JP2014118210A - 梱包部材及びこれを組み立てた梱包具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】厚さ方向に見て略多角形状の板状とされ、かつ底板部11の周囲に側板部13,13,17,17を形成するように組み立てられる梱包部材10であって、当該梱包部材の各角部に、組み立てられた状態で隣り合う側板部の端部のうちの一方の端部に一体的にかつこの一方の端部に対して折り曲げられる折曲片15と、他方の端部に一体的にかつこの他方の端部に対して折り曲げられる差込片19とを、当該梱包部材を形成する板状材8の前記各角部に相当する部位9を分割するように設け、前記折曲片の基端部に、前記差込片が差し込まれる差込孔15aを設けた構成とされている。
【選択図】図1
Description
例えば、下記特許文献1では、緩衝材を型抜きした型紙を折曲げし、底部に連接して対向する二重構造の側壁部および端壁部で開口部を形成する包装箱が提案されている。この包装箱は、内壁側の側壁部および端壁部に突部を設け、底部の四周辺部に各突部が挿入される係合孔部を設けた構成とされている。また、外壁側の側壁部の両端に、外壁側の端壁部と内壁側の端壁部とで挟み込まれる横フラップを設けた構成とされている。
また、本発明においては、前記差込片を、前記他方の端部から分離されて前記折曲片となる片部の一部を該差込片とするように該片部から切り出すように設けてもよい。
また、本発明においては、前記差込片を、その周囲を前記折曲片が囲むように前記折曲片となる片部の内方側部位から切り出すように設けてもよい。
また、本発明においては、前記差込片に、前記折曲片の差込孔の孔縁に係止される係止部を設けてもよい。
また、本発明においては、前記差込片を、厚さ方向に見て略方形状とされた当該梱包部材の互いに対向する二対の側板部のうちの一方対の側板部における他方対の側板部の対向方向に沿う方向の両端部にそれぞれ一体的に設け、当該梱包部材を、両面段ボール材から形成されたものとし、その波形中芯の波平行方向を前記一方対の側板部の対向方向に沿わせたものとしてもよい。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
図1〜図3は、第1実施形態に係る梱包部材及びこれを組み立てた梱包具の一例を模式的に示す図である。
この梱包部材10を組み立てた本実施形態に係る梱包具1は、図3に示すように、底板部11の周囲に側板部13,13,17,17を設けた構成とされ、一方向に向けて開口する収容凹所を設けた形状とされている。
また、本実施形態では、この梱包部材10を形成する板状材8を、その厚さ方向に見て、同方向に見て略多角形状の板状とされた当該梱包部材10と大きくとも合同状の多角形状としている。つまり、厚さ方向に見た状態におけるこの板状材8の外周縁部が各側板部13,13,17,17の先端縁部を構成する。また、これら側板部13,13,17,17及び底板部11に相当する部位を除いた板状材8の大きくとも各角部9が、梱包部材10の各角部に相当する部位となる。つまりは、板状材8は、厚さ方向に見て、大きくとも梱包部材10の各側板部13,13,17,17の先端縁部を外形線として含んだような多角形状とされている。
また、本実施形態では、この梱包部材10の互いに対向する二対の側板部13,13,17,17のうちの一方対の側板部17,17における他方対の側板部13,13の対向方向に沿う方向の両端部に、差込片19,19,19,19をそれぞれ一体的に設けている。つまり、本実施形態では、他方対の側板部13,13における一方対の側板部17,17の対向方向に沿う方向の両端部に、折曲片15,15,15,15をそれぞれ一体的に設けている。図例では、一方対の側板部17,17の長さ寸法を他方対の側板部13,13の長さ寸法よりも長尺としている。
この両面段ボール材8は、表裏のライナ8a,8e間に、波形中芯8b,8dを設けた構成とされている。本実施形態では、両面段ボール材8を、二枚の波形中芯8b,8dを設け、これら波形中芯8b,8d間に中間ライナ8cを設けた二層構造のいわゆる複両面段ボール材としている。このような構成とすることで、一層構造とした場合と比べて、当該梱包部材10及びこれを組み立てた梱包具1の強度及び緩衝性を向上させることができる。
また、各ライナ8a,8c,8eは、段ボール原紙等の板紙からなるものとしてもよい。
