JP2014108650A - 鞍乗り型車両の車体前部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】鞍乗り型車両の車体前部構造において、フロントカウルの雨滴が運転者にかかることを抑制し、且つ、横風に影響され難くする。
【解決手段】前面にヘッドライト49を備え、上部左右にバックミラー47が取り付けられるフロントカウル40を備え、ヘッドライト49のレンズ面63とフロントカウル40の上部はそれぞれ上後方へ傾斜した面を備え、合わせて車体前面を連続的に覆うフロントカウル表面86を構成する鞍乗り型車両の車体前部構造において、フロントカウル40とヘッドライト49のレンズ面63の上縁66との接続部に、レンズ面63より前方に突出した段部54を設け、この段部54は、レンズ面63の上縁66に沿って車幅方向外方へ、バックミラー47の基部まで延び、バックミラー47には段部54と連続的に繋がるミラー側オーバーハング面80bを設けた。
【選択図】図4

Description

本発明は、鞍乗り型車両の車体前部構造に関する。
従来、鞍乗り型車両において、走行風がハンドルの下方且つバックミラー上方に流れるようにフロントカウルの上面に前後に長い導風部を設けた構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の構成では、運転者の上体に当たる走行風を低減できるとともに、フロントカウルに対する風圧の抵抗も低減できる。
特許第4684826号公報
しかし、上記従来の鞍乗り型車両では、走行風が導風部に多く流れるため、フロントカウル前面に当たる雨滴が導風部に集まってしまい、運転者の腕に雨滴がかかることも考えられる。また、フロントカウルの表面に沿って長い距離に風を流すと、車両が横風に影響され易くなってしまうという課題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、鞍乗り型車両の車体前部構造において、フロントカウルの雨滴が運転者にかかることを抑制し、且つ、横風に影響され難くできるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、前面にヘッドライト(49)を備え、上部左右にバックミラー(47)が取り付けられるフロントカウル(40)を備え、前記ヘッドライト(49)のレンズ面(63)と前記フロントカウル(40)の上部はそれぞれ上後方へ傾斜した面を備え、合わせて車体前面を連続的に覆うフロントカウル表面(86)を構成する鞍乗り型車両の車体前部構造において、前記フロントカウル(40)と前記ヘッドライト(49)のレンズ面(63)の上縁(66)との接続部に、前記レンズ面(63)より前方に突出した段部(54)を設け、この段部(54)は、前記レンズ面(63)の前記上縁(66)に沿って車幅方向外方へ、前記バックミラー(47)の基部まで延び、前記バックミラー(47)には前記段部(54)と連続的に繋がる斜面(80b)を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、ヘッドライトの下方側に当たる雨滴は、フロントカウルの段部及びバックミラーの斜面に沿って左右のバックミラーの端まで流れるので、運転者に雨滴がかかることを抑制できる。また、フロントカウルに沿って流れる走行風の一部がフロントカウルの段部で剥離するので、フロントカウルの表面に沿って長く走行風が流れなくなり、横風が車両に影響することを抑制できる。
また、本発明は、前記ヘッドライト(49)の前記上縁(66)は、中央で低く、左右に向かって斜め上方に上がっていることを特徴とする。
本発明によれば、雨滴が左右のバックミラー側によりスムーズに流れるため、運転者に雨滴がかかることを抑制できる。
また、本発明は、前記バックミラー(47)は、前記フロントカウル(40)から当該バックミラー(47)のボディー(77)まで、滑らかに繋がる一体形状となっており、鏡面(76)が単独で角度調整可能であることを特徴とする。
本発明によれば、フロントカウルとバックミラーのボディーとの継ぎ目が雨滴の流れを妨げることを防止でき、雨滴がバックミラー側にスムーズに流れるため、運転者に雨滴がかかることを抑制できる。
さらに、本発明は、前記フロントカウル(40)は、側面視において、上面の形状が略鉛直の前端面(51a)から水平側に屈曲する変極点(51b)を有し、前面視において、前記段部(54)が前記前端面(51a)の側縁部(53b)から左右方向に向きを変えて延びる側部変極点(53c)を有し、前記変極点(51b)と前記側部変極点(53c)とは、側面視において、略一致した位置、または、前記側部変極点(53c)が前記変極点(51b)よりも後方の位置に設けられることを特徴とする。
本発明によれば、前端面の変極点側では、雨滴を後方に効率良く流すことができ、側部変極点側では、雨滴が水平側に流れるようになって後方に流れ易くなってからオーバーハング面に沿って左右に流れるため、雨滴をスムーズに流すことができ、運転者に雨滴がかかることを抑制できる。
また、本発明は、前記斜面(80b)は、前記バックミラー(47)の下面であり、平面視で、前記フロントカウル(40)への取り付け部から左右の端部まで、常に斜め後方へ延びる形状であることを特徴とする。
