JP2006335104A - 車両のシートスライド装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ロック機構を構成するラッチレバーを付勢するための棒状ばねを短くする。
【解決手段】 棒状ばね11は、棒状部材の中央部11cに略くの字形の曲げ部が形成された第1ばね部11aと、該第1ばね部11aの両端から該第1ばね部11aの中央へ向かって棒状部材を折り返した折り返し部分11dを夫々外端部とすると共に棒状部材の先端部を互いに近接するように延長して夫々内端部11eとした一対の第2ばね部11bとにより構成され、第2ばね部11bの内端部11eと折り返し部分11dとをアッパレール2の屈曲成形部内側に当接させると共に中央部11cをラッチレバー8に係合させる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両のシートスライド装置に関し、シートを前後へスライドさせた状態でロックするロック機構に用いられるばね部材を改良したものである。
近年の自動車用シートにおいては、シートレイアウトの多様化が求められており、フロントシートだけでなくセカンドシートやサードシート等にもシートスライド装置が設けらている。そして、ここで採用されるシートスライド装置は、車両の床面に埋め込まなければならなかったり、狭いスペースに設置しなければならない等、多くの制約のある条件下での設置が求められている。
このため、このような厳しい条件下での車両のシートスライド装置の設置を実現するため、従来は、車両のフロアに固定されたロアレールに、シートに固定されたアッパレールがスライド自在に組み付けられると共に、ロアレールに対するアッパレールのスライド位置を変更してロックするロック機構が設けられ、このロック機構がロアレールとアッパレールとの間の狭い空間に配置されている。
前記ロック機構は、アッパレールに回動自在に取り付けられたラッチレバーをばね部材を介して付勢し、ラッチレバーのロック爪をロアレールに取り付けられたロックプレートの貫通孔に嵌合することで、ロアレールに対してアッパレールをロックするようになっている。
ここで、ラッチレバーを付勢するばね部材としては、特許文献1に記載のものが開示されている。これは、ロアレールとアッパレールとの間の狭い空間に配置するために、くの字形に曲げた棒状ばねの両端部をアッパレールの屈曲成形された部分の内側に当接させ、中間部はラッチレバーの回動中心から離れた位置に係合させたものである。
特開2005−7982号公報
ところが、棒状ばねの中央部を押圧して撓ませたときに復元しようとする力を付勢力として用いるため、棒状ばねが短いと付勢力の変化量が大きくなる一方、長いと付勢力の変化量が小さくなる。棒状ばねがある程度撓んだロック時には所定の大きさの付勢力が得られ、棒状ばねが更に大きく撓んだロック解除の際でも付勢力が大きくならない方が操作性が良いが棒状ばねが長くなる。棒状ばねが長いと占有スペースが大きくなってポジションセンサと干渉する等、レイアウトの自由度が低下する。
そこで本発明は、占有スペースを小さくでき、かつロック時とロック解除の際との付勢力の差を小さくできるばね部材を備えた車両のシートスライド装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明の構成は、車両のフロアに固定され上部が開口する略コ字形状に屈曲形成されたロアレールの前記開口部に、シートに固定され下部が開口する略コ字形状に屈曲成形されたアッパレールがスライド自在に嵌挿され、前記ロアレールと前記アッパレールとにより形成される長手方向の空間内に、前記ロアレールに対する前記アッパレールのスライド位置を変更してロックするロック機構が設けられ、当該ロック機構は、前記アッパレールに該アッパレールの長手方向と略平行な回動軸を中心として回動可能なラッチレバーが設けられ、前記アッパレールをロックする方向へ前記ラッチレバーを付勢するためのばね部材が設けられた車両のシートスライド装置において、前記ばね部材は1本の棒状部材を屈曲させて形成され、中央部が略くの字形に形成された第1ばね部と、該第1ばね部の両端から該第1ばね部の中央側へ向かって前記棒状部材を折り返した折り返し部分を夫々外端部とすると共に前記棒状部材の先端部を互いに近接するように延長して夫々内端部とする一対の第2ばね部とにより構成し、前記第2ばね部の前記夫々の内端部を前記アッパレールの前記屈曲成形された部分の内側に当接させると共に前記第1ばね部の前記中央部を前記ラッチレバーに係合させたことを特徴とする。
