JP2014132107A - エッチング液、補給液及び銅配線の形成方法 - Google Patents

エッチング液、補給液及び銅配線の形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】銅配線の直線性を損なうことなくサイドエッチングを抑制できるエッチング液とその補給液、及び銅配線の形成方法を提供する。
【解決手段】本発明のエッチング液は、銅のエッチング液であって、酸と、酸化性金属イオンと、化合物Aとを含む水溶液であり、前記化合物Aが、チオール基、スルフィド基及びジスルフィド基(ただし、スルフィド基及びジスルフィド基は、硫黄原子と、これに連結する異種原子とが単結合により連結され、かつπ共役を形成しない基である。)からなる群より選択される少なくとも1種の硫黄含有官能基と、アミノ基とを分子内に有することを特徴とする。本発明の銅配線(1)の形成方法は、銅層のエッチングレジスト(2)で被覆されていない部分をエッチングする銅配線(1)の形成方法であって、前記本発明のエッチング液を用いてエッチングすることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、銅のエッチング液とその補給液、及び銅配線の形成方法に関する。
プリント配線板の製造において、フォトエッチング法で銅配線パターンを形成する場合、エッチング液として塩化鉄系エッチング液、塩化銅系エッチング液、アルカリ性エッチング液などが用いられている。これらのエッチング液を使用すると、サイドエッチングとよばれるエッチングレジスト下の銅が配線パターンの側面から溶解する場合があった。即ち、エッチングレジストでカバーされることによって、本来エッチングで除去されないことが望まれる部分(即ち、銅配線部分)が、エッチング液により除去されて、当該銅配線の底部から頂部になるに従い幅が細くなる現象が生じていた。特に銅配線パターンが微細な場合、このようなサイドエッチングはできる限り少なくしなければならない。このサイドエッチングを抑制するために、アゾール化合物が配合されたエッチング液が提案されている(例えば下記特許文献1、2参照)。
特開平6−57453号公報 特開2005−330572号公報
しかしながら、特許文献1に記載のエッチング液では、サイドエッチング抑制効果は未だ不充分であった。
また、特許文献2に記載のエッチング液によれば、サイドエッチングについては抑制できるが、特許文献2に記載のエッチング液を通常の方法で使用すると、銅配線の側面にがたつきが生じるおそれがあった。銅配線の側面にがたつきが生じると、銅配線の直線性が低下して、プリント配線板の上方から銅配線幅を光学的に検査する際に、誤認識を引き起こすおそれがあった。また、極端に直線性が悪化するとプリント配線板のインピーダンス特性が低下するおそれがあった。
このように、従来のエッチング液では、銅配線の直線性を損なうことなくサイドエッチングを抑制するのは困難であった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、銅配線の直線性を損なうことなくサイドエッチングを抑制できるエッチング液とその補給液、及び銅配線の形成方法を提供する。
本発明のエッチング液は、銅のエッチング液であって、酸と、酸化性金属イオンと、化合物Aとを含む水溶液であり、前記化合物Aが、チオール基、スルフィド基及びジスルフィド基(ただし、スルフィド基及びジスルフィド基は、硫黄原子と、これに連結する異種原子とが単結合により連結され、かつπ共役を形成しない基である。)からなる群より選択される少なくとも1種の硫黄含有官能基と、アミノ基とを分子内に有することを特徴とする。
本発明の補給液は、前記本発明のエッチング液を連続又は繰り返し使用する際に、前記エッチング液に添加する補給液であって、酸と、化合物Aとを含む水溶液であり、前記化合物Aが、チオール基、スルフィド基及びジスルフィド基(ただし、スルフィド基及びジスルフィド基は、硫黄原子と、これに連結する異種原子とが単結合により連結され、かつπ共役を形成しない基である。)からなる群より選択される少なくとも1種の硫黄含有官能基と、アミノ基とを分子内に有することを特徴とする。
本発明の銅配線の形成方法は、銅層のエッチングレジストで被覆されていない部分をエッチングする銅配線の形成方法であって、前記本発明のエッチング液を用いてエッチングすることを特徴とする。
なお、上記本発明における「銅」は、銅からなるものであってもよく、銅合金からなるものであってもよい。また、本明細書において「銅」は、銅又は銅合金を指す。
本発明によれば、銅配線の直線性を損なうことなくサイドエッチングを抑制できるエッチング液とその補給液、及び銅配線の形成方法を提供することができる。
本発明のエッチング液によりエッチングした後の銅配線の一例を示す部分断面図である。
