JP2014099274A - エレクトロルミネセンス素子とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高電界を印加せずとも、発光輝度と発光効率を共に向上させることが可能なEL素子を提供する。
【解決手段】EL素子1は、第1の電極層10と発光体層30と透光性を有する第2の電極層40とを順次備える。EL素子1は、第1の電極層10と発光体層30との間に、発光体層30の第1の電極層10側の面30Sに対して交差方向に延びた複数の針状導電体22と、複数の針状導電体22の間を絶縁する絶縁体21とを含む針状導電体層20を備える。複数の針状細孔21Pの平均長さが20μm以上であり、複数の針状細孔21Pの総数に対して、針状導電体22が針状導電体層20の表面に到達した複数の針状細孔21Pの数の割合が20%以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、エレクトロルミネセンス素子とその製造方法に関するものである。
無機エレクトロルミネセンス(以降、「EL」と略記する場合がある。)素子は、大面積化が可能である、長寿命であるなどの特徴を持つ自発光素子である。
従来、無機EL素子として、薄膜型無機EL素子と分散型無機EL素子とが知られている。
薄膜型無機EL素子は、透光性を有する絶縁性基板上に、透光性を有する下部電極層、発光体層、及び上部電極層が順次積層された素子である(特許文献1の図4参照)。
下部電極層と発光体層との間、及び/又は、発光体層と上部電極層との間に、絶縁体層が設けられる場合がある。
薄膜型無機EL素子において、発光体層材料としては、母体化合物に少なくとも1種の発光中心元素が添加されたものが好ましく用いられる。
母体化合物としては、ZnS、SrS、及びCaS等のII−VI族二元化合物、並びにCaGa、SrGaS、及びBaAl等のII−III−VI族三元化合物等が知られている。また、発光中心元素としては、Mn、Cu、Au、及び希土類等の金属元素が挙げられる。
発光体層材料としては例えば、橙色の発光色を示すZnS:Mn、緑色の発光色を示すZnS:Tb、及び青色の発光色を示すBaAl:Eu等がある(特許文献1の段落0004参照)。
電界中で、発光体層内を流れる電子が発光中心元素に衝突すると、発光中心元素が励起されて発光を示す。電子の衝突エネルギーが高い程、発光中心元素の励起が起こりやすいため、高電界になることで高い発光輝度が得られる。例えば、ZnS:Mnでは1×10V/cm以上の電界で励起が起き、急激に発光輝度が上昇する。
一方、分散型無機EL素子は、フッ素系樹脂あるいはシアノ基含有樹脂等の高誘電性樹脂からなるバインダ中に蛍光体粒子を分散させた発光体層と、この発光体層を挟持する一対の電極板とを備える素子である(特許文献2の請求項7参照)。通常、分散型無機EL素子は、絶縁破壊を防ぐために高誘電性樹脂中にチタン酸バリウムのような誘電体物質を分散させた誘電体層をさらに備える。
特許文献2には、硫化亜鉛(ZnS)を母体化合物とし、Cu等の付活剤及びCl等の共付活剤が添加されたEL蛍光体粉末、及びこれを用いたEL素子が開示されている(請求項1)。
付活剤としてCuを用いる場合、ZnS結晶内に固溶されなかった余剰のCuが、積層欠陥の隙間に析出し、針状導電体を形成する。この針状導電体を含む蛍光体粒子に交流電圧が印加されると、針状導電体の先端部に電界が集中し、発光に寄与する電流が集中的に流れることにより、1×10V/cm程度の比較的低電界でもEL発光が得られる(非特許文献1参照)。針状導電体が電極面に対して垂直であるほど、電界が集中しやすいため、高発光輝度が得られやすい。針状導電体が析出する(111)結晶面を配向させることで、電極面に対して垂直配向した針状導電体が増加し、電界集中が起こりやすくなり、発光輝度が向上する(特許文献2の段落0005参照)。
特開2008−251336号公報(特許4928329号公報) 特開2004−131583号公報 特開2001−11692号公報
J. Electrochem. Soc., Vol.110, No.7, 733-748 (1963) Chemistry Letters, Vol.35, No.12, 1352-1353 (2006)
特許文献1等に記載の従来の薄膜型無機EL素子においては、発光輝度及び発光効率等の発光特性の改良が試みられている。しかしながら、高発光輝度を得るためには高電界が必要であり、発光に寄与せず熱となる電力が多く、発光効率が低下する傾向がある。
一方、特許文献2等に記載の従来の分散型無機EL素子においては、Cu等の針状導電体の先端部付近で集中電界が発生することで、比較的低電界で高発光輝度が得られる。しかしながら、発光体層が蛍光体粒子とバインダとを含むため、発光体層に印加された電界は蛍光体粒子とバインダとの両方に分配される。その結果、バインダにより消費される電力が大きく、発光効率が低下する傾向がある。また、蛍光体粒子内のCu等の針状導電体は結晶面内で多方向(ランダム方向)に析出することから、電極面に対して垂直配向している針状導電体の割合が少なく、電界が集中しにくい。
以上の理由から、従来の薄膜型無機EL素子と分散型無機EL素子は共に、発光輝度及び発光効率を充分に向上することは困難である。
上記は特に無機EL素子における課題であるが、有機EL素子でも発光輝度及び発光効率を充分に向上できることが好ましい。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、高電界を印加せずとも、発光輝度と発光効率を共に向上させることが可能なEL素子とその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明のエレクトロルミネセンス(EL)素子は、
第1の電極層と発光体層と透光性を有する第2の電極層とを順次備えたエレクトロルミネセンス素子であって、
さらに、
前記第1の電極層と前記発光体層との間に、
前記発光体層側の面において開口し、当該発光体層側の面に対して交差方向に延びた複数の針状細孔を有する細孔構造体からなる絶縁体と、前記複数の針状細孔の内部に形成された複数の針状導電体とを含む針状導電体層を備え、
