JP2014152127A - オルメサルタンメドキソミルの製造方法 - Google Patents

オルメサルタンメドキソミルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 不純物として4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−プロピル−1−{[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル}−1H−イミダゾール−5−カルボン酸を含むオルメサルタンメドキソミルの粗体から、高純度のオルメサルタンメドキソミルの結晶を簡便に製造する方法を提供する。
【解決手段】 不純物として4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−プロピル−1−{[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル}−1H−イミダゾール−5−カルボン酸を含むオルメサルタンメドキソミルの粗体を、アセトン及び水の混合溶媒を用い、特定の吸着剤で処理することによって、簡便に、高純度のオルメサルタンメドキソミルを製造する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、高純度のオルメサルタンメドキソミル(化学名称:(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル 4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イルメチル]イミダゾール−5−カルボキシレート)の製造方法に関する。
下記式(1)
Figure 2014152127
で示されるオルメサルタンメドキソミル(化学名称:(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル 4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イルメチル]イミダゾール−5−カルボキシレート)は、アンジオテンシンII受容体拮抗薬として優れた効果を示す高血圧治療薬として有用である。
このような治療薬として有用なオルメサルタンメドキソミルは、非常に高純度のものが望まれている。オルメサルタンメドキソミルは、通常、下記式(2)
Figure 2014152127
で示される4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−{4−[2−(トリチルテトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル}メチルイミダゾール−5−カルボン酸 (5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル(以下、トリチルオルメサルタンメドキソミルとも言う。)を酸性水溶液中で脱トリチル化することによって合成される(特許文献1、並びに、非特許文献1及び2参照)。しかしながら、当該方法では酸性水溶液中で反応を行うため、オルメサルタンメドキソミルのエステル基においても加水分解が進行し、下記式(3)
Figure 2014152127
で示される4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−プロピル−1−{[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル}−1H−イミダゾール−5−カルボン酸(以下、活性型オルメサルタンとも言う。)が不純物として多く副生する。当該活性型オルメサルタンは、非特許文献1及び2に記載されているように、オルメサルタンメドキソミルよりもバイオアベイラビリティが低く、含有量によって薬効に差がでる虞があり、不純物として特に問題とされている。
そのため、得られたオルメサルタンメドキソミルを精製する方法が種々検討されている。例えば、特許文献2には、再結晶溶媒としてイソブタノール又はテトラヒドロフランを用いることによってオルメサルタンメドキソミルの新規結晶形が得られること、及び、再結晶溶媒としてエーテル類、ハロゲン化炭化水素類又はアルコール類を用いることによってアモルファス状態のオルメサルタンメドキソミルが得られること、が記載されており、特許文献3には、再結晶溶媒としてアセトンなどのケトン類と水の混合物を用いて再結晶させる方法が記載されている。
しかしながら、本発明者らが上記特許文献の方法に従ってオルメサルタンメドキソミルを製造したところ、いずれの方法も一定の精製効果は見られたものの、不純物である活性型オルメサルタンに対する精製効果が十分ではなく、高純度のオルメサルタンメドキソミルを取得する為には、精製操作を繰り返して行う必要があり、操作性や収率の点で工業的に製造するには改善の余地があった。
