JP2014127323A - 有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法及び有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法及び有機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDF

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Abstract

【課題】生産性とバリア性を両立し、且つ有機エレクトロルミネッセンス層にダメージを与え難い有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法及び有機エレクトロルミネッセンス素子を提供する。
【解決手段】本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法は、基板上に形成された有機エレクトロルミネッセンス層上に、プラズマで支援せず、熱反応のみの原子層堆積法を行って第1層を形成する第1層形成工程S1と、前記第1層上に、プラズマ支援原子層堆積法を行って第2層を形成する第2層形成工程S2と、を含むことを特徴とする。また、本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、前記した有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法によって製造されたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法及び有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
有機物質を使用した有機エレクトロルミネッセンス(単に、「有機EL」ということもある。)素子は、固体発光型の安価な大面積フルカラー表示素子や書き込み光源アレイとしての用途が有望視されており、活発な研究開発が進められている。有機EL素子は、基板上に形成された第1電極(陽極又は陰極)と、その上に積層された有機発光物質を含有する有機化合物層(単層部又は多層部)すなわち発光層と、この発光層上に積層された第2電極(陰極又は陽極)とを有する薄膜型の素子である。この様な有機EL素子に電圧を印加すると、有機化合物層に陰極から電子が注入され、陽極から正孔が注入される。この電子と正孔が発光層において再結合し、エネルギー準位が伝導帯から価電子帯に戻る際にエネルギーを光として放出することにより発光が得られることが知られている。
この様に、有機EL素子は薄膜型の素子であるため、1個又は複数個の有機EL素子を基板上に形成した有機ELパネルをバックライト等の面光源として利用した場合には、面光源を備えた装置を容易に薄型にすることができる。又、画素としての有機EL素子を基板上に所定個数形成した有機ELパネルをディスプレイパネルとして用いて表示装置を構成した場合には、視認性が高い、視野角依存性がないなど、液晶表示装置では得られない利点がある。
このような有機EL素子に用いられる有機発光材料等の有機物は水分や酸素等に弱く、性能が劣化する。又、電極も酸化により大気中では特性が急激に劣化する。これらの劣化を防止するため、一般的には金属缶や掘りガラス等で形成された封止キャップ缶を素子基板に接着剤にて貼り合せ封止する方法が提案されている。これは、密閉封止空間を有し、封止空間内に不活性ガスを充填し、更に吸湿材を配置したものである。このようにすると、素子表面陰極上は空間を有しているので、素子への外部応力による劣化はない構成となっている。しかしながら、有機EL素子自体は薄いのに封止部材の厚みと吸湿材を配置するための空間の厚みを持つこととなり、全体として厚みのある発光素子となっている。
近年、有機EL素子のフレキシブル化、薄型化の要望が高くなり、素子面上に空間を設けず封止材を貼り合せる密着タイプの封止形態が提案されている。これは固体封止と呼ばれており、有機EL素子の表面にバリア層を設け、さらに接着剤を介して保護基材を接着させて封止する技術が一般的に知られている。そのような技術として、例えば、特許文献1〜3に記載の発明が提案されている。
特許文献1には、基板と、少なくともこの基板上に形成されたホール注入電極と、発光機能に関与する有機層と、電子注入電極とを有し、前記電子注入電極は基板と反対側に封止膜を有し、かつこの封止膜はケイ素、酸素、及び窒素を含有する有機EL素子が記載されている。また、この特許文献1では封止膜をプラズマCVDで成膜する旨記載されている。
特許文献2には、構成素子をカプセリングするバリア層を有する電子構成素子を作製する方法において、該方法は、少なくとも1つの機能層を有する基板を準備するステップと、プラズマ支援原子堆積法(プラズマALD)を用いて前記の機能層に少なくとも1つの第1バリア層を被着するステップと、プラズマ支援化学気相成長(プラズマCVD)を用いて前記の機能層に少なくとも1つの第2バリア層を被着するステップとを有することを特徴とする、構成素子をカプセリングするバリア層を有する電子構成素子を作製する方法が記載されている。
特許文献3には、オプトエレクトロニクス構成素子のための薄膜カプセル化部であって、原子層堆積法を用いて堆積された第1のALD層と、原子層堆積法を用いて堆積された第2のALD層とを含んだ積層構造体を有していることを特徴とする薄膜カプセル化部が記載されている。この特許文献3には、第1のALD層と第2のALD層は、可視光に対する透過度の適合性を高めるため、2つの異なる材料で形成する旨記載されている。
特開2001−60491号公報 特表2011−515789号公報 特表2012−521623号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明は、プラズマCVDで封止膜を成膜するので、膜厚が薄いと十分なバリア性を得ることができなかった。そのため、十分なバリア性を確保するためには封止膜の膜厚をミクロンオーダーまで厚くする必要があり、生産性が悪いという問題があった。
特許文献2に記載の発明は、プラズマ支援原子堆積法(プラズマALD)でバリア層を成膜するので、プラズマと活性な材料によって有機EL素子がダメージを受け、輝度が劣化してしまう問題があった。
