JP2014107461A - 半導体レーザ駆動回路、画像形成装置 - Google Patents

半導体レーザ駆動回路、画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 半導体レーザを駆動するための所定の応答波形を得つつ、発光遅延を解消する。
【解決手段】 半導体レーザLDを駆動変調し、半導体レーザLDを駆動点灯するための駆動電流を供給する電流源1と、駆動電流の立ち上がり時に電流を供給する第1オーバーシュート電流源2と、駆動電流の立ち上がり時に電流を供給する第2オーバーシュート電流源3と、を備え、第1オーバーシュート電流源2が電流を供給する時間は、半導体レーザLDが駆動電流に応答する時間よりも短い時間であり、第2オーバーシュート電流源3が電流を供給する時間は、第1オーバーシュート電流源2が電流を供給する時間よりも長く半導体レーザLDが駆動電流に応答する時間よりも短い時間である。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザプリンタ、光デイスク装置、デジタル複写機、光通信装置などにおける半導体レーザ光源の光出力を制御する半導体レーザ駆動回路と、この半導体レーザ駆動回路を備える画像形成装置に関するものである。
従来の半導体レーザ駆動回路は、無バイアス方式と有バイアス方式に大別される。
無バイアス方式では、半導体レーザのバイアス電流を0に設定し、入力信号に対応するパルス電流で半導体レーザを駆動する。
ここで、閾値電流の大きな半導体レーザを無バイアス方式によって駆動する場合には、入力信号に対応する駆動電流が半導体レーザに印加されても、レーザ発光が可能な濃度のキャリアが生成されるまでにある程度の時間を要するため、発光遅延につながる。ただし、発光遅延は、入力信号が発光遅延時間より十分大きい(発光遅延量が無視できる)場合には問題にならない。
しかし、レーザプリンタ、光デイスク装置、デジタル複写機などの高速化に伴い、高速に半導体レーザを駆動する必要がある場合に、無バイアス方式では所望のパルス幅より小さいパルスしか得ることができない。
以上のような無バイアス方式における問題点を解決するために、有バイアス方式が提案されている。
有バイアス方式では、半導体レーザのバイアス電流を半導体レーザの閾値電流に設定し、常時バイアス電流を流しつつバイアス電流に入力信号に対応するパルス電流を加えて半導体レーザを駆動する。
有バイアス方式の場合には、あらかじめ半導体レーザに発光閾値分の電流(発光閾値電流)を流すため、発光遅延時間は無くなる。
しかし、有バイアス方式の場合には、半導体レーザが発光しない場合にも、常時発光閾値付近で通電している(通常は200μW〜300μW)。このため、有バイアス方式で駆動する半導体レーザを用いた光通信の場合には、消光比が小さくなる。半導体レーザの消光比が小さい場合に、光源に半導体レーザを用いたレーザプリンタ、光デイスク装置、デジタル複写機などでは、画像の地肌汚れの原因となる。
光通信の分野においては、以上の課題を解決するために、基本的に無バイアス方式を用い、発光させる直前に発光閾値電流を流す構成が提案されている(例えば、特許文献1と2参照)。
ところが、最近では、レーザプリンタ、光デイスク装置、デジタル複写機などにおいて、更なる高解像度化を求めて、650nmの赤色半導体レーザや、さらに400nmの紫外半導体レーザなどを用いた画像形成装置が実用化されている。
また、処理の高速化や画像の高解像度化のため、複数光源を集積容易なVCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser)などの半導体レーザも実用化されている。
これらの半導体レーザは、微分抵抗が大きいなどの理由により、従来の1.3μmや1.5μm、780nm帯の半導体レーザに比べて、レーザ発光が可能な濃度のキャリアが生成されるまでにさらに時間を要する特性を有している。
また、これらの半導体レーザは、有バイアス方式によっても所望のパルス幅より小さいパルス幅しか得ることができない。そのため、これらの特性を踏まえた半導体レーザの駆動方式が必要とされている。
また、短い時間(例えば数ns以下)の光出力により低濃度を表現しようとする場合に、発光出力がビームスポットのピーク強度まで到達しない。このため、以上の場合には必要以上に低濃度となってしまい、正しく濃度が表現できないという問題があった。
この問題を解決するため、半導体レーザの立ち上がり時に微分パルスを重畳して低濃度領域の濃度を補正する技術も知られている(例えば、特許文献3参照)。
しかし、この方法では、微分パルスのピークを制御できないため、半導体レーザを破壊する危険性が高い。また、この方法では、その微分パルスを重畳する時間も微分波形に依存する。このため、この方法では、初期の極低濃度は補正出来ても、その後の階調表現がリニアに増加するとは限らない問題点がある。
以上説明した課題を解決するために、高速で高精度な半導体レーザの駆動制御を行い、バイアス電流と発光閾値電流と発光電流と駆動補助電流の4電流による補正を行う方式が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
たしかに、特許文献4に提案されている方式では、光波形としてはほぼ方形波の理想的な形を得ることができる。
しかし、特許文献4に提案されている方式では、バイアス電流や発光閾値電流の設定値により、入力信号のパルスの波形よりも出力信号のパルスの波形が細くなってしまう、いわゆるパルス細り現象が生じる場合がある。
ところで、画像形成装置などで用いる半導体レーザとしては、半導体レーザアレイ、VCSELなどが多く利用されている。半導体レーザは、構造や波長特性、出力特性などにより、様々な特性を有している。
