JP2014096482A - 液浸部材、露光装置、及びデバイス製造方法 - Google Patents

液浸部材、露光装置、及びデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract


【課題】露光不良の発生を抑制できる液浸部材を提供する。
【解決手段】液浸部材は、液浸露光装置内において、露光光が射出される射出面を有する光学部材の周囲の少なくとも一部に配置される。液浸部材は、射出面からの露光光が通過可能な開口部と、開口部の周囲の少なくとも一部に配置され、射出面と対向する物体が対向可能な対向面と、対向面の周縁に形成された複数のノッチ部と、を備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、液浸部材、露光装置、及びデバイス製造方法に関する。
半導体デバイス、電子デバイス等のマイクロデバイスの製造工程において、例えば下記特許文献に開示されているような、液体を介して露光光で基板を露光する液浸露光装置が使用される。
米国特許出願公開第2008/0043211号 米国特許出願公開第2008/0100812号
液浸露光装置において、例えば液体が所定の空間から流出したり基板などの物体の上に残留したりすると、露光不良が発生する可能性がある。その結果、不良デバイスが発生する可能性がある。
本発明の態様は、露光不良の発生を抑制できる液浸部材、及び露光装置を提供することを目的とする。また、本発明の態様は、不良デバイスの発生を抑制できるデバイス製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に従えば、液浸露光装置内において、露光光が射出される射出面を有する光学部材の周囲の少なくとも一部に配置される液浸部材であって、射出面からの露光光が通過可能な開口部と、開口部の周囲の少なくとも一部に配置され、射出面と対向する物体が対向可能な対向面と、対向面の周縁に形成された複数のノッチ部と、を備える液浸部材が提供される。
本発明の第2の態様に従えば、液浸露光装置内において、露光光が射出される射出面を有する光学部材の周囲の少なくとも一部に配置される液浸部材であって、射出面からの露光光が通過可能な開口部と、開口部の周囲の少なくとも一部に配置され、射出面と対向する物体が対向可能な下面、下面の反対方向を向く上面、及び上面と下面とを結ぶ複数の孔を有し、孔を介して物体上の液体を回収可能な多孔部材と、を備え、多孔部材は、折り曲げられることによって形成される角部を有し、下面において、角部が、最も下方に配置される液浸部材が提供される。
本発明の第3の態様に従えば、第1又は第2の態様の液浸部材を備え、液浸部材によって基板上に形成される液浸空間の液体を介して、光学部材の射出面からの露光光で基板を露光する露光装置が提供される。
本発明の第4の態様に従えば、第3の態様の露光装置を用いて基板を露光することと、露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の態様によれば、露光不良の発生を抑制できる。また、本発明の態様によれば、不良デバイスの発生を抑制できる。
第1実施形態に係る露光装置の一例を示す図である。 第1実施形態に係る液浸部材の一例を示す図である。 第1実施形態に係る液浸部材の一部を拡大した図である。 第1実施形態に係る液浸部材を下面側から見た図である。 第1実施形態に係る液浸部材を下面側から見た図である。 第1実施形態に係る液浸部材を下面側から見た図である。 比較例に係る液浸部材を示す図である。 第2実施形態に係る液浸部材の一例を示す図である。 第2実施形態に係る液浸部材を下面側から見た図である。 第3実施形態に係る液浸部材の一例を示す図である。 第3実施形態に係る液浸部材の一例を示す図である。 第3実施形態に係る液浸部材の一例を示す図である。 第4実施形態に係る液浸部材の一例を示す図である。 第5実施形態に係る液浸部材の一例を示す図である。 第5実施形態に係る液浸部材の一例を示す図である。 第6実施形態に係る液浸部材の一例を示す図である。 第7実施形態に係る液浸部材の一例を示す図である。 第8実施形態に係る液浸部材の一例を示す図である。 第8実施形態に係る液浸部材の一例を示す図である。 第8実施形態に係る液浸部材の一例を示す図である。 第8実施形態に係る液浸部材の一例を示す図である。 第9実施形態に係る液浸部材の一例を示す図である。 第10実施形態に係る液浸部材の一例を示す図である。 基板ステージの一例を示す図である。 デバイスの製造工程の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る露光装置EXの一例を示す概略構成図である。本実施形態の露光装置EXは、液体LQを介して露光光ELで基板Pを露光する液浸露光装置である。本実施形態においては、露光光ELの光路の少なくとも一部が液体LQで満たされるように液浸空間LSが形成される。液浸空間とは、液体で満たされた部分(空間、領域)をいう。基板Pは、液浸空間LSの液体LQを介して露光光ELで露光される。本実施形態においては、液体LQとして、水(純水)を用いる。
また、本実施形態の露光装置EXは、例えば米国特許第6897963号明細書、及び欧州特許出願公開第1713113号明細書等に開示されているような、基板ステージと計測ステージとを備えた露光装置である。
図1において、露光装置EXは、マスクMを保持して移動可能なマスクステージ1と、基板Pを保持して移動可能な基板ステージ2と、基板Pを保持せずに、露光光ELを計測する計測部材(計測器)Cを搭載して移動可能な計測ステージ3と、基板ステージ2及び計測ステージ3の位置を計測する計測システム4と、マスクMを露光光ELで照明する照明系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板Pに投影する投影光学系PLと、露光光ELの光路の少なくとも一部が液体LQで満たされるように液浸空間LSを形成可能な液浸部材5と、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置6とを備えている。
マスクMは、基板Pに投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含む。マスクMは、例えばガラス板等の透明板と、その透明板上にクロム等の遮光材料を用いて形成されたパターンとを有する透過型マスクを含む。なお、マスクMとして、反射型マスクを用いることもできる。
基板Pは、デバイスを製造するための基板である。基板Pは、例えば半導体ウエハ等の基材と、その基材上に形成された感光膜とを含む。感光膜は、感光材(フォトレジスト)の膜である。また、基板Pが、感光膜に加えて別の膜を含んでもよい。例えば、基板Pが、反射防止膜を含んでもよいし、感光膜を保護する保護膜(トップコート膜)を含んでもよい。
また、露光装置EXは、露光光ELが進行する空間CSの環境(温度、湿度、圧力、及びクリーン度の少なくとも一つ)を調整するチャンバ装置7を備えている。チャンバ装置7は、空間CSを形成するチャンバ部材と、その空間CSの環境を調整する空調システムとを有する。
少なくとも投影光学系PL、液浸部材5、基板ステージ2、及び計測ステージ3が、空間CSに配置される。本実施形態においては、マスクステージ1、及び照明系ILの少なくとも一部も、空間CSに配置される。
照明系ILは、照明領域IRに露光光ELを照射する。照明領域IRは、照明系ILから射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。照明系ILは、照明領域IRに配置されたマスクMの少なくとも一部を、均一な照度分布の露光光ELで照明する。照明系ILから射出される露光光ELとして、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、及びFレーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)等が用いられる。本実施形態においては、露光光ELとして、紫外光(真空紫外光)であるArFエキシマレーザ光を用いる。
マスクステージ1は、マスクMを保持した状態で、照明系ILからの露光光ELが照射可能な位置(照明領域IR)を含むXY平面内を移動可能である。マスクステージ1は、ベース部材8のガイド面(上面)上を移動可能である。ベース部材8のガイド面とXY平面とは実質的に平行である。