本発明のエッチング液は、酸と、酸化性金属イオンと、化合物Aとを含む水溶液であり、前記化合物Aが、チオール基、スルフィド基及びジスルフィド基(ただし、スルフィド基及びジスルフィド基は、硫黄原子と、これに連結する異種原子とが単結合により連結され、かつπ共役を形成しない基である。)からなる群より選択される少なくとも1種の硫黄含有官能基と、アミノ基とを分子内に有することを特徴とする。
図1は、本発明のエッチング液によりエッチングした後の銅配線の一例を示す部分断面図である。銅配線1上には、エッチングレジスト2が形成されている。そして、エッチングレジスト2の端部の直下における銅配線1の側面に、保護皮膜3が形成されている。この保護皮膜3は、エッチングの進行とともにエッチング液中に生成する第一銅イオン及びその塩と、化合物Aとにより主に形成されると考えられる。本発明のエッチング液によれば、上記化合物Aを含むため、均一な保護皮膜3が形成されると考えられる。これにより、銅配線1のがたつきが軽減されるため、銅配線1の直線性を損なうことなくサイドエッチングを抑制できると考えられる。よって、本発明のエッチング液によれば、プリント配線板の製造工程における歩留まりを改善できる。なお、保護皮膜3はエッチング処理後に除去液による処理で簡単に除去することができる。上記除去液としては、過酸化水素と硫酸の混合液、塩酸などの酸性液、あるいはジプロピレングリコールモノメチルエーテルなどの有機溶媒などが好ましい。
なお、上記特許文献2のエッチング液で銅配線を形成すると、本発明のエッチング液でエッチングしたときよりも不均一な保護皮膜が厚く形成されると考えられるため、銅配線の直線性が損なわれるものと推測される。
また、上記特許文献2のエッチング液を用いる場合、エッチング速度が遅いため、処理速度の低下を招き、生産性が低下していたが、本発明のエッチング液は、一般的な塩化鉄系エッチング液又は塩化銅系エッチング液と同等のエッチング速度を維持できるため、生産性を低下させずに歩留まりを改善できる。
本発明のエッチング液に用いられる酸は、無機酸及び有機酸から適宜選択可能である。前記無機酸としては、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸などが挙げられる。前記有機酸としては、ギ酸、酢酸、シュウ酸、マレイン酸、安息香酸、グリコール酸などが挙げられる。前記酸の中では、エッチング速度の安定性及び銅の溶解安定性の観点から、塩酸が好ましい。
前記酸の濃度は、好ましくは7〜180g/Lであり、より好ましくは10〜110g/Lである。酸の濃度が7g/L以上の場合は、エッチング速度が速くなるため、銅を速やかにエッチングすることができる。また、酸の濃度が180g/L以下の場合は、銅の溶解安定性が維持されるとともに、作業環境の悪化を抑制できる。
本発明のエッチング液に用いられる酸化性金属イオンは、金属銅を酸化できる金属イオンであればよく、例えば第二銅イオンや、第二鉄イオン等が挙げられる。サイドエッチングを抑制する観点、及びエッチング速度の安定性の観点から、酸化性金属イオンとして第二銅イオンを用いることが好ましい。
前記酸化性金属イオンは、酸化性金属イオン源を配合することによって、エッチング液中に含有させることができる。例えば、酸化性金属イオン源として第二銅イオン源を用いる場合、その具体例としては、塩化銅、硫酸銅、臭化銅、有機酸の銅塩、水酸化銅などが挙げられる。例えば、酸化性金属イオン源として第二鉄イオン源を用いる場合、その具体例としては、塩化鉄、臭化鉄、ヨウ化鉄、硫酸鉄、硝酸鉄、有機酸の鉄塩などが挙げられる。
前記酸化性金属イオンの濃度は、好ましくは10〜250g/Lであり、より好ましくは10〜200g/Lであり、更に好ましくは15〜160g/Lであり、更により好ましくは30〜160g/Lである。酸化性金属イオンの濃度が10g/L以上の場合は、エッチング速度が速くなるため、銅を速やかにエッチングすることができる。また、酸化性金属イオンの濃度が250g/L以下の場合は、銅の溶解安定性が維持される。
本発明のエッチング液には、銅配線の直線性を損なうことなくサイドエッチングを抑制するために、チオール基、スルフィド基及びジスルフィド基からなる群より選択される少なくとも1種の硫黄含有官能基と、アミノ基とを分子内に有する化合物Aが配合される。なお、本発明におけるスルフィド基及びジスルフィド基は、いずれも硫黄原子と、これに連結する異種原子とが単結合により連結され、かつπ共役を形成しない基を指す。
前記化合物Aとしては、チオール基、スルフィド基及びジスルフィド基からなる群より選択される少なくとも1種の硫黄含有官能基と、アミノ基とを分子内に有する化合物である限り特に限定されないが、脂肪族化合物から選択されることが好ましい。脂肪族化合物は芳香族化合物に比べて水溶液への溶解性が高いため、均一な保護皮膜を容易に形成することができると考えられる。
