JP2014146733A - 窒化物半導体結晶の製造方法 - Google Patents

窒化物半導体結晶の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】有機金属気相成長法を用い、p型の窒化物半導体結晶の制御性に優れた製造方法を提供することである。
【解決手段】III族元素の有機金属化合物と、窒素の水素化物と、C−O−Cの部分構造を有する有機化合物とを原料に用い、有機金属気相成長法によって、C原子及びO原子を同時に結晶中に取り込ませてp型の導電性を得る窒化物半導体結晶の製造方法とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、有機金属気相成長法による窒化物半導体結晶の製造方法に関する。
III族元素(B、Al、Ga、Inなど)の窒素化合物からなる窒化物半導体材料は、受発光デバイス(LED、半導体レーザ、フォトダイオード、スーパールミネッセントダイオード、フォトトランジスタ、太陽電池など)、受発光デバイス以外の電子デバイス(ダイオード、トランジスタ、バイポーラ型電子デバイス、ユニポーラ型電子デバイス、集積デバイスなど)、スピントロニクスデバイス、光触媒デバイス、電子管などの電子デバイスや、半導体基板、レーザ媒質、磁性半導体、蛍光体などの機能材料に応用できる。これらデバイス・機能材料の製造のためには、導電性、組成などを制御しつつ窒化物半導体結晶を形成することが必要である。
しかし、窒化物半導体材料ではp型の伝導性の制御が未だ十分でなく、キャリア濃度を十分増やすことができないという課題がある。通常、Mgをアクセプタ不純物として窒化物半導体のp型の導電性の制御を行っているが、例えば、キャリア濃度を1018/cm3程度に高めようとすると、アクセプタ不純物の活性化率は数%程度になってしまい、これ以上キャリア濃度を高めることが難しい。
この課題に取り組んだ技術として、特許文献1に開示の同時ドーピング技術が挙げられる。特許文献1の技術は、窒素原料としてN2ガス源に電磁波を照射して得られた原子状N+ガスを用いるGaN結晶の成長技術であって、ドナー不純物であるSiまたはOを、アクセプタ不純物であるMgまたはBeと同時ドーピングするものである。
特許文献1の技術においては、不純物原料は最終的に原子状ビームとして基板上に供給されてGaN結晶中に取り込まれるが、そのアクセプタ不純物とドナー不純物の原子比率を2:1とし、同時にドーピングする。GaN結晶中に導入されたp型アクセプタ(例えばMg+ Ga)とn型ドナー(例えばSi- Ga)は、それぞれ+、−に帯電しており、対を作ることで静電エネルギーが安定化する。さらに、ここにもう一つアクセプタ原子を付け加えると有効にアクセプタとして働き、高濃度ドーピングが可能となり、高いキャリア濃度が実現できるというものであり、またアクセプタとしての活性化も効率的となるというものである。
特開平10−101496号公報
Mgをアクセプタ不純物として窒化物半導体のp型の導電性の制御を行なう通常のp型ドーピングでは、上述の通り、キャリア濃度を高めることが困難である。また、不純物準位は典型的には100meVを超える値で深く、このことは、室温での低い活性化率と、温度による抵抗率やキャリア濃度の大きな変動をもたらしており問題である。
上記特許文献1の技術は、窒素原料にアンモニア等の水素化物を用いる通常のMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)結晶成長法におけるものではない。アンモニア等の水素化物をV族原料ガスとして用いるこの結晶成長方法は、結晶品質、制御性、再現性、生産性を考慮すると他の手法よりも総合的に優れることから、各種デバイス等の量産に適用されているが、特許文献1では本成長手法における有効な同時ドーピング技術を開示していない。
もし、上記特許文献1にて原理が提案されている同時ドーピング技術をMOCVD結晶成長法に適用したとしても、高いキャリア濃度や高い活性化率を安定的に得ることは依然困難である。また、浅い不純物準位でのp型半導体結晶を安定的に実現することも困難である。
窒化物半導体結晶においてIII族元素、又はV族元素の原子密度は、1022/cm3オーダーの中程であり、この数は、あるアクセプタ原子の取り得るアクセプタサイトの数となる。一方、半導体デバイスのp型層において制御が要請されるアクセプタの濃度範囲は、1017〜1020/cm3程度であり、アクセプタ原子は、余程多くても数100個に一個、通常使用される1018/cm3中程まででは、10000個に1個以下の、疎な状態でアクセプタサイトを置換し結晶中に分布していることになる。
特許文献1で示されている原理は、2つのアクセプタ原子と1つのドナー原子とが結晶中で互いに相互作用しあって安定化することがポイントであり、よって結晶中で近隣のサイトに配置されることが必要である。しかしながら、窒素原料に水素化物ガスを用いた通常のMOCVD結晶成長方法において、アクセプタ原料(特許文献1と同じ不純物種のMgであれば、その原料ガスはMgの有機金属化合物原料)とドナー原料(特許文献1と同じ不純物種のSiであれば、その原料ガスはSiの水素化物)とが所定の原子比率で結晶中に取り込まれるように、それらの原料ガスを成長装置内に制御して流したとしても、上述のようにアクセプタ原子(あるいはドナー原子)の分布は極めて疎であるので、都合よく2つのアクセプタ原子と1つのドナー原子が結晶中で近隣に配置されるように取り込まれるものでもない。
アクセプタ原子およびドナー原子は結晶中に散らばって取り込まれがちであって、特許文献1で提案される安定化の原理が発揮される確率は非常に低く、結果として効率的なドーピング技術となるものではない。なお、特許文献1における窒素原料としてN2ガス源に電磁波を照射して得られた原子状N+ガスを用いるGaN結晶の成長技術においても、この問題に対する工夫は特にされていないことから、同様の問題があると推測される。
本発明は、有機金属気相成長法を用い、p型の窒化物半導体結晶の制御性に優れた製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、III族元素の有機金属化合物と、窒素の水素化物と、C−O−Cの部分構造を有する有機化合物とを原料に用い、有機金属気相成長法によって、C原子及びO原子を同時に結晶中に取り込ませてp型の導電性を得る窒化物半導体結晶の製造方法とする。
本発明によると、p型半導体結晶を実現するための有機化合物原料中のC原子およびO原子の双方は、それぞれがアクセプタおよびドナーとして働くべきN原子サイトに取り込まれるようになる。よって、有機金属気相成長法を用い、p型の窒化物半導体結晶の制御性に優れた製造方法を提供することができる。