また、各波形中芯8b,8dは、段ボール原紙等の板紙を適宜のローラーやプレス等によって波形状に加工して形成されたものとしてもよい。また、これら波形中芯8b,8dは、一方向に沿って多数段の波形状を並設した構成とされている。本実施形態では、この波形中芯8b,8dの多数段の波形状の並設方向、つまり波平行方向(いわゆる流れ目方向)を、一方対の側板部17,17の対向方向に沿わせている。図例では、両面段ボール材8(梱包部材10)の一部のみの断面を図示しているが、両面段ボール材8(梱包部材10)の面域方向の全体に亘って同様の積層構造とされている。
これら折曲片15,15,15,15は、当該梱包部材10が組み立てられた状態では、一方対の側板部17,17の内面(収容凹所を区画する面)にそれぞれ沿うように配置される(図3(a)参照)。
本実施形態では、各折曲片15,15,15,15となる片部を、上記他方の端部となる一方対の側板部17,17の長手方向両端部からそれぞれ分離させて設けている。また、各折曲片15,15,15,15となる片部の外郭形状を、当該梱包部材10の厚さ方向に見て、略方形状としている。これら片部の一部が各差込片19,19,19,19の略全体を構成するようにこれら片部からそれぞれ切り出すように各差込片19,19,19,19を設けている。
また、これら折曲片15,15,15,15となる片部における他方対の側板部13,13の長手方向に沿う方向の途中部位で、かつ一方対の側板部17,17の端部側部位に位置するように各差込片19,19,19,19を設けている。
これら折曲片15,15,15,15となる片部から各差込片19,19,19,19を分離させた状態では、図2(b)に示すように、各折曲片15,15,15,15に、各差込片19,19,19,19の略全体形状に応じた切欠状の凹所15b,15b,15b,15bが形成される。
また、各折曲片15,15,15,15の一方対の側板部17,17の端部側の縁部(組み立てられた状態における底板部11側に位置する縁部)と一方対の側板部17,17の端部との間に、差込片19,19,19,19の基端部を位置させ、該基端部の両側に打抜状及び切込状の隙間を設けている。
これら差込片19,19,19,19は、当該梱包部材10が組み立てられた状態では、各折曲片15,15,15,15の差込孔15a,15a,15a,15aに差し込まれ、それぞれの基端部が差込孔15a,15a,15a,15aに挿入される。また、これら差込片19,19,19,19は、当該梱包部材10が組み立てられた状態では、他方対の側板部13,13の内面(収容凹所を区画する面)にそれぞれ沿うように配置される(図3(a)参照)。
これら係止部19a,19a,19a,19aは、組み立てられた状態で、各折曲片15,15,15,15の差込孔15a,15a,15a,15aに挿入される差込片19,19,19,19の基端部の先端部側に隣接するように設けられている。また、これら係止部19a,19a,19a,19aは、差込片19,19,19,19の基端部よりも一方対の側板部17,17の幅方向外方側に向けて突出するように形成されている。
また、上記構成とされた梱包部材10は、単一の梱包部材10に応じた単一の両面段ボール材8から形成されたものとしてもよく、または、複数の梱包部材10に応じた複数の両面段ボール材8の集合体からなる両面段ボール材から多数取り状に形成されたものとしてもよい。
まず、図2(a)、(b)に示すように、他方対の側板部13,13を底板部11に対して折り曲げる。また、各折曲片15,15,15,15を、他方対の側板部13,13に対して折り曲げる。
次いで、図2(b)、(c)に示すように、各差込片19,19,19,19を、一方対の側板部17,17に対して折り曲げる。また、一方対の側板部17,17を底板部11に対して折り曲げる。
そして、図3(a)に示すように、差込片19,19,19,19を、各折曲片15,15,15,15の差込孔15a,15a,15a,15aに差し込み、梱包具1が組み立てられる。
図例では、直方体形状とされた梱包対象物2を例示しており、この梱包対象物2の底部側及び天部側を覆うように、2つの梱包具1,1を用いた例を示している。つまり、これら2つの梱包具1,1の収容凹所を互いに対向させるように、それぞれ上向き及び下向きに開口させた例を示している。また、テープ状や紐状の巻回部材3,3を梱包対象物2とともにこれら梱包具1,1の外周側に巻回し、これらを固定した例を示している。このような使用態様では、梱包対象物2の底部側及び天部側の四隅部等を保護することができる。
また、本実施形態に係る梱包部材10を組み立てた梱包具1は、上記のような使用態様に限られず、種々の使用態様としてもよい。例えば、当該梱包具1を、他の梱包具の蓋部として使用したり、当該梱包具1を単独でトレー状に使用したりすることも可能である。
