JP2010104696A - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】撮影の途中で停止させることなく、シールド形傾斜磁場コイルの冷却能力を超えた密度が要求されても対処することのできる磁気共鳴イメージング装置を提供することである。
【解決手段】磁気共鳴イメージング装置に於いて、傾斜磁場コイル系35内の傾斜磁場コイルの温度が温度センサ56で検出され、該温度センサ56で検出された温度に基づいて主制御回路45及びシーケンス制御回路46にて傾斜磁場電源36から前記傾斜磁場コイルへの電流供給が制御される。そして、温度センサ56で検出された温度が第1の所定温度以上の場合は、傾斜磁場電源36から前記傾斜磁場コイルへの電流供給が遮断される。また、温度センサ56で検出された温度が前記第1の所定温度より低い第2の所定温度以上の場合は、傾斜磁場電源36から前記傾斜磁場コイルへの電流供給が停止される。
【選択図】 図1

Description

本発明は医用画像診断装置に使用される磁気共鳴イメージング装置に関するもので、より詳細には、傾斜磁場コイルに於ける冷却システムを改善した磁気共鳴イメージング装置に関するものである。
従来の磁気共鳴イメージング装置(MRI装置)では、撮影のスタートに関して、傾斜磁場コイルの温度をモニタし、その温度によって撮影を開始するかどうかのアルゴリズムは、従来用いられてきていない。これは、撮像シーケンスの単位時間当たりの傾斜磁場電流の密度(duty)が低かったためで、十分な冷却能力に支えられてきたために必要ななかったからである。
しかしながら、昨今のシーケンス密度の増加によって、シールド形傾斜磁場コイル(actively shielded gradient coil;ASGC)の冷却能力を超えた密度(ASGCの電流密度)が要求され、これを解決する手段が必要とされている。
また、従来のMRI装置は、パルスシーケンスの形状から上昇する温度を予測すること、傾斜磁場コイルの温度をモニタして表示する機能等、主に傾斜磁場コイルに電流を流すことによって発熱することを予測、表示することに主眼が置かれたものであり、その制御に関することではなかった。
ところが、こうしたMRI装置では、傾斜磁場コイルの温度をモニタし、ある一定温度以上になると撮像シーケンスを停止させるというシステムをとっていた。しかしながら、これでは途中で撮像が止まってしまう可能性がある。したがって、撮影の途中で止まらない程度のASGCの冷却能力が必要とされ、ASGC熱設計上大きな困難となっていた。
また、下記特許文献1には、パルスシーケンスの組み換えをダイナミックに行うことによって継続的なスキャンを可能とした装置が開示されている。
特開2003−319919号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載の装置では、実際にこのような予測で運営した場合は、想定した仮定がずれ、例えば冷却系の故障等による対応が困難である。すなわち、予測に頼ったシステムは効率的ではあるが、予測から外れた場合の対処に遅れにより、非可逆的事態に陥るリスクが常に付きまとうものである。例えば、冷却系の故障により、予想以上の温度上昇が発生し、傾斜磁場コイルの損傷に至る、等の場合は対処しきれないものとなってしまう。したがって、このような事態を避ける工夫が求められていた。
本発明は前記実情に鑑みてなされたもので、その目的は、撮影の途中で停止させることなく、シールド形傾斜磁場コイルの冷却能力を超えた密度が要求されても対処することのできる磁気共鳴イメージング装置を提供することである。
すなわち本発明は、静磁場に対して傾斜磁場を形成するための傾斜磁場コイルと、この傾斜磁場コイルに電流を供給する電源と、前記傾斜磁場コイルを冷却する冷却手段と、を備え、被検体の画像を撮影する磁気共鳴イメージング装置に於いて、前記傾斜磁場コイルの温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段で検出された温度に基づいて前記電源から前記傾斜磁場コイルへの電流供給を制御するもので、前記温度検出手段で検出された前記傾斜磁場コイルの温度が第1の所定温度以上の場合に、前記電源から前記傾斜磁場コイルへの電流供給を遮断させ、前記温度検出手段で検出された前記傾斜磁場コイルの温度が前記第1の所定温度より低い第2の所定温度以上の場合に、前記電源から前記傾斜磁場コイルへの電流供給を停止させる制御手段と、を具備することを特徴とする。
