JP2014125098A - 車載機器の遠隔操作システム - Google Patents

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Abstract

【課題】外部通信機器を用いて車載機器の遠隔操作を行なうシステムにおいて、外部通信機器のシステムへの登録を、セキュリティの確保と車両側電源の節電とを図りながら行なえるようにする。
【解決手段】外部通信機器3と無線通信を行なう無線通信装置4は、何れかの受信待機条件を満たしているか否かを判定する判定手段40Dと、何れかの受信待機条件を満たしていると判定された場合にのみ受信待機状態とする受信待機制御手段40Aと、無線通信による外部通信機器3からの登録を受け付ける登録処理手段40Eと、登録された外部通信機器3に制限して遠隔操作を許可する操作許可手段40Fと、を備える。受信待機条件には、車両に固有の特殊操作が実施され且つ登録処理手段40Eが登録を受け付ける登録モードに設定されたこととした第1条件が含まれている。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車に搭載された車載機器を遠隔操作するシステムに関するものである。
近年、自動車(以下、車両とも言う)に搭載される機器を遠隔操作する技術が開発され普及している。例えば、車両のエンジンを予め暖機運転しておくために、遠隔操作によってエンジンを始動させておく技術や、また、車両に乗る前に、エンジンを始動させたのち更に予め暖房や冷房を利かせるために遠隔操作によって車両の空調装置を作動させておくプレ空調の技術が開発されている。このような技術は、例えば、特許文献1に開示されている。
この特許文献1には、携帯機(リモートコントローラ)に設けられた始動スイッチや停止スイッチにより車両に搭載されているエンジン制御回路を無線で操作して車両のエンジンの始動や停止を行なえるようにしたものにおいて、車両に後付けされた電気機器を制御する制御回路を設け、エンジン運転中には始動スイッチの操作信号を後付け電気機器の動作開始信号として機器の動作を開始させ、エンジン停止中には停止スイッチの操作信号を後付け電気機器の動作停止信号として機器の動作を停止させる技術が記載されている。
特開平11−230013号公報
本発明者らは、上記のようなプレ空調の操作に加えて、例えば家庭用コンセントで充電可能な電気自動車やプラグインハイブリッド車において、車両の充電系統をコンセントに接続し充電可能な状態にしておき、遠隔操作で充電の開始や終了を認識したり管理したりすることなども、車両を使用する際の利便性を高めることができるものと考えた。しかし、このように、様々な対象機器を遠隔で操作したり管理したりする場合、それぞれの対象機器に専用の携帯機を設けると、コスト高を招き、携帯機の管理が負担になるだけでなく、誤操作も招きやすい。
この点、特許文献1の技術は、携帯機を兼用しながら遠隔操作する対象機器が増やせるようにした技術なので、上記の課題を解消しうる。しかしながら、特許文献1の技術は、スイッチ操作のロジックを用いて同じスイッチを複数の機器の遠隔操作に兼用して使用するものなので、対象機器がより増えると、スイッチ操作のロジックを複雑にしなくては対応できず、適切な操作が容易でなく誤操作を招くおそれもある。もちろん、携帯機に各対象機器に対応したスイッチを設けて対応することも考えられるが、携帯機のスイッチ構成が複雑になり、扱い難く誤操作も招きやすい。
そこで、本発明者らは、携帯電話機等のモバイル通信機器(モバイル端末)を車両の各機器の遠隔操作のために利用することを考えた。携帯電話機の場合、近年は所謂スマートフォンと呼ばれる多機能携帯電話が普及している。スマートフォンの場合、パソコンやPDA(携帯情報端末)と同様な機能をそなえ、一般にタッチパネル式のディスプレイを有する。このため、アプリケーションソフトをダウンロードすることにより、好みに機能を付加することができ、車両の各機器の遠隔操作に利用しうる。
つまり、各機器を遠隔操作するためにメニュー画面やスイッチ画面をタッチパネル式のディスプレイに表示してスイッチ操作をできるアプリケーションソフトを開発し、このアプリケーションソフトをスマートフォンにダウンロードすることにより、スマートフォンを各機器のリモートコントローラとして使用することができる。画面表示の自由度が高いので、適切な操作を容易に行なえるようにメニュー表示することで、誤操作を招くおそれも回避できる。
ただし、スマートフォン等のモバイル通信機器と車両との間で無線通信を行なうには、モバイル通信機器で使用する通信規格(ネットワークインターフェース)に対応した無線通信機器を車両側に装備することが必要になる。なお、スマートフォンの通信規格には、現状では「Wi−Fi(登録商標)」や「3G」が主として用いられているが、このほか、「WiMAX(登録商標)」,「ブルートゥース(登録商標)」等の通信規格の使用も考えられる。
上記の通信規格の中でも、例えば「Wi−Fi」は、比較的通信速度が速く、比較的長い無線通信距離を確保でき、しかも、汎用性が高くインフラの整備をしないで通信ができ、ランニングコストも低く抑えることができる。このため、Wi−Fiを利用したモバイル通信機器は、車両の各機器の遠隔操作のために適用し易い。この場合、車両側に、このような通信規格に対応した無線通信機器を装備することになる。そして、車両側の無線通信機器は、常時通信待機状態にしておき、何時でもスマートフォン等からの発信を受信できるようにすることが一般的に考えられる。
しかしながら、車両側の無線通信機器を通信待機状態にしておくと、待機電流により車両電源であるバッテリが常時放電するため、その分、バッテリの充電容量が低下してしまう。特に、「Wi−Fi」等の比較的通信速度が速く、比較的長い無線通信距離を確保できる通信規格の場合、上記のような利点がある反面、待機電流が大きいので、待機電流による放電量が大きくなり、バッテリの充電容量の低下も大きくなる。
電気自動車やプラグインハイブリッド車では、大容量の車両走行用バッテリを備えており、このバッテリの電力を用いることができるが、電気自動車では、モータ走行の航続距離の確保が重要な課題であり、バッテリ容量が大きくても、バッテリに充電された電力を節約したいという要請は強く、待機電流によるバッテリ電力の消費も可能な限り抑えたい。したがって、車両側の無線通信機器を常時通信待機状態にしておくことは避けたい。
また、スマートフォン等の一般的なモバイル通信機器を用いて車両の各機器を遠隔操作する場合、車両の所有者等の特定のモバイル通信機器でのみ遠隔操作できるように規制することが、車両の管理上必要である。このためには、例えば、車両側の無線通信機器を通じて、車両側の車載機器を制御する装置等に使用するモバイル通信機器を予め登録できるようにして、登録されたモバイル通信機器のみを使用可能にすればよい。
ところで、車両の出荷時には、車両側のバッテリの充電率の低下を抑えるために、車両側の無線通信機器の通電を遮断して受信非待機状態とすることが必要となる。しかし、何らかの条件をトリガーに車両側の無線通信機器を受信待機状態としなくては、車両の所有者等がモバイル通信機器を用いてその登録を行なうことができない。
この場合、車両の所有者等の特定の操作者のみが車両側の無線通信機器を受信待機状態にできるようにセキュリティ性を確保することや、可能な限り車両側のバッテリの節電を図るようにすることが好ましい。
本発明は上記の課題に鑑み創案されたもので、車載機器の遠隔操作を一般的な外部通信機器を用いて行なうシステムにおいて、外部通信機器のシステムへの登録を、セキュリティの確保と車両側電源の節電とを図りながら実施することができるようにした、車載機器の遠隔操作システムを提供することを目的としている。