マスクステージ1は、例えば米国特許第6452292号に開示されているような平面モータを含む駆動システムの作動により移動する。マスクステージ1を移動するための駆動システムは、マスクステージ1に配置された可動子と、ベース部材8に配置された固定子とを有する。その駆動システムの作動により、マスクステージ1は、ベース部材8のガイド面上において、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能である。なお、駆動システムは、平面モータを含まなくてもよい。駆動システムは、リニアモータを含んでもよい。
投影光学系PLは、投影領域PRに露光光ELを照射する。投影領域PRは、投影光学系PLから射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。投影光学系PLは、投影領域PRに配置された基板Pの少なくとも一部に、マスクMのパターンの像を所定の投影倍率で投影する。本実施形態において、投影光学系PLは、縮小系である。投影光学系PLの投影倍率は、1/4である。なお、投影光学系PLの投影倍率は、1/5、又は1/8等でもよい。なお、投影光学系PLは、等倍系及び拡大系のいずれでもよい。本実施形態において、投影光学系PLの光軸は、Z軸と平行である。投影光学系PLは、反射光学素子を含まない屈折系、屈折光学素子を含まない反射系、反射光学素子と屈折光学素子とを含む反射屈折系のいずれでもよい。投影光学系PLは、倒立像及び正立像のいずれを形成してもよい。
投影光学系PLは、露光光ELが射出される射出面12を有する終端光学素子13を含む。射出面12は、投影光学系PLの像面に向けて露光光ELを射出する。終端光学素子13は、投影光学系PLの複数の光学素子のうち、投影光学系PLの像面に最も近い光学素子である。投影領域PRは、射出面12から射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。本実施形態において、射出面12は、−Z方向を向いている。射出面12から射出される露光光ELは、−Z方向に進行する。射出面12は、XY平面と平行である。なお、−Z方向を向いている射出面12は、凸面でもよいし、凹面でもよい。なお、射出面12は、XY平面に対して傾斜してもよいし、曲面を含んでもよい。本実施形態において、終端光学素子13の光軸AXは、Z軸と平行である。
終端光学素子13の光軸AXと平行な方向に関して、射出面12側が−Z側であり、入射面側が+Z側である。投影光学系PLの光軸と平行な方向に関して、投影光学系PLの像面側が−Z側であり、投影光学系PLの物体面側が+Z側である。
基板ステージ2は、基板Pを保持した状態で、射出面12からの露光光ELが照射可能な位置(投影領域PR)を含むXY平面内を移動可能である。計測ステージ3は、計測部材(計測器)Cを搭載した状態で、射出面12からの露光光ELが照射可能な位置(投影領域PR)を含むXY平面内を移動可能である。基板ステージ2及び計測ステージ3のそれぞれは、ベース部材9のガイド面(上面)上を移動可能である。ベース部材9のガイド面とXY平面とは実質的に平行である。
基板ステージ2は、例えば米国特許出願公開第2007/0177125号、米国特許出願公開第2008/0049209号等に開示されているような、基板Pをリリース可能に保持する第1保持部と、第1保持部の周囲に配置され、カバー部材Tをリリース可能に保持する第2保持部とを有する。第1保持部は、基板Pの表面(上面)とXY平面とが実質的に平行となるように、基板Pを保持する。第1保持部に保持された基板Pの上面と、第2保持部に保持されたカバー部材Tの上面とは、実質的に同一平面内に配置される。Z軸方向に関して、射出面12と第1保持部に保持された基板Pの上面との距離は、射出面12と第2保持部に保持されたカバー部材Tの上面との距離と実質的に等しい。なお、Z軸方向に関して、射出面12と基板Pの上面との距離が射出面12とカバー部材Tの上面との距離と実質的に等しいとは、射出面12と基板Pの上面との距離と射出面12とカバー部材Tの上面との距離との差が、基板Pの露光時における射出面12と基板Pの上面との距離(所謂、ワーキングディスタンス)の例えば10%以内であることを含む。なお、第1保持部に保持された基板Pの上面と、第2保持部に保持されたカバー部材Tの上面とは、同一平面内に配置されなくてもよい。例えば、Z軸方向に関して、基板Pの上面との位置とカバー部材Tの上面の位置とが異なってもよい。例えば、基板Pの上面とカバー部材Tの上面との間に段差があってよい。なお、基板Pの上面に対してカバー部材Tの上面が傾斜してもよいし、カバー部材Tの上面が曲面を含んでもよい。
基板ステージ2及び計測ステージ3は、例えば米国特許第6452292号に開示されているような平面モータを含む駆動システムの作動により移動する。基板ステージ2及び計測ステージ3を移動するための駆動システムは、基板ステージ2に配置された可動子と、計測ステージ3に配置された可動子と、ベース部材9に配置された固定子とを有する。その駆動システムの作動により、基板ステージ2及び計測ステージ3のそれぞれは、ベース部材9のガイド面上において、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能である。なお、駆動システムは、平面モータを含まなくてもよい。駆動システムは、リニアモータを含んでもよい。
計測システム4は、干渉計システムを含む。干渉計システムは、基板ステージ2の計測ミラー及び計測ステージ3の計測ミラーに計測光を照射して、その基板ステージ2及び計測ステージ3の位置を計測するユニットを含む。なお、計測システムが、例えば米国特許出願公開第2007/0288121号に開示されているようなエンコーダシステムを含んでもよい。なお、計測システム4が、干渉計システム及びエンコーダシステムのいずれか一方のみを含んでもよい。
基板Pの露光処理を実行するとき、あるいは所定の計測処理を実行するとき、制御装置6は、計測システム4の計測結果に基づいて、基板ステージ2(基板P)、及び計測ステージ3(計測部材C)の位置制御を実行する。
次に、本実施形態に係る液浸部材5について説明する。なお、液浸部材を、ノズル部材、と称してもよい。図2は、本実施形態に係る液浸部材5の一例を示す断面図、図3は、図2の一部を拡大した図、図4は、液浸部材5を下側(−Z側)から見た図、図5は、図4の一部を拡大した図である。
液浸部材5は、終端光学素子13の下方で移動可能な物体上に液体LQの液浸空間LSを形成する。
終端光学素子13の下方で移動可能な物体は、射出面12と対向する位置を含むXY平面内を移動可能である。その物体は、射出面12と対向可能であり、投影領域PRに配置可能である。その物体は、液浸部材5の下方で移動可能であり、液浸部材5と対向可能である。本実施形態において、その物体は、基板ステージ2(カバー部材T)、基板ステージ2(第1保持部)に保持された基板P、及び計測ステージ3(計測部材C)の少なくとも一つを含む。基板Pの露光において、終端光学素子13の射出面12と基板Pとの間の露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように液浸空間LSが形成される。基板Pに露光光ELが照射されているとき、投影領域PRを含む基板Pの表面の一部の領域だけが液体LQで覆われるように液浸空間LSが形成される。
以下の説明においては、物体が基板Pであることとする。なお、上述のように、物体は、基板ステージ2及び計測ステージ3の少なくとも一方でもよいし、基板P、基板ステージ2、及び計測ステージ3とは別の物体でもよい。
液浸空間LSは、2つの物体を跨ぐように形成される場合がある。例えば、液浸空間LSは、基板ステージ2のカバー部材Tと基板Pとを跨ぐように形成される場合がある。液浸空間LSは、基板ステージ2と計測ステージ3とを跨ぐように形成される場合がある。
液浸空間LSは、終端光学素子13の射出面12から射出される露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように形成される。液浸空間LSの少なくとも一部は、終端光学素子13と基板P(物体)との間の空間に形成される。液浸空間LSの少なくとも一部は、液浸部材5と基板P(物体)との間の空間に形成される。