本発明によれば、撮影の途中で停止させることなく、シールド形傾斜磁場コイルの冷却能力を超えた密度が要求されても対処することのできる磁気共鳴イメージング装置を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
先ず、図1乃至図4を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は磁気共鳴イメージング装置全体の概略構成を示すブロック図であり、図2は図1の傾斜磁場コイル系の一部を拡大して示した断面図である。
この磁気共鳴イメージング装置(MRI装置)10は、静磁場を発生させる静磁場発生部11と、静磁場に撮像断面の位置情報を付加するための傾斜磁場発生部12と、この傾斜磁場発生部12に生ずる発熱を除去する冷却システム13と、前記傾斜磁場発生部12の熱量を計算する熱量計算部14と、RFパルス信号を送受信する送受信部15と、システム全体の制御を行う制御部16と、画像再構成と画像の保存を行う再構成演算・記憶部17と、被検体Pを載せる寝台20と、表示部21及び入力部22とを備えている。
前記静磁場発生部11は、例えば、超電導磁石である主磁石31と、この主磁石31に電流を供給する静磁場電源32を備え、被検体Pの周囲に強力な静磁場を形成する。
前記傾斜磁場発生部12は、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸方向にそれぞれ傾斜した磁場を発生する独立した3組のコイルセットGx、Gy、Gzより構成される傾斜磁場コイル系35と、これらの傾斜磁場コイル系35に電流を供給する傾斜磁場電源36とを備えている。傾斜磁場コイル系35の種類としては、本実施形態に於いては、能動遮蔽型の傾斜磁場コイル系(Actively Shield Gradient Coil;ASGC)が適用される。
図2は、図1の傾斜磁場コイル系35のAの部分を拡大して示した断面図である。
傾斜磁場コイル系35は、円環状の樹脂67を挟んで外側と内側に、2枚のフレキシブルのプリント基板65及び66がそれぞれ配置されている。また、前記プリント基板65及び66の表面は、それぞれ樹脂68、69によって覆われている。
内側のプリント基板66の表面には、傾斜磁場を発生するための主コイルである傾斜磁場コイル72が配線されている。一方、前記傾斜磁場コイル72の外側に設けられている前記プリント基板65の表面には、傾斜磁場コイル72から発生された傾斜磁場が該傾斜磁場コイル72の外側へ漏洩することを防ぐために逆向きの磁場を発生するシールド磁場コイル(アクティブシールドコイル)71が配線されている。これらシールド磁場コイル71と傾斜磁場コイル72は、図2には示されないが、X軸、Y軸、Z軸の各軸毎にシリーズ接続されて傾斜磁場電源36に接続されている。また、傾斜磁場コイル72の近傍の樹脂69の表面には、該傾斜磁場コイル72の温度を測定するための温度センサ56が装着されている。
更に、前記プリント基板65、66間に挟まれた樹脂67には、傾斜磁場コイル72の発熱を抑えるための冷水管74が埋め込まれている。そして、傾斜磁場コイル72からの漏洩磁場を遮蔽するための、図示されないシールド板が、前記プリント基板65と並行して設置されている。
前記傾斜磁場電源36には、制御部16内のシーケンス制御回路46によって傾斜磁場信号が供給され、被検体の置かれた空間の符号化が行われる。すなわち、この信号に基づいて、傾斜磁場電源36からX,Y,Z軸傾斜磁場コイル系35の傾斜磁場コイル72に供給されるパルス電流が制御されることにより、X,Y,Z軸方向の傾斜磁場が合成され、互いに直交するスライス方向傾斜磁場Gz、位相エンコード方向傾斜磁場Gx、及び周波数エンコード方向傾斜磁場Gyを任意に設定することが可能となる。
尚、前述した各方向の傾斜磁場は、静磁場に重畳されて被検体Pに加えられる。前記傾斜磁場電源36は、また、傾斜磁場コイル72から被検体Pに対して反対方向、すなわち、コイルの外側方向に発生する磁界を打ち消し合うために、所定のパルス電流をシールド磁場コイル71に供給する。
前述した冷却システム13と傾斜磁場コイル系35の冷水管74とは、冷却パイプ55によって接続されている。前記傾斜磁場コイル72で発生した熱は、冷水管74及び冷却パイプ55の内部を流れる水等の冷媒(冷却液)によって冷却される。また、傾斜磁場コイル系35によって暖められた冷却液は、冷却パイプ55を介して冷却システム13に運ばれて所定の温度に冷却され、再び傾斜磁場コイル系35に供給される。
