JP2004293157A - 構築物免震基礎 - Google Patents

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理 清宮
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信博 黒崎
Tamotsu Tamura
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Abstract

【課題】地震による表層地盤の変形が大きくなる軟弱地盤や、断層付近に建設する橋梁等の建造物の基礎において、断層変位や周辺地盤の残留変形を伴う地盤変位による二次力に好適に対応することが可能で且つ、安価な構築物免震基礎の提供。
【課題を解決するための手段】地盤32中に構築した基礎31の上に構築物30を載置し、基礎上面の構築物載荷面33と構築物の下面との間に免震層35を介在させ、免震層35には、緩衝材40を介して構築物下面を構築物載荷面33に対して水平方向に相対移動可能とし、且つ構築物載荷面33の周囲に、基礎31に対する構築物30の過度の水平方向の移動を制限する水平移動制限手段36を備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に臨海部等の軟弱地盤上に構築される橋梁等に適用される構築物免震基礎に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、軟弱地盤内に構築される基礎構造と、基礎構造と一体化された橋脚部等の上部構築物とを有する橋梁のような建造物では、軟弱地盤の水平抵抗が弱いため、地震時の上部構築物に働く慣性力に対抗するために、基礎自体の水平抵抗を強化する必要があるとともに、上部構築物と基礎構造との間の結合を強度の高い剛結合とした堅固な構造を必要とするため、コストが嵩むという問題があった。
【0003】
そこで、従来、上部構築物と地盤中の基礎構造との間に免震層を介在させ、基礎部を免震基礎とすることで、地震時に上部構築物に働く慣性力を低減することができるようにするとともに、基礎の構造を簡略化することによってコストの低減を図っており、このような免震基礎として以下の如きものが提案されている。
【0004】
図7に示す免震基礎は、上部構築物たる橋脚1と、基礎杭2,2…の頭部が連結されたフーチング3との間に、高減衰積層ゴム或いは積層ゴムとダンパーとからなる免震層4を介在させている(例えば、特許文献1を参照)。
【0005】
また、図8に示す免震基礎は、基礎杭5,5…を連結した基礎版6を形成した後、基礎版6と上部構築物7との間に高減衰積層ゴムや積層ゴムとダンパーで構成される免震装置8,8…を組み込んだものである(例えば、特許文献2を参照)。
【0006】
図9に示す免震基礎は、地盤改良により形成された地盤改良体からなる基礎9と上部構築物10との間に、層状に一部を未改良とした免震層11を介在させた構造となっており(例えば特許文献3を参照)、図10に示す免震基礎は、上部構築物12と地盤改良等により形成された基礎13との間に砂を混入した高粘性アスファルトなどの高粘性材で免震層14を構築したものとなっている(例えば、特許文献4を参照)。
【0007】
また、一般的な基礎杭の免震・減震対策としては、図11に示すように、杭15頭部の構造を工夫し、上部構築物16と基礎杭15との間を、ピン構造や滑りを許容するような半固定結合としたものが知られている。
【0008】
【特許文献1】
特開平5−247911号公報
【0009】
【特許文献2】
特開平11−61849号公報
【0010】
【特許文献3】
特開平10−292391号公報
【0011】
【特許文献4】
特開2001−64983号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の如き従来の免震基礎では、上部構築物と基礎構造との間に介在された積層ゴム等の免震層の変形量には、構造上の制約から限界があり、地震による表層地盤の変形が大きくなる軟弱地盤に構築される場合には対応しきれないという問題があった。
【0013】
また、これらの免震基礎では、地震後の残留変形を許容する構造となっていないため、図12に示す如き断層17にまたがって建設される橋梁18等においては、橋梁の下部構造を構成する上部構築物19に作用する断層の大変位による二次力に対して対応できないという問題があった。
