JP2014141854A - 構造物荷重と免震装置による地盤の液状化対策構造 - Google Patents

構造物荷重と免震装置による地盤の液状化対策構造 Download PDF

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Abstract

【課題】構造物外周に配置した地中壁と免震装置を組み合わせて、地中壁間隔が大きくても十分な液状化防止効果を得られるようにした軟弱地盤の液状化対策構造を提供する。
【解決手段】基礎7に支承された構造物2と構造物直下地盤3を囲む地中壁6とを備える地盤の液状化対策構造1において、基礎7は構造物2との間に免震装置8が介装され、その周縁部に立設された擁壁71外面が地中壁6内面と滑りを許容した状態で接していて構造物2の下方への移動を許容し、地震による水平方向の構造物慣性力は免震装置8により低減され、低減された構造物慣性力が擁壁71を介して地中壁6へと伝達され、構造物直下地盤3へ作用する構造物慣性力による外力を減少させ、地盤のせん断応力を低減する一方、鉛直方向の構造物の荷重全体を前記構造物直下地盤に作用させ、地盤の有効応力を増大する。
【選択図】図1

Description

本発明は、地盤の上に構築された構造物の荷重と免震装置による地盤の液状化を防止するための液状化対策構造に関する。
従来、液状化対策の一つに、図11に示されるように、地盤103に格子状地中壁102を設けることにより、この格子状地中壁102に囲まれた地盤103の変形を抑止するとともに、周辺地盤104からの地下水の流動を遮断して、液状化を防止する液状化対策技術が知られている。
地盤の液状化を抑制するためには、ある程度狭い格子間隔で地中壁を造成する必要があり、地中壁造成のコストが高くなったり工期が長くなったりする場合がある。
また、既存構造物に対して液状化対策しようとした場合、地中壁の構造物直下への造成が困難である。
そこで、地中壁の構造物直下への造成を不要とした、図12に示されるように、平面視で構造物111を所定の幅厚をもって囲繞する地盤改良体からなる地中壁112が、鉛直方向に少なくとも構造物111の基礎下端面から非液状化層114まで形成された、液状化する可能性のある液状化層113上に構築される構造物の基礎地盤の第一の液状化対策構造110が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、この液状化対策構造110は、構造物111周囲にのみ地盤改良体からなる地中壁112を配置しているため、構造物111の平面が大きい場合に、地中壁112の壁間隔が広大となって液状化自体を防止することができず、また、地震時に構造物慣性力による水平力が、図13に模式的に示すように構造物111から液状化する可能性のある液状化層113の地盤へ伝わり、液状化抑制に対してむしろマイナスとなることが想定されるが、それに対して有効な対策が採られていない。
これら問題を解決するため、図14に示されるように、地盤125を囲む地中壁122と、地盤上に配置され、地盤よりも高い剛性を有し、前記地中壁の内側を覆う剛性板123と、前記地中壁122の内面と前記剛性板123との間の隙間を塞ぐための、透水性を有する袋体に詰められた粒状体からなる目地部材124と、を有する第二の液状化対策構造120が提案されるに至った(特許文献2参照)。
この液状化対策構造120は、地震時には建物慣性力による水平力を剛性板123から目地部材124を介して地中壁122へ伝達させることで、地中壁に囲まれた地盤124のせん断変形を抑制し、液状化を防止することができる。
しかしながら、この第二の液状化対策技術は、構造物慣性力による水平力を目地部材124を介して地中壁122へ力を伝達させているため、図15に模式的に示すよう、確実に地中壁へ構造物慣性力による水平力を伝達できない可能性があり、この技術は元来構造物慣性力自体を軽減する措置が採られていないので、地中壁122に大きな負担が掛かる。また、地中壁122の剛性によっては、地中壁に囲まれた地盤125のせん断変形を抑制し、液状化を防止する効果が十分に得られない可能性を否定できない。
