JP2023051418A - 耐火建築物 - Google Patents

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峰雄 馬場
Mineo Baba
数典 仁部
Kazunori Nibe
洋輔 小濱
Yosuke Kohama
歩 牛山
Ayumi Ushiyama
憲一郎 兼
Kenichiro Kane
正柱 文
Jeong Ju Moon
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Abstract

【課題】耐火性能及び遮音性能を満たす界壁において施工性の向上を図ることが可能な耐火建築物を提供する。【解決手段】耐火建築物1は、耐火性及び遮音性を有する界壁10の納まり構造を備えている。界壁10は、耐火性を有するパネル11と、界壁10の厚み方向においてパネル11を間に挟む位置に設けられ、遮音性を有する第1ボード12A及び第2ボード12Bと、を有している。界壁10のうち、パネル11が、耐火建築物1の基礎2から屋根裏7まで達するように延びている。また、第1ボード12A及び第2ボード12Bは、界壁10において屋根裏7まで達しない位置に配置されている。パネル11は、屋根裏7においてパネル11に沿って延出し、繊維系断熱材5aで覆われている梁5によって上方又は下方から支持されている。【選択図】図4

Description

本発明は、耐火建築物に係り、特に、耐火性及び遮音性を有する界壁を備えた耐火建築物に関する。
従来、共同住宅や長屋のように住戸同士が連続して存在する建築物が建築されており、当該建築物は、隣接する住戸と住戸の間を仕切る界壁を備えている。
当該界壁は、例えば、建築基準法に基づく建設省告示仕様、大臣認定仕様等において所定の耐火性能と、遮音性能とが要求されており、また、建築基準法施行令において準耐火構造とし、小屋裏(屋根裏)又は天井裏に達していることが要求されている。
上記耐火性能及び遮音性能を満たすべく、一般的な界壁では、スタッド付きの界壁フレームの両側に石膏ボードを貼り付けて中空状の石膏ボード壁を形成し、当該石膏ボード壁の内部にグラスウールやロックウールを充填して構成されている。そして、当該界壁が小屋裏又は天井裏まで達するように延びている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2014-196659号公報 特開2013-194475号公報
ところで、上記のような中空状の界壁を有する建築物では、耐火性能及び遮音性能を満足させるべく、例えば、耐火パテを用いて湿式の隙間処理を行い、また石膏ボードを2層張りにする必要があるため、界壁の納まり構造が比較的複雑となっていた。
また、耐火性能、遮音性能に関する建設省告示仕様、大臣認定仕様に定められた施工現場での適合性確認項目が多く、施工手順が分かりにくいという課題があった。
そのため、耐火性及び遮音性が要求される界壁の納まり構造において施工性の向上を図ることが求められていた。
具体的には、界壁の納まり構造の施工手順を分かり易くし、施工現場での適合性確認を容易にすることが求められていた。より具体的には、界壁及び天井の組み合わせにおいて耐火性を確保するラインと、遮音性を確保するラインとを明確に切り分けて、施工手順、施工現場での適合性確認をシンプルにすることが求められていた。
また、耐火性能及び遮音性能を満たすことのほか、界壁の納まり構造を設計するにあたって、建築基準法により適合した支持構造(支持性能)となるように工夫することが求められていた。
