JP2014109096A - 乾式壁構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】高遮音性の要求を満たすことのできる乾式壁構造を提供する。
【解決手段】乾式壁(1)は、隣り合う第1空間および第2空間を仕切る仕切り線に沿って配置される基礎部材(2)と、基礎部材の一方面側および他方面側にそれぞれ固定される面部材(4)とを備える。基礎部材(2)は、第1空間側に、間隔を置いて配置される複数の第1のスタッド(21)と、第2空間側に、間隔を置いて配置される複数の第2のスタッド(22)と、複数の第1のスタッド(21)それぞれの軸方向両端を抱え込むように配置される一対の第1のランナー(31)と、仕切り線と直交する方向において、第1のランナー(31)とは所定の隙間を有して、複数の第2のスタッド(22)それぞれの軸方向両端を抱え込むように配置される一対の第2のランナー(32)とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、乾式壁構造に関し、特に、界壁、または、遮音性が要求される間仕切り壁に適用可能な乾式壁の構造に関する。
従来より、長屋や共同住宅等の界壁に、乾式壁が使用されている。乾式壁では、一般的に、基礎部材の一方面側および他方面側に、二層の石膏ボードが固定される。基礎部材は、複数のスタッドと、それらを固定するために天井および床に取付けられるランナーとを含む。
このような乾式壁において、たとえば特許第4241322号(特許文献1)では、複数のスタッドを千鳥状に配置した壁構造が開示されている。
特許第4241322号
複数のスタッドを千鳥状に配置した場合、スタッドの一方面は石膏ボードと接するが、他方面側には空間ができるため、スタッドを介した音の伝搬を遮る効果がある。しかしながら、複数のスタッドを千鳥状に配置するだけでは、高遮音性の要求を十分に満たすことができない。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、高遮音性の要求を満たすことのできる乾式壁構造を提供することである。
この発明のある局面に従う乾式壁構造は、隣り合う第1空間および第2空間を仕切る仕切り線に沿って配置される基礎部材と、基礎部材の一方面側および他方面側にそれぞれ固定される面部材とを備える。基礎部材は、第1空間側に、間隔を置いて配置される複数の第1のスタッドと、第2空間側に、間隔を置いて配置される複数の第2のスタッドと、複数の第1のスタッドそれぞれの軸方向両端を抱え込むように配置される一対の第1のランナーと、仕切り線と直交する方向において、第1のランナーとは所定の隙間を有して、複数の第2のスタッドそれぞれの軸方向両端を抱え込むように配置される一対の第2のランナーとを含む。
好ましくは、第1のスタッドおよび第2のスタッドは、各々、長辺と短辺とを有する断面長方形状であり、短辺を、面部材に対して直交する方向に配置する弱軸配置構造である。
また、複数の第1のスタッドおよび複数の第2のスタッドのうちの少なくとも1つは、一方の長辺が開口を有する開放断面であることが望ましい。
また、壁構造は、仕切り線に沿って、基礎部材と面部材との間に配置される鉄板をさらに備えていてもよい。
好ましくは、各面部材は、材質および厚みの異なる二層の石膏ボードを含む。
二層の石膏ボードは、露出側に、強化石膏ボードを有することが望ましい。
本発明によれば、第1のランナーと第2のランナーとが、仕切り線と直交する方向において所定の隙間を有して配置されるため、ランナーを介した音の伝搬を遮ることができる。したがって、壁全体において、サウンドブリッジが形成される箇所をなくすことができる。その結果、高遮音性の要求を満たすことができる。
本発明の実施の形態1における乾式壁の構造を示す縦断面図である。 図1のII−II線で切断した場合の乾式壁の部分断面図である。 本発明の実施の形態1における乾式壁のスタッドの配置例を示す横断面図である。 本発明の実施の形態1の乾式壁において、天井部分における音の伝搬イメージを示す概念図である。 本発明の実施の形態1における乾式壁および比較例における乾式壁それぞれの遮音性能を示すグラフである。 本発明の実施の形態2における乾式壁の構造を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態2における乾式壁の構造を示す横断面図である。 本発明の実施の形態2における乾式壁の遮音性能を示すグラフである。 一般的な第1の乾式壁におけるスタッドの配置例を示す横断面図である。 一般的な第2の乾式壁におけるスタッドの配置例を示す横断面図である。 一般的な第2の乾式壁の構造例を示す縦断面図である。 一般的な第2の乾式壁において、天井部分における音の伝搬イメージを示す概念図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
