JP2014110289A - 電気化学デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】高電圧に対応可能でありながら、薄型化を可能にした電気化学デバイスを提供すること。
【解決手段】第1素子10と、第2素子20と、第1素子と前記第2素子とを覆う外装シート4と、外装シートの内部で、第1素子と前記第2素子との間に積層され、第1電解質溶液と第2電解質溶液とを隔離する隔壁シート30と、を有する電気化学デバイスである。隔壁シート30には、表裏面を貫通する貫通孔32が形成してあり、隔壁シート30に近接する第1内部電極の一方の面に形成してある電極部分22が貫通孔32に密封されて入り込むように、第1内部電極17が隔壁シート30に液密に固定され、隔壁シート30に固定された第1内部電極17が、第2素子20におけるいずれか一方の第2内部電極26を兼ねている。
【選択図】図2A

Description

本発明は、電気二重層キャパシタなどとして好ましく用いられる電気化学デバイスに係り、さらに詳しくは、薄型化を可能にした電気化学デバイスに関する。
電気二重層キャパシタに代表されるような電気化学デバイスは、高電圧に対応するために、いくつかの単セルを直列につなげ、電気分解以上の電圧に耐えられるように、材料的な制限を構造設計で補う手法が取られている。ここで言うまでもないが単セルは、一対のリード端子を有するものであり、複数の単セルの一方のリード端子同士を連結することにより直列接続としている。
もともと単セルはリード端子を外装体の外側に引き出しているため、その連結部は外装体の外側での接続となる。1つの手法として複数の単セルのつなぐべきリード端子を重ね合わせ、その後溶接するような手法ではリード端子の重なりにより、厚み増加の原因になり、また通常、リード端子を重ねる場合、リード端子の周囲に接着のための樹脂を形成し熱融着することが多いことから、更なる厚み増加の原因にもつながる。また、各リード端子周辺の厚みの違いはシール部分の厚み不均一を引き起こす。この厚み不均一は外装体のシール性の劣化を招くおそれがあり好ましくない。
一方、端子の厚みは端子強度にも影響し、実装時の端子接合に不具合を生じる可能性があるために、端子の厚みを単に薄くすることでだけでは、薄型化と共に必要な電気化学デバイスに対する要求を同時に満たすことは難しい。近年では、ICカードなどの分野でリチウム電池等が多く使われ、電気二重層キャパシタにおいても、その適用が検討されている。このときICカード内での電池製品の厚みは、たとえば0.9mm以下と非常に薄いことを要求される。
なお、ICカード内などに用いる電気化学デバイスとして、たとえば下記に示す特許文献1に示すデバイスが知られている。しかしながら、特許文献1に示すデバイスは、単一セルであり、高電圧に対応するために、いくつかの単セルを直列につなげる必要がある。たとえば特許文献1に示すような単一セルを単純に積層すると、外装シートが二重になり、その分で合計の厚みが増大する。
特開2011−151171号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、高電圧に対応可能でありながら、薄型化を可能にした電気化学デバイスを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係る電気化学デバイスは、
第1セパレータ層を挟むように一対の第1内部電極が積層してある第1素子と、
第2セパレータ層を挟むように一対の第2内部電極が積層してある第2素子と、
少なくとも前記第1素子と前記第2素子とを覆う外装シートと、
前記外装シートの内部で、前記第1素子と前記第2素子との間に積層され、第1電解質溶液と第2電解質溶液とを隔離する隔壁シートと、
前記一対の第1内部電極のうちの少なくとも1つの第1内部電極に接続される第1リード端子と、
前記一対の第2内部電極のうちの少なくとも1つの第2内部電極に接続される第2リード端子と、を有する電気化学デバイスであって、
前記隔壁シートには、表裏面を貫通する貫通孔が形成してあり、前記隔壁シートに近接する前記第1内部電極の一方の面に形成してある電極部分が前記貫通孔に密封されて入り込むように、前記第1内部電極が前記隔壁シートに液密に固定され、
前記隔壁シートに固定された前記第1内部電極の少なくとも一部が、前記第2素子におけるいずれか一方の前記第2内部電極の少なくとも一部を兼ねていることを特徴とする。
本発明に係る電気化学デバイスによれば、外装シートの内部に、隔壁シートにより仕切られている2つ以上の素子を収容することが可能である。そのため、高電圧に対応可能である。しかも、2つ以上の素子が隔壁シートを介して積層してあるため、水平方向に2つ以上の素子を配置する場合に比較して、デバイスの小型化にも寄与する。さらに本発明では、第1内部電極の一方の面に形成してある電極部分が貫通孔に密封されて入り込み、隔壁シートに固定された第1内部電極の少なくとも一部が、第2素子におけるいずれか一方の第2内部電極の少なくとも一部を兼ねる。そのために、貫通孔に入り込んでいる電極部分の厚みと、共用化している内部電極に相当する厚みを低減することができ、デバイスの厚みをさらに薄くすることができる。また、このような構成を採用することで、第1素子と第2素子とを直列に接続することが容易になる。
また本発明では、少なくとも一方の第1内部電極を隔壁シートに液密に固定するために、第1内部電極を外装シートに対して固定する場合に比較して、第1内部電極と外装シートと絶縁を保持しやすいと共に、デバイスを折り曲げたときの衝撃に対する耐性に優れている。
本発明では、前記隔壁シートに固定された前記第1内部電極は、前記第2内部電極を兼ねる中間電極として機能する。
好ましくは、中間電極は、
中間集電体層と、
前記中間集電体層の一方の面に形成してある第2中間活性層と、
前記中間集電体層の他方の面に形成してある第1中間活性層と、を有し、
