JP2010199449A - 抵抗素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、プラズマ原子層堆積法(プラズマALD法)の下地の絶縁膜の絶縁性能を低下させず、プラズマALD法での膜形成により高精度の抵抗素子の形成を可能にする。
【解決手段】表面が絶縁性(例えば絶縁層12)を有する基板10に、熱的原子層堆積法によって第1抵抗層21を形成する第1工程と、プラズマ原子層堆積法によって前記第1抵抗層21上に前記第1抵抗層21と同種の第2抵抗層22を形成する第2工程を有する。
【選択図】図1
【解決手段】表面が絶縁性(例えば絶縁層12)を有する基板10に、熱的原子層堆積法によって第1抵抗層21を形成する第1工程と、プラズマ原子層堆積法によって前記第1抵抗層21上に前記第1抵抗層21と同種の第2抵抗層22を形成する第2工程を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、原子層堆積法による抵抗素子の製造方法に関するものである。
ミックスシグナル系半導体装置における抵抗素子への主な要求特性は以下のようなものである。(1)低寄生容量、(2)低温度係数、(3)精度、(4)高抵抗率等があり、昨今の高性能化によって、益々要求は厳しくなってきている。上記要求特性の内(2)と(4)は材料の選択によって主に支配され、(2)は抵抗素子の形成場所に、(3)は成膜手法および形成手法に主に依存する。
このような背景から従来配線形成前に形成していたポリシリコン(Poly-Si)抵抗に対し、層間膜形成工程で形成する金属薄膜抵抗の検討が行われるようになってきている。
このような背景から従来配線形成前に形成していたポリシリコン(Poly-Si)抵抗に対し、層間膜形成工程で形成する金属薄膜抵抗の検討が行われるようになってきている。
金属薄膜を形成する手法は、従来より蒸着、スパッタ、CVD、原子層堆積等が有り、様々な用途で実用化されている。
例えば、蒸着法により窒化タンタル(TaN)膜を成膜する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、一般的に蒸着法では大口径のウェーハでの膜厚および抵抗率の均一性を得ることが難しく、高精度化には不向きといえる。
例えば、スパッタ法で窒化タンタル膜を成膜する方法(例えば、非特許文献1参照。)、窒化ジルコニウム(ZrN)を成膜する方法(例えば、非特許文献2参照。)について報告されている。何れも高抵抗率を得るために窒素分圧を増加させていくと、ターゲットの窒化により極端にスパッタレートが低下する問題がある。それとともに、窒素分圧に対する抵抗率値の変化量が大きく、制御性が難しい。
さらに発明者の検討では、窒素分圧を高くすると抵抗率のウェーハ内均一性が著しく悪化する等の問題が分かっている。
例えば、蒸着法により窒化タンタル(TaN)膜を成膜する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、一般的に蒸着法では大口径のウェーハでの膜厚および抵抗率の均一性を得ることが難しく、高精度化には不向きといえる。
例えば、スパッタ法で窒化タンタル膜を成膜する方法(例えば、非特許文献1参照。)、窒化ジルコニウム(ZrN)を成膜する方法(例えば、非特許文献2参照。)について報告されている。何れも高抵抗率を得るために窒素分圧を増加させていくと、ターゲットの窒化により極端にスパッタレートが低下する問題がある。それとともに、窒素分圧に対する抵抗率値の変化量が大きく、制御性が難しい。
さらに発明者の検討では、窒素分圧を高くすると抵抗率のウェーハ内均一性が著しく悪化する等の問題が分かっている。
また、CVD法による窒化タンタル膜の成膜では、成膜温度は450℃〜550℃が好ましいとされている(例えば、非特許文献3,4参照。)。またCVD法による窒化ジルコニウムの成膜が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。ここでの成膜温度は、約25℃〜450℃とされているが、「500℃以上でのアニーリングを実施することが好ましい」との記載がある。この様にCVD法による成膜においては、少なくとも450℃以上、好ましくは500℃程度の成膜温度が必要となり、配線形成後の工程では用いることができない成膜手法といえる。
この様な各成膜法の課題から、近年、原子層堆積法(ALD:Atomic Layer Deposition法)による成膜が検討されている。以下、原子層堆積法をALD法と記す。ALD法は、その成膜原理から優れた膜厚制御性、均一性が低抵抗率から高抵抗率領域にわたって実現できる手法であり、抵抗素子の高精度化には適した方法といえる。ただし、熱エネルギーにのみよるALD法(熱的ALD:Thermal ALD)では、CVD法と同様に膜質を追求した場合、500℃程度の高温が必要となる問題がある。これに対して近年、プラズマを利用したプラズマALD(Plasma-ALD)法が検討されている。この手法を用いた場合、200℃〜400℃程度の低温で熱的ALDと同等以上の膜質が得られることが報告されている(例えば、非特許文献5、6参照。)。
したがって、プラズマALD法によれば、適切な材料を選択することによって、冒頭の要求特性を全て満たすことが可能である。
したがって、プラズマALD法によれば、適切な材料を選択することによって、冒頭の要求特性を全て満たすことが可能である。
プラズマALD法は原理的に膜厚制御性および再現性が良いことが特徴である。しかしながら、さらなる高精度化を追求する中で、原料金属が下地に注入されるといった問題が発生してきた。プラズマALD法によって成膜された窒化タンタル(以下、TaNと記す)薄膜の厚さ方向膜厚方向の深さに対するオージェプロファイル(Auger Profile)を図6に示す。
図6に示すように、点線がTaN薄膜と下地の酸化シリコン膜との界面とされる部分である。タンタル(Ta)が酸化シリコン膜中のかなりの深さまで高い比率で検出されていることが分かる。
図6に示すように、点線がTaN薄膜と下地の酸化シリコン膜との界面とされる部分である。タンタル(Ta)が酸化シリコン膜中のかなりの深さまで高い比率で検出されていることが分かる。
さらに、熱的ALD法を用いてTaN膜を形成した際の膜厚方向の深さに対するオージェプロファイルの抜粋を、図7に示す。
図7に示すように、図6に対してタンタル(Ta)濃度が下地の酸化シリコン(SiO2)膜との界面付近で急速に低下し、明確な界面が得られていることが判る。
図7に示すように、図6に対してタンタル(Ta)濃度が下地の酸化シリコン(SiO2)膜との界面付近で急速に低下し、明確な界面が得られていることが判る。
図6と図7よりタンタル(Ta)のみを抽出し、最高濃度を基準に濃度を標準化したものを、図8に示す。なお、深さ方向は、タンタル(Ta)濃度が低下開始する位置を0nmに標準化してある。
図8に示すように、明らかに、プラズマALD法で成膜を行った場合、熱的ALD法と比較して下地膜中に相当量のタンタル(Ta)が検出されていることが判る。実際には、タンタル(Ta)のみならず、窒素やプリカーサ起因の炭素、水素なども同様の状況といえる。
図8に示すように、明らかに、プラズマALD法で成膜を行った場合、熱的ALD法と比較して下地膜中に相当量のタンタル(Ta)が検出されていることが判る。実際には、タンタル(Ta)のみならず、窒素やプリカーサ起因の炭素、水素なども同様の状況といえる。
これは、プラズマのイオン衝撃によって、プリカーサの構成元素や窒素や水素などの反応ガスが下地膜中に注入されたことによるものである。
