JP2014123643A - コモンモードノイズフィルタおよびその製造方法 - Google Patents

コモンモードノイズフィルタおよびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014123643A
JP2014123643A JP2012279000A JP2012279000A JP2014123643A JP 2014123643 A JP2014123643 A JP 2014123643A JP 2012279000 A JP2012279000 A JP 2012279000A JP 2012279000 A JP2012279000 A JP 2012279000A JP 2014123643 A JP2014123643 A JP 2014123643A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
coil conductor
common mode
conductor
noise filter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012279000A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6248276B2 (ja
Inventor
Yoshiharu Omori
吉晴 大森
Narihaku Ishida
成白 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2012279000A priority Critical patent/JP6248276B2/ja
Publication of JP2014123643A publication Critical patent/JP2014123643A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6248276B2 publication Critical patent/JP6248276B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、コイル間の絶縁性を向上させることができるコモンモードノイズフィルタおよびその製造方法を提供することを目的とするものである。
【解決手段】本発明のコモンモードノイズフィルタは、第1〜第4のコイル導体12、13、15、16のうち最下層に位置する第1のコイル導体12のさらに下方に位置する第2の絶縁体層11bと、第1〜第4のコイル導体12、13、15、16のうち最上層に位置する第4のコイル導体16のさらに上方に位置する第6の絶縁体層11fに、第1、第4のコイル導体12、16とそれぞれ接続する導電部20a、20dを設け、この導電部20a、20dと外部電極19a、19dとを接続させたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、デジタル機器やAV機器、情報通信端末等の各種電子機器に使用されるコモンモードノイズフィルタおよびその製造方法に関するものである。
従来のこの種のコモンモードノイズフィルタは、図8に示すように、積層された複数の絶縁体層1a〜1gに形成された第1のコイル2と第2のコイル3とを有し、第1のコイル2は第1、第2のコイル導体4a、4bを接続して構成され、第2のコイル3は第3、第4のコイル導体5a、5bを接続して構成され、さらに、第1のコイル2を構成する第1、第2のコイル導体4a、4bと、第2のコイル3を構成する第3、第4のコイル導体5a、5bとを交互に配置した構成となっていた。また、第1のコイル導体4aと第3のコイル導体5aとを磁気結合させ、かつ第2のコイル導体4bと第4のコイル導体5bとを磁気結合させて、コモンモードノイズを除去するようにしていた。
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2002−373810号公報
近年、コモンモードノイズフィルタは、市場から小型化が要望されているが、小型化等した場合、コイルの厚みが薄くなったり幅が狭くなったりするため、コイルと外部電極との接続信頼性が悪化する可能性があった。
そこで、特開平7−99116号公報(以下、「特許文献2」とする。その断面図を図9に示す。)に開示されている発明では、積層体6の表面に露出するようにビア電極7を形成し、ビア電極7とコイル8の両端部8a、8bを接続させることによってコイル8と第1、第2の外部電極9とを接続させ、これにより、コイル8と第1、第2の外部電極9との接続面積を広くして、コイル8と第1、第2の外部電極9との接続信頼性の向上を図っていた。