前記第2中間活性層が、前記隔壁シートの前記貫通孔に入り込む前記電極部分である。
中間電極を、このような構成とすることで、一方の第1内部電極が一方の第2内部電極を兼ねることが容易になり、内部電極の積層数を減少させることが容易になる。
好ましくは、前記中間電極ではない前記第1内部電極は、
前記第1中間活性層に対して前記第1セパレータ層を挟んで配置される第1ベース活性層と、
前記第1ベース活性層を保持する第1ベース集電体層と、を有し、
前記中間電極ではない前記第2内部電極は、
前記第2中間活性層に対して前記第2セパレータ層を挟んで配置される第2ベース活性層と、
前記第2ベース活性層を保持する第2ベース集電体層と、を有し、
前記第1ベース集電体層には前記第1リード端子が接続され、
前記第2ベース集電体層には前記第2リード端子が接続されている。
このような構成を採用することで、一方の第1内部電極が一方の第2内部電極を兼ねることが容易になり、内部電極の積層数を減少させることが容易になる。
前記中間集電体層には、中間リード端子を接続しても良い。中間集電体層には、中間リード端子を接続させないことで、シール部の厚みをさらに低減することができるが、中間リード端子を接続させ、中間リード端子をバランス回路などに接続することで、電圧の制御を容易に行うことができる。
好ましくは、前記外装シートの周縁部が前記隔壁シートの周縁部を挟み込むように一体化されるシール部をさらに有し、
前記シール部では、前記第1リード端子と前記第2リード端子とが、前記シール部の長手方向に沿って異なる位置で前記シール部の外部に引き出されている。
このような構成にすることで、リード端子の引出部におけるシール部の厚みを低減することが可能である。ICカード内での電池製品の厚みは、たとえば0.9mm以下と非常に薄いことが要求され、電気化学デバイスの薄型化で問題となるのは、リード端子の引出部におけるシール部の厚みである。電気化学デバイスを構成する各部材の厚みを薄くすることはできるが、シール部分は複数の部材の合算の厚みになることから相対的な厚みの増大を招き易い部分である。そのため、従来では、リード端子の引出部におけるシール部の厚みを相対的に薄くすることは困難であったが、本発明では、2つ以上のセルを積層させながら、0.9mm以下の厚みを容易に実現することができる。
好ましくは、前記中間リード端子が、前記シール部に沿って前記第1リード端子と前記第2リード端子との間で、前記シール部の外部に引き出されている。中間リード端子は、必ずしも設ける必要はないが、設ける場合において、中間リード端子の位置もずらすことで、リード端子の引出部におけるシール部の厚みを相対的に薄くすることが容易になる。
好ましくは、前記第1中間活性層の平面方向の領域が、前記第1ベース活性層の平面方向の領域の範囲内に含まれる関係、あるいは逆の関係にあり、
前記第2中間活性層の平面方向の領域が、前記第2ベース活性層の平面方向の領域の範囲内に含まれる関係、あるいは逆の関係にある。このような関係にすることで、中間電極に対して、中間電極ではない第1内部電極または第2内部電極が平面方向に多少位置ズレして配置されたとしても、活性層相互の重複部分の面積が変化せず、目的とする安定した性能を確保しやすい。なお、本発明では、これらの活性層の面積が相互に略同一であってもよい。
好ましくは、本発明の電気化学デバイスは、前記シール部から引き出された前記第1リード端子および前記第2リード端子の折れ曲がりを防止するサポートシートをさらに有する。このように構成することで、第1シール部から引き出された第1リード端子および第2リード端子の折れ曲がりを有効に防止することができる。
好ましくは、前記サポートシートは、前記第1シール部に位置する前記外装シートの第1シール部側の周縁部の1つを外側に延長して形成してある。このようにして構成することで、サポートシートの形成が容易になる。
好ましくは、前記サポートシートの突出長さが、前記第1リード端子および前記第2リード端子の突出長さよりも長い。このように構成することで、第1シール部から引き出された第1リード端子および第2リード端子の折れ曲がりを有効に防止することができる。
好ましくは、前記シール部の一部に、リード端子引き出し用の第1シール部(トップシール部)を有し、前記第1リード端子と前記第2リード端子とが、前記第1シール部の長手方向に沿って異なる位置で前記第1シール部の外部に引き出されている。
好ましくは、前記第1シール部は、前記第1リード端子と前記第2リード端子とをそれぞれ挟み込む密封用テープが、前記隔壁シートの第1シール部側の周縁部と共に、前記外装シートの第1シール部側の周縁部の間に挟み込まれて熱シールされることで形成される。熱シールすることで、密封用テープと隔壁シートの第1シール部側の周縁部とが熱で一体化され、リード端子の取り出し部は、外装シートの内部の密封が良好になる。また密封を良好に保ちながら、第1シール部の厚みを最小限に薄くすることができる。
好ましくは、前記第1シール部の長手方向の両端には、それぞれ第3シール部(サイドシール部)の一端が接続するように連続して形成してあり、これらの第3シール部の他端を接続するように、第2シール部(ボトムシール部)が連続して形成してあり、
前記第3シール部は、隔壁シートの周縁部の一部が、前記外装シートの間に挟み込まれて熱シールされることで形成され、
前記第2シール部は、隔壁シートの周縁部の他の部分が、前記外装シートの折り返しにより挟み込まれて熱シールされることで形成される。
このように構成することで、デバイスの厚みを薄く保持しながら、外装シートの内部において、第1素子の第1電解質溶液と第2素子の第2電解質溶液との隔離を図り、しかも、これらの溶液が外装シートの外部に漏れることを有効に防止することができる。
