JP5071930B2 - 地盤の液状化防止方法並びに耐液状化用の地盤及び建物基部の構造 - Google Patents

地盤の液状化防止方法並びに耐液状化用の地盤及び建物基部の構造 Download PDF

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Description

本発明は、地盤の液状化防止方法並びに耐液状化用の地盤及び建物基部の構造に関する。
近年、地盤の液状化の研究が進んでいる。地震が発生すると、建物の周辺の地盤でせん断変形が生じ、この周辺地盤に連動して建物直下の地盤もせん断変形して、液状化を生ずる。このため建物荷重を支持できなくなる。そうなると地盤中の間隙水は上方に移動することにより地盤が体積圧縮し建物が沈下する。地盤が不均一であるとその沈下は不同沈下となり、建物の使用に重大な障害を及ぼす。
こうした液状化対策として、特許文献1では、建物の基礎の外周部から筒状の周壁(以下地中周壁という)102を垂下して、この地中周壁内の地盤部分100を周辺地盤104から遮断するとともに、地中周壁の上部内には、建物の基礎よりやや下方に位置させて水平板状の地盤拘束壁106を形成し、地盤拘束壁下方の土壌を拘束している。
特開平7−42172号
しかしながら、特許文献1の構造物は、次のような欠点があった。
第1に、上記地盤拘束壁106は、建物及び地中周壁から離して、地中周壁内の土壌中に埋め込む必要がある。このためには、地中周壁を形成した後にこの地中周壁の上部内の土壌を取り除き、地盤拘束壁を打設した後に地盤拘束壁上方の空間に取り除いた排土を埋め戻し、さらにその上に建物を構築する必要があり、施工が面倒であった。
第2に、上記地盤拘束壁は、上方からも下方からも土壌圧を受けるために不安定な状態にあり、同文献の段落0025には、地震の際に徐々に下降することで地中周壁内部の地盤の拘束力が高まると説明されている。しかし、地盤拘束壁下方の地盤部分の拘束力は高まるであろうが、逆に地盤拘束壁上方の地盤部分は拘束されないことになり、しかも時間の経過とともに拘束されない領域が増えていくことになる。建設後長期間を経た後にどの程度地盤拘束壁が下降しており、どの程度拘束力があるか判らないという不安が設計者にはある。
第3に、比較的液状化層が浅い場所では、仮に地盤拘束壁が液状化層の下端まで沈降してしまうと、地盤拘束力が発揮されないことになる。
第4に、建物の真下に地盤拘束壁を埋め込むという構成をとるため、この発明を既存の建物の液状化防止対策に適用することは困難である。
本発明は、こうした従来技術の問題点に鑑み、建物直下の地盤部分を周辺地盤から遮断し、かつこの地盤部分にウェイトをかけて地盤拘束力を高めるというタイプの液状化防止方法及び対液状化地盤及び建物基部の構造において、建物自身の重量を用いて地盤を拘束するようにしたものを提案することを目的としている。
第1の手段は、
既存建物を設置した地盤中に建物の周囲を囲む地中周壁2を形成する工程と、
地中周壁2内の地盤部分の上に水平板状のカウンターウェイト8を含む基部6を設置する工程とを含む地盤の液状化防止方法であって、
地中周壁2を、建物外周縁から水平方向に距離を存して配するとともに、
地中周壁2と建物の基部6とを分離して、建物の荷重が地中周壁2内の地盤部分に作用して、当該地盤部分の土壌を拘束するように設け、
この拘束力が地盤の液状化を阻止できる程度に大きくなるようにカウンターウェイト8の重量を設定するようにしている。
本手段は、主として工場などのように高さに対して比較的平面規模の大きい建物の基礎地盤に液状化の可能性がある場合の液状化対策を提案している。
こうした砂質地盤での液状化の発生は、地震により発生したせん断応力τDと地盤の初期有効応力σo’の比が、次式のように地盤がもっている或る閾値を超えると生じる。ここではτDは地盤のせん断応力である。このせん断応力と初期有孔応力との比は、地盤の液状化強度であり、これは液状化に対する土の強さを表わす概念であって、地盤ごとに固有の値を持つ。
[数式1]τD/σo’> τ/σo’(=固有値)
