JP2014132838A - マイクロ波調理用包装冷凍麺類 - Google Patents

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Abstract

【課題】マイクロ波加熱する際の食品の包装袋からの漏出や飛散を防止すること。
【解決手段】マイクロ波調理用包装冷凍麺類であって、調理済み麺類と該調理済み麺類を含む包装袋とを備え、該包装袋は上面に複数の通気部を有し、且つ該複数の通気部は該包装袋の上面の中心から一定の範囲内に配置されている、冷凍麺類。
【選択図】なし

Description

本発明は、包装したままマイクロ波を用いて解凍することができる冷凍麺類に関する。
電子レンジの普及が進み、食品をマイクロ波で加熱調理することが日常的に行われている。マイクロ波加熱は、マイクロ波が食品の内部に透過して当該食品に含まれる水分子を直接加熱することにより、短時間で効率よく食品を加熱することができるという利点を有する。
逆に、マイクロ波加熱の欠点としては、マイクロ波により内部から直接加熱されることにより、食品が容易に沸騰する点があげられる。沸騰した食品が飛散し、食品を盛り付けた容器や電子レンジ庫内を汚してしまうことも多い。特に粘性の高いソースや、卵のように表面が膜状の構造になっている食品では、突沸のような爆発的な沸騰が生じることにより、食品の大部分が飛散して失われたり、食品の外観が著しく劣化してしまったりすることがある。このようなマイクロ波加熱中の食品の沸騰や飛散に対しては、従来、マイクロ波加熱する食品を入れた容器にラップや蓋をすることで対処している。しかし、ラップや蓋により容器を密封した状態で食品をマイクロ波加熱すると、食品から発生した蒸気による内圧上昇により、食品の突沸が起こりやすくなったり、容器自体が破裂してしまうという問題がおこる。
上記問題に対して、マイクロ波加熱に伴う食品の飛散や容器の破裂を防止する方法が提案されている。特許文献1には、内圧が一定を超えると蒸気を排出する水蒸気調節穴を有する、電子レンジ加熱用食品収納体が開示されている。特許文献2には、容器の蓋に0.5〜4mmの通気孔を形成し、容易に剥離可能な密封用部材で密封した電子レンジ加熱用容器が開示されている。特許文献3には、マイクロ波が照射される面に、100cm2あたり0.1〜5.0mmの大きさの通気部を5〜50箇所設けた包装容器によって包装されたマイクロ波照射用包装茹麺類が開示されている。
従来のマイクロ波加熱用冷凍食品の包装容器は、コストや流通の観点からは、箱のような剛性体よりも袋状であることが望ましい。しかしながら、袋状の容器は、変形しやすいため、マイクロ波加熱されると、内部の食品の解凍による変形、解凍された水分の容器内部での流動、および食品から発生する蒸気による内圧上昇に伴って大きく変形し、その結果、通気孔や破裂穴から容器外部に食品が漏出しやすい。食品に対して包装袋の大きさを過剰に大きくすれば食品の漏出をある程度防止することができるが、包装袋を大きくすると、食品が冷凍保存中に硬くなったり白くなったりする所謂冷凍焼けによる品質低下が起こりやすくなるとともに、袋の製造やその袋に包装した食品の流通がコスト高になる。
特開昭62−282556号公報 特開昭61−173028号公報 特開2005−176708号公報
本発明は、包装袋に包装されており、該包装袋ごとマイクロ波加熱することができ、且つ該マイクロ波加熱中における該包装袋からの漏出や飛散が防止されている冷凍麺類の提供を課題とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、調理済み麺類を、上面の特定の位置に通気部を有する包装袋で包装し、凍結させることにより、包装袋ごとマイクロ波加熱する際の食品の包装袋からの漏出や飛散を防止することができ、且つ解凍後の食品の品質を良好に保つことができることを見出した。
すなわち、本発明は、マイクロ波調理用包装冷凍麺類であって、
調理済み麺類と、該調理済み麺類が充填された包装袋とを備え、
該包装袋は上面に複数の通気部を有し、