図1(A)は本発明の一実施形態に係る電気二重層キャパシタの斜視図、図1(B)は本発明の他の実施形態に係る電気二重層キャパシタの斜視図である。 図2Aは図1(A)のIIA−IIA線に沿う概略断面図である。 図2Bは図1(B)のIIB−IIB線に沿う概略断面図である。 図3(A)は図1(A)に示す電気二重層キャパシタの製造方法例を示す中間電極の概略斜視図、図3(B)は図3(B)の一部破断面を示す斜視図である。 図4は図3の続きの工程を示す斜視図である。 図5は図4の続きの工程を示す斜視図である。 図6は図5の続きの工程を示す斜視図である。 図7は図6の続きの工程を示す斜視図である。 図8は図7の続きの工程を示す斜視図である。 図9Aは図8の続きの工程を示す斜視図である。 図9Bは図9AのIXB−IXB線に沿う概略断面図である。 図10は図9の続きの工程を示す斜視図である。 図11は図10の続きの工程を示す斜視図である。 図12は図11の続きの工程を示す斜視図である。 図13は図12の続きの工程を示す斜視図である。 図14は図13の続きの工程を示す斜視図である。 図15は図14の続きの工程を示す斜視図である。 図16は図15の続きの工程を示す斜視図である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
第1実施形態
図1(A)に示すように、本発明の一実施形態に係る電気化学デバイスとしての電気二重層キャパシタ(EDLC)2は、外装シート4を有する。外装シート4には、一枚のシート4を折り返し周縁部4cで折り曲げて表面4aおよび裏面4bが形成してある。
本実施形態では、外装シート4は、X軸方向の長さL0に対してY軸方向の長さW0が長い長方形状を有するが、これに限定されず、正方形でも、その他の多角形状、あるいは円形、楕円形、あるいはその他の形状でも良い。この実施形態では、外装シート4の表面4aと裏面4bとが重なる方向を厚み方向(Z軸方向)とし、それに相互に直交する方向をX軸およびY軸とする。
外装シート4の内部には、図2Aを用いて後述するように、第1素子10および第2素子20とが重なる位置で積層してある。それらの素子10および20からそれぞれ引き出される第1リード端子18と第2リード端子29と中間リード端子19とが、外装シート4の外部に引き出されている。
図1(A)に示すように、本実施形態では、長方形状の外装シート4の内部は、外装シート4の四辺に沿って形成してある第1シール部40、第3シール部42および第2シール部44とに囲まれて密封してある。この実施形態では、リード端子18,19,29がX軸方向に引き出された側を第1シール部(トップシール部)と称し、それと反対側には外装シートを折り返してなる周縁部4c側を第2シール部(ボトムシール部)と称している。これらのシール部40、42および44の形成方法については後述する。
図2Aに示すように、外装シート4の内部には、第1素子10と第2素子20とが、隔壁シート30を介してZ軸方向に積層してある。第1素子10と第2素子20の詳細に関しては後述する。第1素子10および第2素子20は、それぞれ電気二重層キャパシタの素子を構成しており、本実施形態では、2つのキャパシタ素子が外装シート4の内部に収容してある。
第1素子10では、図9Bにも示すように、第1電解質溶液が染み込んである第1セパレータ層11を挟むように一対の第1内部電極16,17が積層してある。第1内部電極16,17のうちの一方は、正極となり、他方は、負極となる。これらの第1内部電極16,17の内の一方の第1内部電極16は、第1ベース集電体層13と、その上に積層されて第1セパレータ層11の下面に接触する第1ベース活性層12とから成る。なお、本実施形態において、上下とは、特に断らない限り、Z軸方向に沿っての上下であり、相対的な概念である(以下同様)。
第1内部電極16,17の内の他方の第1内部電極17は、中間集電体層15と、その下面に積層されて第1セパレータ層11の上面に接触する第1中間活性層14とから成る。中間集電体層15の下面と反対側の上面には、第2中間活性層22が積層してある。本実施形態では、中間集電体層15と、その上下両面に形成してある中間活性層14および22とが、中間電極50を構成し、後述するように、第1内部電極17および第2内部電極26を兼ねることになる。
中間電極50の第2中間活性層22は、隔壁シート30に形成してある表裏面を貫通する貫通孔32の内部に嵌合して挿入され、中間集電体層15の上面縁部は、隔壁シート30の下面に対して熱圧着などの手段で液密に固定される。もちろん第2中間活性層22と貫通孔32の内周縁との間も液密に保持され、第1素子10の空間内に充填してある第1電解質溶液と、第2素子20の空間に充填してある第2電解質溶液とが、貫通孔32を通して混合することはない。
第2素子20は、図2Aおよび図9Bに示すように、第2電解質溶液が染み込んである第2セパレータ層21を挟むように一対の第2内部電極26,27が積層してある。第2内部電極26,27のうちの一方は、正極となり、他方は、負極となる。これらの第2内部電極16,27の内の一方の第2内部電極27は、第2ベース集電体層25と、その下面に積層されて第2セパレータ層21の上面に接触する第2ベース活性層24とから成る。
第2内部電極26,27の内の他方の第2内部電極26は、前述したように、中間電極50に形成してあり、隔壁シート30の貫通孔32を通して第2セパレータ層21の下面に接触する第2中間活性層22と、その下面に積層される中間集電体層15とから成る。すなわち、本実施形態では、中間電極50が、第1内部電極17と第2内部電極26とを兼ねている。
セパレータ層11(21)は、それぞれ内部電極16,17(26,27)を電気的に絶縁すると共に、電解質溶液が浸透可能に構成してあり、たとえば電気絶縁性の多孔質シートで構成される。電気絶縁性の多孔質シートとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリオレフィンからなるフィルムの単層体、積層体や、上記樹脂の混合物の延伸膜、あるいは、セルロース、ポリエステル及びポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも1種の構成材料からなる繊維不織布が挙げられる。セパレータ層11(21)の厚さは、たとえば5〜50μm程度である。