例えば、建築物の躯体(例えば梁)を界壁の一部として構成することで、建築物の躯体に対する界壁の支持構造をより適切なものとすることが求められていた。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、耐火性能及び遮音性能を満たす界壁の納まり構造において施工性の向上を図ることが可能な耐火建築物を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、界壁の納まり構造の施工手順を分かり易くし、施工現場での適合性確認を容易にすることが可能な耐火建築物を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、界壁の納まり構造を設計するにあたって、建築基準法により適合した支持構造(支持性能)を満たす耐火建築物を提供することにある。
前記課題は、本発明の耐火建築物によれば、耐火性及び遮音性を有する界壁を備えた耐火建築物であって、前記界壁は、耐火性を有するパネルと、前記界壁の厚み方向において前記パネルを間に挟む位置に設けられ、遮音性を有する第1部材及び第2部材と、を有し、前記界壁のうち、前記パネルは、前記耐火建築物の基礎から屋根裏まで達するように延びており、前記第1部材及び前記第2部材は、前記界壁において前記屋根裏まで達しない位置に配置されており、前記パネルは、前記屋根裏又は天井裏において前記パネルに沿って延出し、繊維系断熱材で覆われる梁によって上方又は下方から支持されていること、により解決される。
上記構成により、耐火性能及び遮音性能を満たす界壁の納まり構造において施工性の向上を図ることが可能な耐火建築物を実現することができる。
詳しく述べると、界壁が、耐火性を有するパネルと、当該パネルを間に挟む遮音性を有する第1、第2部材とを有しており、かつ、界壁のうちパネルが基礎から屋根裏(小屋裏)まで達するように延びている。
そのため、まず、基礎から屋根裏まで延びている「耐火性パネル」によって界壁の耐火性能を確保することができる。そして、「耐火性パネル」及び「第1、第2部材」の組み合わせによって住戸間の界壁(仕切り壁)の遮音性能を確保することもできる。そして、従来のように界壁の構成全体を屋根裏まで延ばす必要はなく、「耐火性パネル」を屋根裏まで延ばすことで足りるため、界壁の納まり構造をシンプルにできる。
すなわち、施工手順を分かり易くし、施工現場での適合性確認を容易にできる。より詳しく述べると、「耐火性パネル」のみを耐火構造として基礎から屋根裏まで延ばすことで、建方時の作業によって界壁の防火区画の適合性を確保することができる。
また上記構成により、界壁の納まり構造を設計するにあたって、建築基準法により適合した支持構造(支持性能)を満たす耐火建築物を実現できる。
詳しく述べると、「耐火性パネル」は、屋根裏又は天井裏においてパネルに沿って延出し、繊維系断熱材で覆われる「梁」によって上方又は下方から支持されている。
そのため、建築物の躯体(梁)を界壁の一部として構成することができ、躯体に対する界壁の支持構造をより適切なものとすることができる。
そのほか、「梁」が繊維系断熱材(例えば、耐火被覆材)で覆われているため、「梁」を界壁の一部として構成した場合であっても、界壁の耐火性能を確保することができる。
このとき、前記パネルは、複数のパネルから構成され、前記屋根裏において繊維系断熱材で覆われる第1の梁によって上方から支持される第1のパネルと、前記屋根裏において前記第1の梁と、前記第1の梁よりも上方位置に配置され、繊維系断熱材で覆われる第2の梁との上下方向の間に配置され、前記第1の梁及び前記第2の梁によって支持される第2のパネルと、を有していると良い。
また、前記パネルは、前記天井裏において繊維系断熱材で覆われる第3の梁によって上方から支持される第3のパネルをさらに有し、前記第3の梁は、前記第1のパネル及び前記第3のパネルの上下方向の間に配置され、前記第1のパネルと、前記第3のパネルとをそれぞれ支持していると良い。
上記構成により、屋根裏、天井裏それぞれにおいて、建築物の躯体(梁)を界壁の一部として構成することができ、躯体に対する界壁の支持構造をより適切にすることができる。
また上記構成により、屋根裏、天井裏それぞれに配置される梁を用いて、当該梁上に床パネルを予め設置することができる。そうすることで床パネルを作業床として利用し、建築物の施工作業を効率良く進めることができる。