前記複数の針状細孔の平均長が20μm以上であり、
前記複数の針状細孔の総数に対して、前記針状導電体が前記針状導電体層の表面に到達した前記複数の針状細孔の数の割合が20%以上であるEL素子である。
本発明のEL素子において、 前記細孔構造体は、被陽極酸化金属体の少なくとも一部を陽極酸化して得られる金属酸化物体であることが好ましい。
本明細書において、「針状」とは長さ/直径が2以上の形状を指す。
本明細書において、複数の針状細孔の総数に対して、針状導電体が針状導電体層の表面に到達した複数の針状細孔の数の割合を「表面充填率」と称す場合がある。
本明細書において、「針状細孔の平均長」及び「複数の針状細孔の総数に対して、針状導電体が針状導電体層の表面に到達した複数の針状細孔の数の割合(表面充填率)」は、[実施例]の項に記載の方法にて求めるものとする。
本発明のEL素子の製造方法は、
上記のEL素子の製造方法であって、
前記被陽極酸化金属体の少なくとも一部を陽極酸化して、平均長が20μm以上である前記複数の針状細孔を有する前記金属酸化物体を生成する工程(A)と、
前記金属酸化物体において前記複数の針状細孔のそれぞれの直下にあるバリア層の厚みのばらつきを低減する工程(B)と、
前記金属酸化物体に対してメッキ液の供給と交流電圧の印加とを実施するメッキ法により、前記複数の針状細孔の内部に前記針状導電体を形成して前記針状導電体層を得る工程(C)とを有し、
平均電流密度を下記方法により測定される境界電流密度J1〜J2の範囲内として、工程(C)を実施するものである。
境界電流密度J1〜J2の測定方法:
金属酸化物体に交流電圧を印加し、電圧−電流曲線を得る。
上記電圧−電流曲線には、比較的低電圧印加時に現れる第1の比較的平坦な領域と、比較的中電圧印加時に現れる立ち上がり領域と、比較的高電圧印加時に現れる第2の比較的平坦な領域とが現れる。
境界電流密度J1として、第1の比較的平坦な領域の接線と立ち上がり領域の接線との交点における電流密度を求める。
境界電流密度J2として、立ち上がり領域の接線と第2の比較的平坦な領域の接線との交点における電流密度を求める。
本明細書において、「メッキ時の平均電流密度」は下記方法により測定するものとする。
メッキ時間−電流密度曲線を得る。
上記メッキ時間−電流密度曲線には、メッキ時間の経過に伴い、第1、第2、及び第3の比較的平坦な領域が現れる。
メッキ開始時間T1として、第1の比較的平坦な領域の接線と第2の比較的平坦な領域の接線との交点におけるメッキ時間を求める。
メッキ完了時間T2として、第2の比較的平坦な領域の接線と第3の比較的平坦な領域の接線との交点におけるメッキ時間を求める。
時間T1〜T2間の平均電流密度を求める。
メッキ時間−電流密度曲線と時間T1、T2の測定例については、図7を参照されたい。
本発明によれば、高電界を印加せずとも、発光輝度と発光効率を共に向上させることが可能なEL素子とその製造方法を提供することができる。
本発明に係る一実施形態のEL素子の全体模式断面図である。 細孔構造体の製造工程を示す斜視図である。 細孔構造体の製造工程を示す斜視図である。 図1のEL素子の設計変更例を示す図である。 電圧−電流曲線と境界電流密度J1、J2の測定例を示すグラフである。 試験例1においてメッキ後に得られた針状導電体層の表面SEM像である。 試験例1、3、4でメッキに用いたアルミナ層に対してメッキを実施したときの実効電圧と平均電流密度との関係を示すグラフである。 メッキ時間−電流密度曲線と時間T1、T2の測定例を示すグラフである。
「EL素子」
図面を参照して、本発明に係る一実施形態のEL素子の構造とその製造方法について説明する。
図1は、本実施形態のEL素子の全体模式断面図である。
図2A〜図2Bは、細孔構造体の製造工程を示す模式斜視図である。
図3は、設計変更例を示す図である。
図1及び図3において、同じ構成要素には同じ参照符号を付してある。
図1に示すように、本実施形態のEL素子1は、下部電極層(第1の電極層)10と発光体層30と透光性を有する上部電極層(第2の電極層)40とを順次備えている。
EL素子1は、さらに、下部電極層10と発光体層30との間に、発光体層30の下部電極層10側の面30Sに対して交差方向に延びた複数の針状導電体22と、複数の針状導電体22の間を絶縁する絶縁体とを含む針状導電体層20を備えている。
本実施形態において、針状導電体層20をなす絶縁体は、発光体層30側の面において開口し、発光体層30側の面に対して交差方向に延びた複数の針状細孔21Pを有する細孔構造体21である。そして、複数の針状細孔21Pの内部に複数の針状導電体22が形成されている。
本実施形態において、細孔構造体21は被陽極酸化金属体の一部を陽極酸化して得られる金属酸化物体であり、下部電極層10は陽極酸化後に残る被陽極酸化金属体の残部である。
被陽極酸化金属体の主成分としては特に制限なく、Al、Ti、Ta、Hf、Zr、Si、In、及びZn等が挙げられる。被陽極酸化金属体はこれらを1種又は複数種含むことができる。
被陽極酸化金属体の主成分としては、Al等が特に好ましい。
本明細書において、「被陽極酸化金属体の主成分」は99質量%以上の成分と定義する。
図2A〜図2Bを参照して、細孔構造体21の製造方法と構造について説明する。
図2A及び図2Bは模式斜視図である。
はじめに図2Aに示すように、Al等の被陽極酸化金属を主成分とする被陽極酸化金属体Mを用意する。
被陽極酸化金属体Mの形状は制限されず、板状等が挙げられる。また、支持体の上に被陽極酸化金属体Mが層状に成膜されたものなど、支持体付きの形態で用いることも差し支えない。
図2Bに示すように、被陽極酸化金属体Mの一部を陽極酸化すると、金属酸化物からなる細孔構造体21が生成される。例えば、被陽極酸化金属体MがAlを主成分とする場合、Alを主成分とする細孔構造体21が生成される。
通常、細孔構造体21は金属酸化物層であり、被陽極酸化金属体Mの残部に対して、生成される細孔構造体21は薄いが、図面では、視認しやすくするため、細孔構造体21を大きく図示してある。
陽極酸化は例えば、被陽極酸化金属体Mを陽極とし、カーボンあるいはアルミニウム等を陰極(対向電極)とし、これらを陽極酸化用電解液に浸漬させ、陽極と陰極との間に電圧を印加することで実施できる。