該複数の通気部は、該包装袋の上面の中央領域と同心であって、且つ面積が該包装袋の上面の中央領域の面積の6〜34%となる相似形の内部に対応する範囲に配置される、
冷凍麺類を提供する。
また本発明は、マイクロ波調理中での冷凍麺類の包装袋からの漏出または飛散を防止する方法であって、
包装袋に、調理済み麺類と、50〜70℃における粘度が10〜100000mPa・sである調味液とを充填することを含み、
該包装袋は上面に複数の通気部を有し、
該複数の通気部は、該包装袋の上面の中央領域と同心であって、且つ面積が該包装袋の上面の中央領域の面積の6〜34%となる相似形の内部に対応する範囲に配置される、
方法を提供する。
本発明によれば、包装袋ごとマイクロ波加熱することができる冷凍麺類が提供される。当該冷凍麺類は、マイクロ波加熱中に包装体から漏出または飛散することが防止されているので、電子レンジ庫内を汚すことなく調理することができ、また解凍後には良好な外観と食感を有する麺類となる。
本発明のマイクロ波調理用包装冷凍麺類は、マイクロ波加熱解凍されて喫食されるための冷凍麺類である。本発明のマイクロ波調理用包装冷凍麺類は、包装袋に包装された状態で提供され、該包装袋に包装されたままマイクロ波により加熱解凍される。
本発明のマイクロ波調理用包装冷凍麺類は、複数の通気部を有する包装袋を備える。より詳細には、該包装袋の複数の通気部は、該包装袋の上面の中心から一定の範囲内に配置されている。該包装袋としては、該包装袋に充填される冷凍麺類の全体を収容できる形状のものであればよいが、一般的な例としては、1枚のシートを折り畳んで端部を接合した袋状の形状、2枚のシートの端部同士を接合した形状、又はマチやガゼット部で接続された2つの対向する面からなる形状の袋を挙げることができる。本発明に利用できる包装袋のより具体的な例として、サイドシール袋、三方シール袋、四方シール袋、ピロー袋、ガゼット袋、パウチ袋などが挙げられる。これらの中でも、冷凍麺類を充填する際の操作性の上では、ピロー袋が好ましい。
上記包装袋の大きさは、充填する麺類に応じて変更すればよいが、冷凍麺類の体積を100%とした場合に、105〜200%程度の容積を有しているとよい。例えば、該包装袋は、内容物が充填されていない状態で面積最大になるように平面状に折りたたんだとき(但し、マチやガゼット部は内側に折りたたむ)に、好ましくは長軸8〜45cmおよび短軸5〜30cmの楕円もしくは略楕円、または一辺が8〜45cmの長方形もしくは略長方形となる大きさおよび形状を有することができる。
上記包装体において、包装袋の下面とは、冷凍麺類が充填された包装袋を電子レンジ庫内に載置した際に下になるべき面をいい、包装袋の上面とは、それにほぼ相対する面をいう。言い換えると、該包装袋においては、該複数の通気部が配置されている面が上面であり、それに相対する面を下に向けて該包装体が電子レンジ庫内に載置される。該包装袋が1枚のシートを折り畳むか、2枚のシートを接合した形状である場合は、包装袋の上面と下面は連続した状態となる。一方、該包装袋がマチやガゼットを有する場合は、包装袋の上面と下面は少なくとも一部が該マチやガゼットで接続された状態となる。なお、上記包装体の上面と下面は、いずれも、該包装袋の製造過程などで生じた包装袋のしわ、たわみ、膨らみ、波うちなどによって、通常は完全に平らな面とはならない。
本発明で使用される包装袋の上面の詳細な範囲は、通常、上記のように包装袋を内容物が充填されていない状態で面積最大になるように平面状に折りたたみ、次いで該平面に直行する方向から観察したときに特定される平面形状として決定することができる。本発明で使用される包装袋の上面の面積および上面の中心は、この平面形状に基づいて決定することができる。例えば、上記のように包装袋を内容物が充填されていない状態で面積最大になるように平面状に折りたたみ、次いで該平面に直行する方向から観察して特定された平面形状が楕円または略楕円の場合、該包装袋の上面の面積は該楕円または略楕円の面積であり、上面の中心は該楕円または略楕円の長軸と短軸との交点である。また例えば、同様に規定した平面形状が長方形、略長方形または多角形の場合、該包装袋の上面の面積は該長方形、略長方形または多角形の面積であり、上面の中心は該長方形、略長方形または多角形の対角線の交点である。
