように構成されている、カートリッジ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のカートリッジであって、さらに、
    前記第1のフックが、前記端子に対し、前記端子の前記導電性接触部材に接触可能な面の延長方向に位置している、カートリッジ。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のカートリッジであって、
    前記第1のフックは、前記液体噴射装置に前記カートリッジを装着する装着過程において、前記第1の係合部のうち鉛直上方向側に位置する第1の端部と対向する第1の対向部を有する、カートリッジ。
  5. 第1の係合部と、前記第1の係合部に隣接して配置された、弾性力を有する導電性接触部材と、を備える液体噴射装置に着脱可能に装着可能なカートリッジであって、
    前記導電性接触部材に接触可能に配置された端子と、
    前記第1の係合部と係合可能な第1の被係合部と、を備え、
    前記第1の被係合部は、前記第1の係合部と係合した状態で、前記導電性接触部材の弾性力に抗して前記導電性接触部材から前記端子が離れる動きを規制するように構成されている、カートリッジ。
  6. 請求項5に記載のカートリッジであって、
    前記第1の被係合部が、前記端子に対し、前記端子の前記導電性接触部材に接触可能な面の延長方向に位置している、カートリッジ。
  7. 第1の係合部と、前記第1の係合部に隣接して配置された、弾性力を有する導電性接触部材と、を備える液体噴射装置に着脱可能に装着可能なカートリッジであって、
    前記導電性接触部材に接触可能に配置された端子と、
    前記第1の係合部と係合可能な第1の被係合部と、を備え、
    前記第1の被係合部が、前記端子に対し、前記端子の前記導電性接触部材に接触可能な面の延長方向に位置している、カートリッジ。
  8. 請求項5から請求項7までのいずれか一項に記載のカートリッジであって、
    前記第1の被係合部は、前記液体噴射装置に前記カートリッジを装着する装着過程において、前記第1の係合部のうち鉛直上方向側に位置する第1の端部と対向する第1の対向部を有する、カートリッジ。
  9. 第1の係合部と、前記第1の係合部に隣接して配置された、弾性力を有する導電性接触部材と、液体導入部とを備える液体噴射装置に着脱可能に装着可能なカートリッジであって、
    前記液体導入部と接続可能な液体供給部が形成された第1の面と、
    前記導電性接触部材に接触可能に配置された端子を備えた第2の面と、を備え、
    前記第2の面は、前記第1の係合部に係合可能な第1の被係合部を備え、
    前記第1の被係合部は、前記第1の係合部と係合した状態で、前記導電性接触部材の弾性力に抗して前記導電性接触部材から前記端子が離れる動きを規制するように構成されている、カートリッジ。
  10. 請求項9に記載のカートリッジであって、さらに、
    前記導電性接触部材と前記端子とが接触する部分と前記液体供給部の中心との距離より、前記第1の係合部と前記第1の被係合部とが接触する部分と前記液体供給部の中心との距離のほうが大きい、カートリッジ。
  11. 第1の係合部と、前記第1の係合部に隣接して配置された、弾性力を有する導電性接触部材と、液体導入部とを備える液体噴射装置に着脱可能に装着可能なカートリッジであって、
    前記液体導入部と接続可能な液体供給部と、
    前記導電性接触部材に接触可能に配置された端子と、
    前記第1の係合部と係合可能な第1の被係合部と、を備え、
    前記導電性接触部材と前記端子とが接触する部分と前記液体供給部の中心との距離より、前記第1の係合部と前記第1の被係合部とが接触する部分と前記液体供給部の中心との距離のほうが大きい、カートリッジ。
  12. 請求項11に記載のカートリッジであって、さらに、
    前記第1の被係合部は、前記第1の係合部と係合した状態で、前記導電性接触部材の弾性力に抗して前記導電性接触部材から前記端子が離れる動きを規制するように構成されている、カートリッジ。
  13. 請求項9から請求項12までのいずれか一項に記載のカートリッジであって、さらに、
    前記第1の被係合部が、前記端子に対し、前記端子の前記導電性接触部材に接触可能な面の延長方向に位置している、カートリッジ。
  14. 第1の係合部と、第2の係合部と、前記第1の係合部と前記第2の係合部との間に配置された、弾性力を有する導電性接触部材と、液体導入部とを備える液体噴射装置に着脱可能に装着可能なカートリッジであって、
    前記導電性接触部材に接触可能に配置された端子と、
    前記第1の係合部と係合可能な第1の被係合部と、
    前記第2の係合部と係合可能な第2の被係合部と、を備え、
    前記端子は、前記第1の被係合部と前記第2の被係合部との間に配置されている、カートリッジ。
  15. 請求項14に記載のカートリッジであって、さらに、
    前記液体導入部と接続可能な液体供給部を備え、
    前記導電性接触部材と前記端子とが接触する部分と前記液体供給部の中心との距離より、前記第1の係合部と前記第1の被係合部とが接触する部分と前記液体供給部の中心との距離のほうが大きく、