例えばタンタル(Ta)等の金属が酸化シリコン膜中に存在すると、ある割合で絶縁物である金属酸化物も形成されるが、導電性を持つ中間体、例えばTaSiON、TaSiN、TaSiN、さらに配線に用いられるTaNなども生成される。このため、抵抗体として見た場合、電気伝導路に平行して抵抗が形成された、もしくは抵抗体の断面積が増加したことと見なせ、抵抗値が設計通りにできあがらないと言った問題が生じる。このことは下地が酸化シリコン膜の場合のみならず、に記載のように、下地が窒化シリコン膜の場合でも同様のことがいえる(例えば、特許文献2参照。)。むしろ、酸化シリコン膜より窒化シリコン膜の方がTaN、TaSiNと言った導電物質を形成しやすいという問題がある。
例えばタンタル(Ta)等の金属が酸化シリコン膜中に存在すると、ある割合で絶縁物である金属酸化物も形成されるが、導電性を持つ中間体、例えばTaSiON、TaSiN、TaSiN、さらに配線に用いられるTaNなども生成される。このため、抵抗体として見た場合、電気伝導路に平行して抵抗が形成された、もしくは抵抗体の断面積が増加したことと見なせ、抵抗値が設計通りにできあがらないと言った問題が生じる。このことは下地が酸化シリコン膜の場合のみならず、に記載のように、下地が窒化シリコン膜の場合でも同様のことがいえる(例えば、特許文献2参照。)。むしろ、酸化シリコン膜より窒化シリコン膜の方がTaN、TaSiNと言った導電物質を形成しやすいという問題がある。
Surface & Coatings Technology 201 (2006) 1031≡1036
J. Vac. Sci. Technol. A, Vol. 22, No. 5, Sep/Oct 2004
Journal of Crystal Growth 220 (2000) 604-609
Thin Solid Films 270 (1995) 531-536
Jong Won Hong,et.al. "Characteristics of PAALD-TaN Thin Films Deriver from TAIMATA Precursor for Copper Metallization" 2004 IEEE
Journal of The Electrochemical Society, 149(1) C28-C32 (2002)
解決しようとする問題点は、プラズマALD法の問題点であるプリカーサの構成金属が下地の酸化シリコン膜、窒化シリコン膜等の絶縁膜に打ち込まれて、絶縁膜中に導電物質が形成され、絶縁膜の絶縁性能が低下する点である。
本発明は、プラズマALD法の下地の絶縁膜の絶縁性能を低下させず、プラズマALD法での膜形成により高精度の抵抗素子の形成を可能にする。
本発明の抵抗素子の製造方法は、表面が絶縁性を有する基板に、熱的ALD法によって第1抵抗層を形成する第1工程と、プラズマALD法によって前記第1抵抗層上に前記第1抵抗層と同種の第2抵抗層を形成する第2工程を有する。
本発明の抵抗素子の製造方法では、初めに、熱エネルギーによる反応で成膜が進行する熱的ALD法により第1抵抗膜を形成するため、下地の基板に対して元素が注入されることはない。そして第1抵抗層をバッファ層として、プラズマALD法によって、第2抵抗層を形成することから、プラズマALD法によるプリカーサ元素が基板に注入されることが防止される。
本発明の抵抗素子の製造方法は、熱的ALD法によって成膜した第1抵抗層を形成したため、次に工程で、プラズマALD法によって、第1抵抗層上に第2抵抗層を形成しても、下地の基板表面の絶縁性が劣化することはない。したがって、プラズマALD法によって所望の膜厚の第2抵抗層を形成することができるので、実効膜厚を設計通りに生産できる様になるため抵抗素子のより一層の高精度化が実現できるという利点がある。
以下、発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態とする)について説明する。
<1.第1の実施の形態>
[抵抗素子の製造方法の一例]
本発明の第1実施の形態に係る抵抗素子の製造方法の一例を、図1の製造工程断面図および図2のタイミングチャートによって説明する。
ここでは一例として、プリカーサには、TBTDET(ターシャリーブチルテトラキスジエチルタンタル(Ta(N(C2H5)2)3NC(CH3)3))を用い窒化タンタル(TaN)を成膜する一例を説明する。また上記プリカーサの供給はボトル温度を70℃に設定し、アルゴン(Ar)をキャリアガスとして用いた。また、プラズマ出力は、還元処理時のプラズマ出力である。なお、図示していないが、成膜時のプラズマ出力はプリカーサによって適宜設定されている。
また、図2中の各ステップとも成膜温度は270℃とした。成膜温度は、プリカーサに対応した原子層堆積の温度領域内、最高温度付近に設定することが好ましい。そうすることで、膜質を最高レベルにすることができる。
また、図2中の各ステップにおける流量およびプラズマパワーの値は、窒化タンタル膜を形成する際の値であり、成膜材料が異なれば、当然、上記流量およびプラズマパワーの値も異なる。
[抵抗素子の製造方法の一例]
本発明の第1実施の形態に係る抵抗素子の製造方法の一例を、図1の製造工程断面図および図2のタイミングチャートによって説明する。
ここでは一例として、プリカーサには、TBTDET(ターシャリーブチルテトラキスジエチルタンタル(Ta(N(C2H5)2)3NC(CH3)3))を用い窒化タンタル(TaN)を成膜する一例を説明する。また上記プリカーサの供給はボトル温度を70℃に設定し、アルゴン(Ar)をキャリアガスとして用いた。また、プラズマ出力は、還元処理時のプラズマ出力である。なお、図示していないが、成膜時のプラズマ出力はプリカーサによって適宜設定されている。
また、図2中の各ステップとも成膜温度は270℃とした。成膜温度は、プリカーサに対応した原子層堆積の温度領域内、最高温度付近に設定することが好ましい。そうすることで、膜質を最高レベルにすることができる。
また、図2中の各ステップにおける流量およびプラズマパワーの値は、窒化タンタル膜を形成する際の値であり、成膜材料が異なれば、当然、上記流量およびプラズマパワーの値も異なる。
まず、図1(1)および図2に示すように、表面が絶縁性を有する基板10に、熱的ALD法によって第1抵抗層21を形成する第1工程を行う。
上記基板10は、例えば基板本体部11上に絶縁層12が形成されたものである。例えば、上記基板本体部11は、半導体基板、例えばシリコン基板もしくは化合物半導体基板で形成され、上記絶縁層12は、例えば酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、低誘電率有機膜、酸化アルミニウム膜等の絶縁性材料で形成される。
上記基板10は、例えば基板本体部11上に絶縁層12が形成されたものである。例えば、上記基板本体部11は、半導体基板、例えばシリコン基板もしくは化合物半導体基板で形成され、上記絶縁層12は、例えば酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、低誘電率有機膜、酸化アルミニウム膜等の絶縁性材料で形成される。
まず、第1ステップを行う前に、熱的ALD法を行う反応室(図示せず)内の所定の位置に上記基板10を設置する。
第1ステップ(Step1)で、上記反応室内に第1プリカーサとしてTBTDETを供給する。このとき、プリカーサの搬送ガスとしてアルゴン(Ar)を供給している。供給量は、第1プリカーサが200cm3/min(sccm)であり、アルゴンが200cm3/min(sccm)である。