熱量計算部14は、温度検出器60と、熱量演算回路61と、熱量記憶回路62とを有して構成されている。前記温度検出器60は、傾斜磁場コイル72を覆う樹脂69の表面に装着された温度センサ56からのアナログ信号を処理してデジタル信号に変換するためのものである。熱量演算回路61は、前記傾斜磁場コイル72の温度の値と、該傾斜磁場コイル72に供給される電流波形から、傾斜磁場コイル72の残留熱量を計算する回路である。更に、熱量記憶回路62は、傾斜磁場コイル72の許容熱量、電流波形、実測温度等の残留熱量の計算に必要なデータや熱量計算結果を記憶するものである。
送受信部15は、被検体PにRFパルスを照射するための照射コイル40、及びMR信号を受信し信号検出するための受信コイル41が収納されるもので、これらコイルに接続された送信器42及び受信器43を有している。但し、照射コイル40と受信コイル41は、図1に示されるように分離される場合が多い。
送信器42は、後述するシーケンス制御回路46によって制御される。この送信器42は、主磁石31の静磁場強度によって決定される磁気共鳴周波数と同じ周波数を有し、選択励起波形で変調されたRFパルス電流によって照射コイル40を駆動し、被検体P内にRFパルスを照射する。受信器43は、受信コイル41によってMR信号として受信した信号に対して中間周波変換、位相検波、更にはフィルタリング等の信号処理を行った後、A/D変換を行い、再構成演算回路50に出力する。
制御部16は、主制御回路45とシーケンス制御回路46とを備えている。
主制御回路45は、図示されないがCPU及び記憶回路を備えており、このMRI装置10全体を統括して制御する機能を有している。特に、シーケンス制御回路46にパルスシーケンスの情報(例えば、傾斜磁場コイル72や照射コイル40に印加するパルス電流の強度、印加時間、印加タイミング等に関する情報)を送る機能を有している。また、制御部16は、熱量計算部14にて計算された傾斜磁場コイル72に於ける発熱量のデータの表示部21への表示や、この発熱量の値が予め設定した大きさを超えた場合の警報や撮影の中断等の制御を行う。
前記シーケンス制御回路46は、図示されないCPU及び記憶回路を備えており、主制御回路45から送られてきたパルスシーケンス情報を記憶し、この情報に従って傾斜磁場電源36、送信器42、受信器43を制御する。
前記再構成演算・記憶部17は、再構成演算回路50及び記憶回路51を備えている。再構成演算回路50は、受信器43から出力され、シーケンス制御回路46を介して送られてくるMR信号を2次元フーリエ変換し、実空間の画像データ(MR画像)に再構成するものである。一方、記憶回路51は、再構成演算回路50によって画像再構成を行って得られたMRI画像を記憶するための回路である。
前記寝台20は被検体Pを、その体軸方向に移動させることが可能であり、主磁石31の開口部に挿入可能な構造になっている。
表示部21は、図示されないTVモニタとこのモニタに表示されるために各ユニットから送られてくる信号をTVフォーマットの信号に変換する変換機能を備えている。この表示部21には、再構成されたMR画像を表示すると共に、傾斜磁場コイル72に於ける残留熱量の予測情報が表示される。
前記入力部22では、図示されないが、操作卓上に各種のスイッチやキーボード、表示パネル、マウス等が備えられている。この入力部22にて、操作者は患者IDや各種データを入力し、またシーケンスの設定を行う。更に、撮影の開始、機構部の移動等の指示も、この入力部22にて行われる。これらの制御信号は、主制御回路45を介して各ユニットに送られる。
次に、図3のフローチャートを参照して、第1の実施形態のMRI装置の動作について説明する。
先ず、ステップS1に於いて、撮影が開始される前に、操作者によって傾斜磁場コイル72に於ける所定の設定温度T1,T2が設定されて、この設定値が熱量計算部14内の熱量記憶回路62に記憶される。設定温度T1は警告温度であり、傾斜磁場コイル72に於ける残留熱量が許容される熱量に対して余裕の無い状態を表す温度である。また、設定温度T2は設定温度T1よりも低いもので、そのまま撮影が継続された場合に装置の故障に繋がる可能性がある温度である。
図4(a)は、一般的なASGC温度の計時変化を表した温度特性図であり、設定温度T1とT2の関係が示されている。
