JP2014136410A - 回路形成装置及び回路形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷時におけるフィルムの皺の発生を抑制可能な回路形成装置を提供する。
【解決手段】回路形成装置1は、ブランケット23のギャップ24が、ブランケットの第1の端部231によって規定される前方端241と、ブランケットの第2の端部232によって規定され、前方端よりも転写ローラ20の回転方向において後方に位置する後方端242と、を有し、転写ローラは、前方端と後方端の間に設けられた少なくとも1つの個片状ブランケット233をさらに有しており、下記(1)式及び(2)式を満たすことを特徴とする。
W1>W2・・・(1)
W3>W2・・・(2)
ただし、上記の(1)式及び(2)式において、W1は回転方向における前方端と後方端との間の最小の距離であり、W2は圧胴に対するブランケットのニップ幅であり、W3は前方端と個片状ブランケットとの間の回転方向における距離である。
【選択図】 図3

Description

本発明は、オフセット印刷によって回路を形成する回路形成装置及び回路形成方法に関するものである。
従来の凹版(以下、グラビアと称する場合がある。)オフセット印刷技術の一つに、輪転式の凹版オフセット印刷機に透明フィルムを供給し、ペーストインキを透明フィルムに転写させることにより電磁波シールドパターンを印刷し、印刷後に当該パターンを加熱処理してペーストインキを硬化させることにより、電磁波シールドパターンを形成する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2004−111822号公報
こうしたフィルムは、加熱により熱収縮が生じて変形しやすく、加熱処理工程の前後で寸法変化が生じるため、厳密な寸法制御が要求される電子回路等の印刷にこのまま適用することはできない。そこで、この様な加熱処理時におけるフィルムの寸法変化を抑制するために、加熱処理よりも高い温度で印刷前に予め熱処理(以下、アニール処理と称する。)を施すことが一般に行われている。
しかしながら、このアニール処理を施すことによっても結局、フィルムに歪みが生じるため、転写工程が進むにつれてこうした歪みが徐々に蓄積してフィルムに皺が発生してしまい、所望の印刷パターンが正しく印刷されない場合があるという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、印刷時におけるフィルムの皺の発生を抑制可能な回路形成装置及び回路形成方法を提供することである。
[1]本発明に係る回路形成装置は、転写ローラと圧胴とを少なくとも備え、グラビアオフセット印刷法によって回路を形成する回路形成装置であって、前記転写ローラは、ブランケット胴と、前記ブランケット胴に巻回されたブランケットと、を有し、前記ブランケットのギャップは、前記ブランケットの第1の端部によって規定される前方端と、前記ブランケットの第2の端部によって規定され、前記前方端よりも前記転写ローラの回転方向において後方に位置する後方端と、を有し、前記転写ローラは、前記前方端と前記後方端の間に設けられた少なくとも1つの個片状ブランケットをさらに有しており、 下記(1)式及び(2)式を満たすことを特徴とする。
W1>W2・・・(1)
W3>W2・・・(2)
ただし、上記の(1)式及び(2)式において、W1は前記回転方向における前記前方端と前記後方端との間の最小の距離であり、W2は前記圧胴に対する前記ブランケットのニップ幅であり、W3は前記前方端と前記個片状ブランケットとの間の前記回転方向における距離、又は、前記後方端と前記個片状ブランケットとの間の前記回転方向における距離のうち、少なくとも一方の距離である。
[2]上記発明において、前記前方端は、前記前方端の中で前記回転方向における先端に位置する第1の最前部と、前記第1の最前部から前記回転方向の後方に向かって傾斜する傾斜部と、前記前方端の中で前記回転方向における後端に位置する最後部と、を有しており、少なくとも1つの前記個片状ブランケットは、前記転写ローラの回転方向において前記第1の最前部と対向するように設けられた第1の個片状ブランケットを含み、前記第1の個片状ブランケットは、前記第1の個片状ブランケットの中で前記回転方向における先端に位置する第2の最前部を有し、前記第2の最前部は、前記最後部よりも前記回転方向において前方に位置していてもよい。
[3]上記発明において、少なくとも1つの前記個片状ブランケットは、前記転写ローラの軸方向における略中央に配置された第1の個片状ブランケットと、前記第1の個片状ブランケットに対して、前記軸方向における一方、且つ、前記回転方向における前方に設けられた少なくとも1つの第2の個片状ブランケットと、前記第1の個片状ブランケットに対して、前記軸方向における他方、且つ、前記回転方向における前方に設けられた少なくとも1つの第3の個片状ブランケットと、を含み、前記第1の個片状ブランケット、前記第2の個片状ブランケット、及び前記第3の個片状ブランケットは、上記(2)式を満たし、下記(3)〜(7)式をさらに満たしてもよい。
W2>W4・・・(3)
W2>W5・・・(4)
W2>W6・・・(5)
W2>W7・・・(6)
W2>W8・・・(7)
ただし、上記の(3)〜(7)式において、W4は前記後方端と前記第1の個片状ブランケットとの間の前記回転方向における距離であり、W5は前記第2の個片状ブランケットの中で前記回転方向の後端に位置するものと前記第1の個片状ブランケットとの間の前記回転方向における距離であり、W6は前記第3の個片状ブランケットの中で前記回転方向の後端に位置するものと前記第1の個片状ブランケットとの間の前記回転方向における距離であり、W7は前記第2の個片状ブランケットの中で前記回転方向の先端に位置するものと前記前方端との間の前記回転方向における距離であり、W8は前記第3の個片状ブランケットの中で前記回転方向の先端に位置するものと前記前方端との間の前記回転方向における距離である。
[4]上記発明において、複数の前記第2の個片状ブランケットは、前記軸方向における一方、且つ、前記回転方向における前方に向かって一列に配列されており、複数の前記第3の個片状ブランケットは、前記軸方向における他方、且つ、前記回転方向における前方に向かって一列に配列されており、下記(8)式及び(9)式をさらに満たしてもよい。
W2>W9・・・(8)