第1実施形態の窒化物半導体層が形成された基板の斜視図である。 第1実施形態で用いるMOCVD装置の模式図である。 従来のドーピング方法で作製したp型窒化物半導体結晶の模式図である。 第1実施形態のドーピング方法で作製したp型窒化物半導体結晶の模式図である。 C−O−Cの部分構造を有する有機化合物を示す図である。 第2実施形態のp型半導体結晶を成長させる際における各原料の供給方法を示すシーケンス図である。 第3実施形態のp型半導体結晶を成長させる際における各原料の供給方法を示すシーケンス図である。 C−O−Cの部分構造を有する有機化合物を示す図である。 C−O−Cの部分構造を有する有機化合物を示す図である。 C−O−Cの部分構造を有する有機化合物を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図を参照しつつ説明する。なお、ウエハーを示した図は概念を示すための概略図であって、その図において、長さ、幅、厚みなどは明瞭化と簡略化のために適宜に変更されており、実際の寸法関係を表しているものではない。特に、厚みは相対的に適宜拡大されて示されている。また、各図において、同一又はほぼ同一の構成には同じ符号を付している。
各実施形態における窒化物半導体の結晶成長はMOCVD装置で実施される。MOCVD装置は、炉内部に載置する基板を加熱するための機構と、炉内にガスを導入するための機構と、炉内のガスを排出するための機構を有している。各実施形態における窒化物半導体のMOCVD成長法では、炉内に導入されるガスとして、III族元素の原料としてIII族元素の有機金属化合物を用い、V族元素の原料として窒素の水素化物、例えばアンモニアやヒドラジンを用いる。さらに、p型半導体結晶を実現するための原料として、C−O−Cの部分構造を有する有機化合物を用いる。また、炉内に導入されるガスとして、キャリアガス(典型的には水素または窒素)及びn型半導体結晶を実現するためのドーパント原料を含むガスも適宜用いる。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態の窒化物半導体層が形成された基板の斜視図である。基板11上に、窒化物半導体層12及びp型窒化物半導体層13が順に形成されている。基板11には、サファイア、ルビー、酸化ガリウム、窒化物半導体(GaN、AlN、AlGaNなど)、SiC、ZrB2、Siなどの母材だけからなるもの、また、単一の母材上又は複数の材料からなる母材上に適宜別の材料が製膜されたもので、窒化物半導体の結晶成長用基板として用いられているものを使用できる。基板11の表面は、凹凸を有していたり、マスク状の製膜材料を有していたりしてもよく、これらの場合、基板11の表面は均質・平坦でないこともある。
次に、窒化物半導体層12及びp型窒化物半導体層13を形成する方法について説明する。図2は、第1実施形態で用いるMOCVD装置の模式図である。MOCVD装置20は、炉21と、炉21の内部に設けられ、基板加熱機構を備えたステージ22と、炉21に原料を供給するための各種配管とを備えている。
まず、ステージ22上に基板11を載置し、窒化物半導体層12を成長させるのに適切な所定の温度まで基板11を加熱し、その温度に保持する。続いて、水素を含むキャリアガスを用いて、III族元素の原料と、窒素の原料であるアンモニアガスとを供給し、基板11上に窒化物半導体層12を形成する。
この窒化物半導体層12は、p型窒化物半導体層13を形成する際の下地層となり、p型窒化物半導体層13を直接基板上に形成するよりも結晶性をより良好にできるので、導電性の制御に貢献する。
続いて、基板11の温度をp型窒化物半導体層13を成長させるのに適切な所定の温度900〜1100℃に保持し、水素を含むキャリアガスを用いて、III族元素の原料であるトリメチルガリウム(TMG)と、窒素の原料であるアンモニアガスと、p型半導体結晶を実現するための原料としてジメチルエーテル(CH3−O−CH3)を供給し、窒化物半導体層12上にGaNからなるp型窒化物半導体層13を形成する。
ここで、ジメチルエーテルは、C−O−Cの部分構造を有する有機化合物である。そして、製造されたp型GaN結晶には、Oが2×1018/cm3、Cが4×1018/cm3取り込まれた。室温でキャリア濃度を測定したところ、1.5×1018/cm3程度であり、GaNのp型不純物のドーピングにおいて通常用いられるMgアクセプタの活性化率が数%オーダーしかないことからすると、格段に高い活性化率が得られた。
キャリア濃度の温度依存性の測定により、アクセプタ準位の活性化エネルギーを評価したところ、ばらつき・誤差を考慮して、2〜70meV程度であった。これはGaNのp型不純物のドーピングにおいて通常用いられるMgアクセプタの活性化エネルギーが100meVを超えることと比較すると、格段に浅いアクセプタレベルである。
このように優れたp型特性を有する窒化物半導体をデバイスのp型層、例えば、LEDのp型層に用いると、駆動電圧の低減、活性層へのキャリアの注入が容易になることによる発光効率の増加といった特性の改善が得られる。また、アクセプタレベルが浅いことにより温度によるp型層の特性変化が小さく、結果として駆動電圧および発光効率の温度変化が小さい、優れた特性のデバイスの実現が可能になる。このような優れたp型特性は、LEDに限らず、上述の他の種のデバイスでもメリットとなる。
図3は、従来のドーピング方法で作製したp型窒化物半導体結晶の模式図、図4は、第1実施形態のドーピング方法で作製したp型窒化物半導体結晶の模式図である。それぞれの図では窒化物半導体結晶のV族原子のサイトのみを示している。
C原子は窒化物半導体結晶のN原子を置換し電子を不足させてアクセプタとなり、またO原子は窒化物半導体結晶のN原子を置換して電子を余らせてドナーとなり得る。図3のように、従来のドーピングでは、アクセプタ原子(例えばC原子)は孤立して取り込まれる(単独ドーピング)。もし、アクセプタとドナーとが同時に取り込まれるように、それぞれの原料ガスを特に工夫無く導入したとしても、アクセプタ原子やドナー原子の存在は疎であるので、図3と同様に孤立して存在する確率が高い。
これに対して第1実施形態の成長方法によれば、p型半導体結晶を実現するための原料としてC−O−Cの結合を有する有機化合物を用いているので、結晶に取り込まれる際に、図4のように、C原子とO原子とがそのまま近隣のサイトに取り込まれ、それぞれ帯電する2つのアクセプタ原子と1つのドナー原子とが結晶中で互いに相互作用し合うように取り込まれる。