終端光学素子13は、−Z方向を向く射出面12と、射出面12の周囲に配置される外側面11とを有する。射出面12は、基板P(物体)との間で液体LQを保持可能である。外側面11は、露光光ELを射出しない非射出面である。露光光ELは、射出面12を通過し、外側面11を通過しない。
液浸部材5は、終端光学素子13の周囲の少なくとも一部に配置される。本実施形態において、液浸部材5は、終端光学素子13の周囲に配置される。液浸部材5は、環状の部材である。液浸部材5と終端光学素子13との間に間隙が形成される。本実施形態において、液浸部材5の一部が、射出面12と対向する。すなわち、液浸部材5の一部が、射出面12と基板P(物体)の上面との間に配置される。
液浸部材5は、−Z方向を向く下面14と、終端光学素子13の外側面11と対向する内側面15と、内側面15の上端に接続され、+Z方向を向く上面16と、内側面15の下端に接続され、+Z方向を向く上面17と、下面14の内側エッジと上面17の内側エッジとを結ぶ内側面18と、下面14の外側エッジと上面16の外側エッジとを結ぶ外側面19と、を有する。下面14は、露光光ELの光路Kを囲むように配置される。上面17は、露光光ELの光路Kを囲むように配置される。内側面18は、露光光ELの光路Kに面するように配置される。外側面19は、内側面18の反対方向を向く。内側面15は、外側面11の少なくとも一部と間隙を介して対向する。上面17は、射出面12の少なくとも一部と間隙を介して対向する。
本実施形態において、下面14(上面17)の内側エッジとは、光路K(光軸AX)に面する下面14(上面17)のエッジをいう。下面14(上面16)の外側エッジとは、光路K(光軸AX)に対して内側エッジよりも外側の下面14(上面16)のエッジをいう。内側エッジは、外側エッジよりも、光路Kに近い。
基板P(物体)は、下面14に対向可能である。基板Pの上面の少なくとも一部は、下面14と間隙を介して対向する。基板Pの上面の少なくとも一部は、射出面12と間隙を介して対向する。
内側面15の少なくとも一部、上面17、及び下面14の少なくとも一部は、液体LQと接触可能な位置に配置される。内側面15及び上面17は、終端光学素子13との間で液体LQを保持可能である。下面14は、基板P(物体)との間で液体LQを保持可能である。
液浸部材5は、射出面12から射出された露光光ELが通過可能な開口部20を有する。開口部20は、上面17と下面14とを結ぶように形成される。開口部20の上端の周囲に上面17が配置される。開口部20の下端の周囲に下面14が配置される。
本実施形態において、開口部20は、射出面12よりも小さい。開口部20は、射出面12と基板P(物体)との間に配置される。本実施形態において、開口部20の中心と終端光学素子13の光軸AXとは一致する。X軸方向に関する開口部20の寸法は、Y軸方向に関する開口部20の寸法よりも大きい。すなわち、開口部20は、X軸方向に長い。開口部20の形状は、X軸方向に長い楕円形でもよいし、X軸方向に長い多角形でもよい。
液浸部材5は、液浸空間LSを形成するための液体LQを供給可能な液体供給部21と、液浸空間LSの液体LQの少なくとも一部を回収可能な液体回収部22とを有する。
液体供給部21は、光路K(光軸AX)に対する放射方向に関して液体回収部22の内側に配置される。液体供給部21は、液浸部材5に配置される開口(液体供給口)を含む。本実施形態において、液体供給部21は、液浸部材5の内側面15に配置される。
液体供給部21は、終端光学素子13と液浸部材5との間の空間SP1に面するように配置される。本実施形態において、液体供給部21は、射出面12と上面17との間の空間に面する。液体供給部21は、空間SP1に液体LQを供給する。
本実施形態において、液体供給部21は、露光光ELの光路K(光軸AX)に対して+Y側及び−Y側のそれぞれに配置される。なお、液体供給部21は、露光光ELの光路K(光軸AX)に対してX軸方向に配置されてもよいし、X軸方向及びY軸方向を含む露光光ELの光路K(光軸AX)の周囲に複数配置されてもよい。液体供給部21は、一つでもよい。
本実施形態において、液体供給部21は、液浸部材5の内部に形成された供給流路21Rを介して、液体供給装置21Sと接続される。液体供給装置21Sは、クリーンで温度調整された液体LQを液体供給部21に供給可能である。液体供給部21は、液浸空間LSを形成するために、液体供給装置21Sからの液体LQを供給する。
本実施形態において、液体供給部21から供給された液体LQの少なくとも一部は、上面17を流れた後、開口部20を介して、射出面12と対向する基板P(物体)上に供給される。これにより、光路Kが液体LQで満たされる。また、基板P(物体)上に供給された液体LQの少なくとも一部は、下面14と基板P(物体)との間の空間SP2に供給される(流入する)。
液体回収部22は、基板P(物体)上の液体LQの少なくとも一部を回収可能である。液体回収部22は、空間SP2の液体LQの少なくとも一部を回収可能である。液体回収部22は、基板P(物体)が対向可能な位置に配置される。本実施形態において、下面14は、液体回収部22を含む。
本実施形態において、液浸部材5は、本体部材23と、本体部材23に支持される多孔部材24とを含む。
本体部材23は、金属製である。本体部材23は、例えばチタン製でもよいし、チタンを含む合金製でもよいし、ステンレスを含んでもよい。
下面14の一部分25、内側面18、上面17、内側面15、上面16、及び外側面19は、本体部材23に配置される。なお、以下の説明において、下面14の一部分25を適宜、下面25、と称する。下面25は、開口部20の下端の周囲に配置される。開口部20は、上面17と下面25とを結ぶように形成される。下面25は、基板P(物体)との間で液体LQを保持可能である。
本体部材23の表面(下面25、内側面18、上面17、内側面15、上面16、及び外側面19など)は、液体LQを回収しない。すなわち、本体部材23の表面は、液体LQを回収不可能な非回収部である。
液体回収部22は、多孔部材24を含む。多孔部材24は、基板P(物体)が対向可能な下面26と、下面26の反対方向を向く上面27と、下面26と上面27とを結ぶ複数の孔28と、を有する。本実施形態において、多孔部材24は、プレート状である。本実施形態において、上面27と下面26とは、実質的に平行である。多孔部材24は、メッシュプレートでもよい。
多孔部材24の下面26は、基板P(物体)上の液体LQを回収可能である。すなわち、本実施形態においては、多孔部材24の下面26(孔28)が、液体LQを回収可能な液体回収部22の少なくとも一部として機能する。孔28が、液体LQを回収可能な開口(液体回収口)として機能する。液体回収部22は、多孔部材24の孔28を介して、基板P(物体)上の液体LQを回収する。下面26(孔28)に接触した空間SP2の液体LQの少なくとも一部が、孔28を介して回収される。
すなわち、本実施形態において、本体部材23は、液体LQを回収しない非回収部材である。多孔部材24は、液体LQを回収可能な回収部材である。
液体回収部22は、液浸部材5の内部に形成された回収流路(空間)22Rを介して、液体回収装置22Cと接続される。多孔部材24の上面27は、回収流路22Rに面する。液体回収装置22Cは、液体回収部22と真空システムとを接続可能である。空間SP2の液体LQの少なくとも一部は、液体回収部22(孔28)を介して回収流路22Rに流入可能である。液体回収部22(孔28)から回収された空間SP2からの液体LQの少なくとも一部は、回収流路22Rに流入し、その回収流路22Rを流れて、液体回収装置22Cに回収される。
本実施形態においては、液体回収部22を介して実質的に液体LQのみが回収され、気体の回収が制限されている。制御装置6は、空間SP2の液体LQが多孔部材24の孔28を通過して回収流路22Rに流入し、気体は通過しないように、多孔部材24の下面26側の圧力(空間SP2の圧力)と上面27側の圧力(回収流路22Rの圧力)との差を調整する。なお、多孔部材を介して液体のみを回収する技術の一例が、例えば米国特許第7292313号などに開示されている。
なお、多孔部材22を介して液体LQ及び気体の両方が回収(吸引)されてもよい。なお、液浸部材5は、多孔部材を有しなくてもよい。すなわち、多孔部材を介さずに空間SP2の流体(液体LQ及び気体の一方又は両方)が回収されてもよい。液体LQを回収可能な開口(液体回収口)が、本体部材23の少なくとも一部に設けられてもよい。