W2>W10・・・(9)
ただし、上記の(8)式及び(9)式において、W9は隣り合う前記第2の個片状ブランケットの間の前記回転方向における距離であり、W10は隣り合う前記第3の個片状ブランケットの間の前記回転方向における距離である。
[5]本発明に係る回路形成方法は、転写ローラと圧胴とを備えたグラビアオフセット印刷機を用いて基材に回路を形成する回路形成方法であって、前記転写ローラは、ブランケット胴と、前記ブランケット胴に巻回されたブランケットと、を有し、前記ブランケットのギャップは、前記ブランケットの第1の端部によって規定される前方端と、前記ブランケットの第2の端部によって規定され、前記前方端よりも前記転写ローラの回転方向において後方に位置する後方端と、を有し、前記転写ローラは、前記前方端と前記後方端の間に設けられた少なくとも1つの個片状ブランケットをさらに有しており、前記ブランケットのギャップが前記圧胴と対向する際に、前記圧胴と前記ブランケットとの間のニップ圧を解放し、下記(1)式及び(2)式を満たすことを特徴とする。
W1>W2・・・(1)
W3>W2・・・(2)
ただし、上記の(1)式及び(2)式において、W1は前記回転方向における前記前方端と前記後方端との間の最小の距離であり、W2は前記圧胴に対する前記ブランケットのニップ幅であり、W3は前記前方端と前記個片状ブランケットとの間の前記回転方向における距離、又は、前記後方端と前記個片状ブランケットとの間の前記回転方向における距離のうち、少なくとも一方の距離である。
本発明によれば、ギャップの前方端と後方端との間の最小の距離が圧胴に対するブランケットのニップ幅よりも相対的に広く形成されている。また、転写ローラの回転方向におけるギャップの前方端と後方端との間に少なくとも1つの個片状ブランケットが設けられており、当該個片状ブランケットとギャップの前方端又は後方端との間の距離の内、少なくとも一方の距離も、圧胴に対するブランケットのニップ幅よりも相対的に広く形成されている。これにより、ブランケットと圧胴との間で基材に印加されるニップ圧が、上記ギャップにおいて解放される。このため、印刷中の基材に皺が発生することを抑制することができる。
図1は、本発明の第1実施形態における回路形成装置の構成を示す概要図である。 図2は、図1におけるII部の拡大図である。 図3は、本発明の第1実施形態におけるブランケットのギャップを示す平面図である。 図4は、本発明の第2実施形態におけるブランケットのギャップを示す平面図である。 図5は、本発明の第3実施形態におけるブランケットのギャップを示す平面図である。 図6は、転写ローラの変形例を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<<第1実施形態>>
図1は本実施形態における回路形成装置1の構成を示す概要図であり、図2は図1におけるII部の拡大図であり、図3は本実施形態におけるブランケット23のギャップ24を示す平面図である。
本実施形態における回路形成装置1は、グラビアオフセット印刷法によって基材91にインク92を印刷することにより、プリント配線板の配線パターンを形成する装置であり、図1に示すように、グラビアローラ10と、第1駆動機構13と、転写ローラ20と、第2駆動機構25と、圧胴30と、送出部40と、巻取部50と、サクションローラ(Suction Roller)60と、乾燥炉70と、を備えている。
本実施形態における基材91の具体例としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等で構成されるフィルムを挙げることができるが、特にこれに限定されない。また、インク92の具体例としては、例えば、銀(Ag)、銅(Cu)、カーボン(C)等の導電材を含有した導電性ペーストを挙げることができる。
なお、インク92を印刷して乾燥炉70で乾燥を行う際に、基材91の変形や寸法変化を抑制させるため、基材91には予め乾燥温度よりも高い温度でのアニール処理が施されている。本実施形態においてこのアニール処理は、後述する第2駆動機構25によって転写ローラ20を基材91から離した状態で回路形成装置1を駆動させ、予め乾燥温度よりも高い温度に設定された乾燥炉70の中に基材91を通過させることによって行われるが、アニール処理を行う方法は特に限定されない。例えば、回路形成装置1から独立した加熱機器を用いて基材91にアニール処理を施してもよい。
図1に示すように、グラビアローラ10は、版胴11と、グラビア版12と、を備えている。版胴11は、円筒形状を有すると共に、特に図示しないモータ等によってその軸心を中心として回転駆動することが可能となっている。グラビア版12は、この版胴11の外周に巻回されている。特に図示しないが、グラビア版12の表面には、基材91に印刷する印刷パターンに対応した凹パターンが形成されている。
このグラビアローラ10の周囲には、グラビア版12上を先端が摺接するようにドクターブレード14が設けられている。このドクターブレード14によって、グラビア版12の凹パターン内にインク92が充填されつつ、余分なインク92がグラビア版12上から掻き取られるようになっている。
第1駆動機構13は、図1に示すように、駆動部131と支持部132から構成され、当該支持部132はグラビアローラ10の軸心を保持している。この第1駆動機構13は、駆動部131に内蔵されるモータ等(不図示)によって支持部132を前後に動かすことが可能となっている。そして、この支持部132の前後動によって、グラビアローラ10は、後述する転写ローラ20に対して接近又は離反することが可能となっている。
この第1駆動機構13によって、転写ローラ20に対するグラビアローラ10の軸心位置を調整することが可能となっており、これによりグラビアローラ10と転写ローラ20との受理時におけるニップ圧を最適化できるようになっている。
転写ローラ20は、ブランケット胴21と、粘着層22と、ブランケット23と、を有している。ブランケット胴21は、円筒形状を有しており、特に図示しないモータ等によってその軸心を中心として回転駆動することが可能となっている。
粘着層22は、図2に示すように、ブランケット胴21とブランケット23との間に形成されており、当該粘着層22によってブランケット23がブランケット胴21の周面上に固定されている。この粘着層22は、両面に表面粘着性を有する樹脂フィルムや金属シート等を、ブランケット胴21とブランケット23との間に介装することによって形成される。なお、粘着層を形成する方法や材料は特に限定されず、例えば、一方の面に表面粘着性を有するブランケット23をブランケット胴21の外周に直接巻回させることで、粘着層を形成しても良い。