    前記導電性接触部材と前記端子とが接触部分と前記液体供給の中心との距離より、前記第2の係合部と前記第2の被係合部とが接触する部分と前記液体供給部の中心との距離のほうが大きい、カートリッジ。
  16. 請求項14又は請求項15に記載のカートリッジであって、さらに、
    前記第1の被係合部は、前記第1の係合部と係合した状態で、前記導電性接触部材の弾性力に抗して前記導電性接触部材から前記端子が離れる動きを規制するように構成され、
    前記第2の被係合部は、前記第2の係合部と係合した状態で、前記導電性接触部材の弾性力に抗して前記導電性接触部材から前記端子が離れる動きを規制するように構成されている、カートリッジ。
  17. 請求項14から請求項16までのいずれか一項に記載のカートリッジであって、
    前記第1の被係合部と前記第2の被係合部とが、前記導電性接触部材に対し、前記端子の前記導電性接触部材に接触可能な面の延長方向に位置している、カートリッジ。
  18. 請求項14から請求項17までのいずれか一項に記載のカートリッジであって、
    前記第1の被係合部が第1のフックであり、前記第2の被係合部が第2のフックである、カートリッジ。
  19. 請求項14から請求項18までのいずれか一項に記載のカートリッジであって、
    前記第1の被係合部のうち前記第1の係合部と接触する部分と、前記第2の被係合部のうち前記第2の係合部と接触する部分と、前記端子のうち前記導電性接触部材と接触する部分とが、同一直線上に配置されている、カートリッジ。
  20. 請求項14から請求項19までのいずれか一項に記載のカートリッジであって、
    前記第1の被係合部は、前記液体噴射装置に前記カートリッジを装着する装着過程において、前記第1の係合部のうち鉛直上方向側に位置する第1の端部と対向する第1の対向部を有し、
    前記第2の被係合部は、前記液体噴射装置に前記カートリッジを装着する装着過程において、前記第2の係合部のうち鉛直上方向側に位置する第2の端部と対向する第2の対向部を有する、カートリッジ。
  21. 液体噴射装置であって、
    第1の係合部と、
    第2の係合部と、
    前記第1の係合部と前記第2の係合部との間に配置された、弾性力を有する導電性接触部材と、
    液体導入部と、
    前記液体導入部と接続可能な液体供給部と、前記導電性接触部材に接触可能に配置された端子と、前記第1の係合部と係合可能な第1の被係合部と、前記第2の係合部と係合可能な第2の被係合部と、を有するカートリッジを、着脱可能に装着可能なカートリッジ装着部と、を備える、液体噴射装置。
  22. 請求項21に記載の液体噴射装置であって、
    前記導電性接触部材と前記端子とが接触する部分と前記液体導入部の中心との距離より、前記第1の係合部と前記第1の被係合部とが接触する部分と前記液体導入部の中心との距離のほうが大きく、
    前記導電性接触部材と前記端子とが接触する部分と前記液体導入部の中心との距離より、前記第2の係合部と前記第2の被係合部とが接触する部分と前記液体導入部の中心との距離のほうが大きい、液体噴射装置。
  23. 請求項21又は請求項22に記載の液体噴射装置であって、
    前記第1の係合部のうち前記第1の被係合部と接触する部分と、前記第2の係合部のうち前記第2の被係合部と接触する部分と、前記導電性接触部材のうち前記端子と接触する部分とが、同一直線上に配置されている、液体噴射装置。
  24. 液体噴射装置と、
    前記液体噴射装置に着脱可能に装着可能なカートリッジと、を備え、
    前記液体噴射装置が、
    第1の係合部と、
    第2の係合部と、
    前記第1の係合部と前記第2の係合部との間に配置された、弾性力を有する導電性接触部材と、
    液体導入部と、を含み、
    前記カートリッジが、
    前記液体導入部と接続可能な液体供給部と、
    前記導電性接触部材に接触可能に配置された端子と、
    前記第1の係合部と係合可能な第1の被係合部と、
    前記第2の係合部と係合可能な第2の被係合部と、を含む、液体噴射システム。
  25. 請求項24に記載の液体噴射システムであって、
    前記導電性接触部材と前記端子とが接触する部分と前記液体導入部の中心との距離より、前記第1の係合部と前記第1の被係合部とが接触する部分と前記液体導入部の中心との距離のほうが大きく、
    前記導電性接触部材と前記端子とが接触する部分と前記液体導入部の中心との距離より、前記第2の係合部と前記第2の被係合部とが接触する部分と前記液体導入部の中心との距離のほうが大きい、液体噴射システム。
  26. 請求項24又は請求項25に記載の液体噴射装置において、
    前記第1の係合部のうち前記第1の被係合部と接触する部分と、前記第2の係合部のうち前記第2の被係合部と接触する部分と、前記導電性接触部材のうち前記端子と接触する部分とが、同一直線上に配置されている、ことを特徴とする液体噴射システム。
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