例えば、赤色の650nm帯半導体レーザは、赤外の780nm帯半導体レーザと比較して一般的に微分抵抗が大きい。このため、赤色の650nm帯半導体レーザは、駆動する回路や基板などの構成により、高速に方形波が得られず、波形の鈍りが発生する場合がある。
また、赤外光を発する半導体レーザでも例えばVCSELは、構造上の違いにより、微分抵抗が数百Ω程度と、端面型レーザに比較して非常に大きい微分抵抗を持っている。このため、VCSELを使用した場合には、VCSEL自身の端子容量や基板の寄生容量やドライバの端子容量などと、VCSELの微分抵抗とにより、CRの時定数が発生する。つまり、VCSELそのものは、高速に変調できる素子特性やカットオフ周波数Ftを有していても、基板に搭載しても所定の応答波形が得られない。
また半導体レーザにおいては、閾値電流までのLED(Light Emitting Diode)領域と、閾値電流以上のLD(Laser
Diode)領域とでは、電流量に対する発光強度の変動が大きい。ここで、画像形成装置など、閾値電流以下のバイアス電流を印加した状態から発光強度まで電流を上げて駆動する場合には、LED領域での発光強度が低い。つまり、この場合には、駆動信号に対して発光遅延が生じてしまう。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであって、半導体レーザを駆動するための所定の応答波形を得つつ、発光遅延を解消する半導体レーザ駆動回路を提供することを目的とする。
本発明は、半導体レーザを駆動変調し、半導体レーザを駆動点灯するための駆動電流を供給する電流源と、駆動電流の立ち上がり時に電流を供給する第1オーバーシュート電流源と、駆動電流の立ち上がり時に電流を供給する第2オーバーシュート電流源と、を備え、第1オーバーシュート電流源が電流を供給する時間は、半導体レーザが駆動電流に応答する時間よりも短い時間であり、第2オーバーシュート電流源が電流を供給する時間は、第1オーバーシュート電流源が電流を供給する時間よりも長く半導体レーザが駆動電流に応答する時間よりも短い時間である、ことを特徴とする。
本発明によれば、半導体レーザを駆動するための所定の応答波形を得つつ、発光遅延を解消することができる。
本発明に係る半導体レーザ駆動回路の実施の形態を示す概念図である。 上記半導体レーザ駆動回路により生成される電流の波形図を、従来の半導体レーザ駆動回路により生成される電流の波形図と対比した図である。 従来の半導体レーザ駆動回路の一例を示す回路図である。 上記半導体レーザ駆動回路の実施の形態を示す回路図である。 上記半導体レーザ駆動回路が生成する半導体レーザ駆動電流の波形と、オーバーシュート電流との関係を示す波形図である。 半導体レーザに微弱電流を通電した場合の出力の変化を示す図である。 上記半導体レーザに微弱電流を通電した場合の降下電圧の変化を示す図である。 上記半導体レーザに微弱電流を通電した場合の出力と降下電圧とを示す表である。 上記半導体レーザのIL特性と駆動電流波形とを示す図である。 上記半導体レーザに駆動電流を供給するドライバと回路内に流れる電流との関係を示す概念図である。 図9の駆動電流波形とは光出力が異なる場合における上記半導体レーザの駆動電流波形を示す図である。 本回路における上記半導体レーザの駆動電流波形を示す図である。 本回路におけるVCSELの駆動電流波形を示す図である。 本発明に係る画像形成装置の実施の形態を示す中央断面図である。
以下、本発明に係る半導体レーザ駆動回路と画像形成装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
●半導体レーザ駆動回路●
まず、本発明に係る半導体レーザ駆動回路の実施の形態について説明する。
●半導体レーザ駆動回路の構成
図1は、本発明に係る半導体レーザ駆動回路の実施の形態を示す概念図である。
本発明に係る半導体レーザ駆動回路(以下「本回路」という。)は、発光電流生成部1と、第1微分電流生成部2と、第2微分電流生成部3と、を有してなる。
発光電流生成部1は、半導体レーザ駆動電流としての発光電流を、半導体レーザLDの点灯時に定常的に発光信号(電圧)を変換して生成する手段である。発光電流生成部1は、本発明における電流源に相当する。
第1微分電流生成部2は、発光電流生成部1が起動する初期のごく短い時間(例えば、0.5ns〜1.0ns)に投入される第1オーバーシュート電流を、発光信号を微分して生成する手段である。第1微分電流生成部2は、本発明における第1オーバーシュート電流源に相当する。
第2微分電流生成部3は、発光電流生成部1が起動する初期の短い時間(例えば、1.0ns〜5.0ns)に投入される第2オーバーシュート電流を、第1微分電流生成部2とは異なる微分値で発光信号を微分して生成する手段である。第2微分電流生成部3は、本発明における第2オーバーシュート電流源に相当する。第2微分電流生成部3は、第1オーバーシュート電流とは異なる時定数(オーバーシュート時間とオーバーシュート量)で第2オーバーシュート電流を投入する。
ここで、本回路は、半導体レーザの特性に着目し、前述の3種類の電流生成部で生成される、発光電流と、第1オーバーシュート電流と、第2オーバーシュート電流との3電流の和電流により、半導体レーザLDを駆動する。この構成により、本回路は、画像を形成する場合に最も必要となる積分光量を適正かつ安定して供給することができる。
なお、半導体レーザLDとしては、例えば、赤外光を発する赤外レーザダイオードや、赤色光や青色光などを発する各種レーザダイオードまたはレーザダイオードアレイを用いることができる。
●本回路の動作
次に、本回路の動作について、本回路により生成される半導体レーザ駆動電流の波形を参照しながら説明する。
