JP2014124195A - 傾斜磁場コイル装置及び磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄く形成しても損傷し難い傾斜磁場コイル装置2を提供する。
【解決手段】傾斜磁場と漏れ磁場を発生させる複数のメインコイル3z等を第1樹脂3aに埋め込み整形したメインコイル装置3と、漏れ磁場を抑制する複数のシールドコイル4z等を第2樹脂4aに埋め込み整形したシールドコイル装置4とを有し、シールドコイル装置4は、メインコイル装置3に対向しメインコイル装置3に固定される対向領域A1と、メインコイル装置3から突出した突出領域A2とを備え、突出領域A2における第2樹脂4aに、絶縁性の補強材5が埋め込まれている。補強材5は、シールドコイル装置4の周方向に複数個配置され、互いに隣接する補強材5の間には、第2樹脂4aが充填されている。補強材5は、シールドコイル4z等に対してメインコイル装置3の側に配置されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、磁場強度が傾斜した傾斜磁場を発生させる傾斜磁場コイル装置、及び、これを有する磁気共鳴イメージング装置(以下、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置という)に関する。
MRI装置は、撮像空間に静磁場を生成する静磁場磁石と、被検者からの核磁気共鳴(NMR:Nuclear Magnetic Resonance)信号を発生させるためのRFコイルと、NMR信号に位置情報を与えるために傾斜磁場を生成する傾斜磁場コイル装置とから主に構成される。そして、傾斜磁場コイル装置では、傾斜磁場を生成するメインコイル装置と、メインコイル装置の外側に配置されその漏れ磁場の生成を抑制するシールドコイル装置とが、一体化されている。メインコイル装置とシールドコイル装置は、筒形状をしており、シールドコイル装置の軸長は、メインコイル装置からの漏れ磁場を遮蔽する十分な電磁シールド効果を得るために、メインコイル装置の軸長よりも長くなっている。このため、シールドコイル装置は、メインコイル装置の端部から突出している。一方で、被検者に圧迫感を与えないように、被検者の肩幅の方向に十分なスペースをとることが提案されている(例えば、特許文献1等参照)。特許文献1では、傾斜磁場コイルの外周面は円筒形状に沿っているが、内周面は被検者の肩幅の方向が他の方向に比べ広くなっている。
特開2011−072461号公報
従来、傾斜磁場コイル装置は、円筒形状をしており、被検者が入るスペースを広げるために、その円筒は薄く形成されている。そのため、メインコイル装置の端部から突出している箇所のシールドコイル装置はさらに薄く形成されることになる。これにより、剛性が低下し、MRI装置の稼働時のシールドコイル装置の振動振幅が増大し、メインコイル装置とその端部から突出しているシールドコイル装置との接合界面でのはく離等の損傷が懸念された。
また、特許文献1のように、傾斜磁場コイル装置の外周面は円筒形状のまま、内周面が被検者の肩幅の方向に広くなっていると、傾斜磁場コイル装置が、周方向において局所的に、さらに薄く形成されることになる。これによっても、前記接合界面でのはく離等の損傷が局所的に発生することが懸念された。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、薄く形成しても損傷し難い傾斜磁場コイル装置、及びこれを搭載したMRI装置を提供することである。
前記課題を解決するために、本発明は、傾斜磁場と漏れ磁場を発生させる複数のメインコイルを第1樹脂に埋め込み整形したメインコイル装置と、
前記漏れ磁場を抑制する複数のシールドコイルを第2樹脂に埋め込み整形したシールドコイル装置とを有し、
前記シールドコイル装置は、前記メインコイル装置に対向し前記メインコイル装置に固定される対向領域と、前記メインコイル装置から突出した突出領域とを備え、
前記突出領域における前記第2樹脂に、絶縁性の補強材が埋め込まれていることを特徴とする傾斜磁場コイル装置である。
また、本発明は、この傾斜磁場コイル装置と、
時間的かつ空間的に均一な静磁場を発生させる静磁場磁石装置とを有し、
撮像空間において、前記傾斜磁場と前記静磁場とが重なることを特徴とするMRI装置である。
