JP2014136541A - スライドレール - Google Patents

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Abstract

【課題】シートスライドのロック解除の操作性を向上させる。
【解決手段】スライドレール10は、フロア上に取り付けられたロアレール11と、ロアレール11にスライド可能な状態に組み付けられてシートに取り付けられたアッパレール12と、これらのスライドをロックするロック機構14と、ロック機構14を附勢によってロック動作させる圧縮ばね14B2と、ロック機構14をロアレール11との係合状態から外す方向に操作する操作機構15とを有する。操作機構15は、ループハンドル16の押下部16Bによって押し回されることによりロック機構14を解除操作する回動式の操作アーム15Aを備えると共に、操作機構15の操作移動に伴って、操作アーム15Aと押下部16Bとの接点位置P1を操作機構15の操作荷重を軽減させる方向に変移させる接点位置可変構造V(操作アーム15Aと押下部16Bの突起16B1との当接構造)を備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、スライドレールに関する。詳しくは、乗物用シートをフロアに対してスライド可能な状態に連結するスライドレールに関する。
従来、車両用シートのスライドレールとして、車両用シートに連結されたアッパレールがフロア上に設けられたロアレールに対して前後スライド可能に組み付けられて構成されたものが知られている(特許文献1)。上述したスライドレールには、通常時における両レール間のスライドをロックするためのものとして、アッパレール上に複数のロックピンがスライド方向に並んで設けられている。これらロックピンは、常時は、ばねの附勢力によって、そのうちの数個が、ロアレールに形成されたロック孔内に差し込まれて保持されることにより、両レール間のスライドをロックした状態に保持する構成となっている。上述した各ロックピンは、着座者がシートに備え付けられたレバーの操作を行うことにより、上述したロック孔内に差し込まれているものと差し込まれていないものとが、途中からひとまとめに所定の解除位置まで退避操作されるようになっている。
特表2008−531380号公報
しかし、上記従来技術では、各ロックピンにロック方向のばね附勢力がかけられているために、レバー操作の途中からロック孔内に差し込まれていないロックピンもまとめて解除操作する際に、操作荷重が急激的に増大するため、操作性の悪い構成となっている。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、乗物用シートのスライドロック解除の操作性を向上させることにある。
上記課題を解決するために、本発明のスライドレールは次の手段をとる。
第1の発明は、乗物用シートをフロアに対してスライド可能な状態に連結するスライドレールであって、フロア上に取り付けられたロアレールと、ロアレールにスライド可能な状態に組み付けられて乗物用シートに取り付けられたアッパレールと、一方のレールに取り付けられて他方のレールとの係合により両レール間のスライドをロックするロック機構と、ロック機構を附勢によって他方のレールと係合させる方向に動作させる附勢部材と、ロック機構を他方のレールとの係合状態から外す方向に操作する操作機構と、を有する。操作機構は、回転する第1の部材と第1の部材を押し回す又は第1の部材により押し動かされる第2の部材との押し当て構造によって操作力を伝達する構成を含んでいると共に、操作機構の操作移動に伴って、第1の部材と第2の部材との接点位置を操作機構の操作荷重を軽減させる方向に変移させる接点位置可変構造を備えている。
この第1の発明によれば、接点位置可変構造により、回転する第1の部材と第2の部材との接点位置が、操作機構の操作移動に伴って、操作機構の操作荷重を軽減させる方向に変移する。したがって、操作機構の操作移動に伴って附勢部材の附勢力が増大していく一方で、接点位置可変構造によって上記の接点位置が操作荷重を軽減させる方向に変移するため、操作機構の操作荷重の増大が和らげられて、スライドロック解除の操作性を向上させることができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、次の構成となっているものである。接点位置可変構造は、第1の部材と第2の部材との当接形状が、第1の部材の回転移動に伴って互いの接点位置が半径方向の内外方に変移する形状となっていることにより、操作機構の操作荷重を軽減させるようになっている。