電解液としては制限されず、硫酸、リン酸、クロム酸、シュウ酸、スルファミン酸、ベンゼンスルホン酸、及びアミドスルホン酸等の酸を、1種又は2種以上含む酸性電解液が好ましく用いられる。
被陽極酸化金属体Mを陽極酸化すると、図2Bに示すように、表面(図示上面)からこの面に対して略垂直方向に酸化反応が進行し、金属酸化物体が生成される。
陽極酸化により生成される金属酸化物体は、略正六角柱状の複数の柱状体21Cが互いに隙間なく隣接して配列した構造を有するものとなる。各柱状体21Cの略中心部には、表面から深さ方向に延びた針状細孔21Pが開孔される。針状細孔21Pの底面と金属酸化物体の底面との間には、針状細孔21Pのないバリア層21Bが生成される。
図示するように、針状細孔21Pは被陽極酸化金属体Mの表面に対して概ね垂直方向に開孔されるが、多少斜め方向に開孔される場合もある。
本実施形態では、陽極酸化後に残る被陽極酸化金属体Mの残部が下部電極層10となる。
本実施形態においては、金属酸化物体からなる細孔構造体21に開孔された複数の針状細孔21Pの内部に、複数の針状導電体22が形成されている。
本実施形態のEL素子1において、針状導電体層20に電圧が印加されると、針状導電体22が高誘電率であるため、針状導電体22の発光体層30側の先端部の電荷密度が高くなる。
以降、特に明記しない限り、針状導電体22の先端部は、「針状導電体22の発光体層30側の先端部」を意味するものとする。
電荷に近いほど電気力線は高密度になり、電気力線の密度は電界強度に比例するため、針状導電体22の先端部付近は高電界強度となる。つまり、針状導電体22の先端部付近で電界集中が起こる。
針状導電体22が電圧印加方向に対して長いほど、先端部の電荷密度が高くなり、先端部付近の電界強度が増大する傾向がある。また、針状導電体22の直径が小さいほど、先端部の電荷密度が高くなり、先端部付近の電界強度が増大する傾向がある。
「背景技術」の項に挙げた非特許文献1より、集中電界強度は以下の式で表されると考えられる。
(集中電界強度)=(係数)×(針状導電体の長さ/針状導電体の断面積)×(平均印加電界)
本実施形態において、針状細孔21P及び針状導電体22の断面積は、およそ細孔径の2乗に比例する。また、発光輝度は集中電界強度の2乗に比例するため、細孔長の4乗に比例し、細孔径の4乗に反比例する。すなわち、細孔長が長く、細孔径が小さいほど、集中電界強度が増加し、発光強度が増加する傾向がある。
なお、針状細孔21P及び針状導電体22の断面形状が真円からずれる場合、その直径は、同等の断面積を有する真円の直径により定義するものとする。
複数の針状細孔21Pの内部への複数の針状導電体22の形成方法は特に制限されず、例えば、下部電極層10を電極とした電解メッキ等の電解析出が好ましい。
針状導電体22の組成は特に制限されず、導電性が高い程、集中電界強度が高くなり、好ましい。
針状導電体22は、Ag、Au、Cd、Co、Cu、Fe、Ni、Sn、及びZnからなる群より選択された少なくとも1種の金属を含むことが好ましい。
導電性及び封孔のしやすさを考慮すれば、針状導電体22はCu及び/又はNiを含むことが好ましい。
発光体層30への拡散抑止を考慮すれば、針状導電体22はAuを含むことが好ましい。
「課題を解決するための手段」の項で定義したように、本明細書において、「針状」とは長さ/直径が2以上の形状を指す。
従来の分散型無機EL素子で用いられる蛍光体粒子内の針状導電体の長さは、粒子径にもよるが通常1〜20μmの範囲内であり、針状導電体の直径は通常0.01〜0.5μmである。本実施形態における針状導電体22についても、同様の長さと直径が好ましい。
電界集中効果が高くなることから、針状導電体22の長さは1μm以上であることが好ましく、5μm以上であることがより好ましく、10μm以上であることがより好ましく、15μm以上であることがより好ましく、20μm以上であることが特に好ましい。
詳細については後述するが、本実施形態では、針状細孔21Pの平均長を20μm以上とすることができ、針状導電体22の長さを15μm以上あるいは20μm以上とすることが可能である。
電界集中効果が高くなることから、針状導電体22の直径は0.5μm以下であることが好ましく、0.1μm以下であることがより好ましく、0.05μm以下であることが特に好ましい。
形成容易性を考慮すれば、針状導電体22の直径は0.02μm以上であることが好ましい。
電界集中効果が高くなることから、針状導電体22の長さ/直径は100以上であることが好ましい。
本実施形態において、複数の針状導電体22は、複数の針状細孔21Pの内部に形成されている。
本実施形態において、複数の針状細孔21Pの平均長は20μm以上である。
針状細孔21Pの直径は0.5μm以下であることが好ましく、0.1μm以下であることがより好ましく、0.05μm以下であることが特に好ましい。針状細孔21Pの直径は0.02μm以上であることが好ましい。
針状細孔21Pの長さ/直径は100以上であることが好ましい。
図面上はすべての針状細孔21Pの内部に、針状導電体22が完全に充填され、針状導電体22の先端部と発光体層30とは互いに密着している場合について図示してあるが、個々の針状細孔21Pの内部における針状導電体22の断面充填率は100%でなくてもよい。
つまり、針状導電体22の先端部と発光体層30とは互いに密着している必要は無い。ただし、集中電界強度が高くなることから、針状導電体22の先端部と発光体層30とは近いほど好ましい。この点を考慮すれば、個々の針状細孔21Pの内部における針状導電体22の断面充填率は高いほど好ましい。
本明細書において、個々の針状細孔21Pの内部における針状導電体22の断面充填率は、針状導電体22の長さ/針状細孔21Pの長さ×100(%)により定義するものとする。
個々の針状細孔21Pの内部における針状導電体22の断面充填率は、70〜100%が好ましい。
個々の針状細孔21Pの内部における針状導電体22の断面充填率にばらつきがあってもよいが、この場合、針状細孔21Pと発光体層30との離間距離にばらつきが生じ、電界集中効果にばらつきが生じることになる。発光の面内均一性を考慮すれば、断面充填率のばらつきは小さい方が好ましい。