そして、特許文献3に記載の発明は、第1のALD層と第2のALD層は、透過度の調整を主目的とするため、2つの異なる材料で形成することを要する。同一膜厚であれば、バリア性が良い材料のみを用いて、単膜で構成した方が高いバリア性を得ることができることから、特許文献3に記載の発明に係る構成では、バリア性が劣ってしまう問題があった。
本発明は前記状況に鑑みてなされたものであり、生産性とバリア性を両立し、且つ有機エレクトロルミネッセンス層にダメージを与え難い有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法及び有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することを課題とする。
本発明の前記課題は以下の手段によって達成される。
1.有機エレクトロルミネッセンス素子を製造する有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法であって、基板上に形成された有機エレクトロルミネッセンス層上に、プラズマで支援せず、熱反応のみの原子層堆積法を行って第1層を形成する第1層形成工程と、前記第1層上に、プラズマ支援原子層堆積法を行って第2層を形成する第2層形成工程と、を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法。
2.前記第2層上に、前記第1層及び前記第2層よりも弾性率の低い第3層を形成する第3層形成工程を含むことを特徴とする前記1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法。
3.前記第3層を、プラズマCVD法、遷移領域で反応させるスパッタ法、及び活性化蒸着法のうちの少なくとも一つで形成することを特徴とする前記2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法。
4.前記第1層及び前記第2層がアルミナ層であり、前記第3層はSiを含有する無機層であることを特徴とする前記2又は3に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法。
5.前記第1層及び前記第2層の厚さがそれぞれ3〜25nmであり、前記第3層の厚さが100〜350nmであることを特徴とする前記2から4のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法。
6.前記第3層上に、接着層を形成する接着層形成工程を含むことを特徴とする前記2から5のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法。
7.前記接着層上に、バリア性が付与された基材を形成するバリア性基材形成工程を含むことを特徴とする前記6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法。
8.前記第1層及び前記第2層は原子層堆積法を行う装置の同室内で形成し、且つ、前記第1層の原料としてトリメチルアルミニウム及び、H2O若しくはO3を使用し、前記第2層は、前記第1層を所定厚さ形成した後に、原料をトリメチルアルミニウム及びO2に切り替えてから前記プラズマを援用することを特徴とする前記1から7のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法。
9.前記1から8のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法によって製造されたことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
本発明によれば、生産性とバリア性を両立し、且つ有機エレクトロルミネッセンス層にダメージを与え難い有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法及び有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することができる。
(a)は、本発明の一実施形態に係る有機EL素子製造方法の内容を示すフローチャートであり、(b)は、これによって製造される有機EL素子の構成を説明する概念断面図である。 (a)は、本発明の他の実施形態に係る有機EL素子製造方法の内容を示すフローチャートであり、(b)は、これによって製造される有機EL素子の構成を説明する概念断面図である。 (a)は、本発明の他の実施形態に係る有機EL素子製造方法の内容を示すフローチャートであり、(b)は、これによって製造される有機EL素子の構成を説明する概念断面図である。 (a)は、本発明の他の実施形態に係る有機EL素子製造方法の内容を示すフローチャートであり、(b)は、これによって製造される有機EL素子の構成を説明する概念断面図である。 本実施形態に係る有機EL素子の構成の一例を示す構成断面図である。
以下、適宜図面を参照して本発明に係る有機EL素子製造方法及び有機EL素子を実施するための形態(実施形態)について詳細に説明する。
[有機EL素子製造方法]
はじめに、図1(a)及び(b)を参照して、本発明に係る有機EL素子製造方法について説明する。
図1(a)及び(b)に示すように、本実施形態に係る有機EL素子製造方法は、第1層形成工程S1と、第2層形成工程S2と、を含み、これらの工程をこの順序で連続して行う。
(第1層形成工程)
第1層形成工程S1は、基板2上に形成された有機EL層3上に、プラズマで支援せず、熱反応のみの原子層堆積法(熱ALD)を行って第1層4を形成する工程である。
なお、有機EL層3は公知の手法により基板2上に形成することができる。有機EL層3の成膜については後述する。
原子層堆積法(Atomic Layer Deposition;ALD)は、原料ガスを切り替えて1原子層ずつ交互に基板に吸着させ、これを反応させることで成膜する方法である。反応の活性化手段の違いにより、熱ALDとプラズマALDに分けることができる。
熱ALDは、前記したように、プラズマを発生させることなく、加熱された基板に、成膜のための原料となるガスを交互に供給することにより成膜するものである。