ブランケット23は、グラビア版12からインク92を受理し、基材91へ転写するする機能を有しており、ブランケット胴21の外周に巻回されている。ここで、ブランケット23には、一般的に、シリコーンゴム、フッ素ゴム、フロロシリコーンゴム、ウレタンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)、フッ素ゴム、アクリルゴム、またはクロロプレンゴム等の材料を用いているが、インクの離型性に優れているという観点から、シリコーンゴムを用いるのが好ましい。
また、図3に示すように、転写ローラ20には、ブランケット23の第1の端部231から当該第1の端部231に対向する第2の端部232に亘ってブランケット胴21の表面が露出するギャップ24が設けられている。
第1の端部231は、図3に示すように、ブランケット23における転写ローラ20の軸方向の全幅に亘るV字形状を有している。一方、第2の端部232は、転写ローラ20の軸方向に対して略平行となる直線状を有している。
本実施形態におけるギャップ24は、図3に示すように、ブランケット23の第1の端部231によって規定される前方端241と、ブランケット23の第2の端部232によって規定される後方端242と、を有している。
前方端241は、図3に示すように、ブランケット23における転写ローラ20の軸方向の略中央に屈曲部243を有している。そして、当該屈曲部243の図中右側には、屈曲部243からブランケット23の図中右側部23Rまで転写ローラ20の回転方向後方に向かって傾斜する傾斜部244Rが設けられている。同様に、屈曲部243の図中左側には、屈曲部243からブランケット23の図中左側部23Lまで転写ローラ20の回転方向後方に向かって傾斜する傾斜部244Lが設けられている。なお、屈曲部243が本発明の第1の最前部の一例に相当し、傾斜部244R、244Lが本発明の傾斜部の一例に相当する。
本実施形態において、傾斜部244R及び傾斜部244Lは、屈曲部243を中心として図3中の左右で対称の形状となっているが、傾斜部244R、244Lが有する形状は特にこれに限定されず、左右非対称であってもよい。また、特に図示しないが、傾斜部244R、244Lを曲線状としてもよい。
一方、後方端242は、図3に示すように、転写ローラ20の軸方向に対して略平行となる直線状を有している。このため、本実施形態におけるギャップ24は、前方端241における端部245と後方端242における側端部246との間において最小幅W1を有している。なお、本実施形態における端部245が本発明の最後部の一例に相当する。
また、前方端241と後方端242との間には、矩形状を有する個片状ブランケット233が設けられている。この個片状ブランケット233は、粘着層22を介してブランケット胴21の周面上に固定されており、ギャップ24の前方端241における屈曲部243と対向するように設けられている。また、個片状ブランケット233の下端部234は、ギャップの前方端241における端部245よりも、転写ローラ20の回転方向において前方に位置している。なお、個片状ブランケット233の下端部234は、ギャップ24の前方端241における端部245よりも、転写ローラ20の回転方向において後方に位置していてもよい。この場合において、転写ローラ20の回転方向における下端部234と端部245との間の距離が、圧胴30に対するブランケット23のニップ幅W2(後述)よりも小さい方が好ましい。
また、個片状ブランケットの形状及び数は特に限定されない。例えば、個片状ブランケットが円形状や三角形状を有していてもよく、五角形や六角形等の多角形状や角部を円弧にした略矩形状であってもよい。また、個片状ブランケットを複数設ける場合は、それら複数の個片状ブランケットが同一形状であってもよく、それぞれ異なる形状であってもよい。本実施形態における個片状ブランケット233が本発明の第1の個片状ブランケットの一例に相当し、個片状ブランケット233の下端部234が本発明の第2の最前部の一例に相当する。
本実施形態において、ギャップ24の前方端241と個片状ブランケット233の間の距離は、ギャップ24の後方端242と個片状ブランケット233との間の距離X1よりも大きくなっていると共に、個片状ブランケット233は、当該個片状ブランケット233の角部236L、236Rにおいてギャップ24の前方端241に最も接近している。
図1に戻り、以上に説明した転写ローラ20は、グラビアローラ10に対向するように配置されており、グラビア版12とブランケット23を接触させた状態で、グラビアローラ10と転写ローラ20を共に回転させることで、グラビア版12に充填されていたインク92がブランケット23に受理される。
第2駆動機構25は、図1に示すように、駆動部251と支持部252から構成され、当該支持部252は転写ローラ20の軸心を保持している。この第2駆動機構25は、駆動部251に内蔵されるモータ等(不図示)によって支持部252を前後に動かすことが可能となっており、この支持部252の前後動によって、グラビアローラ10及び後述する圧胴30に対して転写ローラ20を接近又は離反することが可能となっている。転写ローラ20がグラビアローラ10に接近して接触することにより、グラビア版12からブランケット23へのインク92の受理が可能となり、転写ローラ20をグラビアローラ10から離反させることにより、受理を停止することができる。また、転写ローラ20が基材91を挟んで圧胴30に接近してブランケット23を圧胴30に押し付けること(以下、上記の作用をニップと称する。)で、転写ローラ20から基材91へのインク92の転写が可能となる。また、転写ローラ20を圧胴30から離反させることにより、転写ローラ20から基材91へのインク92の転写を停止することができる。
また、この第2駆動機構25によって、圧胴30に対する転写ローラ20の軸心位置を調整することが可能となっており、これにより転写ローラ20と圧胴30に挟まれた基材91と、転写ローラ20との転写時におけるニップ圧及びニップ幅を最適化できるようになっている。
