JP2015173202A - 液浸露光装置、露光方法、及びプログラム - Google Patents

液浸露光装置、露光方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】露光不良の発生を抑制できる液浸露光装置を提供する。【解決手段】露光光を射出する光学部材の射出面と基板との間の液体を介して露光光で基板を露光する液浸露光装置は、光学部材の周囲に配置され、露光光が通過する開口を有する第1部材と、露光光が通過する開口を有し、第1部材の下方で第1部材に対して可動な第2部材とを備え、射出面からの射出される露光光の光路が液体で満たされるように、光学部材の下方で移動可能な物体上に液浸空間を形成する液浸部材と、第2部材を移動させた場合に、第2部材の移動方向側の、液浸空間の一部の液体の圧力と、移動方向とは反対方向側の、液浸空間の一部の液体の圧力との差を抑制する圧力差抑制部と、圧力差抑制部を制御するコントローラーと、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、液浸露光装置、露光方法、及びプログラムに関する。
フォトリソグラフィ工程で用いられる露光装置において、例えば下記特許文献1に開示されているような、液体を介して露光光で基板を露光する液浸露光装置が知られている。
米国特許第7864292号公報
液浸露光装置において、例えば露光光を射出する光学部材が変動したり、液体中に気泡(気体部分)が発生したりすると、露光不良が発生する可能性がある。その結果、不良デバイスが発生する可能性がある。
本発明の態様は、露光不良の発生を抑制できる液浸露光装置、露光方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に従えば、露光光を射出する光学部材の射出面と基板との間の液体を介して露光光で基板を露光する液浸露光装置であって、光学部材の周囲に配置され、露光光が通過する開口を有する第1部材と、露光光が通過する開口を有し、第1部材の下方で第1部材に対して可動な第2部材とを備え、射出面からの射出される露光光の光路が液体で満たされるように、光学部材の下方で移動可能な物体上に液浸空間を形成する液浸部材と、第2部材を移動させた場合に、第2部材の移動方向側の、液浸空間の一部の液体の圧力と、移動方向とは反対方向側の、液浸空間の一部の液体の圧力との差を抑制する圧力差抑制部と、圧力差抑制部を制御するコントローラーと、を備える液浸露光装置が提供される。
本発明の第2の態様に従えば、露光光を射出する光学部材の射出面と基板との間の液体を介して露光光で基板を露光する液浸露光装置であって、光学部材の周囲に配置され、露光光が通過する開口を有する第1部材と、露光光が通過する開口を有し、第1部材下方で第1部材に対して可動な第2部材とを備え、射出面からの射出される露光光の光路が液体で満たされるように、光学部材の下方で移動可能な物体上に液浸空間を形成する液浸部材と、液浸空間から液体を回収可能な液体回収部と、コントローラーと、を備え、コントローラーは、第2部材の動きに応じて液体回収部からの液体回収量を制御する、液浸露光装置が提供される。
本発明の第3の態様に従えば、露光光を射出する光学部材の射出面と基板との間の液体を介して露光光で基板を露光する液浸露光装置であって、光学部材の周囲に配置され、露光光が通過する開口を有する第1部材と、露光光が通過する開口を有し、第1部材下方で第1部材に対して可動な第2部材とを備え、射出面からの射出される露光光の光路が液体で満たされるように、光学部材の下方で移動可能な物体上に液浸空間を形成する液浸部材と、液浸空間に液体を供給可能な液体供給部と、コントローラーと、を備え、コントローラーは、第2部材の動きに応じて液体供給部からの液体供給量を制御する、液浸露光装置が提供される。
本発明の第4の態様に従えば、露光光を射出する光学部材の射出面と基板との間の液体を介して露光光で基板を露光する液浸露光装置であって、光学部材の周囲に配置され、露光光が通過する開口を有する第1部材と、露光光が通過する開口を有し、第1部材の下方で可動な第2部材とを備え、射出面からの射出される露光光の光路が液体で満たされるように、光学部材の下方で移動可能な物体上に液浸空間を形成する液浸部材と、第1部材の少なくとも一部を移動する移動装置と、コントローラーと、を備え、コントローラーは、第2部材の動きに応じて移動装置を制御する、液浸露光装置が提供される。
本発明の第5の態様に従えば、露光光を射出する光学部材の射出面と基板との間の液体を介して露光光で基板を露光する露光方法であって、光学部材の周囲に配置され、露光光が通過する開口を有する第1部材と、露光光が通過する開口を有し、第1部材の下方で第1部材に対して可動な第2部材とを備える液浸部材を用いて、射出面からの射出される露光光の光路が液体で満たされるように、光学部材の下方で移動可能な基板上に液浸空間を形成するステップと、液浸空間の液体を介して射出面から射出される露光光で基板を露光するステップと、基板の露光の少なくとも一部において、第1部材に対して第2部材を移動させるステップと、第2部材を移動させた場合に、第2部材の移動方向側の、液浸空間の一部の液体の圧力と、移動方向とは反対方向側の、液浸空間の一部の液体の圧力との差を抑制するステップと、を備える露光方法が提供される。
本発明の第6の態様に従えば、露光光を射出する光学部材の射出面と基板との間の液体を介して露光光で基板を露光する露光方法であって、光学部材の周囲に配置され、露光光が通過する開口を有する第1部材と、露光光が通過する開口を有し、第1部材の下方で第1部材に対して可動な第2部材とを備える液浸部材を用いて、射出面からの射出される露光光の光路が液体で満たされるように、光学部材の下方で移動可能な基板上に液浸空間を形成するステップと、液浸空間の液体を介して射出面から射出される露光光で基板を露光するステップと、基板の露光の少なくとも一部において、第1部材に対して第2部材を移動させるステップと、第2部材の動きに応じて、液浸空間から液体を回収する液体回収部の液体回収量を制御するステップと、を備える露光方法が提供される。
本発明の第7の態様に従えば、露光光を射出する光学部材の射出面と基板との間の液体を介して露光光で基板を露光する露光方法であって、光学部材の周囲に配置され、露光光が通過する開口を有する第1部材と、露光光が通過する開口を有し、第1部材の下方で第1部材に対して可動な第2部材とを備える液浸部材を用いて、射出面からの射出される露光光の光路が液体で満たされるように、光学部材の下方で移動可能な基板上に液浸空間を形成するステップと、液浸空間の液体を介して射出面から射出される露光光で基板を露光するステップと、基板の露光の少なくとも一部において、第1部材に対して第2部材を移動させるステップと、第2部材の動きに応じて、液浸空間に液体を供給する液体供給部の液体供給量を制御するステップと、を備える露光方法が提供される。
本発明の第8の態様に従えば、露光光を射出する光学部材の射出面と基板との間の液体を介して露光光で基板を露光する露光方法であって、光学部材の周囲に配置され、露光光が通過する開口を有する第1部材と、露光光が通過する開口を有し、第1部材の下方で第1部材に対して可動な第2部材とを備える液浸部材を用いて、射出面からの射出される露光光の光路が液体で満たされるように、光学部材の下方で移動可能な基板上に液浸空間を形成するステップと、液浸空間の液体を介して射出面から射出される露光光で基板を露光するステップと、基板の露光の少なくとも一部において、第1部材に対して第2部材を移動させるステップと、第2部材の動きに応じて、第1部材の少なくとも一部を移動する移動装置を制御するステップと、を備える露光方法が提供される。
本発明の第9の態様に従えば、コンピュータに、露光光を射出する光学部材の射出面と基板との間の液体を介して露光光で基板を露光する液浸露光装置の制御を実行させるプログラムであって、光学部材の周囲に配置され、露光光が通過する開口を有する第1部材と、露光光が通過する開口を有し、第1部材の下方で第1部材に対して可動な第2部材とを備える液浸部材を用いて、射出面からの射出される露光光の光路が液体で満たされるように、光学部材の下方で移動可能な基板上に液浸空間を形成する処理と、液浸空間の液体を介して射出面から射出される露光光で基板を露光する処理と、基板の露光の少なくとも一部において、第1部材に対して第2部材を移動させる処理と、第2部材を移動させた場合に、第2部材の移動方向側の、液浸空間の一部の液体の圧力と、移動方向とは反対方向側の、液浸空間の一部の液体の圧力との差を抑制する処理と、を実行させるプログラム。
本発明の第10の態様に従えば、コンピュータに、露光光を射出する光学部材の射出面と基板との間の液体を介して露光光で基板を露光する液浸露光装置の制御を実行させるプログラムであって、光学部材の周囲に配置され、露光光が通過する開口を有する第1部材と、露光光が通過する開口を有し、第1部材の下方で第1部材に対して可動な第2部材とを備える液浸部材を用いて、射出面からの射出される露光光の光路が液体で満たされるように、光学部材の下方で移動可能な基板上に液浸空間を形成する処理と、液浸空間の液体を介して射出面から射出される露光光で基板を露光する処理と、基板の露光の少なくとも一部において、第1部材に対して第2部材を移動させる処理と、第2部材の動きに応じて、液浸空間から液体を回収する液体回収部の液体回収量を制御する処理と、を実行させるプログラム。
本発明の第11の態様に従えば、コンピュータに、露光光を射出する光学部材の射出面と基板との間の液体を介して露光光で基板を露光する液浸露光装置の制御を実行させるプログラムであって、光学部材の周囲に配置され、露光光が通過する開口を有する第1部材と、露光光が通過する開口を有し、第1部材の下方で第1部材に対して可動な第2部材とを備える液浸部材を用いて、射出面からの射出される露光光の光路が液体で満たされるように、光学部材の下方で移動可能な基板上に液浸空間を形成する処理と、液浸空間の液体を介して射出面から射出される露光光で基板を露光する処理と、基板の露光の少なくとも一部において、第1部材に対して第2部材を移動させる処理と、第2部材の動きに応じて、液浸空間に液体を供給する液体供給部の液体供給量を制御する処理と、を実行させるプログラム。
本発明の第12の態様に従えば、コンピュータに、露光光を射出する光学部材の射出面と基板との間の液体を介して露光光で基板を露光する液浸露光装置の制御を実行させるプログラムであって、光学部材の周囲に配置され、露光光が通過する開口を有する第1部材と、露光光が通過する開口を有し、第1部材の下方で第1部材に対して可動な第2部材とを備える液浸部材を用いて、射出面からの射出される露光光の光路が液体で満たされるように、光学部材の下方で移動可能な基板上に液浸空間を形成する処理と、液浸空間の液体を介して射出面から射出される露光光で基板を露光する処理と、基板の露光の少なくとも一部において、第1部材に対して第2部材を移動させる処理と、第2部材の動きに応じて、第1部材の少なくとも一部を移動する移動装置を制御する処理と、を実行させるプログラムが提供される。
本発明の態様によれば、露光不良の発生を抑制できる。また、本発明の態様によれば、不良デバイスの発生を抑制できる。
第1実施形態に係る液浸露光装置の一例を示す概略構成図である。 図1に示す液浸部材のXZ平面と平行な断面図である。 図2の+X方向側の一部拡大図である。 液浸部材の動作の一例を示す図である。 液浸部材を下側(−Z側)から見た図である。 液浸部材の分解斜視図である。 図2に示す第1部材を下面側から見た図である。 図1に示す基板ステージに保持された基板の一例を示す図である。 図9Aは、移動可能範囲の最も+X方向側の端の位置に第2部材が配置されている状態を示す図であり、図9Bは、移動可能範囲の最も+X方向側の端の位置と移動可能範囲の中央の位置との間の位置に第2部材が配置されている状態を示す図であり、図9Cは、移動可能範囲の中央の位置に第2部材が配置されている状態を示す図であり、図9Dは、移動可能範囲の最も−X方向側の端の位置と移動可能範囲の中央の位置との間の位置に第2部材が配置されている状態を示す図であり、図9Eは、移動可能範囲の最も−X方向側の端の位置に第2部材52が配置されている状態を示す図である。 基板を+X方向の成分を含むステップ移動を行いながら、各ショット領域のそれぞれを順次露光するときの基板の移動軌跡の一例を模式的に示す図である。 図11Aは、基板が第1のショット領域の露光開始位置にあるときに、投影領域(露光光の光路)に対して第2部材が配置される位置を示す図であり、図11Bは、基板が第1のショット領域の露光終了位置にあるときに、投影領域(露光光の光路)に対して第2部材が配置される位置を示す図であり、図11Cは、基板が第1のショット領域の露光終了位置と第2のショット領域の露光開始位置との中間位置にあるときに、投影領域(露光光の光路)に対して第2部材が配置される位置を示す図であり、図11Dは、基板が第2のショット領域の露光開始位置にあるときに、投影領域(露光光の光路)に対して第2部材が配置される位置を示す図である。 図12Aは、基板が第2のショット領域の露光終了位置にあるときに、投影領域(露光光の光路)に対して第2部材が配置される位置を示す図であり、図12Bは、基板が第2のショット領域の露光終了位置と第3のショット領域の露光開始位置との中間位置にあるときに、投影領域(露光光の光路)に対して第2部材が配置される位置を示す図であり、図12Cは、基板が第3のショット領域の露光開始位置にあるときに、投影領域(露光光の光路)に対して第2部材が配置される位置を示す図であり、図12Dは、基板が第3のショット領域の露光終了位置にあるときに、投影領域(露光光の光路)に対して第2部材が配置される位置を示す図である。 第2実施形態の液浸部材のXZ平面と平行な断面図である。 本第3及び第4実施形態の液浸部材の分解斜視図である。 本第3実施形態の液浸部材のXZ平面と平行な断面図である。 本第4実施形態の液浸部材のXZ平面と平行な断面図である。 変形例3の液浸部材のXZ平面と平行な一部拡大断面図であり、液浸部材の動作の一例を示す図である。 変形例4の第2部材の開口の一例を示す図である。 変形例4の基板ステージの一例を示す図である。 デバイスの製造方法の一例を説明するためのフローチャートである。
本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向と直交するする方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸回りの回転方向をθX、θY、及びθZ方向とする。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る液浸露光装置EXの一例を示す概略構成図である。本第1実施形態の液浸露光装置EXは、液体LQを介して露光光ELで基板Pを露光する露光装置である。本第1実施形態においては、基板Pに照射される露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように液浸空間LSが形成される。液浸空間LSとは、液体LQで満たされた部分(空間、領域)をいう。基板Pは、液浸空間LSの液体LQを介して露光光ELで露光される。本第1実施形態においては、液体LQとして水(純水)を用いる。
また、本第1実施形態の液浸露光装置EXは、例えば米国特許第6897963号、及び欧州特許出願公開第1713113号等に開示されているような、基板ステージと計測ステージとを備えた露光装置である。
図1において、液浸露光装置EXは、マスクMを保持して移動可能なマスクステージ12と、基板Pを保持して移動可能な基板ステージ14と、基板Pを保持せずに、露光光ELを計測する計測部材(計測器)Cを搭載して移動可能な計測ステージ16と、基板ステージ14及び計測ステージ16の位置を計測する計測システム18と、マスクMを露光光ELで照明する照明系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板Pに投影する投影光学系PLと、液浸空間LSを形成する液浸部材20と、液浸露光装置EX全体の動作を制御する制御装置22と、制御装置22に接続され、露光に関する各種の情報を記憶する記憶装置24とを備えている。
制御装置22は、CPU等を含むコンピュータを含む。制御装置22は、外部装置との通信を実行可能なインターフェースを含む。記憶装置24は、例えば、RAM等のメモリ、ハードディスク、不揮発性メモリ、揮発性メモリ等を含む記憶媒体を含む。記憶装置24には、制御装置22のコンピュータを制御するオペレーティングシステム(OS)がインストールされ、液浸露光装置EXを制御するためのプログラムが記憶されている。記憶装置24に記憶されているプログラムを含む各種情報は、コンピュータ)が読み取り可能である。コンピュータは、記憶装置24に記憶されているプログラムを実行することで、本第1実施形態の制御装置22として機能する。
なお、制御装置22に、入力信号を入力可能な入力装置が設けられていてもよい。入力装置は、キーボード、マウス等の入力機器、あるいは、外部装置からのデータを入力可能な通信装置等を含む。また、制御装置22に、液晶表示ディスプレイ等の表示装置が設けられていてもよい。
液浸露光装置EXは、投影光学系PL、及び計測システム18を含む各種の計測システムを支持する基準フレーム26Aと、基準フレーム26Aを支持する装置フレーム26Bと、基準フレーム26Aと装置フレーム26Bとの間に配置され、装置フレーム26Bから基準フレーム26Aへの振動の伝達を抑制する防振装置28とを備えている。防振装置28は、ばね装置等を含む。本第1実施形態において、防振装置28は、気体ばね(例えばエアマウント)を含む。なお、基板Pのアライメントマークを検出する検出システム、及び基板P等の物体の表面の位置を検出する検出システムの一方又は両方が、基準フレーム26Aに支持されてもよい。
液浸露光装置EXは、露光光ELが進行する空間CSの環境(温度、湿度、圧力、及びクリーン度の少なくとも一つ)を調整するチャンバ装置30を備えている。空間CSには、少なくとも投影光学系PL、液浸部材20、基板ステージ14、及び計測ステージ16が配置される。本第1実施形態においては、マスクステージ12、及び照明系ILの少なくとも一部も空間CSに配置される。
マスクMは、基板Pに投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを有する。マスクMは、例えば、ガラス板等の透明板とその透明板上にクロム等の遮光材料を用いて形成されたパターンとを有する透過型マスクであってもよく、反射型マスクであってもよい。
基板Pは、デバイスを製造するための基板である。基板Pは、例えば半導体ウエハ等の基材と、その基材上に形成された感光膜とを有する。感光膜は、感光材(フォトレジスト)の膜である。また、基板Pが、感光膜に加えて別の膜を含んでもよい。例えば、基板Pが、反射防止膜を含んでもよいし、感光膜を保護する保護膜(トップコート膜)を含んでもよい。
照明系ILは、照明領域IRに露光光ELを照射する。照明領域IRは、照明系ILから射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。照明系ILは、照明領域IRに配置されたマスクMの少なくとも一部を均一な照度分布の露光光ELで照明する。照明系ILから射出される露光光ELとして、例えば、水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、及びF2レーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)等が用いられる。本第1実施形態においては、露光光ELとして、紫外光(真空紫外光)であるArFエキシマレーザ光を用いる。