プラズマALDは、熱ALDの方式に加えてプラズマを発生させ、反応をさらに促進させて成膜するものである。プラズマALDは熱ALDよりも低温プロセス域において緻密でバリア性の良い膜を形成することができる。
この第1層形成工程S1では、プラズマを使用しないので、有機EL層3にダメージを与え難い。また、熱ALDで形成した第1層4は、プラズマ支援原子層堆積法(プラズマALD)で形成した層と比較すると、単層としてはバリア性は劣るものの、これを形成することによって、有機EL層3に耐プラズマ性を付与することができる。つまり、この第1層4が耐プラズマ性下地膜として機能し、この工程に引き続いて行われる第2層形成工程S2でのプラズマALDによる有機EL層3へのダメージを軽減させることができる。
第1層4としてアルミナ(Al23)層を形成する場合は、反応ガスとしてトリメチルアルミニウム(TMA;(CH3)3Al)を基板に吸着させた後、原料を切り替えて水(H2O)若しくはO3を反応チャンバー内に導入し、80〜120℃程度で反応させる操作を任意の回数繰り返す。第1層4の厚さが3〜25nmになったら第1層形成工程S1を終え、次工程に移る。
第1層形成工程S1の温度を80℃以上とすることにより、第1層4を形成する際の反応性が良くなり、膜質が向上するため、バリア性が良くなると共に、耐プラズマ性下地膜として十分に機能させることができる。そのため、次工程でプラズマALDにより第2層5を形成する際に、有機EL層3にダメージを与え難くすることができ、輝度が劣化するのを防止することができる。また、第1層形成工程S1の温度を120℃以下とすることにより、熱ALDで第1層4を形成する際に、熱による有機EL層3の熱劣化が発生し難く、輝度等の素子性能が劣化するのを防止することができる。
また、第1層4の厚さを3nm以上とすることにより、膜厚を十分に厚くすることができる。そのため、次工程でプラズマALDにより第2層5を形成する際に有機EL層3にダメージを与え難くすることができ、輝度が劣化するのを防止することができる。また、第1層4の厚さを25nm以下とすれば、成膜時間を過度に必要としないことから、コスト的な観点で好ましい。第1層4の厚さは、耐プラズマ性下地膜としての機能とコストを勘案すると、3〜5nmとするのが好ましい。
(第2層形成工程)
第2層形成工程S2は、第1層4上に、プラズマALDを行って第2層5を形成する工程である。
この第2層形成工程S2ではプラズマで支援しつつ、熱を加えて成膜するので、成膜された第2層5はさらに緻密で欠陥の無い膜が形成される。そのため、高いバリア性をもって有機EL素子1を封止することができる。
第2層5としてアルミナ(Al23)層を形成する場合は、反応ガスとしてトリメチルアルミニウム(TMA;(CH3)3Al)を基板に吸着させた後、原料を切り替えて酸素ガス(O2)を反応チャンバー内に導入し、80〜120℃程度のプラズマ雰囲気化で反応させる操作を任意の回数繰り返す。第2層5の厚さが3〜25nmになったら第2層形成工程S2を終える。
第2層形成工程S2の温度を80℃以上とすることにより、第2層5を形成する際の反応性が良くなり、膜質が向上するため、封止膜として十分に機能させることができる。そのため、高いバリア性をもって有機EL素子1を封止することができる。また、第2層形成工程S2の温度を120℃以下とすることにより、熱による有機EL層3の熱劣化が発生し難く、輝度等の素子性能が劣化するのを防止することができる。
また、第2層5の厚さを3nm以上とすることにより、膜厚を十分に厚くすることができる。そのため、高いバリア性をもって有機EL素1を封止することができる。また、第2層5の厚さを25nm以下とすれば、成膜時間を過度に必要としないことから、コスト的な観点で好ましい。第2層5の厚さは、バリア性とコストを勘案すると、5〜15nmとするのが好ましい。
前記した第1層形成工程S1と第2層形成工程S2は、原子層堆積法(ALD)を行う装置の同室(反応チャンバー)内で行って、第1層4と第2層5を形成するのが好ましい。これらの層を形成する際は、TMAとH2Oを原料として第1層4を所定厚さに形成した後、原料をTMAとO2に切り替え、その後にプラズマで支援するとよい。このようにすると、反応チャンバーが1室になり、設備増が防げると共に、基板2の入替えを伴わないため、パーティクル等の付着も防ぐことができる。そのため、品質のよい第1層4と第2層5を形成させることができる。
また、第1層4と第2層5が共にアルミナ(Al23)層である場合、第1層4と第2層5の間に界面が発生しないので、有機EL層3の比較的欠陥の多い凹凸のある膜表面を必要最低限の厚みで膜欠陥なく覆うことが可能となる。
この第2層5上に他の層を形成する場合、第2層5の膜欠陥が少ないことから、当該他の層も欠陥の少ない層を形成することが可能になる。従って、より高いバリア性をもって有機EL素子1を封止することが可能となる。また、これにより、従来よりも薄い膜厚で高いバリア性を確保することが可能となる。
(第3層形成工程)
本実施形態においては、図2(a)及び(b)に示すように、第1層形成工程S1、第2層形成工程S2に続けて、第3層形成工程S3を行うことができる。なお、第1層形成工程S1、第2層形成工程S2は前述した工程と同様であり、既に説明しているので詳細な説明を省略する。
第3層形成工程S3は、第1層4及び第2層5よりも弾性率の低い第3層6を形成する工程である。第1層4及び第2層5よりも弾性率の低い(すなわち、柔軟性の高い)第3層6を形成することによって、外部から圧力や衝撃が加えられたような場合であっても、第1層4や第2層5を損壊し難くすることができる。
第3層6の弾性率は、第1層4及び第2層5よりも高ければよく、特に限定されるものではないが、例えば、60〜80GPaなどとすることができる。なお、本発明における弾性率としては、以下の方法により測定されるナノインデンテーション弾性率(Er)をいう。
ナノインデンテーション弾性率(Er)は、例えば、エスアイアイ・ナノテクノロジー社製、走査プローブ顕微鏡SPI3800Nを用いると好適に測定することができる。
圧子としては、ベルコビッチ型圧子(先端稜角142.3°)と呼ばれる三角錘型ダイヤモンド製圧子を用いることができる。