特公平7−121918号公報 国際公開WO2007/017135号 特許第4437141号公報
ジャーナル オブ メディシナル ケミストリー、(米国)、1996年、vol.39、p.323−338 三共研究所年報、2003年、第55巻、p.1−91
したがって、本発明の目的は、不純物として活性型オルメサルタンを含むオルメサルタンメドキソミルの粗体から、特に活性型オルメサルタンの含有量が低減された、高純度のオルメサルタンメドキソミルの結晶を簡便に製造する方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するため、オルメサルタンメドキソミルの粗体の精製方法について鋭意検討を行った。具体的には、特に、オルメサルタンメドキソミルの粗体から前記活性型オルメサルタンを効果的に除去する方法について検討を行った。その結果、オルメサルタンメドキソミルの粗体の溶液に無機酸化物及び/又は無機水酸化物を含んでなる吸着剤を作用させることによって、吸着剤を除去した後の溶液における活性型オルメサルタンの含有量が大きく低減されることを見出した。また、当該吸着剤処理の溶媒として、アセトン及び水の混合溶媒を用いることによって、吸着剤を除去した溶液から、直接、オルメサルタンメドキソミルの結晶を析出させることができ、不純物が効率よく除去された高純度のオルメサルタンメドキソミルを簡便に取得することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、不純物として4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−プロピル−1−{[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル}−1H−イミダゾール−5−カルボン酸(活性型オルメサルタン)を含むオルメサルタンメドキソミルの粗体と、アセトン及び水の混合溶媒と、を混合して当該粗体の溶液を得る溶解工程、当該溶液と無機酸化物及び/又は無機水酸化物を含んでなる吸着剤とを接触させた後、当該吸着剤を分離して分離液を回収する吸着剤処理工程、当該分離液からオルメサルタンメドキソミルの結晶を析出させる結晶化工程を含んでなるオルメサルタンメドキソミルの製造方法である。
なお、本発明においては、前記吸着剤が酸化アルミニウム及び/又は水酸化アルミニウムを含んでなる、層状複水酸化物又は複合無機酸化物であることが好ましい。
また、前記オルメサルタンメドキソミルの粗体は、トリチルオルメサルタンメドキソミルと、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸からなる群より選ばれる少なくとも1つの酸と、を反応させて得られるものであることが好ましい。
本発明の方法によれば、特に、不純物である活性型オルメサルタンの含有量が低減した、高純度のオルメサルタンメドキソミルを、精製操作を繰り返すことなく、効率的に、簡便な方法で製造することができる。
本発明の方法は、不純物として活性型オルメサルタンを含むオルメサルタンメドキソミルの粗体と、アセトン及び水の混合溶媒と、を混合して当該粗体の溶液を得る溶解工程、当該溶液と無機酸化物及び/又は無機水酸化物を含んでなる吸着剤とを接触させた後、当該吸着剤を分離して分離液を回収する吸着剤処理工程、当該分離液からオルメサルタンメドキソミルの結晶を析出させる結晶化工程を含んでなる。
以下、上記本発明の方法について、順を追って説明する。
(オルメサルタンメドキソミルの粗体)
本発明において、オルメサルタンメドキソミルの粗体とは、不純物として活性型オルメサルタンを含むオルメサルタンメドキソミルを意味する。ここで、活性型オルメサルタンの含有量並びにその他不純物の種類及び含有量は特に制限されるものではないが、本発明の効果が顕著であるという点から、活性型オルメサルタンを0.5%以上含むものを用いることが好ましく、加えて、製造の容易性という点から、活性型オルメサルタンを0.7%以上含み、純度が96.0〜99.0%であるものを用いることがより好ましい。当該粗体は、乾燥状態であっても、下記脱トリチル化反応の再結晶などで用いられる適当な溶媒を含む湿潤状態であってもよい。このような粗体は、前記トリチルオルメサルタンメドキソミルを脱トリチル化することによって好適に製造することができる。
以下に、当該脱トリチル化反応について説明する。
(脱トリチル化反応)