なお、ニップ幅とは、図2に示すように、転写ローラ20と圧胴30とが接近した際のニップ圧によってブランケット23が基材91を介して圧胴30に密着し、当該ブランケット23が圧胴30の周面に沿って変形している部分の幅W2(直線距離)のことである。
本実施形態では、ブランケット23のギャップ24が有する最小ギャップ幅W1と、転写ローラ20と圧胴30との対向部分における上記のニップ幅W2は、下記(1)式を満たしている。
W1>W2・・・(1)
また、ギャップ24の前方端241と個片状ブランケット233の角部236L、236Rとの間の距離W3minはニップ幅W2よりも大きくなるようギャップ24が形成されている(W3min>W2)。このため、当該前方端241と個片状ブランケット233との間の距離W3は、下記(2)式を満たしている。
W3>W2・・・(2)
また、ギャップ24の後方端242と個片状ブランケット233との間の距離X1は、ニップ幅W2よりも小さくなるようギャップ24が形成されている(W2>X1)。
圧胴30は、図1に示すように、転写ローラ20に対向するように配置された円筒状の部材であり、特に図示しないモータ等によってその軸心を中心として回転駆動することが可能となっている。この圧胴30に対して転写ローラ20を所定のニップ圧で押し付けた状態で、転写ローラ20と圧胴30との間に基材91を通過させることで、ブランケット23に保持されているインク92が基材91に転写される。
本実施形態における回路形成装置1では、送出部40、巻取部50、及びサクションローラ60によって、転写ローラ20と圧胴30との間に、いわゆるロール・ツー・ロール(Roll to Roll)方式で基材91を供給することが可能となっている。
具体的には、図1に示すように、送出部40は、転写ローラ20及び圧胴30の上流側に設けられており、印刷前の基材91がロール状に巻回されている。この送出部40のローラを図中反時計回りに回転させることで、印刷前の基材91が、転写ローラ20と圧胴30の間に連続的に供給される。なお、本実施形態において、「上流側」及び「下流側」とは、印刷を行う際の基材91の搬送方向を基準とする。
一方、巻取部50は、転写ローラ20及び圧胴30の下流側に設けられており、印刷済みの基材91が乾燥炉70を通過した後、ロール状に巻き取られる。この巻取部50のロールを図中反時計回りに回転させることで、印刷済みの基材91が転写ローラ20と圧胴30の間から連続的に回収される。
本実施形態では、サクションローラ60によって基材91の送り出しを制御する。特に図示しないが、このサクションローラ60は、その外周面に開口する多数の吸引口を有しており、この吸引口を介して基材91を吸着保持しつつ回転させることで、基材91を上流或いは下流側に送り出す。
基材91にインク92が印刷されると、当該基材91上に所定の印刷パターンが所定ピッチで繰り返し形成される。サクションローラ60と巻取部50の間には、図1に示すように、乾燥炉70が設けられており、基材91はサクションローラ60によって送り出された後、乾燥炉70を通過する。基材91は、当該乾燥炉70を通過する間に130℃〜200℃程度の温度条件下に置かれ、この間にインク92は順次乾燥され、硬化される。これにより、基材91上に配線パターンが形成される。なお、乾燥炉70としては、例えば赤外線乾燥炉や熱風乾燥炉等を使用することができる。
次に、本実施形態の作用について説明する。
回路形成装置1によって基材91上に配線パターンを印刷する場合、図1に示すように、図中において時計回りに回転する転写ローラ20と、反時計回りに回転する圧胴30との間を、基材91が通過することによって当該印刷が行われる。
この際に、インク92を、グラビアローラ100のグラビア版12から転写ローラ20のブランケット23に受理して、この受理されたインク92を、転写工程で確実に基材91上に転写する必要がある。このため、この転写工程において基材91は、転写ローラ20と圧胴30との間で挟圧されることにより、転写ローラ20のブランケット23に所定のニップ幅W2で押し付けられる。
この際に、インク92を、グラビアローラ10のグラビア版12から転写ローラ20のブランケット23に受理して、この受理されたインク92を、転写工程で確実に基材91上に転写する必要がある。このため、この転写工程において基材91は、転写ローラ20と圧胴30との間で挟圧されることにより、転写ローラ20のブランケット23に所定のニップ幅W2で押し付けられる。
ここで、印刷後にインク92を高温乾燥させる際における基材91の変形や寸法変化を抑制するため、一般的に基材91には、予めアニール処理されたものを用いている。しかし、この場合、アニール処理によって印刷前の段階で基材91に歪みが生じているため、転写工程において基材91が転写ローラ20と圧胴30との間で挟圧されると、当該挟圧部分において基材91上に歪みが蓄積することとなる。
これに対し、本実施形態では、転写ローラ20におけるブランケット23のギャップ24の最小幅W1と、転写ローラ20におけるブランケット23と圧胴30とで形成するニップ幅W2とが上記(1)式を満たしている。また、ギャップ24の前方端241と個片状ブランケット233との間の幅W3は、上記(2)式を満たしており、ギャップ24は、転写ローラ20の軸方向の全幅に亘ってニップ幅W2よりも広い幅を有している。
このため、転写時においてギャップ24が基材91を介して圧胴30と対向する際に、基材91はブランケット23のニップ圧から解放され、これにより、基材91の歪みは下流側に逃げる。
この様に、転写時において、ギャップ24が基材91を介して圧胴30と対向する度に、基材91の歪みは下流側に逃げるため、基材91上に歪みが蓄積して皺が発生するのを抑制することができ、印刷の精度向上を図ることができる。
また、本実施形態におけるギャップ24の前方端241には、屈曲部243から転写ローラ20の回転方向後方に向かって傾斜する傾斜部244R、244Lが設けられている。これにより、転写時において、屈曲部243から傾斜部244R、244Lに沿って圧胴30に対するブランケット23のニップ圧が順次解放される。このため、基材91に蓄積した歪みを、転写ローラ20における軸方向の両端に向かって確実に逃がすことができる。
また、本実施形態において、ギャップ24の前方端241と後方端242との間には、略矩形状を有する個片状ブランケット233が設けられており、当該個片状ブランケット233の下端部234は、ギャップの前方端241における端部245よりも、転写ローラ20の回転方向において前方に位置している。また、ギャップ24の後方端242と個片状ブランケット233との間の距離X1は、ニップ幅W2よりも小さくしている(W2>X1)。