測定にあたってはまず、前記した三角錘型ダイヤモンド製圧子を試料表面に直角に当て、徐々に荷重を印加し、最大荷重到達後に荷重を0にまで徐々に戻すとよい。このときの最大荷重Pを圧子接触部の投影面積Aで除した値P/Aをナノインデンテーション硬度(H)として算出することができる。ナノインデンテーション弾性率(Er)は、除荷曲線の傾きSとしたとき、下記式を用いて算出することができる。
(式) Er=(S×√π)/(2√A)
ただし、πは円周率を示す。
なお、標準試料として、付属の溶融石英を押し込んだ結果得られる硬さが9.5±1.5GPaとなるよう、事前に測定装置を校正して測定するとよい。
原理の詳細は、Handbook of Micro/Nano Tribology(Bharat Bhushan編 CRC)に記載されている。
測定試料はスライドガラス上に東亞合成株式会社製接着剤アロンアルファ(登録商標)を1滴滴下した後、約1cm角に切った試料を載せ、24時間放置して硬化させるとよい。
最大荷重Pは最大深さが15nmとなるようにあらかじめ設定(例えば、50μN)しておくのがよく、負荷及び除荷とも5秒で行うとよい。
このようにして求められる第3層6の弾性率を60GPa以上とすれば、弾性率が低過ぎることもなく、外部から圧力や衝撃が加えられた場合などであっても、第1層4や第2層5が損壊するのを防止することができる。また、第3層6の弾性率を80GPa以下とすれば、弾性率が高くなり過ぎることもないので、圧力や衝撃に弱くなってしまうこともない。そのため、外部から圧力や衝撃が加えられた場合などであっても、第1層4や第2層5が損壊するのを防止することができる。第3層6の弾性率は第3層6の材質で決まる。よって、第3層6の材質を種々変更したり、複数の材質を任意の割合で混合等したりすることによって調節することができる。
第3層6は、Siを含有する無機層であるのが好ましい。Siを含有する無機層としては、例えば、シリコン窒化膜、シリコン酸化膜、シリコン窒酸化膜、炭素含有シリコン酸化膜などが挙げられる。
第3層6は、プラズマCVD法、遷移領域で反応させるスパッタ法、及び活性化蒸着法のうちの少なくとも一つで形成するのが好ましい。これらの手法によれば、第3層6を好適に形成することができる。
プラズマCVD法とは、原料ガスをプラズマで分解して化学的に活性なラジカルやイオンを生成して基板上で反応させ、膜を形成する方法である。
遷移領域で反応させるスパッタ法とは、反応性スパッタを行った場合のヒステリシスが生じる場合の成膜において、スパッタを安定的に行う手法であり、反応ガスを制御することで実現できる成膜方法である。遷移領域で反応させるスパッタ法は、例えば、シリコン酸化膜を形成する場合、マグネトロンスパッタリング装置を用い、シリコンをターゲットとし、放電ガスとしてArを導入し、反応性ガスであるO2(酸素)ガスを用いてこれらの流量をコントロールして膜を形成する。膜質は反応性ガスであるO2(酸素)の量により決まるが、酸素が少ないとSiリッチな膜となり、成膜速度が速いメタル領域となる。逆に酸素が多いとSiO2に近い膜となり、成膜速度が遅い酸化領域となる。その中間領域が遷移領域であり、O2ガスを制御して遷移領域を維持させることで、高速且つSiO2に近い膜が形成可能である。この遷移領域状態を制御は、プラズマ発光強度をモニタすることにより行うことができるが、放電電圧をモニタして行うことも可能である。
活性化蒸着法は、圧力勾配型プラズマガンを用いて行うイオンプレーティングの一種である。活性化蒸着法は、アーク放電を利用して材料を蒸発又は昇華させると共に、アーク放電下のプラズマに曝すことによってイオン化を促進させ、基板上での結晶性を低温で高めることが可能である。なお、イオン化された原子が緻密な膜を形成し、配向性に優れている。つまり、単一配向を取るため面方位も整っており、平滑性の高い膜を成膜することができる。
かかる第3層6の厚さは100〜350nmとするのが好ましい。このようにすると、外部から圧力や衝撃が加わった場合でも、第1層4や第2層5を確実に損壊し難くすることができる。なお、第3層6は、第1層4や第2層5を保護する機能とコストの観点から、その厚さは150〜300nmとするのがより好ましい。第3層6の膜厚は厚いため、高速成膜を実施する観点からも、プラズマCVD法、遷移領域で反応させるスパッタ法、活性化蒸着法などで成膜するのが好ましい。
(接着層形成工程)
本実施形態においては、図3(a)及び(b)に示すように、第1層形成工程S1、第2層形成工程S2、第3層形成工程S3に続けて、接着層形成工程S4を行うことができる。なお、第1層形成工程S1から第3層形成工程S3は前述した工程と同様であり、既に説明しているので詳細な説明を省略する。
接着層7で使用する接着剤は、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、フッ素系樹脂等からなるUV硬化型接着剤組成物を用いることができ、例えば、ナガセケムテック(株)製、UVレジン XNR5516等のUV硬化型接着剤(樹脂)を用いることができる。また、勿論、熱接着型樹脂でもよい。前記記載の接着剤は液体樹脂であり、スクリーン印刷装置、フレキソ印刷装置、ダイコート等の塗膜形成装置で第3層6上に途膜形成することができる。また、接着シート状に形成したものも使用可能である。この場合、両面剥離シートでラミネートされた接着シートを準備し、剥離シートを剥がして第3層6上に接着シートをラミネートすることで接着層7を形成することが可能である。勿論、後述するバリア性基材8上に形成された接着シートを準備しておき、第3層6上にバリア性基材8ごとラミネートしてもよい。
また、接着層7の厚みは特に限定されるものではないが、膜による保護性能と膜応力とのバランスを考えた場合、10〜500μmの範囲に設定するのが好ましい。
(バリア性基材形成工程)
本実施形態においては、図4(a)及び(b)に示すように、第1層形成工程S1、第2層形成工程S2、第3層形成工程S3、接着層形成工程S4に続けて、バリア性基材形成工程S5を行うことができる。なお、第1層形成工程S1から接着層形成工程S4は前述した工程と同様であり、既に説明しているので詳細な説明を省略する。
バリア性基材形成工程S5は、前記接着層7上に、バリア性が付与された基材を形成する工程である。バリア性が付与された基材とは、プラスチック性基材上にバリア性を付与したバリア性基材8をいう。このようにすると、有機EL層3やその上に形成された第1〜3層の膜保護や過剰な水分侵入や酸化を防止したりすることができる。