次いで、ステップS2にて撮影準備が行われる。ここでは、温度センサ56によって撮影直前の傾斜磁場コイル72の温度が計測されて、熱量計算部14内の熱量記憶回路62に一旦記憶される。また、操作者により、入力部22から患者IDが入力されると共に、MRI撮影に於ける撮影の種類、例えば、腹部一般撮影、心臓特殊撮影、頭部一般撮影、頭部特殊撮影等の準備が行われ、その情報が主制御回路45内の記憶回路(図示せず)に記憶される。続くステップS3では、前記ステップS2で準備された撮影の種類に対して、個々のシーケンスの準備が行われ、主制御回路45内の記憶回路(図示せず)に記憶される。
そして、ステップS4に於いて、操作者により入力部22が操作されると、主制御回路45によって図示されない記憶回路から前記ステップS2及びS3で準備された情報が読み出され、撮影が開始される。続いて、ステップS5にて、前記ステップS3で準備されたシーケンスに従って、個々のシーケンスが実行される。
その後、ステップS6にて現在の傾斜磁場コイル72の温度Tが、温度センサ56及び熱量検出部14内の温度検出器60によって検出される。次いで、ステップS7に於いて、前記ステップS6で検出された現在の温度Tから、現在実行されているシーケンスが終了する時の温度が熱量演算回路61にて算出される。
そして、ステップS8に於いて、現在の傾斜磁場コイル72の温度Tが警告温度T1よりも低い設定温度T2に到達したか否かが判定される。ここで、現在の傾斜磁場コイル72の温度がまだ設定温度T2に到達していなければ、続くステップS9に於いて現在実行中のシーケンスが終了したか否かが判定される。その結果、まだシーケンスが実行中であれば前記ステップS6に移行して以降の処理動作が繰り返される。
一方、前記ステップS9にてシーケンスが終了していれば、ステップS10にて次のシーケンスの有無が判定される。ここで、まだ次に実行するシーケンスが有る場合は前記ステップS5に移行して以降の処理動作が繰り返される。一方、全てのシーケンスが実行されたならば、撮影動作が終了する。
一方、前記ステップS8にて、現在の傾斜磁場コイル72の温度Tが前記設定温度T2に到達していれば、ステップS11に移行して、現在のシーケンスが終了するまでに設定温度T1に到達するか否かが判定される。ここで、傾斜磁場コイル72の温度が設定温度T1に到達しない場合はステップS12に移行し、到達する場合はステップS17に移行する。
ステップS12にて現在のシーケンスが終了したならば、続くステップS13に於いて、傾斜磁場電源36からの電流供給が停止される。つまり、現在の傾斜磁場コイル72の状態は、設定温度T1に到達していなくとも設定温度T2は超えているので(T2<T<T1)、このまま次のシーケンスが実行されると装置の故障に繋がる可能性がある。そのため、制御部16内の主制御回路45及びシーケンス制御回路46を介して、傾斜磁場コイル72への電流供給を停止させるべく指令が傾斜磁場電源36に出される。
そして、ステップS14では、前記ステップS13の電源供給停止と同時に、傾斜磁場コイル72が現在の温度から設定温度T2に到達する時間(待機時間)が算出される。続くステップS15では、設定温度T2に到達するまで待機する。つまり、傾斜磁場コイル72には電流が供給されない状態のままである。また、この待機状態のとき、前記ステップS14にて算出された待機時間が表示部21に表示されるようにしてもよい。
その後、ステップS16にて、傾斜磁場コイル72の現在の温度Tが設定温度T2と比較され、T<T2となるまで前記ステップS15及びS16の処理動作が繰り返される。そして、傾斜磁場コイル72の現在の温度Tが設定温度T2よりも低くなったならば、前記ステップS5に移行して以降の処理動作が繰り返される。
一方、ステップS17にて、傾斜磁場コイル72の現在の温度Tが設定温度(警告温度)T1に到達したならば(T>T1)、警告温度を超えたとして、ステップS18に移行して直ちに傾斜磁場電源36が遮断される。次いで、ステップS19にて、傾斜磁場コイル72の温度が設定温度T2に到達するまで、電源が遮断された状態のまま待機する。また、このとき、前記ステップS14と同様に、傾斜磁場コイル72の温度が設定温度T2に到達するまでの待機時間が算出されて、表示部21に表示されるようにしてもよい。
その後、ステップS20にて、傾斜磁場コイル72の現在の温度Tが設定温度T2と比較され、T<T2となるまで前記ステップS19及びS20の処理動作が繰り返される。そして、傾斜磁場コイル72の現在の温度Tが設定温度T2よりも低くなったならば、前記ステップS4に移行する。