集電体層13,15,25としては、一般的に高い導電性を有する材料であれば特に限定されないが、低電気抵抗の金属材料が好ましく用いられ、たとえば、銅、アルミニウム、ニッケル等などのシートが用いられる。これらの集電体層13,15,25のそれぞれの厚みは、たとえば15〜50μm程度である。
活性層12,14,22,24は、活物質およびバインダを含み、好ましくは導電助剤を含む。活性層12,14,22,24は、それぞれの集電体層13,15,25を構成するシートの表面に積層して形成される。
活物質としては、種々の電子伝導性を有する多孔体が挙げられ、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、メソカーボンマイクロビーズ、メソカーボンファイバー(MCF)、コークス類、ガラス状炭素、有機化合物焼成体等の炭素材料が挙げられる。バインダとしては、上記の活物質、好ましくは導電助剤を集電体層を構成するシートに固定することができれば特に限定されず、種々の結着剤を使用できる。バインダとしては、たとえば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂や、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)と水溶性高分子(カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、デキストリン、グルテン等)との混合物等が挙げられる。
導電助剤は、活性層12,14,22,24の電子伝導性を高めるために添加される材料である。導電助剤としては、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック等の炭素材料、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等の金属微粉、炭素材料及び金属微粉の混合物、ITO等の導電性酸化物が挙げられる。
活性層12,14,22,24の厚さは、好ましくは、たとえば1〜200μm程度である。活性層12,14,22,24は、リード端子が接続される部分を避けるように集電体層13,15,25上に形成されている。活性層12,14,22,24は、公知の方法で作製することができる。
本実施形態において、「正極」とは、電気二重層キャパシタに電圧を印加した際に、電解質溶液中のアニオンが吸着する電極であり、「負極」とは、電気二重層キャパシタに電圧を印加した際に、電解質溶液中のカチオンが吸着する電極である。なお、電気二重層キャパシタに対して一度特定の正負の向きに電圧を印加して充電した後に再充電する際には、通常最初と同じ向きに充電を行い、逆向きに電圧を印加して充電することは少ない。
隔壁シート30は、電気絶縁材料で構成してあり、2つの素子10,20にそれぞれ含まれる電解質溶液を透過させない材料からなり、しかも、熱シール可能なものであることが好ましい。たとえば隔壁シート30は、ポリプロピレン(PP)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリエチレンナフタラート(PEN)、フッ素樹脂、ポリイミド(PI)などで構成してあることが好ましい。隔壁シート30の厚みは、好ましくは、20〜100μmである。
外装シート4は、後述の電解質溶液を透過させない材料からなり、しかも、隔壁シート30の周縁部、あるいは図8および図9Bに示す密封用テープ40aと熱シールにより一体化されるものであることが好ましい。これらの密封用テープ40aは、作業性から粘着テープなどのテープ状のものが好ましい。ただしテープに限らず塗布可能なシーラント樹脂であっても良く、熱により溶融し接着可能なものであればどのような形態のものでも良い。また、外装シート4は、素子10および20を密封し、シート4の内部に、空気や水分が進入するのを防止するもので構成してある。具体的には、外装シート4は、単層シートでも良いが、図2Aに示すように、金属シート4Aを、内側シート4Bおよび外側シート4Cとで挟むように積層してある多層シートであることが好ましい。
金属シート4Aは、たとえばアルミニウム,ステンレス等で構成してあることが好ましく、内側シート4Bは、電気絶縁材で構成してあり、電解質溶液とは反応しにくく熱シール可能なポリプロピレンなどの隔壁シートと同様な材質で構成してあることが好ましい。また、外側シート4Cは、特に制限されず、たとえばPET、PC、PES、PEN、PI、フッ素樹脂、PE、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などで構成してあることが好ましい。外装シート4の厚みは、好ましくは、5〜50μmである。
リード端子18,19,29は、集電体層13,15,23,25に対して電流の入出力端子の役割を果たす導電性部材であり、矩形板形状をなしている。リード端子18,19,29の厚さは、好ましくは、20〜1000μm程度である。
外装シート4で囲まれ、隔壁シート30により分離され、シール部40,42および44により各素子10および20をそれぞれ密封するための空間には、電解質溶液(図示せず)が充填され、その一部は、活性層12,14,22,24およびセパレータ層11および21の内部に含浸されている。なお、本実施形態では、中間集電体層15は、電解質溶液を浸透させない材質または構造であるが、ベース集電体層13および25は、電解質溶液を浸透させる材質または構造であってもよい。