プラスチック性基材としては、例えば、エチレンテトラフルオロエチル共重合体(ETFE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、延伸ポリプロピレン(OPP)、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、延伸ナイロン(ONy)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルスチレン(PES)等、熱可塑性樹脂フィルム材料を使用することができる。又、これら熱可塑性樹脂フィルムは、必要に応じて異種フィルムと共押出しで作った多層フィルム、延伸角度を変えて貼り合せて作った多層フィルム等も当然使用できる。更に必要とする物性を得るために使用するフィルムの密度、分子量分布を組合せて作ることも当然可能である。
このプラスチック性基材のバリア性を確保するために付与する膜は無機膜、金属箔が挙げられる。無機膜としては薄膜ハンドブックp879〜p901(日本学術振興会)、真空技術ハンドブックp502〜p509、p612、p810(日刊工業新聞社)、真空ハンドブック増訂版p132〜p134(ULVAC 日本真空技術K.K)に記載されている如き無機膜が挙げられる。例えば、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Ti、Ni等の金属、MgO、SiO、SiO2、Al23、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe23、Y23、TiO2、Cr23、Sixy(x=1、y=1.5〜2.0)、Ta23、ZrN、SiC、TiC、PSG、Si34、SiN、単結晶Si、アモルファスSi、Wなどが用いられる。無機膜は、蒸着、スパッタ、CVD、イオンプレーティングなどのドライ成膜法で成膜される。また、塗布法による、ゾルゲル法でアルコキシシランを塗布した有機/無機複合膜、ポリシラザンを塗布、焼成した無機膜を利用してもよい。
又、金属箔の材料としては、例えばアルミニウム、銅、ニッケルなどの金属材料や、ステンレス、アルミニウム合金などの合金材料を用いることができるが、加工性やコストの面でアルミニウムが好ましい。金属箔の膜厚は、1〜100μm程度、好ましくは10μm〜50μm程度が望ましい。この金属箔は、金属箔をプラスチック性基材にラミネートしたものもバリア性基材として利用可能である。
バリア性基材8の特性としては、水蒸気透過度が0.01g/m2・day・atm以下であることが好ましい。さらには、酸素透過度10-3ml/m2/day以下、水蒸気透過度10-5g/m2/day以下の高バリア性基材(高バリア性フィルム)であることが好ましい。
以上に説明した本実施形態に係る有機EL素子製造方法によって製造された有機EL素子は、生産性とバリア性を両立し、且つ有機エレクトロルミネッセンス層にダメージを与え難い有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することが可能となる。
なお、第2層5の上に形成する第3層6、接着層7、バリア性基材8は任意に設けることができる。例えば、第2層形成工程S2後に接着層形成工程S4を行うことにより、第2層5の上に接着層7を形成することができる。また、第2層形成工程S2後にバリア性基材形成工程S5を行うことにより、第2層5の上にバリア性基材8を形成することもできる。また、第2層形成工程S2に次いで第3層形成工程S3を行い、さらにバリア性基材形成工程S5を行うことにより、第2層5の上に第3層6とバリア性基材8を順に形成することができる。さらに、第2層形成工程S2に次いで接着層形成工程S4を行い、これに続けてバリア性基材形成工程S5を行うことにより、第2層5の上に接着層7とバリア性基材8を順に形成することもできる(いずれも図示せず)。いずれの場合も、第2層5の上に形成したそれぞれの層によって、それぞれの層(第3層6、接着層7、バリア性基材8)に関して記述したそれぞれの効果を奏することができる。
本実施形態に係る有機EL素子製造方法においては、有機EL層3を封止する第1層形成工程S1前まで、すなわち、有機EL層3を形成するまでは、公知の材料及び工程により有機EL素子1を製造することができる。例えば、次のようにして製造することができる。
図5に示すように、本実施形態に係る有機EL素子50は、基板51(図1〜4に示す基板2に相当)上に、第1電極(陽極)52、有機EL層53、第2電極(陰極)54を積層し、この上にさらに、前記した第1層4、第2層5、及び必要に応じて第3層6、接着層7、バリア性基材8を形成する。第1層4以降は前述しているので、以下の説明では詳細な説明を省略し、基板51から陰極までを説明する。なお、図1から図4においては、第1電極52と第2電極54を有機EL層3に含めて図示している。
有機EL素子においては、陽極に正電圧を、陰極に負電圧を印加すると、それぞれ注入された正孔及び電子が有機EL層中発光層内で再結合して発光が起こる。有機EL素子は、最も単純には、陽極/発光層/陰極からなる構造であるが、例えば、陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極等の構成、また、これ以外にも正孔注入層、電子阻止層、また正孔阻止層、電子注入層またバッファー層等適宜必要な層が所定の層順で積層され、両極から注入された正孔及び電子等のキャリア移動が効率よく行われるよう構成されるものがある。
また、図5では、基板51の上に第1電極(陽極)52、有機EL層53、第2電極(陰極)54の順に積層しているが、逆に、基板1の上に第1電極52として陰極を、さらに有機EL層として、前記の層順を逆に形成し、さらに、第2電極54として陽極を順に積層し構成してもよい。
基板51としては、ガラスの他、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等に代表される透明プラスチック基板などを用いることができる。