この発明は、両端支持されたはりが変形する第1ばね部と、折り返し部分が変位して曲げ変形する一対の第2ばね部とを直列接続した構成であり、1本のばね部材でありながら特性の異なる2つのばねとして作用する。直列接続されたばねを圧縮等した場合、弱いほうの第2ばね部が変形し、強い方の第1ばね部は殆ど変形しない。そのため、第2ばね部の内端部をアッパレールの屈曲形成された部分の内側(屈曲形成部内側)に当接させて第1ばね部の中央部を押圧していくと、最初は第2ばね部の折り返し部分が変位し、第1ばね部は殆ど変形しない。そして更に第1ばね部の中央部を押圧していくと折り返し部分がアッパレールの屈曲形成部内側に当接して変位が止まり、その後は第1ばね部が変形を始める。これにより、ロック状態でラッチレバーを付勢するための付勢力を発生するのに必要なばね部材の変位量を小さくしながら、ロックレバーをロック解除状態に移行する際の付勢力を小さくでき、ロック解除のための操作力が軽減され、操作性の向上を図ることができる。また、ばね部材は第1ばね部を折り返して第2ばね部を形成しているため、棒状ばねの全長を短くすることができ、ばね部材の占有スペースを小さくすることができる。
請求項2に係る発明の構成は、請求項1に記載の車両のシートスライド装置において、前記ばね部材が前記アッパレールと前記ラッチレバーとの間に装着された状態で、前記夫々の第2ばね部の外端部が前記アッパレールの前記屈曲された部分の内側に当接可能に設定されていることを特徴とする。
この発明では、ばね部材が装着された状態、つまりはロック状態において第2ばね部の外端部がアッパレールの屈曲形成部内側に当接することにより、ロック解除のためにラッチレバーを回動させた際に、第2ばね部の変形量が増えることはなく、第1ばね部の変形量のみが増えることになる。
請求項3に係る発明の構成は、請求項1に記載の車両のシートスライド装置において、前記折り返し部分が、前記ラッチレバー側へ向かって屈曲するように形成されていることを特徴とする。
この発明では、第1ばね部と第2ばね部とがひとつの平面上にある場合に、ばね部材を圧縮すると、ばね部材のアッパレールの屈曲形成部内側に当接する内端部はいずれかの方向へ逃げようとするが、屈曲部の存在により逃げが防止される。また、屈曲部を設けてばね部材の長さ方向の両端を折り曲げた分だけ、ばね部材の全長がより短くなり、ばね部材の占有スペースがより小さくなる。
以上のように、本発明による車両のシートスライド装置によれば、ばね部材を特性の異なる第1ばね部と一対の第2ばね部とを直列に接続して構成し、ばね部材をアッパレールの屈曲形成部内側とラッチレバーとの間に組み付ける際には主として第2ばね部が変形し、ラッチレバーのロック解除の操作の際には主として第1ばね部が変形するようにしたので、ロック状態でラッチレバーを付勢するのに必要な付勢力を発生するのに必要なばね部材の変位量を小さくしながら、ロックレバーをロック位置からロック解除状態に移行するのに必要な付勢力を小さくすることができるため、ロック解除のための操作力が軽減され、操作性の向上を図ることができる。また、ばね部材を折り返すように形成しているため、ばね部材の全長を短くすることができ、ばね部材の占有スペースを小さくすることができる。
次に、本発明の実施の形態を、図1〜図8に基づいて説明する。
図1は本発明による車両のシートスライド装置の分解斜視図であり、図2は棒状ばねの構成図、図3は棒状ばねに加わる付勢力と変位との関係を示すグラフ、図4はシートスライド装置の部分断面側面図、図5〜図6はシートスライド装置の長手方向と交差する方向の断面図、図7,図8はシートを最も後方,前方にスライドさせた状態を示す説明図を夫々示している。
図1に示すように、シートスライド装置は、車両のフロアに固定されるロアレール1と、シートの左右の下端に取り付けられるアッパレール2とを備え、ロアレール1に対してアッパレール2が、リテーナ3に保持されたローラ4とガイドボール5とを介して長さ方向へスライド自在となっている。ロアレール1の両端の取付孔にはボルト22が挿通され、ロアレール1はボルト22を介して車両のフロアに固定されている。