なお、屋根裏(屋根組)において建築物の躯体(梁)を界壁の一部として構成した場合には、トラス構造を採用しない納まり構造となる。トラス構造を採用すると、梁によって支持されるパネルとトラスとが干渉してしまうためである。
このとき、前記パネルは、気泡コンクリートパネル(ALCパネル)であって、前記第1部材、前記第2部材は、それぞれ第1石膏ボード、第2石膏ボードであって、前記界壁は、前記界壁の厚み方向において前記ALCパネル及び前記第1石膏ボードの間に繊維系断熱材をさらに有していると良い。
上記のようにALCパネルを採用することで、パテ処理のない乾式工法によって、耐火性能を有する界壁を施工することができる。また、界壁の耐火性能及び遮音性能を高めることができる。
また上記のように繊維系断熱材を含むことで、住戸間の界壁(仕切り壁)の遮音性能をより高めることができる。なお、例えば耐火ロックウールを用いることで乾式工法によって施工することができる。
このとき、前記耐火建築物は、前記界壁を間に挟む位置に設けられ、遮音性を有する第1天井及び第2天井を備えていると良い。
上記構成により、屋根裏における遮音性能の確保は、遮音性を有する天井によって代替することができる。そうすることで、界壁及び天井の組み合わせにおいて「耐火性を確保するライン」と、「遮音性を確保するライン」とを明確に切り分けて施工管理することができる。
具体的には、界壁のうち、耐火性を有する「パネル」が屋根裏まで達するように延びている。当該パネルの納まりによって界壁の「耐火性を確保するライン」が完成する。そして、住戸間の仕切り壁では、遮音性を有するボードの納まりによって「遮音性を確保するライン」ができる。そして、屋根裏では、遮音性を有する天井の納まりによって「遮音性を確保するライン」ができる。
このとき、前記耐火建築物は、前記第1天井、前記第2天井それぞれの天井裏に取り付けられ、遮音性を有する繊維系断熱材を備えていると良い。
上記構成により、屋根裏において界壁の遮音性をより高めることができる。
本発明の耐火建築物によれば、耐火性能及び遮音性能を満たす界壁の納まり構造において施工性の向上を図ることが可能となる。
また、界壁の納まり構造の施工手順を分かり易くし、施工現場での適合性確認を容易にすることが可能となる。
また、界壁の納まり構造を設計するにあたって、建築基準法により適合した支持構造(支持性能)を満たすことが可能となる。
界壁の納まり構造を有する耐火建築物の外観斜視図である。 界壁の納まり構造を示す側断面図であって、界壁を含む基礎構造を説明する図である。 界壁の納まり構造を示す側断面図であって、界壁を含む中間階構造を説明する図である。 界壁の納まり構造を示す側断面図であって、界壁を含む屋根組み構造(小屋裏構造)を説明する図である。
以下、本発明の実施形態について図1~図4を参照して説明する。
本実施形態は、耐火性及び遮音性を有する界壁を備えた耐火建築物であって、界壁が、耐火性を有するセメント系パネル(ALCパネル)と、界壁の厚み方向においてセメント系パネルを間に挟む位置に設けられ、遮音性を有する第1ボード及び第2ボードとを有しており、界壁のうちセメント系パネルが、耐火建築物の基礎から屋根裏(小屋裏)まで達するように延びており、第1部材及び第2部材が、界壁において屋根裏まで達しない位置に配置されていることを主な特徴とする耐火建築物の発明に関するものである。
本実施形態の建築物1は、図1に示すように、共同住宅や長屋、寄宿舎等のように住戸同士が連続して存在する連棟式の耐火建築物であって、耐火性及び遮音性を有する界壁10を備えている。
「耐火建築物」とは、耐火建築物(建築基準法に基づく耐火構造を持つ建築物)そのもののほか、準耐火建築物(準耐火構造を持つ建築物)、防火建築物(防火構造を持つ建築物)を含むものである。
「耐火性を有する」とは、例えば、建設省告示仕様又は大臣認定仕様において要求される耐火性能の技術的基準を満たすものである。具体的には、界壁を耐火構造とし、界壁が小屋裏(屋根裏)又は天井裏に達していることが挙げられる。