つまり、梱包部材10の各角部に、組み立てられた状態で隣り合う側板部13,17の端部のうちの一方の端部に一体的な折曲片15と他方の端部に一体的な差込片19とを、当該梱包部材10を形成する板状材(両面段ボール材)8の上記各角部に相当する部位9を分割するように設け、折曲片15の基端部に、差込片19が差し込まれる差込孔15aを設けた構成としている。従って、各側板部13,13,17,17を底板部11に対して折り曲げ、差込片19を折曲片15の差込孔15aに差し込むことで、隣り合う側板部13,17同士を固定することができる。これにより、粘着テープ等で固定する態様とした場合と比べて、組立時における作業性を向上させることができる。また、隣り合う側板部13,17同士を、両面段ボール材8の各角部9を分割するように設けた折曲片15と差込片19とによって固定することができるので、例えば、折曲片(横フラップ)を挟み込むために二重壁構造とする必要がなく、組立前の梱包部材10のコンパクト化を図ることができる。
また、本実施形態では、板状材(両面段ボール材)8を、その厚さ方向に見て、同方向に見て略多角形状の板状とされた梱包部材10と大きくとも合同状の多角形状としている。従って、梱包部材10を形成する板状材(両面段ボール材)8の無駄が生じ難く、当該梱包部材10を形成する際における廃棄量を低減することができる。
なお、折曲片15となる片部の一部を差込片19とするように該片部から切り出すように差込片19を設ける態様としては、上記したような態様に限られず、折曲片15となる片部の一部が差込片19の少なくとも一部を構成するように該片部から切り出すように差込片19を設けた態様としてもよい。
また、本実施形態では、係止部19aを、差込片19の組み立てられた状態における開口側に位置する縁部に設けている。従って、差込片19の組み立てられた状態における底板部11側に位置する縁部に係止部を設けた場合と比べて、隣り合う側板部13,17同士をより強固に固定することができる。なお、このような係止部19aを差込片19に設けないようにしてもよい。
また、この両面段ボール材8の波形中芯8b,8dの波平行方向を一方対の側板部17,17の対向方向に沿わせている。従って、波形中芯8b,8dの各波形(段)が延びる方向(波形によって形成される連通部の連通方向)が、一方対の側板部17,17からの各差込片19,19,19,19の突出方向に沿う方向となる。これにより、一方対の側板部17,17の幅方向に外力が生じ易い各差込片19,19,19,19の破断や損傷、変形等を効果的に抑制することができる。
なお、上記した態様に代えて、各側板部13,13,17,17の一方の端部に折曲片15を設け、他方の端部に差込片19を設けた態様としてもよい。
なお、以下の各実施形態では、上記した第1実施形態との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。
本実施形態では、折曲片15A及び差込片19Aの構成が上記第1実施形態とは主に異なる。
本実施形態に係る梱包部材10Aは、各角部に、組み立てられた状態で隣り合う側板部13,17の端部のうちの一方の端部に一体的な折曲片15Aと他方の端部に一体的な差込片19Aとを、当該梱包部材10Aを形成する板状材(両面段ボール材)8の各角部9を分け合うように設けた構成とされている。
また、各差込片19A,19A,19A,19Aの先端部を、各折曲片15A,15A,15A,15Aの斜辺縁部に対応させて傾斜状とし、上記第1実施形態と比べて突出寸法を小さくしている。
これら折曲片15A及び差込片19Aは、両面段ボール材8の角部9の不要部位を打ち抜きや切除することで形成するようにしてもよい。
なお、折曲片15Aと差込片19Aとを、当該梱包部材10Aを形成する両面段ボール材8の角部9を分け合うように設ける態様としては、上記したような態様に限られず、その他、種々の態様の採用が可能である。
本実施形態では、当該梱包部材10Bを形成する板状材(両面段ボール材)8Aを、その厚さ方向に見て、同方向に見て略正三角形状の板状とされた梱包部材10Bと大きくとも合同状の正三角形状としている。
つまり、本実施形態では、当該梱包部材10Bの厚さ方向に見て、底板部21を三角形状としている。この底板部21の周囲の各辺縁部に、上記同様、一体的に各側板部23,23,23を設けている。また、底板部21とその周囲の側板部23,23,23との境界部に、それぞれ折目22,22,22を設けている。
また、本実施形態では、上記第2実施形態と概ね同様、梱包部材10Bの各角部に、組み立てられた状態で隣り合う側板部23,23の端部のうちの一方の端部に一体的な折曲片15Bと他方の端部に一体的な差込片19Bとを、当該梱包部材10Bを形成する両面段ボール材8Aの各角部9Aを分け合うように設けた構成としている。