具体的には、ロアレール1の断面形状は、上部が開口する略コ字形状の基本断面部の上端に内側へ屈曲した下向屈曲部1aが夫々延設して形成され、アッパレール2の断面形状は、同様に下部が開口する略コ字状の基本断面部の下端に外側へ屈曲した上向屈曲部2aが夫々延設して形成されている。そして、アッパレール2は、各上向屈曲部2aとそれに対向するアッパ側壁部2b,2eとで、ロアレール1の下向屈曲部1aを挟み込むようにして組み付けられている。図6に示すように、前記リテーナ3はロアレール1とアッパレール2との間にフリー状態で組み入れられ、リテーナ3に保持されたローラ4はアッパレール2の上向屈曲部2aの下面を支持し、ガイドボール5はアッパレール2の上向屈曲部2aの側面をガイドする。
このように構成されたロアレール1とアッパレール2との間には、ロアレール1に沿ってアッパレール2をスライドさせて固定するためのロック機構6が設けられている。このロック機構6は、アッパレール2に結合された支持ブラケット16および爪支持プレート12と、支持ブラケット16に回動可能に支持されたラッチレバー8と、ロアレール1に結合されたロックプレート10とにより構成されている。そして、ラッチレバー8のロック爪7を、ロックプレート10の貫通孔9および爪支持プレート12の貫通孔14に挿通させることにより、アッパレール2がロアレール1に対してロックされる。
前記ラッチレバー8は略コの字形状に形成され、コの字形状の対向する2辺の部分が、回動自在に支持されている。図5にも示すように、ラッチレバー8の対向する2辺を連結する部分には、ラッチレバー8の回動中心から所定半径だけ離れた円の円周上に4つのロック爪7が形成されている。そして、ラッチレバー8を外部から操作してロック解除するため、ラッチレバー8の一方の辺には入力アーム18が設けられている。
前記爪支持プレート12は、相互に離間した一対の取付部12b,12bと、これらの取付部12b,12bを連結するように設けられた鉛直部12cとにより構成されている。該鉛直部12cは、アッパレール2の一方のアッパ側壁部2bに若干偏寄した位置に配置されており、鉛直部12cの下部には、前記ロック爪7を挿入するための貫通孔14が、アッパレール2の長手方向に沿って4つ形成されている。
前記ラッチレバー8と前記爪支持プレート12とは、以下のようにしてアッパレール2の上壁部2fに取り付けられている。ラッチレバー8を支持するための一対の支持ブラケット16と爪支持プレート12とが、リベット13を介して上壁部2fに固定されている。即ち、支持ブラケット16の取付孔16aと、爪支持プレート12の取付部12bに形成された取付孔12aと、アッパレール2の上壁部2fの取付孔2cとにリベット13を挿入し、該リベット13の先端がカシメられている。
そして、一対のブラケット16の相互に対向する鉛直部にはエンボス成形によって回動軸19,20が突設され、該回動軸19,20をラッチレバー8の対向する2辺の部分の孔8a,8aに挿入することにより、ラッチレバー8はアッパレール2の長手方向へ長い回動軸19,20を介して回動自在に支持されている。
前記ラッチレバー8を回動方向へ付勢するために、図2に示す棒状ばね(ばね部材)11が設けられている。棒状ばね11は1本の棒状部材を屈曲させて形成され、図2(b)に示すように第1ばね部11aと、一対の第2ばね部11bとにより構成されている。第1ばね部11aには、棒状ばね11の中央部11cに略くの字形の曲げ部が形成されている。第2ばね部11bは、第1ばね部11aの両端から該第1ばね部11aの中央側へ向かって棒状部材を折り返した折り返し部分11dを夫々外端部とすると共に棒状部材の先端部を互いに近接するように延長して夫々内端部11eとしている。内端部11eの近傍は、アッパレール2の屈曲形成された部分の内側(屈曲形成部内側)に当接させることから、第1ばね部11a側から離れる方向に突出して半リング状に形成されている。第1ばね部11aの中央部11cをラッチレバー8に係合させた際に、第2ばね部11bの折り返し部分11dがアッパレール2の屈曲形成部内側に当接可能に設定すると共に、第2ばね部11bの中間部がアッパレール2に当接しないように回避するため、第2ばね部11bの中間部にも略くの字形の曲げ部11hが形成されている。図2(a)に示すように、前記折り返し部分11dは、第1ばね部11aおよび第2ばね部11bが形成するひとつの平面に対して同一の方向である図中の下方向(組み付け状態ではラッチレバー8側)へ向かって屈曲されており、これにより屈曲部11fが形成されている。