マスクステージ12は、マスクMを保持した状態で移動可能である。マスクステージ12は、例えば米国特許第6452292号に開示されているような平面モータを含む駆動システム32の作動により移動する。本第1実施形態において、マスクステージ12は、駆動システム32の作動により、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能である。なお、駆動システム32は、平面モータを含まなくてもよい。例えば、駆動システム32が、リニアモータを含んでもよい。
投影光学系PLは、投影領域PRに露光光ELを照射する。投影領域PRは、投影光学系PLから射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。投影光学系PLは、投影領域PRに配置された基板Pの少なくとも一部に、マスクMのパターンの像を所定の投影倍率で投影する。本第1実施形態において、投影光学系PLは、縮小系であり、投影光学系PLの投影倍率は、1/n(n=1より大きい正数)、で表される。なお、投影光学系PLは、等倍系及び拡大系のいずれでもよい。本第1実施形態において、投影光学系PLの光軸は、Z軸と平行である、投影光学系PLの像面側が−Z側であり、投影光学系PLのマスクステージ12側が+Z側である。投影光学系PLは、反射光学素子を含まない屈折系、屈折光学素子を含まない反射系、反射光学素子と屈折光学素子とを含む反射屈折系のいずれでもよい。投影光学系PLは、倒立像及び正立像のいずれを形成してもよい。
投影光学系PLは、露光光ELが射出される射出面34を有する終端光学素子36を含む。射出面34は、投影光学系PLの像面に向けて露光光ELを射出する。終端光学素子36は、投影光学系PLの複数の光学素子のうち、投影光学系PLの像面に最も近い光学素子である。この終端光学素子36はばね等の付勢部材若しくは弾性部材を介して複数の支持点(例えば、3つの支持点)で支持されている。本第1実施形態において、射出面34は、−Z方向を向いており、射出面34から射出される露光光ELは、−Z方向に進行する。射出面34は、XY平面と平行である。なお、−Z方向を向いている射出面34は、凸面でもよいし、凹面でもよい。なお、射出面34は、XY平面に対して傾斜してもよいし、曲面を含んでもよい。本第1実施形態において、終端光学素子36の光軸は、Z軸と平行である。
基板ステージ14は、基板Pを保持した状態で、射出面34からの露光光ELが照射可能な位置(投影領域PR)を含むXY平面内を移動可能である。計測ステージ16は、計測部材(計測器)Cを搭載した状態で、射出面34からの露光光ELが照射可能な位置(投影領域PR)を含むXY平面内を移動可能である。基板ステージ14及び計測ステージ16のそれぞれは、ベース部材38のガイド面38G上を移動可能である。本第1実施形態において、ガイド面38GとXY平面とは実質的に平行である。
本第1実施形態において、基板ステージ14は、例えば米国特許出願公開第2007/0177125号、米国特許出願公開第2008/0049209号等に開示されているような、基板Pをリリース可能に保持する第1保持部と、第1保持部の周囲に配置され、カバー部材Tをリリース可能に保持する第2保持部とを有する。第1保持部は、基板Pの表面(上面)とXY平面とが実質的に平行となるように、基板Pを保持する。本第1実施形態において、第1保持部に保持された基板Pの上面と、第2保持部に保持されたカバー部材Tの上面とは、実質的に同一平面内に配置される。なお、第1保持部に保持された基板Pの上面と、第2保持部に保持されたカバー部材Tの上面とは、同一平面内に配置されなくてもよい。なお、基板Pの上面に対してカバー部材Tの上面が傾斜してもよいし、カバー部材Tの上面が曲面を含んでもよい。
基板ステージ14及び計測ステージ16は、例えば米国特許第6452292号に開示されているような平面モータを含む駆動システム40の作動により移動する。駆動システム40は、基板ステージ14に配置された可動子14Cと、計測ステージ16に配置された可動子16Cと、ベース部材38に配置された固定子38Mとを有する。基板ステージ14及び計測ステージ16のそれぞれは、駆動システム40の作動により、ガイド面38G上において、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能である。なお、駆動システム40は、平面モータを含まなくてもよい。例えば、駆動システム40が、リニアモータを含んでもよい。
計測システム18は、干渉計システムを含む。干渉計システムは、基板ステージ14の計測ミラー及び計測ステージ16の計測ミラーに計測光を照射して、その基板ステージ14及び計測ステージ16の位置を計測するユニットを含む。なお、計測システム18が、例えば米国特許出願公開第2007/0288121号に開示されているようなエンコーダシステムを含んでもよい。なお、計測システム18が、干渉計システム及びエンコーダシステムのいずれか一方のみを含んでもよい。
基板Pの露光処理を実行するとき、あるいは所定の計測処理を実行するとき、制御装置22は、計測システム18の計測結果に基づいて、基板ステージ14(基板P)、及び計測ステージ16(計測部材C)の位置制御を実行する。
次に、本第1実施形態に係る液浸部材20について説明する。なお、液浸部材20を、ノズル部材と称してもよい。図2は、液浸部材20のXZ平面と平行な断面図である。図3は、図2の+X方向側の一部拡大図である。図4は、液浸部材20の動作の一例を示す図である。図5は、液浸部材20を下側(−Z側)から見た図である。図6は、液浸部材20の分解斜視図である。
液浸部材20は、終端光学素子36の下方で移動可能な物体上に液体LQの液浸空間LSを形成する。本第1実施形態において、終端光学素子36の下方で移動可能な物体は、射出面34と対向する位置を含むXY平面内を移動可能であり、投影領域PRに配置可能である。その物体は、液浸部材20の下方で移動可能であり、液浸部材20と対向可能である。本第1実施形態において、その物体は、基板ステージ14の少なくとも一部(例えば基板ステージ14のカバー部材T)、基板ステージ14(第1保持部)に保持された基板P、及び計測ステージ16の少なくとも一つを含む。基板Pの露光において、終端光学素子36の射出面34と基板Pとの間の露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように液浸空間LSが形成される。基板Pに露光光ELが照射されているとき、投影領域PRを含む基板Pの表面の一部の領域だけが液体LQで覆われるように液浸空間LSが形成される。
以下の説明においては、物体が基板Pであることとする。なお、上述のように、物体は、基板ステージ14及び計測ステージ16の少なくとも一方でもよいし、基板P、基板ステージ14、及び計測ステージ16とは別の物体でもよい。また、基板ステージ14のカバー部材Tと基板Pとを跨ぐように液浸空間LSが形成される場合もあるし、基板ステージ14と計測ステージ16とを跨ぐように液浸空間LSが形成される場合もある。
液浸空間LSは、終端光学素子36の射出面34から射出される露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように形成される。液浸空間LSの少なくとも一部は、終端光学素子36と基板P(物体)との間の空間に形成される。また、液浸空間LSの少なくとも一部は、液浸部材20と基板P(物体)との間の空間に形成される。
液浸部材20は、終端光学素子36の周囲の少なくとも一部に配置される第1部材50と、第1部材50の下方において光路Kの周囲の少なくとも一部に配置され、第1部材50に対して可動な第2部材52とを備えている。第1部材50は、終端光学素子36に対して移動不可能である。
第1部材50は、第2部材52よりも基板P(物体)から離れた位置に配置される。第2部材52の少なくとも一部は、第1部材50と基板P(物体)との間に配置される。第2部材52の少なくとも一部は、終端光学素子36と基板P(物体)との間に配置される。第2部材52の少なくとも一部は、第1部材50の下方において移動可能である。なお、第2部材52は、終端光学素子36と基板P(物体)との間に配置されなくてもよい。
第1部材50は、−Z方向を向く下面54と、下面54の周囲の少なくとも一部に配置された液体回収部56とを有する。第2部材52は、+Z方向を向く上面58と、−Z方向を向く下面60と、下面60の周囲の少なくとも一部に配置された液体回収部62とを有する。
第1部材50は、終端光学素子36の側面36Fと隙間を介して対向する内側面64と、光路K(終端光学素子36の光軸)に対して外側を向く外側面66とを有する。側面36Fは、外側に向かって上方に傾斜した形状を有する。内側面64は、2段階形状を有し、外側に向かって上方に傾斜した形状を有する傾斜面64Aと、傾斜面64Aの上端から外側に水平(X軸方向)に延びた水平面64Bと、水平面64Bの後端から外側に向かって上方に傾斜した傾斜面64Cとを有する。傾斜面64Aと側面36Fとの隙間より、傾斜面64Cと側面36Fとの隙間の方が大きい。第2部材52は、外側面66と間隙を介して対向する内側面68を有する。
第2部材52は、下面54に対向可能である。第2部材52は、液体回収部56に対向可能である。本第1実施形態において、第2部材52の上面58の少なくとも一部は、下面54と間隙を介して対向する。上面58の少なくとも一部は、射出面34と間隙を介して対向する。なお、上面58が射出面34と対向しなくてもよい。
基板P(物体)は、下面60に対向可能である。基板P(物体)は、液体回収部62に対向可能である。本第1実施形態において、基板Pの上面の少なくとも一部は、下面60と間隙を介して対向する。基板Pの上面の少なくとも一部は、射出面34と間隙を介して対向する。
下面54と上面58との間に第1空間SP1が形成される。下面60と基板P(物体)の上面との間に第2空間SP2が形成される。側面36Fと内側面64との間に第3空間SP3が形成される。
本第1実施形態において、上面58は、液体LQに対して撥液性である。本第1実施形態において、上面58は、フッ素を含む樹脂の膜の表面を含む。本第1実施形態において、上面58は、PFA(Tetra fluoro ethylene-perfluoro alkylvinyl ether copolymer)の膜の表面を含んでもよく、上面58が、PTFE(Poly tetra fluoro ethylene)の膜の表面を含んでもよい。上面58が液体LQに対して撥液性であるため、第1空間SP1の液体LQに気体部分が生成されたり、液体LQに気泡が混入したりすることが抑制される。
液体LQに対する上面58の接触角は、90度よりも大きい。なお、液体LQに対する上面58の接触角が、例えば100度よりも大きくてもよいし、110度よりも大きくてもよいし、120度よりも大きくてもよい。液体LQに対する上面58の接触角が、液体LQに対する基板Pの上面の接触角よりも大きくてもよいし、小さくてもよいし、液体LQに対する基板Pの上面の接触角と実質的に等しくてもよい。
なお、上面58が液体LQに対して親液性でもよい。液体LQに対する上面58の接触角が、90度よりも小さくてもよいし、80度よりも小さくてもよいし、70度よりも小さくてもよい。これにより、第1空間SP1において液体LQが円滑に流れる。
下面54は、液体LQに対して撥液性又は親液性でもよい。例えば、下面54及び上面58の両方が液体LQに対して撥液性でもよく、下面54及び上面58の両方が液体LQに対して親液性でもよい。また、下面54が液体LQに対して撥液性で上面58が液体LQに対して親液性でもよく、下面54が液体LQに対して親液性で上面58が液体LQに対して撥液性でもよい。
本第1実施形態において、下面60は、液体LQに対して親液性である。液体LQに対する下面60の接触角が、90度よりも小さくてもよいし、80度よりも小さくてもよいし、70度よりも小さくてもよい。本第1実施形態において、液体LQに対する下面60の接触角は、液体LQに対する基板Pの上面の接触角よりも小さい。なお、液体LQに対する下面60の接触角は、液体LQに対する基板Pの上面の接触角よりも大きくてもよいし、実質的に等しくてもよい。
終端光学素子36の側面36Fは、射出面34の周囲に配置される。側面36Fは、露光光ELを射出しない非射出面であり、露光光ELは、射出面34を通過し、側面36Fを通過しない。
第1部材50の下面54は、第2部材52との間で液体LQを保持可能である。第2部材52の上面58は、第1部材50との間で液体LQを保持可能である。第2部材52の下面60は、基板P(物体)との間で液体LQを保持可能である。
第1部材50の下面54、第2部材52の上面58、及び下面60は、XY平面と実質的に平行である。なお、下面54、上面58、及び下面60の少なくとも1つはXY平面に対して非平行であってもよく、曲面を含んでもよい。また、下面54、上面58、及び下面60の少なくとも一つは、他の面と非平行であってもよい。
第1部材50は、射出面34から射出された露光光ELが通過可能な開口70を有する。第2部材52は、射出面34から射出された露光光ELが通過可能な開口72を有する。開口70の内側に終端光学素子36の少なくとも一部が配置される。開口70の周囲に下面54が配置される。下面54の上方で、開口70の周囲に内側面64が配置される。開口72の上端の周囲に上面58が配置され、開口72の下端の周囲に下面60が配置される。
本第1実施形態において、光路Kに面する開口72によって形成される第2部材52の内側面74の少なくとも一部は、光路Kに対する射出方向に関して外側に向かって上方に傾斜する。これにより、第2部材52の内側面74が液浸空間LSに配置されている状態で、第2部材52は円滑に移動可能である。また、第2部材52の内側面74が液浸空間LSに配置されている状態で第2部材52が移動しても、液浸空間LSの液体LQの圧力が変動することが抑制される。
XY平面内における開口70の寸法は、開口72の寸法よりも大きい。また、X軸方向に関して、開口70の寸法は、開口72の寸法よりも大きく、Y軸方向に関して、開口70の寸法は、開口72の寸法よりも大きい。射出面34の直下には、第1部材50が配置されておらず、開口70は、射出面34の周囲に配置される。すなわち、開口70は、射出面34より大きい。終端光学素子36の側面36Fと第1部材50との間に形成された間隙の下端は、第2部材52の上面58に面している。また、第2部材52の開口72は、射出面34と対向するように配置される。XY平面内における開口72の形状は、X軸方向に長い長方形状である。なお、開口72の形状は、長方形に限定されず、X軸方向に長い楕円形であってもよいし、X軸方向に長い多角形であってもよい。なお、開口70の寸法が開口72の寸法よりも小さくてもよく、開口70の寸法が開口72の寸法と実質的に等しくてもよい。
第1部材50は、環状の部材であり、終端光学素子36に接触しないように終端光学素子36の周囲に配置される。第1部材50と終端光学素子36との間に間隙が形成される。本第1実施形態において、第1部材50は、射出面34と対向しない。なお、第1部材50の一部が、射出面34と対向してもよい。すなわち、第1部材50の一部が、射出面34と基板P(物体)の上面との間に配置されてもよい。なお、第1部材50は環状でなくてもよい。例えば、第1部材50は、終端光学素子36(光路K)の周囲の一部に配置されてもよく、終端光学素子36(光路K)の周囲において複数配置されてもよい。
第2部材52は、環状の部材であり、第1部材50に接触しないように光路Kの周囲に配置される。第2部材52と第1部材50との間に間隙が形成される。なお、第2部材52は、環状でなくてもよい。例えば、第2部材52は、光路Kの周囲の一部に配置されてもよく、光路Kの周囲において複数配置されてもよい。
本第1実施形態において、第1部材50は、支持部材50Sを介して装置フレーム26Bに支持される。なお、第1部材50は支持部材を介して基準フレーム26Aに支持されてもよい。第2部材52は、支持部材52Sを介して装置フレーム26Bに支持される。支持部材52Sは、光路Kに対して第1部材50の外側で第2部材52に接続される。なお、第2部材52が支持部材を介して基準フレーム26Aに支持されていてもよい。
第2部材52は、第1部材50及び終端光学素子36に対して移動可能である。これにより、第2部材52と第1部材50との相対位置、及び、第2部材52と終端光学素子36との相対位置は変化する。第2部材52は、第1部材50の少なくとも一部の下方で移動可能である。第2部材52は、第1部材50と基板P(物体)との間において移動可能である。
第2部材52は、終端光学素子36の光軸と垂直なXY平面内を移動可能である。図4に示すように、本第1実施形態において、第2部材52は、少なくともX軸方向に移動可能である。なお、第2部材52は、X軸方向に加えて、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZの少なくとも一つの方向に移動可能でもあってもよい。なお、本第1実施形態では、第2部材52は、X軸方向のみに移動するものとする。
本第1実施形態においては、第2部材52がXY平面内において移動することにより、第1部材50の外側面66と第2部材52の内側面68との間隙の寸法が変化する。換言すれば、第2部材52がXY平面内において移動することによって、外側面66と内側面68との間の空間の大きさが変化する。例えば、図4に示す例では、第2部材52が−X方向に移動することにより、+X方向側の外側面66と内側面68との間隙の寸法が小さくなる(外側面66と内側面68との間の空間が小さくなる)。第2部材52が−X方向に移動することにより、−X方向側の外側面66と内側面68との間隙の寸法が大きくなる(外側面66と内側面68との間の空間が大きくなる)。本第1実施形態においては、第1部材50(外側面66)と第2部材52(内側面68)とが接触しないように、第2部材52の移動可能範囲が定められる。
本第1実施形態において、第2部材52は、駆動装置76によって移動する。本第1実施形態において、駆動装置76は、支持部材52Sを移動させる。支持部材52Sが駆動装置76により移動されることにより、第2部材52が移動する。駆動装置76は、例えばモータを含み、ローレンツ力を使って第2部材52を移動させる。駆動装置76は、制御装置22の制御に従って第2部材52を移動させる。
駆動装置76は、支持部材76Sを介して、装置フレーム26Bに支持される。本第1実施形態において、第2部材52は、支持部材52S、駆動装置76、及び支持部材76Sを介して、装置フレーム26Bに支持される。第2部材52の移動により振動が発生しても、防振装置28によって、その振動が基準フレーム26Aに伝達されることが抑制される。
第2部材52は、例えば、射出面34から露光光ELが射出される期間の少なくとも一部と並行して移動してもよい。第2部材52は、液浸空間LSが形成されている状態で射出面34から露光光ELが射出される期間の少なくとも一部と並行して移動してもよい。第2部材52は、基板P(物体)が移動する期間の少なくとも一部と並行して移動してもよい。第2部材52は、液浸空間LSが形成されている状態で基板P(物体)が移動する期間の少なくとも一部と並行して移動してもよい。