本発明によれば、薄く形成しても損傷し難い傾斜磁場コイル装置、及びこれを搭載したMRI装置を提供できる。なお、前記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置(MRI装置:水平磁場型)の縦断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るMRI装置(水平磁場型)を、外装カバーを透視してz軸方向から見た側面図である。 本発明の第1の実施形態に係るMRI装置の縦断面図における、傾斜磁場コイル装置の端部とその周辺を拡大した拡大図である。 補強材の斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る傾斜磁場コイル装置に設けられるシールドコイル装置の製造途中の斜視図(その1)である。 本発明の第1の実施形態に係る傾斜磁場コイル装置に設けられるシールドコイル装置の製造途中の斜視図(その2)である。 本発明の第1の実施形態に係る傾斜磁場コイル装置に設けられるシールドコイル装置の製造途中の斜視図(その3)である。 本発明の第2の実施形態に係る傾斜磁場コイル装置に設けられる補強材の斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る傾斜磁場コイル装置の縦断面図における、その端部とその周辺を拡大した拡大図である。 本発明の第3の実施形態に係る傾斜磁場コイル装置の縦断面図における、その端部とその周辺を拡大した拡大図である。 本発明の第4の実施形態に係るMRI装置(水平磁場型)を、外装カバーを透視してz軸方向から見た側面図である。 本発明の第5の実施形態に係るMRI装置(垂直磁場型)の縦断面図である。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1に、本発明の第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置(MRI装置:水平磁場型)の縦断面図を示す。図1は、被検者10の体軸方向に沿った平面でMRI装置1を切断した断面図である。MRI装置1によれば、均一な静磁場12中に置かれた被検者10に高周波パルスを照射したときに生じる核磁気共鳴現象を利用して、被検者10の物理的、化学的性質を示す断面画像を得ることができる。そして、この断面画像は、特に、医療に用いられている。
MRI装置1は、被検者10が挿入される撮像空間11に時間的かつ空間的に均一な静磁場12を発生する静磁場磁石装置6と、その撮像空間11に静磁場12に重ねて、位置情報を付与するために空間的に磁場強度が勾配した傾斜磁場13をパルス状に発生させる傾斜磁場コイル装置2と、被検者10に高周波パルスを照射し、被検者10の生体組織の原子核から磁気共鳴信号を発信させるRFコイル7と、この磁気共鳴信号を受信する受信コイル(図示省略)と、受信した磁気共鳴信号を処理して画像を表示するコンピュータシステム(図示省略)と、被検者10をねかせたまま撮像空間11へ移動させる移動式ベッド9とを有している。また、MRI装置1は、静磁場磁石装置6と傾斜磁場コイル装置2とを覆うように配置される外装カバー8を有している。なお、RFコイル7は、傾斜磁場コイル装置2の撮像空間11側に配置され、被検者10から見ると、傾斜磁場コイル装置2を覆っているように見えるので、外装カバー8の一部を兼ねていると考えることができる。また、傾斜磁場コイル装置2とRFコイル7は、支持体14、15を介して静磁場磁石装置6に固定されている。
静磁場磁石装置6としては、撮像空間11に発生させる均一な静磁場12の磁場方向が、水平方向である場合を例に説明する。静磁場磁石装置6には、冷媒で冷却され超電導状態となる超電導コイルのようなコイル6aを用いても、永久磁石(磁性体)を用いてもよく、両方を用いてもよい。本第1の実施形態では、コイル6aを用いた場合を例に説明する。すなわち、静磁場磁石装置6は、被検者10の体軸方向に複数本(図1の例では7本)配置されたリング状のコイル6aと、このコイル6aを冷媒の液体ヘリウムとともに収納しコイル6aを冷却する液体ヘリウム容器6dと、真空容器6bからの輻射熱をシールドする輻射シールド6cと、これらを真空環境下に収納する真空容器6bとを有している。真空容器6bは、中空円筒形状になっている。中空円筒形状の真空容器6bの外周壁と、両端の開口端壁とは、外装カバー8に対向している。中空円筒形状の真空容器6bの内周壁は、傾斜磁場コイル装置2の円筒形状の外周壁に対向している。真空容器6bは真空耐力を必要とするために、ステンレス鋼の部材を溶接等した構造になっている。撮像空間11は、円筒形状の静磁場磁石装置6で取り囲まれている。静磁場磁石装置6は、撮像空間11において、円筒形状の静磁場磁石装置6の中心軸方向(z軸方向)に強力かつ均一な静磁場12を生成する。被検者10は、移動式ベッド9により撮像空間11に運ばれる。
傾斜磁場コイル装置2は、略筒形状をしている。傾斜磁場コイル装置2は、静磁場磁石装置6と同軸の筒形状でその内側に配置されている。傾斜磁場コイル装置2は、撮像空間11において、磁場の方向が静磁場12と同じ方向であり、任意の方向に磁束密度(磁場強度)が傾斜した傾斜磁場13をパルス状に発生させる。傾斜磁場コイル装置2では、通常、図1に示すように、静磁場12の磁場方向(水平方向)をz軸として、z軸と直交する垂直方向にy軸を取り、z軸とy軸に直交する方向にx軸を取り、これらx、y、zの3方向毎に、その方向に磁場強度が傾斜した傾斜磁場13を、傾斜磁場コイル装置2は発生できる。例えば、図1に示した傾斜磁場13の例は、y方向に傾斜した傾斜磁場である。