(1)上記の目的を達成するために、本発明の車載機器の遠隔操作システムは、車両に搭載された車載機器を制御する車載機器制御装置と、外部通信機器と無線通信を行なう無線通信装置とを備え、前記外部通信機器によって車載機器を遠隔操作するシステムであって、前記無線通信装置は、予め設定された何れかの受信待機条件を満たしているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により何れかの前記受信待機条件を満たしていると判定された場合にのみ受信待機状態とする受信待機制御手段と、無線通信による前記外部通信機器からの登録を受け付ける登録処理手段と、前記登録処理手段に登録された前記外部通信機器に制限して前記遠隔操作を許可する操作許可手段と、を備え、前記受信待機条件には、前記車両に固有の特殊操作が実施され且つ前記登録処理手段が登録を受け付ける登録モードに設定されたこととした第1条件が含まれていることを特徴としている。
(2)前記受信待機条件には、登録された前記外部通信機器により受信待機状態の時間帯が設定され、その時点が前記時間帯であることとした第2条件が含まれていることが好ましい。
(3)前記車両には、前記車両に専用の携帯機によって前記車両のドアのロックアンロックを制御しうるキーレスエントリシステムが装備され、前記特殊操作とは、前記車両のパワースイッチを特定状態にセットした状態で、前記携帯機による予め設定された特定操作を実施することであることが好ましい。
(4)前記受信待機制御手段は、前記第1条件が成立して受信待機状態とする場合には、通常待機電流よりも弱い微弱待機電流で受信待機する省電力待機状態に切り替えることが好ましい。
(5)前記受信待機制御手段は、前記外部通信機器が前記車両の車室内にある又は前記車両の所定範囲内に接近していると判定される場合には、通常待機電流よりも弱い微弱待機電流で受信待機する省電力待機状態に切り替えることが好ましい。
(6)前記車両には、車室内の乗員の有無を検知する検知手段が備えられ、前記受信待機制御手段は、前記検知手段により前記車室内に乗員が存在することが検知されると、前記外部通信機器が前記車室内にあるものと判定することが好ましい。この検知手段としては、例えば、乗員が車両のシートに着座していることを検知できる重量検知式乗員検知装置等を用いることができる。
(7)前記受信待機制御手段は、前記第1条件が成立して受信待機状態とした場合には、その後、所定時間が経過すると受信非待機状態に切り替えることが好ましい。
(1)本発明の車載機器の遠隔操作システムによれば、無線通信装置は、何れかの受信待機条件を満たしていると判定された場合にのみ受信待機状態となり、受信待機条件を満たしていなければ受信非待機状態となるので、無線通信装置の受信待機電流による車両側電源の電力消費を抑えることができる。
また、登録された外部通信機器に制限して遠隔操作を許可するので、セキュリティを確保しながら遠隔操作を実施することができる。
特に、受信待機条件には、車両に固有の特殊操作が実施され且つ登録処理手段が登録を受け付ける登録モードに設定されたこととした第1条件が含まれているので、外部通信機器を登録する際には、車両に固有の特殊操作を行なったうえで登録モードに設定して第1条件を満たすようにすることが必要になり、セキュリティの確保と車両側電源の節電とを図りながら外部通信機器のシステムへの登録を実施することができる。
(2)受信待機条件に、登録された外部通信機器により受信待機状態の時間帯が設定され、その時点がこの時間帯であることとした第2条件が含まれていると、設定された時間帯において無線通信装置が受信待機状態となり、その他の時間帯では受信非待機状態となるので、無線通信装置の受信待機電流による車両側電源の電力消費を抑えることができる。
(3)特殊操作が、車両のパワースイッチを特定状態にセットした状態で、携帯機による予め設定された特定操作を実施することであれば、特定の携帯機を保持すると共に特定操作を知り得た操作者でなくては無線通信装置を受信待機状態として外部通信機器の登録を行なえないので、セキュリティの確保と車両側電源の節電とを図りながら外部通信機器のシステムへの登録を実施することができる。
(4)一般にキーレスエントリシステムの携帯機は、車室内や車両のごく近傍からでないと車両側との送受信ができないので、特殊操作により第1条件が成立して受信待機状態とする場合には、登録しようとする外部通信機器は無線通信装置に接近した位置にある。そこで、通常待機電流よりも弱い微弱待機電流で受信待機する省電力待機状態に切り替えることにより、消費電流を抑えて車両側電源の電力消費を抑えながら支障なく外部通信機器と無線通信を行なうことができる。
(5)特殊操作により第1条件が成立した場合に限らず、外部通信機器が車両の車室内にある又は車両の所定範囲内に接近している場合には、通常待機電流よりも弱い微弱待機電流で受信待機する省電力待機状態に切り替えれば、消費電流を抑えて車両側電源の電力消費を抑えながら支障なく外部通信機器と無線通信を行なうことができる。
(6)なお、車室内の乗員の有無を検知する検知手段が備えられていれば、検知手段により車室内に乗員が存在することが検知されると、外部通信機器が車両の車室内にあるものと判定することができる。
(7)また、第1条件が成立して受信待機状態とした場合には、その後、所定時間が経過すると受信非待機状態に切り替えることにより、受信待機状態が時間制限されるため、無線通信装置の受信待機電流による車両側電源の電力消費を抑えることができる。
本発明の一実施形態にかかる車載機器の遠隔操作システムにおける外部通信機器登録時の車両側無線通信装置の通信待機制御に着目したブロック図である。 本発明の一実施形態にかかる車載機器の遠隔操作システムの概要を示す構成図である。 本発明の一実施形態にかかる車載機器の遠隔操作システムを詳細に示す構成図である。 本発明の一実施形態にかかる車載機器の遠隔操作システムにおける車両側無線通信装置の通信待機タイミング制御に着目したブロック図である。 本発明の一実施形態にかかる車載機器の遠隔操作システムの外部通信機器としての多機能携帯端末の各種設定画面を示す図である。 本発明の一実施形態にかかる車載機器の遠隔操作システムの外部通信機器としての多機能携帯端末の機器登録画面を示す図である。 本発明の一実施形態にかかる車載機器の遠隔操作システムにおける車両側無線通信装置の通信待機タイミングの設定について説明する図であり、(a)は待機スケジュールの設定画面を示し、(b)はタイマー時間設定画面を示す。 本発明の一実施形態にかかる車載機器の遠隔操作システムにおける車両側無線通信装置の通信待機及び通信に関する制御及び機器登録に関する制御を説明するフローチャートである。
以下、図面を用いて実施の形態を説明する。
なお、本実施形態にかかる車載機器の遠隔操作システムは、車両の種々の車載機器を遠隔操作するシステムである。また、本実施形態にかかる車両は外部電源を利用して走行用バッテリへの充電を行なうことができるプラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)である。
[1.システム全体構成]
図2は本実施形態にかかる通信制御装置及び車載機器の遠隔操作システムを示す概略構成図である。図2に示すように、この遠隔操作システムは、車両1に装備され、車載機器を制御する各制御装置(車載機器制御装置)を含んだ車両ネットワーク2と、車載機器を遠隔操作するための外部通信機器としてのモバイル通信機器(モバイル端末)である多機能携帯端末(スマートフォン)3と、車両1に装備され、車両ネットワーク2の各制御装置とスマートフォン3との間に介在する通信ECU(Electrical Control Unit,無線通信装置)4と、を備えている。通信ECU4は、スマートフォン3との無線通信を制御する無線ルータとして機能し、無線通信機器やEVリモートECUとも呼ばれる。
車両ネットワーク2には、ノイズに強く、通信線の1本が断線しても残る線で通信が可能である特性から、CANが広く使われており、車載の通信ECU4と車両ネットワーク2との間にもCANを用いている。