第2部材52は、基板P(物体)の移動方向に移動してもよい。例えば、基板PがXY平面内における一方向(例えば、−X方向)に移動するとき、第2部材52は、その基板Pの移動と同期して、XY平面内における一方向(例えば、−X方向)に移動してもよい。
液浸部材20は、液浸空間LSを形成するために液体LQを供給する液体供給部78を有する。本第1実施形態においては、液体供給部78は、第1部材50に配置される。なお、液体供給部78は、第2部材52に配置されてもよく、第1部材50及び第2部材52の両方に配置されてもよい。また、液体供給部78は、第1部材50及び第2部材52とは異なる部材に配置されてもよい。
液体供給部78は、光路K(終端光学素子36の光軸)に関して液体回収部56及び液体回収部62の内側に配置される。液体供給部78は、内側面64(本第1実施形態では、傾斜面64Cの下部)に配置される供給口を含む。液体供給部78は、側面36Fに対向するように配置される。液体供給部78は、側面36Fと内側面64との間の第3空間SP3に液体LQを供給する。液体供給部78は、終端光学素子36と第1部材50との間に液体LQを供給する。
本第1実施形態において、液体供給部78は、光路K(終端光学素子36の光軸)に対して+X方向側及び−X方向側のそれぞれに配置される。なお、液体供給部78は、X軸方向に沿って配置される必要はなく、X軸方向及びY軸方向を含む光路K(終端光学素子36の光軸)の周囲に複数配置されてもよい。また、液体供給部78は一つでもよい。液体供給部78の替わりに、あるいは液体供給部78に加えて、液体LQを供給可能な液体供給部を下面54及び(又は)下面60に設けてもよい。
ここで、−X方向側に配置された液体供給部78と+X方向側に配置された液体供給部78を区別するために、−X方向側に配置された液体供給部78を78(−X)で表し、+X方向側に配置された液体供給部78を78(+X)で表す場合がある。
液体供給部(供給口)78(+X)は、光路Kに対して第1部材50の+X方向側の内部に形成された供給流路78Rを介して、液体供給部78(+X)に液体LQを供給する液体供給装置78Sと接続される。液体供給部(供給口)78(−X)は、光路Kに対して第1部材50の−X方向側の内部に形成された供給流路78Rを介して、液体供給部78(−X)に液体LQを供給する液体供給装置78Sと接続される。液体供給装置78Sは、クリーンで温度調整された液体LQを液体供給部78に供給可能である。液体供給部78は、液体供給装置78Sからの液体LQを供給する。この液体供給装置78Sは、制御装置22の制御に従って液体LQを供給する。
ここで、液体供給部78(−X)に接続される供給流路78R及び液体供給装置78Sを、78R(−X)、78S(−X)で、液体供給部78(+X)に接続される供給流路78R及び液体供給装置78Sを、78R(+X)、78S(+X)で表す場合がある。本第1実施形態においては、液体供給装置78S(−X)と液体供給装置78S(+X)とは、それぞれ別の装置であり、供給流路78R(−X)と供給流路78R(+X)とは、互いに連通していない。これにより、−X方向側と+X方向側とで液体供給部78の液体供給量を異ならせることが可能となる。
下面54の内側のエッジと上面58との間に、開口80が形成される。射出面34と基板P(物体)との間の光路Kを含む光路空間SPKと、下面54と上面58との間の第1空間SP1とは、開口80を介して結ばれる。光路空間SPKは、射出面34と基板P(物体)との間の空間、及び射出面34と上面58との間の空間を含む。開口80は、光路Kに面するように配置される。側面36Fと内側面64との間の第3空間SP3と、第1空間SP1とは、開口80を介して結ばれる。
液体供給部78からの液体LQの少なくとも一部は、開口80を介して、下面54と上面58との間の第1空間SP1に供給される。液浸空間LSを形成するために液体供給部78から供給された液体LQの少なくとも一部は、開口70及び開口72を介して、射出面34と対向する基板P(物体)上に供給される。これにより、光路Kが液体LQで満たされる。液体供給部78からの液体LQの少なくとも一部は、下面60と基板P(物体)の上面との間の第2空間SP2に供給される。
本第1実施形態においては、Z軸方向に関して、第1空間SP1の寸法は、第2空間SP2の寸法よりも小さい。なお、Z軸方向に関して、第1空間SP1の寸法が、第2空間SP2の寸法と実質的に等しくてもよく、第2空間SP2の寸法よりも大きくてもよい。
本第1実施形態においては、上面58側の第1空間SP1及び下面60側の第2空間SP2の一方から他方への液体LQの移動が抑制されている。第1空間SP1と第2空間SP2とは、第2部材52によって仕切られている。第1空間SP1の液体LQは、開口80、72を介して第2空間SP2に移動できる。第2空間SP2の液体LQは、開口72、80を介して第1空間SP1に移動できる。
すなわち、本第1実施形態において、液浸部材20は、開口72、80以外に、第1空間SP1と第2空間SP2とを流体的に接続する流路を有しない。光路Kに対して第1空間SP1の外側(外側面66の外側)に移動した液体LQは、内側面68によって、基板P上(第2空間SP2)に移動することが抑制される。
液体回収部56は、光路K(終端光学素子36の光軸)に対して下面54の外側に配置される。液体回収部56は、第1部材50の下面54の周囲の少なくとも一部に配置される。本第1実施形態において、液体回収部56は、下面54の周囲に、つまり、図6に示すように、環状に配置される。液体回収部56は、露光光ELの光路Kの周囲に配置される。液体回収部56は、上面58に対向するように配置されて、第1空間SP1に面する。液体回収部56は、第1空間SP1の液体LQの少なくとも一部を回収する。液体回収部56は、第1空間SP1の液体LQの少なくとも一部を回収することで、終端光学素子36と第1部材50との間にある液体LQの少なくとも一部を回収する。
液体回収部56は、第1部材50の下面54の周囲の少なくとも一部に配置される回収口を含む。液体回収部56は、第1部材50の内部に形成された回収流路56Rを介して、液体回収装置56Cと接続される。第1空間SP1の液体LQの少なくとも一部は、液体回収部56を介して回収流路56Rに流入可能である。
本第1実施形態において、液体回収部56は、多孔部材82を含み、液体回収部56の回収口は、多孔部材82の孔を含む。多孔部材82は、複数の孔を有する。液体回収部56は、第1空間SP1にある液体LQを多孔部材82の孔を介して回収する。液体回収部56から回収された第1空間SP1の液体LQは、多孔部材82の孔を介して回収流路56Rに流入し、回収流路56Rを流れて液体回収装置56Cによって回収される。多孔部材82は、メッシュプレートを含んでもよい。液体回収装置56Cは、制御装置22の制御に従って液体LQ等を回収する。
本第1実施形態においては、液体回収部56によって実質的に液体LQのみが回収され、気体の回収が制限されている。制御装置22は、第1空間SP1の液体LQが多孔部材82の孔を通過して回収流路56Rに流入し、気体は通過しないように、多孔部材82の下面側の圧力(第1空間SP1の圧力)と上面側の圧力(回収流路56Rの圧力)との差を調整する。なお、多孔部材82を介して液体LQのみを回収する技術の一例が、例えば米国特許第7292313号等に開示されている。なお、多孔部材82を介して液体LQ及び気体の両方が回収(吸引)されてもよい。また、液体回収部56に多孔部材82を設けなくてもよい。
本第1実施形態において、液体回収部56の下面は、多孔部材82の下面を含み、液体回収部56の下面は、XY平面と実質的に平行である。本第1実施形態において、液体回収部56の下面と下面54とは、同一平面内に配置される(面一である)。
なお、液体回収部56の下面が下面54よりも+Z側に配置されてもよいし、−Z側に配置されてもよい。なお、液体回収部56の下面が下面54に対して傾斜してもよいし、曲面を含んでもよい。また、第1空間SP1の流体(液体LQ、又は、液体LQと気体の両方)を回収するための液体回収部56が、第1空間SP1に面するように第2部材52に配置され、回収流路56Rが第2部材52内に形成されていてもよい。また、液体回収部56及び回収流路56Rは、第1部材50及び第2部材52の両方に配置されてもよい。
液体回収部62は、光路K(終端光学素子36の光軸)に対して下面60の外側に配置される。液体回収部62は、第2部材52の下面60の周囲の少なくとも一部に配置される。本第1実施形態において、液体回収部62は、下面60の周囲に、つまり、図6に示すように、環状に配置される。液体回収部62は、露光光ELの光路Kの周囲に配置される。液体回収部62は、基板P(物体)の上面に対向するように配置されて、第2空間SP2に面する。液体回収部62は、第2空間SP2の液体LQの少なくとも一部を回収する。液体回収部62は、第2空間SP2の液体LQの少なくとも一部を回収することで、終端光学素子36と第1部材50との間にある液体LQの少なくとも一部を回収する。
本第1実施形態において、液体回収部62は、光路K(終端光学素子36の光軸)に対して第1部材50の外側に配置される。また、液体回収部62は、光路K(終端光学素子36の光軸)に対して第1空間SP1の外側に配置される。
液体回収部62は、第2部材52の下面60の周囲の少なくとも一部に配置される回収口を含む。液体回収部62は、第2部材52の内部に形成された回収流路62Rを介して、液体回収装置62Cと接続される。第2空間SP2の液体LQの少なくとも一部は、液体回収部62を介して回収流路62Rに流入可能である。
本第1実施形態において、回収流路62Rは、光路K(終端光学素子36の光軸)に対して内側面68の外側に配置される。第2部材52が移動することにより、第2部材52の液体回収部62及び回収流路62Rが、第1部材50の外側面66の外側で移動する。
本第1実施形態において、液体回収部62は、多孔部材84を含み、液体回収部62の回収口は、多孔部材84の孔を含む。多孔部材84は、複数の孔を有する。液体回収部62は、第2空間SP2にある液体LQを多孔部材84の孔を介して回収する。液体回収部62は気体を回収してもよい。液体回収部62から回収された第2空間SP2の流体(液体LQ、又は、液体LQと気体の両方)は、多孔部材84の孔を介して回収流路62Rに流入し、回収流路62Rを流れて液体回収装置62Cによって回収される。多孔部材84は、メッシュプレートを含んでもよい。なお、液体回収部62に多孔部材84を設けなくてもよい。液体回収装置62Cは、制御装置22の制御に従って液体LQ等を回収する。
本第1実施形態において、液体回収部62の下面は、多孔部材84の下面を含み、液体回収部62の下面は、XY平面と実質的に平行である。本第1実施形態において、液体回収部62の下面は、下面60よりも+Z側に配置される。
なお、液体回収部62の下面と下面60とが同一平面内に配置されてもよい(面一でもよい)。液体回収部62の下面が下面60よりも−Z側に配置されてもよい。なお、液体回収部62の下面が下面60に対して傾斜してもよいし、曲面を含んでもよい。
本第1実施形態においては、液体供給部78からの液体LQの供給動作と並行して、液体回収部62による液体LQの回収動作が実行されることによって、終端光学素子36及び液浸部材20と、基板P(物体)との間に液体LQで液浸空間LSが形成される。また、本第1実施形態においては、液浸空間LSの形成を形成するために、液体供給部78からの液体LQの供給動作、及び液体回収部62による流体の回収動作と並行して、液体回収部56による液体LQの回収動作が実行される。
本第1実施形態においては、液浸空間LSの液体LQの界面LGの一部は、第2部材52と基板P(物体)との間に形成され、液浸空間LSの液体LQの界面LGの一部は、第1部材50と第2部材52との間に形成される。本第1実施形態においては、液浸空間LSの液体LQの界面LGの一部は、終端光学素子36と第1部材50との間に形成される。
以下の説明において、第1部材50と第2部材52との間に形成される液体LQの界面LGを第1界面LG1と称する。第2部材52と基板P(物体)との間に形成される界面LGを第2界面LG2と称する。終端光学素子36と第1部材50との間に形成される界面LGを第3界面LG3と称する。
本第1実施形態においては、第1界面LG1が液体回収部56の下面と上面58との間に形成され、第1空間SP1の液体LQが液体回収部56の外側の空間(例えば外側面66と内側面68との間の空間)に移動することが抑制されている。外側面66と内側面68との間の空間には液体LQが存在せず、外側面66と内側面68との間の空間は気体空間となる。また、外側面66と内側面68との間の空間は、空間CSと接続される。空間CSの圧力が大気圧である場合、外側面66と内側面68との間の空間は、大気に開放される。そのため、第2部材52は円滑に移動可能である。なお、空間CSの圧力は、大気圧よりも高くてもよいし、低くてもよい。
液浸部材20は、更に、液浸空間LSの液体LQを回収する抑制用液体回収部100を有する。本第1実施形態においては、抑制用液体回収部100は、第1部材50の下面54に配置される。抑制用液体回収部100は、光路K(終端光学素子36の光軸)に対して液体回収部56及び液体回収部62の内側に配置される。抑制用液体回収部100は、露光光ELの光路Kの周囲に配置される。抑制用液体回収部100は、光路K(終端光学素子36の光軸)に対して開口70より外側であって、開口70付近に配置される。
抑制用液体回収部100は、上面58に対向するように配置されて、第1空間SP1に面する。抑制用液体回収部100は、第1空間SP1の液体LQの少なくとも一部を回収する。抑制用液体回収部100は、第1空間SP1の液体LQの少なくとも一部を回収することで、終端光学素子36と第1部材50との間にある液体LQの少なくとも一部を回収する。
抑制用液体回収部100は、光路K(終端光学素子36の光軸)に対して+X方向側及び−X方向側のそれぞれに配置される。なお、抑制用液体回収部100は、X軸方向に沿って配置される必要はなく、X軸方向及びY軸方向を含む光路K(終端光学素子36の光軸)の周囲に複数配置されてもよい。
ここで、−X方向側に配置された抑制用液体回収部100と+X方向側に配置された抑制用液体回収部100とを区別するために、−X方向側に配置された抑制用液体回収部100を100(−X)で表し、+X方向側に配置された抑制用液体回収部100を100(+X)で表す場合がある。
抑制用液体回収部100は、第1部材50の下面54に配置される回収口を含む。抑制用液体回収部100(+X)は、光路Kに対して第1部材50の+X方向側の内部に形成された回収流路100Rを介して、抑制用液体回収部100(+X)からの液体LQを回収する液体回収装置100Cと接続される。抑制用液体回収部100(−X)は、光路Kに対して第1部材50の−X方向側の内部に形成された回収流路100Rを介して、抑制用液体回収部100(−X)からの液体LQを回収する液体回収装置100Cと接続される。第1空間SP1の液体LQの少なくとも一部は、抑制用液体回収部100を介して回収流路100Rに流入可能である。
ここで、抑制用液体回収部100(−X)に接続される回収流路100R及び液体回収装置100Cを、100R(−X)、100C(−X)で表し、抑制用液体回収部100(+X)に接続される回収流路100R及び液体回収装置100Cを、100R(+X)、100C(+X)で表す場合がある。本第1実施形態においては、液体回収装置100C(−X)と液体回収装置100C(+X)とは、それぞれ別の装置であり、回収流路100R(−X)と回収流路100R(+X)とは、互いに連通していない。これにより、−X方向側と+X方向側とで抑制用液体回収部100の液体回収量を異ならせることが可能となる。
本第1実施形態において、抑制用液体回収部100は、多孔部材102を含み、抑制用液体回収部100の回収口は、多孔部材102の孔を含む。多孔部材102は、複数の孔を有する。抑制用液体回収部100は、第1空間SP1にある液体LQを多孔部材102の孔を介して回収する。抑制用液体回収部100から回収された第1空間SP1の液体LQは、多孔部材102の孔を介して回収流路100Rに流入し、回収流路100Rを流れて液体回収装置100Cによって回収される。多孔部材102は、メッシュプレ−トを含んでもよい。液体回収装置100Cは、制御装置22の制御に従って液体LQ等を回収する。
本第1実施形態においては、抑制用液体回収部100によって実質的に液体LQのみが回収され、気体の回収が制限されている。なお、液体LQ及び気体の両方を回収(吸引)してもよい。また、抑制用液体回収部100に多孔部材102を設けなくてもよい。
本第1実施形態において、抑制用液体回収部100の下面は、多孔部材102の下面を含み、抑制用液体回収部100の下面は、XY平面と実質的に平行である。本第1実施形態において、抑制用液体回収部100の下面と下面54とは、同一平面内に配置される(面一である)。
なお、抑制用液体回収部100の下面が下面54よりも+Z側に配置されてもよいし、−Z側に配置されてもよい。なお、抑制用液体回収部100の下面が下面54に対して傾斜してもよいし、曲面を含んでもよい。また、第1空間SP1の流体(液体LQ、又は、液体LQと気体の両方)を回収するための抑制用液体回収部100が、第1空間SP1に面するように第2部材52に配置され、回収流路100Rが第2部材52内に形成されていてもよい。抑制用液体回収部100及び回収流路100Rは、第1部材50及び第2部材52の両方に配置されてもよい。
図7は、第1部材50を下面54側から見た図である。本第1実施形態においては、第1部材50の下面54に、液体供給部78からの液体LQの少なくとも一部を誘導する誘導部110が配置される。誘導部110は、下面54に設けられた凸部である。本第1実施形態において、誘導部110は、液体供給部78からの液体LQの少なくとも一部を液体回収部56及び抑制用液体回収部100に誘導する。
本第1実施形態においては、誘導部110の形状は、第2部材52の移動方向に基づいて定められる。本第1実施形態においては、誘導部110は、第2部材52の移動方向と平行な方向の液体LQの流れを促進するように設けられている。
例えば、第2部材52がX軸方向に移動する場合、第1空間SP1において液体LQがX軸方向と平行な方向に流れて液体回収部56及び抑制用液体回収部100に到達するように、誘導部110の形状が定められる。例えば、第2部材52が+X方向に移動する場合、誘導部110によって、第1空間SP1の液体LQの少なくとも一部は、+X方向に流れる。第2部材52が−X方向に移動する場合、誘導部110によって、第1空間SP1の液体LQの少なくとも一部は、−X方向に流れる。
本第1実施形態においては、誘導部110は、開口70を囲むように配置される周壁部110Rと、その周壁部110Rの一部に形成されるスリット(開口)110Kとを有する。スリット110Kは、X軸方向と平行な方向の液体LQの流れが促進されるように、光路Kに対して+X側及び−X側のそれぞれに形成される。
