JP6198269B2 - オルメサルタンメドキソミルの製造方法 - Google Patents
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Description
本発明において、溶液調整工程は、オルメサルタンメドキソミルが溶解した溶液を得る工程であって、オルメサルタンメドキソミルを溶解させる溶解溶媒(以下、溶解溶媒とも言う。)が有機溶媒または有機溶媒と水との混合物であり、当該溶解溶媒における有機溶媒と水の容積の合計を100としたときの水の容積比率が0以上20以下であり、当該有機溶媒がアセトンまたはアセトンと酢酸エチルの混合溶媒である工程である。なお、本発明において、液体の容積の値は23℃におけるものとする。
本発明において使用されるオルメサルタンメドキソミルは、特に制限されず、公知の方法で製造されたものを使用することができる。具体的には、特許文献1に記載の方法、すなわち、下記式(2)
本発明において、オルメサルタンメドキソミルを溶解させる溶解溶媒は、有機溶媒または有機溶媒と水の混合物であり、有機溶媒と水の容積の合計を100としたときの水の容積比率が0以上20以下であり、当該有機溶媒がアセトンまたはアセトンと酢酸エチルの混合溶媒であるものである。
当該溶液調整工程において、オルメサルタンメドキソミルの溶液を得る方法は、特に制限されず、オルメサルタンメドキソミルと前記溶解溶媒とを混合すれば良く、混合する方法や順序も特に制限されない。具体的には、溶解溶媒が複数種類の溶媒からなる混合物である場合、予め調整した溶解溶媒とオルメサルタンメドキソミルとを撹拌混合する方法や、先にオルメサルタンメドキソミルと有機溶媒とを撹拌混合した後で、水を加える方法などが挙げられる。
本発明の結晶化工程は、前記溶液調整工程で得られたオルメサルタンメドキソミルの溶液に水を加えて、オルメサルタンメドキソミルの結晶を析出させる工程であって、加える水の量が、粗オルメサルタンメドキソミルを溶解させる溶解溶媒1mLに対して0.5mL以上であり、10分あたりの平均添加量が当該加える水の量の3分の1以下、且つ、10分あたりの実添加量が当該加える水の量の2分の1以下となるように加える方法である。なお、本発明において、平均添加量は、水を加え始めてから当該加える水の量をすべて加え終えるまでの時間を基準とし、実添加量は、実際に添加した量を示すものとする。
なお、本発明において、オルメサルタンメドキソミルの残留溶媒量は下記に従って測定した。
オルメサルタンメドキソミルの試料に含まれる各溶媒の残留溶媒量は、下記の条件にて、ガスクロマトグラフィー(GC)による測定をし、求められた各溶媒のピーク面積値から、検量線法により算出した。ここで、残留溶媒量は、試料の質量に対する各溶媒の質量の割合を示したものである。なお、下記条件において、アセトンは約2.2分、酢酸エチルは約2.8分にピークが確認される。
測定方法:ガスクロマトグラフィー(GC)
装置:島津製作所製 GC−2010 Plus
検出器:水素炎イオン化検出器(FID)
カラム:アジレント・テクノロジー社製 DB−WAX(長さ30m、内径0.530mm、膜厚:1.00μm)
カラム温度:50℃付近の一定温度で注入後、5分間維持し、次いで毎分10℃で180℃まで昇温し、180℃で5分間維持した。
注入口温度:200℃
検出器温度:200℃
キャリアーガス:ヘリウム
カラム圧力:3.1psi
直径10cmの2枚撹拌翼を備えた1000mL四つ口フラスコに、トリチルオルメサルタンメドキソミル50g、酢酸225ml、水75mLを加え、40℃で2時間撹拌して脱保護反応を行った。次いで、反応液を20℃まで冷却し、20℃で1時間攪拌して、析出したトリフェニルメタノールを減圧濾過により除去した後、得られたろ液に10%炭酸水素ナトリウム250ml、酢酸エチル500mlを加えて激しく撹拌した後、水層を分離して、オルメサルタンメドキソミルを含む有機層を得た。当該有機層から酢酸エチルを200ml留去し、20〜30℃で1時間攪拌して、析出した固体を減圧ろ過にて湿体として分取した。得られた湿体を40℃で14時間乾燥して、オルメサルタンメドキソミルの結晶を30g得た(純度:99.54%)。
直径2.5cmの2枚撹拌翼を備えた100mL三つ口フラスコに、製造例1で得られたオルメサルタンメドキソミルの結晶5g、アセトン30ml、水3mlを加えて撹拌混合し、50℃まで加熱し、オルメサルタンメドキソミルの溶液を得た。得られた溶液を30℃まで冷却し、水30mlを90分間かけて一定速度で滴下して加えた後、20〜30℃で5時間撹拌した。析出した固体を減圧ろ過して分取し、得られた湿体を40℃で12時間乾燥し、オルメサルタンメドキソミルの結晶4.5g(残留アセトン量:1959ppm)を得た(収率90%)。
実施例1において、水を滴下して加えるのにかける時間を表1に示す時間に変更した以外は同様の操作を行ない、得られたオルメサルタンメドキソミルの結晶について、残留溶媒量を測定した。その結果を表1に示した。
直径2.5cmの2枚撹拌翼を備えた100mL三つ口フラスコに、オルメサルタンメドキソミル7g、アセトン35ml、酢酸エチル7mL、水4.2mlを加え、60℃まで加熱し、オルメサルタンメドキソミルの溶液を得た。得られた溶液を30℃まで冷却し、水42mlを120分間かけて一定速度で滴下して加えた後、10〜30℃で5時間撹拌した。析出した固体を減圧ろ過して分取し、得られた湿体を40℃で12時間乾燥し、オルメサルタンメドキソミルの結晶5.8g(残留アセトン量:780ppm、残留酢酸エチル量:440ppm)を得た(収率85%)。