【0014】
更に、図13に示す如き護岸20に近接して設けられる橋梁基礎の場合には、護岸20背後の地盤が地震時に海側(水域側)に残留変形を生じ、基礎21も護岸変形に伴って海側に押し出されてしまい、上部構築物である橋脚22及び各橋脚間に渡された橋桁23等がそれに伴う残留変形に追随できないという問題があった。
【0015】
また、図11に示す杭基礎頭部の固定度を下げる構造も上述の問題点とほぼ同様であり、大変位に対応出来ない点および残留変形に対する構造的な許容度が小さいことから、軟弱地盤に構築される場合のように地震時の応答変位が大きくなる場合や、地震時の残留変形を伴う地盤変位が生じる環境での安全性の確保のためには十分な耐震性能を保有しているとは言い難く、仮にこれらの機能を有する免震基礎を実現するためには多大な費用が必要となる。
【0016】
本発明は、上述の従来技術の問題を鑑み、地震による表層地盤の変形が大きくなる軟弱地盤や、断層付近に建設する橋梁等の建造物等において、断層変位や周辺地盤の残留変形を伴う地盤変位による二次力に好適に対応することが可能であるとともに、基礎に対する上部構築物の過度の水平方向移動を好適に制限して高い安全性を得ることができ、しかも安価な構築物免震基礎の提供を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上述の如き従来の問題を解決し、所期の目的を達成するための本発明に係る請求項1の発明は、地盤中に構築した基礎上に構築物を載置し、前記基礎上面の構築物載荷面と前記構築物の下面との間に免震層を介在させてなる構築物免震基礎において、前記免震層には、緩衝材を使用し、該緩衝材を介して前記構築物下面を前記構築物載荷面に対して水平方向に相対移動可能とし、且つ構築物載荷面の周囲に、前記基礎に対する構築物の過度の水平方向の移動を制限する水平移動制限手段を備えたことを特徴とする。
【0018】
このように構成することによって、免震層が保有する履歴減衰効果、ロッキング振動効果により、地震時における高い免震効果が得られ、断層変位や周辺地盤の残留変形を伴う地盤変位による二次力に好適に対応することができ、且つ、基礎に対する構築物の過度の水平方向移動が好適に制限されて高い安全性を得ることができ、しかも、安価に免震基礎が構築できる。
【0019】
請求項2の発明は、請求項1の構成に加え、構築物が橋脚であることを特徴とする。
【0020】
このように構成することによって、橋脚間に掛け渡された橋桁に軟弱地盤等に作用する残留変位等の影響が及び難く、安全性の高い橋梁を形成することができる。
【0021】
請求項3の発明は、請求項1又は2の構成に加え、基礎は、地盤中に埋設される基礎杭と、該基礎杭の上端が接続される平板状の基礎台体とを備え、水平移動制限手段は、前記基礎台体上面に立設された変位制限壁をもって構成したことを特徴とする。
【0022】
このように構成することによって、高い水平抵抗を有する基礎が得られるとともに、簡易な構造で水平移動制限手段を構成することができる。
【0023】
請求項4の発明は、請求項1又は2の構成に加え、基礎は、鋼管又は矢板を周方向に並べて形成した筒状の井筒体と、該井筒体内部に形成され、上面が構築物載荷面を構成する基礎部とを備え、水平移動制限手段は、前記基礎部の構築物載荷面を前記井筒体の上端面より低い位置に設けることにより構成されたことを特徴とする。
【0024】
このように構成することによって、高い水平抵抗を有する基礎が得られるとともに、簡易な構造で水平移動制限手段を構成することができる。
【0025】
請求項5の発明は、請求項1又は2の構成に加え、基礎は、軟弱地盤をCDM等により地盤改良して形成された地盤改良体をもって構成され、水平移動制限手段は、前記地盤改良体の上面に、底面が構築物載荷面をなす載荷用凹部を形成することにより構成されたことを特徴とする。
【0026】
このように構成することによって、高い水平抵抗を有する基礎が得られるとともに、簡易な構造で水平移動制限手段を構成することができる。
【0027】
請求項6の発明は、請求項1〜4又は5の構成に加え、免震層は、緩衝材を多段に積層して形成されたことを特徴とする。
【0028】
このように構成することによって、環境に合わせて好適な免震構造を得ることができる。
【0029】