すなわち、図4(b)に示されるように、あるシーケンスの途中で傾斜磁場コイル72の温度が、設定温度T2を超えて警告温度T1に到達しそうな場合は、該シーケンス終了後に電流の供給が停止されて、それ以上のシーケンスが実行されないようにする。そして、傾斜磁場コイル72の温度が設定温度T2より低くなるまで、傾斜磁場コイル72が冷却されて待機する。この際、表示部21に待機時間が表示されれば、操作者は次の操作に取りかかるまでの時間を知ることができる。
このように、本実施形態のMRI装置によれば、実行しているシーケンスが終了するときの傾斜磁場コイル72の温度を予測し、警告温度を超える場合は、一旦、当該シーケンスの開始を中止して温度を下げた後に行うようにしたので、装置の冷却能力そのものを増強することなく、また、シーケンスの途中で停止されるという現象もなくなる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
前述した第1の実施形態は、実行しているシーケンスが終了する前に警告温度を超えない場合は、当該シーケンスが終了した後に電源供給を停止していた。この第2の実施形態では、予め実行するシーケンスの終了時の温度を求めて警告温度に到達しないようにしてシーケンスを実行するようにしている。
尚、本第2の実施形態に於いて、MRI装置の構成及び基本的な動作については、前述した第1の実施形態と同じであるので、説明の重複を避けるため、同一の部分には同一の参照番号を付して、その図示及び説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
図5は、本発明の第2の実施形態のMRI装置の動作について説明するためのフローチャートである。
先ず、ステップS31に於いて、撮影が開始される前に、操作者によって傾斜磁場コイル72に於ける所定の設定温度T1が設定される。設定温度T1は警告温度であり、傾斜磁場コイル72に於ける残留熱量が許容される熱量に対して余裕の無い状態を表す温度である。
次いで、ステップS32にて撮影準備が行われて、撮影直前の傾斜磁場コイル72の温度が計測されて、熱量計算部14内の熱量記憶回路62に記憶される。また、操作者により、入力部22から患者IDが入力されると共に、MRI撮影に於ける撮影の種類等の情報が、主制御回路45内の記憶回路(図示せず)に記憶される。続くステップS33では、前記ステップS32で準備された撮影の種類に対して、個々のシーケンスの準備が行われ、主制御回路45内の記憶回路(図示せず)に記憶される。
そして、ステップS34に於いて、操作者により入力部22が操作されて、主制御回路45の図示されない記憶回路から前記ステップS32及びS33で準備された情報が読み出されて、撮影が開始される。続いて、ステップS35にて、前記ステップS33で準備されたシーケンスに従って、個々のシーケンスが実行される。
その後、ステップS36にて現在の傾斜磁場コイル72の温度Tが、温度センサ56及び熱量検出部14内の温度検出器60によって検出される。そして、ステップS37に於いて、現在の傾斜磁場コイル72の温度Tが設定温度(警告温度)T1に到達したか否かが判定される。ここで、傾斜磁場コイル72の温度が設定温度T1に到達しない場合はステップS38に移行し、到達する場合はステップS43に移行する。
ステップS38では、現在のシーケンスが終了したか否かが判定される。その結果、まだ現在のシーケンスが終了していないならば、前記ステップS36へ移行して以降の処理動作が繰り返される。一方、現在のシーケンスが終了したならば、ステップS39に移行して、次のシーケンスの有無が判定される。ここで、まだ次に実行するシーケンスが有る場合はステップS40に移行するが、全てのシーケンスが実行されたならば、撮影動作が終了する。
ステップS40では、前記ステップS38でシーケンスが終了したと判定された時点から、傾斜磁場コイル72の温度が所定の設定温度T3に達する時間が、主制御回路45、シーケンス制御回路46内のCPU(図示せず)にて算出される。この設定温度T3とは、傾斜磁場コイル72に於いて、そのシーケンスが実行された際の終了時点の温度が、前記設定温度(警告温度)T1に到達しないような、当該シーケンスの開始時の温度のことである。
ステップS41では、傾斜磁場コイル72の温度が、前記ステップS40で算出された設定温度T3に到達する時間まで次のシーケンスを開始させずに動作を停止させて(例えば、電流を供給せずに)待機する。また、このとき、傾斜磁場コイル72の温度が設定温度T3に到達するまでの待機時間が、表示部21に表示されるようにしてもよい。