本発明によれば、雨滴をフロントカウルからスムーズに斜め後方に流すことができ、運転者に雨滴がかかることを抑制できる。
また、本発明は、前記バックミラー(47)のボディー(77)にウインカー(79)が一体化して設けられ、当該ウインカー(79)のレンズ(85)は、前記バックミラー(47)の下面の前記斜面(80b)に配置されることを特徴とする。
本発明によれば、ウインカーの光が運転者の目に直接届くことを防止できる。
さらに、本発明は、前記ヘッドライト(49)は、左右に分割して配置される灯体(57)と、当該灯体(57)を覆うレンズ面(63)とを有し、左右の前記灯体(57)の間の中央部は、前記灯体(57)が配置される部分よりも上下に狭く形成されるとともに、前記レンズ面(63)のみが左右に繋がっていることを特徴とする。
本発明によれば、ヘッドライトの中央部に灯体による熱が溜まり難く、ヘッドライトが熱に影響されることを防止できる。また、レンズの中央の上端近傍のフロントカウルの部分に容易にオーバーハング面を形成できる。
本発明に係る鞍乗り型車両の車体前部構造では、ヘッドライトの下方側に当たる雨滴は、フロントカウルの段部及びバックミラーの斜面に沿って左右のバックミラーの端まで流れるので、運転者に雨滴がかかることを抑制できる。また、フロントカウルに沿って流れる走行風の一部がフロントカウルの段部で剥離するので、フロントカウルの表面に沿って長く走行風が流れなくなり、横風が車両に影響することを抑制できる。
また、雨滴が左右のバックミラー側によりスムーズに流れるため、運転者に雨滴がかかることを抑制できる。
また、フロントカウルとバックミラーのボディーとの継ぎ目が雨滴の流れを妨げることを防止でき、雨滴がバックミラー側にスムーズに流れるため、運転者に雨滴がかかることを抑制できる。
さらに、前端面の変極点側では、雨滴を後方に効率良く流すことができ、側部変極点側では、雨滴が水平側に流れるようになって後方に流れ易くなってからオーバーハング面に沿って左右に流れるため、雨滴をスムーズに流すことができ、運転者に雨滴がかかることを抑制できる。
また、雨滴をフロントカウルからスムーズに斜め後方に流すことができ、運転者に雨滴がかかることを抑制できる。
また、ウインカーの光が運転者の目に直接届くことを防止できる。
さらに、ヘッドライトの中央部に灯体による熱が溜まり難く、ヘッドライトが熱に影響されることを防止できる。また、レンズの中央の上端近傍のフロントカウルの部分に容易にオーバーハング面を形成できる。
本発明の実施の形態に係る自動二輪車の左側面図である。 車体前部を上方から見た平面図である。 車体前部の左側面図である。 車体前部の正面図である。 車体前部の斜視図である。 フロントカウルの斜視図である。 ヘッドライトの正面図である。 ヘッドライトの左側面図である。 ヘッドライトの上面図である。 図7のX−X断面図である。 図2のXI−XI断面図である。 図2のXII−XII断面図である。 図2のXIII−XIII断面図である。 図2のXIV−XIV断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態に係る車体前部構造を備えた自動二輪車について図面を参照して説明する。なお、説明中、前後左右および上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号LEは車体左方を示している。
図1は、本発明の実施の形態に係る自動二輪車の左側面図である。
図1に示すように、自動二輪車1は、乗員がシート10に跨るように着座する鞍乗り型車両であり、車体フレームFの前方に前輪2を有し、駆動輪である後輪3は、車両後部に配置されるスイングアーム11に軸支されている。エンジンEは、シート10の前方で車体フレームFに支持される。車体フレームFの一部は、樹脂製の車体カバーCによって覆われている。
車体フレームFは、金属製のパイプや板材を溶接等によって複数連結して形成されており、前部に設けられるヘッドパイプ12と、ヘッドパイプ12の後部から下方に延出し、前輪2の後方で屈曲して後方に延びる左右一対のダウンフレーム13と、ヘッドパイプ12の後部から後下方に延びる左右一対のメインフレーム14と、メインフレーム14の後端から下方に延びてダウンフレーム13の後端に連結される左右一対のセンターフレーム15と、センターフレーム15から車両後部まで延びる左右一対のシートフレーム(不図示)とを有している。また、車体フレームFは、車体フレームFの左右の間を車幅方向に連結する複数のクロスメンバを有し、例えば、左右のセンターフレーム15の下部の間には、クロスパイプ16が設けられている。
各センターフレーム15の外側面には、センターフレーム15を覆うとともに後方に延びる板状のステップステー17が取り付けられている。ステップステー17の前部の下端には、運転者が足を載せるステップ18が設けられる。同乗者が足を載せるタンデムステップ19は、ステップステー17の後部に設けられる。
シート10は、上記シートフレームに支持されて後方に延びる。シート10は、運転者が着座する前側シート10aと、前側シート10aの後方で一段高く形成された後側シート10bとが一体に形成されたシートである。後側シート10bの後方には、バックレスト20が設けられる。
センターフレーム15の下方には、メインスタンド21が設けられている。