前記化合物Aの具体例としては、2−アミノエタンチオール、2−(ジメチルアミノ)エタンチオール、2−(ジエチルアミノ)エタンチオール、2−(ジイソプロピルアミノ)エタンチオール等のチオール基とアミノ基を有する化合物;2,2’−チオビス(エチルアミン)、2−(エチルチオ)エチルアミン、テトラメチルチウラムモノスルフィド等のスルフィド基とアミノ基を有する化合物;シスタミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)ジスルフィド等のジスルフィド基とアミノ基を有する化合物等が挙げられる。前記化合物Aは塩酸塩又は硫酸塩などの塩の形態であってもよい。また、前記化合物Aは2種以上を併用してもよい。なかでも、銅配線の直線性向上の観点、及びサイドエッチングを効果的に抑制する観点からチオール基とアミノ基を有する化合物が好ましい。
前記化合物Aの濃度は、0.005〜10g/Lが好ましく、0.01〜5g/Lがより好ましい。この範囲内であれば、銅配線の直線性を向上させ、かつサイドエッチングを効果的に抑制できる。
本発明のエッチング液には、銅配線の直線性を向上させ、かつサイドエッチングを効果的に抑制するために、脂環式アミン化合物を配合してもよい。本発明のエッチング液に脂環式アミン化合物を配合する場合、上記と同様の観点から、エッチング液中の脂環式アミン化合物の濃度は、0.01〜10g/Lが好ましく、0.02〜5g/Lがより好ましい。
前記脂環式アミン化合物としては、銅配線の直線性を向上させ、かつサイドエッチングを効果的に抑制する観点から、分子量が43〜500程度の脂環式アミン化合物を用いるのが好ましく、ピロリジン化合物、ピペリジン化合物及びピペラジン化合物から選択される1種以上の脂環式アミン化合物を使用するのがより好ましい。
なかでも、サイドエッチングを効果的に抑制し、かつ銅配線の直線性をより向上させるには、ピペラジン等のピペラジン化合物を使用するのが好ましく、下記式(I)に示すピペラジン化合物を使用するのがより好ましい。
Figure 2014132107
[式中、R及びRは、それぞれ独立に水素又は炭素数1〜6の炭化水素誘導基を示す。ただし、R及びRの少なくとも一方は炭素数1〜6の炭化水素誘導基を示す。]
なお、上記炭化水素誘導基とは、炭素及び水素からなる炭化水素基にて、一部の炭素又は水素が、他の原子又は置換基に置き換わっていてもよいものを指す。炭化水素誘導基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アミノメチル基、アミノエチル基、アミノプロピル基、ジメチルアミノメチル基、ジメチルアミノエチル基、ジメチルアミノプロピル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、アリル基、アセチル基、フェニル基、ヒドロキシエトキシメチル基、ヒドロキシエトキシエチル基、ヒドロキシエトキシプロピル基等が例示できる。
上記式(I)に示すピペラジン化合物の具体例としては、N−メチルピペラジン、N−エチルピペラジン、N,N−ジメチルピペラジン、N−アリルピペラジン、N−イソブチルピペラジン、N−ヒドロキシエトキシエチルピペラジン、N−フェニルピペラジン、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン、1−(2−ジメチルアミノエチル)−4−メチルピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン等が例示できる。このうち、サイドエッチングの抑制、及び銅配線の直線性向上の観点から、前記式(I)において、R及びRの少なくとも一方がアミノ基を有するピペラジン化合物が好ましい。このようなピペラジン化合物としては、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン、1−(2−ジメチルアミノエチル)−4−メチルピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン等が例示できる。
前記ピロリジン化合物としては、ピロリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピロリジン、1−(2−アミノエチル)ピロリジン、N−メチルピロリジン、N−ホルミルピロリジン、3−アミノピロリジン、N−ベンジル−3−アミノピロリジン等が例示できる。
前記ピペリジン化合物としては、ピペリジン、N−ピペリジンエタノール、N−メチルピペリジン、N−エチルピペリジン、4−アミノピペリジン、4−ピペリジンカルボン酸、4−アミノメチルピペリジン等が例示できる。
