JP2014107503A - 真空加熱加圧封止成形装置及び真空加熱加圧封止成形方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 基板上に素子を真空加熱加圧封止/成形する真空加熱加圧封止/成形装置であって、該装置は開閉自在な真空チェンバーと、真空チェンバー中に配置され素子付き基板、素子上の封止シートあるいは封止シート及び加圧剥離フィルムを置く基板置台と、封止シートを加熱軟化用加熱装置と、真空排気及び高圧ガス導入のための孔と、内方部材は下降されてその下端部と基板置台との間に加熱軟化された封止シートあるいは封止シート上の加圧剥離フィルムを挟むことができるようになっている内方部材と、加熱軟化した封止シートによって素子を基板上に封止した後、依然軟化状態にある封止シートを素子上に実質的にその場で押し付けられ所定の成形を行う成形型とからなる、真空加熱加圧封止/成形装置。
【選択図】図1
Description
1.真空チェンバー形成用下枠体と、
2.真空チェンバー形成用下枠体の上方に配置された真空チェンバー形成用上枠体であって、真空チェンバー形成用下枠体と真空チェンバー形成用上枠体との間が密封されて内部に真空チェンバーが形成され、真空チェンバー形成用下枠体と真空チェンバー形成用上枠体とを離間させた状態で被加工品が外部に取り出せるようになっている真空チェンバー形成用上枠体と、
3.真空チェンバー形成用下枠体の内部に配置され、かつ上に基板を置くようになっている基板置台であって、基板上には素子を配置し、素子の上には封止シートを乗せ、あるいは封止シートの上にさらに封止シートより半径方向外方に延びる加圧剥離フィルムを置くようになっている基板置台と、
4.素子上の封止シートを加熱軟化させる加熱装置と、
5.真空チェンバー形成用下枠体と真空チェンバー形成用上枠体のいずれかに設けた真空排気及び高圧ガス導入用孔と、
6.真空チェンバー形成用上枠体の内側でかつ下面から下方に延びた内方部材であって、内方部材は下降されてその下端部と基板置台との間に加熱軟化された封止シートを気密に挟む、あるいは封止シート上の加圧剥離フィルムを挟むことができるようになっている内方部材と、
7.加熱軟化した封止シートによって素子を基板上に封止した後、依然軟化状態にある封止シートを素子上に押し付けられ所定の成形を行う成形型とからなることを特徴とする。
(2) 真空チェンバー形成用下枠体は下枠部材を有し、真空チェンバー形成用上枠体は上枠部材を有し、真空チェンバー形成用下枠体あるいは真空チェンバー形成用上枠体はさらに気密に下枠部材と上枠部材の内周面あるいは外周面を気密に摺動する摺動部材を有し、摺動枠体を摺動させて下枠部材と、摺動枠体と、上枠部材との間を気密にして内部に真空チェンバーを形成し、一方摺動枠体を摺動させて下枠部材と上枠部材との間を離間させた状態で被加工品を出し入れできるようになっている、(1)に記載した真空加熱加圧封止/成形装置。
(3)真空チェンバー形成用下枠体と真空チェンバー形成用上枠体とを相対移動させその間を当接密封し内部に真空チェンバーを形成し、一方真空チェンバー形成用下枠体と真空チェンバー形成用上枠体とを相対移動させ離間させた状態で被加工品を出し入れできるようになっている、(1)に記載した真空加熱加圧封止/成形装置。
(4)真空チェンバー形成用下枠体と真空チェンバー形成用上枠体とを相対移動させることにより内方部材の下端部と基板置台との間で加熱軟化された封止シートあるいは加圧剥離フィルムを気密に挟むことが可能となっている、(3)に記載した真空加熱加圧封止/成形装置。
(6)内方部材が、中間移動プレートの下面に取り付けられた押圧シリンダ機構である、(1)乃至(3)のいずれか1項に記載した真空加熱加圧封止/成形装置。
(7)成形型が非成形時には真空チェンバー形成用上下枠部材の内方の非成形位置に退避され、成形時において内方部材の内側の成形位置に移動されるようになっている、(1)乃至(6)のいずれか1項に記載した真空加熱加圧封止/成形装置。
(8)加熱装置が基板置台および成形型に設けてある、(1)乃至(6)のいずれか1項に記載した真空加熱加圧封止/成形装置。