図2は、本発明に係る半導体レーザ駆動回路により生成される電流の波形図を、従来の半導体レーザ駆動回路により生成される電流の波形図と対比した図である。
ここで、図2(a)は、半導体レーザLDを発光させる発光信号を示す波形図である。また、図2(b)は、半導体レーザLDを発光させる理想的な波形図である。
図2(c)は、従来の半導体レーザ駆動回路により生成される駆動電流の波形図である。
図2(d)は、半導体レーザLDを発光させる変調電流の波形図である。
図2(e)は、第1微分電流生成部2により生成される第1オーバーシュート電流の波形図である。
図2(f)は、第2微分電流生成部3により生成される第2オーバーシュート電流の波形図である。
図2(g)は、本回路により生成される駆動電流の波形図である。
次に、本回路の構成やその動作と対比するために、従来の半導体レーザ駆動回路の一例の構成とその動作を説明する。
図3は、従来の半導体レーザ駆動回路の一例を示す回路図である。
従来の半導体レーザ駆動回路は、ベース(ゲート)に発光信号が入力される駆動トランジスタTrを備える。また、従来の半導体レーザ駆動回路は、駆動トランジスタTrのコレクタに接続される半導体レーザLDと、駆動トランジスタTrのエミッタに接続される抵抗Rと、を備える。
従来の半導体レーザ駆動回路では、駆動トランジスタTrのベースに発光信号が流れると、半導体レーザLDに半導体レーザ駆動電流が流れ、抵抗Rにエミッタ電流が流れる。図3において、半導体レーザ駆動電流の波形がW1であり、発光信号の波形がW2であり、エミッタ電流の波形がW3である。
半導体レーザ駆動電流の波形W1は、駆動トランジスタTrから半導体レーザLDに至る経路において、発光遅延や駆動トランジスタTrの立ち上がり電流のなまりなどが発生し、図2(c)に示すような波形になってしまう。
ここで、従来の半導体レーザ駆動回路による半導体レーザ駆動電流の波形W1が図2(c)のようになる要因は、例えば、駆動トランジスタTrの出力インピーダンス、プリント基板の配線の寄生容量などの影響が考えられる。また、他の要因としては、半導体レーザLDの入力容量、半導体レーザLDのインピーダンスなどの影響が考えられる。
このような影響により、従来の半導体レーザ駆動回路による半導体レーザ駆動電流の波形W1には、発光遅延や駆動トランジスタTrの立ち上がりのなまりなどの不具合が発生してしまう。半導体レーザ駆動電流の波形W1に前述の不具合が発生すると、発光初期(例えば図2に示すT1〜T3の間)において、半導体レーザLDによる所望の出力(発光量や発光時間など)が得られない。
一方、本回路は以下の構成により半導体レーザ駆動電流の補正を行う。
図4は、本回路の実施の形態を示す回路図である。
本回路は、駆動トランジスタTrと、駆動トランジスタTrのコレクタに接続される半導体レーザLDとを有してなり、この点は、図3に示す従来の半導体レーザ駆動回路と同様である。
なお、駆動トランジスタTrは、図3と図4とには一例としてバイポーラトランジスタが示されているが、本回路ではこれに限定されない。例えば、駆動トランジスタTrとして、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)を用いることもできる。
本回路において、駆動トランジスタTrのエミッタには、発光電流生成部1に相当する抵抗R1が接続される。また、駆動トランジスタTrのエミッタには、第1微分電流生成部2に相当するコンデンサC1が接続される。さらに、駆動トランジスタTrのエミッタには、第2微分電流生成部3に相当する抵抗R2とコンデンサC2とが直列に接続される。つまり、本回路において、駆動トランジスタTrのエミッタには、抵抗R1と、コンデンサC1と、抵抗R2とコンデンサC2とが、並列に接続される。なお、抵抗R1と、コンデンサC1と、抵抗R2とコンデンサC2とは、駆動トランジスタTrのソースに接続してもよい。
以上説明した本回路において、第1オーバーシュート電流は、コンデンサC1により生成される。ここで、コンデンサC1を通る電流は、第1オーバーシュート電流に相当する単純微分波形となり、変調電流の変化点のみの微分波を生成する。
また、以上説明した本回路において、第2オーバーシュート電流は、抵抗R2とコンデンサC2とにより生成される。ここで、コンデンサC2を通る電流は、第2オーバーシュート電流に相当する単純微分波形となり、変調電流の変化点のみの微分波を生成する。
次に、半導体レーザ駆動電流について説明する。発光信号は、半導体レーザ駆動回路の外部からLDドライバ(不図示)へON/OFF信号として入力された信号により設定される。
発光信号は、LDドライバで電圧の2値信号として適当なレベルに設定された後に、図3と図4に示す駆動トランジスタTrのベース(ゲート)に入力される。
発光信号の波形W2は、本来は図2(b)に示す理想的な波形と同一である。このため、多少の遅延は発生したとしても、パルスの高さと幅はともに発光信号の波形と同一であることが望ましい。
ここで、本回路においては、図2(a)に示す発光信号の電圧から図2(d)に示す変調電流への変換と、変調電流から図2(g)に示す本回路により生成される駆動電流との間には、ある所望の量的関係が成立し、それらを満たしているものと仮定する。
ところで、変調電流の波形が発光信号の波形と同一の方形波であったとしても、前述のように駆動トランジスタTrから半導体レーザLDに至る経路では、発光遅延など様々な不具合が生じる。
このような不具合を改善するため、第1微分電流生成部2では、図2(e)のT1〜T2に示す半導体レーザLDが応答しても実際には発光しない極めて短い時間(例えば1ns以下)に出力する第1オーバーシュート電流を生成する。第1微分電流生成部2では、前述の不具合の原因となる影響に対応する容量をコンデンサC1にチャージして、半導体レーザLDの発光遅延時間を短縮する。