しかしながら、特許文献2では、コイル8の一端部8aはコイル8の他端部8bより下方に位置し、さらに、下方に位置するコイル8の一端部8aは、このコイル8の一端部8aより上方に位置するビア電極7と接続され、上方に位置するコイル8の他端部8bは、このコイル8の他端部8bより下方に位置するビア電極7と接続されているため、従来のコモンモードノイズフィルタを、特許文献2に記載されたコモンモードノイズフィルタに適用すると、図10に示すように、他のコイル導体より下方に位置し、かつ第1のコイル2を構成する第1のコイル導体4aには、第1のコイル導体4aより上方に位置するビア7と接続され、このビア7と第2のコイル3を構成する第3のコイル導体5aとが近接し、さらに、他のコイル導体より上方に位置し、かつ第2のコイル3を構成する第4のコイル導体5bには、第4のコイル導体5bより下方に位置するビア7と接続され、このビア7と第1のコイル2を構成する第2のコイル導体4bとが近接するため、第1のコイル2と第2のコイル3との絶縁性が劣化するという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、コイルと外部電極との接続信頼性を確保しつつコイル間の絶縁性を向上させることができるコモンモードノイズフィルタおよびその製造方法を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために本発明は、以下の構成を有するものである。
本発明の請求項1に記載の発明は、複数の絶縁体層と、前記絶縁体層に形成された第1のコイル導体および第2のコイル導体からなる第1のコイルと、前記絶縁体層に形成された第3のコイル導体および第4のコイル導体からなる第2のコイルと、前記複数の絶縁体層、第1のコイル、第2のコイルからなる積層体と、前記積層体の表面に形成され、前記第1、第2のコイルの両端部に形成された外部電極とを備え、前記第1〜第4のコイル導体のうち最下層に位置するコイル導体のさらに下方に位置する絶縁体層と、前記第1〜第4のコイル導体のうち最上層に位置するコイル導体のさらに上方に位置する絶縁体層に、前記コイル導体と接続する導電部を設け、この導電部と前記外部電極とを接続させたもので、この構成によれば、導電部を第1、第2のコイルが形成された部分より上方、下方に形成することができるため、上方に形成された導電部に接続される一方のコイルと、この上方に形成された導電部の下方に形成され他方のコイルを構成する絶縁体層とが近接するのを防ぐことができ、また、下方に形成された導電部に接続される他方のコイルと、この下方に形成された導電部の上方に形成され一方のコイルとが近接するのを防ぐことができ、これにより、導電部付与によりコイルと外部電極の接続信頼性を確保しつつ、コイル間の絶縁性を向上させることができるという作用効果を有するものである。
本発明の請求項2に記載の発明は、特に、第1のコイルを構成する第1のコイル導体、第2のコイル導体と、第2のコイルを構成する第3のコイル導体、第4のコイル導体を交互に積層し、かつ、前記第2のコイル導体に接続される導電部と前記第3のコイル導体に接続される導電部とを異なる絶縁体層に形成したもので、この構成によれば、第1のコイルを構成する第2のコイル導体に接続される導電部と、第2のコイルを構成する第3のコイル導体との間に、絶縁体層が形成され、さらに、第2のコイルを構成する第3のコイル導体に接続される導電部と、第1のコイルを構成する第2のコイル導体との間に、絶縁体層が形成されるため、第1のコイルと第2のコイルが近接するのを防ぐことができ、これにより、導電部付与によりコイルと外部電極の接続信頼性を確保しつつ、コイル間の絶縁性を向上させることができるという作用効果を有するものである。
本発明の請求項3に記載の発明は、特に、第1のコイルを構成する第1のコイル導体と第2のコイル導体との間に、第2のコイルを構成する第3のコイル導体、第4のコイル導体を積層し、かつ、前記第3のコイル導体と第4のコイル導体との間に位置する絶縁体層に、前記第3のコイル導体、第4のコイル導体それぞれに接続する導電部を形成したもので、この構成によれば、第3のコイル導体、第4のコイル導体は同電位であるため、導電部と第3、第4のコイル導体とが近接しても絶縁性が劣化することはないという作用効果を有するものである。
本発明の請求項4に記載の発明は、特に、複数の縦分割部と横分割部を有し、前記縦分割部、横分割部で1つのコモンモードノイズフィルタに相当する素子部分が区切られたシート状の絶縁体層を複数形成し、コイル導体および前記コイル導体と接続する1つの導電部を下面または上面に備えた前記シート状の絶縁体層において、横方向に隣接する2つの前記素子部分の組を、前記2つの素子部分を隔てる縦分割部に対して線対称になるように形成したもので、この製造方法によれば、1つの素子部分に接続する導電部が、他方の素子部分とは反対方向に形成されるため、コイル導体が形成された同一絶縁体層上において、コイル導体に接続されない余分な導電部が発生せず、これにより、縦分割部で分割する際にこの余分な導電部周辺でクラックが発生したり、余分な導電部が脱落したりして、外観不良が発生するのを抑制できる作用効果を有するものである。
以上のように本発明のコモンモードノイズフィルタは、第1〜第4のコイル導体のうち最下層に位置するコイル導体のさらに下方に位置する絶縁体層と、第1〜第4のコイル導体のうち最上層に位置するコイル導体のさらに上方に位置する絶縁体層に、前記コイル導体と接続する導電部を設け、この導電部と前記外部電極とを接続させたため、導電部を第1、第2のコイルが形成された部分より上方、下方に形成することができ、これにより、上方に形成された導電部に接続される一方のコイルと、この上方に形成された導電部の下方に形成され他方のコイルを構成する絶縁体層とが近接するのを防ぐことができ、また、下方に形成された導電部に接続される他方のコイルと、この下方に形成された導電部の上方に形成され一方のコイルとが近接するのを防ぐことができるため、導電部付与によりコイルと外部電極の接続信頼性を確保しつつ、コイル間の絶縁性を向上させることができるという優れた効果を奏するものである。