上記包装袋の上面上における上記複数の通気部の配置される範囲は、以下のとおり決定することができる。
まず、冷凍麺類の上面の中心を決定する。冷凍麺類の上面の中心は、冷凍麺類が充填された包装袋を電子レンジ庫内に載置する向きにおき、垂直上方向から観察したときに特定される冷凍麺類の平面形状に基づいて決定することができる。例えば、特定された冷凍麺類の平面形状が楕円または略楕円の場合、該冷凍麺類の上面の中心は該楕円または略楕円の長軸と短軸との交点である。また例えば、特定された冷凍麺類の平面形状が長方形、略長方形または多角形の場合、該冷凍麺類の上面の中心は該長方形、略長方形または多角形の対角線の交点である。
次いで、冷凍麺類を充填した包装袋を電子レンジ庫内に載置する向きで平面上におき、上記冷凍麺類の上面の中心と、前述した包装袋の上面の中心とを合わせて、冷凍麺類の上面と包装袋の上面とを密着させた状態で、冷凍麺類の外縁にそって該袋の上面をマーキングする。当該マーキングに囲まれた範囲を、該包装袋の上面の中央領域として規定する。
さらに、該包装袋の上面の中央領域の面積を求める。面積を求める手法は、上述した上面の面積の場合と同様である。すなわち、該上面の中央領域として特定された形状が楕円または略楕円の場合、該上面の中央領域の面積は該楕円または略楕円の面積であり、他方、該特定された形状が長方形、略長方形または多角形の場合、該上面の中央領域の面積は該長方形、略長方形または多角形の面積である。
なお、包装袋の上面の中央領域及びその面積は、充填する麺類の形状や大きさが分かっていれば、麺類を充填する前の包装袋で予め決定することができる。
上記複数の通気部の配置される範囲は、上記で定義した包装袋の上面の中央領域と同心の相似形であって、且つ面積が該包装袋の上面の中央領域の面積の6〜34%、好ましくは7〜28%となる相似形の内部に対応する範囲である。ここで、各通気部の位置とは該通気部の開口部の中心点をいい、また相似形の内部とは該相似形の外縁上を含む範囲をいう。
通気部の配置される範囲が、包装袋の上面の中央領域の面積の6%未満の場合、すなわち通気部が包装袋上面の中心の近傍に集中して配置されている場合、包装袋の構造が弱くなり、保管中や加熱中に破損したり破裂しやすくなる。他方、上記範囲が包装袋の上面の中央領域の面積の34%を超える場合、すなわち包装袋の上面の中心から離れた位置に通気部を配置した場合、マイクロ波加熱中に食品の包装袋からの漏出や飛散が多くなる。
上記複数の通気部は、どのようなパターンで配置されていてもよいが、包装袋の強度の点からは、均等または略均等な配置であることが望ましい。また、該複数の通気部の位置する範囲(すなわち、全ての通気部の位置を含む範囲のうち面積最少となる範囲)が、包装袋の上面の中心を含んでいることが好ましい。より好ましくは、該複数の通気部は、包装袋の上面の中心に対して点対称な配置となるように位置している。
上記複数の通気部は、その開口部の合計面積が、上記包装袋の表面積100cm2あたり0.02〜5cm2、好ましくは0.08〜3cm2である。通気部の合計面積が0.02cm2より小さいと、マイクロ波による加熱の際に内圧の上昇によって包装袋が破裂する危険性が高くなり、また加熱ムラが起こりやすくなる。一方、通気部の合計面積が5cm2より大きいと、マイクロ波加熱中に包装袋からの食品の漏出や飛散が多くなる。
好ましい態様として、上記通気部の数は、上記包装袋の表面積100cm2あたりに5箇所以上40箇所以下、より好ましくは7箇所以上30箇所以下である。通気部の数が5箇所より少ないと、1箇所あたりの通気部の大きさが大きくなり過ぎ、麺類が包装袋よりはみ出ることがある。他方、通気部の数が30箇所より多いと、保管中や加熱中に包装袋が破損または破裂しやすくなる。また好ましい態様として、各通気部は、開口部の最大長が0.1〜5.0mm、好ましくは0.8〜4.0mmの大きさを有する。