このため、ブランケット23のギャップ24が基材91を介して圧胴30と対向する際に、当該ブランケット23における少なくとも一部は常にニップされている。これにより、転写ローラ20の軸方向の全幅に亘ってニップが解放された際に、当該ニップの解放に伴うブランケット胴21への衝撃によって印刷面に縞模様の印刷濃度ムラ(いわゆるショック目)が生じるのを抑制することができる。
また、グラビアオフセット印刷によって回路を形成する場合、導電性ペーストを複数回重ねて印刷する場合がある。具体的には、印刷済みの基材91を巻取部50から取り出し、送出部40に再度取り付ける。その後に、転写ローラ20と圧胴30との間に当該基材91を通過させて印刷パターンを重ねて印刷する。この場合に、一回目の印刷のインクと二回目の印刷のインクは、同種のインクを用いてもよく、異種のインクを用いてもよい。
この様な重ね印刷を行う場合に、ブランケット23のギャップ24が上記の形態を有することにより、転写ローラ20の軸方向の全幅に亘ってニップが解放されることがないため、当該ギャップ24での基材91の滑送により生じる印刷位置ずれを軽減することができる。このため、重ね印刷を行う際の印刷位置合わせの精度向上を図ることができる。
本実施形態では、図3に示すように、個片状ブランケット233は略矩形状を有している。このため、転写時においてギャップ24が基材91と図3中の下側から上側に向かって順次対向する際に、個片状ブランケット233は所定の幅(角部236Rと角部236Lとの間の幅)で基材91と対向する。これにより、基材91がギャップ24と対向する際における基材91とブランケット23との接触面積が増加するため、基材91の滑走による印刷位置ずれをより確実に抑制することができる。
また、個片状ブランケット233は、粘着層22を介してブランケット胴21の周面上に貼り付けられているため、異形のギャップと比較して容易に所望のギャップ形態を形成することができる。
<<第2実施形態>>
図4は本発明の第2実施形態での回路形成装置のブランケット23Bにおけるギャップ24Bを示す平面図である。ここで、第2実施形態における回路形成装置は、ブランケット23Bのギャップ24Bの形態が異なること以外は、上述した第1実施形態と同様であるので、第1実施形態と相違する部分についてのみ説明し、第1実施形態と同一である部分については、第1実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態におけるギャップ24Bは、図4に示すように、ブランケット23Bの第1の端部231Bによって規定される前方端241Bと、ブランケット23Bの第2の端部232によって規定される後方端242と、を有している。前方端241Bは、図4に示すように、転写ローラ20の軸方向に対して略平行な直線状を有している。
前方端241Bと後方端242との間の幅は、圧胴30に対するブランケット23Bのニップ幅W2よりも広い幅W1を有している。なお、本実施形態において、前方端241Bと後方端242は、幅W1を有する平行状に設けられているが、前方端241Bと後方端242との間の最小距離として幅W1を有していればよく、特に上記に限定されない。例えば、前方端241Bと後方端242が非平行でもよく、また、前方端241Bと後方端242の両方または一方が曲線状であってもよい。
ギャップ24Bの前方端241Bと後方端242との間には、図4に示すように、合計7つの個片状ブランケットが設けられている。以下の説明において、これら7つの個片状ブランケットを、図4中の左側から順に個片状ブランケット233A、個片状ブランケット233B、個片状ブランケット233C、個片状ブランケット233D、個片状ブランケット233E、個片状ブランケット233F、個片状ブランケット233Gと称する。
個片状ブランケット233A〜233Gは、それぞれ略矩形状を有しており、図4に示すように、転写ローラ20の回転方向における前方に向かってV字状となるよう配置されている。
すなわち、ギャップ24Bの後方端242における略中央の近傍に個片状ブランケット233Dを設けており、当該個片状ブランケット233Dから転写ローラ20の回転方向前方、且つ、転写ローラ20の軸方向における図4中の左側に向かって順に、個片状ブランケット233C、個片状ブランケット233B、個片状ブランケット233Aを相互に間隔を空けて一列に配列して設けている。同様に、個片状ブランケット233Dから転写ローラ20の回転方向前方、且つ、転写ローラ20の軸方向における図4中の右側に向かって順に、個片状ブランケット233E、個片状ブランケット233F、個片状ブランケット233Gを相互に間隔を空けて一列に配列して設けている。
なお、本実施形態における個片状ブランケット233A〜233Gは、個片状ブランケット233Dを中心として図4中の左右で対称の配置となっているが、特にこれに限定されず、左右非対称であってもよい。
本実施形態において、個片状ブランケット233A〜233Gは、上記(2)式をそれぞれ満たしている。すなわち、個片状ブランケット233A及び個片状ブランケット233Gと、ギャップ24Bの後方端242との間の距離X2はニップ幅W2よりも大きく(X2>W2)、個片状ブランケット233B及び個片状ブランケット233Fと、当該後方端242との間の距離X3もニップ幅W2より大きくなっている(X3>W2)。また、個片状ブランケット233C及び個片状ブランケット233Eと、ギャップ24Bの前方端241Bとの間の距離X4はニップ幅W2よりも大きく(X4>W2)、個片状ブランケット233Dと当該前方端241Bとの間の距離X5もニップ幅W2より大きくなっている(X5>W2)。
このため、転写時において、ギャップ24Bが基材91を介して圧胴30と対向する度に、基材91の歪みを下流側に逃がすことができ、基材91に皺が発生するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、個片状ブランケット233A及び個片状ブランケット233Gと、ギャップ24Bの前方端241Bとの間の距離X6はニップ幅W2よりも小さく(W2>X6)、個片状ブランケット233Dとギャップ24Bの後方端242との間の距離X7もニップ幅W2より小さくなっている(W2>X7)。さらに、個片状ブランケット233Aと個片状ブランケット233Bとの間、及び、個片状ブランケット233Fと個片状ブランケット233Gとの間の距離X8もニップ幅W2より小さくなっている(W2>X8)。