針状細孔21Pの長さは、好ましい針状導電体22の長さと、針状細孔21Pの内部における針状導電体22の断面充填率とを考慮して、決定される。
上記したように、電界集中効果が高くなることから、針状導電体22は長い方が好ましく、針状導電体22の直径は小さい方が好ましく、個々の針状細孔21Pの内部における針状導電体22の断面充填率は高い方が好ましい。
針状細孔21Pの内部への針状導電体22の形成方法としては、電解メッキ法が好ましい。
電解メッキ法において、針状細孔21Pの内部に針状導電体22が形成されるには、メッキ液から針状細孔21Pの内部のメッキ成長部への金属イオンの拡散と、陽極(被陽極酸化金属体Mの残部)からメッキ成長部への電子の授与とが必要である。
メッキ液への電圧印加が連続的であると、メッキ成長部への金属イオンの供給が不足する場合があるため、メッキ液への電圧印加が断続的であるメッキ液に交流電圧を印加する方法が好ましい。
一般に、個々の針状細孔21Pの内部への針状導電体22の断面充填率を高くするには、電圧印加の休止時間を長くして、メッキ成長部への金属イオンの供給が不足しないようにする必要がある。しかしながら、電圧印加の休止時間を長くなりすぎると、陽極酸化により得られた金属酸化物体がダメージを受けてしまう。
従来の方法では、複数の針状細孔の平均長が20μm以上であり、複数の針状細孔の総数に対して、針状導電体が針状導電体層の表面に到達した複数の針状細孔の数の割合(表面充填率)が20%以上であるEL素子は実現されていない。
本発明者は、メッキ条件を工夫することで、複数の針状細孔21Pの平均長が20μm以上であり、複数の針状細孔21Pの総数に対して、針状導電体22が針状導電体層20の表面に到達した複数の針状細孔21Pの数の割合(表面充填率)が20%以上であるEL素子1を実現した。
本実施形態のEL素子1の製造方法は、
被陽極酸化金属体Mの少なくとも一部を陽極酸化して、平均長が20μm以上である複数の針状細孔21Pを有する金属酸化物体を生成する工程(A)と、
上記金属酸化物体に対してメッキ液の供給と交流電圧の印加とを実施するメッキ法により、複数の針状細孔21Pの内部に針状導電体22を形成して針状導電体層20を得る工程(C)とを有する。
本実施形態のEL素子1の製造方法においては、
工程(A)と工程(C)との間に、金属酸化物体において複数の針状細孔21Pのそれぞれの直下にあるバリア層21Bの厚みのばらつきを低減する工程(B)を実施する。
この工程では、針状細孔21Pの内部への針状導電体22を電解メッキ法により形成する際に電気抵抗となるバリア層21Bの厚みのばらつきを低減する。
陽極酸化終了後に、得られた金属酸化物体を陽極酸化用電解液からすぐに取り出さずに、金属酸化物体を陽極酸化用電解液に浸漬した状態で、徐々に電圧を下げていくことで、バリア層21Bを薄膜化し、バリア層21Bの厚みのばらつきを低減することができる。
好ましくは、印加電圧を陽極酸化電圧から平衡状態の電圧まで段階的に低下させ、平衡状態の電圧を所定時間保持する。
本実施形態のEL素子1の製造方法においては、
平均電流密度を下記方法により測定される境界電流密度J1〜J2の範囲内として、工程(C)を実施する。
境界電流密度J1〜J2の測定方法:
金属酸化物体に交流電圧を印加し、電圧−電流曲線を得る。
上記電圧−電流曲線には、比較的低電圧印加時に現れる第1の比較的平坦な領域と、比較的中電圧印加時に現れる立ち上がり領域と、比較的高電圧印加時に現れる第2の比較的平坦な領域とが現れる。
境界電流密度J1として、第1の比較的平坦な領域の接線と立ち上がり領域の接線との交点における電流密度を求める。
境界電流密度J2として、立ち上がり領域の接線と第2の比較的平坦な領域の接線との交点における電流密度を求める。
図4に、電圧−電流曲線と境界電流密度J1、J2の測定例を示す。
図4中において、E1は境界電流密度J1に対応する電圧である。
なお、従来技術として、境界電流密度J1の測定方法については特許文献3に記載がある(図1)。しかしながら、特許文献3では、ピーク電圧を境界電流密度J1に対応する上記電圧E1以下に制御してメッキを行っている(請求項2)。また、特許文献3には、境界電流密度J2については言及されていない。
針状細孔21Pの内部に針状導電体22が形成されるには、メッキ液から針状細孔21Pの内部のメッキ成長部への金属イオンの拡散と、陽極(被陽極酸化金属体Mの残部)からメッキ成長部への電子の授与とが必要であることを述べた。
一般に、電子授受律速でのメッキ速度の均一性はバリア層厚の均一性で決まると考えられる。これに対して、金属イオン拡散律速でのメッキ速度の均一性は析出金属/電解液界面での金属イオンの濃度差に影響を受けると考えられる。
メッキ時の平均電流密度を境界電流密度J1〜J2の範囲内とすることで、メッキ反応を電子授受律速とすることができる。
陽極酸化により得られた金属酸化物体の複数の針状細孔にメッキ法により金属を充填する一般的な従来法における平均電流密度は、通常、7.0〜7.3mA/cm程度である。本実施形態の方法においては、この一般的な従来法よりも低電流密度である。
バリア層21Bの厚みのばらつきを低減する工程(B)を実施した上で、電子授受律速となる平均電流密度で工程(C)を実施することで、複数の針状細孔21Pの内部への電解メッキ法による針状導電体22の成長速度のばらつきを小さくすることができる。その結果、複数の針状細孔21Pの断面充填率のばらつきが低減され、複数の針状細孔21Pの断面充填率を高めることができる。そして、複数の針状細孔21Pの平均長を20μm以上としても、複数の針状細孔21Pの総数に対して、針状導電体22が針状導電体層20の表面に到達した複数の針状細孔21Pの数の割合(表面充填率)を20%以上とすることができる。
本実施形態の方法では、メッキ時の休止時間を長くしなくても、電子授受律速とすることができるので、陽極酸化により得られた金属酸化物体がダメージを受けることが抑制される。
また、一般に表面充填率はメッキ後に針状導電体層の表面研磨を実施することで向上できるが、本実施形態の方法では、針状導電体層22の表面研磨を実施しなくても、表面充填率を向上できる。