特開2005−105602号公報 特開2010−216107号公報
本発明は、構造物外周に配置した地中壁と免震装置を組み合わせて、水平方向の構造物慣性力については、地中壁間の地盤に伝達しないで、これを極力軽減した上で地中壁に伝える一方、鉛直方向の構造物重量については、地中壁間の地盤に伝達するようにして、地中壁間隔が大きくても十分な液状化防止効果を得られるようにした軟弱地盤の液状化対策構造を提供することを目的としている。
請求項1に係る発明は、地盤上面に構造物荷重が作用する形式の基礎に支承された構造物と構造物直下地盤を囲む地中壁で構築された地中構造体とを備える地盤の液状化対策構造において、前記基礎は、前記構造物との間に免震装置が介装されるとともに、その周縁部に立設された擁壁外面が前記構造物の下方への移動を許容した状態で前記地中壁内面と接しているものであり、地震による水平方向の構造物慣性力は前記免震装置により低減され、低減された構造物慣性力が基礎周縁部に形成された前記擁壁を介して前記地中壁へと伝達され、前記構造物直下地盤へ作用する構造物慣性力による外力を減少させ、地盤のせん断応力を低減する一方、鉛直方向の構造物の荷重全体を前記構造物直下地盤に作用させ、地盤の有効応力を増大する構造とした。
請求項2に係る発明は、地盤上面に構造物荷重が作用する形式の基礎に支承された構造物と構造物直下地盤を囲む地中壁で構築された地中構造体とを備える地盤の液状化対策構造において、前記基礎は、前記構造物との間に免震装置が介装されるとともに、前記基礎と前記免震装置の間に構築した地下躯体外壁外面が前記構造物の下方への移動を許容した状態で前記地中壁内面と接していて、地震による水平方向の構造物慣性力は前記免震装置により低減され、低減された構造物慣性力が前記地下躯体外壁を介して前記地中壁へと伝達され、前記構造物直下地盤へ作用する構造物慣性力による外力を減少させ、地盤のせん断応力を低減する一方、鉛直方向の構造物の荷重全体を前記構造物直下地盤に作用させ、地盤の有効応力を増大すること、すなわち、請求項1に記載された地盤の液状化対策構造の前記基礎周縁部に形成された擁壁に代えて、前記基礎と前記免震装置の間に構築した地下躯体外壁外面を介して構造物慣性力を前記地中壁へと伝達させることを特徴としている。
請求項3に係る発明は、前記地盤に構造物荷重が作用する形式の基礎が、直接基礎、摩擦杭、パイルド・ラフト基礎のいずれかであることを特徴としている。
請求項4に係る発明は、セメント系の地盤改良体からなる前記地中壁の外面上部の少なくとも一部は、セメント系の地盤改良体によって補強されていることを特徴としている。
請求項1に係る発明によれば、構造物直下地盤を囲む地中壁が、地中壁間の地盤のせん断変形を抑止することで、液状化抑制効果が得られる。そして、地中壁擁壁と地中壁は、鋼材等で連結されていなく、双方の間の滑りを許容しているため、地中壁間の地盤に構造物荷重を作用させることができ、地盤の有効応力増大による液状化抑制効果も得ることができる。
さらに、擁壁外面と地中壁内面が接しているため、構造物慣性力が擁壁を介して地中壁へと伝わり、地中壁間の地盤へ作用する構造物慣性力による外力が減少し、地盤のせん断応力が低減することで液状化抑制効果が得られる。
その上、構造物を免震化しているため、構造物の慣性力自体も減少して地盤に作用する外力が減ることで液状化抑制効果をさらに高めることができる。
また、本発明は、構造物の免震化により擁壁を介して地中壁へと伝わる水平力が低減されるため、地中壁に生じる応力を軽減でき、地中壁が損傷することを防ぐことができるものである。
請求項2に係る発明によれば、基礎周縁部に形成された擁壁に代えて、基礎と免震装置の間に構築した地下躯体外壁外面を介して構造物慣性力を地中壁へと伝達させるので、免震層が地上にある場合において、地下に別途擁壁を設けることなく、地盤のせん断応力低減効果を得ることができる。
請求項3に係る発明によれば、基礎が、直接基礎、摩擦杭、パイルド・ラフト基礎のいずれかの地盤に構造物荷重が作用する形式とされ、擁壁と地中壁は鋼材等で連結されていなく、その周縁部に立設された擁壁外面が地中壁内面と滑りを許容しているので、確実に鉛直方向の構造物の荷重全体を構造物直下地盤に作用させて地盤の有効応力を増大することができる。
