JP5614153B2 - カンデサルタンシレキセチルの製造法 - Google Patents
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行うことが望ましい。しかしながら、特許文献1〜3に記載の上記いずれの方法も、酸性下で反応を行うことから反応終了後に反応液を塩基によって中和する必要があり、さらには温度のコントロールも必要で、工程が複雑となる欠点を有する。
1.(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル2−エトキシ−1−[[2’−(N−トリフェニルメチル−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール7−カルボキシラートに、環状エーテル溶媒中、遷移金属触媒存在下、水素を反応させることを特徴とする、(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル2−エトキシ−1−[[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール7−カルボキシラートの製造法。
2.環状エーテル溶媒がテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキソランまたはジオキサンである、上記1.に記載の製造法。
3.遷移金属触媒がパラジウム炭素触媒である、上記1.または2.に記載の製造法。
5.環状エーテル溶媒の量が(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル2−エトキシ−1−[[2’−(N−トリフェニルメチル−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール7−カルボキシラート1mmolに対して1〜100mlである、上記1.〜4.のいずれかに記載の製造法。
6.水素を反応させた後、ろ過により触媒を除き、溶媒を留去したのち、結晶化することを特徴とする、上記1.〜5.のいずれかに記載の製造法。
原料となる(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル2−エトキシ−1−[[2’−(N−トリフェニルメチル−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール7−カルボキシラートは特許第2514282号に記載の方法にしたがって合成した。
検出器:紫外吸光光度計(波長:254nm)
カラム:内径4mm、長さ15cmのODSカラム
カラム温度:35℃
移動相A:アセトニトリル/水/酢酸(100)混液(57:43:1)
移動相B:アセトニトリル/水/酢酸(100)混液(90:10:1)
移動相の送液:移動相A及び移動相Bの混合比を次のように変えて濃度勾配制御する。
注入後の時間(分) 移動相A(vol%) 移動相B(vol%)
0〜30 100 → 0 0 → 100
流量:毎分0.8mL
(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル2−エトキシ−1−[[2’−(N−トリフェニルメチル−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール7−カルボキシラート3.0g(3.52mmol)のテトラヒドロフラン21mL溶液に10%−パラジウム炭素触媒(50%水含有品)0.3gを加え、水素雰囲気下(0.5MPa)、50℃で8時間撹拌した。触媒を除去し、テトラヒドロフランで洗浄した。溶媒を留去したのち、トルエン6mL、ヘキサン6mLで結晶化することにより、(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル2−エトキシ−1−[[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール7−カルボキシラートを2.05g(3.35mmol,収率95.3%)の白色固体として得た。得られたカンデサルタンシレキセチルをHPLCで測定したところ、純度は93.26%であり、その後のアセトン18mL、水6mLで行った2回の再結晶化により、純度は99.94%となった。
(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル2−エトキシ−1−[[2’−(N−トリフェニルメチル−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール7−カルボキシラート15.0g(17.58mmol)のテトラヒドロフラン300mL溶液に10%−パラジウム炭素触媒(50%水含有品)1.5gを加え、水素雰囲気下(0.5MPa)、50℃で8時間撹拌した。触媒を除去し、テトラヒドロフランで洗浄した。溶媒を留去したのち、トルエン30mL、ヘキサン300mLで結晶化することにより、(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル2−エトキシ−1−[[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール7−カルボキシラートを10.2g(16.70mmol,収率95.0%)の白色固体として得た。得られたカンデサルタンシレキセチルをHPLCで測定したところ、純度は92.64%であり、その後のアセトン18mL、水6mLで行った2回の再結晶化により、純度は99.94%となった。
(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル2−エトキシ−1−[[2’−(N−トリフェニルメチル−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール7−カルボキシラート3.0g(3.52mmol)のテトラヒドロピラン21mL溶液に10%−パラジウム炭素触媒(50%水含有品)0.3gを加え、水素雰囲気下(0.5MPa)、50℃で8時間撹拌した。触媒を除去し、テトラヒドロピランで洗浄した。溶媒を留去したのち、トルエン6mL、ヘキサン6mLで結晶化することにより、(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル2−エトキシ−1−[[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール7−カルボキシラートを1.93g(3.16mmol,収率90.0%)の白色固体として得た。得られたカンデサルタンシレキセチルをHPLCで測定したところ、純度は97.20%であり、その後のトルエン6mL、ヘキサン6mLで行った2回の再結晶化により、純度は99.93%となった。
(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル2−エトキシ−1−[[2’−(N−トリフェニルメチル−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール7−カルボキシラート3.0g(3.52mmol)の1,3−ジオキソラン21mL溶液に10%−パラジウム炭素触媒(50%水含有品)0.3gを加え、水素雰囲気下(0.5MPa)、50℃で8時間撹拌した。触媒を除去し、1,3−ジオキソランで洗浄した。溶媒を留去したのち、トルエン6mL、ヘキサン6mLで結晶化することにより、((±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル2−エトキシ−1−[[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール7−カルボキシラートを2.00g(3.27mmol,収率92.9%)の白色固体として得た。得られたカンデサルタンシレキセチルをHPLCで測定したところ、純度は96.30%であり、その後のトルエン6mL、ヘキサン6mLで行った2回の再結晶化により、純度は99.94%となった。