通信ECU4と車両ネットワーク2との通信には、有線のCAN(Controller Area Network)が用いられ、通信ECU4とスマートフォン3との通信には、例えば、Wi−Fi(wireless fidelity、登録商標),3G(3rd Generation),個人無線通信網(PAN),無線周波数認証通信網(RF)等の種々の無線通信網が用いられる。ここでは、通信ECU4とスマートフォン3との通信にWi−Fiが用いられるものとする。
通信ECU4とスマートフォン3との通信にWi−Fiを用いるのは、市販されているスマートフォンやその他のモバイル通信機器にWi−Fiを利用可能なものが多く、比較的通信速度が速く、比較的長い無線通信距離(車両との通信可能距離は見通し最大距離約200m程度)を確保でき、しかも、汎用性が高くインフラの整備をすることなく通信ができ、ランニングコストも低く抑えることができるためである。
なお、本実施形態ではWi−Fiを用いるモバイル通信機器としてスマートフォンを例示するが、Wi−Fi通信を用いる場合、スマートフォンだけでなく、Wi−Fi通信を採用し、本遠隔操作システムのアプリケーションプログラム(以下、アプリケーションソフトともいう)のダウンロードが可能であれば、携帯ゲーム機やノートパソコン等を含む種々のモバイル通信機器(Wi−Fiデバイス)が使用できる。
図3はこの遠隔操作システムを更に詳細に示す構成図である。図3に示すように、車両1側には、車載機器として、走行用バッテリ5Aを充電する走行用バッテリ充電装置6Aと、補機バッテリ5Bを充電する補機バッテリ充電装置6Bと、エアコン装置(A/C)12と、オーディオ及びカーナビシステム13とが搭載されるほか、更に、リアデフォッガ14やランプ類15やドアミラー16やドア開閉スイッチ18や各ドアのロックアンロック機構(ドア施錠解錠機構)19やワイパー(図示略)などの電装品等が搭載されている。
また、この車両1には、キーレスエントリシステムが装備される。このキーレスエントリシステムは、ドライバ等が携帯する携帯機であるキーレスエントリ送信機20aと、車両1側に装備されるキーレスエントリ受信機20bとをそなえ、このキーレスエントリ受信機20bも車載機器の一つである。キーレスエントリ送信機20aには、車両1のドアをロック操作するロックボタン及び車両1のドアをアンロック操作するアンロックボタンが装備され、ドアのロック,アンロックに関しては本遠隔操作システムとは別にこのキーレスエントリシステムでも操作することができるようになっている。
そして、車両1側には、車載機器を制御する車載機器制御装置として、車両1の駆動を制御する車両ECU(駆動制御装置)21と、走行用バッテリ5A及び補機バッテリ5Bの充電を制御する車載充電ECU(充電器)22と、エアコン装置12を制御する空調制御装置としてのエアコンECU23と、リアデフォッガ14やランプ類15,ドアミラー16や各ドアの開閉スイッチ18,ドアロックアンロック機構19等の電装品の作動を制御する電装品トータル制御ECU24と、パワースイッチ17を制御するパワースイッチECU25等が搭載されている。これら車載機器制御装置は、補機バッテリ5Bを電力源とし、補機バッテリ5Bによって作動される。
なお、車載機器制御装置としての各ECU21〜25,スマートフォン3及び通信ECU4は、入出力装置,記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等のメモリ),中央処理装置(CPU)及びタイマカウンタ等を含んで構成される。
車両ECU21,車載充電ECU22及びパワースイッチECU25は電気自動車CAN(EV−CAN)51によって接続され、エアコンECU23,電装品トータル制御ECU24及びオーディオ及びカーナビシステム13は電装品CAN(SUB−CAN)52によって接続されている。電気自動車CAN51及び電装品CAN52は、通信品質や信頼性,通信速度等に応じて分離形式されたサブネットワークであり、例えば図示しないゲートウェイやブリッジ,リピータ等の接続手段を介して、互いに通信可能に接続されている。
パワースイッチECU25は、スマートフォン3によって遠隔操作されたときにパワースイッチ17の駆動機構(パワースイッチ駆動機構)を操作しパワースイッチ17をオンオフ操作する機能(パワースイッチ制御手段,図示略)を備えている。
パワースイッチ17は、運転席近傍に装備されたプッシュスイッチであり、ドライバによるプッシュ操作に加え、上記のパワースイッチ制御手段によっても操作される。開閉スイッチ18は、車両1の各ドアの開閉状態を取得するセンサである。
なお、パワースイッチ17の操作状態は、ACC(アクセサリーポジション),IG_ON(イグニッションオン),READYオン及びREADYオフの四つの状態がある。ACCは、オーディオ及びカーナビシステム13のみが作動する状態(オン状態)であり、エアコン装置12及び高電圧系(走行用バッテリ充電装置6Aや補機バッテリ充電装置6B等の高電圧電源を作動させる車載機器)は作動しない状態(オフ状態)である。つまり、車両1は、ACCではバッテリ充電も走行もできない。パワースイッチECU25は、パワースイッチ17が一回プッシュ操作されたという情報が伝達されると、ACCを選択する。
IG_ONは、オーディオ及びカーナビシステム13に加え、エアコン装置12が作動する状態であり、高電圧系はオフ状態である。つまり、車両1はIG_ONではACCと同様、バッテリ充電も走行もできない。パワースイッチECU25は、パワースイッチ17が二回プッシュ操作されたという情報が伝達されると、IG_ONを選択し、エアコンECU23にその情報を伝達する。
READYオンは、高電圧系を含めた全ての車載機器が作動する状態であり、この状態では車両1は走行することができ、走行用バッテリ5Aや補機バッテリ5Bを充電することもできる。車両ECU21は、ドライバによるブレーキペダルの踏み込み操作を検出する図示しないブレーキスイッチからブレーキペダルが踏み込まれているという情報が伝達されたときにパワースイッチECU25からパワースイッチ17が長押し操作されたという情報が伝達されると、READYオンを選択する。
READYオフは、車両ECU21と駆動系とが切断された状態であり、IG_OFFとも呼ばれる。READYオフでは、車両1は走行することはできないが、後述のタイマー空調やタイマー充電等の指令が入力されるとエアコン装置12や走行用バッテリ充電装置6Aを作動させることはできる。パワースイッチECU25は、パワースイッチ17が三回プッシュ操作されたという情報が伝達されると、READYオフを選択する。
パワースイッチECU25には、パワースイッチ17の状態情報(各オンオフ状態の情報)が入力され、電装品トータルECU24には各ドアの開閉スイッチ18のオンオフ状態(開閉状態)やキーレスエントリ受信機20bにより受信したキーレスエントリ送信機20aからの送信情報などの情報が入力される。これら各情報は、電気自動車CAN51や電装品CAN52を介して車両ECU21にも入力される。
車両ECU21には、電気自動車CAN51や電装品CAN52を介して、パワースイッチECU25からのパワースイッチ17の状態情報(各オンオフ状態の情報)や、電装品トータル制御ECU24からのロックアンロック機構19がロック状態かアンロック状態かの情報や、各ドアの開閉スイッチ18のオンオフ状態(開閉状態)の情報が入力されるようになっている。
車載充電ECU22は、走行用バッテリ5Aの充電を制御する走行用バッテリ充電制御部22aとしての機能と、補機バッテリ5Bの充電を制御する補機バッテリ充電制御部22bとしての機能とを有する。図3に示すように、走行用バッテリ充電制御部22aは、走行用バッテリ充電装置6Aを制御して、車外電源から走行用バッテリ5Aに電力を供給し、走行用バッテリ5Aを充電するものである。走行用バッテリ充電装置6Aは、充電ステーション等に設備された専用充電コンセントだけでなく、家庭用コンセント等の一般電源を利用して走行用バッテリ5Aを充電することができる。