この式から、地盤の液状化の発生を抑制する手法として、第1に、初期有効応力σo’を大きくすること(数式1左辺の分母を大きくすること)、第2に、地震によって発生するせん断応力τDを小さくすること(数式1左辺の分子を小さくすること)の2つがあると予想される。
第1の手法は、本発明独自の建物直下の地盤の強度σo’を大きくすること、即ち地盤への上載圧を大きくすることである。しかしながら、σo’を大きくすると、τD/σo’が小さくなると同時にτ/σo’も小さくなるので、液状化阻止に寄与するかどうか疑問もあった。そこで本出願人は、地中周壁で囲われた内部地盤に荷重をかける実験を行い(図12参照)、上載圧をかけることで液状化を阻止できることを確認した。この実験では、内部地盤の地表付近では、初期有効応力σo’を増大させたときに、地盤液状化強度(τ/σo’)と比較してτD/σo’を優先的に減少させ、拘束力を高めることができることを示している。この方法では、内部地盤の深い部分については拘束力が得られるかどうか不明である。しかしながら本発明の主題は、建物自身の荷重を最も有効に利用して低コストで液状化対策を実現することであり、そのためには内部地盤のうち地表付近を拘束できれば十分なのである。
第2の手法は、要する建物直下の地盤部分の揺れを小さくすることである。具体的には建物下方の地盤部分を地中周壁で囲って、この地盤部分が周辺地盤と連動してせん断変形しないようにすることである。
そこで本発明では、外周部を地中周壁で囲み、この地中周壁内の内部地盤には建物の土間スラブの上から上載圧を加えることにより、地盤の拘束効果を高めて液状化を防止する。基礎下の地盤を直接改良する必要がないので、ローコストの液状化対策が可能となる。本手段の要点は、上記地中周壁には建物荷重を伝えず、地盤への圧力を高めるために建築物及びカウンターウェイトを土間スラブに作用させることである。土間スラブの下の地盤部分は周囲を地中壁に囲われているので、周辺地盤と建物直下の地盤との間で水圧の伝播や土壌の移動を生ずることがない。その結果、いわば建物自体が蓋を兼ねた重しとして作用し、内部地盤の上部の有効応力を増大させる。
第2の手段は、第1の手段を有し、
地中周壁2を形成する工程の後で、建物の基部6外縁と地中周壁2の上端との間隙全周に亘って止水処理を施すことを特徴としている。
先の手段では、建物直下の地盤から周辺地盤へ土壌や水が逃げないように地中周壁で囲ったが、建物の基礎と地中周壁の上端部との間から地上へ水を逃がすと、建物の下の過剰間隙水圧が消滅し、地盤が沈下してしまう。そこで本手段では、水の漏出を防止するために建物の基部6外縁と地中周壁2の上端との間隙全周に亘って止水処理を施している。そのための機械的構造に関しては、後述する。
第3の手段は、建物を設置した地盤の液状化を阻止するための構造であって、
少なくとも建物の基部6と、建物を支える地盤部分4と、この地盤部分を囲う地中周壁2とを具備し、
地中周壁2は、建物外周縁から距離を存して建物を囲むとともに、地中周壁2外方での地盤液状化現象が地中周壁内方へ伝播することを阻止できる程度の長さを有し、
建物の基部6は、地中周壁2から分離させることで、建物の荷重が地中周壁2内の地盤部分に作用して、この地盤部分中の土壌を拘束するように設け、
さらに地中周壁2の外方の地盤の液状化によって生ずる横方向土圧に対抗できるように地中周壁2の強度を設計するとともに、
上記建物の基部6内に水平板状のカウンターウェイト8を敷設することで、地中周壁2内の地盤部分を拘束するように設け、かつ該拘束により地盤の液状化を阻止できる程度にカウンターウェイト8の重量を大とした。
本手段は、第1の手段の方法に対応した地盤及び建物の基礎の構造を提案している。
「建物の基部」は、地中周壁から分離することで、内部地盤に荷重をかける重りの機能と、内部地盤からの水の噴出しを防止する蓋の機能とを備えている。建物自体の重量が土壌の拘束力を得るのに不足する場合や建物の重量に偏りがある場合には後述のカウンターウェイトで調整することができる。また蓋の機能より建物の基部は止水性を有する土間スラブを含むことが望ましい。さらに蓋の機能を補うために、建物の基部と地中周壁の上端部との間に後述の補助部材で止水することができる。これらの機能より建物は比較的平面面積の大きい構造物であって、地中周壁内の地表の大部分をカバーするものであることが望ましい。しかし必ずしもこれに限るわけではない。