「遮音性を有する」とは、例えば、建設省告示仕様又は大臣認定仕様において要求される遮音性能の技術的基準を満たすものである。具体的には、界壁の遮音構造において振動数の音に対する透過損失が所定の基準値以上であることが挙げられる。
建築物1は、界壁の納まり構造として、図2~図4に示すように、建築物1の土台となる鉄筋コンクリート製の基礎2と、床束3と、基礎2の上面に固定され、建築物1の上部構造物を支持する鋼製の柱4と、基礎2の上面に界壁取り付け金具等を介して取り付けられる界壁10と、を備えている。
また、建築物1は、図2に示すように、基礎2及び床束3によって下方から支持され、界壁10を間に挟む位置に設けられる第1床20A、第2床20Bと、図3に示すように、柱4、梁5及び界壁10等によって支持され、界壁10を間に挟む位置に設けられる第1天井30A、第2天井30Bと、を備えている。
さらに建築物1は、図4に示すように、柱4、梁5及び界壁10等によって支持される屋根40(勾配屋根)を備えている。なお、屋根40は、陸屋根であっても良い。
界壁10は、図2~図4に示すように、耐火性を有するセメント系パネル11と、界壁10の厚み方向においてセメント系パネル11を間に挟む位置に設けられ、遮音性を有する第1ボード12A、第2ボード12Bと、セメント系パネル11及び第1ボード12Aの間に配置される第1断熱材13Aと、セメント系パネル11及び第2ボード12Bの間に配置される第2断熱材13Bと、を有している。
セメント系パネル11は、プレキャストコンクリート(PC)や気泡コンクリート(ALC)等のセメント系材料から形成される厚形パネルであって、具体的には、厚さ75mm以上、150mm以下の間仕切り壁用のALCパネルである。
ALCパネルを採用することで、界壁10の耐火性能、遮音性能及び断熱性能を高めることができる。また、比較的軽量であるため、界壁10の施工性を高めることもできる。
なお、上記セメント系パネルのほか、木質材料からなるCLTパネル等であっても良い。
第1ボード12A、第2ボード12Bは、それぞれ石膏ボードであって、具体的には、遮音性能を確保するためにそれぞれ複数貼り(2層貼り)となっている。
なお、石膏ボードの代わりに合板を採用しても良いし、遮音性能を確保することが可能な他のボードを採用しても良い。
あるいは、上記ボードの代わりに、セメント系パネル11の両側にモルタル等のセメント系部材を塗布し、界壁10の遮音性能を確保することにしても良い。
第1断熱材13A、第2断熱材13Bは、それぞれ繊維系断熱材であって、具体的には、吹付けタイプのグラスウール又はロックウールである。
なお、吹付けタイプの代わりに巻き付けタイプのグラスウール(ロックウール)を採用しても良い。
第1床20A、第2床20Bは、図2に示すように、それぞれ耐火性を有する床であって、具体的には、複合フローリングを貼り合わせた構造用合板である。
なお、構造用合板の代わりに石膏ボードを採用しても良いし、遮音性能を確保することが可能な他のボードを採用しても良い。
第1床20A、第2床20Bそれぞれの床裏には、遮音性能を高めるために遮音性を有する繊維系断熱材21が取り付けられている。
繊維系断熱材21は、例えば、グラスウールやロックウールを採用すると良い。
なお、床については、必ずしも耐火性を有する床である必要はなく、また床裏に繊維系断熱材21が取り付けられていなくても良い。
第1天井30A、第2天井30Bは、図3に示すように、それぞれ耐火性を有する天井であって、具体的には、石膏ボードであって、遮音性能を確保するためにそれぞれ複数貼り(2層貼り)となっている。
なお、石膏ボードの代わりに合板を採用しても良いし、遮音性能を確保することが可能な他のボードを採用しても良い。また、天井30A、30bは、複数貼りのボードに限られず、1層貼りのボードであっても良い。