(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル2−エトキシ−1−[[2’−(N−トリフェニルメチル−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール7−カルボキシラート3.0g(3.52mmol)の1,4−ジオキサン21mL溶液に10%−パラジウム炭素触媒(50%水含有品)0.3gを加え、水素雰囲気下(0.5MPa)、50℃で8時間撹拌した。触媒を除去し、1,4−ジオキサンで洗浄した。溶媒を留去したのち、トルエン6mL、ヘキサン6mLで結晶化することにより、(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル2−エトキシ−1−[[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール7−カルボキシラートを1.88g(3.07mmol,収率87.2%)の白色固体として得た。得られたカンデサルタンシレキセチルをHPLCで測定したところ、純度は96.70%であり、その後のトルエン6mL、ヘキサン6mLで行った2回の再結晶化により、純度は99.92%となった。
特許文献6に記載の方法において、反応時間が具体的に記載されていないことからこれを追試した。
(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル2−エトキシ−1−[[2’−(N−トリフェニルメチル−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール7−カルボキシラート3.0g(3.52mmol)のトルエン30mL/エタノール15mL溶液に10%−パラジウム炭素触媒(50%水含有品)1.2gを加え、水素雰囲気下、30℃で12時間撹拌した。触媒を除去し、酢酸エチルで洗浄した。溶媒を留去したのち、トルエン6mL、ヘキサン6mLで結晶化することにより、(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル2−エトキシ−1−[[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール7−カルボキシラートを1.22g(1.99mmol,収率57.0%)の白色固体として得た。得られたカンデサルタンシレキセチルをHPLCで測定したところ、純度は65.20%であった。
どまった。
特許文献2に記載の方法を追試した。
(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル2−エトキシ−1−[[2’−(N−トリフェニルメチル−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール7−カルボキシラート10.0g(11.72mmol)のジクロロメタン29mL/メタノール23mL溶液に5℃で10%−HCl/MeOH 8mLを15分かけて加え、5℃で5時間撹拌した。反応混合物に水19mL、酢酸エチル19mLを加え、飽和炭酸水素ナトリウムでpH6.3に調整した。酢酸エチル10mLを加え、20%−塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、水層を酢酸エチル10mLで2回抽出し、有機層をさらに20%−塩化ナトリウム水溶液20mLで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、無水硫酸ナトリウムをろ別し、減圧下に溶媒を留去した。得られた粗製物にアセトン20mLを加え、加熱溶解したのち、室温で終夜撹拌した。終夜撹拌後、ヘキサン90mLを加え、室温で1時間、0℃で2時間撹拌した。得られた結晶を濾過し、アセトン:ヘキサン=1:9で洗浄し、減圧下に乾燥させることにより、(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル2−エトキシ−1−[[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール7−カルボキシラートを6.71g(10.99mmol,収率94.0%)の白色固体として得た。得られたカンデサルタンシレキセチルをHPLCで測定したところ、純度は85.07%であった。
特許文献3に記載の方法を追試した。(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル2−エトキシ−1−[[2’−(N−トリフェニルメチル−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール7−カルボキシラート0.5g(0.59mmol)のトルエン3mL/メタノール3mL溶液に20〜25℃でトリフルオロ酢酸0.043gを加え、21.5時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、酢酸エチル10mLと水10mLを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH6.4に調整した。有機層を分離し、水層を酢酸エチル10mLで2回抽出し、有機層を水10mLで2回および飽和食塩水10mLで2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムを濾過し、減圧下に溶媒を留去することで、(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル2−エトキシ−1−[[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール7−カルボキシラートを0.33g(0.54mmol,収率90.8%)の白色固体として得た。得られたカンデサルタンシレキセチルをHPLCで測定したところ、純度は83.80%であった。
の一以下に減らすことができる。
Claims (6)
- (±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル2−エトキシ−1−[[2’−(N−トリフェニルメチル−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール7−カルボキシラートに、環状エーテル溶媒中、遷移金属触媒存在下、水素を反応させることを特徴とする、(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル2−エトキシ−1−[[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール7−カルボキシラートの製造法。
- 環状エーテル溶媒がテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキソランまたはジオキサンである、請求項1に記載の製造法。
- 遷移金属触媒がパラジウム炭素触媒である、請求項1または2に記載の製造法。
- 遷移金属触媒の量が(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル2−エトキシ−1−[[2’−(N−トリフェニルメチル−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール7−カルボキシラートに対して0.005〜2.5質量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造法。
- 環状エーテル溶媒の量が(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル2−エトキシ−1−[[2’−(N−トリフェニルメチル−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール7−カルボキシラート1mmolに対して1〜100mlである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造法。
- 水素を反応させた後、ろ過により触媒を除き、溶媒を留去したのち、結晶化することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造法。
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