この第2の発明によれば、第1の部材と第2の部材との当接形状を、第1の部材の回転移動に伴って互いの接点位置が半径方向の内外方に変移するように形成することにより、接点位置可変構造を簡単な構成によって具現化することができる。具体的には、上記の形状は、第2の部材から、回転する第1の部材に向かって操作力が入力される場合には、第1の部材の回転移動に伴って接点位置を半径方向の外側へと移動させる形状とすることにより、操作機構の操作荷重を軽減させることができる。また、上記の形状は、回転する第1の部材から第2の部材に向かって操作力が入力される場合には、第1の部材の回転移動に伴って接点位置を半径方向の内側へと移動させる形状とすることにより、操作機構の操作荷重を軽減させることができる。
第3の発明は、上述した第1又は第2の発明において、次の構成とされているものである。ロック機構は、他方のレールに形成された複数のロック孔に対して係脱可能な複数のロックピンを備えた構成とされている。複数のロックピンは、一方のレールがどのスライド位置にあっても常に複数のロック孔のうちのいずれかに対して係合するものと係合せずに途中位置で止められるものとが併存する構成とされ、操作機構が操作されることにより、先に、複数のロック孔のうちのいずれかと係合しているものが外される方向に操作され、途中から、係合していないものも一緒に操作される構成とされている。操作機構の操作の途中で複数のロックピンが一斉に操作され始めるタイミングで、接点位置可変構造によって第1の部材と第2の部材との接点位置が操作機構の操作荷重を軽減させる方向に切り替えられるようになっている。
この第3の発明によれば、接点位置可変構造により、ロック機構を解除操作する際の操作荷重が操作の途中で段差的に増大することを抑えることができる。したがって、操作感が滑らかな良好な操作性を得ることができる。
実施例1のスライドレールが適用された車両用シートの概略構成を示した斜視図である。 スライドレールの分解斜視図である。 スライドレールのロック状態を表した図2のIII-III線断面図である。 図3のIV-IV線断面図である。 スライドレールを他の位置へスライドさせた状態を表した断面図である。 スライドレールのロックを解除した状態を表した断面図である。 図6のVII-VII線断面図である。 フルストローク位置まで解除操作した状態を表した断面図である。 図8のIX-IX線断面図である。 ループハンドルの操作領域を表した模式図である。 操作機構の操作荷重−変位線図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1のスライドレール10の構成について、図1〜図11を用いて説明する。本実施例のスライドレール10は、図1に示すように、自動車の助手席として構成されたシート1とフロアFとの間に左右一対で設けられており、シート1のフロアFに対する位置を前後方向に調節できるようにする構成となっている。ここで、シート1は、着座乗員の背凭れとなるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、を備えて構成されている。シートバック2は、その左右両サイドの下端部が、シートクッション3の左右両サイドの後端部に連結されて支持された状態とされている。また、シートクッション3は、その底面部が、前述した左右一対のスライドレール10を介して、フロアF上に前後スライド可能な状態に連結されて支持された状態とされている。
上述した各スライドレール10は、常時はそれらのスライド動作がロックされた状態に保持されており、着座者がシートクッション3の前下部に設けられたU字状のループハンドル16を引き上げる操作を行うことによって、前後スライド可能な状態に切り替えられるようになっている。また、各スライドレール10は、上述したループハンドル16の引き上げられた状態が解除されることによって、再び附勢によってスライドロックされた状態に戻されるようになっている。このような動作によって、各スライドレール10は、シート1をフロアFに対して前後方向にスライドさせたり、スライドさせた各位置に固定したりすることができるようになっている。
以下、上述した各スライドレール10の具体的な構成について図2〜図11を用いて詳しく説明していく。図2に示すように、各スライドレール10は、それぞれ、ロアレール11と、アッパレール12と、これらの間に組み込まれた複数の鋼球を備えるベアリング13(図3参照)と、ロック機構14と、操作機構15と、を有して構成されている。ここで、ロアレール11が本発明の「他方のレール」に相当し、アッパレール12が本発明の「一方のレール」に相当する。