陽極52としては、仕事関数の大きい金属、合金、電気伝導性化合物、あるいはこれらの混合物からなる電極材料を用いるのが好ましく、特に仕事関数が4eV以上の電極材料を用いることが好ましい。このような電極材料としては、具体的には、金などの金属、ITO(インジウムチンオキサイド)、AZO、IZO、SnO2、ZnO等の導電性透明材料があげられる。例えばこれらの電極材料を基板1上に真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法等の方法で成膜することによって、陽極を薄膜として作製することができる。
基板51として透明ガラス基板を用い、第1電極52として陽極を積層して、これを透過させて基板51から外部に発光を取り出す場合、陽極の光透過率が80%以上であることが好ましい。また、陽極のシート抵抗は数百Ω/□以下であることが好ましく、特に100Ω/□以下であることが好ましい。さらに陽極の膜厚は、陽極の光透過率、シート抵抗等の特性を上記のように制御するために、材料により異なるが、通常500nm以下が好ましく、より好ましくは10〜200nmの範囲である。
一方、有機EL層53中、発光層に電子を注入するための電極である陰極(例えば第2電極54)には、仕事関数の小さい金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物からなる電極材料を用いることが好ましく、このような電極材料としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム、マグネシウム、アルミニウム、マグネシウム−銀混合物、マグネシウム−インジウム混合物、アルミニウム−リチウム合金、Al/LiF混合物などを挙げることができる。陰極は、例えばこれら電極材料を、真空蒸着法やスパッタリング法等の方法で、薄膜に形成し作製することができる。また、発光を、陰極を透過させて外部に取り出す場合、陰極は光透過率が80%以上であることが好ましい。陰極の膜厚は、材料により異なるが、通常500nm以下が好ましく、より好ましくは100〜200nmの範囲である。
発光層中に含有される有機発光材料としては、カルバゾール、カルボリン、ジアザカルバゾール等の芳香族複素環化合物、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、ポリアリーレン、芳香族縮合多環化合物、芳香族複素縮合環化合物、金属錯体化合物等及びこれらの単独オリゴ体あるいは複合オリゴ体等があげられるが、これに限られるものではない。
また発光層中には、好ましくは0.1〜20質量%程度のドーパントが発光材料中に含まれる。ドーパントとしては、ペリレン誘導体、ピレン誘導体等公知の蛍光色素等、また、リン光発光タイプの発光層の場合、例えば、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム、ビス(2−フェニルピリジン)(アセチルアセトナート)イリジウム、ビス(2,4−ジフルオロフェニルピリジン)(ピコリナート)イリジウム、などに代表されるオルトメタル化イリジウム錯体等の錯体化合物が挙げられる。発光層の厚みは0.5〜500nmが好ましく、特に0.5〜200nmが好ましい。
正孔注入・輸送層としては、フタロシアニン誘導体、ヘテロ環アゾール類、芳香族三級アミン類、ポリビニルカルバゾール、ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT:PSS)などに代表される導電性高分子等の高分子材料、また、発光層に用いられる、例えば、4,4′−ジカルバゾリルビフェニル、1,3−ジカルバゾリルベンゼン等のカルバゾール系発光材料、(ジ)アザカルバゾール類、1,3,5−トリピレニルベンゼンなどのピレン系発光材料に代表される低分子発光材料、ポリフェニレンビニレン類、ポリフルオレン類、ポリビニルカルバゾール類などに代表される高分子発光材料などが挙げられる。
電子注入・輸送層材料としては、8−ヒドロキシキノリナートリチウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)亜鉛等の金属錯体化合物もしくは以下に挙げられる含窒素五員環誘導体がある。即ち、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾールもしくはトリアゾール誘導体が好ましい。具体的には、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−チアゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(4′−tert−ブチルフェニル)−5−(4″−ビフェニル)1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルオキサジアゾリル)]ベンゼン、1,4−ビス[2−(5−フェニルオキサジアゾリル)−4−tert−ブチルベンゼン]、2−(4′−tert−ブチルフェニル)−5−(4″−ビフェニル)−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−チアジアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルチアジアゾリル)]ベンゼン、2−(4′−tert−ブチルフェニル)−5−(4″−ビフェニル)−1,3,4−トリアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−トリアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルトリアゾリル)]ベンゼン等が挙げられる。
有機EL層53中、各有機層の膜厚は、50〜300nm程度必要であり、好ましくは100〜200nm程度である。
図5に示された実施の形態においては、基板51の上に、第1電極52と、例えば、正孔輸送層、発光層、電子輸送層等からなる有機EL層53と第2電極54からなる積層物の、当該第2電極54上に、第1層4(図5において図示せず)、第2層5(図5において図示せず)が形成される。また、さらに必要に応じて前記したように第3層6、接着層7、バリア性基材8が形成される(いずれも図5において図示せず)。
以下、本発明の効果を奏する実施例と、そうでない比較例とにより、本発明の内容を具体的に説明する。
(有機EL素子の作製)
寸法100×100mm、厚み1.0mmのITO(厚み100nm)付きガラス基板を用いて、ITOをパターニングして、陽極及びアノード端子部を形成した。