針状導電体22の数密度は高いほど集中電界による発光部分が増加するため、高い発光輝度が得られるし、発光輝度の面内均一性も高くなり、好ましい。しかしながら、互いに隣接する針状導電体22間の距離が近くなりすぎると、それぞれの針状導電体22に集中する電気力線が低密度になり、電界強度が低下する恐れがある。このような電界強度の低下を抑制するには、互いに隣接する針状導電体22の離間距離を0.02μm以上とすることが好ましい。
本実施形態において、針状導電体22の数密度は針状細孔21Pの数密度に相当する。
針状細孔21P及び針状導電体22の数密度は、1個/μm以上であることが好ましい。
針状細孔21P及び針状導電体22の数密度は、400個/μm以下であることが好ましい。
針状細孔21P及び針状導電体22の数密度は、10〜300個/μmであることがより好ましい。
電界集中は、針状導電体22の延びる方向が電圧印加方向に近い程、効果的に発現する。陽極酸化法によれば、電圧印加方向に対して平行又はそれに近い方向に延びる複数の針状細孔21Pが規則正しくアレイ配列した細孔構造体21を、簡易なプロセスで形成できる。陽極酸化法によれば、針状細孔21Pのサイズ(長さと直径)及び数密度の制御がしやすく、大面積化も容易である。陽極酸化法は、低コストな方法である。
陽極酸化法によれば、陽極酸化後に残る被陽極酸化金属体Mの残部を下部電極層10とすることができる。
したがって、下部電極層10と針状導電体層20とを同一プロセスで一体形成することができる。この方法では、下部電極層10と針状導電体層20とを1つの被陽極酸化金属体Mから生成するので、これらの密着性が高く、好ましい。
なお、下部電極層10の組成は、用いた被陽極酸化金属体Mと同一である。
本実施形態では、細孔構造体21が陽極酸化金属体からなる場合について説明したが、本発明はかかる態様に限らず、細孔構造体21は、発光体層30側の面において開口し、発光体層30側の面に対して交差方向に延びた複数の針状細孔21Pを有するものであればよい。
陽極酸化金属体以外の細孔構造体21としては、非特許文献2等に記載のメソポーラスシリカなどの細孔構造体、高分子重合体の自己組織化を利用して得られる細孔構造体、及びリソグラフィー技術を用いたエッチングを利用して得られる細孔構造体等が挙げられる。
複数の針状細孔21Pを有する細孔構造体21を得た後、複数の針状細孔21Pの内部に複数の針状導電体22を形成する代わりに、複数の針状導電体22を設けた後、これら複数の針状導電体22を包埋するように絶縁体を設けてもよい。
この場合、針状導電体22としては、下部電極層10の表面から、Ag及びCuなどの金属の針状結晶、あるいは、カーボンナノチューブなどを成長させたものが挙げられる。針状導電体22を包埋する絶縁体としては、セラミックス体、及び高分子重合体等が挙げられる。針状導電体22を包埋する絶縁体は、湿式塗布法あるいは真空蒸着法などの公知の方法によって形成することができる。
発光体層30は電界中で励起されて発光する層である。発光体層30の厚さは、針状導電体22の先端部付近に電界を集中させる点から薄い方が好ましく、具体的には0.05〜2μmの範囲が好ましい。
発光体層30の材料としては特に制限されず、EL素子用の公知の発光体材料を用いることができる。
EL素子1は、平面視にて、異なる波長の光を発光する複数種の発光体層30がアレイ配列されたものであってもよい。
発光体層30の材料としては、ZnS:Mn、ZnS:Tb,F、ZnS:Pr,F、ZnS:Ag,Cl、ZnS:Cu,Cl、Y:Eu、ZnSiO:Eu、SrS:Ce、BaAl:Eu、BaMgAl1017:Eu、MgWO、CaWO、RbVO、及びCsVOなどの無機化合物、あるいはAlq3などの有機化合物が挙げられる。これらは、1種又は複数種を用いることができる。
図3に示す設計変更例のEL素子2に示すように、針状導電体層20と発光体層30との間に、絶縁体層(下部絶縁体層)50を設けてもよい。絶縁体層50は、単層構造でも積層構造でもよい。
絶縁体層50はバリア層として機能し、針状細孔21Pの内部に形成された針状導電体22の成分が発光体層30に拡散し、発光を不活性にすることを抑止できる。
絶縁体層50の材料としては、SiO、Ta、TiO、BaTiO、Alなどの酸化物、Si、AlN、TiNなどの窒化物、SiON、AlONなどの酸窒化物、及びこれらの組合わせ等が挙げられる。
電界集中効果が高くなることから、針状導電体22の先端部と発光体層30とは近いほど好ましいことを述べた。
絶縁体層50の有無に拘わらず、針状導電体22と発光体層30との離間距離は1μm以下であることが好ましい。
絶縁体層50の厚さは、針状導電体22に電界を集中させる点から薄い方が好ましく、具体的には0.2μm以下であることが好ましい。
絶縁体層50の厚みが過小では、バリア層として機能が効果的に得られない。
絶縁体層50の膜厚は、0.05μm以上であることが好ましい。
上記のように、針状導電体層20と発光体層30との間に絶縁体層50を設けてもよいが、針状導電体層20と発光体層30との間に導電体層は設けない。針状導電体層20と発光体層30との間に導電体層は設けると、導電体層が実質的に下部電極層として機能し、複数の針状導電体22による電界集中効果が得られなくなる。
図3に示す設計変更例のEL素子2に示すように、発光体層30と上部電極層40との間に、絶縁体層(上部絶縁体層)60を設けてもよい。絶縁体層60は、単層構造でも積層構造でもよい。
絶縁体層60はキャップ層として機能し、発光体層30の表面における材料の脱着を抑止し、発光体層30の組成を均一にすることができ、発光特性を向上できる。
絶縁体層60の材料としては、SiO、Ta、TiO、BaTiO、及びAlなどの酸化物、Si、AlN、及びTiNなどの窒化物、SiON、及びAlONなどの酸窒化物、及びこれらの組合わせ等が挙げられる。
絶縁体層60の厚さは、針状導電体22に電界を集中させる点から薄い方が好ましく、具体的には0.2μm以下であることが好ましい。
絶縁体層60の厚みが過小では、キャップ層として機能が効果的に得られない。
絶縁体層60の膜厚は、0.05μm以上であることが好ましい。
図3に示す設計変更例のEL素子2では、バリア層として機能する絶縁体層50とキャップ層として機能する絶縁体層60の双方を設ける態様を示してあるが、これら絶縁体層のうち一方のみを設ける構成としてもよい。