ロアレール11は、車両の前後方向に長尺な1枚の鋼板材が短手方向に所々に折り曲げ加工されて形成されたものであり、前後側の各端部がそれぞれレッグ11Lを介してフロアF上にボルト締結されて一体的に固定された状態として設けられている(図1参照)。上記ロアレール11は、その横断面形状が長手方向に略一様となるレール形状に形成されている。具体的には、図2〜図3に示すように、ロアレール11は、フロアF上に上方側に面を向けて設置される底面部11Aと、底面部11Aの左右両側部から上方側に延びて互いに内向する側に逆U字状に曲げ返されて延びる左右一対のロア側ひれ部11B,11Cと、を有する横断面形状に形成されている。
図2に示すように、アッパレール12は、上述したロアレール11と同様に、車両の前後方向に長尺な1枚の鋼板材が短手方向に所々に折り曲げ加工されて形成されたものである。上述したアッパレール12は、上述したロアレール11の長手方向のどちらか一方側の開口端部からロアレール11内に差し込まれることにより、ロアレール11に対して長手方向にスライド可能な状態に組み付けられるようになっている。具体的には、図3に示すように、アッパレール12は、上述したロアレール11の左右のロア側ひれ部11B,11Cの間の隙間11Fを通って高さ方向に形状が延びる左右一対の縦面部12Aと、これら縦面部12Aの上端部間に架け渡される形で延びる上面部12Bと、各縦面部12Aの下端部から互いに相反する外向きにU字状に反り上がるように曲げ返されて延びる左右一対のアッパ側ひれ部12C,12Dと、を有する横断面形状に形成されている。
上述したアッパレール12は、上述したロアレール11内に対し、そのU字状に曲げ返された左右の各アッパ側ひれ部12C,12Dが、ロアレール11の逆U字状に曲げ返された左右のロア側ひれ部11B,11Cの内側にそれぞれ掛かり合うように差し込まれて組み付けられている。このように差し込まれることにより、アッパレール12は、ロアレール11に対して、上述した左右のアッパ側ひれ部12C,12Dとロア側ひれ部11B,11Cとの掛かり合い構造によって、ロアレール11の底面部11Aにより下方側から支持されると共に、上方側に外れ止め(剥離防止)された状態として組み付けられている。
上述したアッパレール12の左右のアッパ側ひれ部12C,12Dの両外側の底部と、ロアレール11の底面部11Aの両外側の角部と、の間には、それぞれ、転動体となる複数の鋼球を備えたベアリング13が複数介在して設けられている。また、アッパレール12の左右のアッパ側ひれ部12C,12Dの各上部と、ロアレール11の左右のロア側ひれ部11B,11Cの両内側の上角部と、の間にも、それぞれ、転動体となる複数の鋼球を備えたベアリング13が複数介在して設けられている。これらベアリング13の配設により、アッパレール12は、ロアレール11に対して、上下左右等の各横断面方向に大きくガタ付くことなく、前後方向にスムーズにスライドすることができるように支えられた状態とされている。
続いて、ロック機構14及び操作機構15の構成について説明する。図3〜図4に示すように、ロック機構14や操作機構15は、上述したアッパレール12の上面部12Bに設けられた取付板12F上に取り付けられて設けられている。具体的には、ロック機構14は、上述した取付板12Fに対して上下スライド可能な状態に取り付けられた3本のロックピン14A〜14Cと、ロアレール11の底面部11A上に形成された複数のロック孔11A1と、の係合構造によって構成されている。上述した各ロックピン14A〜14Cは、それぞれ、取付板12Fに形成された各貫通孔12F1内に高さ方向に差し込まれて組み付けられており、それらの頭部に装着された径方向に張り出す形の係板14A1〜14C1が、後述する操作アーム15Aの押し部15A2によって下方側から掬われる形で支えられた状態とされて設けられている。
上述した各ロックピン14A〜14Cは、アッパレール12内において、アッパレール12の縦面部12Aの内壁に溶着されて設けられたガイド板12Eの各ガイド孔12E1内に通された状態として設けられている。これにより、各ロックピン14A〜14Cは、それらの外周部にガイド板12Eの各ガイド孔12E1があてがわれた状態として、それらの上下方向のスライド移動がガイドされるようになっている。また、各ロックピン14A〜14Cは、それらの高さ方向の中間部の外周部が上述したガイド板12Eの各ガイド孔12E1によって外周側からあてがわれていることにより、これらロックピン14A〜14Cが各ロック孔11A1内に入り込んでスライドロックした状態となった際に、スライドレール10のスライド方向のガタ移動によって受ける曲げ力に対して高い構造強度を発揮することができるようになっており、高いロック強度を発揮することができるようになっている。