実施例4において、水を加える方法を「1回につき7mlの水を30分おきに6回(合計で42mlの水を150分間で)加える」に変更した以外は同様の操作を行ない、得られたオルメサルタンメドキソミルの結晶について、残留溶媒量を測定した。その結果を表1に示した。
実施例1において、水を加える方法を「1回につき10mlの水を60分おきに3回(合計で30mlの水を120分間で)加える」に変更した以外は同様の操作を行ない、得られたオルメサルタンメドキソミルの結晶について、残留溶媒量を測定した。その結果を表1に示した。
実施例1において、水を加える方法を「1回につき5mlの水を30分おきに6回(合計で30mlの水を150分間で)加える」に変更した以外は同様の操作を行ない、得られたオルメサルタンメドキソミルの結晶について、残留溶媒量を測定した。その結果を表1に示した。
実施例7において、溶解溶媒を表1に示す組成及び量に変更した以外は同様の操作を行ない、得られたオルメサルタンメドキソミルの結晶について、残留溶媒量を測定した。その結果を表1に示した。
直径5.0cmの2枚撹拌翼を備えた200mL三つ口フラスコに、オルメサルタンメドキソミル(純度:99.28%)10g、アセトン60ml、水6mlを加え、50℃まで加熱し、オルメサルタンメドキソミルの溶液を得た。得られた溶液を30℃まで冷却し、種結晶を加え、25℃で12時間攪拌した。得られたスラリーに、1回につき10mlの水を30分おきに6回(合計60mlの水を150分間で)加えた後、20〜30℃で2時間撹拌した。析出した固体を減圧ろ過して分取し、得られた湿体を40℃で12時間乾燥し、オルメサルタンメドキソミルの結晶(純度:99.62%、残留アセトン量:760ppm)を得た(収率91%)。
実施例10において、オルメサルタンメドキソミルを溶解させる溶媒を「アセトン60ml、水6ml」から「アセトン30ml、酢酸エチル30ml、水6ml」に変更した以外は同様の操作を行ない、オルメサルタンメドキソミルの結晶(純度:99.73%、残留アセトン量:654ppm、残留酢酸エチル量:72ppm)を得た(収率83%)。
実施例1において、水を滴下して加えるのにかける時間を90分間から5分間に変更した以外は同様の操作を行ない、得られたオルメサルタンメドキソミルの結晶について、残留溶媒量を測定した。その結果を表1に示した。
実施例4において、水を滴下して加えるのにかける時間を120分間から5分間に変更した以外は同様の操作を行ない、得られたオルメサルタンメドキソミルの結晶について、残留溶媒量を測定した。その結果を表1に示した。
直径2.5cmの2枚撹拌翼を備えた100mL三つ口フラスコに、オルメサルタンメドキソミル3g、アセトン18ml、水1.8mlを加え、50℃まで加熱し、オルメサルタンメドキソミルの溶液を得た。得られた溶液を30℃まで冷却し、1回につき3mlの水を3分おきに6回(合計で18mlの水を15分間で)加えた後、20〜30℃で2時間撹拌した。析出した固体を減圧ろ過して分取し、得られた湿体を40℃で12時間乾燥し、オルメサルタンメドキソミルの結晶(残留アセトン量:3021ppm)を得た(収率88%)。
比較例1で得られたオルメサルタンメドキソミルの結晶を、さらに80℃で12時間乾燥し、得られたオルメサルタンメドキソミルの結晶について、残留溶媒量を測定したところ、残留アセトン量は3464ppmであった。
Claims (5)
- 下記式(1)
前記オルメサルタンメドキソミルを溶解させる溶解溶媒が有機溶媒または有機溶媒と水との混合物であり、当該溶解溶媒における有機溶媒と水の容積の合計を100としたときの水の容積比率が0〜20であり、当該有機溶媒がアセトンまたはアセトンと酢酸エチルの混合溶媒であり、
前記結晶化工程において、当該結晶化工程を行なう温度が10℃以上30℃以下であり、加える水の量が前記オルメサルタンメドキソミルを溶解させる溶解溶媒1mLに対して0.5mL以上であり、10分あたりの平均添加量が当該加える水の量の3分の1以下、且つ、10分あたりの実添加量が当該加える水の量の2分の1以下となるように加える方法。 - 前記結晶化工程において、水を2回以上に分けて加える方法であって、一回あたりの添加量が前記加える水の量の2分の1以下である請求項1に記載の方法。
- 前記結晶化工程において、水を加える前に前記オルメサルタンメドキソミルが溶解した溶液を1時間以上20時間以下の時間保持する請求項1または2に記載の方法。
- 前記結晶化工程において、水を加える前に前記オルメサルタンメドキソミルが溶解した溶液に種晶を加える請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 前記有機溶媒において、アセトンと酢酸エチルの容積の合計を100としたときのアセトンの容積比率が40以上100以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
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