本実施の形態に係る乾式壁は、共同住宅、長屋および寄宿舎等の住戸が連続する建築物における界壁(戸境壁)、あるいは、音楽室等の高遮音性が求められる間仕切り壁が想定される。このような乾式壁は、隣り合う空間(部屋)を仕切るために、天井から床にかけて延びるように配置される。本実施の形態において、横断面において隣り合う空間を仕切る仮想的な線を「仕切り線」という。また、本実施の形態において、仕切り線と直交する方向を「表裏方向」という。
ここでまず、一般的な乾式壁の構造について簡単に説明する。
図9は、一般的な第1の乾式壁におけるスタッドの配置例を示す横断面図である。図10は、一般的な第2の乾式壁におけるスタッドの配置例を示す横断面図である。図11は、一般的な第2の乾式壁の構造例を示す縦断面図である。
図9を参照して、乾式壁101Aでは、対向する面部材104間に、複数の鋼製のスタッド120が間隔を置いて配置されている。各スタッド120の横断面は、短辺と長辺とを有する筒状の長方形状である。一般的に、スタッド120は、強軸配置されている。つまり、スタッド120は、長辺と面部材104に対して直交する方向(表裏方向)とが平行となるよう配置されている。面部材104は、各々、材質および厚みが等しい二層(二重)の石膏ボード141により構成されている。各石膏ボード141の厚みは、たとえば12.5mmである。
各スタッド120は、対向する2つの短辺それぞれが面部材104と面接触している。したがって、スタッド120がサウンドブリッジとなり、一方側の空間で発生した音Sは、スタッド120を介して他方側の空間へ伝搬されてしまう。
これに対し、図10に示す乾式壁101Bでは、複数のスタッド120が、千鳥状に配置されている。そのため、各スタッド120は、一方の短辺側のみにおいて、面部材104と面接触する。このように、乾式壁101Bにおいては、他方の短辺側とそれに対向する面部材104との間には空間ができるため、一方側の空間で発生した音Sは、乾式壁101Bの中空層において減衰される。したがって、遮音性が要求される界壁または間仕切り壁においては、複数のスタッド120が千鳥配置されることが多い。
このように、複数のスタッド120を強軸方向かつ千鳥状に配置する場合、隣り合うスタッド120は、整列方向に重なって配置される。そのため、図11に示されるように、複数のスタッド120の軸方向両端は、表裏方向において共通の鋼製のランナー131,133によって固定される。この場合、ランナー131,133によって抱え込まれる部分には、各スタッド120の配置位置を固定するためのスペーサ135が挿入される。
このように、各取り付け場所(天井または床)において、複数のスタッド120を、表裏方向に共通のランナーで固定する場合、図12に示されるように、一方側の空間で発生した音Sは、たとえば天井側のランナー131を介して、他方側の空間へ伝搬されてしまう可能性がある。つまり、ランナー131,133がサウンドブリッジを形成してしまう可能性がある。
そこで、本実施の形態では、ランナーを表裏方向に独立して設けることとしている。以下に、本実施の形態に係る乾式壁の構造例について、詳細に説明する。
<実施の形態1>
(構造について)
はじめに、本発明の実施の形態1に係る乾式壁の構造について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1における乾式壁1の構造を示す縦断図である。図2は、図1のII−II線で切断した場合の乾式壁1の部分断面図である。なお、図1および2において、紙面右側を第1空間、紙面左側を第2空間として説明する。また、図2における仮想線A1は、仕切り線を示し、矢印A2は、表裏方向を示している。
図1および図2を参照して、乾式壁1は、仕切り線に沿って、天井から床にかけて延びるように配置される基礎部材2と、基礎部材2の一方面側および他方面側にそれぞれ固定される面部材4とを備えている。
基礎部材2は、第1空間側に間隔をおいて配置される複数のスタッド21と、第2空間側に間隔をおいて配置される複数のスタッド22とを含む。これらのスタッド21および22は、それぞれ、第1空間側および第2空間側において、直線状に整列している。各スタッド21,22は、鋼製であり、横断面の形状は、たとえば短辺が45mm、長辺が65mmの略長方形状である。なお、本実施の形態において、スタッド21の第1空間側の面およびスタッド22の第2空間側の面、すなわち面部材4と接する側の側面を、「表面」という。また、スタッド21の第2空間側の面およびスタッド22の第1空間側の面、すなわち表面の反対側の側面を、「裏面」という。