走行用バッテリ充電制御部22aの制御による走行用バッテリ5Aの充電モードとしては、専用の外部急速充電器を用いる「急速充電」と、専用の200Vの外部充電器を用いる「普通充電,200V」と、家庭用コンセント等の100Vの一般電源を用いる「普通充電,100V」との各モードが設けられている。
また、走行用バッテリ充電制御部22aは、例えば家庭用コンセントと車両1とを充電ケーブルで接続する充電操作によって、リアルタイムに充電制御を実施する。また、リアルタイムの充電制御のほかに、予めタイマーで充電スケジュールを設定して、設定したスケジュールに応じて走行用バッテリ5Aの充電を自動で行なう機能(走行用バッテリ充電タイマー稼動制御手段)を備えている。例えば、予めタイマーで深夜(23時以降)になってから充電するという充電スケジュールを設定し、充電ケーブルを接続したままにしておく。そうすると、走行用バッテリ充電タイマー稼働制御手段は、設定されたスケジュールに応じて(23時以降に)自動的に走行用バッテリ5Aの充電を実施する。この機能を利用することで、電気代の安い深夜に自動的に充電を実施することができる。
補機バッテリ充電制御部22bは、補機バッテリ充電装置6Bを制御して、走行用バッテリ5Aから補機バッテリ5Bに電力を供給することにより補機バッテリ5Bを充電するものである。補機バッテリ充電装置6Bは、DC−DCコンバータを含み、走行用バッテリ5Aに充電された高電圧を降圧して、補機バッテリ5Bを充電することができる。
補機バッテリ充電制御部22bは、予めタイマーで充電スケジュールを設定して、設定したスケジュールに応じて補機バッテリ5Bの充電を自動で行なう機能(補機バッテリ充電タイマー稼動制御手段)を備えている。補機バッテリの充電スケジュールは、操作者がスマートフォン3を用いてタイマーを設定してもよく、操作者の設定によらずに予めタイマーが固定値に設定されていてもよい。
なお、補機バッテリ充電タイマー稼動制御手段が充電スケジュールによって行なう自動充電を「タイマー充電」とも称する。タイマー充電は、予め設定された時刻から、予め設定された充電時間だけ実施されるようになっている。この充電時間は、補機バッテリ5Bが一日に消費する電力を充電できる時間であり、例えば10分間に予め設定されている。
エアコンECU23は、車両ECU21及び通信ECU4からの情報に基づき、エアコン装置12を制御するものである。エアコン装置12は室内の空調(冷房,暖房)のほかフロントガラスへの送風も行なう。また、予めタイマーでこれらの空調スケジュールを設定して、設定したスケジュールに応じて室内空調及びフロントガラスへの送風を行なう「タイマー空調」の作動モードが設けられている。エアコンECU23は、リアルタイムの空調制御と、タイマー空調制御とを行なうようになっている。
タイマー空調制御は、車両1に乗車する前に車室内の空調を整えておきたい(エアコンが効いた状態にしたい)と考えた場合に利用され、プレ空調とも呼ばれる。例えばマイカー通勤をしている人であって平日は毎日略同じ時間に車両1に乗車する場合、乗車時刻の少し前にエアコン装置12が作動するようにタイマーを設定しておくことが可能である。タイマーは、曜日や作動開始時刻を設定することができる。
エアコン装置12による空調モードとしては、室内空調に関する「空調待機中(冷房)」,「空調作動中(冷房)」,「空調待機中(暖房)」,「空調作動中(暖房)」の各モードと、フロントガラス送風に関する「空調待機中(フロントガラスへ送風)」,「空調作動中(フロントガラスへ送風)」の各モードとが設けられる。各空調待機中モードは空調スケジュールが設定されているが空調が開始されていない状態に相当する。
電装品トータル制御ECU24は、リアデフォッガ14,ヘッドライトやポジションランプ等のランプ類15,ドアミラー16,ドアロックアンロック機構19及びワイパーなどの電装品の作動を制御すると共に、これらの電装品の作動状況を把握する。
[2.機器登録処理に関する装置構成]
ところで、本システムでは、車両1側の通信ECU4及びスマートフォン3の双方に、本システムの各アプリケーションソフト(アプリケーションプログラム)をダウンロードしておけば、スマートフォン3によって車両1の車載機器を遠隔操作することができるようにも構成できるが、これでは、車両1と全く無関係の操作者が車両1と関連のないスマートフォン3によって勝手に車載機器を遠隔操作してしまうおそれがある。
そこで、車両1の所有者等の特定の操作者だけがこの遠隔操作が可能になるように、予め使用するスマートフォン3を登録しておき、スマートフォン3からの信号を受信すると、まず、発信されたスマートフォン3が登録されたものであるかを認証し、認証が一致した場合だけ、通信ECU4のアプリケーションソフトを起動させるようになっている。つまり、発信されたスマートフォン3の認証完了を通信ECU4のアプリケーションソフトの起動条件としている。したがって、登録されていないスマートフォン3からの信号に対しては、通信ECU4のアプリケーションソフトは起動されず、遠隔操作は不可能となる。
換言すれば、通信ECU4には、図1に示すように、スマートフォン3が登録されたものであるかを認証して、認証が一致した場合には、アプリケーションソフトを起動し(即ち、スマートフォン3による遠隔操作を許可し)、認証が一致しなければ、アプリケーションソフトは起動しない(即ち、スマートフォン3による遠隔操作を禁止する)機能(操作許可手段)40Fが設けられている。この通信ECU4へのスマートフォン3の登録は、通信ECU4を機器登録モードにセットし登録処理機能(登録処理手段)40Eを起動させておくことにより、スマートフォン3自体を用いて行なうことができる。
通信ECU4については後述するが、通信ECU4には、遠隔操作システムの車両側のアプリケーションソフトがダウンロードされており、このアプリケーションソフトを起動させ、各種の設定を行なう設定モードの中から機器登録モードを選択することで、登録処理手段40Eが起動し、機器登録を受け付けるようになる。登録処理手段40Eでは、機器登録を受け付ける場合、登録情報を所定のメモリに記憶する。
スマートフォン3には、遠隔操作システムの外部通信機器側のアプリケーションソフトがダウンロードされており、このアプリケーションソフトを起動させることで、スマートフォン3のタッチパネルディスプレイ30の画面に、様々な画像が表示される。アプリケーションソフトの起動後には、図示しないホーム画面の画像(以下、ホーム画面と言う)が表示され、このホーム画面には、種々のモードを選択できるように、モード選択ボタン(スイッチ)が表示される。
図5は、各種の設定を行なう設定モードを選択することにより表示される設定画面800を示している。この設定画面800には、上縁部領域に、画面タイトル表示(設定)801と更新ボタン(スイッチ)802とが表示され、また、下縁部領域には、ホームボタン111、タイマーボタン112、車両情報ボタン113、車両操作ボタン114、設定ボタン115の各モードを選択するモード選択ボタン(スイッチ)が表示される。なお、下縁部領域のモード選択ボタン111〜115はホーム画面でも同様に表示される。
設定画面800のこれらの上下縁部領域を除く中央領域には、設定項目が表示される。設定項目は、例えば、暗証番号入力省略、暗証番号変更、SSIDの変更、ANY接続、車台番号登録解除、車両設定、盗難警報履歴、車両ソフトウェアアップデート、待機タイマー設定、機器登録等があり、また、参照項目として、バージョン情報、登録スマートフォン数などがある。これらの項目を上下にスクロールしながら目的の項目を表示させて、タッチ操作してそのモードにセットする。