電解質溶液としては、電解質を有機溶媒に溶解させたものが使用される。電解質としては、例えば、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート(TEABF )、トリエチルモノメチルアンモニウムテトラフルオロボレート(TEMABF )等の4級アンモニウム塩など、アンモニウム塩、アミン塩、或いはアミジン塩などを用いるのが好ましい。なお、これらの電解質は1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、有機溶媒としては、公知の溶媒を使用することができる。有機溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、スルホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル、メトキシアセトニトリルなどが好ましく挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を任意の割合で混合して使用してもよい。
第1素子10のための空間に収容される第1電解質溶液と、第2素子20のための空間に収容される第2電解質溶液とは、同じでも異なっていても良いが、同じであることが好ましい。製造が容易になるからである。これらの第1電解質溶液と第2電解質溶液とは、中間集電体15がヒートシールなどで液密に固定してある隔壁シート30とシール部40,42および44とで、相互に分離される。
本実施形態では、各集電体層13,15,25の第1シール部40側の端部が、集電体層12,14,22,24に対して突出してあり、それらの端部内側に、薄板状のリード端子18,19,29の後端が超音波溶接、スポット溶接などにより接続してある。各リード端子18,19,29の後端が各集電体層13,15,25の端部と接続する位置は、図1(A)および図2Aに示すように、Z軸方向で異なると共に、Y軸方向にも異なる。
各リード端子18,19,29の先端は、図2Aに示すように、第1シール部40を貫通して、第1シール部40の外部に引き出される。第1シール部40は、各リード端子18,19,29が引き出される部分であり、第3シール部42および第2シール部44に比較して、特に密封性が要求され、その合計の厚みT0は、EDLC2の各部分の中で最も厚くなる部分である。本実施形態では、後述する手法を採用することにより、この部分の厚みT0を、0.9mm以下、好ましくは0.5mm以下にし、しかも好適な密封性能を保持することに成功している。
図1に示すように、本実施形態では、第1シール部40では、第1リード端子18と中間リード端子19と第2リード端子29とが、第1シール部40の長手方向(Y軸方向)に沿って全て異なる位置で第1シール部40の外部に引き出されている。
本実施形態では、第2リード端子29と中間リード端子19との隙間W3は、第1リード端子18と中間リード端子19と隙間と同じでも異なっても良い。第2リード端子29(第1リード端子18も同様)のY軸方向の幅W1と、中間リード端子のY軸方向の幅W2は、同じでも異なっていても良い。幅W1は、具体的にはたとえば1〜4mmが好適である。また、EDLC2のY軸方向の幅W0は、ICカード内に収容する場合には、好ましくは、10〜50mmであり、X軸方向の長さL0は、好ましくは、10〜50mmである。
本実施形態では、第1リード端子18(第2リード端子29も同様)は、中間リード端子19よりも、X軸方向に突出して形成してある。すなわち、図2Aに示すように、第1リード端子18(第2リード端子29)の第1シール部40からの突出長さL1は、中間リード端子19の突出長さL2よりも長い。突出長さL2は、好ましくは、3〜10mmであり、L1−L2は、好ましくは、1〜3mmである。L1>L2とすることで、端子の取り扱いミスを防止することができる。
本実施形態では、従来では最も漏れが発生しやすい第1シール部40は、後述するように、隔壁シート30の周縁部が、密封用テープ40aと熱シール時の加熱により一体化されて形成される。その際に、外装シート4の内周面に形成してある内側シート4Bも一体化され、第1シール部40での密封性を向上させる。また、隔壁シート30の周縁部が、第1シール部40と一体化されるために、第1素子10を収容する空間と第2素子20を収容する空間の隔離も良好に保たれる。
また、第2シール部44では、外装シート4の折り返し周縁部4cで折り曲げられて、隔壁シート30のボトム側周縁部が挟み込まれ、熱シール時の加熱により、隔壁シート30のボトム側周縁部が外装シート4の内側シート4Bと一体化される。その結果、第2シール部44での密封性が確保され、第1素子10を収容する空間と第2素子20を収容する空間の隔離も良好に保たれる。
図1(A)に示す第3シール部42では、外装シート4の表面4aおよび裏面4bにおける各サイド周縁部4eにより、隔壁シート30のサイド側周縁部が挟み込まれ、熱シール時の加熱により、隔壁シート30のサイド側周縁部が外装シート4の内側シート4Bと一体化される。その結果、第3シール部42での密封性が確保され、第1素子10を収容する空間と第2素子20を収容する空間の隔離も良好に保たれる。
第1シール部40の長手方向の両端には、それぞれ第3シール部42の一端が接続するように連続して形成してあり、これらの第3シール部42の他端を接続するように、第2シール部44が連続して形成してある。そのため、外装シート4の内部は、隔壁シート30によりZ軸方向に分離された状態で、外装シート4の外部に対して良好に密封される。
本実施形態のEDLC2では、外装シート4の内部に、隔壁シート30により仕切られている2つ以上の素子10,20を収容することが可能である。そのため、高電圧に対応可能である。しかも、2つ以上の素子10,20が隔壁シート30を介して積層してあるため、水平方向に2つ以上の素子を配置する場合に比較して、デバイスの小型化にも寄与する。