誘導部110により、第2部材52の移動方向と平行な方向に関して、第1空間SP1における液体LQの流速を高めることができる。本第1実施形態においては、誘導部110により、第1空間SP1におけるX軸方向に関する液体LQの流速が高められる。すなわち、液体回収部56の下面と上面58との間の空間に向かって流れる液体LQの速度が高められる。これにより、第1部材50に対する第1界面LG1の位置が変動したり、第1界面LG1の形状が変化したりすることが抑制される。
なお、スリット110Kが形成される位置は、光路Kに対して+X側及び−X側に限定されない。例えば、第2部材52がY軸と平行にも移動する場合には、光路Kに対して+Y側及び−Y側に、スリット110Kを追加してもよい。あるいは、第2部材52がY軸と平行にも移動しない場合でも、光路Kに対して+Y側及び−Y側に、スリット110Kを追加してもよい。
また、第2部材52の移動方向に基づいて、誘導部110の形状(スリット110Kの位置等)を定めなくてもよい。例えば、光路Kの全周囲において、光路Kに対して放射状に液体LQが流れるように、誘導部110の形状を決めてよい。
本第1実施形態において、第2部材52は、下面54の全部と対向可能である。例えば、図2に示すように、終端光学素子36の光軸と開口72の中心とが実質的に一致する原点に第2部材52が配置されているときに、下面54の全部と第2部材52の上面58とが対向する。また、第2部材52が原点に配置されているときに、射出面34の一部と第2部材52の上面58とが対向する。また、第2部材52が原点に配置されているときに、液体回収部56の下面と第2部材52の上面58とが対向する。本第1実施形態においては、第2部材52が原点に配置されているときに、開口70の中心と開口72の中心とが実質的に一致する。
図8は、基板ステージ14に保持された基板Pの一例を示す図である。本第1実施形態においては、基板Pに露光対象領域であるショット領域Sがマトリクス状に複数配置される。制御装置22は、終端光学素子36の射出面34から射出される露光光ELに対して、第1保持部に保持されている基板PをY軸方向(走査方向)に移動しつつ、射出面34と基板Pとの間の液浸空間LSの液体LQを介して、射出面34から射出された露光光ELで、基板Pの複数のショット領域Sのそれぞれを順次露光する。
例えば、基板Pの1つのショット領域Sを露光するために、制御装置22は、液浸空間LSが形成されている状態で、射出面34から射出される露光光EL(投影光学系PLの投影領域PR)に対して基板PをY軸方向に移動するとともに、その基板PのY軸方向への移動と同期して、照明系ILの照明領域IRに対してマスクMをY軸方向に移動しつつ、投影光学系PLと基板P上の液浸空間LSの液体LQとを介してそのショット領域Sに露光光ELを照射する。これにより、マスクMのパターンの像がそのショット領域Sに投影され、そのショット領域Sが射出面34から射出された露光光ELで露光される。
そのショット領域Sの露光が終了した後、制御装置22は、次のショット領域Sの露光を開始するために、液浸空間LSが形成されている状態で、基板PをXY平面内においてY軸と交差する方向(例えば、X軸方向、あるいはXY平面内においてX軸及びY軸方向に対して傾斜する方向等)に移動し、次のショット領域Sを露光開始位置に移動する。その後、制御装置22は、そのショット領域Sの露光を開始する。
そして、制御装置22は、再び、基板P(基板ステージ14)上に液浸空間LSが形成されている状態で、射出面34からの露光光ELが照射される位置(投影領域PR)に対してショット領域SをY軸方向に移動しながらそのショット領域Sを露光する動作を行う。そのショット領域Sの露光後、基板P(基板ステージ14)上に液浸空間LSが形成されている状態で、次のショット領域Sが露光開始位置に配置されるように、XY平面内においてY軸方向と交差する方向(例えばX軸方向、あるいはXY平面内においてX軸及びY軸方向に対して傾斜する方向等)に基板Pを移動する動作を行う。このショット領域Sを露光する動作と、次のショット領域Sを露光開始位置に移動する動作とを繰り返しながら、基板Pの複数のショット領域Sのそれぞれを順次露光する。
以下の説明において、ショット領域を露光するために、基板P(基板ステージ14)上に液浸空間LSが形成されている状態で、射出面34からの露光光ELが照射される位置(投影領域PR)に対して基板P(ショット領域)をY軸方向に移動する動作をスキャン移動動作と称する。また、あるショット領域の露光終了後、基板P(基板ステージ14)上に液浸空間LSが形成されている状態で、次のショット領域の露光が開始されるまでの間に、ショット領域Sが露光開始位置に配置されるように、XY平面内において基板Pを移動する動作をステップ移動動作と称する。
本第1実施形態において、スキャン移動動作は、あるショット領域Sが露光開始位置に配置されている状態から露光終了位置に配置される状態になるまで基板PがY軸方向に移動する動作を含む。ステップ移動動作は、あるショット領域Sが露光終了位置に配置されている状態から次のショット領域Sが露光開始位置に配置される状態になるまで基板PがXY平面内においてY軸方向と交差する方向に移動する動作を含む。
以下の説明において、あるショット領域Sの露光のためにスキャン移動動作が行われる期間をスキャン移動期間と称し、あるショット領域Sの露光終了から次のショット領域Sの露光開始のためにステップ移動動作が行われる期間をステップ移動期間と称する。
スキャン移動動作において、射出面34から露光光ELが射出して、基板P(物体)に露光光ELが照射する。ステップ移動動作において、射出面34から露光光ELが射出しない。つまり、ステップ移動動作において、基板P(物体)に露光光ELが照射しない。
制御装置22は、スキャン移動動作とステップ移動動作とを繰り返しながら、基板Pの複数のショット領域Sのそれぞれを順次露光する。なお、スキャン移動動作は、主にY軸方向に関する等速移動であってもよい。ステップ移動動作は、加減速度移動を含んでもよい。例えば、あるショット領域Sの露光終了から次のショット領域Sの露光開始までの間のステップ移動動作は、Y軸方向に関する加減速移動及びX軸方向に関する加減速移動の一方又は両方を含んでもよい。
なお、スキャン移動動作及びステップ移動動作の少なくとも一部において、液浸空間LSの少なくとも一部が、基板ステージ14(カバー部材T)上に形成される場合がある。スキャン移動動作及びステップ移動動作の少なくとも一部において、液浸空間LSが基板Pと基板ステージ14(カバー部材T)とを跨ぐように形成される場合がある。基板ステージ14と計測ステージ16とが接近又は接触した状態で基板Pの露光が行われる場合、スキャン移動動作及びステップ移動動作の少なくとも一部において、液浸空間LSが基板ステージ14(カバー部材T)と計測ステージ16とを跨ぐように形成される場合がある。
制御装置22は、基板P上の複数のショット領域Sの露光条件に基づいて、駆動システム40を制御して、基板P(基板ステージ14)を移動する。複数のショット領域Sの露光条件は、例えば露光レシピと呼ばれる露光制御情報によって規定される。露光制御情報は、記憶装置24に記憶されている。
露光条件(露光制御情報)は、複数のショット領域Sの配列情報(基板Pにおける複数のショット領域Sそれぞれの位置)を含む。また、露光条件(露光制御情報)は、複数のショット領域Sのそれぞれの寸法情報(Y軸方向に関する寸法情報)を含む。
制御装置22は、記憶装置24に記憶されている露光条件(露光制御情報)に基づいて、所定の移動条件で基板Pを移動しながら、複数のショット領域Sのそれぞれを順次露光する。基板P(物体)の移動条件は、移動速度、加速度、移動距離、移動方向、及びXY平面内における移動軌跡の少なくとも一つを含む。
一例として、複数のショット領域Sのそれぞれを順次露光するとき、制御装置22は、投影光学系PLの投影領域PRと基板Pとが、図8中、矢印Srに示す移動軌跡に沿って相対的に移動するように基板ステージ14を移動しつつ投影領域PRに露光光ELを照射して、液体LQを介して複数のショット領域Sのそれぞれを露光光ELで順次露光する。
本第1実施形態において、第2部材52は、基板Pの露光処理の少なくとも一部において第1部材50に対して移動する。第2部材52は、例えば、液浸空間LSが形成されている状態で基板P(基板ステージ14)のステップ移動動作の少なくとも一部と並行して移動する。第2部材52は、例えば、液浸空間LSが形成されている状態で基板P(基板ステージ14)のスキャン移動動作の少なくとも一部と並行して移動する。第2部材52の移動と並行して、射出面34から露光光ELが射出される。
第2部材52は、例えば、基板P(基板ステージ14)がステップ移動動作を行うとき、基板P(基板ステージ14)との相対移動(相対速度、相対加速度)が、第1部材50と基板P(基板ステージ14)との相対移動(相対速度、相対加速度)よりも小さくなるように、移動してもよい。
また、第2部材52は、基板P(基板ステージ14)がスキャン移動動作を行うとき、基板P(基板ステージ14)との相対移動(相対速度、相対加速度)が、第1部材50と基板P(基板ステージ14)との相対移動(相対速度、相対加速度)よりも小さくなるように、移動してもよい。
図9A〜図9Eは、第2部材52の動作の一例を示す模式図である。図9A〜図9Eは、第2部材52を上方から見た図である。本第1実施形態において、第2部材52はX軸方向に移動する。なお、上述のように、第2部材52は、Y軸方向に移動してもよいし、X軸方向(又はY軸方向)の成分を含むXY平面内における任意の方向に移動してもよい。
第2部材52は、X軸方向に関して規定された可動範囲(移動可能範囲)を移動する。射出面34からの露光光ELが開口70及び開口72を通過するとともに、第2部材52が第1部材50に接触しないように、第2部材52の可動範囲が定められる。
基板P(物体)が移動する期間の少なくとも一部において、第2部材52は、図9A〜図9Eに示すように、X軸方向に移動する。図9Aは、移動可能範囲の最も+X方向側の端の位置Jrに第2部材52が配置されている状態を示す。図9Cは、移動可能範囲の中央の位置Jmに第2部材52が配置されている状態を示す。図9Eは、移動可能範囲の最も−X方向側の端の位置Jsに第2部材52が配置されている状態を示す。
また、図9Bは、位置Jrと位置Jmとの間の位置Jrmに第2部材52が配置されている状態を示す。図9Dは、位置Jsと位置Jmとの間の位置Jsmに第2部材52が配置されている状態を示す。
なお、本第1実施形態において、第2部材52が位置Jmに配置される状態は、第2部材52の開口72の中心と終端光学素子36の光軸とが実質的に一致している状態を含む。開口72の中心が終端光学素子36の光軸に一致する第2部材52の位置を、原点と称してもよい。第2部材52の移動可能範囲の寸法は、X軸方向に関する位置Jrと位置Jsとの距離を含む。
制御装置22は、終端光学素子36(投影領域PR)に対する第2部材52の位置を異ならせることができる。制御装置22は、位置Jr、位置Jrm、位置Jm、位置Jsm、及び位置Jsのうち選択された2つの位置の間において第2部材52を移動可能である。制御装置22は、位置Jr、位置Jrm、位置Jm、位置Jsm、及び位置Jsの少なくとも一つにおいて第2部材52を停止可能である。
位置Jrと位置Jmとの間の第2部材52の移動距離は、位置Jrmと位置Jmとの間の第2部材52の移動距離よりも長くてよい。位置Jsと位置Jmとの間の第2部材52の移動距離は、位置Jsmと位置Jmとの間の第2部材52の移動距離よりも長くてよい。
制御装置22は、定められた移動条件で第2部材52を移動可能である。第2部材52の移動条件は、移動方向、移動速度、加速度、及び移動距離の少なくとも一つを含む。制御装置22は、第2部材52の移動方向、移動速度、加速度、及び移動距離の少なくとも一つを制御可能である。
図10は、基板Pを+X方向の成分を含むステップ移動を行いながら、第1のショット領域Sa、第2のショット領域Sb、及び第3のショット領域Scのそれぞれを順次露光するときの基板Pの移動軌跡の一例を模式的に示す図である。第1〜第3のショット領域Sa、Sb、Scは、X軸方向に配置される。
図10に示すように、第1のショット領域Saが露光されるとき、終端光学素子36の下において、投影領域PRが基板Pの位置d1に配置される状態からその位置d1に対して+Y方向側に隣り合う位置d2に配置される状態までの経路Tp1に沿って基板Pは移動する。その後、位置d2に配置される状態からその位置d2に対して+X方向側に隣り合う位置d3に配置される状態までの経路Tp2に沿って基板Pは移動する。その後、第2のショット領域Sbが露光されるとき、位置d3に配置される状態からその位置d3に対して−Y方向側に隣り合う位置d4に配置される状態までの経路Tp3に沿って基板Pは移動する。その後、位置d4に配置される状態からその位置d4に対して+X方向側に隣り合う位置d5に配置される状態までの経路Tp4に沿って基板Pは移動する。そして、第3のショット領域Scが露光されるとき、位置d5に配置される状態からその位置d5に対して+Y方向側に隣り合う位置d6に配置される状態までの経路Tp5に沿って基板Pは移動する。位置d1、d2、d3、d4、d5、d6は、XY平面内における位置である。
経路Tp1の少なくとも一部は、Y軸と平行な直線を含む。経路Tp3の少なくとも一部は、Y軸と平行な直線を含む。経路Tp5の少なくとも一部は、Y軸と平行な直線を含む。経路Tp2は、位置d2.5を経由する曲線を含む。経路Tp4は、位置d4.5を経由する曲線を含む。位置d1は、経路Tp1の始点を含み、位置d2は、経路Tp1の終点を含む。位置d2は、経路Tp2の始点を含み、位置d3は、経路Tp2の終点を含む。位置d3は、経路Tp3の始点を含み、位置d4は、経路Tp3の終点を含む。位置d4は、経路Tp4の始点を含み、位置d5は、経路Tp4の終点を含む。位置d5は、経路Tp5の始点を含み、位置d6は、経路Tp5の終点を含む。
経路Tp1は、基板Pが−Y方向に移動する経路である。経路Tp3は、基板Pが+Y方向に移動する経路である。経路Tp5は、基板Pが−Y方向に移動する経路である。経路Tp2及び経路Tp4は、基板Pが−X方向を主成分とする方向に移動する経路である。
基板Pが経路Tp1を移動する動作、経路Tp3を移動する動作、及び経路Tp5を移動する動作のそれぞれは、スキャン移動動作を含む。また、基板Pが経路Tp2を移動する動作、及び経路Tp4を移動する動作のそれぞれは、ステップ移動動作を含む。すなわち、基板Pが経路Tp1を移動する期間、経路Tp3を移動する期間、及び経路Tp5を移動する期間のそれぞれは、スキャン移動期間(露光期間)である。基板Pが経路Tp2を移動する期間、及び経路Tp4を移動する期間のそれぞれは、ステップ移動期間である。
図11及び図12は、第1〜第3のショット領域Sa、Sb、Scが順次露光されるときの第2部材52の動作の一例を示す模式図である。図11及び図12は、第2部材52を上方から見た図である。
基板Pが位置d1にあるとき、図11Aに示すように、第2部材52は、投影領域PR(露光光ELの光路K)に対して、位置Jsに配置される。基板Pが位置d2にあるとき、図11Bに示すように、第2部材52は、投影領域PR(露光光ELの光路K)に対して、位置Jrに配置される。すなわち、基板Pの位置d1から位置d2へのスキャン移動動作中に、第2部材52は、基板Pのステップ移動の方向(−X方向)とは逆の+X方向に移動する。基板Pの位置d1から位置d2へのスキャン移動動作中に、第2部材52は、位置Jsから位置Jsm、位置Jm、及び位置Jrmを経て、位置Jrまで移動する。換言すれば、基板Pが経路Tp1を移動するとき、第2部材52は、図11Aに示す状態から図11Bに示す状態に変化するように、+X方向に移動する。
基板Pが位置d2.5にあるとき、図11Cに示すように、第2部材52は、投影領域PR(露光光ELの光路K)に対して、位置Jmに配置される。基板Pが位置d3にあるとき、図11Dに示すように、第2部材52は、投影領域PR(露光光ELの光路K)に対して、位置Jsに配置される。すなわち、基板Pの位置d2から位置d3へのステップ移動動作中に、第2部材52は、基板Pのステップ移動の方向(−X方向)と同じ−X方向に移動する。基板Pの位置d2から位置d3へのステップ移動動作中に、第2部材52は、位置Jrから位置Jrm、位置Jm、及び位置Jsmを経て、位置Jmまで移動する。換言すれば、基板Pが経路Tp2を移動するとき、第2部材52は、図11Bに示す状態から図11Cに示す状態を経て図11Dに示す状態に変化するように、−X方向に移動する。
基板Pが位置d4にあるとき、図12Aに示すように、第2部材52は、投影領域PR(露光光ELの光路K)に対して、位置Jrに配置される。すなわち、基板Pの位置d3から位置d4へのスキャン移動動作中に、第2部材52は、基板Pのステップ移動の方向(−X方向)とは逆の+X方向に移動する。基板Pの位置d3から位置d4へのスキャン移動動作中に、第2部材52は、位置Jsから位置Jsm、位置Jm、及び位置Jrmを経て、位置Jrまで移動する。換言すれば、基板Pが経路Tp3を移動するとき、第2部材52は、図11Dに示す状態から図12Aに示す状態に変化するように、+X方向に移動する。
基板Pが位置d4.5にあるとき、図12Bに示すように、第2部材52は、投影領域PR(露光光ELの光路K)に対して、位置Jmに配置される。基板Pが位置d5にあるとき、図12Cに示すように、第2部材52は、投影領域PR(露光光ELの光路K)に対して、位置Jsに配置される。すなわち、基板Pの位置d4から位置d5へのステップ移動動作中に、第2部材52は、基板Pのステップ移動の方向(−X方向)と同じ−X方向に移動する。基板Pの位置d4から位置d5へのステップ移動動作中に、第2部材52は、位置Jrから位置Jrm、位置Jm、及び位置Jsmを経て、位置Jmまで移動する。換言すれば、基板Pが経路Tp4を移動するとき、第2部材52は、図12Aに示す状態から図12Bに示す状態を経て図12Cに示す状態に変化するように、−X方向に移動する。
基板Pが位置d6にあるとき、図12Dに示すように、第2部材52は、投影領域PR(露光光ELの光路K)に対して、位置Jrに配置される。すなわち、基板Pの位置d5から位置d6へのスキャン移動動作中に、第2部材52は、基板Pのステップ移動の方向(−X方向)とは逆の+X方向に移動する。基板Pの位置d5から位置d6へのスキャン移動動作中に、第2部材52は、位置Jsから位置Jsm、位置Jm、及び位置Jrmを経て、位置Jrまで移動する。換言すれば、基板Pが経路Tp5を移動するとき、第2部材52は、図12Cに示す状態から図12Dに示す状態に変化するように、+X方向に移動する。
すなわち、本第1実施形態において、第2部材52は、基板Pが経路Tp2に沿って移動する期間の少なくとも一部において、基板Pとの相対移動が小さくなるように、−X方向に移動する。換言すれば、第2部材52は、基板Pが−X方向の成分を含むステップ移動動作する期間の少なくとも一部に、X軸方向に関する基板Pとの相対速度が小さくなるように、−X方向に移動する。同様に、第2部材52は、基板Pが経路Tp4に沿って移動する期間の少なくとも一部において、X軸方向に関する基板Pとの相対速度が小さくなるように、−X方向に移動する。
また、本第1実施形態において、第2部材52は、基板Pが経路Tp3に沿って移動する期間の少なくとも一部において、+X方向に移動する。これにより、基板Pの経路Tp3の移動後、経路Tp4の移動において、第2部材52が−X方向に移動しても露光光ELが開口70、72を通過可能であり、第1部材50と第2部材52との接触が抑制される。基板Pが経路Tp1、Tp5を移動する場合も同様である。