本発明における脱トリチル化反応は、前記トリチルオルメサルタンメドキソミルを脱トリチル化する反応であり、前記トリチルオルメサルタンメドキソミルと、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸からなる群より選ばれる少なくとも1つの酸と、を反応させることにより行なわれることが好ましい。
当該脱トリチル化反応に用いるトリチルオルメサルタンメドキソミルは、特に制限されず、公知の方法で製造されたものを使用することができる。より高純度のオルメサルタンメドキソミルを取得するには、以下の方法で精製されたものを使用することが好ましい。すなわち、当該トリチルオルメサルタンメドキソミルは、トリチルオルメサルタンメドキソミルをアセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、トルエンなどの有機溶媒を用いて再結晶させて得られるトリチルオルメサルタンメドキソミルの結晶であることが好ましく、特に酢酸エチルを用いて再結晶させたものであることが好ましい。
トリチルオルメサルタンの再結晶において、使用する溶媒の量は、溶媒の種類によって適宜決定すればよく、通常、トリチルオルメサルタンメドキソミル1gに対して、5〜15mL使用する。トリチルオルメサルタンメドキソミルを溶解させる際の温度は、使用する溶媒の種類や量によって適宜決定され、通常、使用する溶媒の還流温度から5〜10℃低い温度にて溶解させる。また、結晶を析出させる際は、例えば、0〜10℃の温度まで冷却し、結晶を析出させることが好ましい。この際、種結晶を使用することもできる。得られた結晶は、公知の分離方法、具体的には、デカンテーション、ろ過、遠心ろ過などの方法によって分離することができる。また、これらの方法により分離したトリチルオルメサルタンメドキソミルの結晶は、使用した有機溶媒を用いて洗浄することもできる。当該再結晶操作を行うことにより、トリチルオルメサルタンメドキソミルに含まれる低極性不純物群を低減させることができ、これを原料として使用した際に得られる、オルメサルタンメドキソミルの結晶の低極性不純物群も低減することができる。なお、当該再結晶操作は、低極性不純物群を低減させることを目的として、繰り返し行なってもよい。
当該脱トリチル化反応においては、酸として、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸からなる群より選ばれる少なくとも1つの酸が用いられることが好ましい。当該酸の使用量は、使用する酸によって適宜決定すればよく、トリチルオルメサルタンメドキソミル1gに対して、2〜10mLとすることが好ましい。また、当該反応においては、さらに、水を用いることが好ましい。水を用いることによって、当該反応で副生するトリフェニルメタノールが反応溶液中に析出し、容易に除去することが可能となる。水の使用量は、トリチルオルメサルタンメドキソミル1gに対して、1〜20mLであればよく、2〜10mLであることが好ましい。これにより、当該反応で副生したトリフェニルメタノールの大部分が反応溶液中に析出され、一般的な分離法、例えば、デカンテーション、ろ過、遠心ろ過などの分離方法によって、反応液からトリフェニルメタノールを除去することができる。
当該脱トリチル化反応は、トリチルオルメサルタンメドキソミルと酸とを混合して行なわれ、好ましくはさらに水を混合して行われ、これらを混合する順序は特に限定されず、攪拌混合して行うことが好ましい。反応温度は、反応の転化率及び不純物である活性型オルメサルタンの生成量の点から、30〜50℃が好ましく、35〜40℃がより好ましい。また、反応時間は、特に制限されるものではないが、通常1〜10時間の範囲で行われる。当該反応後は、必要に応じて、上記のように、析出したトリフェニルメタノールを除去することが好ましい。次いで、得られた溶液からオルメサルタンメドキソミルの粗体を取り出す。その方法は、特に限定されるものではなく、中和して結晶化させる方法、濃縮後の残渣に有機溶媒を加えて結晶化させる方法など、公知の方法を採用することができる。例えば、中和して結晶化させる場合は、特許文献3に記載の方法に従って実施し、濃縮後の残渣に有機溶媒を加えて結晶化させる場合は、特許文献1に記載の方法に従って実施すればよい。