本実施形態においては、液体供給部21からの液体LQの供給動作と並行して、液体回収部22からの液体LQの回収動作が実行されることによって、一方側の終端光学素子13及び液浸部材5と、他方側の基板P(物体)との間に液体LQで液浸空間LSが形成される。
液浸空間LSの液体LQの界面LG1が、液浸部材5と基板P(物体)との間に形成される。また、液浸空間LSの液体LQの界面LG2が、液浸部材5と終端光学素子13との間に形成される。
本実施形態において、本体部材23の表面の一部が、露光光ELの光路K(光軸AX)に対して下面26の外側に配置される。本実施形態において、下面26の外側に、本体部材23の下面29が配置される。下面29は、液体LQを回収不可能な非回収部である。
本実施形態において、液浸部材5の下面14は、本体部材23の下面25、多孔部材24の下面26、及び本体部材23の下面29を含む。下面26(液体回収部22)は、露光光ELの光路K(光軸AX、開口部20の中心)に対して下面25の外側に配置される。下面29は、露光光ELの光路K(光軸AX、開口部20の中心)に対して下面26の外側に配置される。
下面25は、露光光ELの光路K(光軸AX)の周囲の少なくとも一部に配置される。下面25は、開口部20の周囲の少なくとも一部に配置される。図3に示すように、本実施形態において、下面25は、露光光ELの光路K(光軸AX)の周囲に配置される。下面25は、開口部20の周囲に配置される。
なお、下面25は、露光光ELの光路K(光軸AX)の周囲の一部に配置されてもよい。例えば、下面25は、露光光ELの光路K(光軸AX)の周囲に複数配置されてもよい。例えば、開口部20の周囲の一部に液体LQを回収不可能な下面25が配置され、開口部20の周囲の一部に液体LQを回収可能な下面26が配置されてもよい。
下面26(液体回収部22)は、露光光ELの光路K(光軸AX)の周囲の少なくとも一部に配置される。下面26は、下面25の周囲の少なくとも一部に配置される。図3に示すように、本実施形態において、下面26は、露光光ELの光路K(光軸AX)の周囲に配置される。下面26は、下面25の周囲に配置される。
なお、下面26(液体回収部22)は、露光光ELの光路K(光軸AX)の周囲の一部に配置されてもよい。例えば、下面26は、露光光ELの光路K(光軸AX)の周囲に複数配置されてもよい。
下面29は、露光光ELの光路K(光軸AX)の周囲の少なくとも一部に配置される。下面29は、下面26の周囲の少なくとも一部に配置される。図3に示すように、本実施形態において、下面29は、露光光ELの光路K(光軸AX)の周囲に配置される。下面29は、下面26の周囲に配置される。
なお、下面29は、露光光ELの光路K(光軸AX)の周囲の一部に配置されてもよい。例えば、下面29は、露光光ELの光路K(光軸AX)の周囲に複数配置されてもよい。
本実施形態において、下面14の周縁領域30は、液体LQを回収不可能な下面29を含む。
本実施形態において、下面14は、XY平面と実質的に平行である。下面25、下面26、及び下面29は、XY平面と実質的に平行である。また、下面25、下面26、及び下面29は、同一の高さ(Z軸方向に関する位置)に配置される。すなわち、下面25、下面26、及び下面29は、同一面内に配置される(面一である)。
上面17も、XY平面と実質的に平行である。すなわち、下面14と上面17とは、実質的に平行である。
なお、下面14の少なくとも一部が、XY平面に対して非平行でもよい。例えば、下面25が、XY平面に対して傾斜してもよいし、曲面を含んでもよい。下面26が、XY平面に対して傾斜してもよいし、曲面を含んでもよい。下面29が、XY平面に対して傾斜してもよいし、曲面を含んでもよい。
なお、下面26が下面25よりも+Z側に配置されてもよいし、−Z側に配置されてもよい。なお、下面29が下面26よりも+Z側に配置されてもよいし、−Z側に配置されてもよい。なお、下面29が下面25よりも+Z側に配置されてもよいし、−Z側に配置されてもよい。なお、下面25、下面26、及び下面29のうち、下面25が最も−Z側(基板(物体)に近い位置)に配置されてもよいし、下面26が最も−Z側に配置されてもよいし、下面29が最も−Z側に配置されてもよい。なお、下面25、下面26、及び下面29のうち、下面25が最も+Z側(基板(物体)から離れた位置)に配置されてもよいし、下面26が最も+Z側に配置されてもよいし、下面29が最も+Z側に配置されてもよい。
なお、上面17が、XY平面に対して非平行でもよい。上面17は、XY平面に対して傾斜してもよいし、曲面を含んでもよい。なお、下面14と上面17とは、平行でもよいし、非平行でもよい。
実施形態において、下面14の周縁に、ノッチ部31が形成される。なお、ノッチ部を、凹部、と称してもよい。ノッチ部31は、複数形成される。ノッチ部31は、XY平面内において複数配置される。ノッチ部31は、露光光ELの光路K(光軸AX)の周囲に複数配置される。本実施形態において、ノッチ部31は、開口部20の中心(光軸AX)に対して窪む。本実施形態において、ノッチ部31は、下面14の周縁(外縁)に沿って所定のピッチで複数形成される。
また、本実施形態において、下面14の周縁に、凸部32が形成される。なお、凸部を、歯部、と称してもよい。凸部32は、複数形成される。凸部32は、XY平面内において複数配置される。凸部32は、露光光ELの光路K(光軸AX)の周囲に複数配置される。本実施形態において、凸部32は、開口部20の中心(光軸AX)に対して外側に突出する。本実施形態において、凸部32は、下面14の周縁(外縁)に沿って所定のピッチで複数形成される。
凸部32は、隣り合うノッチ部31の間に形成される。ノッチ部31は、隣り合う凸部32の間に形成される。ノッチ部31及び凸部32は、下面14の周縁において、開口部20の中心(光軸AX)の周方向に関して交互に配置される。
本実施形態において、外側面19は、下側部分191と、下側部分191の+Z側に配置される上側部分192とを含む。下側部分191の下端は、下面14(周縁領域30)の外側エッジと結ばれる。上側部分192の上端は、上面16の外側エッジと結ばれる。
本実施形態において、下側部分191は、開口部20の中心(光路K、光軸AX)に対して上側部分192よりも外側に突出する。下面14の周縁領域30、下側部分191、及び周縁領域30と下側部分191とで規定される角部35は、開口部20の中心(光路K、光軸AX)に対して上側部分192よりも外側に配置される。
本実施形態において、隣り合うノッチ部31の距離W1は、ノッチ部31の深さW3よりも小さい。なお、距離W1と深さW3とが実質的に等しくてもよい。
本実施形態において、隣り合う凸部32の距離W2は、ノッチ部31の深さW3よりも小さい。なお、距離W2と深さW3とが実質的に等しくてもよい。
ノッチ部31の距離W1は、隣り合うノッチ部31の最深部の距離を含む。凸部32の距離W2は、隣り合う凸部32の先端部の距離を含む。ノッチ部31の深さW3は、隣り合うノッチ部31の最深部と凸部32の先端部との距離を含む。
ノッチ部31の内側に第1面(第1辺)33と、第2面(第2辺)34とが配置される。第1面33と第2面34とは対向するように配置される。第1面33及び第2面34は、ノッチ部31の少なくとも一部を規定する。また、第1面33及び第2面34は、凸部32の少なくとも一部を規定する。第1面(第1辺)33は、ノッチ部31の最深部と、そのノッチ部31の一側に配置される凸部32の先端部とを結ぶように配置される。第2面(第2辺)34は、ノッチ部31の最深部と、そのノッチ部31の他側に配置される凸部32の先端部とを結ぶように配置される。
すなわち、本実施形態において、下面14の周縁は、開口部20の中心(光軸AX)から第1距離D1に位置する第1部分A1と、第1部分A1の隣に配置され、開口部20の中心(光軸AX)から第1距離D1よりも長い第2距離D2に位置する第2部分A2と、を含む。第2部分A2は、下面14(開口部20の中心、光軸AX)の周方向に関して、第1部分A1の隣に配置される。第1部分A1と第2部分A2とは、光軸AX(Z軸)と垂直な面内(XY平面内)において隣り合う。第1部分A1と第2部分A2とは、開口部20の中心(光軸AX)の周方向に関して交互に配置される。