また、第2微分電流生成部3は、図2(f)のT1〜T3に示す第1オーバーシュート電流の時間よりも長い時間、具体的には半導体レーザLDが応答する発光初期の時間(例えば5ns以下)に出力する、第2オーバーシュート電流を生成する。
以上説明したように、本回路は、駆動トランジスタTrの立ち上がりのなまりを補正するように、第1オーバーシュート電流と第2オーバーシュート電流とを、それぞれについて定めた時間だけ出力する。このようにすることで、本回路によれば、図2(g)に示す半導体レーザ駆動電流の波形のように、T1〜T3の時間の波形が補正される。つまり、本回路によれば、LDドライバから入力された発光信号の波形とほぼ同一形状の半導体レーザ駆動電流の波形を生成することができる。
なお、図2(e)と図2(f)とでは、変調電流の立ち上がり時に生成される第1オーバーシュート電流と第2オーバーシュート電流のみ図示しているが、本回路では、変調電流の立ち下がり時にアンダーシュート電流を生成してもよい。立ち下がり時にアンダーシュート電流を生成することで、本回路では、半導体レーザLDをOFFにする動作も、高速に行うことができる。
また、本回路は、図2(a)と図2(e)と図2(f)とに示すように、発光信号の波形と第1オーバーシュート電流の波形と第2オーバーシュート電流との供給する時期を同時にしてもよい。その結果、本回路は、所定の応答波形を得つつ、発光遅延を解消することができる。
また、本回路は、抵抗R2の抵抗値やコンデンサC2の容量と、抵抗R1の抵抗値やコンデンサC1の容量との相対的な大小関係を変化させることで、生成する電流の電流値を変えることができる。すなわち、例えば、図2(g)に示す補正後の波形を生成したい場合には、仮にR1=R2、C1<C2とすればよい。
つまり、本回路は、図2(g)に示す補正後の波形を簡易な構成で実現することができる。
また、コンデンサC1の容量、抵抗R2の抵抗値やコンデンサC2の容量は、可変にしてもよい。このようにすることにより、本回路では、半導体レーザLDの種類や光量(出力)を問わず、半導体レーザ駆動電流を補正することができる。
ここで、抵抗値や容量を可変にする構成として、例えば、コンデンサC1と抵抗R2とコンデンサC2との抵抗値や容量を何通りか定め、その選択をレジスタに設定することにより所望の特性が得られるものがある。
次に、半導体レーザLDの立ち上がり時の電流の補正のために、第1オーバーシュート電流と第2オーバーシュート電流との2種類のオーバーシュート電流を生成する理由を説明する。
図5は、本回路が生成する半導体レーザ駆動電流の波形と、オーバーシュート電流との関係を示す波形図である。
図5(a)は、第1オーバーシュート電流のみにより補正された半導体レーザ駆動電流の波形図である。
図5(b)は、第2オーバーシュート電流のみにより補正された半導体レーザ駆動電流の波形図である。
図5(c)は、第2オーバーシュート電流の電流値を大きくして補正された半導体レーザ駆動電流の波形図である。
図5(d)は、図5(c)の第2オーバーシュート電流によって補正された半導体レーザ駆動電流の波形図である。
図5(a)に示すように、第1オーバーシュート電流のみにより半導体レーザ駆動電流の補正を行うと、立ち上がり時の発光遅延量は補正されるものの、その後の波形がオーバーシュートやアンダーシュートして(リンギングして)しまう。このため、第1オーバーシュート電流のみの補正では、半導体レーザLDは、良好で安定な積分光量を得ることができない。
一方、第2オーバーシュート電流のみにより半導体レーザ駆動電流の補正を行うと、図5(b)に示すように発光遅延量に関しては一定の補正効果がある。しかしながら、この場合に立ち上がり初期の発光遅延量を補正するには、図5(c)に示すように第2オーバーシュート電流の電流値を大きくすることが考えられる。しかしながら、第2オーバーシュート電流の電流値を大きくすると、図5(d)に示すように、光波形がオーバーシュートしてしまうおそれがある。
以上説明したように、半導体レーザLDの種類などの特性を問わず安定して所望の光波形を生成するためには、本回路のように2種類のオーバーシュート電流により補正を行うことが有効である。
次に、本回路における半導体レーザ駆動電流と降下電圧と出力との関係について説明する。
図6は、半導体レーザLDに微弱電流を通電した場合の出力の変化を示す図である。また、図7は、半導体レーザLDに微弱電流を通電した場合の降下電圧の変化を示す図である。また、図8は、半導体レーザLDに微弱電流を通電した場合の出力と降下電圧とを示す表である。
図6と図7と図8に示すように、本回路では、半導体レーザLDの駆動電流のILDと、半導体レーザLDの降下電圧VLDDOWNが上昇し、出力も上昇する。
特に、図7に示すように、半導体レーザLDの駆動電流ILDが250μAのとき、半導体レーザLDの降下電圧VLDDOWNは既に1.4V程度発生している。半導体レーザLDには直流抵抗成分があるため、ILDが増加するとVLDDOWNも少しずつ大きくなる。
ここで、わずかな電流値のILDであってもある程度のVLDDOWNが発生している理由は、ILDにより半導体レーザLDのインピーダンスが小さくなり、閾値電流を流す際の半導体レーザLDの応答特性が向上しているためと考えられる。
つまり、第1オーバーシュート電流を用いて、半導体レーザLD、LDドライバなどの半導体レーザ駆動回路の寄生容量が1.4V程度になるように、ごく短い時間(例えば1ns以下)、かつ半導体レーザLDが応答して発光しない範囲でコンデンサC1に給電する。
このように、本回路は、第1オーバーシュート電流と第2オーバーシュート電流とにより、半導体レーザLDを早期に動作可能な状態にさせる。このため、本回路は、瞬時に半導体レーザLDを高速点灯可能な状態にすることができる。