このようにして分離された未精製のオルメサルタンメドキソミルの粗体は、不純物として活性型オルメサルタンの他に複数の低極性不純物を含有しており、当該低極性不純物群の含有量によっては、当該粗体を再結晶により精製したものを用いることが好ましい。再結晶の溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル、酢酸プロピルなどのエステル化合物が好適であり、中でも低極性不純物に対して精製効果が高いことから酢酸エチルを使用することが特に好ましい。当該未精製のオルメサルタンメドキソミルの粗体を再結晶させる場合において、使用する溶媒の量は、当該粗体に含まれるオルメサルタンメドキソミル1gに対して、50〜100mlであることが好ましく、65〜75mlであることが特に好ましい。また、当該粗体を酢酸エチルに溶解させる際の温度は60℃〜還流温度とすることが好ましく、次いで、得られた溶液を、毎分5〜60℃の冷却速度で0〜10℃まで冷却し、当該温度にて適当な時間保持することによって、結晶を析出させることが好ましい。この際、種結晶を使用することもできる。析出した結晶は、公知の分離方法、具体的には、デカンテーション、ろ過、遠心ろ過などの方法によって分離することができる。
上記再結晶による精製方法では、活性型オルメサルタンを除去する効果が低いため、精製によって得られる結晶も、「不純物として活性型オルメサルタンを含むオルメサルタンメドキソミルの粗体」である点においては変わらないが、活性型オルメサルタン及び低極性不純物群の含有量、特に低極性不純物群の含有量が低減されているため、上記方法で精製されたものを本発明におけるオルメサルタンメドキソミルの粗体として使用することにより、最終的に、より高純度のオルメサルタンメドキソミルの結晶を得ることができる。
本発明では、上記オルメサルタンメドキソミルの粗体と、アセトン及び水の混合溶媒と、を混合して当該粗体の溶液を得る溶解工程、当該溶液と無機酸化物及び/又は無機水酸化物を含んでなる吸着剤とを接触させた後、当該吸着剤を分離して分離液を回収する吸着剤処理工程、当該分離液からオルメサルタンメドキソミル結晶を析出させる結晶化工程を含んでなる製造方法によって、活性型オルメサルタンの含有量が低減された、高純度のオルメサルタンメドキソミルの結晶が得られる。次に、本発明における、溶解工程、吸着剤処理工程、及び、結晶化工程について、詳細に説明する。
(溶解工程)
本発明の溶解工程は、前記オルメサルタンメドキソミルの粗体と、アセトン及び水の混合溶媒と、を混合して当該粗体の溶液を得る工程である。
本発明において、アセトン及び水の混合溶媒は、特に制限されるものではないが、アセトンと水との23℃における容積の割合(アセトン/水)(以下、容積比率とも言う。)が20/1〜4/1であることが好ましく、13/1〜5/1であることが特に好ましい。当該範囲以外でも本発明の効果を得ることができるが、水の比率が小さい範囲では、活性型オルメサルタンを除去する効果が小さくなり、水の比率が大きい範囲では、溶媒の使用量が著しく多くなる。また、アセトン及び水の混合溶媒は、予め混合したものを使用してもいいし、当該溶解工程において順次混合してもよい。
当該溶解工程において、オルメサルタンメドキソミルの粗体の溶液を得る方法は、特に制限されるものではなく、具体的には、予めアセトン及び水を混合した混合溶媒とオルメサルタンメドキソミルの粗体とを攪拌混合し、溶解させる方法を挙げることができる。また、オルメサルタンメドキソミルの粗体を溶解させる際の温度は、使用する混合溶媒の容量比率や使用量によって適宜決定すればよく、40〜50℃の範囲で溶解することが好ましい。混合溶媒の温度が40℃未満の場合は、混合溶媒の使用量が増加したり収量が低下する虞があり、50℃を超える場合には、活性型オルメサルタンの生成量が増加する虞がある。
(吸着剤処理工程)
本発明の吸着剤処理工程は、前記溶解工程で得られたオルメサルタンメドキソミルの粗体の溶液と無機酸化物及び/又は無機水酸化物を含んでなる吸着剤とを接触させた後、当該吸着剤を分離して分離液を回収する工程である。
本発明において、当該吸着剤は、無機酸化物及び/又は無機水酸化物を含むものであればよく、その形態は特に限定されず、水(水和物としての水を含む)や、無機炭酸塩、無機硫酸塩、無機硝酸塩、無機ハロゲン化物等の無機塩等の任意の成分を含んでもよい。当該無機酸化物としては、シリカ、ゼオライト、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等が挙げられ、当該無機水酸化物としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等が挙げられる。この内、活性型オルメサルタンに対する吸着能を考慮すると、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウムや、その他のアルミニウム化合物を含んでなる吸着剤を用いることが好ましい。
さらに、本発明においては、上記吸着剤が、酸化アルミニウム及び/又は水酸化アルミニウムを含んでなる、層状複水酸化物又は複合無機化合物であることが好ましい。このような吸着剤を用いることによって、分離回収された分離液における活性型オルメサルタンの量がより低減され、最終的に、より高純度のオルメサルタンメドキソミルの結晶が得られる。