「地中周壁」は、第1に、建物下の地盤のせん断変形を抑止して、周辺地盤で生じる液状化の影響を建物下の地盤に伝えない機能を有し、第2に、建物の基礎下面とともに内部地盤の上部を囲み、この上部を拘束する機能を有する。これにより、地盤中の間隙水は上方に移動することにより地盤が体積圧縮することを防止している。地中周壁は、剛性の高い連続壁や深層混合処理工法によるソイルセメント壁として形成することができる。後述の好適な図示例では、単一周壁として形成しているが、複数の地中周壁を、矩形周壁として、梯子状または格子状に合体させ、その各地中周壁内の地盤上に建物を設置してもよい(図6の実験モデル参照)。
第4の手段は、第3の手段を有し、かつ
建物の基部6外縁と地中周壁2の上端との間隙全周に亘って止水機能を有する補助部材10を設けている。
この補助部材は、建物の基部とともに基礎下にある地盤で発生する過剰間隙水圧を外部に逃がさないようにする必要がある。また、止水性を高めるために、外周部の地盤改良を地表より立ち上げて緩衝材と接続する。
第5の手段は、第4の手段を有し、かつ
上記補助部材10は、建物の基部6外縁と地中周壁2の上端との間に挿入され、緩衝機能を有している。
建物の基部は地中周壁と分離されているが、そのままでは地震の際に地中周壁の上部に衝突する可能性がある。そこで本手段では、建物の基礎と地中周壁の上部との間に、柔らかいゴムなどの材料でできた緩衝機能を備えた補助部材を介在させ、地震動が建物に伝わらないようにしている。補助部材は壊れるようにしておくことで、交換すればもとに戻ることが可能である。
第6の手段は、第1の手段から第5の手段の何れかを有し、かつ
上記建物の基部6内に水平板状のカウンターウェイト8を敷設している。
「カウンターウェイト」は、地盤の有効応力を高める役目を持つ。杭基礎の場合は、杭には荷重を作用させず、地盤のみに荷重が伝わるように杭とフーチングの縁を切ってスラブにカウンターウェイトを載せればよい。
第1の手段、第3の手段に係る発明によれば次の効果を奏する。
○建物自体のウェイトで地盤を拘束するから、別個に地盤拘束壁を形成し、建物下方の土壌部分に埋め込む場合に比べて施工が極めて容易であり、ローコストで構築できる。
○建物自体が地中周壁内に囲まれた土壌の上部を拘束するので、液状化層が比較的浅く存在するときに、建物が設置された地盤表層部分の液状化を阻止することができる。
○建物周囲を囲む地中周壁を形成すればよいから、既存の建物にも容易に適用できる。
第2、第4の手段に係る発明によれば、建物の基部6外縁と地中周壁2の上端との間隙全周に亘って止水処理を施したから、基礎下にある地盤で発生する過剰間隙水圧を外部に逃げて地盤が沈下することを防止することができる。
第5の手段に係る発明によれば、建物の基部6外縁と地中周壁2の上端との間に緩衝機能を有する補助部材10を設置したから、地震の際に建物が地中周壁の上部に衝突して破損することを防止できる。
第6の手段に係る発明によれば建物の基部内に水平板状のカウンターウェイト8を敷設するから、既存建物の重量が地盤を拘束するのに足りないときでも、カウンターウェイトにより適宜調整することができる。
図1及び図2は、本発明の実施形態に係る地盤及び建物の基礎である基部の構造を示している。この構造は、地中周壁2と内部地盤4と基部6と補助部材10とで構成している。
地中周壁2は、地表から液状化層Lを通って非液状化層Lの上部に亘っており、さらに地表面より上方に突出している。
内部地盤4は、地中周壁2に囲われた土壌部分である。
建物の基礎6は、地中周壁2の上端から分離している。基礎6はカウンターウェイト8を含んでいる。カウンターウェイト8は、液状化層からの水圧に耐える必要があるので、止水性を持たせると共にある程度の剛性が必要である。本実施形態では、カウンターウェイト8を床スラブ(図示せず)上に設けて、地盤への上載圧が増加させ、抑え効果を大きくしている。