さらに本実施形態では、中間電極50の一方の面に形成してある第2活性層22が貫通孔32に密封されて入り込み、隔壁シート30に固定された中間集電体層15が、第1電極17の集電体層と第2電極26の集電体層とを兼ねる。そのために、貫通孔32に入り込んでいる第2中間活性層22の厚みと、共用化している中間集電体層15に相当する厚みを低減することができ、デバイス2の厚みをさらに薄くすることができる。また、このような構成を採用することで、第1素子10と第2素子20とを直列に接続することが容易になる。
また本実施形態では、第1内部電極17および第2内部電極26の双方を構成する中間集電体層15を隔壁シート30に液密に固定するために、第1内部電極17を外装シート4に対して固定する場合に比較して、第1内部電極17と外装シート4と絶縁を保持しやすいと共に、デバイスを折り曲げたときの衝撃に対する耐性に優れている。
また本実施形態では、中間集電体層15には、中間リード端子19を接続してあり、中間リード端子19を外部のバランス回路などに接続することで、電圧の制御を容易に行うことができる。ただし、本発明では、中間集電体層15には、中間リード端子19を接続させないことで、第1シール部40の厚みをさらに低減することができる。
また、本実施形態では、図9Bに示すように、第2中間活性領域22の平面方向(X−Y方向)の領域Sm2が、第1中間活性層14の平面方向の領域Sm1と重複する平面位置に形成してある。また、これらの領域Sm1およびSm2の面積も略一致する。第2中間活性領域22の平面方向の領域Sm2は、貫通孔32の開口領域Sh0と重複するように形成してあり、これらの面積も略一致する。
ただし、本実施形態では、第1中間活性層14の平面方向の領域Sm1が、第1ベース活性層12の平面方向の領域Sb1の範囲内に含まれる関係、あるいは逆の関係にあり、
第2中間活性層22の平面方向の領域Sm2が、第2ベース活性層24の平面方向の領域Sb2の範囲内に含まれる関係、あるいは逆の関係にあってもよい。
このような関係にすることで、中間電極50に対して、中間電極ではない第1内部電極16または第2内部電極27がセパレータ層11または21を介して、平面方向に多少位置ズレして配置されたとしても、活性層12,14相互の重複部分の面積、または活性層22,24相互の重複部分の面積が変化せず、目的とする安定した性能を確保しやすい。すなわち、位置ずれによる容量減少の軽減と、抵抗増加のバラツキの軽減を図ることができる。また、各素子10および20のバランスも良くなる。なお、本発明では、これらの活性層12,14,22,24の領域の平面方向位置が相互に略一致(面積が相互に略同一)であってもよい。
さらに、本実施形態のEDLC2では、第1リード端子18と中間リード端子19と第2リード端子29とが、直線状の第1シール部40の長手方向(Z軸方向)に沿って異なる位置でシール部40の外部に引き出されている。このため、リード端子18,19,29の引出部におけるシール部40のZ軸方向の厚みを低減することが可能である。
ICカード内での電池製品の厚みは、たとえば0.9mm以下と非常に薄いことが要求され、EDLCの薄型化で問題となるのは、リード端子18,19,29の引出部におけるシール部40の厚みである。すなわち、他の部分は薄くできても、従来では、リード端子18,19,29の引出部におけるシール部40の厚みを0.9mm以下にすることは困難であったが、本実施形態において初めて可能になった。すなわち、本実施形態では、2つ以上のセルを積層させながら、0.9mm以下(さらに好ましくは0.6mm以下、特に好ましくは0.5mm以下)の厚みを実現することができる。
さらに本実施形態のEDLC2では、最終的に第1リード端子18を正極とし、第2リード端子29を負極として使用することで、電解質溶液が分離された素子10,20が直列接続され、耐電圧が向上する。ELDCでは、単一の素子での耐電圧が最大で約2.85V程度と決まっており、用途に合わせて耐電圧を向上させるには、素子を直列に接続することが効果的である。本実施形態のELDCは、きわめて薄く、しかも十分な耐電圧を有することから、ICカードなどの薄型電子部品に内蔵するための電池として好適に用いることができる。
次に、図3〜図16を用いて、本実施形態のEDLC2の製造方法の一例について説明する。
図3(A)、図3(B)、図9Aおよび図9Bに示すように、まず、中間電極50を準備する。中間電極50を形成するために、中間集電体層15の表裏面に、活性炭を塗布することなどにより、活性層14および22を形成する。これらの活性層14および22の領域Sm1およびSm2は、同じでも異なっていても良いが、好ましくは略同一であり、平面方向に略一致する位置に形成される。活性層14および22の厚みは、同じであることが好ましく、しかも、隔壁シート30の厚みと略同一であることが好ましい。活性層22が貫通孔32の内部に入り込んだ場合に、活性層22の表面と隔壁シート30の上面が面一になるからである。
次に、図4および図9Bに示すように、リード端子19の後端を、中間集電体層15における活性層14が形成されていない端部に超音波溶接などで接続する。リード端子19には、前述した第1シール部40となるX軸方向位置に、密封用テープ40aが、端子19を挟み込むように接着してある。次に、図5および図9Bに示すように、貫通孔32が形成してある隔壁シート30を準備する。本実施形態では、貫通孔32の形状は四角形であるが、それに限定されない。
次に、図6および図9Bに示すように、中間電極50の第2中間活性層22が貫通孔32の内部に入り込むように、中間集電体層15の周縁部を隔壁シート30の貫通孔32の周囲に沿って熱シールにより液密に固定する。第2中間活性層22が貫通孔32の内部から脱落しないように、図7に示すように、テープ46により仮止めしても良い。