すなわち、基板Pがスキャン移動動作と−X方向の成分を含むステップ移動動作とを繰り返す場合、ステップ移動動作中に、基板Pとの相対速度が小さくなるように第2部材52が位置Jrから位置Jsへ−X方向に移動し、スキャン移動動作中に、次のステップ移動動作において第2部材52が再度−X方向に移動できるように、第2部材52が位置Jsから位置Jrへ戻る。すなわち、基板Pがスキャン移動動作する期間の少なくとも一部において、第2部材52が+X方向に移動するので、開口72の寸法が必要最小限に抑えられ、第1部材50と第2部材52との接触が抑制される。
また、本第1実施形態においては、第2部材52が位置Jr又は位置Jsに配置されても、液体回収部62の少なくとも一部は、基板P(物体)と対向し続ける。これにより、例えば、ステップ移動動作において、液体回収部62は、基板P(物体)上の液体LQを回収することができる。
なお、図11及び図12を用いて説明した例においては、基板Pが位置d1、d3、d5にあるときに、第2部材52が位置Jsに配置されることとしたが、基板Pが位置d1、d3、d5にあるときに、第2部材52が、位置Jmに配置されてもよいし、位置Jmと位置Jsとの間の位置Jsmに配置されてもよい。また、図11及び図12を用いて説明した例においては、基板Pが位置d2、d4、d6にあるときに、第2部材52が位置Jrに配置されることとしたが、基板Pが位置d2、d4、d6にあるときに、第2部材52が、位置Jmに配置されてもよいし、位置Jmと位置Jrとの間の位置Jrmに配置されてもよい。
また、基板Pが位置d2.5、d4.5にあるときに、第2部材52が、位置Jmとは異なる位置に配置されてもよい。すなわち、基板Pが位置d2.5、d4.5にあるときに、第2部材52が、例えば位置Jmと位置Jsとの間の位置Jsmに配置されてもよいし、位置Jmと位置Jrとの間の位置Jrmに配置されてもよい。
基板Pのスキャン移動期間の少なくとも一部において、第2部材52は、停止してもよいし、基板Pのステップ移動の方向(−X方向)と同じ−X方向に移動してもよい。また、基板Pのステップ移動期間の少なくとも一部において、第2部材52は、停止してもよいし、基板Pのステップ移動の方向(−X方向)とは逆の+X方向に移動してもよい。すなわち、基板Pの移動期間(スキャン移動期間及びステップ移動期間)の一部において、第2部材52は、基板P(物体)との相対速度が、第1部材50と基板P(物体)との相対速度よりも小さくなるように移動し、基板Pの移動期間の一部において、停止したり、相対速度が大きくなるように移動したりしてもよい。
本第1実施形態においては、第2部材52は、例えば、基板P等の物体との相対移動(相対速度、相対加速度)が小さくなるように移動可能である。そのため、液浸空間LSが形成されている状態で物体が高速度で移動しても、液体LQが流出したり、基板P(物体)上に液体LQが残留したり、液体LQに気泡が発生したりすることが抑制される。
ここで、第2部材52が第1部材50に対して+X方向に移動する場合は、第2部材52の−X方向側(移動方向とは反対方向側)の内側面74が、−X方向側の液浸空間LSの液体LQ、特に終端光学素子36の下方にある液体LQを+X方向側に押圧するので、第2部材52の−X方向側の液浸空間LSの一部の液体LQ(例えば、−X方向側の終端光学素子36と第1部材50との間にある液体LQ)の圧力が上昇する。これに対して、第2部材52の+X方向側(移動方向側)の内側面74は、+X方向側の液浸空間LSの液体LQ、特に終端光学素子36の下方にある液体LQを+X方向側に引き込むので、第2部材52の+X方向側の液浸空間LSの一部の液体LQ(例えば、+X方向側の終端光学素子36と第1部材50との間にある液体LQ)の圧力が低下する。
逆に、第2部材52が第1部材50に対して−X方向に移動する場合は、第2部材52の+X方向側(移動方向とは反対方向側)の内側面74が、+X方向側の液浸空間LSの液体LQ、特に終端光学素子36の下方にある液体LQを−X方向側に押圧するので、第2部材52の+X方向側の液浸空間LSの一部の液体LQの圧力が上昇する。これに対して、第2部材52の−X方向側(移動方向側)の内側面74が、−X方向側の液浸空間LSの液体LQ、特に終端光学素子36の下方にある液体LQを−X方向側に引き込むので、第2部材52の−X方向側の液浸空間LSの一部の液体LQの圧力の圧力が低下する。
つまり、第2部材52が移動すると、第2部材52の移動方向側と反対方向側とで液浸空間LSの一部の液体LQに圧力の差が生じる。第2部材52の移動方向側と反対方向側とで液体LQの圧力差が生じることで、終端光学素子36が液体LQから受ける圧力が不均一となり終端光学素子36が変動する。この終端光学素子36が変動すると、終端光学素子36の光軸がZ軸に対して傾き、射出面34から射出される露光光ELの光路Kは、Z軸と非平行になる。
そこで、本第1実施形態では、制御装置22は、第2部材52が第1部材50に対してX軸方向に移動すると、抑制用液体回収部100を用いて、第2部材52の移動方向とは反対方向側の液浸空間LSの液体LQの回収量を、第2部材52の移動方向側の液浸空間LSの液体LQの回収量より多くする。すなわち、抑制用液体回収部100を用いて、第2部材52の移動方向側の液浸空間LSの液体LQの回収量を、第2部材52の移動方向と反対方向側の液浸空間LSの液体LQの回収量より少なくする。この液体LQの回収量は、単位時間当たりの回収量であってもよい。
詳しくは、制御装置22は、液体回収装置100Cを制御することで、+X方向側及び−X方向側に設けられた抑制用液体回収部100のうち、第2部材52の移動方向と反対方向側に設けられた抑制用液体回収部100によって液体LQを回収させる。この場合、第2部材52の移動方向側に設けられた抑制用液体回収部100による液体LQの回収は行われない。
これにより、第2部材52の移動方向と反対方向側の液浸空間LSの液体LQの圧力が低下し、第2部材52の移動方向側と反対方向側とにおける液浸空間LSの液体LQの圧力差が抑制される。また、第2部材52の移動方向側と反対方向側とにおける終端光学素子36と第1部材50との間にある液体LQの圧力差も抑制される。なお、この場合においても、液浸空間LSを形成するために液体回収部56及び液体回収部62による液体LQの回収は行われている。
本第1実施形態では、制御装置22は、第2部材52が第1部材50に対してX軸方向に移動すると、液体供給部78を用いて、第2部材52の移動方向側の液浸空間LSへ供給する液体LQの供給量を、第2部材52の移動方向と反対方向側の液浸空間LSへ供給する液体LQの供給量より多くする。すなわち、液体供給部78を用いて、第2部材52の移動方向と反対方向側の液浸空間LSへ供給する液体LQの供給量を、第2部材52の移動方向側の液浸空間LSへ供給する液体LQの供給量より少なくする。この液体LQの供給量は、単位時間当たりの供給量であってもよい。
詳しくは、制御装置22は、液体供給装置78Sを制御することで、+X方向側及び−X方向側に設けられた液体供給部78のうち、第2部材52の移動方向側に設けられた液体供給部78からの液体LQの供給量を、第2部材52の移動方向と反対方向側に設けられた液体供給部78からの液体LQの供給量より多くする。
これにより、第2部材52の移動方向側の液浸空間LSの液体LQの圧力が、第2部材52の移動方向と反対方向側の液浸空間LSの液体LQの圧力に対して増加し、第2部材52の移動方向側と反対方向側とにおける液浸空間LSの液体LQの圧力差が抑制される。また、第2部材52の移動方向側と反対方向側とにおける終端光学素子36と第1部材50との間にある液体LQの圧力差も抑制される。
なお、この場合は、第2部材52の反対方向側に設けられた液体供給部78からの液体LQの供給量は、液浸空間LSを形成するための必要な供給量であり、第2部材52の移動方向側に設けられた液体供給部78からの液体LQの供給量は、液浸空間を形成するために必要な供給量より多い供給量であってもよい。
例えば、第2部材52が+X方向に移動する場合は(スキャン移動動作の場合は)、抑制用液体回収部100(−X)によって液体LQを回収させ、液体供給部78(+X)から供給される液体LQの供給量を、液体供給部78(−X)から供給される液体LQの供給量より多くする。この場合は、抑制用液体回収部100(+X)は液体LQを回収しない。また、第2部材52が−X方向に移動する場合は(ステップ移動動作の場合は)、抑制用液体回収部100(+X)によって液体LQを回収させ、液体供給部78(−X)からの液体供給量を、液体供給部78(+X)からの液体供給量より多くする。この場合は、抑制用液体回収部100(−X)は液体LQを回収しない。
この抑制用液体回収部100による液体LQの回収量は、第2部材52の第1部材50又は終端光学素子36に対する相対速度、相対加速度に応じて変更してもよい。また、移動方向側の液体供給部78による液体LQの供給量と、移動方向とは反対方向側の液体供給部78による液体LQの供給量との差は、第2部材52の第1部材50又は終端光学素子36に対する相対速度、相対加速度に応じて変更してもよい。
以上説明したように、本第1実施形態によれば、第1部材50に対して移動可能な第2部材52を設けたので、液浸空間LSが形成されている状態で基板P等の物体がXY平面内において移動しても、例えば液体LQが液浸部材20と物体との間の空間から流出したり、物体上に液体LQが残留したりすることが抑制される。すなわち、液浸空間LSが形成されている状態で基板P等の物体がXY平面内において高速で移動する場合、その物体と対向する部材(液浸部材20等)が静止していると、液体LQが流出したり、基板P(物体)上に液体LQが残留したり、液体LQに気泡が発生したりする可能性があるが、本第1実施形態においては、第2部材52は、例えば基板P等の物体との相対移動(相対速度、相対加速度)が小さくなるように移動可能である。そのため、液浸空間LSが形成されている状態で物体が高速度で移動しても、液体LQが流出したり、基板P(物体)上に液体LQが残留したり、液体LQに気泡が発生したりすることが抑制される。
本第1実施形態では、制御装置22は、第2部材52の移動方向と反対方向側の液浸空間LSの液体LQの回収量を、第2部材52の移動方向側の液浸空間LSの液体LQの回収量より多くするとともに、第2部材52の移動方向側の液浸空間LSへ供給する液体LQの供給量を、第2部材52の移動方向と反対方向側の液浸空間LSへ供給する液体LQの供給量より多くする。そのため、第2部材52の移動に起因して、液浸空間LSの液体LQの圧力が変動した場合であっても、液浸空間LSの液体LQから終端光学素子36が受ける圧力を略均一にすることができる。従って、第2部材52が移動しても終端光学素子36の光軸がZ軸に対して傾くのを防止することができ、露光光ELの光路KをZ軸方向と平行にすることができる。そのため、露光不良の発生を抑制でき、不良デバイスの発生を抑制できる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、第1実施形態と同一又は同等の構成乃至構造ついては同一の符号を付し、異なる部分だけを説明する。
上記第1実施形態においては、液体供給部78を圧力差抑制として用いたが、本第2実施形態においては、液体供給部78とは別個に圧力差抑制用としての抑制用液体供給部120を設ける。本第2実施形態においては、液体供給部78は、圧力抑制用に用いられない液体供給部78であり、液浸空間LSを形成するために用いられる。
図13は、第2実施形態の液浸部材20のXZ平面と平行な断面図である。第2実施形態においては、液浸部材20は、更に、液浸空間LSへ液体LQを供給する抑制用液体供給部120を有する。本第2実施形態においては、抑制用液体供給部120は、第1部材50に配置される。なお、抑制用液体供給部120は、第2部材52に配置されてもよく、第1部材50及び第2部材52の両方に配置されてもよい。また、抑制用液体供給部120は、第1部材50及び第2部材52とは異なる部材に配置されてもよい。
抑制用液体供給部120は、光路Kに関して液体回収部56及び液体回収部56の内側に配置される。抑制用液体供給部120は、内側面64(本第2実施形態では、傾斜面64A)に配置される供給口を含み、光路Kに関して液体供給部78の内側に配置されてもよい。抑制用液体供給部120は、側面36Fに対向するように配置される。抑制用液体供給部120は、側面36Fと内側面64との間の第3空間SP3に液体LQを供給する。抑制用液体供給部120は、終端光学素子36と第1部材50との間に液体LQを供給する。なお、抑制用液体供給部120を光路Kに関して開口70付近に設けてもよい。また、抑制用液体供給部120を下面54に設けてもよい。
本第2実施形態において、抑制用液体供給部120は、光路K(終端光学素子36の光軸)に対して+X方向側及び−X方向側のそれぞれに配置される。なお、抑制用液体供給部120は、X軸方向に沿って配置される必要はなく、X軸方向及びY軸方向を含む光路K(終端光学素子36の光軸)の周囲に複数配置されてもよい。
ここで、−X方向側に配置された抑制用液体供給部120と+X方向側に配置された抑制用液体供給部120とを区別するために、−X方向側に配置された抑制用液体供給部120を120(−X)で表し、+X方向側に配置された抑制用液体供給部120を120(+X)で表す場合がある。
抑制用液体供給部(供給口)120(+X)は、光路Kに対して第1部材50の+X方向側の内部に形成された供給流路120Rを介して、抑制用液体供給部120(+X)に液体LQを供給する液体供給装置120Sと接続される。抑制用液体供給部(供給口)120(−X)は、光路Kに対して第1部材50の−X方向側の内部に形成された供給流路120Rを介して、抑制用液体供給部120(−X)に液体LQを供給する液体供給装置120Sと接続される。液体供給装置120Sは、クリーンで温度調整された液体LQを抑制用液体供給部120に供給可能である。抑制用液体供給部120は、液体供給装置120Sからの液体LQを供給する。この液体供給装置120Sは、制御装置22の制御に従って液体LQを供給する。
ここで、抑制用液体供給部120(−X)に接続される供給流路120R及び液体供給装置120Sを、120R(−X)、120S(−X)で、抑制用液体供給部120(+X)に接続される供給流路120R及び液体供給装置120Sを、120R(+X)及び120S(+X)で表す場合ある。本第2実施形態においては、液体供給装置120S(−X)と液体供給装置120S(+X)とは、それぞれ別の装置であり、供給流路120R(−X)と供給流路120R(+X)とは、互いに連通していない。これにより、−X方向側と+X方向側とで抑制用液体供給部120の液体供給量を異ならせることが可能となる。
なお、本第2実施形態においては、1つの液体供給装置78Sを、液体供給装置78S(−X)及び液体供給装置78S(+X)として機能させてもよい。また、供給流路78(−X)と供給流路78(+X)とを連通させてもよい。
抑制用液体供給部120からの液体LQの少なくとも一部は、開口80を介して、下面54と上面58との間の第1空間SP1に供給される。液浸空間LSを形成するために抑制用液体供給部120から供給された液体LQの少なくとも一部は、開口70及び開口72を介して、射出面34と対向する基板P(物体)上に供給され、下面60と基板P(物体)の上面との間の第2空間SP2に供給される。
本第2実施形態においては、制御装置22は、液体供給部78(−X)及び液体供給部78(+X)から供給される液体LQの供給量を同じにし、抑制用液体供給部120を用いて、第2部材52の移動方向側の液浸空間LSへ供給する液体LQの供給量を、第2部材52の移動方向と反対方向側の液浸空間LSへ供給する液体LQの供給量より多くする。すなわち、抑制用液体供給部120を用いて、第2部材52の移動方向と反対方向側の液浸空間LSへ供給する液体LQの供給量を、第2部材52の移動方向側の液浸空間LSへ供給する液体LQの供給量より少なくする。
詳しくは、本第2実施形態においては、制御装置22は、第2部材52が第1部材50に対してX軸方向に移動すると、液体供給装置120Sを制御することで、X方向側及び−X方向側に設けられた抑制用液体供給部120のうち、第2部材52の移動方向側に設けられた抑制用液体供給部120から液体LQを供給させる。この場合、第2部材52の移動方向と反対方向側に設けられた抑制用液体供給部120からの液体LQの供給は行われない。
これにより、第2部材52の移動方向側の液浸空間LSの液体LQの圧力が増加し、第2部材52の移動方向側と反対方向側とにおける液浸空間LSの液体LQの圧力差が抑制される。また、第2部材52の移動方向側と反対方向側とにおける終端光学素子36と第1部材50との間にある液体LQの圧力差も抑制される。
例えば、第2部材52が+X方向に移動する場合は(スキャン移動動作の場合は)、抑制用液体回収部100(−X)によって液体LQを回収させ、抑制用液体供給部120(+X)から液体LQを供給させる。この場合は、抑制用液体回収部100(+X)は液体LQを回収せず、抑制用液体供給部120(−X)は液体LQを供給しない。また、第2部材52が−X方向に移動する場合は(ステップ移動動作の場合は)、抑制用液体回収部100(+X)によって液体LQを回収させ、抑制用液体供給部120(−X)から液体LQを供給させる。この場合は、抑制用液体回収部100(−X)は液体LQを回収せず、抑制用液体供給部120(+X)は液体LQを供給しない。
この抑制用液体回収部100による液体回収量及び抑制用液体供給部120による液体供給量は、第2部材52の第1部材50又は終端光学素子36に対する相対速度、相対加速度に応じて変更してもよい。
本第2実施形態においても、第2部材52の移動に起因して、液浸空間LSの液体LQの圧力が変動した場合であっても、液浸空間LSの液体LQから終端光学素子36が受ける圧力を略均一にすることができる。従って、第2部材52が移動しても終端光学素子36の光軸がZ軸に対して傾くのを防止することができ、露光光ELの光路KをZ軸方向と平行にすることができる。そのため、露光不良の発生を抑制でき、不良デバイスの発生を抑制できる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。以下の説明において、上記第1実施形態と同一又は同等の構成乃至構造ついては同一の符号を付し、異なる部分だけを説明する。
上記第1実施形態においては、液体回収部62及び液体回収部62とは別個に、圧力差抑制用としての抑制用液体回収部100を設けるようにしたが、本第3実施形態においては、液体回収部56、又は、液体回収部62、又は、液体回収部56及び液体回収部62の両方を、圧力差抑制用として用いてもよい。第3実施形態においては、抑制用液体回収部100は不要であり、液体回収部56及び液体回収部62の両方を、圧力差抑制用としても用いる場合について説明する。本第3実施形態においては、液体回収部56及び液体回収部62は、液浸空間LSの形成にも用いられる。
図14は、本第3実施形態の液浸部材20の分解斜視図である。図15は、本第3実施形態の液浸部材20のXZ平面と平行な断面図である。本第3実施形態においては、液体回収部56は、下面54の周囲に、光路K(終端光学素子36の光軸)に対して+X方向側及び−X方向側のそれぞれに配置される。液体回収部62も同様に、下面60の周囲に、光路K(終端光学素子36の光軸)に対して+X方向側及び−X方向側のそれぞれに配置される。
