JP2014115345A - 表示装置 - Google Patents

Abstract

【課題】基板と遮光壁との間に隙間が形成される場合であっても、この隙間から光が漏れることを抑制可能とする表示装置を提供する。
【解決手段】基板１１１の一面１１１ａ側に設けられる複数の発光素子１１２と、基板１１１の一面１１１ａに対向するように配置されて、複数の発光素子１１２の発光部１１２ａから発せられるそれぞれの光を透過させる複数の透光部１１５ｂを有する表示板１１５と、隣り合う発光素子１１２の間に対応する位置で、基板１１１と表示板１１５との間に配置される遮光壁１１６とを備える表示装置において、遮光壁１１６の基板１１１側となる先端部１１６ａと、基板１１１の一面１１１ａとの間には、隙間部１１７が存在しており、発光部１１２ａは、隙間部１１７よりも表示板１１５側に配置されるようにする。
【選択図】図１

Description

本発明は、例えば車両用のコンビネーションメータに用いて好適な表示装置に関するものである。

従来の表示装置として、例えば、特許文献１に示されるものが知られている。特許文献１の表示装置では、基板の一面に一列に配置されて、発光面から拡散光を発光する複数の表面実装型発光素子と、基板の一面と対向する側に配置されて、各発光素子と対応する位置に発光孔が設けられた意匠パネルと、各発光素子の間に介在されて、一端側が基板に接合されて他端側が意匠パネル側に延びる遮光手段（遮光壁）とを備えている。

特許文献１の表示装置では、各発光素子から発光される光は、対応する発光孔を通過して、各発光素子による表示状態が意匠パネルの外面側から視認できるようになっている。そして、１つの発光素子から発光される光は、遮光壁によって隣の発光素子に対応する表示孔に漏れることが防止されるので、隣の発光孔における意図しない表示状態の発生が防止されるようになっている。

特開２００４−３１２０４９号公報

しかしながら、遮光壁を意匠パネルから基板側に延びるように形成した場合に、遮光壁の基板側となる先端部と基板との間には、製造上の寸法バラツキによってやむなく隙間が発生して、この隙間から発光素子の光が隣の発光素子側に漏れてしまう問題があった。尚、発光素子の光が隣の発光素子側に漏れると、意図しない表示状態が形成されてしまう、あるいは、光の漏れが中途半端な光量であると、不明確な表示状態を形成してしまい、信頼度の低い表示装置となってしまう。

本発明の目的は、上記問題に鑑み、基板と遮光壁との間に隙間が形成される場合であっても、この隙間から光が漏れることを抑制可能とする表示装置を提供することにある。

本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。

本発明では、
基板（１１１）と、
基板（１１１）の一面（１１１ａ）側に設けられる複数の発光素子（１１２）と、
基板（１１１）の一面（１１１ａ）に対向するように配置されて、複数の発光素子（１１２）の発光部（１１２ａ）から発せられるそれぞれの光を透過させる複数の透光部（１１５ｂ）を有する表示板（１１５）と、
隣り合う発光素子（１１２）の間に対応する位置で、基板（１１１）と表示板（１１５）との間に配置される遮光壁（１１６）とを備える表示装置において、
遮光壁（１１６）の基板（１１１）側となる先端部（１１６ａ）と、基板（１１１）の一面（１１１ａ）との間には、隙間部（１１７）が存在しており、
発光部（１１２ａ）は、隙間部（１１７）よりも表示板（１１５）側に配置されていることを特徴としている。

基板（１１１）側から表示板（１１５）側に向かう方向において、発光部（１１２ａ）が隙間部（１１７）と同等の位置に配置されていると、１つの発光部（１１２ａ）から発せられる光のうち、基板（１１１）の一面（１１１ａ）に沿う方向に進む光が、隙間部（１１７）を通過して隣の発光素子（１１２）側へ至る。つまり、隙間部（１１７）からの光の漏れが発生してしまう。

しかしながら、本発明によれば、発光部（１１２ａ）は、隙間部（１１７）よりも表示板（１１５）側に配置されるようにしているので、１つの発光部（１１２ａ）から発せられる光のうち、基板（１１１）の一面（１１１ａ）に沿う方向に進む光は、遮光壁（１１６）によって遮られることになるので、隙間部（１１７）からの光の漏れを抑制することが可能となる。

尚、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。

第１実施形態におけるウォーニング表示部を示す断面図である。 ポッティング部の傾斜部による光の屈折状態を示す断面図である。 第２実施形態におけるウォーニング表示部を示す断面図である。