請求項4に係る発明によれば、セメント系の地盤改良体からなる地中壁の外面上部の少なくとも一部がセメント系の地盤改良体によって補強して、地中壁の地震耐力を増強してあるので、地震による水平方向の構造物慣性力による地中壁の破損を防止することかできる。
本発明の実施の態様1の地盤の液状化対策構造の縦断面図である。 本発明の免震化による構造物慣性力と地盤のせん断応力低減のメカニズムを示す図である。 本発明の構造物荷重による有効応力増大と地中壁への構造物慣性力伝達によるせん断応力低減のメカニズムを示す図である。 地震時における過剰間隙水圧の上昇・消散をシミュレートした有効応力解析結果を示す図である。 構造物直下地盤深度2.5mにおける過剰間隙水圧比の時刻歴を示す図である。 本発明の実施の態様2の地盤の液状化対策構造の縦断面図である。 本発明の実施の態様3の地盤の液状化対策構造の縦断面図である。 本発明の実施の態様4の地盤の液状化対策構造の縦断面図である。 実施の態様4の地盤の液状化対策構造の平面図である。 実施の態様4の変形例の地盤の液状化対策構造の平面図である。 従来の地盤の液状化対策構造の縦断面図である。 特許文献1に記載された第一の液状化対策構造を模式的に示す縦断面図である。 構造物慣性力が構造物直下地盤へ伝達されるメカニズムを模式的に示す図である。 特許文献2に記載された第二の液状化対策構造を模式的に示す縦断面図である。 目地部材を介する液状化対策構造の慣性力伝達度の低下を模式的に示す図である。
本発明の液状化対策構造である4つの実施の態様について説明する。
実施の態様1.3.4は、地盤に構造物荷重が作用する形式の基礎に支承された構造物と構造物直下地盤を囲む地中壁で構築された地中構造体とを備える地盤の液状化対策構造において、基礎が構造物との間に免震装置が介装されるものであるとともに、その周縁部に立設された擁壁外面が地中壁内面と滑りを許容した状態で接していて構造物の下方への移動を許容するものであることで共通している一方、基礎と地中構造体の形態がそれぞれ異なっている。
また、実施の態様2は、実施の態様1の基礎周縁部に立設された擁壁外面を基礎と免震装置の間に構築した地下躯体外壁外面に代えたものである。
先ず、実施の態様1について、図1乃至図3を参照して詳しく説明する。
前提として、構造物2が載荷されている地盤5は、地盤の下方から非液状化地盤4とその上に積層された液状化の恐れがある地盤3とから構成されている。
そして、この構造物2はこの液状化の恐れがある地盤3に直接支持されるのであり、地中構造体6と構造物2が存在しない条件下で地震による水平荷重を受けたときに、地盤に液状化現象が発生するものである。
この実施の態様の液状化対策構造1は、液状化の恐れがある地盤3に構造物荷重が作用する形式の基礎7に支承された構造物2と構造物直下地盤3を囲む地中壁で構築された地中構造体6とを備えている。
地中構造体6の地中壁は、通常難透水性の連続壁であり、地中壁6の下端部は、液状化の恐れがある地盤3よりも下側の非液状化層4に根入れされている。
地中壁6は、セメント系の地盤改良体、鉄筋コンクリート連壁、鋼矢板、土とセメントスラリーを原位置で混合・攪拌して造成した壁体と鋼材の合成構造であるSMW等で形成することができる。
基礎7は、その周縁部に立設された擁壁71の外面が地中壁6内面と下方への移動を許容された状態で接している。
この構成によって、基礎7は構造物2の下方への動きを拘束することなく、構造物2の下方への移動を許容して構造物の鉛直荷重全体を上記した構造物直下地盤3に作用させ、地盤の有効応力を確実に増大する。
この構成は反面、地震時に発生する構造物慣性力による水平力は、液状化の恐れがある地盤3へとその大部分が伝達されてしまう。これによって、地中壁6で囲まれた地盤3のせん断応力が増大し、液状化抑制効果が十分に得られない可能性が生じる。
そこでこの実施の態様は、構造物2の下方への移動を許容しながらも擁壁71の外面を地中壁6内面と接していることから、図3に模式的に示されるように、構造物慣性力が基礎擁壁71を介して地中壁6へと伝達され、地中壁6間の地盤3自体へ作用する構造物慣性力による水平外力が減少する。