なお、図6、図7、図8では、所定の半導体レーザLDを用いた例について説明しているが、他の半導体レーザLDでも同様の特性を示している。つまり、本回路によれば、様々な種類の半導体レーザについて、半導体レーザを駆動するための所定の応答波形を得つつ、発光遅延を解消することができる。
●半導体レーザLDの発光遅延の原理
次に、半導体レーザLDの発光遅延と波形なまりの原理を説明する。
図9は、半導体レーザのIL(駆動電流対光出力特性:Injection current-Light output 特性)特性と駆動電流波形とを示す図である。図9において、各電流の記号は、以下の通りである。
Iop:レーザ動作電流
Ith:レーザ閾値電流
Ib:バイアス電流
Idrv:Iop−Ib=Ild+Iled:高速に駆動するレーザドライブ電流
Ild:レーザのLD領域に相当する電流
Iled:レーザのLED領域に相当する電流
Vop:発光時動作電圧
Vth:閾値電流印加時の電圧
Vb:バイアス電流印加時の電圧
ΔV:Vth−Vb:バイアス電流印加時から発光時動作電圧に変化する場合の差分電圧
LBP(Laser
Beam Printer)において半導体レーザを駆動する場合には、半導体レーザの動作を考えるとIthまでバイアス電流を流したい。
しかしながら、その場合には半導体レーザがLED発光してしまうことで感光体の地汚れが発生してしまうおそれがある。このため、半導体レーザを駆動する場合には、通常は電流値をIth以下に設定する。
また、Ibについて、仮にIb=0とすると、光の立ち上がり特性が悪くなる。このため、通常はある程度のIbを流す必要がある。つまり、Ibについては、半導体レーザLDの光の立ち上がり特性と消費電流低減とのトレードオフで設定する。
図9に示す半導体レーザLDを点灯する場合における駆動電流波形では、電流の立ち上がりについては説明の簡易化のため直線近似で動作すると仮定する。
駆動電流は、時間t1にIbから立ち上がり、時間t2ではIb+Iled、時間t3ではIop=Ib+Iled+Ildになると仮定する。
図10は、半導体レーザに駆動電流を供給するドライバと回路内に流れる電流との関係を示す概念図である。
半導体レーザLDとLDドライバ4を実装した半導体レーザ駆動回路において、半導体レーザLDとLDドライバ4との間を配線で接続する場合には、半導体レーザのパッケージなどの寄生容量、LDドライバ4のパッケージなどの寄生容量、配線による寄生容量など、複数の寄生容量が存在する。ここで、図10において、複数の寄生容量をCで表す。
つまり、半導体レーザLDには、寄生容量Cへのチャージを行う電流であるIcが流れた後に、半導体レーザLDに対して本来与えるべき電流であるIled+Ildが流れる。そして、半導体レーザLDにIcが流れた後にIled+Ildが流れるまでには時間差が生じる。
ここで、半導体レーザ駆動回路の寄生容量の合計をCと仮定する。図10に示すように、t0からt1までの過渡動作において、半導体レーザ駆動回路から出力される電流Iから、寄生容量Cに過渡電流Icが流れる。その後半導体レーザLDには、電流(Iled+Ild)が流れる。
図11は、図9の駆動電流波形とは光出力が異なる場合における半導体レーザの駆動電流波形を示す図である。
半導体レーザ駆動回路では、駆動電流量に関わらず同じ時間t3−t1で立ち上がると仮定する。
図11では、説明の簡易化のため、時間t0からt1までの時間はすべてIcとし、その後(Iled+Ild)が流れ、Icは時間t3に0となる仮定の電流波形図を示している。
また、図11では、所望する電流が異なる場合を仮定して、電流Iop2の場合とIop2より電流値の少ない電流Iop1の場合を記載している。
具体的には、Iop2の場合には、(Iled+Ild)は、時間t0:Ib、時間t12:Ib(ただし、t0〜t11間においてIcが流れている)、時間t22:Iled
時間t3:Iop2となる。
一方、Iop1の場合には、時間t0:Ib、時間t11:Ib(ただし、t0〜t11間においてIcが流れている)、時間t21:Iled、時間t3:Iop1となる。
また、パルス発光遅延時間(駆動電流パルスと光パルスのパルス細りが生じている時間)は、寄生容量Cへのチャージ時間の差異と、Iledに達する時間の和によって算出できると考えられる。
つまり、電流がIop1の場合、パルス発光遅延時間は、
(t11−t0)+(t21−t11)=(t21−t0)
である。
一方、電流がIop2の場合、パルス発光遅延時間は、
(t12−t0)+(t22−t12)=(t22−t0)
である。
次に、半導体レーザ駆動回路の寄生容量Cについて説明する。前述の通り、半導体レーザ駆動回路の寄生容量Cは、LD素子の入力容量、ボード、ドライバの出力容量によって決まる一定値である。このため、必要な電荷Qは、
Q=C×ΔV
である。
つまり、電流Iop1の場合の電荷Q1と、Iop2の場合の電荷Q2は、それぞれ、
Q1=1/2×Iop1×{(t11−t0)/(t3−t0)}×(t11−t0)
Q2=1/2×Iop2×{(t12−t0)/(t3−t0)}×(t12−t0)
である。そして、電流比Iop1/Iop2=Kとすると、
(t12−t0)/(t11−t0)は、Kの平方根
となる。
したがって、寄生容量Cへのチャージ時間は、Iop1、Iop2の比Kが分かれば、遅延する時間の比が分かる。このため、この遅延時間を逆補正するようにパルスをエクスパンドすることにより、駆動電流の違いによる寄生容量Cへのチャージ時間の差分を補正することができる。
ここで、Iledが十分に小さい場合にはΔVも十分小さく、駆動電流差によるパルス細り分の補正の必要がない場合がある。この場合に、Iled/(Iled+Ild)<0.1、つまり寄生容量Cへのチャージが既に十分なされている状態の場合には、補正の必要がない。一方、Iled/(Iled+Ild)≧0.1の場合には、寄生容量Cへのチャージが無視できなくなるため、補正が必要になる。