当該層状複水酸化物としては、酸化アルミニウム及び/又は水酸化アルミニウムを含むものであれば特に限定されず、ハイドロタルサイト(Hydrotalcite)、モツコレアイト(Motukoreaite)、マナセイト(Manasseite)、スティッヒタイト(Stichtite)、パイロアウライト(Pyroaurite)、タコバイト(Takovite)、イヤードライト(Eardlyite)、メイキセネライト(Meixnerite)等が挙げられ、具体的には、市販のハイドロタルサイトであるキョーワード500(MgAl(OH)16CO・4HO)(協和化学工業株式会社製、「キョーワード」は同社の登録商標である。以下、「キョーワード」を含む名称の製品について同じ。)、キョーワード1000(Mg4.5Al(OH)13CO・3.5HO)等を好適に用いることができる。また、当該複合無機化合物としては、酸化アルミニウム及び/又は水酸化アルミニウムを含むものであれば特に限定されず、他に、シリカ、ゼオライト、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等を含有することができ、酸化アルミニウム又は水酸化アルミニウム単体であってもよい。具体的には、市販の活性アルミナ、キョーワード200(Al(OH)・xHO)、キョーワード300(2.5MgO・Al・xHO)、キョーワード2000(Mg0.7Al0.31.15)等を好適に用いることができる。
当該吸着剤処理工程において、前記溶解工程で得られた溶液と上記吸着剤を接触させる方法は、特に限定されるものではなく、溶液に吸着剤を添加して混合する方法や、吸着剤を充填したカラムに溶液を通過させる方法などを採用することができ、操作の容易性から、溶液に吸着剤を添加して混合する方法で行なうことが好ましい。
本発明において、吸着剤の使用量は、吸着剤の種類によって適宜決定すればよいが、溶液に吸着剤を添加して混合する場合は、通常オルメサルタンメドキソミル粗体1gに対して0.05〜0.2g使用することが好ましい。この際、溶液と添加剤の混合は撹拌して行なうことが好ましく、温度は20〜40℃で行うことが好ましく、22〜30℃で行うことが特に好ましい。反応時間は特に制限されず、通常、当該温度にて1〜5時間の範囲で行われる。
当該吸着剤処理工程では、上記のように、オルメサルタンメドキソミルの粗体の溶液と吸着剤とを接触させた後、当該混合液から吸着剤を分離して分離液を回収する。分離の方法は特に制限されず、公知の方法により実施することができ、例えば、デカンテーション、ろ過、遠心ろ過などの分離方法を採用すればよい。この際、ろ過の効率を向上させる目的で、セライト、ラヂオライトなどのろ過助剤を使用することもできる。
(結晶化工程)
本発明の結晶化工程は、前記吸着剤処理工程で得られた分離液からオルメサルタンメドキソミルの結晶を析出させる工程である。
当該結晶化工程において、混合液から吸着剤を分離して回収された分離液からオルメサルタンメドキソミルの結晶を析出させる方法についても、特に制限されず、公知の方法により実施することができ、例えば、分離液中の溶媒を留去することによってオルメサルタンメドキソミルを結晶化させる方法や、再結晶によって結晶化させる方法が特に制限なく採用できる。再結晶の方法としては、溶液を冷却することにより結晶を析出させる方法、或いは、溶液に貧溶媒を添加することにより結晶を析出させる方法などを挙げることができる。当該結晶化工程において、溶液を冷却させることにより結晶を析出させる方法を採用する場合には、例えば、得られた分離液を0〜10℃の温度まで冷却することによって、結晶を析出させることができる。この際、撹拌することが好ましく、当該温度を保持する時間は特に制限されないが、通常、5〜20時間である。一方、より高収率でオルメサルタンメドキソミルの結晶を析出させる為には、溶液に貧溶媒を添加することにより結晶を析出させる方法を用いることが好ましい。分離液に添加する貧溶媒としては、水、炭化水素系溶媒等が挙げられ、水を用いることが好ましい。貧溶媒の使用量は、溶媒の種類により適宜決定すればよいが、通常オルメサルタンメドキソミル1gに対して2〜20mL使用し、特に水の場合、5〜15mL使用することが好ましい。分離液への貧溶媒の添加温度は、特に制限されるものではないが、通常、0〜30℃の範囲で行うことが好ましく、特に、10〜20℃の範囲で行うことが好ましい。この際も、撹拌することが好ましく、析出させる時間は特に制限されないが、通常、2〜20時間である。また、結晶を析出させる際には、いずれの方法においても、種結晶を加えることができる。