本発明の実施の形態1におけるコモンモードノイズフィルタの分解斜視図 同コモンモードノイズフィルタの斜視図 同コモンモードノイズフィルタの断面図 同コモンモードノイズフィルタの製造工程の一部を示す図 同コモンモードノイズフィルタの製造工程と異なる場合を示す図 同コモンモードノイズフィルタの製造工程と異なる場合によって形成された絶縁体層を示す斜視図 本発明の実施の形態2におけるコモンモードノイズフィルタの分解斜視図 従来のコモンモードノイズフィルタの分解斜視図 他の従来のコモンモードノイズフィルタの断面図 同コモンモードノイズフィルタの分解斜視図
(実施の形態1)
以下、実施の形態1を用いて、本発明の特に請求項1、2、4に記載の発明について説明する。
図1は本発明の実施の形態1におけるコモンモードノイズフィルタの分解斜視図、図2は同コモンモードノイズフィルタの斜視図、図3は同コモンモードノイズフィルタの断面を模式的に示した図である。
本発明の実施の形態1におけるコモンモードノイズフィルタは、図1〜図3に示すように、第1〜第8の絶縁体層11a〜11hと、第2、第5の絶縁体層11b、11e上に形成された第1のコイル導体12および第2のコイル導体13からなる第1のコイル14と、第3、第6の絶縁体層11c、11f上に形成された第3のコイル導体15および第4のコイル導体16からなる第2のコイル17と、第1〜第8の絶縁体層11a〜11h、第1のコイル14、第2のコイル17からなる積層体18と、積層体18の表面に形成され、第1、第2のコイル14、17の両端部に形成された外部電極19a〜19dとを備えている。
そして、第1〜第4のコイル導体12、13、15、16のうち最下層に位置する第1のコイル導体12のさらに下方に位置する第2の絶縁体層11bと、第1〜第4のコイル導体12、13、15、16のうち最上層に位置する第4のコイル導体16のさらに上方に位置する第7の絶縁体層11gに、この第1、第4のコイル導体12、16それぞれと接続する第1、第4の導電部20a、20dを設け、さらに、第1〜第4の導電部20a〜20dそれぞれと第1〜第4の外部電極19a〜19dとを接続させている。
上記構成において、第1〜第8の絶縁体層11a〜11hは、下からこの順に積層され、また、第2〜第7の絶縁体層11b〜11gは、Cu−Zn系セラミック、ガラスセラミック等の非磁性材料によりシート状に構成され、第1、第8の絶縁体層11a、11hはCu−Ni−Znフェライト等の磁性材料によりシート状に構成されている。なお、第1〜第8の絶縁体層11a〜11hの枚数は、図1に示された枚数に限られるものではない。
さらに、前記第1〜第4のコイル導体12、13、15、16は、それぞれ銀等の導電材料を渦巻状にめっきまたは印刷することにより形成されている。そして、第1のコイル導体12は第2の絶縁体層11bの上面、第2のコイル導体13は第5の絶縁体層11eの上面、第3のコイル導体15は第3の絶縁体層11cの上面、第4のコイル導体16は第6の絶縁体層11fの上面にそれぞれ形成されている。すなわち、第1のコイル14を構成するコイル導体と第2のコイル17を構成するコイル導体を交互に積層している。ここで、上面視にて第1のコイル導体12と第3のコイル導体15の一部を略同じ位置に配置し、巻き方向も同一方向としている。同様に、上面視にて第2のコイル導体13と第4のコイル導体16の一部を略同じ位置に配置し、巻き方向も同一方向としている。なお、第1〜第4のコイル導体12、13、15、16の形状は、渦巻状ではなく、螺旋状等の他の形状としてもよい。
また、第1のコイル導体12と第2のコイル導体13とは、第3〜第5の絶縁体層11c〜11eにそれぞれ形成された第1のビア電極21を介して互いに接続され、第1のコイル14が構成される。さらに、第3のコイル導体15と第4のコイル導体16とは、第4〜第6の絶縁体層11d〜11fに形成された第2のビア電極22を介して互いに接続され、第2のコイル17が構成される。
そして、上記のような構成において、第1のコイル導体12と第3のコイル導体15とを磁気結合させ、これにより、第1のコモンモードフィルタ部23を設け、かつ、第2のコイル導体13と第4のコイル導体16を磁気結合させ、これにより、第2のコモンモードフィルタ部24を設けている。さらに、第1のコモンモードフィルタ部23と第2のコモンモードフィルタ部24とを直列に接続している。
なお、第1のビア電極21はそれぞれ上面視にて同じ位置に設けられ、第2のビア電極22もそれぞれ上面視にて同じ位置に設けられている。また、第1のビア電極21、第2のビア電極22は、絶縁体層の所定の箇所に、レーザで孔あけ加工をし、この孔に銀を充填して形成する。