これを本明細書では分子状ドーピングと称することにする。この用語は、複数のアクセプタ/ドナー原子が相互に作用している状態を概念的に言っているに過ぎず、物理的に厳密な用語ではないが便宜上そのように表現することとする。
このように本実施形態の手法によれば2つのアクセプタ原子と1つのドナー原子とが近隣のサイトに取り込まれる現象、すなわち分子状ドーピングが確実に起こるようになり、特許文献1に示されているメカニズムが結晶中で極めて効率的に発動するようになる。つまり、これら近隣のサイトに取り込まれた2つのアクセプタ原子と1つのドナー原子とが分子的にトータルとして1つの電子を不足させてアクセプタとなるが、特許文献1に示されたメカニズムにより、このアクセプタが束縛するホールのエネルギーは小さく、よって、活性化エネルギーの小さい、浅いアクセプタを実現できる。結果として、再現性良くかつ安定して、高濃度ドーピング、高いキャリア濃度が実現でき、またアクセプタの活性化も効率的となる。
また、C−O−Cのように、O原子がC原子に挟まれている結合を有していることも効率的なドーピングを実現する上で重要な意味を持つ。窒化物半導体結晶にO原子及びC原子が単独で孤立して取り込まれた場合、C原子はアクセプタとなりうるが、O原子はほぼドナーとなる。このようなドナーは、発生した分だけ目的とするp型の導電性を補償してしまうから、アクセプタ不純物とドナー不純物を同時に供給するからこそ生じた、同時ドーピングによるp型結晶製造手法における大問題である。その点、本発明のp型半導体結晶を実現するための原料は、O原子がC原子に挟まれている結合となっているので、O原子がいずれのC原子からも離脱して取り込まれることを極力回避しており、効率的なドーピングを実現する上で特に効果的である。
さらに、本実施形態では、C原子2個とO原子1個を有する有機化合物であるジメチルエーテルを用いたので、C原子2個とO原子1個とがセットで近隣のサイトに取り込まれる上で特に好都合である。
また、p型窒化物半導体層13として、AlGaN(Al組成1〜100%)を用いたところ、上記と同様に従来よりも優れたp型の制御が可能となった。この場合、III族元素の原料としては、Al組成に応じ、TMGに加え、トリメチルアルミニウム(TMA)を用いた。特にAl組成の高い窒化物半導体では、従来低抵抗のp型の実現が困難であったので、本技術のメリットは大きい。
また、p型窒化物半導体層13として、GaInN(In組成1〜100%)を用いたところ、上記と同様に従来よりも優れたp型の制御が可能となった。この場合、III族元素の原料としては、In組成に応じ、TMGに加えて、トリメチルインジウム(TMI)を用いた。
また、p型窒化物半導体層13として、AlInN(In組成1〜99%)を用いたところ、上記と同様に従来よりも優れたp型の制御が可能となった。このことより、p型窒化物半導体層13として、化合物AlGaInNの全ての組成においても、同様に優れたp型の制御性が期待できる。
また本実施形態では、p型半導体結晶を実現するC−O−Cの結合を有する有機化合物として、ジメチルエーテルを用いたが、図5に記載された他のC−O−Cの部分構造を有する有機化合物を用いてもよい。
以上のように、p型半導体結晶を実現するためのC−O−Cの部分構造を有する有機化合物原料は、単にC原子をアクセプタとして取り込ませるための原料として用いているのではなく、C原子とO原子とを同時にしかも結晶中で近隣に取り込ませるための原料として用いている。このような取り込ませ方を実現するのに望ましい、いくつかの結晶成長条件を以下に示す。
p型半導体結晶を実現するための有機化合物原料はキャリアガスで希釈してから炉21内に供給することが望ましい。なぜなら、高濃度で供給すると、基板11に到達する前に相互に反応し、適切なドーピングが行われなくなるからである。
有機化合物原料の供給は次のように行なう。所定の温度で気体の状態である、あるいは気体の状態で供給できる有機化合物原料の場合には、ガスボンベに充填し、成長時に所要量を供給、さらにキャリアガスで希釈してから炉21内に導入する。また、所定の温度で液体の状態である有機化合物原料の場合には、シリンダーに充填して一定の温度に保ち、成長時にはキャリアガスで液体をバブリングしてシリンダー内のキャリアガスに蒸発した原料を取り出し、必要であればさらにキャリアガスで希釈してから炉21内に導入する。また、所定の温度で固体の状態である有機化合物原料の場合には、シリンダーに充填して一定の温度に保ち、成長時にはシリンダー内のキャリアガスに昇華した原料をシリンダー内にキャリアガスを供給することで取り出し、必要であればさらにキャリアガスで希釈してから炉21内に導入する。
p型窒化物半導体が成長する表面は、窒化物半導体の主要な面から所定のオフ角度を有していることが望ましい。なぜなら、本実施形態におけるp型半導体結晶を実現するための有機化合物原料を供給してC原子およびO原子の双方を同時に結晶中に取りこませるのに適した表面の原子ステップの状態があるからである。結晶成長表面が(0001)面である場合は、(0001)面から任意の方向に0.05〜0.8°の範囲内のオフ角を有する表面が好ましい。なお、他の結晶成長表面を用いることも可能である。
次に、第1実施形態における製造条件の具体例について図2を参照して説明する。ここで、有機化合物原料はキャリアガスで十分に希釈してから炉21内に供給するものとする。図2では、供給側の配管については、図の簡略化のため、炉21内に原料やその他ガスを供給する系統のみを記している。現実的には、炉21内へのガス供給の切替をすばやく行なうための、切替バルブにより接続された装置外へ直接排気するためのラインや、配管のパージのためのライン、安全性を確保するためのラインなどが設けられ、また適宜バルブや流量制御器が設けられるが、それらは図においては省略されている。
まず、ジメチルエーテルを窒素で1%に希釈したガスをボンベに充填したものを準備する。このボンベは、図2において、V族ラインに接続された不純物原料の系統に接続される。p型窒化物半導体層13を形成する際には、ボンベから原料ガスが提供され、また直ちに窒素であるキャリアガスでさらに希釈された後、V族原料のラインを通じて炉21内に本実施形態の不純物原料(ジメチルエーテル)が供給される。