以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。

（第１実施形態）
第１実施形態の表示装置について、図１、図２を用いて説明する。本実施形態の表示装置は、例えば、車両用コンビネーションメータ１００内に設けられるウォーニング表示部１１０に適用したものである。ウォーニング表示部１１０は、車両において乗員に対して警告すべき状況が発生すると、警告情報として、発光素子１１２によって表示板１１５における抜き部１１５ｂ（警告マーク）を点灯させて、速やかに乗員に知らせるものとなっている。警告情報としては、例えば、エンジン油圧警告、ブレーキ警告、半ドア警告、シートベルト警告、燃料残量警告等がある。

ウォーニング表示部１１０は、図１に示すように、プリント基板１１１、発光素子１１２、表示板１１５、遮光壁１１６等を備えている。

プリント基板１１１は、発光素子１１２を始め、その他各種電子部品等を一方側の面（以下、基板表面）１１１ａに固定し、各種部品間を配線で接続することで電子回路を形成する板状部材である。プリント基板１１１は、本発明の基板に対応し、一方側の面（基板表面）１１１ａは、本発明の一面に対応する。

発光素子１１２は、順方向に電圧が印加されることで予め定められた警告用の色（例えば赤色）で発光する半導体素子であり、例えば、発光ダイオード（Ｌｉｇｈｔ Ｅｍｉｔｔｉｎｇ Ｄｉｏｄｅ）が使用されている。発光素子１１２は、半導体チップ１１２ａが、チップ用台座１１３に実装されると共に、チップ用台座１１３上で半導体チップ１１２ａがポッティング部１１４によって覆われて形成されている。

半導体チップ１１２ａは、例えば、数百ミクロン角程度の超小型の発光部である。また、チップ用台座１１３は、陽極側および陰極側のプリント配線部が設けられた発光部用の基板である。半導体チップ１１２ａは、チップ用台座１１３における一方のプリント配線部に接続されると共に、リードを介して他方のプリント配線部に接続されている。

ポッティング部１１４は、透光性を有する透明な樹脂材によって形成されている。ポッティング部１１４は、チップ用台座１１３の半導体チップ１１２ａ側の面に設けられて、半導体チップ１１２ａを覆っている。ポッティング部１１４の外観形状としては、扁平な直方体を基にして、側面部（直方体の周面部）がプリント基板１１１側から後述する表示板１１５側へ向かうほど発光素子１１２側（中心側）に傾斜するように形成されている。この傾斜する部位を以下、傾斜部１１４ａと呼ぶことにする。

尚、発光素子１１２の使用用途に応じては、光を拡散させるための拡散粒子をポッティング部１１４内に設けることで、積極的に全方向に光を発するようにする場合があるが、本実施形態では、そのような拡散粒子を有するものにはなっていない。また、逆に、半導体チップ１１２ａからの光を主に表示板１１５方向に向けるために、ポッティング部１１４の側面にリフレクタを設ける場合もあるが、本実施形態では、そのようなリフレクタも有するものにはなっていない。

そして、チップ用台座１１３が、基板表面１１１ａ側の所定位置に半田付け等によって電気的に接合されることで、発光素子１１２はプリント基板１１１に設けられている。このように、発光素子１１２は、プリント基板１１１に直接的に接合された表面実装型（Ｓｕｒｆａｃｅ Ｍｏｕｎｔ Ｄｅｖｉｃｄ＝ＳＭＤ）の発光素子となっている。発光素子１１２は、基板表面１１１ａに対して、比較的、高密集となるように複数配置されている。

チップ用台座１１３は、プリント基板１１１と半導体チップ１１２ａとの間に介在された形となっている。チップ用台座１１３の板厚は、所定の板厚ｂに設定されており（詳細後述）、半導体チップ１１２ａは、チップ用台座１１３によって、基板表面１１１ａから板厚ｂ分だけ、嵩上げされた位置に配置されていることになる。

表示板１１５は、基板表面１１１ａと対向するように配置されて、半導体チップ１１２ａの発光により、各種警告を点灯表示する板部材（表示用意匠板）となっている。表示板１１５は、透光性を有する樹脂材から形成されており、表裏面に印刷部１１５ａと抜き部１１５ｂとが形成されている。