(10)真空チェンバー形成用下枠体及び基板置台がスライド移動テーブル上に配置され、スライド移動テーブルによって真空チェンバー形成用下枠体及び基板置台を外部に取り出すことによって基板置台に対して基板及び封止シートあるいは基板、封止シート及び加圧剥離フィルムの着脱が容易となっている、(1)乃至(8)のいずれか1項に記載した真空加熱加圧封止/成形装置。
(11)真空チェンバー形成のための加圧機構が、エアプレス圧、油圧プレス圧、サーボプレス圧あるいはオートクレーブを利用したものである、(1)乃至(9)のいずれかに記載した真空加熱加圧封止/成形装置。
1.真空チェンバーを開けた状態で真空チェンバー内に配置された基板置台上に基板を置き、基板上には素子が配置され、素子の上には封止シートを配置し、あるいは封止シートの上にさらに封止シートより半径方向外方に延びる加圧剥離フィルムを配置し、
2.真空チェンバーを閉じて真空チェンバーを真空にし、
3.封止シートあるいは封止シート及び加圧剥離フィルムを加熱軟化し、
4.加熱軟化した封止シートあるいは加圧剥離フィルムの外周部を基板置台上に気密に押さえ、加熱軟化した封止シートあるいは加圧剥離フィルムと基板置台で形成される空間を真空状態に保ち、
5.この状態で真空チェンバー内を大気圧に開放し大気を導入し、あるいは必要であればさらに高圧ガスを導入して加圧し、加熱軟化状態の封止シートで素子を基板に封止し、
6.成形型を依然軟化状態にある封止シートあるいは加圧剥離フィルム及び封止シート上に実質的にその位置で押し付け所定の成形を行う。
なお、前記工程5の中で真空チェンバーの容積を減少させて真空チェンバー内部の圧力を増圧させることによって、封止シートの接着面の密着度を高めることができる。
また、陽圧により素子に沿って封止して平坦の押圧成形する場合には、素子間の隙間に押し出された封止シートが流れ込み基板と複数素子とをより一体化することができる。
さらに、加圧剥離フィルムを介して封止する場合には封止シートが少なくて済み、複数素子ごとの局所封止が可能となり、それらの局所への型押し成型が同時にできる。
以下に、図示する具体的実施態様に基づいて本発明に係る真空加熱加圧封止成形装置及び真空加熱加圧封止成形方法を説明する。これらの実施態様はあくまで例示であって本発明を限定するものではなく、本発明は特許請求の範囲内で種々の変形、変更を容易に加えることができることは当業者には容易であろう。
本発明では、「素子」とは、IC素子、半導体、抵抗及び/又はコンデンサー等の素子をいう。また基板とはリジット基板およびフレキシブル基板とし基板上に接合する素子の数は、1つでもよいし、複数の素子でもよく、また高さが同一であっても、異なる高さのものでもよい。「封止シート」は、封止用の接着シートであり、素子の上に封止シートを置き、熱と圧力で樹脂を流動させ、真空加熱加圧封止接合させる。厚みは、例えば0.2〜5mm程度の接着封止用薄膜シートであり、加熱軟化した封止シートは素子を基板に真空加熱加圧封止接合するとともに、素子を基板に外表面から補強的に接合する。封止シートとしては、主としてエポキシ樹脂が用いられ、ウレタンゴム、シリコーンゴムなどを用いることができ、加熱硬化する接着剤層として機能する。
図1は、本発明に係る真空加熱加圧封止成形装置の第1の実施態様の模式的断面図を示す。1台の真空加熱加圧封止成形装置より、接着性封止シートを用いて基板上に素子を封止し、成形型を用いて基板上に素子を封止シートによって直接加圧封止成形加工する。
本真空加熱加圧封止成形装置においては、基台1上に加圧シリンダ下板2が配置され、加圧シリンダ下板2の上にはスライド移動テーブル3が置かれ、スライドシリンダ4がロッドを介してスライド移動テーブル3の側方に連結されている。スライド移動テーブル3上には下枠部材置台5が置かれ、下枠部材置台5の上方には下加熱プレート7が配置され、下加熱プレート7上には基板置台8が置かれ、基板置台8の上には素子9付き基板10が配置され、素子9上には封止シート11が配置されるようになっている。
以下に、図2(a)乃至図2(e)に基づいて、本発明に係る真空加熱加圧封止成形装置の第1の実施態様の動作を説明する。なお、図2(a)乃至図2(e)においては、簡略化のため支柱13、加圧シリンダ上板14、加圧シリンダ22及びロッド23及び配管を省いている。