次いで、この陽極を形成した基板を市販の真空蒸着装置の基板ホルダーに固定し、それぞれ真空蒸着装置内の蒸着用るつぼの各々に、有機EL層各層の各構成材料を最適量充填した。蒸着は真空度4×10-4Paまで減圧し、基板のアノード端子部及び発光領域以外を覆うシャドーメタルマスクを介して基板中心を軸として回転させつつ蒸着した。その後、以下の有機層を順次積層した。
正孔注入層(PEDOT:40nm)/正孔輸送層(α−NPD:20nm)/発光層(CBP、Ir(ppy)3(6%):30nm)/正孔阻止層(BAlq:10nm)/電子輸送層(Alq3:30nm)/LiF(0.5nm)
なお、PEDOTは、PEDOT/PSS、Bayer社製、Baytron P Al 4083を用いた。
有機層を積層後、アルミニウムからなる陰極(厚み150nm)及びカソード端子部(陰極給電部)を蒸着により形成し、有機EL素子を作製した。
(封止膜の形成)
有機EL素子に対し、以下のようにして封止膜を形成した。
〔実施例1〕
(熱ALD膜の形成)
作製した有機EL素子を真空中にて搬送を行い、熱ALD膜を形成するためのALD成膜室へ搬入した。ALD成膜室内の温度は100℃に加熱されており、有機EL素子は同温度まで加熱される。この後、成膜開始を行う工程に入り、アルミナ膜(Al23)を形成する。熱ALDの成膜工程を以下に示す。
1)成膜室内に不活性ガスを導入し50〜100Pa程度の圧力を維持した。
2)次にボトル充填されたTMA(トリメチルアルミニウム)を減圧下で気化させ圧力を維持させながら、所定時間成膜室に供給し、有機EL素子に吸着させた。
3)成膜室内を不活性ガスで置換した。
4)次にボトル充填されたH2Oを気化させ、圧力を維持させながら、所定時間成膜室に供給し、有機EL素子上に吸着したTMAと反応させ、アルミナ膜を形成させた。
上記1)〜4)までの工程が1サイクルであり、1原子層が形成される。これを所望膜厚分のサイクルを繰り返し5nmの膜厚を形成した。
(プラズマALD膜の形成)
熱ALD膜を形成した後、実施例1では連続してプラズマALD膜形成を同室にて行った。
同室で処理する方が効率的であり装置コストも安くすむ。プラズマALD成膜室内の温度は熱ALDの時と同じ温度で実施した。成膜は熱ALDと同じアルミナ膜(Al23)を形成した。プラズマALDの成膜工程を以下に示す。
1)成膜室内に不活性ガスを導入し50〜100Pa程度の圧力を維持した。
2)次にボトル充填されたTMA(トリメチルアルミニウム)を減圧下で気化させ圧力を維持させながら、所定時間成膜室に供給し、有機EL素子に吸着させた。
3)成膜室内を不活性ガスで置換した。
4)次にO2ガスを、所定時間成膜室に供給するとともに、高周波電源によるグロー放電プラズマを発生させ、導入したO2ガスを活性な状態にし、有機EL素子上に吸着させたTMAと反応させ、アルミナ膜を形成させた。
上記1)〜4)までの工程が1サイクルであり、1原子層が形成される。これを所望膜厚分のサイクルを繰り返し15nmの膜厚を形成した。
〔実施例2〕
(プラズマCVD膜の形成)
有機EL素子上に実施例1で説明した熱ALD膜を形成した後、実施例2では連続してプラズマCVDによる膜形性を実施した。
プラズマCVDする場合、プラズマCVD用の成膜室に基板を投入し、SiH4(シラン)ガス、NH3(アンモニア)、N2(窒素)ガスを導入して、圧力を100Paとなるようにした。そして、高周波電源によるグロー放電プラズマを発生させ、有機EL素子上で反応させ、SiNX膜を200nm形成した。
〔実施例3〕
(遷移領域スパッタ膜の形成)
有機EL素子上に実施例1で説明した熱ALD膜を形成した後、実施例3では連続して遷移領域スパッタによる膜形成を実施した。
遷移領域スパッタをする場合、遷移領域スパッタ用の成膜室に有機EL素子を投入し、DCパルス電源によるマグネトロンスパッタを用いる。マグネトロンスパッタでは、Arを導入し、0.5Paの圧力下でターゲットをスパッタさせ、反応性ガスであるO2(酸素)ガスも同時に供給しつつその流量をコントロールして酸化珪素膜(SiOX)膜を形成した。遷移領域の制御は、発光強度をモニタして酸素量へフィードバックする方式を用いた。これにより、SiOX膜を200nm形成した。
〔実施例4〕
(活性化蒸着膜の形成)
有機EL素子上に実施例1で説明した熱ALD膜を形成した後、実施例4では連続して活性化蒸着膜による膜形性を実施した。
活性化蒸着膜をする場合、活性化蒸着膜用の成膜室に基板を投入し、圧力勾配型プラズマガンにArガスを流しつつO2ガスを導入し、さらに真空槽内圧力が0.08PaになるようにArガスを流した。そして、圧力勾配型プラズマガンに電力を加えてプラズマビームを発生させ、このプラズマビームをSiOからなるペレット材料に照射して材料を昇華させるとともに、O2ガスと反応させ、有機EL素子上にSiOX膜を200nm形成した。
〔比較例1〕
有機EL素子上に実施例1で説明した熱ALD膜を形成した。
〔比較例2〕
有機EL素子上に実施例1で説明したプラズマALD膜を形成した
〔比較例3〕
有機EL素子上に、実施例1で説明したプラズマALD膜を形成し、さらにその上に実施例2で説明したプラズマCVD膜を形成した。
実施例1〜4及び比較例1〜3に対して、以下のようにしてバリア性及び輝度劣化を評価した。
(バリア性の評価)
バリア性は、水蒸気透過率を評価した。水蒸気透過率は、特開2004−333127号公報に記載された方法に従って、PET基板上に各種の膜を成膜したものを評価基板として、20×20mm角のカルシウム蒸着を行い、60℃90%RHの条件下で、保存後のカルシウムの腐食面積から水蒸気透過率M(g/m2/day)を見積った。バリア性は、以上のようにして見積った水蒸気透過率Mを下記の評価基準に則って評価した。
×:M≧1E−2
△:1E−2>M≧1E−3
○:1E−3>M≧1E−4
◎:1E−4>M
(輝度劣化の評価)
作製した各有機EL素子をそれぞれ25A/m2の一定電流値で駆動し、分光放射輝度計CS−2000(コニカミノルタセンシング社製)を用いて、各有機EL素子の発光輝度を測定した。輝度劣化は有機EL素子作製後の発光輝度A(cd/m2)と、封止膜作製後の発光輝度B(cd/m2)の比、すなわち、B/A*100で算出した。