上述した各ロックピン14A〜14Cは、アッパレール12内において、これらと取付板12Fの底部との間に掛着された圧縮ばね14A2〜14C2の附勢力により、常時、下方側に押し下げられる方向に力を受けた状態とされている。これにより、各ロックピン14A〜14Cは、図4〜図5に示すように、各スライドレール10がどのスライド位置にある状態においても、そのうちの2本(図4では後側2本のロックピン14B,14C、図5では前側2本のロックピン14A,14B)がロック孔11A1内に入り込んで係合し、残りの1本(図4では前側1本のロックピン14A、図5では後側1本のロックピン14C)がロアレール11の底面部11A上に乗り上がった位置で係止された状態として、各スライドレール10のスライドをロックした状態をとるようになっている。ここで、各圧縮ばね14A2〜14C2がそれぞれ本発明の「附勢部材」に相当する。
具体的には、各ロックピン14A〜14Cは、前後方向に等間隔に並んで設けられた状態とされている。また、各ロック孔11A1も、ロアレール11の底面部11A上に前後方向に等間隔に並んで設けられた状態とされている。各ロック孔11A1の前後方向の孔径は、各ロックピン14A〜14Cの前後方向の配置間寸法と同じ大きさ(例えば10mm)に設定されている。また、各ロック孔11A1間に介在するロアレール11の底面部11Aの各前後幅は、各ロック孔11A1の前後方向の孔径の半分の大きさ(例えば5mm)に設定されている。
このような配置構成とされていることにより、各スライドレール10がどのスライド位置にある状態においても、各ロックピン14A〜14Cのうちのいずれか1本は必ず、いずれかのロック孔11A1の直上部に位置して、同ロック孔11A1内に入り込んで係合するようになっている。したがって、各スライドレール10がどのスライド位置にある状態であっても、各ロックピン14A〜14Cのうちの少なくとも1本がロック孔11A1内に入り込んだ状態となるため、この状態から予期しない急激的なスライド動作が生じても、同ロック孔11A1内に入り込んでいる少なくとも1本がスライドロック機能を果たすことで、各ロックピン14A〜14Cがロック孔11A1内に入り込めずに通り過ぎるいわゆる「歯飛び現象」が起こらないようになっている。なお、「ロックピン」は、3本以上で構成されたものであっても良い。
各スライドレール10は、上述した各ロックピン14A〜14Cのうちのいずれか1本がロック孔11A1内に入り込んだ状態では、各スライドレール10を前後どちらかの方向に僅かにスライドさせることにより、他のもう1本がロック孔11A1内に入り込んで、各スライドレール10の前後方向のスライドをロックした状態となる。
上述した各ロックピン14A〜14Cは、着座者が図2において前述したU字状のループハンドル16を引き上げる操作を行うことにより、各アッパレール12上に設けられた操作機構15の各作動操作を介して、図3に示した各ロック孔11A1との係合状態から外されるように操作されるようになっている。詳しくは、上述した各ロックピン14A〜14Cの解除操作は、図6〜図7に示すように、先に、上述したロック孔11A1と係合している2本のロックピン14B,14Cが、操作機構15の操作アーム15Aによって解除操作方向に引き上げ操作され、途中から、図8〜図9に示すように、係合していないもう1本のロックピン14Aも一緒に解除操作方向に引き上げられるように操作されるようになっている。これに伴い、操作機構15には、その操作の途中から残り1本のロックピン14Aも一緒に操作し始める位置で、同ロックピン14Aを一緒に操作し始めることに伴う段差的に増大する操作荷重がかけられることとなる。