印刷部１１５ａは、表示板１１５において複数の発光素子１１２のそれぞれの周囲に対応する領域に、遮光性を有する例えば黒色のインキ、あるいは塗料等が印刷された部位となっている。また、抜き部１１５ｂは、本発明の透光部に対応するものであり、表示板１１５において複数の発光素子１１２のそれぞれに対応（対向）する領域に、上記インキ、あるいは塗料等が削除される、あるいは印刷の透過濃度が薄く設定されることで透光性を有し、各種警告表示用のマーク形状を形成する部位となっている。よって、半導体チップ１１２ａが発光すると、抜き部１１５ｂが警告表示用のマーク形状に点灯して、乗員に視認されるものとなっている。

尚、抜き部１１５ｂの印刷の透過濃度を適切な暗さに設定することで、半導体チップ１１２ａが発光していないときには、表示板１１５において、抜き部１１５ｂは、印刷部１１５ａに対してブラックアウトした状態で見え、半導体チップ１１２ａが発光したときに、点灯により抜き部１１５ｂが視認される。

遮光壁１１６は、隣り合う発光素子１１２の間に対応する位置で、且つ、プリント基板１１１と表示板１１５との間に配置される壁部材となっている。上記表示板１１５および遮光壁１１６によって、ウォーニング表示部１１０のケース部が形成される。

ここで、プリント基板１１１、および遮光壁１１６を製造する際には、例えばプリント基板１１１の平面度、また、遮光壁１１６の長手方向（図１の上下方向）の寸法等において、出来栄えバラツキが発生することから、遮光壁１１６のプリント基板１１１（基板表面１１１ａ）側となる先端部１１６ａと、基板表面１１１ａとの間には、やむなく、隙間部１１７が発生する（存在する）ことが避けられない。隙間部１１７の寸法ａは、本実施形態では、最大０．３ｍｍ程度である。

尚、車両の所定部位には、図示しない各種センサ群が設けられており、また、車両用コンビネーションメータ１００には、図示しない受信部および制御部が設けられており、各種センサ群から出力される各種異常信号が受信部を介して制御部に入力されるようになっている。そして、これらの異常信号に基づいて、制御部は、得られた異常信号に対応する発光素子１１２の半導体チップ１１２ａを発光させるようになっている。

次に、上記構成に基づくウォーニング表示部１１０の作動について、図２を加えて説明する。

制御部は、車両のイグニッションスイッチがオンされると、電源部からの電力を受けて始動する。制御部は、各種センサ群からの異常信号を常に監視し、異常信号の発生がない状態では、発光素子１１２をオフの状態に維持する。よって、乗員に対しては、表示板１１５において、抜き部（警告マーク）１１５ｂが点灯されることがなく、安心して運転を継続できる。

しかしながら、各種センサ群から何らかの異常信号が発生されると、制御部はその異常信号に対応する発光素子１１２の半導体チップ１１２ａを発光させる。すると、半導体チップ１１２ａからは、チップ用台座１１３の表示板１１５側となる全方向に向けて発光されることになる。

そして、光が表示板１１５側に向かう際には、遮光壁１１６によって、隣の発光素子１１２が設けられる領域に至ることが阻止され、抜き部１１５ｂを透過していく。よって、抜き部１１５ｂが点灯状態となって、この場合の異常内容が乗員に視認される。

ここで、本実施形態では、基板表面１１１ａと先端部１１６ａとの間には、製造上のバラツキから、やむなく隙間部１１７が発生することを説明した。よって、基板１１１側から表示板１１５側に向かう方向において、半導体チップ１１２ａが隙間部１１７と同等の位置（図１中のａの範囲となる高さ方向の位置）に配置されていると、１つの半導体チップ１１２ａから発せられる光のうち、基板表面１１１ａに沿う方向に進む光が、隙間部１１７を通過して隣の発光素子１１２側へ至る。つまり、隙間部１１７からの光の漏れが発生してしまう。

しかしながら、本発明によれば、複数の半導体チップ１１２ａは、隙間部１１７（ａの範囲）よりも表示板１１５側に配置されるようにしているので、１つの半導体チップ１１２ａから発せられる光のうち、基板表面１１１ａに沿う方向に進む光は、遮光壁１１６によって遮られることになるので、隙間部１１７からの光の漏れを抑制することが可能となる。

上記のように、複数の半導体チップ１１２ａを隙間部１１７よりも表示板１１５側に配置されるようにするにあたっては、チップ用台座１１３を活用して、チップ用台座１１３の板厚設定によって、つまり、チップ用台座１１３の板厚ｂが、隙間部１１７の寸法ａよりも大きくなるように設定することで、容易に、半導体チップ１１２ａを隙間部１１７よりも表示板１１５側に配置することができる。