そして熱的ALD法によってバッファ層としての機能を果たすことになる上記第1抵抗層21を形成する。この熱的ALD法は、熱エネルギーによる反応で膜堆積が進行するため、前記図7によって説明したように、下地膜である絶縁層12に対して、ALD法に用いるプリカーサ元素が注入されることはない。
供給された第1プリカーサは、上記基板10の絶縁層12上に堆積され、上記第1抵抗層21を形成していく。最終的な成膜終了後の膜厚を製造膜の繰り返し回数で除算した平均値換算では、最初の成膜では例えば0.05nm程度の膜厚に形成される。
そして熱的ALD法によってバッファ層としての機能を果たすことになる上記第1抵抗層21を形成する。この熱的ALD法は、熱エネルギーによる反応で膜堆積が進行するため、前記図7によって説明したように、下地膜である絶縁層12に対して、ALD法に用いるプリカーサ元素が注入されることはない。
供給された第1プリカーサは、上記基板10の絶縁層12上に堆積され、上記第1抵抗層21を形成していく。最終的な成膜終了後の膜厚を製造膜の繰り返し回数で除算した平均値換算では、最初の成膜では例えば0.05nm程度の膜厚に形成される。
次に、反応室より上記第1プリカーサを排出する第2ステップ(Step2)を行う。このパージステップで、反応室内から余剰な第1プリカーサ雰囲気を排出する。したがって、反応室内はアルゴン雰囲気となる。
次に、上記反応室内に第1還元剤を供給して、TBTDETで成膜された第1抵抗層21を還元処理する第3ステップ(Step3)を行う。
上記第1還元剤には、例えばアンモニア(NH3)を用いる。その供給流量は、一例として250cm3/min(sccm)とした。また、上記第1還元剤は窒化剤を兼ねていて、上記第1抵抗層21の還元処理と窒素原子の堆積を同時に行うこともできる。
例えばアンモニアを第1還元剤として用いた場合、その流量が多くなると窒化剤としても作用する。このため、アンモニアの流量を調節することで、窒化量を制御することができ、所望の抵抗値を得ることが可能となる。
上記第1還元剤には、例えばアンモニア(NH3)を用いる。その供給流量は、一例として250cm3/min(sccm)とした。また、上記第1還元剤は窒化剤を兼ねていて、上記第1抵抗層21の還元処理と窒素原子の堆積を同時に行うこともできる。
例えばアンモニアを第1還元剤として用いた場合、その流量が多くなると窒化剤としても作用する。このため、アンモニアの流量を調節することで、窒化量を制御することができ、所望の抵抗値を得ることが可能となる。
その後、上記反応室より上記第1還元剤を排出する第4ステップ(Step4)を行う。この第4ステップはパージステップであり、反応室内の第1還元剤を排出する。
そして、上記第1抵抗層21が所望の膜厚になるまで、上記第1ステップから上記第4ステップまでを繰り返し行う。例えば、上記第1抵抗層21は、2nm以上5nm以下の膜厚に堆積される。例えば、上記還元処理によって改質された上記第1抵抗層21上にプラズマALD法を用いて成膜した際の上記第1抵抗層21へのプリカーサ元素の注入深さは、膜質やプラズマ条件によっても異なるが、1nm〜5nm程度である。したがって、上記第1抵抗層21を2nm以上5nm以下の膜厚に堆積する。この第1例では上記第1抵抗層21の厚さを3nmとした。
なお、熱的ALD法により成膜された膜は、プラズマALD法により成膜した膜によりも不純物を多く含み、また易酸化性を示す膜である。このため、熱的ALD法のみでの成膜や、第1抵抗層21を厚く堆積させることは好ましくない。
そこで、第2工程を行う。
なお、熱的ALD法により成膜された膜は、プラズマALD法により成膜した膜によりも不純物を多く含み、また易酸化性を示す膜である。このため、熱的ALD法のみでの成膜や、第1抵抗層21を厚く堆積させることは好ましくない。
そこで、第2工程を行う。
次に、図1(2)および図2に示すように、プラズマALD法によって上記第1抵抗層21上に上記第1抵抗層21と同種の第2抵抗層22を形成する第2工程を行う。
この第2抵抗層22は、主たる電気伝導層となる抵抗体膜を形成する。
この第2抵抗層22は、主たる電気伝導層となる抵抗体膜を形成する。
以下、第2工程について詳細に説明する。
上記反応室内に還元性ガスを供給してプラズマALD法に移行する第5ステップ(Step5)を行う。例えば、上記還元性ガスには、例えば水素(H2)を用いる。上記反応室内に水素を供給することで、反応室雰囲気をプラズマALD法の条件が安定するようになる。なお、上記水素(H2)の供給に際して、搬送ガスにアルゴン(Ar)を用いている。その供給量は、例えば、水素が500cm3/min(sccm)であり、アルゴンが200cm3/min(sccm)である。
上記反応室内に還元性ガスを供給してプラズマALD法に移行する第5ステップ(Step5)を行う。例えば、上記還元性ガスには、例えば水素(H2)を用いる。上記反応室内に水素を供給することで、反応室雰囲気をプラズマALD法の条件が安定するようになる。なお、上記水素(H2)の供給に際して、搬送ガスにアルゴン(Ar)を用いている。その供給量は、例えば、水素が500cm3/min(sccm)であり、アルゴンが200cm3/min(sccm)である。
次に、上記反応室内に第2プリカーサを供給して上記第1抵抗層21上に第2抵抗層22を堆積する第6ステップ(Step6)を行う。
この第6ステップは、プラズマALD法での第2プリカーサの供給ステップであり、第2プリカーサを上記基板10上に成膜した第1抵抗層21上に供給する。この第2プリカーサには、例えば上記第1プリカーサと同様なTBTDETを用いる。このとき、プリカーサの搬送ガスとしてアルゴン(Ar)を供給し、さらに上記水素も供給している。供給量は、第2プリカーサが200cm3/min(sccm)であり、水素が500cm3/min(sccm)であり、アルゴンが200cm3/min(sccm)である。
この第6ステップは、プラズマALD法での第2プリカーサの供給ステップであり、第2プリカーサを上記基板10上に成膜した第1抵抗層21上に供給する。この第2プリカーサには、例えば上記第1プリカーサと同様なTBTDETを用いる。このとき、プリカーサの搬送ガスとしてアルゴン(Ar)を供給し、さらに上記水素も供給している。供給量は、第2プリカーサが200cm3/min(sccm)であり、水素が500cm3/min(sccm)であり、アルゴンが200cm3/min(sccm)である。
次に、上記反応室内の上記第2プリカーサを排出する第7ステップ(Step7)を行う。
この第7ステップはパージステップであり、反応室内の余剰なプリカーサ雰囲気を排出する。このとき、水素とアルゴンは、例えば、流量を変えずに供給し続けている。
この第7ステップはパージステップであり、反応室内の余剰なプリカーサ雰囲気を排出する。このとき、水素とアルゴンは、例えば、流量を変えずに供給し続けている。
次に、上記反応室内に第2還元剤を供給して上記第2抵抗層22を還元処理する第8ステップ(Step8)を行う。
この第8ステップは、水素(H2)とアルゴン(Ar)を主体としたプラズマステップであり、TBTDETを還元処理する。
この第8ステップは、水素(H2)とアルゴン(Ar)を主体としたプラズマステップであり、TBTDETを還元処理する。
次に、上記反応室より上記第2還元剤を排出する第9ステップ(Step9)を行う。
この第9ステップはパージステップであり、上記第2還元剤として用いた活性水素の排出を行う。
この第9ステップはパージステップであり、上記第2還元剤として用いた活性水素の排出を行う。
そして、上記第2抵抗層22が所望の膜厚になるまで、上記第5ステップから上記第9ステップまでを繰り返し行う。その繰り返し数は、例えば、上記第1抵抗層21と上記第2抵抗層22とをあわせた抵抗素子20の抵抗値が、所望の抵抗値となる膜厚に堆積される。