同様に、個片状ブランケット233Bと個片状ブランケット233Cとの間、及び、個片状ブランケット233Eと個片状ブランケット233Fとの間の距離X9もニップ幅W2より小さく(W2>X9)、個片状ブランケット233Cと個片状ブランケット233Dとの間、及び、個片状ブランケット233Dと個片状ブランケット233Eとの間の距離X10もニップ幅W2より小さくなっている(W2>X10)。
このため、ブランケット23Bのギャップ24Bが基材91を介して圧胴30と対向している間であっても、ブランケット23Bの一部又は個片状ブランケット233A〜233Gの一部若しくは全部が圧胴30に常にニップされるため、印刷時におけるニップ解放に伴う印刷濃度ムラの発生を抑制することができる。
また、本実施形態においても、ギャップ24Bでの基材91の滑送により生じる印刷位置ずれを抑制できるため、重ね印刷を行う際の印刷位置合わせの精度向上を図ることができる。
また、本実施形態では、個片状ブランケット233A〜233Gが、転写ローラ20の回転方向における前方に向かってV字状となるよう配置されている。これにより、基材91に蓄積する歪みが下流に流されやすくなり、基材91に皺が発生するのをより確実に抑制することができる。
本実施形態における個片状ブランケット233Dが本発明における第1の個片状ブランケットの一例に相当し、本実施形態における個片状ブランケット233A〜233Cが本発明における第2の個片状ブランケットの一例に相当し、本実施形態における個片状ブランケット233E〜233Gが本発明の第3の個片状ブランケットの一例に相当し、本実施形態における幅X7が本発明における距離W4の一例に相当し、本実施形態における幅X10が本発明における距離W5及び距離W6の一例に相当し、本実施形態における幅X6が本発明における距離W7及び距離W8の一例に相当し、本実施形態における幅X8及びX9が本発明における距離W9及び距離W10の一例に相当する。
<<第3実施形態>>
図5は本発明の第3実施形態での回路形成装置のブランケット23Cにおけるギャップ24Cを示す平面図である。ここで、第3実施形態における回路形成装置は、ブランケット23Cのギャップ24Cの形態が異なること以外は、上述した第1実施形態と同様であるので、第1実施形態と相違する部分についてのみ説明し、第1実施形態と同一である部分については、第1実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態におけるギャップ24Cは、図5に示すように、ブランケット23Cの第1の端部231Cによって規定される前方端241Cと、ブランケット23Cの第2の端部232によって規定される後方端242と、を有している。前方端241Cは、図5に示すように、転写ローラ20の軸方向に対して略平行な直線状を有している。
前方端241Cと後方端242との間の幅は、圧胴30に対するブランケット23Cのニップ幅W2よりも広い幅W1を有している。なお、本実施形態において、前方端241BC後方端242は、幅W1を有する平行状に設けられているが、前方端241Cと後方端242との間の最小距離として幅W1を有していればよく、特に上記に限定されない。例えば、前方端241Cと後方端242が非平行でもよく、また、前方端241Cと後方端242の両方または一方が曲線状であってもよい。
ギャップ24Cの前方端241Cと後方端242との間には、図5に示すように、合計6つの個片状ブランケットが設けられている。以下の説明において、これら6つの個片状ブランケットを、個片状ブランケット233H、個片状ブランケット233I、個片状ブランケット233J、個片状ブランケット233K、個片状ブランケット233L、個片状ブランケット233Mと称する。
個片状ブランケット233H〜233Mは、図5に示すように、それぞれ略矩形状を有している。その中の3つの個片状ブランケット233H〜233Jは、転写ローラ20の回転方向における前方に向かってV字状となるよう配置されている。
すなわち、ギャップ24Cの後方端242における略中央の近傍に個片状ブランケット233Hを設けており、当該個片状ブランケット233Hから転写ローラ20の回転方向前方、且つ、転写ローラ20の軸方向における図5中の左側に向かった位置に個片状ブランケット233Iを設けている。同様に、個片状ブランケット233Hから転写ローラ20の回転方向前方、且つ、転写ローラ20の軸方向における図5中の右側に向かった位置に個片状ブランケット233Jを設けている。
また、その他の3つの個片状ブランケット233K〜233Mは、転写ローラ20の回転方向における後方に向かってV字状となるよう配置されている。
すなわち、ギャップ24Cの前方端241Cにおける略中央の近傍に個片状ブランケット233Mを設けており、当該個片状ブランケット233Mから転写ローラ20の回転方向後方、且つ、転写ローラ20の軸方向における図5中の左側に向かった位置に個片状ブランケット233Kを設けている。同様に、個片状ブランケット233Mから転写ローラ20の回転方向後方、且つ、転写ローラ20の軸方向における図5中の右側に向かった位置に個片状ブランケット233Lを設けている。
本実施形態において、個片状ブランケット233Kは、個片状ブランケット233Iと個片状ブランケット233Mを通過する仮想直線上に位置している。同様に、個片状ブランケット233Lは、個片状ブランケット233Jと個片状ブランケット233Mを通過する仮想直線上に位置している。なお、個片状ブランケット233K及び個片状ブランケット233Lは、上記仮想直線上にそれぞれ位置していなくてもよい。
本実施形態において、個片状ブランケット233H〜233Mは、上記(2)式をそれぞれ満たしている。すなわち、個片状ブランケット233I及び個片状ブランケット233Jと、ギャップ24Bの前方端241Cとの間の距離X11はニップ幅W2よりも大きく(X11>W2)、個片状ブランケット233K及び個片状ブランケット233Lと、後方端242との間の距離X12もニップ幅W2より大きくなっている(X12>W2)。