基礎部材2は、また、複数のスタッド21それぞれの軸方向両端を抱え込むように配置される一対のランナー31,33と、複数のスタッド22それぞれの軸方向両端を抱え込むように配置される一対のランナー32,34とを含む。第2空間側のランナー32,34は、表裏方向において、第1空間側のランナー31,33とは所定の隙間を有して配置されている。
上側のランナー31および32は、各々、表裏方向両端に下向きの鍔を有している。ランナー31の鍔の内側面が、スタッド21の表面および裏面と接し、ランナー32の鍔の内側面が、スタッド22の表面および裏面と接している。これにより、スタッド21,22の天井側の端部は、それぞれ、ランナー31,32によって完全に抱え込まれる。下側のランナー33および34は、各々、表裏方向両端に上向きの鍔を有している。ランナー32の鍔の内側面が、スタッド21の表面および裏面と接し、ランナー34の鍔の内側面が、スタッド22の表面および裏面と接している。これにより、スタッド21,22の床側の端部は、それぞれ、ランナー32,34によって完全に抱え込まれる。
なお、上側のランナー31,32、および、下側のランナー33,34は、それぞれ、たとえばH型鋼71,72で造られた建物の天井および床の梁に固定される。
このように、本実施の形態では、取り付け場所ごとに、表裏方向に独立して2つのランナーが設けられている。したがって、図4に示されるように、一方側の空間において発生した音Sは、たとえば天井側においても、ランナー31,32間の隙間3において遮断され、他方側の空間への伝搬を回避することができる。その結果、本実施の形態における乾式壁1によれば、図10,11に示した乾式壁101Bのような一般的な遮音壁よりも高遮音性の要求を満たすことができる。
ここで、図2および図3を参照して、複数のスタッド21,22の配置例について説明する。図3は、本発明の実施の形態1における乾式壁1のスタッド21,22の配置例を示す図であり、表裏方向に切断した場合の乾式壁1の断面図である。
本実施の形態において、各スタッド21,22は、弱軸配置されている。つまり、各スタッド21,22は、その短辺と面部材4に対して直交する方向(表裏方向)とが平行となるように配置されている。この場合でも、遮音性能が低下することのないように、各スタッド21,22の板厚は、図10等に示した強軸配置されたスタッド120の板厚と同等であってよい。また、各スタッド21,22は、遮音性を考慮すると、閉鎖断面よりも、一方の長辺(裏面側)が開口を有する開放断面であることが望ましい。一方で、本実施の形態では、スタッド21,22が弱軸配置であるため、開放断面のスタッドは、壁の強度を担保できる範囲でのみ、すなわち部分的に、取り入れられることが望ましい。たとえば、第1空間および第2空間それぞれの部屋の種類(台所、リビングなど)に応じて、特に強度を必要とする空間側のスタッドのみを開放断面としてもよい。
このように、本実施の形態では、スタッド21,22が弱軸配置される。そのため、スタッド21とスタッド22との間の表裏方向の間隔L2(図2)をたとえば10mmとした場合、本実施の形態では、対向する面部材4間の距離、すなわち基礎部材2の厚みL1(図3)は、100mmである。このように、本実施の形態によれば、取り付け場所ごとに表裏方向に独立して2つのランナーを設けても、基礎部材2の厚みL1が増大してしまうことを回避できる。
なお、第1空間側のスタッド21と第2空間側のスタッド22との間の隙間L2は、たとえば5mm以上15mm以下の範囲で定められることが望ましい。この間隔の下限値は、少なくとも、第1空間側のランナー31(33)と第2空間側のランナー32(34)とが表裏方向に隙間を有し得る値であり、上限値は、基礎部材2間の厚みを考慮した値である。ランナー32,34(31,33)間の隙間は、たとえば5mm以下の範囲で定められてよい。
複数のスタッド21,22は、また、上述の乾式壁101Bと同様に、対向する面部材4間において千鳥状に配置されている。つまり、隣接するスタッド21およびスタッド22が、表裏方向に重ならないように互い違いに配置されている。なお、本実施の形態では、表裏方向においてスタッド21,22間に空間(隙間L2)があるため、スタッド21およびスタッド22は、表裏方向に少なくとも一部重なっていてもよいし、完全に重なっていてもよい。