実施例1〜4及び比較例1〜3のバリア性の評価結果と輝度劣化の評価結果を表1に示す。
Figure 2014127323
表1に示すように、実施例1〜4はバリア性及び輝度劣化の評価が優れていた。特に、熱ALD膜とプラズマALD膜の上にさらに適宜の膜を追加した実施例2〜4はバリア性が極めて優れていた。実施例1〜4の製造は過度に負担になるものではなく、生産性も十分高かった。
実施例1〜4の輝度劣化が優れていたことから、有機EL層にダメージを殆ど与えていないことが確認された。
これに対し、比較例1〜3は、熱ALD膜が無い場合は輝度劣化を生じ、熱ALDのみの場合はバリア性が悪い結果となった。
次に、ALD膜、プラズマCVD膜、遷移領域スパッタ膜及び活性化蒸着膜を基板上に単膜で成膜し、その弾性率を以下のようにして測定した。ALD膜はプラズマALDにて成膜したが、熱ALDで成膜した場合も略同じ弾性率となる。なお、ここでいう弾性率は、ナノインデンテーション弾性率(Er)であり、エスアイアイ・ナノテクノロジー社製、走査プローブ顕微鏡SPI3800Nを用いて測定した。
圧子としては、ベルコビッチ型圧子(先端稜角142.3°)と呼ばれる三角錘型ダイヤモンド製圧子を用いた。
測定にあたってはまず、前記した三角錘型ダイヤモンド製圧子を試料表面に直角に当て、徐々に荷重を印加し、最大荷重到達後に荷重を0にまで徐々に戻した。このときの最大荷重Pを圧子接触部の投影面積Aで除した値P/Aをナノインデンテーション硬度(H)として算出した。ナノインデンテーション弾性率(Er)は、除荷曲線の傾きSとしたとき、下記式を用いて算出した。
(式) Er=(S×√π)/(2√A)
ただし、πは円周率を示す。
なお、標準試料として、付属の溶融石英を押し込んだ結果得られる硬さが9.5±1.5GPaとなるよう、事前に測定装置を校正して測定した。
原理の詳細は、Handbook of Micro/Nano Tribology(Bharat Bhushan編 CRC)に記載されている。
測定試料はスライドガラス上に東亞合成株式会社製接着剤アロンアルファ(登録商標)を1滴滴下した後、約1cm角に切った試料を載せ、24時間放置して硬化させた。
最大荷重Pは最大深さが15nmとなるようにあらかじめ設定した(50μN)。負荷及び除荷とも5秒で行った。その結果を表2に示す。
Figure 2014127323
表2に示すように、本発明における第1層、第2層を形成するALD膜よりも、第3層を形成するプラズマCVD膜、遷移領域スパッタ膜及び活性化蒸着膜の方が、弾性率が低いことが確認された。第1層、第2層を形成するALD膜は弾性率が高いので膜が硬く、もろい材料のため、この層が接着層に直接接していると温度変化等で隣接する層の応力や膨張による変形が大きくなり、クラックが発生し易くなる。しかし、ALD膜上に弾性率の低い第3層を形成していると応力の緩和層として機能するため、ALD膜に損傷が発生し難くなる。従って、第3層を形成することにより、バリア性が更に向上する。
1 有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)
2 基板
3 有機エレクトロルミネッセンス層(有機EL層)
4 第1層
5 第2層
6 第3層
7 接着層
8 バリア性基材
S1 第1層形成工程
S2 第2層形成工程
S3 第3層形成工程
S4 接着層形成工程
S5 バリア性基材形成工程

Claims (9)

  1. 有機エレクトロルミネッセンス素子を製造する有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法であって、
    基板上に形成された有機エレクトロルミネッセンス層上に、プラズマで支援せず、熱反応のみの原子層堆積法を行って第1層を形成する第1層形成工程と、
    前記第1層上に、プラズマ支援原子層堆積法を行って第2層を形成する第2層形成工程と、
    を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法。
  2. 前記第2層上に、前記第1層及び前記第2層よりも弾性率の低い第3層を形成する第3層形成工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法。
  3. 前記第3層を、プラズマCVD法、遷移領域で反応させるスパッタ法、及び活性化蒸着法のうちの少なくとも一つで形成することを特徴とする請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法。
  4. 前記第1層及び前記第2層がアルミナ層であり、前記第3層はSiを含有する無機層であることを特徴とする請求項2又は3に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法。
  5. 前記第1層及び前記第2層の厚さがそれぞれ3〜25nmであり、前記第3層の厚さが100〜350nmであることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法。
  6. 前記第3層上に、接着層を形成する接着層形成工程を含むことを特徴とする請求項2から5のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法
  7. 前記接着層上に、バリア性が付与された基材を形成するバリア性基材形成工程を含むことを特徴とする請求項6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法。
  8. 前記第1層及び前記第2層は原子層堆積法を行う装置の同室内で形成し、且つ、
    前記第1層の原料としてトリメチルアルミニウム及び、H2O若しくはO3を使用し、
    前記第2層は、前記第1層を所定厚さ形成した後に、原料をトリメチルアルミニウム及びO2に切り替えてから前記プラズマで支援する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法によって製造されたことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
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