スマートフォン3を登録する場合には、機器登録の項目をタッチ操作して、機器登録モードにセットする。これにより、図6に示すように、機器登録画面の画像(以下、機器登録画面と言う)800Bが表示される。ここでは、登録しようとするスマートフォン3のマック・アドレス(Media Access Control address、MACアドレス)を固有情報(モバイル固有情報)に適用している。機器登録画面800Bには、上縁部領域に、画面タイトル表示(機器登録)801Bと更新ボタン(スイッチ)802と戻るボタン(スイッチ)803とが表示され、また、下縁部領域には、確定ボタン825Bが表示される。上下縁部領域を除く中央領域には、その下部に、マック・アドレスの各桁のスクロール画面823Bが表示され、その上部に、設定したマック・アドレス欄820Bが表示される。ここで、各桁のスクロール画面823Bを操作してマック・アドレスの各桁を設定する。設定結果はマック・アドレス欄820Bに表示される。機器登録画面800Bのスクロール画面823B等は登録操作手段30eとして機能する。
マック・アドレス欄820Bの表示により設定アドレスを確認して、設定が正しければ、確定ボタン825Bを操作し、登録すべきマック・アドレスを確定する。
このマック・アドレス(モバイル固有情報)はスマートフォン3から通信ECU4へ送信して通信ECU4に登録するものなので、確定ボタン825Bを操作したら、図示しない送信画面に移行する。ここで、送信画面に表示された送信ボタンを操作すると、送信情報が通信ECU4へ送信される。
マック・アドレス(モバイル固有情報)は各スマートフォン3に対応しており、スマートフォン3自体に登録されている情報として容易に取得することができる。このマック・アドレスの通信ECU4への登録を自由に行えるようにしてしまうと、他者が勝手に自分のスマートフォン3を登録できることになり、セキュリティ性を考慮しなくてはならない。そこで、本システムには、後述するような機器登録時にセキュリティ性を確保する手法が規定されている。
なお、この機器登録情報であるマック・アドレス(モバイル固有情報)は、通信ECU4に記録され、その後、スマートフォン3からの信号を受信すると、この受信信号に付加されているモバイル固有情報から、発信されたスマートフォン3が登録されたものであるかを認証することができ、前述のように、認証が一致した場合だけ、通信ECU4のアプリケーションソフトを起動させる。
[3.無線通信装置の受信待機制御]
通信ECU4は、図3に示すように、送受信アンテナ部41と、パワースイッチ17がIG_ONの位置に操作されているときにイグニッション電源と接続されるIG端子42と、バッテリ電源5A,5Bと常時接続する+B端子43と、アース接続される接地アース端子44と、電装品CAN52と接続されるCAN接続端子45とを備えている。さらに通信ECU4は、充電機能を一時的に待機させるための信号WUCIを出力する充電待機信号出力部46と、電気自動車のシステムを起動させるためのWake Up信号WUCOを出力するシステム起動信号出力部47とを備えている。
本システムの場合、車両1側の通信ECU4をスマートフォン3からの送信に対して常時受信待機させておくのではなく、予め設定されたタイムスケジュールに従って、設定された時間帯のみを受信待機状態とし、他の時間帯は受信非待機状態とするようにすることにより、受信待機状態で受信待機電流に消費されるバッテリ5A又は5Bの電力消費を抑制できるように構成されている。
つまり、車両1側の通信ECU4には、+B端子43から入力される電流を、設定されたタイムスケジュールに従って特定の時間帯のみ接続し他の時間帯は遮断するスイッチが装備されている。このスイッチは、ソフトウェアで制御可能なソフトスイッチになっている。また、このタイムスケジュールの設定は、スマートフォン3を通じて行なえるようになっている。
したがって、タイムスケジュールが設定されていなければ、通信ECU4は受信非待機状態となる。例えば車両の出荷時などにも、当然ながらタイムスケジュールは設定されていないため、通信ECU4は受信非待機状態となる。車両が出荷先に到着するまでの間は、バッテリ5A又は5Bに充電することができないので、通信ECU4が受信待機状態であると、バッテリ5A又は5Bの残存容量が大幅に低下して電源管理上好ましくない。特に、海外に集荷する場合などは、出荷先に到着するまでに長い時間がかかるので、この間、通信ECU4が受信非待機状態であることは電源管理上極めて重要な処理である。
一方、タイムスケジュールを設定するには、スマートフォン3を通信ECU4に登録して、この登録したスマートフォン3によってタイムスケジュールを設定することが必要になる。このため、通信ECU4にスマートフォン3が1台も登録されていなければ、タイムスケジュールを設定することはできず、通信ECU4を受信待機状態とすることもできない。通信ECU4を受信待機状態にできなければ、スマートフォン3の登録自体もできない。
前述のように、通信ECU4には、遠隔操作システムの車両側のアプリケーションソフトがダウンロードされているが、このアプリケーションソフトには、図1に示すように、所定の受信待機条件が満たされているか否かを判定する機能(判定手段)40Dと、この判定手段40Dによる判定に基づいて通信ECU4の受信待機を制御する機能(受信待機制御手段)40Aとが含まれている。受信待機制御手段40Aは、予め設定された受信待機条件を満たしている場合にのみ通信ECU4を受信待機状態とするソフトスイッチに相当する。
受信待機条件の1つは、現時点が上記のタイムスケジュールとして設定された時間帯であることである。また、少なくとも1台目のスマートフォン3を登録する際には、これとは別の受信待機条件が必要になるので、通信ECU4を受信待機状態にするための受信待機条件も設定されている。受信待機制御手段40Aは、何れかの受信待機条件が満たされれば通信ECU4を受信待機状態とする。
[3−1.機器登録時の受信待機制御]
まず、スマートフォン3を登録する際の受信待機条件は、車両1に固有の特殊操作が実施され、同時に、登録処理手段40Eが登録を受け付ける登録モードに設定されていること(登録処理手段40Eが起動していること)である。なお、ここでは、スマートフォン3を登録する際の受信待機条件を第1条件と呼び、タイムスケジュールに従った受信待機条件を第2条件と呼び、区別する。
第1条件の要部をさらに説明すると、車両1に固有の特殊操作が実施されることとは、車両1のパワースイッチ17を特定状態(ここでは、ACC位置)にセットした状態で、キーレスエントリシステムのキーレスエントリ送信機(携帯機)20aにより予め設定された特定操作(ここでは、ロックボタンとアンロックボタンとを所定の制限時間(例えば数秒〜十数秒程度)内に所定回数だけ繰り返して操作すること)を実施したこと、としている。
キーレスエントリ送信機20aは車両1側のキーレスエントリ受信機20bと組み合わされた車両1に固有の機器であり、また、この第1条件、つまり、スマートフォン3を登録する際の操作手法自体も、車両1に装備された整備解説書等に記載された固有の情報である。したがって、車両1のその時点の所有者等でなければスマートフォン3を登録することはできず、セキュリティが確保される。なお、その時点の所有者等とは、車両1の所有者或いは所有者に委託された整備担当者等であり、車両1が所有者に届く前であればディーラー等の担当者である。
受信待機制御手段40Aは、第1条件が成立したら、予め決められた所定時間(例えば数分間)だけ通信ECU4を受信待機状態とする。
[3−2.タイムスケジュールによる受信待機制御]
図4に示すように、本システムの車両1側の通信ECU4には、第2条件にかかる機能要素として、スマートフォン3からの送信に備えて待機電流を消費しながら受信に待機する受信待機状態と、待機電流を消費しない受信非待機状態とを切り替える受信待機制御手段40Aと、この受信待機状態又は受信非待機状態のタイムスケジュールを入力され記憶するメモリ部(待機タイミング記憶手段)40Bと、通信ECU4が受信待機状態に切り替わって通信が有効になると通信が有効である旨の通信有効状態情報をスマートフォン3に送信する機能(通信有効状態送信手段)40Cと、を備えている。