次に、Iop1とIop2とについて、半導体レーザLDに流れる電流がIledに達する時間の差分を考える。
Iledに到達する時間は、Iopの電流比になる。このため、半導体レーザLDに流れる電流がIledに達する時間の差分は、
Iop1/Iop2=(t21−t11)/(t22−t12)=K
となる。
図12は、本回路における半導体レーザの駆動電流波形を示す図である。半導体レーザ駆動回路で生じるパルス細り時間について図12を用いて説明する。
半導体レーザに印加する駆動電流の立ち上がり時間を2ns、Ith=10mA、Ib=7mA、Ith−IbでのLD動作電圧の差分ΔV=0.25Vであるとする。
このときIled=Ith−Ib=3mA、Ild=2mA、トータル電流It1=5mAが印加される場合の半導体レーザLDの挙動について考える。
まず、寄生容量のチャージによる補正分について検討する。半導体レーザとLDドライバ4間の寄生容量を5pFとすると、Q=C×Vより
Q=5×10^−12×0.25=1.25×10^−12
である。
また、立ち上がり部での印加電流量Itrは、時間tの関数により次式で示される。
Itr=2.5×10^−3×10^9×t
ここで、
Q=1/2×Itr×t=1/2×2.5×10^−3×10^9×t^2
である。
また、Q=CVより、
Q=1.25×10^−12=1/2×2.5×10^−3×10^9×t^2である。
t=1×10^−9となり、半導体レーザLDには1nsの立ち上がりの遅れが生じる。
ここでIld=20mAとして、トータル電流It2=23mAのときには、
t=0.466×10^−9
となり、半導体レーザLDには0.466nsの立ち上がりの遅れが生じる。Iledによる遅延時間tled1は、トータル電流の比It1/It2の平方根に相当する時間である。
次にIledの遅延時間の補正について考える。It1=5mAのとき、It1=Iled(3mA)+Ild(2mA)となる。
駆動電流の立ち上がり時間が2ns、Iledによる遅延時間がtled1のとき、
tled1=2ns×(3mA/5mA)=1.2ns
の遅れが発生する。ここで、It1=23mAのとき、It1=Iled(3mA)+Ild(20mA)となる。
駆動電流の立ち上がり時間が2nsのとき、Iledによる遅延時間tled2は、
tled2=2ns×(3mA/23mA)=0.26nsとなる。つまり、Iledによる遅延時間tled2は、トータル電流の比It1/It2倍に相当する時間である。
以上より、トータル電流It1=5mAが印加される場合、寄生容量Cのチャージによる補正分である1nsの遅れと、Iledの遅延時間の補正分である1.2nsの合計した2.2nsが半導体レーザ駆動回路全体での遅延時間、つまりパルス細り時間になる。
図13は、本回路におけるVCSELの駆動電流波形を示す図である。面発光レーザ(VCSEL)におけるパルス細り時間について図13を用いて説明する。
VCSELに印加する駆動電流の立ち上がり時間を2ns、Ith=0.6mA、Ib=0.3mA、Ith−IbでのLD動作電圧の差分ΔV=0.34Vであるとする。
このときIled=Ith−Ib=0.3mA、Ild=0.2mA、It3=0.5mAが印加される場合の挙動について考える。
まず、寄生容量のチャージによる補正分について検討する。このとき半導体レーザとLDドライバ4間の寄生容量を5pFとすると、Q=C×Vより、
Q=5×10^−12×0.34=1.7×10^−12
である。
また、立ち上がり部での印加電流量Itrは、時間tの関数により次式で示される。
Itr=2.5×10^−3×10^9×t
ここで、
Q=1/2×Itr×t=1/2×2.5×10^−3×10^9×t^2
である。
Q=CVより、
Q=1.7×10^−12=1/2×2.5×10^−3×10^9×t^2である。
t=3.69×10^−9となり、3.69[ns]の立ち上がりの遅れが生じる。
ここで、Ild=2mAとして、トータル電流It4=2.3mAのときには、
t=0.466×10^−9となり、0.466nsの立ち上がりの遅れが生じる。これはトータル電流Ithの比It1/It2の平方根に相当する時間である。
次に、Iledの遅延時間の補正について考える。It4=0.5mAのとき、It4=Iled(0.3mA)+Ild(0.2mA)となる。
ここで、駆動電流の立ち上がり時間2ns、Iledによる遅延時間tled3のとき、
tled3=2ns×(0.3mA/0.5mA)=1.2ns
の遅れが発生する。
It1=2.3mAのとき、It4=Iled(0.3mA)+Ild(0.2mA)となる。
駆動電流の立ち上がり時間2ns、Iledによる遅延時間tled4のとき、
tled4=2ns×(0.3mA/2.3mA)=0.26ns
の遅れが発生する。これはトータル電流Ithの比It1/It2倍に相当する時間である。
以上より、トータル電流It3=0.5mAが印加される場合、寄生容量Cのチャージによる補正分である3.68nsの遅れと、Iledの遅延時間の補正分である1.2nsの合計した4.88nsが半導体レーザ駆動回路全体での遅延時間、つまりパルス細り時間になる。
半導体レーザの場合と比べて、VCSELの場合には駆動電流が小さい分、遅延が大きく発生し、よりパルス遅延細り補正が必要となる。
また、半導体レーザの場合にもIthや駆動電流が小さい場合、低光量で使用する場合には、本補正が有効となる。
●実施の形態に係る作用・効果
以上説明した実施の形態によれば、第1微分電流生成部2と第2微分電流生成部3とが、2種類のオーバーシュートを生成することにより、ドライバから半導体レーザに至る部分に寄生する寄生容量に起因する半導体レーザの駆動電流とレーザ発光の点灯時間差である発光遅延時間を低減する。