このような、操作機構15の操作の途中で操作荷重が段差的に増大してかけられる構成では、ループハンドル16(図2参照)を操作する着座者にとって、操作力が途中から急激的に重くなる操作感となり、操作性の悪いものとなる。そこで、この操作荷重の段差的な増大を抑えるために、操作機構15には、上述した図7に示した残り1本のロックピン14Aも一緒に操作し始める位置で、図6に示す回転する操作アーム15Aとこれを押動するループハンドル16の押下部16Bとの接点位置P1を、操作アーム15Aの回転中心(回転軸15A3)から遠ざける方向に変移させる接点位置可変構造Vが設けられている。この接点位置可変構造Vによって、回転する操作アーム15Aとこれを押動するループハンドル16の押下部16Bとの接点位置P1が回転中心(回転軸15A3)から遠ざけられることにより、操作アーム15Aを押し回すための操作荷重が低減され、上述した操作荷重の段差的な増大が低く抑えられるようになっている(図11参照)。ここで、操作アーム15Aが本発明の「第1の部材」に相当し、押下部16Bが本発明の「第2の部材」に相当する。
ここで、図2に示すように、上述したループハンドル16は、1本の長尺な鋼管材がU字状に曲げ加工されて形成されたものであり、その左右両端側のシート後方側へ延びる各アーム部が、各スライドレール10のアッパレール12上に設けられた支持具12Gに通されて掛着された状態として、それらの後端側の押し潰された各押下部16Bが、上述した各操作機構15の操作アーム15Aの押され部15A1の上面部にセットされた状態に設けられた状態とされている。
具体的には、上述したループハンドル16の各アーム部は、上述した各支持具12Gの挿入口12G1に通されることにより、それらの途中箇所に形成された切欠き16C内に、各支持具12Gの係止ワイヤ12G2がそれぞれ弾性的に掛着されて抜け止めされた状態となり、各支持具12Gに対して上述した各挿入口12G1を支点に中央操作部16Aを上下方向に揺動操作することができる状態に支えられた状態とされている。したがって、上記のようにセットされたループハンドル16は、着座者が中央操作部16Aを把持して上方側へ引き上げる操作を行うことにより、上述した各アーム部が各支持具12Gを支点にそれらの後端側の押下部16Bを下方側に押し下げるように操作されて、各操作機構15の操作アーム15Aの押され部15A1を下方側に押し下げるように操作するようになっている。
各操作機構15は、図3に示すように、上述した各スライドレール10のアッパレール12上に設けられた取付板12F上に取り付けられて設けられている。具体的には、各操作機構15は、取付板12F上に高さ方向に揺動可能な状態に取り付けられた操作アーム15Aと、操作アーム15Aを操作前の初期位置に向けて回転附勢する捩りばね15Bと、によって構成されている。操作アーム15Aは、一端に、前述したループハンドル16の押下部16Bによって押下操作される押され部15A1が形成され、他端に、前述した各ロックピン14B,14Cを解除操作方向に引き上げ操作する押し部15A2が形成された板形状に形成されており、その中間部が回転軸15A3によって取付板12Fに対して揺動可能な状態に枢着されている。これにより、操作アーム15Aは、上述した押され部15A1が下方側に押し下げ操作される動きに伴って、押され部15A1が回転軸15A3を中心に上方側に押し上げられるように回転操作される構成とされている。
捩りばね15Bは、上述した取付板12Fに結合された掛着ピン15B1に巻装される形で設けられており、その一端が取付板12Fに掛着され、他端が上述した操作アーム15Aの腕部に掛着された状態として、操作アーム15Aに対して常時、図示反時計回り方向の回転附勢力をかけた状態とされている。この回転附勢力により、操作アーム15Aは、常時は、図3に示すように、押し部15A2が回転軸15A3よりも下方側の位置で取付板12F上に底付きして係止された状態として、押され部15A1が回転軸15A3よりも上方側に持ち上げられた位置に保持された状態とされている。
上述した操作アーム15Aは、図10に示すように、上述したループハンドル16が着座者によって引き上げ操作されることにより、その押され部15A1が、ループハンドル16の押下部16Bによって下方側に押し下げられるように操作される。この押し下げ操作により、操作アーム15Aは、図6〜図10に示すように、その反対側の押し部15A2が押し上げられるように操作されて、同押し部15A2によって、前述した各ロックピン14A〜14Cの係板14A1〜14C1を下方側から救い上げる形で各ロックピン14A〜14Cを上方側に引き上げるようになっている。