また、本システムのスマートフォン3には、通信ECU4の受信待機状態又は受信非待機状態のタイムスケジュールを設定する機能(待機タイミング設定手段)31と、これにより設定されたタイムスケジュールを表示する機能(待機タイミング表示手段)32と、通信ECU4が受信待機状態に切り替わって通信が有効になると通信が有効である旨を表示する機能(通信有効状態表示手段)33とが設けられている。
待機タイミング設定手段31には、スマートフォン3のタッチパネルディスプレイ30のタッチパネル機能30Bが使用され、待機タイミング表示手段32及び通信有効状態表示手段33には、スマートフォン3のタッチパネルディスプレイ30のディスプレイ機能30Aが使用される。
受信待機状態又は受信非待機状態のタイムスケジュールを設定するには、スマートフォン3に、まず、図5に示す設定画面800を表示する。設定項目の中から、待機タイマー設定を選択する。これにより、図7(a)に示すような待機タイマー設定画面900が表示される。
図7(a)に示すように、待機タイマー設定画面900には、上縁部領域に、画面タイトル表示(待機タイマー設定)901と更新ボタン(スイッチ)902と戻るボタン(スイッチ)903とが表示され、また、下縁部領域には、タイマー設定ボタン911,送信ボタン912が表示される。
待機タイマー設定画面900のこれらの上下縁部領域を除く中央領域には、受信待機タイミングについて設定したタイムスケジュールが表示される。ここでは、車両1のドライバ等の使用者が、スマートフォン3により車両1と通信を行ないたい場合を想定し、以下の(1)〜(4)の4つの受信待機状態設定パターンと、以下の(5)の状態情報とが表示される。
(1)降車後の操作有効時間:X時間
(2)操作有効時間1 :毎日X1〜X2
(3)操作有効時間2 :毎日X3〜X4
(4)操作有効時間3 :毎時Y1〜Y2
(5)現在操作が有効か :有効/無効
(1)の降車後の操作有効時間とは、降車後に車両1のパワースイッチ17をオフした直後は、使用者が車両1と通信を行ないたい頻度が高いと考えられるためである。なお、この降車後の操作有効時間を設定するには、タイマー設定ボタン911をタッチ操作して、図7(b)に示すように、タイマー設定画面921に表示を切り替える。タイマー設定画面921には、降車後の操作有効時間についての時,分のスクロール画面925が表示されるので、この時,分のスクロール画面を操作して時刻を設定することができる。
(2)〜(4)の操作有効時間1〜3は、操作有効時間の時間帯を設定するもので、時間帯を設定するには、タイマー設定ボタン911をタッチ操作して、図7(b)に示すように、タイマー設定画面921に表示を切り替える。タイマー設定画面921には、操作有効時間1,2,3に対応したタイマー1,2,3の選択スイッチ922と、「毎日」及び「毎時」の選択スイッチ924と、開始時間(時,分)及び終了時間(時,分)のスクロール画面923とが表示される。
タイマー1,2,3のいずれかを選択操作し、「毎日」及び「毎時」の何れかを選択操作して、開始時間及び終了時間の時,分のスクロール画面を操作して時刻を設定する。なお、「毎時」を選択すると、開始時間(時,分)及び終了時間(時,分)のスクロール画面923のうち「時」の欄は0に固定され、「分」の欄のみがスクロールし設定可能になる。
このように、「毎日」の設定が用意されているのは、例えば通勤などにより車両を特定の時間帯で使用する場合を想定したものである。スマートフォン3により車両1と通信を行ないたいのはこの使用時間帯の直前の場合が多いので、「毎日」の特定の時間帯操作有効時間に設定すれば利便性が確保される。また、「毎時」の特定の時間帯に操作有効時間を設定すれば、「毎日」の特定の時間帯以外に車両1と通信を行なう時間帯が確保される。
図7(a)に例示する操作有効時間1〜3のうち、操作有効時間1の時間帯は、通勤の往路で使用する直前の時間に対応したものであり、操作有効時間2の時間帯は、通勤の復路で使用する直前の時間に対応したものである。また、操作有効時間3の時間帯は、「毎時」の特定の時間帯の一例である。
このようにして、受信待機タイミングについてのタイムスケジュールを設定したら、タイマー設定画面921の下部に表示されている確定ボタン926をタッチ操作すれば、タイマー設定が確定し、図7(a)に示す待機タイマー設定画面900に戻る。そして、送信ボタン912をタッチ操作することで、受信待機のタイムスケジュールの設定情報が車両1の通信ECU4に送信される。
車両1の通信ECU4では、待機タイミング記憶手段40Bにこの受信待機のタイムスケジュールが入力され、その後は、受信待機制御手段40Aによって、内部タイマーを参照しながらタイムスケジュールに応じて受信待機状態と受信非待機状態とが切り替えられる。また、通信ECU4では、通信ECU4が受信待機状態に切り替わって通信が有効になると、通信有効状態送信手段40Cが通信有効状態情報をスマートフォン3に送信する。また、通信ECU4が受信非待機状態に切り替わり通信が無効になる直前にも、通信有効状態送信手段40Cが、通信が無効状態になる旨の情報をスマートフォン3に送信する。
待機タイマー設定画面900における前記(5)の現在操作が有効か無効かの状態情報は、この通信有効状態送信手段40Cからの受信待機状態への切替情報及び受信非待機状態への切替情報に基づいて表示される。
なお、このシステムでは、降車後(パワースイッチ17をオフした後)、操作有効時間の累積時間が所定時間(例えば、10時間)に達すると、通信ECU4では、この待機タイマーで設定したスケジュールにしたがって操作を有効にする機能が無効化されるようになっている。これにより、車両1を使用しない状態が長く続く場合にも、不要な受信電流によるバッテリ5A又は5Bの電力消費を抑制できるように構成されている。
このように、操作有効時間の累積時間が所定時間に達してしまい、通信ECU4において操作有効時間の設定が無効化される場合には、スマートフォン3の本システムにかかるアプリケーションを立ち上げると、スマートフォン3にこれが表示されるようになっている。つまり、スマートフォン3では、通信有効状態送信手段40Cからの受信待機状態への切替情報及び受信非待機状態への切替情報を取得するため、操作有効時間の累積時間をカウントすることができ、このカウント値から操作有効時間の設定が無効化されることを認識でき、この認識に基づいて操作有効時間の累積時間が所定時間に達したことにより操作有効時間の設定が無効化されていることを表示することができる。
タイムスケジュール設定にかかる第2条件は、現時点がタイムスケジュール設定されたタイミングであることが条件であり、受信待機制御手段40Aは、現時点がタイムスケジュール設定されたタイミングであれば、通信ECU4を受信待機状態とする。
[4.作用及び効果]
本発明の一実施形態にかかる車載機器の遠隔操作システムは、上述のように構成されているので、特に、通信ECU4の受信待機制御や、通信ECU4へのスマートフォン3の登録(機器登録)の処理は、例えば図8に示すように行われる。なお、図8に示すフローは、例えば通信ECU4の登録処理手段40Eが登録を受け付ける登録モードに設定されていること(登録処理手段40Eが起動していること)、又は通信ECU4へスマートフォン3が登録され、受信待機タイミングについてのタイムスケジュールが設定されていることを条件に、所定の周期で繰り返されるものとする。
図8に示すように、登録機器があるか否か、つまり、スマートフォン3が通信ECU4に登録されている(登録機器あり)か否かの判定(ステップS10)に応じて、スマートフォン3が通信ECU4に1台も登録されていなければ、受信待機制御手段40Aによって機器登録に際する受信待機条件である第1条件が成立しているか否かを判定する(ステップS20)。