(1)基板,素子,封止シートをセットする工程
図2(a)は、真空チェンバーを開いた状態でスライドシリンダ4によってスライド移動テーブル3、下枠部材基台5、下枠部材12、下加熱プレート7、基板置台8(簡略化のため、これらの部材をまとめて「下方部材」と呼ぶ)を外側に引き出し、基板基台8上に素子9を上に配した基板10を置き、その上に封止シート11を置いたのちスライドシリンダ4によって下方部材を内方部材12の下方の所定の位置に挿入した状態を示す。
図2(b)は、摺動シリンダ20により摺動部材19を所定距離下降させ下枠部材12の外周に気密に摺動させ、下枠部材12と摺動部材19と上枠部材18との間を気密に保ち、内部に真空チェンバーを形成し、封止シートを大気中で加熱・軟化させ、真空口26を介して真空引きする工程を示す。この時、図2(b)に示すように、封止シート11は素子9の上面の縁部から外周縁部へと下方に傾斜し、外周部の最外縁部は内方部材24の枠状押え部24bの下面に対応する位置まで延び、基板置台8の上面に触れている。真空引きによって真空チェンバー内及び基板置台8と封止シート11との間の空間は真空状態とされる。なお、真空引きの際には、陽圧口25は閉じられ、真空口26は開かれている。
図2(c)は、加熱下真空引きをしながら、加圧シリンダ22によって、中間移動プレート15と上加熱プレート17と上枠部材18と内方部材24(以下に、簡略の為まとめて「上方部材」ともいう)を一体的に下降し、所定の位置で停止させ、加熱軟化した封止シート11の外周部を内方部材24の枠状押え部24bの下面と基板置台8の上面との間に気密に押える工程を示す。この位置では、成形型21は封止シート11の上方に位置し、封止シートに接触していない。また、基板置台8と封止シート11の間に形成される空間は真空状態に保持される。
次に、図2(d)に示すように、真空口26を閉じ、陽圧口25を開き大気圧を導入し、必要に応じて陽圧口を介して高圧ガスを導入し、加圧状態を維持し、封止シート11によって素子9を基板10上に加圧下に封止する。
図2(e)に示すように、加圧シリンダ22によって、上方部材を一体的に下降させ、成形型の下面を封止シート上に接触させ封止シートに対して所定の成形加工をおこなう。この場合に、加圧シリンダ22用ストットパー(図示せず)を設け、成形型を所定の位置で停止させる。なお、停止させる場合に、加圧シリンダのストッパーを使わないで上枠部材18の下端部下面と下枠部材12の上端部上面とを当接させても良い。なお、真空チェンバー内の圧力を増圧する場合、図2(d)の加圧成形後、さらに決まったストローク押し下げ増圧し成形型を封止シートに当接させ成形する方法に加えて、適当位置で増圧封止完了させて増圧をやめ排気して、さらに下降させて当接させ成形する方法がある。
(6)製品取り出し、新しい素子付基板及び封止シートの配置工程
加圧シリンダ22によって上方部材を上方に移動させ、スライドシリンダ4によって下方部材を外部に取り出し、製品を回収するとともに、基板置台8に新しい素子付基板10と封止シート11を配置し、再度スライドシリンダ4によって下方部材を加圧成形位置へと戻す(図2(a))。
図3は、本発明に係る真空加熱加圧封止成形装置の第2の実施態様を示す。
本実施態様は、摺動部材19及び摺動シリンダ20を省き、加圧シリンダ22aによって下枠部材12の上端部上面と上枠部材18の下端部底面とを気密に当接させて内部に真空チェンバーを形成し、シリンダ機構22bによって断熱板16下方の内方部材24及び上加熱プレート17を上下に移動することを除き、真空加熱加圧封止成形装置の第1の実施態様と同じである。従って、詳細な説明は省略する。
図4(a)乃至図4(e)は、本発明に係る真空加熱加圧封止成形装置の第3の実施態様を示す、本実施態様は、発明に係る真空加熱加圧封止成形装置の第1の実施態様と同じものであり、加圧剥離フィルムを用いている点が異なる。図4(a)乃至図4(e)は、それぞれ図2(a)乃至図2(e)に対応している。なお、図4(a)乃至図4(e)においては、簡略化のため支柱13、加圧シリンダ上板14、加圧シリンダ22及びロッド23を省いている。