これらの作業と並行して、図9Bに示す第1電極16、第2電極27、セパレータ層11および21を準備する。各集電体層13,25の第1シール部側の端部の内側には、それぞれリード端子18,29の後端が超音波溶接などで接続してある。各リード端子18,19には、密封用テープ40aが、リード端子19と同様にして貼着してある。
次に、図8、図9Aおよび図9Bに示すように、セパレータ層11を介して第1電極16を中間電極50の第1中間活性層14に対して積層すると共に、セパレータ層21を介して第2電極27を中間電極50の第2中間活性層22に対して積層する。このように積層することで、隔壁シート30の一方の面には第1素子10が形成され、他方の面には、第2素子20が形成される。
なお、各リード端子18,19,29には、前述した第1シール部40となるX軸方向位置に、密封用テープ40aが、各端子18,19,29を挟み込むように接着してある。各端子18,19,29は、Y軸方向に所定間隔(図1(A)に示す幅W3)で離れて配置してあり、テープ40aのY軸方向の幅は、各端子18,19,29に接着してあるテープ40a相互が接触しないような幅であることが好ましい。
具体的には、テープ40aのY軸方向の幅は、好ましくは端子29の幅W1に対して0.5〜3mm長い。テープ40aのY軸方向の幅が狭すぎると、図2Aに示す第1シール部40におけるシール性が十分でなくなる可能性があり、幅が広すぎると、テープ同士が重なり第1シール部の厚みT0が大きくなり好ましくない。
テープ40aのX軸方向の幅は、図2Aに示す第1シール部40のX軸方向の長さL3に対応し、好ましくは、2〜4mmである。
次に、図10に示すように、隔壁シート30を挟み込むように配置された素子10および20の全体を覆うように、外装シート4を折り返し周縁部4cで折り曲げて、シートの表面4aおよび裏面4bで素子10,20を覆う。
なお、外装シート4および隔壁シート30は、Y軸方向に予め長く形成してある。外装シート4および隔壁シート30のX軸方向の幅は、外装シート4の第1シール部側の周縁部4dおよび隔壁シート30の周縁部がテープ40aと重複するように調整されている。
次に、図11に示すように、隔壁シート30を挟み込むように配置された素子10および20の全体を覆う外装シート4を、治具60にセットし、外装シート4の折り返し周縁部4cを加圧加熱し、第2シール部44を形成する。
次に、図12に示すように、外装シート4の第1シール部側の周縁部4dを加圧加熱し、第1シール部40を形成する。そのときに、隔壁シート30の周縁部が、密封用テープ40aと熱シール時の加熱により一体化されて形成される。その際に、外装シート4の内周面に形成してある内側シート4B(図2A参照)も一体化され、第1シール部40での密封性が向上する。
次に、図13に示すように、片側のみの第3シール部42を、前述と同様な熱シールにより形成し、次に、図14に示すように、第3シール部42が形成されていない外装シート4の開口端62から電解質溶液を注入し、その後に、図15に示すように、最後の第3シール部42を、前述と同様な熱シールにより形成する。
次に、図16に示すように、第3シール部42の外側の切断線64に沿って外装シート4を隔壁シート30と共に切断し、余分な外装シート4’を除去することで、本実施形態のEDLC2が得られる。
本実施形態の製造方法では、第1シール部40は、第1リード端子18と中間リード端子19と第2リード端子29とをそれぞれ挟み込む密封用テープ40aが、隔壁シート30の周縁部と共に、外装シート4の第1シール部側の周縁部4dの間に挟み込まれて熱シールされることで形成される。熱シールすることで、密封用テープ40aと隔壁シート30の周縁部とが熱で一体化され、リード端子18,19,28,29の取り出し部において、外装シート4の内部の密封が良好になる。また密封を良好に保ちながら、第1シール部40の厚みを最小限に薄くすることができる。
このように構成することで、EDLC2の厚みを薄く保持しながら、外装シート4の内部において、第1素子10の第1電解質溶液と第2素子20の第2電解質溶液との隔離を図り、しかも、これらの溶液が外装シート4の外部に漏れることを有効に防止することができる。
第2実施形態
図1(B)および図2Bに示すように、本実施形態のEDLC2aは、第1シール部40から引き出された第1リード端子18,19および第2リード端子28,29の折れ曲がりを防止するサポートシート4fをさらに有する。その他は、第1実施形態と同様なので、以下の説明では、共通する部分の説明は一部省略し、相違する部分について詳細に説明する。
前述した第1実施形態では、図2Aに示すように、外装シート4の第1シール部側の周縁部4dでは、外装シート4の表面4aと裏面4bとでX軸方向の位置が同じである。これに対して、本実施形態では、サポートシート4fは、第1シール部40に位置する外装シート4の第1シール部側の周縁部4dの1つを外側に延長して形成してある。
このようにして構成することで、サポートシート4fの形成が容易になる。サポートシート4fの突出長さL4は、第1リード端子18および第2リード端子29の突出長さL1よりも長い。なお、L4−L1は、好ましくは0.5〜2mmである。
このように構成することで、第1シール部40から引き出された第1リード端子18,19および第2リード端子28,29の折れ曲がりを有効に防止することができる。また、L4>L1とすることで、リード端子18が、外装シート4の第1シール部側の周縁部4dにおける金属シート(図2Aの金属シート2A)露出端に接触するおそれがなくなり、確実に短絡防止を図れる。
また本実施形態では、リード端子18,19および29を、たとえば熱シールでサポートシート4fに固定することで、端子強度をさらに増加させることができる。外装シート4fに固定することで、端子ズレが起こり難くなり、ACF接続などの様々な端子接続が容易になる。
その他の実施形態