ジメチルエーテルが希釈された後のガスは、0.01〜10000ppmであることが望ましい。より望ましくは1〜1000ppmの希釈とする。こうすることで、基板11に到達する前の配管中などでの相互の反応を防止でき、良好なドーピングとその制御が可能となる。なお、希釈の数値は、ジメチルエーテルと希釈ガスとのモル比で定義することができる。また、V族原料のラインに合流した後は、V族ラインにV族の原料、例えばアンモニアが導入されているので、さらに希釈される。この際の希釈の比率は、10000分の1から2分の1とする。好ましくは、1000分の1から2分の1の範囲内である。
また、p型窒化物半導体層13を形成する際のIII族原料の供給量に対して、ジメチルエーテルの供給量は、モル比率1000万分の1以上100分の1以下であることが好ましい。こうすることにより、適切なドーピングが可能となる。より好ましい範囲は、10万分の1以上1000分の1以下である。こうすることにより、電子デバイスの構成要素として好適なp層のキャリア濃度である、1017〜1020/cm3程度に制御可能となる。
なお、不純物原料を希釈するガスとして、窒素を例示したが、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスや水素などの他の一般的にキャリアガスとして用いるガスを使用することもできる。
<第2実施形態>
第2実施形態では、p型半導体結晶を成長する際に、V族原料である窒素の水素化物とIII族原料の供給比を周期的に変化させるのに同期して、有機化合物原料の供給量を周期的に変化させる手法を用いる。
これは次の要領で行なう。p型半導体結晶を成長する際に、V族原料である窒素の水素化物とIII原料の供給比を周期的に変化させる。これは、III族元素を優先的に成長中の結晶表面に配置させる第1期間と、V族原子(N原子)を優先的に成長中の結晶表面に配置させる第2期間とを交互に実行し、第2期間に合わせて、有機化合物を供給して又は有機化合物の供給量を増加させて窒化物半導体の結晶成長を行うものである。
換言すれば、有機化合物原料を、III族元素の供給比が相対的に大きい第1期間に相対的に少なく、V族原料の供給比が相対的に大きい第2期間に相対的に多く供給するものである。
これにより、p型半導体結晶を実現するための有機化合物原料中のC原子およびO原子の双方は、それぞれがアクセプタおよびドナーとして働くべきV族原子(N原子)サイトにより確実に取り込まれるようになるので、良好なp型の制御性を発現するメカニズムが効果的にはたらく。
図6のシーケンスを用いて本実施形態のp型半導体結晶を成長させる際における各原料の供給方法をより具体的に説明する。III族原料は、供給量の多い(IIImax)第1期間を有し、その他の期間を供給量の少ない(IIImin)期間とすることで、周期的かつ間欠的に供給されている。IIIminは、好ましくは0であるが、十分に少ない供給量、例えば、0より多くIIImaxの5分の1以下の供給量としてもよい。
V族原料は、IIImin中に供給量が多く(Vmax)なる第2期間を有し、その他の期間を供給量の少ない(Vmin)期間とすることで、周期的かつ間欠的に供給されている。Vminは、好ましくは0であるが、V族元素の脱離を抑制するために、0より多くVmaxの5分の1以下の供給量としてもよい。
ここでは、第1期間と第2期間とは、完全に分離しており、図6ではそれぞれ期間Aと、期間Bとに対応している。以上のシーケンスにより、いわゆる交互供給が実現されることとなる。なお、図6においては2周期程度しか示されていないが、実際には、非常に多くの周期が繰り返されることになる。
p型半導体結晶を実現するための有機化合物原料は、第2期間に一致して(合わせて)その供給量が多く(Dmax)される。そして、それ以外の期間は供給量が少なく(Dmin)される。Dminは、好ましくは0であるが、Dmaxより相当少ない0ではない値とすることも可能である。これにより、第2期間にp型半導体結晶を実現するための有機化合物原料が実質的に供給されることになり、ここに含まれるC原子およびO原子は、V族サイトに取り込まれる。
このように、p型半導体結晶を実現するための有機化合物原料におけるC原子は窒化物半導体結晶のV族原子(N原子)を置換して電子を不足させてアクセプタとなり、またO原子は窒化物半導体結晶のV族原子(N原子)を置換して電子を余らせてドナーとなり得る不純物原子であって、どちらもV族サイトに取り込まれることで本実施形態のメカニズムを発現する。よって、これらの原子を同時にV族サイトに取り込まれやすくするように操作すればよいので、p型半導体結晶を実現するための有機化合物原料は交互供給成長法との相性が非常に良い。従って、本実施形態によれば、効果的に良好なp型窒化物半導体結晶がより安定して再現性よく実現できる。
なお、図6に示したシーケンスは、一例を示したものであって、実施の具体的な方法はこれに制限されるものではない。本実施形態において、第1期間と第2期間との間には、いずれの原料の供給も少ない(あるいは無い)期間が設けられているが、この期間は必須ではない。例えば、V族原料の供給を少なくすると同時にIII族原料の供給を多くしてもよいし、若干の重なりの時間があってもかまわない。またIII族原料の供給を少なくすると同時にV族原料の供給を多くしてもよいし、若干の重なりの時間があってもかまわない。
また、本実施形態において、p型不純物原料の供給は、V族原料の供給の増減と一致させたが、これも必須ではない。V族原料が多く供給される時にp型不純物原料が多く供給される時期があればよく、増減のタイミングにずれがあってもかまわない。またさらには、交互供給法においては、V族原料を一定量供給し、III族原料のみ間欠的に供給する手法も知られる(図6においてVmax=Vmin)。このような場合においても、V族原料の供給比が相対的に大きい期間にp型不純物原料が多く供給される時期があれば、本実施形態のバリエーションとして捉えることができる。
<第3実施形態>
第3実施形態は第2実施形態において有機化合物を供給するタイミングを変えたものである。これは次の要領で行なう。p型半導体結晶を成長する際に、V族原料である窒素の水素化物とIII原料の供給比を周期的に変化させる。これは、III族元素を優先的に成長中の結晶表面に配置させる第1期間と、V族原子(N原子)を優先的に成長中の結晶表面に配置させる第2期間とを交互に実行し、第1期間とそれに続く第2期間の間から該第2期間の前まで、有機化合物を供給して又は有機化合物の供給量を増加させて窒化物半導体の結晶成長を行うものである。
換言すれば、有機化合物原料を、III族元素の供給比が相対的に大きい第1期間とV族原料の供給比が相対的に大きい第2期間に相対的に少なく、第1及び第2期間の間に相対的に多く供給するものである。