上記方法で析出させたオルメサルタンメドキソミルの結晶は、公知の方法により、分離することができる。具体的には、デカンテーション、減圧/加圧ろ過、遠心ろ過などの分離方法を採用すればよい。また、分離されたオルメサルタンメドキソミルの結晶は、前記混合溶媒と同種の混合溶媒を用いて洗浄することが好ましい。このようにして得られたオルメサルタンメドキソミルの結晶は湿体であり、30〜50℃で3〜20時間乾燥することによって、オルメサルタンメドキソミルの結晶の乾燥体が得られる。さらに、得られたオルメサルタンメドキソミルの結晶について、当該結晶化工程の操作を繰り返し行なうことによって、より高純度のオルメサルタンメドキソミルの結晶を得ることもできる。
本発明では、上記のとおり、活性型オルメサルタンを含むオルメサルタンメドキソミルの粗体と、アセトン及び水の混合溶媒と、を混合して当該粗体の溶液を得る溶解工程、当該溶液と無機酸化物及び/又は無機水酸化物を含んでなる吸着剤とを接触させた後、当該吸着剤を分離して分離液を回収する吸着剤処理工程、当該分離液からオルメサルタンメドソミルの結晶を析出させる結晶化工程を実施することにより、活性型オルメサルタン及び低極性不純物群の含有量が低減された、高純度のオルメサルタンメドキソミルの結晶を得ることができる。さらに、上記吸着剤として、酸化アルミニウム及び/又は水酸化アルミニウムを含んでなる、層状複水酸化物又は複合無機化合物を用いることによって、前記活性型オルメサルタンの含有量をより低減させることができ、より高純度のオルメサルタンメドキソミルの結晶が得られる。
本発明によれば、繰り返し精製操作をすることなく、効率的に、簡便な方法で高純度のオルメサルタンメドキソミルを得ることができる。当該オルメサルタンメドキソミル結晶は、活性型オルメサルタン及び低極性不純物群の含有量が低減された、高純度のものであるから、バイオアベイラビリティが低い活性型オルメサルタンを含有することによる薬理活性のばらつきが生じる虞がなく、そのまま医薬品として十分に使用可能なものである。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって制
限されるものではない。
なお、実施例、比較例で得られたトリチルオルメサルタンメドキソミル及びオルメサルタンメドキソミルの純度、並びに、活性型オルメサルタンの含有量の測定(高速液体クロマトグラフィー測定)は、以下に示す方法を用いて行った。
<トリチルオルメサルタンメドキソミル及びオルメサルタンメドキソミルの純度測定>
測定方法:高速液体クロマトグラフィー(HPLC)
装置:高速液体クロマトグラフ装置 WATERS社製
検出器:紫外吸光高度検出器 WATERS社製 (測定波長:220nm)
カラム:ジーエルサイエンス株式会社製 商品名 Inertsil ODS−3、内径4.6mm、長さ25cm(粒子径5μm、細孔径12nm)
カラム温度:25℃、一定温度
サンプル温度:25℃、一定温度
移動相A:アセトニトリル
移動相B:25mM過塩素酸ナトリウム水溶液(pH=2.5、過塩素酸にて調整)
移動相の送液:移動相A,Bの混合比を表1のように変えて濃度勾配制御する。
流量:1.5ml/分
測定時間:45分
Figure 2014152127
上記条件において、トリチルオルメサルタンメドキソミルは約34.2分、オルメサルタンメドキソミルは約15.8分、活性型オルメサルタンは約7.8分にピークが確認される。以下の実施例、比較例において、トリチルオルメサルタンメドキソミル及びオルメサルタンメドキソミルの純度、並びに、活性型オルメサルタンの含有量は、すべて、上記条件で測定される全ピークの面積値(溶媒由来のピークを除く)の合計に対する各化合物のピーク面積値の割合である。なお、本発明において、低極性不純物群は、上記条件において、16.0〜40.0分の範囲にピークが確認されるものである。
実施例1
直径7.5cmの2枚撹拌翼を備えた500mL四つ口フラスコに、トリチルオルメサルタンメドキソミルの粗体(純度:99.2%)40g、酢酸180ml、水60gを加え、40℃で2時間撹拌して反応を行った。次いで、反応液を30℃まで冷却し、水80gを加え、10〜30℃で2時間攪拌した。析出したトリフェニルメタノールを減圧濾過により除去した後、得られたろ液を40℃で減圧濃縮し、得られた残渣にトルエン120mLを加えて減圧濃縮し、得られた残渣にアセトン120mLを加えて減圧濃縮し、さらに、得られた残渣に酢酸エチル120mLを加えてスラリー液とし、20〜30℃で1時間攪拌した。次いで、減圧ろ過して湿体を分取し、得られた湿体を40℃で14時間乾燥し、オルメサルタンメドキソミルの粗体を25g得た(オルメサルタンメドキソミル純度:97.2%、活性型オルメサルタン含有量:1.31%)。