尚、発明者による実機確認では、例えば、隙間部１１７の最大寸法ａが０．３ｍｍとしたとき、半導体チップ１１２ａの位置、即ちチップ用台座１１３の板厚ｂは、０．５ｍｍ以上とすると良く、更に好ましくは、板厚ｂを０．８ｍｍ以上とすると良いことを確認した。

また、半導体チップ１１２ａを覆うポッティング部１１４には、傾斜部１１４ａを設けるようにしているので、図２に示すように、半導体チップ１１２ａから発せられる光は、傾斜部１１４ａによって屈折して、その方向が表示板１１５の方向に曲げられるので、隙間部１１７側へ向かう光（図２中の破線矢印で示す光）がより少なくなるようにして、隙間部１１７からの光の漏れを更に抑制することができる。

（第２実施形態）
第２実施形態のウォーニング表示部１１０Ａを図３に示す。第２実施形態は、上記第１実施形態に対して、基板表面１１１ａに反射抑制部１１８を追加したものである。反射抑制部１１８は、例えば、黒色印刷等によって基板表面１１１ａに形成されており、半導体チップ１１２ａからの光が、基板表面１１１ａにおいて、反射することを抑えるものとなっている。

これにより、半導体チップ１１２ａから発せられる光のうち、基板表面１１１ａ側に向かう光（図３中の破線で表示される光）があっても、基板表面１１１ａでは反射抑制部１１８によって、その光の反射が抑制されるので、隙間部１１７への反射による光の漏れを抑制することができる。

（その他の実施形態）
上記第１、第２実施形態では、本表示装置を車両用コンビネーションメータ１００のウォーニング表示部１１０、１１０Ａに適用されるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、その他各種設備、機器等に設けられるインジケータ等にも広く適用することができる。

１００ 車両用コンビネーションメータ
１１０、１１０Ａ ウォーニング表示部
１１１ プリント基板（基板）
１１１ａ 表面、基板表面（一面）
１１２ 発光素子
１１２ａ 半導体チップ（発光部）
１１３ チップ用台座（発光部用基板）
１１４ ポッティング部
１１５ 表示板
１１５ｂ 抜き部（透光部）
１１６ 遮光壁
１１６ａ 先端部
１１７ 隙間部
１１８ 反射抑制部

Claims (4)

1. 基板（１１１）と、
   前記基板（１１１）の一面（１１１ａ）側に設けられる複数の発光素子（１１２）と、
   前記基板（１１１）の一面（１１１ａ）に対向するように配置されて、複数の前記発光素子（１１２）の発光部（１１２ａ）から発せられるそれぞれの光を透過させる複数の透光部（１１５ｂ）を有する表示板（１１５）と、
   隣り合う前記発光素子（１１２）の間に対応する位置で、前記基板（１１１）と前記表示板（１１５）との間に配置される遮光壁（１１６）とを備える表示装置において、
   前記遮光壁（１１６）の前記基板（１１１）側となる先端部（１１６ａ）と、前記基板（１１１）の一面（１１１ａ）との間には、隙間部（１１７）が存在しており、
   前記発光部（１１２ａ）は、前記隙間部（１１７）よりも前記表示板（１１５）側に配置されていることを特徴とする表示装置。
2. 前記発光素子（１１２）は、前記発光部（１１２ａ）が、発光部用基板（１１３）に実装されて形成されており、
   前記発光部用基板（１１３）は、前記基板（１１１）の一面（１１１ａ）に接続されており、
   前記発光部（１１２ａ）は、前記発光部用基板（１１３）の板厚が前記隙間部（１１７）よりも大きく設定されることによって、前記隙間部（１１７）よりも前記表示板（１１５）側に配置されていることを特徴とする請求項１に記載の表示装置。
3. 前記発光部用基板（１１３）には、前記発光部（１１２ａ）を覆う樹脂製のポッティング部（１１４）が設けられており、
   前記ポッティング部（１１４）の側面は、前記発光部用基板（１１３）側から前記表示板（１１５）側へ向かうほど前記発光部（１１２ａ）側に傾斜するように形成されていることを特徴とする請求項２に記載の表示装置。
4. 前記基板（１１１）の一面（１１１ａ）には、前記発光部（１１２ａ）から発せられる光の反射を抑制する反射抑制部（１１８）が形成されていることを特徴とする請求項１〜請求項３のいずれか１つに記載の表示装置。

Images