上記製造方法(第1例)では、第2抵抗層22の膜厚にもよるが、1000Ω/□〜2000Ω/□程度のシート抵抗を有する窒化タンタル膜からなる抵抗素子20を形成することができた。
上記製造方法の第1例では、第1プリカーサおよび第2プリカーサを同種のものを用いることが好ましい。それは、同種のプリカーサを用いることで、第1抵抗層21と第2抵抗層22の抵抗率が一定値にしやすくなるためである。第1抵抗層21と第2抵抗層22の抵抗率が異なると、電気伝導路に平行して抵抗値の異なる抵抗体が形成されたと見なせ、抵抗値が設計通りにできあがらないことがあるからである。
または、第1抵抗層21は2nm〜5nmと非常に薄く形成されるが、第2抵抗層22は、例えば50nm〜100nmというように、厚く形成される。このため、抵抗素子20の抵抗値は、ほぼ第2抵抗層22の抵抗値で決まるともいえる。したがって、第2抵抗層22は第1抵抗層21よりも十分に厚く形成しておけばよい。例えば、25倍程度以上の厚さに形成しておく。
または、第1抵抗層21は2nm〜5nmと非常に薄く形成されるが、第2抵抗層22は、例えば50nm〜100nmというように、厚く形成される。このため、抵抗素子20の抵抗値は、ほぼ第2抵抗層22の抵抗値で決まるともいえる。したがって、第2抵抗層22は第1抵抗層21よりも十分に厚く形成しておけばよい。例えば、25倍程度以上の厚さに形成しておく。
また、上記抵抗素子の製造方法で形成される膜は上記説明した窒化タンタル膜に限定されない。
例えば、プラズマALD法を用いて成膜できる抵抗層であれば適応可能である。
例えば、窒化タンタル(TaN)の他に、窒化ハフニウム(HfN)、窒化ジルコニウム(ZrN)、窒化ニオブ(NbN)、窒化タングステン(WN)、窒化ルテニウム(RuN)があげられる。
また、窒化ケイ化タンタル(TaSiN)、窒化ケイ化ハフニウム(HfSiN)、窒化ケイ化ジルコニウム(ZrSiN)、窒化ケイ化ニオブ(NbSiN)、窒化ケイ化タングステン(WSiN)、窒化ケイ化ルテニウム(RuSiN)があげられる。
さらに、酸窒化タンタル(TaON)、酸窒化ハフニウム(HfON)、酸窒化ジルコニウム(ZrON)、酸窒化ニオブ(NbON)、酸窒化タングステン(WON)、酸窒化ルテニウム(RuON)があげられる。
さらには、酸窒化ケイ化タンタル(TaSiON)、酸窒化ケイ化ハフニウム(HfSiON)、酸窒化ケイ化ジルコニウム(ZrSiON)、酸窒化ケイ化ニオブ(NbSiON)、酸窒化ケイ化タングステン(WSiON)、酸窒化ケイ化ルテニウム(RuSiON)があげられる。
例えば、プラズマALD法を用いて成膜できる抵抗層であれば適応可能である。
例えば、窒化タンタル(TaN)の他に、窒化ハフニウム(HfN)、窒化ジルコニウム(ZrN)、窒化ニオブ(NbN)、窒化タングステン(WN)、窒化ルテニウム(RuN)があげられる。
また、窒化ケイ化タンタル(TaSiN)、窒化ケイ化ハフニウム(HfSiN)、窒化ケイ化ジルコニウム(ZrSiN)、窒化ケイ化ニオブ(NbSiN)、窒化ケイ化タングステン(WSiN)、窒化ケイ化ルテニウム(RuSiN)があげられる。
さらに、酸窒化タンタル(TaON)、酸窒化ハフニウム(HfON)、酸窒化ジルコニウム(ZrON)、酸窒化ニオブ(NbON)、酸窒化タングステン(WON)、酸窒化ルテニウム(RuON)があげられる。
さらには、酸窒化ケイ化タンタル(TaSiON)、酸窒化ケイ化ハフニウム(HfSiON)、酸窒化ケイ化ジルコニウム(ZrSiON)、酸窒化ケイ化ニオブ(NbSiON)、酸窒化ケイ化タングステン(WSiON)、酸窒化ケイ化ルテニウム(RuSiON)があげられる。
また、上記第1プリカーサ、第2プリカーサの限定は無い。
例えば、タンタル(Ta)系プリカーサとしては、上記挙げたTBTDETの他に、いかのものを用いることができる。例えば、TAIMATA(Ta(NtAm)(NMe2)3)がある。また、五フッ化タンタル(TaF5)、五塩化タンタル(TaCl5)、五臭化タンタル(TaBr5)、五ヨウ化タンタル(TaI5)が挙げられる。
また、以下のようなものが挙げられる。
ペンタキスエチルメチルアミノタンタル(PEMAT:Ta[N(C2H5CH3)])、
ペンタキスジメチルアミノタンタル(PDMAT:Ta[N(CH3)2]5)、
ペンタキスジエチルアミノタンタル(PDEAT:Ta[N(C2H5)2]5)、
ターシャリーブチルイミノトリスジメチルアミノタンタル(TBTDMAT:Ta[N(CH3)2]3NC(CH3)3)、
ターシャリーブチルイミノトリスエチルメチルアミノタンタル(TBTEMT:Ta[N(C2H5)CH3]3NC(CH3)3)、
イソプロピルイミノトリスジエチルアミノタンタル(IPTDET:Ta[N(C2H5)2]3NCH(CH3)2)がある。
例えば、タンタル(Ta)系プリカーサとしては、上記挙げたTBTDETの他に、いかのものを用いることができる。例えば、TAIMATA(Ta(NtAm)(NMe2)3)がある。また、五フッ化タンタル(TaF5)、五塩化タンタル(TaCl5)、五臭化タンタル(TaBr5)、五ヨウ化タンタル(TaI5)が挙げられる。
また、以下のようなものが挙げられる。
ペンタキスエチルメチルアミノタンタル(PEMAT:Ta[N(C2H5CH3)])、
ペンタキスジメチルアミノタンタル(PDMAT:Ta[N(CH3)2]5)、
ペンタキスジエチルアミノタンタル(PDEAT:Ta[N(C2H5)2]5)、
ターシャリーブチルイミノトリスジメチルアミノタンタル(TBTDMAT:Ta[N(CH3)2]3NC(CH3)3)、
ターシャリーブチルイミノトリスエチルメチルアミノタンタル(TBTEMT:Ta[N(C2H5)CH3]3NC(CH3)3)、
イソプロピルイミノトリスジエチルアミノタンタル(IPTDET:Ta[N(C2H5)2]3NCH(CH3)2)がある。
例えば、ニオブ(Nb)系プリカーサとしては、5塩化ニオブ(NbCl5)が挙げられる。
例えば、ハフニウム(Hf)系プリカーサとしては、以下のようなものが挙げられる。
テトラキスジエチルアミノハフニウム(TDEAHf:Hf(N(C2H5)2)4)、
テトラキスジメチルアミノハフニウム(TDMAHf:[Hf(N(CH3)2)4]2)、
テトラキスエチルメチルアミノハフニウム(TEMAHf:Hf(N(C2H5)(CH3))4)、
ハフニウムテトラクロライド(HfCl4)がある。
テトラキスジエチルアミノハフニウム(TDEAHf:Hf(N(C2H5)2)4)、
テトラキスジメチルアミノハフニウム(TDMAHf:[Hf(N(CH3)2)4]2)、
テトラキスエチルメチルアミノハフニウム(TEMAHf:Hf(N(C2H5)(CH3))4)、
ハフニウムテトラクロライド(HfCl4)がある。
例えば、ジルコニウム(Zr)系プリカーサとしては、以下のようなものが挙げられる。
ジルコニウムテトラクロライド(ZrCl4)、
テトラキス ジエチルアミノジルコニウム(TDEAZr:Zr(N(C2H5)2)4)、
テトラキスジメチルアミノジルコニウム(TDMAZr:[Zr(N(CH3)2)4]2)、
テトラキスエチルメチルアミノジルコニウム(TEMAZr:Zr(N(C2H5)(CH3))4)がある。
ジルコニウムテトラクロライド(ZrCl4)、
テトラキス ジエチルアミノジルコニウム(TDEAZr:Zr(N(C2H5)2)4)、
テトラキスジメチルアミノジルコニウム(TDMAZr:[Zr(N(CH3)2)4]2)、
テトラキスエチルメチルアミノジルコニウム(TEMAZr:Zr(N(C2H5)(CH3))4)がある。
例えば、タングステン(W)系プリカーサとしては、以下のようなものが挙げられる。