傾斜磁場コイル装置2は、磁場強度が傾斜した傾斜磁場13を発生させる筒形状のメインコイル装置3と、その漏れ磁場を抑制する筒形状のシールドコイル装置4とを有している。そして、メインコイル装置3と、シールドコイル装置4とは、層間樹脂2aによって接着され一体化されている。メインコイル装置3は、筒形状のシールドコイル装置4に挿入されたような形態になっている。シールドコイル装置4の軸長は、メインコイル装置3からの漏れ磁場を遮蔽する十分な電磁シールド効果を得るために、メインコイル装置3の軸長よりも長くなっている。このため、シールドコイル装置4は、メインコイル装置3の端部から突出している。シールドコイル装置4は、メインコイル装置3に対向しメインコイル装置3に固定される対向領域A1と、メインコイル装置3から突出した突出領域A2とを有している。MRI装置1において被検者10が入るスペースを広げるために、傾斜磁場コイル装置2の筒形状は薄く形成されている。筒形状のメインコイル装置3とシールドコイル装置4も、薄く形成されている。このように薄いメインコイル装置3とシールドコイル装置4とは、ボビンレスコイルにより形成することができる。このため、シールドコイル装置4の突出領域A2も薄くなっている。そこで、突出領域A2には、絶縁性の補強材5が設けられている。補強材5は、FRP(Fiber Reinforced Plastics)等の絶縁性の部材で作られている。補強材5によれば、突出領域A2における剛性を高め、MRI装置1の稼働時のシールドコイル装置4の突出領域A2における振動振幅が低減し、突出領域A2の根本側のメインコイル装置3とシールドコイル装置4の接合界面でのはく離等の損傷の発生を抑制できる。補強材5は、シールドコイル装置4のメインコイル装置3(層間樹脂2a)の側に配置されている。前記補強材5は、突出領域A2だけでなく、前記対向領域A1にも延在している。補強材5の突出領域A2における軸方向(z軸方向)の長さL1は、補強材5の対向領域A1における軸方向の長さL2に略等しくなっている(L1=L2)。
傾斜磁場コイル装置2の撮像空間11側には、被検者10に高周波パルス磁場を照射するRFコイル7が設けられている。RFコイル7は、略円筒形状であり、静磁場磁石装置6や傾斜磁場コイル装置2と同軸となりz軸に一致する中心軸を、有している。
外装カバー8は、静磁場磁石装置6と、傾斜磁場コイル装置2と、RFコイル7とを覆うが、図1のように外装カバー8にRFコイル7が嵌め込まれ、RFコイル7が外装カバー8を兼ねていてもよい。外装カバー8は、FRP(Fiber Reinforced Plastics)等の絶縁性の部材で作られている。RFコイル7は、傾斜磁場コイル装置2の撮像空間11側の内壁面に設置してもよい。シールドコイル装置4の突出領域A2には、メインコイル装置3が設けられていないので、外装カバー8の開口部の径を外側ほど広げたラッパ形状にできる。これによっても、被検者10に圧迫感を与えないようにすることができる。
図2に、本発明の第1の実施形態に係るMRI装置(水平磁場型)1を、外装カバー8を透視してz軸方向から見た側面図を示す。静磁場磁石装置6と、傾斜磁場コイル装置2のシールドコイル装置4は、z軸を中心軸とする略円筒形状になっている。傾斜磁場コイル装置2のメインコイル装置3と、RFコイル7は、断面が略楕円形状の筒であり、y軸方向の内径(長さ)より、x軸方向の内径(長さ)が大きくなっている。これにより、被検者10(図1参照)は、その肩幅の方向(x軸方向)に十分なスペースを確保でき、ゆったり横たわることができる。これにより、被検者10は圧迫感から開放される。そして、傾斜磁場コイル装置2のメインコイル装置3とシールドコイル装置4の間隔D2(層間樹脂2aの厚さ)が、z軸周りの周方向で異なっている。具体的には、z軸からx軸方向へ向かった箇所における間隔D2(層間樹脂2aの厚さ)は、周方向において極小(最小)になり、層間樹脂2aは局所的に薄く形成されている。
層間樹脂2aには、シムと呼ばれる磁性体の小片(鉄片)を配置するために、複数のシムトレイ16が設けられている。複数のシムトレイ16は、周方向に沿って等間隔に並べられている。シムトレイ16毎に、異なる質量の磁性体(シム)を配置することで、静磁場磁石装置6が生成した撮像空間11における静磁場12の均一性を、MRI装置1以外の装置が生成した磁場の影響を含めて、所定値以上に高め、その磁場強度が均一となるように調整することができる。
また、メインコイル装置3は、傾斜磁場を発生させるメインコイル3z、3y、3xを有している。メインコイル3z、3y、3xは、第1樹脂3aに埋め込まれ、筒形状に整形されている。