請求項7の発明は、請求項1〜5又は6の構成に加え、緩衝材は、粒径のバランスのとれた砂と礫材との混合物、廃棄タイヤなどから作ったゴム粒と砂礫の混合物、アスファルトと砂礫の混合物、又は流体を封入した袋と砂の混合物のいずれかをもって構成されたことを特徴とする。
【0030】
このように構成することによって、履歴減衰効果を期待でき、橋梁上部および橋脚のロッキング振動を許容することでロッキング振動に伴う減衰効果も期待できるものであり、比較的安価な材料で、地震入カエネルギーを効率よく吸収・逸散させることができる免震層を構築することができる。
【0031】
請求項8の発明は、請求項1〜6又は7の構成に加え、免震層は、積層された緩衝材の間又は緩衝材と基礎上面及び/又は構築物下面との間に、所望の摩擦抵抗を有する滑り層部を介在させたことを特徴とする。
【0032】
このように構成することによって、構築物と基礎との間に滑りを許容し、地震時のエネルギーを低減させる摩擦減衰の効果が得られる。
【0033】
請求項9の発明は、請求項8の構成に加え、滑り層部は、粒径が調整された砂礫からなることを特徴とする。
【0034】
このように構成することによって、滑り層部が固有の摩擦係数を保有し、小地震時においては滑動せず、大地震時においては滑りが発生することによる摩擦減衰効果が得られ、大地震時にも高い安全性を実現できる。
【0035】
請求項10の発明は、請求項8の構成に加え、滑り層部は、鋼板あるいはフッ素樹脂を主成分とした合成樹脂材などの平板状若しくは積層状の滑材からなることを特徴とする。
【0036】
このように構成することによって、滑り層部が固有の摩擦係数を保有し、小地震時においては滑動せず、大地震時においては滑りが発生することによる摩擦減衰効果が得られ、大地震時にも高い安全性を実現できる。
【0037】
請求項11の発明は、請求項8の構成に加え、滑り層部は、平行に並べて配置した多数のローラからなることを特徴とする。
【0038】
このように構成することによって、滑り層部が固有の摩擦係数を保有し、小地震時においては滑動せず、大地震時においては滑りが発生することによる摩擦減衰効果が得られ、大地震時にも高い安全性を実現できる。
【0039】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面について説明する。
【0040】
図1は本発明に係る構築物免震基礎を用いた橋梁の一部を示し、図中符号30は上部構築物である橋脚、31は基礎、32は地盤である。
【0041】
この構築物免震基礎は、地盤32中に構築した基礎31の上に上部構築物たる橋脚30を載置し、基礎上面の構築物載荷面33と橋脚30の下面、即ちフーチング部34の下面との間に免震層35を介在させ、この免震層35を介して橋脚(上部構築物)30下面を構築物載荷面33に対して水平方向に相対移動可能とすることにより、免震層35の履歴減衰効果及びロッキング振動減衰効果による免震特性を備えている。
【0042】
また、この構築物免震基礎は、基礎の構築物載荷面33の周囲に、水平移動制限手段36を備え、この水平移動制限手段36により基礎31に対する橋脚(上部構築物)30の過度の水平方向の移動が制限されるようになっている。
【0043】
基礎31は、図1に示すように、地盤中に埋設された基礎杭37,37…と、基礎杭37の頭部が接続された基礎台体38とを備え、上部構築物たる橋脚30は、免震層35を介して基礎台体38上面に載置されるようになっている。
【0044】
基礎台体38は、コンクリートにより平板状に形成され、その上面には、上部構築物の下端、即ち橋脚のフーチング部34を囲むように変位制限壁39が基礎台体38と一体に形成されて水平移動制限手段36を形成している。
【0045】
この水平移動制限手段36では、地震等によって基礎31に対して上部構築物(橋脚)30が水平方向に変位した場合に、橋脚の下端部、即ちフーチング部34の周縁部が変位制限壁39によって当て止めされ、過度な変位、即ち、それ以上変位すると破損するおそれのある変位を制限するようになっている。
【0046】
尚、平常時のフーチング部34周縁と、変位制限壁39との間の距離Lは、十分に地震等による変位に対応することができ、且つ最大に変位した場合においても、橋脚30或いは各橋脚間に掛け渡された橋桁等が破損することのないように設定されている。
【0047】
免震層35は、緩衝材40,40…を多段に積層して形成され、各緩衝材40は、粒径のバランスのとれた砂と礫材との混合物、廃棄タイヤなどから作ったゴム粒と砂礫の混合物、アスファルトと砂礫の混合物、又は流体を封入した袋と砂の混合物等のリサイクル材料をもって構成されている。