前輪2を操向する操舵系は、ヘッドパイプ12に回動自在に軸支されるステアリングシャフト9(図12)と、ステアリングシャフト9の上部に連結されるバーハンドル22と、上下一対のブリッジ23a(図2)を介してステアリングシャフト9に連結される左右一対のフロントフォーク23とを有している。前輪2は、左右のフロントフォーク23の下端に軸支され、バーハンドル22による操作によって操向される。
エンジンEは、クランクシャフト(不図示)が車両の前後方向に延びて設けられるいわゆる縦置きのエンジンである。詳細には、エンジンEは、V型4気筒の4ストロークエンジンであり、上記クランクシャフトが設けられるクランクケース25と、クランクケース25の上部から車両の左外上方へ斜めに延びる2つの気筒により構成される一方のバンク26と、クランクケース25の上部から車両の右外上方へ斜めに延びる2つの気筒により構成される他方のバンク(不図示)とを有する。クランクケース25の後部には、エンジンEの動力を後輪3側に伝達する変速機(不図示)が内蔵されている。
エンジンEは、車体フレームFの内側に支持されるが、クランクケース25の下部はダウンフレーム13の下端よりも下方に位置している。
一方のバンク26及び上記他方のバンクのシリンダヘッド27の左右の外側面には、各気筒の排気ポートに接続される一対の排気管28,28が設けられている。左右で4本設けられる排気管28は、シリンダヘッド27の各気筒から前下方に引き出され、その後、略水平に屈曲されてクランクケース25の下部に沿うように後方に延び、スイングアーム11の下方に設けられた箱状の集合チャンバ29に接続される。集合チャンバ29は、スイングアーム11の外側方に配置されたマフラー30に接続されている。
排気管28の後部の側方には、排気管28の後部、集合チャンバ29及びマフラー30の前部を外側方から覆う排気管カバー28aが設けられている。排気管カバー28aを設けることで、側面視では排気管28の後部がマフラー30の前部まで連続的に繋がるように見えるため、外観性が向上する。
スイングアーム11は、左右のセンターフレーム15間に挿通されるピボット軸31によって揺動自在に軸支される。スイングアーム11は、ピボット軸31に軸支される前端部から後輪3の側方へ延びる左右一対のアーム11aを有し、後輪3は左右のアーム11aの後端間に軸支される。左側のアーム11aは中空に形成され、内部には、エンジンEの変速機に接続されるドライブシャフト(不図示)が設けられ、後輪3はドライブシャフトを介して駆動される。
スイングアーム11の後部と上記シートフレームとの間には、リヤクッションユニット32が掛け渡される。
エンジンE用の空気を取り込むエアクリーナーボックス33は、エンジンEの上方で左右のメインフレーム14の間に配置されている。エアクリーナーボックス33に接続されるスロットルボディ(不図示)は、一方のバンク26と他方のバンクとの間に配置されている。エンジンE用の燃料が貯留される燃料タンク(不図示)は、エンジンEの後方でシート10の下方に配置される。
ラジエーター34は、エンジンEの前方でダウンフレーム13に沿って配置される。
図2は、車体前部を上方から見た平面図である。
図1及び図2に示すように、車体カバーCは、ヘッドパイプ12を前方から覆うフロントカウル40と、ヘッドパイプ12及びエアクリーナーボックス33を側方から左右一対に覆うフロントサイドカウル41,41と、フロントサイドカウル41,41とシート10との間でメインフレーム14を上方から覆うタンク状カバー42と、フロントサイドカウル41,41の前部の下縁から下方に延びる左右一対のシュラウド43と、上面視において上記操舵系とフロントサイドカウル41,41との間を覆う上面カバー44と、タンク状カバー42及びシート10とステップステー17との間を覆う左右一対のミドルカバー45と、シート10の下方で上記シートフレームを覆う左右一対のリアサイドカバー46とを備える。フロントカウル40には、車幅方向に突出するバックミラー47,47がそれぞれ設けられている。本実施の形態では、バックミラー47,47は、右側のバックミラー47が、内部を図示するために、後述するボディーを取り外した状態で示されている。
フロントカウル40の上部には、上縁から後上方に延びるフロントスクリーン48が取り付けられ、フロントカウル40の下縁には、前方を照らすヘッドライト49が連結される。前輪2は、フロントフェンダー50によって上方を覆われる。
図3は、車体前部の左側面図である。図4は、車体前部の正面図である。図5は、車体前部の斜視図である。
図2〜図5に示すように、フロントカウル40は、走行風の抵抗が小さくなるように後上がりに傾斜するとともに、車幅方向の中央部が前上方に向かって曲面状に凸となる板状のカバーであり、ヘッドパイプ12及びフロントフォーク23等の操舵系の上部を前方から覆う。
ヘッドライト49は、フロントカウル40の形状に合わせて上面視で前方側に凸となる曲面状に形成されており、前面がフロントカウル40の下縁に連続するように取り付けられ、ヘッドパイプ12及びフロントフォーク23等の操舵系の上部を前方から覆う。すなわち、ヘッドライト49の前面は、操舵系の上部の上部を前方から覆うカバーの一部として機能する。
フロントカウル40及びヘッドライト49は、ヘッドパイプ12の前部に設けられたステー12a(図12)を介して車体フレームFに固定される。