さらに、前記第1〜第4の導電部20a〜20dは、第2の絶縁体層11b、第4の絶縁体層11d、第5の絶縁体層11e、第7の絶縁体層11gの端部に露出する所定箇所にレーザで貫通孔を設け、この貫通孔に銀を充填して形成される。
そして、第1の導電部20aは、第2の絶縁体層11bの一端面に露出するように第2の絶縁体層11bに形成され、かつ第1のコイル導体12と接続されている。第2の導電部20bは、第5の絶縁体層11eの一端面に露出するように第5の絶縁体層11eに形成され、かつ第2のコイル導体13と接続されている。第3の導電部20cは、第4の絶縁体層11dの一端面に露出するように第4の絶縁体層11dに形成され、かつ第3のコイル導体15と接続されている。第4の導電部20dは、第7の絶縁体層11gの一端面に露出するように第7の絶縁体層11gに形成され、かつ第4のコイル導体16と接続されている。
そして、上記した構成により、積層体18が形成される。また、この積層体18の両端面には、第1〜第4の外部電極19a〜19dが設けられ、さらに、第1〜第4の外部電極19a〜19dは、積層体18の端面に銀を印刷することにより形成され、さらにまた、これらの表面にめっきによってニッケルめっき層を形成するとともに、このニッケルめっき層の表面にめっきによってすずやはんだ等の低融点金属めっき層を形成する。
そして、第1の外部電極19aは第1の導電部20aと接続し、第2の外部電極19bは第2の導電部20bと接続している。さらに、上記したように、第1の導電部20aは第1のコイル導体12と接続し、第2の導電部20bは第2のコイル導体13と接続しているため、第1のコイル14の両端部が第1、第2の導電部20a、20bを介して第1、第2の外部電極19a、19bと接続される。同様に、第3の外部電極19cは第3の導電部20cと接続し、第4の外部電極19dは第4の導電部20dと接続している。さらにまた、上記したように、第3の導電部20cは第3のコイル導体15と接続し、第4の導電部20dは第4のコイル導体16と接続しているため、第2のコイル17の両端部が第3、第4の導電部20c、20dを介して第3、第4の外部電極19c、19dと接続される。
上記したように本発明の実施の形態1におけるコモンモードノイズフィルタにおいては、第1〜第4のコイル導体12、13、15、16のうち最下層に位置する第1のコイル導体12のさらに下方に位置する第2の絶縁体層11bと、第1〜第4のコイル導体12、13、15、16のうち最上層に位置する第4のコイル導体16のさらに上方に位置する第7の絶縁体層11gに、第1、第4のコイル導体12、16とそれぞれ接続する第1、第4の導電部20a、20dを設けているため、第1、第4の導電部20a、20dを第1、第2のコイル14、17が形成された部分より上方、下方に形成することができ、これにより、上方に形成されかつ第2のコイル17を構成する第4のコイル導体16に接続する第4の導電部20dと、第1のコイル14を構成する第2のコイル導体13との間に、第6の絶縁体層11fが形成され、さらに、下方に形成されかつ第1のコイル14を構成する第1のコイル導体12に接続する第1の導電部20aと、第2のコイル17を構成する第3のコイル導体15との間に、第3の絶縁体層11cが形成されるため、第1のコイル14と第2のコイル17とが近接するのを防ぐことができる。また、第2のコイル導体13に接続される第2の導電部20bと第3のコイル導体15に接続される第3の導電部20cとを異なる絶縁体層11d、11eに形成しているため、第1のコイル14を構成する第2のコイル導体13に接続される第2の導電部20bと、第2のコイル17を構成する第3のコイル導体15との間に、第4の絶縁体層11dが形成され、さらに、第2のコイル17を構成する第3のコイル導体15に接続される第3の導電部20cと、第1のコイル14を構成する第2のコイル導体13との間に、第5の絶縁体層11eが形成され、これにより、第1のコイル14と第2のコイル17が近接するのを防ぐことができる。この結果、コイル間の絶縁性を向上させることができるという効果が得られるものである。
さらに、第1〜第4の導電部20a〜20dは、第2、第4、第5、第7の絶縁体層11b、11d、11e、11gを貫通して形成されているため、その厚みは各絶縁体層の厚みと等しく、かつ第1〜第4のコイル導体12、13、15、16の厚みより厚いため、第1〜第4のコイル導体12、13、15、16と第1〜第4の外部電極19a〜19dとを直接接続させるより、第1〜第4の導電部20a〜20dと第1〜第4の外部電極19a〜19dとを接続させる方が、第1、第2のコイル14、17の両端部と第1〜第4の外部電極19a〜19dとの接続面積が広くなる。このように導電部20a〜20dを付与した結果、製品が小型化しても、第1、第2のコイル14、17の両端部と第1〜第4の外部電極19a〜19dとの接続面積をある程度確保できるため、第1、第2のコイル14、17と第1〜第4の外部電極19a〜19dとの接続信頼性を確保できる。