上記通気部の形状は、円形、三角形、四角形、楕円形、切れ目状、星形などの任意の形状に形成することができるが、耐引き裂き性の点からは円形が好ましい。各通気部は、同じ形状および大きさであってもよく、または各々異なる形状または大きさであってもよい。各通気部はまた、互いに離れて配置されていてもよく、または互いに隣接する開口部(例えばドット状や網目状)であってもよい。好ましくは、該通気部は、水蒸気は透過するが包装袋内部の麺類は通過しないような形状および配置となっていることが好ましい。
上記包装袋は、マイクロ波透過性素材から製造される。該包装袋は、全部がマイクロ波透過性素材で構成されていてもよいが、一部がマイクロ波を反射または吸収し得る素材から構成されていてもよい。例えば、少なくとも該包装袋内部の麺類にマイクロ波が照射されるように、マイクロ波透過性素材が配置されている包装袋であればよい。マイクロ波透過性素材は、麺類解凍時に生じる水が吸収されない素材であることが好ましい。好ましいマイクロ波透過性素材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、結晶化ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ナイロンおよびこれらの複合材料が挙げられる。マイクロ波を反射し得る素材としては、アルミニウムなどが挙げられる。
上記包装袋を構成する素材はまた、突き刺し強度が10N以上であることが好ましい。突き刺し強度を高めることにより、通気部を有するにもかかわらず包装袋が一定の強度を有することができるので、内部の冷凍麺類の尖り部によって包装袋が穿孔されにくくなり、また運搬や取扱いの際に包装袋に引き裂きや破れ等のダメージが生じにくくなる。素材の突き刺し強度は、上述した素材の高分子重合度、厚さ、積層などを適宜変更することによって調整することができる。本明細書において、突き刺し強度とは、食品衛生法の食品、添加物等の規格基準「突き刺し強度試験」によって測定された値を指す。
本発明のマイクロ波調理用包装冷凍麺類は、上記包装袋に、調理済み麺類を充填することによって製造される。
上記包装袋に充填される調理済み麺類としては、調理済みであって、マイクロ波加熱が可能な麺類であれば、特に制限されない。例えば、調理済み麺類は、生麺や乾麺から茹でる、蒸す等の調理により得られたものであればよい。麺類の種類としては、スパゲティ、うどん、そば、中華麺、マカロニ、ペンネ、ラビオリなどが挙げられるが、これらに限定されない。
上記調理済み麺類を上記包装袋に充填する際には、多人数分の量(例えば1kg)をまとめて充填してもよく、または小人数もしくは1人分の量(例えば150〜300g)を充填してもよい。
上記調理済み麺類は、それ単独で上記包装袋に充填されてもよいが、表面を水や油脂でコーティングされた後で該包装袋に充填されてもよく、またはソースやたれ等の調味液とともに該包装袋に充填されてもよい。例えば、該調理済み麺類は、麺全体にたれやソースを和えた状態、麺塊の上部にソースを載置した状態、またはソース中に麺を浸漬した状態で、該包装袋に充填されてもよい。
上記調理済み麺類とともに上記包装袋に充填される水、油脂、調味液等の液状物は、特定の流動性を有していると好ましい。該流動性は、加温した状態即ち50〜70℃の粘度で表した場合に、10〜100000mPa・sの範囲であり、好ましくは20〜10000mPa・sの範囲である。粘度が10mPa・s未満では、流動性が高くマイクロ波加熱中に包装袋からの染み出しや飛散が多くなる。逆に100000mPa・sを超えると、沸騰により飛沫が通気部から外部に飛散しやすくなり、また、加熱ムラが生じやすくなるため品質が低下しやすい。
上記包装袋に、調理済み麺類を調味液等の液体とともに充填すると、調理済み麺類のマイクロ波加熱中における液体の漏出や飛散を防止できるため好ましい。しかし、上記包装袋は、調理済み麺類のみが充填されている場合であっても、マイクロ波加熱中に生じた蒸気の結露水などの水分の漏出や飛散防止に効果を発揮することができる。