六フッ化タングステン(WF6)、
タングステンシクロペンタジエニルクロライド(W(C5H5)2Cl2)、
ビスターシャリーブチルイミノビスジエチルアミノタングステン([(CH3)3CN]2W[N(CH3)2]2)がある。
六フッ化タングステン(WF6)、
タングステンシクロペンタジエニルクロライド(W(C5H5)2Cl2)、
ビスターシャリーブチルイミノビスジエチルアミノタングステン([(CH3)3CN]2W[N(CH3)2]2)がある。
例えば、ルテニウム(Ru)系プリカーサとしては、以下のようなものが挙げられる。
ビスエチルシクロペンタジエニルルテニウム(Ru(EtCp)2)、
ビスシクロペンタジエニルルテニウム(Cp2Ru)がある。
ビスエチルシクロペンタジエニルルテニウム(Ru(EtCp)2)、
ビスシクロペンタジエニルルテニウム(Cp2Ru)がある。
また、ケイ化物を形成する場合には、以下のシリコン(Si)添加剤を用いることができる。
トリスジメチルアミノシラン(3DMAS:((CH3)2N)3SiH)、
テトラキスジメチルアミノシラン(4DMAS:Si(N(CH3)2)4)、
テトラキスエチルメチルアミノシラン(TEMASi:Si(N(C2H5)(CH3))4)、
トリスエチルメチルアミノシラン(TEMASiH:SiH(N(C2H5)(CH3))3)、
ビスジエチルアミノシラン(BDEAS:SiH2(NEt2)2)等がある。
さらには、モノシラン(SiH4)、トリシラン(Si3H8)、トリシリルアミン(TSA:Si3NH9)がある。
トリスジメチルアミノシラン(3DMAS:((CH3)2N)3SiH)、
テトラキスジメチルアミノシラン(4DMAS:Si(N(CH3)2)4)、
テトラキスエチルメチルアミノシラン(TEMASi:Si(N(C2H5)(CH3))4)、
トリスエチルメチルアミノシラン(TEMASiH:SiH(N(C2H5)(CH3))3)、
ビスジエチルアミノシラン(BDEAS:SiH2(NEt2)2)等がある。
さらには、モノシラン(SiH4)、トリシラン(Si3H8)、トリシリルアミン(TSA:Si3NH9)がある。
上記第1還元剤および第2還元剤には、アンモニア(NH3)や水素(H2)に限らず、アルキルアミン(ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジエチルメチルアミン)、ヒドラジン系材料(モノメチルヒドラジン、ジメチルヒドラジン)、トリシリルアミン(TSA:Si3NH9)などを用いることができる。なお、ヒドラジン系材料は毒性が強いので取り扱いに十分注意する必要がある。
また、各ステップの処理時間は反応室容量や反応材料に応じて適宜設定される。
また、上記第1工程と上記第2工程は、同一の反応室にていわゆるin−situで行うことが可能である。したがって、第1抵抗層21と第2抵抗層22を連続的に成膜することが可能になるので、第1抵抗層21と第2抵抗層22の界面に余分な酸化物等が形成されない。特に、第1抵抗層21は酸化されやすいため、大気に暴露されることで短時間に酸化し抵抗値が上昇してしまうので、それを防止することができ、有効である。よって、設計値とおりの抵抗素子20を形成することができる。
なお、第1抵抗層21と第2抵抗層22を連続的に成膜する方法として、クラスターツールなどの複数反応室間で成膜を行うことであってもよい。より好ましくは上記説明したように、同一反応室で第1抵抗層21と第2抵抗層22を連続的に成膜することが望まれる。
なお、第1抵抗層21と第2抵抗層22を連続的に成膜する方法として、クラスターツールなどの複数反応室間で成膜を行うことであってもよい。より好ましくは上記説明したように、同一反応室で第1抵抗層21と第2抵抗層22を連続的に成膜することが望まれる。
また、第1抵抗層21と第2抵抗層22の成膜では、それぞれ個別にかつ最適を目的にプリカーサの種類を変えることも可能であるが、最終的に両層の膜質の同一化、供給系の複雑・煩雑性等の観点で、同一プリカーサによって成膜されることがより好ましい。
また、各ステップの条件は、適宜変更が可能である。上記製造方法では、200℃〜400℃の範囲内でプロセスが完了するので、例えば、アルミニウム配線を形成した後であっても、上記製造方法によって抵抗素子20を形成することができるという利点がある。
上記抵抗素子の製造方法によれば、初めに、熱エネルギーによる反応で成膜が進行する熱的ALD法により第1抵抗膜21を形成するため、下地の基板10の絶縁層12に対してプリカーサ元素が注入されることはない。そして第1抵抗層21をバッファ層として、プラズマALD法によって、第2抵抗層22を形成することから、プラズマALD法によるプリカーサ元素が基板10の絶縁層12に注入されることが防止される。
したがって、プラズマALD法によって所望の膜厚の第2抵抗層22を形成することができるので、実効膜厚を設計通りに生産できる様になるため抵抗素子20のより一層の高精度化が実現できるという利点がある。
したがって、プラズマALD法によって所望の膜厚の第2抵抗層22を形成することができるので、実効膜厚を設計通りに生産できる様になるため抵抗素子20のより一層の高精度化が実現できるという利点がある。
<2.第2の実施の形態>
[抵抗素子の製造方法の第2例]
本発明の第2実施の形態に係る抵抗素子の製造方法の一例を、図3の製造工程断面図および図4のタイミングチャートによって説明する。
ここでは一例として、プリカーサには、TBTDET(ターシャリーブチルテトラキスジエチルタンタル(Ta(N(C2H5)2)3NC(CH3)3))を用い窒化タンタル(TaN)を成膜する一例を説明する。また上記プリカーサの供給はボトル温度を70℃に設定し、アルゴン(Ar)をキャリアガスとして用いた。また、プラズマ出力は、還元処理時のプラズマ出力である。なお、図示していないが、成膜時のプラズマ出力はプリカーサによって適宜設定されている。
また、図4中の各ステップとも成膜温度は270℃とした。成膜温度は、プリカーサに対応した原子層堆積の温度領域内、最高温度付近に設定することが好ましい。そうすることで、堆積速度を最高レベルにすることができきる。
また、図4中の各ステップにおける流量およびプラズマパワーの値は、窒化タンタル膜を形成する際の値であり、成膜材料が異なれば、当然、上記流量およびプラズマパワーの値も異なる。
[抵抗素子の製造方法の第2例]
本発明の第2実施の形態に係る抵抗素子の製造方法の一例を、図3の製造工程断面図および図4のタイミングチャートによって説明する。
ここでは一例として、プリカーサには、TBTDET(ターシャリーブチルテトラキスジエチルタンタル(Ta(N(C2H5)2)3NC(CH3)3))を用い窒化タンタル(TaN)を成膜する一例を説明する。また上記プリカーサの供給はボトル温度を70℃に設定し、アルゴン(Ar)をキャリアガスとして用いた。また、プラズマ出力は、還元処理時のプラズマ出力である。なお、図示していないが、成膜時のプラズマ出力はプリカーサによって適宜設定されている。
また、図4中の各ステップとも成膜温度は270℃とした。成膜温度は、プリカーサに対応した原子層堆積の温度領域内、最高温度付近に設定することが好ましい。そうすることで、堆積速度を最高レベルにすることができきる。
また、図4中の各ステップにおける流量およびプラズマパワーの値は、窒化タンタル膜を形成する際の値であり、成膜材料が異なれば、当然、上記流量およびプラズマパワーの値も異なる。
まず、図3(1)および図4に示すように、表面が絶縁性を有する基板10に、熱的原子層堆積(ALD:Atomic Layer Deposition)法によって第1抵抗層21を形成する第1工程を行う。