つまり、以上説明した実施の形態によれば、発光信号のパルス幅を細らせることがなく、パルス幅再現性の優れた半導体レーザ駆動回路を実現することができる。
また、以上説明した実施の形態によれば、半導体レーザの特性によらない、また低濃度における階調再現に優れた高速・高精度の半導体レーザ駆動回路を提供することができる。
また、以上説明した実施の形態によれば、第1オーバーシュート電流と第2オーバーシュート電流との供給タイミングと半導体レーザ駆動電流との供給タイミングを同時にすることで、所定の応答波形を得つつ、発光遅延を解消することができる。
また、以上説明した実施の形態によれば、第1オーバーシュート電流と第2オーバーシュート電流とを半導体レーザ駆動電流またはその遅延信号について微分した信号により生成するため、所定の応答波形を得つつ、発光遅延を解消することができる。
また、以上説明した実施の形態によれば、第1微分電流生成部2をコンデンサC1により構成し、第2微分電流生成部3を抵抗R2とコンデンサC2とにより構成することで、簡易な構成により所定の応答波形を得つつ、発光遅延を解消することができる。
また、以上説明した実施の形態によれば、可変抵抗や可変容量コンデンサを用いることにより、半導体レーザの特性によらない、また低濃度における階調再現に優れた高速・高精度の半導体レーザ駆動回路を提供することができる。
また、以上説明した実施の形態によれば、半導体レーザとしてVCSELや赤色レーザや赤色レーザアレイなどを用いることができるため、半導体レーザの特性によらずに優れた高速・高精度の半導体レーザ駆動回路を提供することができる。
●画像形成装置●
次に、本発明に係る画像形成装置について説明する。
図14は、本発明に係る画像形成装置の実施の形態を示す中央断面図である。画像形成装置2000は、複写機、プリンタ、ファクシミリの各機能を有する複合機であり、本体装置1001、読取装置1002、自動原稿給紙装置1003などを備えている。
本体装置1001は、4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)を重ね合わせてフルカラーの画像を形成するタンデム方式の多色カラープリンタであり、光走査装置2010、感光体ドラム2030(2030a、2030b、2030c、2030d)、転写ベルト2040、転写ローラ2042、定着ローラ2050、給紙コロ2054、レジストローラ対2056、排紙ローラ2058、給紙トレイ2060、排紙トレイ2070、通信制御装置2080、プリンタ制御装置2090を有してなる。
通信制御装置2080は、通信ネットワークなどを介してパーソナルコンピュータなどの上位装置との双方向通信を制御する。プリンタ制御装置2090は、画像形成装置2000が備える各手段を統括的に制御する。
転写ベルト2040の紙面下方には、光走査装置2010によって露光され静電潜像が形成される像担持体として円筒状に形成された光導電性の感光体ドラム2030が、転写ベルト2040の移動方向(図14の紙面反時計回り)の上流側からイエロー用2032d、マゼンタ用2030c、シアン用2030b、ブラック用2030aの順に配設されている。
各感光体ドラム2030の周囲には、感光体ドラムの回転方向に、帯電装置2032(2032a、2032b、2032c、2032d)、現像ローラ2033(2033a、2033b、2033c、2033d)、トナーカートリッジ2034(2034a、2034b、2034c、2034d)、クリーニングユニット2031(2031a、2031b、2031c、2031d)などの電子写真法(電子写真プロセス)にしたがうプロセス部材が順に配設されている。
なお、帯電手段としては、コロナチャージャを用いることもできる。
感光体ドラム2030a、帯電装置2032a、現像ローラ2033a、トナーカートリッジ2034a、クリーニングユニット2031aは、組として使用され、ブラック(K)の画像を形成する画像形成ステーションを構成する。
感光体ドラム2030b、帯電装置2032b、現像ローラ2033b、トナーカートリッジ2034b、クリーニングユニット2031bは、組として使用され、シアン(C)の画像を形成する画像形成ステーションを構成する。
感光体ドラム2030c、帯電装置2032c、現像ローラ2033c、トナーカートリッジ2034c、クリーニングユニット2031cは、組として使用され、マゼンタ(M)の画像を形成する画像形成ステーションを構成する。
感光体ドラム2030d、帯電装置2032d、現像ローラ2033d、トナーカートリッジ2034d、クリーニングユニット2031dは、組として使用され、イエロー(Y)の画像を形成する画像形成ステーションを構成する。
本発明における走査部に対応する光走査装置2010は、感光体ドラム2030に光書込みを行う光書込装置であって、電子写真プロセスの露光プロセスを実行する。光走査装置2010は、通信制御装置2080に接続されている上位装置からの多色の画像情報(ブラック画像情報、シアン画像情報、マゼンタ画像情報、イエロー画像情報)に基づいて、各色に変調された光ビーム(画像変調信号)を、帯電された感光体ドラム2030の表面に照射する。感光体ドラム(回転感光体)2030の表面では、光ビームが照射された部分だけ電荷が消失し、画像情報に対応した静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、いわゆるネガ潜像であって、感光体ドラム2030の回転に伴って、対応する現像ローラ2033の方向に移動する。
ここで、光走査装置2010には、以上説明した本回路が組み込まれる。そして、光走査装置2010の半導体レーザは、半導体レーザ駆動回路により駆動されて、光ビームを感光体ドラム2030に照射する。