本第3実施形態においては、液体回収部56は、環状ではなく、略半円状に+X方向側及び−X方向側のそれぞれに配置される。また、本第3実施形態においては、液体回収部62は、環状ではなく、略半円状に+X方向側及び−X方向側のそれぞれに配置される。なお、液体回収部56は、X軸方向に沿って配置される必要はなく、X軸方向及びY軸方向を含む光路K(終端光学素子36の光軸)の周囲に複数配置されてもよい。また、液体回収部62は、X軸方向に沿って配置される必要はなく、X軸方向及びY軸方向を含む光路K(終端光学素子36の光軸)の周囲に複数配置されてもよい。
ここで、−X方向側に配置された液体回収部56と+X方向側に配置された液体回収部56とを区別するために、−X方向側に配置された液体回収部56を56(−X)で表し、+X方向側に配置された液体回収部56を56(+X)で表す場合がある。同様に、−X方向側に配置された液体回収部62と+X方向側に配置された液体回収部62とを区別するために、−X方向側に配置された液体回収部62を62(−X)で表し、+X方向側に配置された液体回収部62を62(+X)で表す場合がある。
本第3実施形態においては、液体回収部56(+X)は、光路Kに対して第1部材50の+X方向側の内部に形成された回収流路56Rを介して、液体回収部56(+X)からの液体LQを回収する液体回収装置56Cと接続される。液体回収部56(−X)は、光路Kに対して第1部材50の−X方向側の内部に形成された回収流路56Rを介して、液体回収部56(−X)からの液体LQを回収する液体回収装置56Cと接続される。
本第3実施形態においては、液体回収部62(+X)は、光路Kに対して第2部材52の+X方向側の内部に形成された回収流路62Rを介して、液体回収部62(+X)からの液体LQを回収する液体回収装置62Cと接続される。液体回収部62(−X)は、光路Kに対して第2部材52の−X方向側の内部に形成された回収流路62Rを介して、液体回収部62(−X)からの液体LQを回収する液体回収装置56Cと接続される。
ここで、液体回収部56(−X)に接続される回収流路56R及び液体回収装置56Cを、56R(−X)、56C(−X)で、液体回収部56(+X)に接続される回収流路56R及び液体回収装置56Cを、56R(+X)、56C(+X)で表す場合がある。本第3実施形態においては、液体回収装置56C(−X)と液体回収装置56C(+X)とは、それぞれ別の装置であり、回収流路56R(−X)と回収流路56R(+X)とは、互いに連通していない。これにより、−X方向側と+X方向側とで液体回収部56の液体回収量を異ならせることができる。液体回収装置56Cは、制御装置22の制御に従って液体LQを回収する。
また、液体回収部62(−X)に接続される回収流路62R及び液体回収装置62Cを、62R(−X)、62C(−X)で、液体回収部62(+X)に接続される回収流路62R及び液体回収装置62Cを、62R(+X)、62C(+X)で表す場合がある。本第3実施形態においては、液体回収装置62C(−X)と液体回収装置62C(+X)とは、それぞれ別の装置であり、回収流路62R(−X)と回収流路62R(+X)とは、互いに連通していない。これにより、−X方向側と+X方向側とで液体回収部62の液体回収量を異ならせることができる。液体回収装置62Cは、制御装置22の制御に従って液体LQを回収する。
本第3実施形態においては、制御装置22は、液体回収部56及び液体回収部62を用いて、第2部材52の移動方向と反対方向側の液浸空間LSの液体LQの回収量を、第2部材52の移動方向側の液浸空間LSの液体LQの回収量より多くする。すなわち、液体回収部56及び液体回収部62を用いて、第2部材52の移動方向側の液浸空間LSの液体LQの回収量を、第2部材52の移動方向と反対方向側側の液浸空間LSの液体LQの回収量より少なくする。
詳しくは、制御装置22は、第2部材52が第1部材50に対してX軸方向に移動すると、液体回収装置56C及び液体回収装置62Cを制御することで、+X方向側及び−X方向側に設けられた液体回収部56及び液体回収部62のうち、第2部材52の移動方向と反対方向側に設けられた液体回収部56及び液体回収部62による液体LQの回収量を、第2部材52の移動方向側に設けられた液体回収部56及び液体回収部62による液体LQの回収量より多くする。
これにより、第2部材52の移動方向と反対方向側の液浸空間LSの液体LQの圧力が、第2部材52の移動方向側の液浸空間LSの液体LQの圧力に対して低下し、第2部材52の移動方向側と反対方向側とにおける液浸空間LSの液体LQの圧力差が抑制される。また、第2部材52の移動方向側と反対方向側とにおける終端光学素子36と第1部材50との間にある液体LQの圧力差も抑制される。
なお、この場合は、第2部材52の移動方向側に設けられた液体回収部56及び液体回収部62による液体LQの回収量は、液浸空間LSを形成するために必要な液体回収量であり、第2部材52の移動方向と反対方向側に設けられた液体回収部56及び液体回収部62による液体LQの回収量は、液浸空間LSを形成するために必要な液体回収量より多い回収量であってもよい。
例えば、第2部材52が+X方向に移動する場合は(スキャン移動動作の場合は)、液体回収部56(−X)及び液体回収部56(−X)によって回収される液体LQの回収量を、液体回収部56(+X)及び液体回収部56(+X)によって回収される液体LQの回収量より多くし、液体供給部78(+X)から供給される液体LQの供給量を、液体供給部78(−X)から供給される液体LQの供給量より多くする。また、第2部材52が−X方向に移動する場合は(ステップ移動動作の場合は)、液体回収部56(+X)及び液体回収部56(+X)によって回収される液体LQの回収量を、液体回収部56(−X)及び液体回収部56(−X)によって回収される液体LQの回収量より多くし、液体供給部78(−X)から供給される液体LQの供給量を、液体供給部78(+X)から供給される液体LQの供給量より多くする。
この移動方向と反対方向側の液体回収部56及び液体回収部62による液体LQの回収量と、移動方向側の液体回収部56及び液体回収部62による液体LQの回収量との差は、第2部材52の第1部材50又は終端光学素子36に対する相対速度、相対加速度に応じて変更してもよい。
本第3実施形態においても、第2部材52の移動に起因して、液浸空間LSの液体LQの圧力が変動した場合であっても、液浸空間LSの液体LQから終端光学素子36が受ける圧力を略均一にすることができる。従って、第2部材52が移動しても終端光学素子36の光軸がZ軸に対して傾くのを防止することができ、露光光ELの光路KをZ軸方向と平行にすることができる。そのため、露光不良の発生を抑制でき、不良デバイスの発生を抑制できる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態について説明する。以下の説明において、上記各実施形態と同一又は同等の構成乃至構造ついては同一の符号を付し、異なる部分だけを説明する。
上記第1実施形態においては、液体供給部78を圧力差抑制として用いたが、本第4実施形態においては、上記第2実施形態のように、液体供給部78とは別個に圧力差抑制用としての抑制用液体供給部120を設ける。また、上記第1実施形態においては、圧力差抑制用としての抑制用液体回収部100を設けるようにしたが、本第4実施形態においては、上記第3実施形態のように、液体回収部56、又は、液体回収部62、又は、液体回収部56及び液体回収部62の両方を、圧力差抑制用として用いてもよい。本第4実施形態においては、抑制用液体回収部100は不要であり、液体回収部56及び液体回収部62の両方を、圧力差抑制用としても用いる場合について説明する。
本第4実施形態においては、液体供給部78は、圧力抑制用に用いられない液体供給部78であり、液浸空間LSを形成するために用いられる。また、本第4実施形態においては、液体回収部56及び液体回収部62は、液浸空間LSの形成にも用いられる。
図14は、本第4実施形態の液浸部材20の分解斜視図である。図16は、本第4実施形態の液浸部材20のXZ平面と平行な断面図である。本第4実施形態においては、上記第2実施形態と同様に、液浸部材20は、液浸空間LSへ液体LQを供給する抑制用液体供給部120を有する。抑制用液体供給部120は、光路K(終端光学素子36の光軸)に対して+X方向側及び−X方向側のそれぞれに配置される。
本第4実施形態においても、−X方向側に配置された抑制用液体供給部120と+X方向側に配置された抑制用液体供給部120とを区別するために、−X方向側に配置された抑制用液体供給部120を120(−X)で表し、+X方向側に配置された抑制用液体供給部120を120(+X)で表す場合がある。
本第4実施形態においても、上記第2実施形態と同様に、抑制用液体供給部(供給口)120(+X)は、光路Kに対して第1部材50の+X方向側の内部に形成された供給流路120Rを介して、抑制用液体供給部120(+X)に液体LQを供給する液体供給装置120Sと接続される。抑制用液体供給部(供給口)120(−X)は、光路Kに対して第1部材50の−X方向側の内部に形成された供給流路120Rを介して、抑制用液体供給部120(−X)に液体LQを供給する液体供給装置120Sと接続される。液体供給装置120Sは、制御装置22の制御に従って液体LQを供給する。
本第4実施形態においても、抑制用液体供給部120(−X)に接続される供給流路120R及び液体供給装置120Sを、120R(−X)、120S(−X)で、抑制用液体供給部120(+X)に接続される供給流路120R及び液体供給装置120Sを、120R(+X)及び120S(+X)で表す場合ある。本第4実施形態においても、液体供給装置120S(−X)と液体供給装置120S(+X)とは、それぞれ別の装置であり、供給流路120R(−X)と供給流路120R(+X)とは、互いに連通していない。これにより、−X方向側と+X方向側とで抑制用液体供給部120の液体供給量を異ならせることが可能となる。
なお、本第4実施形態においても、1つの液体供給装置78Sを、液体供給装置78S(−X)及び液体供給装置78S(+X)として機能させてもよい。また、供給流路78(−X)と供給流路78(+X)とを連通させてもよい。
本第4実施形態の抑制用液体供給部120、供給流路120R、及び液体供給装置120Sの構成は、上記第2実施形態と同様なので、詳しい構成については説明を省略する。
本第4実施形態においても、上記第3実施形態と同様に、液体回収部56は、下面54の周囲に、光路K(終端光学素子36の光軸)に対して+X方向側及び−X方向側のそれぞれに配置される。液体回収部62も同様に、下面60の周囲に、光路K(終端光学素子36の光軸)に対して+X方向側及び−X方向側のそれぞれに配置される。
本第4実施形態においても、−X方向側に配置された液体回収部56と+X方向側に配置された液体回収部56とを区別するために、−X方向側に配置された液体回収部56を56(−X)で表し、+X方向側に配置された液体回収部56を56(+X)で表す場合がある。同様に、−X方向側に配置された液体回収部62と+X方向側に配置された液体回収部62とを区別するために、−X方向側に配置された液体回収部62を62(−X)で表し、+X方向側に配置された液体回収部62を62(+X)で表す場合がある。
本第4実施形態においても、上記第3実施形態と同様に、液体回収部56(+X)は、光路Kに対して第1部材50の+X方向側の内部に形成された回収流路56Rを介して、液体回収部56(+X)からの液体LQを回収する液体回収装置56Cと接続される。液体回収部56(−X)は、光路Kに対して第1部材50の−X方向側の内部に形成された回収流路56Rを介して、液体回収部56(−X)からの液体LQを回収する液体回収装置56Cと接続される。液体回収装置56Cは、制御装置22の制御に従って液体LQ等を回収する。
本第4実施形態においても、上記第3実施形態と同様に、液体回収部62(+X)は、光路Kに対して第2部材52の+X方向側の内部に形成された回収流路62Rを介して、液体回収部62(+X)からの液体LQを回収する液体回収装置62Cと接続される。液体回収部62(−X)は、光路Kに対して第2部材52の−X方向側の内部に形成された回収流路62Rを介して、液体回収部62(−X)からの液体LQを回収する液体回収装置56Cと接続される。液体回収装置62Cは、制御装置22の制御に従って液体LQ等を回収する。
本第4実施形態においても、液体回収部56(−X)に接続される回収流路56R及び液体回収装置56Cを、56R(−X)、56C(−X)で、液体回収部56(+X)に接続される回収流路56R及び液体回収装置56Cを、56R(+X)、56C(+X)で表す場合がある。本第4実施形態においても、液体回収装置56C(−X)と液体回収装置56C(+X)とは、それぞれ別の装置であり、回収流路56R(−X)と回収流路56R(+X)とは、互いに連通していない。これにより、−X方向側と+X方向側とで液体回収部56の液体回収量を異ならせることができる。
本第4実施形態においても、液体回収部62(−X)に接続される回収流路62R及び液体回収装置62Cを、62R(−X)、62C(−X)で、液体回収部62(+X)に接続される回収流路62R及び液体回収装置62Cを、62R(+X)、62C(+X)で表す場合がある。本第4実施形態においても、液体回収装置62C(−X)と液体回収装置62C(+X)とは、それぞれ別の装置であり、回収流路62R(−X)と回収流路62R(+X)とは、互いに連通していない。これにより、−X方向側と+X方向側とで液体回収部62の液体回収量を異ならせることができる。
本第4実施形態の液体回収部56、回収流路56R、及び液体回収装置56Cの構成は、上記第3実施形態と同様なので、詳しい構成については説明を省略する。また、本第4実施形態の液体回収部62、回収流路62R、及び液体回収装置62Cの構成は、上記第3実施形態と同様なので、詳しい構成については説明を省略する。
本第4実施形態においても、上記第2実施形態と同様に、制御装置22は、液体供給部78(−X)及び液体供給部78(+X)から供給される液体LQの供給量を同じにし、抑制用液体供給部120を用いて、第2部材52の移動方向側の液浸空間LSへ供給する液体LQの供給量を、第2部材52の移動方向と反対方向側の液浸空間LSへ供給する液体LQの供給量より多くする。すなわち、抑制用液体供給部120を用いて、第2部材52の移動方向と反対方向側の液浸空間LSへ供給する液体LQの供給量を、第2部材52の移動方向側の液浸空間LSへ供給する液体LQの供給量より少なくする。
詳しくは、本第4実施形態においては、制御装置22は、第2部材52が第1部材50に対してX軸方向に移動すると、液体供給装置120Sを制御することで、X方向側及び−X方向側に設けられた抑制用液体供給部120のうち、第2部材52の移動方向側に設けられた抑制用液体供給部120から液体LQを供給させる。この場合、第2部材52の移動方向と反対方向側に設けられた抑制用液体供給部120からの液体LQの供給は行われない。
これにより、第2部材52の移動方向側の液浸空間LSの液体LQの圧力が増加し、第2部材52の移動方向側と反対方向側とにおける液浸空間LSの液体LQの圧力差が抑制される。また、第2部材52の移動方向側と反対方向側とにおける終端光学素子36と第1部材50との間にある液体LQの圧力差も抑制される。
本第4実施形態においても、上記第3実施形態と同様に、制御装置22は、液体回収部56及び液体回収部62を用いて、第2部材52の移動方向と反対方向側の液浸空間LSの液体LQの回収量を、第2部材52の移動方向側の液浸空間LSの液体LQの回収量より多くする。すなわち、液体回収部56及び液体回収部62を用いて、第2部材52の移動方向側の液浸空間LSの液体LQの回収量を、第2部材52の移動方向と反対方向側の液浸空間LSの液体LQの回収量より少なくする。
詳しくは、制御装置22は、第2部材52が第1部材50に対してX軸方向に移動すると、液体回収装置56C及び液体回収装置62Cを制御することで、+X方向側及び−X方向側に設けられた液体回収部56及び液体回収部62のうち、第2部材52の移動方向と反対方向側に設けられた液体回収部56及び液体回収部62による液体LQの回収量を、第2部材52の移動方向側に設けられた液体回収部56及び液体回収部62による液体LQの回収量より多くする。
これにより、第2部材52の移動方向と反対方向側の液浸空間LSの液体LQの圧力が、第2部材52の移動方向側の液浸空間LSの液体LQの圧力に対して低下し、第2部材52の移動方向側と反対方向側とにおける液浸空間LSの液体LQの圧力差が抑制される。また、第2部材52の移動方向側と反対方向側とにおける終端光学素子36と第1部材50との間にある液体LQの圧力差も抑制される。
なお、この場合は、第2部材52の移動方向側に設けられた液体回収部56及び液体回収部62による液体LQの回収量は、液浸空間LSを形成するために必要な液体回収量であり、第2部材52の移動方向と反対方向側に設けられた液体回収部56及び液体回収部62による液体LQの回収量は、液浸空間LSを形成するために必要な液体回収量より多い回収量であってもよい。
例えば、第2部材52が+X方向に移動する場合は(スキャン移動動作の場合は)、液体回収部56(−X)及び液体回収部56(−X)によって回収される液体LQの回収量を、液体回収部56(+X)及び液体回収部56(+X)によって回収される液体LQの回収量より多くし、抑制用液体供給部120(+X)から液体LQを供給させる。この場合は、抑制用液体供給部120(−X)は液体LQを供給しない。また、第2部材52が−X方向に移動する場合は(ステップ移動動作の場合は)、液体回収部56(+X)及び液体回収部56(+X)によって回収される液体LQの回収量を、液体回収部56(−X)及び液体回収部56(−X)によって回収される液体LQの回収量より多くし、抑制用液体供給部120(−X)から液体LQを供給させる。この場合は、抑制用液体供給部120(+X)は液体LQを供給しない。
この移動方向と反対方向側の液体回収部56及び液体回収部62による液体LQの回収量と、移動方向側の液体回収部56及び液体回収部62による液体LQの回収量との差は、第2部材52の第1部材50又は終端光学素子36に対する相対速度、相対加速度に応じて変更してもよい。また、抑制用液体供給部120による液体供給量は、第2部材52の第1部材50又は終端光学素子36に対する相対速度、相対加速度に応じて変更してもよい。
本第4実施形態においても、第2部材52の移動に起因して、液浸空間LSの液体LQの圧力が変動した場合であっても、液浸空間LSの液体LQから終端光学素子36が受ける圧力を略均一にすることができる。従って、第2部材52が移動しても終端光学素子36の光軸がZ軸に対して傾くのを防止することができ、露光光ELの光路KをZ軸方向と平行にすることができる。そのため、露光不良の発生を抑制でき、不良デバイスの発生を抑制できる。
[第1〜第4実施形態の変形例]
上記第1〜第4実施形態は、以下のように変形可能である。なお、以下の説明において、上記第1〜第4実施形態と同一又は同等の構成乃至構造ついては同一の符号を付し、異なる部分だけを説明する。
[変形例1]