本発明のエッチング液には、上述した成分以外にも、本発明の効果を妨げない程度に他の成分を添加してもよい。例えば、成分安定剤、消泡剤などを添加してもよい。前記他の成分を添加する場合、その濃度は0.001〜5g/L程度である。
上記エッチング液は、上記の各成分を水に溶解させることにより、容易に調製することができる。上記水としては、イオン性物質及び不純物を除去した水が好ましく、例えばイオン交換水、純水、超純水などが好ましい。
上記エッチング液は、各成分を使用時に所定の濃度になるように配合してもよく、濃縮液を調製しておき使用直前に希釈して使用してもよい。上記エッチング液の使用方法は、特に限定されないが、サイドエッチングを効果的に抑制するには、後述するようにスプレーを用いてエッチングすることが好ましい。また、使用時のエッチング液の温度は、特に制限はないが、生産性を高く維持した上で、サイドエッチングを効果的に抑制するには20〜55℃で使用することが好ましい。
本発明の補給液は、本発明のエッチング液を連続又は繰り返し使用する際に、前記エッチング液に添加する補給液であって、酸と、化合物Aとを含む水溶液である。前記補給液中の各成分は、上述した本発明のエッチング液に配合できる成分と同様である。前記補給液を添加することにより、前記エッチング液の各成分比が適正に保たれるため、上述した本発明のエッチング液の効果を安定して維持できる。なお、本発明の補給液には、更に塩化第二銅などの第二銅イオン源が第二銅イオン濃度で14g/Lの濃度を超えない範囲で含まれていてもよい。また、本発明の補給液には、前記成分以外に、エッチング液に添加する成分が配合されていてもよい。
前記補給液中の各成分の濃度は、エッチング液中の各成分の濃度に応じて適宜設定されるが、上述した本発明のエッチング液の効果を安定して維持するという観点から、酸の濃度が7〜360g/L、化合物Aの濃度が0.005〜10g/Lであることが好ましい。また、エッチング液が前記脂環式アミン化合物を含む場合、前記補給液は、前記脂環式アミン化合物を0.01〜10g/Lの濃度で含むことが好ましい。
本発明の銅配線の形成方法は、銅層のエッチングレジストで被覆されていない部分をエッチングする銅配線の形成方法において、上述した本発明のエッチング液を用いてエッチングすることを特徴とする。これにより、上述したように、銅配線の直線性を損なうことなくサイドエッチングを抑制できる。また、本発明の銅配線の形成方法を採用した銅配線形成工程において、本発明のエッチング液を連続又は繰り返し使用する場合は、上述した本発明の補給液を添加しながらエッチングすることが好ましい。前記エッチング液の各成分比が適正に保たれるため、上述した本発明のエッチング液の効果を安定して維持できるからである。
本発明の銅配線の形成方法では、上記銅層のエッチングレジストで被覆されていない部分に、上記エッチング液をスプレーにより噴霧することが好ましい。サイドエッチングを効果的に抑制できるからである。スプレーする際、ノズルは特に限定されず、扇形ノズル又は充円錐ノズル等が使用できる。
スプレーでエッチングする場合、スプレー圧は、0.04MPa以上が好ましく、0.08MPa以上がより好ましい。スプレー圧が0.04MPa以上であれば、保護皮膜を適切な厚みで銅配線の側面に形成できる。これにより、サイドエッチングを効果的に防止できる。なお、上記スプレー圧は、エッチングレジストの破損防止の観点から0.30MPa以下が好ましい。
次に、本発明の実施例について比較例と併せて説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定して解釈されるものではない。
表1、2に示す組成の各エッチング液を調製し、後述する条件でエッチングを行い、後述する評価方法により各項目について評価した。なお、表1、2に示す組成の各エッチング液において、残部はイオン交換水である。また、表1、2に示す塩酸の濃度は、塩化水素としての濃度である。
(使用した試験基板)
厚み12μmの電解銅箔(JX日鉱日石金属社製、スタンダードプロファイル銅箔、商品名:JTC箔)を積層した銅張積層板を用意し、前記銅箔をパラジウム触媒含有処理液(奥野製薬社製、商品名:アドカッパーシリーズ)で処理した後、無電解銅めっき液(奥野製薬社製、商品名:アドカッパーシリーズ)を用いて無電解銅めっき膜を形成した。次いで、電解銅めっき液(奥野製薬社製、商品名:トップルチナSF)を用いて、前記無電解銅めっき膜上に厚み13μmの電解銅めっき膜を形成した。得られた電解銅めっき膜上に、ドライフィルムレジスト(旭化成イーマテリアルズ社製、商品名:SUNFORT AQ−2559)を用いて、厚み25μmのエッチングレジストパターンを形成した。この際、エッチングレジストパターンは、ライン/スペース(L/S)=45μm/35μmのレジストパターンと、L/S=40μm/150μmのレジストパターンとが混在したパターンとした。