棒状ばね11の中央部11cが係合する部分のラッチレバー8の構成を、以下に説明する。図2(a)に示すように、棒状ばね11の中央部11cには、該中央部11cの曲げ方向と略直角な方向へ略コの字形状に曲げて掛かり部11gが形成されている。一方、ラッチレバー8には、棒状ばね11の掛かり部11gを掛けるためのばね掛け部17が形成されている。即ち、図4に示すようにラッチレバー8の中間部に四角形の係合孔17aが形成され、該係合孔17aのロック爪7側の内周面から該係合孔17aの内部に向かって突出するようにばね掛け部17が形成されている。ばね掛け部17は、ラッチレバー8の回動軸19,20を中心とする所定半径の円の円周上に配置されている。
棒状ばね11は、その両側の内端部11eがアッパレール2の上壁部2fとアッパ側壁部2eとが交わる部分の内側に当接し、その中央の掛かり部11gが係合孔17aに入り込んでばね掛け部17に掛けられている。そして、ラッチレバー8のロック爪7をアッパレール2の一方のアッパ側壁部2bへ向かって常時付勢している。この棒状ばね11は、アッパレール2に装着された状態で、夫々の第2ばね部11bの外端部がアッパレール2の屈曲形成部内側に当接可能に設定されている。係合孔17aの内周部が棒状ばね11の掛かり部11gの移動を拘束するので、棒状ばね11がその長さ方向へ移動することはない。
ロックプレート10は、ロアレール1の長手方向の所定範囲に亙るように長尺に形成されている。そして、一方の辺を成す基部10aと他方の辺を成す鉛直部10bとが設けられ、L字形に形成されている。鉛直部10bには、前記貫通孔9が長手方向に亙って複数形成されており、図5に示すように鉛直部10bは、アッパレール2の一方のアッパ側壁部2bと、爪支持プレート12の鉛直部12cとの間に配置されている。鉛直部10bの貫通孔9はラッチレバー8のロック爪7が挿入嵌合される部分であるため、隣接する貫通孔9,9間のピッチはロック爪7のピッチと同じになっている。このロックプレート10はロアレール1の底面の幅方向略中央部に配置され、基部10aの長さ方向での複数箇所をスポット溶接やプロジェクション溶接等することによって、ロックプレート10がロアレール1に結合されている。
図5に示すようにアッパレール2の一方のアッパ側壁部2bのうちの、爪支持プレート12の貫通孔14と対向する位置には、ロックプレート10の鉛直部10bへ向かって窪んだ窪み部25が設けられ、該窪み部25には前記貫通孔14と対応する位置に貫通孔26が形成されている。この貫通孔26は、ロック時にロック爪7の先端部が挿入係合される部分であり、爪支持プレート12の貫通孔14と共にロック爪7を支持する第2の爪支持部を構成している。これらの貫通孔14,26のピッチもロック爪7のピッチと同じになっており、貫通孔14,26は相互に対応する位置に配置されている。
アッパレール2の軸方向略中央には上壁部2fと一方のアッパ側壁部2bとに跨るように切欠き2dが形成され、ラッチレバー8の前記入力アーム18がその切欠き2dを通してアッパレール2の外部に僅かに突出している。そして、アッパレール2に取り付けた図示しない支持ブラケットの水平軸を軸孔29bに挿通することにより、ハンドルホルダー29が揺動自在に軸支されている。該ハンドルホルダー29に装着された操作レバー28の図4中の左側である前部を引き上げることにより、ハンドルホルダー29の後端部に位置する操作片29aで前記入力アーム18を下方へ押圧することができる。したがって、操作レバー28の前部が引き上げられると、操作片29aが入力アーム18を下方へ押し下げ、それによって棒状ばね11の付勢力に抗して、ラッチレバー8がロックプレート10から離れる方向へ回動される。
シートの左右方向での他方の側部にも同様のシートスライド装置が配置されており、そのシートスライド装置にも操作レバー28の他端側が同様に連結され、操作レバー28の操作力が同様に他端側のシートスライド装置にも伝達される。したがって、シートの左右のロック機構6は常に連動して操作される。