図4(a)は、基板10,素子9,封止シート40及び加圧剥離フィルム41をセットする工程を示す。図4(a)と図2(a)の相違点は、封止シート40上にさらに加圧剥離フィルム41が置かれる点のみである。加圧剥離フィルム41の大きさは、内方部材24の下端部の枠状押え部24bと基板置台8との間に加圧剥離フィルムを気密に保持可能であればよい。この場合には、封止シートの大きさは加圧剥離フィルムの大きさと同じにするか、または素子を基板上に封止するのに必要な大きさであればよい。後者の場合は封止シートの使用量を低減することができる。また、複数箇所での局所封止が可能となり、当該局所への型押し成型が同時にできる。
図4(b)は、摺動シリンダ20により摺動部材19を所定距離下降させ下枠部材12の外周に気密に摺動させ、内部に真空チェンバーを形成し、封止シート40及び加圧剥離フィルム41を大気中で加熱・軟化させ、真空口26を介して真空引きする工程を示す。この時、図4(b)に示すように、加圧剥離フィルム41は封止シート40を介して素子9の上面の縁部から外周縁部へと下方に傾斜し、外周部の最外縁部は内方部材24の枠状押え部24bの下面に対応する位置まで延び、基板置台8の上面に触れている。封止シート40は、加圧剥離フィルム41が下方に傾斜するのに追随して、傾斜させられる。真空引きによって真空チェンバー内及び基板置台8と加圧剥離フィルム41との間の空間は真空状態とされる。
図4(c)は、加熱下真空引きをしながら、加圧シリンダ22によって、中間移動プレート15と上加熱プレート17と上枠部材18と内方部材24を一体的に下降し、所定の位置で停止させ、加熱軟化した加圧剥離フィルム41の外周部を内方部材24の枠状押え部24bの下面と基板置台8の上面との間に気密に押える工程を示す。この位置では、成形型21は加圧剥離フィルム41の上方に位置し、加圧剥離フィルム41に接触していない。また、基板置台8と加圧剥離フィルム41の間に形成される空間は真空状態に保持される。
次に、図4(d)に示すように、真空口26を閉じ、陽圧口25を開き大気圧を導入し、必要に応じて陽圧口を介して高圧ガスを導入し、加圧状態を維持し、加圧剥離フィルム41を介して封止シート40によって素子9を基板10上に加圧下に封止する。
図4(e)に示すように、加圧シリンダ22によって、上方部材を一体的に下降させ、加圧剥離フィルム41を介して成形型の下面を封止シート上に接触させ封止シートに対して所定の加圧成形加工をおこなう。この場合に、加圧シリンダ22用ストットパー(図示せず)を設け、成形型を所定の位置で停止させる。なお、停止させる場合に、加圧シリンダのストッパーを使わないで上枠部材18と下板部材12を当接させて行っても良いことは上述の通りである。
(6)製品取り出し、新しい素子付基板、封止シート及び加圧剥離フィルムの配置工程
加圧シリンダ22によって上方に移動させ、スライドシリンダ4によって下方部材を外部に取り出し、製品を回収するとともに、基板置台8に新しい素子付基板10、封止シート40及び加圧剥離フィルム41を配置し、再度スライドシリンダ4によって下方部材を加圧成形位置へと戻す(図4(a))。
図5(a)乃至図5(f)は、真空加熱加圧封止成形装置の第4の実施態様を示す。
図中、第1と第4の実施態様と同一の部材については同一の番号を付しそれらの説明は省略する。なお、第4の実施態様でも支柱13、加圧シリンダ上板14、加圧シリンダ22及びロッド23を備えるが、図5(a)乃至図5(f)において、簡略化のため支柱13、加圧シリンダ上板14、加圧シリンダ22及びロッド23を省いている。
(1)基板,素子及び封止シートをセットする工程
図5(a)に基板,素子及び封止シートをセットする工程を示す。スライドユニット53によって上加熱プレート17と成形型21を退避位置に移動している以外は、基板,素子及び加圧剥離フィルムをセットする工程は、本発明の第1の実施態様の工程(1)(図2(a))とほぼ同一である。
図5(b)は、真空チェンバー形成、封止シートの軟化、真空引き工程を示す。加圧シリンダ22によって中間移動プレート15を下降させ上枠部材51の段差51aの内周面を下枠部材50の外周面に気密に所定の距離摺動させて停止し、内部に真空チェンバーを形成する。次に、加熱ランプ52をオンして封止シートを大気中で加熱・軟化させ、真空口26を介して真空引きする。この時、図5(b)に示すように、封止シート11は素子9の上面の縁部から外周縁部へと下方に傾斜し、外周部の最外縁部は内方部材24の枠状押え部24bの下面に対応する位置まで延び、基板置台8の上面に触れている。真空引きによって真空チェンバー内及び基板置台8と封止シート11との間の空間は真空状態とされる。