その後、ステップS42にて、傾斜磁場コイル72の現在の温度Tが設定温度T3と比較され、T<T3となるまで前記ステップS41及びS42の処理動作が繰り返される。そして、傾斜磁場コイル72の現在の温度Tが設定温度T3よりも低くなったならば、前記ステップS35に移行する。
図6は、こうしたASGC温度の計時変化を表した温度特性図である。設定温度T1近傍から下がり始めたASGC温度が設定温度T3に到達した時、この時点からシーケンスが実行されれば、設定温度T1に到達しないことがわかる。
前記ステップS37に於いて、傾斜磁場コイル72の現在の温度Tが設定温度(警告温度)T1に到達した場合(T>T1)は、ステップS43にて、警告温度を超えたとして、直ちに傾斜磁場電源36が遮断される。次いで、ステップS44にて、傾斜磁場コイル72の温度が前記設定温度T3に到達するまで待機する。また、このとき、前記ステップS41と同様に、傾斜磁場コイル72の温度が設定温度T3に到達するまでの待機時間が算出されて表示部21に表示されるようにしてもよい。
その後、ステップS20にて、傾斜磁場コイル72の現在の温度Tが設定温度T2と比較され、T<T2となるまで前記ステップS19及びS20の処理動作が繰り返される。そして、傾斜磁場コイル72の現在の温度Tが設定温度T2よりも低くなったならば、前記ステップS4に移行する。
このように、本実施形態のMRI装置によれば、シーケンスの終了時点から開始時の温度を算出して警告温度を超えないようにしているので、装置の冷却能力そのものを増強することなく、また、シーケンスの途中で停止されという現象もなくなる。
また、前述した第1及び第2の実施形態に於いては、傾斜磁場コイルの近傍に温度センサを設置して、傾斜磁場コイルの温度を測定していた例で説明したが、これに限られるものではない。
例えば、図7に示されるように、冷水管74内の所定位置に温度センサ75を設置して、傾斜磁場コイルを冷却する媒体(冷媒)の温度を検出するようにしてもよい。この例では、傾斜磁場コイルを冷却する媒体は、冷水管内を流れる水であるが、これに限られるものではなく、例えば、冷却風であってもよい。
尚、前述した実施形態では、シールド磁場コイル71と傾斜磁場コイル72はシリーズ接続されているものとして説明したが、これに限られるものではなく、別々に電源に接続されているものであってもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態以外にも、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。
更に、前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
本発明の第1の実施の形態について説明するもので、磁気共鳴イメージング装置全体の概略構成を示すブロック図である。 図1の傾斜磁場コイル系の一部を拡大して示した断面図である。 第1の実施形態のMRI装置の動作について説明するためのフローチャートである。 (a)は一般的なASGC温度の計時変化を表した温度特性図であり、(b)は第1の実施形態に従ったASGC温度の計時変化を表した温度特性図である。 本発明の第2の実施形態のMRI装置の動作について説明するためのフローチャートである。 第2の実施形態に従ったASGC温度の計時変化を表した温度特性図である。 図1の傾斜磁場コイル系の一部を拡大して示したもので、温度センサ75を冷水管74内に設置した例を示した断面図である。
符号の説明
10…磁気共鳴イメージング装置(MRI装置)、11…静磁場発生部、12…傾斜磁場発生部、13…冷却システム、14…熱量計算部、15…送受信部、16…制御部、17…再構成演算・記憶部、20…寝台、21…表示部、22…入力部、25…ガントリ、31…主磁石、32…静磁場電源、35…傾斜磁場コイル系、36…傾斜磁場電源、40…照射コイル、41…受信コイル、42…送信器、43…受信器、45…主制御回路、46…シーケンス制御回路、50…再構成演算回路、51…記憶回路、55…冷却パイプ、56…温度センサ、60…温度検出器、61…熱量演算回路、62…熱量記憶回路、65、66…プリント基板、67、68、69…樹脂、71…シールド磁場コイル、72…傾斜磁場コイル、74…冷水管。

Claims (10)

  1. 静磁場に対して傾斜磁場を形成するための傾斜磁場コイルと、この傾斜磁場コイルに電流を供給する電源と、前記傾斜磁場コイルを冷却する冷却手段と、を備え、被検体の画像を撮影する磁気共鳴イメージング装置に於いて、