また、下面14の周縁は、第1部分A1と第2部分A2とを結ぶ第3部分A3を含む。第1部分A1は、ノッチ部31の最深部を含む。第2部分A2は、凸部32の先端部を含む。第3部分A3は、第1面(第1辺)33及び第2面(第2辺)34の一方又は両方を含む。
なお、本実施形態において、第1部分A1、第2部分A2、及び第3部分A3(ノッチ部31、凸部32、第1辺33、及び第2辺34)は、下面14(周縁領域30)のみならず、下面14(周縁領域30)と外側面19(下側部分191)とで形成される角部35を含んでもよいし、外側面19の下側部分191を含んでもよい。
本実施形態において、下側部分191は、少なくとも凸部32を含む。本実施形態において、凸部32の先端部は、開口部20の中心(光路K、光軸AX)に対して上側部分192よりも外側に配置される。本実施形態において、ノッチ部31の最深部は、開口部20の中心(光路K、光軸AX)に対して上側部分192よりも外側に配置される。なお、ノッチ部31の最深部が、開口部20の中心(光路K、光軸AX)に対して上側部分192よりも内側に配置されてもよい。
本実施形態において、凸部32の先端部は、尖っている。なお、凸部32の先端部は、丸みを帯びていてもよい(曲面を含んでもよい)。
本実施形態において、ノッチ部31の最深部は、尖っている。なお、ノッチ部31の最深部は、丸みを帯びていてもよい(曲面を含んでもよい)。
本実施形態において、第1辺33及び第2辺34は、直線状である。なお、第1辺33及び第2辺34の一方又は両方が曲線状でもよい。
本実施形態において、距離W1は、0.05mm以上5.00mm以下である。距離W2は、0.05mm以上5.00mm以下である。深さW3は、0.05mm以上5.00mm以下である。
本実施形態において、XY平面内における液浸部材5の外形の寸法WHは、例えば3cm以上30cm以下である。寸法WHは、距離W1(W2、W3)の6倍以上600倍以下でもよい。
本実施形態において、ノッチ部31を規定する第1面33と第2面34とがなす角度θ1は、90度よりも小さい。なお、角度θ1は、実質的に90度でもよい。
本実施形態において、凸部32を規定する第1面33と第2面34とがなす角度θ2は、90度よりも小さい。なお、角度θ2は、実質的に90度でもよい。
なお、角度θ1は、90度よりも大きくてもよい。なお、角度θ2は、90度よりも大きくてもよい。なお、距離W1は、深さW3よりも大きくてもよい。なお、距離W2は、深さW3よりも大きくてもよい。
本実施形態においては、本体部材23にノッチ部31及び凸部32が形成される。すなわち、本実施形態においては、下面29にノッチ部31及び凸部32が形成される。
本実施形態において、下面26の外形は、実質的に円形である。なお、図6に示すように、下面26の周縁にも、ノッチ部及び凸部が形成されてもよい。
本実施形態において、下面14の周縁領域30は、液体LQに対して撥液性である。本実施形態においては、下面29が、液体LQに対して撥液性である。本実施形態において、下面29は、液体LQに対して撥液性の膜36の表面(下面)を含む。上述のように、本実施形態において、本体部材23は、金属製である。下面29は、本体部材23に被覆された撥液性の膜36の表面(下面)を含む。本実施形態において、膜36は、フッ素を含む樹脂で形成される。膜36は、例えばPFA(Tetra fluoro ethylene-perfluoro alkylvinyl ether copolymer)を含む。なお、膜36が、PTFE(Poly tetra fluoro ethylene)を含んでもよい。液体LQに対する下面29の接触角は、90度よりも大きい。なお、液体LQに対する下面29の接触角が、100度よりも大きくてもよいし、110度よりも大きくてもよいし、120度よりも大きくてもよい。
本実施形態においては、例えば液浸空間LSが形成されている状態で基板P(物体)が移動するとき、液浸空間LSの液体LQが例えば基板P(物体)上に残留することが抑制される。
図7は、比較例を示す模式図である。図7において、液浸部材5Jの下面14Jの周縁にはノッチ部が形成されていない。
図7(A)は、液浸部材5Jと基板P(物体)との間に液浸空間LSが形成されている状態で基板P(物体)が−Y方向に移動する例を示す。図7(B)は、基板P(物体)が−Y方向に移動後、+Y方向に移動する例を示す。
図7(A)に示すように、基板P(物体)が移動することによって、液浸空間LSの液体LQの少なくとも一部が、下面14Jの周縁(外側エッジ)に接触する可能性がある。図7(A)に示す例では、下面14Jの−Y側の周縁に液体LQ(液体LQの界面LG1)が接触する。
下面14Jの−Y側の周縁に液体LQが接触した状態で、基板P(物体)が+Y方向に移動すると、図7(B)に示すように、液体LQの界面LG1は、下面14Jの中心に近づくように移動する。換言すれば、液体LQの界面LG1は、下面14Jの−Y側の周縁から離れるように移動する。
下面14Jの周縁にノッチ部が形成されていない場合、液浸空間LSから液体LQの一部が分離してしまう現象が生じる可能性がある。図7(B)に示すように、液体LQの界面LG1が下面14Jの周縁から離れるように移動しても、液浸空間LSから液体LQの一部が分離し、その分離した液体LQが下面14Jの周縁と基板P(物体)との間に留まる現象(所謂、ブリッジ現象)が発生する可能性がある。
液浸空間LSから液体LQが分離してしまうと、その分離した液体LQは、液体回収部22から回収されない可能性が高くなる。その分離した液体LQは、基板P(物体)上に残留する可能性が高くなる。
本発明者は、液体LQが残留する原因(ブリッジ現象が発生する原因)の一つが、液浸部材の下面の周縁の形状であるという知見を得た。図1〜図6を参照して説明したように、本発明者は、液浸部材5の下面14の周縁にノッチ部31を形成することにより、液浸空間LSの液体LQが下面14の周縁に接触しても、液浸空間LSから液体LQの一部が分離してしまう現象、及びその分離した液体LQが下面14と基板P(物体)との間に留まってしまう現象(ブリッジ現象)の発生が抑制されることを見出した。
例えば、ノッチ部31が形成されることにより、下面14の周縁において、液体LQと下面14との接触面積が小さくなる。これにより、ブリッジ現象の発生が抑制される。
以上説明したように、本実施形態によれば、液浸部材5の下面14の周縁にノッチ部31を設けたので、液浸空間LSから液体LQの一部が分離する現象、あるいはブリッジ現象の発生を抑制され、その結果、基板P(物体)上に液体LQが残留することが抑制される。したがって、露光不良の発生、及び不良デバイスの発生が抑制される。
また、本実施形態においては、下面14の周縁領域30が液体LQに対して撥液性なので、下面14の周縁領域30と基板P(物体)との間においてブリッジ現象が発生することがより一層抑制される。
なお、本実施形態において、下面14の周縁領域30(下面29)が、液体LQに対して撥液性の膜36の表面でなくてもよい。下面29は、本体部材23の表面(金属の表面)でもよい。
<第2実施形態>
第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図8は、本実施形態に係る液浸部材5Bの一部を示す断面図、図9は、液浸部材5Bの下面14Bの一例を示す図である。
図8及び図9に示すように、本実施形態において、下面14Bの周縁領域30Bは、多孔部材24Bの下面26Bを含む。本実施形態においては、下面26B(多孔部材24B)に、ノッチ部31B及び凸部32Bが形成される。
本実施形態においても、ブリッジ現象などの発生が抑制され、基板P(物体)上に液体LQが残留することが抑制される。したがって、露光不良の発生、及び不良デバイスの発生が抑制される。
<第3実施形態>
第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図10は、本実施形態に係る液浸部材5Cの一例を示す。図10に示すように、下面14Cの周縁領域30Cの少なくとも一部が、開口部20の中心(光軸AX)に対して外側に向かって上方に傾斜してもよい。図10に示す例において、周縁領域30Cは、本体部材23Cの下面29Cを含む。下面29Cは、ノッチ部及び凸部を含む。