直径3.5cmの2枚撹拌翼を備えた100mL三つ口フラスコに、得られたオルメサルタンメドキソミルの粗体3.0g、アセトン30ml、水3gを加え、50℃まで加熱し、オルメサルタンメドキソミルの粗体を溶解した。溶解後、30℃まで冷却し、キョーワード500(協和化学工業株式会社製)0.3gを加え、20〜30℃で1時間撹拌した(溶液中のオルメサルタンメドキソミル純度:98.8%、活性型オルメサルタン含有量:0.36%)。次いで、減圧ろ過して添加剤を除去し、得られたろ液へ水30gを加え、20〜30℃で終夜撹拌した。次いで、減圧ろ過して析出した結晶を分取し、乾燥して、オルメサルタンメドキソミルの結晶を2.5g得た(オルメサルタンメドキソミル純度:99.0%、活性型オルメサルタン含有量:0.07%)。
実施例2
直径7.5cmの2枚撹拌翼を備えた500mL四つ口フラスコに、トリチルオルメサルタンメドキソミルの粗体(純度:99.2%)47g、酢酸エチル376mlを加え、撹拌下、還流温度まで加熱し、トリチルオルメサルタンメドキソミルの粗体を溶解した。溶解後、30℃まで冷却し、20〜30℃で終夜撹拌し、さらに、0℃まで冷却して2時間撹拌した。次いで、減圧ろ過して湿体を分取し、乾燥して、トリチルオルメサルタンメドキソミルの結晶を42g得た(トリチルオルメサルタンメドキソミル純度:99.8%)。得られたトリチルオルメサルタンメドキソミルの結晶42gを用いて、実施例1と同様の方法にて脱トリチル化反応を行い、オルメサルタンメドキソミルの粗体を25g得た(オルメサルタンメドキソミル純度:97.9%、活性型オルメサルタン含有量:1.18%)。
直径3.5cmの2枚撹拌翼を備えた100mL三つ口フラスコに、得られたオルメサルタンメドキソミルの粗体4.0g、アセトン40ml、水4gを加え、50℃まで加熱し、オルメサルタンメドキソミルの粗体を溶解した。溶解後、30℃まで冷却し、キョーワード500(協和化学工業株式会社製)0.4gを加え、20〜30℃で1時間撹拌した(溶液中のオルメサルタンメドキソミル純度:99.4%、活性型オルメサルタン含有量:0.31%)。攪拌後、減圧ろ過して添加剤を除去し、得られたろ液へ水40gを加え、20〜30℃で終夜撹拌した。次いで、減圧ろ過して析出した結晶を分取し、乾燥して、オルメサルタンメドキソミルの結晶を3.6g得た(オルメサルタンメドキソミル純度:99.6%、活性型オルメサルタン含有量:0.06%)。
実施例3
直径9cmの2枚撹拌翼を備えた1000mL四つ口フラスコに、実施例2で得られたオルメサルタンメドキソミルの粗体(オルメサルタンメドキソミル純度:97.9%、活性型オルメサルタン含有量:1.18%)5.0g、酢酸エチル325mlを加え、撹拌下、還流温度まで加熱し、オルメサルタンメドキソミルの第一粗体を溶解した。溶解後、30℃まで冷却し、20〜30℃で終夜撹拌し、さらに、0℃まで冷却して4時間撹拌した。次いで、減圧ろ過して湿体を分取し、乾燥して、オルメサルタンメドキソミルの精製粗体を4.3g得た(オルメサルタンメドキソミル純度:99.1%、活性型オルメサルタン:0.62%)。
直径3.5cmの2枚撹拌翼を備えた100mL三つ口フラスコに、得られたオルメサルタンメドキソミルの精製粗体4.0g、アセトン40ml、水4gを加え、50℃まで加熱し、オルメサルタンメドキソミルの精製粗体を溶解した。溶解後、30℃まで冷却し、キョーワード500(協和化学工業株式会社製)0.4gを加え、20〜30℃で1時間撹拌した(溶液中のオルメサルタンメドキソミル純度:99.4%、活性型オルメサルタン含有量:0.12%)。次いで、減圧ろ過して添加剤を除去し、得られたろ液へ水40gを加え、20〜30℃で終夜撹拌した。撹拌後、減圧ろ過して析出した結晶を分取し、乾燥して、オルメサルタンメドキソミルの結晶を3.5g得た(オルメサルタンメドキソミル純度:99.9%、活性型オルメサルタン含有量:0.02%)。
実施例4
直径3.5cmの2枚撹拌翼を備えた100mL三つ口フラスコに、実施例1で得られたオルメサルタンメドキソミル第一粗体(オルメサルタンメドキソミル粗体純度:97.2%、活性型オルメサルタン:1.31%)3.0g、アセトン30ml、水3gを加え、50℃まで加熱し、オルメサルタンメドキソミル第一粗体を溶解した。溶解後、30℃まで冷却し、キョーワード300(協和化学工業製)0.3gを加え、20〜30℃で1時間撹拌した(溶液中のオルメサルタンメドキソミル純度:99.0%、活性型オルメサルタン:0.30%)。攪拌後、溶液を減圧ろ過して添加剤を除去し、得られたろ液へ水30gを加え、20〜30℃で終夜撹拌した。次いで、減圧ろ過して析出した結晶を分取し、乾燥して、オルメサルタンメドキソミル結晶を2.5g得た(オルメサルタンメドキソミル粗体純度:99.1%、活性型オルメサルタン:0.06%)。
実施例5〜8