また、個片状ブランケット233Hとギャップ24Bの前方端241Cとの間の距離X13もニップ幅よりW2よりも大きく(X13>W2)、個片状ブランケット233Mとギャップ24Bの後方端242との間の距離X14もニップ幅W2より大きい(X14>W2)。さらに、本実施形態では、個片状ブランケット233Hと個片状ブランケット233Mとの間の距離X15もニップ幅W2より大きくなっている(X15>W2)。
このように、ギャップ24Cは、転写ローラ20の軸方向における全域でニップ幅W2よりも大きいギャップ幅を有しているため、転写時において、ギャップ24Cが基材91を介して圧胴30と対向する度に、基材91の歪みを下流側に逃がすことができ、基材91に皺が発生するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、個片状ブランケット233Hとギャップ24Cの後方端242との間の距離X16はニップ幅W2よりも小さく(W2>X16)、個片状ブランケット233Mとギャップ24Cの前方端241Cとの間の距離X17もニップ幅W2より小さくなっている(W2>X17)。さらに、個片状ブランケット233Hと個片状ブランケット233Iとの間、及び、個片状ブランケット233Hと個片状ブランケット233Iとの間の距離X18もニップ幅W2より小さくなっている(W2>X18)。
同様に、個片状ブランケット233Iと個片状ブランケット233Kとの間、及び、個片状ブランケット233Jと個片状ブランケット233Lとの間の距離X19もニップ幅W2より小さく(W2>X19)、個片状ブランケット233Kと個片状ブランケット233Mとの間、及び、個片状ブランケット233Lと個片状ブランケット233Mとの間の距離X20もニップ幅W2より小さくなっている(W2>X20)。
このため、ブランケット23Cのギャップ24Cが基材91を介して圧胴30と対向している間であっても、ブランケット23Cの一部又は個片状ブランケット233H〜233Mの一部若しくは全部が圧胴30に常にニップされるため、印刷時におけるニップ解放に伴う印刷濃度ムラの発生を抑制することができる。
また、本実施形態においても、ギャップ24Cでの基材91の滑送により生じる印刷位置ずれを抑制できるため、重ね印刷を行う際の印刷位置合わせの精度向上を図ることができる。
さらに、本実施形態では、個片状ブランケット233H〜233Jは、転写ローラ20の回転方向における前方に向かってV字状となるよう配置されていると共に、個片状ブランケット233K〜233Mは、転写ローラ20の回転方向における後方に向かってV字状となるよう配置されている。これにより、基材91に蓄積する歪みが下流に流されやすくなると共に、転写ローラ20の軸方向外向きに押し出されやすくなり、基材91に皺が発生するのをより確実に抑制することができる。
なお、以上に説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、第2実施形態における個片状ブランケット233A〜233Gは、転写ローラ20の回転方向における前方に向かってV字状となっているが、転写ローラ20の回転方向における後方に向かってV字状となるよう複数の個片状ブランケットを設けてもよい。
つまり、特に図示しないが、ギャップの前方端における略中央の近傍に個片状ブランケットを設け、当該個片状ブランケットから転写ローラの回転方向後方に向かい、且つ転写ローラの軸方向の一方に向かって相互に間隔を空けて一列に個片状ブランケットを配列すると共に、転写ローラの回転方向後方に向かい、且つ転写ローラの軸方向の他方に向かって相互に間隔を空けて一列に個片状ブランケットを配列してもよい。
この場合には、ギャップの前方端における略中央に設けた個片状ブランケットに対応する当該前方端に、略矩形状や略三角形状の切欠き部を設けてもよい。この場合には、当該個片状ブランケットと当該切欠き部との間の距離が、圧胴に対するブランケットのニップ幅以上であることが好ましい。
また、この場合には、ギャップの後方端における転写ローラの軸方向の両端に、転写ローラの回転方向後方、且つ転写ローラにおける軸方向の一端に向かって傾斜する傾斜部、及び転写ローラにおける軸方向の他端に向かって傾斜する傾斜部を設けてもよい。
本例においても、転写時において基材に蓄積する歪みを下流に流すことができる。また、印刷濃度ムラの発生及び印刷時における基材の滑送を抑制することができる。
また、図6に示す転写ローラ20Bように、ギャップ24が、ブランケット胴21の周面に複数(本例では2つ)形成されていてもよい。本例における転写ローラ20Bは、第1のブランケット23M及び第2のブランケット23Nを含むブランケット23が粘着層22を介してブランケット胴21に巻回されており、ブランケット23Mが有する端部231Mとブランケット23Nが有する端部232Nとの間にギャップ24Pが形成されている。また、ブランケット23Mが有する端部232Mとブランケット23Nが有する端部231Nとの間にギャップ24Qが形成されている。なお、ブランケット胴21に巻回されるブランケットの枚数は2枚に特に限定されない。
なお、本例において、ブランケット23が本発明におけるブランケットの一例に相当し、ブランケット23Mの端部231M及びブランケット23Nの端部231Nが本発明における第1の端部の一例に相当し、ブランケット23Mの端部232M及びブランケット23Nの端部232Nが本発明における第2の端部の一例に相当する。
この場合には、転写ローラ20Bが1回転した際に、ギャップ24P及びギャップ24Qが基材91を介して圧胴30と対向する。これにより、基材91の歪みが当該ギャップ24に沿って下流側に逃げる頻度が増加するため、基材91上に歪みが蓄積して皺が発生するのをより効率的に抑制することができ、印刷の精度向上を図ることができる。
なお、ブランケット胴21に巻回されるブランケットの枚数は2枚に特に限定されない。また、ブランケット胴21の周面に複数のギャップが形成された場合において、それらのギャップの形状は特に限定されず、それぞれ同一でなくてもよい。例えば、複数の当該ギャップのうち、1つのギャップの形状を図3に示すような形状にすると共に、他の1つのギャップの形状を図4に示すような形状にしてもよい。
1・・・回路形成装置
10・・・グラビアローラ
20・・・転写ローラ
21・・・ブランケット胴
22・・・粘着層
23、23B、23C・・・ブランケット
231、231B・・・第1の端部
232・・・第2の端部