また、シールドコイル装置4は、前記漏れ磁場を抑制するシールドコイル4z、4y、4xと、前記補強材5と、スペーサ4bと、絶縁シート4cとを有している。シールドコイル4z、4y、4xは、第2樹脂4aに埋め込まれ、円筒形状に整形されている。前記補強材5とスペーサ4bも、第2樹脂4aに埋め込まれている。補強材5とスペーサ4bは、それぞれ、シールドコイル装置4の周方向に複数個配置されている。そして、互いに隣接する補強材5同士の間と、互いに隣接する補強材5とスペーサ4bの間には、第2樹脂4aが充填され、互いを固定している。互いに隣接する補強材5同士の周方向の間隔D3は、1mm〜数十mm程度になっている。間隔D3を設けるのは、シールドコイル装置4を一体化するために充填する第2樹脂4aの流動性を確保し、シールドコイル装置4内に空隙が発生することを防ぐためである。互いに隣接する補強材5とスペーサ4bの周方向の間隔も、1mm〜数十mm程度になっている。なお、図2では、隣接する補強材5同士の間隔D3を、隣接する補強材5とスペーサ4bの間隔より狭く描いたがこれに限らない。間隔D3は隣接する補強材5とスペーサ4bの間隔と等しくても、より広くてもよい。なお、本明細書において、数十mmとは、20mm以上30mm以下を意味する。
また、隣り合うスペーサ4b同士の周方向の間隔D4は、50mm〜150mm程度になっている。補強材5とスペーサ4bの表面は、シールドコイル装置4の側面(シールドコイル4z、4y、4x)に沿っている。補強材5の周方向の幅W1と、スペーサ4bの周方向の幅W2とは、10mm〜数十mm程度になっている。このため、幅W1と幅W2とが小さいと、補強材5とスペーサ4bを略直方体の棒(板)と見なせるが、大きくなると湾曲した板形状となる。なお、図2では、幅W1を幅W2より小さく描いたが、これに限らない。幅W1は幅W2と等しくても、より大きくてもよい。
また、補強材5とスペーサ4bと絶縁シート4cとは、シールドコイル4z、4y、4xに対して、メインコイル装置3(層間樹脂2a)の側に配置されている。絶縁シート4cは、周方向の全周にわたって、片側が層間樹脂2aに接着し、その反対側が第2樹脂4aに接着している。また、補強材5とスペーサ4bは、シールドコイル4z、4y、4xを構成するコイル導体が設置される仮想円筒曲面S上に設置されている。すなわち、補強材5とスペーサ4bは、仮想円筒曲面において、シールドコイル4z、4y、4xに接している。仮想円筒曲面Sは、z軸を中心軸とする円筒形状であり、距離D1を半径としている。複数のスペーサ4bは、周方向に等間隔に配置されている。隣り合うスペーサ4bの間に、複数(図2の例では2本)の補強材5が配置されている。
図3に、本発明の第1の実施形態に係る傾斜磁場コイル装置2の縦断面図における、その端部とその周辺を拡大した拡大図を示す。この図3の拡大図は、図1のy軸の正の側で、かつ、z軸の負の側の領域内の一部を拡大したものである。メインコイル装置3は、x、y、z方向毎に独立に傾斜磁場13(図1参照)を発生させるために、3層のメインコイル3zと3yと3xを有している。また、シールドコイル装置4は、3層のメインコイル3zと3yと3xそれぞれに対応して漏れ磁場を抑制する3層のシールドコイル4zと4yと4zを有している。なお、メインコイル3zとシールドコイル4zとは、それぞれのコイル導体が管状になっている。この管内に冷媒を流すことができ、メインコイル3zとシールドコイル4z、さらには、傾斜磁場コイル装置2を冷却可能になっている。このような構成の傾斜磁場コイル装置2は、アクティブシールドタイプと呼ばれ、静磁場12と傾斜磁場13の磁場強度が共に強く、高速な傾斜磁場パルスを発生するMRI装置1において、一般的に用いられている。そして、3層のメインコイル3zと3yと3xの層間には、図示を省略したが、FRP材などの絶縁シートが挟まれている。同様に、3層のシールドコイル4zと4yと4zの層間には、図示を省略したが、FRP材などの絶縁シートが挟まれている。メインコイル装置3では、3層のメインコイル3zと3yと3xと層間の絶縁シートが、第1樹脂3aによって層状に接着され一体化している。シールドコイル装置4では、3層のシールドコイル4zと4yと4xと層間の絶縁シートと補強材5とスペーサ4bと絶縁シート4cが、第2樹脂4aによって層状に接着され一体化している。