フロントスクリーン48は、フロントカウル40の上縁に沿った曲面形状に形成されており、フロントカウル40の上部の内側面に固定される。
フロントカウル40の上部の下方且つヘッドライト49の上方には、車速等の情報を表示するメーターユニット35(図3)が配置されている。
フロントサイドカウル41,41は、フロントカウル40及びヘッドライト49の左右の側縁部に連続して設けられて後方に延び、後方側ほど車幅方向の外側に広がる緩やかな曲面形状を有する。フロントサイドカウル41,41は、エアクリーナーボックス33及びメインフレーム14を側方から覆い、一方のバンク26及び他方のバンクの上方に位置する後部41aがタンク状カバー42の前部の左右の側面に外側から重なった状態で連結される。
また、各フロントサイドカウル41,41は、外側からヘッドライト49の前面側に回り込んでヘッドライト49の下縁に連結される前方延出部41bを備える。
タンク状カバー42は、上方に凸の曲面状に形成されて燃料タンク状の外観を有するカバーであり、エンジンE及び左右のメインフレーム14を上方から覆う。タンク状カバー42の側面部は、シート10の運転者がタンク状カバー42をニーグリップし易いように、後方側ほど車幅方向に狭くなるように形成されている。
シュラウド43は、下方ほど先細る三角形状に形成され、フロントサイドカウル41,41の前部から下方に延びてラジエーター34を側方から覆う。
バーハンドル22は、上側のブリッジ23aに固定され、後上方且つ車幅方向外側へ延びている。運転者が把持するバーハンドル22の左右のグリップ部22aは、フロントサイドカウル41,41の後部の上方且つフロントサイドカウル41,41及びフロントカウル40よりも車幅方向の外側に位置している。
バックミラー47,47は、フロントカウル40の左右の縁部から車幅方向に突出して設けられ、上下方向ではヘッドライト49の上方、且つ、その上部が正面視でグリップ部22aに重なる位置に設けられ、前後方向ではフロントカウル40の後部においてフロントスクリーン48の外側方に並べてグリップ部22a及びヘッドパイプ12よりも前方に配置されている。
次に、フロントカウル40の周辺の車体前部構造について詳述する。
図6は、フロントカウル40の斜視図である。
フロントカウル40は、略扇形状に形成されており、前端側へ先細りとなり、後端側ほど幅広に形成される。フロントカウル40は、扇形状を左右に二等分する中心線L(図4)が、自動二輪車1の車幅方向の中心に略一致するように設けられるととともに、中心線Lを基準に左右の両側の部分を後方に湾曲させるようにして前上方に凸となる曲面状に形成されている。また、図3に示すように、側面視において、フロントカウル40の上面の前端の中心線Lに沿う部分は、下端から略鉛直に延びる鉛直面51a(前端面)と、鉛直面51aの上部の変極点51bから後方へ水平側に湾曲して上後方に斜めに延びる傾斜面51cとを有する。
フロントカウル40は、所定の幅寸法を有して舌状に下方に延出する前端延出部52を中央部の下端に有している。鉛直面51aは、前端延出部52の前面に形成されている。前端延出部52の幅は、前輪2(図4)の幅よりも小さい。
フロントカウル40の下縁部53は、ヘッドライト49の上縁に連続する部分であり、前端延出部52の下端で車幅方向に延びる水平下縁部53aと、水平下縁部53aの左右の端から車幅方向の外側に斜め上方且つ後方へ傾斜して延びて前端延出部52の左右の側縁を構成する側縁部53b,53bと、側縁部53b,53bの上部の側部変極点53cから屈曲し、側縁部53b,53bよりも緩い傾斜で車幅方向の外側に斜め上方且つ後方へバックミラー47,47側に向けて延びる上側下縁部53d,53dとを有する。
図3の側面視では、側部変極点53cは、上下方向において鉛直面51aの変極点51bに略一致する位置にあり、前後方向においては変極点51bよりも僅かに後方に位置する。
フロントカウル40の水平下縁部53a、側縁部53b,53b及び上側下縁部53d,53cには、前方に突出する段部54が、下縁部53の全長に亘って形成されている。段部54は、フロントカウル40の下縁を後ろ下方に折り返すようにして形成されており、この折り返された部分は、後下方に傾斜するオーバーハング面54aとなっている。
フロントカウル40において上側下縁部53d,53cの上方には、フロントカウル40の上面を一段窪ませた段部55がそれぞれ形成されている。段部55は、側縁部53b,53bの延長線に沿うように上方に延びる側壁部55aと、側壁部55aの上端からバックミラー47,47側へ横方向に延びる上壁部55bとによって区画されている。段部55には側壁部55aに沿う通風口55cが形成されており、段部55に沿って流れる走行風の一部は通風口55cからフロントカウル40の内側に流れ、この走行風をヘッドライト49を冷却する冷却風として利用することもできる。
フロントカウル40は、上側下縁部53d,53dの外端から上方に延びてフロントカウル40の上縁に繋がるカウル側縁部56,56を有する。カウル側縁部56,56は、バックミラー47,47の基部に連続する部分である。
図7は、ヘッドライト49の正面図である。図8は、ヘッドライト49の左側面図である。図9は、ヘッドライト49の上面図である。図10は、図7のX−X断面図である。