図11は、本実施形態に係る液浸部材5Dの一例を示す。図11に示すように、下面14Dの周縁領域30Dの少なくとも一部が、開口部20の中心(光軸AX)に対して外側に向かって下方に傾斜してもよい。図11に示す例において、周縁領域30Dは、本体部材23Dの下面29Dを含む。下面29Dは、ノッチ部及び凸部を含む。
図12は、本実施形態に係る液浸部材5Eの一例を示す。図12に示すように、下面14Eの周縁領域30Eの少なくとも一部が、開口部20の中心(光軸AX)に対して外側に向かって上方に傾斜してもよい。図12に示す例において、周縁領域30Eは、多孔部材24Eの下面26Eを含む。下面26Eは、ノッチ部及び凸部を含む。
なお、多孔部材24Eの下面26Eを含む下面14Eの周縁領域30Eが、開口部20の中心(光軸AX)に対して外側に向かって下方に傾斜してもよい。
<第4実施形態>
第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図13は、本実施形態に係る液浸部材5Fを下面14F側から見た図である。図13に示すように、多孔部材24Fの下面26Fの外形が、実質的に四角形でもよい。その下面26Fの周囲に、本体部材23Fの下面29Fが配置されてもよい。
その下面29Fに、ノッチ部31F及び凸部32Fが形成されてもよい。
なお、下面14Fの周縁領域が多孔部材24Fの下面26Fでもよい。その下面26Fにノッチ部及び凸部が形成されてもよい。
<第5実施形態>
第5実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図14は、本実施形態に係る液浸部材5Gの一例を示す図である。液浸部材5Gは、射出面12からの露光光ELが通過可能な開口部20Gを有する本体部材23Gと、開口部20Gの周囲の少なくとも一部に配置された多孔部材24Gとを有する。本体部材23Gに液体供給部21Gが配置される。多孔部材24Gの下面26Gは、液体回収部22Gとして機能する。多孔部材24Gの上面27Gは、回収流路22RGに面する。基板P(物体)上の液体LQは、上面27Gと下面26Gとを結ぶ多孔部材24Gの孔28Gから回収される。
多孔部材24Gは、プレート状である。本実施形態において、多孔部材24Gは、折り曲げられている。多孔部材24Gが折り曲げられることによって、多孔部材24Gの下面26Gには角部37が形成される。
角部37は、下側(基板P(物体)側)に突出する。多孔部材24Gの下面26Gにおいて、角部37が、最も下方に配置される。本実施形態においては、角部37Gは、開口部20Gの周囲に配置される本体部材23Gの下面25Gよりも下方に配置される。また、角部37Gは、多孔部材24Gの下面26Gの周囲に配置される本体部材23Gの下面29Gよりも下方に配置される。すなわち、角部37は、液浸部材5Gの下面14Gにおいて、最も下方に配置される。
本実施形態によれば、液体回収部22Gとして機能する多孔部材24Gの下面26Gに角部37が形成されているため、基板P(物体)上に液体LQが残留することが抑制される。
ブリッジ現象は、基板P(物体)と、下面14Gのうち基板P(物体)に最も近い角部37との間において発生する可能性が高い。本実施形態においては、角部37が液体LQを回収可能である。したがって、液浸空間LSから分離した液体LQが角部37と基板P(物体)との間に留まったとしても、その留まっている液体LQは、角部37から回収される。すなわち、ブリッジ現象が発生したとしても、そのブリッジ現象に起因する液体LQは、角部37から直ちに回収される。したがって、基板P(物体)上に液体LQが残留することが抑制される。
なお、図15に示すように、角部37を有する液浸部材5Hの下面14の周縁にノッチ部31H及び凸部32Hが形成されてもよい。
<第6実施形態>
第6実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図16は、本実施形態に係る液浸部材5Kの一例を示す。液浸部材5Kは、外側面19Kの下側部分191Kにノッチ部31K及び凸部32Kを有する。凸部32Kの先端部は、外側面19Kの上側部分192Kよりも光路Kに対して外側に配置される。
本実施形態において、ノッチ部31K及び凸部32Kは、Z軸方向に配置される。ノッチ部31Kは、Z軸方向に関して所定のピッチで配置される。凸部32Kは、Z軸方向に関して所定のピッチで配置される。隣り合うノッチ部31Kの間に凸部32Kが配置される。隣り合う凸部32Kの間にノッチ部31Kが配置される。
下側部分191Kの表面(ノッチ部31Kの表面、凸部32Kの表面)は、液体LQに対して撥液性である。下側部分191Kの表面は、液体LQに対して撥液性の膜の表面を含んでもよい。
例えば、基板P(物体)の移動により、液浸空間LSの液体LQの少なくとも一部が下側部分191Kに接触する可能性がある。下側部分191Kにノッチ部31Kが形成されることにより、下側部分191Kに液体LQが留まることが抑制される。したがって、基板P(物体)上に液体LQが残留することが抑制される。
<第7実施形態>
第7実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図17は、本実施形態に係る液浸部材5Lの一例を示す。液浸部材5Lは、本体部材23Lと、多孔部材24Lとを有する。
多孔部材24Lは、プレート状である。本実施形態において、多孔部材24Lは、折り曲げられている。多孔部材24Lの一部は、本体部材23Lの外側面19L(下側部分191L)に接続される。本実施形態において、多孔部材24Lの一部と外側面19Lとは、溶接される。
本実施形態においては、液浸部材5Lの下面14Lの周縁領域30Lは、液体回収部22Lとして機能する多孔部材24Lの下面26Lを含む。したがって、周縁領域30Lと基板P(物体)との間に液体LQが留まったとしても、その留まった液体LQは、周縁領域30L(下面26L)から回収される。これにより、基板P(物体)上に液体LQが残留することが抑制される。
<第8実施形態>
第8実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図18は、本実施形態に係る多孔部材24Mの一部を拡大した断面図である。多孔部材24Mは、下面26Mと、上面27Mと、上面27Mと下面26Mとを結ぶ複数の孔28Mとを有する。下面26Mは、空間SP2に面する。基板P(物体)は、下面26Mに対向可能である。上面27Mは、回収流路22RMに面する。孔28Mから回収された空間SP2の液体LQは、回収流路22RMに流入する。
本実施形態において、多孔部材24Mの下面26Mの複数の部分のそれぞれに突出部38が設けられる。突出部を、凸部、又は突起部、と称してもよい。突出部38は、基板P(物体)側に向かって突出する。突出部38を有する多孔部材24Mは、基材(プレート部材)をレーザ加工することにより製造可能である。なお、突出部38を有する多孔部材24Mは、基材(プレート部材)をエッチング処理(ドライエッチング処理及びウエットエッチング処理の一方又は両方)によっても製造可能である。なお、突出部38を有する多孔部材24Mは、基材(プレート部材)をサンドブラスト加工することによっても製造可能である。本実施形態によれば、液体LQが下面26Mに残留することが抑制される。
図19は、比較例を示す模式図である。図19において、多孔部材24Jの下面26Jには突出部が設けられていない。下面26Jは、平坦である。
多孔部材24Jと基板P(物体)との間に液浸空間LSが形成されている状態で基板P(物体)が移動することにより、図19(A)に示すように、下面26Jと液体LQとが接触する状態から、図19(B)に示すように、下面26Jと液体LQとが接触しない状態に変化する場合がある。
図19(B)に示すように、下面26J側から液体LQの液浸空間LSが退いた後において、下面26Jに液体LQが残留する可能性がある。すなわち、下面26J側から液体LQの液浸空間LSが退いた後において、液浸空間LSから分離した液体LQの一部が、下面26Jに付着する可能性がある。下面26Jに残留した液体LQが放置され、その残留した液体LQが乾燥すると、下面26Jに異物(かす)が生じる等、下面26Jが汚れる可能性がある。その結果、露光不良が発生し、不良デバイスが発生する可能性がある。
本実施形態によれば、下面26Mに突出部38が設けられるため、下面26Mと接触した液浸空間LSが下面26M側から退いた後においても、液浸空間LSから分離した液体LQが下面26Mに残留(付着)することが抑制される。したがって、露光不良の発生、及び不良デイバスの発生が抑制される。