前記のアクティブシールドタイプの傾斜磁場コイル装置2においては、メインコイル3z、3y、3xより、シールドコイル4z、4y、4xは、z軸方向に長くなっている。そして、アクティブシールドタイプの傾斜磁場コイル装置2では、メインコイル3z、3y、3xとシールドコイル4z、4y、4xとは直列に接続され、メインコイル3z、3y、3xを流れる電流の大きさは、シールドコイル4z、4y、4xを流れる電流の大きさと略等しく、それらの電流方向は互いに、略反対方向になっている。メインコイル3z、3y、3xとシールドコイル4z、4y、4xとは近接して配置されているので、メインコイル3z、3y、3xの存在する領域に発生している前記静磁場12(図1参照)の磁場強度と方向は、シールドコイル4z、4y、4xの存在する領域に発生している前記静磁場12の磁場強度と方向と略等しくなっている。この静磁場12により、メインコイル3z、3y、3xと、シールドコイル4z、4y、4xに、電磁力(ローレンツ力)が作用する。メインコイル3z、3y、3xと、シールドコイル4z、4y、4xとでは、電流の大きさは等しいが、電流方向が反対方向なので、それぞれに作用する電磁力の方向は互いに反対方向になっている。メインコイル3z、3y、3xとシールドコイル4z、4y、4xとが対向して配置されている対向領域A1では、電磁力は相殺され、その重心は運動(振動)しない。一方、シールドコイル4z、4y、4xのみが配置されている突出領域A2では、電磁力は相殺されず作用し、突出領域A2を振動させる。この振動は、メインコイル装置3からシールドコイル装置4を剥がす方向に運動する。しかし、補強材5は、この振動の振幅を小さくするので、その剥がれを抑制することができる。
補強材5の突出領域A2における軸方向(z軸方向)の長さL1は、補強材5の対向領域A1における軸方向の長さL2に略等しくなっている(L1=L2)。すなわち、z軸方向位置において、補強材5の中央の位置P1が、メインコイル装置3の端面の位置P2に略一致している。そして、長さL1とL2は、50mm〜150mmの範囲内になっている。この範囲内であり、L1=L2の関係があれば、十分な振動抑制効果が得られることを、有限要素法によるシミュレーションで確認している。すなわち、対向領域A1の全域にわたって補強材5を取り付ける必要は無く、容易かつ低コストに補強することができる。また、補強材5の長さが短くその間に第2樹脂4aを容易かつ確実に充填でき、隣接する補強材5同士を強固かつ確実に固定できる。
図4Aに、補強材5の斜視図を示す。以下では、本発明の第1の実施形態に係る傾斜磁場コイル装置2の製造方法、特に、シールドコイル装置4の製造方法について説明する。それらの製造方法では、図4Aに示すように直方体の形状をした補強材5を用いた場合を例に説明する。
図4Bに、本発明の第1の実施形態に係る傾斜磁場コイル装置2に設けられるシールドコイル装置4の製造途中の斜視図(その1)を示す。シールドコイル装置4は、いわゆるボビンレスコイルであり、その製造方法では、まず、仮ボビン17を用意する。仮ボビン17は、円筒形状のベース17aと、複数(図4Bの例では4つ)に分割され全体では円筒形状の可動壁17cと、ベース17aに対して可動壁17cを移動可能な可変スペーサ17bとを有している。可動壁17cを移動させることで、可動壁17cがなす円筒形状の外径を拡縮できる。そして、シールドコイル装置4の製造方法では、可動壁17cがなす円筒形状の外径を、所定のシールドコイル装置4の内径に略等しくなるように、可変スペーサ17bを用いて設定する。次に、仮ボビン17の可動壁17cに、ガラスエポキシ製の薄い絶縁シート4cを巻き付け、仮固定用ワックス等を使って仮固定する。この絶縁シート4c上に、複数の補強材5と、補強材5より長いスペーサ4bを貼り付ける。スペーサ4bは、直方体の形状をしており、仮ボビン17の周方向に等間隔に配置される。スペーサ4bの長手方向は、仮ボビン17の軸方向に平行になっている。スペーサ4bは、仮ボビン17の軸方向の一方の端部から他方の端部に達している。補強材5の長手方向の長さは、スペーサ4bの長手方向の長さの半分より短くなっており、仮ボビン17(スペーサ4b)の軸方向の両端にそれぞれ設けられている。すなわち、仮ボビン17(スペーサ4b)の一端の側に設けられた補強材5は、その他端の側に設けられた補強材5から離れている。補強材5は、その両端において、仮ボビン17の軸方向に沿って複数本配置されている。補強材5は、スペーサ4bの間に配置されている。補強材5同士の間と、補強材5とスペーサ4bの間には、隙間が設けられ、第2樹脂4a(図3参照)が容易に充填可能になっている。これにより、両端には、補強材5とスペーサ4bによるリングが形成されることになる。逆に、補強材5をはじめからリング形状にしてもよい。この場合は、リング形状の補強材5を両端に配置し、それらの間にスペーサ4bを渡せばよい。補強材5とスペーサ4bには、セラミックスやガラスエポキシ等の樹脂を用いることができる。補強材5とスペーサ4bにガラスエポキシ等の樹脂を用いる場合は、その樹脂で紡糸し、その糸で布を作り(シート化)、その布を積層しその樹脂を含浸させて互いに接着する等して、それらの強度を高めている。紡糸した糸(樹脂)は、光学的に偏光する特性を有するので、それらが密集している補強材5やスペーサ4bと、第2樹脂4aとは、ガラスエポキシ等の同種の樹脂であっても、それぞれの領域を明確に区別することができる。