これによって、地盤3のせん断応力が低減することで液状化抑制効果が得られるものである。
その上、構造物2は免震装置8によって免震化されているため、図2に模式的に示されるように、構造物2の慣性力自体も大きく減少し、この減少した構造物慣性力による水平外力が地盤3へ伝達されるにすぎないから、液状化抑制効果をさらに高めることができる。
また、この実施の態様では、基礎7と構造物2との間に免震装置8が介装されて、構造物2は免震化されることにより、基礎の擁壁71を介して地中壁6へ伝達される水平力が大きく低減されるため、地中壁に生じる応力を軽減でき、地中壁6が損傷することを防ぐことができる。
なお、免震の方法は、積層ゴム、滑り支承、転がり支承の単独形式でもよいが、これらを組み合わせたハイブリッド形式でもよく、特に形式は問わない。
また、地盤に構造物荷重が作用する構造物の基礎形式としては、本実施の態様ではべた基礎(直接基礎)を採用している。
さらに、構造物2の下方への移動を許容しながらも擁壁71の外面を地中壁6内面と接するようにする方法としては、擁壁71の外面と地中壁6内面の間にベニヤ板や合板またはビニルシート等のシート状物を介在させた状態でコンクリートを打設して、擁壁71を構築する方法がある。また、既存の擁壁71がある場合には、擁壁71の外面から地中壁6の内面へ力を伝達できる程度に擁壁71に近接して、地盤改良体を造成したり鋼矢板を圧入したりして地中壁6を構築する方法がある。
以上の本発明の作用効果を実証するため、地震時における過剰間隙水圧の上昇・消散をシミュレートできる有効応力解析を実施した。
これにより、構造物直下地盤を囲む地中壁と免震化された構造物荷重による液状化抑制効果を検証した。
この解析モデルは、地中壁6が地表から10mの深さまで構築され、壁厚0.8m、壁間隔15mとしてある。
解析ケースは、構造物荷重なしで地中壁のみで液状化対策した場合、構造物荷重60kN/m2を作用させた場合、構造物荷重60kN/m2を作用させるのに加えて構造物を免震化した場合の3ケースである。
図4に過剰間隙水圧比のコンターを、図5に構造物直下地盤深度2.5mにおける過剰間隙水圧比の時刻歴を示す。
図4において、構造物荷重を作用させない場合(A)よりも構造物荷重を作用させた場合(B)の方が、過剰間隙水圧比の上昇量が小さくなっていることが判る。
これは、構造物荷重が地中壁で囲まれた地盤に作用することで、地盤の有効応力が増加し、地盤の液状化強度が増加したためと考えられる。
さらに、構造物荷重を作用させることに加えて構造物を免震化した場合(C)では、過剰間隙水圧比の上昇量がより有意に小さくなっており、液状化抑制効果が高まっていることが確認できる。
免震化していない構造物の形態では、地震動によって発生した構造物の慣性力が地中壁で囲まれた地盤に直接外力として作用して、液状化を助長することとなるが、構造物を免震化した実施の形態では、構造物上部の加速度が免震によって低減し構造物の慣性力が減少するため、地中壁に囲まれた地盤へ伝達される外力が減少し、液状化抑制効果が高まったことが考えられる。
図5の深度2.5mにおける地中壁で囲まれた地盤の過剰間隙水圧比の時刻歴について検討する。
これによると、構造物荷重を作用させない場合(A)は、地震発生後略15秒後に略液状化し、120秒経過しても液状化現象は消散しない。
構造物荷重を作用させた場合(B)は、略20秒後に液状化するものの略40秒経過すると液状化現象の消散が始まり、略120秒後に液状化現象が略完全に消散する。
これに対して、構造物荷重を作用させることに加えて構造物を免震化した場合(C)では、液状化が発生することなく、地盤の過剰間隙水圧比は略120秒経過後に地震動を受ける前の状態に復することを確認することができる。
これによっても、地中壁に囲まれた地盤へ伝達される外力が減少し、液状化抑制効果が高まったことが裏付けられる。
実施の態様2について説明する。
この実施の態様については、液状化対策構造1は、地下躯体72が構造物2との間に免震装置8が介装されるものであるとともに、その外壁外面が地中壁6内面と滑りを許容した状態で接していて構造物2の下方への移動を許容するものである。