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば、本発明が適用されるラミネート型の電気化学デバイスとしては、EDLCに限らず、リチウム電池やリチウム電池キャパシタなどにも適用することができる。
また、上述した実施形態では、四角形状の外装シート4の1辺のみで、全てのリード端子18,19,28,29をシール部の外部に取り出しているが、本発明は、これに限定されず、四角形状の外装シート4の別々の辺の位置から各リード端子18,19,28,29を取り出すように構成しても良い。
さらに、上述した実施形態では、1枚の外装シート4を折り返した場合の構造を説明してきたが、外装シートを2枚用意し対向して貼り合わせ周縁(4辺)を熱シールしてもよい。この場合、更なる厚みの低減を図ることができるため好ましい。
また、上述した実施形態では、第1素子10の上に第2素子20が積層してあるが、その積層順序は特に限定されない。また、本発明では、第2素子20の上に、さらに、隔壁シート30を介して、図示省略してある第3素子を、前述した第1素子10と第2素子20との関係と同様にして積層しても良い。その場合には、第2素子20の一方の第2内部電極が、第3素子の第3内部電極を兼ねるように構成しても良い。第3素子の上には、同様にして第4素子以降も積層することができる。なお本発明では、第1、第2および第3の概念は、相対的な概念であり、第1が第2または第3にもなり得ると共に、第4以降が、第1、第2および第3のいずれかに該当しても良い。
2,2a… 電気二重層キャパシタ
4… 外装シート
4a… 表面
4b… 裏面
4c… 折り返し周縁部
4d… 第1シール部側の周縁部
4e… サイド周縁部
4f… サポートシート
10… 第1素子
11… 第1セパレータ層
12… 第1ベース活性層
14… 第1中間活性層
13… 第1ベース集電体層
15… 中間集電体層
16,17… 第1内部電極
18… 第1リード端子
19… 中間リード端子
20… 第2素子
21… 第2セパレータ層
22… 第2中間活性層
24… 第2ベース活性層
25… 第2ベース集電体層
26,27… 第2内部電極
29… 第2リード端子
30… 隔壁シート
32… 貫通孔
40… 第1シール部
42… 第3シール部
44… 第2シール部
50… 中間電極

Claims (8)

  1. 第1セパレータ層を挟むように一対の第1内部電極が積層してある第1素子と、
    第2セパレータ層を挟むように一対の第2内部電極が積層してある第2素子と、
    少なくとも前記第1素子と前記第2素子とを覆う外装シートと、
    前記外装シートの内部で、前記第1素子と前記第2素子との間に積層され、第1電解質溶液と第2電解質溶液とを隔離する隔壁シートと、
    前記一対の第1内部電極のうちの少なくとも1つの第1内部電極に接続される第1リード端子と、
    前記一対の第2内部電極のうちの少なくとも1つの第2内部電極に接続される第2リード端子と、を有する電気化学デバイスであって、
    前記隔壁シートには、表裏面を貫通する貫通孔が形成してあり、前記隔壁シートに近接する前記第1内部電極の一方の面に形成してある電極部分が前記貫通孔に密封されて入り込むように、前記第1内部電極が前記隔壁シートに液密に固定され、
    前記隔壁シートに固定された前記第1内部電極の少なくとも一部が、前記第2素子におけるいずれか一方の前記第2内部電極の少なくとも一部を兼ねていることを特徴とする電気化学デバイス。
  2. 前記隔壁シートに固定された前記第1内部電極は、
    前記第2内部電極を兼ねる中間電極として機能し、
    中間集電体層と、
    前記中間集電体層の一方の面に形成してある第2中間活性層と、
    前記中間集電体層の他方の面に形成してある第1中間活性層と、を有し、
    前記第2中間活性層が、前記隔壁シートの前記貫通孔に入り込む前記電極部分である請求項1に記載の電気化学デバイス。
  3. 前記中間電極ではない前記第1内部電極は、
    前記第1中間活性層に対して前記第1セパレータ層を挟んで配置される第1ベース活性層と、
    前記第1ベース活性層を保持する第1ベース集電体層と、を有し、
    前記中間電極ではない前記第2内部電極は、
    前記第2中間活性層に対して前記第2セパレータ層を挟んで配置される第2ベース活性層と、
    前記第2ベース活性層を保持する第2ベース集電体層と、を有し、
    前記第1ベース集電体層には前記第1リード端子が接続され、
    前記第2ベース集電体層には前記第2リード端子が接続されている請求項2に記載の電気化学デバイス。
  4. 前記中間集電体層には、中間リード端子が接続してある請求項3に記載の電気化学デバイス。
  5. 前記外装シートの周縁部が前記隔壁シートの周縁部を挟み込むように一体化されるシール部をさらに有し、
    前記シール部では、前記第1リード端子と前記第2リード端子とが、前記シール部の長手方向に沿って異なる位置で前記シール部の外部に引き出されている請求項1〜4のいずれかに記載の電気化学デバイス。
  6. 前記中間リード端子が、前記シール部に沿って前記第1リード端子と前記第2リード端子との間で、前記シール部の外部に引き出されている請求項5に記載の電気化学デバイス。
  7. 前記第1中間活性層の平面方向の領域が、前記第1ベース活性層の平面方向の領域の範囲内に含まれる関係、あるいは逆の関係にあり、
    前記第2中間活性層の平面方向の領域が、前記第2ベース活性層の平面方向の領域の範囲内に含まれる関係、あるいは逆の関係にある請求項3〜6のいずれかに記載の電気化学デバイス。
  8. 前記シール部から引き出された前記第1リード端子および前記第2リード端子の折れ曲がりを防止するサポートシートをさらに有する請求項5〜7のいずれかに記載の電気化学デバイス。
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