これにより、V族元素がそのサイトに到達する以前にC原子およびO原子の双方が適切な量だけV族原子(N原子)サイトに取り込まれる。よって、良好なp型の制御性を発現するメカニズムが効果的にはたらく。
図7のシーケンスを用いて本実施形態のp型半導体結晶を成長させる際における各原料の供給方法をより具体的に説明する。III族原料は、供給量の多い(IIImax)第1期間を有し、その他の期間を供給量の少ない(IIImin)期間とすることで、周期的かつ間欠的に供給されている。IIIminは、好ましくは0であるが、十分に少ない供給量、例えば、0より多くIIImaxの5分の1以下の供給量としてもよい。
V族原料は、IIImin中に供給量が多く(Vmax)なる第2期間を有し、その他の期間を供給量の少ない(Vmin)期間とすることで、周期的かつ間欠的に供給されている。Vminは、好ましくは0であるが、V族元素の脱離を抑制するために、0より多くVmaxの5分の1以下の供給量としてもよい。
ここでは、第1期間と第2期間とは、完全に分離しており、図7ではそれぞれ期間Aと、期間Bとに対応している。以上のシーケンスにより、いわゆる交互供給が実現されることとなる。なお、図7においては2周期程度しか示されていないが、実際には、非常に多くの周期が繰り返されることになる。
p型半導体結晶を実現するための有機化合物原料は、第1及び第2期間の間にその供給量が多く(Dmax)される。そして、それ以外の期間は供給量が少なく(Dmin)される。Dminは、好ましくは0であるが、Dmaxより相当少ない0ではない値とすることも可能である。これにより、第1及び第2期間の間に、十分にIII族原子が供給された成長表面に対して、V族原子を優先的に成長表面に配置させる期間に先立って、p型半導体結晶を実現するための有機化合物原料が供給されることになり、ここに含まれるC原子およびO原子は、V族サイトに取り込まれる。従って、本実施形態によれば、効果的に良好なp型窒化物半導体結晶がより安定して再現性よく実現できる。
なお、図7に示したシーケンスは、一例を示したものであって、実施の具体的な方法はこれに制限されるものではない。本実施形態において、第1期間と第2期間との間には、いずれの原料の供給も少ない(あるいは無い)期間が設けられているが、この期間は必須ではない。例えば、V族原料の供給を少なくすると同時にIII族原料の供給を多くしてもよいし、若干の重なりの時間があってもかまわない。
また、本実施形態において、p型不純物原料の供給は、その増減のタイミングにずれがあってもかまわない。特に、Dminへの減少はV族原料の減少時期、あるいは若干のその先まで延長してもよいことは、不純物原料がV族サイトに取り込まれることを推進するという趣旨に鑑みれば合理的である。したがって、第3実施形態は、第1期間と第2期間とを交互に実行し、第1期間とそれに続く第2期間の間から該第2期間とそれに続く第1期間の間まで、有機化合物を供給して又は有機化合物の供給量を増加させて窒化物半導体の結晶成長を行うものとしてもよい。
またさらには、交互供給法においては、V族原料を一定量供給し、III族原料のみ間欠的に供給する手法も知られる(図7においてVmax=Vmin)。このような場合においても、III族原料の供給比が相対的に小さい期間にp型不純物原料が多く供給される時期があれば、本実施形態のバリエーションとして捉えることができる。
<第4実施形態>
第4実施形態は、第1〜第3実施形態の何れかにおいて、p型半導体結晶を実現するためのドーピング原料としてエチレンオキシド(C24O)を用いたものである。この場合も同様に良好なp型の制御性が得られた。エチレンオキシドはC−O−Cの結合を有し、さらに環状の結合となっている。この環状結合はC、O、Cの3つの原子からなる。従って、結晶成長の際にO原子が孤立して取り込まれる可能性が非常に低くなり、より有効に分子状ドーピングの効果が発揮されることとなる。
またエチレンオキシドはC原子2個とO原子1個を含む化合物であり、分子状ドーピングのために余分なC原子やO原子が存在しない。よって、より有効に分子状ドーピングの効果が発揮される。また本実施形態では、p型半導体結晶を実現するC−O−Cの結合を有する有機化合物として、エチレンオキシドを用いたが、オキシレンや図8に例示された他のC−O−Cの部分構造を有する有機化合物を用いてもよい。
<第5実施形態>
第5実施形態は、第1〜第3実施形態の何れかにおいて、p型半導体結晶を実現するためのドーピング原料としてジエポキシブタン(C462)を用いたものである。この場合も同様に良好なp型の制御性が得られた。ジエポキシブタンはC−O−Cの結合を有しており、さらにC、O、Cの3つの原子からなる環状の結合を2つ有している。また、ジエポキシブタンはC原子4個とO原子2個を含む化合物であり、分子状ドーピングのために余分なC原子やO原子が存在しない。よって、より有効に分子状ドーピングの効果が発揮される。また本実施形態では、p型半導体結晶を実現するC−O−Cの結合を有する有機化合物として、ジエポキシブタンを用いたが、2-アセチルオキシランや他のC−O−Cの部分構造を有する有機化合物を用いてもよい。
<第6実施形態>
第6実施形態は、第1〜第3実施形態の何れかにおいて、p型半導体結晶を実現するためのドーピング原料として1,4-ジオキサン(C482)を用いたものである。この場合も同様に良好なp型の制御性が得られた。また本実施の形態では、また本実施形態では、p型半導体結晶を実現するC−O−Cの結合を有する有機化合物として、1,4-ジオキサンを用いたが、2,3-ジヒドロ-1,4-ジオキシンや図9、図10に例示された他のC−O−Cの部分構造を有する有機化合物を用いてもよい。
<第7実施形態>
第7実施形態は、第1〜第3実施形態の何れかにおいて、p型半導体結晶を実現するためのドーピング原料としてメチルエチルエーテル(CH3−O−CH2−CH3)を用いたものである。この場合も同様に良好なp型の制御性が得られた。また本実施の形態では、また本実施形態では、p型半導体結晶を実現するC−O−Cの結合を有する有機化合物として、メチルエチルエーテルを用いたが、ジエチルエーテル、メチルプロピルエーテル、メチルイソプロピルエーテルや、他のC−O−Cの部分構造を有する有機化合物を用いてもよい。
<第8実施形態>
第8実施形態は、第1〜第3実施形態の何れかにおいて、p型半導体結晶を実現するためのドーピング原料として3-メトキシプロパナール(C482)を用いたものである。この場合も同様に良好なp型の制御性が得られた。また本実施形態では、p型半導体結晶を実現するC−O−Cの結合を有する有機化合物として、3-メトキシプロパナールを用いたが、メトキシアセトン、1,2-ジメトキシエタンや、他のC−O−Cの部分構造を有する有機化合物を用いてもよい。