また、上記したコモンモードノイズフィルタの製造方法は、図4に示すように、複数の縦分割部26と横分割部27を有し、縦分割部26、横分割部27で1つのコモンモードノイズフィルタに相当する素子部分28が区切られたシート状の絶縁体層29を形成して行う。なお、図4では、説明を簡単にするため、1つの素子部分28として、第1のコイル導体12および第1のコイル導体12と接続する1つの第1の導電部20aが形成された部分を示し、シート状の絶縁体層29として、第2の絶縁体層11bが複数形成されたものを示す。また、実際は、同様のシート状の絶縁体層と他のコイル導体、導電部が形成されたものを積層して図1に示す構成のコモンモードノイズフィルタを得る。
図4において、横方向に隣接する2つの素子部分28a、28bの組を、この2つの素子部分28a、28bを隔てる縦分割部26aに対して線対称になるように形成している。
このようにすることによって、1つの素子部分28aに接続する導電部20aが、1つの素子部分28aに対する他方の素子部分28bが位置する方向とは反対方向に形成されるため、1つの素子部分28aのコイル導体12と接続する導電部20aが他方の素子部分28bに形成されず、これにより、コイル導体12と、コイル導体12と接続しない余分な導電部20aが同一絶縁体層11b上に発生しないため、縦分割部26aで分割する際にこの余分な導電部周辺でクラックが発生したり、余分な導電部が脱落したりして、外観不良が発生するのを抑制できる。
また、図4では、導電部20aが形成されていない縦分割部26に対して線対称になるように素子部分28を形成しているが、導電部20aが形成されている縦分割部26に対して線対称になるように素子部分28を形成してもよい。
そして、上記のようにして得られたシート状の絶縁体層、コイル導体、導電部を積層した後、縦分割部26、横分割部27で複数の素子部分28にダイシング等により分割して積層体18を形成し、第1〜第4の外部電極19a〜19dを形成して、個片状のコモンモードノイズフィルタが得られる。
一方、図5に示すように、横方向に隣接する素子部分において、素子部分28を同じ形状になるように形成すれば、1つの素子部分28aのコイル導体12と接続する導電部20aが他方の素子部分28bにもその一部が形成されるため、図6に示すように、第1のコイル導体12と接続しない余分な第1の導電部20aが別途形成される。導電部20a〜20dは、絶縁体層11a〜11hとは異なる銀で形成されているため、導電部20a〜20dで分割すれば、クラックの発生や導電部の脱落が生じて、外観不良が発生する場合があるが、このように導電部が余分に形成されれば、その分だけ、外観不良が発生する可能性が向上してしまう。
(実施の形態2)
以下、実施の形態2を用いて、本発明の特に請求項3に記載の発明について説明する。
図7は本発明の実施の形態2におけるコモンモードノイズフィルタの分解斜視図である。なお、この本発明の実施の形態2においては、上記した本発明の実施の形態1と同様の構成を有するものについては、同一符号を付しており、その説明は省略する。
本発明の実施の形態2が上記した本発明の実施の形態1と相違する点は、図7に示すように、第1のコイル14を構成する第1のコイル導体12と第2のコイル導体13との間に、第2のコイル17を構成する第3のコイル導体15、第4のコイル導体16を積層した点である。
そして、このとき、第3のコイル導体15と第4のコイル導体16との間に位置する第5の絶縁体層11eに、第3のコイル導体15、第4のコイル導体16に接続する第3、第4の導電部20c、20dを形成すれば、第3のコイル導体15、第4のコイル導体16はともに第2のコイル17を構成しているため、両者は同電位であり、これにより、導電部20c、20dと第3、第4のコイル導体15、16とが近接しても絶縁性が劣化することはない。つまり、本実施の形態2においては、第1〜第4の導電部20a〜20dによる第1〜第4の外部電極との高い接続信頼性を実現しつつ、第1〜第4の導電部20a〜20dと第1〜第4のコイル導体間の絶縁信頼性の劣化を防ぐことができる優れた効果を実現できる。
また、2つの第3、第4の導電部20c、20dを1つの絶縁体層11eに形成しているため、上記実施の形態1における第4の絶縁体層11dが不要となり、これにより、積層する絶縁体層の数を削減できるため、さらなる薄型化やコスト低減を実現できる。
なお、上記した本発明の実施の形態1、2においては、第1のコイル14、第2のコイルと17をそれぞれ1つ設けたものについて説明したが、2つ以上設けてアレイタイプとしてもよい。
また、第1、第2のコイル14、17をそれぞれ構成するコイル導体を2つとし、4つのコイル導体を積層したものについて説明したが、第1、第2のコイル14、17をそれぞれ構成するコイル導体を3つ以上とし、6つ以上のコイル導体を積層するようにしてもよい。
本発明に係るコモンモードノイズフィルタおよびその製造方法は、コイル間の絶縁性を向上させることができるという効果を有するものであり、特にデジタル機器やAV機器、情報通信端末等の各種電子機器のノイズ対策として使用されるコモンモードノイズフィルタ等において有用となるものである。
11a〜11h 第1〜第8の絶縁体層
12 第1のコイル導体
13 第2のコイル導体
14 第1のコイル
15 第3のコイル導体
16 第4のコイル導体
17 第2のコイル
18 積層体
19a〜19d 第1〜第4の外部電極
20a〜20d 第1〜第4の導電部