上部電極層40の材料は、透光性を有する導電材料であればよく、ITO(インジウム錫酸化物)、FTO(フッ素添加酸化スズ)、SnO、PEDOT(ポリエチレンジオキシチオフェン)、及びCNT(カーボンナノチューブ)等が好ましく用いられる。
発光体層30、上部電極層40、及び絶縁体層50、60の成膜方法は特に制限されず、公知の方法を採用することができる。
成膜法としては、スパッタリング法、あるいは電子線蒸着法等の真空下での物理的蒸着法、並びに、成膜しようとする層の成分又は前駆体を含む溶液又は分散液を、スピンコート法、ディップコート法、バーコート法、又はスプレー塗工法等により塗布する塗布法等の液相法等が挙げられる。
発光体層30と絶縁体層50、60は、バインダとして非導電性ポリマーを含むものであってもよい。
本実施形態のEL素子1は、下部電極層10と発光体層30との間に、発光体層30の下部電極層10側の面30Sに対して交差方向に延びた複数の針状導電体22と、複数の針状導電体22の間を絶縁する絶縁体(本実施形態では細孔構造体21)とを含む針状導電体層20を備えている。
「発明が解決しようとする課題」の項で述べたように、特許文献1等に記載の従来の薄膜型無機EL素子では、発光輝度及び発光効率等の発光特性改良が試みられている。しかしながら、充分な発光輝度を得るためには高電界が必要であり、発光効率が低下する傾向がある。
本実施形態の構成では、針状導電体22の先端部付近で集中電界が発生することで、比較的低電界でも高い発光輝度が得られる。
「発明が解決しようとする課題」の項で述べたように、特許文献2等に記載の従来の分散型無機EL素子は、針状導電体の先端部付近で高電界が発生することで、比較的低電界で高発光輝度が得られる。しかしながら、発光体層に含まれるバインダにより消費される電力が大きく、発光効率が低下する傾向がある。また、蛍光体粒子内の針状導電体は結晶面内で多方向(ランダム方向)に析出することから、電極面に対して垂直配向している針状導電体の割合が少なく、電界が集中しにくい。
本実施形態では、針状導電体層20にバインダが不要であるため、バインダにより消費される電力による発光効率の低下が生じない。本実施形態ではまた、針状導電体22を電圧印加方向又はそれに近い方向に容易に配向させることができ、電界集中を効果的に起こすことができる。
本実施形態のEL素子1においては、複数の針状細孔21Pの平均長が20μm以上であり、複数の針状細孔21Pの総数に対して、針状導電体22が針状導電体層20の表面に到達した複数の針状細孔21Pの数の割合(表面充填率)が20%以上である。そのため、電界集中効果が効果的に得られ、発光輝度及び発光効率等の発光特性に優れたEL素子1が得られる。
本実施形態によれば、上記の作用効果が相俟って、高電界を印加せずとも、発光輝度と発光効率を共に向上させることが可能なEL素子1を提供することができる。
本発明は、無機EL素子及び有機EL素子のいずれにも適用可能であり、無機EL素子に好ましく適用できる。
以下に試験例を挙げて本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されない。
<試験例1>
過塩素酸及びエタノール混合溶液で電解研磨された、厚み3mm、サイズ100×100mm、純度99.99%(4N)のアルミニウム板を用意した。
上記アルミニウム板に対して、以下の条件で陽極酸化処理を行い、複数の針状細孔を有するアルミナ層を形成した。
・対向電極(陰極):アルミニウム
・電解液:0.3M硫酸
・浴温:2〜6℃
・電圧:直流25V
・時間:5時間
次いで、規則配列した細孔形状を得るため、アルミニウム板の残部と陽極酸化により得られたアルミナ層とを、6質量%リン酸と1.8質量%クロム酸との混合溶液に3時間浸して、いったんアルミナ層を除去した。その後、上記と同一条件でさらに3.5時間陽極酸化を実施した。
得られたアルミナ層について、走査型電子顕微鏡(SEM、日立製作所社製「S−4800」)を用いて表面及び断面を観察した。表面SEM像(80,000倍)において、細孔100個の細孔面積から平均細孔径を求めた。また、同表面SEM像中の細孔個数から細孔密度を求めた。断面SEM像 (10,000倍)において、細孔100個の細孔長から平均細孔長を求めた。
得られたアルミナ層は、複数の針状細孔がほぼ規則正しく開孔しており、平均細孔径0.02μm、平均細孔長20μm、平均細孔密度300個/μmであった。
陽極酸化終了後、得られたアルミナ層を陽極酸化用電解液に浸漬させた状態で、印加電圧を陽極酸化電圧である25Vから1Vずつ段階的に低下させ、平衡状態の電圧である10Vまで低下させた。この操作において、各電圧印加の保持時間は1分間とした。このように陽極酸化反応を平衡状態まで到達させることで、複数の針状細孔のそれぞれの直下にあるバリア層を薄膜し、バリア層厚のばらつきを低減した。
次に、上記アルミナ層の複数の針状細孔の内部に、次の条件下でNiを電解メッキ析出させて、複数の針状導電体を形成した。
・電解浴:0.3M硫酸ニッケル・6水和物、0.1M硫酸アンモニウム、及び0.6M硼酸の混合液
・浴温:22〜25℃
・pH:5.2〜6.0
・実効電圧:交流7.2V(50Hz)
・平均電流密度:3.7mA/cm
処理時間:60分
得られた針状導電体層のSEM断面観察を実施したところ、元のアルミニウム板の表面に対して略垂直方向に延びた複数の針状細孔の内部に複数の針状導電体が充填されており、針状細孔の内部における針状導電体の断面充填率は70〜100%であった。
図5にメッキ後に得られた針状導電体層の表面SEM像を示す。
このSEM表面観察において視野内に映し出された空の細孔の数とNiが充填された細孔の数とをカウントし、複数の針状細孔の総数に対して、針状導電体が針状導電体層の表面に到達した複数の針状細孔の数の割合(表面充填率)を求めたところ、23%であった。
以上のようにして得られた陽極酸化基材を用いて、EL素子化した。
まず、陽極酸化基材の熱安定化のため、N雰囲気下500℃で陽極酸化基材を熱処理した。
次に、窒化ケイ素(Si)のペレットをターゲットとして、酸素添加スパッタリングにより100nm厚の酸窒化ケイ素(SiON)を成膜した。成膜条件は以下の通りとした。