複数のスタッド21は、仕切り線に沿って所定ピッチで配置されている。複数のスタッド22は、柱51を中心として、仕切り線に沿って所定ピッチで配置されている。柱51の第2空間側には、石膏ボード41を貼り付ける下地52として、たとえばベニヤ板が配置されている。また、各列(第1空間側または第2空間側)において、隣り合うスタッド21(22)間には、吸音材53として、たとえばグラスウールが設けられている。これにより、スタッド21,22の裏面側に吸音材53が密着されるため、一方側の空間から発生した音が吸音材53で吸音され、遮音性が高められる。
なお、本実施の形態では、スタッド21,22が弱軸配置であるため、壁の強度を確保するために、スタッドが強軸配置された乾式壁101B(図10)よりも、各列において、スタッドの本数を多く設けてもよい。その場合、一部分においてのみ、スタッドを配置するピッチを小さくしてもよい。たとえば、第1空間および第2空間それぞれの部屋の種類に応じて、特に強度を必要とする空間側のピッチを、他方よりも小さくしてもよい。
図1および図3を参照して、面部材4は、各々、基礎部材2側に配置される石膏ボード41と、空間側に露出して配置される強化石膏ボード42とで構成されている。強化石膏ボード42は、耐火性能を強化するために、ガラス繊維等が混入された石膏ボード(網入り強化石膏ボード)である。強化石膏ボード42は、石膏ボード41の厚みよりも大きいことが望ましい。具体的には、石膏ボード41の厚みは、たとえば9.5mmであり、強化石膏ボード42の厚みは、たとえば15mmである。
面部材4を上記のような構成とすることで、耐火性能1時間を確保することができる。図9や図10に示した面部材104を採用した場合の耐火性能は「準耐火」であったところ、本実施の形態における面部材4を採用した場合の耐火性能は「耐火」である。なお、一般的な面部材104の厚みは略25mmであるのに対し、本実施の形態における各面部材4の厚みは、略24.5mmである。このように、本実施の形態に係る乾式壁1によれば、面部材4の厚みは、一般的な乾式壁101A,101Bの面部材104の厚み以下であるにもかかわらず、耐火性能を向上させることができる。したがって、本実施の形態に係る乾式壁1は、高遮音性能および耐火性能の両方を満たすことができる。
(遮音性能について)
次に、図10,11に示した乾式壁101Bを比較例として、本実施の形態の乾式壁1の遮音性能について具体的に説明する。なお、乾式壁101Bは、乾式壁1と同様に、中空層には吸音材53が配置されている。また、各面部材104と柱51との間には、下地52が挿入されている。
図5は、本発明の実施の形態1における乾式壁1および比較例における乾式壁101Bそれぞれの遮音性能を示すグラフである。なお、図5には、JIS A 1416で規定される「実験室における建築部材の空気音遮断性能の測定方法」またはJIS A 1419−1で規定される「建築物及び建築部材の遮音性能の評価方法−第1部:空気音遮断性能」に基づく実験結果が示されている。
図5を参照して、横軸にオクターブバンド中心周波数(単位:Hz)、縦軸に音圧レベル差(単位:dB)をとったグラフにおいて、曲線11は、本実施の形態の乾式壁1の遮音性能を示している。曲線12は、比較例の乾式壁101Bの遮音性能を示している。図5に示されるように、どの周波数帯域においても、本実施の形態の乾式壁1の音圧レベル差の方が比較例における乾式壁101Bよりも大きく、遮音性能が高い。
また、比較例では、コインシデンス効果により音響透過損失は等級Rr−40程度であるが、本実施の形態では、コインシデンス効果が見られず、音響透過損失は等級Rr−50を超えている。これは、本実施の形態において、面部材104を構成する二層の石膏ボード41,42の材質および厚みを変え、コインシデンス周波数の異なる組合せとしているからである。
以上より、本実施の形態における乾式壁1を採用した場合、比較例における乾式壁101Bよりも遮音性能を2等級程度上げることができる。したがって、遮音性能を上げるために、鉛製の遮音シートを別途貼り付ける必要がなくなる。そのため、施工手間やコストを低減することができる。
また、面部材4の構成を上記のようにすることで、各面部材4の厚みを増大させることなく耐火性能を向上させることができる。したがって、別途遮熱材を設ける必要がないため、施工手間やコストを低減できる。また、これにより、遮熱材を圧縮充填する部分をなくすことができるため、遮音性能向上にも寄与する。
また、遮熱材を不要にすることで、二層の石膏ボード41,42を留め付けるビス本数が減少可能である。たとえば、端部のビスピッチ:200mm、中央のビスピッチ:300mmとすることができる。したがって、国土交通省の指針で定められたビスの間隔:端部100mm、中央150mmよりもビスピッチを大きくでき、施工手間やコストを低減できる。また、固定荷重を小さくできるため、躯体への負担を低減することもできる。