次に、図5に示すように、補強材5とスペーサ4bの上から、シールドコイル4zとなるコイル導体4dを巻く。補強材5とスペーサ4b、特に、スペーサ4bにより、シールドコイル4zを、軸方向に一定の直径で巻くことができる。このため、スペーサ4bの径方向の厚さは、補強材5の径方向の厚さに等しいか、より厚いことが好ましい。また、隣り合うスペーサ4b同士の周方向の間隔D4は、可動壁17cの外径(シールドコイル装置4の内径)に対して十分小さく10分の1以下程度であればよく、50mm〜150mm程度になっている。そして、これにより、傾斜磁場の乱れを抑えることができる。また、コイル導体4dは、実質的に、仮ボビン17に巻きつけられるので、所望の張力を作用させて巻くことができる。
次に、図6に示すように、シールドコイル4yと、シールドコイル4xとを用意し、シールドコイル4z(仮ボビン17)上の所定の位置に張り付ける。4枚のシールドコイル4yは、y軸方向から仮ボビン17(シールドコイル4z)を挟むような位置に貼り付けられる。4枚のシールドコイル4xは、x軸方向から仮ボビン17(シールドコイル4z)を挟むような位置に貼り付けられる。なお、図6では、シールドコイル4y、4xを板形状として模式的に示したが、実際には渦状のパターンが切られている。また、シールドコイル4zと4yと4xの層間には、絶縁シートが設けられている。そして、シールドコイル4zと4yと4xと補強材5とスペーサ4bと絶縁シート4cとが形成する隙間に、とけた第2樹脂4aを流し込み、封止する。第2樹脂4aが固化すると、それらは互いに接着し一体化する。最後に、仮固定用ワックスを融かし、仮ボビン17の可動壁17cの外径を、可変スペーサ17bを用いて縮小させる。これにより、可動壁17cは、シールドコイル装置4から離れ、仮ボビン17をシールドコイル装置4から取り外すことができる。なお、仮固定用ワックスを用いずに、仮ボビン17をシールドコイル装置4から取り外せる場合は、仮固定用ワックスを省いてもよく、さらに、絶縁シート4cを省いてもよい。この場合、補強材5とスペーサ4bは、シールドコイル4zがシールドコイル装置4の内周面から露出するのを防ぐことができる。メインコイル装置3は、一般的なボビンレスコイルの製造方法を用いて製造することができる。完成したシールドコイル装置4とメインコイル装置3を同心軸上に位置合わせし、シールドコイル装置4とメインコイル装置3の間にとけた層間樹脂2aを注入し、封止する。層間樹脂2aが固化すると、シールドコイル装置4とメインコイル装置3は互いに接着し一体化し、傾斜磁場コイル装置2が完成する。なお、第2樹脂4aと層間樹脂2aには、ガラスエポキシ等を用いることができる。
(第2の実施形態)
図7Aに、本発明の第2の実施形態に係る傾斜磁場コイル装置2に設けられる補強材5の斜視図を示す。第2の実施形態の補強材5が、第1の実施形態の補強材5と異なっている点は、溝5aを有している点である。そして、これに伴って、溝5aの深さの分だけ、補強材5の厚さが厚くなっている。
図7Bに、本発明の第2の実施形態に係る傾斜磁場コイル装置2の縦断面図における、その端部とその周辺を拡大した拡大図を示す。第2の実施形態が第1の実施形態と異なっている点は、補強材5に設けられた溝5aの中に、シールドコイル4zのコイル導体4dが埋め込まれている点である。溝5aの深さは、シールドコイル4zのコイル導体4dの高さに略一致している。これによれば、補強材5の厚さを、シールドコイル4zのコイル導体4dの高さの分だけ厚くできるので、補強材5の剛性をより高め、補強効果をより高くすることができる。さらには、コイル導体4dの下の補強材5厚さはより薄くすることが可能となるため、シールドコイル装置4の厚さをより薄くすることができる。また、シールドコイル4zのコイル導体4dが、溝5aによって位置決めされるので、シールドコイル4zのコイル導体4dの巻きのばらつきを低減することができる。
(第3の実施形態)
図8に、本発明の第3の実施形態に係る傾斜磁場コイル装置2の縦断面図における、その端部とその周辺を拡大した拡大図を示す。第3の実施形態の補強材5が、第1の実施形態の補強材5と異なっている点は、隣り合うコイル導体4dの間に設けられる第1補強材5bが、追加されている点である。製造する際には、シールドコイル4zのコイル導体4dを巻き付けた後に、隣り合うコイル導体4dの間に第1補強材5bを取り付ける。これによっても、補強効果を高めることができる。また、隣り合うコイル導体4dの相対位置(距離)が、第1補強材5bによって規定されるので、シールドコイル4zのコイル導体4dの巻きのばらつきを低減することができる。
(第4の実施形態)
図9に、本発明の第4の実施形態に係るMRI装置(水平磁場型)1を、外装カバー8を透視してz軸方向から見た側面図を示す。第4の実施形態が第1の実施形態と異なっている点は、第1の実施形態では補強材5が周方向に均一に配置されていたところ、第4の実施形態では補強材5が周方向に不均一に配置されている点である。具体的には、メインコイル装置3とシールドコイル装置4の間隔D2は、周方向に変化しており、間隔D2の広い方の第1範囲R1における補強材5の分布密度は、間隔D2の狭い方の第2範囲R2における補強材5の分布密度より低くなっている。第2範囲R2では、傾斜磁場コイル装置2の厚さが他の第1範囲R1等に比して薄いため、この範囲での振動振幅は最も大きくなることが予測される。そこで、第2範囲R2における補強材5の分布密度を、他の領域より高くしている。補強材5の本数を減らすことができ、コストを低減できる。