補助部材10は、建物の基礎4と地中周壁2の上端部との間隙全周に亘って形成されている。この補助部材は、止水材及び緩衝材としての機能を有する。
上記構成によれば、内部地盤は、地中周壁2と建物の基礎4と補助部材10とで実質的に密閉されているので、建物直下の過剰間隙水圧を維持することができる。「実質的に」とは過剰間隙水圧を保つことが可能な程度にということである。そしてカウンターウェイトの重量により有効応力を維持している。
既存建物の液状化対策としては、第1段階として、深層混合処理工法などにより地中周壁2を形成し、第2段階として、建物の基礎と地中周壁の上部との間に止水機能を有する補助部材10を設置し、第3の段階として、建物の基礎4にカウンターウェイト8を組み込めばよい。
図3は、本実施形態の第1の変形例であり、カウンターウェイトを省略したものである。もともとの床版にカウンターウェイトとしての重量や剛性が期待できるのであれば、本実施形態のようにこの床版12をカウンターウェイトの代わりとすることができる。
図4は、本実施形態の第2の変形例示している。これは、杭基礎の上に建てられた建物に液状化対策を施したものである。一般に、杭基礎の場合には基本的に建物荷重を杭で支持することが前提となっているので基礎下の地盤への荷重の伝達はない。図示のように一般的な構造スラブ形式では構造スラブの荷重も杭に支持させることが前提なので、極端に言えば、構造スラブ下と地盤の間には隙間があってもよいことになる。そうした場合には、スラブ14の上にカウンターウェイト6を設けると同時に、スラブ下に隙間がある場合は、その隙間を埋めるような膨張性のある材料16の注入を行って地盤とスラブとカウンターウェイトの荷重が地盤に伝達するようにする。さらに効果をあげるためには、構造スラブとフーチングとの縁を切って、スラブの荷重を杭に伝達させず、地盤のみに伝達させるようにする。
図5は、本実施形態の第3の変形例である。杭基礎であっても図示の土間スラブ形式である合には、スラブとフーチングを一体化させないのでスラブの荷重のみ地盤に支持させる。この場合は土間スラブ14の上にカウンターウェイト8を設ければよい。
図6及び図7は、本出願人が、カウンターウェイトの重量による影響を把握するために遠心場での振動実験をおこなったときの実験モデルである。遠心加速度は50gとしたので、実験模型のスケールは図の値の1/50である。このモデルでは、可動板20の上に上方から見て長方形の枠22を構築した。この枠は積層構造となっており、枠内に作成した地盤のせん断変形を拘束しないようにしている。枠のサイズは長辺が40m相当、短辺が26.5m相当である。ここで「〜相当」とは、実物に換算するとその数値となる量をいうものとする(以下同じ)。この枠内に7m相当の厚さの土壌を入れ、更にこの土壌中に梯子状に連結した3つの地中周壁を模した連続壁を構築した。連続壁の長辺は28m相当、短辺は10m相当、各壁の厚さは1m相当、各格子の内部のサイズは8m相当である。格子の外及び3つの格子の内部の砂密度はそれぞれDr=70%である。そして3つの格子のうち格子Aには荷重をかけず、格子B には1t/m相当、格子Cには3t/m相当の上載圧をそれぞれかけて、図8の入力地震動で加振した。図9に格子内部で測定した過剰間隙水圧比の時刻歴を示す。改良壁に囲まれていない自由地盤の水圧比はほぼ1に達するので、液状化している。これに対して、格子AからCでは水圧比が1に達していないので、液状化していない。上載圧をかけていない格子Aに対して1t/mの上載圧を載荷した格子Bと3t/mを載荷したCではCの水圧比が最も小さく、上載圧が大きいほど液状化に対する抑制効果が表れている。水圧比の許容値を例えば0.5とすると1t/mの上載圧でも液状化抑制効果は確保できることになる。1t/mの上載圧を載荷するためには、コンクリート(比重2.4程度)の床では50cm程度、鉄板(比重7.8程度)では13cm程度必要である。