【0048】
緩衝材40に用いられるこれらの材料は、上載荷重等の荷重に対して十分な圧縮強度を有し、且つ安定した履歴減衰特性、及び橋梁の上部を構成する橋桁等と橋脚のロッキング振動を許容することでロッキング振動に伴う減衰効果を有し、比較的安価な材料で、地震入カエネルギーを効率よく吸収・逸散させることができるようになっている。
【0049】
また、この免震層35は、その積層された緩衝材40,40間又は緩衝材40と基礎31上面及び/又は上部構築物30下面との間に、所望の摩擦抵抗を有する滑り層部41を形成し、上部構築物30と基礎31との間に滑りを許容することによって、地震等によるエネルギーを摩擦により低減させる摩擦減衰効果が得られるようにしてもよい。
【0050】
この滑り層部41には、図2に示すように、一定の粒径に調整された砂礫を層状に重ねて形成されたものや、図3に示す鋼板あるいはフッ素樹脂を主成分とした合成樹脂材(例えば、商品名 テフロン)などの平板状若しくは積層状の摩擦係数の低い滑材42からなるもの、図4に示すように、多数のローラ43,43…を平行に並べて配置したものなどがある。
【0051】
この免震層35では、橋梁等の建造物が設置される場所の自然・社会環境を考慮して、それに見合った摩擦係数となるように、各緩衝材40,40…、滑り層部41の構造の選定、単層或いは多段層にするか等の要素が決定される。
【0052】
尚、基礎は、上述の実施例の他、図5、図6に示す如き構造又はその他のものでよく、その場合、水平移動制限手段は、各基礎の構造により態様が異なる。尚、上述の実施例と同一の部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0053】
図5に示す基礎50は、鋼管井筒基礎であり、鋼管51,51…を周方向に並べて地盤32に対し垂直に打設することにより形成された円筒状の井筒体52と、井筒体52内部の地盤を地盤改良することにより形成された基礎部53とを備え、この基礎部53の上面が構築物載荷面54となり、この構築物載荷面54上に、免震層35を介して上部構築物たる橋脚30が載置される。
【0054】
この場合の水平移動制限手段は、基礎部53の構築物載荷面54を井筒体52の上端面より低い位置に設けることにより構成される。
【0055】
即ち、井筒体52の上端部によって上部構築物30の下端部(フーチング部)34を囲み、地震等による慣性力を受けて基礎50に対して上部構築物(橋脚)30が水平方向に変位した場合に、橋脚の下端部、即ちフーチング部34の周縁部が井筒体52の上端内壁によって当て止めされるようになっている。
【0056】
一方、図6に示す基礎60は、CDM等による地盤改良によって形成された地盤改良体61をもって構成されている。
【0057】
水平移動制限手段62は、地盤改良体61の上面に、底面が構築物載荷面63をなす載荷用凹部64を形成することにより構成され、地震等による慣性力が作用し、基礎60に対して上部構築物(橋脚)30が水平方向に変位した場合、橋脚30の下端部、即ちフーチング部34の周縁部が載荷用凹部64の内周面によって当て止めされるようになっている。
【0058】
尚、上述の実施例では、本発明に係る構築物免震構造を橋梁に適用した例について説明したが、本発明の適用は橋梁に限定されるものではなく、ビル等の一般的な構築物等の免震基礎としても適用することができる。
【0059】
また、上述の実施例では、緩衝材を砂と礫材との混合物、ゴム粒と砂礫の混合物、アスファルトと砂礫の混合物、又は流体を封入した袋と砂の混合物等の材料をもって構成した例について説明したが、ゴム等の弾性材やその他の材料を用いても良い。
【0060】
【発明の効果】
上述のように、本発明に係る構築物免震基礎は、大都市近郊の臨海部のように軟弱地盤が厚く堆積した地盤で、深い基礎構造を必要とする橋脚基礎を構築する場合等に、上部構築物と地盤中の基礎との間に免震層を介在させることで、免震層が保持する履歴減衰効果、ロッキング振動減衰効果に加えて滑り摩擦減衰効果が得られ、地震時の高い安全性と経済性を両立することができる。
【0061】
また、免震層が保持する履歴減衰効果に加えて、滑り摩擦減衰効果により、地震時に上部構築物の応答を低減させ、残留変形を許容する滑り構造としたことで、断層変位が直接構造物に作用する場合や、護岸部の変形が橋梁基礎に作用する場合などの地震時などの残留変形を伴う地盤変位に対する安全性も確保できる。