(第5の実施形態)
図10に、本発明の第5の実施形態に係るMRI装置(垂直磁場型)1の縦断面図を示す。第5の実施形態が、第1の実施形態と異なっている点は、水平磁場型ではなく、垂直磁場型である点である。これに伴い、静磁場磁石装置6(真空容器6b)は、上下一対の円盤形状になっている。傾斜磁場コイル装置2も、上下一対の円盤形状になっている。RFコイル7も、上下一対の円盤形状になっている。外装カバー8も、円盤形状になっている。なお、静磁場12の磁場方向(垂直方向)をz軸として、z軸と直交する水平方向にx軸を取り、z軸とx軸に直交する方向にy軸を取っている。これにより、図10に示した傾斜磁場13の例は、x方向に傾斜した傾斜磁場を示している。
また、傾斜磁場コイル装置2のメインコイル装置3は、上下一対の円盤形状になっている。傾斜磁場コイル装置2のシールドコイル装置4も、上下一対の円盤形状になっている。メインコイル装置3とシールドコイル装置4とは、それぞれの互いに対向する面同士が、層間樹脂2aによって接着されている。シールドコイル装置4の円盤形状の直径は、メインコイル装置3からの漏れ磁場を遮蔽する十分な電磁シールド効果を得るために、メインコイル装置3の円盤形状の直径よりも長くなっている。このため、シールドコイル装置4は、メインコイル装置3の端部から突出している。シールドコイル装置4は、メインコイル装置3に対向しメインコイル装置3に固定される対向領域A1と、メインコイル装置3から突出した突出領域A2とを有している。このため、シールドコイル装置4の突出領域A2のある傾斜磁場コイル装置2の端部(外周部)は薄くなっている。そこで、突出領域A2には、絶縁性の補強材5が設けられている。補強材5は、突出領域A2だけでなく、対向領域A1にも延在している。補強材5によれば、突出領域A2における剛性を高め、MRI装置1の稼働時のシールドコイル装置4の突出領域A2における振動振幅が低減し、突出領域A2の根本側のメインコイル装置3とシールドコイル装置4の接合界面でのはく離等の損傷の発生を抑制できる。補強材5の突出領域A2における径方向(例えば、x軸方向)の長さL1は、補強材5の対向領域A1における径方向の長さL2に略等しくなっている(L1=L2)。すなわち、シールドコイル装置4の円盤形状の径方向位置(例えば、x軸方向位置)において、補強材5の中央の位置がメインコイル装置3の端面の位置に略一致している。これによれば、前記振動振幅を確実に低減することができる。なお、第5の実施形態では、コイル導体4dを巻かないので、第1の実施形態のスペーサ4bを省くことができる。また、第5の実施形態では、補強材5の形状として、直方体の板だけでなく、平面視が扇形、又は、周方向に連続したドーナツ状の板を用いることができる。
そして、本発明は、前記した第1〜第5の実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した第1〜第5の実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
1 磁気共鳴イメージング(MRI)装置
2 傾斜磁場コイル装置
2a 層間樹脂
3 メインコイル装置
3x、3y、3z メインコイル
3a 第1樹脂
4 シールドコイル装置
4x、4y、4z シールドコイル
4a 第2樹脂
4b スペーサ
4c 絶縁シート
4d シールドコイルを構成するコイル導体
5 補強材
5a 補強材の溝
5b 第1補強材
6 静磁場磁石装置
6a コイル
6b 真空容器
6c 輻射シールド
6d 液体ヘリウム容器
7 RFコイル
8 外装カバー
9 移動式ベッド
10 被検者
11 撮像空間
12 静磁場およびその方向を示す矢印
13 傾斜磁場およびその方向を示す矢印
14、15 支持体
16 シムトレイ
17 仮ボビン
17a ベース
17b 可変スペーサ
17c 可動壁
A1 対向領域
A2 突出領域
D1 補強材のコイル導体設置面から中心軸までの距離
D2 メインコイル装置とシールドコイル装置の間隔
D3 隣接する補強材の間隔
D4 隣り合うスペーサ同士の周方向の間隔(50mm〜150mm)
L1 補強材の突出領域における軸方向の長さ(50mm〜150mm)
L2 補強材の対向領域における軸方向の長さ(50mm〜150mm)
P1 補強材の中央の位置
P2 メインコイル装置の端面の位置
R1 第1範囲(広間隔範囲)
R2 第2範囲(狭間隔範囲)
S 仮想円筒曲面
W1 補強材の周方向の幅(10mm〜数十mm)
W2 スペーサの周方向の幅(10mm〜数十mm)