上記調理済み麺類は、未凍結の状態で上記包装袋に充填されてもよいが、凍結された状態で該包装袋に充填されることが好ましい。例えば、上記調理済み麺類を、該包装袋に充填できる形状に成型した後、凍結させてから該包装体に充填するか、または該包装袋に充填してから凍結させることによって、本発明のマイクロ波調理用包装冷凍麺類を製造することができる。
上記調理済み麺類が水、油脂、調味液等の液状物とともに上記包装袋に充填される場合は、該包装袋に充填する前に、該麺類と該液状物とを予め凍結させておくことが望ましい。例えば、該調理済み麺類に該液状物を添加した後、または該調理済み麺類を該液状物と混合もしくは該液状物に浸漬させた後で、該包装袋に充填できる形状に成型し、凍結させてから該包装体に充填する。あるいは、該調理済み麺類と該液状物とを別々に凍結させた後、該包装袋に充填してもよい。
上記調理済み麺類の凍結処理としては、食品に対して通常行われる凍結処理を採用することができる。例えば、上記調理済み麺類を充填した包装袋を、必要に応じて通気部をシールするか、および/または外装袋や外装ケース等の別の包装体でさらに包装して密封した後、凍結処理する。凍結処理は急速冷凍、緩慢冷凍いずれも採用できるが、急速冷凍が好ましい。一旦急速冷凍で凍結させた後は、通常の冷凍保存条件で保存すればよい。
上記調理済み麺類が充填された包装袋は、さらにラップ、フィルム、袋、トレイ、箱などの別の包装体で密封された状態、またはトップシールなどにより通気部がシールされた状態で提供されてもよい。これらの別の包装体またはシールは、マイクロ波加熱前までは上記包装袋とその内部の冷凍麺類を保護し、そしてマイクロ波加熱時には除去される。
本発明のマイクロ波調理用包装冷凍麺類は、上記包装袋に充填された状態でマイクロ波加熱される。マイクロ波加熱は、通常の冷凍麺類を解凍する場合と同様に行えばよい。例えば、260gの調理済みスパゲティの場合、500Wで4分程度である。なお、上記包装袋が通気部をシールで密封されているか、および/または別の包装体でさらに密封されている場合は、当該シールや別の包装体を除去するか、該通気部からの通気が妨げられないよう開封するなどしてからマイクロ波加熱される。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
(包装袋)
以下の実施例では、ポリプロピレン製のピロー包装袋を用いた。中身は19cm×19cm×2.5cmの形状で冷凍した調理済みの冷凍スパゲティであり、19cm×19cmの面が電子レンジに載置する際に底になるように包装袋に充填した。即ち、48cm×24cmのフィルムを短軸にそって環状にし、端部同士をセンターシールし、センターシール部が底面の中央になるよう冷凍スパゲティを充填後、左右をエンドシールした。この包装体は、冷凍スパゲティを充填した状態で電子レンジ庫内に載置したときに上側になる面(上面)に通気部を有していた。包装体の上面は、約23.5cm×22cmの方形であった。各通気部は、サイズが0.25×0.05=0.0125cm2であり、包装袋あたり25個(通気部の合計0.3125cm2)が設けられた。各通気部はまた、以下の手順で計算される通気部の範囲を有するように配置された。
(通気部の範囲の計算方法)
冷凍麺を充填した包装袋を電子レンジ庫内に載置する向きで平面上におき、冷凍麺の上面の中心が包装袋の上面の中心にくるよう位置調整後、冷凍麺の上部を覆う包装袋のフィルムを冷凍麺に隙間がないように密着させた状態で、冷凍麺の外縁にそってマーキングした。当該マーキングで囲まれた範囲を、包装袋の上面の中央領域とした。その面積は361cm2(19cm×19cm)であった。
次いで、再度該包装袋を垂直上方向から観察して、上記で決定した包装袋の上面の中央領域と同心の相似形であって、上記で決定した各通気部の位置(各孔の中心)を全て含み、且つ面積が最小となる図形を決定し、当該図形の面積を求めた。求めた面積を包装袋の上面の中央領域の面積で割った値(%)を、通気部の範囲とした。
包装袋の突き刺し強度試験は、食品衛生法の食品、添加物等の規格基準「突き刺し強度試験」に準じて行った。測定試料を固定し、試料面に直径1.0mm、先端部形状が半径0.5mmの半円形の針を50±5mm/分の速度で突き刺し、針が貫通するまでの最大荷重(N:ニュートン)を測定した。