ところで、図3に示すように、上述した操作アーム15Aの押され部15A1を押し下げ操作するループハンドル16の押下部16Bには、その押下面となる底面部の図示左側の縁部、すなわち操作アーム15Aの回転中心に近い側の縁部に、部分的に下方側に向かって山状に突出した突起16B1が形成されている。そして、上述したループハンドル16の押下部16Bは、その押し下げられる操作に伴って操作アーム15Aの押され部15A1を押下する際には、その初期領域では、上述した突起16B1によって押され部15A1を下方側に押下するようになっている(接点位置P1)。しかし、ループハンドル16の押下部16Bは、図6に示すように、その押し下げ操作の途中の領域からは、操作アーム15Aの押され部15A1がその回転の進行に伴って突起16B1との接触状態から外側に外れることにより、突起16B1より遠い側の部位面によって押され部15A1を下方側に押下するようになっている(接点位置P1)。
このように、ループハンドル16の押下部16Bと操作アーム15Aの押され部15A1との接点位置P1が回転中心(回転軸15A3)から遠ざけられることにより、操作アーム15Aを押し回すための操作荷重が低減される。この接点位置P1が切り替えられるタイミング(操作アーム15Aの押され部15A1がループハンドル16の押下部16Bの突起16B1に接していた状態から突起16B1の外側に外れた面部に接する状態に切り替わる操作位置)は、操作アーム15Aの押し部15A2が、図7で前述したロック孔11A1内に係合している2本のロックピン14B,14Cを引き上げた後、残り1本のロックピン14Aも一緒に引き上げ始めるタイミング(操作位置)と同じとなっている。したがって、上述した残り1本のロックピン14Aを一緒に引き上げ始めるタイミングで、上述した接点位置P1の切り替えによって操作荷重が下げられるため、結果として、図11に示すように操作荷重の増大する段差が小さく抑えられて、操作感が一定の状態に近づけられて、良好な操作性を得ることができる。
このように、本実施例のスライドレール10は、操作機構15の操作移動に伴って、ループハンドル16の押下部16Bと操作アーム15Aの押され部15A1との接点位置P1を変移させて、操作機構15の操作荷重を軽減させる接点位置可変構造Vを備えている。これにより、操作機構15の操作移動に伴って圧縮ばね14A2〜14C2や捩りばね15Bの附勢力が増大していく一方で、接点位置可変構造Vによって上述した接点位置P1が操作荷重を軽減させる方向に変移するため、操作機構15の操作荷重の増大が和らげられて、スライドロック解除の操作性を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態を1つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、本発明の「ロック機構」は、特開2012−061929号公報に開示されたロック機構のように、一方のレールに設けられた回転式のロック爪が他方のレールに貫通形成されたロック孔内に差し込まれることによってスライドロックする構成となっているものであってもよい。具体的には、上記回転式のロック爪は、常時、附勢部材によってロック孔内に差し込まれる方向に附勢力を受けた状態とされており、この附勢力に抗して上記実施例1で示した構成のように操作機構によって解除操作方向に操作される構成となっている。したがって、上述した回転式のロック爪を本発明の「第1の部材」とし、この「第1の部材」を附勢力に抗して押し回す操作機構の部材を本発明の「第2の部材」として、これらの押し当て構造部間に本発明の「接点位置可変構造」を設けて、操作荷重を軽減させるようにすることができる。
また、上記実施例では、本発明の「一方のレール」に相当するものとしてアッパレール12を示し、「他方のレール」に相当するものとしてロアレール11を示したが、「一方のレール」をロアレールとし、「他方のレール」をアッパレールとした構成であってもよい。また、本発明の「附勢部材」は、引張ばねや捩りばね等の圧縮ばね以外のばね部材によって構成されたものであってもよく、ゴム等の他の弾性部材によって構成されたものであってもよい。
また、上記実施例では、本発明の「操作機構」の具体例として、ループハンドル16の押下部16B(第2の部材)によって回動式の操作アーム15A(第1の部材)を下方側に押し回す構成とし、これらの押し当て構造部に接点位置可変構造Vを設けた構成を示した。しかし、上述した「操作機構」は、上述した構成に限らず、回転する第1の部材とこの第1の部材を押し回す又は第1の部材により押し動かされる第2の部材との押し当て構造によって操作力を伝達する構成を含んでいるものであればよく、「接点位置可変構造」によって第1の部材と第2の部材との接点位置を変移させて操作機構の操作荷重を軽減させるように構成されるものであればよい。また、本発明の「第2の部材」は、回動式の構成であってもよい。