233、233A〜233M・・・個片状ブランケット
234・・・下端部
24、24B、24C・・・ギャップ
241、241B・・・前方端
242・・・後方端
243・・・屈曲部
244R、244L・・・傾斜部
30・・・圧胴
91・・・基材

Claims (5)

  1. 転写ローラと圧胴とを少なくとも備え、グラビアオフセット印刷法によって回路を形成する回路形成装置であって、
    前記転写ローラは、
    ブランケット胴と、
    前記ブランケット胴に巻回されたブランケットと、を有し、
    前記ブランケットのギャップは、
    前記ブランケットの第1の端部によって規定される前方端と、
    前記ブランケットの第2の端部によって規定され、前記前方端よりも前記転写ローラの回転方向において後方に位置する後方端と、を有し、
    前記転写ローラは、前記前方端と前記後方端の間に設けられた少なくとも1つの個片状ブランケットをさらに有しており、
    下記(1)式及び(2)式を満たすことを特徴とする回路形成装置。
    W1>W2・・・(1)
    W3>W2・・・(2)
    ただし、上記の(1)式及び(2)式において、W1は前記回転方向における前記前方端と前記後方端との間の最小の距離であり、W2は前記圧胴に対する前記ブランケットのニップ幅であり、W3は前記前方端と前記個片状ブランケットとの間の前記回転方向における距離、又は、前記後方端と前記個片状ブランケットとの間の前記回転方向における距離のうち、少なくとも一方の距離である。
  2. 請求項1に記載の回路形成装置であって、
    前記前方端は、
    前記前方端の中で前記回転方向における先端に位置する第1の最前部と、
    前記第1の最前部から前記回転方向の後方に向かって傾斜する傾斜部と、
    前記前方端の中で前記回転方向における後端に位置する最後部と、を有しており、
    少なくとも1つの前記個片状ブランケットは、前記転写ローラの回転方向において前記第1の最前部と対向するように設けられた第1の個片状ブランケットを含み、
    前記第1の個片状ブランケットは、前記第1の個片状ブランケットの中で前記回転方向における先端に位置する第2の最前部を有し、
    前記第2の最前部は、前記最後部よりも前記回転方向において前方に位置していることを特徴とする回路形成装置。
  3. 請求項1に記載の回路形成装置であって、
    少なくとも1つの前記個片状ブランケットは、
    前記転写ローラの軸方向における略中央に配置された第1の個片状ブランケットと、
    前記第1の個片状ブランケットに対して、前記軸方向における一方、且つ、前記回転方向における前方に設けられた少なくとも1つの第2の個片状ブランケットと、
    前記第1の個片状ブランケットに対して、前記軸方向における他方、且つ、前記回転方向における前方に設けられた少なくとも1つの第3の個片状ブランケットと、を含み、
    前記第1の個片状ブランケット、前記第2の個片状ブランケット、及び前記第3の個片状ブランケットは、上記(2)式を満たし、
    下記(3)〜(7)式をさらに満たすことを特徴とする回路形成装置。
    W2>W4・・・(3)
    W2>W5・・・(4)
    W2>W6・・・(5)
    W2>W7・・・(6)
    W2>W8・・・(7)
    ただし、上記の(3)〜(7)式において、W4は前記後方端と前記第1の個片状ブランケットとの間の前記回転方向における距離であり、W5は前記第2の個片状ブランケットの中で前記回転方向の後端に位置するものと前記第1の個片状ブランケットとの間の前記回転方向における距離であり、W6は前記第3の個片状ブランケットの中で前記回転方向の後端に位置するものと前記第1の個片状ブランケットとの間の前記回転方向における距離であり、W7は前記第2の個片状ブランケットの中で前記回転方向の先端に位置するものと前記前方端との間の前記回転方向における距離であり、W8は前記第3の個片状ブランケットの中で前記回転方向の先端に位置するものと前記前方端との間の前記回転方向における距離である。
  4. 請求項3に記載の回路形成装置であって、
    複数の前記第2の個片状ブランケットは、前記軸方向における一方、且つ、前記回転方向における前方に向かって一列に配列されており、
    複数の前記第3の個片状ブランケットは、前記軸方向における他方、且つ、前記回転方向における前方に向かって一列に配列されており、
    下記(8)式及び(9)式をさらに満たすことを特徴とする回路形成装置。
    W2>W9・・・(8)
    W2>W10・・・(9)
    ただし、上記の(8)式及び(9)式において、W9は隣り合う前記第2の個片状ブランケットの間の前記回転方向における距離であり、W10は隣り合う前記第3の個片状ブランケットの間の前記回転方向における距離である。
  5. 転写ローラと圧胴とを備えたグラビアオフセット印刷機を用いて基材に回路を形成する回路形成方法であって、
    前記転写ローラは、
    ブランケット胴と、
    前記ブランケット胴に巻回されたブランケットと、を有し、
    前記ブランケットのギャップは、
    前記ブランケットの第1の端部によって規定される前方端と、
    前記ブランケットの第2の端部によって規定され、前記前方端よりも前記転写ローラの回転方向において後方に位置する後方端と、を有し、
    前記転写ローラは、前記前方端と前記後方端の間に設けられた少なくとも1つの個片状ブランケットをさらに有しており、
    前記ブランケットのギャップが前記圧胴と対向する際に、前記圧胴と前記ブランケットとの間のニップ圧を解放し、
    下記(1)式及び(2)式を満たすことを特徴とする回路形成方法。
    W1>W2・・・(1)
    W3>W2・・・(2)
    ただし、上記の(1)式及び(2)式において、W1は前記回転方向における前記前方端と前記後方端との間の最小の距離であり、W2は前記圧胴に対する前記ブランケットのニップ幅であり、W3は前記前方端と前記個片状ブランケットとの間の前記回転方向における距離、又は、前記後方端と前記個片状ブランケットとの間の前記回転方向における距離のうち、少なくとも一方の距離である。
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