図5(c)は、封止シート押え工程を示す。加熱下真空引きをしながら、押圧シリンダ機構55の押圧シリンダ55aによりロッド55bを介して押圧枠体55cによって、封止シート11の外周部を基板置台8との間に気密に押圧することにより、基板置台8と封止シート11の間に形成される空間は真空状態に保持される。
(4)真空チェンバー内を陽圧加圧する工程
図5(d)は、真空チェンバー内を陽圧加圧する工程を示す。図5(d)に示すように、真空口26を閉じ、陽圧口25を開き大気圧を導入し、必要に応じて陽圧口を介して高圧ガスを導入し、加圧状態を維持して、封止シート11によって素子9を基板10上に加圧下に封止する。
図5(e)は、成形型移動工程を示す。加熱ランプ52をオフとし、上加熱プレート17により加熱しながら、退避位置に位置する上加熱プレート17と成形型21とを保持するスライダー53cをスライドシリンダ53aによってスライドレール53bに沿って成形位置まで移動させる。
図5(f)は、成形型による封止シート成形工程を示す。図5(f)に示すように、加圧シリンダ22によって所定の距離だけ中間移動プレート15、上加熱プレート17と成形型21を所定の距離だけ一体的に押圧シリンダ機構55の押圧力に抗して下降させ、成形型の下面を封止シート上に接触させ封止シートに対して所定の成形加工をおこなう。この場合に、加圧シリンダ22用ストットパー(図示せず)を設け、成形型を所定の位置で停止させる。なお、停止させる場合に、加圧シリンダのストッパーを使わないで上枠部材18と下板部材12を当接させても良い。
成形加工後、真空チェンバーを開き、押圧シリンダ55aにより押圧枠体55cを上昇させ、上方部材を加圧シリンダ22によって上方に移動させ、スライドシリンダ4によって下方部材を外部に取り出し、製品を回収するとともに、基板置台8に新しい素子付基板10と封止シート11を配置し、再度スライドシリンダ4によって下方部材を加圧成形位置へと戻す(図5(a))。
図6は、本発明に係る真空加熱加圧封止成形装置の第5の実施態様を示す。第3の実施態様と同様に、封止シート40の上に加圧剥離フィルム41を置いたことを除いて、本第5の実施態様は第4の実施態様と同一であるので、第5の実施態様については図4(a)乃至図4(d)及び図5(a)乃至図5(f)を参照することとし、その説明は省略する。
Claims (13)
- 基板上に素子を真空加熱加圧封止/成形するための真空加熱加圧封止/成形装置であって、該真空加熱加圧・成形装置は
1.真空チェンバー形成用下枠体と、
2.真空チェンバー形成用下枠体の上方に配置された真空チェンバー形成用上枠体であって、真空チェンバー形成用下枠体と真空チェンバー形成用上枠体との間が密封されて内部に真空チェンバーが形成され、真空チェンバー形成用下枠体と真空チェンバー形成用上枠体とを離間させた状態で被加工品が外部に取り出せるようになっている真空チェンバー形成用上枠体と、
3.真空チェンバー形成用下枠体の内部に配置され、かつ上に基板を置くようになっている基板置台であって、基板上には素子を配置し、素子の上には封止シートを乗せ、あるいは封止シートの上にさらに封止シートより半径方向外方に延びる加圧剥離フィルムを置くようになっている基板置台と、
4.素子上の封止シートを加熱軟化させる加熱装置と、
5.真空チェンバー形成用下枠体と真空チェンバー形成用上枠体のいずれかに設けた真空排気及び高圧ガス導入用孔と、
6.真空チェンバー形成用上枠体の内側でかつ下面から下方に延びた内方部材であって、内方部材は下降されその下端部と基板置台との間に加熱軟化された封止シートを気密に挟む、あるいは封止シート上の加圧剥離フィルムを挟むことができるようになっている内方部材と、
7.加熱軟化した封止シートによって素子を基板上に封止した後、依然軟化状態にある封止シートを素子上に押し付けて所定の成形を行う成形型とからなる、真空加熱加圧封止/成形装置。