以上の実施形態において、p型半導体結晶を実現するためのドーピング原料として、特定の有機化合物である場合について説明したが、本発明の趣旨の範囲で、他の有機化合物を用いてもよい。
なお、p型半導体結晶を実現するためのドーピング原料であるC−O−Cの部分構造を有する有機化合物のうち、好ましいのは、この部分構造を含む環状の結合を有するものである。これは、O原子が孤立して取り込まれるとドナーとして働くため、p型の導電性をキャンセルしてしまうところ、O原子が孤立して取り込まれることが特に少なくなるためである。
このような化合物として、Cn2nO(n>1)で表される、〔n=2〕Ethylene oxide、〔n=3〕Oxetane、Propylene oxide〔n=4〕2,2-Dimethyloxirane、2,3-Dimethyloxirane、2-Ethyloxirane、2-Methyloxetane、3-Methyloxetane、Tetrahydrofuranやさらに炭素数の多い化合物、Cn2n-2O(n>1)で表される、〔n=2〕Oxirene〔n=3〕2H-Oxete、2-Oxabicyclo[1.1.0]butane、2-Methyloxirene、2-Methyleneoxirane〔n=4〕2,3-Ethanooxirane、2,3-Dihydrofuran、2,5-Dihydrofuran、2-Oxabicyclo[1.1.1]pentane、2-Vinyloxirane、2-Methyleneoxetane、Dimethyloxireneやさらに炭素数nの多い化合物、Cn2n-4O(n>3)で表される、〔n=4〕1-Oxaspiro[2.2]penta-4-ene、2-Ethynyloxirane、2-Oxatricyclo[1.1.1.01,3]pentane、2-Vinyloxirene、5-Oxabicyclo[2.1.0]penta-2-ene、Furanやさらに炭素数nの多い化合物、Cn2n-6O(n>3)で表される、〔n=4〕2-Ethynyloxireneやさらに炭素数nの多い化合物があげられる。
さらにはこのような環状の結合を有する少なくとも1つの分子において、一分子中に複数のO原子を有していてもよく、そのような化合物として、Cn2n2(n>1)で表される、〔n=4〕1,3-Dioxane、1,4-Dioxane、2-(Methoxymethyl)oxirane、2-Ethoxyoxirane、2-Methyl-1,3-dioxolane、2-Methyloxirane-2-methanol、3-Oxetanemethanol、3-Methyloxirane-2-methanol、4-Methyl-1,3-dioxolane、α-Methyloxirane-2-methanol、α-Methyloxirane-2-methanol、Oxirane-2-ethanol、Oxetane-2-methanol、Tetrahydrofuran-2-ol、Tetrahydrofuran-3-olや、炭素数nが2または3の、あるいは4より多い化合物、Cn2n-22(n>1)で表される、〔n=4〕1,4-Dioxaspiro[2.3]hexane、2,3-Dihydro-1,4-dioxin、2,3-Dihydrofuran-3-ol、2-Acetyloxirane、2-Hydroxy-4,5-dihydrofuran、2-Methyl-2-oxiranecarbaldehyde、2-Methylene-1,3-dioxolane、2-Methylene-3-methoxyoxirane、2-Methoxy-1-oxa-2-cyclobutene、3,3-Dimethyloxirane-2-one、3,6-Dioxabicyclo[3.1.0]hexane、3-Methyloxirane-2-carbaldehyde、3-Methyloxetan-2-one、4H-1,3-Dioxin、4-Methylene-1,3-dioxolane、α-Butyrolactone、β-Butyrolactone、γ-Butyrolactone、Diepoxybutane、Tetrahydrofuran-3-oneや、炭素数nが3の、あるいは4より多い化合物、Cn2n-42(n>2)で表される、〔n=4〕1,4-Dioxin、2(5H)-Furanone、2,4-Dimethylene-1,3-dioxetane、2-Methyleneoxetane-3-one、3(2H)-Furanone、3-Hydroxy-2-butenoic acid 1,3-lactone、3-Vinyloxiran-2-one、3-Methyleneoxetan-2-one、Diketene、Furan-2(3H)-one、Furan-2-ol、や、炭素数が3の、あるいは炭素数が4より多い化合物、Cn2n-62(n>2)で表される、〔n=4〕1,3-Butadiene-1,4-dioneや、炭素数nが4より多い化合物があげられるが、このような一分子中に複数のO原子を有している場合において、O原子が孤立して取り込まれることを防止するため、該複数の分子は、C−O−Cの原子団と、C*C*O(*は単結合または多重結合)またはC−O−Cの原子団とが複数合わさって構成されていることが望ましい。よって、上に挙げた分子から、特にこのようなものを選択するとよい。また別の観点からは、O原子が孤立して取り込まれることを防止するため、なかでもOH結合を有していない化合物が好ましい。
以上は例示であって、C−O−Cの部分構造を含む環状の結合を有する有機化合物において、ここに挙げた分子式以外のものを用いてもよい。またさらにはC−O−Cの部分構造を含む環状の結合を有する有機化合物において、なかでもその環状結合がC、O、Cの3つの原子からなることが好ましい。これは、C原子2個とO原子1個とが環状に結びついているため、C原子2個とO原子1個を近隣のサイトに取り込むというメカニズムを発現させる上で効果的だからである。よって、上に挙げた分子から、特にこのようなものを選択するとよい。
またp型半導体結晶を実現するための原料であるC−O−Cの結合を有する有機化合物のうち、別の観点で好ましいのは、C原子とO原子の比が2対1になっているものである。なぜなら、本発明のメカニズムが結晶中で発現する上で必要な原子の比になっているからである。