第1天井30A、第2天井30Bそれぞれの天井裏には、遮音性能を高めるために遮音性を有する繊維系断熱材31が取り付けられている。
繊維系断熱材31は、例えば、グラスウールやロックウールを採用すると良い。
<界壁の納まり構造(耐火性能及び遮音性能)>
図2~図4に示すように、界壁10のうち、セメント系パネル11は、建築物1の高さ方向において基礎2から天井裏6を通過し、屋根裏7まで達するように延びている。
具体的には、セメント系パネル11のみが、基礎2に対して取り付けられた部分から上方に延びて屋根裏7まで達し、屋根40に対して取り付けられている。
一方で、第1ボード12A及び第2ボード12Bは、界壁10において屋根裏7まで達しない位置に配置されている。
具体的には、第1ボード12Aが、第1床20A及び第1天井30Aの間に配置され、第1床20Aと、第1天井30Aとに取り付けられている。第1断熱材13Aも同様に、第1床20A及び第1天井30Aの間に配置されている。
また、第2ボード12Bが、第2床20B及び第2天井30Bの間に配置され、第2床20Bと、第2天井30Bとに取り付けられている。第2断熱材13Bも同様に、第2床20B及び第2天井30Bの間に配置されている。
上記界壁10の納まり構造とすることで、基礎2から屋根裏7まで延びているセメント系パネル11によって界壁10の「耐火性能」を確保することができる。そして、セメント系パネル11及び第1、第2ボード12A、Bの組み合わせによって住戸間の界壁10(仕切り壁)の「遮音性能」を確保することができる。
その結果、従来のように界壁の構成全体を屋根裏(小屋裏)まで延ばす必要はなく、セメント系パネル11を屋根裏まで延ばすことで足りるため、界壁10の納まり構造をシンプルにすることができる。
また、図4に示すように、屋根裏7における「遮音性能」の確保は、遮音性を有する天井30によって代替することができる。そうすることで、界壁10及び天井30の組み合わせにおいて耐火性を確保するラインと、遮音性を確保するラインとを明確に切り分けて施工管理することができる。
具体的には、界壁10のうち、耐火性を有するセメント系パネル11が屋根裏7まで達するように延びている。当該セメント系パネル11の納まりによって界壁10の耐火性を確保するラインが完成する。そして、住戸間の仕切り壁では、遮音性を有するボード12(石膏ボード)の納まりによって遮音性を確保するラインができる。そして、屋根裏7では、遮音性を有する天井30の納まりによって遮音性を確保するラインができる。
なお、基礎2においても、遮音性を有する床20の納まりによって遮音性を確保するラインができる。
上記構成により、住戸同士が連続して存在する建築物1において、界壁10の納まり構造の施工手順を分かり易くし、施工現場での適合性確認を容易にすることができる。
具体的には、界壁10、床20及び天井30の組み合わせにおいて耐火性を確保するラインと、遮音性を確保するラインとを明確に切り分けてシンプルにすることができる。
<界壁の納まり構造(支持性能)>
図3、図4に示すように、界壁10のうち、セメント系パネル11は、天井裏6又は屋根裏7においてセメント系パネル11に沿って延出し、繊維系断熱材5aで覆われている梁5によって上方又は下方から支持されている。
まず、屋根裏7の納まり構造について図4に基づいて説明する。
屋根裏7においては、界壁10が、セメント系パネル11と、断熱材5aで覆われた梁5と、から主に構成されている。
言い換えれば、界壁10の一部が、セメント系パネル11を上下方向から支持する梁5によって構成されており、セメント系パネル11及び梁5が上下方向に並ぶように配置されている。
セメント系パネル11は、複数のパネルから構成されている。
具体的には、セメント系パネル11は、屋根裏7において第1梁5Aによって上方から支持される第1パネル11Aと、第1梁5A及び第1梁5Aよりも上方位置に配置される第2梁5Bの上下方向の間に配置され、第1梁5A及び第2梁5Bによって支持される第2パネル11Bと、を有している。