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2に係る乾式壁の構造について説明する。以下の説明においては、上記実施の形態1と異なる部分のみ詳細に説明する。
図6および図7は、それぞれ、本発明の実施の形態2における乾式壁1Aの構造の縦断面および横断面を示す図である。図6および図7は、それぞれ、実施の形態1で示した図1および図3に対応している。図6および図7において、実施の形態1の乾式壁1と同じ構成については、図1および図3で示した符号と同じ符号を付してある。
図6および図7を参照して、本実施の形態における乾式壁1Aは、遮音性をさらに高めるために、基礎部材2と各面部材4との間に鉄板6が挿入されている。鉄板6の板厚は、1mm未満であり、たとえば0.8mmである。したがって、乾式壁1Aに鉄板6を増貼りしても、実施の形態1の乾式壁1と全体の厚みは殆ど変らない。
図8は、本発明の実施の形態2における乾式壁1Aの遮音性能を示すグラフである。
図8を参照して、横軸にオクターブバンド中心周波数(単位:Hz)、縦軸に音圧レベル差(単位:dB)をとったグラフにおいて、曲線13は、本実施の形態の乾式壁1Aの遮音性能(予測値)を示している。曲線14は、実施の形態1の乾式壁1の遮音性能を示している。曲線14は、図5の曲線11と一致する。
図8に示されるように、どの周波数帯域においても、本実施の形態の乾式壁1Aの音圧レベル差の方が実施の形態1における乾式壁1よりも大きく、乾式壁1Aの音響透過損失は等級Rr−55を超えることが予測される。その結果、乾式壁1Aの遮音性能を、実施の形態1の乾式壁1よりもさらに1等級上げることが可能となる。
一般的に、遮音性を高めるために用いられる鉛シートは、重量が大きく、運搬、搬入および施工に負担がかかる。これに対し、鉄板6は、鉛シートよりも軽量である。また、鉄板6は、所定の大きさ(たとえば、450mm×800mm)に分割されたものが用いられる。したがって、鉛シートを用いる場合に比べて、運搬、搬入および施工の負担を軽減できる。
また、鉛の融点は330℃程度のため、鉛シートを用いると、耐火性能(1時間耐火)を満足することができない。これに対し、鉄の融点は1000℃を超えるため、鉄板6を用いた乾式壁1Aによると、高遮音性能だけでなく耐火性能も満足することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,1A,101A,101B 乾式壁、2,102 基礎部材、4,104 面部材、6 鉄板、21,22,120 スタッド、31,32,33,34 ランナー、41,141 石膏ボード、42 強化石膏ボード、51 柱、52 下地、53 吸音材、131,132 ランナー、135 スペーサ。

Claims (6)

  1. 隣り合う第1空間および第2空間を仕切る仕切り線に沿って配置される基礎部材と、
    前記基礎部材の一方面側および他方面側にそれぞれ固定される面部材とを備え、
    前記基礎部材は、
    前記第1空間側に、間隔を置いて配置される複数の第1のスタッドと、
    前記第2空間側に、間隔を置いて配置される複数の第2のスタッドと、
    前記複数の第1のスタッドそれぞれの軸方向両端を抱え込むように配置される一対の第1のランナーと、
    前記仕切り線と直交する方向において、前記第1のランナーとは所定の隙間を有して、前記複数の第2のスタッドそれぞれの軸方向両端を抱え込むように配置される一対の第2のランナーとを含む、乾式壁構造。
  2. 前記第1のスタッドおよび前記第2のスタッドは、各々、長辺と短辺とを有する断面長方形状であり、前記短辺を、前記面部材に対して直交する方向に配置する弱軸配置構造である、請求項1に記載の乾式壁構造。
  3. 前記複数の第1のスタッドおよび前記複数の第2のスタッドのうちの少なくとも1つは、一方の長辺が開口を有する開放断面である、請求項2に記載の乾式壁構造。
  4. 前記仕切り線に沿って、前記基礎部材と前記面部材との間に配置される鉄板をさらに備えた、請求項1〜3のいずれかに記載の乾式壁構造。
  5. 各前記面部材は、材質および厚みの異なる二層の石膏ボードを含む、請求項1〜4のいずれかに記載の乾式壁構造。
  6. 前記二層の石膏ボードは、露出側に、強化石膏ボードを有する、請求項5に記載の乾式壁構造。
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