また、各差込片19B,19B,19Bの先端部を、上記第2実施形態と概ね同様、各折曲片15B,15B,15Bの斜辺縁部に対応させて傾斜状とし、上記第1実施形態と比べて突出寸法を小さくしている。
これら折曲片15B及び差込片19Bは、上記第2実施形態と同様、両面段ボール材8Aの角部9Aの不要部位を打ち抜きや切除することで形成するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、折曲片15Bと差込片19Bとを、当該梱包部材10Bを形成する両面段ボール材8Aの角部9Aを分け合うように設けた態様としたが、上記第1実施形態と同様の態様としてもよい。つまり、組み立てられた状態で隣り合う側板部23,23の端部のうちの他方の端部から分離されて折曲片15Bとなる片部の一部を差込片19Bとするように該片部から切り出すように差込片19Bを設けた態様としてもよい。この場合、上記第1実施形態と同様、差込片19Bを、その周囲を折曲片15Bが囲むように折曲片15Bとなる片部の内方側部位から切り出すように設けた態様としてもよい。
また、上記各実施形態では、各梱包部材10,10A,10Bを、厚さ方向に見て、略方形状または略三角形状とした例を示しているが、略五角形状や略六角形状、それ以上の略多角形状としてもよい。
また、上記各実施形態では、折曲片15,15A,15B及び差込片19,19A,19Bを、それぞれが設けられた側板部13,13,17,17,23,23,23の組み立てられた状態における開口方向に沿う寸法内に納まるように設けた例を示しているが、他の態様としてもよい。
また、上記各実施形態では、各梱包部材10,10A,10Bを両面段ボール材8,8Aから形成されたものとした例を示しているが、板紙等の他の紙材から形成されたものとしてもよく、合成樹脂系材料から板状に形成されたものとしてもよい。
また、上記各実施形態に係る各梱包部材10,10A,10Bの折曲片15,15A,15B及び差込片19,19A,19Bの形状は、図例のような形状に限られず、適宜、変形可能である。
8,8A 両面段ボール材(板状材)
8b,8d 波形中芯
9,9A 角部(角部に相当する部位)
10,10A,10B 梱包部材
11,21 底板部
13 側板部(他方対の側板部を構成する側板部)
15,15A,15B 折曲片
15a 差込孔
17 側板部(一方対の側板部を構成する側板部)
19,19A,19B 差込片
19a 係止部
23 側板部
Claims (7)
- 厚さ方向に見て略多角形状の板状とされ、かつ底板部の周囲に側板部を形成するように組み立てられる梱包部材であって、
当該梱包部材の各角部に、組み立てられた状態で隣り合う側板部の端部のうちの一方の端部に一体的にかつこの一方の端部に対して折り曲げられる折曲片と、他方の端部に一体的にかつこの他方の端部に対して折り曲げられる差込片とを、当該梱包部材を形成する板状材の前記各角部に相当する部位を分割するように設け、
前記折曲片の基端部に、前記差込片が差し込まれる差込孔を設けた構成とされていることを特徴とする梱包部材。 - 請求項1において、
前記折曲片及び前記差込片は、それぞれが設けられた側板部の組み立てられた状態における開口方向に沿う寸法内に納まるように設けられていることを特徴とする梱包部材。 - 請求項1または2において、
前記差込片は、前記他方の端部から分離されて前記折曲片となる片部の一部を該差込片とするように該片部から切り出すように設けられていることを特徴とする梱包部材。 - 請求項3において、
前記差込片は、その周囲を前記折曲片が囲むように前記折曲片となる片部の内方側部位から切り出すように設けられていることを特徴とする梱包部材。 - 請求項1乃至4のいずれか1項において、
前記差込片に、前記折曲片の差込孔の孔縁に係止される係止部を設けたことを特徴とする梱包部材。 - 請求項1乃至5のいずれか1項において、
前記差込片は、厚さ方向に見て略方形状とされた当該梱包部材の互いに対向する二対の側板部のうちの一方対の側板部における他方対の側板部の対向方向に沿う方向の両端部にそれぞれ一体的に設けられており、
当該梱包部材は、両面段ボール材から形成されており、その波形中芯の波平行方向を前記一方対の側板部の対向方向に沿わせていることを特徴とする梱包部材。 - 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の梱包部材を組み立てた梱包具。
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