更に同様の遠心機試験で、図10に示すように格子状地盤改良を模擬した模型に囲まれた3つの格子のうち格子Cに5t/m相当の上載荷重をかけて遠心場の振動実験として図11の振動を入力して地盤を液状化させ、加振後の地表の沈下量を求めた。格子A、C内でDr=50%、格子B内でDr=80、格子の外でDr=80%とした。図12には200gal入力での加振実験モデルの各場所の沈下量の実験値を表わしている。これらの数値は実数値である。相対密度50%と緩い地盤にウェイトを載せた場合Cの地表沈下量は液状化が生じている周辺地盤(自由地盤)Dや相対密度50%でウェイトがない格子Aの場合より小さく、相対密度80%の地盤Bの沈下量と概ね同じである。従って、地盤密度が小さい場合でも格子状改良などで地盤を囲み地表に上載圧をかけることで沈下防止に効果があることが確認された。
本発明の実施形態に係る地盤及び建物基部の構成図である。 図1の構造の横断面図である。 図1の構造の第1変形例の構成図である。 図1の構造の第2変形例の構成図である。 図1の構造の第3変形例の構成図である。 本発明の効果の実験に使用した装置の平面図である。 図6の装置の縦断面図である。 上記実験に使用した入力地震動のグラフである。 上記実験の結果を示す図である。 図6と類似の実験に使用した装置の縦断面図である。 上記実験に使用した入力地震動のグラフである。 上記実験の結果を示す図である。 従来の液状化対策を施した地盤の構成例である。
符号の説明
2…地中周壁 4…内部地盤 6…基礎 8…カウンターウェイト 10…補助部材
20…可動板 22…枠

Claims (5)

  1. 既存建物を設置した地盤中に建物の周囲を囲む地中周壁(2)を形成する工程と、
    地中周壁(2内の地盤部分の上に水平板状のカウンターウェイト(8)を含む基部(6)を設置する工程とを含む地盤の液状化防止方法であって、
    地中周壁(2)を、建物外周縁から水平方向に距離を存して配するとともに、
    地中周壁(2)と建物の基部(6)とを分離して、建物の荷重が地中周壁(2)内の地盤部分に作用して、当該地盤部分の土壌を拘束するように設け、
    この拘束力が地盤の液状化を阻止できる程度に大きくなるようにカウンターウェイト(8)の重量を設定するようにしたことを特徴とする、地盤の液状化防止方法。
  2. 地中周壁(2)を形成する工程の後で、建物の基部(6)外縁と地中周壁(2)の上端との間隙全周に亘って止水処理を施すことを特徴とする、請求項1記載の地盤の液状化防止方法。
  3. 建物を設置した地盤の液状化を阻止するための構造であって、
    少なくとも建物の基部(6)と、建物を支える地盤部分(4)と、この地盤部分を囲う地中周壁(2)とを具備し、
    地中周壁(2)は、建物外周縁から距離を存して建物を囲むとともに、地中周壁(2)外方での地盤液状化現象が地中周壁内方へ伝播することを阻止できる程度の長さを有し、
    建物の基部(6)は、地中周壁(2)から分離させることで、建物の荷重が地中周壁(2)内の地盤部分に作用して、この地盤部分中の土壌を拘束するように設け、
    さらに地中周壁(2)の外方の地盤の液状化によって生ずる横方向土圧に対抗できるように地中周壁(2)の強度を設計するとともに、
    上記建物の基部(6)内に水平板状のカウンターウェイト(8)を敷設することで、地中周壁(2)内の地盤部分を拘束するように設け、かつ該拘束により地盤の液状化を阻止できる程度にカウンターウェイト(8)の重量を大としたことを特徴とする、耐液状化用の地盤及び建物基部の構造。
  4. 建物の基部(6)外縁と地中周壁(2)の上端との間隙全周に亘って止水機能を有する補助部材(10)を設けたことを特徴とする、請求項3に記載の耐液状化用の地盤及び建物基部の構造。
  5. 上記補助部材(10)は、建物の基部(6)外縁と地中周壁(2)の上端との間に挿入され、緩衝機能を有することを特徴とする、請求項4に記載の耐液状化用の地盤及び建物基部の構造。
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