- 真空チェンバー形成用下枠体は下枠部材を有し、真空チェンバー形成用上枠体は上枠部材を有し、真空チェンバー形成用下枠体あるいは真空チェンバー形成用上枠体はさらに気密に下枠部材と上枠部材の内周面あるいは外周面を気密に摺動する摺動部材を有し、摺動枠体を摺動させて下枠部材と、摺動枠体と、上枠部材との間を気密にして内部に真空チェンバーを形成し、一方摺動枠体を摺動させて下枠部材と上枠部材との間を離間させた状態で被加工品を出し入れできるようになっている、請求項1に記載した真空加熱加圧封止/成形装置。
- 真空チェンバー形成用下枠体と真空チェンバー形成用上枠体とを相対移動させその間を密封し内部に真空チェンバーを形成し、一方真空チェンバー形成用下枠体と真空チェンバー形成用上枠体とを相対移動させ離間させた状態で被加工品を出し入れできるようになっている、請求項1に記載した真空加熱加圧封止/成形装置。
- 真空チェンバー形成用下枠体と真空チェンバー形成用上枠体とを相対移動させることにより内方部材の下端部と基板置台との間で加熱軟化された封止シートあるいは封止シート及び加圧剥離フィルムを気密に挟むことが可能となっている、請求項3に記載した真空加熱加圧封止/成形装置。
- 加熱軟化状態の封止シートを素子上に押し付ける成形型が真空チェンバー形成用上枠体の内側に配置され、真空チェンバー形成用下枠体と真空チェンバー形成用上枠体とを相対移動させ成形型を加熱軟化状態の封止シートあるいは加圧剥離フィルムおよび封止シートを素子上に押し付ける、請求項4に記載した真空加熱加圧封止/成形装置。
- 内方部材が、中間移動プレートの下面に取り付けられた押圧シリンダ機構である、請求項1乃至3のいずれか1項に記載した真空加熱加圧封止/成形装置。
- 成形型が非成形時には真空チェンバー形成用上下枠部材の内方の非成形位置に退避され、成形時において内方部材の内側の成形位置に移動されるようになっている、請求項1乃至6のいずれか1項に記載した真空加熱加圧封止/成形装置。
- 加熱装置が基板置台および成形型に設けてある、請求項1乃至6のいずれかに記載した真空加熱加圧封止/成形装置。
- 加熱装置がハロゲンランプ等の光照射装置あるいは赤外線、レーザーあるいは遠赤外線照射装置である、請求項1乃至6のいずれかに記載した真空加熱加圧封止/成形装置。
- 真空チェンバー形成用下枠体及び基板置台がスライド移動テーブル上に配置され、スライド移動テーブルによって真空チェンバー形成用下枠体及び基板置台を外部に取り出すことによって基板置台に対して基板及び封止シートあるいは基板、封止シート及び加圧剥離フィルムの着脱が容易となっている、請求項1乃至8のいずれかに記載した真空加熱加圧封止/成形装置。
- 真空チェンバー形成のための加圧機構が、エアプレス圧、油圧プレス圧、サーボプレス圧あるいはオートクレーブを利用したものである、請求項1乃至9のいずれかに記載した真空加熱加圧封止/成形装置。
- 1.真空チェンバーを開けた状態で真空チェンバー内に配置された基板置台上に基板を置き、基板上には素子が配置され、素子の上には封止シートを配置し、あるいは封止シートの上にさらに封止シートより半径方向外方に延びる加圧剥離フィルムを配置し、
2.真空チェンバーを閉じて真空チェンバーを真空にし、
3.封止シートあるいは封止シート及び加圧剥離フィルムを加熱軟化し、
4.加熱軟化した封止シートあるいは加圧剥離フィルムの外周部を基板置台上に気密に押さえ、加熱軟化した封止シートあるいは加圧剥離フィルムと基板置台で形成される空間を真空状態に保ち、
5.この状態で真空チェンバー内を大気圧に開放し大気を導入し、あるいは必要であればさらに高圧ガスを導入して加圧し、加熱軟化状態の封止シートで素子を基板に封止し、
6.成形型を依然軟化状態にある封止シートあるいは加圧剥離フィルム及び封止シート上に実質的にその位置で押し付け所定の成形を行う、真空加熱加圧封止/成形方法。
- 前記工程5の中で真空チェンバーの容積を減少させて真空チェンバー内部の圧力を増圧させて封止シートの接着面の密着度を高める、請求項12に記載の真空加熱加圧封止/成形方法。
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