Claims (4)

  1. 複数の絶縁体層と、前記絶縁体層に形成された第1のコイル導体および第2のコイル導体からなる第1のコイルと、前記絶縁体層に形成された第3のコイル導体および第4のコイル導体からなる第2のコイルと、前記複数の絶縁体層、第1のコイル、第2のコイルからなる積層体と、前記積層体の表面に形成され、前記第1、第2のコイルの両端部に形成された外部電極とを備え、前記第1〜第4のコイル導体のうち最下層に位置するコイル導体のさらに下方に位置する絶縁体層と、前記第1〜第4のコイル導体のうち最上層に位置するコイル導体のさらに上方に位置する絶縁体層に、前記コイル導体と接続する導電部を設け、この導電部と前記外部電極とを接続させたコモンモードノイズフィルタ。
  2. 第1のコイルを構成する第1のコイル導体、第2のコイル導体と、第2のコイルを構成する第3のコイル導体、第4のコイル導体を交互に積層し、かつ、前記第2のコイル導体に接続される導電部と前記第3のコイル導体に接続される導電部とを異なる絶縁体層に形成した請求項1記載のコモンモードノイズフィルタ。
  3. 第1のコイルを構成する第1のコイル導体と第2のコイル導体との間に、第2のコイルを構成する第3のコイル導体、第4のコイル導体を積層し、かつ、前記第3のコイル導体と第4のコイル導体との間に位置する絶縁体層に、前記第3のコイル導体、第4のコイル導体それぞれに接続する導電部を形成した請求項1記載のコモンモードノイズフィルタ。
  4. 請求項1記載のコモンモードノイズフィルタにおいて、複数の縦分割部と横分割部を有し、前記縦分割部、横分割部で1つのコモンモードノイズフィルタに相当する素子部分が区切られたシート状の絶縁体層を複数形成し、コイル導体および前記コイル導体と接続する1つの導電部を下面または上面に備えた前記シート状の絶縁体層において、横方向に隣接する2つの前記素子部分の組を、前記2つの素子部分を隔てる縦分割部に対して線対称になるように形成したコモンモードノイズフィルタの製造方法。
JP2012279000A 2012-12-21 2012-12-21 コモンモードノイズフィルタおよびその製造方法 Active JP6248276B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012279000A JP6248276B2 (ja) 2012-12-21 2012-12-21 コモンモードノイズフィルタおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012279000A JP6248276B2 (ja) 2012-12-21 2012-12-21 コモンモードノイズフィルタおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014123643A true JP2014123643A (ja) 2014-07-03
JP6248276B2 JP6248276B2 (ja) 2017-12-20