パワー:300W、
成膜温度(基板温度):200℃、
スパッタガス:O/Ar=9/30sccm、
スパッタガス圧:0.5Pa、
成膜速度:2nm/min。
次に、0.5質量%のMnを添加したZnS粉末を焼結したペレットをターゲットとして、スパッタリングにより800nm厚の発光体層を成膜した。成膜条件は以下の通りとした。
パワー:300W、
成膜温度(基板温度):200℃、
スパッタガス:Ar=30sccm、
スパッタガス圧:0.5Pa、
成膜速度:20nm/min。
次に、SiONバリア層と同条件で、スパッタリングにより膜厚100nmのSiONキャップ層を得た。
次に、管状炉にて窒素雰囲気下500℃で1時間の熱処理を行い、発光中心のMnを活性化した。
PL発光を確認後、上記発光体層上にスパッタリングにより300nm厚の上部電極層を形成した。
成膜条件は以下の通りとした。
パワー:300W、
成膜温度(基板温度):200℃、
スパッタガス:O/Ar=0.8/60sccm、
スパッタガス圧:0.4Pa、
成膜速度:2nm/min。
以上のようにして、無機EL素子を得た。
(試験例2)
試験例1で用いたのと同じアルミニウム板に対して、試験例1と同様に2段階の陽極酸化を実施して、平均細孔径0.02μm、平均細孔長20μm、平均細孔密度300個/μmのアルミナ層を得た。
この例では、陽極酸化終了後にバリア層の厚みのばらつきを低減する処理(陽極酸化終了後、得られたアルミナ層を陽極酸化用電解液に浸漬させた状態で、陽極酸化電圧である平衡状態の電圧まで段階的に低減する処理)を実施しなかった。
得られたアルミナ層の複数の針状細孔の内部に、次の条件下でNiを電解メッキ析出させて、複数の針状導電体を形成した。
・電解浴:0.3M硫酸ニッケル・6水和物、0.1M硫酸アンモニウム、及び0.6M硼酸の混合液
・浴温:22〜25℃
・pH:5.2〜6.0
・実効電圧:交流10.7V(50Hz)
・平均電流密度:3.6mA/cm
・処理時間:60分
この例では、試験例1よりも実効電圧値が高いにもかかわらず、平均電流密度が試験例1とほぼ同じ値であるのは、試験例1の方が電気抵抗となるバリア層が薄いためである。
得られた針状導電体層のSEM断面観察を実施したところ、元のアルミニウム板の表面に対して略垂直方向に延びた複数の針状細孔の内部に複数の針状導電体が充填されており、針状細孔の内部における針状導電体の断面充填率は70〜100%であった。
試験例1と同様に、SEM表面像から、複数の針状細孔の総数に対して、針状導電体が針状導電体層の表面に到達した複数の針状細孔の数の割合(表面充填率)を求めたところ、8%であった。
この例では、バリア層の厚みのばらつきを低減する処理をしなかったため、メッキ時の電気抵抗ムラが大きく、針状導電体の成長速度にムラが発生し、表面充填率が低下したと考えられる。
以上のようにして得られた陽極酸化基材を用いて、試験例1と同様にEL素子化した。
(試験例3)
試験例1で用いたのと同じアルミニウム板に対して、試験例1と同様に2段階の陽極酸化を実施して、平均細孔径0.02μm、平均細孔長20μm、平均細孔密度300個/μmのアルミナ層を得た。
陽極酸化終了後に、試験例1と同様に、バリア層の厚みのばらつきを低減する処理(陽極酸化終了後、得られたアルミナ層を陽極酸化用電解液に浸漬させた状態で、陽極酸化電圧である平衡状態の電圧まで段階的に低減する処理)を実施した。
得られたアルミナ層の複数の針状細孔の内部に、次の条件下でNiを電解メッキ析出させて、複数の針状導電体を形成した。
・電解浴:0.3M硫酸ニッケル・6水和物、0.1M硫酸アンモニウム、及び0.6M硼酸の混合液
・浴温:22〜25℃
・pH:5.2〜6.0
・実効電圧:交流10.7V(50Hz)
・平均電流密度:7.1mA/cm
・処理時間:60分
得られた針状導電体層のSEM断面観察を実施したところ、元のアルミニウム板の表面に対して略垂直方向に延びた複数の針状細孔の内部に複数の針状導電体が充填されており、針状細孔の内部における針状導電体の断面充填率は70〜100%であった。
試験例1と同様に、SEM表面像から、複数の針状細孔の総数に対して、針状導電体が針状導電体層の表面に到達した複数の針状細孔の数の割合(表面充填率)を求めたところ、1%であった。
試験例1、3及び後記試験例4でメッキに用いたのと同じアルミナ層に対して、試験例1、3、4と同じメッキ液を用いてメッキを実施したときの実効電圧と平均電流密度との関係を図6に示す。図6には、試験例2のデータも合わせて示してある。
図6から、アルミナ層の針状細孔中でのNi成長反応の律速段階が、試験例1では電子授受であったのが、試験例3では金属イオンの拡散であることが分かる。
図6の電圧−電流曲線において、境界電流密度J1(第1の比較的平坦な領域の接線と立ち上がり領域の接線との交点における電流密度)、境界電流密度J2(立ち上がり領域の接線と第2の比較的平坦な領域の接線との交点における電流密度)はそれぞれ、以下の通りであった。
境界電流密度J1:2.2mA/cm
境界電流密度J2:7.0mA/cm
試験例1ではメッキ時の平均電流密度は境界電流密度J1〜J2の範囲内であるが、試験例3ではメッキ時の平均電流密度はJ2超であった。
一般に、電子授受律速でのメッキ速度の均一性はバリア層厚の均一性で決まり、Ni封孔長(孔の中に充填されたNiの長さ)の差には依存しないと考えられる。これに対して、金属イオン拡散律速でのメッキ速度の均一性は析出金属/電解液界面でのNiイオンの濃度差に影響を受けると考えられる。この試験例では、複数の針状細孔内において、針状導電体の成長過程でメッキ反応の速度差が増大し、表面充填率が低下したと考えられる。
以上のようにして得られた陽極酸化基材を用いて、試験例1と同様にEL素子化した。
(試験例4)
試験例1で用いたのと同じアルミニウム板に対して、試験例1と同様に2段階の陽極酸化を実施して、平均細孔径0.02μm、平均細孔長20μm、平均細孔密度300個/μmのアルミナ層を得た。
陽極酸化終了後に、試験例1と同様に、バリア層の厚みのばらつきを低減する処理(陽極酸化終了後、得られたアルミナ層を陽極酸化用電解液に浸漬させた状態で、陽極酸化電圧である平衡状態の電圧まで段階的に低減する処理)を実施した。