図5及び図7〜図10に示すように、ヘッドライト49は、中心線Lの左右にそれぞれ灯体57,57を備えた2灯式のヘッドライトであり、車幅方向に長く形成されている。
ヘッドライト49は、前後に2分割で構成されており、後部側で灯体57を収納するケース58と、ケース58の前面側を塞ぐレンズ付きカバー59とを備える。
ケース58は、灯体57を収納する左右一対の灯体収納部60,60と、灯体収納部60,60を前部において左右に連結する連結部61とを有する。ケース58の上縁及び側縁には、外側に突出するステー62が複数設けられており、ヘッドライト49はステー62を介して車体フレームF側に固定される。
レンズ付きカバー59は、灯体57,57を前方から覆う透明のレンズ面63と、レンズ面63の上縁66に連続し、フロントカウル40の下部によって前方から覆われるカバー上部64と、レンズ面63の側縁及び下縁に連続し、フロントサイドカウル41,41の前部によって前方から覆われるカバー下部65とを有する。カバー上部64及びカバー下部65の周縁部は、ケース58の前面の開口縁部に合わさる合わせ面である。
レンズ面63は、その全体が、カバー上部64及びカバー下部65から前方に一段突出して形成されており、レンズ面63の縁部は全周に亘り段部となっている。レンズ面63の上縁66は、フロントカウル40の下縁部53に沿う形状に形成されており、フロントカウル40の前端延出部52の水平下縁部53aに沿う水平上縁部66aと、側縁部53b,53bに沿って車幅方向の外側に斜め上方且つ後方へ傾斜して延びる内側上縁部66b,66bと、内側上縁部66b,66bよりも緩い傾斜で上側下縁部53d,53dに沿って外上方且つ後方へバックミラー47,47側に向けて延びる外側上縁部66c,66cとを有する。
すなわち、レンズ面63の上縁66とフロントカウル40の下縁部53とは連続するように配置されて接続されており、この接続部には、レンズ面63の上縁66に沿って段部54が形成されている。
レンズ面63は、フロントカウル40の前端延出部52に合わせた形状となっているため、水平上縁部66aにおいて上下の幅が小さく、内側上縁部66b,66b及び外側上縁部66c,66cにおいて上下の幅が大きくなっている。すなわち、レンズ面63は、車幅方向中央で上下の幅が小さいレンズ中央部63aと、レンズ中央部63aの側方に連続して上下の幅がレンズ中央部63aよりも大きいレンズ発光部63b,63bとを有する。ここで、図7では、透明なレンズ面63を介してレンズ面63の左側部分の内側が視認される状態が示されている。
また、レンズ面63は、車幅方向に延びる下縁67と、下縁67の左右の端から外上方且つ後方へバックミラー47,47側に向けて延びて外側上縁部66c,66cの上端に繋がる側縁68,68とを有する。
レンズ面63は前方に突出しているが、取り付けられた状態では、フロントカウル40及びフロントサイドカウル41,41に対し略面一となる。レンズ面63とフロントカウル40とが合わさることで、車体前面を連続的に覆うフロントカウル表面86が形成される。
各灯体57は、光源となるバルブ69(図4)と、バルブ69の後方に配置されて光を前方に反射させるリフレクタ70とを有している。各灯体57は、灯体収納部60に収納され、前方をレンズ面63によって覆われる。左右の灯体収納部60,60の間の連結部61には灯体は設けられていない。
詳細には、灯体57,57は、レンズ発光部63b,63bによって覆われており、灯体57,57の光はレンズ発光部63b,63bを透過して前方に照射される。ヘッドライト49において、レンズ中央部63aの内側の空間とレンズ発光部63b,63bの内側の空間とは各リフレクタ70によって実質的に仕切られており、灯体57,57の光はレンズ中央部63aに届かず、レンズ中央部63aからは光はほとんど照射されない。
本実施の形態では、レンズ発光部63b,63bが左右に分かれて配置されているが、一枚の板状のレンズ面63によって左右のレンズ発光部63b,63bのレンズを共用するため、ヘッドライト49の構造を簡単にできる。また、レンズ中央部63aの内部は上下の幅が小さく、レンズ発光部63b,63b側の内部に比して熱が溜まり易くなるが、レンズ中央部63aからは発光させないため、レンズ中央部63aに熱が溜まることを防止できる。
図11は、図2のXI−XI断面図である。
図2〜図5及び図11に示すように、バックミラー47,47は、フロントカウル40近傍の車両前部に設けられるミラーステー75と、ミラーステー75に支持される板状のミラー76(鏡面)と、ミラーステー75及びミラー76を収容しミラーステー75に取り付けられるボディー77と、ボディー77に設けられるウインカー79とを有している。バックミラー47,47は、ミラーステー75がボディー77で覆われているとともに、ボディー77がフロントカウル40及びフロントサイドカウル41に滑らかに連続しており、車体カバーCに対して一体的に設けられている。
フロントカウル40のカウル側縁部56,56の近傍には、ミラーステー75が取り付けられるベース78が設けられている。