つまり、車両1のパワースイッチ17が特定状態(ここでは、ACC位置)にセットされた状態で、キーレスエントリシステムのキーレスエントリ送信機(携帯機)20aにより予め設定された特定操作(ここでは、ロックボタンとアンロックボタンとを所定回数だけ繰り返して操作すること)が実施され、これと共に、通信ECU4の登録処理手段40Eが登録を受け付ける登録モードに設定されていること(登録処理手段40Eが起動していること)であるという第1条件が成立しているか否かを判定する。
第1条件が成立していなければ、受信待機制御手段40Aは通信ECU4を受信非待機状態のままとする(ステップS80)が、第1条件が成立していれば、受信待機制御手段40Aは通信ECU4を受信待機状態とする(ステップS30)。ここで、受信待機状態とした場合には、タイマカウントを開始して(ステップS40)、タイマカウント値tcが設定値(設定時間)tc1以上になったか否かを判定し(ステップS50)、タイマカウント値tcが設定値tc1に達するまでは、機器登録を受け付ける(ステップS60)。機器登録の情報が入力されれば、通信ECU4の登録処理手段40Eが登録処理をする(ステップS70)。
タイマカウント値tcが設定値tc1に達するまでに、機器登録の情報が入力されなければ、受信待機制御手段40Aは通信ECU4を受信非待機状態に切り替える(ステップS80)。
また、スマートフォン3が通信ECU4に登録されていれば、受信待機制御手段40Aによって、タイムスケジュールが設定されている際の受信待機条件である第2条件が成立しているか否かを判定する(ステップS90)。つまり、その時点がタイムスケジュール設定されたタイミングであるか否かを判定する。
現時点がタイムスケジュール設定されたタイミングであれば、第2条件が成立しており、受信待機制御手段40Aは通信ECU4を受信待機状態とする(ステップS100)。この受信待機状態において、スマートフォン3からの信号の受信があるか否か(ステップS110)に応じて、受信があれば、まず、機器認証を行ない(ステップS120)、認証が一致したか否かを判定し(ステップS130)、認証が一致していればスマートフォン3による遠隔操作を許可し(ステップS140)、認証が一致していなければスマートフォン3による遠隔操作を禁止する(ステップS150)。本実施形態では、この操作の許可は、通信ECU4のアプリケーションソフトを起動することで行ない、この操作の禁止は、通信ECU4のアプリケーションソフトを起動させないことで行なう。
したがって、本遠隔操作システムによれば、通信ECU4は、何れかの受信待機条件を満たしていると判定された場合にのみ受信待機状態となり、受信待機条件を満たしていなければ受信非待機状態となるので、車両側電源であるバッテリ5A,5Bの通信ECU4の受信待機電流による電力消費を抑えることができる。
また、登録されたスマートフォン3に制限して遠隔操作を許可するので、セキュリティを確保しながら遠隔操作を実施することができる。
特に、受信待機条件には、車両1に固有の特殊操作が実施され且つ登録処理手段40Eが登録を受け付ける登録モードに設定されたことである第1条件が含まれているので、スマートフォン3を登録する際には、車両1に固有の特殊操作を行なったうえで登録モードに設定して第1条件を満たすようにすることが必要になり、セキュリティの確保と車両側電源であるバッテリ5A,5Bの節電とを図りながらスマートフォン3のシステムへの登録を実施することができる。
また、受信待機条件に、登録されたスマートフォン3により受信待機状態のタイムスケジュールが設定されたことである第2条件が含まれているので、設定されたタイムスケジュールの時間帯において通信ECU4が受信待機状態となり、その他の時間帯では通信ECU4が受信非待機状態となるので、通信ECU4の受信待機電流による車両1側のバッテリ5A,5Bの電力消費を抑えることができる。
また、上記の特殊操作が、車両1のパワースイッチ17を特定状態にセットした状態で、キーレスエントリ送信機(携帯機)20aによる予め設定された特定操作を実施することとされているので、特定のキーレスエントリ送信機20aを保持すると共に特定操作を知り得た操作者でなくては通信ECU4を受信待機状態としてスマートフォン3の登録を行なえないので、セキュリティの確保と車両1側のバッテリ5A,5Bの節電とを図りながらスマートフォン3のシステムへの登録を実施することができる。
また、第1条件が成立して受信待機状態とした場合には、その後、所定時間が経過すると受信非待機状態に切り替えるので、受信待機状態が時間制限され、通信ECU4の受信待機電流による車両側のバッテリ5A,5Bの電力消費を抑えることができる。
また、本システムによれば、普及が広まっているスマートフォン3等のモバイル通信機器(外部通信機器)を利用して、車両1から離れたところで、遠隔操作により車両1の様々な車載機器類を操作したり監視や管理をしたりすることができる。例えば、車両1のキースイッチ17のオンオフ操作や、各ドアのロックアンロック機構19のロック操作及びアンロック操作や、走行用バッテリ5Aや補機バッテリ5Bの充電の開始,終了等の操作を遠隔操作により実施することができる。また、充電の開始や終了を事前にスケジュール設定しておき、これに従って充電を実施できるので、車両1を規則的なタイミングで使用する場合の充電管理を容易に行うことができる。
また、スマートフォン3を利用して、車両1から離れたところで、遠隔操作によりエアコン装置12の起動を実施することができるので、いわゆるプレ空調によって車室内に乗り込む時点で快適な空調状態を実現することができる。また、エアコン装置12の起動タイミングを事前にスケジュール設定しておき、これに従ってエアコン装置12の作動を実施できるので、車両1を規則的なタイミングで使用する場合の空調管理を容易に行うことができる。
また、この際にも、作動操作信号に応じたエアコン装置12の作動状態をスマートフォン3のディスプレイ30に表示すれば、車両1の空調状態を容易に確認することができる。
また、スマートフォン3と車両1側の通信ECU4との通信に、Wi−Fi通信が用いられているが、Wi−Fi通信は、比較的通信速度が速く、比較的長い無線通信距離を確保でき、しかも、汎用性が高くインフラの整備をしないで通信ができ、ランニングコストも低く抑えることができる。このため、スマートフォン3等のWi−Fiデバイスを用いて、コスト増を抑えながら、ストレスのない速度でしかも比較的長い無線通信距離(例えば、200m程度)での車載機器類の遠隔操作を快適に行うことができる。また、ランニングコストも低く抑えることができる。
さらに、スマートフォン3によって、パワースイッチ17の作動操作信号を出力して遠隔操作によりパワースイッチ駆動機構を作動させてパワースイッチ17をオンオフ操作できるので、利便性が高まり、また、スマートフォン3にパワースイッチ17の状態を表示するので、車両1に接近しなくてもパワースイッチ17の状態を確認することができ、パワースイッチ17の操作を行なう上でも、利便性が高まる。一方、このような遠隔操作が可能になると、セキュリティ性の不安が高まるが、上記のように、セキュリティ性が確保されているので、こうした不安を解消することができる。
[5.変形例]
ところで、通信ECU4の待機電流を低下させると、スマートフォン3の信号に対する受信可能距離が短くなるが、スマートフォン3が接近している場合には、通信ECU4の待機電流を低下させても、スマートフォン3の信号を支障なく受信できる。
特に、本システムにおいて第1条件が成立するのは、キーレスエントリ送信機20aからの電波を車両1側のキーレスエントリ受信機20bが受信することが必要であるため、キーレスエントリシステムの送受信可能距離が数メートル程度であることを考えれば、第1条件が成立した際には、スマートフォン3自体も数メートル程度以内にあるものと想定される。