得られたアルミナ層の複数の針状細孔の内部に、次の条件下でNiを電解メッキ析出させて、複数の針状導電体を形成した。
・電解浴:0.3M硫酸ニッケル・6水和物、0.1M硫酸アンモニウム、及び0.6M硼酸の混合液
・浴温:22〜25℃
・pH:5.2〜6.0
・実効電圧:交流5.2V(50Hz)
・平均電流密度:1.9mA/cm
・処理時間:2.5時間
得られた針状導電体層のSEM断面観察を実施したところ、元のアルミニウム板の表面に対して略垂直方向に延びた複数の針状細孔の内部に複数の針状導電体が充填されており、針状細孔の内部における針状導電体の断面充填率は10〜40%であった。
試験例1と同様に、SEM表面像から、複数の針状細孔の総数に対して、針状導電体が針状導電体層の表面に到達した複数の針状細孔の数の割合(表面充填率)を求めたところ、0%であった。
図6に示した電圧−電流曲線には、試験例4のデータが含まれている。
この例のメッキ時の平均電流密度は、境界電流密度J1未満であった。
<発光特性の評価>
各例において得られたEL素子について、交流電源により周波数1kHzの交流電圧を印加し、電圧200Vにおける発光輝度と発光効率を評価した。発光輝度は、色彩輝度計(トプコン社製 BM7)にて測定した。
評価結果を表1に示す。
表1に示すように、表面充填率が20%以上の針状導電体層を用いた試験例1では、他の試験例よりも高輝度で高効率なEL素子が得られた。試験例2〜4における発光特性の低下は、針状導電体層の表面充填率の低下により、発光体層への電界集中強度が低下したことが原因であると考えられる。
1、2 EL素子
10 下部電極層(第1の電極層)
20 針状導電体層
21 細孔構造体
21B バリア層
21C 柱状体
21P 針状細孔
22 針状導電体
30 発光体層
30S 発光体層の下部電極層側の面
40 上部電極層(第2の電極層)
50、60 絶縁体層
M 被陽極酸化金属体

Claims (14)

  1. 第1の電極層と発光体層と透光性を有する第2の電極層とを順次備えたエレクトロルミネセンス素子であって、
    さらに、
    前記第1の電極層と前記発光体層との間に、
    前記発光体層側の面において開口し、当該発光体層側の面に対して交差方向に延びた複数の針状細孔を有する細孔構造体からなる絶縁体と、前記複数の針状細孔の内部に形成された複数の針状導電体とを含む針状導電体層を備え、
    前記複数の針状細孔の平均長が20μm以上であり、
    前記複数の針状細孔の総数に対して、前記針状導電体が前記針状導電体層の表面に到達した前記複数の針状細孔の数の割合が20%以上であるエレクトロルミネセンス素子。
  2. 前記針状導電体層と前記発光体層との間に導電体層を備えていない請求項1に記載のエレクトロルミネセンス素子。
  3. 前記細孔構造体は、被陽極酸化金属体の少なくとも一部を陽極酸化して得られる金属酸化物体である請求項1又は2に記載のエレクトロルミネセンス素子。
  4. 前記細孔構造体は、前記被陽極酸化金属体の一部を陽極酸化して得られる金属酸化物体であり、
    前記第1の電極層は、陽極酸化後に残る前記被陽極酸化金属体の残部である請求項3に記載のエレクトロルミネセンス素子。
  5. 前記針状導電体は、Ag、Au、Cd、Co、Cu、Fe、Ni、Sn、及びZnからなる群より選択された少なくとも1種の金属を含む請求項1〜4のいずれかに記載のエレクトロルミネセンス素子。
  6. 前記針状導電体の長さが1μm以上である請求項1〜5のいずれかに記載のエレクトロルミネセンス素子。
  7. 前記針状導電体の直径が0.5μm以下である請求項1〜6のいずれかに記載のエレクトロルミネセンス素子。
  8. 前記針状導電体の長さ/直径が100以上である請求項1〜7のいずれかに記載のエレクトロルミネセンス素子。
  9. 前記針状導電体層における前記針状導電体の数密度が1個/μm以上である請求項1〜8のいずれかに記載のエレクトロルミネセンス素子。
  10. 前記針状導電体層と前記発光体層との間に絶縁体層をさらに備えた請求項1〜9のいずれかに記載のエレクトロルミネセンス素子。
  11. 前記針状導電体層と前記発光体層との離間距離が1μm以下である請求項1〜10のいずれかに記載のエレクトロルミネセンス素子。
  12. 前記発光体層と前記第2の電極層との間に絶縁体層をさらに備えた請求項1〜11のいずれか1項に記載のエレクトロルミネセンス素子。
  13. 請求項3〜9のいずれか1項に記載のエレクトロルミネセンス素子の製造方法であって、
    前記被陽極酸化金属体の少なくとも一部を陽極酸化して、平均長が20μm以上である前記複数の針状細孔を有する前記金属酸化物体を生成する工程(A)と、
    前記金属酸化物体において前記複数の針状細孔のそれぞれの直下にあるバリア層の厚みのばらつきを低減する工程(B)と、
    前記金属酸化物体に対してメッキ液の供給と交流電圧の印加とを実施するメッキ法により、前記複数の針状細孔の内部に前記針状導電体を形成して前記針状導電体層を得る工程(C)とを有し、
    平均電流密度を下記方法により測定される境界電流密度J1〜J2の範囲内として、工程(C)を実施するエレクトロルミネセンス素子の製造方法。
    境界電流密度J1〜J2の測定方法:
    金属酸化物体に交流電圧を印加し、電圧−電流曲線を得る。
    上記電圧−電流曲線には、比較的低電圧印加時に現れる第1の比較的平坦な領域と、比較的中電圧印加時に現れる立ち上がり領域と、比較的高電圧印加時に現れる第2の比較的平坦な領域とが現れる。
    境界電流密度J1として、第1の比較的平坦な領域の接線と立ち上がり領域の接線との交点における電流密度を求める。
    境界電流密度J2として、立ち上がり領域の接線と第2の比較的平坦な領域の接線との交点における電流密度を求める。
  14. 工程(B)において、前記金属酸化物体を陽極酸化用電解液に浸漬させた状態で、印加電圧を徐々に下げる処理を実施する請求項13に記載のエレクトロルミネセンス素子の製造方法。
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