上記基板10は、例えば基板本体部11上に絶縁層12が形成されたものである。例えば、上記基板本体部11は、半導体基板、例えばシリコン基板もしくは化合物半導体基板で形成され、上記絶縁層12は、例えば酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、低誘電率有機膜、酸化アルミニウム膜等の絶縁性材料で形成される。
上記基板10は、例えば基板本体部11上に絶縁層12が形成されたものである。例えば、上記基板本体部11は、半導体基板、例えばシリコン基板もしくは化合物半導体基板で形成され、上記絶縁層12は、例えば酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、低誘電率有機膜、酸化アルミニウム膜等の絶縁性材料で形成される。
まず、第1ステップを行う前に、熱的ALD法を行う反応室(図示せず)内の所定の位置に上記基板10を設置する。
第1ステップ(Step1)で、上記反応室内に第1プリカーサとしてTBTDETを供給する。このとき、プリカーサの搬送ガスとしてアルゴン(Ar)を供給している。供給量は、第1プリカーサが200cm3/min(sccm)であり、アルゴンが200cm3/min(sccm)である。
そして熱的ALD法によってバッファ層としての機能を果たすことになる上記第1抵抗層21を形成する。この熱的ALD法は、熱エネルギーによる反応で膜堆積が進行するため、前記図7によって説明したように、下地膜である絶縁層12に対して、ALD法に用いるプリカーサ元素が注入されることはない。
供給された第1プリカーサは、上記基板10の絶縁層12上に堆積され、上記第1抵抗層21を形成していく。最終的な成膜終了後の膜厚を製造膜の繰り返し回数で除算した平均値換算では、最初の成膜では例えば0.05nm程度の膜厚に形成される。
そして熱的ALD法によってバッファ層としての機能を果たすことになる上記第1抵抗層21を形成する。この熱的ALD法は、熱エネルギーによる反応で膜堆積が進行するため、前記図7によって説明したように、下地膜である絶縁層12に対して、ALD法に用いるプリカーサ元素が注入されることはない。
供給された第1プリカーサは、上記基板10の絶縁層12上に堆積され、上記第1抵抗層21を形成していく。最終的な成膜終了後の膜厚を製造膜の繰り返し回数で除算した平均値換算では、最初の成膜では例えば0.05nm程度の膜厚に形成される。
次に、反応室より上記第1プリカーサを排出する第2ステップ(Step2)を行う。このパージステップで、反応室内から余剰な第1プリカーサ雰囲気を排出する。したがって、反応室内はアルゴン雰囲気となる。
次に、上記反応室内に第1還元剤を供給して、TBTDETで成膜された第1抵抗層21を還元処理する第3ステップ(Step3)を行う。
上記第1還元剤には、例えばアンモニア(NH3)を用いる。その供給流量は、一例として250cm3/min(sccm)とした。また、上記第1還元剤は窒化剤を兼ねていて、上記第1抵抗層21の還元処理と窒素原子の堆積を同時に行うこともできる。
例えばアンモニアを第1還元剤として用いていた場合、その流量が多くなると窒化剤としても作用する。このため、アンモニアの流量を調節することで、窒化度を制御することができ、所望の抵抗値を得ることが可能となる。
上記第1還元剤には、例えばアンモニア(NH3)を用いる。その供給流量は、一例として250cm3/min(sccm)とした。また、上記第1還元剤は窒化剤を兼ねていて、上記第1抵抗層21の還元処理と窒素原子の堆積を同時に行うこともできる。
例えばアンモニアを第1還元剤として用いていた場合、その流量が多くなると窒化剤としても作用する。このため、アンモニアの流量を調節することで、窒化度を制御することができ、所望の抵抗値を得ることが可能となる。
その後、上記反応室より上記第1還元剤を排出する第4ステップ(Step4)を行う。この第4ステップはパージステップであり、反応室内の第1還元剤を排出する。
そして、上記第1抵抗層21が所望の膜厚になるまで、上記第1ステップから上記第4ステップまでを繰り返し行う。例えば、上記第1抵抗層21は、2nm以上5nm以下の膜厚に堆積される。例えば、上記還元処理によって改質された上記第1抵抗層21上にプラズマALD法を用いて成膜した際の上記第1抵抗層21へのプリカーサ元素の注入深さは、膜質やプラズマ条件によっても異なるが、1nm〜5nm程度である。したがって、上記第1抵抗層21を2nm以上5nm以下の膜厚に堆積する。この第2例では上記第1抵抗層21の厚さを4nmとした。
なお、熱的ALD法により成膜された膜は、プラズマALD法により成膜した膜によりも不純物を多く含み、また易酸化性を示す膜である。このため、熱的ALD法のみでの成膜や、第1抵抗層21を厚く堆積させることは好ましくない。
そこで、還元処理工程を行う。
なお、上記第1ステップから第4ステップを繰り返し行う最後の第4ステップにおいて、次の工程への移行を円滑に行うため、例えば、水素(H2)を供給しておく。このときの水素の供給量は、例えば、500cm3/min(sccm)とした。
なお、熱的ALD法により成膜された膜は、プラズマALD法により成膜した膜によりも不純物を多く含み、また易酸化性を示す膜である。このため、熱的ALD法のみでの成膜や、第1抵抗層21を厚く堆積させることは好ましくない。
そこで、還元処理工程を行う。
なお、上記第1ステップから第4ステップを繰り返し行う最後の第4ステップにおいて、次の工程への移行を円滑に行うため、例えば、水素(H2)を供給しておく。このときの水素の供給量は、例えば、500cm3/min(sccm)とした。
上記記第1工程の後、上記第1抵抗層21に還元性ガスのプラズマを照射して還元処理をする還元工程を行う。
上記還元工程は、例えば、第1工程で供給していた搬送ガスのアルゴンと、還元性ガスとなる水素は、そのままの流量で、反応室内に供給し続ける。それとともに、第5ステップ(Step5)では、300Wのパワーを印加して上記還元性ガスのプラズマを上記第1抵抗層21表面に照射して、体積されたプリカーサの還元処理を行う。
ここでは、プロセスの連続安定性に配慮して第2抵抗層22の成膜時のプラズマ条件と同じ条件としている。この第5ステップの処理時間は、第1抵抗層21の膜厚と改質の度合いに応じて適宜設定するものとする。
ここでは、プロセスの連続安定性に配慮して第2抵抗層22の成膜時のプラズマ条件と同じ条件としている。この第5ステップの処理時間は、第1抵抗層21の膜厚と改質の度合いに応じて適宜設定するものとする。
次に、上記反応室より上記還元性ガスを排出する第6ステップ(Step6)を行う。
この第6ステップはパージステップであり、上記還元性ガスとして用いた活性水素の排出を行う。
この第6ステップはパージステップであり、上記還元性ガスとして用いた活性水素の排出を行う。
次に、図3(3)および図2に示すように、プラズマALD法によって上記第1抵抗層21上に上記第1抵抗層21と同種の第2抵抗層22を形成する第2工程を行う。
この第2抵抗層22は、主たる電気伝導層となる抵抗体膜を形成する。
この第2抵抗層22は、主たる電気伝導層となる抵抗体膜を形成する。
以下、第2工程について詳細に説明する。
上記反応室内に還元性ガスを供給してプラズマALD法に移行する第7ステップ(Step7)を行う。例えば、上記還元性ガスには、引き続き、例えば水素(H2)を用いる。上記反応室内に水素を供給することで、反応室雰囲気をプラズマALD法の条件が安定するようになる。なお、上記水素(H2)の供給に際して、引き続き、搬送ガスにアルゴン(Ar)を用いている。その供給量は、例えば、水素が500cm3/min(sccm)であり、アルゴンが200cm3/min(sccm)である。