Family

ID=51403916

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012279000A Active JP6248276B2 (ja) 2012-12-21 2012-12-21 コモンモードノイズフィルタおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6248276B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016139786A (ja) * 2015-01-27 2016-08-04 サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. コイル部品及びその製造方法
WO2016132410A1 (ja) * 2015-02-19 2016-08-25 パナソニックIpマネジメント株式会社 コモンモードノイズフィルタ
WO2016162909A1 (ja) * 2015-04-07 2016-10-13 パナソニックIpマネジメント株式会社 コモンモードノイズフィルタ
WO2017082451A1 (ko) * 2015-11-11 2017-05-18 주식회사 모다이노칩 회로 보호 소자
JP2017092434A (ja) * 2015-04-07 2017-05-25 パナソニックIpマネジメント株式会社 コモンモードノイズフィルタ
JP2018056513A (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 株式会社村田製作所 電子部品
JP2020031118A (ja) * 2018-08-22 2020-02-27 パナソニックIpマネジメント株式会社 コモンモードノイズフィルタ

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54105833U (ja) * 1978-01-11 1979-07-25
JPH0799116A (ja) * 1993-09-29 1995-04-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd 多層セラミック電子部品及びその製造方法
JPH0855727A (ja) * 1994-08-12 1996-02-27 Taiyo Yuden Co Ltd 積層型電子部品
JP2002164240A (ja) * 2000-11-27 2002-06-07 Koa Corp 積層チップ部品及びその製造方法
JP2004311828A (ja) * 2003-04-09 2004-11-04 Mitsubishi Materials Corp 積層型コモンモードチョークコイル及びその製造方法
US20120119863A1 (en) * 2010-11-15 2012-05-17 Inpaq Technology Co., Ltd. Common mode filter and method of manufacturing the same
JP2012124470A (ja) * 2010-11-18 2012-06-28 Panasonic Corp コモンモードノイズフィルタ

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54105833U (ja) * 1978-01-11 1979-07-25
JPH0799116A (ja) * 1993-09-29 1995-04-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd 多層セラミック電子部品及びその製造方法
JPH0855727A (ja) * 1994-08-12 1996-02-27 Taiyo Yuden Co Ltd 積層型電子部品
JP2002164240A (ja) * 2000-11-27 2002-06-07 Koa Corp 積層チップ部品及びその製造方法
JP2004311828A (ja) * 2003-04-09 2004-11-04 Mitsubishi Materials Corp 積層型コモンモードチョークコイル及びその製造方法
US20120119863A1 (en) * 2010-11-15 2012-05-17 Inpaq Technology Co., Ltd. Common mode filter and method of manufacturing the same
JP2012124470A (ja) * 2010-11-18 2012-06-28 Panasonic Corp コモンモードノイズフィルタ