図20は、本実施形態に係る多孔部材24Mbの一例を示す図である。図20(A)は、多孔部材24Mbの側面図、図20(B)は、多孔部材24Mbを下側から見た図である。図20に示すように、多孔部材24Mbが、先端(下端)が尖った複数のロッド部材(針部材)39を含んでもよい。ロッド部材39の先端(下端)に突出部が配置される。複数のロッド部材39は、互いに接続される。ロッド部材39の側面どうしが接続される。ロッド部材39の間の間隙が、液体回収口(孔)28Mbとして機能する。
図21は、本実施形態に係る多孔部材24Mcの一例を示す図である。図21に示すように、多孔部材24Mcが、先端(下端)が尖った複数のプレート部材(刃部材)40を含んでもよい。プレート部材40の先端(下端)に突出部が配置される。複数のプレート部材40は、互いに接続される。プレート部材40の側面どうしが接続される。プレート部材40の間の間隙が、液体回収口(孔)28Mcとして機能する。
なお、多孔部材24Mb、24Mcは、基材をレーザ加工することにより製造可能である。なお、多孔部材24Mb、24Mcは、基材をエッチング処理(ドライエッチング処理及びウエットエッチング処理の一方又は両方)によっても製造可能である。なお、多孔部材24Mb、24Mcは、基材をサンドブラスト加工することによっても製造可能である。
なお、上述の第1〜第8実施形態において、液浸部材(5など)は、射出面12と対向しなくてもよい。
<第9実施形態>
第9実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図22は、本実施形態に係る液浸部材5Nの一例を示す模式図である。図22において、液浸部材5Nは、下面14Nを有する。基板P(物体)は、下面14Nと対向可能である。
本実施形態において、下面14Nは、終端光学素子13の射出面12よりも上方(+Z側)に配置される。すなわち、射出面12が下面14Nよりも下方に配置されている。射出面12は下面14Nよりも基板P(物体)に近い位置に配置される。
本実施形態において、下面14Nは、XY平面と実質的に平行である。下面14Nの周縁に、ノッチ部31N及び凸部32Nが形成される。なお、下面14Nの少なくとも一部が、XY平面に対して非平行でもよいし、曲面を含んでもよい。なお、ノッチ部31N及び凸部32Nは無くてもよい。
本実施形態においては、液浸空間LSの液体LQの大部分は、射出面12と基板P(物体)の上面との間に保持される。一方、下面14Nと基板P(物体)の上面との間に保持される液体LQの量(体積)は少ない(小さい)。
すなわち、射出面12が下面14Nよりも基板P(物体)に近い位置に配置されるため、XY平面内における液浸空間LSの寸法(大きさ)を小さくすることができる。液浸空間LSが小さいため、液浸空間LSが形成された状態で基板P(物体)がXY平面内において移動しても、終端光学素子13及び液浸部材5Nと基板P(物体)との間の空間の外側に液体LQが流出したり、基板P(物体)上に液体LQが残留したりすることが抑制される。したがって、露光不良の発生、及び不良デバイスの発生が抑制される。
なお、本実施形態において、下面14Nのうち、基板P(物体)に最も近い部分が、図14及び図15を参照して説明したような、多孔部材の角部37でもよい。
<第10実施形態>
第10実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図23は、本実施形態に係る液浸部材5Pの一例を示す模式図である。図23において、液浸部材5Pは、下面14Pを有する。基板P(物体)は、下面14Pと対向可能である。下面14Pは、終端光学素子13の射出面12よりも上方に配置される。
本実施形態において、液浸部材5Pは、終端光学素子13を保持する。液浸部材5Pは、終端光学素子13の外側面を保持する。
本実施形態においては、終端光学素子13の射出面12側の露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるとともに、終端光学素子13の入射面41側の露光光ELの光路が液体LQで満たされる。なお、終端光学素子13の入射面側の光路も液体LQで満たされる投影光学系PLの例が、例えば国際公開第2004/019128号に開示されている。
投影光学系PLは、終端光学素子13に次いで、投影光学系PLの像面に近い光学素子42を有する。光学素子42は、露光光ELが入射する入射面43と、露光光ELが射出される射出面44とを有する。射出面44と入射面41とが対向する。射出面44と入射面41との間の露光光ELの光路が液体LQで満たされるように、射出面44と入射面41との間に液体LQで液浸空間LSpが形成される。
液浸部材5Pは、終端光学素子13の射出面12側に液浸空間LSを形成するための液体LQを供給する液体供給部(供給口)21Pと、液浸空間LSの液体LQの少なくとも一部を回収する液体回収部(回収口)22Pとを有する。液体供給部21Pからの液体LQの供給の少なくとも一部と並行して、液体回収部22Pからの液体LQの回収が行われることによって、射出面12側に液浸空間LSが形成される。
また、液浸部材5Pは、終端光学素子13の入射面41側に液浸空間LSpを形成するための液体LQを供給する液体供給部(供給口)45と、液浸空間LSpの液体LQの少なくとも一部を回収する液体回収部(回収口)46とを有する。液体供給部45からの液体LQの供給の少なくとも一部と並行して、液体回収部46からの液体LQの回収が行われることによって、入射面41側に液浸空間LSpが形成される。
本実施形態によれば、下面14Pが射出面12よりも上方に配置されるため、液浸空間LSの寸法(大きさ)を小さくすることができる。また、本実施形態によれば、液浸部材5Pが終端光学素子13を保持するため、液浸部材5Pが占有する空間を小さくすることができる。また、液浸空間LSpの寸法(大きさ)を小さくすることができる。また、本実施形態によれば、液浸部材5Pが液体供給部45を有するため、投影光学系PLの先端部の周囲に配置される部材の数を低減することができる。
なお、本実施形態において、液浸部材5Pと終端光学素子13とが離れていてもよい。
なお、本実施形態において、液浸空間LSpを形成するための液体供給部45及び液体回収部46の一方又は両方が、液浸部材5Pとは別の部材に配置されてもよい。
なお、本実施形態において、下面14Pは、射出面12よりも下方に配置されてもよい。下面14Pの高さ(+Z軸方向に関する位置)と射出面12の高さ(+Z軸方向に関する位置)とが実質的に等しくてもよい。
なお、上述の第1〜第9実施形態の投影光学系PLが、例えば国際公開第2004/019128号に開示されているような、終端光学素子13の入射側(物体面側)の光路が液体LQで満たされる投影光学系でもよい。
なお、上述の第1〜第10実施形態において、液浸部材(5など)は環状でなくてもよい。例えば、液浸部材(5など)は、終端光学素子13(光路K)の周囲の一部に配置されてもよい。例えば、液浸部材(5など)は、終端光学素子13(光路K)の周囲において複数配置されてもよい。同様に、液浸部材の下面(14など)は、開口部20の周囲の一部に配置されてもよい。
なお、上述の各実施形態においては、露光用の液体LQとして水を用いているが、水以外の液体であってもよい。液体LQとしては、露光光ELに対して透過性であり、露光光ELに対して高い屈折率を有し、投影光学系PLあるいは基板Pの表面を形成する感光材(フォトレジスト)などの膜に対して安定なものが好ましい。例えば、液体LQとして、ハイドロフロロエーテル(HFE)、過フッ化ポリエーテル(PFPE)、フォンブリンオイル等を用いることも可能である。また、液体LQとして、種々の流体、例えば、超臨界流体を用いることも可能である。
なお、上述の各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