上記反応室内に還元性ガスを供給してプラズマALD法に移行する第7ステップ(Step7)を行う。例えば、上記還元性ガスには、引き続き、例えば水素(H2)を用いる。上記反応室内に水素を供給することで、反応室雰囲気をプラズマALD法の条件が安定するようになる。なお、上記水素(H2)の供給に際して、引き続き、搬送ガスにアルゴン(Ar)を用いている。その供給量は、例えば、水素が500cm3/min(sccm)であり、アルゴンが200cm3/min(sccm)である。
次に、上記反応室内に第2プリカーサを供給して上記第1抵抗層21上に第2抵抗層22を堆積する第8ステップ(Step8)を行う。
この第8ステップは、プラズマALD法での第2プリカーサの供給ステップであり、第2プリカーサを上記基板10上に成膜した第1抵抗層21上に供給する。この第2プリカーサには、例えば上記第1プリカーサと同様なTBTDETを用いる。このとき、プリカーサの搬送ガスとしてアルゴン(Ar)を供給し、さらに上記水素も供給している。供給量は、第2プリカーサが200cm3/min(sccm)であり、引き続き水素が500cm3/min(sccm)であり、引き続きアルゴンが200cm3/min(sccm)である。
この第8ステップは、プラズマALD法での第2プリカーサの供給ステップであり、第2プリカーサを上記基板10上に成膜した第1抵抗層21上に供給する。この第2プリカーサには、例えば上記第1プリカーサと同様なTBTDETを用いる。このとき、プリカーサの搬送ガスとしてアルゴン(Ar)を供給し、さらに上記水素も供給している。供給量は、第2プリカーサが200cm3/min(sccm)であり、引き続き水素が500cm3/min(sccm)であり、引き続きアルゴンが200cm3/min(sccm)である。
次に、上記反応室内の上記第2プリカーサを排出する第9ステップ(Step9)を行う。
この第9ステップはパージステップであり、反応室内の余剰なプリカーサ雰囲気を排出する。このとき、水素とアルゴンは、例えば、流量を変えずに供給し続けている。
この第9ステップはパージステップであり、反応室内の余剰なプリカーサ雰囲気を排出する。このとき、水素とアルゴンは、例えば、流量を変えずに供給し続けている。
次に、上記反応室内に第2還元剤を供給して上記第2抵抗層22を還元処理する第10ステップ(Step10)を行う。
第10ステップは、水素(H2)とアルゴン(Ar)を主体としたプラズマステップであり、TBTDETを還元処理する。
第10ステップは、水素(H2)とアルゴン(Ar)を主体としたプラズマステップであり、TBTDETを還元処理する。
次に、上記反応室より上記第2還元剤を排出する第11ステップ(Step11)を有する
第11ステップはパージステップであり、上記第2還元剤として用いた活性水素の排出を行う。
第11ステップはパージステップであり、上記第2還元剤として用いた活性水素の排出を行う。
そして、上記第2抵抗層22が所望の膜厚になるまで、上記第7ステップから上記第11ステップまでを繰り返し行う。その繰り返し数は、例えば、上記第1抵抗層21と上記第2抵抗層22とをあわせた抵抗素子20の抵抗値が、所望の抵抗値となる膜厚に堆積される。
上記製造方法(第2例)では、第2抵抗層22の膜厚にもよるが、1000Ω/□〜2000Ω/□程度のシート抵抗を有する窒化タンタル膜からなる抵抗素子20を形成することができた。
上記製造方法の第2例では、第1プリカーサおよび第2プリカーサを同種のものを用いることが好ましい。それは、同種のプリカーサを用いることで、第1抵抗層21と第2抵抗層22の抵抗率が一定値にしやすくなるためである。第1抵抗層21と第2抵抗層22の抵抗率が異なると、電気伝導路に平行して抵抗値の異なる抵抗体が形成されたと見なせ、抵抗値が設計通りにできあがらないことがあるからである。
または、第1抵抗層21は2nm〜5nmと非常に薄く形成されるが、第2抵抗層22は、例えば50nm〜100nmというように、厚く形成される。このため、抵抗素子20の抵抗値は、ほぼ第2抵抗層22の抵抗値で決まるともいえる。したがって、第2抵抗層22は第1抵抗層21よりも十分に厚く形成しておけばよい。例えば、25倍程度以上の厚さに形成しておく。
または、第1抵抗層21は2nm〜5nmと非常に薄く形成されるが、第2抵抗層22は、例えば50nm〜100nmというように、厚く形成される。このため、抵抗素子20の抵抗値は、ほぼ第2抵抗層22の抵抗値で決まるともいえる。したがって、第2抵抗層22は第1抵抗層21よりも十分に厚く形成しておけばよい。例えば、25倍程度以上の厚さに形成しておく。
また、上記抵抗素子の製造方法の第2例で形成される膜は上記説明した窒化タンタル膜に限定されない。
例えば、前記第1例で挙げた膜と同種の膜を成膜することができる。
例えば、前記第1例で挙げた膜と同種の膜を成膜することができる。
また、上記第1プリカーサ、第2プリカーサの限定は無い。
前記第1例で挙げたプリカーサと同種のものを用いることができる。
前記第1例で挙げたプリカーサと同種のものを用いることができる。
上記第1還元剤および第2還元剤には、前記第1例で挙げたのと同種のものを用いることができる。また、上記還元性ガスには、上記第1還元剤および第2還元剤と同様に、水素(H2)に限らず、アンモニア(NH3)を用いることができる。またアルキルアミン(ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジエチルメチルアミン)、ヒドラジン系材料(モノメチルヒドラジン、ジメチルヒドラジン)、トリシリルアミン(TSA:Si3NH9)などを用いることができる。なお、ヒドラジン系材料は毒性が強いので取り扱いに十分注意する必要がある。
また、各ステップの処理時間は反応室容量や反応材料に応じて適宜設定される。
また、上記第1工程と上記還元工程と上記第2工程は、同一の反応室にていわゆるin−situで行うことが可能である。したがって、第1抵抗層21と第2抵抗層22を連続的に成膜することが可能になるので、第1抵抗層21と第2抵抗層22の界面に余分な酸化物等が形成されない。特に、第1抵抗層21は酸化されやすいので、大気に暴露されることで短時間に酸化し抵抗値が上昇してしまうので、それを防止することができ、有効である。よって、設計値とおりの抵抗素子20を形成することができる。
なお、第1抵抗層21と第2抵抗層22を連続的に成膜する方法として、クラスターツールなどの複数反応室(Reactor)間で成膜を行うことであってもよい。より好ましくは上記説明したように、同一反応室で第1抵抗層21と第2抵抗層22を連続的に成膜することが望まれる。
なお、第1抵抗層21と第2抵抗層22を連続的に成膜する方法として、クラスターツールなどの複数反応室(Reactor)間で成膜を行うことであってもよい。より好ましくは上記説明したように、同一反応室で第1抵抗層21と第2抵抗層22を連続的に成膜することが望まれる。
また、第1抵抗層21と第2抵抗層22の成膜では、それぞれ個別にかつ最適を目的にプリカーサの種類を変えることも可能であるが、最終的に両層の膜質の同一化、供給系の複雑・煩雑性等の観点で、同一プリカーサによって成膜されることがより好ましい。
また、各ステップの条件は、適宜変更が可能である。上記製造方法では、200℃〜400℃の範囲内でプロセスが完了するので、例えば、アルミニウム配線を形成した後であっても、上記製造方法によって抵抗素子20を形成することができるという利点がある。