トナーカートリッジ2034aにはブラックトナー、トナーカートリッジ2034bにはシアントナー、トナーカートリッジ2034cにはマゼンタトナー、トナーカートリッジ2034dにはイエロートナーが格納されている。トナーカートリッジ2034に格納されている各色のトナーは、対応する現像ローラ2033に供給される。
現像ローラ2033の表面には、現像ローラ2033の回転に伴い、対応するトナーカートリッジ2034からのトナーが薄く均一に塗布される。現像ローラ2033の表面に塗布されたトナーは、各色に対応する感光体ドラム2030の表面に接すると、感光体ドラム2030の表面に形成されている静電潜像に付着して、静電潜像が顕像化されてトナー画像が形成される。形成されたトナー画像は、感光体ドラム2030の回転に伴い、転写ベルト2040の方向に移動する。
イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー画像は、所定のタイミングで転写ベルト2040上に順次転写されて重ね合わされ、カラー画像が形成される。
給紙トレイ2060には、記録媒体である転写紙が収納されている。給紙トレイ2060の近傍には、給紙コロ2054が配置されている。給紙トレイ2060に収納されている転写紙の最上位の1枚が給紙コロ2054に給紙され、給紙された転写紙は、その先端部がレジストローラ対2056に捕らえられる。レジストローラ対2056は、感光体ドラム2030上のトナー画像が転写位置へ移動するタイミングに合わせて、転写紙を転写ベルト2040と転写ローラ2042との間隙に向けて送り出す。送り出された転写紙には、転写ベルト2040上のカラー画像が転写される。カラー画像が転写された転写紙は、定着ローラ2050に送り出される。
定着ローラ2050に送り出された転写紙には、熱と圧力とが加えられて、トナーが転写紙上に定着される。トナーが定着された転写紙は、排紙ローラ2058を介して排紙トレイ2070に送り出されて、排紙トレイ2070上に順次スタックされる。
クリーニングユニット2031は、トナー画像が転写された後の感光体ドラム2030の表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラム2030の表面は、再度、対応する帯電装置2032に対向する位置に戻る。
●実施の形態に係る作用・効果
以上説明した実施の形態によれば、本回路を用いることにより、簡易な構成により所定の応答波形を得つつ、発光遅延を解消することができる。
1 発光電流生成部
2 第1微分電流生成部
3 第2微分電流生成部
4 LDドライバ
特開平4−283978号公報 特開平9−83050号公報 特開平5−328071号公報 特許第3466599号公報

Claims (8)

  1. 半導体レーザを駆動変調する半導体レーザ駆動回路であって、
    前記半導体レーザを駆動点灯するための駆動電流を供給する電流源と、
    前記駆動電流の立ち上がり時に電流を供給する第1オーバーシュート電流源と、
    前記駆動電流の立ち上がり時に電流を供給する第2オーバーシュート電流源と、
    を備え、
    前記第1オーバーシュート電流源が電流を供給する時間は、前記半導体レーザが前記駆動電流に応答する時間よりも短い時間であり、
    前記第2オーバーシュート電流源が電流を供給する時間は、前記第1オーバーシュート電流源が電流を供給する時間よりも長く前記半導体レーザが前記駆動電流に応答する時間よりも短い時間である、
    ことを特徴とする半導体レーザ駆動回路。
  2. 前記第1オーバーシュート電流源と前記第2オーバーシュート電流源とは、前記電流源が前記駆動電流を供給するタイミングと同時に電源を供給する、
    請求項1記載の半導体レーザ駆動回路。
  3. 前記第1オーバーシュート電流源が供給する電流と前記第2オーバーシュート電流源が供給する電流とを加算した加算電流の信号は、前記駆動電流の信号または前記駆動電流の遅延した信号を所定の変化点において微分した信号である、
    請求項1または2記載の半導体レーザ駆動回路。
  4. 前記電流源には、電圧電流変換を行うトランジスタを有し、
    前記トランジスタのエミッタまたはソースには、
    前記第1オーバーシュート電流源として第1コンデンサが接続され、
    前記第2オーバーシュート電流源として抵抗と第2コンデンサとが直列に接続される、
    請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体レーザ駆動回路。
  5. 前記抵抗は、可変抵抗であり、
    前記第1コンデンサと前記第2コンデンサとは、可変容量コンデンサである、
    請求項4記載の半導体レーザ駆動回路。
  6. 前記半導体レーザは、VCSELである、
    請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体レーザ駆動回路。
  7. 前記半導体レーザは、赤色レーザまたは赤色レーザアレイである、
    請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体レーザ駆動回路。
  8. 画像変調信号によりその出力が変調される半導体レーザと、
    前記半導体レーザの光で回転感光体を走査する走査部と、
    を備え、
    前記回転感光体に前記画像変調信号に応じた静電潜像を形成する画像形成装置であって、
    前記半導体レーザは、請求項1乃至7のいずれかに記載の半導体レーザ駆動回路により駆動される、
    ことを特徴とする画像形成装置。
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