このような有機化合物として、C2m4m+2m(m>0)で表される、〔m=1〕Dimethyl ether、〔m=2〕1-Methoxy-1-propanol、1-Methoxy-2-propanol、2-Methoxy-1-propanol、2-Methoxy-2-propanol、3-Methoxy-1-propanol、1,1-Dimethoxyethane、1,2-Dimethoxyethane、1-Ethoxyethanol、2-Ethoxyethanol、Isopropyloxymethanol、Ethoxymethoxymethane、Propoxymethanolや、さらに炭素数の多い化合物、C2m4mm(m>0)で表される、〔m=1〕Ethylene oxide、〔m=2〕1,1-Dimethoxyethene、1,2-Dimethoxyethene、1,3-Dioxane、1,4-Dioxane、2-(Vinyloxy)ethanol、2-(Methoxymethyl)oxirane、2-Ethoxyoxirane、2-Methyl-1,3-dioxolane、4-Methyl-1,3-dioxolane、2-Methyloxirane-2-methanol、3-Methyloxirane-2-methanol、2-Methoxypropanal、3-Methoxypropanal、3-Oxetanemethanol、3-Methoxy-2-propen-1-ol、α-Methyloxirane-2-methanol、Formic acid propyl、Formic acid isopropyl ester、Ethoxyacetaldehyde、Oxirane-2-ethanol、Oxetane-2-methanol、Tetrahydrofuran-2-ol、Tetrahydrofuran-3-ol、Propionic acid methyl、Methoxyacetone、Ethyl acetateや、さらに炭素数の多い化合物、C2m4m-2m(m>0)で表される、〔m=1〕Oxireneや、〔m=2〕3-Methyloxirane-2-carbaldehyde、3-Methyloxetane-2-one、β-Butyrolactone、α-Butyrolactone、γ-Butyrolactone、1,4-Dioxaspiro[2.3]hexane、1-(Oxiranyl)ethanone、2,3-Dihydro-1,4-dioxin、2,3-Dihydro-3-hydroxyfuran、2-Acetyloxirane、2-Hydroxy-4,5-dihydrofuran、2-Methyl-2-oxiranecarbaldehyde、2-Methylene-1,3-dioxolane、2-Methylene-3-methoxyoxirane、2-Methoxy-1-oxa-2-cyclobutene、2-Methoxyacrylaldehyde、3,3-Dimethyloxirane-2-one、3,6-Dioxabicyclo[3.1.0]hexane、3-Methoxypropenal、4H-1,3-Dioxin、4-Methylene-1,3-dioxolane、Formic acid 1-propen-2-yl ester、Formic acid allyl、Acrylic acid methyl、Ethoxyketene、Diepoxybutane、Dimethoxyethyne、Tetrahydrofuran-3-one、Vinyl acetateや、さらに炭素数の多い化合物、C2m4m-4m(m>1)で表される、〔m=2〕1,4-Dioxin、2(5H)-Furanone、3(2H)-Furanone、2,4-Dimethylene-1,3-dioxetane、2-Methyleneoxetane-3-one、3-Hydroxy-2-butenoic acid 1,3-lactone、Formic acid 2-propynyl ester、Diketene、Furan-2(3H)-one、Furan-2-ol、Propiolic acid methyl ester、や、さらに炭素数の多い化合物、C2m4m-6m(m>1)で表される、〔m=2〕1,2:3,4-Diepoxy-1,3-butadiene、3-Oxa-1-pentene-4-yne-1-one、や、さらに炭素数の多い化合物、C2mm(m>2)で表される、〔m=3〕1,4,7-Trioxacyclonona-2,5,8-triyne、3,6,9-Trioxatetracyclo [6.1.0.02,4.05,7] nona-1(8),2(4),5(7)-trieneや、他の炭素数を有する化合物などが挙げられる。
C原子とO原子の比が2対1になっているもののうち、一分子中に複数のO原子を有している場合において、O原子が孤立して取り込まれることを防止するため、少なくともC−O−Cの原子団と、他のC*C*OまたはC−O−Cの原子団とが複数合わさって構成されていることが望ましい。よって、上に挙げた分子から、特にこのようなものを選択するとよい。
なお、上記実施の形態において、p型半導体結晶を実現するための有機化合物原料の炉内への流し込み方として、V族ラインに流し込む方法で説明したが、これに限るものではなく、III族ラインに流し込む方法でもよい。この点は特に本発明の根幹に関わる部分ではない。MOCVD装置の形態によっては、V族原料とIII族原料とをラインを分けずに同一のラインで流し込むものもある。この場合においては、この共通のラインにp型半導体結晶を実現するための有機化合物原料を流し込めばよい。あるいは、MOCVD装置の形態によっては不純物原料を炉内に流し込むための専用のラインをもっていることもある。この場合においても、同様に本発明は有効である。
以下に本発明の実施形態についてまとめる。III族元素の有機金属化合物と、窒素の水素化物と、C−O−Cの部分構造を有する有機化合物とを原料に用い、有機金属気相成長法によって、C原子及びO原子を同時に結晶中に取り込ませてp型の導電性を得る窒化物半導体結晶の製造方法とする。
この構成によれば、p型半導体結晶を実現するための有機化合物原料中のC原子およびO原子の双方は、それぞれがアクセプタおよびドナーとして働くべきN原子サイトに取り込まれるようになる。よって、有機金属気相成長法を用い、p型の窒化物半導体結晶の制御性に優れた製造方法を提供することができる。
上記の製造方法において、前記有機金属化合物及び前記窒素の水素化物の供給比を周期的に変化させ、該変化に同期させて前記有機化合物の供給量を変化させるようにしてもよい。