上記第1〜第4実施形態においては、第2部材52が第1部材50に対して移動した場合は、第2部材52の移動方向側と、第2部材52の移動方向と反対方向側とで、液体LQの回収量及び供給量の両方を変えるようにしたが、本変形例1では、液体回収量及び液体供給量のうちどちらか一方を変える。
第2部材52が第1部材50に対してX軸方向に移動した場合に、液体LQの供給量のみを変える場合は、制御装置22は、第2部材52の移動方向側の液浸空間LSへ供給する液体LQの供給量を、第2部材52の移動方向と反対方向側の液浸空間LSへ供給する液体LQの供給量より多くする。すなわち、第2部材52の移動方向と反対方向側の液浸空間LSへ供給する液体LQの供給量を、第2部材52の移動方向側の液浸空間LSへ供給する液体LQの供給量より少なくする。
詳しくは、上記第1及び3実施形態においては、制御装置22は、液体供給装置78Sを制御することで、第2部材52の移動方向側に設けられた液体供給部78からの液体LQの供給量を、第2部材52の移動方向と反対方向側に設けられた液体供給部78からの液体LQの供給量より多くする。この場合は、第1実施形態においては、抑制用液体回収部100は不要である。また、第3実施形態においては、第2部材52の移動方向側の液体回収部56及び液体回収部62により回収される液体LQの回収量と、第2部材52の移動方向と反対方向側の液体回収部56及び液体回収部62により回収される液体LQの回収量とは略同一である。
また、上記第2及び第4実施形態においては、制御装置22は、液体供給装置120Sを制御することで、第2部材52の移動方向側に設けられた抑制用液体供給部120から液体LQを供給させ、第2部材52の移動方向と反対方向側の抑制用液体供給部120から液体LQを供給させない。この場合は、第2実施形態においては、抑制用液体回収部100は不要である。また、第4実施形態においては、第2部材52の移動方向側の液体回収部56及び液体回収部62により回収される液体LQの回収量と、第2部材52の移動方向と反対方向側の液体回収部56及び液体回収部62により回収される液体LQの回収量とは略同一である。
また、第2部材52が第1部材50に対して移動した場合に、液体LQの回収量のみを変える場合は、制御装置22は、第2部材52の移動方向と反対方向側の液浸空間LSから回収する液体LQの回収量を、第2部材52の移動方向側の液浸空間LSから回収する液体LQの回収量より多くする。すなわち、第2部材52の移動方向側の液浸空間LSから回収する液体LQの回収量を、第2部材52の移動方向と反対方向側の液浸空間LSから回収する液体LQの回収量より少なくする。
詳しくは、上記第1及び第2実施形態においては、制御装置22は、液体回収装置100Cを制御することで、第2部材52の移動方向と反対方向側の抑制用液体回収部100に液体LQを回収させ、第2部材52の移動方向側の抑制用液体回収部100に液体LQを回収させない。この場合は、第1実施形態においては、第2部材52の移動方向側の液体供給部78から供給される液体LQの供給量と、第2部材52の移動方向と反対方向側の液体供給部78から供給される液体LQの供給量とは略同一である。また、第2実施形態においては、抑制用液体供給部120は不要である。
また、上記第3及び第4実施形態においては、制御装置22は、液体回収装置56C及び液体回収装置56Cを制御することで、第2部材52の移動方向と反対方向側の液体回収部56及び液体回収部62による液体LQの回収量を、第2部材52の移動方向側の液体回収部56及び液体回収部62による液体LQの回収量より多くする。この場合は、第3実施形態においては、第2部材52の移動方向側の液体供給部78から供給される液体LQの供給量と、第2部材52の移動方向と反対方向側の液体供給部78から供給される液体LQの供給量とは略同一である。また、第4実施形態においては、抑制用液体供給部120は不要である。
本変形例1においても、第2部材52の移動に起因して、液浸空間LSの液体LQの圧力が変動した場合であっても、液浸空間LSの液体LQから終端光学素子36が受ける圧力を略均一にすることができる。従って、第2部材52が移動しても終端光学素子36の光軸がZ軸に対して傾くのを防止することができ、露光光ELの光路KをZ軸方向と平行にすることができる。そのため、露光不良の発生を抑制でき、不良デバイスの発生を抑制できる。
[変形例2]
上記第1〜第4実施形態においては、第2部材52が、−X方向と+X方向とのどちらの方向に移動した場合であっても、第2部材52の移動方向側と反対方向側とにおける液浸空間LSの液体LQの圧力差を抑制するようにしたが、−X方向及び+X方向のどちらか一方に移動した場合のみ、圧力差を抑制するようにしてもよい。
例えば、第2部材52が−X方向側に移動するステップ移動動作時のみ、第2部材52の移動方向側と反対方向側とにおける液浸空間LSの液体LQの圧力差を抑制してもよく、第2部材52が+X方向側に移動するスキャン移動動作時のみ、第2部材52の移動方向側と反対方向側とにおける液浸空間LSの液体LQの圧力差を抑制してもよい。
例えば、第1及び第2実施形態において、圧力差を抑制したい移動方向が+X方向の場合は、圧力差を抑制したい移動方向と反対方向である−X方向側に抑制用液体回収部100を設け、圧力差を抑制したい移動方向である+X方向側には抑制用液体回収部100を設けなくてもよい。この場合は、第2部材52が+X方向に移動した場合のみ、−X方向側に設けられた抑制用液体回収部100が液体LQを回収する。
第1及び第2実施形態において、圧力差を抑制した移動方向が−X方向の場合は、圧力差を抑制したい移動方向と反対方向である+X方向側に抑制用液体回収部100を設け、圧力差を抑制したい移動方向である−X方向側には抑制用液体回収部100を設けなくてもよい。この場合は、第2部材52が−X方向に移動した場合のみ、+X方向側に設けられた抑制用液体回収部100が液体LQを回収する。
第1及び第3実施形態において、圧力差を抑制したい移動方向が+X方向の場合は、第2部材52が+X方向に移動した場合のみ、移動方向である+X方向側の液体供給部78から供給される液体LQの供給量を、移動方向と反対方向である−X方向側の液体供給部78から供給される液体LQの供給量より多くする。この場合は、第2部材52が−X方向に移動した場合は、+X方向側の液体供給部78から供給される液体LQの供給量と、−X方向側の液体供給部78から供給される液体LQの供給量とを略同一にする。
第1及び第3実施形態において、圧力差を抑制したい移動方向が−X方向の場合は、第2部材52が−X方向に移動した場合のみ、移動方向である−X方向側の液体供給部78から供給される液体LQの供給量を、移動方向と反対方向である+X方向側の液体供給部78から供給される液体LQの供給量より多くする。この場合は、第2部材52が+X方向に移動した場合は、+X方向側の液体供給部78から供給される液体LQの供給量と、−X方向側の液体供給部78から供給される液体LQの供給量とを略同一にする。
第2及び第4実施形態において、圧力差を抑制したい移動方向が+X方向の場合は、圧力差を抑制したい移動方向である+X方向側に抑制用液体供給部120を設け、圧力差を抑制したい移動方向と反対方向である−X方向側には抑制用液体供給部120を設けなくてもよい。この場合は、第2部材52が+X方向に移動した場合のみ、+X方向側に設けられた抑制用液体供給部120から液体LQを供給させる。
第2及び第4実施形態において、圧力差を抑制したい移動方向が−X方向の場合は、圧力差を抑制したい移動方向である−X方向側に抑制用液体供給部120を設け、圧力差を抑制したい移動方向と反対方向である+X方向側には抑制用液体供給部120を設けなくてもよい。この場合は、第2部材52が−X方向に移動した場合のみ、−X方向側に設けられた抑制用液体供給部120から液体LQを供給させる。
第3及び第4実施形態において、圧力差を抑制したい移動方向が+X方向の場合は、第2部材52が+X方向に移動した場合のみ、移動方向と反対方向である−X方向側の液体回収部56及び液体回収部62による液体LQの回収量を、移動方向である+X方向側の液体回収部56及び液体回収部62による液体LQの回収量より多くする。この場合は、第2部材52が−X方向に移動した場合は、+X方向側の液体回収部56及び液体回収部62による液体LQの回収量と、−X方向側の液体回収部56及び液体回収部62による液体LQの回収量とを略同一にする。
第3及び第4実施形態において、圧力差を抑制したい移動方向が−X方向の場合は、第2部材52が−X方向に移動した場合のみ、移動方向と反対方向である+X方向側の液体回収部56及び液体回収部62による液体LQの回収量を、移動方向である−X方向側の液体回収部56及び液体回収部62による液体LQの回収量より多くする。この場合は、第2部材52が+X方向に移動した場合は、+X方向側の液体回収部56及び液体回収部62による液体LQの回収量と、−X方向側の液体回収部56及び液体回収部62による液体LQの回収量とを略同一にする。
本変形例2においても、第2部材52の移動に起因して、液浸空間LSの液体LQの圧力が変動した場合であっても、液浸空間LSの液体LQから終端光学素子36が受ける圧力を略均一にすることができる。従って、第2部材52が移動しても終端光学素子36の光軸がZ軸に対して傾くのを防止することができ、露光光ELの光路KをZ軸方向と平行にすることができる。そのため、露光不良の発生を抑制でき、不良デバイスの発生を抑制できる。
[変形例3]
上記第1〜第4実施形態においては、第1部材50は終端光学素子36に対して移動しないようにしたが、本変形例3では、第1部材50の少なくとも一部は、終端光学素子36に対して移動可能である。本変形例3では、第1部材50は、少なくともX軸方向に移動可能である。なお、第1部材50は、X軸方向に加えて、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZの少なくとも一つの方向に移動可能であってもよい。なお、本変形例3では、第1部材50は、X軸方向のみ移動するものとする。
図17は、本変形例3の液浸部材20のXZ平面と平行な一部拡大断面図の一例であり、液浸部材20の動作の一例を示す図である。なお、図17においては、第1部材50は、上記第1実施形態で説明した第1部材50の構成と同じものを採用したが、第2〜第4実施形態で説明した第1部材50の構成と同じものを採用してもよい。
第1部材50の少なくとも一部は、駆動装置130によって移動する。本変形例3において、駆動装置130は、支持部材50Sを移動する。支持部材50Sが駆動装置130により駆動されることにより、第1部材50の少なくとも一部が移動する。駆動装置130は、例えば、モータを含み、ローレンツ力を使って第1部材50を移動してもよく、ピエゾ素子等の圧電素子を用いて第1部材50を移動してもよい。駆動装置130は、制御装置22の制御に従って第1部材50を移動させる。
駆動装置130は、支持部材130Sを介して、装置フレーム26Bに支持される。第1部材50は、支持部材50S、駆動装置130、及び支持部材130Sを介して、装置フレーム26Bに支持される。第1部材50の移動により振動が発生しても、防振装置28によって、その振動が基準フレーム26Aに伝達されることが抑制される。
第1部材50は、第2部材52が移動している期間の少なくとも一部と並行して移動してもよい。第1部材50は、液浸空間LSが形成されている状態で、第2部材52が移動している期間の少なくとも一部と並行して移動してもよい。第1部材50は、露光光ELが出射されている状態で、第2部材52が移動している期間の少なくとも一部と並行して移動してもよい。
第1部材50が移動することにより、第1部材50の外側面66と第2部材52の内側面68との隙間が変化する。還元すれば、第1部材50がXY平面内において移動することによって、外側面66と内側面68との間の空間の大きさが変化する。また、第1部材50の内側面64が移動することにより、終端光学素子36と第1部材50との隙間(第3空間SP3)が変化する。
第2部材52が移動すると、上述したように移動方向と反対方向側の液浸空間LSの一部の液体LQの圧力が上昇し、移動方向側の液浸空間LSの一部の液体LQの圧力が低下するため、第2部材52の移動方向側と反対方向側とで液浸空間LSの一部の液体LQに差が生じる。
そこで、本変形例3では、第2部材52が終端光学素子36に対してX軸方向に移動すると、第1部材50を第2部材52の移動方向と反対方向に移動させて、第2部材52の移動方向側と反対方向側とにおける液浸空間LSの液体LQの圧力差を抑制する。
第2部材52が終端光学素子36に対してX軸方向に移動した場合に、第1部材50を第2部材52の移動方向と反対方向に移動させると、第2部材52の移動方向と反対方向側の終端光学素子36と第1部材50との隙間(第3空間SP3)が広くなる。従って、第2部材52の移動方向と反対方向側の液浸空間LSの液体LQ(例えば、第2部材52の移動方向と反対方向側の終端光学素子36と第1部材50との間にある液体LQ)の圧力を逃がすことができ、圧力の上昇を抑えることができる。
また、第1部材50を第2部材52の移動方向と反対方向に移動させると、第2部材52の移動方向側の終端光学素子36と第1部材50との隙間(第3空間SP3)が狭くなり、第2部材52の移動方向側の液浸空間LSの液体LQ(例えば、第2部材52の移動方向側の終端光学素子36と第1部材50との間にある液体LQ)の圧力の低下を抑えることができる。
このように、第2部材52の移動方向と反対方向側に第1部材50を移動させることで、第2部材52の移動方向側と反対方向側における液浸空間LSの液体LQの圧力差を抑制することができる。
なお、第1部材50が終端光学素子36及び第2部材52に接触しないように、第1部材50の可動範囲が定められ、第2部材52が第1部材50に接触しないように、第2部材52の可動範囲が定められる。
第1部材50は、第2部材52が移動している期間の少なくとも一部の期間で移動する。第1部材50は、第2部材52に対する移動量に応じた移動量で移動する。第1部材50は、第2部材52の移動量の所定の割合で移動してもよい。第1部材50の移動量は、第2部材52の移動量より小さくてもよい。本変形例3においては、制御装置22が、駆動装置130を制御することで、第2部材52の移動中に第2部材52の移動方向と反対方向に第1部材50を移動させる。
本変形例3においても、第2部材52の移動に起因して、液浸空間LSの液体LQの圧力が変動した場合であっても、液浸空間LSの液体LQから終端光学素子36が受ける圧力を略均一にすることができる。従って、第2部材52が移動しても終端光学素子36の光軸がZ軸に対して傾くのを防止することができ、露光光ELの光路KをZ軸方向と平行にすることができる。そのため、露光不良の発生を抑制でき、不良デバイスの発生を抑制できる。
なお、上記変形例3では、上記第1〜第4実施形態の液浸露光装置EXを前提として説明したが、本変形例3は、液体LQの回収量及び(又は)供給量を変えることによって第2部材52の移動方向側と反対方向側における液浸空間LSの液体LQの圧力差を抑制する液浸露光装置EX以外の液浸露光装置にも適用可能である。
[変形例4]
上記第1〜第4実施形態においては、第2部材52等に設けられる開口72は、図18に示すように、六角形状であってもよい。
上記第1〜第4実施形態においては、投影光学系PLの終端光学素子36の射出面34側(像面側)の光路Kが液体LQで満たされているが、投影光学系PLが、例えば国際公開第2004/019128号パンフレットに開示されているような、終端光学素子36の入射側(物体面側)の光路Kも液体LQで満たされる投影光学系でもよい。
上記第1〜第4実施形態においては、液体LQが水であることとしたが、水以外の液体でもよい。液体LQは、露光光ELに対して透過性であり、露光光ELに対して高い屈折率を有し、投影光学系PLあるいは基板Pの表面を形成する感光材(フォトレジスト)等の膜に対して安定なものが好ましい。例えば、液体LQが、ハイドロフロロエーテル(HFE)、過フッ化ポリエーテル(PFPE)、フォンブリンオイル等のフッ素系液体でもよい。また、液体LQが、種々の流体、例えば、超臨界流体でもよい。
上記第1〜第4実施形態においては、基板Pが、半導体デバイス製造用の半導体ウエハを含むこととしたが、例えば、ディスプレイデバイス用のガラス基板、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは液浸露光装置EXで用いられるマスクM又はレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等を含んでもよい。
上記第1〜第4実施形態においては、上述の各実施形態においては、液浸露光装置EXが、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)であることとしたが、例えばマスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)でもよい。
また、液浸露光装置EXが、ステップ・アンド・リピート方式の露光において、第1パターンと基板Pとを略静止した状態で、投影光学系PLを用いて第1パターンの縮小像を基板P上に転写した後、第2パターンと基板Pとを略静止した状態で、投影光学系PLを用いて第2パターンの縮小像を第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光する露光装置(スティッチ方式の一括露光装置)でもよい。また、スティッチ方式の露光装置が、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置でもよい。
また、液浸露光装置EXが、例えば米国特許第6611316号に開示されているような、2つのマスクMのパターンを、投影光学系PLを介して基板P上で合成し、1回の走査露光によって基板P上の1つのショット領域を略同時に二重露光する露光装置でもよい。また、液浸露光装置EXが、プロキシミティ方式の露光装置、ミラープロジェクション・アライナー等でもよい。
上記第1〜第4実施形態においては、液浸露光装置EXが、米国特許第6341007号、米国特許第6208407号、米国特許第6262796号等に開示されているような、複数の基板ステージを備えたツインステージ型の露光装置でもよい。例えば、図19に示すように、液浸露光装置EXが2つの基板ステージ150、152を備えている場合、射出面34と対向するように配置可能な物体は、一方の基板ステージ、その一方の基板ステージの第1保持部に保持された基板P、他方の基板ステージ、及びその他方の基板ステージの第1保持部に保持された基板Pの少なくとも一つを含む。
また、液浸露光装置EXが、複数の基板ステージと計測ステージとを備えた露光装置でもよい。
また、液浸露光装置EXが、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置でもよいし、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置でもよいし、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクM等を製造するための露光装置でもよい。