シートスライド装置の作用を説明する。シートが任意のスライド位置でロックされているときには、図5(a)に示すようにラッチレバー8が棒状ばね11の付勢力を受けてロックプレート10へ向かって回動変位した状態を占めており、このとき、ラッチレバー8のロック爪7は、爪支持プレート12の貫通孔14、ロックプレート10の貫通孔9、アッパレール2の貫通孔26の三者に挿通されている。
この状態からシートを前後方向での異なる位置に変更する場合には、操作レバー28の前部を上方に回動操作し、ラッチレバー8を図5(b)に示すように棒状ばね11の付勢力に抗して回動させ、それによってラッチレバー8のロック爪7を貫通孔26・貫通孔9・貫通孔14の三者から引き抜き、シートの自由なスライドを可能にする。この状態においてシートのスライド位置を任意位置に変更し、その後に操作レバー28を開放する。すると、ラッチレバー8が棒状ばね11の付勢力によって元の状態に復帰し、図5(a)に示すようにロック爪7が再び貫通孔14・貫通孔9・貫通孔26の三者に挿通され、シートが固定される。図7はシートと共にアッパレール2を最も後方へスライドさせた状態を示すものであり、図8は最も前方へスライドさせた状態を示すものである。
操作レバー28を回動操作してラッチレバー8を図5(b)に示すように棒状ばね11の付勢力に抗して回動させ、その後に操作レバー28を開放するという操作を繰り返すことで、ラッチレバー8が回動して棒状ばね11の撓み量が増減するが、棒状ばね11の中間部に形成された掛かり部11gが係合孔17aの内部に入り込んでいるので、棒状ばね11が棒状ばね11の長さ方向へ移動することはなく、常に同じ位置に位置決めされ保持される。
この発明では、第1ばね部11aと第2ばね部11bとが直列に接続された構成であり、ロック状態およびロック解除状態の際に第1ばね部11aの撓み量xと一対の第2ばね部11bの撓み量yとを加算した値が全体の撓み量zになる。即ち、棒状ばね11は、図2(b)に示すフリーの状態から、第2ばね部11bの内端部11eをアッパレール2の屈曲形成部内側に当接させた状態で、第1ばね部11aの中央部11cを押し込んで装着する際に変位が発生し、中央部11cの掛かり部11gをラッチレバー8のばね掛け部17に係合させることで、ロック状態となる。そのため、中央部11cが撓んで内端部11eとの間隔が小さくなった分が変位量となる。これを図示すると図3のようになる。第1ばね部11aは、両端支持されたはりの中央を押して変形するばねとして作用し、第2ばね部11bは、曲げ変形により折り返し部分が変位するばねとして作用するため、第1ばね部11aと第2ばね部11bとは一本の棒状のばねでありながら、異なる特性を有する。図3中、(a)は第1ばね部11aの荷重と変位との関係を示し、(b)は第2ばね部11bの荷重と変位との関係を示す。直列に接続されたばねを圧縮した場合、最初は弱いほうのばね特性が表われ、強い方のばね特性は表われない。そのため、例えば荷重g1を加えたときには第1ばね部11aは殆ど撓みを生じることはなく、第2ばね部11bのみ撓みの変位x1を生じ、荷重と変位との関係は図3中に(b)の実線で示すように変化する。そして、荷重を大きくしていくと、点Pで第2ばね部11bの撓みが止まり、第1ばね部11aが撓みの変位を生じるようになり、これ以上の荷重では荷重と変位との関係は図3中に(a)の実線で示すように変化する。棒状ばね11をラッチレバー8に係合させて装着した際の荷重g2と撓み量x2は、図3中にAで示すように線(a)上となるように設定する。また、ラッチレバー8をロック解除位置に回動した際の荷重g3と撓み量x3は、図3中にBで示すように線(a)上となる。
この発明では、棒状ばね11が装着された状態、つまりはロック状態において第2ばね部11bの外端部がアッパレール2の屈曲形成部内側に当接可能としているので、図3において「A.ロック状態」から「B.ロック解除状態」になるまでは、第2ばね部11bの外端部は既にアッパレール2の屈曲形成部内側に当接してその変位は増えず、第1ばね部11aのみが作用して第1ばね部11aの変位のみが増えることになる。なお、第2ばね部11bの外端部11dがアッパレール2の屈曲形成部内側に当接した位置がP点となるが、当接しなくとも所定の荷重で切り替わる。ここで、外端部11dがアッパレール2の屈曲形成部内側に当接することで、P点の位置が安定する。