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016139786A (ja) * 2015-01-27 2016-08-04 サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. コイル部品及びその製造方法
WO2016132410A1 (ja) * 2015-02-19 2016-08-25 パナソニックIpマネジメント株式会社 コモンモードノイズフィルタ
JP2016157917A (ja) * 2015-02-19 2016-09-01 パナソニックIpマネジメント株式会社 コモンモードノイズフィルタ
US10636561B2 (en) 2015-02-19 2020-04-28 Panasonic Intellectual Property Management, Co., Ltd. Common mode noise filter
CN106068541A (zh) * 2015-02-19 2016-11-02 松下知识产权经营株式会社 共模噪声滤波器
JP2020038979A (ja) * 2015-02-19 2020-03-12 パナソニックIpマネジメント株式会社 コモンモードノイズフィルタ
KR20170135835A (ko) * 2015-04-07 2017-12-08 파나소닉 아이피 매니지먼트 가부시키가이샤 커먼 모드 노이즈 필터
CN107408442A (zh) * 2015-04-07 2017-11-28 松下知识产权经营株式会社 共模噪声滤波器
JP2017092434A (ja) * 2015-04-07 2017-05-25 パナソニックIpマネジメント株式会社 コモンモードノイズフィルタ
US10305441B2 (en) 2015-04-07 2019-05-28 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Common mode noise filter
WO2016162909A1 (ja) * 2015-04-07 2016-10-13 パナソニックIpマネジメント株式会社 コモンモードノイズフィルタ
CN107408442B (zh) * 2015-04-07 2020-10-30 松下知识产权经营株式会社 共模噪声滤波器
KR102442756B1 (ko) 2015-04-07 2022-09-13 파나소닉 아이피 매니지먼트 가부시키가이샤 커먼 모드 노이즈 필터
US10020105B2 (en) 2015-11-11 2018-07-10 Innochips Technology Co., Ltd. Circuit protection device having noise filters
WO2017082451A1 (ko) * 2015-11-11 2017-05-18 주식회사 모다이노칩 회로 보호 소자
JP2018056513A (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 株式会社村田製作所 電子部品
JP2020031118A (ja) * 2018-08-22 2020-02-27 パナソニックIpマネジメント株式会社 コモンモードノイズフィルタ
JP7182037B2 (ja) 2018-08-22 2022-12-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 コモンモードノイズフィルタ

Also Published As

Publication number Publication date
JP6248276B2 (ja) 2017-12-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6248276B2 (ja) コモンモードノイズフィルタおよびその製造方法
US8988180B2 (en) Multilayer coil component
JP6031671B2 (ja) コモンモードノイズフィルタ
KR20150117888A (ko) 적층형 전자부품
JP6528075B2 (ja) 積層コイル部品
JP2017073475A (ja) 積層コイル部品
KR20170117375A (ko) 커먼 모드 노이즈 필터
JP2017045977A (ja) 積層セラミックキャパシタ及びその実装基板
JP2016048714A (ja) 積層コイル部品
JP2017092434A (ja) コモンモードノイズフィルタ
JP2010034171A (ja) 積層型コイル
JP2015154046A (ja) 積層コイル部品
JP2014207407A (ja) 積層コンデンサアレイ
JP6007399B2 (ja) コモンモードノイズフィルタ
JP2013206966A (ja) 積層コンデンサ
JP6186591B2 (ja) コモンモードノイズフィルタ
JP2009099698A (ja) 積層型コイル部品
JP2014027072A (ja) コモンモードノイズフィルタ
JP2014212189A (ja) コモンモードノイズフィルタ
JP4506702B2 (ja) 積層型バリスタアレイ及び積層型バリスタ
JP6547124B2 (ja) コモンモードノイズフィルタ
JP2013135109A (ja) コモンモードノイズフィルタ
JP2014207408A (ja) 積層コンデンサ
JP6596652B2 (ja) コモンモードノイズフィルタ
JP2014160714A (ja) 積層コイル部品及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20150225

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151022

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20160518

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160803

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161004

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161101

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170509

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170613

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171010

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171023

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6248276

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151