なお、「接点位置可変構造」は、第2の部材から、回転する第1の部材に向かって操作力が入力される場合には、第1の部材と第2の部材との当接形状を、第1の部材の回転移動に伴って接点位置を半径方向の外側へと移動させる形状とすることにより、操作機構の操作荷重を軽減させることができる。また、「接点位置可変構造」は、回転する第1の部材から第2の部材に向かって操作力が入力される場合には、第1の部材と第2の部材との当接形状を、第1の部材の回転移動に伴って接点位置を半径方向の内側へと移動させる形状とすることにより、操作機構の操作荷重を軽減させることができる。
また、「接点位置可変構造」は、当接する第1の部材と第2の部材との間の一方に凹凸形状を設けることにより、押し操作移動の途中で互いの接点位置を操作機構の操作荷重を軽減させる方向(半径方向の内外方)に変移させるようにしてもよい。
1 シート
2 シートバック
3 シートクッション
10 スライドレール
11 ロアレール(他方のレール)
11A 底面部
11A1 ロック孔
11B ロア側ひれ部
11C ロア側ひれ部
11F 隙間
11L レッグ
12 アッパレール(一方のレール)
12A 縦面部
12B 上面部
12C アッパ側ひれ部
12D アッパ側ひれ部
12E ガイド板
12E1 ガイド孔
12F 取付板
12F1 貫通孔
12G 支持具
12G1 挿入口
12G2 係止ワイヤ
13 ベアリング
14 ロック機構
14A〜14C ロックピン
14A1〜14C1 係板
14A2〜14C2 圧縮ばね(附勢部材)
15 操作機構
15A 操作アーム(第1の部材)
15A1 押され部
15A2 押し部
15A3 回転軸
15B 捩りばね
15B1 掛着ピン
16 ループハンドル
16A 中央操作部
16B 押下部(第2の部材)
16B1 突起
16C 切欠き
P1 接点位置
V 接点位置可変構造
F フロア

Claims (3)

  1. 乗物用シートをフロアに対してスライド可能な状態に連結するスライドレールであって、
    フロア上に取り付けられたロアレールと、
    該ロアレールにスライド可能な状態に組み付けられて前記乗物用シートに取り付けられたアッパレールと、
    一方のレールに取り付けられて他方のレールとの係合により当該両レール間のスライドをロックするロック機構と、
    該ロック機構を附勢によって前記他方のレールと係合させる方向に動作させる附勢部材と、
    前記ロック機構を前記他方のレールとの係合状態から外す方向に操作する操作機構と、を有し、
    前記操作機構は、回転する第1の部材と該第1の部材を押し回す又は該第1の部材により押し動かされる第2の部材との押し当て構造によって操作力を伝達する構成を含んでいると共に、前記操作機構の操作移動に伴って、前記第1の部材と前記第2の部材との接点位置を前記操作機構の操作荷重を軽減させる方向に変移させる接点位置可変構造を備えていることを特徴とするスライドレール。
  2. 請求項1に記載のスライドレールであって、
    前記接点位置可変構造は、前記第1の部材と前記第2の部材との当接形状が、前記第1の部材の回転移動に伴って互いの接点位置が半径方向の内外方に変移する形状となっていることにより、前記操作機構の操作荷重を軽減させるようになっていることを特徴とするスライドレール。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のスライドレールであって、
    前記ロック機構は、前記他方のレールに形成された複数のロック孔に対して係脱可能な複数のロックピンを備えた構成とされ、当該複数のロックピンは、前記一方のレールがどのスライド位置にあっても常に前記複数のロック孔のうちのいずれかに対して係合するものと係合せずに途中位置で止められるものとが併存する構成とされ、前記操作機構が操作されることにより、先に、前記複数のロック孔のうちのいずれかと係合しているものが外される方向に操作され、途中から、係合していないものも一緒に操作される構成とされ、
    前記操作機構の操作の途中で前記複数のロックピンが一斉に操作され始めるタイミングで、前記接点位置可変構造によって前記第1の部材と前記第2の部材との接点位置が前記操作機構の操作荷重を軽減させる方向に切り替えられるようになっていることを特徴とするスライドレール。
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