梁5(5A、5B)は、H形鋼からなる鉄骨梁であって、梁5の全面(上面、底面及び両側面)にわたって断熱材5aによって覆われている。当該断熱材5aは、例えば巻き付けタイプのロックウールである。なお、当該断熱材5aは、ロックウールに限らず、グラスウール、ケイカル板、ALC等の種々の材料から構成されていても良い。
第1梁5Aは、小屋梁に相当し、第1パネル11A及び第2パネル11Bの間に配置されており、第1パネル11A、第2パネル11Bそれぞれに接合金具を介して連結されている。
第2梁5Bは、屋根梁に相当し、第2パネル11B及び屋根40の間に配置されており、第2パネル11B、屋根40それぞれに接合金具を介して連結されている。
なお、セメント系パネル11(11A、11B)は、梁5(5A、5B)の外側に突出しないように配置されている。すなわち、梁5よりも幅狭となるように形成され、梁5の幅内に納まっている。厳密には、セメント系パネル11は、梁5の周囲に被覆された断熱材5aの幅(被覆幅)内に納まっている。
そのため、梁5にセメント系パネル11を連結するときに、当該パネル11のうち梁5との連結部分において、梁5に直交する別の梁や、梁5に接合される水平ブレースの形状に応じた切り欠きを形成する必要がなくなる。
上記構成により、屋根裏7において、建築物の躯体(梁5)を界壁10の一部として構成することができ、躯体に対する界壁10の支持性能を高めることができる。すなわち、建築基準法によって求められる界壁10の支持構造により適合させることができる。
次に、天井裏6の納まり構造について図3に基づいて説明する。
天井裏6においては、界壁10が、セメント系パネル11と、断熱材5aで覆われた梁5と、から主に構成されている。
言い換えれば、界壁10の一部が、セメント系パネル11を上下方向から支持する梁5によって構成されており、セメント系パネル11及び梁5が上下方向に並ぶように配置されている。
なお、厳密には、セメント系パネル11及び梁5の上下方向の間の所定位置に床パネル22が一部入り込んだ状態で取り付けられている。具体的には、梁5の上面に床パネル22が載置されて取り付けられている。
このような構成であっても、界壁10のうち、セメント系パネル11が、建築物1の高さ方向において基礎2から天井裏6を通過し、屋根裏7まで達するように延びている、と表現することができる。
あるいは、界壁10のうち、セメント系パネル11が、建築物1の高さ方向において基礎2から天井裏6を除く形で、屋根裏7まで達するように延びていると表現しても良い。
セメント系パネル11は、天井裏6において第3梁5Cによって上方から支持される第3パネル11Cをさらに有している。
第3梁5Cは、天井梁に相当し、第1パネル11A及び第3パネル11Cの間に配置されており、第1パネル11A、第3パネル11Cそれぞれに接合金具を介して連結されている。
上記構成により、屋根裏7において、建築物の躯体(梁5)を界壁10の一部として構成することができ、躯体に対する界壁10の支持性能を高めることができる。すなわち、建築基準法によって求められる界壁10の支持構造により適合させることができる。
<その他の実施形態>
上記実施形態では、図3、図4に示すように、セメント系パネル11が、天井裏6及び屋根裏7において繊維系断熱材5aで覆われる梁5によって上下方向から支持されているが、特に限定されず変更可能である。
例えば、セメント系パネル11が、天井裏6及び屋根裏7の一方において梁5によって支持される構成としても良い。
上記実施形態では、図3に示すように、天井裏6においてセメント系パネル11及び梁5の上下方向の間の位置に床パネル22が一部入り込んだ状態で取り付けられているが、特に限定されず変更可能である。
例えば、セメント系パネル11(第1パネル11A)が梁5(第3梁5C)の上面に取り付けられていても良い。その場合には、左右の床パネル22が、セメント系パネル11を間に挟むように間隔を空けて配置され、梁5の上面に一部載置されると良い。