さらに、ステップ・アンド・リピート方式の露光において、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第1パターンの縮小像を基板P上に転写した後、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第2パターンの縮小像を第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光してもよい(スティッチ方式の一括露光装置)。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、例えば米国特許第6611316号に開示されているように、2つのマスクのパターンを、投影光学系を介して基板上で合成し、1回の走査露光によって基板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置などにも本発明を適用することができる。また、プロキシミティ方式の露光装置、ミラープロジェクション・アライナーなどにも本発明を適用することができる。
また、本発明は、米国特許第6341007号、米国特許第6208407号、米国特許第6262796号等に開示されているような、複数の基板ステージを備えたツインステージ型の露光装置にも適用できる。例えば、図24に示すように、露光装置EXが2つの基板ステージ2001、2002を備えてもよい。その場合、射出面13と対向するように配置可能な物体は、一方の基板ステージ、その一方の基板ステージに保持された基板、他方の基板ステージ、及びその他方の基板ステージに保持された基板の少なくとも一つを含む。
また、複数の基板ステージと計測ステージとを備えた露光装置にも適用することができる。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
なお、上述の実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6778257号に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する可変成形マスク(電子マスク、アクティブマスク、あるいはイメージジェネレータとも呼ばれる)を用いてもよい。また、非発光型画像表示素子を備える可変成形マスクに代えて、自発光型画像表示素子を含むパターン形成装置を備えるようにしても良い。
上述の各実施形態においては、投影光学系PLを備えた露光装置を例に挙げて説明してきたが、投影光学系PLを用いない露光装置及び露光方法に本発明を適用することができる。例えば、レンズ等の光学部材と基板との間に液浸空間を形成し、その光学部材を介して、基板に露光光を照射することができる。
また、例えば国際公開第2001/035168号に開示されているように、干渉縞を基板P上に形成することによって、基板P上にライン・アンド・スペースパターンを露光する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。
上述の実施形態の露光装置EXは、各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図25に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、上述の実施形態に従って、マスクのパターンからの露光光で基板を露光すること、及び露光された基板を現像することを含む基板処理(露光処理)を含む基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
なお、上述の各実施形態の要件は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。また、法令で許容される限りにおいて、上述の各実施形態及び変形例で引用した露光装置などに関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
2…基板ステージ、3…計測ステージ、5…液浸部材、6…制御装置、11…外側面、12…射出面、13…終端光学素子、14…下面、20…開口部、21…液体供給部、22…液体回収部、23…本体部材、24…多孔部材、25…下面、26…下面、27…上面、28…孔、29…下面、30…周縁領域、31…ノッチ部、32…凸部、33…第1面、34…第2面、36…膜、37…角部、38…突出部、45…液体供給部、46…液体回収部、EL…露光光、EX…露光装置、P…基板、T…カバー部材。

Claims (20)

  1. 液浸露光装置内において、露光光が射出される射出面を有する光学部材の周囲の少なくとも一部に配置される液浸部材であって、
    前記射出面からの前記露光光が通過可能な開口部と、
    前記開口部の周囲の少なくとも一部に配置され、前記射出面と対向する物体が対向可能な対向面と、
    前記対向面の周縁に形成された複数のノッチ部と、を備える液浸部材。
  2. 前記ノッチ部は、前記対向面の周縁に沿って所定ピッチで複数形成される請求項1に記載の液浸部材。
  3. 隣り合う前記ノッチ部の距離は、前記ノッチ部の深さよりも小さい請求項1又は2に記載の液浸部材。
  4. ノッチ部の内側の第1面と、前記第1面に対向する第2面とがなす角度は90度よりも小さい請求項1〜3のいずれか一項に記載の液浸部材。
  5. 隣り合う前記ノッチ部の間に凸部が形成され、
    隣り合う前記凸部の距離は、前記ノッチ部の深さよりも小さい請求項1又は2に記載の液浸部材。
  6. 前記凸部の先端は尖っている請求項5に記載の液浸部材。
  7. 前記対向面の周縁領域は、前記液体に対して撥液性の膜を含む請求項1〜6のいずれか一項に記載の液浸部材。
  8. 前記対向面の周縁領域の少なくとも一部は、前記開口部の中心に対して外側に向かって上方に傾斜する請求項1〜7のいずれか一項に記載の液浸部材。
  9. 前記対向面は、前記射出面よりも上方に配置される請求項1〜8のいずれか一項に記載の液浸部材。
  10. 前記対向面は、前記物体上の液体の少なくとも一部を回収可能な回収部を含み、
    前記回収部に、前記ノッチ部が形成される請求項1〜9のいずれか一項に記載の液浸部材。
  11. 前記対向面は、前記物体上の液体の少なくとも一部を回収可能な回収部と、前記開口部の中心に対して前記回収部の外側に配置される非回収部と、を有し、
    前記非回収部に、前記ノッチ部が形成される請求項1〜9のいずれか一項に記載の液浸部材。
  12. 前記物体が対向可能な下面、前記下面の反対方向を向く上面、及び前記下面と前記上面とを結ぶ複数の孔を有する多孔部材を有し、
    前記回収部は、前記多孔部材の下面を含み、前記孔を介して前記物体上の液体を回収する請求項10又は11に記載の液浸部材。
  13. 前記多孔部材は、折り曲げられることによって形成される角部を有し、
    前記下面において、前記角部が、最も下方に配置される請求項12に記載の液浸部材。
  14. 液浸露光装置内において、露光光が射出される射出面を有する光学部材の周囲の少なくとも一部に配置される液浸部材であって、
    前記射出面からの前記露光光が通過可能な開口部と、
    前記開口部の周囲の少なくとも一部に配置され、前記射出面と対向する物体が対向可能な下面、前記下面の反対方向を向く上面、及び前記上面と前記下面とを結ぶ複数の孔を有し、前記孔を介して前記物体上の液体を回収可能な多孔部材と、を備え、
    前記多孔部材は、折り曲げられることによって形成される角部を有し、
    前記下面において、前記角部が、最も下方に配置される液浸部材。
  15. 前記多孔部材の下面の複数の部分のそれぞれに突出部を有する請求項12〜14のいずれか一項に記載の液浸部材。
  16. 前記光学部材の射出面側に液体を供給する第1供給口を有する請求項1〜15のいずれか一項に記載の液浸部材。
  17. 前記光学部材の入射面側に液体を供給する第2供給口を有する請求項1〜16のいずれか一項に記載の液浸部材。
  18. 前記光学部材の側面を保持する請求項1〜17のいずれか一項に記載の液浸部材。
  19. 請求項1〜18のいずれか一項に記載の液浸部材を備え、
    前記液浸部材によって前記基板上に形成される液浸空間の液体を介して、前記光学部材の射出面からの前記露光光で前記基板を露光する露光装置。
  20. 請求項19に記載の露光装置を用いて基板を露光することと、
    露光された前記基板を現像することと、を含むデバイス製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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