【0062】
また、地震時の上部構築物の応答を低減することで基礎に要求される水平低抗強度を低減すること、また、安価な材料で免震層を構築することで、コストを抑えることが可能となっており、全体として高い経済性を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る構築物免震基礎を用いた橋梁の一部を示す断面図である。
【図2】上部構築物と基礎との接続部分を示す部分拡大断面図である。
【図3】同上の上部構築物と基礎との接続部分の他の一例を示す部分拡大断面図である。
【図4】同上の上部構築物と基礎との接続部分の他の一例を示す部分拡大断面図である。
【図5】本発明に係る構築物免震基礎の他の一例を用いた橋梁の一部を示す断面図である。
【図6】本発明に係る構築物免震基礎の他の一例を用いた橋梁の一部を示す断面図である。
【図7】従来の免震基礎を用いた橋梁を示す側面図である。
【図8】従来の他の免震基礎を用いた建造物を示す正面図である。
【図9】同上の他の免震基礎を用いた建造物を示す正面図である。
【図10】同上の他の免震基礎を用いた建造物を示す正面図である。
【図11】一般的な基礎杭の免震・減震対策の状態を示す模式図である。
【図12】断層を跨いで架けられた橋梁を示す説明用斜視図である。
【図13】護岸付近に基礎構造を有する橋梁を示す説明用側面図である。
【符号の説明】
30 橋脚(上部構築物)
31 基礎
32 地盤
33 構築物載荷面
34 フーチング部
35 免震層
36 水平移動制限手段
37 基礎杭
38 基礎台体
39 変位制御壁
40 緩衝材
41 滑り層部
42 滑材
43 ローラー
50 基礎
51 鋼管
52 井筒体
53 基礎部
54 構築物載荷面
60 基礎
61 地盤改良体
62 水平移動制限手段
63 構築物載荷面
64 載荷用凹部

Claims (11)

  1. 地盤中に構築した基礎上に構築物を載置し、前記基礎上面の構築物載荷面と前記構築物の下面との間に免震層を介在させてなる構築物免震基礎において、
    前記免震層には、緩衝材を使用し、該緩衝材を介して前記構築物下面を前記構築物載荷面に対して水平方向に相対移動可能とし、且つ構築物載荷面の周囲に、前記基礎に対する構築物の過度の水平方向の移動を制限する水平移動制限手段を備えたことを特徴としてなる構築物免震基礎。
  2. 構築物が橋脚である請求項1に記載の構築物免震基礎。
  3. 基礎は、地盤中に埋設される基礎杭と、該基礎杭の上端が接続される平板状の基礎台体とを備え、水平移動制限手段は、前記基礎台体上面に立設された変位制限壁をもって構成した請求項1又は2に記載の構築物免震基礎。
  4. 基礎は、鋼管又は矢板を周方向に並べて形成した筒状の井筒体と、該井筒体内部に形成され、上面が構築物載荷面を構成する基礎部とを備え、水平移動制限手段は、前記基礎部の構築物載荷面を前記井筒体の上端面より低い位置に設けることにより構成された請求項1又は2に記載の構築物免震基礎。
  5. 基礎は、軟弱地盤をCDM等により地盤改良して形成された地盤改良体をもって構成され、水平移動制限手段は、前記地盤改良体の上面に、底面が構築物載荷面をなす載荷用凹部を形成することにより構成された請求項1又は2に記載の構築物免震基礎。
  6. 免震層は、緩衝材を多段に積層して形成された請求項1〜4又は5に記載の構築物免震基礎。
  7. 緩衝材は、粒径のバランスのとれた砂と礫材との混合物、廃棄タイヤなどから作ったゴム粒と砂礫の混合物、アスファルトと砂礫の混合物、又は流体を封入した袋と砂の混合物のいずれかをもって構成された請求項1〜5又は6に記載の構築物免震基礎。
  8. 免震層は、積層された緩衝材の間又は緩衝材と基礎上面及び/又は構築物下面との間に、所望の摩擦抵抗を有する滑り層部を介在させた請求項1〜6又は7に記載の構築物免震基礎。
  9. 滑り層部は、粒径が調整された砂礫からなる請求項8に記載の構築物免震基礎。
  10. 滑り層部は、鋼板あるいはフッ素樹脂を主成分とした合成樹脂材などの平板状若しくは積層状の滑材からなる請求項8に記載の構築物免震基礎。
  11. 滑り層部は、平行に並べて配置した多数のローラからなる請求項8に記載の構築物免震基礎。
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