Claims (16)

  1. 傾斜磁場と漏れ磁場を発生させる複数のメインコイルを第1樹脂に埋め込み整形したメインコイル装置と、
    前記漏れ磁場を抑制する複数のシールドコイルを第2樹脂に埋め込み整形したシールドコイル装置とを有し、
    前記シールドコイル装置は、前記メインコイル装置に対向し前記メインコイル装置に固定される対向領域と、前記メインコイル装置から突出した突出領域とを備え、
    前記突出領域における前記第2樹脂に、絶縁性の補強材が埋め込まれていることを特徴とする傾斜磁場コイル装置。
  2. 前記メインコイル装置と前記シールドコイル装置とは、略円盤形状であり、
    前記メインコイル装置と前記シールドコイル装置とは、それぞれの互いに対向する面同士が接着されていることを特徴とする請求項1に記載の傾斜磁場コイル装置。
  3. 前記メインコイル装置と前記シールドコイル装置とは、略筒形状であり、
    前記メインコイル装置は、前記シールドコイル装置の内側に配置されることを特徴とする請求項1に記載の傾斜磁場コイル装置。
  4. 前記シールドコイル装置は、略円筒形状であり、
    前記メインコイル装置と前記シールドコイル装置の間隔が、周方向で異なることを特徴とする請求項3に記載の傾斜磁場コイル装置。
  5. 前記補強材の前記シールドコイルを構成するコイル導体が設置される面から前記シールドコイル装置の円筒形状の中心軸までの距離を半径とした仮想円筒曲面に接する位置に、前記コイル導体を設置するための表面を有したスペーサが、前記対向領域において前記第2樹脂に埋め込まれていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の傾斜磁場コイル装置。
  6. 前記補強材と前記スペーサの周方向の幅は、10mm〜数十mmの範囲内であり、
    前記補強材の前記突出領域における軸方向の長さは、50mm〜150mmの範囲内であり、
    隣り合う前記スペーサ同士の周方向の間隔は、50mm〜150mmの範囲内であることを特徴とする請求項5に記載の傾斜磁場コイル装置。
  7. 前記メインコイルと前記シールドコイルとは、ボビンレスコイルであることを特徴とする請求項3乃至請求項6のいずれか1項に記載の傾斜磁場コイル装置。
  8. 前記メインコイル装置と前記シールドコイル装置の間隔が異なる、広い方の第1範囲と狭い方の第2範囲とでは、前記第2範囲における前記補強材の分布密度は、前記第1範囲におけるそれより高くなっていることを特徴とする請求項4に記載の傾斜磁場コイル装置。
  9. 前記補強材は、前記シールドコイル装置の周方向に複数個配置され、
    互いに隣接する前記補強材の間には、前記第2樹脂が充填されていることを特徴とする請求項3乃至請求項7のいずれか1項に記載の傾斜磁場コイル装置。
  10. 前記補強材の表面は、前記シールドコイル装置の側面に沿っていることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の傾斜磁場コイル装置。
  11. 前記補強材は、前記シールドコイルに対して前記メインコイル装置の側に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の傾斜磁場コイル装置。
  12. 前記補強材には、溝が設けられ、
    前記溝の中に、前記シールドコイルを構成するコイル導体が設置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の傾斜磁場コイル装置。
  13. 前記補強材は、隣り合う前記コイル導体の間に設けられる第1補強材を有することを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の傾斜磁場コイル装置。
  14. 前記補強材は、前記対向領域に延在していることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載の傾斜磁場コイル装置。
  15. 前記シールドコイル装置の筒形状の軸方向位置又は円盤形状の径方向位置において、
    前記補強材の中央の位置が前記メインコイル装置の端面の位置に略一致していることを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の傾斜磁場コイル装置。
  16. 請求項1乃至請求項15のいずれか1項に記載の傾斜磁場コイル装置と、
    時間的かつ空間的に均一な静磁場を発生させる静磁場磁石装置とを有し、
    撮像空間において、前記傾斜磁場と前記静磁場とが重なることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
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