これにより、p型半導体結晶を実現するための有機化合物原料中のC原子およびO原子の双方は、それぞれがアクセプタおよびドナーとして働くべきN原子サイトにより確実に取り込まれるようになるので、良好なp型の制御性を発現するメカニズムが効果的にはたらく。
具体的には、前記供給比を周期的に変化させることにより、III族元素を優先的に成長中の結晶表面に配置させる第1期間と、窒素原子を優先的に成長中の結晶表面に配置させる第2期間とを交互に有し、第2期間に合わせて、前記有機化合物を供給する又は前記有機化合物の供給量を増加させるようにすればよい。
これにより、第2期間にp型半導体結晶を実現するための有機化合物原料が実質的に供給されることになり、ここに含まれるC原子およびO原子は、N原子サイトに取り込まれる。
また他にも、前記供給比を周期的に変化させることにより、III族元素を優先的に成長中の結晶表面に配置させる第1期間と、窒素原子を優先的に成長中の結晶表面に配置させる第2期間とを交互に有し、第1期間とそれに続く第2期間の間から該第2期間の前まで、又は第1期間とそれに続く第2期間の間から該第2期間とそれに続く第1期間の間まで、前記有機化合物を供給する又は前記有機化合物の供給量を増加させるようにしてもよい。
これにより、第1及び第2期間の間に、十分にIII族原子が供給された成長表面に対して、窒素原子を優先的に成長表面に配置させる期間に先立って、p型半導体結晶を実現するための有機化合物原料が供給されることになり、ここに含まれるC原子およびO原子は、N原子サイトに取り込まれる。
また上記の製造方法において、前記有機化合物は、水素又は不活性ガスにより希釈された状態で結晶成長装置へ供給されることが望ましい。高濃度で供給すると、基板11に到達する前に相互に反応し、適切なドーピングが行われなくなるからである。
また上記の製造方法において、前記希釈の比率は、0.01〜10000ppmであることが望ましい。
また上記の製造方法において、前記有機化合物は、組成式Cn2nO(n>1)、Cn2n-2O(n>1)、Cn2n-4O(n>3)、Cn2n2(n>1)、Cn2n-22(n>1)、Cn2n-42(n>2)、Cn2n-62(n>3)の何れかであることが望ましい。これは、O原子が孤立して取り込まれるとドナーとして働くため、p型の導電性をキャンセルしてしまうところ、O原子が孤立して取り込まれることが特に少なくなるためである。
また上記の製造方法において、前記有機化合物は、C原子とO原子の比が2対1であることが望ましい。本発明のメカニズムが結晶中で発現する上で必要な原子の比になっているからである。
C原子とO原子の比が2対1になっているものとして、具体的には、組成式C2m4m+2m(m>0)、C2m4mm(m>0)、C2m4m-2m(m>0)、C2m4m-4m(m>1)、C2m4m-6m(m>1)、C2mm(m>2)の何れかであることが望ましい。特に一分子中に複数のO原子を有している場合においては、O原子が孤立して取り込まれることを防止するため、少なくともC−O−Cの原子団と、他のC*C*OまたはC−O−Cの原子団とが複数合わさって構成されていることが望ましい。
また上記の製造方法において、前記有機化合物は、C−O−Cを含む環状の部分構造を有することが望ましい。これにより、結晶成長の際にO原子が孤立して取り込まれる可能性が非常に低くなり、より有効に分子状ドーピングの効果が発揮されることとなる。
また上記の製造方法において、前記C−O−Cを含む環状の部分構造は、C、O、Cの3つの原子からなることが望ましい。これは、C原子2個とO原子1個とが環状に結びついているため、C原子2個とO原子1個を近隣のサイトに取り込むというメカニズムを発現させる上で効果的だからである。
また上記の製造方法において、前記有機化合物は、C原子2個とO原子1個を有する化合物であることが望ましい。これは、C原子2個とO原子1個とがセットで近隣のサイトに取り込まれる上で特に好都合である。
また本発明の実施形態の窒化物半導体結晶は、上記の製造方法によって製造された窒化物半導体結晶とする。
上記の窒化物半導体結晶において、C、C、Oの原子が、互いに近接する3つのN原子サイトに配置されるように導入されていることが望ましい。
また本発明の実施形態の半導体装置は、上記の窒化物半導体結晶を備えた半導体装置とする。
本発明は、受発光デバイス(LED、半導体レーザ、フォトダイオード、スーパールミネッセントダイオード、フォトトランジスタ、太陽電池など)、受発光デバイス以外の電子デバイス(ダイオード、トランジスタ、バイポーラ型電子デバイス、ユニポーラ型電子デバイス、集積デバイスなど)、スピントロニクスデバイス、光触媒デバイス、電子管などの電子デバイスや、半導体基板、レーザ媒質、磁性半導体、蛍光体などに利用することができる。
11 基板
12 窒化物半導体層
13 p型窒化物半導体層
20 MOCVD装置
21 炉
22 ステージ

Claims (5)

  1. III族元素の有機金属化合物と、窒素の水素化物と、C−O−Cの部分構造を有する有機化合物とを原料に用い、有機金属気相成長法によって、C原子及びO原子を同時に結晶中に取り込ませてp型の導電性を得る窒化物半導体結晶の製造方法。
  2. 前記有機金属化合物及び前記窒素の水素化物の供給比を周期的に変化させ、該変化に同期させて前記有機化合物の供給量を変化させることを特徴とする請求項1記載の窒化物半導体結晶の製造方法。
  3. 前記供給比を周期的に変化させることにより、III族元素を優先的に成長中の結晶表面に配置させる第1期間と、窒素原子を優先的に成長中の結晶表面に配置させる第2期間とを交互に有し、
    第2期間に合わせて、前記有機化合物を供給する又は前記有機化合物の供給量を増加させることを特徴とする請求項2記載の窒化物半導体結晶の製造方法。
  4. 前記供給比を周期的に変化させることにより、III族元素を優先的に成長中の結晶表面に配置させる第1期間と、窒素原子を優先的に成長中の結晶表面に配置させる第2期間とを交互に有し、
    第1期間とそれに続く第2期間の間から該第2期間の前まで、又は第1期間とそれに続く第2期間の間から該第2期間とそれに続く第1期間の間まで、前記有機化合物を供給する又は前記有機化合物の供給量を増加させることを特徴とする請求項2記載の窒化物半導体結晶の製造方法。
  5. 前記有機化合物は、水素又は不活性ガスにより希釈された状態で結晶成長装置へ供給されることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の窒化物半導体結晶の製造方法。
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