上記のように、特性の異なる第1ばね部11aと第2ばね部11bとで構成することにより、ロック状態でラッチレバー8を付勢するのに必要な付勢力を発生するのに必要なばね部材11の撓み量を小さくしながら、ロックレバー8をロック状態からロック解除状態に移行する際の付勢力の増加を小さくでき、これにより、ロック解除のための操作力が軽減され、操作性の向上を図ることができる。また、棒状ばね11は、第1ばね部11aと第2ばね部11bとを折り返すように形成されているため、棒状ばね11の全長を短くすることができ、棒状ばね11の占有スペースを小さくすることができる。
この発明では、ロック解除のために棒状ばねを圧縮したときに棒状ばねがひとつの平面上に形成されていると、いずれかの方向へ逃げようとするが、屈曲部11fの存在により逃げが防止される。また、屈曲部11fを設けて棒状ばね11の長さ方向の両端を折り曲げた分だけ、棒状ばね11の全長がより短くなってコンパクトになる。
本発明による車両のシートスライド装置の実施の形態を示す分解斜視図。 棒状ばねに係り、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図。 棒状ばねに加わる荷重と変位との関係を示すグラフ。 シートスライド装置の実施の形態に係り、要部の拡大断面図。 図4のA−A矢視図に係り、(a)はロック状態を示す断面図、(b)はロック解除の状態を示す断面図。 図4のB−B矢視図。 実施の形態に係り、シートを最も後方にスライドさせた状態を示す説明図。 実施の形態に係り、シートを最も前方にスライドさせた状態を示す説明図
符号の説明
1…ロアレール
2…アッパレール
6…ロック機構
8…ラッチレバー
11…棒状ばね(ばね部材)
11a…第1ばね部
11b…第2ばね部
11c…中央部
11d…折り返し部分(外端部)
11e…内端部
11f…屈曲部
19,20…回動軸

Claims (3)

  1. 車両のフロアに固定され上部が開口する略コ字形状に屈曲形成されたロアレールの前記開口部に、シートに固定され下部が開口する略コ字形状に屈曲成形されたアッパレールがスライド自在に嵌挿され、前記ロアレールと前記アッパレールとにより形成される長手方向の空間内に、前記ロアレールに対する前記アッパレールのスライド位置を変更してロックするロック機構が設けられ、
    当該ロック機構は、前記アッパレールに該アッパレールの長手方向と略平行な回動軸を中心として回動可能なラッチレバーが設けられ、前記アッパレールをロックする方向へ前記ラッチレバーを付勢するためのばね部材が設けられた車両のシートスライド装置において、
    前記ばね部材は1本の棒状部材を屈曲させて形成され、中央部が略くの字形に形成された第1ばね部と、該第1ばね部の両端から該第1ばね部の中央側へ向かって前記棒状部材を折り返した折り返し部分を夫々外端部とすると共に前記棒状部材の先端部を互いに近接するように延長して夫々内端部とする一対の第2ばね部とにより構成し、前記第2ばね部の前記夫々の内端部を前記アッパレールの前記屈曲成形された部分の内側に当接させると共に前記第1ばね部の前記中央部を前記ラッチレバーに係合させたことを特徴とする車両のシートスライド装置。
  2. 請求項1に記載の車両のシートスライド装置において、前記ばね部材が前記アッパレールと前記ラッチレバーとの間に装着された状態で、前記夫々の第2ばね部の外端部が前記アッパレールの前記屈曲された部分の内側に当接可能に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の車両のシートスライド装置。
  3. 請求項1に記載の車両のシートスライド装置において、前記折り返し部分が、前記ラッチレバー側へ向かって屈曲するように形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両のシートスライド装置。
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