ミラーステー75は、車幅方向外側に突出するアーム状に形成されており、上下方向を指向する軸78aを介して、その基端部がベース78取り付けられている。ミラーステー75の先端の後面には、ミラー76が取り付けられるジョイント部75aが設けられている。ミラー76は、ジョイント部75aに嵌合する凸部76aを裏面側に有し、ミラー76は、ジョイント部75aを中心に上下左右方向に揺動可能である。すなわち、ミラー76は、ジョイント部75aを中心に揺動することで単独で角度調整される。また、バックミラー47,47は、基部側の軸78aを中心に後方に回動可能であり、前方からバックミラー47,47が押された場合には、後方に回動して力を逃がす。
ボディー77は、上下方向よりも車幅方向に長い扁平状に形成されており、前部は前方に凸の曲面形状に形成されている。
ボディー77は、ミラーステー75を下方から覆う下壁部80と、ミラーステー75を上方から覆う上壁部81と、ミラーステー75の先端を車幅方向の外側から覆う側壁部82と、後方に開放し、ミラー76が配置される開放面83と、ミラーステー75が通されるとともにフロントカウル40のカウル側縁部56に接続される内壁部84(図2)とを有する。
詳細には、上壁部81は、後部で前下がりに傾斜する上壁部後部81aと、上壁部後部81aの前方に連続し、上壁部後部81aよりも大きな傾斜で前下がりに傾斜する上部傾斜面81bとを有する。下壁部80は、後部で前下がりに傾斜する下壁部後部80aと、下壁部後部80aの前方に連続し、前上がりに傾斜するミラー側オーバーハング面80b(斜面)とを有する。
上部傾斜面81b及びミラー側オーバーハング面80bはボディー77の前縁77aで繋がっており、これにより、前方に凸の曲面形状が形成される。上部傾斜面81bは、ボディー77の前面であるとともに上面でもあると言える。また、ミラー側オーバーハング面80bは、ボディー77の下面であるとともに前面でもあると言える。ミラー側オーバーハング面80bは、後下がりに傾斜しているとも言え、オーバーハングした面である。
図4に示すように、正面視では、上壁部後部81aは略水平に外側方へ延び、下壁部後部80aは、外側方側ほど高くなるように傾斜しており、ボディー77は、外側方側に向けて先細るように形成されている。ボディー77の前縁77aの稜線及びミラー側オーバーハング面80bは、外側方側ほど高くなるように傾斜している。側壁部82は、正面視において、外側方側ほど高くなるように傾斜している。
図2に示すように、平面視では、ボディー77の前縁77aは、外側方側ほど後方側に位置するように傾斜して設けられており、上部傾斜面81b及びミラー側オーバーハング面80bも、外側方側ほど後方側に位置するように傾斜して設けられている。また、側壁部82は、平面視において、前縁77aよりも大きな傾斜で、外側方側ほど後方側に位置するように傾斜して設けられている。開放面83及びミラー76は、平面視において、外側方側ほど後方側に位置するように傾斜して設けられている。
ウインカー79は、発光部(不図示)と、この発光部を覆うウインカーレンズ85とを有し、ボディー77に内蔵されている。ウインカーレンズ85は、ボディー77のミラー側オーバーハング面80bに一体的に埋め込まれており、ミラー側オーバーハング面80bの一部を構成している。すなわち、ウインカーレンズ85は、周囲のミラー側オーバーハング面80bに対して面一に設けられており、ミラー側オーバーハング面80bは滑らかな面になっている。ウインカー79の上記発光部は、ボディー77内でウインカーレンズ85の裏面側に配置されている。
ウインカーレンズ85はミラー側オーバーハング面80bに設けられており、シート10の運転者側から見えない位置にあるため、ウインカー79の発光が運転者に邪魔になることを防止できる。
各バックミラー47は、ボディー77の上壁部81がフロントカウル40のカウル側縁部56近傍の上面に滑らかに連続するとともに、ミラー側オーバーハング面80bがフロントカウル40の段部54のオーバーハング面54aに滑らかに連続した状態で取り付けられている。このように、オーバーハング面54aとミラー側オーバーハング面80bとが連続して滑らかに繋がることで、車体カバーCの前部には、オーバーハングした面がフロントカウル40の前端からバックミラー47の外端まで連続する整流通路Wが形成されている。
図2に破線で示すように、整流通路Wは、フロントカウル40の前端からバックミラー47の外端まで、常に斜め後方へ延びる形状に形成されている。このため、走行風は、整流通路Wに沿ってスムーズに流れる。
図12は、図2のXII−XII断面図である。
図12及び図4に示すように、フロントカウル40において車幅方向中央の断面では、段部54は、段部54近傍のレンズ面63の上部よりも前方に突出し、オーバーハング面54aの前端も、段部54近傍のレンズ面63の上部よりも前方に位置している。段部54のオーバーハング面54aは、ヘッドライト49の水平上縁部66aに連続して上方に位置し、オーバーハング面54aと水平上縁部66aとの間は整流通路Wとなっている。すなわち、段部54が前方に突出することで、段部54とレンズ面63の上縁66との間に整流通路Wが形成される。この部分では、フロントカウル表面86の下部であるヘッドライト49に前方から付着した雨滴は、走行風によって上方に流され、雨滴の一部は整流通路Wに沿って外側方に流れ、雨滴の大部分は鉛直面51a及び傾斜面51cに沿って後上方に流れ、その後、フロントスクリーン48の上端から後上方へ剥離する。
図13は、図2のXIII−XIII断面図である。