そこで、通信ECU4の待機電流を、通常待機電流よりも弱い微弱待機電流として受信待機するように切り替える機能を用意して、第1条件が成立して受信待機状態とする場合には、通常待機電流よりも弱い微弱待機電流で受信待機する省電力待機状態に切り替えるように構成することができる。これにより、一層の節電を図ることができる。
なお、この省電力待機状態は、第1条件に関連させることなく使用することもできる。つまり、何らかの手段で、スマートフォン3が省電力待機状態でも受信可能なエリアにあることが判定できれば、通常待機電流での待機状態から省電力待機状態に切り替えて、一層の節電を図ることができる。
この場合のスマートフォン3の位置を判定する手法としては、例えば、車室内の乗員の有無を検知する公知の検知手段を利用して、車室内に乗員がいることが判定されると、スマートフォン3が省電力待機状態でも受信可能なエリアにあるとすることもできる。この車室内に乗員がいる条件では、受信可能なエリア外からのスマートフォン3の発信は無視することになるが、車室内に乗員がいる状況でエリア外からのスマートフォン3の操作に従い遠隔操作を実施することはセキュリティ上も好ましくなく、むしろ、セキュリティの確保と、一層の節電とを図ることができる。
なお、車室内の乗員の有無を検知する公知の検知手段としては、車室内のシートへの着座を検知する着座センサや、乗員の温度に反応する赤外線センサなど、種々のものがあり、適宜適用することができる。
[6.その他]
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、かかる実施形態を適宜変更して実施することができる。
例えば、上記実施形態では、車両1に固有の特殊操作を、車両1のパワースイッチ17を特定状態(ここでは、ACC位置)にセットした状態で、キーレスエントリシステムのキーレスエントリ送信機(携帯機)20aにより予め設定された特定操作(ここでは、ロックボタンとアンロックボタンとを所定の制限時間(例えば数秒〜十数秒程度)内に所定回数だけ繰り返して操作すること)を実施したこと、としているが、関係者のみしか知りえない車両1に固有の特定のスケジュールに従った操作を車両1に固有の特殊操作とするなど、上記実施形態のものに限定されるものではない。
また、上記の実施形態では、外部通信機器であるモバイル通信機器として、いわゆるスマートフォンと呼ばれる多機能携帯電話を例示したが、モバイル通信機器はこれに限るものではない。
例えば、Wi−Fi通信を利用可能なモバイル通信機器としては、いわゆるタブレット型の端末(タブレットPC)も普及しており、これらも適用できる。
また、上記の実施形態では、無線LAN通信としてWi−Fi通信を利用する例を説明したが、利用しうる通信規格はこれに限らず、他の無線LAN通信や無線通信を用いることもできる。もちろん、Wi−Fi通信のように、通信速度が速く、比較的長い無線通信距離を確保でき、しかも、汎用性が高くインフラの整備が不要であり、ランニングコストも低く抑えることができるものが好ましい。
このような特性を有する通信規格の場合、Wi−Fi通信のように、車両側の無線通信機器の待機電流が大きくなってしまう場合が考えられ、この場合、本発明のように、特定の時間帯のみ受信待機状態とするようにして、車両のバッテリ消費を抑えることが有効になる。
また、スマートフォンを通信ECUに登録する場合に、登録しようとするスマートフォンのマック・アドレスを固有情報(モバイル固有情報)に適用しているが、モバイル固有情報としてはこれに限定されない。
本発明は、自動車に搭載された車載機器を遠隔操作したり車載機器の状態を把握し管理したりするために有効であり、特に、Wi−Fi通信などの受信待機電流が大きい通信規格を使用する場合に車両のバッテリ消費を抑えるために有効である。
1 車両
2 車両ネットワーク
3 外部通信機器(モバイル通信機器)としての多機能携帯端末(スマートフォン)
4 通信ECU(無線通信装置,EVリモートECU)
5A 走行用バッテリ(車載機器)
5B 補機バッテリ(車載機器)
12 エアコン装置(車載機器)
13 オーディオ及びカーナビシステム(車載機器)
14 リアデフォッガ(車載機器)
15 ランプ類(車載機器)
16 ドアミラー(車載機器)
17 パワースイッチ(車載機器)
21 車両ECU
22 車載充電ECU(充電器)
23 エアコンECU
24 電装品トータル制御ECU
30 タッチパネルディスプレイ
30e 登録操作手段
31 待機タイミング設定手段
32 待機タイミング表示手段
33 通信有効状態表示手段
40A 受信待機制御手段
40B 待機タイミング記憶手段
40C 通信有効状態送信手段
40D 判定手段
40E 登録処理手段
40F 操作許可手段
46 充電待機信号出力部
47 システム起動信号出力部
51 電気自動車CAN(EV−CAN)
52 電装品CAN(SUB−CAN)

Claims (7)

  1. 車両に搭載された車載機器を制御する車載機器制御装置と、外部通信機器と無線通信を行なう無線通信装置とを備え、前記外部通信機器によって車載機器を遠隔操作するシステムであって、
    前記無線通信装置は、
    予め設定された何れかの受信待機条件を満たしているか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により何れかの前記受信待機条件を満たしていると判定された場合にのみ受信待機状態とする受信待機制御手段と、
    無線通信による前記外部通信機器からの登録を受け付ける登録処理手段と、
    前記登録処理手段に登録された前記外部通信機器に制限して前記遠隔操作を許可する操作許可手段と、を備え、
    前記受信待機条件には、前記車両に固有の特殊操作が実施され且つ前記登録処理手段が登録を受け付ける登録モードに設定されたこととした第1条件が含まれている
    ことを特徴とする、車載機器の遠隔操作システム。
  2. 前記受信待機条件には、登録された前記外部通信機器により受信待機状態の時間帯が設定され、その時点が前記時間帯であることとした第2条件が含まれている
    ことを特徴とする、請求項1記載の車載機器の遠隔操作システム。
  3. 前記車両には、前記車両に専用の携帯機によって前記車両のドアのロックアンロックを制御しうるキーレスエントリシステムが装備され、
    前記特殊操作とは、前記車両のパワースイッチを特定状態にセットした状態で、前記携帯機による予め設定された特定操作を実施することである
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の車載機器の遠隔操作システム。
  4. 前記受信待機制御手段は、前記第1条件が成立して受信待機状態とする場合には、通常待機電流よりも弱い微弱待機電流で受信待機する省電力待機状態に切り替える
    ことを特徴とする、請求項3記載の車載機器の遠隔操作システム。
  5. 前記受信待機制御手段は、前記外部通信機器が前記車両の車室内にある又は前記車両の所定範囲内に接近していると判定される場合には、通常待機電流よりも弱い微弱待機電流で受信待機する省電力待機状態に切り替える
    ことを特徴とする、請求項3記載の車載機器の遠隔操作システム。
  6. 前記車両には、車室内の乗員の有無を検知する検知手段が備えられ、
    前記受信待機制御手段は、前記検知手段により前記車室内に乗員が存在することが検知されると、前記外部通信機器が前記車室内にあるものと判定する
    ことを特徴とする、請求項5記載の車載機器の遠隔操作システム。
  7. 前記受信待機制御手段は、前記第1条件が成立して受信待機状態とした場合には、その後、所定時間が経過すると受信非待機状態に切り替える
    ことを特徴とする、請求項1〜6の何れか1項に記載の車載機器の遠隔操作システム。
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