表2に示す吸着剤を使用した以外は、実施例4と同様にして、得られたオルメサルタンメドキソミルの結晶について、純度及び活性型オルメサルタンの含有量を測定した。その結果を表2に示した。
実施例9
直径3.5cmの2枚攪拌翼を供えた100mL三つ口フラスコに、実施例1で得られたオルメサルタンメドキソミルの粗体(オルメサルタンメドキソミル純度:97.2%、活性型オルメサルタン含有量:1.31%)3.0g、アセトン30mL、水3gを加え、50℃まで加熱し、オルメサルタンメドキソミルの粗体を溶解した。溶解後、30℃まで冷却し、キョーワード300(協和化学株式会社製)0.3gを加え、20〜30℃で1時間攪拌した(溶液中のオルメサルタンメドキソミル純度:98.9%、活性型オルメサルタン含有量:0.31%)。攪拌後、溶液を減圧ろ過して添加剤を除去し、得られたろ液へ水45gを加え、20〜30℃で終夜攪拌した。次いで、減圧ろ過して析出した結晶を分取し、乾燥してオルメサルタンメドキソミルの結晶を2.8g得た(オルメサルタンメドキソミル純度:99.0%、活性型オルメサルタン含有量:0.15%)。
実施例10
直径3.5cmの2枚攪拌翼を供えた100mL三つ口フラスコに、実施例1で得られたオルメサルタンメドキソミルの粗体(オルメサルタンメドキソミル純度:97.2%、活性型オルメサルタン含有量:1.31%)3.0g、アセトン45mL、水2.5gを加え、50℃まで加熱し、オルメサルタンメドキソミルの粗体を溶解した。溶解後、30℃まで冷却し、キョーワード300(協和化学株式会社製)0.3gを加え、20〜30℃で1時間攪拌した(溶液中のオルメサルタンメドキソミル純度:98.8%、活性型オルメサルタン含有量:0.34%)。攪拌後、溶液を減圧ろ過して添加剤を除去し、得られたろ液へ水45gを加え、20〜30℃で終夜攪拌した。次いで、減圧ろ過して析出した結晶を分取し、乾燥してオルメサルタンメドキソミルの結晶を2.5g得た(オルメサルタンメドキソミル純度:99.0%、活性型オルメサルタン含有量:0.08%)。
Figure 2014152127
比較例1
吸着剤を使用しない以外は、実施例4と同様にして、得られたオルメサルタンメドキソミルの結晶について、純度及び活性型オルメサルタンの含有量を測定した。その結果を表2に示した。
比較例2
直径3.5cmの2枚撹拌翼を備えた100mL三つ口フラスコに、実施例1で得られたオルメサルタンメドキソミルの粗体(オルメサルタンメドキソミル純度:97.2%、活性型オルメサルタン含有量:1.31%)1.0g、エタノール20mlを加え、70℃まで加熱し、オルメサルタンメドキソミルの粗体を溶解した。溶解後、30℃まで冷却し、キョーワード500(協和化学工業製)0.1gを加え、20〜30℃で1時間撹拌した(溶液中のオルメサルタンメドキソミル純度:98.0%、活性型オルメサルタン含有量:0.42%)。攪拌後、溶液を減圧ろ過して添加剤を除去し、得られたろ液へ水30gを加え、20〜30℃で終夜撹拌した。次いで、減圧ろ過して析出した結晶を分取し、乾燥して、オルメサルタンメドキソミルの結晶を0.8g得た(オルメサルタンメドキソミル純度:98.7%、活性型オルメサルタン含有量:0.23%)。
比較例3
吸着剤を使用しない以外は、比較例2と同様にして、得られたオルメサルタンメドキソミルの結晶について、純度及び活性型オルメサルタンの含有量を測定した。その結果を表2に示した。

Claims (3)

  1. 不純物として4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−プロピル−1−{[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル}−1H−イミダゾール−5−カルボン酸を含むオルメサルタンメドキソミルの粗体と、アセトン及び水の混合溶媒と、を混合して上記粗体の溶液を得る溶解工程、当該溶液と無機酸化物及び/又は無機水酸化物を含んでなる吸着剤とを接触させた後、当該吸着剤を分離して分離液を回収する吸着剤処理工程、当該吸着剤処理工程で回収された分離液からオルメサルタンメドキソミルの結晶を析出させる結晶化工程を含んでなるオルメサルタンメドキソミルの製造方法。
  2. 前記吸着剤が酸化アルミニウム及び/又は水酸化アルミニウムを含んでなる、層状複水酸化物又は複合無機化合物である請求項1に記載の方法。
  3. 前記オルメサルタンメドキソミルの粗体を得る工程として、トリチルオルメサルタンメドキソミルと、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸からなる群より選ばれる少なくとも1つの酸と、を反応させる工程を更に含んでなる請求項1又は2に記載の方法。
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