図13及び図4に示すように、フロントカウル40における側縁部53bの断面では、段部54は、段部54近傍のレンズ面63の上部よりも前方に突出し、オーバーハング面54aの前端も、段部54近傍のレンズ面63の上部よりも前方に位置している。オーバーハング面54aは、ヘッドライト49の内側上縁部66bに連続して上方に位置し、オーバーハング面54aと内側上縁部66bとの間は整流通路Wとなっている。この部分では、整流通路Wが車幅方向の外側に斜め上方且つ後方へ傾斜しているため、ヘッドライト49に付着して上方に流れる雨滴は、整流通路Wを流れ易く、大部分の雨滴は整流通路Wに沿って車幅方向の外側に斜め上方へ流れる。
図3に示すように、前端延出部52の近傍では、前端の鉛直面51aから後方へ水平側に屈曲する変極点51bと、段部54のオーバーハング面54aが鉛直面51a側から左右方向に向きを変えて延びる側部変極点53cとは、側面視において、側部変極点53cが変極点51bよりも後方の位置に設けられるため、変極点51b側では、雨滴を後方に効率良く流すことができ、側部変極点53c側では、雨滴が水平側に流れるようになって後方に流れ易くなってからオーバーハング面54aに沿って左右に流れるため、雨滴をスムーズに流すことができる。
図14は、図2のXIV−XIV断面図である。
図14及び図4に示すように、フロントカウル40における上側下縁部53dの断面では、段部54は、段部54近傍のレンズ面63の上部よりも前方に突出し、オーバーハング面54aの前端も、段部54近傍のレンズ面63の上部よりも前方に位置している。オーバーハング面54aは、ヘッドライト49の外側上縁部66cに連続して上方に位置し、オーバーハング面54aと外側上縁部66cとの間は整流通路Wとなっている。この部分では、整流通路Wが車幅方向の外側に斜め上方且つ後方へ傾斜しているため、ヘッドライト49に付着して上方に流れる雨滴は、整流通路Wを流れ易く、大部分の雨滴は整流通路Wに沿って車幅方向の外側に斜め上方且つ後方へ流れる。そして、フロントカウル40の整流通路Wを流れる雨滴は、外側上縁部66cの外端に連続するバックミラー47のミラー側オーバーハング面80bに流れ、ミラー側オーバーハング面80bを伝って側壁部82へ流れ、側壁部82から後方に剥離する。側壁部82は、バーハンドル22の左右のグリップ部22aよりも外側に位置しているため、側壁部82から後方に飛んだ雨滴が運転者の腕に付着することを抑制できる。
また、フロントカウル40に対して横風が吹いた場合、この横風の一部は、段部54のオーバーハング面54aで剥離するため、横風が自動二輪車1に影響し難くなる。
以上説明したように、本発明を適用した実施の形態によれば、ヘッドライト49のレンズ面63とフロントカウル40の上部はそれぞれ上後方へ傾斜した面を備え、これらを合わせて車体前面を連続的に覆うフロントカウル表面86を構成し、フロントカウル40とヘッドライト49のレンズ面63の上縁66との接続部に、レンズ面63より前方に突出した段部54を設け、この段部54は、レンズ面63の上縁66に沿って車幅方向外方へ、バックミラー47,47の基部まで延び、バックミラー47,47には段部54と連続的に繋がるミラー側オーバーハング面80bを設けたため、ヘッドライト49の下方側に当たる雨滴は、フロントカウル40の段部54及びバックミラー47,47のミラー側オーバーハング面80bに沿って左右のバックミラー47,47の端まで流れるので、運転者に雨滴がかかることを抑制できる。また、フロントカウル40に沿って流れる走行風の一部がフロントカウル40の段部54で剥離するので、フロントカウル40の表面に沿って長く走行風が流れなくなり、横風が自動二輪車1に影響することを抑制できる。
また、ヘッドライト49の上縁66は、中央の水平上縁部66aで低く、内側上縁部66b,66b及び外側上縁部66c,66cが左右に向かって斜め上方に上がっており、雨滴が左右のバックミラー47,47側によりスムーズに流れるため、運転者に雨滴がかかることを抑制できる。
また、バックミラー47,47は、フロントカウル40からバックミラー47,47のボディー77まで、滑らかに繋がる一体形状となっており、ミラー76が単独で角度調整可能であり、フロントカウル40とボディー77との継ぎ目が雨滴の流れを妨げることを防止でき、雨滴がバックミラー47,47側にスムーズに流れるため、運転者に雨滴がかかることを抑制できる。
さらに、フロントカウル40の前端の鉛直面51aから水平側に屈曲する変極点51bと、段部54のオーバーハング面54aの側縁部53b,53bが鉛直面51aから左右方向に向きを変えて延びる側部変極点53cとは、側面視において、側部変極点53cが変極点51bよりも後方の位置に設けられるため、鉛直面51aの変極点51b側では、雨滴を後方に効率良く流すことができ、側部変極点53c側では、雨滴が水平側に流れるようになって後方に流れ易くなってから段部54のオーバーハング面54aに沿って左右に流れるため、雨滴をスムーズに流すことができ、運転者に雨滴がかかることを抑制できる。
また、バックミラー47,47のミラー側オーバーハング面80bは、平面視で、フロントカウル40への取り付け部から左右の側壁部82まで、常に斜め後方へ延びる形状であり、雨滴をフロントカウル40からスムーズに斜め後方に流すことができるため、運転者に雨滴がかかることを抑制できる。