上記抵抗素子の第2例の製造方法によれば、初めに、熱エネルギーによる反応で成膜が進行する熱的ALD法により第1抵抗膜21を形成するため、下地の基板10の絶縁層12に対してプリカーサ元素が注入されることはない。そして第1抵抗層21をバッファ層として、プラズマALD法によって、第2抵抗層22を形成することから、プラズマALD法によるプリカーサ元素が基板10の絶縁層12に注入されることが防止される。
したがって、プラズマALD法によって所望の膜厚の第2抵抗層22を形成することができるので、実効膜厚を設計通りに生産できる様になるため抵抗素子20のより一層の高精度化が実現できるという利点がある。
したがって、プラズマALD法によって所望の膜厚の第2抵抗層22を形成することができるので、実効膜厚を設計通りに生産できる様になるため抵抗素子20のより一層の高精度化が実現できるという利点がある。
また、第1工程と第2工程との間に還元工程を行うことから、第1抵抗層21はプラズマによる改質(還元処理)後、プラズマALD法の成膜による第2プリカーサのタンタル(Ta)などの注入により抵抗率が約一桁下がることが分かっている。このため、その分を見込んで還元処理後の抵抗率が第2抵抗層22の抵抗率より一桁高くなるよう熱的ALD法の条件を設定することが好ましい。
別の視点として、熱的ALD法により成膜した窒化タンタルの抵抗率とプラズマALD法により成膜した窒化タンタルの抵抗率が等しくなるよう、還元工程のプラズマ改質を行う第5ステップの条件を設定しても良い。
別の視点として、熱的ALD法により成膜した窒化タンタルの抵抗率とプラズマALD法により成膜した窒化タンタルの抵抗率が等しくなるよう、還元工程のプラズマ改質を行う第5ステップの条件を設定しても良い。
[抵抗素子の適用例]
本発明の抵抗素子の製造方法によって製造される抵抗素子は、例えば、半導体装置の配線層に形成される抵抗素子に適用することができる。その一例を、図5の概略構成断面図によって説明する。
本発明の抵抗素子の製造方法によって製造される抵抗素子は、例えば、半導体装置の配線層に形成される抵抗素子に適用することができる。その一例を、図5の概略構成断面図によって説明する。
図5に示すように、半導体基板100には、第1ウエル領域102と第2ウエル領域103が形成されている。また上記半導体基板100には、トランジスタ形成領域を分離する素子分離領域101が形成されている。そして上記第1ウエル領域102には第1トランジスタ104が形成され、第2ウエル領域103には第2トランジスタ105が形成されている。
上記半導体基板10お上には、上記第1、第2トランジスタ104、105を被覆する絶縁膜120が形成され、その絶縁膜120には、上記トランジスタ104、105に接続するプラグ121、122、123、124が形成されている。
さらに、上記絶縁膜120上には、複数層の配線層が形成されている。図面では4層に配線層131、132、133、134が形成されている。これらの配線層131〜134は、それぞれ、金属配線141、142、143、144と層間絶縁膜151、152、153、154とで形成されている。
例えば、第1配線層131と第2配線層132との間に、本発明の製造方法によって抵抗素子20を形成する。すなわち、第1配線層131の層間絶縁膜151上に抵抗素子20を形成する。本発明の製造方法では、層間絶縁膜151上の全面に抵抗素子20を形成するための抵抗素子膜が形成される。そのため、通常のリソグラフィー技術とエッチング技術によって、全面に形成された抵抗素子膜のパターニングを行い、所望の形状の抵抗素子20を得る。
その後、通常の配線層の形成工程によって、第2配線層132より上層の配線層を形成していく。
本例では、第2配線層132の金属配線142(142A、142B)によって、上記抵抗素子20にコンタクトをとっている。もちろん、第3配線層以上の金属配線でコンタクトを取ることも可能である。また図示したように、第2金属配線142A,142Bのそれぞれに、第3配線層133の金属配線143(143A)、143(143B)を接続させてもよい。
例えば、第1配線層131と第2配線層132との間に、本発明の製造方法によって抵抗素子20を形成する。すなわち、第1配線層131の層間絶縁膜151上に抵抗素子20を形成する。本発明の製造方法では、層間絶縁膜151上の全面に抵抗素子20を形成するための抵抗素子膜が形成される。そのため、通常のリソグラフィー技術とエッチング技術によって、全面に形成された抵抗素子膜のパターニングを行い、所望の形状の抵抗素子20を得る。
その後、通常の配線層の形成工程によって、第2配線層132より上層の配線層を形成していく。
本例では、第2配線層132の金属配線142(142A、142B)によって、上記抵抗素子20にコンタクトをとっている。もちろん、第3配線層以上の金属配線でコンタクトを取ることも可能である。また図示したように、第2金属配線142A,142Bのそれぞれに、第3配線層133の金属配線143(143A)、143(143B)を接続させてもよい。
このように、金属配線層141を形成した後であっても、本発明の抵抗素子の製造方法であれば、高精度な抵抗素子20を形成することができる。
10…基板、20…抵抗素子、21…第1抵抗層、22…第2抵抗層
Claims (12)
- 表面が絶縁性を有する基板に、熱的原子層堆積法によって第1抵抗層を形成する第1工程と、
プラズマ原子層堆積法によって前記第1抵抗層上に前記第1抵抗層と同種の第2抵抗層を形成する第2工程を有する
抵抗素子の製造方法。 - 前記第1工程は、
反応室内に前記基板を設け、前記反応室内に供給された第1プリカーサを前記基板表面に堆積する第1ステップと、
前記反応室より前記第1プリカーサを排出する第2ステップと、
前記反応室内に第1還元剤を供給して前記第1抵抗層を還元処理する第3ステップと、
前記反応室より前記第1還元剤を排出する第4ステップを有する
請求項1記載の抵抗素子の製造方法。 - 前記第1ステップから前記第4ステップまでを繰り返し行う
請求項2記載の抵抗素子の製造方法。 - 前記第1還元剤は窒化剤を兼ねていて、
前記第3ステップで、前記第1抵抗層の還元処理と窒素原子の堆積を行う
請求項2または請求項3記載の抵抗素子の製造方法。 - 前記第2工程は、
前記反応室内に還元性ガスを供給してプラズマ原子層堆積法に移行する第5ステップと、
前記反応室内に第2プリカーサを供給して前記第1抵抗層上に第2抵抗層を堆積する第6ステップと、
前記反応室内の前記第2プリカーサを排出する第7ステップと、
前記反応室内に第2還元剤を供給して前記第2抵抗層を還元処理する第8ステップと、
前記反応室より前記第2還元剤を排出する第9ステップを有する
請求項1記載の抵抗素子の製造方法。 - 前記第5ステップから前記第9ステップまでを繰り返し行う
請求項5記載の抵抗素子の製造方法。 - 前記第1工程と、前記第2工程との間に、前記第1抵抗層に還元性ガスのプラズマを照射して還元処理をする還元工程を有する
請求項1記載の抵抗素子の製造方法。 - 前記熱的原子層堆積法に用いる第1プリカーサと前記プラズマ原子層堆積法で用いる第2プリカーサは同種のプリカーサを用いる
請求項1記載の抵抗素子の製造方法。 - 前記第1抵抗層よりも前記第2抵抗層を厚く形成して、前記第2抵抗層で抵抗素子の主体を形成する
請求項1記載の抵抗素子の製造方法。 - 前記第1抵抗層は2nm以上5nm以下の膜厚に形成されている
請求項1記載の抵抗素子の製造方法。 - 前記第1抵抗層と前記第2抵抗層は同一反応室内で連続的に形成される
請求項1記載の抵抗素子の製造方法。 - 前記第2抵抗層は、前記第1抵抗層の抵抗率と同等もしくはそれ以上の抵抗率に形成される
請求項1記載の抵抗素子の製造方法。
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