この実施の態様は、免震層が地上にある場合に、地下に別途擁壁を設けなくても地下躯体で構造物慣性力を地中壁へと伝達することができ、地盤へ伝達する外力が減少し、液状化抑制効果を得ることができる。
次いで、実施の態様3について説明する。
上記したように、この実施の態様についても、液状化対策構造1は、基礎7が構造物2との間に免震装置8が介装されるものであるとともに、その周縁部に立設された擁壁71外面が地中壁6内面と滑りを許容した状態で接していて構造物2の下方への移動を許容するものである。
そして、この地盤に構造物荷重が作用する基礎形式は、パイルド・ラフト基礎とされている。
この実施の態様は、構造物2の鉛直荷重を液状化の恐れがある地盤3に伝達する荷重伝達手段として、基礎7に加えてその下面に摩擦杭9を備えている。
これによって、構造物2の鉛直荷重は、基礎7自体から構造物直下地盤3に伝達されるのに加えて、摩擦杭9からも該地盤3に伝達される。
このため、より深い層まで地盤の有効応力を増大させることができる。
さらにまた、実施の態様4は、上記した実施の態様1あるいは実施の態様2の地中壁6の上部を、例えば柱状地盤改良体からなる補強体10を備えた構造である。
地中壁6の上部は、地震時において基礎の擁壁71から水平方向の構造物慣性力を受けるから、損傷する可能性が高い。
このためこの実施の態様では、擁壁71の深さより深い補強体10が構築されている。
これにより、地中壁6の耐震性が高まることから、地震による水平振動に耐えることができる。
1 液状化対策構造
2 構造物
3 液状化の恐れがある地盤
4 非液状化地盤
5 地盤
6 地中壁
7 基礎
71 擁壁
72 地下躯体
8 免震装置
9 摩擦杭
10 補強体

Claims (4)

  1. 地盤上面に構造物荷重が作用する形式の基礎に支承された構造物と構造物直下地盤を囲む地中壁で構築された地中構造体とを備える地盤の液状化対策構造において、
    前記基礎は、前記構造物との間に免震装置が介装されるとともに、その周縁部に立設された擁壁外面が前記構造物の下方への移動を許容した状態で前記地中壁内面と接していて、
    地震による水平方向の構造物慣性力は前記免震装置により低減され、低減された構造物慣性力が基礎周縁部に形成された前記擁壁を介して前記地中壁へと伝達され、前記構造物直下地盤へ作用する構造物慣性力による外力を減少させ、地盤のせん断応力を低減する一方、
    鉛直方向の構造物の荷重全体を前記構造物直下地盤に作用させ、地盤の有効応力を増大する、
    ことを特徴とする地盤の液状化対策構造。
  2. 地盤上面に構造物荷重が作用する形式の基礎に支承された構造物と構造物直下地盤を囲む地中壁で構築された地中構造体とを備える地盤の液状化対策構造において、
    前記基礎は、前記構造物との間に免震装置が介装されるとともに、前記基礎と前記免震装置の間に構築した地下躯体外壁外面が前記構造物の下方への移動を許容した状態で前記地中壁内面と接していて、
    地震による水平方向の構造物慣性力は前記免震装置により低減され、低減された構造物慣性力が前記地下躯体外壁を介して前記地中壁へと伝達され、前記構造物直下地盤へ作用する構造物慣性力による外力を減少させ、地盤のせん断応力を低減する一方、
    鉛直方向の構造物の荷重全体を前記構造物直下地盤に作用させ、地盤の有効応力を増大する、
    ことを特徴とする地盤の液状化対策構造。
  3. 前記地盤上面に構造物荷重が作用する形式の基礎は、直接基礎、摩擦杭、パイルド・ラフト基礎のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至請求項2のいずれかに記載された地盤の液状化対策構造。
  4. セメント系の地盤改良体からなる前記地中壁の外面上部の少なくとも一部は、セメント系の地盤改良体によって補強されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された地盤の液状化対策構造。

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