上記実施形態では、図3、図4に示す界壁の納まり構造によって、各階の天井30の遮音性を確保しているところ、その他の構造として最上階の天井30についてのみ遮音性を確保し、最上階以外の下階ではALCパネル11に沿った壁(界壁)によって遮音性を確保することにしても良い。
上記実施形態では、主として本発明に係る界壁を備えた耐火建築物に関して説明した。
ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
1 建築物(耐火建築物)
2 基礎
3 床束
4 柱
5 梁
5a 断熱材(繊維系断熱材)
5A 第1梁(第1の梁)
5B 第2梁(第2の梁)
5C 第3梁(第3の梁)
6 天井裏
7 屋根裏(小屋裏)
10 界壁
11 セメント系パネル(パネル、耐火性パネル、ALCパネル)
11A 第1パネル(第1のパネル)
11B 第2パネル(第2のパネル)
11C 第3パネル(第3のパネル)
12 ボード(石膏ボード)
12A 第1ボード(第1部材、第1石膏ボード)
12B 第2ボード(第2部材、第2石膏ボード)
13 繊維系断熱材
13A 第1断熱材
13B 第2断熱材
20 床
20A 第1床
20B 第2床
21 繊維系断熱材
30 天井
30A 第1天井
30B 第2天井
31 繊維系断熱材
40 屋根

Claims (6)

  1. 耐火性及び遮音性を有する界壁を備えた耐火建築物であって、
    前記界壁は、
    耐火性を有するパネルと、
    前記界壁の厚み方向において前記パネルを間に挟む位置に設けられ、遮音性を有する第1部材及び第2部材と、を有し、
    前記界壁のうち、前記パネルは、前記耐火建築物の基礎から屋根裏まで達するように延びており、
    前記第1部材及び前記第2部材は、前記界壁において前記屋根裏まで達しない位置に配置されており、
    前記パネルは、前記屋根裏又は天井裏において前記パネルに沿って延出し、繊維系断熱材で覆われる梁によって上方又は下方から支持されていることを特徴とする耐火建築物。
  2. 前記パネルは、
    複数のパネルから構成され、
    前記屋根裏において繊維系断熱材で覆われる第1の梁によって上方から支持される第1のパネルと、
    前記屋根裏において前記第1の梁と、前記第1の梁よりも上方位置に配置され、繊維系断熱材で覆われる第2の梁との上下方向の間に配置され、前記第1の梁及び前記第2の梁によって支持される第2のパネルと、を有していることを特徴とする請求項1に記載の耐火建築物。
  3. 前記パネルは、前記天井裏において繊維系断熱材で覆われる第3の梁によって上方から支持される第3のパネルをさらに有し、
    前記第3の梁は、前記第1のパネル及び前記第3のパネルの上下方向の間に配置され、前記第1のパネルと、前記第3のパネルとをそれぞれ支持していることを特徴とする請求項2に記載の耐火建築物。
  4. 前記パネルは、気泡コンクリートパネル(ALCパネル)であって、
    前記第1部材、前記第2部材は、それぞれ第1石膏ボード、第2石膏ボードであって、
    前記界壁は、前記界壁の厚み方向において前記ALCパネル及び前記第1石膏ボードの間に繊維系断熱材をさらに有していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の耐火建築物。
  5. 前記耐火建築物は、前記界壁を間に挟む位置に設けられ、遮音性を有する第1天井及び第2天井を備えていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の耐火建築物。
  6. 前記耐火建築物は、前記第1天井、前記第2天井それぞれの天井裏に取り付けられ、遮音性を有する繊維系断熱材を備えていることを特徴とする請求項5に記載の耐火建築物。
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