上記第1〜第4実施形態においては、光透過性の基板P上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6778257号に開示されているような、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する可変成形マスク(電子マスク、アクティブマスク、あるいはイメージジェネレータとも呼ばれる)を用いてもよい。また、非発光型画像表示素子を備える可変成形マスクに代えて、自発光型画像表示素子を含むパターン形成装置を備えるようにしてもよい。
上記第1〜第4実施形態においては、液浸露光装置EXが投影光学系PLを備えることとしたが、投影光学系PLを用いない露光装置及び露光方法に、上述の各実施形態で説明した構成要素を適用してもよい。例えば、レンズ等の光学部材と基板Pとの間に液浸空間LSを形成し、その光学部材を介して、基板Pに露光光ELを照射する露光装置及び露光方法に、上述の各実施形態で説明した構成要素を適用してもよい。
また、液浸露光装置EXが、例えば国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているような、干渉縞を基板P上に形成することによって基板P 上にライン・アンド・スペースパターンを露光する露光装置(リソグラフィシステム)でもよい。
[変形例5]
上記変形例1〜4を任意に組み合わせた態様であってもよい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図20示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)Mを製作するステップ202、デバイスの基材である基板Pを製造するステップ203、上述の各実施形態又は各変形例に従って、マスクMのパターンからの露光光ELで基板Pを露光すること、及び露光された基板Pを現像することを含む基板処理(露光処理)を含むステップ204、デバイスを組み立てるステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程等の加工プロセスを含む)205、組み立てられたデバイスを検査するステップ206等を経て製造される。
なお、上述の各実施形態の要件は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。また、法令で許容される限りにおいて、上述の各実施形態及び変形例で引用した露光装置等に関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
14、150、152…基板ステージ 16…計測ステージ
20…液浸部材 22…制御装置
24…記憶装置 34…射出面
36…終端光学素子 50…第1部材
52…第2部材 54、60…下面
56、62…液体回収部 56R、62R、100R…回収流路
56C、62C、100C…液体回収装置 58…上面
64…内側面 70、72、80…開口
76、130…駆動装置 78…液体供給部
78R、120R…供給流路 78S、120S…液体供給装置
82、84、102…多孔部材 100…抑制用液体回収部
110…誘導部 120…抑制用液体供給部
EL…露光光 EX…液浸露光装置
IL…照明系 K…光路
LQ…液体 LS…液浸空間
P…基板 PR…投影領域

Claims (34)

  1. 露光光を射出する光学部材の射出面と基板との間の液体を介して前記露光光で前記基板を露光する液浸露光装置であって、
    前記光学部材の周囲に配置され、前記露光光が通過する開口を有する第1部材と、前記露光光が通過する開口を有し、前記第1部材の下方で前記第1部材に対して可動な第2部材とを備え、前記射出面からの射出される前記露光光の光路が液体で満たされるように、前記光学部材の下方で移動可能な物体上に液浸空間を形成する液浸部材と、
    前記第2部材を移動させた場合に、前記第2部材の移動方向側の、前記液浸空間の一部の液体の圧力と、前記移動方向とは反対方向側の、前記液浸空間の一部の液体の圧力との差を抑制する圧力差抑制部と、
    前記圧力差抑制部を制御するコントローラーと、
    を備える液浸露光装置。
  2. 請求項1に記載の液浸露光装置において、
    前記コントローラーが前記圧力差抑制部を制御することにより、前記液浸空間を流れる前記液体の流量が制御される、液浸露光装置。
  3. 請求項1又は2に記載の液浸露光装置において、
    前記圧力差抑制部は、前記液浸空間から液体を回収可能な第1液体回収部を備え、
    前記コントローラーによる前記圧力差抑制部の制御は、前記第1液体回収部からの液体回収量の制御を含む、液浸露光装置。
  4. 請求項3に記載の液浸露光装置において、
    前記コントローラーは、前記反対方向側における前記液浸空間からの液体の回収量が、前記移動方向側における前記液浸空間からの液体の回収量より多くなるように、前記第1液体回収部からの液体回収量を制御する、液浸露光装置。
  5. 請求項4に記載の液浸露光装置において、
    前記第1液体回収部は、前記移動方向に関して前記露光光の光路の一側に設けられた第1回収口と他側に設けられた第2回収口とを有し、
    前記コントローラーは、前記第1回収口と前記第2回収口のうち前記反対方向側に設けられた一方の回収口からの液体回収量を、前記移動方向側に設けられた他方の回収口からの液体回収量より多くする、液浸露光装置。
  6. 請求項3〜5のいずれか一項に記載の液浸露光装置において、
    前記第1部材は、前記液浸空間から液体を回収可能であり、前記液浸空間の圧力差の抑制に用いられない第2液体回収部を備える、液浸露光装置。
  7. 請求項3〜6のいずれか一項に記載の液浸露光装置において、
    前記第1液体回収部は、前記第1部材に設けられている、液浸露光装置。
  8. 請求項3〜7のいずれか一項に記載の液浸露光装置において、
    前記第1液体回収部は、前記光学部材と前記第1部材との間の液体を回収する、液浸露光装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の液浸露光装置において、
    前記圧力差抑制部は、前記液浸空間へ液体を供給可能な第1液体供給部を備え、
    前記コントローラーによる前記圧力差抑制部の制御は、前記第1液体供給部からの液体供給量の制御を含む、液浸露光装置。
  10. 請求項9に記載の液浸露光装置において、
    前記コントローラーは、前記第2部材の移動方向側における前記液浸空間への液体供給量が、前記移動方向と反対方向側における前記液浸空間への液体供給量より多くなるように、前記第1液体供給部からの液体供給量を制御する、液浸露光装置。
  11. 請求項10に記載の液浸露光装置において、
    前記第1液体供給部は、前記移動方向に関して露光光の光路の一側に設けられた第1供給口と他側に設けられた第2供給口を有し、
    前記コントローラーは、前記第1供給口と前記第2供給口のうちの前記移動方向側に設けられた一方の供給口からの液体供給量を、前記反対方向側に設けられた他方の供給口からの液体供給量より多くする、液浸露光装置。
  12. 請求項9〜11のいずれか一項に記載の液浸露光装置において、
    前記第1部材は、前記液浸空間へ液体を供給可能であり、前記液浸空間の圧力差の抑制に用いられない第2液体供給部を備える、液浸露光装置。
  13. 請求項9〜12のいずれか一項に記載の液浸露光装置において、
    前記第1液体供給部は、前記第1部材に設けられている、液浸露光装置。
  14. 請求項9〜13のいずれか一項に記載の液浸露光装置において、
    前記第1液体供給部は、前記光学部材と前記第1部材との間に液体を供給する、液浸露光装置。
  15. 請求項1〜14のいずれか一項に記載の液浸露光装置において、
    前記コントローラーによる前記圧力差抑制部の制御により、前記第1部材の少なくとも一部が移動される、液浸露光装置。
  16. 請求項15に記載の液浸露光装置において、
    前記圧力差抑制部は、前記第1部材の少なくとも一部を移動する移動装置を備え、
    前記コントローラーによる前記圧力差抑制部の制御は、前記移動装置の制御を含む、液浸露光装置。
  17. 請求項15又は16に記載の液浸露光装置において、
    前記コントローラーによる前記圧力差抑制部の制御により、前記第1部材の少なくとも一部は、前記第2部材の移動方向と反対方向に移動される、液浸露光装置。
  18. 請求項15〜17のいずれか一項に記載の液浸露光装置において、
    前記コントローラーは、前記第2部材の移動量に応じた移動量で前記第1部材の少なくとも一部を移動させる、液浸露光装置。
  19. 露光光を射出する光学部材の射出面と基板との間の液体を介して前記露光光で前記基板を露光する液浸露光装置であって、
    前記光学部材の周囲に配置され、前記露光光が通過する開口を有する第1部材と、前記露光光が通過する開口を有し、前記第1部材下方で前記第1部材に対して可動な第2部材とを備え、前記射出面からの射出される前記露光光の光路が液体で満たされるように、前記光学部材の下方で移動可能な物体上に液浸空間を形成する液浸部材と、
    前記液浸空間から液体を回収可能な液体回収部と、
    コントローラーと、を備え、
    前記コントローラーは、前記第2部材の動きに応じて前記液体回収部からの液体回収量を制御する液浸露光装置。
  20. 露光光を射出する光学部材の射出面と基板との間の液体を介して前記露光光で前記基板を露光する液浸露光装置であって、
    前記光学部材の周囲に配置され、前記露光光が通過する開口を有する第1部材と、前記露光光が通過する開口を有し、前記第1部材下方で前記第1部材に対して可動な第2部材とを備え、前記射出面からの射出される前記露光光の光路が液体で満たされるように、前記光学部材の下方で移動可能な物体上に液浸空間を形成する液浸部材と、
    前記液浸空間に液体を供給可能な液体供給部と、
    コントローラーと、を備え、
    前記コントローラーは、前記第2部材の動きに応じて前記液体供給部からの液体供給量を制御する液浸露光装置。
  21. 露光光を射出する光学部材の射出面と基板との間の液体を介して前記露光光で前記基板を露光する液浸露光装置であって、
    前記光学部材の周囲に配置され、前記露光光が通過する開口を有する第1部材と、前記露光光が通過する開口を有し、前記第1部材の下方で可動な第2部材とを備え、前記射出面からの射出される前記露光光の光路が液体で満たされるように、前記光学部材の下方で移動可能な物体上に液浸空間を形成する液浸部材と、
    前記第1部材の少なくとも一部を移動する移動装置と、
    コントローラーと、を備え、
    前記コントローラーは、前記第2部材の動きに応じて前記移動装置を制御する液浸露光装置。
  22. 請求項1〜21のいずれか1項に記載の液浸露光装置において、
    前記光学部材及び前記液浸部材の下で移動する前記物体との相対速度、又は相対加速度、又はその両方が小さくなるように前記第2部材が移動される、液浸露光装置。
  23. 請求項22に記載の液浸露光装置において、
    前記第2部材は、前記物体の表面が対向する下面を有し、
    前記液浸空間の一部は、前記第2部材の下面と前記物体の表面との間に形成される、液浸露光装置。
  24. 請求項23に記載の液浸露光装置において、
    前記第2部材の下面は、前記第2部材の前記開口の周囲に配置される、液浸露光装置。
  25. 請求項23又は24に記載の液浸露光装置において、
    前記第2部材は、前記第2部材の下面の周囲に前記物体の表面上の液体を回収する第3液体回収部を有する、液浸露光装置。
  26. 請求項22〜25のいずれか一項に記載の液浸露光装置において、
    前記物体は、前記基板を含む、液浸露光装置。
  27. 露光光を射出する光学部材の射出面と基板との間の液体を介して前記露光光で前記基板を露光する露光方法であって、
    前記光学部材の周囲に配置され、前記露光光が通過する開口を有する第1部材と、前記露光光が通過する開口を有し、前記第1部材の下方で前記第1部材に対して可動な第2部材とを備える液浸部材を用いて、前記射出面からの射出される前記露光光の光路が液体で満たされるように、前記光学部材の下方で移動可能な前記基板上に液浸空間を形成するステップと、
    前記液浸空間の前記液体を介して前記射出面から射出される前記露光光で前記基板を露光するステップと、
    前記基板の露光の少なくとも一部において、前記第1部材に対して前記第2部材を移動させるステップと、
    前記第2部材を移動させた場合に、前記第2部材の移動方向側の、前記液浸空間の一部の液体の圧力と、前記移動方向とは反対方向側の、前記液浸空間の一部の液体の圧力との差を抑制するステップと、を備える露光方法。
  28. 露光光を射出する光学部材の射出面と基板との間の液体を介して前記露光光で前記基板を露光する露光方法であって、
    前記光学部材の周囲に配置され、前記露光光が通過する開口を有する第1部材と、前記露光光が通過する開口を有し、前記第1部材の下方で前記第1部材に対して可動な第2部材とを備える液浸部材を用いて、前記射出面からの射出される前記露光光の光路が液体で満たされるように、前記光学部材の下方で移動可能な前記基板上に液浸空間を形成するステップと、
    前記液浸空間の前記液体を介して前記射出面から射出される前記露光光で前記基板を露光するステップと、
    前記基板の露光の少なくとも一部において、前記第1部材に対して前記第2部材を移動させるステップと、
    前記第2部材の動きに応じて、前記液浸空間から液体を回収する液体回収部の液体回収量を制御するステップと、を備える露光方法。
  29. 露光光を射出する光学部材の射出面と基板との間の液体を介して前記露光光で前記基板を露光する露光方法であって、
    前記光学部材の周囲に配置され、前記露光光が通過する開口を有する第1部材と、前記露光光が通過する開口を有し、前記第1部材の下方で前記第1部材に対して可動な第2部材とを備える液浸部材を用いて、前記射出面からの射出される前記露光光の光路が液体で満たされるように、前記光学部材の下方で移動可能な前記基板上に液浸空間を形成するステップと、
    前記液浸空間の前記液体を介して前記射出面から射出される前記露光光で前記基板を露光するステップと、
    前記基板の露光の少なくとも一部において、前記第1部材に対して前記第2部材を移動させるステップと、
    前記第2部材の動きに応じて、前記液浸空間に液体を供給する液体供給部の液体供給量を制御するステップと、を備える露光方法。
  30. 露光光を射出する光学部材の射出面と基板との間の液体を介して前記露光光で前記基板を露光する露光方法であって、
    前記光学部材の周囲に配置され、前記露光光が通過する開口を有する第1部材と、前記露光光が通過する開口を有し、前記第1部材の下方で前記第1部材に対して可動な第2部材とを備える液浸部材を用いて、前記射出面からの射出される前記露光光の光路が液体で満たされるように、前記光学部材の下方で移動可能な前記基板上に液浸空間を形成するステップと、
    前記液浸空間の前記液体を介して前記射出面から射出される前記露光光で前記基板を露光するステップと、
    前記基板の露光の少なくとも一部において、前記第1部材に対して前記第2部材を移動させるステップと、
    前記第2部材の動きに応じて、前記第1部材の少なくとも一部を移動する移動装置を制御するステップと、を備える露光方法。
  31. コンピュータに、露光光を射出する光学部材の射出面と基板との間の液体を介して前記露光光で前記基板を露光する液浸露光装置の制御を実行させるプログラムであって、
    前記光学部材の周囲に配置され、前記露光光が通過する開口を有する第1部材と、前記露光光が通過する開口を有し、前記第1部材の下方で前記第1部材に対して可動な第2部材とを備える液浸部材を用いて、前記射出面からの射出される前記露光光の光路が液体で満たされるように、前記光学部材の下方で移動可能な前記基板上に液浸空間を形成する処理と、
    前記液浸空間の前記液体を介して前記射出面から射出される前記露光光で前記基板を露光する処理と、
    前記基板の露光の少なくとも一部において、前記第1部材に対して前記第2部材を移動させる処理と、
    前記第2部材を移動させた場合に、前記第2部材の移動方向側の、前記液浸空間の一部の液体の圧力と、前記移動方向とは反対方向側の、前記液浸空間の一部の液体の圧力との差を抑制する処理と、を実行させるプログラム。
  32. 露光光を射出する光学部材の射出面と基板との間の液体を介して前記露光光で前記基板を露光する液浸露光装置の制御を実行させるプログラムであって、
    前記光学部材の周囲に配置され、前記露光光が通過する開口を有する第1部材と、前記露光光が通過する開口を有し、前記第1部材の下方で前記第1部材に対して可動な第2部材とを備える液浸部材を用いて、前記射出面からの射出される前記露光光の光路が液体で満たされるように、前記光学部材の下方で移動可能な前記基板上に液浸空間を形成する処理と、
    前記液浸空間の前記液体を介して前記射出面から射出される前記露光光で前記基板を露光する処理と、
    前記基板の露光の少なくとも一部において、前記第1部材に対して前記第2部材を移動させる処理と、
    前記第2部材の動きに応じて、前記液浸空間から液体を回収する液体回収部の液体回収量を制御する処理と、を実行させるプログラム。
  33. 露光光を射出する光学部材の射出面と基板との間の液体を介して前記露光光で前記基板を露光する液浸露光装置の制御を実行させるプログラムであって、
    前記光学部材の周囲に配置され、前記露光光が通過する開口を有する第1部材と、前記露光光が通過する開口を有し、前記第1部材の下方で前記第1部材に対して可動な第2部材とを備える液浸部材を用いて、前記射出面からの射出される前記露光光の光路が液体で満たされるように、前記光学部材の下方で移動可能な前記基板上に液浸空間を形成する処理と、
    前記液浸空間の前記液体を介して前記射出面から射出される前記露光光で前記基板を露光する処理と、
    前記基板の露光の少なくとも一部において、前記第1部材に対して前記第2部材を移動させる処理と、
    前記第2部材の動きに応じて、前記液浸空間に液体を供給する液体供給部の液体供給量を制御する処理と、を実行させるプログラム。
  34. 露光光を射出する光学部材の射出面と基板との間の液体を介して前記露光光で前記基板を露光する液浸露光装置の制御を実行させるプログラムであって、
    前記光学部材の周囲に配置され、前記露光光が通過する開口を有する第1部材と、前記露光光が通過する開口を有し、前記第1部材の下方で前記第1部材に対して可動な第2部材とを備える液浸部材を用いて、前記射出面からの射出される前記露光光の光路が液体で満たされるように、前記光学部材の下方で移動可能な前記基板上に液浸空間を形成する処理と、
    前記液浸空間の前記液体を介して前記射出面から射出される前記露光光で前記基板を露光する処理と、
    前記基板の露光の少なくとも一部において、前記第1部材に対して前記第2部材を移動させる処理と、
    前記第2部材の動きに応じて、前記第1部材の少なくとも一部を移動する移動装置を制御する処理と、を実行させるプログラム。
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