(製造例1〜8)
市販の乾燥スパゲティを歩留り220〜240%まで茹でた後、冷水にさらして冷却した。水をよく切って170gずつをトレイ(19cm×19cm)に盛りつけ、麺塊上部に市販のカルボナーラソース(日清フーズ製;65℃での粘度約500mPa・s)100gを載置した。この調理済みスパゲティを−35℃で急速凍結し、凍結後にトレイより取り外し、表1記載の包装袋に充填し、冷凍包装スパゲティを製造した。
(試験例1−1)
製造例1〜8の冷凍包装スパゲティを、未開封のまま直径25cmの白皿に載せ、電子レンジ500Wで中心部の品温が60℃以上になるまで加熱した。加熱後、包装体の破損の有無を観察した。さらに、包装袋通気部付近からの内容物の漏出、およびレンジ庫内や皿への食品の飛散の程度を表2に記載の評価基準に従って評価した。その後包装袋を開封して中身を皿に取り出し、スパゲティの品質を表2に記載の評価基準に従って評価した。漏出、飛散および品質の評価は10人のパネラーにより行った。評価の平均値を表1に示す。製造例7および8では、包装袋が破裂したものにおいてスパゲティ表面が乾燥するなどの問題があった。
Figure 2014132838
Figure 2014132838
(試験例1−2)
製造例1〜8の冷凍包装スパゲティを各24個ずつ別々にダンボールに梱包し、製造例毎に5個のダンボールを製造した。このダンボールを高さ60cmから5回落下させた後、開梱して包装袋の破損状況を確認した。破損した包装袋の個数を表3に示す。
Figure 2014132838
(試験例2)
製造例1と同様に、但し表4記載の包装袋を用いて、冷凍包装スパゲティを製造した。製造した冷凍包装スパゲティを、試験例1−1と同様の評価基準に従って評価した。結果を表4に示す。製造例9、15および16では、包装袋が破裂したものにおいてスパゲティ表面が乾燥するなどの問題があった。
Figure 2014132838
(試験例3)
製造例5と同じ包装袋を用いて、但し、充填するソースを表5のように変えて、冷凍包装スパゲティを製造した。製造した冷凍包装スパゲティを、試験例1−1と同様の評価基準に従って評価した。結果を表5に示す。
Figure 2014132838

Claims (8)

  1. マイクロ波調理用包装冷凍麺類であって、
    調理済み麺類と、該調理済み麺類が充填された包装袋とを備え、
    該包装袋は上面に複数の通気部を有し、
    該複数の通気部は、該包装袋の上面の中央領域と同心であって、且つ面積が該包装袋の上面の中央領域の面積の6〜34%となる相似形の内部に対応する範囲に配置される、
    冷凍麺類。
  2. 前記通気部の開口部の最大長が0.1〜5.0mmである、請求項1記載の冷凍麺類。
  3. 前記通気部が、上記包装体の表面積100cm2あたり5箇所以上設けられている、請求項1又は2記載の冷凍麺類。
  4. 前記複数の通気部の開口部の合計面積が前記包装袋の表面積100cm2あたり0.02〜5cm2である、請求項1〜3のいずれか1項記載の冷凍麺類。
  5. 前記包装袋が突き刺し強度が10N以上の素材から製造されている、請求項1〜4のいずれか1項記載の冷凍麺類。
  6. 前記通気部が円形である、請求項1〜5のいずれか1項記載の冷凍麺類。
  7. 前記包装袋が、前記調理済み麺類とともに50〜70℃における粘度が10〜100000mPa・sである調味液を含む、請求項1〜6のいずれか1項記載の冷凍麺類。
  8. マイクロ波調理中での冷凍麺類の包装袋からの漏出又は飛散を防止する方法であって、
    包装袋に、調理済み麺類と、50〜70℃における粘度が10〜100000mPa・sである調味液とを充填することを含み、
    該包装袋は上面に複数の通気部を有し、
    該複数の通気部は、該包装袋の上面の中央領域と同心であって、且つ面積が該包装袋の上面の中央領域の面積の6〜34%となる相似形の内部に対応する範囲に配置される、
    方法。
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