(エッチング条件)
エッチングは充円錐ノズル(いけうち社製、商品名:ISJJX020)を使用して、スプレー圧0.12MPa、処理温度40℃の条件で行った。エッチング加工時間は、L/S=45μm/35μmのレジストパターン領域におけるエッチング後の銅配線の底部幅が40μmに至る時点に設定した。エッチング後、水洗、乾燥を行って、以下に示す評価を行った。
(サイドエッチング量)
エッチング処理した各試験基板の一部を切断し、これを冷感埋め込み樹脂に埋め込み、銅配線の断面を観察できるように研磨加工を行った。そして、光学顕微鏡を用いて200倍で前記断面を観察し、L/S=45μm/35μmのレジストパターン領域における銅配線の頂部幅(W1)及び銅配線の底部幅(W2)を計測して、その差(W2−W1)をサイドエッチング量(μm)とした。結果を表1、2に示す。
(直線性)
エッチング処理した各試験基板を3重量%水酸化ナトリウム水溶液に60秒間浸漬し、エッチングレジストを除去した。その後、塩酸(塩化水素濃度:7重量%)を用い、扇形ノズル(いけうち社製、商品名:VP9020)で、スプレー圧0.12MPa、処理温度30℃、処理時間30秒で保護皮膜を除去した。そして、光学顕微鏡を用いて200倍で試験基板上面を観察し、L/S=40μm/150μmのレジストパターン領域における銅配線頂部の配線幅を20μm間隔で10箇所計測し、その標準偏差を直線性(μm)とした。結果を表1、2に示す。
Figure 2014132107
Figure 2014132107
表1に示すように、本発明の実施例によれば、いずれの評価項目についても良好な結果が得られた。一方、表2に示すように、比較例については、一部の評価項目で実施例に比べ劣る結果が得られた。この結果から、本発明によれば、銅配線の直線性を損なうことなくサイドエッチングを抑制できることが分かった。
1 銅配線
2 エッチングレジスト
3 保護皮膜

Claims (11)

  1. 銅のエッチング液であって、
    前記エッチング液は、酸と、酸化性金属イオンと、化合物Aとを含む水溶液であり、
    前記化合物Aは、チオール基、スルフィド基及びジスルフィド基(ただし、スルフィド基及びジスルフィド基は、硫黄原子と、これに連結する異種原子とが単結合により連結され、かつπ共役を形成しない基である。)からなる群より選択される少なくとも1種の硫黄含有官能基と、アミノ基とを分子内に有する、エッチング液。
  2. 前記酸が、塩酸である請求項1に記載のエッチング液。
  3. 前記酸化性金属イオンが、第二銅イオンである請求項1又は2に記載のエッチング液。
  4. 前記化合物Aが、脂肪族化合物である請求項1〜3のいずれか1項に記載のエッチング液。
  5. 前記酸の濃度が、7〜180g/Lであり、
    前記酸化性金属イオンの濃度が、10〜250g/Lであり、
    前記化合物Aの濃度が、0.005〜10g/Lである請求項1〜4のいずれか1項に記載のエッチング液。
  6. 脂環式アミン化合物を更に含む請求項1〜5のいずれか1項に記載のエッチング液。
  7. 前記脂環式アミン化合物が、ピロリジン化合物、ピペリジン化合物及びピペラジン化合物から選択される1種以上である請求項6に記載のエッチング液。
  8. 前記ピペラジン化合物が、下記式(I)に示す化合物である請求項7に記載のエッチング液。
    Figure 2014132107
    [式中、R及びRは、それぞれ独立に水素又は炭素数1〜6の炭化水素誘導基を示す。ただし、R及びRの少なくとも一方は炭素数1〜6の炭化水素誘導基を示す。]
  9. 前記脂環式アミン化合物の濃度が、0.01〜10g/Lである請求項6〜8のいずれか1項に記載のエッチング液。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のエッチング液を連続又は繰り返し使用する際に、前記エッチング液に添加する補給液であって、
    前記補給液は、酸と、化合物Aとを含む水溶液であり、
    前記化合物Aは、チオール基、スルフィド基及びジスルフィド基(ただし、スルフィド基及びジスルフィド基は、硫黄原子と、これに連結する異種原子とが単結合により連結され、かつπ共役を形成しない基である。)からなる群より選択される少なくとも1種の硫黄含有官能基と、アミノ基とを分子内に有する、補給液。
  11. 銅層のエッチングレジストで被覆されていない部分をエッチングする銅配線の形成方法であって、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載のエッチング液を用いてエッチングする、銅配線の形成方法。
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