    前記傾斜磁場コイルの温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段で検出された温度に基づいて前記電源から前記傾斜磁場コイルへの電流供給を制御するもので、前記温度検出手段で検出された前記傾斜磁場コイルの温度が第1の所定温度以上の場合に、前記電源から前記傾斜磁場コイルへの電流供給を遮断させ、前記温度検出手段で検出された前記傾斜磁場コイルの温度が前記第1の所定温度より低い第2の所定温度以上の場合に、前記電源から前記傾斜磁場コイルへの電流供給を停止させる制御手段と、
    を具備することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記制御手段は、撮影シーケンスの条件と、前記温度検出手段で検出される前記傾斜磁場コイルの温度に基づいて、当該撮影シーケンスが終了するまでに前記傾斜磁場コイルの温度が前記第1の所定温度以上になるか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記制御手段は、前記撮影シーケンスが終了するまでに前記傾斜磁場コイルの温度が前記第1の所定温度以上にならないと判定した場合、当該撮影シーケンス終了後に前記傾斜磁場コイルが前記第2の所定温度に到達するまで、前記電源から前記傾斜磁場コイルへの電流供給を停止することを特徴とする請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記制御手段は、前記撮影シーケンスが終了するまでに前記傾斜磁場コイルの温度が前記第1の所定温度以上にならないと判定した場合、当該撮影シーケンス終了後に前記傾斜磁場コイルが前記第2の所定温度に到達するまでの時間を算出することを特徴とする請求項3に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 前記制御手段により前記撮影シーケンス終了後に前記傾斜磁場コイルが前記第2の所定温度に到達するまでの算出された時間を表示する表示手段を更に具備することを特徴とする請求項4に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 前記制御手段は、前記撮影シーケンスが終了するまでに前記傾斜磁場コイルの温度が前記第1の所定温度以上になった場合、前記傾斜磁場コイルが前記第2の所定温度に到達するまで、前記電源から前記傾斜磁場コイルへの電流供給を遮断することを特徴とする請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  7. 前記制御手段は、前記傾斜磁場コイルの温度が前記第1の所定温度以上になった場合、前記傾斜磁場コイルが前記第2の所定温度に到達するまでの時間を算出することを特徴とする請求項6に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  8. 前記制御手段により前記傾斜磁場コイルが前記第2の所定温度に到達するまでの算出された時間を表示する表示手段を更に具備することを特徴とする請求項7に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  9. 前記冷却手段は、冷媒を使用して前記傾斜磁場コイルを冷却することを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  10. 前記制御手段は、前記温度検出手段で検出された前記傾斜磁場コイルの温度が第1の所定温度以上の場合は、前記電源から前記傾斜磁場コイルへの電流供給を遮断させ、前記温度検出手段で検出された前記傾斜磁場コイルの温度が前記第1の所定温度より低い場合は、実行されたシーケンスの終了時点の前記傾斜磁場コイルの温度が前記第1の所定温度に到達しないように当該シーケンスの開始時の前記傾斜磁場コイルの温度が所定の第2の温度以下になるまで、前記傾斜磁場コイルの動作を停止させることを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014124195A (ja) * 2012-12-25 2014-07-07 Hitachi Medical Corp 傾斜磁場コイル装置及び磁気共鳴イメージング装置

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