また、バックミラー47,47のボディー77にウインカー79が一体化して設けられ、ウインカー79のウインカーレンズ85は、ミラー側オーバーハング面80bに配置されるため、ウインカー79の光が運転者の目に直接届くことを防止できる。
さらに、ヘッドライト49は、左右に分割して配置される灯体57,57と、灯体57,57を覆うレンズ面63とを有し、左右の灯体57,57の間の中央部は、灯体57,57が配置される部分よりも上下に狭く形成されるとともに、レンズ面63のみが左右に繋がっているため、ヘッドライト49の中央部に灯体57,57による熱が溜まり難く、ヘッドライト49が熱に影響されることを防止できる。また、レンズ面63は中央部で左右に繋がって一体であるため、レンズ面63の中央の水平上縁部66a近傍のフロントカウル40の部分に容易に段部54を形成できる。
なお、上記実施の形態は本発明を適用した一態様を示すものであって、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
上記実施の形態では、側面視において、側部変極点53cが変極点51bよりも後方の位置に設けられるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、側面視において、側部変極点53cは変極点51bと略一致した位置に設けられても良い。
1 自動二輪車(鞍乗り型車両)
40 フロントカウル
47,47 バックミラー
49 ヘッドライト
51a 鉛直面(前端面)
51b 変極点
53b,53b 側縁部
53c 側部変極点
54 段部
57,57 灯体
63 レンズ面
66 上縁
76 ミラー(鏡面)
77 ボディー
79 ウインカー
80b ミラー側オーバーハング面(斜面)
85 ウインカーレンズ(ウインカーのレンズ)
86 フロントカウル表面

Claims (7)

  1. 前面にヘッドライト(49)を備え、上部左右にバックミラー(47)が取り付けられるフロントカウル(40)を備え、前記ヘッドライト(49)のレンズ面(63)と前記フロントカウル(40)の上部はそれぞれ上後方へ傾斜した面を備え、合わせて車体前面を連続的に覆うフロントカウル表面(86)を構成する鞍乗り型車両の車体前部構造において、
    前記フロントカウル(40)と前記ヘッドライト(49)のレンズ面(63)の上縁(66)との接続部に、前記レンズ面(63)より前方に突出した段部(54)を設け、この段部(54)は、前記レンズ面(63)の前記上縁(66)に沿って車幅方向外方へ、前記バックミラー(47)の基部まで延び、前記バックミラー(47)には前記段部(54)と連続的に繋がる斜面(80b)を設けたことを特徴とする鞍乗り型車両の車体前部構造。
  2. 前記ヘッドライト(49)の前記上縁(66)は、中央で低く、左右に向かって斜め上方に上がっていることを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型車両の車体前部構造。
  3. 前記バックミラー(47)は、前記フロントカウル(40)から当該バックミラー(47)のボディー(77)まで、滑らかに繋がる一体形状となっており、鏡面(76)が単独で角度調整可能であることを特徴とする請求項1または2記載の鞍乗り型車両の車体前部構造。
  4. 前記フロントカウル(40)は、側面視において、上面の形状が略鉛直の前端面(51a)から水平側に屈曲する変極点(51b)を有し、前面視において、前記段部(54)が前記前端面(51a)の側縁部(53b)から左右方向に向きを変えて延びる側部変極点(53c)を有し、前記変極点(51b)と前記側部変極点(53c)とは、側面視において、略一致した位置、または、前記側部変極点(53c)が前記変極点(51b)よりも後方の位置に設けられることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の鞍乗り型車両の車体前部構造。
  5. 前記斜面(80b)は、前記バックミラー(47)の下面であり、平面視で、前記フロントカウル(40)への取り付け部から左右の端部まで、常に斜め後方へ延びる形状であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の鞍乗り型車両の車体前部構造。
  6. 前記バックミラー(47)のボディー(77)にウインカー(79)が一体化して設けられ、当該ウインカー(79)のレンズ(85)は、前記バックミラー(47)の下面の前記斜面(80b)に配置されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の鞍乗り型車両の車体前部構造。
  7. 前記ヘッドライト(49)は、左右に分割して配置される灯体(57)と、当該灯体(57)を覆うレンズ面(63)とを有し、左右の前記灯体(57)の間の中央部は、前記灯体(57)が配置される部分よりも上下に狭く形成されるとともに、前記レンズ面(63)のみが左右に繋がっていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の鞍乗り型車両の車体前部構造。
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